WO2001060185A1 - Procede de production de tabac hache et systeme de production utilise dans le procede de production de tabac hache - Google Patents

Description

明 細 書

刻タバコの製造方法およびその製造： 技術分野

本発明は、 葉状のタバコ原料を裁刻して刻タバコを製造する方法およびその 製造システムに関する。 背景技術

通常、 葉状のタバコ原料は裁刻処理に先立ち、 調湿される。 この後、 葉状の タバコ原料には添加剤 （いわゆる、 第 1フレーバ） が付与され、 添加剤は香料、 保湿剤および水等を含む。 このような添加剤を付与する目的は第 1に、 タバコ 原料の香味を改善すること、 第 2にタバコ原料に柔軟性を与えて、 この後の裁 刻処理中、 刻タバコの破砕を防止することにある。

裁刻処理の後、 刻タバコは乾燥され、 そして、 刻タバコにはトップフレーバ (いわゆる第 2フレーバ） が付与される。 トップフレーバはその主成分として、 刻タバコから製造されるシガレツ卜の銘柄に応じた香料を含んでいる。

上述の添加剤は葉状のタバコ原料に浸透し難く、 しかも、 添加剤中の香料成 分は揮発性である。 このため、 裁刻処理や乾燥処理の過程の後、 タバコ原料中 に残存する添加剤の量は少ない。

それゆえ、 刻タバコの乾燥処理後、 刻タバコ中における添加剤の残存量を所 望のレベルに維持するには、 葉状のタバコ原料に多量の添加剤が付与されなけ ればならず、 添加剤の消費量が増加する。

しかしながら、 タバコ原料への添加剤の付与が多すぎると、 タバコ原料の裁 刻処理中、 裁刻機のカツ夕に添加剤の香料成分が過剰に付着する。 このため、 カツ夕の切れ味が悪くなり、 タバコ原料の裁刻が良好に行えなくなり、 カツ夕 の保守にも手間がかかる。

一方、 裁刻処理後の刻タバコにおける添加剤の残存量が少な過ぎると、 乾燥 処理にて、 刻タバコの乾燥が過度になる。 それゆえ、 刻タバコは要求される味 や香りを維持することができず、 その品質が劣化する。 発明の開示

本発明の目的は、 添加剤の消費量を低減しつつ、 乾燥処理後の刻タバコの品 質を確保でき、 さらには、 刻タバコの膨嵩性を大幅に向上できる刻タバコの製 造方法およびその製造システムを提供することにある。

上記の目的を達成するため、 本発明の製造方法は、 葉状のタバコ原料を所定 の含水率に調湿する工程と、 調湿済のタバコ原料に、 保湿材を含む液状の第 1 添加剤を付与する工程と、 第 1添加剤が付与されたタバコ原料を裁刻して刻夕 バコを得る工程と、 刻タバコに、 香料を含む液状の第 2添加剤を付与し、 かつ、 刻タバコの含水率を乾燥前含水率に調整する工程と、 乾燥前含水率を有する刻 タバコを目標含水率まで乾燥する工程と、 乾燥後の刻タバコに香料を含む第 3 添加剤を付与する工程とを含む。

上述の製造方法によれば、 葉状のタバコ原料に先ず保湿剤を主成分とした第 1添加剤が付与されるので、 裁刻前のタバコ原料は柔軟となる。 それゆえ、 た ばこ原料の裁刻時、 刻夕バコの破枠が防止される。

第 2添加剤は刻タバコに付与されるので、 刻タバコは香料を含む第 2添加剤 を効率良く吸収する。 この後、 刻タバコが乾燥されても、 刻タバコ中の第 2添 加剤の残存量、 つまり、 第 2添加剤における香料成分の残存量は十分に確保さ れる。 この結果、 刻タバコの品質を維持しつつ、 第 2添加剤の消費量が低減可 能となる。

乾燥前含水率および目標含水率は刻タバコの 1 7〜 3 5重量％の範囲および 9〜 1 4重量％の範囲にそれぞれ設定され、 そして、 乾燥前含水率と目標含水 率との間に、 含水率でみて 5〜2 5重量％の偏差が確保されているのが望まし い。

