明 細 書
セルロースエステルフィルム、セルロースエステルフィルムの製造方法、光 学フィルム、偏光板及び液晶表示装置
技術分野
[0001] 本発明は、セルロースエステルフィルム、セルロースエステルフィルムの製造方法、 光学フィルム、偏光板及び液晶表示装置に関し、より詳しくは、光学特性であるリタデ ーシヨン均一性、特にフィルム幅手方向でのリタデーシヨン均一性、更にはコントラス トに優れるセルロースエステルフィルム、セルロースエステルフィルムの製造方法に関 する。
背景技術
[0002] 液晶表示装置 (LCD)は低電圧、低消費電力で IC回路への直結が可能であり、そ して特に薄型化が可能であることから、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ、 テレビ、モニター、携帯情報端末等の表示装置として広く採用されている。この LCD の基本的な構成は、例えば、液晶セルの両側に偏光板を設けたものである。
[0003] ところで偏光板は一定方向の偏波面の光だけを通すものである。従って、 LCDは 電界による液晶の配向の変化を可視化させる重要な役割を担っている。即ち、偏光 板の性能によって LCDの性能が大きく左右される。
[0004] 偏光板の偏光子はヨウ素などを高分子フィルムに吸着 '延伸したものである。即ち、 二色性物質 (ヨウ素)を含む Hインキと呼ばれる溶液を、ポリビニルアルコールのフィ ルムに湿式吸着させた後、このフィルムを 1軸延伸することにより、二色性物質を一方 向に配向させたものである。偏光板の保護フィルムとしては、セルロース榭脂、特に セルローストリアセテートが用いられて 、る。
[0005] セルロースエステルフィルムは、光学的、物理的に偏光板用の保護フィルムとして 有用であるため一般に広く用いられている。し力しながら、フィルムの製造方法はハロ ゲン系の溶媒を用いた流延製膜法による製造方法であるため、溶媒回収に要する費 用は非常に大きい負担となっていた。そのためハロゲン系以外の溶媒が色々と試験 されたが、満足する溶解性の得られる代替物はな力つた。代替溶媒を求める以外に
、冷却法等新規溶解方法も試された (例えば、特許文献 1参照。)が、工業的な実現 が難しく更なる検討が必要とされている。
[0006] また、セルロースエステルにヒンダードフエノール酸化防止剤、ヒンダードァミン光安 定剤、酸掃去剤をある添加量比で加えることによって、分光特性、機械特性の改善を 図った技術が開示されている (例えば、特許文献 2参照。 )0可塑剤として多価アルコ ールエステル系可塑剤を用いる技術 (例えば、特許文献 3参照。)、更に多価アルコ ールエステル系可塑剤を特定の構造に限定した技術 (例えば、特許文献 4参照。)も 公開されている。また有機材料の劣化を防止する技術として、各種安定剤と亜燐酸 エステル類を含有する安定剤組成物が知られている(例えば、特許文献 5参照。 )0
[0007] いずれにしても光学用セルロースエステルフィルムについては、その製造工程での 溶媒使用に伴う製造負荷、設備負荷があり、また光学特性、機械特性も不十分な状 態にある。
[0008] セルロースエステル中に含有する不純物除去について、粉粒状セルロースエステ ルを水又は貧溶媒により洗浄する方法が開示されている(例えば、特許文献 6参照。 )が、不純物である酢酸濃度が 200ppmと十分に除去できていない状況であり、これ らのセルロースエステルを用いたフィルムの光学特性、機械特性は不十分でクリアし なければならな!/、課題と!/、う現状である。
[0009] 近年、銀塩写真用(例えば、特許文献 7参照。 )あるいは偏向子保護フィルム用(例 えば、特許文献 8参照。)として、セルロースエステルを溶融製膜する試みが行なわ れているが、セルロースエステルは溶融時の粘度が非常に高い高分子であり、且つ ガラス転移温度も高いため、セルロースエステルを溶融してダイス力 押出し、冷却ド ラムまたは冷却ベルト上にキャスティングしてもレべリングし 1 、押出し後に短時間 で固化するため、得られるフィルムの物性特性であるヘイズ、輝点異物、更には光学 特性であるリタデーシヨン均一性、特にフィルム幅手方向でのリタデーシヨン均一性が 溶液流延フィルムよりも低 、と ヽつた課題を有して ヽることが判明した。
特許文献 1:特開平 10— 95861号公報
特許文献 2 :特開 2003— 192920号公報
特許文献 3 :特開 2003— 12823号公報
特許文献 4:特開 2003 - 96236号公報
特許文献 5:特開平 11― 222493号公報
特許文献 6 :特開平 8— 134101号公報
特許文献 7:特表平 6 - 501040号公報
特許文献 8:特開 2000— 352620号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] 従って本発明の目的は、光学特性であるリタデーシヨン均一性、特にフィルム幅手 方向でのリタデーシヨン均一性、更にはコントラストが優れるセルロースエステルフィ ルム、セルロースエステルフィルムの製造方法を提供することにあり、該フィルムを用 V、る光学フィルム、偏光板及び液晶表示装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0011] 本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
