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JP2010065065A - 成形用ポリエステルフィルム - Google Patents

成形用ポリエステルフィルム Download PDF

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JP2010065065A
JP2010065065A JP2008229650A JP2008229650A JP2010065065A JP 2010065065 A JP2010065065 A JP 2010065065A JP 2008229650 A JP2008229650 A JP 2008229650A JP 2008229650 A JP2008229650 A JP 2008229650A JP 2010065065 A JP2010065065 A JP 2010065065A
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polyester film
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JP2008229650A
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Isao Manabe
功 真鍋
Teruya Tanaka
照也 田中
Masahiro Kimura
将弘 木村
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】成形時の応力を低く保ち、特定の屈折率を有する有機粒子を含有することによって、透明性、工程通過性に優れる成形用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステルフィルム全体を100質量%として、屈折率が1.5〜1.65である有機粒子を0.001〜1質量%含有し、下記(1)(2)式を満たす成形用ポリエステルフィルム。1≦F100MD≦50…(1)1≦F100TD≦50…(2)ただし、F100MD:150℃での長手方向の100%伸長時応力(単位:MPa)F100TD:150℃での幅方向の100%伸長時応力(単位:MPa)
【選択図】なし

Description

本発明は成形用ポリエステルフィルムに関し、特に成形性、透明性、工程通過性に非常に優れているため、インサート成形、インモールド成形といった各種成形が可能であり、成形後の外観も優れていることから、建材、自動車部品や携帯電話、電機製品などの成形部材用途に好適に用いられる成形用ポリエステルフィルムに関するものである。
近年、環境意識の高まりにより、建材、自動車部品や携帯電話、電機製品などで、溶剤レス塗装、メッキ代替などの要望が高まり、成形用加飾シートを使用した成形部材の加飾方法の導入が進んでいる。
そのような中、成形用ポリエステルフィルムとして、いくつかの提案がされている。例えば、特定の融点、破断伸度を有する成形性に優れるポリエステルフィルムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。さらに、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートを1:1で混合して成形性を付与したフィルムが開示されている(たとえば、特許文献2参照)。しかし、これらの提案のフィルムでは成形加工時の変形応力が高いために、複雑な形状の成形を行うことは困難である。
また、特定の融点を有し、特定の製膜条件を採用した成形部材用ポリエステルフィルムも開示されている(たとえば、特許文献3参照)。また、成形性、意匠性、平滑性を両立するためにA層、B層、C層の3層積層フィルムで、中間層のB層に成形性をもたせたポリエステルフィルムが提案されている(たとえば、特許文献4参照)。しかしながら、これらのポリエステルフィルムでは破断伸度が十分ではなく、深絞り成形には耐えうるものではなかった。
また、A層、B層、C層の3層積層フィルムで、表層にのみ粒子を含有して成形性と透明性に優れるフィルムも提案されている(たとえば特許文献5)。しかしながら、用いられている粒子の屈折率が基材のフィルムと異なるため、透明性が低く、また滑り性も十分ではなかった。
特開2001−72841号公報 特開2002−321277号公報 特開2003−211606号公報 特開2006−51747号公報 特開2007−111877号公報
本発明の課題は上記した問題点を解消することにある。すなわち、成形時の応力を低く保ち、特定の屈折率を有する有機粒子を含有することによって、透明性、工程通過性に優れる成形用ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明は、以下の構成を有する。すなわち、
(1)ポリエステルフィルム全体を100質量%として、屈折率が1.5〜1.65である有機粒子(A)を0.001〜1質量%含有し、下記(1)(2)式を満たす成形用ポリエステルフィルム。
1≦F100MD≦50…(1)
1≦F100TD≦50…(2)
ただし、F100MD:150℃での長手方向の100%伸長時応力(単位:MPa)
F100TD:150℃での幅方向の100%伸長時応力(単位:MPa)
(2)有機粒子(A)として、粒径が0.01〜0.5μm未満である有機粒子(a1)と、粒径が0.5〜3μm未満である有機粒子(a2)を含有している(1)に記載の成形用ポリエステルフィルム。
(3)少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、少なくとも1層の層厚みが0.1〜3μm未満である(1)または(2)に記載の成形用ポリエステルフィルム。
(4)200℃でフィルム長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の平均線中心粗さが1〜20nm未満である(1)〜(3)に記載の成形用ポリエステルフィルム。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは、熱成形による成形加工が容易であり、かつ透明性、工程通過性に優れることから、複雑な形状への均一成形が可能であり、成形後の概観に優れることから、インサート成形、インモールド成形といった成形用途、例えば、建材、自動車部品や携帯電話、電機製品などの成形部材に好適に用いることができる。
本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂とは、主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子化合物の総称であって、通常ジカルボン酸成分とグリコール成分を重縮合反応させることによって得ることができる。
本発明のポリエステルフィルムに用いられるグリコール成分として、成形性、外観、耐熱性、経済性の点で、エチレングリコール成分60〜100モル%より構成されていることが好ましい。本発明の成形用ポリエステルフィルムに含まれるグリコール成分としては、エチレングリコール以外に、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物などが挙げられる。
