WO2006003989A1

WO2006003989A1 - 歯磨組成物

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Publication number: WO2006003989A1
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Authority: WO
Inventors: Susumu Hiratsuka; Takaaki Komatsu; Takashi Yamamoto
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Current assignee: Lion Corp
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Filing date: 2005-06-30
Publication date: 2006-01-12
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Abstract

　（Ａ）平均粒子径５～１５μｍの重質炭酸カルシウム（Ｂ）崩壊強度１０～２００ｇ／個、平均粒子径５０～１５０μｍ、９０％粒子径と平均粒子径との差が１００μｍ以下の水不溶性無機顆粒（Ｃ）下記（ａ）群、（ｂ）群の水溶性高分子物質を質量比で（ｂ）群／（ａ）群＝０．２５～３で含有する水溶性高分子物質　（ａ）群：アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、λ－カラギーナン、直鎖型ポリアクリル酸ナトリウム　（ｂ）群：ジェランガム、寒天、κ－カラギーナン、ι－カラギーナン、ゼラチン、ペクチン、架橋型ポリアクリル酸ナトリウムを含有し、（ａ）及び（ｂ）群の水溶性高分子物質を合計で組成物全体の０．５～１．５質量％配合した歯磨組成物。

Description

歯磨組成物

技術分野

[0001] 本発明は、適正な研磨力を有し、顆粒の刷掃実感と、優れた歯磨分散性の相乗効果による優れた使用感を有する歯磨組成物に関する。

背景技術

[0002] 歯磨組成物の研磨力は、用いる研磨剤の硬さと粒子径及び配合量に相関があると考えられている。即ち、比較的柔らカ、（モース硬度 2〜3付近)リン酸水素カルシゥムなどの研磨剤にぉ、ては、大きな粒子径のものを比較的多量に歯磨組成物に配合することができる。しかし、無水ケィ酸 (モース硬度 4〜6付近)などのような比較的硬い研磨剤の場合は、粒子径を小さくし、少量しか配合することができない。

[0003] 一方、研磨剤の硬さ、粒子径及び配合量は歯磨組成物の使用感にも大きな影響を与えている。即ち、大きな粒子径の研磨剤を配合した歯磨組成物や、研磨剤の配合量の多い歯磨組成物の使用感 (刷掃実感、分散性など）は良好である。しかし、小さな粒子径の研磨剤を配合した歯磨組成物や、研磨剤の配合量の少なヽ歯磨組成物の使用感は刷掃実感や分散性が悪ぐ使用感の改善が求められていた。つまり、大きな粒子径のリン酸水素カルシウムなどを多く配合した歯磨組成物は適正な研磨力で、かつ良好な使用感を有する歯磨組成物であるのに対し、小さな粒子径の無水ケィ酸を歯磨組成物に配合する場合で、適正な研磨力を有するためには使用感の改善を検討する必要があった。

[0004] これまで、このような歯磨組成物に対し、特定の顆粒を配合することによって歯磨組成物の研磨力を適正にし、同時に使用感を改善する施策がなされてきた (特開平 04 243816号公報、特開平 09— 12436号公報、特開平 10— 36236号公報、特開平 10— 316547号公報)。し力しながら、これらの提案では、配合する顆粒の崩壊強度が弱ぐブラッシング瞬時に顆粒が崩れ去るため、歯磨行動中にわたり使用感を良好に維持することが難しい。

[0005] また、顆粒の崩壊強度を高めた場合 (特開 2002— 68947号公報、特開 2002— 2 55770号公報、特開 2003— 128528号公報）、歯磨行動中の使用感は維持できるものの、研磨剤と同様に、顆粒の粒子径ゃ配合量を詳細に設定して、研磨力を適正にする必要がある。この場合、粒子径を大きくしたものや研磨剤と同等の配合量にした場合は異物感が生じる。

[0006] 重質炭酸カルシウムは、比較的安価な研磨剤であり、その使用はコストメリットを有するものの、モース硬度が 3〜4付近で比較的硬い研磨剤であることから、適正な研磨力を有する歯磨組成物を設定するためには、粒子径を小さぐまた、配合量を少なくせざるを得なカゝつた。それ故、重質炭酸カルシウムを研磨剤として配合した歯磨組成物は、使用感として刷掃実感や分散性が悪ぐ使用感の改善が求められていた。発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] 本発明は、力かる要望に応えるべくなされたもので、適正な研磨力を有し、かつ使用感の良好な重質炭酸カルシウム配合歯磨組成物を提供することを目的とする。課題を解決するための手段

[0008] 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、適正な研磨力になるように平均粒子径を 5〜 15 mに制御した重質炭酸カルシウムを研磨剤として配合した歯磨組成物に、崩壊強度が 10〜200gZ個、平均粒子径が50〜150 111で、かつ 90%粒子径と平均粒子径との差が 100 m以下である水不溶性無機顆粒を配合することで、歯磨剤の刷掃実感を付与し得、かつ、下記の（a)群カゝら選ばれる少なくとも 1種の水溶性高分子物質と下記の (b)群力選ばれる少なくとも 1種の水溶性高分子物質とを特定質量比で、かつ合計配合量を特定範囲に設定して配合することで、歯磨剤の分散性が改善し、歯磨剤の刷掃実感が更に向上し、これによつて、適正な研磨力を有し、かつ歯磨分散性、刷掃実感及び異物感といった使用感が良好で、歯磨行動中においても良好な使用感を有する歯磨組成物を得ることができることを見出した。

[0009] 従って、本発明は、

(A)平均粒子径 5〜 15 μ mの重質炭酸カルシウム

(B)崩壊強度が 10〜200gZ個、平均粒子径が50〜150 111で、かつ、 90%粒子径と平均粒子径との差が 100 μ m以下である水不溶性無機顆粒

(C)下記 (a)群力も選ばれる少なくとも 1種の水溶性高分子物質と下記 (b)群から選ばれる少なくとも 1種の水溶性高分子物質とを質量比で (b)群 Z (a)群 = 0. 25〜3 の割合で含有する水溶性高分子物質

(a)群の水溶性高分子物質：アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシェチルセルロース、キサンタンガム、 λ—力ラギ一ナン、直鎖型ポリアクリル酸ナトリウム

(b)群の水溶性高分子物質:ジヱランガム、寒天、 κ一力ラギーナン、 _t カラギーナン、ゼラチン、ぺクチン、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム

を含有してなり、前記 (C)成分の (a)群及び (b)群の水溶性高分子物質を合計で組成物全体の 0. 5〜1. 5質量％配合したことを特徴とする歯磨組成物

を提供する。

発明の効果

[0010] 本発明の歯磨組成物は、適正な研磨力を有し、かつ顆粒の刷掃実感と優れた歯磨分散性の相乗効果による優れた使用感を有する。

発明を実施するための最良の形態

[0011] 本発明の歯磨組成物は、（A)重質炭酸カルシウム、（B)水不溶性無機顆粒、 (C) 水溶性高分子物質を含有することを特徴とする。

[0012] ここで、研磨剤として配合される (A)成分の重質炭酸カルシウムとしては、平均粒子径 5〜15 m、好ましくは 7〜13 μ mのものを使用する。平均粒子径が小さすぎると、歯磨剤の基本機能である歯牙の清掃効果が十分に得られず、かつ、歯磨分散性が悪ィ匕するなどして優れた使用感が得られなくなる。平均粒子径が大きすぎると、異物感ゃ不快感を生じるだけでなぐ研磨力が高くなりすぎる場合もある。

なお、平均粒子径はマイクロトラック粒度分布測定装置（日機装社製 Model7995 10、 Type SRA)による測定値で、検体の濁度（dV値）が 0. 5になるように調整して測定した値である。

