WO1997048293A1

WO1997048293A1 - Parfumeur d'ambiance

Info

Publication number: WO1997048293A1
Application number: PCT/JP1997/001953
Authority: WO
Inventors: Masayuki Susa; Manabu Takeuchi; Takeshi Kobayashi; Hiroshi Sasaki; Takeshi Bandai
Original assignee: Japan Tobacco Inc
Current assignee: Japan Tobacco Inc
Priority date: 1996-06-17
Filing date: 1997-06-09
Publication date: 1997-12-24
Anticipated expiration: 1998-12-17
Also published as: EP0845220B1; EP0845220A4; KR100264617B1; KR19990037661A; TW360502B; EP0845220A1; JP3325028B2; CN1196660A; DE69724559D1; CN1106812C; DE69724559T2

Description

明細書香味生成物品 [技術分野]

本発明は香味の吸引や疑似喫煙を楽しむための香味生成物品に関し、より具体的には、燃焼によることなく、電気ヒーターで液体状原料を加熱して吸引対象物である香味を生成する香味生成物品に関する。

[背景の技術]

たばこを燃焼させずに、たばこの香味や煙を楽しむための疑似喫煙物品は既に公知であり、種々のタイプのものが提案されている。

特開平 3— 2 3 2 4 8 1 には、従来の疑似喫煙物品の典型的なコンセブトが開示される。この公報の物品においては、例えば棒状の固体状原料が使用され、同固体状原料が加熱素子により加熱されることにより、香味等の吸引対象物が生成される。このタイプの物品の問題点は、固体状原料が継続的に加熱される場合は原料の無駄が多くなり、反対に使用者の吸込みを待って固体状原料が加熱される場合は、使用者の吸込み（ 1パフ）開始と香味の生成との間に大きな時間のずれが生じるということである。

上述の問題に対応するための物品の 1例として、特開平 3 一 2 7 7 2 6 5には、多数の部分に分割された固体状原料を有するフレーバー送出物品が開示される。この公報の物品においては、固体状原料の各部分は、使用者の 1 パフごとに順に加熱され、香味等の吸引対象物が生成される。この物品の問題点は、固体状原料と加熱素子とがー体の香味発生媒体を構成することである。このため、原料の消費後、加熱素子を原料と共に交換或いは廃棄する必要があり、経済的にも環境的にも不都合となる。

使用者の 1パフを検出するための機構の 1例は特開平 5— 2 1 2 1 0 0 に開示される。この公報の物品においては、香味原料を加熱するための加熱素子が、使用者の唇の動作から得られた信号により駆動制御される。

米国特許第 4 , 9 4 5 , 9 3 1号には、加圧エアロゾル容器を使用した疑似喫煙物品が開示される。この公報の物品においては、使用者の吸込み動作により羽板が揺動して容器の出口が機械的に開放され、エアロゾルが放出される。また、同公報には、変更例として、気化熱により冷却されたエア口ゾルを温めるための加熱素子が容器出口に配設された物品が開示される。この公報の物品の問題点は、使用者の吸込み動作程度で開閉する弁により、加圧状態のエアロゾルが容器内に閉込められているため、一旦弁が開くとエアロゾルが大量に漏れ出してしまうということである。即ち、この公報の物品においては、 1パフ分に適当な一定量のエアロゾルを継続的に放出することはできず、寧ろ、 2 、 3回吸込み動作で、加圧分のエアロゾルが全て放出されてしまう虞がある。 [発明の開示]

本発明は上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、香味原料の無駄が生じ難く且つ使用者の 1 パフと香味の生成とのタイミングを合わせ易い香味生成物品を提供することを目的とする。

本発明の第 1 の視点は、香味生成物品において、

内部に空気を取込むための空気取込口と使用者が香味を吸引するための吸引口とを有すると共に、前記取込口と前記吸引口との間にガス流路を規定するケーシングと、

少なくとも香味物質を含む液体伏原料を貯蔵すると共に前記原料の吐出口を有する、前記ケ一シングに取付けられた原料容器と、

前記吐出口を通して前記容器から前記原料を液滴として吐出させるための吐出駆動手段と、

前記ガス流路内に配設され、前記容器から吐出される前記原料の前記液滴を受取ると共にこれを電気的に加熱することによりガス化するためのガス化手段と、

前記ガス化手段に電気エネルギーを供給するための電源と、を具備することを特徴とする。

本発明の第 2の視点は、第 1 の視点の香味生成物品において、使用者の吸引動作を検出するセンサーと、前記センサーからの信号に基づいて、前記容器から前記原料を吐出させるように前記吐出駆動手段を制御するための制御手段と、を更に具備することを特徴とする。

本発明の第 3の視点は、第 2の視点の香味生成物品において、前記センサーが、前記吸引口の周りで前記ケ一シング上に配設された感圧センサーを具備することを特徴とする。本発明の第 4の視点は、第 2 または第 3の視点の香味生成物品において、前記制御手段が、前記センサーからの信号に基づいて、前記ガス化手段が発熱するように前記ガス化手段を制御することを特徴とする。

本発明の第 5の視点は、第 4の視点の香味生成物品において、前記制御手段が、前記原料の吐出に先立って、前記ガス化手段を予熱するように、前記ガス化手段及び前記吐出駆動手段を制御することを特徴とする。

本発明の第 6の視点は、第 1 の視点の香味生成物品において、前記電源が前記ケーシング内に配設されることを特徴とする。

本発明の第 7の視点は、第 6の視点の香味生成物品において、前記ケーシングがケ一プルを介して電気的に接続された第 1及び第 2部分からなり、前記ガス流路、前記容器、前記吐出駆動手段、及び前記ガス化手段が前記第 1部分内に配設され、前記電源が前記第 2部分内に配設されることを特徴とする。