また、本発明の成形用ポリエステルフィルムに用いられる好ましいジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などを挙げることができる。また、ジカルボン酸エステル誘導体としては上記ジカルボン酸化合物のエステル化物、たとえばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸2−ヒドロキシエチルメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、ダイマー酸ジメチルなどを挙げることができる。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは、成形性、耐熱性、透明性の点で、特にポリエステルフィルムを構成するグリコール成分の60〜99モル%がエチレングリコール、1〜30モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノールであることが好ましい。1,4−シクロヘキサンジメタノールを1〜30モル%含有させることで、高い融点を保持できるため耐熱性を維持でき、かつ成形時の配向結晶化を抑制することができるため成形性を向上させることができる。さらに、結晶性を適度に調整することが可能となるため、透明性にも優れたフィルムとなる。また、さらに成形性を向上させる点で、1,4−ブタンジオールおよび/または1,3−プロパンジオールを1〜30モル%含むことが好ましい。1,4−ブタンジオールおよび/または1,3−プロパンジオールを1〜30モル%含むことで、加熱時の分子運動性が向上し、成形時の応力を低下させることができるため、成形性を向上させることができる。より成形性を向上させ、耐熱性を維持するためには、ポリエステルフィルムを構成するグリコール成分の60〜90モル%がエチレングリコール、2〜25モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノール、10〜35モル%が1,4−ブタンジオールおよび/または1,3−プロパンジオールであることが好ましい。エチレングリコールが60〜80モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールが3〜20モル%、1,4−ブタンジオールおよび/または1,3−プロパンジオールが15〜30モル%であることがさらに好ましい。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは、成形時の工程通過性、成形後の成形部材の外観を両立させるために、屈折率が1.5〜1.65である有機粒子(A)を0.001〜1質量%含有することが必要である。
本発明に用いられる成形用ポリエステルフィルムは、インサート成形、インモールド成形といった成形を施して成形部材へ使用されることが好ましいことから、製膜時にフィルム巻き取る工程に加え、外観を向上させるために、コーティング、印刷、金属蒸着といった様々な加工工程を通過する。さらには成形時にフィルムの搬送工程を経る場合もある。このため、これらの加工工程での表面傷を抑制させ、搬送性を向上させるために、ポリエステルフィルムに易滑性を持たせる必要がある。また、成形部材の外観を優れたものにするためには、フィルムの透明性が非常に重要である。本発明の成形用ポリエステルフィルムは、屈折率をポリエステルフィルムに近い1.5〜1.65に制御した有機粒子を0.001〜1質量%含有することで、これらの工程通過性、透明性を両立することを見出したものである。
含有する有機粒子の屈折率が1.5未満であれば、本発明の成形用ポリエステルフィルムとの屈折率の差が大きいため、フィルム上に粒子に起因する細かい白点が見られ、透明性が低下してしまう。また、屈折率が1.65より大きい場合も同様に良好な透明性を得ることができない。より好ましくは、含有する有機粒子の屈折率は1.52〜1.64であり、1.53〜1.63であれば、最も好ましい。
また、有機粒子の含有量が、0.001質量%未満の場合は、十分な易滑性が得られず、工程通過性が不充分となる。一方、有機粒子の含有量が1質量%より多くなると、屈折率を1.5〜1.65の範囲に制御したとしても透明性が低下してしまう。より好ましい有機粒子の含有量は、0.005〜0.5質量であれば好ましく、0.01〜0.1質量%であれば最も好ましい。
また、本発明の成形用ポリエステルフィルムは、透明性をさらに向上させ、工程通過性も両立させるために、粒子(A)として、粒径が0.01〜0.5μm未満の有機粒子(a1)と、粒径が0.5〜3μm未満である有機粒子(a2)の少なくとも2種類以上の有機粒子を含有していることが好ましい。
粒径が0.01〜0.5μm未満の小さい粒子(a1)と、粒径が0.5〜3μm未満の大きい粒子(a2)を組み合わせることにより、1種類の粒子のみを含有する場合と比較して、粒子全体の含有量を低く抑えても工程通過性が低下しないため、透明性と工程通過性の両立には非常に有効である。それぞれの粒子濃度としては、ポリエステルフィルム全体を100質量%として、粒径が0.01〜0.5μm未満の粒子(a1)を0.0005〜0.995質量%、粒径が0.5〜3μm未満の粒子(a2)を0.005〜0.995質量%であれば好ましい。さらに、粒径が0.01〜0.5μm未満の粒子(a1)濃度を、粒径が0.5〜3μm未満の粒子(a2)濃度より高くする方が、より工程通過性が向上するために好ましい。
本発明の成形用ポリエステルフィルムに用いられる屈折率が1.5〜1.65の有機粒子(A)は、易滑性、透明性の点から、粒子形状が球状で均一な粒度分布であることが好ましい。さらに、易滑性、透明性を向上させるために単分散系であることが好ましい。
使用される有機粒子(A)としては特に限定されないが、例えば、有機粒子としては、スチレン、シリコーン、アクリル酸類、メタクリル酸類、ポリエステル類、ポリイミド類、メラミン類、エポキシ類、ジビニル化合物などを構成成分とする粒子を使用することができる。中でも、耐熱性、屈折率の点で架橋ポリスチレンが好ましく用いられる。また、ここでポリスチレン粒子の組成としては、スチレン−ジビニルベンゼンとすることで、耐熱性が向上するため好ましい。ここでジビニルベンゼンの濃度は、耐熱性の点から10〜70質量%であることが好ましく、15〜65質量%であればさらに好ましく、20〜60質量%であれば最も好ましい。
上記した有機粒子(A)の屈折率を制御する方法として、有機化合物を共重合する方法が挙げられる。例えば、架橋ポリスチレンにアクリルを共重合した架橋ポリスチレン−アクリル共重合体は、屈折率の制御が容易で、耐熱性の低下も少ないことから好ましい態様である。
また、本発明の成形用ポリエステルフィルムは、本発明の効果を損なわない程度に、無機粒子を添加してもよい。ここで用いられる無機粒子としては、特に限定されないが、たとえば、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミなどなかでも、湿式および乾式シリカ、アルミナなどが挙げられる。
また、本発明に使用される有機粒子(A)を含有させる方法は特に限定されないが、例えば、ポリエステル製造時に添加する方法、ポリエステル樹脂に混練する方法などが挙げられる。粒子分散性の点からは、ポリエステル製造段階に添加する方法がより好ましく、その際には、ポリエステル重合開始前から重合反応中の段階で添加することが分散性を向上させるため好ましい。また、ポリエステル樹脂組成物を製造する前駆段階または、重縮合段階における粒子の添加は、エチレングリコールのスラリーとして添加する方法がより好ましく、その際のスラリーの濃度としては、分散性の点から0.5〜20重量%が好ましい。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは、インサート成形、インモールド成形といった成形工程を経て、成形部材へ成形されるため、成形性の点から、下記(1)(2)式を満たすことが必要である。
1≦F100MD≦50…(1)
1≦F100TD≦50…(2)
ただし、F100MD:150℃での長手方向の100%伸長時応力(単位:MPa)
F100TD:150℃での幅方向の100%伸長時応力(単位:MPa)
インサート成形や、インモールド成形といった成形部材の成形加工工程においては、赤外線ヒーターなどによる予熱工程を経た後に真空成形、圧空成形、プラグアシスト成形などの熱成形される工程を有する。成形用ポリエステルフィルムは基材に貼合せて成形する場合があり、基材としては、熱可塑性樹脂シート、金属板、紙、木材などが挙げられる。中でも、成形性の点で熱可塑性樹脂シートが好ましく用いられることから、基材の成形しやすい温度である150℃程度で成形されることが多い。このため、成形用ポリエステルフィルムとしても150℃での成形応力をある特定の範囲とすることで、均一成形が可能となり、複雑な形状へも成形が可能となる。