[0012] 1.酸化防止剤存在下、セルロースエステルの貧有機溶媒で懸濁洗浄し、セルロー スエステル中に含有される遊離酸の含有量が 50ppm以下の固体状セルロースエス テルを溶融製膜することを特徴とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
[0013] 2.前記酸ィ匕防止剤がフエノール系化合物であることを特徴とする前記 1に記載の セルロースエステルフィルムの製造方法。
[0014] 3.前記酸ィ匕防止剤がヒンダードアミン系化合物、亜リン酸エステル系化合物、ィォ ゥ系化合物から選択される少なくとも 1種であることを特徴とする前記 1または 2に記 載のセルロースエステルフィルムの製造方法。
[0015] 4.前記酸ィ匕防止剤がフエノール構造及びヒンダードァミン構造を分子中に有する 化合物またはフエノール構造及び亜燐酸エステル構造を分子中に有する化合物で あることを特徴とする前記 1〜3のいずれ力 1項に記載のセルロースエステルフィルム の製造方法。
[0016] 5.前記セルロースエステルの貧有機溶媒が炭素数 1〜4のプロトン性極性溶媒で あることを特徴とする前記 1〜4のいずれ力 1項に記載のセルロースエステルフィルム の製造方法。
[0017] 6.前記セルロースエステル中に含有される遊離酸の含有量は l〜20ppmの範囲 であることを特徴とする前記 1〜5のいずれ力 1項に記載のセルロースエステルフィル ムの製造方法。
[0018] 7.前記 1〜6のいずれ力 1項に記載のセルロースエステルフィルムの製造方法によ つて製造されたことを特徴とするセルロースエステルフィルム。
[0019] 8.前記 7に記載のセルロースエステルフィルムを用いることを特徴とする光学フィル ム。
[0020] 9.前記 8に記載の光学フィルムを少なくとも一方の面に用いることを特徴とする偏 光板。
[0021] 10.前記 8に記載の光学フィルム及び前記 9に記載の偏光板の少なくとも一方を用 V、ることを特徴とする液晶表示装置。
発明の効果
[0022] 本発明により、光学特性であるリタデーシヨン均一性、特にフィルム幅手方向でのリ タデーシヨン均一性、更にはコントラストが優れるセルロースエステルフィルム、セル口 ースエステルフィルムの製造方法を提供することが出来、更に該フィルムを用いる光 学フィルム、偏光板及び液晶表示装置を提供することが出来る。
発明を実施するための最良の形態
[0023] 以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこ れらに限定されるものではない。
[0024] 本発明のセルロースエステルフィルムは、酸化防止剤存在下、セルロースエステル の貧有機溶媒で懸濁洗浄し、セルロースエステル中に含有される遊離酸の含有量が 50ppm以下の固体状セルロースエステルを溶融製膜に用いることを特徴とする。
[0025] セルロースエステルフィルムの製法のひとつである溶液流延法は、セルロースエス テルを溶媒に溶解した溶液を流延し、溶媒を蒸発、乾燥する事によって製膜するも のであり、この方法はフィルム内部に残存する溶媒を除去しなければならな 、ため、 乾燥ライン、乾燥エネルギー、及び蒸発した溶媒の回収及び再生装置等、製造ライ ンへの設備投資及び製造コストが膨大になっており、これらを削減することが重要な 課題となっている。
[0026] これに対し、溶融流延法による製膜では、溶液流延としてセルロースエステルの溶 液を調整するための溶媒を用いないため、前述の乾燥負荷、設備負荷が生じない。
[0027] 通常セルロースセステルはその製造の過程でアルキルカルボン酸、硫酸等の酸が セルロースエステル中に残留し、溶融流延法で製膜すると着色や粘度低下を生ずる ため、ヘイズ、透過率、リタデーシヨン等の光学物性や機械特性が劣化する。
[0028] 本発明者らは、上記課題に対し鋭意検討した結果、酸化防止剤存在下、セルロー スエステルの貧有機溶媒で懸濁洗浄し、セルロースエステル中に含有される遊離酸 の含有量が 50ppm以下の固体状セルロースエステルを用いて溶融流延すると、リタ デーシヨンの幅手方向のムラが少なぐコントラスト等の光学特性が向上出来ることを 見出したものである。
[0029] 特開昭 58— 22510号公報には、 N, N ジメチルァセトアミド、 N—メチル 2 ピ 口リドン又は 1, 3 ジメチル一 2—イミダゾリジノンもしくはこれらの混合物に塩化リチ ゥムを混合した溶媒によるラクチドを用いたエステルイ匕が記載されており、特表平 6— 504010号公報には炭酸マグネシウム、炭酸カリウムおよびクェン酸、硫酸、無水酢 酸、無水プロピオン酸、酢酸、プロピオン酸を用いたァセチル基、プロピオ-ル基の 導入法が記載されている。また、特開平 10— 45804号公報には、硫酸を触媒とした 、酢酸又は無水酢酸及び炭素原子数が 3以上の有機酸またはその無水物とのエス テル化反応が記載されており、特開 2003— 252901号公報には、硫酸を触媒とした 、酢酸又は無水酢酸によるァセチルイ匕が記載されているが、いずれもエステルイ匕反 応後に本発明のような洗浄は行なわれて!/ヽな 、。
