[go: up one dir, main page]

JP2019147999A - 鋼板製造設備、鋼板製造方法及び露点制御方法 - Google Patents

鋼板製造設備、鋼板製造方法及び露点制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019147999A
JP2019147999A JP2018034271A JP2018034271A JP2019147999A JP 2019147999 A JP2019147999 A JP 2019147999A JP 2018034271 A JP2018034271 A JP 2018034271A JP 2018034271 A JP2018034271 A JP 2018034271A JP 2019147999 A JP2019147999 A JP 2019147999A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dew point
soaking zone
steel plate
steel sheet
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018034271A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6825593B2 (ja
Inventor
正宏 近藤
Masahiro Kondo
正宏 近藤
拓郎 井上
Takuo Inoue
拓郎 井上
玄太郎 武田
Gentaro Takeda
玄太郎 武田
剛介 池田
Gosuke Ikeda
剛介 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2018034271A priority Critical patent/JP6825593B2/ja
Publication of JP2019147999A publication Critical patent/JP2019147999A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6825593B2 publication Critical patent/JP6825593B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

【課題】ピックアップ欠陥を抑制するための鋼板製造設備、鋼板製造方法及び露点制御方法を提供する。
【解決手段】加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とがこの順に並置された焼鈍炉を有する鋼板製造設備であって、前記均熱帯の後段に設けられた、加湿された雰囲気ガスを投入する第一投入口と、前記均熱帯において前記第一投入口よりも前段に設けられた、加湿された雰囲気ガスを投入する第二投入口と、前記第一投入口からの前記雰囲気ガスの投入により加湿量を調整する第一加湿量調整部と、前記第二投入口からの前記雰囲気ガスの投入により加湿量を調整する第二加湿量調整部と、を有し、前記第一加湿量調整部で調整される加湿量と前記第二加湿量調整部で調整される加湿量とが異なるように制御する制御部と、を有することを特徴とする鋼板製造設備とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼板製造設備、鋼板製造方法及び露点制御方法に関するものである。
近年、自動車、家電、建材等の分野において、構造物の軽量化等に寄与可能な高張力鋼板の需要が高まっている。この高張力鋼板では、鋼中にSiを添加すると穴広げ性や延性の良好な高張力鋼板が製造できることがわかっている。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、還元雰囲気又は非酸化性雰囲気中で600〜900℃程度の温度で母材の鋼板を加熱焼鈍した後に、該鋼板に溶融亜鉛めっき処理を行い、さらに亜鉛めっきを加熱合金化することによって製造される。しかし、Siを多量に(特に0.2質量%以上)含有する高張力鋼板を母材として合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する場合、以下の問題がある。
鋼中のSiは易酸化性元素であり、一般的に用いられる還元雰囲気又は非酸化性雰囲気中でも選択酸化されて、鋼板の表面に濃化し、酸化物を形成する。この酸化物は、めっき処理時の溶融亜鉛との濡れ性を低下させて、不めっきを生じさせる。そのため、鋼中Si濃度の増加と共に、濡れ性が急激に低下して不めっきが多発する。また、不めっきに至らなかった場合でも、めっき密着性に劣るという問題がある。さらに、鋼中のSiが選択酸化されて鋼板の表面に濃化すると、溶融亜鉛めっき後の合金化過程において著しい合金化遅延が生じ、生産性を著しく阻害するという問題もある。
このような問題に対して、例えば、特許文献1では、均熱帯に加湿ガスと乾燥ガスとの混合ガス及び乾燥ガスを投入し、均熱帯の容積、均熱帯に供給される加湿ガスのガス流量及び含有水分、均熱帯に供給される乾燥ガスのガス流量、冷却帯に供給される乾燥ガスのガス流量、均熱帯内部の平均温度が所定の関係を満たすことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法が記載されている。この技術により、Siの表面濃化を抑制、内部酸化させることで、合金化温度が低減される。
特開2016−17192号公報
特許文献1に記載の方法によれば、高張力鋼板のめっき密着性が高く良好なめっき外観を得ることができ、かつ、合金化温度を下げることで引張強度の低下を抑制することが可能である。しかし、より効率良く合金化温度を低減し、引張強度の低下を抑制することができればより有用である。
また、特許文献1の方法では、安定的に露点を制御できず、必要以上に均熱帯の入側に加湿ガスを吹き込んだ後に炉内に、焼鈍炉内のロールに酸化スケールが付着し、鋼板に押し疵(いわゆるピックアップ欠陥)が発生する懸念がある。
本発明の第一の課題は、上記ピックアップ欠陥を抑制するための鋼板製造設備、鋼板製造方法及び露点制御方法を提供することにある。
本発明の第二の課題は、合金化温度低減を効率良く行い、引張強度の低下を抑制することができる鋼板製造設備、鋼板製造方法及び露点制御方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、鋼板が高温となる均熱帯の後段での雰囲気の加湿量をより前段での加湿量と異なるように制御(調整)することで、露点を安定的に制御できピックアップ欠陥を抑制できるとともに、効率良く合金化温度を低減し、引張強度の低下を抑制することが可能であることを見出した。
加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とがこの順に並置された焼鈍炉を有する鋼板製造設備を、均熱帯の後段に投入する加湿した雰囲気ガスにより加湿量を調整し、これをそれより前段で調整する加湿量と異なるように制御できる設備にして鋼板を製造することで、上記第一の課題を解決することができる。