乾燥前含水率と目標含水率との間に上述した範囲の偏差は、 刻タバコの乾燥 処理時、 刻タバコから十分な水分量を蒸発させ、 刻タバコに縮れ変形、 いわゆ るカールを与える。 このようなカールは刻タバコの膨嵩性を高め、 シガレット 内への刻タバコの充填効率が上昇する。

刻タバコの乾燥処理は、 刻タバコの品質維持を考慮すると、 8 0〜 3 0 0 °C の乾燥温度にて実施されるのが好ましい。 さらに、 刻タバコにカールを安定し て発生させるには、 刻タバコの乾燥処理は 1 4 0 °C以上、 具体的には 1 4 0〜 2 8 0 °Cの気流乾燥により実施される。 上述の気流乾燥によれば、 刻タバコは 短時間で乾燥処理されるので、 刻タバコ内にて強固に結合状態にある水分が刻 タバコから迅速に蒸発され、 刻タバコのカールの形成を促進させる。

上述したタバコ原料はブライ ト種およびオリエント種のラミナタバコから選 択された 1種を含むことができる。 また、 たばこ原料はブライ ト種およびオリ ェン卜種のラミナタバコの混合物であってもよい。

第 1添加剤は香料をさらに含んでいてもよく、 この場合、 その香料は第 2添 加剤に含まれる香料と同一であってもよいし、 または、 異なるものであっても よい。

第 1添加剤の香料は、 刻タバコのフレーバおよびティス卜をより優れたもの にする。 ここで、 第 1添加剤への香料の付加は、 天然の糖類がブライ ト種ゃォ リエント種等のタバコ原料に比べて不足しているバーレ一種等のタバコ原料に 対して好適し、 バーレ一種のタバコ原料から得た刻タバコのフレーバおよびテ イストを向上させることができる。

さらに、 タバコ原料への第 1添加剤の付与工程とタバコ原料の裁刻工程との 間に、 タバコ原料のキュア工程をさらに含んでいるのが好ましく。 この場合、 たばこ原料への第 1添加剤の吸収が促進される。

本発明の製造方法は、 複数品種のタバコ原料毎に第 1添加剤の付与工程まで の処理をそれぞれ実施する複数の処理手順と、 タバコ原料の裁刻工程の前に各 処理手順から得られたタバコ原料を混合する工程とをさらに含むことができる。 タバコ原料がブライト種、 オリエント種およびバーレ一種の 3つの品種を含 む場合、 ブライト種およびオリエント種のタバコ原料をそれぞれ処理する処理 手順にあっては、 第 1添加剤の付与工程を一緒に実施可能である。 この場合、 ブライ ト種およびオリエン卜種のタバコ原料には同一の第 1添加剤が付与され る。

また、 本発明の製造方法は、 複数品種のタバコ原料毎に乾燥工程までの処理 をそれぞれ実施する複数の処理手順と、 第 3添加剤の付与工程の前に、 各処理 手順にて得られた刻タバコを混合する工程とをさらに含むことができる。

タバコ原料がブライ卜種、 オリエント種およびバーレ一種を含んでいる場合、 ブライ 卜種およびオリエント種のタバコ原料をそれぞれ処理する処理手順は、 第 1添加剤の付与工程以降の工程を共通に実施することができる。

さらに、 本発明は、 上述の製造方法を実施するための製造システムをも提供 する。 この製造システムは、 葉状のタバコ原料を所定の含水率に調湿するコン ディショニング装置と、 調湿後のタバコ原料に、 保湿剤を含む液状の第 1添加 剤を付与する第 1添加装置と、 第 1添加装置から受取ったタバコ原料を裁刻し て刻タバコを得る裁刻機と、 裁刻機から受取った刻タバコに、 香料を含む液状 の第 2添加剤を付与し、 かつ、 刻タバコの含水率を乾燥前含水率に調整する第 2添加装置と、 第 2添加装置から受取った刻タバコを目標含水率まで乾燥する 乾燥機とを含む。

好ましくは、 製造システムは、 裁刻機に向けて第 1添加剤が付与された夕バ コ原料を供給する前に、 タバコ原料をキュアするために貯蔵する保管庫をさら に含んでいる。

刻タバコにカールを安定して発生させるためには、 乾燥機は気流乾燥機であ るのが好ましい。 図面の簡単な説明

第 1図は、 本発明の基本的な刻タバコの製造方法およびその製造システムを 示した図、 第 2図は、 複数品種のラミナタバコを裁刻処理する前に、 これらラミナタパ コのブレンド工程を含む製造方法および製造システムを示した図、