[0030] 特公昭 53— 15165号公報には、酢酸セルロースのアセトン溶液を沈殿させて得た 繊維状の酢酸セルローススラリーを表面積 35〜55m2/gとなるようにせん断し、せん 断したスラリーを多孔性支持体上に連続的に沈積、ろ過した後に、酢酸セルロースの 非溶媒で洗浄してアセトンを除去する方法が提案されている。また、特開平 10— 29 8201号公報には、有機酸を含むセルロースエステル溶液をノズル力も沈殿剤中に 押出し、せん断力を作用させてフィブリル状セルロースエステルを生成させ、離解ま たは解砕処理した後に洗浄し、フィブリル状セルロースエステルをアルカリ処理する 方法が提案されて 、る。 、ずれも紛体のセルロースエステルの洗浄ではなく溶液を
用いた洗浄方法であり、本発明の要件とは異なる。
[0031] 更にセルロースエステルフィルムを前述の溶液流延法で作製する場合に対し溶融 流延法にてセルロースエステルフィルムを作製した場合、コントラストが向上することも 明らかになった。
[0032] 本発明における溶融流延とは、溶媒を用いずセルロースエステルを流動性を示す 温度まで加熱溶融し、その後、流動性のセルロースエステルを流延することを溶融流 延として定義する。加熱溶融する成形法は更に詳細には溶融押出成形法、プレス成 形法、インフレーション法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法などに分類でき る。これらの中で、機械的強度及び表面精度などに優れる光学フィルムを得るために は、溶融押出成形法が優れている。ここでフィルム構成材料が加熱されて、その流動 性を発現させた後、ドラムまたはエンドレスベルト上に押出し製膜することが、溶融流 延製膜法として本発明のセルロースエステルフィルムの製造方法に含まれる。
[0033] (セルロースエステルの洗浄に使用する酸ィ匕防止剤)
本発明におけるセルロースエステルの貧溶媒による懸濁洗浄に使用される酸ィ匕防 止剤は、セルロースエステルに発生したラジカルを不活性化する、或いはセルロース エステルに発生したラジカルに酸素が付カ卩したことが起因のセルロースエステルの劣 化を抑制する化合物であれば制限なく用いることができるが、中でも有用な酸化防止 剤としては、フ ノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物、ィォゥ系 化合物、耐熱加工安定剤、酸素スカベンジャー等が挙げられ、これらの中でも、特に フエノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物が好ましい。これらの 化合物を配合することにより、透明性、耐熱性等を低下させることなぐ溶融成型時の 熱や熱酸化劣化等による成形体の着色や強度低下を防止できる。これらの酸化防 止剤は、それぞれ単独で、或いは 2種以上を組み合わせて用いることができる。
[0034] フ ノール系化合物は既知の化合物であり、例えば、米国特許第 4, 839, 405号 明細書の第 12〜14欄に記載されており、 2, 6—ジアルキルフエノール誘導体化合 物が含まれる。このような化合物のうち好ましい化合物として、下記一般式 (A)で表さ れる化合物が好ましい。
[0035] [化 1]
一般式 (A)
式中、 R 、R 、R 、R及び R は置換基を表す。置換基としては、水素原子、ハロ
11 12 13 14 15
ゲン原子 (例えばフッ素原子、塩素原子等)、アルキル基 (例えばメチル基、ェチル基 、イソプロピル基、ヒドロキシェチル基、メトキシメチル基、トリフルォロメチル基、 tーブ チル基等)、シクロアルキル基 (例えばシクロペンチル基、シクロへキシル基等)、ァラ ルキル基(例えばべンジル基、 2—フエネチル基等)、ァリール基(例えばフエ-ル基 、ナフチル基、 p—トリル基、 p—クロ口フエニル基等)、アルコキシ基 (例えばメトキシ 基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、ァリールォキシ基 (例えばフエノキ シ基等)、シァノ基、ァシルァミノ基 (例えばァセチルァミノ基、プロピオ-ルァミノ基等 )、アルキルチオ基 (例えばメチルチオ基、ェチルチオ基、プチルチオ基等)、ァリー ルチオ基 (例えばフエ-ルチオ基等)、スルホ -ルァミノ基 (例えばメタンスルホ -ルァ ミノ基、ベンゼンスルホ -ルァミノ基等)、ウレイド基 (例えば 3—メチルウレイド基、 3, 3—ジメチルウレイド基、 1, 3—ジメチルウレイド基等)、スルファモイルァミノ基 (ジメチ ルスルファモイルァミノ基等)、力ルバモイル基(例えばメチルカルバモイル基、ェチ ルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えばェチルス ルファモイル基、ジメチルスルファモイル基等)、アルコキシカルボ-ル基(例えばメト キシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基等)、ァリールォキシカルボ-ル基(例えば フエノキシカルボ-ル基等)、スルホ -ル基(例えばメタンスルホ-ル基、ブタンスルホ
-ル基、フエ-ルスルホ -ル基等)、ァシル基(例えばァセチル基、プロパノィル基、 プチロイル基等)、アミノ基 (メチルァミノ基、ェチルァミノ基、ジメチルァミノ基等)、シ ァノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ニトロソ基、アミンォキシド基 (例えばピリジン一ォキシ ド基)、イミド基 (例えばフタルイミド基等)、ジスルフイド基 (例えばベンゼンジスルフィ ド基、ベンゾチアゾリルー 2—ジスルフイド基等)、カルボキシル基、スルホ基、ヘテロ 環基 (例えば、ピロール基、ピロリジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、
ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベンズォキサゾリル基等)等が挙げらる。 これらの置換基は更に置換されても良い。また、 R は水素原子、 R
11 12、R は tーブチ
16 ル基であるフエノール系化合物が好まし!/、。フエノール系化合物の具体例としては、 n—ォクタデシル 3— (3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)一プロビオネ ート、 n—ォクタデシル 3— (3, 5—ジ— t—ブチル—4—ヒドロキシフエ-ル)—ァセテ ート、 n—ォクタデシル 3, 5—ジ tーブチルー 4ーヒドロキシベンゾエート、 n—へキ シル 3, 5—ジ— t—ブチル—4—ヒドロキシフエ-ルペンゾエート、 n—ドデシル 3, 5 —ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシフエ-ルペンゾエート、ネオ一ドデシル 3— (3, 5— ジ—tーブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオネート、ドデシル j8 (3, 5—ジ—t ーブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオネート、ェチル α—(4ーヒドロキシ 3, 5—ジー t—ブチルフエ-ル)イソブチレート、ォクタデシル α—(4ーヒドロキシ 3, 5 ージー t—ブチルフエ-ル)イソブチレート、ォクタデシル α—(4ーヒドロキシ 3, 5 ージ—tーブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオネート、 2- (n—ォクチルチオ) ェチル 3, 5 ジ tーブチルー 4ーヒドロキシ一べンゾエート、 2—(n—ォクチルチオ )ェチル 3, 5 ジ—tーブチルー 4ーヒドロキシ—フエ-ルアセテート、 2—(n—ォクタ デシルチオ)ェチル 3, 5 ジ—tーブチルー 4ーヒドロキシフエ-ルアセテート、 2—( n ォクタデシルチオ)ェチル 3 , 5—ジー t ブチル 4 ヒドロキシ ベンゾエート、 2- (2 ヒドロキシェチルチオ)ェチル 3, 5 ジ tーブチルー 4ーヒドロキシベンゾ エート、ジェチルダリコールビス一(3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシ一フエ-ル )プロピオネート、 2 (n—ォクタデシルチオ)ェチル 3—(3, 5 ジ—tーブチルー 4 —ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート、ステアルアミド N, N ビス一 [エチレン 3— (3 , 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、 n—ブチルイミノ N, N ビス一 [エチレン 3— (3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)プロビオネ 一ト]、 2—(2—ステアロイルォキシェチルチオ)ェチル 3, 5 ジ—tーブチルー 4ーヒ ドロキシベンゾエート、 2- (2—ステアロイルォキシェチルチオ)ェチル 7—(3—メチ ルー 5— t—ブチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ヘプタノエート、 1, 2 プロピレングリコ ールビス [3— (3, 5—ジ—tーブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、 エチレングリコールビス一 [3— (3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)プロ
ピオネート]、ネオペンチルグリコールビス [3—(3, 5—ジー t ブチル 4ーヒドロ キシフエ-ル)プロピオネート]、エチレングリコールビス (3, 5—ジ—tーブチルー 4 —ヒドロキシフエ-ルアセテート)、グリセリン一 1—n—ォクタデカノエートー 2, 3 ビス - (3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシフエ-ルアセテート)、ペンタエリトリトール —テトラキス一 [3— (3' , 5' —ジ一 t—ブチル 4' —ヒドロキシフエ-ル)プロピオ ネート]、 1, 1, 1—トリメチロールェタン一トリス一 [3— (3, 5 ジ一 t—ブチル 4— ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、ソルビトールへキサ [3— (3, 5—ジ—tーブチ ルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオネート]、 2 ヒドロキシェチル 7—(3—メチルー 5 t ブチル 4 ヒドロキシフエ-ル)プロピオネート、 2 ステアロイルォキシェチ ル 7— (3—メチル 5— t—ブチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ヘプタノエート、 1, 6— n—へキサンジォーノレ一ビス [ , 5' —ジ一 t ブチノレ一 4—ヒドロキシフエ-ノレ) プロピオネート]、ペンタエリトリトール一テトラキス(3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロ キシヒドロシンナメート)が含まれる。上記タイプのフエノール化合物は、例えば、 Ciba Specialty Chemicalsから、 "Irganoxl076"及び" IrganoxlOlO"という商品名 で市販されている。
