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JP2003516165A - 核酸反応の電気的検出に関する方法および組成物 - Google Patents

核酸反応の電気的検出に関する方法および組成物

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JP2003516165A
JP2003516165A JP2001544379A JP2001544379A JP2003516165A JP 2003516165 A JP2003516165 A JP 2003516165A JP 2001544379 A JP2001544379 A JP 2001544379A JP 2001544379 A JP2001544379 A JP 2001544379A JP 2003516165 A JP2003516165 A JP 2003516165A
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microelectrode
probe
microelectrodes
target molecule
nucleic acid
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JP2001544379A
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ビ−エン・チョーン
ショーン・ギャラガー
マイク・ギャスキン
チャンミン・リ
ジョージ・マラカス
シ・ソン
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Motorola Inc
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Publication date
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Priority claimed from US09/459,685 external-priority patent/US6518024B2/en
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54366Apparatus specially adapted for solid-phase testing
    • G01N33/54373Apparatus specially adapted for solid-phase testing involving physiochemical end-point determination, e.g. wave-guides, FETS, gratings
    • G01N33/5438Electrodes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生物学分子間の分子相互作用の検出に関する。詳しくは、本発明は、ペプチドもしくはオリゴヌクレオチドのアレイを用いて、核酸間又はペプチド抗原−抗体間のハイブリダイゼーションのような相互作用の電気的検出に関する。特に、本発明は、ACインピーダンスを含む電気的方法を用いて核酸のハイブリダイゼーションもしくはペプチド結合を検出するための装置および方法に関する。いくつかの態様では、電気化学的又は他のラベルを使用しない。換言すれば、単一塩基伸長反応のような遺伝子型化反応を含む、ヒドロゲル・アレイ上の反応を検出するために、電気化学的に活性なラベル(又は標識)を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、1999年12月9日に出願された米国特許出願第09/458,
501号;1999年12月13日に出願された米国特許出願第09/459,
685号および1999年12月9日に出願された米国特許出願第09/458
,533号の継続出願であり、それらは、ここに参照することによって、明確に
組み込まれる。
【0002】 発明の技術分野 本発明は、生物学分子間の分子相互作用の検出に関する。詳しくは、本発明は
、ペプチドもしくはオリゴヌクレオチドのアレイを用いて、核酸間又はペプチド
抗原−抗体間のハイブリダイゼーションのような相互作用の電気的検出に関する
。特に、本発明は、ACインピーダンスを含む電気的方法を用いて核酸のハイブ
リダイゼーションもしくはペプチド結合を検出するための装置および方法に関す
る。いくつかの態様では、電気化学的ラベル又は他のラベルを使用しない。換言
すれば、単一塩基伸長反応のような遺伝子型化反応を含む、ヒドロゲル・アレイ
(array)上の反応を検出するために、電気化学的に活性なラベル(又は標識)
を使用する。
【0003】 発明の背景技術 例えば、遺伝子疾患の診断、配列多形性の解析およびレセプター/リガンド相
互作用の研究を含む、一般的に利用される数多くの生物学的応用は、プローブと
標的分子間の相互作用に関連する出来事をすぐさま検出するための分析技術の能
力に依存する。これらの分子検出技術は、プローブと標的分子間の相互作用をモ
ニターするために、放射性アイソトープ又は蛍光物質を従来から利用してきたが
、分子間相互作用の電気的検出方法は、放射性ラベル又は蛍光ラベルに依存する
検出技術の魅力的な代替方法を提供した。
【0004】 電気的および電気化学的検出技術は、電極表面上のプローブ分子と反応混合物
中の標的分子との間の相互作用から生じる電極の電気特性変化を検出することに
基づく。電気的又は電気化学的検出は、分子間の相互作用を識別するために放射
性又は蛍光ラベルを使用する場合に固有の短所の多くを除去する。例えば、この
プロセスは、安全で、安価で、敏感であり、複雑なかつ面倒な規則による取締り
の必要に悩まされない検出技術を提供する。
【0005】 しかしながら、これらの長所があるにもかかわらず、分子間の相互作用を解析
するための電気的又は電気化学的検出技術を用いるには、数多くの障害がある。
いくつかの方法の中で、そのような障害の一つは、電気化学的ラベルを標的分子
中に組み込むという要件である。例えば、ラベルを付けられた標的分子は、ハイ
ブリダイゼーション試験(又はアッセイ)中に核酸二本鎖の形成に基づいて発生
する信号を、増加させるために使用された。
【0006】 例えば、Meadeら(米国特許第5,591,578号、第5,705,3
48号、第5,770,369号、第5,780,234号および第5,824
,473号)は、遷移金属錯体のようなレドックス活性体を用いて、核酸を選択
的に共有結合性修飾する方法を提案する。Meadeらは、さらに、そのような
共有結合性修飾した核酸分子を用いる核酸ハイブリダイゼーション試験を開示し
ている。さらに、同様の研究は、米国特許第6,090,933号、国際公開W
O98/20162号、国際公開WO98/12430号、国際公開WO00/
16089号、国際公開WO99/57317号、国際公開WO99/6742
5号、国際公開WO99/37819号、国際公開WO00/38836号、国
際出願PCTUS00/19889号および国際公開WO99/57319に開
示されている。
【0007】 Hellerら(米国特許第5,605,662号および第5,632,95
7号)は、自己アドレス可能で、自己組み立て可能な超小型電子装置を利用する
顕微鏡フォーマット中で、分子生物学反応を制御する方法を提案している。さら
に、Hellerらは、自由電場電気泳動法により、蛍光染料を用いてラベル(
又はラベル付け)された標的分子を、特異的試験サイトに移動させる装置を提案
しており、このサイトでは、標的分子は、それにより濃縮され、かつ試験サイト
に結びつけられた特異的プローブと反応する。結合していない又は非特異的に相
互作用する標的分子は、その後試験サイトの電気極性を逆転することで除去され
る。プローブと標的分子間の相互作用は、光学手段を用いてその後アッセイされ
る。
【0008】 ラベル付けされた標的核酸を用いない、ある別の方法が、先行技術で開示され
てきた。例えば、Hollisら(米国特許第5,653,939号および第5
,846,708号)は、サンプル物質が使用されている基板上に形成された試
験サイトのモノリシックアレイを用いて、サンプル物質内の分子構造を同定する
ための方法および装置を提案する。Hollisらの方法では、サンプル物質の
添加に引き続く試験サイトの電磁特性あるいは音響特性の変化−例えば、共鳴周
波数の変化−は、どのプローブが、サンプル物質中の標的分子と相互作用したか
を測定するために、検出される。
【0009】 さらに、Eggersら(米国特許第5,532,128号、第5,670,
322号および第5,891,630号)は、サンプル物質内の分子構造を同定
するための方法および装置を提案する。Eggersらの方法では、プローブが
結びついた複数の試験サイトが、サンプル物質にさらされ、その後電気信号が試
験サイトに加えられる。試験サイトの誘電特性は、どのプローブが、サンプル物
質中の標的分子と相互作用したかを測定するために、つづいて検出される。
【0010】 分子相互作用を検出するための単純で、かつ費用効果の高い電気的又は電気化
学的検出装置を開発する際のその他の障害は、マイクロ電極又はマイクロアレイ
の基板に対して、プローブ分子を付着される(又は張り付ける)ことを含む。例
えば、従来技術は、オリゴヌクレオチドプローブを固体担体に張り付けるために
ポリアクリルアミド・パッドを用いたマイクロアレイを提案するが、従来技術は
、電気的又は電気化学的検出装置と結び付けたパッドを、提案しなかった。
【0011】 Guschinら(Anal.Biochem.Vol.250:203−1
1(1997))は、生物試料(又は生物サンプル)溶液中の標的分子とガラス
基板上にポリアクリルアミド・ゲルで固定化されたプローブとの間の分子相互作
用を検出するための技術を記載する。Guschinらにより開示された技術で
は、プローブと標的分子間の分子相互作用は、光学的レポーターを用いて検出さ
れる。Guschinらの参考文献では、標的分子と固定化プローブ間のハイブ
リダイゼーションを検出するための電気的又は電気化学的検出技術はなんら教示
も、示唆もされていない。
【0012】 Guschinら(Appl.Environ.Microbiol.Vol
.63:2397−402(1997))も、ガラス基板上に接触して配置され
たポリアクリルアミド・ゲル・パッド上に、オリゴヌクレオチドプローブの固定
化を経由してマイクロアレイを組み立てることを記載する。Guschinらに
より開示されたこの技術では、標的核酸と固定されたプローブの間の平行ハイブ
リダイゼーションは、光学的レポーター部分を用いて検出される。このGusc
hinらの参考文献でも、ポリアクリルアミド・ゲル・パッド上でのプローブの
固定化と組み合わせた電気的又は電気化学的検出技術は、なんら教示も示唆もさ
れていない。
【0013】 さらに、Yangら(Anal.Chim.Acta.、Vol.346:2
59−75(1997))は、ポリアクリルアミド・ゲル・パッド上に、核酸プ
ローブの固定化を経由してマイクロアレイを組み立て、かつその後プローブと標
的分子との間の分子相互作用は、光学的レポーター部分を用いて検出することを
記載する。Yangらは、さらに直接固体電極に張り付けた核酸プローブとラベ
ルされた標的分子との間の分子相互作用が、電気的手段あるいは電気化学的手段
を用いて検出されるという代替技術を記載する。しかしながら、Yangらは、
ポリアクリルアミド・ゲル・パッド上でのプローブの固定化と組み合わせた電気
的検出技術あるいは電気化学的検出技術を用いることを示唆してはいない。
【0014】 核酸中の単一塩基突然変異および遺伝子多形性の検出は、近代の診断薬および
生物学的研究において、重要な道具(又はツール)である。さらに、核酸−塩基
のアッセイも、バクテリアおよびウイールスなどの感染性微生物の同定に重要な
役割を果たすとともに、正常なおよび欠失した遺伝子発現のレベルを試験するこ
とに重要な役割を果たし、オンコジェーンなどの疾患に関連する突然変異体を検
出しかつ同定することに重要な役割を果たす。従って、このようなアッセイの速
度、効率、経済性および特異性の改良は、医療技術において重要な要求である。
【0015】 理想的には、これらのアッセイが高感度であり、特異的であり、かつ容易に自
動化できることである。核酸のアッセイでの感度を向上する努力は、先行技術で
知られている。例えば、ポリメラーゼ鎖反応(Mullis、米国特許第4,6
83,195号、1987年7月28日発行)は、元の特異的核酸の量が本質的
に少ない(約1ピコグラム)サンプル中で、特異的核酸の有効量(約1マイクロ
グラム)を産出する能力を提示した。しかしながら、この先行技術は、核酸ハイ
ブリダイゼーション試験の特異性を改良するには、あまりうまくいかなかった。
【0016】 核酸アッセイの特異性は、プローブと標的配列との間のハイブリダイゼーショ
ンの分子相補性の程度により求められる。厳密に規定された条件下では、1つあ
るいは2つのミスマッチ標的から相補性標的を識別することは、理論的には可能
であるが、標的/プローブ濃度およびハイブリダイゼーション条件へのハイブリ
ダイゼーションの依存性は、ハイブリダイゼーションミスマッチが、とりわけ突
然変異および遺伝子多形性を確実に検出するのに使用出来る程度を制限する。
【0017】 単一塩基伸長の検出は、先行技術では、突然変異および遺伝子多形性のために
使用されてきた。
【0018】 米国特許第5,925,520号は、少なくとも2つのタイプのジデオキシ鎖
停止ヌクレオチドトリフォスフェートであって、各々は検出可能でかつ識別可能
な蛍光ラベル基でラベル付けられた鎖停止ヌクレオチドトリフォスフェートを用
いて、オリゴヌクレオチドプローブ上の捕捉グループ及び単一塩基伸長を用いる
遺伝子多形性を検出する方法を開示する。
【0019】 米国特許第5,710,028号は、各々は検出可能で識別可能な蛍光ラベル
基でラベル付けられており、検出可能にラベル付けされた鎖停止ヌクレオチドを
用いて、関心のある核酸中の特異的位置におけるヌクレオチド塩基を同定する方
法(又はヌクレオチド塩基の同一性を求める方法)を開示する。
【0020】 米国特許第5,547,839号は、光学的に除去可能な保護基を有して成る
鎖停止ヌクレオチドを用いて、関心のある核酸中の特異的位置におけるヌクレオ
チド塩基を同定する方法を開示する。
【0021】 米国特許第5,534,424号は、伸長プライマーにアニールされ、4つの
鎖停止種の1つとともに伸長し、さらには4つのすべての鎖伸長ヌクレオチドと
ともに伸長する、標的核酸の4等分の1つを用いて、関心のある核酸中の特異的
位置におけるヌクレオチド塩基を同定する方法を開示し、それにより関心のある
位置におけるヌクレオチドの同定(又は同一性)は、単一塩基以上に伸長される
プライマーの不十分により行われる。
【0022】 米国特許第4,988,617号は、2つの隣接するヌクレオチドプライマー
を標的核酸にアニールすること、並びに2つのオリゴヌクレオチドを共有結合で
結ぶリガーゼのような連結剤(もしくは架橋剤)であって、2つのオリゴヌクレ
オチドは、第1のオリゴヌクレオチドの3’の範囲(extent)で、及び第2のオ
リゴヌクレオチドの5’ の範囲で、核酸に完全にマッチするという状況下での
み第3の結合されたオリゴヌクレオチドを生ずる連結剤を提供することによって
、関心のある核酸中の特異的位置におけるヌクレオチド塩基を同定する方法を開
示した。
【0023】 米国特許第4,656,127号は、抗エキソヌクリアーゼ結合を有して成る
鎖停止ヌクレオチドもしくは他のヌクレオチドを用いたプライマー伸長を用い、
さらにそれにより、抵抗種を検出するために複数の伸長生成物を、エキソヌクリ
アーゼ処理することにより、関心のある核酸中の特異的位置におけるヌクレオチ
ド塩基を同定する方法を開示した。
【0024】 この先行技術の1つの共通の特徴は、伸長された核酸種中に蛍光ラベルを組み
入れることにより、単一塩基伸長は検出されてきたということである。
【0025】 蛍光ラベル検出に基づく単一塩基伸長法の重大な短所は、蛍光ラベルを検出す
るための高価なかつ技術的に複雑な光学部品を必要とすることである。このよう
な方法に使用される蛍光プローブは、オリゴヌクレオチドアレイ中の伸長位置お
よび未伸長位置間の充分なレベルの識別を与えるが、これらの方法は、典型的に
は、4つの異なる蛍光ラベルであって、各ラベルはユニークな励起周波数と蛍光
発光周波数をもっているラベルに至るまでの検出を必要とする。これらの特徴の
結果として、このようなアッセイシステムは、これらの異なる励起周波数と発光
周波数の全ての光を発生し、識別することができ、それらが実際に使用される装
置を生産し、操作するコストと複雑さを極めて増加させるにちがいない。
【0026】 標的核酸分子を検出するための別の方法は、サイクリックボルタンメトリーな
どのような電気化学的手段(それらのいくつかは、上記した)を組み合わせて、
レドックス(又は酸化還元)部分のような電気化学的付せん(又はタグ)を使用
することである。
【0027】 さらに、DNAおよび蛋白質のような生物学的分子を検出する同様な方法の開
示を、“イハラ他、核酸研究24巻:4273−4280(1996年);Li
vache他、Synthetic Metals 71巻:2143−214
6(1995年);ハシモト、Supramolecular Chem.,2
巻:265−270(1993年)、Millan他、Anal.Chem.、
65巻:2317−2323(1993年)”に見出すことが出来る。
【0028】 しかしながら、先行技術で公知の電気化学的付せんに依存する方法の多くは、
レドックス挿入剤の存在下、プローブ/標的のハイブリダイゼーションを必要と
する。レドックス挿入剤に基づく電気化学的検出は、組み入れられる部分に共有
結合する電気化学的付せん程の再現性が一般的にはない。このレドックス挿入剤
法は、実際の信号を減少させないが、過剰のラベルを除去するための洗浄条件に
ことのほか依存する。結果として、これらの方法を使用して偽のポジティブがし
ばしば得られる。レドックス挿入剤法の特異性は、共有結合したレドックス付せ
んを用いて達成できる特異性よりもしばしば悪くなる。
【0029】 現在の技術では、関心のある核酸を含む生物サンプル(又は生物試料)中の突
然変異と遺伝子多形性を検出するための核酸アッセイの単一塩基伸長生成物を検
出するための簡単で、経済的でかつ効率的な方法に対するニーズが有る。
【0030】 同様に、現在の技術では、生物学的分子、特に核酸およびペプチド間の相互作
用を検出するために使用される電流検出法に対する別法を開発する必要がある。
特に、現在の技術では、レポーター(又はリポーター)ラベルを有する標的ある
いはプローブ分子を修飾する必要がない生物学的分子間の相互作用を検出するた
めの電気的方法あるいは電気化学的方法を開発する必要がある。このような方法
の開発は、医療技術、遺伝子技術および分子生物学技術に広く応用される。さら
に、現在の技術では、電気的素子(もしくはデバイス)又は電気化学的素子のマ
イクロ電極又は基板に、そのような生物学的分子を張り付けるための代替技術を
開発する必要がある。
【0031】 発明の要約 本発明は、電解質溶液中のカチオンを用いて、プローブと標的分子との間の分
子相互作用の性質および程度を検出するための装置および方法を提供するもので
ある。本発明の方法のうち最も好ましい態様は、該検出用のACインピーダンス
を利用することである。本発明の装置および方法は、標的分子をさらにレポータ
ー(リポーター又はリポータ)分子でラベル(又は標識)する必要が無い電気的
検出法を提供するという利点を持っている。
【0032】 本発明の好ましい態様では、この装置および方法は、整然と並んだアレイ(or
dered array)の限定された(又は特定の)領域に結合されているオリゴヌクレ
オチドプローブ分子とプローブ分子と相互作用できる核酸標的分子との間の核酸
ハイブリダイゼーション(又はハイブリッド化)などのような分子相互作用を検
出するために有用である。本発明の他の態様では、この装置および方法は、ペプ
チド間(例えば、リセプタ−リガンド間の結合もしくは、抗原の抗体認識)の相
互作用を検出するために有用である。
【0033】 本発明のさらに好ましい態様では、本発明の装置は、支持基板(支持基体又は
支持基材)、プローブが固定された支持基板と接触しているマイクロ電極(又は
微小電極)のアレイ(array)、支持基板と電気化学的に接触している少なくと
も1つの対電極(又は対向電極、counter-electrode)、各マイクロ電極におけ
る電気的インピーダンス生成手段、標的分子の存在下もしくは不存在下における
各マイクロ電極でのインピーダンス変化の検出手段、および複数のマイクロ電極
と接触している電解質溶液を有して成る。
