JP2000509090A - セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法 - Google Patents
セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、カルボキサミド/塩化リチウム溶剤系を用いない置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法に関する。この方法は、カルボン酸希釈剤中セルロースと、無水カルボン酸及び酸塩化物からなる群から選ばれるアセチル化化合物、ジケテン、アルキルアセトアセテート及び2,2,6−トリメチル−4H−1,3−ジオキシン−4−オンからなる群から選ばれるアセトアセチル化化合物ならびに鉱酸触媒とを、該セルロース、該アセチル化化合物及び該アセトアセチル化化合物を反応させて置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを生成するのに十分な条件下において十分なモル比で接触させることを含む。
Description
【発明の詳細な説明】
セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法
本発明は、1996年4月24日に出願された仮出願第60/016,278号に基づく原出
願である。発明の分野
本発明は、カルボキサミド/塩化リチウム溶剤系を用いることなく置換セルロ
ースアセトアセテートアルカノエートを製造する方法に関する。発明の背景
アセトアセチル基を含むセルロースエステルの合成方法は、文献に記載されて
いる。米国特許第5,292,877号、第5,360,843号、第5,521,304号及び第5,420,267
号は、セルロースをカルボキサミド/塩化リチウム溶剤中に可溶化し、そしてア
セトアセチル化化合物、たとえば、ジケテン又はtert−ブチルアセトアセテート
及び任意的に無水カルボン酸または酸塩化物を添加することによる、セルロース
アセトアセテートエステルの製造方法を記載している。カルボキサミドは、1−
メチル−2−ピロリジノンまたはN,N−ジメチルアセトアミドである。
カルボキサミド/塩化リチウム溶剤系は、塩化リチウム及びカルボキサミドが
高価な材料で、商業的規模では、回収及びリサイクルが必要である点で不利であ
る。さらに、カルボキサミド/塩化リチウム溶剤系を使用する場合にはセルロー
スの濃度を約8重量%より低く保たなければならず、そうしないと溶液の粘度が
実用の目的に
は高くなりすぎる。
セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造は、Hagemeyer(米国特許第
2,500,029号)及びCaldwell(米国特許第2,521,897号)に教示されている。両特
許とも、ピリジン、酢酸ナトリウムの触媒作用によるか、または触媒作用によら
ない、有機溶剤中における酢酸セルロース及び他のセルロースエステルとジケテ
ンとの反応を記載している。この方法は、セルロースをセルロースアセトアセテ
ートアルカノエートに転化するのに2回のアシル化、2回の単離及び任意的に2
回の加水分解工程を必要とする。Staudinger及びEicher(Makromol .Chem.,195
3,10,261-279)は、セルロースのセルロースアセトアセテートへの直接転化(D
S=3.0)を教示した。彼らの1工程の方法は魅力的であったが、誤解を生じるも
のであった。彼らの方法には再生セルロースが必要であったので;セルロースジ
アセテートを製造し、完全に加水分解してセルロースに戻し、次いで、ジケテン
で再アシル化して(彼らの方法では酢酸中の酢酸ナトリウムを用いた)、所望の
セルロースアセトアセテートを得ることが必要であった。Staudinger及びEicher
は、部分置換セルロースアセトアセテートの製造方法も教示していなかったし、
セルロースから直接セルロースアルカノエートアセトアセテートを製造する方法
も教示していなかった。Kirillova及びPadchenko(Zh .Prikladnoi Khimii, 1964
,37,925-927)は、硫酸触媒作用を用いたセルロースと酢酸中のジケテンとの反
応によるセルロースアセトアセテートの製造を教示している。彼らは、溶剤混合
物、触媒及び試薬比を変化させたが、高置換度は得られなかった。彼等は、セル
ロースアセトアセテートアルカノエートを製造する試みについては記載していな
かったが、彼等の研究は、鉱酸触媒作用によってセルロースとジケテン及び無水
カルボン酸とを反応させようという試みが不完全
な反応のために不成功に終わるということを考えさせるものであった。発明の要約
従って、本発明の目的は、置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの
経済的製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、カルボキサミド/塩化リチウム溶剤系を使用しない、置
換セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法を提供することにある
。
本発明のさらに別の目的は、アルカノイルの置換度とアセトアセチルの置換度
とを別個に制御できる部分置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの製
造方法を提供することにある。
前記の及び他の目的に関して、本発明は、カルボン酸希釈剤中のセルロースと
、無水カルボン酸及び酸塩化物からなる群から選ばれるアセチル化化合物(但し
酸塩化物は酸受容体と組み合わせて使用するという条件で)、ジケテン、アルキ
ルアセトアセテート及び2,2,6−トリメチル−4H−1,3−ジオキシン−
4−オンからなる群から選ばれるアセトアセチル化化合物、ならびに鉱酸触媒と
を、該セルロース、該アセチル化化合物及び該アセトアセチル化化合物を反応さ
せて置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを生成するのに十分な条件
下において十分なモル比で接触させることを含んでなる置換セルロースアセトア
セテートアルカノエートの製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、置換度が2.7〜3.0の置換セルロースアセトアセテー
トアルカノエートが得られるまで前記方法を実施する。次いで、置換セルロース
アセトアセテートアルカノエートを加水分解する。
本発明の方法によって得られる置換セルロースアセトアセテートアルカノエー
トは、有機補助溶剤は添加するが他の分散助剤は用いなくても水中に分散可能で
あり、15重量%より高いセルロースエステル濃度であっても、低粘度の分散液を
形成する。置換セルロースアセトアセテートアルカノエートは架橋性であり、塗
膜中に配合することができる。発明の詳細な説明
本発明は、置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法に関す
る。この方法は、カルボン酸希釈剤中セルロースとアセチル化化合物、アセトア
セチル化化合物及び鉱酸触媒とを、該セルロース、該アセチル化化合物及び該ア
セトアセチル化化合物を反応させて置換セルロースアセトアセテートアルカノエ
ートを生成するのに十分な条件下において十分なモル比で接触させることを含む
。置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの生成後、生成物は単離する
ことができ、存在する副生成物は非溶剤の添加によって除去できる。本発明の別
の態様においては、置換セルロースアセトアセテートアルカノエートはより低い
置換度に加水分解してから、単離する。
本発明の方法には、種々のセルロース源を使用できる。セルロースは最初に水
と混合して、活性化するのが好ましい。次いで、水とセルロースとの混合物をカ
ルボン酸と接触させて、セルロースを溶剤交換によってカルボン酸と結合させ、
それによってセルロース−カルボン酸混合物を反応させる。適当なセルロース源
としては、リグニンなどのような不純物を実質的に除去するのにあらかじめ処理
された、硬材パルプ、軟材パルプ、コットンリンター、再生セルロース及び細菌
セルロースが挙げられる。
カルボン酸は好ましくは、末端基がカルボキシル基である炭素数1〜26の脂肪
族カルボン酸であり、飽和でも不飽和でもよい。カルボン酸の例としては、吉草
酸、酢酸、酪酸、プロピオン酸、カプリン酸、ヘキサン酸及びノナン酸が挙げら
れる。本発明の実施において希釈剤としての使用には酢酸が特に好ましい。
アシル化化合物は、無水カルボン酸及び酸塩化物からなる群から選ばれる(但
し酸塩化物の場合には酸受容体も使用するという条件で)。1つの無水カルボン
酸と1つの酸塩化物の組み合わせまたは複数の無水カルボン酸もしくは複数の酸
塩化物の組み合わせもアシル化化合物として使用できる。
無水カルボン酸は炭素数が4〜26、好ましくは4〜20、さらに好ましくは4〜
8である。無水カルボン酸は、混合無水物のように1個より多くのカルボン酸基
を含むこともできる。無水カルボン酸の例としては、無水酢酸、無水プロピオン
酸、無水酪酸、無水ノナン酸、無水ヘキサン酸、無水ウンデシル酸、無水ラウリ
ン酸、無水パルミチン酸及び無水ステアリン酸、無水オレイン酸、ならびに無水
リノール酸が挙げられる。本発明の実施においては無水酢酸が特に好ましい。
酸塩化物の例としては、塩化アセチル、塩化プロピオニル、塩化ブチリル、塩
化ヘキサノイル、塩化ラウロイル及び塩化ステアロイルが挙げられる。酸塩化物