本発明の第 8の視点は、第 7の視点の香味生成物品において、前記ケ一シングの前記第 1及び第 2部分が接続部を介して着脱可能であることを特徴とする。

本発明の第 9の視点は、第 1 の視点の香味生成物品において、前記吐出駆動手段を手動で操作するための操作レバーを更に具備することを特徴とする。本発明の第 1 0の視点は、第 1乃至第 9のいずれかの視点の香味生成物品において、前記ガス化手段が多孔質層を具備し、前記多孔質層上に前記原料の前記液滴が供給されることを特徴とする。

本発明の第 1 1 の視点は、第 1 乃至第 1 0のいずれかの視点の香味生成物品において、前記ガス化手段が前記吐出口に対向するように配置され、前記吐出口と前記ガス化手段との間の間隙に対して前記空気取込口からの空気を指向けるための絞り孔が前記ガス流路内に配設されることを特徴とする。本発明の第 1 2の視点は、第 1 乃至第 1 1 のいずれかの視点の香味生成物品において、前記ガス化手段と前記吸引口との間で前記ガス流路内に外気を導入するため、前記ケ一シングに外気導入孔が形成されることを特徴とする。

本発明の第 1 3の視点は、第 1乃至第 1 2のいずれかの視点の香味生成物品において、前記ガス化手段と前記吸引口との間に位置するように前記ガス流路内に配設された、少なくとも香味物質を含む固体状原料の成形体を更に具備することを特徵とする。

本発明の第 1 4の視点は、第 1 3の視点の香味生成物品において、前記成形体を加熱するための加熱手段を更に具備することを特徵とする。

本発明によれば、香味原料の無駄が生じ難く且つ使用者の 1パフと香味の生成とのタイミングを合わせ易い香味生成物品を提供することが可能となる。特に、使用者の吸引動作を検出するセンサーからの信号に基づいて、吐出駆動手段を制御することにより、原料の無駄がなくなるだけでなく、常に安定した香味を提供することが可能となる。また、ケ一シングを、電源を内蔵する部分と口に垤える部分とに着脱可能に分割することにより、香味生成物品をより使いやすい態様で使用することができるようになる。

[図面の簡単な説明]

図 1 は本発明の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 2 は図 1図示の香味生成物品の吐出へッドを示す平面図。図 3 は図 2 の I I I 一 I I I 線に沿った切断した吐出へッド及び吐出駆動部を示す拡大概略図。

図 4 は図 1図示の香味生成物品の制御系を示すダイアグラム₀

図 5は図 1図示の香味生成物品の 1つの使用態様を示す図。図 6 は図 1 図示の香味生成物品のセラミックヒーターの通電及び吐出駆動部の作動の動作タイミングの例を示す図。

図 7 は図 1 図示の香味生成物品のセラミックヒータ一の通電及び吐出駆動部の作動の動作タイミングの別の例を示す図。

図 8 は本発明の別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 9 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 1 0は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。図 1 1 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 1 2 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 1 3は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 1 4は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 1 5 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

図 1 6 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図。

[発明を実施するための最良の形態]

図 1 は本発明の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

香味生成物品 1 0 は、使用者が口に垤えることができる程度の外径を有する円筒形のケ一シング 1 2を具備する。ケーシング 1 2 は、使用者が口に垤えるための第 1部分 1 2 a と、電源などを内蔵するための第 2部分 1 2 b とからなる。 2つの部分 1 2 a、 1 2 bはケーシング本体 1 4 に形成された接続部 1 3を介して着脱可能に接続される。 2つの部分 1 2 a、

1 2 b は、接続部 1 3に対応してケ一シング本体 1 4内に形成された空間内に収納されたケーブル 1 5を介して電気的に接続される。接続部 1 3 としては、捩子或いは嵌着対偶等の公知の構造を採用することができる。ケーシング 1 2の本体 1 4 はプラスチック、金属、セラミックス、木材等の材料から形成される。

ケ一シング 1 2 の第 1部分 1 2 a の端部には、使用者が香味を吸引するための吸引口 2 2が形成される。これに対して、第 1部分 1 2 aの中間部には、ケーシング 1 2の内部に空気を取込むための複数の空気取込口 2 4が形成される。空気取込口 2 4 と吸引口 2 2 との間でケーシング 1 2内にガス流路 2 6が規定される。空気取込口 2 4 は予め決めた空気取込み量に対応する開口面積を有するように設定することができる。また、図示の如く、空気取込口 2 4の周囲で、ケ一シング 1 2 に、複数の開口を有する調節リング 2 8を配設することもできる。この場合、空気取込口 2 4に対して調節リング 2 8 の位置を調節することにより、ケーシング 1 2内への空気流入量を調節することができる。

ガス流路 2 6内に位置するように、ケ一シング 1 2 には、絞り孔 2 0を中心に有する絞り板 2 1 が配設される。絞り孔 2 0 は、空気取込口 2 4からの空気を、後述するセラミックヒーター 4 2の表面に沿つて流れるように規制する役割を果たす。

ケ一シングの第 1部分 1 2 a の奥の、ガス流路 2 6から壁 3 1 により仕切られた空間内には、使用者が吸引する香味等を生成するための液体状原料 3 6を貯蔵する原料容器 3 2が着脱可能に固定される。原料容器 3 2 は、使用者の複数パフ分の吐出量に対応する量の液体状原料 3 6を貯蔵する。なお、原料容器 3 2 は、ケーシング本体 1 4 の外側に取付けるようにすることができる。この場合、原料容器 3 2の頭部をケ一シング本体 1 4中へ差込むようにすることもできるし、後述の吐出口 3 5のみをケ一シング本体 1 4中へ差込むようにすることもできる。