【0034】 別の好ましい態様では、本発明の装置は、支持基板、支持基板と接触している
マイクロ電極、マイクロ電極と接触しかつそこへプローブが固定化されている複
数のポリアクリルアミド・ゲル・パッド、支持基板と電気化学的接触している少
なくとも1つの対向電極、各マイクロ電極における電気的インピーダンス生成手
段、標的分子の存在下もしくは不存在下における各マイクロ電極でのインピーダ
ンス変化の検出手段、並びに複数のマイクロ電極と接触している電解質溶液を有
して成る。かわりに、多重電極を基板上に規定することができ、それはポリアク
リルアミドあるいは他のポリマーの連続したパターンの無い層でカバーすること
が出来る。
【0035】 本発明のさらに好ましい態様では、マイクロ電極は、限定されるものではない
が、例えば、金、白金、チタンもしくは銅等の稠密なもしくは多孔質のフィルム
の金属、金属酸化物、金属窒化物、金属カーバイド又は炭素から調製されている
【0036】 本発明のさらに好ましい態様では、電解質溶液は、イオン伝導性でかつプロー
ブもしくはプローブ−標的錯体と反応することが出来る金属カチオン又は高分子
カチオンを含んで成る。さらに好ましい態様では、電解質溶液は、リチウムカチ
オンの塩、さらに最も好ましくは過塩素酸リチウムを含んで成る。
【0037】 本発明の装置は、さらに少なくとも1つの参照電極を有して成る。本発明の別
の態様では、本発明の装置は、さらに複数のくぼみ(又はウェル)を有して成り
、その各々は、少なくとも1つのマイクロ電極および全アレイに応答指令信号を
送る(interrogare)のに充分な少なくとも1つの対電極を含む。
【0038】 本発明の好ましい方法では、上述した電解質溶液は、好ましくはその間に中性
のポリピロール層を有する核酸プローブを固定化した複数のマイクロ電極と接し
て配置される。マイクロ電極のACインピーダンスは、添加される標的核酸の不
存在下で、まず測定される。その後マイクロ電極を、最も好ましくは、サンプル
を電解質溶液に添加するか、あるいは電解質溶液中に含まれるあるいは希釈され
たサンプルで、この電解質溶液を置換することにより、標的核酸分子を含む生物
試料(又は生物サンプル)物質と接触させる。プローブおよび標的分子を、好ま
しくはハイブリダイゼーションにより相互作用させ、その後ACインピーダンス
を測定する。
【0039】 本発明の方法の他の態様では、上述した電解質溶液は、複数のマイクロ電極お
よび核酸プローブを固定化したポリアクリルアミド・ゲル・パッドと接して配置
される。マイクロ電極のACインピーダンスは、添加される標的核酸の不存在下
で、まず測定される。その後マイクロ電極を、最も好ましくは、サンプルを電解
質溶液に添加するか、あるいは電解質溶液中に含まれるあるいは希釈されたサン
プルで、この電解質溶液を置換することにより、標的核酸分子を含む生物サンプ
ル物質と接触させる。プローブおよび標的分子を、好ましくはハイブリダイゼー
ションにより相互作用させ、その後ACインピーダンスを測定する。
【0040】 本発明の方法の好ましい態様では、この方法の感度を向上させるために、種々
の周波数でACインピーダンスを測定する。プローブ−標的相互作用は、そのよ
うな相互作用の前後における個々のマイクロ電極でのACインピーダンス信号の
差により、検出される。最も好ましくは、マイクロ電極上に固定されたオリゴヌ
クレオチドプローブと相補性(又は相補的)標的核酸(「完全なる」ハイブリダ
イゼーション)との間のハイブリダイゼーションと、固定されたオリゴヌクレオ
チドとミスマッチした標的核酸(「ミスマッチ」ハイブリダイゼーション)との
間のハイブリダイゼーションとの差を識別するために、この方法は使用される。
各マイクロ電極で固定されたオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列(nucleoti
de sequence)に関する情報は、サンプル中に特定の標的核酸が存在するか、不
存在かを求めるために、本発明の方法によって検出される「完全なる」ハイブリ
ダイゼーションあるいは「ミスマッチ」ハイブリダイゼーションと共に使用され
る。
【0041】 他の態様では、本発明は、プローブ分子と電気化学的に活性なリポータ−ラベ
ル付けされた(reporter-labeled)標的分子との間の分子相互作用の性質および
程度を、電気的にもしくは電気化学的に検出するための装置および方法を提供す
るものである。本発明の好ましい態様では、この装置及び方法は、整然と並んだ
アレイの限定された(又は特定の)領域に結合されているオリゴヌクレオチドプ
ローブ分子と、プローブ分子と相互作用できる電気化学的に活性なリポータ−ラ
ベル付けされた核酸標的分子との間の核酸ハイブリダイゼーション等のような分
子相互作用を検出するために有用である。本発明の他の態様では、この装置およ
び方法は、ペプチド間(例えば、リセプタ−リガンド間の結合あるいは、抗原の
抗体認識)の相互作用を検出するために有用である。
【0042】 本発明のさらに好ましい態様では、本発明の装置は、支持基板、支持基板と接
触しているマイクロ電極アレイ、マイクロ電極と接触しておりかつプローブが固
定化されている複数のポリマー・ヒドロゲル・パッド、支持基板と電気化学的に
接触している少なくとも1つの対電極、各マイクロ電極にて電気信号を発生させ
る手段、電気化学的に活性なリポータ−ラベル付けされた標的分子の存在下ある
いは不存在下における各マイクロ電極での電気信号の変化の検出手段、および複
数のヒドロゲル多孔質マイクロ電極および対電極と接触している電解質溶液を有
して成る。これとは別に、多重電極を基板上に規定することができ、これは連続
したパターンの無いポリマーヒドロゲルの層でカバーすることが出来る。
【0043】 本発明の好ましい具体例では、マイクロ電極は、金、白金、チタンもしくは銅
などの稠密なもしくは多孔質のフィルムの金属、金属酸化物、金属窒化物、金属
カーバイド、又はグラファイト炭素から調製されている。
【0044】 本発明のいくつかの態様では、このプローブは、約10〜約100のヌクレオ
チド残基からなる配列をもつオリゴヌクレオチドプローブであり、かつ該プロー
ブは、当業者には公知の技術を用いて、ポリアクリルアミド・ゲル・パッドに付
着させられる。他の態様では、このプローブは、レセプタ、リガンド、抗体、抗
原、もしくは合成ペプチド等のペプチドであり、該プローブは、当業者には公知
の技術を用いて、ポリマー・ハイドロゲル・パッドに取り付けられる。
【0045】 本発明の装置は、さらに少なくとも1つの参照電極を有して成る。本発明の別
の態様では、この装置は、さらに複数の窪みを有して成り、その各々は、少なく
とも1つのハイドロゲル多孔質マイクロ電極および全アレイに応答指令信号を送
る(又は質問する)に充分な少なくとも1つの対電極を含む。
【0046】 本発明の方法では、プローブ分子と電気化学的に活性なリポータ−ラベル付け
された標的分子との間の分子相互作用は、例えばACインピーダンス等のような
従来の電気的にあるいは電気化学的検出方法を用いて検出される。1つの態様で
は、核酸プローブが固定化された複数のハイドロゲル多孔質マイクロ電極のAC
インピーダンスは、電気化学的にラベル付けされた標的核酸の不存在下で、まず
測定される。その後ハイドロゲル多孔質マイクロ電極を、電気化学的に活性なリ
ポータ−ラベル付けされた標的分子を含む生物サンプル物質と接触させる。プロ
ーブおよび標的分子を、好ましくはハイブリダイゼーションにより相互作用させ
、その後ACインピーダンスを測定する。
【0047】 本発明の方法の好ましい態様では、この方法の感度を向上させるために、種々
の周波数でACインピーダンスを測定する。プローブ分子と電気化学的にラベル
付けされた標的分子との間の相互作用は、そのような相互作用の前における個々
のハイドロゲル多孔質マイクロ電極でのACインピーダンス信号の差により、検
出される。最も好ましくは、ハイドロゲル多孔質マイクロ電極上の固定されたオ
リゴヌクレオチドプローブと相補性標的核酸(「完全なる」ハイブリダイゼーシ
ョン)との間のハイブリダイゼーションと、固定されたオリゴヌクレオチドとミ
スマッチした標的核酸(「ミスマッチ」ハイブリダイゼーション)との間のハイ
ブリダイゼーションとの差を識別するために、この方法は使用される。各ハイド
ロゲル多孔質マイクロ電極で固定されたオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列
に関する情報は、サンプル中に特定の標的核酸が存在するか、不存在かを求める
ために、本発明の方法によって検出される「完全なる」ハイブリダイゼーション
あるいは「ミスマッチ」ハイブリダイゼーションと共に使用される。
【0048】 本発明の他の態様では、限定されるものではないが、サイクリックボルタンメ
トリ、ストリッピングボルタンメトリ、パルスボルタンメトリ、スクエアウエイ
ブボルタンメトリ、ACボルタンメトリ、流体力学的変調ボルタンメトリ、電位
ステップ法、電位差測定、電流測定、電流ステップ法、およびそれらの組み合わ
せ法を含み、他の電気的および/もしくは電気化学的方法が、プローブ分子−電
気化学的にラベル付けされた標的分子との間の相互作用を検出するために使用さ
れる。
【0049】 さらに本発明は、関心のある核酸を含む生物サンプル中の突然変異と遺伝子多
形性を検出するための方法および装置を含んで成る。本発明の方法および装置を
用いた単一塩基伸長の検出は、電気化学的種を用いて化学的にラベル付けされた
鎖停止ヌクレオチド種を配列特異的に取り込むことにより、達成される。好まし
い態様では、単一塩基伸長は、オリゴヌクレオチドアレイ、さらに最も好ましく
は、アドレス可能なアレイに対してハイブリダイゼーションを用いて実行され、
そこでは、アレイ中の各オリゴヌクレオチドの配列が、公知であり、かつアレイ
中の特定のアドレスに関連する。さらに好ましい態様では、単一塩基伸長は、電
気化学的レポータ基でラベル付けされた伸長生成物を用いて検出され、そこでは
電気化学的レポータ基は、遷移金属錯体を有して成り、さらに最も好ましくは、
ルテニュウム、コバルト、鉄あるいはオスミウムである遷移金属イオンを含む。
【0050】 本発明の方法の実行においては、本発明は、第1電極を定める表面に対して固
定されたオリゴヌクレオチドプローブのアレイを提供する。好ましくは、アレイ
中の特定の同定された位置(もしくは、「アドレス」)の各々における各オリゴ
ヌクレオチド配列は、理解され、かつ少なくとも1つの該オリゴヌクレオチドが
、試験されることになっている(「標的」あるいは「標的核酸」と名付ける)生
物サンプルに含まれる核酸中の配列に対して相補的である。1つの好ましい態様
では、少なくとも1つの該オリゴヌクレオチドの配列は、応答指令信号を送るべ
き(すなわち突然変異あるいは遺伝子多形性に対して)サンプル核酸中のヌクレ
オチド位置のすぐ隣接した位置に対してハイブリダイズするように選択される。
本明細書中の「隣接」という用語は、応答指令信号を送るべき塩基の1ヌクレオ
チド塩基上流の位置すなわち標的DNAの鋳型染色分体に関して3’の位置に含
むことを意図している。サンプル中の核酸に対するアレイ中のオリゴヌクレオチ
ドのハイブリダイゼーションは、反応室中およびハイブリダイゼーション緩衝液
中で、サンプル中の核酸とそれに相補的であるアレイ中のオリゴヌクレオチドと
の間でハイブリダイゼーションを引き起こす温度で、ある時間行われる。単一塩
基伸長は、ポリメラーゼを用いて行われ、さらに最も好ましくは、電気化学的ラ
ベルに対して共有結合で結ばれる鎖停止プライマー伸長ユニットの存在下で、熱
的に安定なポリメラーゼを用いて行われる。好ましい態様では、各鎖停止ヌクレ
オチド種(例えば、ジデオキシddATP、ddGTP、ddCTP、およびd
dTTP)は、種々の電気化学的ラベルでラベル付けされ、さらに最も好ましく
は、種々の、明白な、かつ特異的に検出可能な酸化/還元電位を有するラベルで
ラベル付けされる。単一塩基伸長は、サイクリックボルタンメトリもしくはスト
リッピングボルタンメトリなどの常套の電気化学的検出方法を適用して検出され
る。使用しても良いその他の電気的および/あるいは電気化学的方法には、限定
されるものではないが、ACインピーダンス、パルスボルタンメトリ、方形波ボ
ルタンメトリ、ACボルタンメトリ(ACV)、流体力学的変調ボルタンメトリ
、電位ステップ法、電位差測定、電流測定、電流ステップ法、およびそれらの組
み合わせ法が含まれる。
【0051】 別の態様では、突然変異あるいは遺伝子多形性に対して応答指令信号を送るべ
き(又は質問するべき)サンプル核酸中のヌクレオチド位置に対してオリゴヌク
レオチドの3’残基がハイブリダイズする位置で、少なくとも1つの該オリゴヌ
クレオチドの配列は、標的核酸にハイブリダイズするように選択される。このア
レイ中では、3’残基で標的核酸にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドに対
する配列同一性を有するオリゴヌクレオチドも、標的に対してハイブリダイズす
るが、このようなオリゴヌクレオチドの3’残基は、標的と「ミスマッチ」を生
じ、かつ3’残基においては、ハイブリダイズしない。単一塩基伸長は、ミスマ
ッチを認識しないポリメラーゼを用いて行われ、3’残基を含めた標的に対して
ハイブリダイズするオリゴヌクレオチドのみが、伸長される。本発明のこれらの
態様では、もし、アレイ中の各オリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列が、理解
され、かつアレイ中の位置と正しく関連しているとすれば、電気化学的種でラベ
ル付けされた単一鎖停止種のみを使用することが出来、もしくは同一電気化学的
種が、4つの鎖停止種全てに使用できる。従って、サイクリックボルタンメトリ
などの常套の電気化学的検出方法を用いて、アレイ中の特定の位置で、レドック
ス種から電気化学的信号を検出することは、プローブの3’残基を同定すること
になり、それゆえ、標的核酸中の対応する位置での相補的ヌクレオチドを同定す
る(又は相補的ヌクレオチドの同一性を提供する)ことになる。
【0052】 本発明の方法の好ましい態様の実施および本発明の装置の使用において、電流
は、電気化学的に活性なリポーターでラベル付けされた各特定の鎖停止ヌクレオ
チド種に対して特異的な第1電極に対する掃引電圧の関数として記録される。好
ましい態様において、各特異的電位における電流は、特定の電気化学的リポータ
ー基でラベル付けされた対応する鎖停止ヌクレオチド種を用いて単一塩基伸長が
生じるアレイ中での各アドレスで検出される。その位置を占拠するオリゴヌクレ
オチドのヌクレオチド配列が知られているアレイ中での特定の位置における電気
信号の検出は、測定すべき伸長されたヌクレオチドの同定(又は同一性を求める
こと)を可能にし、従って、測定すべき突然変異もしくは遺伝子多形性の同定を
可能にする。
【0053】 [発明の詳細な説明] 本発明は、サンプル中の標的検体、特に核酸の存在を検出するために使用され
る種々の電気的および電気化学的技術を対象としている。一般的に、この方法は
、捕獲結合リガンドのアレイを持った固体担体上で行われる核酸ハイブリダイゼ
ーションあるいは蛋白−蛋白結合反応などの分子相互作用に依存している。この
ような相互作用の結果として、システムのいくつかの電気特性は変化し、検出が
達成される。
【0054】 これは、種々の方法で行われよう。好ましい態様では、本発明の方法は、検出
用にACインピーダンスを利用する。いくつかの態様では、本発明の装置および
方法は、標的分子をさらにリポータ分子でラベル付けする必要が無い電気的検出
法を提供するという利点を持っている。すなわち、対応する捕獲結合リガンドに
対する標的検体の特異的結合の結果として(本明細書では、検体が核酸であると
き、捕獲プローブとする)、システムの電気的インピーダンスは変化する。
【0055】 代わりに、電気化学的活性ラベルの使用により、公知の蛍光システムと類似の
方法で、特異的相互作用を検出できる。この態様では、例えば、標的が核酸であ
るとき、PCR等の増幅反応中において電気化学的活性ラベル(ECA)を用い
てラベル付けすることができるか、または、第2のラベル付けシステム(または
ラベリング・システム)を用いてラベル付けできる。
【0056】 好ましい態様では、標的が核酸であるとき、これらのECAラベルは、一般的
に以下概略するように、標的配列内の特定の塩基を同定できるように開発されて
いる。
【0057】 本発明の方法および組成物は、サンプル中の標的検体を検出するために使用さ
れる。検出すべき分子、化合物、あるいは粒子は、ここでは、「標的検体」ある
いは「検体」を意味する。以下概略するように、標的検体は、上述で十分説明し
た結合リガンドに結合することが好ましい。当業者に認識されているように、数
多くの検体は、現在の方法を用いて検出してもよい;基本的には、本明細書で述
べるように、結合リガンドが作られる標的検体は、本発明の方法を用いて検出さ
れよう。
【0058】 適当な検体としては、バイオ分子を含めた有機分子および無機分子が挙げられ
る。好ましい態様では、検体は、環境汚染物(殺菌剤、殺虫剤、毒素などを含む
);化学品(溶媒、ポリマー、有機物質などを含む);治療分子(治療薬、乱用
薬、抗生物質などを含む);バイオ分子(ホルモン、サイトカイン、蛋白質、脂
質、炭水化物、細胞膜抗原、およびレセプター(中性の、ホルモン性の、栄養薬
および細胞表面レセプター)あるいはそれらのリガンドなどを含む);全細胞(
原核生物細胞(病原性バクテリアなど)および真核生物細胞、ほ乳動物腫瘍細胞
を含む);ウイルス(レトロウイルス、ヘルペスウイルス、アデノウイルス、レ
ンチウイルスなどを含む);胞子類などであってもよい。
【0059】 特に好ましい検体は、環境汚染物;核酸;蛋白質(酵素、抗体、抗原、成長因
子、サイトカインなどを含む);治療薬および乱用薬;細胞;ウイルスである。
【0060】 好ましい態様では、標的検体は、核酸である。「核酸」あるいは「オリゴヌク
レオチド」あるいは文法上の同等物(またはそれらと実質的に同じもの)は、共
有結合で結合された少なくとも2つのヌクレオチドを意味する。本発明の核酸は
、一般的にホスホジエステル結合を含んでいるが、以下に概略するように、いく
つかのケースでは、交互の主鎖を持ち、かつ例えばリン酸アミド(Beauca
geら Tetrahedron 49(10):1925(1993)および
その中での参考文献;Letsinger,J.Org.Chem.35:38
00(1970);Sprinzlら,Eur.J.Biochem.81:5
79(1977);Letsingerら,Nucl.Acids Res.1
4:3487(1986);Sawaiら,Chem.Lett.805(19
84);Letsingerら,J.Am.Chem.Soc.110:447
0(1988);およびPauwelsら,Chemica Scripta
26:1419(1986))、ホスフォロチオエート(Magら,Nucle
ic Acids Res.19:1437(1991),および米国特許番号
5644048),ホスフォロジチオエート(Briuら,J.Am.Chem
.Soc.111:2321(1989))、O−メチルホスホロアミダイト結
合(Eckstein,オリゴヌクレオチドおよび類縁体:実際のアプローチ:
オックスフォード大出版)、およびペプチド核酸主鎖および結合(Eghorm
ら,J.Am.Chem.Soc.114:1895(1992);Meier
ら,Chem.Int.Ed.Engl.31:1008(1992);Nie
lsen,Nature 365:566(1993);Carlssonら,
Nature 380:207(1996)、全ては引用によって本明細書の開
示内容に含まれる)を有して成る核酸類縁体(nucleic acid an
alog)を含んでいる。その他の類縁体核酸は、ポジチブ(positive
)な主鎖を持った核酸(Denpcyら,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA92:6097(1995);非イオン性主鎖(米国特許番号538
6023、 5637684、 560240、 5216141および446
9863);Kiedrowshiら,Angew.Chem.Intl.Ed
.English 30:423(1991);Letsingerら,J.A
m.Chem.Soc.110:4470(1988);Letsingerら
,Nucleoside & Nucleotide 13:1597(199
4);ACSシンポジュウム、シリーズ580、第2および3章「アンチセンス
研究における炭水化物の改質」Ed.Y.S.SanghuiおよびP.Dan
Cook、Mesmaekerら,Bioorganic & Medici
nal Chem.Lett.,4:395(1994);Jeffsら,J.