また、第一の課題を解決する上記鋼板製造設備に、上記冷却帯に隣接する溶融亜鉛めっき設備と、溶融亜鉛めっきを合金化処理する合金化設備とをさらに設けて鋼板を製造することで第二の課題を解決できる。
具体的には、本発明は以下のものを提供する。
[1]加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とがこの順に並置された焼鈍炉を有する鋼板製造設備であって、前記均熱帯の後段に設けられた、加湿された雰囲気ガスを投入する第一投入口と、前記均熱帯において前記第一投入口よりも前段に設けられた、加湿された雰囲気ガスを投入する第二投入口と、前記第一投入口からの前記雰囲気ガスの投入により加湿量を調整する第一加湿量調整部と、前記第二投入口からの前記雰囲気ガスの投入により加湿量を調整する第二加湿量調整部と、を有し、前記第一加湿量調整部で調整される加湿量と前記第二加湿量調整部で調整される加湿量とが異なるように制御する制御部と、を有することを特徴とする鋼板製造設備。
[2]前記制御部は、前記第一投入口に投入する雰囲気ガスの流量が前記第二投入口に投入する雰囲気ガスの流量より多くなるように制御することを特徴とする[1]に記載の鋼板製造設備。
[3]さらに、前記均熱帯の後段に設けられた露点計を有することを特徴とする[1]又は[2]に記載の鋼板製造設備。
[4]さらに、前記均熱帯の後段に設けられた露点計と、前記露点計の測定結果に基づいて、所望の露点に制御するために必要な、前記第一投入口及び前記第二投入口に投入される雰囲気ガスの総量を計算する総量計算部と、前記総量計算部での計算結果に基づいて、前記第一投入口及び前記第二投入口に雰囲気ガスの流量比を決定する比率設定器と、を有することを特徴とする[2]に記載の鋼板製造設備。
[5]前記均熱帯の前段と後段の境界が、均熱帯の入側端部から均熱帯の通板方向の長さの1/3〜2/3の範囲に設定することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の鋼板製造設備。
[6]さらに、前記冷却帯に隣接した溶融亜鉛めっき設備を有することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の鋼板製造設備。
[7]さらに、溶融亜鉛めっきを合金化する合金化設備を有することを特徴とする[6]に記載の鋼板製造設備。
[8]前記制御部は、鋼板のライン速度が速い程、前記均熱帯の後段の加湿量を増加する相関関係に基づき制御することを特徴とする[2]〜[7]のいずれかに記載の鋼板製造設備。
[9]加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とがこの順に並置された焼鈍炉を有する鋼板製造設備で鋼板を製造する鋼板製造方法あって、鋼板のライン速度が速い程、前記均熱帯の後段の加湿量を増加することを特徴とする鋼板製造方法。
[10]前記加湿量の増加は、前記均熱帯の後段での、加湿された雰囲気ガスの投入により行われ、前記均熱帯において、前記雰囲気ガスの投入位置よりも前段で、加湿された雰囲気ガスを投入し、該雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする[9]に記載の鋼板製造方法。
[11]前記均熱帯において、後段の雰囲気ガスの流量を前段の雰囲気ガスの流量よりも多くすることを特徴とする[10]に記載の鋼板製造方法。
[12]前記均熱帯の後段の露点が所望の範囲になるように前記雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする[10]又は[11]のいずれかに記載の鋼板製造方法。
[13]ライン速度に基づいて、投入する前記雰囲気ガスの総量を算出し、該算出結果に基づいて、雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする[10]〜[12]のいずれかに記載の鋼板製造方法。
[14]製造する鋼板の種類に応じて、前記雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする[10]〜[13]のいずれかに記載の鋼板製造方法。
[15]前記冷却帯での冷却後に、溶融亜鉛めっき処理を行うことを特徴とする[9]〜[14]のいずれかに記載の鋼板製造方法。
[16]前記溶融亜鉛めっき処理後に、合金化処理を行うことを特徴とする[15]に記載の鋼板製造方法。
[17]均熱帯の後段の露点の測定結果が、所望の露点を外れる場合に、所望の露点にするために必要な、前記均熱帯の前段及び後段に投入する加湿された雰囲気ガスの総量を計算し、前記前段で投入する雰囲気ガスと前記後段で投入する雰囲気ガスの比率を設定して、均熱帯の前記前段及び前記後段に投入する雰囲気ガスの量を調整して、前記均熱帯の後段の露点を制御することを特徴とする露点制御方法。
[18][1]〜[8]のいずれかに記載の鋼板製造設備を用いて鋼板を焼鈍し、焼鈍した鋼板を、前記冷却帯に隣接した溶融亜鉛めっき設備にてめっき処理を行う鋼板製造方法。
本発明によれば、炉内のロールに酸化スケールが付着することにより、鋼板に押し疵(いわゆるピックアップ欠陥)の発生することを抑制することができる。
また、本発明によれば、効率良く合金化温度を低減し、引張強度の低下を抑制することができる。
図1は、実施形態の鋼板製造設備を模式的に示す概略図である。 図2は、実施形態の鋼板製造設備が有する均熱帯の詳細を模式的に示す図である。 図3は、実施形態における雰囲気ガス流量の調整を説明する均熱帯後段の一部の模式図である。 図4は実施例3の結果を示す図であり、図4(a)は従来の鋼板製造設備を用いて鋼板の製造を行った比較例の結果を示す図であり、図4(b)は図1〜3に示す鋼板製造設備を用いて鋼板の製造を行った発明例の結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1には、本実施形態の鋼板製造設備を模式的に示す概略図である。図2は、本実施形態の鋼板製造設備が有する均熱帯の詳細を模式的に示す図である。図3は、本実施形態における雰囲気ガス流量の調整を説明する均熱帯後段の一部の模式図である。
図1に示す鋼板製造設備1は、焼鈍炉2と、スナウト3と、溶融亜鉛めっき設備としての溶融亜鉛めっき浴4と、合金化設備5とを有する。なお、図1に示す、白抜き矢印の方向が通板方向である。
焼鈍炉2は、加熱帯20、均熱帯21及び冷却帯22をこの順に並置された構成を有する。各帯20、21、22には、上部及び下部に1つ以上のハースロールが配置される。ハースロールを起点に鋼板が180度折り返される場合、鋼板は焼鈍炉2の所定の帯の内部で上下方向に複数回搬送され、複数パスを形成する。鋼板を折り返すことなく直角に方向転換させて、鋼板を移動させるハースロールでもよい。なお、ハースロールの数は特に限定されず適宜設定すればよい。