は酸受容体と組み合わせて使用する。酸受容体の例としては、ピリジン、炭酸水
素ナトリウム及び酢酸ナトリウムが挙げられる。
アセトアセチル化化合物は、ジケテン、2,2,6−トリメチル−4H−1,
3−ジオキシン−4−オン及びアルキルアセトアセテート(ここで、アルキル基
は直鎖または分岐鎖であり、炭素数が1〜18である)からなる群から選ばれる。
好ましいアルキルアセトア
セテートは、高速で反応性中間体アセチルケテンを発生するので、tert−ブチル
アセトアセテートである。
鉱酸触媒の例としては、硫酸、メタンスルホン酸及び過塩素酸が挙げられる。
好ましい鉱酸触媒は硫酸である。鉱酸触媒はカルボン酸を含む溶液の形態で添加
できる。
本発明の方法によって製造される置換セルロースアセトアセテートアルカノエ
ートは下記構造を有する:
前記構造において、R2,R3及びR6は独立して、水素、アセトアセチル及びR1
C=0からなる群から選ばれるが、但し、R2,R3及びR6の少なくとも1つはア
セトアセチルであり且つR2,R3及びR6の少なくとも1つはアシルである。ア
ルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、ノナニル、ドデ
カニル、2−プロピル、2−メチル−2−プロピル及び2−ブチルが挙げられる
。好ましくは、アルキル基はメチルである。
前述のR1は、炭素数1〜20のアルキルまたは分岐鎖アルキル、フェニル、ナ
フチル、炭素数1〜20のアルケニルまたは分岐鎖アルケニルからなる群から選ば
れる。
置換セルロースアセトアセテートアルカノエートは総置換度(アセトアセチル
基とアセチル基の無水グルコース単位あたりの置換度の合計(DS/AGU))が0.1〜
3.0である。好ましくは、置換セルロースアセトアセテートアルカノエートは置
換度が2.0〜3.0、好ましくは2.1〜2.8である。置換セルロースアセトアセテート
アルカ
ノエートは重量平均分子量(Mw)が約20,000〜約1,000,000であり、インヘレン
ト粘度(I.V.)が0.1〜1.5dL/g、好ましくは0.2〜0.6dL/gである。
置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの精製は、副生成物を含んで
存在し得る置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの溶液を非溶剤と接
触させて、置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを単離することによ
って行う。非溶剤は、出発原料(セルロース以外)及び副生成物は混和性である
が、置換セルロースアセトアセテートアルカノエート生成物は不溶性である任意
の溶剤であることができる。非溶剤の例としては、水、メタノール、エタノール
及び2−プロパノールが挙げられる。好ましくは、非溶剤は水である。非溶剤の
量は一般に、セルロース出発原料の重量あたりの非溶剤の重量に基づき、少なく
とも約900%である。
置換セルロースアセトアセテートアルカノエート生成物は、濾過、乾燥、デカ
ンテーション及び洗浄のような公知の方法によって非溶剤から分離して、実質的
に純粋な置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを生成することができ
る。分離工程は、所望の純度が得られるまで繰り返すことができる。
アセチル化化合物、アセトアセチル化化合物及び鉱酸触媒の添加順序は変える
ことができる。これらの化合物のいずれかを、セルロースとカルボン酸希釈剤と
の組み合わせに最初に添加することもできるし、あるいは、これらの化合物を同
時にまたは予備混合物として添加することもできる。しかし、添加順序を変える
と、アセトアセチル基及びアセチル基の置換の位置が変わり得ることに留意され
たい。
セルロース対無水物のモル比は好ましくは1:1〜1:6、より好ましくは1
:2〜1:4である。
セルロース対ジケテンのモル比は好ましくは1.0:0.1〜1.0:5.0、より好まし
くは1:1〜1.0:3.0である。
触媒の重量比は好ましくはセルロース1部に対して触媒0.05〜0.5部、より好
ましくは0.1〜0.3部である。
カルボン酸の重量比は好ましくはセルロース1部に対して触媒3〜10部、より
好ましくは4〜6部である。
好ましくは、カルボン酸希釈剤中のセルロースは、アセチル化化合物と接触さ
せて混合物を形成し、それを必要ならば0〜25℃に冷却する。次いで、アセトア
セチル化化合物及び鉱酸触媒をこの混合物に添加する。温度を50〜160℃に上昇
させて、セルロース、アセチル化化合物及びアセトアセチル化化合物を反応させ
て、置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを生成する。
このプロセスは、目的とする置換セルロースアセトアセテートアルカノエート