Biomolecular NMR 34:17(1994);Tetrahe
dron Lett.37:743(1996))および米国特許番号5235
033および5034506およびACSシンポジュウム、シリーズ580、第
6および7章「アンチセンス研究における炭水化物の改質」(Ed.Y.S.S
anghuiおよびP.Dan Cook出版)を含めた非リボース主鎖を包含
する。1つ以上の炭素環式砂糖(carbocyclic sugar)を含有
する核酸も、核酸の定義の中に含まれる(Jenkinsら,Chem.Soc
.Rev.(1995)169−176頁)。いくつかの核酸類縁体は、Raw
ls、C&E News1997年6月2日35頁に記載されている。核酸類縁
体は、「ロックされた核酸(locked nucleic acids)」を
も包含する。これらの参考文献の全てを明確に参考として組み入れた。リボース
−ホスフェート主鎖のこのような改質は、電子遷移部分の添加を容易にするため
に行われてもよいし、あるいは生理学的環境下にある分子の安定性および半減寿
命を増加させるために行われてもよい。
【0061】 当業者により評価されているように、これらの核酸類縁体は、本発明において
も使用される。さらに天然産の核酸と類縁体との混合物も例えば、伝導性オリゴ
マーのサイトあるいは電子遷移部分の付帯サイトで調製できるし、類縁構造も使
用できる。別法では、異なった核酸類縁体の混合物、および天然産の核酸と類縁
体との混合物も調製できる。
【0062】 ここで概略するように、核酸は、特定の(または特異的な)一本鎖構造であっ
ても良いし、二本鎖構造であっても良いし、あるいは二本鎖構造と一本鎖構造の
配列の双方の部分を含んでいても良い。核酸は、DNA、ゲノムおよびcDNA
、RNA、あるいはハイブリッドであっても良く、そこでは、核酸は、デオキシ
リボヌクレオチドおよびリボヌクレオチド、およびウラシル、アデニン、チミン
、シトシン、グアニン、イノシン、キササニンハイポキササニン、イソシトシン
、イソグアニンなどを含めた塩基の組み合わせであっても良い。本明細書で使用
されるように、「ヌクレオシド」という言葉は、ヌクレオチド、ヌクレオシドお
よびヌクレオシド類縁体、アミノ改質ヌクレオシドなどのような改質ヌクレオシ
ドを含む。さらに「ヌクレオシド」は、天然産でない類縁構造を含む。このよう
にして、例えば、各々が塩基を含むペプチド核酸の個々のユニット(unit)
は、ここではヌクレオシドとする。
【0063】 好ましい態様では、本発明は、標的核酸の検出法を提供する。「標的核酸」あ
るいは「標的配列」あるいは文法上での等価物(または実質的にそれらに等しい
物)とは、核酸の一本鎖構造での核酸配列を意味する。標的配列は、遺伝子、規
定配列(または制御配列)、ゲノムDNA、cDNA、mRNAおよびrRNA
を含むRNA、あるいはその他の部分であっても良い。より長い配列は、より特
異的であるということを理解した上で、核酸はどのような長さでもよい。サンプ
ル核酸を、100〜10000の塩基対のフラグメントに切断したり、いくつか
の好ましい態様では、ほぼ500塩基対のフラグメントを持った核酸に開裂した
り、分断したりすることが望ましい。当業者により認識されているように、相補
的標的配列は、多くの形態をとってもよい。例えば、それは、より大きい核酸配
列内、即ち、特に、遺伝子あるいはmRNAの一部、プラスミドあるいはゲノム
DNAの制限フラグメントに含まれてもよい。
【0064】 以下で更に十分に説明するが、プローブ(プライマーを含む)は、サンプル中
の標的配列の有無を決定(または測定)するために、標的配列にハイブリダイズ
させられる。一般的にいえば、当業者にとっては、この用語は良く理解されてい
る。
【0065】 標的配列は、隣接している(即ち、接触している)か、あるいは離れていてい
ることもある異なった標的ドメインから構成されていてもよい。例えば、ライゲ
ーション連鎖反応(LCR、ligation chain reaction
)技術を使用するとき、第1プライマーは、第1標的ドメインにハイブリダイズ
してもよく、また第2プライマーは、第2標的ドメインにハイブリダイズしても
よい。ドメインは、隣接しているか、あるいはポリメラーゼとdNTPとの使用
を組み合わせた1つ以上のヌクレオチドによって分離されていてもよく、以下で
さらに充分に概説する。
【0066】 「第1」および「第2」という用語は、標的配列の5’−3’配向に関して、
配列の配向を与える(または授与する)ことを意味するものではない。例えば、
相補的標的配列の5’−3’配向を仮定すると、第1標的ドメインは、第2ドメ
インに対して5’に位置しても良いし、第2ドメインに対して3’に位置しても
良い。
【0067】 好ましい態様では、標的検体は、蛋白質である。当業者により理解されている
ように、本発明を用いて検出される可能性のある蛋白の標的検体は、多数存在す
る。ここでは、「蛋白質」あるいは文法上の等価物(または実質的にそれらに等
しいもの)は、蛋白質、オリゴペプチドおよびペプチドを意味し、天然産でない
アミノ酸およびアミノ酸類縁体およびペプチドの構造を含む誘導体および類縁体
を意味する。この側鎖は、(R)または(S)構造でもよい。好ましい態様では
、アミノ酸は、(S)またはL−構造(または体)である。以下で述べるように
、蛋白質を結合リガンドとして使用すると、サンプル汚染物質による分解が遅く
なるため、蛋白質類縁体を利用することが好ましい。
【0068】 適当な蛋白質標的検体は、以下に限定されるものではないが、(1)免疫グロ
ブリン、特にIgEs、IgGs、およびIgMs、さらに特に治療上あるいは
診断上関係する抗体、限定されるものではないが、例えば、ヒトアルブミンに対
する抗体、アポリポ蛋白質(アポリポ蛋白質Eを含む)、ヒト絨毛性性腺刺激ホ
ルモン、コーチゾル、α−フェトプロテイン、チロキシン、チロイド刺激性ホル
モン(TSH)、抗トロンビン、医薬に対する抗体(抗糜爛薬(フェニトン、プ
リミドン、カルバリエゼピン、エトスクシミド、バルプロ酸、およびフェノバル
ビトール)、心臓活性薬(ジゴキシン,リドカイン、プロカイナミド,およびジ
ソピラミド)、気管支拡張剤(セオフィリン)、抗生物質(クロラムフェニコー
ル、スルフォンアミド)、抗鬱薬、免疫抑制剤、乱用薬(アンフェタミン、メタ
アンフェタミン、カナビノイド、コカインおよびアヘン薬)および数多くのウイ
ルスに対する抗体(オルソミクソウイルス(例えばインフルエンザウイルス)を
含む)、パラミクソウイルス(例えば、気管シンシチウムウイルス、ムンプスウ
イルス、はしかウイルス)、アデノウイルス、リノウイルス、コロナウイルス、
レオウイルス、トガウイルス(例えば、風疹ウイルス)、パルボウイルス、ポク
スウイルス(例えば、天然痘ウイルス、牛痘ウイルス)、腸内ウイルス(例えば
、ポリオウイルス、コクサキエウイルス)、肝炎ウイルス(A,B、C型を含む
)、疱疹ウイルス(例えば、疱疹シンプレックスウイルス、水痘−帯状疱疹ウイ
ルス、サイトメガロウイルス、エプシュタイン−バーウイルス)、ロタウイルス
、ノウオークウイルス、ハンタウイルス、アレナウイルス、ラブドウイルス(例
えば、狂犬病ウイルス)、レトロウイルス(HIV,HTLV−IおよびHTL
V−IIを含む)、パポバウイルス(例えば、パピロマウイルス)、ポリオマウ
イルス、およびピコマウイルス、など)、およびバクテリア(バシラス;ビブリ
オ例えばコレラ;エシェリキア例えば腸管毒産性大腸菌、シゲラ例えば赤痢;サ
ルモネラ例えばチフス;マイコバクテリア例えば結核、ハンセン病;クロストリ
ジウム例えばボトリヌス菌、破傷風、ジフィシル、ペルフリンゲン;コーニバク
テリア例えばジフテリア;連鎖状球菌、化膿菌、結核菌;ブドウ状球菌例えばア
ウレウス;ヘモフィルス例えばインフルエンザ;ナイセリア例えば髄膜炎,りん
病;エルシニア例えば、ランブリア、ペスト、シュードモナス例えばエルギノー
ザ、プチダ;クラミジア例えばトラコーマ;ボルデテラ例えば、百日ぜき;トレ
ポネーマ、例えばパラジウムなど)を含む広範囲の病原性あるいは非病原性原核
生物、)、(2)酵素(そして、他の蛋白)、以下に限定されるものではないが
、心疾患のためのインジケータおよび治療として使用される酵素を含む酵素、ク
レアチンキナーゼ、乳酸エステル脱水素酵素、アスパラギン酸アミノトランスフ
ェラーゼ、トロポニンT、ミオグロビン、フィブリノーゲン、コレステロール、
トリグリセライド、スロンビン、組織プラスミノゲンアクチベーター(tPA)
;アミラーゼ、リパーゼ、キモトリプシンとトリプシンを含む膵疾患インジケー
タ;コリンエステラーゼ、ビリルビンとアルカリ性ホスハターゼを含む肝機能酵
素とタンパク質:アルドラーゼ、前立腺酸ホスファターゼ、末端デオキシヌクレ
オチジルトランスフェラーゼ、とHIVプロテアーゼのような細菌性でウイルス
性の酵素;(3)ホルモンおよびサイトカイン(それらの多くは、細胞の受容体
に対するリガンドとして役立っている)エリスロポエチン(EPO)、トロンボ
ポエチン(TPO)、インターロイキン(IL−1からIL−17を含む)、イ
ンスリン、インスリン様成長因子(IGF−lとIGF−2を含む)、上皮成長
因子(EGF)、形質転換成長因子(TGF−αとTGF−βを含む)、ヒト成
長ホルモン、トランスフェリン、上皮成長因子(EGF)、低密度リポ蛋白、高
密度リポ蛋白、レプチン、VEGF,PDGF、繊毛状神経栄養因子、プロラク
チン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、カルシトニン、ヒト絨毛膜性腺刺激
ホルモン、コツリゾル、エストラジオール、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状
腺刺激ホルモン(TSH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロゲステロンおよび
テストステロン;および(4)他のタンパク質(α−フェトプロテイン、癌胎児
性抗原CEA、ガン標識などを含む)。
【0069】 それに加えて、抗体が発見され得る生体分子、または、同様に直接発見され得
る生体分子;すなわち、ウイルスあるいは細菌性の細胞、治療薬および乱用薬等
の検出が直接行なわれてもよい。
【0070】 適当な標的検体は、以下に限定されるものではないが、乳癌のための標識(C
A15−3、CA549、CA27.29)、ムチン(mucin)状癌腫関連
抗原(MCA)、卵巣癌(CA125)、膵臓癌(DE−PAN−2)、前立腺
癌(PSA)、CEAおよび結腸直腸癌および膵臓のガン(CA19、CA50
、CA242)を含めた炭水化物を含む。
【0071】 適当な標的検体は、以下に限定されるものではないが、アルミニウム、砒素、
カドミウム、セレン、コバルト、銅、クロム、鉛、銀およびニッケルを含む金属
イオン、とりわけ重金属および/あるいは毒性金属を含む。
【0072】 これらの標的検体は、以下に限定されるものではないが、血液、リンパ液、唾
液、膣および肛門の分泌、尿、大便、汗、涙を含む体液、および肝臓、脾臓、骨
髄、肺、筋肉、脳などを含む固体の組織(tissue)の数多くの異なったサ
ンプルタイプであってもよい。
【0073】 それゆえに、本発明は、固体基板を含んで成る標的検体の検出用のデバイスを
提供する。本明細書で説明するように、この固体基板は、様々な物質から作るこ
とができて、多数の方法で構成することができ、そのことは当業者には明らかで
ある。それに加えて、単一のデバイスが、1以上の基板で構成されても良く、例
えば、その別々の「検出」カセットとインターフェイス(または界接する、in
terface)する「サンプル処理」カセットがあってもよい。原料サンプル
をサンプル処理カセットに加えて、検出用サンプルを調製するべく操作し、それ
(または検出用サンプル)をサンプル処理カセットから除去し、検出カセットに
加える。このデバイスがフィットする付加的な機能性を有するカセットがあって
もよく、例えば、PCR等の反応に作用をさせるためにサンプル・カセットと接
触して置かれた加熱要素(または発熱体、heating element)で
あってもよい。ある場合には、基板の1部は、除去可能であり得;例えば、全体
のサンプル・カセットが検出装置と接触しないように、取り外し可能な検出カセ
ットをサンプル・カセットは有している。例えば、引用することにより本明細書
に組み込まれている米国特許番号5,603,351とPCT US96/17
116を参照のこと。
【0074】 固体基板の組成は、そのデバイスを作るために使われている技術、デバイスの
使用法、サンプルの組成、検出される検体、ウェル(またはくぼみ)およびマイ
クロチャネルのサイズ、電子部品(electronic component
)の存在の有無等の様々な因子に依存している。また、一般的に、本発明の器具
は、簡単に減菌させる必要がある。
【0075】 好ましい態様では、固体基板は、多種の物質から作ることができる。好ましい
態様は、以下でより一般的に概説するように本発明のデバイスは、他の材料を含
んでいるが、当業者により理解されているように、固体基板としてセラミック部
品を利用している。これらは、以下に限定されるものではないが、シリコンウエ
ハ、二酸化シリコン、窒化シリコン、ガラスおよび溶融シリカ、ガリウムヒ素、
燐化インジウム、アルミニウム、セラミックス、ポリイミド、石英、プラスチッ
ク、樹脂およびポリメチルメタクリレート、アクリル、ポリエチレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレンおよび他のスチレン共重
合体(またはスチレン・コポリマー)、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエ
チレンを含む重合体(またはポリマー)、超合金、ジルカロイ、鋼(またはスチ
ール)、金、銀、銅、タングステン、モリブデン、タンタル、コバール(KOV
AR)、ケブラー(KEVLAR)、カプトン、マイラー(MYLAR)、真鍮
、サファイヤなどを含む。サンプル操作工程で、光ベースの技術(または光に関
連する技術)が必要とされるとき、高融点硼珪酸塩あるいは溶融シリカのような
高品質ガラスは、ガラスのUV透過性に好ましいものであり得る。さらに、本明
細書で概説するように、デバイスの内側表面は、必要に応じて、生体適合性、ま
たは流れ耐性(flow resistance)に対する非特異的結合を減少
させるべく、結合リガンドが付着できるような種々のコーティングを行っても良
い。
【0076】 好ましい態様では、固体の支持体は、米国特許出願番号09/235081;
09/337086;09/464490;09/492013;09/466
325;09/460281;09/460283;09/387691;09
/438600;09/506178および09/458534に概説されてい
るようなセラミックス材料を有して成り、本明細書ではそのまま引用することに
より組み込まれている。この態様では、このデバイスは、実質的にモノリシック
構造を形成させるために、積層され、一体に焼結されたグリーンシートの層から
形成されている。グリーンシートは、ガラス、ガラスセラミック、セラミックあ
るいはそれらの混合物の無機粒子を含むコンポジット材料であり、ポリマーバイ
ンダー中で分散され、また可塑剤および分散剤のような添加剤を含んでいても良
い。そのグリーン・シートは、好ましくは、厚さ50〜250ミクロンのシート
形状である。セラミック粒子は、典型的には、酸化アルミニウムまたは酸化ジル
コニウムのような金属酸化物である。ガラス−セラミック粒子を含むこのような
グリーンシートの例としては、E.I.デュポン・ド・ネモアーズ・アンド・カ
ンパニー(E.I.Du Pont de Nemours and Comp
any)により販売されている「AX951」がある。酸化アルミニウム粒子を
含むグリーンシートの例としては、フェロ社(Ferro Crop)から販売
されている「フェロアルミナ(Ferro Alumina)」がある。グリー
ンシートの組成は、特定の用途に適合するように客先で配合(custom f
ormulate)しても良い。グリーンシート層を一体に積層し、焼成させて
、実質的にモノシリックな多層積層構造を形成させる。セラミックのグリーンシ
ートの製造、加工および用途は、リチャード・E・ミスチヤー(Richard
E.Mistler)の「テープ鋳造(Tape Casting):電子産
業のニーズを満たす基礎プロセス(The Basic Process fo
r Meeting the Needs of Electronics I
ndustry)」セラミック・ブレチン(Ceramic Bulletin
)、69巻(No.6)1022−26(1990)および米国特許番号399
1029(引用することにより本明細書に組み込まれている)中で、一般的に説
明されている。
【0077】 (デバイス100および200として図27〜図30に示したデバイスのよう
な)デバイスを製造する方法は、好ましくは厚さ50〜250ミクロンのグリー
ンシートのシートを供給することから始める。必要に応じて、より小さなデバイ
スあるいはより大きなデバイスが使用されるが、このグリーンシートのシートは
典型的には従来の加工では6インチ×6インチのような所望の大きさにカットさ
れている。所望の構造を形成させるために、各グリーンシート層を、バイアス(
vias)、溝型(またはチャネル)、キャビテイ(cavity)などの種々
の技術を用いて、最終多層構造中で表面加工(texture)してよい。
【0078】 グリーンシートを作るために、種々の技術を用いてもよい。例えば、グリーン
シート層の部分は、バイアスあるいは溝型を形成するために打ち抜かれる(また
はパンチされる、punch)。この操作は、パシフィック・トリネチック社(
Pacific Trinetics Corp.)のモデルAPS8718自
動パンチングシステム(Model APS−8718 Automated
Punch System)のような従来の多層セラミックパンチを用いて行な
われる。材料の1部を打ち抜く替わりに、溝型およびウェルのような形状(fe
ature)によって、所望の構造のネガ像(またはネガティブ・イメージ、n
egative image)を持つエンボス板に対して、グリーンシートを押
しつけることにより、グリーンシートの表面に浮き彫り細工を施してもよい(ま
たはエンボスもしくは型押してもよい、emboss)。また、このような細工
(または表面加工、texturing)は、パシフィック・トリネチック社の
LVS−3012等のシステムにより、レーザーを有するレーザー装置(または
レーザー設備)により達成しても良い。
【0079】 そして、各々の細工を施した(または表面加工された)グリーンシート層に対
して、多種類の材料を好ましくは厚膜ペーストの形状で用いても良い。例えば、
グリーンシート層上に金属含有厚膜ペーストを蒸着(または付着、deposi
t)させて、電気伝導性の経路を提供しても良い。厚膜ペーストは、典型的には
、有機ビヒクル(または有機賦形剤、organic vehicle)中に分
散する粉末の形状で、金属あるいは誘電体のような所望の材料を含んでいても良
いし、さらにこのペーストは、スクリーン印刷法のような所望の蒸着技術に対し
て適当な粘度をもつように構成されている。この有機ビヒクルは、樹脂、溶媒、
界面活性剤、および流動制御剤を含んでいても良い。厚膜ペーストも、焼結に適
するようにガラス・フリット等のフラックスを少量含んでいても良い。この厚膜
技術は、J.D.プロヴァンス(J.D.Provance)、「厚膜材料の特
性レビュー(Performance Review of Thick Fi
lm Materials)」絶縁/回路(1977年4月)、およびモートン
.L.トファー(Morton L.Topfer)、「厚膜マイクロエレクト
ロニクス、組み立て、設計、応用(Thick Film Microelec
tronics、Febrication、Design and Appli
cations)」(1977年)41−59頁(引用することにより本明細書