液体状原料 3 6 は少なくとも香味物質を含む。例えば、メンソール、カフヱイン等の香味のみを喫味するための物品とする場合は、液体状原料 3 6 は香味のみを発生させるための原料とすることができる。しかしまた、液体状原料 3 6 は、香味に煙を加えるため、加熱時にエアロゾルを生成する物質を含むことができる。エアロゾルを生成する物質としては、アルコール類、糖類、水、或いはこれらの 2種類以上の混合物を使用することができる。ここで使用されるアルコール類は、例えば、ダリセンリン、プロピレングリコール、これらの混合物である。

即ち、液体状原料 3 6は、用途に応じて種々の天然物からの抽出物質及び Zまたはそれらの構成成分を含むことができる。例えば、本物品を疑似喫煙物品とする場合は、たばこ抽出物成分やたばこ煙凝縮物成分等のたばこ成分を液体状原料 3 6 に含有させることとなる。

原料容器 3 2 には、ケーシング 1 2を横断する方向に液体状原料 3 6を吐出するための複数の吐出口 3 5を有する吐出へッド 3 4が付設される。吐出へッド 3 4は絞り孔 2 0 よりも吸引口 2 2側に位置するように配置される。吐出口 3 5を通して原料容器 3 2から液体状原料 3 6を吐出させるため、吐出口 3 5 に隣接して吐出駆動部 3 8が配設される。吐出へッド 3 4及び吐出駆動部 3 8 は、圧電素子を利用した液体吐出機構（特公昭 5 3 - 4 5 6 9 8及び米国特許第 3， 5 9 6 ,

2 7 5号に開示の方式と同じ原理）からなる。

例えば、図 2図示の如く、吐出口 3 5 は、吐出へッド 3 4 の上面の幅 Wが約 2 m m、長さ Lが約 5 m mの領域に 1 0個ずつ 2列に、合計 2 0個配列される。吐出口 3 5の配列中心は、後述するセラミックヒーター 4 2の中心と概ね一致する。図 3 は図 2の I I I 一 I I I 線に沿って切断した吐出へッド 3 4及び吐出駆動部 3 8を示す拡大概略図である。即ち、図 3 は一方の吐出口 3 5の列に対応する断面を示すもので、他方の吐出口 3 5の列に対応する断面は、図 3図示の断面に対して左右対称の位置関係となる。

図示の如く、配線基板 1 3 2上に、液体状原料 3 6を流すための凹部ゃ孔を形成するため、複数のパーツからなるフレ —ム 1 3 4が積層される。フレーム 1 3 4により形成された凹部は、複数の吐出口 3 5を除いてフィルム 1 3 6により被覆される。また、液体状原料 3 6を一時的に溜めるため、吐出口 3 5の下に液溜 1 4 6が形成される。液溜 1 4 6の底板は振動板として機能する電極 1 3 8からなる。

原料容器 3 2からの液体状原料 3 6 は先ず狭い流路 1 4 2 を通して送られ、吐出口 3 5 よりも小径の複数の吸入孔 1 4 4から液溜 1 4 6 に至る。制御回路 7 2の制御下で、電極 1

3 8が振動操作されると、液体状原料 3 6 は、流れに対する抵抗が低い吐出口 3 5から選択的に吐出される。吐出された液体状原料 3 6 は、液滴 L Dとしてセラミックヒ一夕一 4 2 上に供給される。

この他、液体状原料 3 6の吐出機構としては、特公昭 6 1 一 5 9 9 1 1等に開示される処理液を加熱して発生させた気泡によって押し出す方式や、米国特許第 3， 0 6 0 , 4 2 9 号等に開示される処理液の粒子を荷電して電界制御する方式等、公知のプリンタのインク吐出機構を応用して用いることができる。更に、液体状原料 3 6を加圧液体とし、吐出口 3 5 に配設した弁を開閉することにより制御する吐出機構を用いることもできる。

吐出口 3 5 に対向するようにガス流路 2 6内にセラミックヒーター 4 2が配設される。セラミックヒータ一 4 2 は、支持部材 4 4 によって、ケーシング本体 1 4の内面上に固定される。吐出へッド 3 4の吐出口 3 5 とセラミックヒーター 4 2 との間の間隙 2 7 は、絞り孔 2 0からの空気が通るように設定される。従って、空気取込口 2 4からの空気は絞り孔 2 0 により、吐出口 3 5 とセラミックヒータ一 4 2 との間の間隙 2 7に指向けられる。

セラミックヒータ一 4 2上には、吐出駆動部 3 8 により駆動されて吐出口 3 5から放出された 1 パフ分に相当する原料が、液体飛沫或いは液滴として供給される。セラミックヒー夕一 4 2 はセラミック板とその上にコ一ティングされた抵抗発熱体とからなり、従って、原料の飛沫を受取るための受皿とこの受皿を加熱するための加熱手段とがー体となったものである。しかし、受皿と加熱手段とは夫々別体として配設することも可能である。