[0013] (A)成分の重質炭酸カルシウムの配合量は、組成物全体の 5〜50% (質量⁰ /₀、以下同様）、特に 15〜45%の範囲が望ましい。配合量が 5%未満であると、歯磨剤の基本機能である歯牙の清掃効果が十分に得られず、かつ、歯磨分散性が悪化するなどして優れた使用感が得られなくなる場合がある。配合量が 50%を超えると、異物感ゃ不快感を生じるだけでなぐ歯磨剤の研磨力が高くなりすぎる場合がある。

[0014] 本発明で用いる上記重質炭酸カルシウムとしては、一般的に市販されている重質炭酸カルシウムが使用でき、以下に例を示すが、製造業者、商品、及びグレードはこれに制限されるものではない。

重質炭酸カルシウム [重質炭酸カルシウム RTT— 21 (備北粉ィ匕社製：平均粒子径 7〜10 /ζ πι)、重質炭酸カルシウム RTT— 69 (中国産：平均粒子径 8〜13 /ζ πι)、ホワイトン F (白石カルシウム社製：平均粒子径 11〜 15 m) ]

[0015] 本発明において配合される (B)成分は、崩壊強度が 10〜200gZ個、平均粒子径が 50〜150 μ mで、かつ、 90%粒子径と平均粒子径との差が 100 μ m以下の水不溶性無機顆粒である。この水不溶性無機顆粒としては、種々の方法で製造したものを使用でき、例えば、水不溶性無機凝塊を粉砕して製造したものや、水不溶性無機粉体に水をカ卩えてスラリーにし、圧力を加えて造粒、乾燥して顆粒状に形成したものなどが使用できる。その他の製造方法としては、圧縮成形法、押出し成形法、噴霧乾燥法、焼結法等があり、本発明において配合される水不溶性無機顆粒としては、いずれの方法で製造されたものであっても使用できるが、特に先に示した水不溶性無機凝塊を粉砕する方法、水不溶性無機粉体に水を加えてスラリーにし、圧力を加えて造粒、乾燥する方法で製造された顆粒が好ましい。

[0016] ここで、上記水不溶性無機凝塊を粉砕する方法、水不溶性無機粉体に水を加えてスラリーにし、圧力を加えて造粒、乾燥する方法で顆粒を製造する場合、水不溶性無機凝塊及び水不溶性無機粉体としては、例えば第二リン酸カルシウム、第三リン酸力ルシゥム、不溶性メタリン酸カルシウム、無水ケィ酸、水酸ィ匕アルミニウム、リン酸マグネシゥム、ベンガラ、炭酸カルシウム（重質又は軽質炭酸カルシウム）、ピロリン酸カルシゥム、ゼォライト、アルミノ珪酸塩、炭酸マグネシウム、ジルコノシリケート、硫酸カルシゥム、酸化チタン、酸ィ匕アルミニウムなどや、これらの混合物が挙げられる力これらの中では、水不溶性無機顆粒の 70質量％以上 100質量％以下を占める主な水不溶性無機粉体が、特に無水ケィ酸、ゼォライト、炭酸カルシウムカゝら選ばれるものであることが好適で、とりわけ無水ケィ酸が好適であり、また、水不溶性無機顆粒の 0質量％以上 30質量％未満を占める水不溶性無機粉体が、特に酸化チタン、酸化アルミニゥムであることが好適である。

[0017] 本発明で用いる上記水不溶性無機凝塊及び水不溶性無機粉体としては、一般的に市販されている水不溶性無機粉体が使用でき、以下に例を示すが、製造業者、商品、及びグレードはこれに制限されるものではな、。

無水ケィ酸 [無水ケィ酸 RTK— 133 (多木化学社製)、トクシール (トクャマ社製) ] ゼォライト [COLITE— P (COSMO社製）、トヨビルダー（東ソ一社製）、シルトン B ( 水澤化学工業社製) ]

炭酸カルシウム (重質） [重質炭酸カルシウム RTT— 21 (備北粉化社製)、重質炭酸カルシウム RTT—69 (中国産）、ホワイトンー F (白石カルシウム社製） ]

炭酸カルシウム (軽質） [ポアカルー N (白石カルシウム社製) ]

[0018] また、水不溶性無機顆粒には、有機及び無機の表面コート剤や一般に歯磨に使用される薬効成分、着色剤、香料成分、その他賦形剤を表面に吸着させ、配合することちでさる。

なお、本発明に用いる水不溶性無機顆粒としては市販品を使用することができ、以下に例を示すが、製造業者、商品、及びグレードはこれに制限されるものではない。無水ケィ酸顆粒 [BFG - 50 (INEOS社製）、マイクロパール (Rhodia社製） ] ゼォライト顆粒 [COLITE - G (COSMO社製） ]

炭酸カルシウム顆粒 [NL— K100 (ニューライム研究社) ]

[0019] 本発明で用いる水不溶性無機顆粒は、上記の通り、崩壊強度が 10〜200gZ個、好ましくは 20〜： LOOgZ個のものである。崩壊強度が 10gZ個未満の顆粒は、歯磨き開始瞬時の崩壊により優れた使用感が得られず、崩壊強度が 200gZ個を超える顆粒は、口腔内での異物感、不快感が生ずることがある。崩壊強度が 20〜： LOOgZ個の場合は、歯磨開始時から極めて優れた使用感が得られ、歯磨行動中にわたって、その使用感が持続するため、好ましい範囲となる。

[0020] なお、崩壊強度は、顆粒 30個の自動破断強度測定値 (顆粒 1個をプランジャー直径 10mm、圧縮速度 lOmmZ分の条件で圧縮した時に顆粒が崩壊する時の荷重を測定した値。）の平均値である。

[0021] また、水不溶性無機顆粒は、平均粒子径が 50〜150 μ mのものであり、好ましくは平均粒子径 80〜120 μ mのものである。平均粒子径が 50 μ m未満の顆粒は、優れた使用感が得られず、平均粒子径が 150 mを超える顆粒は、口腔内での異物感、不快感が生ずることがある。平均粒子径が 80〜 120 mの場合は、歯磨開始時から終了時まで、異物感、不快感が全く無ぐ極めて優れた使用感が得られるため、好ましい範囲となる。

[0022] 更に、上記水不溶性無機顆粒は、 90%粒子径と平均粒子径との差が 100 μ m以下のものであり、好ましくは 90%粒子径と平均粒子径との差が 70 μ m以下のものである。 90%粒子径と平均粒子径との差は顆粒の粒度分布に大きな影響のある因子であり、 90%粒子径と平均粒子径との差が 100 mを超える顆粒の場合は、口腔内での異物感、不快感を生ずることがある。 90%粒子径と平均粒子径との差が 70 μ m 以下の場合は、歯磨開始時から終了時まで、異物感、不快感が全く無ぐ極めて優れた使用感が得られるため、好ましい。 90%粒子径と平均粒子径との差の下限は、 0 μ m以上である。

[0023] 上記平均粒子径及び 90%粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置、即ち、レ一ザ一回折散乱法を原理とする粒度分布測定法による装置を用いて測定した測定値（ m)であり、本発明においては日機装社製、 Model7995- 10, Type SRAを用いて検体の濁度 (dV値）が 0. 5になるように調整して、測定した測定値である。

[0024] なお、本発明で用いる水不溶性無機顆粒は、物理的研磨性が低いことが望ましぐ顆粒の研磨性の評価となる RDA (Radioactive Dentin Abrasion)値が 30以下、特に 0〜15であることが好ましい。 RDA値が 30を超えると、顆粒の配合量によっては歯磨剤の研磨力が高くなりすぎる場合がある。

[0025] (B)成分の水不溶性無機顆粒の配合量は、組成物全体の 0. 1〜20%、特に 0. 5 〜10%であることが好ましい。配合量が 0. 1%未満では、優れた使用感が得られない場合があり、配合量が 20%を超えると、口腔内での異物感、不快感が生じる場合がある。