に組み込まれている)にて更に記載されている。
【0080】 厚膜ペースト中に存在する有機ビヒクルの量を調節することによって、生成し
た厚膜の多孔性を調節できる。詳しくは、厚膜ペースト中の有機ビヒクルの割合
を増加することによって、厚膜の多孔性を増加させることができる。同様に、有
機バインダーの割合を増加させることによって、グリーンシート層の多孔性を増
加させることができる。厚膜およびグリーンシート層の多孔性を増加させる他の
方法は、有機ビヒクル、有機バインダー中で、有機ビヒクル中に溶解しない別の
有機相中を分散させることである。ポリマーの微小粒子(またはマイクロ球、m
icrosphere)は、この目的のために有利に使用できる。
【0081】 電気伝導性の経路を加えるために、厚膜ペーストは、典型的には、銀、白金、
パラジュウム、金、銅、タングステン、ニッケル、スズ、またはそれらの合金の
ような金属粒子を含む。銀ペーストが好ましい。適当な銀ペーストの例は、イー
.アイ.デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニイにより販売されている
銀導電性組成物No.7025および7713である。
【0082】 厚膜ペーストは、スクリーン印刷によりグリーンシート層に好ましく用いられ
る。スクリーン印刷プロセスでは、厚膜ペーストは、グリーンシート層に対応す
るパターンで沈着するように、パターン形成されたシルクスクリーンを通して押
しつけられる。典型的には、シルクスクリーン・パターンは、露光することによ
り写真法でマスクに形成される。このようにして、導電性のトレースは、グリー
ンシート層の表面に付与される。グリーンシート層に存在するバイアスは、厚膜
−充填ペーストで充填しても良い。電気伝導性の材料を含む厚膜ペーストで充填
されていると、このバイアスは、層間の電気的接続を提供するように作用する。
【0083】 所望の構造が、グリーンシートの各層に形成された後、接着層が、グリーンシ
ートのどちらか一方の表面に付与されることが好ましい。好ましくは、接着剤は
室温接着剤である。このような室温接着剤は、室温以下、即ち約20℃以下のガ
ラス転移点をもつから、室温で基板を結合する事が出来る。さらに、化学変化を
受けること、あるいは基板の成分と化学反応すること、あるいは基板の成分を溶
解することよりもむしろ、そのような室温接着剤は、基板表面にまで侵入してい
くことにより、基板を一体に接合する。ときには、室温接着剤は、「感圧接着剤
」とも呼ばれる。適当な室温接着剤は、典型的には、水系エマルジョンとして供
給され、ローム・アンド・ハース社およびエア・プロダクト(Air Products)社
から入手できる。例えば、エアプロダクト社から「フレックスクリル(Flexcryl
)1653」として販売されている材料は、具合良く作用することが解った。
【0084】 室温接着剤は、常套のコーティング技術でグリーンシートに適用(または塗布
)される。コーティングをしやすくするために、使用するコーティング技術、な
らびに出発材料の粘度および固形分に応じて、供給される感圧接着剤を水で希釈
することが、しばしば望ましい。コーティング後、室温接着剤は、乾燥させる。
室温接着剤の膜の乾燥厚さは、好ましくは1〜10ミクロンであり、また、厚さ
は、グリーンシートの全表面で均一であるべきである。15ミクロンを越える膜
厚さは、望ましくはない。このような接着剤の厚い膜の場合には、除去しなけれ
ばならない大量の有機材料のために、燃焼中にボイドあるいは剥離が起こる。乾
燥したとき、約0.5ミクロン以下のような膜では、層間の接着が不十分になる
から、薄すぎる。
【0085】 従来のコーティング技術の中から、スピンコーティングおよびスプレー法が、
好ましい方法である。スピンコーテイングを使用する場合、10gの「フレック
スクリル(1653)」に対して、1gの脱イオン水を添加することが好ましい
。スプレー法を使用する場合、噴霧しやすくするために、さらに高い希釈レベル
が好ましい。さらに、室温接着剤を噴霧する場合には、グリーンシート上に接着
剤が沈着したときに材料がすぐに乾燥するように、高い温度、例えば60〜70
℃にグリーンシートを保持することが好ましい。瞬間乾燥は、より均一で均質な
接着剤膜をもたらす。
【0086】 室温接着剤をグリーンシート層に適用した後、この膜を重ね合わせ、多層グリ
ーンシート構造体を形成する。各層の構造間で所望の位置合わせを維持するよう
に、この層は、整列金型(または位置合わせダイ)中に積み重ねることが好まし
い。この整列金型を使用するとき、整列穴を各グリーンシート層に加えなければ
ならない。室温接着剤を使用する場合、典型的には、重ね合わせプロセスのみが
、グリーンシート層を一体に結合するのに十分である。換言すれば、層を一体に
結合させるのに、ほとんど圧力を必要としないか、全く必要としない。しかしな
がら、層の結合をより確実なものとするために、層を積み重ねた後にそれらを一
緒にラミネートすることが好ましい。
【0087】 ラミネート・プロセスは、積み重ねられた層に対して圧力を加えることを含む
。例えば、常套のラミネート・プロセスでは、約1000〜1500psiの1
軸方向の圧力が、積み重ねられたグリーンシート層に対して加えられ、その後7
0℃のような高い温度で、約10〜15分間、約3000〜5000psiの均
衡圧力(または等圧)が加えられる。常套のラミネート・プロセスを使用すると
きには、グリーンシート層を結合するのに接着剤を用いる必要が無い。
【0088】 しかしながら、内部又は外部のキャビテイおよびチャンネルのような構造の寸
法(またはディメンジョン)にわたって、良好な制御を行うためには、2500
psi以下の圧力が好ましい。キャビテイおよびチャンネルのような、より大き
い構造の形成を許容するためには、さらにより低い圧力がより好ましい。例えば
、2500psiのラミネート圧力を使用すると、形の良い内部キャビテイおよ
びチャンネルのサイズは、ほぼ20ミクロン以下に制限される。したがって、1
000psi未満の圧力は、ある程度寸法が制御されて、約100ミクロンより
大きなサイズを持つ構造が形成されることを可能にするから、より好ましい。3
00psi未満の圧力は、ある程度寸法が制御されて、250ミクロンより大き
なサイズを持つ構造が形成されることを可能にするから、さらにより好ましい。
ここでは「ゼロ近傍の圧力」としている100psi未満の圧力は、多層構造物
中に形成され得る内部および外部のキャビテイおよびチャンネルのサイズに関し
て、このような圧力では殆ど制約が存在しないことから、最も好ましい。
【0089】 ラミネート・プロセスにおいて、圧力は、1軸方向プレスにより適用すること
が好ましい。
【0090】 別法として、100psi未満の圧力は手で加えてよい。半導体素子組み立て
のように、多くのデバイスが各シートに存在していてよい。
【0091】 したがって、ラミネート後、多層構造物は、個々のデバイスを分離するために
、常套のグリーンシートダイシング装置あるいは切断装置を用いて、さいの目に
切ってもよい。室温接着剤により付与された高いレベルのピーリング耐性および
せん断抵抗のために、ダイシング工程で、エッジからの層剥離が起こることはほ
とんどない。ダイシングの後、数層がエッジ近辺で分離した場合、デバイスの残
りの部分に悪影響を与えることなく、影響を受けたエッジに手で圧力を加えるこ
とにより、簡単に再積層ができる。
【0092】 最終加工工程は、積層された多層グリーンシート構造物を「グリーン状態」か
ら転換して、完成された実質的にモノリシックな多層積層構造物を形成するため
に、焼成する(または火に当てる)ことである。この焼成工程は、温度が上昇す
るにしたがって、2つの重要な段階で起きる。第1の重要な段階は、250〜5
00℃の温度範囲で起きるバインダー焼尽(またはバーンアウト)段階であり、
この間グリーンシート層中のバインダーおよび適用された厚膜ペースト中の有機
成分のような他の有機材料は、構造物から除去される。
【0093】 次の重要な段階、すなわち、より高温で起きる焼結段階では、多層構造物が緻
密になり、実質的にモノリシックになるように、無機粒子が一緒に焼結する。使
用される焼結温度は、グリーンシートに存在する無機粒子の性質に応じて決まる
。多くのタイプのセラミックに対して、適当な焼結温度は、材料にもよるが、9
50〜1600℃の範囲である。例えば、酸化アルミニウムを含むグリーンシー
トに対しては、1400〜1600℃の焼結温度が、代表的である。窒化シリコ
ン、窒化アルミニウムおよび炭化シリコンなどのような他のセラミック材料は、
さらに高温の焼結温度、すなわち1700〜2200℃を必要とする。ガラスセ
ラミック粒子を持つグリーンシートに対しては、750〜950℃の焼結温度が
一般的である。ガラス粒子は、一般的にただ約350〜700℃だけの範囲の焼
結温度を必要とする。最後に、金属粒子は、金属にもよるが、概して550〜1
700℃の範囲の焼結温度を必要とする。
【0094】 典型的には、デバイスは、材料にもよるが、約4時間〜約12時間の間、焼成
される。一般的に、構造物から有機材料を除去するために、また無機粒子を完全
に焼結するために、充分な期間、焼成を続けるべきである。特に、ポリマーが、
グリーンシート中にバインダーとして存在し、かつ室温接着剤中に存在する。こ
れらのポリマーを分解し、また多層構造物からそれらを除去するために、十分な
温度と時間で焼成すべきである。
【0095】 典型的には、多層構造物は、焼成プロセスの間に体積減少することとなる。バ
インダー焼尽段階の間、約0.5%〜1.5%の体積減少が通常観察される。よ
り高い温度では、焼結段階の間に、約14%〜17%の更なる体積減少が一般的
に観察される。
【0096】 一方、焼成による体積変化は、制御できる。特に、グリーンシートおよび厚膜
ペーストのような、2つの材料中での体積変化を一致させるために、(1)粒子
の大きさ;(2)燃焼工程中に除去される有機成分(例えばバインダー)のパー
センテージ(または割合)を合わせるべきである。さらに、体積変化は、正確に
合わせる必要はないが、不一致はいずれも、デバイス中に内部応力をもたらす。
しかし、デバイスの両側に同一の材料あるいは構造を配置するという対称加工は
、ある程度まで材料の収縮の不一致を吸収できる。焼結温度または体積変化のい
ずれかにおいてずれが大きすぎると、幾つかの又は全てのデバイスの欠陥または
破損を招く。例えば、デバイスが、その個々の層に分離することがあり、あるい
は曲がったり、ねじれたりすることがある。
【0097】 上記したように、グリーンシート層に添加される異種材料は、グリーンシート
層とともに共焼成されるのが好ましい。このような異種材料は、厚膜ペーストと
して、または他のグリーンシート層として添加したり、あるいは焼結後組み立て
工程で後に添加してもよい。共焼成の利点は、添加した材料が、グリーンシート
層に焼結され、一体となって実質的にモノシリックなマイクロ流動デバイス(Mi
crofluidic device)となることである。しかしながら、共焼成可能であるため
には、添加される材料は、グリーンシート層と一致する焼結温度および焼成に起
因する体積変化を有するべきである。焼結温度は、主として材料依存性であり、
このため焼結温度を一致させることは、ただ単に材料の適切な選択を必要とする
。例えば、銀は、電気伝導性の経路を提供するための好ましい金属であるが、も
しグリーンシート層が、1400〜1600℃の範囲の焼結温度を必要とするア
ルミナ粒子を含んでいると、銀の融点(961℃)が相対的に低いために、白金
のような他の金属を使用しなければならない。
【0098】 別法として、他の基板の追加あるいは2つの焼結後のピースの結合を、種々の
接着技術を用いて行うことが出来る。例えば、デバイスの「半分」を2つ、接着
するか、融着することが出来る。例えば、特定の検出プラットフォーム、および
高温で不安定なヒドロゲルまたは生物学的成分のような試薬混合物を、2つの「
半分」のものの間にサンドイッチすることもできる。別法として、開放チャンネ
ルまたはくぼみ(またはウェル;well)を含むセラミックデバイスを作り、追加
の基板または材料をデバイスの中に置き、その後それらを他の材料でシールして
もよい。
【0099】 基板は、捕獲結合リガンドのアレイからなる。当業者に理解されるように、い
ずれの数の異なる捕獲結合リガンドまたは捕獲プローブ(標的検体が核酸である
とき)を使用でき、種々様々なフォーマットで使用できる。好ましい態様は、マ
イクロ電極アレイまたはヒドロゲルアレイを利用する。これらは公知の技術であ
り、例えば、米国特許出願番号09/458553;09/458501;09
/572187;09/495992;09/344217;WO00/311
48;09/439889;09/438209;09/344620;PCT
US00/17422;09/478727に開示されており、全てこれらは、
明白に引用により全体が組み入れられる。
【0100】 本発明のいくつかの態様において、プローブは、約10〜約30のヌクレオチ
ド残基を含む配列を有するオリゴヌクレオチドプローブであり、そこでは、該プ
ローブは、マイクロ電極と接している共役ポリマーあるいは共重合体に付着させ
られている。プローブアタッチメントに使用される共役ポリマーあるいは共重合
体は、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフラン、ポリピリジ
ン、ポリカルバゾール、ポリフェニレン、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリフ
ルオレン、ポリインドール、それらの誘導体、それらの共重合体、およびそれら
の組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。好ましい態様では、
オリゴヌクレオチドプローブは、中性のポリピロールマトリックスを介してマイ
クロ電極に付けられる。
【0101】 本発明の他の態様では、プローブは、約10〜約30のヌクレオチド残基を含
む配列を有するオリゴヌクレオチドプローブであって、該プローブは、マイクロ
電極と接しているポリアクリルアミド・ゲル・パッドに付着させられている。
【0102】 当該分野で知られているように、試料は、種々の方法で調製され、かつ本発明
のデバイスに適用される。好ましい態様は、ECA標識の使用を必要としないシ
ステムの使用を指向しており、図1から14および実施例1から6を参照にして
、以下に説明する。
【0103】 この態様では、本発明の装置と方法を、ここでマイクロ電極上で固定化したオ
リゴヌクレオチドプローブと、生物試料中に含まれる標的核酸分子との間のハイ
ブリダイゼーション(またはハイブリッド形成)を用いて説明する。核酸のホス
フェート基は、生物学的に関係する全てのpH値において、負に帯電している。
このようにして、核酸の二重鎖(nucleic acid duplex)は、高い負の電荷密度
を持っている。核酸の電気的摂動に続いて、金属イオンの核酸へのインタカレー
ションあるいは結合のような強い相互作用が起きる。これらの相互作用は、核酸
の構造と電荷密度に依存している。(プローブのような)核酸分子の構造と電気
的性質は、プローブが適当な標的分子とハイブリダイズするときに変化するので
、この分子相互作用の結果は、ACインピーダンスの変化となる。この変化を本
発明の装置および方法において用いて、固定化されたオリゴヌクレオチドプロー
ブと標的核酸分子との間の「完全な」ハイブリダイゼーションと、不完全な又は
「ミスマッチ」なハイブリダイゼーションとを識別する。
【0104】 1つの態様では、本発明の装置は、支持基板、支持基板と接触している、プロ
ーブが固定化された複数のマイクロ電極、支持基板と接触している少なくとも1
つの対電極、各マイクロ電極における電気インピーダンス生成手段、標的分子の
存在下または不存在下における各マイクロ電極でのインピーダンス変化の検出手
段、および前記複数のマイクロ電極と接触している電解質溶液を含む。
【0105】 別の態様では、本発明の装置は、支持基板、支持基板と接触している複数のマ
イクロ電極、マイクロ電極と接触しかつプローブが固定化されている複数のポリ
アクリルアミド・ゲル・パッド、支持基板と接触している少なくとも1つの対電
極、各マイクロ電極における電気インピーダンス生成手段、標的分子の存在下あ
るいは不存在下における各マイクロ電極でのインピーダンス変化の検出手段、お
よび前記複数のマイクロ電極と接触している電解質溶液を含む。
【0106】 1つの態様において、装置は、オリゴヌクレオチドプローブが付着させられた
マイクロ電極を少なくとも5個、単一基板上に含むマイクロ・アレイ(または配
列)である。あるいは、配列されたオリゴヌクレオチドプローブは、本発明の装
置のマイクロ電極と接しているポリアクリルアミド・ゲル・パッドに付着させら
れる。最も好ましくは、特定のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチド、
または関連する(例えば、オーバーラップした)ヌクレオチド配列を有するオリ
ゴヌクレオチドの群が、複数のマイクロ電極の各々で固定化されている。さらに
好ましい態様では、各マイクロ電極で固定化されたオリゴヌクレオチドのヌクレ
オチド配列、および特定のマイクロ電極とそれに固定化されたオリゴヌクレオチ
ドのヌクレオチド配列との間の同一性と対応がわかる。
【0107】 好ましい態様において、プローブは、約10〜約100のヌクレオチド残基を
含むオリゴヌクレオチドであり、より好ましくは約10〜約50のヌクレオチド
残基を含むオリゴヌクレオチドであり、最も好ましくは約15〜約30のヌクレ
オチド残基を含むオリゴヌクレオチドである。別の態様では、プローブは、約1
0〜約5000の塩基対を含む核酸であり、より好ましくは約00〜約1000
の塩基対を含む核酸であり、最も好ましくは約200〜約500の塩基対を含む
核酸である。さらに好ましい態様では、固定化されているプローブは、約5〜約
500アミノ酸の残基を含むペプチドである。
【0108】 本発明の装置の好ましい態様では、基板は、シリコンから成る。別の態様では
、基板は、限定するものではないが、ガラス、プラスチック、ゴム、繊維、また
はセラミックを含む物質から作製される。マイクロ電極は、基板に埋め込まれて
おり、あるいは基板と接するように配置されている。
【0109】 好ましい態様では、マイクロ電極は、限定するものではないが、中実または多
孔質の形態であって、好ましくは箔もしくはフイルムである、金、銀、白金、チ
タンまたは銅のような金属、金属酸化物、金属窒化物、金属カーバイドあるいは
炭素を含む物質から作製される。ある好ましい態様では、このプローブは、限定
されるものではないが、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフ
ラン、ポリピリジン、ポリカルバゾール、ポリフェニレン、ポリ(フェニレンビ
ニレン)、ポリフルオレン、ポリインドール、それらの誘導体、それらの共重合
体、およびそれらの組み合わせを含む、共役ポリマーまたは共重合体に付着させ
られる。別の態様では、プローブは、マイクロ電極と接しているポリアクリルア
ミド・ゲル・パッドに付着させられている。
【0110】 本発明の基板は、0.01mm〜5cmの表面積を有し、1〜1×10 個のマイクロ電極を含む。1つの態様では、基板は、100mmの表面積を有
し、かつ10個のマイクロ電極を含み、各マイクロ電極は、それに固定化され
た特定の配列を有するオリゴヌクレオチドを有している。他の態様において、基
板は、100mmの表面積を有し、かつ10個のマイクロ電極を含み、各マ
イクロ電極は、特定の配列を有するオリゴヌクレオチドが、それに固定化された
ポリアクリルアミド・ゲル・パッドと接触している。好ましい態様において、マ
イクロ電極は、0.05mm〜0.5mmの間隔で離れるように基板上に配列さ
れている。最も好ましくは、マイクロ電極は、電極間の間隔が一定となるように
、中実の基板上で規則的に間隔をあけて配置される。