1>F100MDまたは1>F100TDであれば、成形加工での予熱工程でフィルム移送のための張力に耐えることができず、フィルムが変形、場合によっては破断してしまう場合があり、成形用ポリエステルフィルムとして使用できない場合がある。逆に、F100MD>50またはF100MD>50の場合は、熱成形時に変形が不十分であり、複雑な形状への成形が難しいため、成形用ポリエステルフィルムとしての十分な特性を満たさない場合がある。
より、好ましくは(1)‘、(2)’式を満たすことが好ましく、(1)‘’、(2)‘’式を満たすと最も好ましい。
2≦F100MD≦35…(1)‘
2≦F100TD≦35…(2)‘
3≦F100MD≦20…(1)‘’
3≦F100TD≦20…(2)‘’
ここで本発明における150℃におけるフィルムの100%伸長時応力(F100値)、について説明する。試験長50mmの矩形型に切り出したフィルムサンプルを150℃に設定した恒温層中で90秒間の予熱後、500mm/分のひずみ速度で引張試験を行った際の100%伸長時における応力の値を100%伸長時応力(F100値)とした。
本発明における成形用ポリエステルフィルムが(1)(2)式を満たすためには、フィルムの長手方向および幅方向に各々90〜130℃の温度において2.5〜3.5倍延伸することが好ましく、なおかつ、面倍率(長手方向延伸倍率×幅方向延伸倍率)が7〜11倍であることが好ましい。また、延伸後の熱固定工程において、熱処理温度を高温とすることで、フィルムの非晶部分の配向を緩和することができるので好ましい。好ましい熱処理温度は200〜255℃であり、210〜245℃であればさらに好ましい。また、上記のような条件で延伸を行い、面配向係数を0.02〜0.14とすることは好ましい態様である。ここで面配向係数(fn)とは、アッベ屈折率計等で測定されるフィルムの屈折率により定義される数値であり、フィルムの長手方向の屈折率をnMD、幅方向の屈折率をnTD 、厚み方向の屈折率をnZDとすると、fn=(nMD+nTD)/2−nZDの関係式で表される。面配向係数が0.02未満、即ち無配向に近い状態のフィルムの場合、寸法安定性に劣る場合があるので、好ましくない。一方、面配向係数が0.14を超えると、成形性が低下してしまい、(1)(2)式を満たさなくなる場合があるので好ましくない。より好ましい範囲としては、0.03〜0.135であり、0.04〜0.13であれば最も好ましい。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは成形部材としての外観、光沢の点で、フィルムのヘイズが0.1〜3%であることが好ましい。ヘイズが3%を越えると、フィルムの外観が白濁しているように見え、外観、意匠性に劣る場合がある。一方、ヘイズが0.1%未満であると、フィルムの滑りが悪く、取扱い性が困難となり、フィルム表面に擦り傷などが発生したり、フィルムをロール形状に巻き取る際に、シワが発生しやすくなるなど、成形部材としての外観に悪影響を及ぼすだけでなく、フィルム自体の取扱い性が悪くなる。成形部材としての外観からヘイズのより好ましい範囲としては、0.2〜2.5%であり、0.3〜2%であれば特に好ましい。
本発明の成形用ポリエステルフィルムのヘイズを0.1〜3%とする方法としては、ポリエステルフィルム全体を100質量%として、屈折率が1.5〜1.65の有機粒子を0.001〜1質量%含有させることが有効だが、少なくとも2層以上からなる積層フィルムとし、少なくとも1層にのみ粒子を含有させる方法が挙げられる。上記のような積層構成とすることで、ポリエステルフィルム全体の粒子濃度を低減させることができ、ヘイズをより低く保つことができる。
また、本発明の成形用ポリエステルフィルムは、粒子の易滑性の効果をより高めるために、少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、少なくとも1層の層厚みが0.1〜3μm未満とすることが好ましい。本発明に用いられる有機粒子の粒径は特に限定されないが、易滑性、透明性の点から、粒径は0.01〜3μm未満が好ましい。このため、層厚みを0.1〜3μm未満とすることで、よりフィルム表面へ粒子が均一に分散するので、易滑性の効果が高まるため非常に好ましい態様である。また、層厚みを0.1〜3μm未満と薄くすることで、フィルム全体の粒子濃度を低減させることができるので、透明性にも非常に有利である。
また、本発明の成形用ポリエステルフィルムは、A層/B層/C層の3層構成とすることもできる。3層構成とすることで、フィルム加工時の加熱によるカールなどを抑制させることができるので好ましい。
また、A/B/Cの3層構成とする場合は、A層のみあるいは、C層のみに粒子(A)を添加することで、透明性と工程通過性を両立させることができ、さらにA層、C層にのみ粒子(A)を添加することでフィルム両面の滑り性を付与することができため好ましい。
経済性、生産性の観点からは、A層を構成するポリエステルとC層を構成するポリエステルを同組成とすることが好ましい。さらに、経済性、生産性を向上させるために、A層とC層の層厚みは等しくすることが好ましい。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは、積層構成とする場合、成形後の層間の剥離を防ぐために、A層とB層との層間密着力が5(N/15mm)以上であることが好ましい。A層とB層との層間密着力が5(N/15mm)未満であれば、ポリエステルフィルムまたは、ポリエステルフィルムを使用した成形部材を成形加工した後に、A層/B層の界面で剥離離が発生してしまう場合がある。さらに好ましい層間密着力は8(N/15mm)以上であり、12(N/15mm)以上であれば最も好ましい。
ここで言う、層間密着力とは、A層/B層界面で強制的に剥離を発生させ、その後、引張試験などで剥離時にかかる荷重を測定し、そのときの値(剥離強度)のことを指す。具体的には、フィルムサンプルにA層/B層界面の密着力よりも強度の高い接着剤を塗布し、貼り合わせ用フィルムをその上に貼り合わせる。ここで使用する貼り合わせ用フィルムは特に限定されないが、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムなどが挙げられる。
貼り合わせたサンプルを15mm幅に切り出し、速度300mm/分で180°ピール試験を行った際の、ピール強度をA層とB層との層間密着力(N/15mm)とする。
A層とB層との層間密着力を上記の範囲とするためには、A層を構成するポリエステルAとB層を構成するポリエステルBを類似の組成にすることが有効である。
また、フィルム製造時の熱処理の際に、ポリエステルAまたはポリエステルBの一部を融解させることによって、A層とB層の界面を乱れさせ、密着力を向上させることが有効である。たとえば、ポリエステルAまたはポリエステルBにポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどの融点が220℃〜230℃程度のポリエステル樹脂を含有させ、さらに熱処理温度を220℃以上とすることで、上記のポリエステルが融解し、界面が乱れ層間密着力を向上させることができる。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは、取り扱い性、巻き取り性、工程通過性の点から、静摩擦係数が0.2〜1未満、動摩擦係数が0.2〜0.8未満であることが好ましい。静摩擦係数が0.2未満であれば、製品ロールからフィルムがずれてしまう場合があるため好ましくない。一方、静摩擦係数が1以上となるとフィルムの滑り性が低くなるため、取り扱い性、巻き取り性が低下してしまい、さらに加工工程でもフィルムの搬送がスムーズに行われずに歩留まりの低下、加工むらが発生してしまう、静摩擦係数は0.3〜0.8であればより好ましく、0.4〜0.7であれば最も好ましい。同様に、動摩擦係数が0.2未満であればフィルムの滑り性が高すぎて、巻き取り時や、加工工程でフィルムのずれが発生する場合がある。また、動摩擦係数が0.8以上になると、加工性が低下してしまう。動摩擦係数は0.25〜0.7であれば好ましく、0.3〜0.6であれば最も好ましい。