隣接する帯は、それぞれの帯の上部同士または下部同士を接続する連通部を介して連通している。本実施形態では、第一加熱帯20Aと第二加熱帯20Bとは、それぞれの帯の上部同士を接続するスロート(絞り部)23Aを介して連通する。第二加熱帯20Bと均熱帯21とは、それぞれの帯の下部同士を接続するスロート23Bを介して連通する。均熱帯21と第一冷却帯22Aとは、それぞれの帯の下部同士を接続するスロート23Cを介して連通する。第一冷却帯22Aと第二冷却帯22Bとは、それぞれの帯の下部同士を接続するスロート23Dを介して連通する。各スロートの高さは適宜設定すればよいが、ハースロールの直径が1m程度であることから、1.5m以上とすることが好ましい。ただし、各帯の雰囲気の独立性を高める観点から、各連通部の高さはなるべく低いことが好ましい。
スナウト3は、先端が溶融亜鉛めっき浴4に浸漬しており、この浸漬により、焼鈍炉2の冷却帯22と溶融亜鉛めっき浴4とを接続している。溶融亜鉛めっき浴4の後段には、亜鉛めっきを加熱合金化するための合金化設備5が設けられる。
図2、3に示す通り、本実施形態の鋼板製造設備の均熱帯21は、配管200と、加湿ガス投入口201と、加湿装置202と、加湿ガス用露点計203と、加湿ガス用流量調整弁204と、流量計205と、炉内露点計206と、露点指示調節計(DIC:Dew point indicator controller)207と、比率設定器208と、流量指示調節計(FIC:Flow indicator controller)209と、乾燥ガス用流量調整弁210と、乾燥ガス投入口211とを有する。
なお、図2に示す通り、本実施形態では、均熱帯21の前段と後段の境界を、均熱帯の入側端部から均熱帯の通板方向の長さの1/2に設定している。後述する通り、鋼板が高温になる均熱帯21の後段においてSiの内部酸化反応による水分消費が多くなり、露点が変動しやすくなるため、本発明では、均熱帯の後段とそれより前段の少なくとも2箇所で加湿量を調整し、均熱帯21の後段で露点の変動を抑える対策を行うことから、均熱帯21を前段と後段に分けて考える必要がある。したがって、均熱帯21の前段と後段の境界をどこに設定するかは、均熱帯21のどのあたりで鋼板が高温になり、露点変動の問題が生じやすくなるかを考慮して決めればよい。この観点からは、後段は、鋼板が700℃以上になる領域とすることが好ましい。なお、均熱帯21の前段と後段との境界の位置は適宜決められることになるが、通常、均熱帯の入側端部から均熱帯の通板方向の長さの1/3〜2/3の範囲に設定することが多い。
本実施形態では、配管200は、加湿ガスが通る加湿ガス用配管200Aと乾燥ガスが通る乾燥ガス用配管200Bに分岐A点で分岐している。加湿ガス用配管200Aは、後述する加湿ガス投入口201A、201B、201Cのそれぞれと連結するための分岐B、分岐Cをさらに有する。乾燥ガス用配管200Bは、後述する乾燥ガス投入口と連結するための連結穴を3か所有する。なお、雰囲気ガスの種類は特に限定されないが、例えば、H−N混合ガスやNガスである。また、乾燥ガスとは、通常、露点が−60〜−50℃程度の雰囲気ガスである。
本実施形態では、加湿ガス投入口201は、3か所の加湿ガス投入口201A、201B、201Cから構成される。加湿ガス投入口201B及び加湿ガス投入口201Cは均熱帯の後段に設けられ、加湿ガス投入口201Cは加湿ガス投入口201Bよりもさらに後段に設けられている。加湿ガス投入口201Aは均熱帯21の前段に設けられる。3か所の加湿ガス投入口201A、201B、201Cは、いずれも加湿ガス用供給配管200Aと連結している。加湿ガス投入口201Cが、第一投入口に相当する。また、加湿ガス投入口201Bが第二投入口に相当する。加湿ガス投入口201Cと加湿ガス投入口201Bとの間の距離(通板方向における距離)が6〜10mの範囲にあれば、後述する加湿ガス投入口201Bから投入される加湿ガスの流量を調整することによる効果がより高まる。なお、本実施形態では均熱帯21の後段の加湿ガス投入口の数は2であるが、後段の加湿ガス投入口は1つでもよい。後段の加湿ガス投入口が1つの場合には、均熱帯21の前段に加湿ガス投入口を少なくとも1つ設ける。また、均熱帯21の前段には加湿ガス投入口を設けなくてもよい。均熱帯21の前段に加湿ガス投入口を設けない場合には、均熱帯21の後段に加湿ガス投入口を2つ以上設ける。ただし、均熱帯21の後段の加湿ガス投入口の数は2以上が好ましく、均熱帯21の前段には加湿ガス投入口を1以上設けることが好ましい。
加湿装置202は、加湿ガス用配管200A上の、分岐Aと分岐Bとの間に設けられ、雰囲気ガスを加湿する。
加湿ガス用露点計203は、雰囲気ガス供給方向における下流側であり、かつ分岐Aと分岐Bとの間に配置され、加湿装置202で加湿した雰囲気ガスの露点を測定する。
加湿ガス用流量調整弁204は、3つの加湿ガス用流量調整弁204A、204B、204Cとから構成される。加湿ガス用流量調整弁204Aは、分岐Bと加湿ガス投入口201Aとの間に設けられ、これにより、加湿ガス投入口201Aに送られる加湿ガスの量を調整できる。加湿ガス用流量調整弁204Bは、分岐Cと加湿ガス投入口201Bとの間に設けられ、これにより、加湿ガス投入口201Bに送られる加湿ガスの量を調整できる。加湿ガス用流量調整弁204Cは、分岐Bと加湿ガス投入口201Cとの間に設けられ、これにより、加湿ガス投入口201Cに送られる加湿ガスの量を調整できる。なお、加湿ガス用流量調整弁204Cが、第一加湿量調整部に相当する。加湿ガス用流量調整弁204Bが第二加湿量調整部に相当する。
上記の通り、本実施形態では、加湿装置202、加湿ガス用露点計203、加湿ガス用流量調整弁204がこの順で並ぶ。
流量計205は、3つの流量計205A、205B、205Cから構成される。流量計205Aは、加湿ガス用流量調整弁204Aと加湿ガス投入口201Aとの間に設けられ、これにより、加湿ガス用流量調整弁204Aにより調整された加湿ガスの流量を測定できる。流量計205Bは、加湿ガス用流量調整弁204Bと加湿ガス投入口201Bとの間に設けられ、これにより、加湿ガス用流量調整弁204Bにより調整された加湿ガスの流量を測定できる。流量計205Cは、加湿ガス用流量調整弁204Cと加湿ガス投入口201Cとの間に設けられ、これにより、加湿ガス用流量調整弁204Cにより調整された加湿ガスの流量を測定できる。
炉内露点計206は、均熱帯21の後段に設けられ、これにより均熱帯21の炉内の露点を測定できる。炉内露点計206の設置位置は、鋼板の温度が高くなる位置とするのが好ましい。鋼板の温度が高くなるとは、700℃以上である。炉の出側の高い位置は、鋼板の温度が高くなる領域に含まれるので、図に示す通り、本実施形態ではこの範囲にある。また、本実施形態の鋼板製造設備1のように、炉内露点計206の数は1台が好ましい。
露点指示調節計207は、炉内露点計206に接続され、炉内露点計206で測定された露点の測定結果を受信して、予め設定された目標露点と上記測定結果との差に基づいて、目標露点にするために必要な加湿ガスの総量を計算する。なお、露点指示調節計207が総量計算部に相当する。