【0111】 本発明のいくつかの態様では、マイクロ電極は、基板の表面から突出しており
、その突出は、基板表面から1×10−8〜1×10−5cmだけ延びている。
他の態様においては、マイクロ電極は、基板に埋め込まれて、基板表面にて露出
している導電性材料の平坦なディスクから成り、基板は、マイクロ電極間のスペ
ースで絶縁体として作用する。
【0112】 本発明の好ましい態様では、マイクロ電極は、金の導電体およびガラス絶縁体
を含む。他の態様では、マイクロ電極は、銀、白金、チタン、銅の中実または多
孔質の膜、あるいは金属酸化物、金属窒化物、金属カーバイドあるいは炭素(グ
ラファイト)のような導電性基板を含む。別の態様では、マイクロ電極は、基板
ならびに/あるいはガラス、シリコン、プラスチック、ゴム、ファブリック(も
しくは繊維製品)、またはセラミックなどの絶縁体基板を含んで成る。本発明の
マイクロ電極は、0.01mm〜5cmの露出した導電性表面を有する。好
ましい態様では、露出した導電性材料は、100〜10000mmである。本
発明の1つの態様は、図1Aに示されており、そこでは、マイクロ電極は、ガラ
スキャピラリ管1を含み、超微細な白金線2を含み、そこには遷移(または連絡
)ワイヤー3が、ハンダづけ6されている。遷移ワイヤー3は、次にフックアッ
プワイヤー4にハンダづけ6されており、ワイヤー4が、キャピラリ管をシール
しているエポキシプラグ5から突出している。本発明の1つの態様では、ポリア
クリルアミド・ゲル材料7が、白金線2の露出表面にエッチングにより形成され
た凹部(またはリセス;recess)に充填される。
【0113】 幾つかの態様では、オリゴヌクレオチドプローブは、オリゴヌクレオチドとマ
イクロ電極との間の中性層を用いて、本発明の装置のマイクロ電極上に固定化さ
れている。好ましい態様において、この層は中性のポリピロールから成る。別の
態様において、この層は、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフラン、ポリピ
リジン、ポリカルバゾール、ポリフェニレン、ポリ(フェニレンビニレン)、ポ
リフルオレン、ポリインドール、それらの誘導体、それらの共重合体、およびそ
れらの組み合わせのような物質を含む。この層は、好ましくは、少なくとも約0
.001〜50mmの厚みであり、より好ましくは少なくとも約0.01〜10
mmの厚みであり、最も好ましくは少なくとも約0.5mmの厚みである。
【0114】 他の態様では、オリゴヌクレオチドプローブは、本発明の装置のマイクロ電極
と接触しているポリアクリルアミド・ゲル・パッド上に固定化されている。好ま
しい態様では、ポリアクリルアミド・ゲル・パッドは、マイクロ電極表面にエッ
チングにエッチングにより形成された凹部に埋め込まれている。ポリアクリルア
ミド・ゲル・パッドは、好ましくは、少なくとも約0.1〜30mmの厚みであ
り、より好ましくは少なくとも約0.5〜10mmの厚みであり、最も好ましく
は約0.5mmの厚みである。
【0115】 本発明の装置は、少なくとも1つの対電極を含む。本発明の好ましい態様では
、対電極は導電性材料を含み、個々のマイクロ電極の表面より有意に大きな露出
表面を有する。好ましい態様では、対電極は白金を含む。別の態様では、対電極
は、銀、金、白金、チタン、銅の中実または多孔質の膜、あるいは金属酸化物、
金属窒化物、金属カーバイドまたは炭素を含む。
【0116】 本発明の他の態様では、装置は、少なくとも1つの参照電極を含む。この参照
電極は、標的分子のさらなる定量化を希望する場合に、アッセイに使用される。
好ましい態様では、参照電極は、銀/塩化銀電極を含む。別の態様では、参照電
極は、金、白金、チタンもしくは銅の中実または多孔質の膜、あるいは金属酸化
物、金属窒化物、金属カーバイドまたは炭素を含む。本発明の装置を構成する電
解質溶液は、イオン伝導性であり、且つバイオ分子、最も好ましくは核酸または
ペプチドと反応し得る重合したカチオンあるいは金属カチオンを含む少なくとも
1つの塩を含む電解質溶液である。最も好ましくは、この塩は、マイクロ電極の
表面に対して少ない特異吸着を示すアニオンを更に含み、それにより、プローブ
と標的分子間の分子相互作用を検出する間のノイズを減少させる。
【0117】 本発明の好ましい態様では、核酸ハイブリダイゼーションを検出するために使
用される電解質溶液は、0.1M LiClOを含む。この電解質は、 Cl
が電極表面上に特異的に吸着せず、したがって低いバックグラウンドノイ
ズを発生させるので好ましい。さらに、Liは、その小さな寸法が、核酸の2
重鎖中へのLiカチオンのインタカレーションを促進し、且つより小さい拡散
抵抗を有するために好ましい。しかしながら、他の態様では、ACインピーダン
スは、1×SSCのようなハイブリダイゼーションバッファー中で測定されて、
プローブと標的分子との間の分子相互作用を追跡する。
【0118】 本発明の装置では、各マイクロ電極での電気インピーダンスを生成する手段は
、モデル1287電気化学インタフェース(ソラトロン(Solartron)社、ヒュ
ーストン、テキサス州)を有する1260インピーダンス/ゲイン−相解析器を
使用して行われ得る。他の電気インピーダンス測定手段は、限定されるものでは
ないが、ACブリッジおよびACボルタンメトリなどの電気化学セルに対して印
加されるDC電位に重ねられるAC信号摂動を用いた過渡的方法(transient me
thod)を含む。測定は、最大信号を生成する周波数を確かめるために、周波数を
スキャンすることにより求められたある周波数で行われ得る。標的分子の存在下
または不存在下での各マイクロ電極でのインピーダンス変化を検出する手段は、
上記した装置の1つを用いて行われ得る。
【0119】 本発明のさらに別の態様では、装置は、複数のくぼみをさらに含み、各くぼみ
は、少なくとも1つのマイクロ電極と少なくとも1つの対電極を含む。「くぼみ
」という言葉は、ここでは、通常の意味において使用され、マイクロ電極と少な
くとも1つの対電極が定められた容積の中に含まれる基板の部分を説明するため
に使用されている。
【0120】 本発明は、核酸ハイブリダイゼーションと関連したカチオン相互作用を検出す
ることにより、分子相互作用を検出するための装置および方法を提供する。使用
される検出方法は、最も好ましくはACインピーダンスであるが、測定可能な信
号を得るために、レポーターでラベル付けした部分を使用しないかあるいは必要
としない、いずれかの検出方法を含む。インピーダンスは、オリゴヌクレオチド
プローブと検出されるべき標的分子との間のミスマッチなハイブリダイゼーショ
ンを許容するのに十分に敏感であるハイブリダイゼーション反応の「識別特性」
(signature)を得るために、種々の周波数で測定される。ここで開示される本
発明の方法は、整然と並んだアレイ(通常、「バイオチップ」と呼ばれる)の規
定された領域に結合したプローブ分子と、プローブ分子と相互作用することが許
容されている試料中の標的分子との間の分子相互作用を、電気的に検出するのに
有用である。バイオチップ上で個々のプローブ分子を付着したマイクロ電極を配
列することにより、多くのプローブの平行測定を、単一のアッセイで行うことが
出来る。
【0121】 本発明は、さらに、ACインピーダンスを用いて、ペプチド結合と関連するカ
チオン相互作用を検出するための装置および方法を提供するが、測定可能な信号
を得るために、レポーターでラベル付けされた部分を使用しない。この方法は、
整然と並んだペプチド・アレイの規定された領域に結合したプローブ分子と、プ
ローブ分子と相互作用することが許容されている試料中の標的分子との間の分子
相互作用を、電気的に検出するために使用される。バイオチップ上で個々のプロ
ーブ分子を付着したマイクロ電極を配列することにより、多くのプローブの平行
測定を、単一のアッセイで行うことが出来る。
【0122】 さらに本発明の装置および方法は、カチオンで、最も好ましくはリチウムカチ
オンで呼び出し得る(または識別し得る)分子相互作用に関与できる物質のアレ
イとともに使用されるようにすることができる。そのような相互作用は、リガン
ド−リセプタ相互作用、酵素−阻害剤相互作用および抗原−抗体相互作用を含む
【0123】 本発明の装置および方法の重要な利点は、それらが、標的分子をラベル付けす
ることに依存していないことである。ラベル付け工程を無くすことにより、アッ
セイのコストは、簡略化される上に削減され、それにより電気的検出を容易にし
、使用にあたって、コスト効率が良い。さらに、標的分子がラベル付けされるこ
とを必要としないので、本発明の方法が用いられるアッセイの範囲が広がった。
例えば、本発明は、化学的に不安定なRNAをラベル付けすることなく、あるい
はRNAをcDNAに転換することを必要とせずに、遺伝子発現の研究において
RNA濃度の高感度且つ高分解能の測定を可能にしている。本発明の方法は、新
しいタイプのアッセイが開発されることを可能にし得る。
【0124】 別の態様において、本発明は、ECAラベルの使用およびヒドロゲル・アレイ
での検出を基にする。本発明の装置および方法は、マイクロ電極(ヒドロゲル多
孔質マイクロ電極)に接するように配置されたポリマーヒドロゲルに固定された
オリゴヌクレオチドプローブと、生物試料中に含まれる電気化学的にラベル付け
された標的核酸分子との間のハイブリダイゼーションを使用して、説明する。
【0125】 好ましい態様において、本発明の装置は、支持基板、支持基板と接触している
複数のマイクロ電極、マイクロ電極と接触しており且つプローブが固定化されて
いる複数のポリアクリルアミド・ゲル・パッド、支持基板と接触している少なく
とも1つの対電極、各マイクロ電極における電気信号生成手段、電気化学的に活
性なレポーターでラベル付けされた標的分子の存在下または不存在下における各
マイクロ電極での電気信号の変化を検出する手段、および前記複数のマイクロ電
極とポリマーヒドロゲル・パッドと対電極と接触している電解質溶液を含む。こ
のポリマーヒドロゲルは、特に限定されるものではないが、ポリアクリルアミド
、アガロースゲル、ポリエチレングリコール、細胞およびゾルゲルを含む、親水
性ポリマー材料から作られる。
【0126】 1つの態様においては、装置は、オリゴヌクレオチドプローブが付着させられ
たヒドロゲル多孔質マイクロ電極を少なくとも10個含むマイクロアレイであ
る。最も好ましくは、特定のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチド、あ
るいは関連する(例えば、オーバーラップする)ヌクレオチド配列を有するオリ
ゴヌクレオチドの群が、複数のヒドロゲル多孔質マイクロ電極の各々で固定化さ
れている。さらに好ましい態様では、各ヒドロゲル多孔質マイクロ電極で固定化
されたオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列、および特定のヒドロゲル多孔質
マイクロ電極とそこに固定化されたオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列との
間の同一性と対応がわかる。
【0127】 好ましい態様では、プローブは、約10〜約100のヌクレオチド残基、より
好ましくは約10〜約50のヌクレオチド残基、最も好ましくは約15〜約30
のヌクレオチド残基を含むオリゴヌクレオチドである。別の態様において、プロ
ーブは、約10〜約5000の塩基対、より好ましくは約100〜約1000の
塩基対、最も好ましくは約200〜約500の塩基対を含む核酸である。さらに
好ましい態様において、固定化されているプローブは、約5〜約500のアミノ
酸残基を含むペプチドである。
【0128】 本発明の装置の好ましい態様では、基板は、シリコンから成る。別の態様では
、基板は、ガラス、プラスチック、ゴム、ファブリック(もしくは繊維製品)、
またはセラミックを含む物質から作製されるが、これらに限定されない。ヒドロ
ゲル多孔質マイクロ電極は、基板に埋め込まれており、あるいは基板と接するよ
うに配置される。
【0129】 好ましい態様において、マイクロ電極は、限定するものではないが、中実また
は多孔質の形態であって、好ましくは箔もしくはフイルムである金、銀、白金、
チタンまたは銅のような金属、金属酸化物、金属窒化物、金属カーバイドあるい
は炭素を含む物質から作製される。本発明の装置において、プローブは、マイク
ロ電極と接するように配置されているポリアクリルアミド・ゲル・パッドに付着
させられている。
【0130】 本発明の基板は、1〜1×10個のヒドロゲル多孔質マイクロ電極を含む、
0.01mm〜5cmの表面積を有する。1つの態様において、基板は、1
0000mmの表面積を有し、かつ10個のヒドロゲル多孔質マイクロ電極
を含み、各マイクロ電極は、そこに固定された特定の配列を持つオリゴヌクレオ
チドを有する。好ましい態様において、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極は、0.
05mm〜0.5mmの間隔で離れるように基板上に配列される。最も好ましく
は、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極は、中実の基板上で、電極間の間隔が一定と
なるように規則的に間隔をあけられる。
【0131】 本発明のいくつかの態様例では、ヒドロゲル多孔質マイクロ(微小)電極は、
基板の表面から突出しており、その突出は、基板表面から5×10−8〜1×1
−5cmの範囲にわたっている。他の態様例では、ヒドロゲル多孔質マイクロ
電極は、基板に埋設され、基板表面に露出する導電性材料の平らなディスクを有
しており、基板はヒドロゲル多孔質マイクロ電極どうしの間の空間で絶縁体とし
て機能している。
【0132】 本発明の好ましい態様例では、マイクロ電極は、金の導電体およびガラス絶縁
体を有している。他の態様例では、マイクロ電極は、銀、白金、チタン若しくは
銅の中実(solid)膜あるいは多孔質膜あるいは金属酸化物、金属窒化物、金属炭
化物あるいは炭素等の導電性基板を有している。別の態様例では、マイクロ電極
は、ガラス、シリコン、プラスチック、ゴム、繊維あるいはセラミックなどの絶
縁性物質及び/又は基板を有している。本発明のマイクロ電極は、0.01mm 〜0.5cmの範囲の露出した導電性表面を有している。好ましい態様例で
は、露出した導電性材料は100〜160000mmの範囲である。
【0133】 本発明の1つの態様例を図1Aに示しているが、そこでは、マイクロ電極は、
ガラスキャピラリ管1を有し、超微細な白金線2を含んでおり、そこには遷移ワ
イヤー3がハンダ6づけされている。遷移ワイヤー3は次にフックアップワイヤ
ー4にハンダ6づけされており、キャピラリ管をシールしているエポキシプラグ
5から突出している。本発明の1つの態様例では、ポリアクリルアミド・ゲル材
料7は、白金線2の露出表面にエッチングにより設けられた凹部に充填されてい
る。好ましい態様例において、ポリアクリルアミド・ゲル・パッドはマイクロ電
極表面にエッチングにより設けられた凹部に埋設されている。高分子ヒドロゲル
・パッドは、好ましくは、少なくとも約0.1〜30mmの厚みであり、さらに
好ましくは、少なくとも約0.5〜10mmの厚みであり、また最も好ましくは
約0.5mmの厚みである。本発明のヒドロゲル多孔質マイクロ電極の1つの態
様例では、オリゴヌクレオチドプローブはポリアクリルアミド・ゲル・パッド上
に固定されている。
【0134】 本発明の装置は、少なくとも1つの対向電極を有している。本発明の好ましい
態様例では、対向電極は、個々のマイクロ電極の表面積より著しく大きな露出表
面積を有する導電性材料を有している。好ましい態様例では、対向電極は、白金
を有している。別の態様例では、対向電極は、銀、金、白金、チタン、銅の中実
膜あるいは多孔質膜あるいは金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物あるいは炭素
からなっている。
【0135】 本発明の他の態様例では、装置は、少なくとも1つの参照電極を有する。この
参照電極は、標的分子のさらなる定量化を希望する場合には、アッセイに使用さ
れる。好ましい態様例では、参照電極は、銀/塩化銀電極を有している。別の態
様例では、、参照電極は、金、白金、チタン、銅の中実膜あるいは多孔質膜ある
いは金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物あるいは炭素からなっている。
【0136】 本発明のさらなる別の態様例では、装置は、さらに複数の窪みからなり、その
窪みの各々は、少なくとも1つのヒドロゲル多孔質マイクロ電極と少なくとも1
つの対向電極を有する。「窪み(well)」という用語は、本明細書において、一般
的な意味で用いられており、基板の一部であって、所定の空間の中にマイクロ電
極と少なくとも1つの対向電極を収容している部分を示すべく用いられている。
【0137】 本発明の方法では、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極に結合されたプローブ分子
と電気化学的にラベル付けされた標的分子との間の分子間相互作用が検出される
。本発明の方法で有用な電気化学的にラベル付けされた標的分子は、検出する分
子間相互作用に干渉しない電気化学的特異的レドックスレポーターを用いて、好
適な標的分子にラベル付けすることにより調製しても良い。本発明の方法の好ま
しい態様例では、標的分子は遷移金属錯体、最も好ましくはルテニウム、コバル
ト、鉄あるいはオスミウム等の遷移金属イオンを含む遷移金属錯体を有する電気
化学的レポーター群によりラベル付け(標識)される。
【0138】 本発明の方法の他の態様例では、標的分子は、以下のような電気化学的活性部
分を用いてラベル付けしてもよいが、これに限定されるものではない。
【0139】 水性飽和カロメル参照電極に対して有用なレドックス部分には、遷移金属錯体
、1、4−ベンゾキノン、フェロセン、テトラシアノキノジメタン、N,N,N
’,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミンあるいはテトラチアフルバレ
ンが含まれるが、これに限定されるものではない。
【0140】 Ag/AgCl参照電極に対して有用なレドックス部分には、9−アミノアク
リジン、アクリジンオレンジ、アクラルビシン、ダウノマイシン、ドキソルビシ
ン、ピラルビシン、エチジウムブロマイド、エチジウムモノアジド、クロロテト
ラサイクリン、テトラサイクリン、ミノサイクリン、ヘキスト33258、ヘキ
スト33342、7−アミノアクチノマイシンD、クロモマイシンA、ミトラ
マイシンA、ヴィンブラスチン、リファンピシン、Os(ビピリジン)(ジピ
リドフェナジン) 、Co(ビピリジン)3 3+、あるいはFe−ブレオマイ
シンが含まれる。
【0141】 本発明の方法の電気化学的活性なレポーターでラベル付けされた標的分子から
なる電気化学的活性部分は、場合により、約10〜約20オングストロームの長
さを有するリンカーを介して、標的分子に結合することが好ましい。このリンカ
ーは、炭化水素鎖(CH等の有機部分であってもよいし、あるいはエーテ
ル、エステル、カルボキシアミド、あるいはチオエーテル部分あるいはそれらの
組み合わせからなっていてもよい。このリンカーは、シロキサン(O−Si−O
)等等の無機部分であってもよい。リンカーの長さは、検出される分子間相互作
用に電気化学的活性部分が干渉しないように選択される。
【0142】 電気化学的接触は、本発明のヒドロゲル多孔質マイクロ電極の各々と接触する
電解質溶液を用いて有利に行われる。本発明の装置および方法において有用な電
解質溶液には、(約0.15M NaClに相当する)生理学的に適切なイオン
強度および中性pHのいずれかにの電解質溶液が含まれる。本発明の装置および
方法において有用な電解質溶液の例には、限定するものではないが、リン酸塩緩
衝生理食塩水、HEPES緩衝生理食塩水、および重炭酸ナトリウム緩衝生理食
塩水が含まれる。
【0143】 好ましい態様例では、本発明は、ACインピーダンスにおける変化を検出する