静摩擦係数および、動摩擦係数を上記の範囲とする方法は特に限定されないが、含有する粒子の形状を均一な粒度分布なものを、さらには単分散系を選択することが挙げられる。また、粒子の濃度を適宜調整して、表面粗さを制御する方法が好ましく用いられる。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは静摩擦係数を0.2〜1未満、動摩擦係数を0.2〜0.8未満とし、さらに透明性を両立させるために、中心線平均粗さが1〜20nm未満であることが好ましい。中心線平均粗さを1nm未満にしようとするとフィルムの凹凸が全くなく、工程通過性が低下してしまうことがある。また、成形前の中心線平均粗さが20nm以上にすると、フィルムの平滑性が低く、フィルムの光沢感が低下してしまう場合があるため、成形部材の外観が低下してしまう場合がある。
また、本発明の成形用ポリエステルフィルムは、成形後の外観を美麗に保つために、200℃でフィルム長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の平均線中心粗さが1〜20nm未満であることが好ましい。200℃でフィルムを長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の中心線平均粗さが1nmにしようとすると、成形前の中心線平均粗さを1nm未満にする必要があり、フィルムの凹凸が全くなく、工程通過性が低下してしまうことがある。また、200℃でフィルムを長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の中心線平均粗さを20nm以上にすると、成形後のフィルム表面の光沢感が低下してしまい、成形部材の外観に劣る場合がある。
より好ましくは、200℃でフィルム長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の中心線平均粗さが2〜15nm未満であり、3〜10nm未満であれば最も好ましい。
200℃でフィルム長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の中心線平均粗さを1〜20nm未満とするためには、有機粒子を0.001〜1質量%含有させることが有効であり、さらには粒径が0.01〜0.5μm未満、粒径が0.5〜3μm未満の少なくとも2種類以上の有機粒子を含有させることによって、全体の粒子濃度を低減させることができるので、中心線平均粗さを1〜20nmに制御することがしやすくなる。
また、200℃で長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の中心線平均粗さを1〜20nmとするためには、延伸前の中心線平均粗さを1〜20nmとすることが有効である。さらには、本発明の成形用ポリエステルフィルムの耐熱性を向上させることも有効である。耐熱性を向上させるためには、融点が220〜260℃であることが好ましい。融点が260℃を越えると耐熱性が高すぎるために、フィルムを二次加工する際の変形応力が高くなる場合があり、複雑な形状への成形加工が困難となる。一方、ポリエステルの融点が220℃未満であると、耐熱性が低下してしまい、200℃で長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の中心線平均粗さが20nmより大きくなる場合があり、成形後の外観が低下してしまう。成形性、耐熱性の観点から、より好ましい融点は230〜255℃であり、235〜250℃であれば最も好ましい。ここでいう融点とは、示差走査熱量計を用いて、昇温速度20℃/分で測定を行った際の融解現象で発現する吸熱ピーク温度である。異なる組成のポリエステル樹脂をブレンドして使用し、フィルムとした場合には複数の融解に伴う吸熱ピークが現れる場合があるが、その場合、最も高温に現れる吸熱ピーク温度を融点とする。
さらに、添加する有機粒子(A)とポリエステル樹脂との親和性を向上させることも有効である。有機粒子(A)とポリエステル樹脂との親和性を向上させることによって、200℃で、長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後のポリエステルと、粒子間でのボイドの発生を防ぐことができ、中心線平均粗さが高くなることを防ぐことができる。有機粒子(A)とポリエステル樹脂との親和性を向上させることは、ヘイズを0.1〜3%未満に制御するためにも非常に有効である。
有機粒子(A)と、ポリエステル樹脂との親和性を向上させる方法は特に限定されないが、有機粒子(A)の表面処理を行うことが有効である。例えば、カルボキシル基、水酸基、アミド基、スルホン酸基といった官能基を表面処理によって導入することによって、ポリエステル樹脂との親和性が向上することができる。
次に本発明のポリエステルフィルムの具体的な製造方法について記載するが、これに限定されるものではない。まず、有機粒子(A)を含有するポリエステル樹脂を準備する。窒素雰囲気、真空雰囲気などで、たとえば180℃、4時間の乾燥を各々行い、ポリエステル中の水分率を好ましくは50ppm以下とする。2種類以上のポリエステルを混合する場合は、所定の割合で計量し混合して、乾燥を行う。その後、個別の押出機に供給し溶融押出する。押出機へポリエステルを供給する際、核剤をブレンドして供給してもよい。なお、ベント式二軸押出機を用いて溶融押出を行う場合は樹脂の乾燥工程を省略してもよい。ついで、フィルターやギヤポンプを通じて、異物の除去、押出量の均整化を各々行い、Tダイより冷却ドラム上にシート状に吐出する。2層以上の積層構成とする場合は、たとえばTダイ上部に設置したフィードブロックやマルチマニホールドにてA/B型の2層積層フィルムとなるように積層し、その後Tダイより冷却ドラム上にシート状に吐出する。A/B/C型の3層積層とフィルムとする場合は、ポリエステルA、ポリエステルB、ポリエステルCを個別の押出機に供給し溶融押出する。ポリエステルAとポリエステルCが同じ組成であれば、2台の押出機でフィードブロックやマルチマニホールドにてA層/B層/A層の3層積層フィルムとすることができる。冷却ドラム上にシート状に吐出する際、たとえば、ワイヤー状電極もしくはテープ状電極を使用して静電印加する方法、キャスティングドラムと押出したポリマーシート間に水膜を設けるキャスト法、キャスティングドラム温度をポリエステル樹脂のガラス転移点〜(ガラス転移点−20℃)にして押出したポリマーを粘着させる方法、もしくは、これらの方法を複数組み合わせた方法により、シート状ポリマーをキャスティングドラムに密着させ、冷却固化し、未延伸フィルムを得る。これらのキャスト法の中でも、ポリエステルを使用する場合は、生産性や平面性の観点から、静電印加する方法が好ましく使用される。本発明のポリエステルフィルムは未延伸フィルムとして用いても優れた特性を示すが、耐熱性、寸法安定性の点で、二軸延伸することが好ましい。未延伸フィルムの延伸方法としては、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは、幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方法、または、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方法などが挙げられる。
かかる延伸方法における延伸倍率としては、それぞれの方向に、好ましくは、2.5〜3.5倍、さらに好ましくは2.8〜3.5倍、特に好ましくは3〜3.4倍が採用される。また、延伸速度は1,000〜200,000%/分であることが望ましい。また延伸温度は、好ましくは80〜130℃、さらに好ましくは長手方向の延伸温度を85〜120℃、幅方向の延伸温度を90〜110℃とするのが良い。また、延伸は各方向に対して複数回行っても良い。