比率設定器208は、露点指示調節計207に接続され、露点指示調節計で計算した加湿ガス総量を受信して、これに基づき、加湿ガス投入口201A、201B、201Cに供給される加湿ガスの比率を設定する。このとき、比率設定器208は、均熱帯の後段の加湿ガス投入口201Cからの雰囲気ガスの投入により調整される加湿量と、それより前段の加湿ガス投入口201Bからの雰囲気ガスの投入により調整される加湿量と、が異なるように制御する。したがって、本実施形態では、比率設定器208が制御部としての役割も有する。
流量指示調節計209は、それぞれが比率設定器208に接続された流量指示調節計209A、209B、209Cから構成される。流量指示調節計209Aは、流量計205Aに接続され、流量計205Aが測定した流量の測定結果を受信できる。流量指示調節計209Aは、さらに、加湿ガス用流量調整弁204Aとも接続されており、流量の測定結果と、比率設定器208が設定した比率に基づき、加湿ガス用流量調整弁204Aを作動させて、流量を調整する。流量指示調節計209Bは、流量計205Bに接続され、流量計205Bが測定した流量の測定結果を受信できる。流量指示調節計209Bは、さらに、加湿ガス用流量調整弁204Bとも接続されており、流量の測定結果と、比率設定器208が設定した比率に基づき、加湿ガス用流量調整弁204Bを作動させて、流量を調整する。流量指示調節計209Cは、流量計205Cに接続され、流量計205Cが測定した流量の測定結果を受信できる。流量指示調節計209Cは、さらに、加湿ガス用流量調整弁204Cとも接続されており、流量の測定結果と、比率設定器208が設定した比率に基づき、加湿ガス用流量調整弁204Cを作動させて、流量を調整する。
乾燥ガス用流量調整弁210は、乾燥ガス用配管200Bに設けられ、乾燥ガス投入口211に送られ乾燥ガスの流量を調整する。この乾燥ガスの流量調整により、炉内の圧力を設定値に維持する。
乾燥ガス投入口211は、乾燥ガス投入口211A、211B、211Cとから構成され、乾燥ガス用配管200Bに形成された連結穴と接続することにより、乾燥ガス用配管200Bから乾燥ガス投入口211へ乾燥ガスが送られる。
次いで、本実施形態の鋼板製造設備1を使用して鋼板を製造する方法について説明する。鋼板が焼鈍炉2の加熱帯20、均熱帯21、冷却帯22のハースロール上を移動し、スナウト3を通って、溶融亜鉛めっき浴4で溶融亜鉛めっきされ、合金化設備5で合金化される。
本実施形態の鋼板製造設備1は、様々な成分組成を有する鋼板の製造に使用できる。したがって、鋼板製造設備1に適用される鋼板の成分組成については特に限定されない。ただし、ピックアップ欠陥や合金化温度の上昇の問題が発生しやすい成分組成の鋼板であっても、これらの問題の発生を抑えられる点に特徴がある。したがって、ピックアップ欠陥や合金化温度の上昇の問題が発生しやすい成分組成の鋼板であれば、本発明の効果が顕著に表れる。本発明の効果がより明確に表れる成分組成としては、ハイテンや普通鋼の成分組成であり、ハイテンの成分組成としては、例えば、必須成分がC:0.015〜0.35%、Si:0.01〜2.5%、Mn:1.5〜4.0%、P:0.10%以下、S:S:0.01%以下、任意成分がAl:0.001〜1.000%、Cr:0.001〜1.000%、Ni:0.05〜1.00%、Cu:0.05〜1.00%、Mo:0.05〜1.00%、Ti:0.005〜0.080%、Nb:0.005〜0.050%、B:0.001〜0.005%、Sb:0.001〜0.200%、残部がFeおよび不可避的不純物である。なお、上記任意元素を下限値未満で含む場合、その任意元素は不可避的不純物として含まれるものとする。また、普通鋼の成分組成は、例えば、C:0.0001〜0.004%、Si:0.001〜0.10%、Mn:0.01〜0.50%、P:0.10%以下、S:S:0.01%以下を含み、残部がFeおよび不可避的不純物である。なお、ハイテンとは引張強度が590MPa以上のものを意味し、普通鋼とは引張強度が590MPa未満のものを意味する。
加熱帯20での加熱方法は特に限定されず、直接加熱、間接加熱のいずれでもよい。加熱温度は、通常の方法で適宜決定すればよいが、550〜900℃にすることが多い。
加熱帯20で加熱された鋼板は、均熱帯21に入り加熱される。均熱帯21における加熱方法は、特に限定されず、間接加熱、直接加熱のいずれでもよい。また、均熱帯21での加熱温度も特に限定されないが、均熱帯21の出側温度は750〜900℃の範囲にあり、均熱帯21の入側の温度が、上記出側温度よりも300〜500℃低く設定されることが多い。また、後述する通り、700℃以上の温度になると、本発明が解決する課題であるSiの表面濃化による課題が生じやすくなる。したがって、均熱帯21での加熱温度が700℃以上になる場合に、本発明は特に有効である。
均熱帯21内の露点は、製造する鋼板の種類等に応じて適宜設定する。露点の調整は、乾燥ガス用配管200Bから送られる乾燥ガスの流量と、加湿ガス用配管200Aから送られる加湿ガスの流量とを、乾燥ガス用流量調整弁210及び加湿ガス用流量調整弁204とにより、調整することで行われる。本発明の実施に当たっては、露点は−25〜0℃の範囲に設定されることが好ましい。
均熱帯21内の露点を−25℃以上に調整すると、鉄酸化物から酸素が供給されて、Siの内部酸化物が形成した後も、雰囲気のHOから供給される酸素によってSiの内部酸化が継続して起こるために、より多くのSiの内部酸化が生じる。すると、内部酸化が形成された鋼板表層の内部の領域において、固溶Si量が低下する。固溶Si量が低下すると、鋼板表層はあたかも低Si鋼のような挙動を示し、その後の合金化反応が促進され、低温で合金化反応が進行する。合金化温度が低下した結果として、残留オーステナイト相が高分率で維持できることにより延性が向上する。また、マルテンサイト相の焼き戻し軟化が進行せずに、所望の強度が得られることになる。均熱帯21内では、露点が10℃以上になると、鋼帯地鉄が酸化し始めるため、均熱帯21内の露点分布の均一性や露点変動幅を最小化する理由から、10℃より十分低くすることが好ましく、具体的には、露点の上限は0℃で管理することが好ましい。
本実施形態の鋼板製造設備1を用いれば、上記の全体的な露点の調整に加えて、下記の方法で露点の調整をより詳細に行うことができる。
搬送中の鋼板を均熱帯21で加熱する際に、炉内露点計206で露点を測定する。後述する通り、均熱帯21の後段では露点が変動しやすく、以下の露点の調整は、均熱帯21後段の露点変動を抑えるための露点の調整である。したがって、ここで、測定した露点は、均熱帯21内の露点として捉えることもできるが、均熱帯21の後段の露点として捉える。
炉内露点計206で測定された露点の測定結果は、露点指示調節計207に送られる。露点指示調節計207は、予め設定された目標露点と上記測定結果との差に基づいて、目標露点にするために必要な加湿ガスの総量を、例えば、PID制御で計算する。なお、目標露点は−25〜0℃に設定することが好ましい。