ことにより、分子間相互作用を検出するための装置および方法を提供する。イン
ピーダンスは種々の周波数で測定して、検出する標的分子とオリゴヌクレオチド
プローブとの間のミスマッチハイブリダイゼーションを許容するのに充分な感度
のハイブリダイゼーション反応の「識別特性(signature)」が得られる。ここで
開示される本発明の方法は、整然と並んだ配列(通常は「バイオチップ・アレイ
」と称される)配列されたアレイの規定された領域に結合するプローブ分子と、
プローブ分子と相互作用させられる試料中の電気化学的にラベル付けされた標的
分子との間の分子間相互作用を電気化学的に検出するために有用である。個々の
プローブ分子がバイオチップ上に付されているマイクロ電極を配列することによ
り、単一のアッセイにて多数のプローブの並列測定を行うことができる。
【0144】 本発明の装置の1つの態様例では、各マイクロ電極での電気インピーダンスを
生成するための手段は、モデル1287電気化学インタフェース(ソラトロン社
、ヒューストン、TX)を備えた1260インピーダンス/ゲイン−相解析器を
使用して行われる。他の電気インピーダンス測定手段には、ACブリッジおよび
ACボルタンメトリーなどの電気化学セルに印加されるDC電位に重畳されるA
C信号摂動を用いる過渡的方法が含まれるが、これに限定されるものではない。
測定は、最大の信号を生じる周波数を確認するために、周波数をスキャンするこ
とにより求められる特定の周波数にて行うことができる。電気化学的にラベル付
けされた標的分子の存在下あるいは不存在下での各マイクロ電極でのインピーダ
ンス変化を検出する手段は、上述したいずれか1つの装置を用いて行われる。
【0145】 本発明のもう1つの態様例では、限定されるものではないが、サイクリックボ
ルタンメトリ、ストリッピングボルタンメトリ、パルスボルタンメトリ、矩形波
ボルタンメトリ、ACボルタンメトリ、流体力学的変調ボルタンメトリ、電位ス
テップ法、電位差測定、電流測定、電流ステップ法、およびそれらの組み合わせ
法を含む他の電気的及び/又は電気化学的方法を用いて、プローブ分子と電気化
学的にラベル付けされた標的分子との間の分子間相互作用を検出することができ
る。これらの態様例において、電気信号は、電気化学的ラベル(標識)の酸化還
元電位で印加された電圧に対応する電流の流れである。
【0146】 本発明は、特定の標的核酸を有する核酸試料中の単一ヌクレオチド多形性(S
NP)を検出する装置および方法をも提供する。
【0147】 本発明のデバイスは、感染性疾患および遺伝的疾患の診断用の標的核酸を分析
するために特に有用である。標的核酸は、一般的に、感染剤疾患および遺伝的疾
患と関連する既知のヌクレオチド配列を有する遺伝子の一部である。さらに詳し
くは、疾患は、単一のヌクレオチドの突然変異(あるいは点突然変異)が原因で
起こるものである。このデバイスには、標的遺伝子に特異的な核酸オリゴヌクレ
オチド配列、並びに(「3’オフセット法」と称する)オリゴヌクレオチド配列
中の少なくとも1つのプローブのハイブリダイゼーションサイトに隣接する標的
配列中の特定の1つの塩基の同一性を検出及び測定するための、あるいは(「3
’包含法」と称する)配列中の少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプローブの
3’残基を含むための手段が組み込まれている。
【0148】 本発明は、第1電極を規定する表面に固定されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー又はプローブの配列を提供する。配列中の各アドレスにおける各オリゴヌクレ
オチド配列は既知のものであり、かつ該オリゴヌクレオチド配列中の少なくとも
1つのオリゴヌクレオチドは、アッセイする試料の核酸中の配列の部分に対して
相補的であることが好ましい。少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの配列は、
調べるべき(例えば突然変異又は遺伝子多形性について調べるべき)試料核酸中
のヌクレオチド位置のすぐ隣接位置へ伸長するように選択することが最も好まし
い。別法では、オリゴヌクレオチドは、突然変異あるいは遺伝子多形性のサイト
を含むように選択される;この後者の態様例では、配列中の少なくとも1つのオ
リゴヌクレオチドを試料中の核酸へ確実にハイブリダイゼーションさせるために
、多形の位置にある可能性あるヌクレオチドの1種を含むオリゴヌクレオチドの
多様性(multiplicity)を提供することが一般に好ましい。ハイブリダイゼーショ
ンおよび伸長反応は、反応チャンバー中およびハイブリダイゼーションバッファ
ー中で、試料中の核酸とそれに相補的である配列中のオリゴヌクレオチドとの間
でハイブリダイゼーションを生じさせる温度にて所定の時間行われる。
【0149】 1つの態様例では、本発明の装置は、支持基板、プローブが固定された支持基
板に接触している複数の第1電極(あるいはマイクロ電極の配列)、少なくとも
1つの対向電極および場合により参照電極、並びに複数のマイクロ電極、対向電
極および参照電極に接触する電解質溶液を有してなる。
【0150】 別の態様例では、本発明の装置は、支持基板、支持基板と接触している複数の
第1電極(あるいはマイクロ電極の配列)、マイクロ電極と接触しかつプローブ
が固定されている複数のポリアクリルアミド・ゲル・パッド、少なくとも1つの
対向電極および場合により参照電極、並びに複数のマイクロ電極、対向電極およ
び参照電極と接触する電解質溶液を有している。本発明の装置の好ましい態様例
では、基板は、シリコンで構成されている。他の態様例では、基板は、限定する
ものではないが、ガラス、プラスチック、ゴム、繊維、あるいはセラミックを含
む物質から調製される。
【0151】 オリゴヌクレオチドあるいはその配列が付けられている第1の表面を有する電
極は、次の材料の少なくとも1種から形成されている;銀、金、白金、銅などの
金属、それら金属の電気導電性の合金;酸化インジウム、酸化インジウム錫、酸
化亜鉛などの導電性金属酸化物;およびカーボンブラック、導電性エポキシなど
その他の導電性材料。
【0152】 好ましい態様例では、マイクロ電極は、限定するものではないが、固体若しく
は多孔質形態、さらに好ましくは、箔又はフィルムの形態の、金、銀、白金、チ
タン又は銅などの金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物又は炭素を含む基
板から形成される。ある好ましい態様例では、プローブは、限定されるものでは
ないが、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフラン、ポリピリ
ジン、ポリカルバゾール、ポリフェニレン、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリ
フルオレン、ポリインドール、それらの誘導体、共重合体、およびそれらの組み
合わせを含む共役ポリマーあるいは共重合体に付けられている。別の態様例では
、プローブは、マイクロ電極と接触するポリアクリルアミド・ゲル・パッドに付
けられている。
【0153】 本発明の基材は、0.01mm〜5cmの表面積を有し、1〜1×10 個のマイクロ電極を有する。1つの態様例では、基板は、100mmの表面積
を有し、かつ10個のマイクロ電極を有し、各マイクロ電極はそこに固定され
た特定の配列を有するオリゴヌクレオチドを有している。他の態様例では、基板
は、100mmの表面積を有し、10個のマイクロ電極を有し、各マイクロ
電極は、特定の配列を有するオリゴヌクレオチドが固定されたポリアクリルアミ
ド・ゲル・パッドに接触している。好ましい態様例では、マイクロ電極は基材上
において、0.05mm〜0.5mmの間隔で隔てられるように配されている。
最も好ましくは、マイクロ電極は固体の基板上において、互いに均一な間隔をお
いて規則的に隔てられている。
【0154】 1つの態様例では、装置は、オリゴヌクレオチドプローブが付けられている単
一基板上に少なくとも10個のマイクロ電極を有するマイクロアレイを有して
いる。あるいは、配列されたオリゴヌクレオチドプローブは、本発明の装置のマ
イクロ電極に接触するポリアクリルアミド・ゲル・パッドに付けられている。最
も好ましくは、特定のヌクレオチド配列を持つオリゴヌクレオチド、あるいは関
連する(例えば、オーバーラップする)ヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレ
オチドの群が、複数のマイクロ電極の各々に固定されている。さらに好ましい態
様例では、各マイクロ電極上に固定されているオリゴヌクレオチドのヌクレオチ
ド配列、および特定のマイクロ電極と、そこに固定されているオリゴヌクレオチ
ドのヌクレオチド配列との間の一致性及び対応関係が見出されている。
【0155】 本発明に使用されるプライマーあるいはプローブは、上限の長さおよび下限の
長さが経験的に決められる所定の長さを有するオリゴヌクレオチドであるのが好
ましい。プローブ長さの下限は、安定なハイブリダイゼーションである;短すぎ
るプローブは、アッセイのハイブリダイゼーション条件下では、単一塩基伸長の
ために充分な熱力学的に安定な2本鎖を形成しないことは、当業者に知られてい
る。プローブ長さの上限は、電気的に活性な部分によりラベル(標識)されたプ
ライマー伸長ユニットの人為的な組み込みをもたらす所定の応答標的領域以外の
領域で2本鎖を形成するプローブである。本発明に使用される好ましいオリゴヌ
クレオチドプライマーあるいはプローブは、約8〜約50、より好ましくは約1
0〜約40、さらに好ましくは約12〜約30、最も好ましくは約15〜約25
ヌクレオチド長を有する。しかしながら、より長いプローブ、すなわち40ヌク
レオチド長以上の長さのプローブを使用しても良い。
【0156】 本発明では、プライマーあるいはプローブは、アンカーリング基を介して第1
電極の表面に直接固定することが好ましい。当業者により理解されているように
、有利なアンカーリング基には、例えば、チオール類、カルボキシレート類、ヒ
ドロキシル類、アミン類、ヒドラジン類、エステル類、アミド類、ハライド類、
ビニル基、ビニルカルボキシレート類、リン酸塩類、シリコン含有有機化合物お
よびその誘導体を含む基又は部分が含まれる。例えば、標的DNAに対して相補
的なオリゴヌクレオチドは、チオール含有アンカーリング基を介して、金属の金
電極に共有結合的に結合する。好ましい態様例では、これらのアンカーリング基
の長さは、これらの分子の導電度が、ハイブリダイズしたプローブおよび標的D
NAおよびこれらのアンカーリング基を直列に介して、電気化学的レポーター群
から電極への電子の移動を妨げないように選択される。換言すれば、これらのア
ンカーリング基は、2本鎖の核酸より高い導電性を有することが好ましい。導電
度Sは、約10−6〜10−4−1cm−1、より好ましくは約10−5〜1
−1cm−1であり、これは約5オングストローム〜約200オングスト
ロームの長さのアンカーリング基に相当する。
【0157】 別法では、プライマーあるいはプローブは、第1電極の頂部に配置された中間
支持体に共有結合的に結合させることができる。この支持体は、TiOx、Si
、NOxなどの多孔質の無機材料の薄層、あるいはポリアクリルアミド、ア
ガロース、ニトロセルロース膜、ナイロン、およびデキストラン支持体などの多
孔質の有機ポリマーの薄層であることが好ましい。プライマーは、リンカーを介
して支持体に共有結合的に結合している。好ましいリンカー部分は、限定するも
のではないが、チオエーテル類、エーテル類、エステル類、アミド類、アミン類
、ヒドラジン類、カルボキシレート類、ハライド類、ヒドロキシル類、ビニル類
、ビニルカルボキシレート類、チオール類、リン酸塩類、シリコン含有有機化合
物およびその誘導体、およびその他のカルボキシレート部分を含む。さらに好ま
しくはビオチン−ストレプトアビジン対は中間支持体に結合するプローブ結合を
提供するのに遊離に配される。
【0158】 本発明の装置は、電流を流す第2電極および参照電極を有する。第2電極は、
例えば、金、銀、白金、銅などの金属及びそれらの合金;酸化インジウム、酸化
インジウム錫、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物;又はカーボンブラック、導電
性エポキシなどの他の導電性材料を含む導電性材料を有することが最も好ましい
。この中で最も好ましいのは、白金(Pt)線補助電極である。参照電極は、銀
線電極、銀/塩化銀(Ag/AgCl)参照電極、あるいは飽和カロメル電極で
あることが好ましい。
【0159】 この装置は、1個あるいは複数の反応チャンバーよりなり、各反応チャンバー
は前述の各電極の少なくとも1つと電気化学的に接触しており、各電極は電源お
よび電源制御手段に接続されている。本発明の目的のために、「電気化学的に接
触」という用語は、特に、2つの電極間に電位が生じたときには、電極を通して
電流が流れるように構成要素を接続することを意味する。
【0160】 電気化学的接触は、本発明の電極配列あるいはマイクロ電極配列の各々と接し
ている電解質溶液を用いて有利に提供される。本発明の装置および方法に有用な
電解質溶液には、(約0.15M NaClに相当する)生理学的に適切なイオ
ン強度および中性pHのいずれかの電解質溶液が含まれる。本発明の装置および
方法において有用な電解質溶液の例には、限定するものではないが、リン酸塩緩
衝生理食塩水、HEPES緩衝生理食塩水、および重炭酸ナトリウム緩衝生理食
塩水が含まれる。
【0161】 本発明の装置および方法を用いて単一塩基伸長を行うための好ましいポリメラ
ーゼは、エクソヌクリアーゼ活性をほとんど示さないかあるいは全く示さないポ
リメラーゼである。生理学的温度より高い温度、すなわち、50℃あるいは60
℃あるいは70℃で耐えてかつ生合成的に活性を示すポリメラーゼ、あるいは少
なくとも90℃〜約95℃までの温度に耐えるポリメラーゼが、より好ましい。
好ましいポリメラーゼとしては、T.aquaticus(パーキンエルマー社
、フォスター市、カリフォルニア州から商業的に入手可能)から得られるTaq
ポリメラーゼ、セクエナーゼ(登録商標)およびサーモ・セクエナーゼ(登録商
標)(USバイオケミカル社、クリーブランド市、オハイオ州から商業的に入手
可能)、Exo−Pfuポリメラーゼ(ニューイングランド・バイラボ社、バー
バリー市、マサチュセッツ州から商業的に入手可能)が挙げられる。
【0162】 本発明により提供されるSNP検出の方法は、(1)特定の位置を広げる1本
鎖核酸を得るために問題の標的核酸を含む試料を調製すること(典型的には、試
料を変性すること);(2)1本鎖の標的核酸を、応答するヌクレオチド塩基に
隣接する標的核酸中のヌクレオチド配列の部分とハイブリダイズする既知の配列
のオリゴヌクレオチドプライマーに接触させること(それにより、応答すべきヌ
クレオチド塩基が、2本鎖のプライマーの3’末端でアニールされるヌクレオチ
ド塩基の5’末端に隣接する、標的中において対を形成しない第1の塩基となる
ように、プライマーと標的の間に2本鎖を形成し;このオリゴヌクレオチドはア
ドレス可能な配列中で特定のアドレスを占拠する特定のオリゴヌクレオチドであ
ることが好ましい。); (3)2本鎖を、水性担体、ポリメラーゼ、および少なくとも1つのプライマー
伸長ユニットであって、伸長部分、場合により用いるリンカー、および電気化学
的検出部分を有してなるプライマー伸長ユニットを含む試薬と接触させること(
この場合に、ポリメラーゼによる触媒作用によるプライマー伸長反応によって、
プライマーの3’末端においてプライマー伸長ユニットの伸長部分が組み込まれ
、単一塩基によるプライマーの伸長が生じる);(4)組み込まれなかったプラ
イマー伸長ユニットを除くこと;並びに(5)伸長した2本鎖中の組み込まれた
プライマー伸長ユニットの同一性を、特異的な電気化学的検出部分によって測定
すること。
【0163】 プライマー伸長ユニット中の伸長部分は、鎖停止部分であることが好ましく、
最も好ましくは、ddATP、ddCTP、ddGTP、およびddTTPなど
のジデオキシヌクレオチドトリホスフェート(ddNTP)である;しかし、ヌ
クレオチド同族体、あるいはアラビノシドトリホスフェートなどの当業者に既知
の他のターミネータも、本発明の範囲内のものである。これらのddNTPは、
それらが、糖成分の3’位置でヒドロキシル基を欠いているという点で、通常の
デオキシヌクレオチドトリホスフェート(dNTP)とは異なっている。このこ
とによって、組み入れられたddNTPの鎖伸長を妨げ、かつ鎖が停止する。蛍
光染料あるいは放射性ラベルであった従来の検出部分とは異なり、本発明は、電
気化学的に検出され、最も好ましくは酸化還元反応によって検出される電気化学
レポーター基により標識された伸長ユニットを提供する。ヌクレオチド鎖中への
ddNTPの組み込みを干渉しない電気化学的識別型酸化還元標識化が好ましい
【0164】 場合により、調べるべき試料中の標的DNAは、当業者に既知のポリメラーゼ
鎖反応技術(PCR)など等のin vitroでの増幅反応によって増幅できる。本発
明の方法に使用する生物試料中の標的DNAを増加させることによって、ポリメ
ラーゼによる鋳型指向合成をより早くより正確に行われる。PCRなどのin vit
ro増幅法を用いることは、本発明の方法では任意であり、その特徴は、一般に検
出するのに充分な信号を発生させるためにそのような増幅を必要とする従来の検
出技術と比べて、本発明に開示する方法を有利に特徴付ける。本発明の方法の感
度が高いので、PCR後に必要とされる精製工程及び他のin vitro増幅法は不要
であり、このことによって本発明の方法の実施は簡略化される。
【0165】 単一塩基伸長は、ポリメラーゼの生化学的活性に対して適当なバッファー中で
、少なくとも1つのプライマー伸長ユニットの存在下で、ポリメラーゼを使用す
ることにより行われる。プライマー伸長ユニットの好ましい態様例の一般式は、 ddNTP−L−R [式中、ddNTPは、ddATP、ddGTP、ddCTP、およびddTT
Pを含むジデオキシリボヌクレオチド・トリホスフェートを表し、Lは任意のリ
ンカー部分を示し、Rは電気化学的レポーター基、好ましくは電気化学的活性部
分、最も好ましくは酸化還元部分を示す。]
【0166】 好ましい態様例では、各鎖停止ヌクレオチド種(例えば、ジデオキシ(dd)
ATP、ddGTP、ddCTP、およびddTTP)は、異なる電気化学的レ
ポーター基によりラベル付けされ、その場合に各レポーター基はそれぞれ電気化
学的に識別可能な異なる還元/酸化(レドックス)電位を有することが尤も好ま
しい。この点に関しては、DNA分子を含むヌクレオチドはそれ自身は電気的に
活性であり;例えば、グアニンおよびアデニンはそれぞれ、約0.75Vおよび
1.05Vで電気化学的に酸化されるということが理解されるであろう。従って
、本発明のプライマー伸長ユニットを有する電気化学的レポーター基の還元/酸
化電位は、組み込まれるヌクレオチド自身の固有の還元/酸化電位から識別でき
ることが一般に好ましい。以下の電気化学的種は、本発明の電気化学的レポータ
ー基として提供される電気化学的活性部分の例であるが、これに限定されない(
酸化(+)電位又は還元(−)電位(ボルト単位)をカッコ内に示す)。
【0167】 水性飽和カロメル参照電極に有用な酸化還元部分には、1、4−ベンゾキノン
(−0.54V)、フェロセン(+0.307)、テトラシアノキノジメタン(
+0.127V、−0.291V)、N,N,N’,N’−テトラメチル−p−
フェニレンジアミン(+0.21)、テトラチアフルバレン(+0.30V)が
含まれる。 Ag/AgCl参照電極に有用な酸化還元部分には、9−アミノアクリジン(
+0.85V)、アクリジンオレンジ(+0.830V)、アクラルビシン(+
0.774V)、ダウノマイシン(+0.446V)、ドキソルビシン(+0.
440V)、ピラルビシン(+0.446V)、エチジウムブロマイド(+0.