[0026] 更に本発明では、（C)成分として、（a)群 (アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチノレセノレロース、ヒドロキシェチルセルロース、キサンタンガム、 λ—カラギーナン、直鎖型ポリアクリル酸ナトリウム)力選ばれる少なくとも 1種の水溶性高分子物質と、（b)群 (ジランガム、寒天、 κ—カラギーナン、 _t—カラギーナン、ゼラチン、ぺクチン、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム)から選ばれる少なくとも 1種の水溶性高分子物質とを (a)群に対する（b)群の質量比が 0. 25〜3の範囲となるように配合する。

[0027] この場合の (a)群の水溶性高分子物質は、一般的に水溶性高分子物質濃度が 1% で、プロピレングリコール濃度が 3%である水溶液の状態で、粘稠な溶液でゲル化能を持たない水溶性高分子物質であり、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセル口ースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシェチルセルロース、 λ—力ラギーナン、直鎖型ポリアクリル酸ナトリウム、及びキサンタンガム力選ばれる少なくとも 1種である。好ましくは、歯磨組成物の使用感 (特に歯磨分散性）に大きな影響を与える (b) 群の水溶性高分子物質の効果を阻害しない点で、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガムから選ばれる少なくとも 1種である。

[0028] また、（b)群の水溶性高分子物質は、一般的に水溶性高分子物質濃度が 1%で、プロピレングリコール濃度が 3%である水溶液の状態でゲルィ匕能を有する水溶性高分子物質であり、ジエランガム、寒天、 κ一力ラギーナン、 _t一力ラギーナン、ゼラチン、ぺクチン、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム力も選ばれる少なくとも 1種である。好ましくは、歯磨組成物の使用感 (特に歯磨分散性)の点で、 κ一力ラギーナン、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム力選ばれる少なくとも 1種である。

[0029] なお、キサンタンガムは、水溶性高分子物質濃度が 1%で、プロピレングリコール濃度が 3%である水溶液の状態でゲルィ匕能を有する水溶性高分子物質である力ゲルの性状は粘弾性が富んでおり、後述する実験例の結果から明らかなように (b)群の水溶性高分子物質とは異なる結果を示すもので、 (a)群の水溶性高分子物質として分類した。

[0030] 本発明で用いる水溶性高分子物質は、一般的に市販されている水溶性高分子物質が使用でき、以下に例を示すが、製造業者、商品、グレードはこれに制限されるものではない。 (a)群の水溶性高分子物質；

アルギン酸ナトリウム [ (キミ力アルギン (キミ力社製：粘度（2% · 25°C · BL型 ·Νο. 3 · 1 2rpm) 2500〜3500mPa' s)、ダックアルギン（紀文フードケミファ社製：粘度（2% · 25°C · BL型 · No . 3 · 12rpm) 2500〜3500mPa · s) ]

カルボキシメチルセルロースナトリウム [CMCダイセル (ダイセル化学工業社製：粘度 (2% · 25。。·ΒΗ型 ·Νο. 2 - 20rpm) 100~ 1500mPa - s,エーテルィ匕度 0. 8〜1. 5 )、アーネストガム (ダイセルィ匕学工業社製：粘度（ 1 % · 25°C · BH型 · No. 2 · 20rpm ) 100〜1000mPa' s、エーテル化度 1. 5以上）、サンローズ F10LC (日本製紙社製：粘度（2% ' 25°C 'BH型 ·Νο. 5 ' 20rpm) 30〜60mPa' s、エーテル化度 0. 5〜 1. 0)、セロゲン (第一工業製薬社製:粘度（1% ' 25°C 'BH型 ·Νο. 2- 20rpm) 100 〜1000mPa' s、エーテル化度 1. 0以上）]

メチルセルロース [ (メトローズ SM (信越化学工業社製：粘度（2% · 20°C · BH型 · No . 2 - 20rpm) 150~4000mPa - s) ]

ヒドロキシェチルセルロース [HECダイセル（ダイセル化学工業社製：粘度（ 1 % · 25 。C，BH型 ·Νο. 3，30rpm) 2400〜3000mPa，s、メ卜キシキル基 26. 0〜33. 0%)

]

λ一力ラギーナン [GENUVISCOtypeCSM- 2 (CPケルコ社製：粘度（2% · 25°C · BH型 ·Νο. 3 - 20rpm) 1000~4000mPa - s) ]

直鎖型ポリアクリル酸ナトリウム [ァロンビス S (日本純薬社製：粘度（2% · 25°C · BH型 •No. 2- 20rpm) 100~2000mPa- s) ]

キサンタンガム [モナートガム DA (CPケルコ社製：粘度（医薬品添加物規格） 1300 〜 1700mPa . s)、ケルデント（CPケルコ社製：粘度（薬添規） 1200〜 1700mPa . s) ]

(b)群の水溶性高分子物質；

ジエランガム [ (G— 100 (紀文フードケミファ社製：ゼリー強度 (JIS K— 6503) 100〜 750g) ]

寒天 [イナゲル (伊那食品社製:ゼリー強度 CFIS K— 6503) 200〜800g) ] κ一力ラギーナン [GENUGELtvpeWR (CPケルコ社製：粘度（2% · 25°C · BH型 · No. 7. 20rpm) 4000~ 15000mPa - s) ]

i—カラギーナン [GENUVISCO RBK— 19 (じ？ケルコ社製：粘度（1% ' 25°〇'：6 H型 ·Νο. l - 60rpm) 20〜60mPa- s) ]

ゼラチン [二ツビゼラチン（二ツビ社製：ゼリー強度 (JIS K— 6503) 225〜250g) ] ぺクチン [GENUpectinLM— 85AS (CPケルコ社製：ゲノレ強度（コペンハーゲンぺクチン社のコトロールメソッド 0339— 01) 19〜23%SAG) ]

架橋型ポリアクリル酸ナトリウム [レオジック 250H (日本純薬社製:粘度 (0. 5% - 25 °C · BH型 · No . 5 · 20rpm) 7500〜 11 OOOmPa · s) ]

[0031] また、上記記載の粘度を測定する際の水溶性高分子水溶液の調整法及び粘度測定方法は以下のとおりである。

6. 7%に相当するプロピレングリコールに水溶性高分子物質を分散させ、この分散液に各設定温度の精製水を各濃度に調整できる量を一時に加え、各温度に設定した恒温水槽中で、プロペラ式撹拌機（3枚羽、 2段羽の長さ 25mm)を用い、 1500rp mで 10分間撹拌し、水溶性高分子水溶液を調整する。

調整後、正確に 1分後より各型式の粘度計、各ローター No.のローターを用いて、各回転速度で 3分後の粘度を測定する。

上記測定条件の記載順序は、（水溶液濃度 ·測定温度 ·粘度計の型式 ·ローター No . ·回転速度)である。

[0032] また、上記記載のゼリー強度及びゲル強度は、サン科学社製のレオメーター CR— 200Dを用いて測定した測定値である。

[0033] なお、（b)群の水溶性高分子物質以外に、加熱、金属塩の添加、 pH調整などのゲル化の処理を行った他の水溶性高分子物質を、（b)群に属する水溶性高分子物質として使用することが可能である。また、（a)群の水溶性高分子物質と同様のゲルィ匕能を持たな、他の水溶性高分子物質を (a)群の水溶性高分子物質として使用することも可能である。

[0034] 本発明では、（a)群の水溶性高分子物質の少なくとも 1種と (b)群の水溶性高分子物質の少なくとも 1種とを併用するが、この場合、（a)群に対する (b)群の質量比（(b) 群 Z (a)群）を 0. 25〜3の間に設定するもので、好ましくは 0. 3〜2の間に設定することが望ましい。（a)群に対する (b)群の質量比が 0. 25未満の場合は、歯磨組成物の分散性が低下し、優れた使用感が得られず、 3を超える場合は、（b)群の水溶性高分子物質の特徴であるゲル化能が影響し、歯磨組成物の製造直後の性状にお!ヽて離水現象を容易に起こす。（a)群に対する (b)群の質量比が 0. 3〜2の間の場合は、歯磨組成物の使用感及び安定性に対して、他の配合成分の影響が極めて少なくなり、より好ましい範囲となる。