第 3図は、 複数品種のラミナタバコを個々に裁刻した後に、 これら刻タバコ をプレンドする工程を含む製造方法および製造システムを示した図、 および 第 4図は、 第 3図の方法およびシステムの変形例を示した図である。 発明を実施するための最良の形態

第 1図は、 本発明の一実施例に係わる刻タバコの製造方法およびその製造シ ステムを概略的に示す。

第 1図の製造システムは、 コンディショニング装置 2、 第 1添加装置 4、 キ ユアサイロ 5、 裁刻機 6、 第 2添加装置 8、 乾燥機 1 0および第 3添加装置 1 2を含む。

コンディショニング装置 2は葉状のタバコ原料、 すなわち、 ラミナタバコの 供給を受け、 そして、 供給されたラミナタバコに水、 蒸気および熱を加える。 コンディショニング装置 2内にて、 ラミナタバコの含水率は 1 4〜 1 7重量％ に調整される。

第 1添加装置 4は、 コンディショニング装置 2から調湿済のラミナタバコを 受け取り、 このラミナタバコに第 1添加剤を一様に付与する一方、 蒸気および 熱を加える。第 1添加装置 4内にて、 ラミナタバコの含水率は 1 7〜 3 5重量％、 好ましくは 1 9〜2 8重量％に調整される。

第 1添加剤および添加量はラミナタバコの品種により、 以下のように分類さ れる。

( a ) ラミナタバコがブライ 卜種 （黄色種） およびオリエント種の場合

第 1添加剤：たとえば、 プロピレングリコール （P G) やグリセリン （G) 等の保湿剤を主成分とし、 甘草エキス等の香料を加えた第 1溶剤。

添加量： ラミナタバコの供給量の 1〜 1 0重量％、 好ましくは 2〜 6 重量％。 ( b ) ラミナタバコがバーレ一種の場合

第 1添加剤：たとえば、 プロピレングリコール （P G ) 等の保湿剤にココ ァ等の香料を加えた第 2溶剤。

添加量： ラミナタバコの供給量に対して 1 0〜2 5重量％、 好ましく は 1 5〜2 2重量％。

この後、 第 1添加剤が付与されたラミナタバコは、 第 1添加装置 4か裁刻機 6に直接に供給されるか、 または、 キュアサイロ 5内に一旦貯蔵された後、 キ ユアサイロ 5から裁刻機らに供給される。

裁刻機 6は、 供給されたラミナタバコを裁刻し、 所定の大きさの刻タバコを 製造する。

第 2添加装置 8は裁刻機 6から刻タバコを受け取り、 この刻タバコに第 2添 加剤を一様に付与し、 刻タバコの含水率を乾燥前含水率に調整する。 具体的に は、乾燥前含水率は刻タバコの 1 7〜 3 5重量％、好ましくは 1 9〜2 8重量％ である。

第 2添加装置 8にあっても、 ラミナタバコの品種に応じて第 2添加剤および その添加量は以下のように分類される。

( c ) ラミナタバコがブライ 卜種やオリエント種の場合

第 2添加剤：前述した第 1溶剤。

添加量： ラミナタバコの供給量に対して 1〜 1 0重量％、 好ましくは 2〜 5重量％。

( d ) ラミナタバコがバーレ一種の場合

第 2添加剤：前述した第 2溶剤。

添加量： ラミナタバコの供給量に対して 1〜 1 0重量％、 好ましくは 2〜5重量％。

乾燥機 1 0は、 第 2添加装置 8から刻タバコを受け取り、 そして、 受取った 刻タバコを目標含水率まで乾燥する。 目標含水率は刻タバコの 9〜 1 4重量％、 好ましくは 1 2〜 1 4重量％である。 より詳しくは、 乾燥機 1 0内にて、 刻タバコは 8 0〜 3 0 0 °Cの温度にて乾 燥される。 乾燥機 1 0は気流乾燥機であるのが好ましい。 気流乾燥機が使用さ れる場合、 刻タバコを 1 4 0〜3 0 0 °C、 好ましくは 1 6 0〜2 6 0 °Cの温度 にて乾燥される。