を十分な収率で生成するのに十分な時間行う。反応時間は、反応体、反応温度、
反応体の濃度及び種類、反応体溶剤の種類及び濃度、ならびに当業者が熟知して
いる他の因子によってかなり影響される。
本発明の別の態様において、約2.7〜約3.0のオーダーの比較的高い置換度を有
するセルロースアセトアセテートアルカノエート生成物は、水の添加によってよ
り置換度の低いセルロースアセトアセテートアルカノエートに加水分解すること
ができる。触媒は任意的に加水分解速度を増大するために使用することもできる
し、あるいはアセチル化からの残りの触媒は、アセトアセテート加水分解に有利
なように中和することもできる。
加水分解プロセスにおいて、生成物中のアセトアセテート及びアルカノエート
の比率は有意に制御することもできる。たとえば、触媒を使用しない高温加水分
解は、低アセトアセチル含量及びアルカ
ン酸エステル基の保持に有利である。鉱酸触媒の存在下における低温加水分解は
、低アルカノイル及び比較的高いアセトアセチル含量に有利である。このような
選択性が観察されるのは、アセトアセチルの除去が単分子プロセスであって、比
較的高い温度によって促進されるためである。逆に、セルロースアルカノエート
加水分解は、水が求核剤である二分子プロセスであり、鉱酸の触媒作用によって
促進される。
本発明プロセスによって製造される置換セルロースアセトアセテートアルカノ
エートは、有機補助溶剤を添加した水中に分散可能であって、他の分散助剤の必
要がなく、15重量%より高いセルロース濃度でも低粘度分散液を形成する。置換
セルロースアセトアセテートアルカノエートは架橋可能であり、塗膜中に配合で
きる。
以下の非限定的実施例は、本発明をさらに説明するものである。実施例
以下の例中において、セルロースの活性化は、International Paperから入手
可能な硬材セルロースパルプであるNATCHEZ HVX、またはRayonierから入手可能
な硬材セルロースパルプであるSULFATAT E HJを蒸留水中に浸漬してから、カル
ボン酸希釈剤を用いて溶剤交換を3回行うことによって行った。セルロース及び
カルボン酸希釈剤からスラリーを形成し、それを機械的撹拌機、温度計及び窒素
入り口を装着した500mLの3つ口丸底フラスコに加えた。スラリーを5℃に冷却
し、これに無水カルボン酸及びジケテンを加えて混合物を形成した。本明細書中
で使用する「当量」は、セルロースのアンヒドログルコース単位当たりの試薬の
当量を意味する。
カルボン酸希釈剤中の溶液の形態の鉱酸触媒を混合物に添加し、温度を約5℃
〜約10℃に30分間保持した。混合物を約23℃まで温め
てから、所定の反応温度まで加熱し、透明な溶液が得られるまで同温度に保持し
た。溶液を約20℃〜約40℃まで冷却した。
加水分解をさせないつもりの場合には、またはアセトアセテート基の選択的加
水分解をさせようとする場合には、触媒を中和するに十分な量の酢酸マグネシウ
ムを前記透明溶液に添加した。酢酸マグネシウムは、水とカルボン酸との混合物
中に溶解させた。
置換セルロースアセトアセテートアルカノエートに加水分解しようとする場合
には、溶液の含水量は、水、カルボン酸及び場合によって硫酸触媒の混合物を所
定量添加することによって約6〜約16重量%に調整した。加水分解は、約40℃〜
約90℃の温度において所定の時間、0〜約1.0重量%の硫酸触媒を用いて行って
、反応混合物を形成した。
置換セルロースアセトアセテートアルカノエート生成物は、反応混合物を強く
撹拌しながら水に滴加することによって単離した。生成物を非溶剤で洗浄し、真
空オーブン中において窒素下で約40℃〜約60℃の温度で乾燥させた。
ここに示した結果を得るのに使用した試験方法は以下の通りである:
セルロースのアンヒドログルコース単位当たりの置換度(DS/AGU)は、d−6
ジメチルスルホキシド(DMSO)中における1H NMRによって測定した。全てのヒド
ロキシルプロトンを下方へシフトさせるために、ジメチルスルホキシドにはトリ
フルオロ酢酸を数滴含ませた。
インヘレント粘度(I.V.)は、フェノール60重量%及びテトラクロロエタン40
重量%からなる溶剤100ml当たりポリマ−0.25gを用いて25℃において測定した
。インヘレント粘度はdL/gで報告する。
置換セルロースアセトアセテートアルカノエート生成物の同一性を確認するた
めに、赤外分光法を用いた。例1
以下に示した試薬について、前記操作を行った。結果を表1に要約する。
セルロース Natchez HVX
部 1
カルボン酸希釈剤 酢酸
部 8
無水カルボン酸 無水酢酸
当量 3.0〜5.5
ジケテン(当量) 1.0〜3.5
硫酸(部) 0.185
反応温度 60℃
非溶剤 水
洗浄 水100部で4回
加水分解 なし
表1の結果から、所望の置換度を有する置換セルロースアセテートアセトアセ