セラミックヒーター 4 2の原料の液体飛沫を受取る側の面、即ち受皿として機能する側の面上には、 0 . 0 1 m m〜 2 . 0 m mの厚さを有する吸液性の多孔質層 4 6、例えば、厚さ約 0 . 5 m mの活性炭素層が配設される。多孔質層 4 6 は、セラミックヒータ一 4 2の表面を保護するだけでなく、原料の飛沫を保持すると共にヒーター 4 2からの熱伝達を緩和することにより、原料の飛沫のガス化を安定化させる役割を果たす。多孔質層 4 6は、天然セルロース、セルロース誘導体、ァラミド樹脂等の有機化合物や、炭素（活性炭素を含む）、アルミナ、炭化けい素等の無機化合物から形成することができる。多孔質層 4 6は任意の形態をとることができ、例えば、これらの化合物を予めフィルム、シート、板、織物、不織布等の成形物として形成して使用することもできるし、これらの化合物の粉末をヒーター 4 2上に直接塗工することにより形成することもできる。

セラミックヒー夕一 4 2 と吸引口 2 2 との間には、ガス流路 2 6の一部を構成するように配置された冷却室 5 2が形成される。冷却室を規定するケーシング本体 1 4の側壁には、外気導入孔 5 4が形成される。セラミックヒータ一 4 2で加熱された、香味を含むガスは冷却室 5 2で外気と混合されて冷却され、吸引口 2 2 に至る。外気導入孔 5 4 は予め決めた外気導入量に対応する開口面積を有するように設定することができる。また、図示の如く、外気導入孔 5 4の周囲で、ケ一シング 1 2 に、複数の開口を有する調節リング 5 5を配設することもできる。この場合、外気導入孔 5 4 に対して調節リング 5 5の位置を調節することにより、冷却室 5 2内への外気流入量を調節することができる。

冷却室 5 2 と吸引口 2 2 との間には、吸引口 2 2を覆うようにガス流路 2 6内にフィルター 5 8が配設される。フィル夕一 5 8を配設することにより、適度な吸いやすさとなるように圧力損失を調整することができる。フィルター 5 8は、セルロースアセテート、パルプ等からなる通常のたばこフィルターの素材から形成することができる。

—方、ケーシング 1 2の第 2部分 1 2 b内には電源 6 2が着脱可能に固定され、電源 6 2は、吐出駆動部 3 8、セラミックヒーター 4 2及び後述する制御回路 7 2 に電気工ネルギ —を供給するために使用される。電源 6 2 は、ケーシング本体 1 4の背部開口を閉鎖するキヤップ 6 4を開閉することにより、ケ一シング本体 1 4に対して着脱可能となる。電源 6 2 は望ましくは直流電源、例えば市販の乾電池、充電池からなる。しかし、電源 6 2 は交流電源とすることもできる。また、電源 6 2 はケーシング本体 1 4の外側に取付けるか、或いは、別に設けて配線でケーシング本体 1 4 に接続するようにすることもできる。

電源 6 2 と原料容器 3 2 との間には、吐出駆動部 3 8及びセラミックヒータ一 4 2の駆動を制御するための制御回路 7 2が設置される。図 4図示の如く、制御回路 7 2 は信号回路 7 2 a、駆動回路 7 2 b及び電源回路 7 2 c を有する。信号回路 7 2 a には、使用者の吸引動作を検出するためのセンサ一 7 3 と、 O N / 0 F F用の手動スィッチ 7 4 とが接続される。駆動回路 7 2 b には吐出駆動部 3 8及びセラミックヒ — ター 4 2が接続される。電源回路 7 2 c には電源 6 2が接続される。

使用者の吸引動作を検出するためのセンサ一 7 3 は、吸引口 2 2 に隣接するように、ケーシング本体 1 4の周囲に配設される。センサー 7 3 は、抵抗変化、容量変化、圧電起電力等を検出する一般的な歪み式感圧センサーと同じ原理からなり、使用者が口に垤えた圧力を検出して電気信号を発生する。代わりに、センサー 7 3 として、後述する揺動羽板型センサ ―、接点型センサー、或いは特開平 5— 2 1 2 1 0 0 に開示の唇センサ一等を用いることができる。

制御回路 7 2 は、 0 N Z 0 F F用の手動スィッチ 7 4からの信号により、或いはセンサー 7 3からの信号に基づいて使用者の吸引動作に合わせて、吐出駆動部 3 8及びヒーター 4 2を始動させ、液体状原料を吐出させ且つガス化する。制御回路 Ί 2における信号処理及び制御の態様は、例えば公知のアナログ制御、二位置制御、或いはこれらの組合わせとすることができる。

O N / O F F用の手動スィツチ 7 4 は、ケーシング 1 2の第 1部分 1 2 aの側面に配設される。本物品の不使用時には、スィッチ 7 4を手動でオフ状態に切替えることにより、吐出駆動部 3 8及びヒーター 4 2を強制的に停止させておくことができる。手動スィッチ 7 4は、電気接点を有したマイクロリミットスイッチなどの一般的な小型の押下式スィッチと同じ機構からなる。

なお、本物品の使用時、即ちスィッチ 7 4をオン状態に切替えている間、ヒーター 4 2を加熱したままにすることもできる。この場合、制御回路 7 2 は、液体状原料の吐出を司る吐出駆動部 3 8の動作のみを制御すればよい。

次に、図 1図示の香味生成物品 1 0の操作態様を説明する。図 1 図示の香味生成物品 1 0を用いて喫味する場合、使用者は、先ず、手動スィッチ 7 4をオンし、ケーシング 1 2の第 1 部分 1 2 aを垤えて吸引口 2 2から吸引動作を行なう。この動作により、センサ一 7 3から制御回路 7 2に吸引動作信号が送出され、従って、制御回路 7 2 の制御下にセラミツクヒ一ター 4 2への通電が開始され、また、これと同時かまたは一定時間経過後に吐出駆動部 3 8が作動する。