この後、 乾燥処理された刻タバコは第 3添加装置 1 2に供給される。 第 3添 加装置 1 2内にて、 刻タバコには第 3添加剤が付与される。 例えば、 第 3添加 剤はメントール、 ァネト一ル、 シンナムアルデヒド、 バニリン、 ェチルバニリ ン、 ペパーミント油およびスペアミント油等の香料、 いわゆるトップフレーバ である。

そして、 第 3添加剤が付与された刻タバコは第 3添加装置 1 2からシガレツ ト製造システム 1 4に供給される。 シガレツト製造システム 1 4は刻タバコを 主原料とした充填物を巻紙に包み込むことにより、 シガレツトを製造する。 具体的には、 前述した第 1〜第 3添加装置 4， 8， 1 2は、 ラミナタバコ又 は刻タバコの原料が収容されるシリンダと、 このシリンダ内にて原料を攪拌す るピンと、 原料に添加剤を噴霧する噴霧スプレイ等を含んでいる。

前述したようにラミナタバコはその裁刻前に、 第 1添加装置 4により保湿成 分を含む第 1添加剤の付与を受け、 その含水率はラミナタバコの 1 7〜3 5重 量％に調整されている。 したがって、 ラミナタバコは十分な柔軟性を有してい るので、 裁刻の際、 刻タバコの破砕は確実に防止される。

また、 第 2添加装置 8による刻タバコへの第 2添加剤の付与は、 刻タバコへ の裁刻機 6によるラミナタバコの裁刻処理と乾燥機 1 0による刻タバコの乾燥 処理との間にて実施される。 したがって、 第 2添加剤が裁刻機 6のカツ夕に付 着することはなく、 そして、 刻タバコの乾燥処理後にあっても、 刻タバコ中に おける第 2添加剤の残存量が十分に確保される。

この点に関して詳述すると、 1枚のラミナタバコから得られるばらばらの刻 タバコはその全体の表面積が 1枚のラミナタバコの表面積に比べて増加する。 それゆえ、 ばらばらの刻たばこは第 2添加剤に対する大きな接触面積を有する ので、 刻たばこへの第 2添加剤の吸収性、 すなわち、 刻タバコ中の第 2添加剤 の保持量が増加する。 それゆえ、 この後の乾燥処理中、 刻タバコから第 2添加 剤が揮散しても、 乾燥処理後における刻タバコ中の第 2添加剤の残存量は多い。 この結果、 第 2添加剤の付与量、 すなわち、 第 2添加剤の消費量を低減しつつ、 刻タバコ中の第 2添加剤の残存量は所望レベルに十分に維持される。

前述したように刻タバコが乾燥処理される前の乾燥前含水率と刻タバコが乾 燥処理された後の目標含水率との間には十分な偏差が確保され、 しかも、 刻夕 バコは乾燥機 1 0にて、 乾燥前含水率から目標含水率まで高温にて迅速に乾燥 される。 それゆえ、 乾燥処理中、 刻タバコからの水分の蒸発力は強い。 このよ うな強い蒸発力は刻タバコに縮れ、 つまり、 カールを確実に発生させる。 刻夕 バコのカールはその膨嵩性を大幅に増加させるので、 シガレツ卜内への刻夕バ コの充填効率が高くなり、 1本当たりのシガレツ卜に要する刻タバコの充填量 が大幅に低減可能となる。

以下の第 1表は、 ブライト種のラミナタバコに関し、 添加剤が付与された対 象および乾燥方式毎に、 試料中の添加剤の残存量およびその膨嵩性をそれぞれ 測定した結果を示す。 なお、 第 1表中、 グリチルリチン酸は甘草エキスの成分 である。

第 1表

第 1表中、 試料 Aは、 含水率 1 2重量％のラミナタバコ （ブライト種） に 7 . 5重量％の第 1溶剤および水を添加して、 ラミナタバコの含水率 1 9重量％に 増加させ、 この後、 ラミナタバコを裁刻して得た刻タバコを乾燥温度 1 1 0 °C にてシリンダ乾燥により、 1 2重量％まで乾燥して得られた。