露点指示調節計207での計算で得られた必要な加湿ガスの総量は、比率設定器208に送られる。比率設定器208は、目標露点に制御するために、加湿ガス投入口201A、201B、201Cに投入する加湿ガスの比率を設定する。なお、比率の決定は、予め複数回の試験で求めたり、類似例の過去の試験結果に基づいて予測したりする方法で行えばよい。
比率設定器208で決められた比率になるように、流量指示調節計209A、209B、209Cのそれぞれが、流量計205A、205B、205Cが測定した流量の測定結果に基づき、加湿ガス用流量調整弁204A、204B、204Cを調整して、加湿ガス投入口201A、201B、201Cに投入する加湿ガスの流量を調整する。その結果、目標露点にするのに必要な加湿ガスが、加湿ガス投入口201A、201B、201Cから投入される。
上記の炉内露点計206の測定を間欠的に行って、上記の均熱帯の動作を露点の測定時のみ行ってもよい。
なお、以上の均熱帯21での動作において、乾燥ガス用流量調整弁210は、炉内の圧力の調整や、均熱帯21内での露点の制御に用いられる。均熱帯21後段での露点制御の際に、加湿ガス用流量調整弁204により加湿ガスの流量を増加させると、炉内の圧力が変動したり、炉内全体の露点が変動したりする可能性があるが、上記の均熱帯21の後段の露点の調整は微調整であり、炉内の圧力が変動したり、炉内全体の露点が変動したりしたとしても、許容範囲内に収まるため問題はない。
均熱帯21で加熱された鋼板は、冷却帯22に送られ、冷却される。冷却帯22での冷却方法は特に限定されず、空冷、水冷いずれの方法でもよい。なお、冷却後の鋼板の温度は、鋼板の種類等に応じて適宜設定すればよいが、通常、500℃以下に冷却される。なお、本実施形態の鋼板製造設備のように、冷却後にめっき処理を行う場合には、470〜500℃まで冷却することが好ましい。
冷却帯22で冷却された鋼板は、スナウト3内を通って、溶融亜鉛めっき浴4に侵入する。これにより、鋼板に亜鉛めっきが施される。亜鉛めっき処理の条件は特に限定されず、めっき浴温やめっき浴組成は適宜設定すればよい。通常、亜鉛めっき浴の温度は450〜470℃の範囲にあり、めっき浴の組成は少量のAlを含み(0.5質量%以下)、残部がZn及び不可避的不純物である。
溶融亜鉛めっき浴4で亜鉛めっきが施された後、合金化設備5で合金化される。合金化処理条件は特に限定されないが、通常、合金化温度は470〜600℃であり、合金化処理時間は1秒以上である。
次いで、本実施形態の鋼板製造設備1の効果について説明する。
所定のライン速度で連続的に焼鈍を行う鋼板製造設備1における露点の変動を効率良く抑えてピックアップ欠陥を抑制するためには、ライン速度に応じて、均熱帯21の後段に投入する雰囲気ガスによる加湿量の調整を適切に行う必要がある。例えば、鋼板が高温となる出側の方が、Siの内部酸化反応による水分の消費が多く、露点が変動しやすいため、均熱帯の後段で加湿ガスの投入量を多くすることが有効である。また、後段の加湿ガスが過多となることにより、炉体に負担がかかることを抑える必要があり、具体的には上記加湿量の調整に加えてそれより前段でも加湿量を調整する。本実施形態の鋼板製造設備1は、均熱帯21の後段に、加湿ガス投入口201Cと加湿ガス用流量調整弁204Cを有する。加湿ガス用流量調整弁204Cを調整すれば、均熱帯の後段に適切な量の加湿ガスを投入でき、上記加湿量を適切に制御できる。その結果、露点の変動が小さくなり、ピックアップ欠陥を抑制できる。ここで、「適切な量の加湿ガス」は、実験的に求めてもよいし、コンピュータ等によるシミュレーションで求めてもよいし、過去のトラブル事例から決定してもよい。また、本実施形態の鋼板製造設備1は、加湿ガス投入口201Bを有し、比率設定器208が制御部の役割を有するため、加湿ガス投入口201Bに投入される加湿ガスの流量を、上記後段で調整される加湿量と異なるように、加湿ガス用流量調整弁204Bで調整できる。加湿ガス投入口201Cと加湿ガス用流量調整弁204Cでの加湿ガスの投入量の調整に加えて、それよりも前段で加湿ガスの投入量の調整を行うことで、後段の加湿ガスが過多となることにより、炉体に負担がかかることを抑制できる。なお、加湿量を異なるようにできるのであれば比率設定器208である必要は無い。例えば、適切な量の加湿ガスの許容範囲の中から、異なる加湿量になる条件を選択するコンピュータ等による制御でもよい。
上記の通り、均熱帯21の出側板温は通常750〜900℃であり、均熱帯の入側板温は出側よりも300〜500℃低く設定される場合が多い。ここで、鋼板中に添加されたSiは700℃以上の高温で顕著に鋼板表面に濃化し、Siの表面濃化が鋼板の合金化反応の阻害要因となる。この表面濃化を抑制するためには、鋼板が最も高温となる均熱帯出側の露点を−25〜0℃にすればよい。本実施形態の鋼板製造設備1は、上記の通り、加湿ガス投入口201Cと加湿ガス用流量調整弁204Cを有するので、均熱帯21の後段での露点の変動を小さくできる。その結果、均熱帯出側の露点を−25〜0℃の範囲に調整しやすいので、溶融亜鉛めっき浴4にて溶融亜鉛めっきを施し、合金化設備5で合金化した場合に、Siは鋼板内部で酸化物が形成され、鋼板表面の濃化が抑制され、効率良く合金化反応が起こり、合金化温度を低減することが可能である。
また、鋼板の搬送速度であるライン速度を速くすると、速くする前に比べて、同じ時間でも均熱帯21には多くの鋼板が装入されることになる。すると、より鋼板が水分を吸収しやすく、露点はより変動しやすい環境になる。このため、その変動を抑えるためには、加湿ガス流量をさらに増やす必要がある。そして、この露点の変動についても、均熱帯21の後段で特に大きくなる。上記の通り、本実施形態の鋼板製造設備1は、加湿ガス投入口201Cと加湿ガス用流量調整弁204Cを有するので、ライン速度に応じて、均熱帯21の後段に投入する加湿ガスの流量を増減させることができる。その結果、ライン速度が変化することによる露点の変動を効果的に抑えることができる。上記の通り、加湿された雰囲気ガスの加湿量(本実施形態では雰囲気ガスの流量)の適正値と、ライン速度との相関関係は、ライン速度が速くなると、適正な加湿量も増加する傾向にある。
本発明の効果を得るという観点からは、加湿ガス投入口および加湿ガス用流量調整弁の数が複数の場合に、本実施形態のように、各投入口で独立に流量を制御できるようにする必要は無い。しかし、各投入口で独立して流量を調整できれば、より細かい露点制御が可能になる。また、前述の通り、後段での露点変動の生じやすさを考慮すると、後段側での雰囲気ガスの流量を多くすることで、本発明の効果は高まる。
また、本実施形態の鋼板製造設備1は、均熱帯21の後段に、露点計である炉内露点計206を有する。上記の通り、均熱帯21の後段で露点の変動が生じやすいことが分かっており、均熱帯21の後段に投入するべき加湿ガスの流量が分かっている場合には、炉内露点計206で確認することなく、上記露点変動を小さくできるが、炉内露点計206があれば、露点の変化を確認しながら製造することができるため、適宜流量を微修正しながら、露点変動を極めて小さく抑えることが可能である。