[0035] なお、上記歯磨組成物の製造直後の性状における離水現象の評価法としては、ァルミ-ゥム箔をラミネートしたチューブ、プラスチックの多層チューブ、ポンプ式デイスペンサー、ボトル容器等に充填された製造直後の歯磨組成物をわら半紙 (王子製紙社製苫更)の上に 15cm程度押し出し、 1分間経過の後に、わら半紙裏面から液体のしみだしを確認する方法を用い、しみだしのあったものは「離水現象」と評価する。

[0036] また、（a)群及び (b)群の水溶性高分子物質の合計配合量は、組成物全体の 0. 5 〜1. 5%であり、好ましくは 0. 9〜1. 4%である。（a)群及び (b)群の水溶性高分子物質の合計配合量が 0. 5%未満の場合は、歯磨組成物の製造直後の性状において離水現象を容易に起こし、 1. 5%を超える場合は歯磨組成物の分散性が低下し、優れた使用感が得られない。水溶性高分子物質の合計配合量が 0. 9〜1. 4%の間の場合は、歯磨組成物の使用感及び、安定性に対して、他の配合成分の影響が極めて少なくなり、より好ましい範囲となる。

[0037] 本発明の歯磨組成物は、練歯磨、液状歯磨、潤製歯磨等の歯磨剤型に調製することができ、その剤型に応じて使用される各種基剤成分を配合することができる。例えば、重質炭酸カルシウム以外の研磨剤、上記記載以外の粘結剤、粘稠剤、発泡剤、甘味剤、香料などを本発明の効果を妨げない範囲において、常用量で配合し得る

[0038] 研磨剤としては、重質炭酸カルシウム以外の通常、歯磨組成物に配合される研磨剤を使用でき、具体的には、シリカゲル、沈降シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等の無水ケィ酸系研磨剤、軽質炭酸カルシウム、第 2リン酸カルシウム 2水和物及び無水和物、ピロリン酸カルシウム、水酸ィ匕アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシゥム、第 3リン酸マグネシウム、ゼォライト、ケィ酸ジルコニウム、第 3リン酸カルシゥム、ハイドロキシアパタイト、第 4リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。これらの研磨剤の配合量は、（A)成分としての重質炭酸カルシウムを含めた総量として、歯磨組成物全体の 10〜60%とすることが好ましい。

[0039] また、粘結剤としては、本発明の効果を妨げなヽ範囲で、上記水溶性高分子物質以外のもの、例えば増粘性無水ケィ酸、ビーガム、ラボナイト等の無機粘結剤等の少なくとも 1種を配合し得る。これらの配合量は、組成物全体の 0. 01〜10%が良い。

[0040] 粘稠剤としては、グリセリン、ソルビット、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトーノレ、マノレチトーノレ、ラタチトール等の多価アルコールの少なくとも 1種を配合し得る（配合量通常 1〜45%、特に好適な配合量 2〜40%)。

[0041] 発泡剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、 N ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、 N—ミリストリルザルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、 α—ォレフインスルホン酸ナトリウム、 Ν—パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等の Ν ァシルグルタメート、 Ν—メチル Ν ァシルタウリンナトリゥム等の Ν ァシルタウレート等のァ-オン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラタトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジェタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルあるヽはプル口ニック等の非イオン性界面活性剤、 2 -アルキル -Ν-カルボキシメチル -Ν-ヒドロキシェチルイミダゾリゥムべタイン、 Ν—ラウリルジアミノエチルグリシン、 Ν—ミリスチルジアミノエチルグリシン等の Ν—アルキルジアミノエチルグリシンあるいは Ν—アルキル 1 ーヒドロキシェチルイミダゾリンべタインナトリウム等の両性界面活性剤の少なくとも 1 種を配合し得る。発泡剤の配合量は、組成物全体の 0. 1〜4%がよい。

[0042] 香料成分としては、メントール、ァネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、 n- デシルアルコール、シトロネロール、ひ—テレビネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、ェチルリナロール、ヮ-リン、チモーノレ、スペアミント油、ぺノ一ミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油あるいはユーカリ油等の香料を単独で又は組み合わせてで配合し得る。香料成分の配合量は、組成物全体の 0. 5〜1. 5%がよい。

[0043] 更に、サッカリンナトリウム、ステピオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、ァスパラチルフエ-ルァラニンメチルエステル等の甘味剤の少なくとも 1種を配合し得る。甘味剤の配合量は、組成物全体の 0. 05〜1%がよい。

[0044] また、本発明には、トリクロサン、ヒノキチオール、チモール、ピオゾール等のフエノール性化合物、塩化セチルピリジ-ゥム、塩化べンゼトニゥム、塩化ベンザルコ -ゥム等の第 4級アンモ -ゥム塩、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、アミラーゼ、プロテアーゼ、溶菌酵素、スーパーォキシドディムスターゼ（SOD)等の酵素、モノフルォロリン酸ナトリウム、モノフルォロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫などのフッ化物、トラネキサム酸、ィプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン酸類、グリチルレチン酸、グリセ口フォスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、キシリトール、塩化亜鉛、水溶性無機リン酸ィ匕合物、ォゥバタエキス、クロルへキシジン、ビタミン A、ビタミン B群、ビタミン C、ビタミン E等のビタミン類及びそれらの誘導体等、公知の有効成分を少なくとも 1種配合することができる。なお上記有効成分は、本発明の効果を妨げな、、範囲で有効量配合することができる。

[0045] 着色剤としては、青色 1号、黄色 4号、緑色 3号、二酸化チタン、酸化アルミナ等の少なくとも 1種を配合し得る。

[0046] 本発明の歯磨組成物は、減圧混合できる製造装置にて製造され、アルミニウム箔をラミネートしたチューブ、プラスチックの多層チューブ、ポンプ式ディスペンサー、ボトル容器等に充填され、使用することができる。実施例

[0047] 以下、実験例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において配合量はいずれも質量百分率を示す。

[0048] 〔実験例 1〕

表 1に示す成分を配合した歯磨剤を調製し、顆粒配合における効果を研磨力、使用感 (歯磨分散性、刷掃実感、異物感)を下記方法で評価した。結果を表 1に示す。

[0049] 研磨力測定法 (RDA法）；

本実験においては、研磨力を RDA法により測定した（1の位 0〜4は 0に切り捨て、 5以上は 5に切り捨て)。

RDA (Radioactive Dentin Abrasion)法とは、人の抜去歯に中性子を放射しておき、研磨性試験器を用いて研磨した際に生じる微量な磨耗成分の放射能を測定することにより、研磨性を評価する測定法である。 ADA (アメリカ歯科医師会）にお V、ては、標準物質としてピロリン酸カルシウムを用いた際の象牙質研磨値 (RDA値）を 100としている。また、 ADAにおいては、 RD A法による RDA値の上限を 250以下としている。本実験においては、更なる安全性と十分な清掃力を考慮し、適正な RD A値として 80〜 130と設定した。

[0050] 使用感 (ブラッシング開始時の歯磨分散性、歯磨中の刷掃実感）；

使用感 (歯磨分散性、刷掃実感）については、専門パネラー 10名による官能試験を下記評価基準に基づいて、比較例 1との相対評価で実施し、 10名の平均点力評価を行った。

