JP6753039B2 - ポリエステル樹脂およびそれを含む缶被覆用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
しかし、BPAは生物の内分泌を撹乱する作用があるとの研究結果が報告され、環境省が公表した「内分泌撹乱作用を有すると疑われる化学物質」のリスト67物質の中に挙げられた。これを受けて、缶内面を被覆する塗膜から内容物にBPAが溶出することが問題になった。そこでBPA由来の原料を全く用いない缶用塗料が求められていた。
缶部材の中でも蓋部材は、凹凸が多い形状であり他の部材と比較して高度な成型加工が施されるため、蓋部材に形成する塗膜には、特に高度な加工性が要求される。
この、耐内容物汚染性は、通常、塗膜から溶出する有機物成分量の多少によって見積もられる。溶出する有機物成分量が少ない方が、耐内容物汚染性は良好である。
また特許文献2の塗料は、3価以上のポリアルコールを特徴とするポリエステル樹脂を使用することで塗膜の耐内容物性を改良したが、蓋部材に要求される高度な加工性、および耐内容物汚染性が不足する問題があった。
また、特許文献3の塗料は、耐レトルト性に優れ、経時後の加工性が低下し難い塗膜を提供しているが、硬化剤にアミノ樹脂を使用しているため耐内容物汚染性および耐酸性が不足する問題があった。
すなわち、本発明は、ポリカルボン酸(A)とポリオール(B)とを反応させてなるポリエステル樹脂であって、前記ポリカルボン酸(A)の合計100モル%中、テレフタル酸類を15〜40モル%、イソフタル酸類を50〜85モル%含み、前記ポリオール(B)の合計100モル%中、脂環型ジオールを10〜45モル%、炭素数4〜6であり、1級の水酸基を両末端にそれぞれ有し、側鎖を有しない直鎖状ジオール(a)を40〜80モル%、炭素数3〜4であり、1個の1級水酸基および1個の2級水酸基を有するジオール(b)を5〜35モル%含むポリエステル樹脂に関する。
また、本明細書において「テレフタル酸類」とは、アルキル基で置換されていても良いテレフタル酸を意味し、「イソフタル酸類」とは、アルキル基で置換されていても良いイソフタル酸を意味する。
ポリカルボン酸(A)として、上記のエステル化された化合物を使用する場合、「ポリカルボン酸(A)のカルボキシル基の数」は、「−COOH」と「−COOR」(Rは、アルキルアルコールをエステル化に使用した場合であれば、当該エステル化に使用したアルキルアルコールのアルキル基である。)との合算となる。
また、酸無水物基は、2つのカルボキシル基から脱水によって生成するものであるため、本発明においては、酸無水物基1個はカルボキシル基2個に相当するものとする。例えば、無水トリメリット酸は、カルボキシル基3個を有する化合物とみなす。耐内容物性は、塗膜が缶の内容物によるダメージを受け難い性質をいい、内容物は、酸性食品、食塩、魚肉等である。酸性食品は、缶の素材である鉄を腐食し、食塩は鉄を酸化する。また魚肉は微量の硫黄化合物を含むところ、硫黄化合物が鉄と反応して缶が黒く変色する。
前記ポリカルボン酸(A)の合計100モル%中、テレフタル酸類が15〜40モル%、イソフタル酸類が50〜85モル%であり、かつ、前記ポリオール(B)の合計100モル%中、脂環型ジオール10〜45モル%、炭素数4〜6であり、1級の水酸基を両末端にそれぞれ有し、側鎖を有しない直鎖状ジオール(a)40〜80モル%、炭素数3〜4であり、1個の1級水酸基および1個の2級水酸基を有するジオール(b)5〜35モル%であることが重要である。ポリカルボン酸(A)およびポリオール(B)の割合が上記の範囲内にあれば、BPA 由来の構成成分を全く含有せず、缶被覆用樹脂組成物として使用したときに耐内容物汚染性および耐アルカリ性が優れ、加工性が低下し難いポリエステル樹脂を得ることができる。
また、本発明の缶被覆用樹脂組成物は、フィルムラミネート金属缶における、プラスチックフィルムと金属とを貼り合わせる接着剤の態様としても好ましく使用できる。フィルムラミネート金属缶のプラスチックフィルムの表面には、必要に応じてさらに被覆層を設けてもよい。
上記いずれの態様、すなわち塗料としての利用および接着剤としての利用によっても、本発明の缶被覆用樹脂組成物により缶胴部が被覆された被覆缶を製造することができる。
芳香族二塩基酸としては、例えば、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、およびビフェニルジカルボン酸等が挙げられる。
脂肪族二塩基酸としては、例えばセバシン酸、アジピン酸、コハク酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、およびダイマー酸等が挙げられる。
脂環式二塩基酸としては、例えば1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、および1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。