[0037] 本発明のヒンダードアミン系化合物としては、下記一般式 (B)で表される化合物が 好ましい。
[0038] [化 2]
—般式《B)
[0039] 式中、 R 、R 、R 、R 、R 、R 及び R は置換基を表す。置換基とは前記一般
21 22 23 24 25 26 27
式 (A)記載と同義の基を示す。 R は水素原子、メチル基、 R は水素原子、 R 、R
24 27 22 23
、R 、R はメチル基が好ましい。
25 26
[0040] ヒンダードアミン系化合物の具体例としては、ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチルー
4 ピペリジル)セバケート、ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)スクシネ
ート、ビス(1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチル一 4 ピペリジル)セバケート、ビス(N—オタ トキシ一 2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)セバケート、ビス(N ベンジルォ キシ一 2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)セバケート、ビス(N シクロへキシ ルォキシ— 2, 2, 6, 6—テトラメチル— 4 ピペリジル)セノ ケート、ビス(1, 2, 2, 6, 6—ペンタメチル一 4—ピペリジル) 2— (3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシベンジ ル)ー2 ブチルマロネート、ビス(1ーァクロイルー 2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピ ペリジル) 2, 2 ビス(3, 5 ジ一 t—ブチル 4 ヒドロキシベンジル) 2 ブチル マロネート、ビス(1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチル一 4 ピペリジル)デカンジ才エート、 2 , 2, 6, 6—テトラメチル— 4 ピペリジルメタタリレート、 4— [3— (3, 5 ジ— t—ブ チル— 4 ヒドロキシフエ-ル)プロピオ-ルォキシ]— 1— [2— (3— (3, 5 ジ— t— ブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオ-ルォキシ)ェチル ] 2, 2, 6, 6—テトラメ チルピペリジン、 2—メチルー 2—(2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピペリジル)ァミノ — N— (2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2, 2 , 6, 6—テトラメチル— 4 ピペリジル) 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボキシレート、テ トラキス(1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチル— 4 ピペリジル) 1, 2, 3, 4 ブタンテトラ力 ルポキシレート等が挙げられる。また、高分子タイプの化合物でも良ぐ具体例として は、 N, Ν' , Ν" , Ν,,,一テトラキス一 [4, 6 ビス一〔ブチルー(Ν—メチル 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン— 4—ィル)ァミノ〕—トリァジン— 2—ィル]—4, 7 ジ ァザデカン一 1, 10 ジァミン、ジブチルァミンと 1, 3, 5 トリァジン ·Ν, Ν,一ビス( 2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピペリジル) 1, 6 へキサメチレンジァミンと Ν— (2 , 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピペリジル)ブチルァミンとの重縮合物、ジブチルァミン と 1, 3, 5 トリアジンと Ν, Ν,一ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)ブ チルァミンとの重縮合物、ポリ〔{ (1, 1, 3, 3—テトラメチルブチル)アミノー 1, 3, 5— トリァジン一 2, 4 ジィル } { (2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)イミノ}へキ サメチレン { (2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)ィミノ }〕、 1, 6 へキサンジ ァミン一 Ν, Ν,一ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)とモルフォリン一 2 , 4, 6 トリクロ口一 1, 3, 5 トリァジンとの重縮合物、ポリ [ (6 モルフォリノ一 s ト リアジン一 2, 4 ジィル) [ (2, 2, 6, 6, —テ卜ラメチル一 4 ピペリジル)ィミノ〕一へ