5段階評価

5点：比較例 1に比べかなり良ヽ

4点：比較例 1に比べ良い

3点:比較例 1と同等

2点：比較例 1に比べ悪い

1点：比較例 1に比べかなり悪ヽ

評価結果 ◎ :4. 5点を超え、 5点以下

0 : 3. 5点を超え、 4. 5点以下

△ : 3点を超え、 3. 5点以下

X : 3点以下

[0051] 使用感 (歯磨行動中の異物感）；

歯磨行動中の異物感については、専門パネラー 10名による官能試験を下記評価基準に基づいて絶対評価で実施し、 10名の平均点から評価を行った。

3段階評価

3点:感じない

2点：やや感じる

1^；:感じる

評価結果

0 : 2. 5点を超え、 3点以下

△ : 1. 5点を超え、 2. 5点以下

：1点以上1. 5点以下

[0052] 総合評価；

以上の研磨力、使用感の評価結果から下記基準で総合評価を行った。総合評価

◎：研磨力が 80〜 130の範囲内で、使用感の異物感の評価が「〇」の評価であり、かつ、使用感 (歯磨分散性'刷掃実感)の評価において、いずれの評価も「◎」の評価である場合

〇：研磨力が 80〜 130の範囲内で、使用感の異物感の評価が「〇」の評価であり、かつ、使用感 (歯磨分散性'刷掃実感)の評価において、いずれの評価も「〇」、又は、「〇」と「◎」の評価である場合

:研磨カが80〜130の範囲内で、かつ、使用感 (歯磨分散性 ·刷掃実感 ·異物感

)の評価にぉ、て「△」の評価が少なくとも 1つある場合

X：研磨カカ^ 30を超える場合、又は、使用感 (歯磨分散性'刷掃実感 ·異物感)の評価において「X」の評価が少なくとも 1つある場合、又は、歯磨製造直後の性状

にお、て「離水現象」が生じた場合

[0053] 上記歯磨製造直後の性状における離水現象の評価法としては、アルミニウム箔をラミネートしたチューブ、プラスチックの多層チューブ、ポンプ式ディスペンサー、ボトル容器等に充填された製造直後の歯磨をわら半紙 (王子製紙社製苫更)の上に 15c m程度押し出し、 1分間経過の後に、わら半紙裏面カゝら液体のしみだしを確認する方法を用いた。

しみだしのあったものは「離水現象」と評価した。

[0054] また、各例にお!、て使用した顆粒は以下のものである。顆粒の製造方法としては、製法 (i)水不溶性無機凝塊を粉砕する方法、製法 (ii)水不溶性無機粉体に水を加えてスラリーにし、圧力を加えて造粒、乾燥する方法、製法 (iii)その他の方法とする。顆粒 A:無水ケィ酸顆粒 (INEOS社製 BFG-10 製法 (i))

(崩壊強度 20gZ個、平均粒子径 100/ζπι、 90%粒子径と平均粒子径との差 50 μ m)

顆粒 B:無水ケィ酸顆粒 (INEOS社製 BFG-10 製法 (i))

(崩壊強度 15gZ個、平均粒子径 140/ζπι、 90%粒子径と平均粒子径との差 30 μ m)

顆粒。：ゼォライト .無水ケィ酸 .酸化アルミニウム混合顆粒（COSMO社製 RTK -142 製法 (ii)、ゼオライト'無水ケィ酸'酸ィ匕アルミニウム混合比（質量比） =16: 3:1)

(崩壊強度 150gZ個、平均粒子径 80/ζπι、 90%粒子径と平均粒子径との差 80 μ m)

顆粒 D:無水ケィ酸顆粒 (Rhodia社製マイクロパール製法 (iii))

(崩壊強度 5gZ個、平均粒子径 70;ζΐη、 90%粒子径と平均粒子径との差 3 0 μΏΐ)

顆粒 Ε:ゼォライト顆粒（COSMO社製 COLITE-G 製法（iii))

(崩壊強度 250gZ個、平均粒子径 90/ζπι、 90%粒子径と平均粒子径との差 50 μ m) 顆粒 F:無水ケィ酸顆粒 (INEOS社製 BFG-10 製法 (i))

(崩壊強度 20gZ個、平均粒子径 20;ζΐη、 90%粒子径と平均粒子径との差 30 μ m)

顆粒 G:無水ケィ酸顆粒 (INEOS社製 BFG-50 製法 (i))

(崩壊強度 20gZ個、平均粒子径 200/ζπι、 90%粒子径と平均粒子径との差 50 μ m)

顆粒 H:無水ケィ酸顆粒 (INEOS社製 BFG-50 製法 (i))

(崩壊強度 20gZ個、平均粒子径 100/ζπι、 90%粒子径と平均粒子径との差 150/zm)

[0055] なお、崩壊強度、平均粒子径、 90%粒子径は下記のように測定した。

崩壊強度の測定法；

顆粒を水に浸漬し、 60秒経過後、水から取り出して、プランジャー直径 10mm、圧縮速度 lOmmZ分の条件で、顆粒 1個を圧縮した時に顆粒が崩壊する時の荷重を測定し、顆粒 30個における測定値を平均した。

[0056] 平均粒子径及び 90%粒子径測定方法；

平均粒子径及び 90%粒子径は、マイクロトラック粒度分布測定装置（日機装社製、 Model7995— 10、Type SRA)を用!/、、検体の淘度（dV値）力^).5になるように調整して、測定した (小数点以下切り捨て)。

[0057] 更に、実験例で用いた成分は、一般的に市販されている成分が使用できる。重質炭酸カルシウム及び水溶性高分子物質としては、下記のものを使用した (以下、同様

)o

重質炭酸カルシウム：

備北粉ィ匕社製 RTT— 21を日清エンジニアリング (株)社製ターボクラシファイア TC — 15Nを用いて分級した分級品（平均粒子径 25 μ m) (分級条件：分級ローター FI NE、 AUTOモード、原料の真比重 ρ =30. 0 m、風

量 Q = 3. 0M³Zm、回転数 N=1100rpm)

中国産 RTT— 69 (平均粒子径 12 m)

備北粉ィ匕社製 RTT— 21を日清エンジニアリング (株)社製ターボクラシファイア TC — 15Nを用いて分級した分級品（平均粒子径 2 μ m) (分級条件：分級ローター FIN E、 AUTOモード、原料の真比重 p =2. 8gZcm³、分級点 D = 1. 5 m、風量 Q

P P

=1. lM³Zm、回転数 N = 8390rpm)

水溶性高分子物質 (カルボキシメチルセルロースナトリウム）：

ダイセル化学工業社製 CMCダイセル 1260 粘度（2%'25°C'BH型 ·Νο. 2-20rp m)920mPa's、エーテルィ匕度 0. 91

[表 1]

比較例

成分（¾ )

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 1 重質炭酸かレンゥム

40

(平均粒子径 25 μ πι)

重質炭酸かレシゥム

研磨剤 40 40 40 40 40 40 40 40 40 (平均粒子径 12 μ πι)

重質炭酸かレシゥム

40

(平均粒子径 2 μ m)

頼 3

顆粒 B 3

顆粒 C 3

頼粒 D 3

顆粒

顆粒 E 3

顆粒 F 3

頼粒 G 3 顆粒 H 3 水溶性

カルホ"キシメチルセルロース

高分子 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 ナトリウム

物質

基剤增粘性無水ケィ酸 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 フ。ロピレンク'リコール 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 粘稠剤