テート生成物をセルロースから直接、合成できることがわかる。例2
以下の試薬について前記操作を行った。結果を表2に要約する。
セルロース Sulfatate HJ
部 1
カルボン酸希釈剤 酪酸
部 10
無水カルボン酸 無水酪酸
当量 4.0
ジケテン(当量) 0.75〜2.3
硫酸(部) 0.10
反応温度 60℃
非溶剤 水
洗浄 水100部で4回
加水分解 なし
表2の結果から、所望の置換度の置換セルロースアセトアセテートブチレート
生成物をセルロースから直接、合成できることがわかる。例3
以下の試薬について、前記操作を行った。結果を表3に要約する。
セルロース Natchez HVX
部 1
カルボン酸希釈剤 酢酸
部 5
無水カルボン酸 無水酢酸
当量 4.0
ジケテン(当量) 3.5
硫酸(部) 0.20
反応温度 60℃
加水分解:
温度 55℃
加水分解媒体 酢酸中の水12重量%
部 13
触媒 0.3重量%硫酸
非溶剤 水
洗浄 水100部で4回
表3の結果は、加水分解による生成物中のアセテートとアセトアセテートの比
率の制御を示しており;酸触媒低温加水分解はアセテートの除去に有利であり、
生成物からアセトアセテートをほとんど除去しない。例4
以下に示した試薬について、前記操作を行った。結果を表4に要約する。
セルロース Natchez HVX
部 1
カルボン酸希釈剤 酢酸
部 5
無水カルボン酸 無水酢酸
当量 4.0
ジケテン(当量) 3.5
硫酸(部) 0.20
反応温度 60℃
加水分解:
温度 85℃
加水分解媒体 酢酸中の水12重量%
部 13
触媒 なし(アシル化からの残留硫酸
はMg(OAc)2によって中和した)
非溶剤 水
洗浄 水100部で4回
表4の結果は、鉱酸触媒を用いない高温加水分解による、生成物中のアセテー
トとアセトアセテートの比率の制御を示しており;この条件はアセトアセテート
の除去に有利であり、生成物からアセテートをほとんど除去しない。例5 セルロースアセテートアセトアセテートの水分散液の調製
例3において調製したDS(アセチル)=1.83、DS(アセトアセチル)=0.84及
びI.V.=0.45のセルロースアセテートアセトアセテート10gを、機械的撹拌機を
装着した容器中でシクロヘキサノン10g中に溶解させて、混合物を形成した。激
しく撹拌しながら、蒸留水35gをこの混合物に徐々に添加した。得られた混合物
は、セルロースアセテートアセトアセテートの安定なフィルム形成性水性分散液
であった。
例5の結果から、セルロースアセトアセテートエステルが、水性分散液型及び
乳剤型を含む低VOC水性塗膜中で添加剤又はフィルム形成剤として有用であるこ
とがわかる。
本発明を、特にその好ましい態様に関して詳述したが、本発明の精神及び範囲
内において変更及び修正が可能なことを理解されたい。さらに、前述の特許、特
許出願(公告及び未公告、外国または内国)、参考文献または他の刊行物は全て
、本発明の実施に関して全てを開示するために参照することによって本明細書中
に取り入れる。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
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G
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.カルボン酸希釈剤中のセルロースと、無水カルボン酸及び酸塩化物からな る群から選ばれるアセチル化化合物(但し酸塩化物は酸受容体と組み合わせて使 用するという条件で)、ジケテン、アルキルアセトアセテート及び2,2,6− トリメチル−4H−1,3−ジオキシン−4−オンからなる群から選ばれるアセ トアセチル化化合物、ならびに鉱酸触媒とを、該セルロース、該アセチル化化合 物及び該アセトアセチル化化合物を反応させて置換セルロースアセトアセテート アルカノエートを生成するのに十分な条件下において十分なモル比で接触させる ことを含んでなる置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法。 2.前記置換セルロースアセトアセテートアルカノエートが、約0.1〜約3.0の アンヒドログルコース単位当たりのアセトアセチル基及びアセチル基の置換度を 有する請求の範囲第1項に記載の方法。 3.前記反応を20〜160℃の温度において実施する請求の範囲第1項に記載の 方法。 4.前記反応を50〜90℃の範囲の温度において実施する請求の範囲第3項に記 載の方法。 5.前記セルロースを、硬材パルプ、軟材パルプ、コットンリンター、再生セ ルロース及び細菌セルロースからなる群から選ばれるセルロース供給源から得る 請求の範囲第1項に記載の方法。 6.前記セルロースを硬材パルプから得る請求の範囲第5項に記載の方法。 7.