また、その他、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのα、β−不飽和ジカルボン酸等が挙げられる。
なお、これらの化合物のアルキルエステル、および酸無水物も、ポリカルボン酸(A)として使用することができる。
さらに、必要に応じて、1官能の酸を使用してもよい。
前記脂環型ジオールとしては、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
前記直鎖状ジオール(a)としては、直鎖アルキレン基に2つの水酸基が結合したアルカンジオールが好ましく、例えば1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ジオール(b)としては、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオールおよび1,3−ブタンジオールが好ましい。
炭素数2〜10の脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、および2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
また、エーテル結合を含有するジオールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
さらに、必要に応じて、1官能のアルコールを使用してもよい。
また、ポリカルボン酸(A)がエステル化物を含む場合は、NB/NA=1.10〜2.40であることが好ましく、1.20〜2.10であることがより好ましい。
NBとNAとの比が上記範囲にあれば、缶被覆用樹脂組成物に使用したときに耐酸性、耐アルカリ性、耐レトルト性および加工性がより優れ、並びに経時で加工性がより低下し難いポリエステル樹脂を得ることができる。
なお、本明細書における数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)による標準ポリスチレン換算の値である。
フェノールモノマーは、単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、好ましく使用できる市販品としては、例えば、住友ベークライト社製スミライトレジンPR−55317(メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%)、昭和電工社製ショウノールCKS−3898(メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%)等が挙げられる。なお、メタクレゾール系とは、フェノール樹脂の原料にm−クレゾールを使用していることを示す。
ワックスは、カルナバワックス、ラノリンワックス、パーム油、キャンデリラワックス、ライスワックス等の動植物系ワックス;
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス;
ポリオレフィンワックス、テフロン(登録商標)ワックス等の合成ワックス等が挙げられる。
硬化触媒は、例えばドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、およびリン酸化合物ならびにこれらの中和物等が挙げられる。
さらには、本発明の缶被覆用樹脂組成物は上記特性に加えて、プラスチックフィルムに対する接着性も良好であることから、フィルムラミネート金属缶における、プラスチックフィルムと金属とを貼り合わせるための接着剤としても好ましく使用できる。
被覆缶は、金属またはプラスチックの缶体、さらにはフィルムラミネート金属缶の内面ないし外面に、本発明の缶被覆用樹脂組成物からなる塗料を塗装し、硬化させることで被覆層を形成する。
なお、フィルムラミネート金属缶における、プラスチックフィルムと金属とを貼り合わせる接着剤として使用した場合に形成される接着剤層も、本発明においては、被覆層の範疇に含まれる。
前記金属は、アルミニウム、錫メッキ鋼板、クロム処理鋼板、ニッケル処理鋼板等の金属板等が好ましい。
前記プラスチックの缶体は、ポリオレフィン、ポリエステル等が好ましい。
フィルムラミネート金属缶に用いられるプラスチックフィルムとしては、ポリエステル、特にPETが好ましい。
塗料および接着剤として使用するにあたり、塗装方法は、エアースプレー、エアレススプレー、および静電スプレー等のスプレー塗装、ロールコーター塗装、浸漬塗装、ならびに電着塗装等の公知の方法を使用できる。
金属に塗装する場合、200〜300℃の温度で、10秒〜2分間焼き付けることが好ましく、20〜40秒間がより好ましい。