キサメチレン〔(2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピペリジル)ィミノ〕]などの、ピぺリジン 環がトリァジン骨格を介して複数結合した高分子量 HALS;コノ、ク酸ジメチルと 4—ヒ ドロキシ 2, 2, 6, 6—テトラメチルー 1ーピペリジンエタノールとの重合物、 1, 2, 3 , 4 ブタンテトラカルボン酸と 1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチルー 4ーピベリジノールと 3 , 9 ビス(2 ヒドロキシ一 1, 1—ジメチルェチル)一 2, 4, 8, 10—テトラオキサスピ 口 [5, 5]ゥンデカンとの混合エステル化物などの、ピぺリジン環がエステル結合を介 して結合した化合物などが挙げられる力 これらに限定されるものではない。これらの 中でも、ジブチルァミンと 1, 3, 5 トリァジンと N, N,一ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチ ルー 4 ピペリジル)ブチルァミンとの重縮合物、ポリ〔{ (1, 1, 3, 3—テトラメチルブ チル)ァミノ— 1, 3, 5 トリアジン— 2, 4 ジィル } { (2, 2, 6, 6—テトラメチル— 4— ピペリジル)イミノ}へキサメチレン { (2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル)ィミノ }〕、コハク酸ジメチルと 4ーヒドロキシ 2, 2, 6, 6—テトラメチルー 1ーピペリジンエタ ノールとの重合物などで、数平均分子量(Mn)が 2, 000〜5, 000のものが好ましい
[0041] 上記タイプのヒンダードァミン化合物は、例えば、 Ciba Specialty
Chemicalsから、 "Tinuvinl44"及び" Tinuvin770"、旭電化工業株式会社から"
ADK STAB LA— 52"という商品名で市販されている。
[0042] 本発明のリン系化合物としては、下記一般式 (C—l)、(C— 2)、(C— 3)で表され る部分構造を分子内に有する化合物が好ましい。
[0044] [化 4]
一般式 (C— 2)
0— Ph,
I
\ ,
O— Ph ;
[0045] [化 5] 一般式 (C— 3)
o-
Ph, -0-P
\
o-
[0046] 式中、 Ph及び Ph' はフエ-レン基を表し、該フヱ-レン基の水素原子はフエ-ル
1 1
基、炭素数 1〜8のアルキル基、炭素数 5〜8のシクロアルキル基、炭素数 6〜12の アルキルシクロアルキル基又は炭素数 7〜 12のァラルキル基で置換されていてもよ い。 Ph及び Ph' は互いに同一でもよぐ異なってもよい。 Xは単結合、硫黄原子又
1 1
は CHR—基を表す。 Rは水素原子、炭素数 1〜8のアルキル基又は炭素数 5〜8
6 6
のシクロアルキル基を表す。 ph及び Ph' はフエ-ル基又はビフエ-ル基を表し、該
2 2
フエ-ル基又はビフヱ-ル基の水素原子は炭素数 1〜8のアルキル基、炭素数 5〜8 のシクロアルキル基、炭素数 6〜 12のアルキルシクロアルキル基又は炭素数 7〜 12 のァラルキル基で置換されていてもよい。 Ph及び Ph, は互いに同一でもよぐ異な
2 2
つてもよい。 Phはフエ-ル基又はビフエ-ル基を表し、該フエ-ル基又はビフエ-ル
3
基の水素原子は炭素数 1〜8のアルキル基、炭素数 5〜8のシクロアルキル基、炭素 数 6〜 12のアルキルシクロアルキル基又は炭素数 7〜 12のァラルキル基で置換され て!、てもよ 、。またこれらは前記一般式 (A)記載と同義の置換基により置換されても 良い。
[0047] リン系化合物の具体例としては、トリフエ-ルホスフアイト、ジフヱ-ルイソデシルホス ファイト、フエ-ルジイソデシルホスフアイト、トリス(ノ -ルフエ-ル)ホスファイト、トリス( ジノ-ルフエ-ル)ホスファイト、トリス(2, 4 ジ一 t—ブチルフエ-ル)ホスファイト、 1 0— (3, 5 ジ一 t—ブチル 4 ヒドロキシベンジル) 9, 10 ジヒドロ一 9—ォキ