70%ソルヒ'ッ卜液 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 発泡剤ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 甘味剤サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 防腐剤フ"チルハ°ラへ"ン 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 香料 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 水残残残残残残残残残残残計 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 研磨力 RDA 120 160 80 125 120 130 120 130 120 125 125 歯磨分散性 Δ X Δ △ Δ Δ Δ X Δ Δ 使用感刷掃実感〇 X Δ Δ Δ X X X X X 異物感〇 X 〇〇〇〇〇 Δ Δ X X 総合 s¥価 X X X Δ △ Δ X X X X X 表 1の結果より、適正な研磨力になるように重質炭酸カルシウムの平均粒子径を 12 μ mに設定した比較例 1と比較して、平均粒子径を大きくした比較例 2では、研磨力が高くなりすぎ、かつ異物感が感じられ不適となり、平均粒子径を小さくした比較例 3 では、歯磨使用感 (分散性、刷掃実感)が著しく悪くなり、また、歯磨組成物の基本機能である清掃力が十分に得られなくなることがわ力つた。比較例 1に顆粒を配合することで、使用感の改良を試みるが、いずれの顆粒を用いた場合でも十分な使用感を得ることができな力つた。その中では、比較例 1と比較して比較例 4〜6が使用感のうち刷掃実感で良好な結果を示した。比較例 7では、崩壊強度が弱すぎるために十分な歯磨分散性、刷掃実感が得られず、総合評価で不適となった。比較例 8では、崩壊強度が強すぎるために研磨力が増加する傾向が見られ、また、使用感においても刷掃実感が強すぎ、かつ異物感が感じられ、総合評価で不適となった。比較例 9では、平均粒子径が小さすぎるために十分な歯磨分散性、刷掃実感が得られず、総合評価で不適となった。比較例 10では、平均粒子径が大きすぎるために使用感において刷掃実感が強すぎ、かつ異物感が感じられ、総合評価で不適となった。比較例 11 では、使用感において刷掃実感が強すぎ、かつ異物感が感じられ、総合評価で不適となった。

[0060] 〔実験例 2〕

次に、適正な研磨力を有し、良好な刷掃実感で、異物感の無い比較例 4の歯磨組成物を用いて、水溶性高分子物質の検討を行うことで使用感 (特に歯磨分散性)の改良を試みた。

[0061] 表 2に示す水溶性高分子物質を 3%プロピレングリコール水溶液に各水溶性高分子物質において適切な条件で均一に溶解させ、 1%の溶液を調製し、その状態を目視で評価した。粘稠な溶液だった水溶性高分子物質を粘稠性高分子物質、ゲルィ匕した水溶性高分子物質をゲル化性高分子物質として分類した。群分けとしては、後に述べる実験例 3の結果から、粘稠性高分子物質とキサンタンガムを (a)群、キサンタンガムを除くゲルィ匕性高分子物質を (b)群とした。

[0062] なお、水溶性高分子物質としては、一般的に市販されている下記のものを使用した

(以下、同様)。

カルボキシメチルセルロースナトリウム： CMCダイセル 1260 粘度（2% · 25°C · BH 型 ·Νο. 2' 20rpm) 920mPa' s、エーテルィ匕度 0. 91 ダイセル化学工業社製アルギン酸ナトリウム：キミ力アルギン粘度（2%'25°C'BL型 ·Νο.3-12rpm)330 OmPa-s キミ力社製

λ—カラギーナン： GENUVISCOtypeCSM- 2 粘度（2%'25°C'BH型 ·Νο.3· 20rpm) 2600mPa . s CPケルコ社製

キサンタンガム：モナートガム DA 粘度（医薬品添加物規格） 1388mPa's CPケルコ社製

架橋型ポリアクリル酸ナトリウム：レオジック 250H 粘度（0.5%'25°C'BH型 ·Νο. 5-20rpm)8220mPa-s 日本純薬社製

ゼラチン：二ツビゼラチンゼリー強度 (JIS K— 6503)235g -ッピ社製

[0063] [表 2]

[0064] 〔実験例 3〕

表 3, 4に示す成分を配合した歯磨剤を調製し、水溶性高分子物質の単独配合及び組合せ配合における効果を研磨力、使用感 (歯磨分散性、刷掃実感、異物感)から評価した。結果を表 3, 4に示す。なお、評価方法は実験例 1に準じた。

なお、（a)群に対する (b)群の質量比 [ (b)群の水溶性高分子物質配合量 (％) / ( a)群の水溶性高分子物質配合量 (％) ]の値も表 3, 4に併記する。

[0065] [表 3] 比較例

成分（％)

12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 重質炭酸かレシゥム

研磨剤 (平均粒子径 12 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 m)

顆粒顆 ¾A 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 カルホ"キシメチルセルロー

(a)群の 0.6 0.6 0.6

スナトリクム

水溶性

アルキ"ン酸ナトリウム 1.2 0.6 0.6 0.6 高分子

え-カラギーナン 1.2 0.6 0.6 0.6 物質

キサンタン力'ム 1.2 0.6 0.6 0.6

(b)群のホ 'リアクリル酸ナトリウム

1.2 0.6 水溶性 (架橋型）

高分子

セ "ラチン 1.2 0.6 物質

水溶性高分子物質の質量比

(b)群配合量 /(a)群配合量

基剤增粘性無水ケィ酸 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 フ°口ヒ°レンク'リコール 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 粘稠剤

70%ソルビ'ノト液 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 発泡剤ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 甘味剤サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 防腐剤フ'チルハ °ラへ'ン 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 香料 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 水残残残残残残残残残残残残計 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 研磨力 RDA 125 125 125 125 125 125 125 125 125 歯磨分散性 Δ Δ Δ 離水離水 Δ Δ Δ Δ Δ Δ 離水使用感刷掃実感 Δ Δ Δ 現象現象 Δ Δ Δ Δ Δ Δ 現象異物感〇〇〇〇〇〇〇〇〇総合 S平価 Δ Δ Δ X X Δ Δ Δ Δ Δ Δ X 表 4] 実施例成分（％)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 重質炭酸かいンゥム

研磨剤 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 (平均粒子径 12 /i m)

顆粒 A 3 3 3 3 3 3 3 3

顆粒顆粒 B 3

顆粒。 3 カルホ'キシメチルセルロース

(a)群の 0.6 0.6 0.6 0.6 ナトリウム

水溶性

アルキ'ン酸ナトリウム 0.6 0.6

高分子

λ—力ラキ'一ナン 0.6 0.6

物質

キサンタン力'ム 0.6 0.6

(b)群のホ 'リアクリル酸ナトリウム

0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 水溶性 (架橋型）

高分子

セ 7チン 0.6 0.6 0.6 0.6

物質

水溶性高分子物質の質量比

1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

(b)群配合量/ ω群配合量

基剤增粘性無水ケィ酸 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 フ°口ヒ。レンダリコール 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 粘稠剤

70%カレビット液 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 発泡剤ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 甘味剤サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 防腐剤フ'チルハ °ラへ'ン 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 香料 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 水残残残残残残残残残残計 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 研磨力 RDA 125 125 125 125 125 125 125 125 125 125 歯磨分散性 ◎ ◎ ◎ ◎ 〇〇〇〇 ◎ 〇使用感刷掃実感 ◎ ◎ 〇〇〇〇 ◎ 異物感〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇総合評価 ◎ © ◎ © 〇〇〇〇 ◎ 〇表 3, 4の結果から、水溶性高分子物質の単独使用の場合は、いずれの場合も総合評価で比較例 4を上回ることができな力つた。比較例 4と同じ粘稠性高分子物質の使用（比較例 12〜14)によっては使用感 (歯磨分散性)を改善することができず、総合評価は比較例 4を上回ることができな力つた。比較例 4と異なるゲルィ匕性高分子物質の使用（比較例 15, 16)によっては離水現象を引き起こし、総合評価は比較例 4を上回ることができな力つた。また、ゲル化性高分子物質のキサンタンガムは離水現象力ぐ粘稠性高分子物質の場合に似た傾向であった。

各水溶性高分子物質を 1： 1の割合で組み合わせて使用した場合は以下のような傾向であった。粘稠性高分子物質同士 (比較例 17, 18, 20)及びゲル化性高分子物質同士 (比較例 23)の場合は単独使用と同様な結果となった。