東ソー社製 高速GPC装置 8020シリーズ(テトラヒドロフラン溶媒、カラム温度40℃、ポリスチレン標準)を用いて測定した。具体的には、カラムとして東ソー製G1000HXL、G2000HXL、G3000HXL、G4000HXLの4本を直列に連結し、流量1.0ml/minにて測定して得られた測定値である。
示差走査熱量計(DSC)(「DSC6220」 SII社製)を用いて10℃/分の昇温速度で測定した。
ポリエステル樹脂0.2gを20mlのTHF(テトラヒドロフラン)に溶解し、0.1N のKOHエタノール溶液で滴定し、ポリエステル樹脂の酸価(mgKOH/g)を求めた。
[製造例A(エステル交換法)]
反応容器に、ジメチルテレフタル酸134.1部((A)中19.8モル%)、プロピレングリコール52.5部((B)中16.5モル%)、1,4−ブタンジオール248.8部((B)中66.1モル%)、1,4−シクロヘキサンジメタノール99.5部((B)中16.5モル%)、トリメチロールプロパン4.6部((B)中0.9モル%)、酢酸亜鉛0.1部、チタンブトキサイド0.01部を仕込み、220℃まで徐々に昇温しエステル交換反応を行った。理論量のメタノールを留去させた後、イソフタル酸413.0部((A)中71.3モル%)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸47.5部((A)中7.9モル%)を添加し3時間かけて250℃まで徐々に昇温しエステル化反応を行った。次に、窒素気流下で230℃まで冷却した後、30分かけて圧力を5mmHg以下まで下げ、その状態で3時間重合反応を行った。この後、樹脂を窒素気流下で200℃まで冷却し、これに無水トリメリット酸6.6部((A)中1.0モル%)を添加し、2時間反応した。以上より、本発明のポリエステル樹脂を得た。得られた樹脂は、Flexisolv DBE esters(インビスタ社製)/キシレン=1/1(重量比)の混合溶剤で不揮発分濃度が40%になるように調整して樹脂ワニスを得た。
上記の重合に使用した各単量体の比率を、表1にモル比として表記する。尚、表1中の無水トリメリット酸(酸付加)とは、重合反応の後期に無水トリメリット酸を添加し付加することでポリエステル樹脂に酸価を付与したものであることを表す。
反応容器に、テレフタル酸115.6部((A)中19.8モル%)、イソフタル酸416.2部((A)中71.3モル%)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸47.9部((A)中7.9モル%)、プロピレングリコール58.2部((B)中17.6モル%)、1,4−ブタンジオール257.0部((B)中65.6モル%)、1,4−シクロヘキサンジメタノール100.3部((B)中16.0モル%)、トリメチロールプロパン4.7部((B)中0.8モル%)、チタンブトキサイド0.01部を重合反応器に仕込み、窒素雰囲気下で250℃まで徐々に昇温し、6時間かけてエステル化反応を行った。次に、窒素気流下で230℃まで冷却した後、30分かけて圧力を5mmHg以下まで下げ、その状態で2時間重合反応を行った。この後、樹脂を窒素気流下で200℃まで冷却し、これに無水トリメリット酸6.6部((A)中1.0モル%)を添加し、2時間反応した。以上より、本発明のポリエステル樹脂を得た。得られた樹脂は、Flexisolv DBE esters(インビスタ社製)/キシレン=1/1(重量比)の混合溶剤で不揮発分濃度が40%になるように調整して樹脂ワニスを得た。
反応容器に、テレフタル酸146.1部((A)中25.0モル%)、イソフタル酸368.3部((A)中63.0モル%)、セバシン酸14.2部((A)中2.0モル%)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸60.6部((B)中10.0モル%)、プロピレングリコール53.5部((B)中16.6モル%)、1,4−ブタンジオール253.5部((B)中66.4モル%)、1,4−シクロヘキサンジメタノール101.4部((B)中16.6モル%)、トリメチロールプロパン2.4部((B)中0.4モル%)、チタンブトキサイド0.01部を重合反応器に仕込み、窒素雰囲気下で250℃まで徐々に昇温し、6時間かけてエステル化反応を行った。次に、窒素気流下で230℃まで冷却した後、30分かけて圧力を5mmHg以下まで下げ、その状態で2時間重合反応を行い、本発明のポリエステル樹脂を得た。得られた樹脂は、Flexisolv DBE esters(インビスタ社製)/キシレン=1/1(重量比)の混合溶剤で不揮発分濃度が40%になるように調整して樹脂ワニスを得た。
製造例Bの原料を、それぞれ表1に示す原料に変更した以外は、製造例Bと同様に行うことでポリエステル樹脂を合成し、それぞれ製造例C〜Hの樹脂ワニスを得た。
製造例Bの原料を、それぞれ表1に示す原料に変更した以外は、製造例Bと同様に行うことでポリエステル樹脂を合成し、それぞれ比較製造例J、K、M、O、P、Qの樹脂ワニスを得た。