試料 Bは、 含水率 1 9重量％のラミナタバコ （ブライ ト種） を裁刻して得た 刻タバコに 7 . 5重量％の第 1溶剤と水とを添加して刻タバコの含水率を 2 5 重量％に調整し、 この後、 刻タバコをシリンダ乾燥により試料 Aと同一の条件 にて乾燥して得られた。

試料 Cの成形プ口セスは試料 Bの場合とは乾燥方式のみが異なる。 すなわち、 試料 Cは含水率 2 5重量％の刻タバコを気流乾燥機により乾燥処理して得られ た。 この場合、 気流乾燥機の乾燥温度および気流速度はそれぞれ 2 6 0 °C 2 7 m/ sでめった。 第 1表から明らかなように、 ラミナタバコに添加剤を付与した試料 Aに比べ て、 刻タバコに添加剤を付与した試料 Bは添加剤の残存量が多い。 したがって、 試料 Bは試料 Aに比べて、 フレーバおよびテイストに優れる。

また、 試料 Cにおける添加剤の残存量は試料 Bに比べて少ない。 しかしなが ら、 試料 Cと試料 Aを比較した場合、 試料 Cにおけるグリチルリチン酸の残存 量のみが僅かに少ないだけで、 試料 Cにおけるプロピレンダリコールおよびグ リセリンの残存量は多い。 したがって、 試料 Cは気流乾燥による強力な乾燥処 理を受けているものの、 添加剤の残存量に関していえば、 試料 Cへの気流乾燥 による悪影響は少ない。

一方、 試料 B， Cは何れも試料 Aに比べて、 高い膨嵩性を有する。 そして、 試料 B , Cを比較すると、 試料 Cの膨嵩性は試料 Bに比べて優れている。 この ことは、 気流乾燥を受けた試料 Cのカールがシリンダ乾燥を受けた試料 Bの力 ールに比べて大きいことを意味している。 それゆえ、 試料 Aの場合と同程度の 添加剤の残存量を確保した上で、 刻タバコの膨嵩性を優先するならば、 刻夕バ コの乾燥には気流乾燥が好適することが分かる。

なお、 オリエント種のラミナタバコにあっても、 ブライト種の場合と同様な 添加剤の残存量および膨嵩性を示すことが確認された。

以下の第 2表は、 バーレー種のラミナタバコに関しての第 1表と同様な測定 結果を示す。 なお、 第 2表中、 テオプロミンはココアの成分である。

第 2表

第 2表中、 試料 Dは、 含水率 1 2重量％のラミナタバコ （バーレ一種） に 2 1重量％の第 2溶剤と水を添加して、 ラミナタバコの含水率を 2 5重量％に調 整し、 そして、 ラミナタバコを裁刻して得た刻たばこを乾燥温度 1 1 0 °Cにて シリンダ乾燥により、 1 2重量％まで乾燥して得られた。

試料 Eは、 含水率 1 9重量％のラミナタバコ （バーレ一種） を裁刻した得た 刻タバコに 2 1重量％の第 2溶剤と水を添加して、 刻タバコの含水率を 2 5重 量％に調整し、 この後、 刻タバコをシリンダ乾燥により乾燥温度 1 1 0 °Cにて 乾燥して得られた。

試料 Fの成形プロセスは試料 Eの場合とは乾燥方式のみが異なる。 すなわち、 試料 Fは、刻タバコを乾燥温度 2 2 5 °Cおよび気流速度 2 7 m/sにて気流乾燥し て得られた。 第 2表から明らかなようにバーレー種の場合にあっても、 刻タバコに添加剤 が付与された試料 E， Fは試料 Dに比べて優れ、 そして、 気流乾燥された試料 Fの膨嵩性は試料 Eに比べて高い。 そして、 添加剤の残存量に関していえば、 試料 Eは試料 Dに比べて優れている。 試料 Fはプロピレンダリコールの残存量 のみに関してのみ試料 Dに比べて僅かに劣るものの、 グリチルリチン酸および デォブ口ミンの残存量に関しては試料 Dに比べて優れている。

次に、 第 2図は、 複数品種のラミナタバコ、 再構成タバコ、 パフタバコおよ び刻ステムから刻フイラ一を製造する場合の製造方法および製造システムを示 している。

ここで、 使用されるラミナタバコはブライト種、 オリエント種およびバーレ 一種の 3品種である。 なお、 パフタバコは膨化処理した後の刻タバコであり、 刻ステムはラミナタバコの葉柄を裁刻したものである。