前記カルボン酸希釈剤が、吉草酸、酢酸、酪酸、プロピオン酸、カプリン 酸、ヘキサン酸及びノナン酸ならびにそれらの組み合 わせからなる群から選ばれる請求の範囲第1項に記載の方法。 8.前記カルボン酸希釈剤が酢酸である請求の範囲第7項に記載の方法。 9.前記無水カルボン酸が8〜20個の炭素原子を有する請求の範囲第1項に記 載の方法。 10.前記無水カルボン酸が無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水ノナ ン酸、無水ヘキサン酸、無水ウンデシル酸、無水ラウリン酸、無水パルミチン酸 及び無水ステアリン酸、無水オレイン酸及び無水リノール酸ならびにそれらの組 み合わせからなる群から選ばれる請求の範囲第1項に記載の方法。 11.前記無水カルボン酸が無水酢酸である請求の範囲第10項に記載の方法。 12.前記アセトアセチル化化合物がtert−ブチルアセトアセテートである請求 の範囲第1項に記載の方法。 13.前記鉱酸触媒が、硫酸、メタンスルホン酸、過塩素酸及びそれらの組み合 わせからなる群から選ばれる請求の範囲第1項に記載の方法。 14.前記鉱酸触媒が硫酸である請求の範囲第13項に記載の方法。 15.前記反応の後に鉱酸触媒を中和する請求の範囲第1項に記載の方法。 16.中和剤が酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナ トリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化マグネシウムから なる群から選ばれる請求の範囲第15項に記載の方法。 17.置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを鉱酸触媒の不存在下に 加水分解して、アセトアセテート基の選択的加水分解を行うことをさらに含んで なる請求の範囲第15項に記載の方法。 18.セルロースアセトアセテートアルカノエートを鉱酸触媒の存在下に加水分 解して、アルカノエート基の選択的加水分解を行うことをさらに含んでなる請求 の範囲第1項に記載の方法。 19.溶液に水を添加して、所定の時間、所定の温度に保持することによって、 置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを加水分解する請求の範囲第17 項に記載の方法。 20.前記加水分解を40〜90℃の温度において実施する請求の範囲第18項に記載 の方法。 21.置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの形成時に残っている未 反応の出発原料、副生成物を非溶剤の添加前に濾過によって除去する必要があり 、置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを非溶剤と接触させて置換セ ルロースアセトアセテートアルカノエートを単離することを含む精製工程をさら に含んでなる請求の範囲第1項に記載の方法。 22.前記非溶剤がアセトン、水、メタノール、エタノール及び2−プロパノー ルからなる群から選ばれる請求の範囲第21項に記載の方法。 23.前記置換セルロースアセトアセテートアルカノエートを、濾過、乾燥、デ カンテーション及び洗浄からなる群から選ばれる(通常濾過−洗浄−乾燥)方法 によって非溶剤から分離する請求の範囲第21項に記載の方法。 24.前記置換セルロースアセトアセテートアルカノエートが構造: (式中、R2,R3及びR6は独立して、水素、アセトアセチル及びR1C=0からな る群から選ばれるが、但し、R2,R3及びR6の少なくとも1つはアセトアセチ ルであり且つR2,R3及びR6の少なくとも1つはアルカノイルであり;R1は、 炭素数1〜20のアルキルまたは分岐鎖アルキル、炭素数1〜20のアルケニルまた は分岐鎖アルケニル、フェニル及びナフチルからなる群から選ばれる) の反復単位を有する請求の範囲第1項に記載の方法。 25.(I)カルボン酸希釈剤中セルロースと、無水カルボン酸及び酸塩化物か らなる群から選ばれるアセチル化化合物とを(但し酸塩化物は酸受容体と組み合 わせて使用するという条件で)接触させて、混合物を形成し; (II)工程Iの混合物に0〜約25℃の温度において、ジケテン、アルキルアセ トアセテート及び2,2,6−トリメチル−4H−1,3−ジオキシン−4−オ ンからなる群から選ばれるアセトアセチル化化合物ならびに鉱酸触媒を加え;そ して (III)工程(II)の混合物を約50〜約160℃の温度に加熱して、該セルロース 、該アセチル化化合物及び該アセトアセチル化化合物を反応させて、置換セルロ ースアセトアセテートアルカノエートを生成する ことを含んでなる置換セルロースアセトアセテートアルカノエートの製造方法。
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