さらに二軸延伸の後にフィルムの熱処理を行う。熱処理はオーブン中、加熱したロール上など従来公知の任意の方法により行うことができる。この熱処理は120℃以上ポリエステルの融点以下の温度で行われるが、200〜255℃の熱処理温度とするのが好ましい。フィルムの透明性、寸法安定性の点からは210〜245℃であればより好ましい。また、熱処理時間は特性を悪化させない範囲において任意とすることができ、好ましくは1〜60秒間、より好ましくは1〜30秒間行うのがよい。さらに、熱処理はフィルムを長手方向および/または幅方向に弛緩させて行ってもよい。さらに、インク印刷層や接着剤、蒸着層との接着力を向上させるため、少なくとも片面にコロナ処理を行ったり、コーティング層を設けることもできる。
コーティング層をフィルム製造工程内のインラインで設ける方法としては、少なくとも一軸延伸を行ったフィルム上にコーティング層組成物を水に分散させたものをメタリングリングバーやグラビアロールなどを用いて均一に塗布し、延伸を施しながら塗剤を乾燥させる方法が好ましく、その際コーティング層厚みとしては0.01〜0.5μmとするのが好ましい。
本発明は成形用ポリエステルフィルムは、成形性、透明性、工程通過性に非常に優れているため、インサート成形、インモールド成形といった各種成形が可能であり、成形後の外観も優れていることから、建材、自動車部品や携帯電話、電機製品などの成形部材用途に好適に用いられる。ここでいうインモールド成形とは、金型内にフィルムそのものを設置して、インジェクションする樹脂圧で所望の形状に成形して成形加飾体を得る成形方法である。また、インサート成形とは、金型内に設置するフィルム成形体を真空成形、真空圧空成形、プラグアシスト成形などで作成しておき、その形状に樹脂を充填することで、成形加飾体を得る成形方法である。より複雑な形状を出すことができることから、本発明のポリエステルフィルムはインサート成形用途に特に好ましく用いられる。
インサート成形用途に用いられる場合は、射出成型する樹脂との密着性を高めるため、フィルムの樹脂側の表面に易接着層を設置してもよい。射出成型用樹脂としてはポリカーボネート、ABS(Acrylnitrile−butadiene−styrene)、AS(Acrylnitrile−styrene)、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、TPO(Thermo Plastic Olefin elastomer)またこれらの混合樹脂が好ましく用いられるため、これらの樹脂との密着性が高いことが好ましい。易接着層としては特に限定されないが、ポリエステル系、ウレタン系、アクリル系、塩化ポリプロピレン系などが挙げられる。
本発明の成形用ポリエステルフィルムは、インサート成形用途に用いられる場合、成形後の成形体の深み性、形状保持性の点で、厚みは75〜500μmであることが好ましく、100〜300μmであればさらに好ましく、150〜250μmであれば最も好ましい。
また、本発明の成形用ポリエステルフィルムは、成形用基材に貼合せて用いることができる。成形用基材と貼合せることで、成形用基材/ポリエステルフィルムから構成される成形用加飾シートとなる。さらに、ポリエステルフィルムに耐候性コーティングが施されている場合は、成形用基材/ポリエステルフィルム/耐候層といった構成となる。
成形用基材としては特に限定されないが、樹脂シート、金属板、紙、木材などが挙げられる。中でも、成形性の点で樹脂シートが好ましく用いられ、高成形性の点で、熱可塑性樹脂シートが好ましく用いられる。
ここで、熱可塑性樹脂シートとしては、熱成形が可能な重合体シートであれば特に限定されないが、アクリル系シート、ABS(Acrylnitrile−butadiene−styrene)シート、ポリスチレンシート、AS(Acrylnitrile−styrene)シート、TPO(Thermo Plastic Olefin elastomer)シート、TPU(Thermo Plastic Urethane elastomer)などが好ましく用いられる。該シートの厚みとしては、50μm〜2000μm、より好ましくは100μm〜1800μm、さらに好ましくは250〜1500μmである。本発明の成形用ポリエステルフィルムは、成形用基材と貼合せて用いる場合は、貼合せ性、取り扱い性の点で、厚みは10〜75μm未満であることが好ましく、12〜50μmであればさらに好ましく、15〜40μmであれば最も好ましい。
また、本発明のポリエステルフィルムは成形用基材との接着性を高めるために、接着層を設けることが好ましい。接着層としては特に限定されないが、ポリエステル系、ウレタン系、アクリル系、塩化ポリプロピレン系などが好ましく使用される。
ここで、本発明のポリエステルフィルムを用いた以上のような構成の成形用加飾シートの成形方法について、具体的に説明するが、成形方法はこれに限定されるものではない。
本発明の成形加飾用ポリエステルフィルムまたは、成形用加飾シートを150〜400℃の遠赤外線ヒーターを用いて、表面温度が50〜230℃の温度になるように加熱し、金型を突き上げ、真空引きすることによって、所望の形に成形する。倍率の厳しい成形の場合は、シートにさらに圧空をかけて、成形することで、より深い成形が可能となる。このように成形された成形用加飾シートはトリミングを行い成形部材となる。またこの成形部材は、このまま使用してもよいが、成形品としての強度を付与させるために、金型を押し当てて凹んだ部分に上述した樹脂などをインジェクションしてもよい。このようにして、成形部材が完成する。
本発明のポリエステルフィルムをインモールド成形用途、インサート成形用途に用いる場合、フィルム表面に加飾層を積層させることで、成形部材が優れた外観を示すことができるため好ましい。ここで言う加飾層とは、着色、凹凸、柄模様、木目調、金属調、パール調などの装飾を付加させるための層である。加飾層の形成方法としては特に限定されないが、例えば、金属蒸着、印刷、コート、転写などによって形成することができる。
ここで、金属蒸着として使用される金属としては特に限定されるものではないが、インジウム(融点:156℃)、スズ(融点:228℃)、アルミニウム(融点:660℃)、銀(融点:961℃)、銅(融点:1083℃)、亜鉛(融点:420℃)、ニッケル(融点:1453℃)、クロム(1857℃)、チタン(1725℃)、白金(融点:1772℃)、パラジウム(融点:1552℃)などの単体または、それらの合金などが挙げられるが、融点が150〜400℃である金属を使用することが好ましい。掛かる融点範囲の金属を使用することで、ポリエステルフィルムが成形可能温度領域で、蒸着した金属層も成形加工が可能であり、成形による蒸着層欠点の発生を抑制しやすくなるので好ましい。特に好ましい金属化合物の融点としては150〜300℃である。融点が150〜400℃である金属化合物としては特に限定されるものではないが、インジウム(157℃)やスズ(232℃)が好ましく、特に金属調光沢、色調の点でインジウムを好ましく用いることができる。
また、蒸着簿膜の作製方法としては、真空蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを用いることができる。なお、ポリエステルフィルムと蒸着層との密着性をより向上させるために、フィルムの表面をあらかじめコロナ放電処理やアンカーコート剤を塗布するなどの方法により前処理しておいても良い。また、蒸着膜の厚みとしては、1〜500nmであれば好ましく、3〜300nmであればより好ましい。生産性の点からは3〜200nmであることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは優れた成形性を有し、真空、圧空成形などの熱成形において金型に追従した成形部品を容易に作成することができるため、インモールド成形、インサート成形、転写箔、成形保護フィルムといった成形用途に好ましく用いられる。このため、建材、自動車部品や携帯電話、電機製品などの成形部材用途に好適に用いられるポリエステルフィルムに関するものである。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価した。