先ず、 3品種のラミナタバコはコンディショニング装置 2にてそれぞれ調湿 される。 この後、 ブライト種およびオリエント種のラミナタバコは一緒に同一 の第 1添加装置 4 aに供給される。 第 1添加装置 4 aは 2品種のラミナタバコ に前述した第 1溶剤を付与し、 これらラミナタバコの含水率を所定の値に調整 した後、 ブレンドサイロ 1 6に供給する。

なお、 ブライ卜種およびオリエント種のラミナタバコはそれぞれ別個の第 1 添加装置 4 aにて第 1溶剤の付与を受けてもよい。

一方、 バーレ一種のラミナタバコは単独で第 1添加装置 4 bに供給される。 第 1添加装置 4 bはラミナタバコに第 2溶剤を付与し、 ラミナタバコを乾燥機 1 8に供給する。 乾燥機 1 8はラミナタバコを乾燥し、 ラミナタバコの含水率 を所定の値に調整した後、 ブレンドサイ口 1 6に供給する。

再構成タバコ （シートタバコ） は必要に応じて、 コンディショニング装置 2 にて調湿された後、 ブレンドサイ口 1 6に供給される。

ブレンドサイロ 1 6は、 3品種のラミナタバコおよび再構成タバコをプレン ドした後、 これら混合物を異物排除装置 2 0に供給する。 異物排除装置 2 0は 混合物中から異物を取り除いた後、 その混合物を裁刻機 6に供給する。 裁刻機 6は供給された混合物を裁刻して、 刻タバコを成形し、 刻タバコを第 2添加装 置 8 aに供給する。

第 2添加装置 8 aは刻タバコに第 1溶剤を付与し、 刻タバコの含水率を乾燥 前含水率に調整した後、 乾燥機 1 0に供給する。

乾燥機 1 0は刻タバコを乾燥し、 刻タバコの含水率を目標含水率に調整する。 ここで、 乾燥機 1 0はシリンダ乾燥機または気流乾燥機の何れかである。 乾燥 処理の後、 刻タバコは乾燥機 1 0から第 3添加装置 1 2に供給される。 第 3添 加装置 1 2にはパフタバコおよび刻ステムもまた供給される。 第 3添加装置 1 2は刻タバコ、 パフタバコおよび刻ステムからなる混合物、 すなわち、 刻フィ ラーにトップフレーバを付与し、 充填刻を貯蔵庫 2 2に供給する。 そして、 シ ガレツト製造システム 1 4は貯蔵庫 2 2から刻フイラ一の供給を受け、 シガレ ッ卜を成形する。

第 3図は他の製造方法および製造システムを示している。 ここでの方法およ びシステムでは、 各品種のラミナタバコ毎に刻タバコの乾燥処理までのプロセ スが独立して実施され、 そして、 乾燥処理された各品種の刻タバコは貯蔵庫 2 4にそれぞれ貯蔵される。 第 3図から明らかなように第 2添加剤、 つまり、 第 2溶剤はラミナタバコではなく、 刻タバコに付与される。 一方、 再構成タバコ は裁刻された後、 貯蔵庫 2 4にて貯蔵される。

この後、 各品種の刻タバコ、 裁刻された再構成タバコ、 パフタバコおよび刻 ステムはブレンドサイロ 1 6に供給され、 このブレンドサイロ 1 6内にて混合 され、 刻フイラ一となる。 なお、 再構成タバコの貯蔵は必要不可欠ではない。 第 3図の方法およびシステムの場合、 バーレ一種のラミナタバコは第 1添加 剤、 つまり、 第 1溶剤の付与を受けた後、 乾燥処理されることなく、 異物排除 装置 2 0に供給される。

第 4図は、 第 3図の方法およびシステムを一部変更した例を示す。 この場合、 ブライ卜種、 オリエン卜種のラミナタバコおよび再構成タバコは一緒にして第 1添加装置 4 aにて処理される。 第 1添加装置 4 a , 4 bにて処理されたラミ ナタバコはキュアサイ口 2 6にてそれぞれ保管される。 キュアサイ口 2 6での キュア処理は、 ラミナタバコへの第 1添加剤 （第 1溶剤） の浸透をより促進さ せる。