製造例Iの原料を、それぞれ表1に示す原料に変更した以外は、製造例Iと同様に行うことでポリエステル樹脂を合成し、それぞれ比較製造例L、N、Rの樹脂ワニスを得た。
製造例Aで得られたポリエステル樹脂ワニス483.4部、フェノール樹脂としてスミライトレジンPR−55317(メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液、住友ベークライト社製)43.1 部、溶剤として、Flexisolv DBE esters(インビスタ社製)153.2部、キシレン191.0部、ブチルセロソルブ23.6部、n−ブタノール28.4部、シクロヘキサノン76.8部を混合し、硬化触媒としてドデシルベンゼンスルホン酸0.5部を添加し、不揮発分濃度21.5%の塗料(缶被覆用樹脂組成物)を得た。表2に、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、硬化触媒の配合量(部)を示す。
製造例Aで得られたポリエステル樹脂ワニスを、それぞれ製造例製造例B、C、D、E、F、G、H、Iで得られたポリエステル樹脂ワニスに変更した以外は、実施例1と同様に行ない、それぞれ塗料を得た。
製造例Aで得られたポリエステル樹脂ワニス483.4部の替わりに製造例Bで得られたポリエステル樹脂ワニス429.8部、スミライトレジンPR−55317(メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液、住友ベークライト社製)43.1部の替わりに86.0 部、キシレン191.0部の替わりに201.7部を用いた以外は、実施例1と同様に行ない塗料を得た。
製造例Aで得られたポリエステル樹脂ワニス483.4部の替わりに製造例Bで得られたポリエステル樹脂ワニス499.7部、スミライトレジンPR−55317(メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液、住友ベークライト社製)43.1部の替わりに30.1部、 キシレン191.0部の替わりに187.7部を用いた以外は、実施例1と同様に行ない塗料を得た。
製造例Aで得られたポリエステル樹脂ワニスの替わりに、それぞれ比較製造例J、K、L、M、N、O、P、Q、Rで得られたポリエステル樹脂ワニスに変更した以外は、実施例1と同様に行ない、それぞれ塗料を得た。
製造例Aで得られたポリエステル樹脂ワニス483.4部の替わりに製造例Jで得られたポリエステル樹脂ワニス376.1部、スミライトレジンPR−55317(メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液、住友ベークライト社製)43.1部の替わりに128.9 部、キシレン191.0部の替わりに212.5部を用いた以外は、実施例1と同様に行ない塗料を得た。
製造例Aで得られたポリエステル樹脂ワニス483.4部の替わりに製造例Jで得られたポリエステル樹脂ワニス521.2部、スミライトレジンPR−55317(メタクレゾール系フェノール樹脂、不揮発分濃度50%のn−ブタノール溶液、住友ベークライト社製)43.1部の替わりに12.9 部、キシレン191.0部の替わりに183.4部を用いた以外は、実施例1と同様に行ない塗料を得た。
実施例1〜11、及び比較例12〜22で得られた塗料を、それぞれ、厚さ0.26mmのアルミ板上に乾燥重量が80mg/dm2となるようにバーコーターで塗装し、次いで第1ゾーンの温度が286℃ 、第2ゾーンの温度が326℃である2連型のコンベアーオーブンを24秒で通過させて乾燥・硬化することで塗膜を備えたテストパネルを作製した。得られたテストパネルを下記の通り評価した。
テストパネルを幅30mm縦50mmの大きさに準備した。次いで図1の(a)に示す通りテストパネル1の塗膜を外側にして、縦長さ30mmの位置に直径3mmの丸棒2を添えた。次に、図1の(b)に示す通り丸棒2に沿ってテストパネル2を2つ折りにして試験片3を作製した。この2つ折りにした試験片3の間に厚さ0.26mmのアルミ板(省略)を2枚挟み、図1の(c)に示す通り幅15cm×高さ5cm×奥行き5cmの直方体状の1kgのおもり4を高さ40cmから試験片3の折り曲げ部に落下させて完全に折り曲げた。
次いで、アルミ板を取り除いた上で、試験片3の折り曲げ部を濃度1%の食塩水中に浸漬させた。次いで、試験片3の、食塩水中に浸漬されていない平面部の金属部分と、食塩水との間を6.0V×6秒間通電させて、その電流値を測定した。
塗膜の加工性が乏しい場合、折り曲げ加工部の塗膜がひび割れて、下地の金属板が露出して導電性が高まるため、電流値が高くなる。下記評価基準にて評価した。
◎:5mA未満(良好)
○:5mA以上10mA未満(使用可)
△:10mA以上20mA未満(使用不可)
×:20mA以上(不良)