また、上記の通り、均熱帯21の後段において、水分を吸収しやすく、露点が変動しやすいため、炉内露点計206の設置位置を均熱帯21の後段とすることで、変動しやすい後段での露点を適切に把握でき、露点変動をより抑えやすくなる。また、均熱帯21の上部では、水蒸気の比重が軽いため高露点になりやすい。したがって、特に後段の上部では最も水分を吸収しやすく、露点変動が大きくなりやすいので、炉内露点計206の位置を均熱帯21の後段かつ上部にすれば、より効果が高まる。なお、「上部」とは均熱帯21の高さ方向の1/2以上の位置を意味する。
また、本実施形態の鋼板製造設備1では、炉内露点計206の台数は1台である。加湿ガス用投入口、加湿ガス用流量調整弁が複数の場合、均熱帯21内部には仕切り等はないため、加湿ガス用流量調整弁が各々個別の制御ループを持って、炉内露点が制御されると、一方の調整弁から投入した加湿ガスの影響が、もう一方の調整弁の制御ループの外乱影響となる。加湿ガス用投入口、加湿ガス用流量調整弁が複数の場合に、本実施形態のように炉内露点計206が1個の場合、他の箇所での影響を受けずに、流量の調整を行えるため、露点の適切な制御が容易になる。
また、本実施形態では、加湿ガス用露点計203を有するため、加湿装置202、加湿ガス用露点計203、加湿ガス用流量調整弁204がこの順で並ぶ。加湿装置202で加湿した雰囲気ガスの露点を、加湿ガス用露点計203で測定して、所望の露点になっていることを確認したり、所望の露点から外れた場合に迅速に調整したりすることができる。
本実施形態の鋼板製造設備1は、炉内露点計206と、露点指示調節計207と、比率設定器208とを有する。均熱帯21内の露点を測定して、これに基づき露点指示調節計207で、露点の安定化に必要な加湿ガスの総量を計算して、比率設定器208にて決めた比率により、各加湿ガス投入口ごとの投入量を決めることで、製造しながらの露点制御をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態では、前段にも加湿ガスを供給できるので、炉体の負担軽減という効果がある。また、前段への加湿ガス供給を行わない場合、製造する鋼板を普通鋼からハイテンへの切替時に、急速に露点を上げる必要があり、ハイテン通板開始時は前段の比率を0より大きくし、その後比率を0に切り替える必要がある。一方、前段へも加湿ガスの供給を行えば、ハイテン通板時に比率を切り替える必要がなく制御を簡素化できる。
本実施形態の鋼板製造設備1は、炉内露点計206と、露点指示調節計207と、比率設定器208とを有し、さらに、3つの流量計205A、205B、205C、3つの流量指示調節計209A、209B、209Cを有する。流量計205A、205B、205Cがあることで、より正確に調整前の流量を把握することができ、この正確に把握した流量に基づいて、流量指示調節計209A、209B、209Cで流量を調整できる。したがって、本実施形態の鋼板製造設備1によれば、極めて正確な流量の把握と流量調整により、厳密な露点調整が可能である。
また、本実施形態の鋼板製造設備1は、均熱帯21の前段に加湿ガス投入口201Aを有する。上記の通り、均熱帯21の後段に設けた加湿ガス投入口201C及び加湿ガス投入口201Bにより、均熱帯21の後段に加湿ガスを直接投入するのが効果的であるが、均熱帯21の前段に加湿ガス投入口201Aを設けることでも、均熱帯21の後段の露点の調整に役立つ。特に、均熱帯21の後段に設けることができる加湿ガス投入口の数が少ない場合に、均熱帯21の前段に加湿ガス投入口を設けることが有効である。具体的には、均熱帯21の後段に設けることができる加湿ガス投入口が1〜3箇所程度の場合に、均熱帯21の前段に加湿ガス投入口を設けることが特に有効である。
また、鋼板の製造においては、製造する鋼板の種類を途中で切り替える場合がある。鋼板の中には、製造時に加湿ガスを投入する必要が無い鋼板や、加湿ガスを投入してはいけない鋼板があり、特に、加湿ガスを投入してはいけない鋼板の後に、加湿ガスを投入する必要がある鋼板(ハイテン材等)を製造する場合には、均熱帯21内の露点を急上昇させる必要がある。しかし、均熱帯21の後段のみに加湿ガス投入口が設けられた鋼板製造設備では、均熱帯21内の露点を急変化させることが難しい。本実施形態の鋼板製造設備1は、均熱帯21の前段に加湿ガス投入口201Aを有するため、加湿ガスを投入してはいけない鋼板の後に、加湿ガスを投入する必要がある鋼板(ハイテン材等)を製造する場合であっても、均熱帯21の露点を速やかに上昇させることができ、切り替わる鋼板の種類によらず好ましく適用できる。なお、製造時に加湿ガスを投入する必要が無い鋼板、加湿ガスを投入してはいけない鋼板としては、普通鋼を例示できる。
本実施形態の鋼板製造設備1の効果は以上の通りである。なお、上記説明においては、加湿量の調整を、加湿された雰囲気ガスの流量により行う例を示したが、これに限定されない。例えば、前段と後段の加湿された雰囲気ガスの露点を変える制御をしてもよい。具体的には、均熱帯前段と後段とで加湿ガスと乾燥ガスの混合比を変えることで実現できる。ただし、制御追従性の観点から流量制御が望ましい。
[実施例1]
加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とがこの順に並置された焼鈍炉を有する鋼板製造設備であり、均熱帯の後段(前段と後段の境界を、均熱帯の入側端部から均熱帯の通板方向の長さの1/2に設定した。)に1か所、それより前段に1か所の合計2箇所に加湿ガス投入口を有し、これら加湿ガス投入口に投入される加湿ガスの流量を調整する加湿ガス用流量調整弁を有し、加湿量を異なるようにする制御部を有する鋼板製造設備を用いて、鋼板の製造を行った。ここで、製造する鋼板の成分組成は普通鋼およびハイテンの成分組成とした。
ライン速度は90mpm程度で、目標露点を−15℃とし、露点が±5℃以内におさまるように、加湿ガス用流量調整弁を調整する自動制御を行った。これに対して、加湿ガス用流量調整弁で流量の制御を行わないと露点の変動が大きかった。以上から、均熱帯の後段に設けられた、加湿された雰囲気ガスを投入する第一投入口である1か所の加湿ガス投入口と、その加湿ガス投入口に投入する雰囲気ガスの流量を調整する第一流量調整部である加湿ガス用流量調整弁があれば、露点を安定化させる効果が得られる。その結果、ピックアップ欠陥の抑制効果を、本発明により高めることができた。
また、いずれの場合においても、溶融亜鉛めっきを施し、合金化を行った。加湿ガス用流量調整弁で加湿ガス投入量を調整した場合には、合金化温度を低減できた。
[実施例2]
実施例2では、図1〜3に示す鋼板製造設備、従来の鋼板製造設備を用いて、鋼板の製造を行った。図4は本実施例の結果を示す図であり、図4(a)は従来の鋼板製造設備を用いて鋼板の製造を行った比較例の結果を示す図であり、図4(b)は図1〜3に示す鋼板製造設備を用いて鋼板の製造を行った発明例の結果を示す図である。