(1)融点
示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用いて測定した。ポリエステルフィルム5mgをサンプルに用い、25℃から20℃/分で300℃まで昇温した際の吸熱ピーク温度を融点とした。吸熱ピークが複数存在する場合は、最も高温側の吸熱ピークのピーク温度を融点とした。
(2)ヘイズ
JIS K 7105(1985年)に基づいて、ヘーズメーター(スガ試験器社製HGM−2GP)を用いてフィルムヘイズの測定を行った。測定は任意の3ヶ所で行い、その平均値を採用した。
(3)層厚み
フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、フィルム断面をミクロトームで切り出した。該断面を透過型電子顕微鏡(日立製作所製TEM H7100)で5000倍の倍率で観察し、積層各層の厚み比率を求めた。求めた積層比率と上記したフィルム厚みから、各層の厚みを算出した。
(4)有機粒子の平均粒径
フィルムを切断した断面を透過型電子顕微鏡(日立製作所製TEM H7100)を使用して10000倍で観察し、粒子の画像をイメージアナライザーで処理する。観察箇所を変えて粒子数1000個で次の数値処理を行いそれによって求めた数平均径Dを平均粒径とした。
D=ΣDi/N(Di:粒子の円相当径、N:粒子数)
(5)含有粒子濃度
二軸延伸ポリエステルフィルム10gをオルトクロロフェノール100g中に溶解させ、粒子をポリエステルから遠心分離した。分離した粒子の質量を測定し、
(粒子濃度)=(粒子の質量)/(フィルム全体の質量)×100
より粒子濃度を求めた。なお、評価は5回行いその平均値を、粒子濃度とした。
(6)ポリエステルフィルムの組成
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)もしくはHFIPとクロロホルムの混合溶媒に溶解し、H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量することができる。積層フィルムの場合は積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、評価することができる。なお、本発明の積層フィルムについては、フィルム製造時の混合比率から計算により組成を算出した。
(7)面配向係数
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて、フィルムの長手方向の屈折率(nMD),幅方向の屈折率(nTD),厚み方向の屈折率(nZD)を測定し、下記式から面配向係数(fn)を算出した。
fn=(nMD+nTD)/2−nZD
(8)中心線平均粗さ
超深度形状測定顕微鏡VK−8500(キーエンス)を使用して、フィルム表面の2次元線粗さを測定し、そのデータより算出した。測定サンプルは、フィルムの幅方向(25cm)に、5cm×5cmのサンプル5枚サンプリングしたものを使用した。各サンプルについて、フィルム端から、等間隔で6箇所抽出し、測定を行った(合計30箇所)。なお、対物レンズは100倍、測定ピッチは0.01μm、測長は100μm、カットオフは0.08mmとして、測定を行った。
なお、200℃でフィルム長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の平均線中心粗さは、200℃に加熱したフィルムストレッチャー((株)東洋精機製作所製)を用いて、100×100mmの大きさに切り出したフィルムをセットし20秒間の予熱後、フィルムの長手方向および幅方向どちらにも1.2倍ずつ同時に2000%/分の速度で同時二軸延伸を行い伸長させた。各サンプルについて、10箇所抽出して行い、平均値を各サンプルの値をした。
(9)静摩擦係数(μs)、動摩擦係数(μd)
ASTM−D−1894B−63に従い、スリップテスターを用いて、静摩擦係数(μs)および、動摩擦係数(μd)を測定した。
(10)100%伸長時の応力
フィルムを長手方向および幅方向に長さ150mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を500mm/分としてフィルムの長手方向と幅方向にそれぞれ引張試験を行った。測定は予め150℃に設定した恒温層中にフィルムサンプルをセットし、60秒間の予熱の後で引張試験を行った。サンプルが100%伸長したときのフィルムにかかる荷重を読み取り、試験前の試料の断面積(フィルム厚み×10mm)で除した値を、それぞれ100%伸長時応力(F100値)とした。なお、測定は各サンプル、各方向に5回ずつ行い、その平均値で評価を行った。
(11)成形性
本発明のポリエステルフィルムに、接着層として東洋モートン(株)製の接着剤AD503と硬化剤CAT10と酢酸エチルを20:1:20で混合した接着剤を塗布した。接着層に厚さ1500μmのABSシートを貼合せて、ラミネーターを用いて、加熱圧着(80℃、0.1MPa、3m/min)させ、成形用加飾シートを作成した。該成形用加飾シートを、400℃の遠赤外線ヒーターを用いて、表面温度が150℃の温度になるように加熱し、70℃に加熱した金型(底面直径50mm)に沿って真空成形を行った。金型に沿って成形できた状態を成形度合い(絞り比:成形高さ/底面直径)を用いて以下の基準で評価した。
S:絞り比0.5以上で成形できた。
A:絞り比0.4〜0.5未満で成形できた。
B:絞り比0.3〜0.4未満で成形できた。
C:追従性が低く、絞り比0.3の形に成形できなかった。
(12)金属調評価
フィルムの片面にインジウムを厚さ100nmでスパッタリングし、各サンプルを非金属層面から目視で観察することで、フィルムの鮮鋭性の評価を行い、以下の基準で判定した。
S:非常に光輝感が高く、きれいな金属調が観察された。
A:若干、光輝感が低い部分もあったが、きれいな金属調が観察された。
B:やや光輝感が低い金属調が観察された。
C:白点が観察され、光輝感が低く、金属調に劣るものであった。
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
(PET)
テレフタル酸ジメチル100質量部、エチレングリコール70質量部の混合物に酢酸マンガン0.04質量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながら、エステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.025質量部、二酸化ゲルマニウム0.02質量部を添加し、290℃、1hPaの減圧下で重縮合反応を行い、固有粘度が0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合されたポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
(PBT)
テレフタル酸100質量部、および1,4−ブタンジオール110質量部の混合物を、窒素雰囲気下で140℃まで昇温して均一溶液とした後、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.054質量部、モノヒドロキシブチルスズオキサイド0.054質量部を添加し、エステル化反応を行った。次いで、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.066質量部を添加して、減圧下で重縮合反応を行い、固有粘度0.88のポリブチレンテレフタレート樹脂を作製した。その後、140℃、窒素雰囲気下で結晶化を行い、ついで窒素雰囲気下で200℃、6時間の固相重合を行い、固有粘度1.22のポリブチレンテレフタレート樹脂とした。
(PTT)