このため、吐出口 3 5から液体状原料 3 6が吐出され、セラミックヒータ一 4 2で加熱されてガス化される。ガス化された原料は、使用者の吸引動作に伴い、空気取込口 2 4から絞り孔 2 0を通過して吐出口 3 5 とセラミックヒータ一 4 2 との間に導かれた主吸引空気と混合され、吸引口 2 2へと搬送される _c

セラミックヒーター 4 2の通電及び吐出駆動部 3 8の作動は、例えば、図 6或いは図 7図示の動作タイミングにより行なわれる。図 6 は、センサ一 7 3からの信号によりセラミツクヒーター 4 2の通電加熱及び液体状原料 3 6の吐出が同時に行われる場合を示す。図 7は、センサ一 7 3からの信号により、セラミックヒ一ター 4 2が先行して通電予熱され、一定時間経過後即ちヒーター温度がある程度上昇した後に液体状原料 3 6が吐出される場合を示す。

必要であれば、吸引中、調節リング 2 8、 6 0を調節することにより、空気取込口 2 4からの主吸引空気量及び外気導入孔 5 4からの導入空気量を変えることができる。これにより、吸引口 2 2に至る香味を含む空気の味を変え、使用者の吸引感覚の好みに合わせた喫味を行なうことが可能となる。

また、前述の如く、ケーシング 1 2 は、液体状原料 3 6、吐出ヘッド 3 4、セラミックヒ一夕一 4 2等を収納した第 1 部分 1 2 a と、制御回路 7 2、電源 6 2等を収納した第 2部分 1 2 b とが、接続部 1 3を介して着脱可能に接続された構造をなす。第 1及び第 2部分 1 2 a、 1 2 bはケーブル 1 5 を介して電気的に接続される。このため、本香味生成物品 1 0は第 1及び第 2部分 1 2 a、 1 2 bを接続部 1 3を介して —体的に接続した状態で使用することもできるし、図 5図示の如く、第 1及び第 2部分 1 2 a、 1 2 bを分離して使用することもできる。図 5図示の状態において、第 1及び第 2部分 1 2 a、 1 2 b は、ケーブル 1 5が許容する範囲で引き離すことができるため、例えば、第 2部分 1 2 bをポケッ卜に入れ、第 1部分 1 2 aのみを口に垤ぇるというような使用態様をとることができる。また、第 1部分 1 2 aから離した第 2部分 1 2 b を既存の電源に繋いで、即ち据付けて使用する

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次に、図 1図示の香味生成物品 1 0 を用いた幾つかの実験について説明する。先ず、香味物質として若干の天然ペパーミントオイルを使用し、香味に煙を加えるためのエアロゾル生成物質としてグリセリンを使用し、これらに更に水を加えることにより、水とグリセリンとの濃度比にして約 2 ： 9 8から約 9 0 ： 1 0 の範囲で異なる複数の液体状原料 3 6 を調製した。そして、図 1図示の香味生成物品を用いて、各液体状原料 3 6を加熱して得られる、香味物質を含んだエアロゾルを、約 5 8秒間のインターバルで 1回に約 2秒をかけて 3 5 c cから 5 0 c c喫煙する 1 サイクル約 1分間の標準的な喫煙条件で吸引した。

その結果、水とグリセリンとの濃度比が 5 0 ： 5 0 で若干の天然ペパーミントオイルを添加して調製したものを液体状原料 3 6 とすると、吐出の安定性が十分確保でき、且つ、吸引したときの官能的満足感及び視覚的煙量感もある程度達成できたため、以下の実験ではこれを液体状原料 3 6 として使用した。なお、以下の実験においても、約 5 8秒間のインタ —バルで 1 回に約 2秒をかけて 3 5 c cから 5 0 c c喫煙する 1 サイクル約 1分間の標準的な喫煙条件で吸引し、また、約 2 . 5 m g Z秒の吐出速度を使用した。

このような条件で、図 6及び図 7図示の動作タイミングの比較を行なった。先ず、図 6図示のタイミングでヒータ一温度を 2秒間で室温から約 4 0 0 °Cに立ち上げた。この場合、気化できる温度に到達するまでの立ち上がり途中でヒータ一面に蓄積した液体状原料 3 6がー気に気化し、急激な膨張により吐出口 3 5近傍へ凝縮したり或いは突沸により液滴で飛散し、歩留まりの低下を生じた。次に、図 7図示のタイミングで予熱の時間にヒーターの温度を約 1 4 0 °C〜 2 2 0。じに予熱した後に 2秒間で 4 2 0 °C〜 4 4 0 °Cまで立ち上げた。この場合、液体状原料 3 6 は吐出に連動して効率的に気化した。

使用者の吸引時間は、図 6ではヒーター通電及び吐出の開始から終了までに相当し、図 7では予熱時間を含んだヒータ一通電開始から終了までに相当すべきである。従って、予熱の時間は、標準的な喫煙時間において、使用者が吸引に際して違和感を覚えないように約 0 . 1秒から 1秒までの範囲で設定することが望ましく、また、予熱の温度はあまり高すぎないことが必要である。

例えば、予熱時間 2秒間でヒーターを約 4 0 0 °Cまで予熱したところ、その後吐出された原料が急激に気化して膨張し、吐出口 3 5近傍に凝縮する割合が増加し、かえって歩留まりが低下する傾向となった。また、吸引口 2 2 のセンサ一 7 3 を口に垤える動作から 2秒経過した後に吸引動作に入るという時間的なずれに対して違和感が生じた。この実験では、図 7図示の動作タイミングにおいて、室温から温度 1 4 0 °Cまでの予熱には約 0 . 5秒を、温度 2 2 0 °Cまでの予熱には約 1秒の予熱時間を費やすようにした。