従来の鋼板製造設備で鋼板を製造すると、加湿ガス投入口には個別に流調弁は設置されておらず、加湿装置に投入する前の乾燥ガスの流量を調節し、均熱帯に吹き込む加湿ガス量を調節している。図4(a)示すようにテスト時間は3時間、目標炉内露点は−20℃〜−10℃に設定した。炉内露点トレンドを確認すると、一部、目標炉内露点範囲から外れているタイミングがあることがわかる。また、目標炉内露点範囲内ではあるものの、露点トレンドは目標炉内露点範囲内で上下に変動しており、安定的に炉内露点を制御できていない。
図4(b)に示される通り、図1〜3の鋼板製造設備で鋼板を製造した場合には、設備構成としては、図2に示すように加湿ガス投入口毎に流調弁を設置している。加湿ガス投入口は均熱帯の後段に2か所あり、各々流調弁を設置している。流量の比率設定器は前段側が40%、後段側が60%に設定した。テスト時間は3時間、目標炉内露点は−20℃〜−10℃に設定した。炉内露点トレンドを確認すると、炉内露点は目標炉内露点範囲内で制御されていることが分かる。また、露点制御開始時は、露点が上下に変動しているが、徐々に露点変動が小さくなっており、安定的に炉内露点を制御できていることがわかる。よって、ピックアップ欠陥発生を抑制できていることが分かる。
また、後段の方が、露点変動が大きいことに着目し、露点観測点を後段とし、かつ後段の制御感度(比率)を前段より大きくすることで、図4(b)に示される通り、追従性を向上できた。
図1〜3の鋼板製造設備で鋼板を製造する場合には、均熱帯の後段に加湿ガス投入口があり、加湿ガス用流量調整弁で供給される加湿ガスの供給量を調整できる。したがって、後段に加湿ガスを多く供給する方法で目標露点になるように制御できる。その結果、図4(b)に示される通り、露点変動を安定させられる。
1 鋼板製造設備
2 焼鈍炉
20 加熱帯
21 均熱帯
22 冷却帯
23 スロート
200 配管
201 加湿ガス投入口
202 加湿装置
203 加湿ガス用露点計
204 加湿ガス用流量調整弁
205 流量計
206 炉内露点計
207 露点指示調節計
208 比率設定器
209 流量指示調節計
210 乾燥ガス用流量調整弁
211 乾燥ガス投入口
3 スナウト
4 溶融亜鉛めっき浴
5 合金化設備

Claims (18)

  1. 加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とがこの順に並置された焼鈍炉を有する鋼板製造設備であって、
    前記均熱帯の後段に設けられた、加湿された雰囲気ガスを投入する第一投入口と、
    前記均熱帯において前記第一投入口よりも前段に設けられた、加湿された雰囲気ガスを投入する第二投入口と、
    前記第一投入口からの前記雰囲気ガスの投入により加湿量を調整する第一加湿量調整部と、
    前記第二投入口からの前記雰囲気ガスの投入により加湿量を調整する第二加湿量調整部と、を有し、
    前記第一加湿量調整部で調整される加湿量と前記第二加湿量調整部で調整される加湿量とが異なるように制御する制御部と、を有することを特徴とする鋼板製造設備。
  2. 前記制御部は、前記第一投入口に投入する雰囲気ガスの流量が前記第二投入口に投入する雰囲気ガスの流量より多くなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の鋼板製造設備。
  3. さらに、前記均熱帯の後段に設けられた露点計を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼板製造設備。
  4. さらに、前記均熱帯の後段に設けられた露点計と、
    前記露点計の測定結果に基づいて、所望の露点に制御するために必要な、前記第一投入口及び前記第二投入口に投入される雰囲気ガスの総量を計算する総量計算部と、
    前記総量計算部での計算結果に基づいて、前記第一投入口及び前記第二投入口に雰囲気ガスの流量比を決定する比率設定器と、を有することを特徴とする請求項2に記載の鋼板製造設備。
  5. 前記均熱帯の後段は、鋼板の温度が700℃以上の領域であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鋼板製造設備。
  6. さらに、前記冷却帯に隣接した溶融亜鉛めっき設備を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の鋼板製造設備。
  7. さらに、溶融亜鉛めっきを合金化する合金化設備を有することを特徴とする請求項6に記載の鋼板製造設備。
  8. 前記制御部は、鋼板のライン速度が速い程、前記均熱帯の後段の加湿量を増加する相関関係に基づき制御することを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の鋼板製造設備。
  9. 加熱帯と、均熱帯と、冷却帯とがこの順に並置された焼鈍炉を有する鋼板製造設備で鋼板を製造する鋼板製造方法あって、
    鋼板のライン速度が速い程、前記均熱帯の後段の加湿量を増加することを特徴とする鋼板製造方法。
  10. 前記加湿量の増加は、前記均熱帯の後段での、加湿された雰囲気ガスの投入により行われ、
    前記均熱帯において、前記雰囲気ガスの投入位置よりも前段で、加湿された雰囲気ガスを投入し、該雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする請求項9に記載の鋼板製造方法。
  11. 前記均熱帯において、後段の雰囲気ガスの流量を前段の雰囲気ガスの流量よりも多くすることを特徴とする請求項10に記載の鋼板製造方法。
  12. 前記均熱帯の後段の露点が所望の範囲になるように前記雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする請求項10又は11のいずれかに記載の鋼板製造方法。
  13. ライン速度に基づいて、投入する前記雰囲気ガスの総量を算出し、該算出結果に基づいて、雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の鋼板製造方法。
  14. 製造する鋼板の種類に応じて、前記雰囲気ガスの流量を調整することを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の鋼板製造方法。
  15. 前記冷却帯での冷却後に、溶融亜鉛めっき処理を行うことを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の鋼板製造方法。
  16. 前記溶融亜鉛めっき処理後に、合金化処理を行うことを特徴とする請求項15に記載の鋼板製造方法。
  17. 均熱帯の後段の露点の測定結果が、所望の露点を外れる場合に、所望の露点にするために必要な、前記均熱帯の前段及び後段に投入する加湿された雰囲気ガスの総量を計算し、前記前段で投入する雰囲気ガスと前記後段で投入する雰囲気ガスの比率を設定して、均熱帯の前記前段及び前記後段に投入する雰囲気ガスの量を調整して、前記均熱帯の後段の露点を制御することを特徴とする露点制御方法。