テレフタル酸ジメチル100質量部、1,3−プロパンジオール80質量部を窒素雰囲気下でテトラブチルチタネートを触媒として用い、140℃から230℃まで徐々に昇温し、メタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。さらに、250℃温度一定の条件下で3時間重縮合反応を行い、極限粘度[η]が0.86のポリトリメチレンテレフタレート樹脂を得た。
(PET−G)
1,4−シクロヘキサンジメタノールが30mol%共重合された共重合ポリエステル(イーストマン・ケミカル社製 EatsterPETG6763)と、PETを質量比70:30で混合し、ベント式二軸押出機を用いて、280℃で混練し、1,4−シクロヘキサンジメタノール21mol%共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
(PET−I)
テレフタル酸ジメチル82.5質量部、イソフタル酸ジメチル17.5質量部、およびエチレングリコール70質量部の混合物に、0.09質量部の酢酸マグネシウムと0.03質量部の三酸化アンチモンとを添加して、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。ついで、該エステル交換反応生成物に0.020質量部のリン酸85%水溶液を添加した後、重縮合反応釜に移行した。重合釜内で加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1hPaの減圧下、287℃で重縮合反応を行い、固有粘度0.7,副生したジエチレングリコールが2モル%共重合されたイソフタル酸17.5モル%共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
(粒子M1)
テレフタル酸ジメチル100質量部、エチレングリコール70質量部の混合物に酢酸カルシウム0.09質量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながら、エステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチル0.2質量部および5質量%濃度のエチレングリコールスラリーとして分散させた熱分解温度が400℃、平均粒径が2μm、屈折率1.62のジビニルベンゼン/スチレン(20/80)架橋粒子を21質量%になるように添加して、290℃、1hPaの減圧下で重縮合反応を行い、固有粘度が0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合されたポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M2)
粒子M1と同様にして、平均粒径が1.5μm、屈折率1.6のジビニルベンゼン/スチレン/メタクリル酸メチル(15/84.5/0.5)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M3)
粒子M1と同様にして、平均粒径が0.8μm、屈折率1.58のジビニルベンゼン/スチレン/メタクリル酸メチル(30/67/3)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M4)
粒子M1と同様にして、平均粒径が0.4μm、屈折率1.52のジビニルベンゼン/スチレン/ジエチルエーテル(12/83/5)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M5)
粒子M1と同様にして、平均粒径が0.3μm、屈折率1.56のジビニルベンゼン/スチレン/メタクリル酸メチル(5/80/15)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M6)
粒子M1と同様にして、平均粒径が1μm、屈折率1.65のスチレン/酸化チタン(85/15)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M7)
粒子M1と同様にして、平均粒径が0.35μm、屈折率1.51のスチレン/ジエチルエーテル(90/10)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M8)
粒子M1と同様にして、平均粒径が2μm、屈折率1.63のスチレン/酸化チタン(88/12)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M9)
粒子M1と同様にして、平均粒径が2μm、屈折率1.42の湿式シリカ凝集粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M10)
粒子M1と同様にして、平均粒径が3μm、屈折率1.67のジビニルベンゼン/スチレン/酸化チタン(50/32/18)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(粒子M11)
粒子M1と同様にして、平均粒径が0.7μm、屈折率1.48のジスチレン/ジエチルエーテル(88/12)架橋粒子を2質量%含有した、固有粘度0.65、副生したジエチレングリコール2モル%共重合したポリエチレンテレフタレート粒子マスターを得た。
(実施例1)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−GとPBTと粒子M1と粒子M5とを質量比24:50:20:1:5で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−GとPBTとを質量比30:50:20割合で混合して使用した。
各々混合したポリエステル樹脂を個別に真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、別々の単軸押出機に供給、280℃で溶融し、別々の経路にてフィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイの上部に設置したフィードブロック内にてA層/B層/A層(積層厚み比は表参照)となるように積層した後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、最終的にフィルム温度95℃で長手方向に3.1倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却した。次いでテンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度100℃で幅方向に3.1倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に3%のリラックスを掛けながら温度235℃で5秒間の熱処理を行いフィルム厚み25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例2)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−GとPBTと粒子M2と粒子M5とを質量比16:60:20:1:3で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−GとPBTとを質量比20:60:20の割合で混合して使用した。
熱処理温度を230℃とした以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例3)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−GとPBTと粒子M3と粒子M5とを質量比43:30:20:2:5で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−GとPBTとを質量比50:30:20の割合で混合して使用した。