また、セラミックヒーター 4 2の表面に多孔質層 4 6がなく、平滑な場合には、液体状原料 3 6がヒーター面に捕捉されにくく、弾ける等現象が見られた。この場合、図 6及び図 7図示のいずれのタイミングにおいても、歩留まりは低下する傾向が見られた。

一方、絞り孔 2 0を通って間隙 2 7を通過する主吸引空気は、流速がある程度速い方が、液体状原料のガス化効率を向上させた。この点に関し、標準的な 1回あたり 3 5 c c〜 5 0 c c Z 2秒の喫煙条件において、絞り孔 2 0の位置が間隙 2 7の中心から約 3 O mm以内にあり、絞り孔 2 0を通過する空気速度が約 6 mZ秒以上の場合に、望ましい結果が得られた。これは、絞り孔 2 0の開口断面積にして約 3 mm² 以下に相当する。しかし、使用者が口で吸引するのが無理なほど開口断面積を小さく（流速を速く）することは無意味である。以上の点を考慮すると、絞り孔 2 0の開口断面積の下限は約 0. 6 mm² 程度が望ましいと考えられる。

間隙 2 7の大きさ、即ち吐出口 3 5 とセラミックヒータ一 4 2 との間の垂直方向距離もまた、液体状原料 3 6のガス化効率に影響を与えた。吐出口 3 5近傍へのガスの凝縮による歩留まりの低下を抑制するためには、セラミックヒーター 4 2 と吐出口 3 5 とを約 2 mm以上の距離で対向させる必要があった

次に、本発明の別の実施の形態に係る香味生成物品を幾つか説明する。これらの実施の形態を示す図において先行する図と共通する部分には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を省略する。

図 8は本発明の別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である

この実施の形態の香味生成物品は図 1図示の香味生成物品と類似するが、吐出へッド 3 4の吐出口 3 5の配向が、図 1 図示の構造とは角度にして 9 0度異なり、吸引口 2 2に向くように設定されている。従ってまた、吐出口 3 5に対向するセラミックヒータ一 4 2 も図 1図示の構造とは 9 0度向き力く異なるように設定される。また、吐出へッド 3 4が、絞り孔 2 0内に配置されるため、ガス流路 2 6 として機能する絞り孔 2 0の実質的開口は、絞り孔 2 0及び吐出へッド 3 4の双方の寸法により規定される。

図 9 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品が特徴とする点は、第 1に、ケーシング 1 2が第 1及び第 2部分 1 2 a、 1 2 b (図 1参照）に分離することができず、液体状原料 3 6、吐出へッド 3 4 、セラミックヒーター 4 2、電源 6 2、制御部 7 2等が 1つのケ一シング本体 1 4内に内蔵されていることである。しかし、ケーシング本体 1 4には、接続部 1 8を介してマウスピース 1 6が着脱可能に取付けられ、ここに吸引口 2 2力く形成される。マウスピース 1 6 はプラスチック、木材等の材料から形成される。接続部 1 8 としては、捩子或いは嵌着対偶等の公知の構造を採用することができる。マウスピース 1 6に代え、ケーシング本体 1 4 にフィルタ一を挿入して使用することもできる。

また、原料容器 3 2 に付設された吐出へッド 3 4の吐出口 3 5 は 1 つで、吸引口 2 2に向けて、液体状原料 3 6を吐出するように配向される。従って、吐出口 3 5 に対向するセラミックヒーター 4 2 は、図 8図示の構造と同じ向きに配向される。また、ガス流路 2 6内には絞り板 2 1 (図 1参照）が配設されておらず、セラミックヒータ一 4 2を支持する支持部材 4 4 による規制により、流入空気がセラミックヒータ一 4 2上を流れるようになつている。

図 1 0 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品は図 9図示の香味生成物品と類似するが、原料容器 3 2が手動で吐出操作する構造を有する点で大きく異なる。このため、原料容器 3 2 には、ケ一シング本体 1 4の外側に突出する操作レバ一 7 6が接続される。レバー 7 6を押下げることにより、吐出口 3 5から 1 ノ、。フ分に相当する原料が放出され、液体飛沫或いは液滴としてセラミックヒ一ター 4 2上に供給される。また、制御回路 7 2 はレバー 7 6の押下げ動作を信号として受け、この信号に基づいてセラミックヒーター 4 2を給電加熱し、原料の飛沫をガス化させる。即ち、レバ一 7 6 は、図 1図示の香味生成物品の吐出駆動部 3 8 と、使用者の吸引動作を検出するセンサ一 7 3 との両者に代わる役割を果たす。

図 1 0図図示の香味生成物品においては、また、原料容器 3 2 に液体状原料 3 6を補給するための注入ポート 8 2が接続される。注入ポート 8 2の端部はケーシング本体 1 4 の外側に露出し、ここから、液体状原料を原料容器 3 2を注入補給することができる。前述の如く、原料容器 3 2 は、使用者の複数パフ分の吐出量に対応する量の液体状原料 3 6を貯蔵する容量を有する。しかし、原料を補給可能とすることにより、原料容器 3 2を交換せずに本香味生成物品を更に継続的に使用することが可能となる。

また、原料容器 3 2内の残量を見るため、ケ一シング本体 1 4の側壁には、原料容器 3 2 に対応して、透明な靦き窓 8 4が形成される。従って、ここでは、原料容器 3 2 自体も透明或いは半透明の容器からなる。覼き窓 8 4を通して原料容器 3 2内の液体状原料 3 6の残量を監視することにより、原料の補給のタイミングを知ることができる。