ゲルィ匕性高分子物質としてキサンタンガムを使用し、粘稠性高分子物質と組み合わせた場合 (比較例 19, 21, 22)は、使用感 (歯磨分散性)は改善されず、総合評価は比較例 4を上回ることができな力つた。キサンタンガムは単独使用及び組合せ使用の結果から、群分けとして、粘稠性高分子物質とキサンタンガムを (a)群、キサンタンガムを除くゲルィ匕性高分子物質を (b)群とした。

[0068] これらに対して、（a)群の水溶性高分子物質と、ゲル化性高分子物質として架橋型ポリアクリル酸ナトリウムとを使用した場合 (実施例 1〜4)は、使用感 (歯磨分散性)が改善され、総合評価は比較例 4を著しく上回る結果となった。ここで注目すべき結果は、歯磨分散性が著しく改善されると刷掃実感も向上するという相乗効果がある点である。ゲル化性高分子物質としてゼラチンを使用した場合は、使用感 (歯磨分散性）が改善され、総合評価は比較例 4を上回る結果となった。

[0069] 〔実験例 4〕

次に、（a)群の水溶性高分子物質と (b)群の水溶性高分子物質の質量比、合計配合量の適正域にっ、て検討した。

[0070] 表 5, 6に示す成分を配合した歯磨組成物を調製し、（a)群及び (b)群の水溶性高分子物質の質量比 [ (b)群の水溶性高分子物質配合量 (％) / (a)群の水溶性高分子物質配合量 (％) ]における効果を研磨力、使用感 (歯磨分散性、刷掃実感、異物感)から評価した。評価方法は実験例 1に準じた。

[0071] [表 5] 実施例比較例成分（％ )

11 12 24 25 重質炭酸かいンゥム

研磨剤 40 40 40 40

(平均粒子径 12 μ m)

顆粒顆粒 A 3 3 3 3

(a)群の水溶性高

カルホ"キシメチノレセルロースナトリゥム 0.95 0.3 1 0.25 分子物質

(b)群の水溶性高

ホ。リアクリル酸ナトリウム (架橋型） 0.25 0.9 0.2 0.95 分子物質

水溶性高分子物質の質量比

0.26 3 0.2 3.8 (b)祥配合量 /(a)群配合量

基剤增粘性無水ケィ酸 3 3 3 3 フ°口ピレンダリコール 3 3 3 3 粘稠剤

70%ソルヒ'ット液 25 25 25 25 笼泡剤ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 1.5 1.5 1.5 甘味剤サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 防腐剤フ'チルラへ V 0.01 0.01 0.01 0.01 香料 1 1 1 1 水残残残残計 100 100 100 100 研磨力 RDA 125 125 125 125 歯磨分散性〇 © Δ

離水使用感刷掃実感〇 ◎ Δ

現象異物感〇〇〇総合平価〇 ◎ Δ X 表 6]

実施例比較例成分（％ )

13 14 15 16 26 27 28 29 重質炭酸かいンゥム

研磨剤 40 40 40 40 40 40 40 40

(平均粒子径 12 μ m)

顆粒顆粒 A 3 3 3 3 3 3 3 3

(_a)群の水溶性高

カルホ"キシメチルセルロースナトリゥム 0.8 0.25 1.1 0.35 0.36 0.12 1.26 0.4 分子物質

(b)群の水溶性

ポリアクリル酸ナトリウム (架橋型） 0.2 0.75 0.3 1.05 0.09 0.35 0.34 1.2 高分子物質

水溶性高分子物質の合計配合量

1 1 1.4 1.4 0.45 0.47 1.6 1.6 ω祥配合量 +(b)祥 S3合量

水溶性高分子物質の質量比

0.25 3 0.27 3 0.25 2.92 0.27 3 (b)群配合量 /(a)群配合量

基剤增粘性無水ケィ酸 3 3 3 3 3 3 3 3 プロピレンダリコール 3 3 3 3 3 3 3 3 粘稠剤

70%カレビット液 25 25 25 25 25 25 25 25 発泡剤ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 甘味剤サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 防腐剤フ'チルハ °ラへ'ン 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 香料 1 1 1 1 1 1 1 1 水残残残残残残残残計 100 100 100 100 100 100 100 100 研磨力 RDA 125 125 125 125 125 125 歯磨分散性〇 ◎ 〇 ◎ 離水離水 Δ Δ 使用感刷掃実感〇 ◎ 〇 ◎ 現象現象 Δ Δ 異物感〇〇〇〇〇〇総合評価〇 ◎ 〇 ◎ X X Δ Δ 表 5, 6の結果より、（a)群の水溶性高分子物質と (b)群の水溶性高分子物質の質量比に関しては、（a)群：（b)群 = 1 : 0. 25〜1： 3であるものが良好であった。（a)群の水溶性高分子物質が多すぎる場合は、歯磨分散性が悪くなり、総合評価が悪くなり、（b)群の水溶性高分子物質が多すぎる場合は、離水現象を引き起こし、総合評価が悪くなることがわ力た。

また、（a)群と (b)群の水溶性高分子物質の合計配合量に関しては、 0. 5〜1. 5% が良好であった。合計配合量が多すぎる場合は、歯磨分散性が悪くなり、総合評価が悪くなり、また、合計配合量が少なすぎる場合は、離水現象を引き起こし、総合評価が悪くなることがわ力つた。

[0074] 〔実験例 5〕

表 2に示される以外の水溶性高分子物質の種類について、実験例 2と同様の検討を行った。

[0075] 表 7に示す水溶性高分子物質を実験例 2と同様な方法で粘稠性高分子物質とゲル化性高分子物質とに分類し、粘稠性高分子物質を (a)群、ゲル化性高分子物質を（ b)群とした。

[0076] なお、水溶性高分子物質としては、一般に市販されている下記のものを使用した（以下、同様)。

メチルセルロース：メトローズ SM 粘度（2%'20°C'BH型 ·Νο.2-20rpm) 2400m Pa-s 信越化学工業社製

ヒドロキシェチルセルロース： HECダイセル粘度（1%'25°C'BH型 ·Νο.3-30rp m)2790mPa's、メトキシキル基 29.0% ダイセルィ匕学工業社製

直鎖型ポリアクリル酸ナトリウム：ァロンビス S 粘度（2%'25°C'BH型 ·Νο.2-20rp m)973mPa-s 日本純薬社製

ジエランガム： G— 100 ゼリー強度 (JIS K—6503)635g 紀文フードケミファ社製寒天:イナゲルゼリー強度 CFISK— 6503)603g 伊那食品社製

κ—カラギーナン： GENUGELtypeWR 粘度（2%'25°C'BH型 ·Νο.7.20rpm )13560mPa-s CPケルコ社製

I—カラギーナン： GENUVISCO RBK-19 粘度（1%'25°C'BH型 ·Νο.1-6 Orpm)32mPa-s CPケルコ社製

ぺクチン： GENUpectinLM— 85AS ゲル強度（コペンハーゲンぺクチン社のコトロールメソッド 0339— 01) 21%SAG CPケルコ社製

[0077] [表 7] 水溶性高分子物質 1%溶液の状態分類群分けメチルセルロース粘稠な溶液粘稠性高分子物質 (a)群ヒト"ロキシェチルセルロース粘稠な溶液粘稠性高分子物質 (a)群ホ 'リアクリル酸ナトリウム (直鎖型）粘稠な溶液粘稠性高分子物質 (a)群シ"エラン力ムさくく脆いゲルケ"ル化性高分子物質 (b) 寒天さくく脆いゲルケ"ル化性高分子物質 (b)群

K一力ラキ一ナンさくいゲルケ"ル化性高分子物質 (b)群

1 -カラキ"一ナン粘弹性のゲルケ'ル化性高分子物質 (bW へ'クチン粘弹性のゲルケ'ル化性高分子物質 (b)群

[0078] 表 8に示す成分を配合した歯磨剤を調製し、水溶性高分子物質の (b)群配合量 Z

(a)群配合量が 1： 1の組合せ配合における効果を研磨力、使用感 (歯磨分散性、刷掃実感、異物感)から評価した。結果を表 8に示す。なお、評価方法は実験例 1に準じた。