第 3図および第 4図の方法およびシステムは、 刻タバコの乾燥処理を気流乾 燥に代えて、 シリンダ乾燥により実施することも可能である。

本発明は上述の実施例に制約されるものではなく、 本発明の要旨を逸脱しな い範囲内で種々に変形可能である。

Claims

請求の範囲

1 . 刻タバコの製造方法は、

葉状のタバコ原料を所定の含水率に調湿する工程と、

前記調湿済のタバコ原料に、 保湿材を含む液状の第 1添加剤を付与する工程 と、

第 1添加剤が付与された前記タバコ原料を裁刻して刻タバコを得る工程と、 前記刻タバコに、 香料を含む液状の第 2添加剤を付与し、 かつ、 前記刻夕バ コの含水率を乾燥前含水率に調整する工程と、

前記乾燥前含水率を有する前記刻タバコを目標含水率まで乾燥する工程と、 前記乾燥後の刻タバコに香料を含む第 3添加剤を付与する工程と

を含む。

2 . 請求項 1の方法において、

前記乾燥前含水率は前記刻タバコの 1 7〜3 5重量％、 前記目標含水率は前 記刻タバコの 9〜 1 4重量％であり、 前記乾燥前含水率と前記目標含水率との 間には含水率でみて 5〜 2 5重量％の偏差が確保されている。

3 . 請求項 1の方法において、

前記刻タバコの乾燥処理は 8 0〜3 0 0 °Cの乾燥温度にて実施される。

4 . 請求項 2の方法において、

前記刻タバコの乾燥処理は 1 4 0 °C以上の気流乾燥により実施される。

5 . 請求項 1の方法において、

前記タバコ原料はブライ卜種およびオリエン卜種のラミナタバコから選択さ れた 1種を含む。

6 . 請求項 1の方法において、

前記第 1添加剤は香料をさらに含む。

7 . 請求項 1の方法において、

前記タバコ原料への前記第 1添加剤の付与工程と前記タバコ原料の裁刻工程 との間に、 前記タバコ原料のキュア工程をさらに含む。

8 . 請求項 1の方法において、

複数品種のタバコ原料毎に第 1添加剤の付与工程までの処理をそれぞれ実施 する複数の処理手順と、 前記タバコ原料の裁刻工程の前に前記各処理手順から 得られたタバコ原料を混合する工程とをさらに含む。

9 . 請求項 8の方法において、

前記タバコ原料はブライ ト種、 オリエント種およびバーレ一種のタバコ原料 を含み、

ブライト種およびオリエント種のタバコ原料をそれぞれ処理する処理手順は、 前記第 1添加剤の共通の付与工程を有する。

1 0 . 請求項 1の方法において、

複数品種のタバコ原料毎に前記乾燥工程までの処理をそれぞれ実施する複数 の処理手順と、 前記第 3添加剤の付与工程の前に、 前記各処理手順にて得られ た刻タバコを混合する工程とをさらに含む。

1 1 . 請求項 1 0の方法において、

前記タバコ原料はブライ ト種、 オリエント種およびバーレ一種のタバコ原料 を含み、

ブライト種およびオリエン卜種のタバコ原料をそれぞれ処理する処理手順は、 前記第 1添加剤の付与工程以降が共通となる一連の処理の流れを有する。

1 2 . 刻タバコの製造システムは、

葉状のタバコ原料を所定の含水率に調湿するコンディショニング装置と、 調湿後の前記タバコ原料に、 保湿剤を含む液状の第 1添加剤を付与する第 1 添加装置と、

前記第 1添加装置から受取った前記タバコ原料を裁刻して刻タバコを得る裁 刻機と、

前記裁刻機から受取った刻タバコに、 香料を含む液状の第 2添加剤を付与し、 かつ、 前記刻タバコの含水率を乾燥前含水率に調整する第 2添加装置と、 前記第 2添加装置から受取った刻タバコを目標含水率まで乾燥する乾燥機と を含む。

1 3 . 請求項 1 2のシステムにおいて、

前記裁刻機に向けて前記第 1添加剤が付与されたタバコ原料を供給する前に 前記タバコ原料をキュアするために貯蔵する保管庫をさらに含む。

1 4 . 請求項 1 2のシステムにおいて、

前記乾燥機は気流乾燥機である。