原料容器 3 2内の残量を監視するため、図 1 0図示の構成に代え、電気的残量検出手段と電気的表示手段との組合わせを用いることができる。電気的残量検出手段の例は、原料容器 3 2の導電性の変化を検出する手段であり、電気的表示手段の例は、ケーシング本体 1 4 の外面上に配設された発光ダィオードを用いた手段である。また、原料容器 3 2内の残量を監視する機構として、プリズムを用いて残量を光学的に検出する方式を用いることもできる。

図 1 0図図示の香味生成物品においては、更に、電源 6 2 が、接続部 6 8を介してケーシング本体 1 4 に着脱可能に取付けられた電源ホルダ一 6 6内に収納される。接続部 6 8 としては、捩子或いは嵌着対偶等の公知の構造を採用することができる。電源 6 2の大きさに対応する長さの電源ホルダー 6 6を用いることにより、電源 6 2 の交換が容易となると共に、ケーシング本体 1 4内の部材の修理や交換も容易となる。図 1 1 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品は図 1 0図示の香味生成物品と類似するが、吐出操作レバー 7 6が、吐出口 3 5に付設されたアトマイザ一 8 6 に接続されている点で異なる。アトマイザ一 8 6 により、 1 パフ分に相当する原料を、液体飛沫或いは液滴状態でセラミックヒーター 4 2上に供給することが可能となる。

また、図 1 1図示の香味生成物品においては、冷却室 5 2 内に充填物 5 6が配設される。充填物 5 6を配設することにより、ガス化された香味成分の冷却効果を促進できると共に、適度な吸いやすさとなるように圧力損失を調整することができる。充填物 5 6 としては、例えば、セルロースアセテート、パルプ等からなる繊維成形体や、ガラス、アルミ粒子のような粒状物を用いることができる。

図 1 2 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品が特徴とする点は、セラミックヒータ一 4 2 と冷却室 5 2 との間でガス流路 2 6内に、使用者が吸引する香味等を生成するための固体状原料の成形体 9 2が、着脱可能に配設されることにある。

固体状原料の成形体 9 2は用途に応じて種々の天然物からの抽出物質及び Zまたはそれらの構成成分を含むことができる。成形体 9 2が含有する香味物質としては、例えば、メンソール、カフヱイン、或いはたばこ抽出物成分やたばこ煙凝縮物成分等のたばこ成分を用いることができる。固体状原料の成形体 9 2がケーシング本体 1 4の内面との間に隙間を生じさせないような寸法を有する場合、成形体 9 2 は良好な通気性を有する成形体 9 2を使用する。この場合、空気取込口 2 4 と吸引口 2 2 との間のガス流路 2 6 は成形体 9 2 の内部を通るように形成される。他方、後述するように、成形体 9 2 の寸法が、成形体 9 2 とケーシング本体 1 4 の内面との間に隙間が形成されるように設定される場合は、通気性の低い或いは通気性のない成形体 9 2を使用することができる。この場合、空気取込口 2 4 と吸引ロ 2 2 との間のガス流路 2 6 は、成形体 9 2 とケーシング本体 1 4の内面との間の隙間を通るように形成される。

図 1 3 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品が図 1 2図示の香味生成物品と相違する点は、成形体 9 2 を加熱するためのコイルヒーター 9 4が成形体 9 2の周囲に配設されていることにある。なお、成形体 9 2を加熱するためのヒーターは、成形体 9 2 に孔を形成し、同孔内に配置するようにしてもよい。

コィノレヒーター 9 4 は、セラミックヒータ一 4 2 と共に、使用者の吸引動作に合わせて給電するように制御回路 7 2 により制御することができる。しかし、成形体 9 2 の熱容量が大きい場合、使用者の吸引動作の開始に合わせてコイルヒーター 9 4 に給電しても、香味の生成がかなり遅れる虞がある。従って、この様な場合、コイルヒーター 9 4 は、本物品の使用時、即ちスィッチ 7 4をオン状態に切替えている間、加熱したままとなるように設定してもよい。

なお、成形体 9 2 は、ケ一シング本体 1 4の内面との間に十分な隙間が形成されるような寸法を有する。従って、空気取込口 2 4 と吸引口 2 2 との間のガス流路 2 6の主部分は同隙間を通るように形成されることとなる。

図 1 4 は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品の特徴は、使用者の吸引動作を検出するために揺動羽板型センサーが用いられていることにある。より具体的には、セラミックヒータ 4 2 と冷却室 5 2 との間でガス流路 2 6内に揺動羽板 1 0 2が配設される。また、セラミックヒータ 4 2 と羽板 1 0 2 との間で、ガス流路 2 6内には、羽板 1 0 2に対向して開口 1 1 4 を有するォリフィス 1 1 2が配設される。羽板 1 0 2 はセンサ一回路のスィッチレバ一となる導電性レバー 1 0 4 と一体的に接続される。導電性レバ一 1 0 4に対向してケ一シング本体 1 4 の内面上にセンサー回路の電気接点 1 0 8が配設される。

羽板 1 0 2及びレバ一 1 0 4 は、ケ一シング本体 1 4 の内面上の支持部 1 0 6に一体的に揺動可能に枢支され、且つ支持部 1 0 6 に内蔵されたばねにより、図中反時計方向に付勢される。従って、通常時、羽板 1 0 2 はオリフィス 1 1 2 に当接し、またレバ一 1 0 4 と接点 1 0 8 とは非接触状態にある。しかし、使用者が吸引動作を開始すると、オリフィス 1 1 2で流速が高められたガス流が、羽板 1 0 2を図中時計方向に旋回させ、レバー 1 0 4 と接点 1 0 8 とを接触させる。この様にして揺動羽板型センサーにより検出された使用者の吸引動作信号は制御回路 7 2に伝達され、この検出信号に基づいて吐出駆動部 3 8やセラミックヒーター 4 2が制御可能となる。