  18. 請求項1〜8のいずれかに記載の鋼板製造設備を用いて鋼板を焼鈍し、
    焼鈍した鋼板を、前記冷却帯に隣接した溶融亜鉛めっき設備にてめっき処理を行う鋼板製造方法。
JP2018034271A 2018-02-28 2018-02-28 溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Active JP6825593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018034271A JP6825593B2 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018034271A JP6825593B2 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019147999A true JP2019147999A (ja) 2019-09-05
JP6825593B2 JP6825593B2 (ja) 2021-02-03

Family

ID=67850335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018034271A Active JP6825593B2 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6825593B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112481484A (zh) * 2020-11-10 2021-03-12 马鞍山钢铁股份有限公司 一种不同合金成分热镀锌产品的露点自适应控制方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013245362A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Jfe Steel Corp 鋼帯の連続焼鈍炉、鋼帯の連続焼鈍方法、連続溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法
JP2017145430A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 露点制御方法および溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
WO2018198493A1 (ja) * 2017-04-27 2018-11-01 Jfeスチール株式会社 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法及び連続溶融亜鉛めっき装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013245362A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Jfe Steel Corp 鋼帯の連続焼鈍炉、鋼帯の連続焼鈍方法、連続溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法
JP2017145430A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 露点制御方法および溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
WO2018198493A1 (ja) * 2017-04-27 2018-11-01 Jfeスチール株式会社 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法及び連続溶融亜鉛めっき装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112481484A (zh) * 2020-11-10 2021-03-12 马鞍山钢铁股份有限公司 一种不同合金成分热镀锌产品的露点自适应控制方法
CN112481484B (zh) * 2020-11-10 2022-04-01 马鞍山钢铁股份有限公司 一种不同合金成分热镀锌产品的露点自适应控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6825593B2 (ja) 2021-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6455544B2 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP6020605B2 (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP6131919B2 (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
US11649520B2 (en) Continuous hot dip galvanizing apparatus
WO2012081719A1 (ja) 鋼帯の連続焼鈍方法、及び、溶融亜鉛めっき方法
JP6607339B1 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法及び連続溶融亜鉛めっき装置
JP6008007B2 (ja) 連続溶融亜鉛めっき装置及び溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP6439654B2 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP6825593B2 (ja) 溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP6128068B2 (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
WO2023286501A1 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20180502

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180509

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190327

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6825593

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250