熱処理温度を225℃とした以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み20μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例4)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPBTと粒子M8と粒子M4とを質量比63:30:2:5で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPBTとを質量比70:30の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例5)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−Gと粒子M6と粒子M7とを質量比70:20:3:7で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−Gとを質量比80:20の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み13.6μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例6)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PET−IとPPTと粒子M2と粒子M7とを質量比74:20:1:5で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PET−IとPPTとを質量比80:20の割合で混合して使用した。
熱処理温度を200℃とした以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み20μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例7)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−GとPBTと粒子M8とを質量比48:10:20:22で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−GとPBTとを質量比70:10:20の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例8)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−GとPPTと粒子M4とを質量比45:20:30:5で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−GとPPTとを質量比50:20:30の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み22μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例9)
A層/B層の2層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−IとPBTと粒子M3とを質量比70:10:10:10で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−IとPBTとを質量比80:10:10の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み41μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例10)
単層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−Iと粒子M5と粒子M9とを質量比53:20:25:2で混合して使用した。その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例1)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−GとPPTと粒子M10とを質量比40:25:30:5で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−GとPPTとを質量比45:25:30の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例2)
A層/B層/A層の3層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−IとPBTと粒子M11とを質量比55:10:30:5で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−IとPBTとを質量比60:10:30の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み40μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例3)
単層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPBTとを質量比80:20で混合して使用した。その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み20μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例4)
単層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PET−Gと粒子M8と粒子M7とを質量比40:30:30で混合して使用した。その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例5)
A層/B層の2層積層フィルムとした。A層を構成するポリエステルAとして、PETとPET−Iと粒子M2と粒子M4とを質量比66:10:12:12で混合して使用した。B層を構成するポリエステルBとしては、PETとPET−Iとを質量比90:10の割合で混合して使用した。
その後は、実施例1と同様にして、フィルム厚み25μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
Figure 2010065065
Figure 2010065065
Figure 2010065065
なお、表中の略号は以下の通り。
DVB:ジビニルベンゼン
St:スチレン
MMA:メタクリル酸メチル
DEE:ジエチルエーテル
TiO:酸化チタン
本発明は成形用ポリエステルフィルムに関し、特に成形性、透明性、工程通過性に非常に優れているため、インサート成形、インモールド成形といった各種成形が可能であり、成形後の外観も優れていることから、建材、自動車部品や携帯電話、電機製品などの成形部材用途に好適に用いられる。

Claims (4)

  1. ポリエステルフィルム全体を100質量%として、屈折率が1.5〜1.65である有機粒子(A)を0.001〜1質量%含有し、下記(1)および(2)式を満たす成形用ポリエステルフィルム。
    1≦F100MD≦50…(1)
    1≦F100TD≦50…(2)
    ただし、F100MD:150℃での長手方向の100%伸長時応力(単位:MPa)
    F100TD:150℃での幅方向の100%伸長時応力(単位:MPa)
  2. 有機粒子(A)として、粒径が0.01〜0.5μm未満である有機粒子(a1)と、粒径が0.5〜3μm未満である有機粒子(a2)を含有している請求項1に記載の成形用ポリエステルフィルム。
  3. 少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、少なくとも1層の層厚みが0.1〜3μm未満である請求項1または2に記載の成形用ポリエステルフィルム。
  4. 200℃でフィルム長手方向および幅方向に各々1.2倍延伸した後の平均線中心粗さが1〜20nm未満である請求項1〜3のいずれかに記載の成形用ポリエステルフィルム。
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