サ一 10 ホスファフェナントレン一 10—オキサイド、 6— [3— (3— t—ブチル 4 ヒ ドロキシ 5 メチルフエ-ル)プロポキシ ] 2, 4, 8, 10—テトラー tーブチルジベン ズ [d, f] [l. 3. 2]ジォキサホスフエピンなどのモノホスファイト系化合物; 4, 4' ーブ チリデン―ビス(3—メチル— 6— t ブチルフエ-ル—ジ—トリデシルホスフアイト)、 4 , 4' —イソプロピリデン—ビス(フエ-ル―ジ—アルキル(C12〜C15)ホスファイト) などのジホスファイト系化合物などが挙げられる。また、テトラキス(2, 4 ジ tーブ チル一フエ-ル) 4, 4' —ビフエ-レンジホスホナイト、テトラキス(2, 4 ジ一 t— ブチル 5—メチルフエ-ル)一 4, 4' —ビフエ-レンジホスホナイトなどのホスホナ イト系化合物が挙げられる。上記タイプのリン系化合物は、例えば、住友化学工業株 式会社から、 "SumilizerGP"、旭電化工業株式会社から、 "ADK STAB PEP— 24G"及び,, ADK STAB PEP— 36" 、 Ciba Specialty Chemicalsから、" Irg afosP— EPQ"、堺ィ匕学工業株式会社から、 "GSY—P101"という商品名で巿販さ れている。
[0048] 本発明のィォゥ系化合物としては、下記一般式 (D)で表される化合物が好ま 、。
[0049] [化 6] 一般式 (D>
―
[0050] 式中、 R及び R は置換基を表す。置換基とは前記一般式 (A)記載と同義の基を
31 32
示す。 R及び R はアルキル基が好ましい。
31 32
[0051] ィォゥ系化合物の具体例としては、ジラウリル 3, 3' チォジプロピオネート、ジミリ スチル 3, 3' —チォジプロピピオネート、ジステアリル 3, 3' —チォジプロピオネート 、ラウリルステアリル 3, 3' —チォジプロピオネート、ペンタエリスリトールーテトラキス ( j8—ラウリル チォープロピオネート)、 3, 9 ビス(2 ドデシルチオェチル) 2, 4, 8, 10—テトラオキサスピロ [5, 5]ゥンデカンなどが挙げられる。上記タイプのィォ ゥ系化合物は、例えば、住友ィ匕学工業株式会社から、 "Sumilizer TPL— R"及び" Sumilizer TP— D "と!/、う商品名で市販されて 、る。
[0052] 本発明においては、これらの酸ィ匕防止剤を混合して用いても良い。
更に、本発明においては、酸ィ匕防止剤がフエノール構造及びヒンダードァミン構造を 分子中に有する化合物またはフエノール構造及び亜燐酸エステル構造を分子中に 有する化合物を用いることが好まし 、。
これらの化合物としては、各酸化防止剤の項にも挙げたが Ciba Specialty Chemi calsから、 "Tinuvinl44"、住友化学工業株式会社から、 " SumilizerGP"という商 品名で市販されている。
[0053] 酸化防止剤の添加量は、セルロースエステル 100質量部に対して、通常 0. 01〜1 0質量部、好ましくは 0. 05〜5質量部、更に好ましくは 0. 1〜3質量部である。
[0054] 酸ィ匕防止剤は、前述のセルロース榭脂同様に、製造時力も持ち越される、或いは 保存中に発生する残留酸、無機塩、有機低分子等の不純物を除去する事が好ましく 、より好ましくは純度 99%以上である。残留酸、及び水としては、 0. 01〜: LOOppmで あることが好ましぐセルロース榭脂を溶融製膜する上で、熱劣化を抑制でき、製膜 安定性、フィルムの光学物性、機械物性が向上する。
セルロースエステルの懸濁洗浄に使用する酸ィ匕防止剤は、洗浄後セルロースエステ ル中に残存していても良い。残存量は 0. 01〜2000ppm力 S良く、より好ましくは 0. 0 5〜: LOOOppmである。更に好ましくは 0. 1〜: LOOppmである。
[0055] (セルロースエステルの貧有機溶媒による洗浄)
本発明の溶融流延製膜を行うための組成物の遊離酸含有量を 50ppm以下にする には、下記貧有機溶媒でセルロースエステルを洗浄することによって達成される。
[0056] 本発明のセルロースエステルの洗浄に用いられる貧有機溶媒はセルロースエステ ルの溶解性に応じて選択できる。単独溶媒により洗浄する溶媒としては、へキサン、 ヘプタン、オクタン、シクロへキサン、ベンゼン、トルエン、ジメチルエーテル、ジェチ ルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル等の無極性溶媒、メタノ ール、エタノール、 1 プロパノール、 2—プロパノール、ブタノール等のプロトン性極 性溶媒が好ましいが、これらに限定されるものではない。より好ましい溶媒としては、 へキサン、ヘプタン、ジイソプロピルエーテル、メタノール、エタノールが挙げられ、更 に好ましくはヘプタン、メタノールである。
[0057] また 2種以上の混合溶媒を使用する場合は、酢酸メチル、酢酸ェチル、テトラヒドロ
フラン、塩化メチレン、クロ口ホルム等の無極性溶媒、アセトン、ァセトニトリル、 N, N ージメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒のようにセルロー スエステルに対して溶解性の高い溶媒と上記セルロースエステルの貧溶媒と組み合 せることが好ましい。
[0058] 沸点が高い有機溶媒を用いた場合、洗浄後の乾燥に時間がかかり、また減圧除去 した場合でもエネルギー或いは生産効率の観点から不利である。また沸点が低 、有 機溶媒を用いると洗浄温度が低温になり洗浄の効率が低下するば力りか温度コント ロール装置、冷却管等の設備負荷が力かるためセルロースエステルの洗浄の化合物 としては不適である。本発明で用いる化合物の沸点は 30°C以上 150°C以下が好まし ぐより好ましくは 50°C以上 100°C以下である。
[0059] (セルロースエステルの懸濁洗浄)
本発明に係るセルロースエステルの洗浄にぉ 、ては、セルロースエステルを貧有機 溶媒中で懸濁洗浄することを要件とする。