テストパネルを縦50mm×横50mmの大きさに準備した。プレス機を使用してテストパネルの塗装面に飲料缶で一般的なステイオンタブ開口部の形状に型を成形し試料とした。次いで、同試料の無塗装面の側から、開口部の形状に沿ってアルミニウム板を引き剥がし、その開口部を顕微鏡で拡大し目視判定した。開口性が不良であると、塗膜が開口部の周辺部に残存しやすくなり、開口部内にはみ出す幅が大きくなる。開口性が良好であるとは、塗膜が開口部内にまったくはみ出さないか、あるいは、はみ出したとしても、そのはみ出し幅がごくわずかである状態をいう。具体的な判定方法としては、はみ出ている塗膜の幅を測定し、下記評価基準にて評価した。
◎ : はみ出ている塗膜の最大幅が100μm未満(良好)
○ : はみ出ている塗膜の最大幅が100μm以上、200μm未満(使用可)
△ : はみ出ている塗膜の最大幅が200μm以上、400μm未満(使用不可)
× : はみ出ている塗膜の最大幅が400 μm 以上(不良)
テストパネルを水に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、塗膜の外観について目視で下記評価基準にて評価した。
◎:未処理の塗膜と変化なし(良好)
○:ごく薄く白化(使用可)
△:やや白化(使用不可)
×:著しく白化(不良)
<耐酸性試験>
テストパネルをクエン酸を2重量%含むpH2程度の水溶液に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、塗膜の外観について目視で下記評価基準にて評価した。
◎:未処理の塗膜と変化なし(良好)
○:ごく薄く白化(使用可)
△:やや白化(使用不可)
×:著しく白化(不良)
テストパネルを水酸化ナトリウムを使用してpH12に調整した水溶液に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分間レトルト処理を行い、塗膜の外観について目視で下記評価基準にて評価した。
◎:未処理の塗膜と変化なし(良好)
○:ごく薄く白化(使用可)
△:やや白化(使用不可)
×:著しく白化(不良)
レトルト釜にテストパネルを投入し水中に浸漬させた。次いで、125℃−30分間レトルト処理を行った。テストパネルの面積(すわなち塗膜の面積)と水との比率は、テストパネル100cm2に対して、水が100mLとなるようにした。
レトルト処理後の水を「TOC−L CPH」(島津製作所社製)を使用して分析し、
全有機炭素(TOC)量を測定した。なお、TOC量とは、水中に存在する有機物の総量を有機物中の炭素量で示したものである。下記評価基準にて評価した。
◎:1ppm未満(良好)
○:1ppm以上1.5ppm未満(使用可)
△:1.5ppm以上2ppm未満(使用不可)
×:2ppm以上(不良)
テストパネルを37℃の恒温槽中に60日間静置後、上記折り曲げ加工性の試験と同様にしてパネルを加工し、電流値を測定した。次いで、上記折り曲げ加工性の試験で得られた電流値と、パネル経時後の電流値の差(パネル経時後の電流値−パネル経時前の電流値)を求めて経時加工性を評価した。下記評価基準にて評価した。
◎:1mA未満(良好)
○:1mA以上5mA未満(使用可)
△:5mA以上10mA未満(使用不可)
×:10mA以上(不良)
2 丸棒
3 試験片
4 おもり
Claims (8)
- ポリカルボン酸(A)とポリオール(B)とを反応させてなるポリエステル樹脂であって、
前記ポリカルボン酸(A)の合計100モル%中、テレフタル酸類を15〜40モル%、イソフタル酸類を50〜85モル%含み、
前記ポリオール(B)の合計100モル%中、
脂環型ジオールを10〜45モル%を含み、
炭素数4〜6であり、1級の水酸基を両末端にそれぞれ有し、側鎖を有しない直鎖状ジオール(a)を40〜80モル%を含み、
さらに、プロピレングリコールを5〜21モル%含むか、もしくはプロピレングリコール以外の炭素数3〜4であり、1個の1級水酸基および1個の2級水酸基を有するジオールとして、1,2−ブタンジオールおよび1,3−ブタンジオールからなる群より選ばれる1種以上を5〜35モル%含む、
ポリエステル樹脂。 - 脂環型ジオールが、1,4−シクロヘキサンジメタノールである、請求項1記載のポリエステル樹脂。
- 請求項1または2記載のポリエステル樹脂とフェノール樹脂を含んでなる缶被覆用樹脂組成物。
- 缶内面用である請求項3記載の缶被覆用樹脂組成物。
- 請求項3または4記載の缶被覆用樹脂組成物により缶蓋用部材の少なくとも一方の面が被覆されてなる缶蓋。
- 請求項5記載の缶蓋と缶胴部材とを具備してなる飲料缶。
- 請求項3または4記載の缶被覆用樹脂組成物により缶胴部が被覆されてなる被覆缶。
- 請求項7記載の被覆缶を具備してなる飲料缶。
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