678V)、エチジウムモノアジド(+0.563V)、クロロテトラサイクリ
ン(+0.650V)、テトラサイクリン(+0.674V)、ミノサイクリン
(+0.385V)、ヘキスト33258(+0.586V)、ヘキスト333
42(+0.571V)、7−アミノアクチノマイシンD(+0.651V)、
クロモマイシンA(+0.550V)、ミトラマイシンA(+0.510V)
、ヴィンブラスチン(+0.552V)、リファンピシン(+0.103V)、
Os(ビピリジン)(ジピリドフェナジン)(+0.72V)、Co(ビピ
リジン)(+0.11V)、あるいはFe−ブレオマイシン(−0.08V)
が含まれる。 (このレドックスデータは、バード&フォールクナー、Ellectroche
mical Method(1980)、JohnWiley & Sons社
、および橋本ら、Analytica Chimica Acta 286:2
19−224(1994)から転載)
【0168】 本発明の電気化学的レポーター基を有する電気化学的活性部分の選択は、溶液
中に存在する他のレドックス部分を除く部分を検出するため、並びに、生物試料
の核酸とアレイに含まれるオリゴヌクレオチドとの間のハイブリダイゼーション
による標識化への干渉を避けるために最適化される。
【0169】 本発明の鎖停止ヌクレオチドを含む電気化学的活性部分は、場合により、リン
カー、好ましくは約10〜約20オングストロームの長さを有するリンカー(L
)を介して伸長ヌクレオチドに結合する。このリンカーは、炭化水素鎖(CH等の有機部分であってもよいし、あるいはエーテル、エステル、カルボキシ
アミド、あるいはチオエーテル部分あるいはそれらの組み合わせを有していても
よい。このリンカーは、シロキサン(O−Si−O)等等の無機部分であっても
よい。リンカーの長さは、電気化学的活性部分Rが、結合されたオリゴヌクレオ
チドプライマーと標的核酸との間の核酸ハイブリダイゼーション、あるいはポリ
メラーゼによる鎖伸長を干渉しないように選択される。
【0170】 好ましい態様例では、単一塩基伸長は、サイクリックボルタンメトリ(CV)
、あるいはストリッピングボルタンメトリ等の標準電気化学的手段により検出さ
れる。例えば、電流は、特定のラベル付けされたプライマー伸長ユニットの各々
に対して特異的な第1電極に対する掃印電圧の関数として記録される。特定の塩
基の組み込みおよび伸長は、適当な酸化還元電位での電極中の電流量として検出
されるプライマー伸長ユニットに特有の酸化あるいは還元ピークにより、同定さ
れる。
【0171】 さらなる態様例では、本発明の方法および装置の実施に有用な他の電気的及び
/又は電気化学的方法には、限定されるものではないが、ACインピーダンス、
パルスボルタンメトリ、方形波ボルタンメトリ、ACボルタンメトリ(ACV)
、流体力学的変調ボルタンメトリ、電位ステップ法、電位差測定、電流測定、電
流ステップ法、およびそれらの組み合わせ法が含まれる。これらの全ての方法に
おいて、電流は、特定のラベル付けしたプライマー伸長ユニットの各々に対して
特異的な第1電極に対する掃印電圧の関数として記録される。差は、電圧範囲を
掃印するのに用いられる入力/プローブ信号の型及び/又は入力/プローブ信号
の形状である。例えば、サイクリックボルタンメトリでは、DC電圧掃印が行わ
れる。ACVでは、AC信号が、電圧掃印に重ねあわされる。方形波ボルタンメ
トリでは、方形波が、電圧掃印に重ね合わされる。伸長した種の一致性を測定す
ることができるように、オリゴヌクレオチド配列中のそれぞれの位置(「アドレ
ス」)から信号が記録されることが最も好ましい。伸長ユニットを含むヌクレオ
チドの一致性は、電流が検出される酸化還元電位から求められる。
【0172】 単一塩基伸長反応を行うために本発明の装置を使用するにあたり、(レドック
スラベルの付いたddNTP等の)電気化学的ラベルでラベル付けされた少なく
とも1つの鎖停止ヌクレオチド、ポリメラーゼと相溶性を有し試験条件下で標的
核酸とプライマーオリゴヌクレオチドとの間のハイブリダイゼーションを許容す
るのに充分な塩濃度を有するハイブリダイゼーションバッファー、およびTaq
DNAポリメラーゼあるいはサーモ・セクエナーゼなどのDNAポリメラーゼを
含む反応混合物が調製される。例えば、90℃以上の温度で培養して変性した1
本鎖標的核酸を脱イオン水で、ハイブリダイゼーションに適した濃度になるまで
希釈して反応混合物に添加する。得られるハイブリダイゼーション混合物を、電
極がそれに連結される既知の配列を有するプライマーの多様性を有する第1電極
を有する本発明の装置の反応チャンバーに封入する。プライマーの少なくとも1
つは、試験に使われるハイブリダイゼーション条件下で応答するヌクレオチド塩
基にすぐ隣接した標的のヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズすることがで
きるヌクレオチド配列を有している。
【0173】 プライマーと標的との間の2本鎖が形成され、その場合に応答すべきヌクレオ
チド塩基は、2本鎖中のプライマーの3’末端にてアニールされる5’ヌクレオ
チド塩基の5’側に隣接する標的内の第1の不対塩基である。アニールされたプ
ライマーの3’末端の単一塩基伸長は、電気化学的活性な部分によりラベル付け
された停止ヌクレオチドをプライマー中に組み込むことにより達成される。プラ
イマー配列およびラベル付けされた鎖停止ヌクレオチドは、ヌクレオチドの組み
入れが、標的中の応答するヌクレオチドの一致性(すなたち、突然変異体、野生
型、あるいは多形性)の情報を提供するように選択される。
【0174】 あるいは、プローブは、応答する塩基に対応し及びハイブリダイズする3’末
端残基を有する。この態様例では、3’末端残基に「ミスマッチ」を有するオリ
ゴヌクレオチドは、ハイブリダイズするが、ポリメラーゼにより伸長することは
ない。オリゴヌクレオチドプローブの配列が配列中のそれぞれの位置において既
知であることを条件として、レドックスラベルに応答するプライマー伸長ユニッ
トの組み入れを検出することによって、応答するヌクレオチド塩基の一致性につ
いての情報が提供される。
【0175】 SBE反応を行った後、電極を厳密に(すなわち、低塩および低誘電定数(例
えば、0.1×SSC:0.015M NaCl、15mM クエン酸ナトリウ
ム,pH7.0)の溶液中で、場合によりドデシル硫酸ナトリウム等の洗浄剤を
含み、約10〜65℃の温度にて、標的核酸が除かれる温度にて所定の時間洗浄
する。洗浄の条件は、プローブ長さおよびプローブの複雑さ等のファクターに応
じて変動する。電気化学的検出は、従来のサイクリックボルタンメトリにより電
解質溶液中で行われる。
【0176】 以下の例は、上述した本発明を使用する方法のより充分な説明を提供するもの
であって、本発明の種々の態様の実施を意図した最良の形態を示している。 これらの実施例は、説明の目的で提示するものであって、本発明の範囲をなんら
制限するものではないことを理解されたい。引用した全ての文献は、参照するこ
とによって本明細書に包含する。
【0177】
【実施例】
実施例1 ポリピロールマイクロ電極の作製 ポリピロールマイクロ電極を次のようにして作製した。直径50mmの超微細
白金線を直径2mmのガラスキャピラリー管に挿入し、加熱によってシールして
、固体マイクロ電極構造を形成した。この構造の先端部をガンマアルミナ粉(CH Instruments, Inc、オースチン、テキサス州)で研磨し、白金線の平盤を露出
させた。マイクロ電極を、まず0.3mmのガンマアルミナ粉で研磨し、脱イオ
ン水で洗浄し、その後0.005mmの粉で研磨した。研磨後、マイクロ電極を
脱イオン水中で2分間超音波洗浄し、1N HNO硝酸中に20分間浸し、脱
イオン水中で勢いよく洗浄し、アセトン中に10分間浸し、そして再び脱イオン
水中で勢いよく洗浄した。半導体組み立てに採用されているマイクロ製造技術の
使用により、この方法を改変したものを、バイオアレイチップの構成に必要とさ
れるサイズを有するマイクロ電極の作製に適用することが可能である。
【0178】 核酸プローブをマイクロ電極の露出白金盤に付着させるために、中性のポリピ
ロールマトリックスを使用した。対向電極として白金電極、参照電極として銀/
塩化銀(Ag/AgCl)、およびサイクリックボルタンメトリ(CV)を用い
る、モデル660Aポテンショスタット(CH Instruments, Inc)を使用して電
気化学的析出法を行った。0.05Mのピロール、2.5mMの3−アセテート
−N−ヒドロキシスクシンイミドピロール、および0.1M LiClO/9
5%アセトニトリルを含む溶液を電解液として調製した。CVについての電位範
囲は、第1サイクルではAg/AgClに対して0.2〜1.3V、および10
回の追加のサイクルではAg/AgClに対して−0.1〜1.0Vとした。ス
キャン速度は10mV/秒とした。電気化学的析出法の間中、電解液に窒素パー
ジを行った。あるいは、ポリピロール膜は、上記と同じ溶液中で、0.20〜0
.25mA/cmの一定電流でピロールを酸化して形成することができる。こ
の方法は、参照電極を要しないので、アレイをベースとするマイクロ電極を作製
するのにより便利である。ピロールの電気化学的酸化により、図2Aの矢印の右
に示したポリピロールを調製した。
【0179】 酸化状態のポリピロール電極を0.1M LiClO中に入れ、−0.1〜
0.8の電位範囲に亘り20回サイクルさせた。この処理によりポリピロール膜
が安定化する。中和されたポリピロールを作製するために、マイクロ電極を電解
液中に再び入れ、この電気化学システムの還元ゾーンであるAg/AgClに対
して−0.2〜0.3の電位範囲に亘り10回サイクルさせた。プローブ付着マ
トリックスのバックグラウンド電荷(または帯電)を低減し、ハイブリダイゼー
ション電気測定の感度を増大させるために、中和することが望ましい。ポリピロ
ール膜を中和する反応を図2Bに示す。マイクロ電極をコートするポリピロール
膜の中和に続いて、マイクロ電極を脱イオン水で勢いよくすすいだ。
【0180】 実施例2 核酸プローブのポリピロールマイクロ電極への付着 実施例1で作製したポリピロールマイクロ電極へ核酸プローブを付着させるた
めに、マイクロ電極を、80mLのジメチルホルムアミドおよび20mLの15
nM 5’−アミノでラベル付けした15量体のオリゴヌクレオチド(5’−C
−C−C−T−C−A−A−G−C−A−G−A−G−G−A−3’;SEQ
ID NO:1)からなる溶液中で室温にて4時間インキュベートした。プロー
ブ分子の付着に続いて、マイクロ電極をTBEバッファ(0.89Mのトリス−
ホウ酸塩、0.025MのEDTA)で洗浄し、脱イオン水中で十分にすすぎ、
室温で乾燥させた。
【0181】 実施例3 ポリピロールマイクロ電極を用いた核酸ハイブリダイゼーションの電気的検出 まず、実施例2で作製したマイクロ電極のACインピーダンスのベースライン
を相補的標的分子の不存在下で決定した。マイクロ電極を、シールされた円錐管
中で、相補的標的分子(5’−T−C−C−T−C−T−G−C−T−T−G−
A−G−G−G−3’;SEQ ID NO:2)がマイクロモル(10−6
;mM)〜アトモル(10−18M;aM)の範囲の濃度で存在する35mLに
曝した。プローブと標的分子のハイブリダイゼーションを1×SSCバッファ(
0.15M NaCl、0.015M クエン酸ナトリウム、pH7.0)中で
37℃にて24〜48時間行った。ハイブリダイゼーションに続いて、マイクロ
電極を過剰量の1×SSC中で室温にて十分にすすぎ、その後ACインピーダン
スを測定した。
【0182】 ACインピーダンスは、モデル1287電気化学インタフェースと共にモデル
1260インピーダンス/ゲイン−相解析器(Solartron Inc.、ヒューストン、
テキサス州)を使用して測定した。対向電極および参照電極は、それぞれ白金お
よびAg/AgClとし、またACインピーダンス測定は、1M LiClO 溶液中で、開路電圧(OCV)条件下にて行った。相補的標的分子の2fM溶液
を用いたハイブリダイゼーション前後における、15量体のオリゴヌクレオチド
を付着させたポリピロールマイクロ電極についての、周波数に対する測定した複
素インピーダンス(Z)を図3Aに示す(複素インピーダンスは、Z=Z’+i
Z’’の式で表され、式中Z’はインピーダンスの実部、iは0〜1であり、ま
たZ’’はインピーダンスの虚部である)。標的分子へのハイブリダイゼーショ
ン前後のマイクロ電極間で有意な差が認められた(図3A)。低濃度の標的分子
(すなわち、標的の2fMは、標的分子の0.1aモルに相当する)で生じた大
きな信号は、オリゴヌクレオチドプローブと標的核酸分子との間のハイブリダイ
ゼーションを検出するための本発明の方法の感度の高さを示すものである。周波
数は、0.1Hz(大きな値のZ’における値)〜1MHz(ほぼゼロ(〜0)
のZ’における値)まで増加させた。
【0183】 図3Bは、高周波数領域(Z’<5×10)についての周波数複素曲線(図
3A中に見られる)を示す。周波数依存性半円形インピーダンス曲線が、高周波
数にて、ハイブリダイゼーション前後で観測された。高周波数におけるこのよう
な曲線は、ファラデー抵抗(すなわち、電気化学反応抵抗)がキャパシタンスと
並列に存在することを示している。図3Bに示された曲線などの半円形曲線は、
等価回路シミュレーションによって電気化学反応抵抗および2重層キャパシタン
スを得るために使用し得る。図3Bに示されたデータを用いて得られたシミュレ
ーション結果を表1に示す。これらの結果は、予想していたように、プローブと
標的分子とのハイブリダイゼーション後に高周波数電気化学抵抗が減少し、キャ
パシタンスが増加することを示している。このことはハイブリダイズされたDN
AがLiと強い電気化学的相互作用を有することを明らかにしている。
【0184】
【表1】 高周波数インピーダンスデータから得た等価回路パラメータ
【0185】 図3Aに示された複素インピーダンスデータの実部すなわち抵抗(R)に対す
る周波数の平方根(W−1/2)を図4Aおよび図4Bにプロットしている。線
形領域が観察され、このことは、低周波数においてはLiの拡散プロセスが測
定値に対して支配的であることを示している。図4Aおよび図4Bは、抵抗の有
意な変化が、一本鎖プローブと標的分子のハイブリダイゼーション後に生じてい
ることを示している。ハイブリダイゼーションに続いての高周波数抵抗の減少(
図4B)は、ハイブリダイズした核酸のファラデー抵抗の減少により説明できる
。低周波数では、大きなイオン拡散抵抗がインピーダンスに対して支配的であり
、抵抗は、ハイブリダイズしたプローブ−標的2重鎖(duplex)に対して高くな
っている(図4A)。周波数の増加につれて周波数依存性拡散抵抗の寄与が減少
し、よって、小さなファラデー抵抗が支配的となる。
【0186】 上記した実験での検出限界は標的分子のほぼ0.1アトモルに達した。標的分
子濃度が増加するにつれて、より高いハイブリダイゼーション信号が得られ、こ
のことは、本発明の方法が電極固定化プローブにハイブリダイズされた標的の定
量に使用可能であることを示している。従って、本方法は、テストサンプル中の
核酸の絶対量を測定するために、適当な参照電極と共に使用することができる。
例えば、本発明の方法は、遺伝子発現研究におけるRNAの高感度、高分析能の
測定を可能にする。このような方法を用いて行われる比較遺伝子発現研究は、問
題のRNAとコントロール用のRNAとの比を決定することによるよりも、発現
されたRNAの直接的な定量を可能にする。
【0187】 実施例4 ポリピロールマイクロ電極を用いた電気的検出の特異性 付着させたオリゴヌクレオチドプローブを有するマイクロ電極を実施例1およ
び2で記載したように作製した。4つのマイクロ電極を、付着させたプローブ(
5’−T−C−C−T−C−T−G−C−T−T−G−A−G−G−G−3’;
SEQ ID NO:2)に対して完全に相補的な2pMの15量体の標的分子
を含む溶液中でインキュベートし、また、他の4つのマイクロ電極を、実施例3
に記載した条件を用いて、付着させたプローブ(5’−C−C−C−T−C−A
−A−G−C−A−G−A−G−G−A−3’;SEQ ID NO:1)に対
する3個のミスマッチ塩基を含む15量体の標的分子を2fM含む溶液中でイン
キュベートした。
【0188】 ハイブリダイゼーション後、2重鎖の融点を電気的に測定するために、個々の
マイクロ電極を連続的に温度を上昇させて洗浄した。洗浄は、マイクロ電極を1
×SSC中に37℃もしくは38℃のいずれかで30分間配置して行った。ハイ
ブリダイズされていない、標的にハイブリダイズされた、または37℃あるいは
38℃で洗浄された電極のACインピーダンス曲線を図5A(完全に相補的な標
的分子)および図5B(ミスマッチの標的分子)に示す。
【0189】 ACインピーダンス測定は、完全相補的(完璧)およびミスマッチの、ハイブ
リダイズした核酸2重鎖間で明らかな差を示した。完全相補的標的分子について
得られたインピーダンス曲線は、洗浄後も不変であり、これにより、完全な2重
鎖の融点を越えていないことが示される。ミスマッチ標的分子について得られた
インピーダンス曲線は、洗浄後、ベースライン(すなわち、非ハイブリダイズプ
ローブ)の方に移動し、これにより、この2重鎖の融点は、その2重鎖の融点付
近の温度で生じていることが示される。マッチした核酸配列とミスマッチの核酸
配列とを識別する能力は、本発明の方法が遺伝子多形の検出に適用可能であるこ
とを示している。図6は、ミスマッチのDNAシステムが洗浄温度を高くするに
つれて連続的に減少し、単一鎖DNAのベースラインに戻ることを示している。
【0190】 実施例5 分子相互作用のポリピロールマイクロ電極電気的検出におけるLiレポーター
の使用 マイクロ電極を実施例1および2で記載したようにして作製し、また実施例3
に記載したようにして適切な標的分子にハイブリダイズした。核酸ハイブリダイ
ゼーション前後のACインピーダンスを図7に示す。付着させたオリゴヌクレオ
チドプローブを有するマイクロ電極は、標的分子とのハイブリダイゼーション前
において理想的な分極電極の特性を示した。この状態の等価回路を図8Aに示し
、ACインピーダンス応答を図8Bに示す。この状態においてマイクロ電極は、
式:Z=R−j(wCdl−1により記述できる。式中、Zはインピーダン
ス、Rは溶液の抵抗、jは0〜1、wは2、またCdlは2重層のキャパシタ
ンスである。
【0191】 マイクロ電極の挙動は、電気化学的活性種がなく、特異的吸着もないので、適
切な標的分子へのハイブリダイゼーション前では妥当であり、0.1M LiC
lOを含む電解質溶液の窒素パージを伴う条件下にて「理想的な」分極電極と
して扱われる。しかしながら、適切な標的分子へのハイブリダイゼーション後で
は、同一の電解液にて理想曲線からの大きなずれが観測され、このことはインピ
ーダンスが有意に増加したことを示している。ハイブリダイゼーション後に電極
について測定されたACインピーダンスにより、このような条件下での電気化学
プロセスおよび等価回路が、図8C(図中、Rはファラデー抵抗すなわち電気
化学反応抵抗であり、Rはワールブルグ抵抗である)に示すようなものである
ことがわかる。電気化学反応および拡散プロセスの両者からの抵抗は、ハイブリ
ダイゼーション後の電極の挙動を理想的な分極曲線からずれさせる原因となる。
【0192】 シミュレーションにより、この状態に対する等価回路の全パラメータの計算が
可能であろうが、等価回路もまたRおよびCについて簡略化出来る。このような
簡略化の結果を図9および10に示すが、これらは、RおよびCの両者からの抵
抗が1桁程度増加していることを示している。上記した実験結果(特に実施例4
に記載したもの)は、電解液中のLiがレポーターとして働くことができ、プ
ローブと標的分子間のミスマッチの検出を可能にすることを示している。本発明
の方法は、電気的検出を可能とするために、カチオン、より好ましくはLi
チオンのインタカーレーションまたは結合によっているので、この方法は、標的
分子をラベル付けすることを必要としない。
【0193】 実施例6 ヒドロゲル多孔質マイクロ電極の作製 マイクロ電極を実施例1(図1A)で記載したようにして作製した。その後、
露出した白金の平盤を熱い王水中でエッチングして、特定の深さのリセス(すな
わちミクロ孔の窪み)を形成した。リセスの深さは、白金盤をエッチング材料に
曝している時間の長さにより制御した。その後、このようにして形成したリセス
にポリアクリルアミド・ゲル材料(図1B)を充填して、ヒドロゲル多孔質マイ
クロ電極(図11)を形成した。258mmの直径を有するヒドロゲル多孔質マ
イクロ電極を後続の実施例で使用した。
【0194】 プローブ分子の付着の前に、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極を2%トリフルオ
ロ酢酸中で10分間インキュベートして活性化し、脱イオン水中で2分間すすい
だ。その後、マイクロ電極を0.1M過ヨウ素酸ナトリウム中で15分間インキ
ュベートし、脱イオン水中で2分間すすいだ。この処理に続いて、マイクロ電極
を脱イオン水中での15分間のインキュベーションにより十分に洗浄し、その後
風乾した。続いて、マイクロ電極を2%ジメチルジクロロシラン溶液および2%
オクタメチルシクロテトラシロキサン中で10分間インキュベートし、エタノー
ル中で洗浄し、脱イオン水中ですすぎ、風乾した。
【0195】 実施例7 ヒドロゲル多孔質マイクロ電極への核酸プローブの付着 実施例6で作製したマイクロ電極に核酸プローブを付着させるために、マイク
ロ電極を、80mLのジメチルホルムアミドおよび20mLの2pM 5’−ア
ミノ−3’フルオレセインでラベル付けした15量体のオリゴヌクレオチド(5
’−C−C−C−T−C−A−A−G−C−A−G−A−G−G−A−3’;S
EQ ID NO:1)からなる溶液中で室温にて4時間インキュベートした。
プローブ分子の付着に続いて、マイクロ電極をTBEバッファで洗浄し、脱イオ
ン水中で十分にすすぎ、室温で乾燥させた。
【0196】 実施例8 ヒドロゲル多孔質マイクロ電極を用いた核酸ハイブリダイゼーションの電気的検
出 まず、実施例7で作製したヒドロゲル多孔質マイクロ電極のベースラインAC
インピーダンスを標的分子の不存在下で決定した。マイクロ電極を、シールされ
た円錐管中で、相補的標的分子(5’−T−C−C−T−C−T−G−C−T−
T−G−A−G−G−G−3’;SEQ ID NO:2)が2pMの濃度で存
在する35mL、またはミスマッチ標的分子(5’−C−C−C−T−C−A−
A−G−C−A−G−A−G−G−A−3’;SEQ ID NO:1)が30
0nMの濃度で存在する35mLに曝した。いずれかの標的分子とプローブとの
ハイブリダイゼーションを1×SSCバッファ中で室温にて1時間行った。ハイ
ブリダイゼーションに続いて、マイクロ電極を過剰量の1×SSC中で室温にて
20分間十分にすすぎ、その後ACインピーダンスを測定した。
【0197】 ACインピーダンスは、モデル1287電気化学インタフェースと共にモデル
1260インピーダンス/ゲイン−相解析器を使用して測定した。対向電極およ
び参照電極は、それぞれ白金およびAg/AgClとし、またACインピーダン
ス測定は、1×SSCハイブリダイゼーション溶液中で、開路電圧(OCV)条
件下にて行った。サンプルを50mVの振幅で励起させる。相補的標的分子ある