[0079] [表 8]

実施例

成分（％ )

17 18 19 20 21 22 23 24 重質炭酸かいンゥム

研磨剤 40 40 40 40 40 40 40 40

(平均粒子径 12 μ ηι)

顆粒 mm 3 3 3 3 3 3 3 3

カルホ'キシメチルセルロース

0.6 0.6 0.6 0.6 0.6

(a)群のナトリウム

水溶性メチルセルロース 0.6

高分子ヒト"ロキシェチルセルロース 0.6

物質ホ 'リアクリル酸ナトリウム

0.6

(直鎖型）

ホ 'リアクリル酸ナトリウム

0.6 0.6 0.6

(架橋型）

(b)群の

シラン力ム 0.6

水溶性

寒天 0.6

高分子

κ一力ラキ'一ナン 0.6

物質

i一力ラキ"一ナン 0.6 クチン 0.6 水溶 ftfe高分子物質の質量比

1 1 1 1 1 1 1 1

(b)群配合量 /(a)群配合量

基剤增粘性無水ケィ酸 3 3 3 3 3 3 3 3

プロピレンダリコール 3 3 3 3 3 3 3 3 粘稠剤

70%カレビット液 25 25 25 25 25 25 25 25 発泡剤ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 甘味剤サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 防腐剤フ'チルハ °ラへ'ン 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01

香料 1 1 1 1 1 1 1 1 水残残残残残残残残計 100 100 100 100 100 100 100 100 研磨力 RDA 125 125 125 125 125 125 125 125

歯磨分散性 ◎ ◎ ◎ ◎ 〇 ◎ 〇〇使用感刷掃実感 ◎ ◎ ◎ ◎ 〇 ◎ 〇〇

異物感〇〇〇〇〇〇〇〇

総合評価 ◎ ◎ ◎ ◎ 〇 ◎ 〇〇表 8の結果から、表 7に示される水溶性高分子物質を使用した場合も、表 2に示される水溶性高分子物質を使用した場合と同様の効果が確認された。

[0081] 〔実施例〕

表 9に示す組成の歯磨組成物を調製し、上記実験例と同様に評価したところ、いずれも研磨力、使用感に優れていることが確認された。

[0082] なお、重質炭酸カルシウムとしては、下記のものを使用した。

備北粉ィ匕社製 RTT— 21を日清エンジニアリング (株)社製ターボクラシファイア TC — 15Nを用いて分級した分級品（平均粒子径 7 μ m) (分級条件：分級ローター FIN E、 AUTOモード、原料の真比重 p = 2. 8gZcm³、分級点 D = 9. 0 m、風量 Q

P P

= 2. 4M³Zm、回転数 N = 3050rpm)

中国産 RTT— 69 (平均粒子径 10 m)

中国産 RTT— 69を日清エンジニアリング (株)社製ターボクラシファイア TC—15Nを用いて分級した分級品（平均粒子径 13 μ m) (分級条件:分級ローター FINE、 AUT Oモード、原料の真比重 p = 2. 8gZcm³、分級点 D = 15. 0 m、風量 Q = 3. 0

P P

M³Zm、回転数 N = 2140rpm)

[0083] また、水不溶性無機顆粒としては、上記と同様の顆粒 A、下記顆粒 I〜Kを使用した顆粒 I：無水ケィ酸顆粒 (INEOS社製 BFG- 10 製法 (i) )

(崩壊強度 30gZ個、平均粒子径 95 /ζ πι、 90%粒子径と平均粒子径との差 45 μ ηι)

顆銜：無水ケィ酸顆粒 (INEOS社製 BFG- 50 製法 (i) )

(崩壊強度 45gZ個、平均粒子径 120 m、 90%粒子径と平均粒子径との差 70

：ゼォライト ·無水ケィ酸 ·酸化アルミニウム混合顆粒 (COSMO社製製法（ ii)、ゼォライト ·無水ケィ酸 ·酸ィ匕アルミニウム混合比（質量比） = 7 : 2

: 1)

(崩壊強度 35gZ個、平均粒子径 90 m、 90%粒子径と平均粒子径との差 2 0 μ Ώΐ)

[0084] [表 9] 実施側

成分（％ )

重質炭シゥム

(平均粒子径

研磨剤重質炭ルシゥム

(平均粒子径

重質炭ルシゥム

(平均粒子径

顆粒 7 2 顆粒

顆粒

顆

顆粒

カルホ"キシメチルセルスナトリウム

(_a)群の水溶アルン if トリウム

性高分子物質 -カラキ" ナン

キサンタン力"ム

(b)群の水溶ホアクリル酸ナトリウム (架橋型）

性高分子物質 / 一力ラ一ナン

水溶性高分子物質の合計配合量

群配合量群配合量

水溶性高分子物質の質量比

2. 00

(b)群配合量/ ω群配合量

基剤増粘性無水ケィ酸

フロヒレンクコール

ホ^エチレンク"リコール 3

粘稠剤

ソルビット液 25

キシリット

ラウリル硫酸ナトリウム

ラウ口リルサルコシンナトリウム

発泡剤

ホ^ォキシエチレン化ヒマシ油

ホ^ォキシエチレンステアリルエーテル

甘味剤サッカリンナトリウム

塩化へ"ンサ"ルコウム

防腐剤安息香 sttトリウム

フチルハフへン

モノフルォロリン酸ナトリウム

トラネキサム酉

£ -アミノカプン酸

ォゥハ "クエキス

ピロリン酸ナトリウム

有効成分

ホリン酸ナトリウム

乳酸アルミウム

硝リウム

トリクロサン

塩化セチルビリシ " ウム

香料

水残残残残残残残残残残計

研磨力

Claims

請求の範囲

[1] (A)平均粒子径 5〜 15 μ mの重質炭酸カルシウム

(C)下記 (a)群力も選ばれる水溶性高分子物質と下記 (b)群力も選ばれる水溶性高分子物質とを質量比で (b)群 Z (a)群 = 0. 25〜3の割合で含有する水溶性高分子物質

を含有してなり、前記 (C)成分の (a)群及び (b)群の水溶性高分子物質を合計で組成物全体の 0. 5〜1. 5質量％配合したことを特徴とする歯磨組成物。

[2] (B)成分の水不溶性無機顆粒が、水不溶性無機凝塊の粉砕又は水不溶性無機粉体の水スラリーに圧力をカ卩えて造粒、乾燥することにより得られたものである請求の範囲第 1項記載の歯磨組成物。

[3] (B)成分の水不溶性無機顆粒構成成分の 70質量％以上が無水ケィ酸、ゼォライト

、炭酸カルシウム力選ばれる請求の範囲第 1項又は第 2項記載の歯磨組成物。

[4] (A)成分の重質炭酸カルシウムの配合量が組成物全体の 5〜50質量％であり、 (B

)成分の水不溶性無機顆粒の配合量が組成物全体の 0. 1〜20質量％である請求の範囲第 1項乃至第 3項のいずれか 1項記載の歯磨組成物。

[5] (C)成分の（a)群力も選ばれる水溶性高分子物質がアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガムの少なくとも 1種で、（b)群から選ばれる水溶性高分子物質が κ一力ラギーナン、架橋型ポリアクリル酸ナトリウムの少なくとも 1種であり、水溶性高分子物質を質量比が (b)群 Z (a)群 =0. 3〜2の割合で含有し、（a)群及び (b)群の水溶性高分子物質の配合量が合計で組成物全体の 0. 9 〜1. 4質量％である請求の範囲第 1項乃至第 4項のいずれ力 1項記載の歯磨組成 /vu/ O sz-oissooifcld 686εοο900ΝAV

鬆。