図 1 5は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品の特徴は、使用者の吸引動作を検出するために接点型センサ一が用いられていることにある。より具体的には、、ケーシング 1 2の外面の中央と吸引口側端部とに、夫々環状の導電性板からなる電気接点 1 2 2、 1 2 4が配設される。電気接点 1 2 2、 1 2 4はセンサ —回路のスィッチを構成し、接点 1 2 2、 1 2 4が導電体で接続されると、センサーが検出信号を発生するようになっている。この様な状態は、例えば、使用者が中央の接点 1 2 2 を把持し且つ吸引口側の接点 1 2 4を口で垤えるという 2つの条件が同時に満足された時である。この様にして接点型センサ一により検出された使用者の吸引動作信号は制御回路 7 2に伝達され、この検出信号に基づいて吐出駆動部 3 8ゃセラミックヒーター 4 2が制御可能となる。

図 1 6は本発明の更に別の実施の形態に係る香味生成物品を示す概略図である。

この実施の形態の香味生成物品は、図 1図示の香味生成物品と同じ向きに配向された、吐出へッド 3 4の吐出口 3 5及び吐出口 3 5に対向するセラミックヒータ一 4 2を有する。しかし、ケーシング 1 2は第 1及び第 2部分 1 2 a、 1 2 b (図 1参照）に分離することができず、液体状原料 3 6、吐出へッド 3 4、セラミックヒーター 4 2、電源 6 2、制御部 7 2等が 1 つのケーシング本体 1 4内に内蔵されている。また、ガス流路 2 6内には絞り板 2 1 (図 1参照）が配設されていないが、セラミックヒータ一 4 2の支持部材 4 4が吐出へッド 3 4に対応する中央部のみにスリットを有するように形成される。従って、空気取入口 2 6からの空気は全て吐出口 3 5 とセラミックヒータ一 4 2 との間のギャップを通過することとなる。

以上、内容の理解を容易にするため、本発明の各部分の特徴を幾つかの実施の形態に分けて説明したが、これらの特徴は、目的に応じて適宜組合わせることが可能である。即ち、本発明は、その思想の範囲において、図示の実施の形態以外の種々態様で実施することが可能である。

Claims

請求の範囲

1 . 内部に空気を取込むための空気取込口と使用者が香味を吸引するための吸引口とを有すると共に、前記取込口と前記吸引口との間にガス流路を規定するケーシングと、

少なくとも香味物質を含む液体状原料を貯蔵すると共に前記原料の吐出口を有する、前記ケーシングに取付けられた原料容器と、

前記ガス化手段に電気エネルギーを供給するための電源と、を具備することを特徴とする香味生成物品。

2 . 使用者の吸引動作を検出するセンサーと、前記センサ一からの信号に基づいて、前記容器から前記原料を吐出させるように前記吐出駆動手段を制御するための制御手段と、を更に具備することを特徴とする請求項 1 に記載の香味生成物品。

3 . 前記センサーが、前記吸引口の周りで前記ケーシング上に配設された感圧センサーを具備することを特徴とする請求項 2に記載の香味生成物品。

4 . 前記制御手段が、前記センサーからの信号に基づいて、前記ガス化手段が発熱するように前記ガス化手段を制御することを特徴とする請求項 2 または 3に記載の香味生成物

D □D 0

5 . 前記制御手段が、前記原料の吐出に先立って、前記ガス化手段を予熱するように、前記ガス化手段及び前記吐出駆動手段を制御することを特徴とする請求項 4に記載の香味生成物品。

6 . 前記電源が前記ケーシング内に配設されることを特徴とする請求項 1 に記載の香味生成物品。

7 . 前記ケーシングがケーブルを介して電気的に接続された第 1及び第 2部分からなり、前記ガス流路、前記容器、前記吐出駆動手段、及び前記ガス化手段が前記第 1部分内に配設され、前記電源が前記第 2部分内に配設されることを特徴とする請求項 6 に記載の香味生成物品。

8 . 前記ケ一シングの前記第 1及び第 2部分が接続部を介して着脱可能であることを特徴とする請求項 7に記載の香味生成物品。

9 . 前記吐出駆動手段を手動で操作するための操作レバ一を更に具備することを特徴とする請求項 1 に記載の香味生成物品。

1 0 . 前記ガス化手段が多孔質層を具備し、前記多孔質層上に前記原料の前記液滴が供給されることを特徴とする請求項 1 乃至 9のいずれかに記載の香味生成物品。

1 1 . 前記ガス化手段が前記吐出口に対向するように配置され、前記吐出口と前記ガス化手段との間の間隙に対して前記空気取込口からの空気を指向けるための絞り孔が前記ガス流路内に配設されることを特徴とする請求項 1 乃至 1 0のいずれかに記載の香味生成物品。

1 2 . 前記ガス化手段と前記吸引口との間で前記ガス流路内に外気を導入するため、前記ケーシングに外気導入孔が形成されることを特徴とする請求項 1 乃至 1 1 のいずれかに記載の香味生成物品。

1 3 . 前記ガス化手段と前記吸引口との間に位置するように前記ガス流路内に配設された、少なくとも香味物質を含む固体状原料の成形体を更に具備することを特徴とする請求項 1 乃至 1 2のいずれかに記載の香味生成物品。

1 4 . 前記成形体を加熱するための加熱手段を更に具備することを特徴とする請求項 1 3 に記載の香味生成物品。