いはミスマッチ標的分子とのハイブリダイゼーション後における、15量体のオ
リゴヌクレオチドを付着させたヒドロゲル多孔質マイクロ電極についての、周波
数に対する測定した複素インピーダンス(Z)を図12に示す。
【0198】 プローブ分子とミスマッチ標的分子とのハイブリダイゼーション後に生じる信
号は、標的分子の不存在下で生じる信号と区別出来なかった。図12に示すよう
に、この結果は、低周波数では電荷移動が拡散制御することを示している。拡散
インピーダンスは、ワールブルグ要素Wとして表され、また、W1/2に対する
虚部および実部の両者のプロットにおいて線形領域を有する。図12に示した複
素インピーダンスデータの虚部および実部から、W−1/2に対する抵抗(R)
プロットおよびW−1/2に対するキャパシタンス(C)プロットが得られ、図
13および14に示すようにプロットした。線形領域がこれらのプロットで観察
され、拡散プロセスが電子測定に対し支配的であることがわかった。これらのプ
ロットは、抵抗およびキャパシタンスの双方が、一本鎖DNAプローブと標的D
NAとのハイブリダイゼーション後に有意な変化をすることを示している。ハイ
ブリダイゼーション後、抵抗は減少し、キャパシタンスは増加する。これらの結
果は、ポリアクリルアミドゲルに付着したプローブ分子への標的分子のハイブリ
ダイゼーションは、抵抗を下げることにより電荷移動プロセスを向上させること
が出来ることを示している。キャパシタンスの増加は、核酸ハイブリダイゼーシ
ョンの結果である表面電荷の増加に起因する。ヒドロゲル多孔質マイクロ電極に
関して得られた結果は、溶液中で40fMの標的分子を検出するためにこのよう
なマイクロ電極が使用可能であることを示している。
【0199】 実施例9 ヒドロゲル多孔質マイクロ電極の作製 マイクロ電極を次のようにして作製した。直径50mmの超微細白金線を直径
2mmのガラスキャピラリー管に挿入し、加熱によってシールして、固体マイク
ロ電極構造を形成した。この構造の先端部をガンマアルミナ粉(CH Instruments
, Inc、オースチン、テキサス州)で研磨し、白金線の平盤を露出させた。マイ
クロ電極を、まず0.3mmのガンマアルミナ粉で研磨し、脱イオン水ですすぎ
、その後0.005mmの粉で研磨した。研磨後、マイクロ電極を脱イオン水中
で2分間超音波洗浄し、1N HNO中に20分間浸し、脱イオン水中で勢い
よく洗浄し、アセトン中に10分間浸し、そして再び脱イオン水中で勢いよく洗
浄した。半導体組み立てに採用されているマイクロ製造技術の使用により、この
方法を改変したものを、バイオアレイチップの構成に必要とされるサイズを有す
るマイクロ電極の作製に適用することが可能である。
【0200】 ヒドロゲル多孔質マイクロ電極を、上記のマイクロ電極から次のようにして作
製した。各マイクロ電極の露出した白金平盤を熱い王水中でエッチングして、特
定の深さのリセス(すなわちミクロ孔の窪み)を形成した。リセスの深さは、白
金盤をエッチング材料に曝している時間の長さにより制御した。その後、このよ
うにして形成したリセスにポリアクリルアミド・ゲル材料(図1B)を充填して
、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極(図2)を形成した。258mmの直径をもつ
ヒドロゲル多孔質マイクロ電極を実施例2で使用した。
【0201】 プローブ分子の付着の前に、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極を2%トリフルオ
ロ酢酸中で10分間インキュベートして活性化し、脱イオン水中で2分間すすい
だ。その後、マイクロ電極を0.1M過ヨウ素酸ナトリウム中で15分間インキ
ュベートし、脱イオン水中で2分間すすいだ。この処理に続いて、マイクロ電極
を脱イオン水中での15分間のインキュベーションにより十分に洗浄し、その後
風乾した。続いて、マイクロ電極を2%ジメチルジクロロシラン溶液および2%
オクタメチルシクロテトラシロキサン中で10分間インキュベートし、エタノー
ル中で洗浄し、脱イオン水中ですすぎ、風乾した。
【0202】 実施例10 ヒドロゲル多孔質マイクロ電極への核酸プローブの付着 実施例1で作製したマイクロ電極に核酸プローブを付着させるために、マイク
ロ電極を、80mLのジメチルホルムアミドおよび20mLの2pM 5’−ア
ミノ−3’フルオレセインでラベル付けした15量体のオリゴヌクレオチド(5
’−C−C−C−T−C−A−A−G−C−A−G−A−G−G−A−3’;S
EQ ID NO:1)からなる溶液中で室温にて4時間インキュベートした。
プローブ分子の付着に続いて、マイクロ電極をTBEバッファで洗浄し、脱イオ
ン水中で十分にすすぎ、室温で乾燥させた。
【0203】 実施例11 核酸ハイブリダイゼーションの電気的検出 ヒドロゲル多孔質マイクロ電極に結合したプローブと電気化学的にラベル付け
された標的分子との間の核酸ハイブリダイゼーションを次のようにして検出する
。まず、実施例2で作製したヒドロゲル多孔質マイクロ電極のベースラインAC
インピーダンスを電気化学的にラベル付けされた標的分子の不存在下で決定する
。その後、マイクロ電極を、シールされた円錐管中で、相補的標的分子(5’−
T−C−C−T−C−T−G−C−T−T−G−A−G−G−G−3’;SEQ
ID NO:2)が2pMの濃度で存在する35mL、またはミスマッチ標的
分子(5’−T−C−C−T−C−T−G−C−T−T−G−A−G−G−G−
3’;SEQ ID NO:1)が300nMの濃度で存在する35mLに曝す
。いずれかの標的分子とプローブとのハイブリダイゼーションを1×SSCバッ
ファ中で室温にて1時間行う。ハイブリダイゼーションに続いて、マイクロ電極
を過剰量の1×SSC中で室温にて20分間十分にすすぎ、その後ACインピー
ダンスを測定する。
【0204】 ACインピーダンスは、モデル1287電気化学インタフェースと共にモデル
1260インピーダンス/ゲイン−相解析器を使用して測定する。対向電極およ
び参照電極は、それぞれ白金およびAg/AgClとし、またインピーダンス測
定は、1×SSCハイブリダイゼーション溶液中で、開路電圧(OCV)条件下
にて行う。サンプルを50mVの振幅で励起させる。相補的標的分子あるいはミ
スマッチ標的分子とのハイブリダイゼーション後における、15量体のオリゴヌ
クレオチドを付着させたヒドロゲル多孔質マイクロ電極についての、周波数に対
する測定した複素インピーダンス(Z)を決定する。
【0205】 実施例12 単一塩基伸長 本発明の装置を次のようにして製造する。電源に接続される複数の金のマイク
ロ電極からなる規則的なアレイ(ordered array)を備えるガラス基板を準備す
る。基板は、100mmの表面積を有し、10個のマイクロ電極を含んでお
り、各マイクロ電極は、特定の配列を持つオリゴヌクレオチドが固定化される、
厚さ0.5μmのポリアクリルアミド・ゲル・パッドと接触している。マイクロ
電極は、約0.1mmの距離で離れるようにして基板に配置されており、それら
の間に均一な間隔をおいて、固体基板上で規則的に隔間されている。
【0206】 25個のヌクレオチドの長さを有するオリゴヌクレオチドプローブを、金電極
の各々に付着させる。得られたプローブからなる規則的なアレイは、4つのグル
ープに配列されており、それにより、プローブは、最後(大抵は3’)の残基を
除いて同一である。各グループには、アデノシン(A)、グアニン(G)、シト
ニン(C)もしくはチミジン(T)またはウラシル(U)残基で停止するオリゴ
ヌクレオチドが含まれる。オリゴヌクレオチドの5’残基における改質を用いて
、オリゴヌクレオチドがポリアクリルアミド・ゲル・パッドを介して各金電極に
付着している。この残基には、オリゴヌクレオチドをポリアクリルアミドポリマ
ーに共有結合させるチオエステル結合が含まれる。
【0207】 この規則的なマイクロ電極アレイを、配列と約10〜100mLのハイブリダ
イゼーション/伸長バッファとを収容するのに十分な寸法を有する反応室に配置
する。反応室もまた、白金線を含む第2対向電極および銀/塩化銀電極である第
3参照電極を備え、各電極は電源に電気的に接続されている。
【0208】 本発明の装置の使用にあたり、約10〜100mLのハイブリダイゼーション
バッファを反応室に加える。この溶液もまた標的分子を、典型的にはマイクロモ
ル(10−6M;μM)〜アトモル(10−18M;aM)の範囲の濃度で含む
。プローブと標的分子のハイブリダイゼーションを、1×SSCバッファ(0.
15M NaCl、0.015M クエン酸ナトリウム、pH7.0)中で37
℃にて24〜48時間行う。ハイブリダイゼーション後、マイクロ電極を過剰量
の1×SSC中で室温にて十分にすすいだ。
【0209】 その後、ポリメラーゼおよび複数の各4個の鎖停止ヌクレオチド種を含む約1
0〜100mLの伸長バッファを反応室に加える。4個の鎖停止ヌクレオチド種
の各々は、マイクロ電極の表面で還元/酸化(レドックス)反応に関与すること
が出来る化学種でラベル付けされている。そのような種の集まりの例には:コバ
ルト(ビピリジン) 3+でラベル付けされているddATP;ミノサイクリン
でラベル付けされているddGTP;アクリジンオレンジでラベル付けされてい
るddCTP;およびエチジウムモノアジドでラベル付けされているddTTP
がある。レドックスラベルは、鎖停止ヌクレオチドに炭化水素リンカー(CH2−8により共有結合する。伸長バッファは、サーモ・セクエナーゼ(Thermo
sequenase)(U.S. Biochemicals、クリーブランド、オハイオ州、から入手)な
どのポリメラーゼを適応させるように選択される。伸長反応は、標的とオリゴヌ
クレチドプローブとがハイブリダイズされた2重鎖を変性しない、ポリメラーゼ
に対して適切な温度、例えば約65℃のような温度で、伸長反応が完結するのに
十分な時間で行う。伸長反応が完結した後、アレイを、0.1×SSC/1%S
DS中、高いストリンジェンシーで、2重鎖を変性しない温度にて洗浄する。
【0210】 洗浄後、約10〜100mLの電解液を反応室に加え、各マイクロ電極は、レ
ドックス信号を検出するために、常套のサイクリック・ボルタンメトリにより信
号が送られる。単一塩基伸長種を含むオリゴヌクレチドの同一性は、それにより
得られる信号のレドックス電位により決定される。
【0211】 同じく、ハイブリダイゼーションおよび単一塩基伸長は、ポリメラーゼがハイ
ブリダイゼーションのバッファの条件と矛盾しない限り、同一のバッファ中で行
うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aおよび1Bは、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極(図1A)
のチップ構造(または先端の構造)の概略描写を図示し、かつヒドロゲル多孔質
マイクロ電極(図1B)のチップ構造の概略描写を図示する。
【図2】 図2Aおよび2Bは、ピロールの電気化学的酸化(図2A)を図
示し、かつポリピロールの中和(図2B)を図示する。
【図3】 図3Aおよび3Bは、15量体のオリゴヌクレオチド・プローブ
と相補的核酸標的分子とのハイブリダイゼーション前後のポリピロール・マイク
ロ電極から得た周波数複素曲線(図3A)を図示し、かつ15量体のオリゴヌク
レオチド・プローブと相補的標的分子とのハイブリダイゼーション前後(図2B
)のポリピロール・マイクロ電極からの高周波数ゾーン中で得た周波数複素曲線
を図示する。
【図4】 図4Aおよび4Bは、低周波数抵抗対W−1/2のプロット(図
4A)を図示し、かつ高周波数抵抗対W−1/2のプロット(図4B)を図示す
る。
【図5】 図5Aおよび5Bは、オリゴヌクレオチド・プローブと十分に相
補的な核酸標的分子とのハイブリダイゼーションに対して得た周波数複素曲線(
図5A)を図示し、かつオリゴヌクレオチド・プローブと3つのミスマッチを有
する核酸標的分子とのハイブリダイゼーションに対して得た周波数複素曲線(図
5B;曲線1は、標的分子のプローブへのハイブリダイゼーションの前に得た;
曲線2は、標的分子とプローブとの48時間の引き続くハイブリダイゼーション
により得た;曲線3は、ハイブリダイズされた分子の37℃で30分間の引き続
く洗浄により得た;曲線4は、ハイブリダイズされた分子の38℃で30分間の
引き続く洗浄により得た)を図示する。
【図6】 図6は、オリゴヌクレオチド・プローブと3つのミスマッチを有
する核酸標的分子とのハイブリダイゼーションに対して得た低周波数抵抗対W 1/2 のプロットを図示する。(曲線1は、標的分子のプローブへのハイブリダ
イゼーションの前にて得た;曲線2は、標的分子とプローブとの48時間の引き
続くハイブリダイゼーションにより得た;曲線3は、ハイブリダイズされた分子
の37℃で30分間の引き続く洗浄により得た;曲線4は、ハイブリダイズされ
た分子を38℃で30分間の引き続く洗浄により得た)
【図7】 図7は、0.1M過塩素酸リチウムを含む電解質中での15量体
のオリゴヌクレオチド・プローブと相補的核酸標的分子とのハイブリダイゼーシ
ョン前後のポリピロール・マイクロ電極から得た周波数複素曲線を図示する。
【図8】 図8A〜8Cは、回路の概略描写を図示し(図8A)、標的分子
へのハイブリダイゼーション前にて、付着した一本鎖核酸プローブを持ったポリ
ピロール・マイクロ電極に対するACインピーダンス応答(図8B)を図示し、
標的分子へのハイブリダイゼーション後にて、付着した一本鎖核酸プローブを持
ったポリピロール・マイクロ電極に対する回路の概略描写を図示する(図8C)
【図9】 図9は、標的分子へのハイブリダイゼーション後、付着した一本
鎖核酸プローブを持ったポリピロール・マイクロ電極に対するキャパシタンス対
周波数のプロットを図示する。
【図10】 図10は、標的分子へのハイブリダイゼーション後、付着した
一本鎖核酸プローブを持ったポリピロール・マイクロ電極に対する抵抗対周波数
のプロットを図示する。
【図11】 図11は、ヒドロゲル多孔質マイクロ電極を図示する。
【図12】 図12は、相補的標的分子の不存在下で、付着した15量体の
オリゴヌクレオチド・プローブを持ったヒドロゲル多孔質マイクロ電極から得た
周波数複素曲線を図示し(曲線1)、続いて2pMの相補的標的分子を用いてイ
ンキュベーションした周波数複素曲線を図示し(曲線2)、および続いて300
nMのミスマッチ標的分子を用いてインキュベーションした周波数複素曲線を図
示している(曲線3)。
【図13】 図13は、標的分子へのハイブリダイゼーション後、付着した
一本鎖核酸プローブを持ったヒドロゲル多孔質マイクロ電極に対するキャパシタ
ンス対周波数のプロットを図示する。
【図14】 図14は、標的分子へのハイブリダイゼーション後、付着した
一本鎖核酸プローブを持ったヒドロゲル多孔質マイクロ電極に対する抵抗対周波
数のプロットを図示する。
【図15】 図15は、電気化学的レポータ基(ECA基)でラベル付けさ
れた鎖停止ヌクレオチド種を用いる単一塩基伸長を図示する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年3月27日(2002.3.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/483 G01N 33/53 M 4B063 33/53 37/00 102 37/00 102 C12Q 1/68 A // C12N 15/09 G01N 27/46 336M ZNA C12N 15/00 ZNAF C12Q 1/68 F (31)優先権主張番号 09/459,685 (32)優先日 平成11年12月13日(1999.12.13) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マイク・ギャスキン アメリカ合衆国85224アリゾナ州チャンド ラー、ウエスト・モレロス・ストリート 1132番 (72)発明者 チャンミン・リ アメリカ合衆国85048アリゾナ州フェニッ クス、イースト・ミューアウッド・ドライ ブ3138番 (72)発明者 ジョージ・マラカス アメリカ合衆国85048アリゾナ州フェニッ クス、イースト・ビッグホーン・アベニュ ー2613番 (72)発明者 シ・ソン アメリカ合衆国85044アリゾナ州フェニッ クス、イースト・ゴールド・ポピー・ウェ イ4521番 Fターム(参考) 2G042 BD19 CB03 FB05 HA02 2G045 AA35 DA13 FB02 FB05 GC20 2G060 AA06 AF06 FA09 KA05 4B024 AA11 AA19 BA80 CA01 CA09 CA11 HA12 4B029 AA07 BB20 CC03 FA12 FA15 4B063 QA01 QA18 QQ42 QQ52 QR08 QR42 QR55 QR62 QR82 QS25 QS34 QS36 QX04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定されたプローブと電気化学的に活性なレポーターでラベ
    ル付けされた標的分子との間の分子相互作用の電気的もしくは電気化学的検出用
    装置であって、 (a)支持基板、 (b)支持基板と接触している複数のマイクロ電極、 (c)マイクロ電極と接触し、かつプローブが固定化されている複数のポリマ
    ー・ヒドロゲル・パッド、 (d)支持基板と接触している少なくとも1つの対電極、 (e)各マイクロ電極で電気信号を生ずる手段、 (f)各マイクロ電極での電気信号の変化を検出する手段、並びに (g)複数のマイクロ電極、複数のポリマー・ヒドロゲル・パッド、及び対電
    極と接触している電解質溶液 を有して成り、 固定されたプローブと電気化学的に活性なレポーターでラベル付けされた標的
    分子との間の分子相互作用は、電気化学的に活性なレポーターでラベル付けされ
    た標的分子の存在下もしくは不存在下に、電気信号の変化を検出することにより
    検出される装置。
  2. 【請求項2】 オリゴヌクレオチドアレイを有して成るオリゴヌクレオチド
    の単一塩基伸長を検出する装置であって、伸長は、ポリメラーゼにより行われか
    つ生物試料中の核酸のヌクレオチド配列により方向付けられ、 該装置は、 基板上にオリゴヌクレオチドのアレイを有して成る第1電極であって、電極は
    伝導性表面もしくは半導性表面を有して成る、 水性電解質溶液と接触している伝導性金属を有して成る第2対電極、及び 水性電解質溶液と接触している第3参照電極 を有して成り、 各電極は電源に接続されており、 該装置はさらに、 電解質を含むハイブリダイゼーション溶液及びポリメラーゼを含む反応室であ
    って、そこでは、各電極は電気化学的に接触している反応室を更に有して成り、 該溶液はさらに 鎖停止ヌクレオチド種を有して成り、そこでは、複数のプライマー伸長ユニッ
    トを有し、各異なる鎖停止ヌクレオチド種は、電位が電極に印加される条件下で
    、第1電極表面での還元/酸化反応に関与しうる識別可能な電気化学的ラベルで
    ラベル付けされており、 各ラベル付けされた鎖停止ヌクレオチド種は、特異的還元/酸化電位を有し、 オリゴヌクレオチドアレイに含まれるオリゴヌクレオチドにハイブリダイズす
    る核酸を有して成る生物試料が、中程度から高いストリンジェンシーのハイブリ
    ダイゼーション条件下で反応室でインキュベートされ、かつ前記ハイブリダイズ
    されたオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列が、少なくとも1つの鎖停止ヌク
    レオチドを組み込むことで伸長され、かつ電気化学的ラベルの還元/酸化電位に
    対する特異的な電位で電極に電圧を印加したとき、電流が装置内に生ずる検出装
    置。
  3. 【請求項3】 オリゴヌクレオチドアレイは、アドレス可能なアレイであっ
    て、第1電極は、前記アドレス可能なアレイの各アドレスに対応する複数の電極
    を有して成り、電気化学的ラベルの還元/酸化電位に特異的な電位で電極に電圧
    を印加した場合、アレイの該アドレスにおける、電気化学的レポーターでラベル
    付けされた鎖停止ヌクレオチド種とオリゴヌクレオチドによる単一塩基伸長後に
    、前記アドレス可能なアレイの特定のアドレスにて電流が発生する請求項2記載
    の装置。
  4. 【請求項4】 鎖停止ヌクレオチド種が、遷移金属錯体でラベルされている
    請求項2記載の装置。
  5. 【請求項5】 固定されたプローブと標的分子との間の分子相互作用の電気
    的検出用装置であって、 (a)支持基板、 (b)プローブが固定化されている支持基板と接触している複数のマイクロ
    電極、 (c)支持基板と接触している少なくとも1つの対電極、 (d)各マイクロ電極にて電気的インピーダンスを発生させるためのAC/
    DC電源、 (e)標的分子の存在下もしくは不存在下に、各マイクロ電極でのインピー
    ダンスの変化を検出するための電気的検出器、並びに (f)複数のマイクロ電極及び対電極と接触する電解質溶液 を有して成り、 固定されたプローブと標的分子との間の分子相互作用が、標的分子の存在下及
    び不存在下での電気的インピーダンスの変化を検出することにより検出される装
    置。
  6. 【請求項6】 固定されたプローブと標的分子との間の分子相互作用の電気
    的検出用装置であって、 (a)支持基板、 (b)支持基板と接触している複数のマイクロ電極、 (c)マイクロ電極と接触し、かつプローブが固定化されている複数の共役
    ポリマーフィルム、 (d)支持基板と接触している少なくとも1つの対電極、 (e)各マイクロ電極に電気的インピーダンスを発生させるためのAC/D
    C電源、 (f)標的分子の存在下もしくは不存在下に、各マイクロ電極でのインピー
    ダンスの変化を検出するための電気的検出器、並びに (g)複数のマイクロ電極、複数の共役ポリマーフィルム、および対電極と
    接触する電解質溶液 を有して成り、 固定されたプローブと標的分子との間の分子相互作用が、標的分子の存在下及
    び不存在下での電気的インピーダンスの変化を検出することにより検出される装
    置。
  7. 【請求項7】 固定されたプローブと標的分子との間の分子相互作用の電気
    的検出用装置であって、 (a)支持基板、 (b)支持基板と接触している複数のマイクロ電極、 (c)マイクロ電極と接触し、かつプローブが固定化されている複数のポリ
    マー・ヒドロゲル・パッド、 (d)支持基板と接触している少なくとも1つの対電極、 (e)各マイクロ電極に電気的インピーダンスを発生させるためのAC/D
    C電源、 (f)標的分子の存在下もしくは不存在下に、各マイクロ電極でのインピー
    ダンスの変化を検出するための電気的検出器、並びに (g)複数のマイクロ電極、複数のポリアクリルアミド・ゲル・パッド、及
    び対電極と接触する電解質溶液 を有して成り 固定されたプローブと標的分子との間の分子相互作用が、標的分子の存在下及
    び不存在下での電気的インピーダンスの変化を検出することにより検出される装
    置。
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