[0060] 本発明に用いられる懸濁洗浄は、固体状セルロースエステルをセルロースエステル の貧溶媒中に浸漬して洗浄することを表す。洗浄方法には特に限定はないが、固体 状セルロースエステルが完溶しない温度、溶媒種、溶媒量において、懸濁状態で攪 拌した後、セルロースエステルを濾取し、乾燥することが好ましい。また固体状セル口 一スとは粉体或いはペレットを表し、好ましくは粉体である。洗浄する容器、攪拌機に は特に制限はなぐステンレス製の容器、市販の攪拌機等が好ましく用いられる。
[0061] 本発明に用いられる懸濁洗浄に使用される溶媒としては、セルロースエステルの貧 有機溶媒で説明した溶媒である。溶媒使用量はセルロースエステルに対し 1〜30質 量部が好ましぐより好ましくは更に好ましくは 3〜20質量部であり、更に好ましくは 5 〜 10質量部である。
[0062] 攪拌温度は 10〜200°Cが好ましぐより好ましくは 20〜150°Cであり、更に好ましく は 30〜100°Cである。
[0063] 攪拌時間は 0. 1〜24時間が好ましぐより好ましくは 0. 5〜12時間であり、更に好 ましくは 1〜5時間である。
[0064] 乾燥温度は 10〜200°Cが好ましぐより好ましくは 20〜150°Cであり、更に好ましく
は 30〜: L00°Cである。圧力は減圧下でも常圧下でも良ぐ好ましくは常圧下である。
[0065] セルロースエステルは生活環境条件下(50°C以下、湿度 90%以下)にお 、て、緩 やかに置換基部分のエステル加水分解が起こる。セルロースエステル製造直後に製 造由来の残留遊離酸除去のために本発明の洗浄を行うと幅手方向のリタデーシヨン ばらつき、ヘイズ及び輝点異物等のフィルム物性が向上するが、製造後洗浄してから 時間が経つと徐々に遊離酸量が増加しフィルム物性が低下する。フィルム製造前に 本発明の洗浄を再度行えば、セルロースエステル製造後の洗浄からフィルム製造ま での期間は特に制限はないが、好ましくは 3年以内、より好ましくは 1年以内、更に好 ましくは 6ヶ月以内である。また、セルロースエステル製造直後に洗浄し、フィルム製 造前に更に洗浄を行うとコスト的に不利になるため、洗浄はセルロースエステル製造 直後だけ行うことが好まし 、。この場合フィルム製造までの期間は 1年以内が好ましく 、より好ましくは 6ヶ月以内、更に好ましくは 3ヶ月以内である。
[0066] (遊離酸)
遊離酸とは製造時に除去しきれない原料のカルボン酸誘導体やエステル化の触媒 として使用される硫酸等が挙げられる。また、製造カゝら使用時までにセルロースエス テルから脱離するカルボン酸誘導体も含まれる。
[0067] これらの遊離酸は以下の方法で定量ィ匕できる。
[0068] 〈前処理〉
試料 500mg (M)を PP製の容器に計り取り、超純水を 10mlカ卩える。
[0069] これを超音波洗浄器で 30分間分散したのち、水系クロマトディスク(0. 45 μ m)で 濾過する。これを試料とする。
[0070] (酢酸及びプロピオン酸の定量)
〈装置〉 イオンクロマトグラフ DIONEX製 DX- 500
〈カラム〉 DIONEX IonPac ICE— AS 1
〈サプレッサー〉 AMMS— Π
〈溶離液〉 1. OmM—オクタンスルホン酸
〈再生液〉 5. OmM—水酸ィ匕テトラブチルアンモ -ゥム(高純度窒素 35kPa で送液)
〈流速〉 1. Oml/min.
〈注入量〉 25 μ 1
(SOの定量)
4
〈装置〉 イオンクロマトグラフ DIONEX製 DX- 120
〈カラム〉 IonPac AG14 (4mm) +IonPac AS 14 (4mm)
〈サプレッサー〉 ASRS— ULTRAII (4mm)
〈溶離液〉 3. 5mM-Na CO 1. OmM-NaHCO
2 3 3
く SRS電流〉 50mA
〈流速〉 1. Oml/min.
〈注入量〉 25 μ 1
〈換算方法〉
含量(ppm) =測定値(mgZD ZlOOO X 10ZM (mg) X 1000000 前記セルロースエステルの懸濁洗浄後に存在するカルボン酸誘導体、硫酸等触媒 として使用される遊離酸総量は 50ppm以下であることが好ましぐ l 20ppmの範囲 であることがより好ましい。
[0071] (セルロースエステル)
本発明に係るセルロースエステルは、脂肪酸ァシル基、置換もしくは無置換の芳香 族ァシル基の中力 少なくとも 、ずれかの構造を含む、セルロースの前記単独または 混合酸エステルである。
[0072] 芳香族ァシル基にお!、て、芳香族環がベンゼン環であるとき、ベンゼン環の置換基 の例としてハロゲン原子、シァ入アルキル基、アルコキシ基、ァリール基、ァリールォ キシ基、ァシル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、ァラルキル基、二 トロ、アルコキシカルボ-ル基、ァリールォキシカルボ-ル基、ァラルキルォキシカル ボ-ル基、力ルバモイル基、スルファモイル基、ァシルォキシ基、ァルケ-ル基、アル キ-ル基、アルキルスルホ-ル基、ァリールスルホ-ル基、アルキルォキシスルホ- ル基、ァリールォキシスルホ -ル基、アルキルスルホ -ルォキシ基及びァリールォキ シスルホ -ル基、 S— R NH— CO— OR PH— R P (— R) PH— O
2
R P (— R) (— O— R) P (— O— R) PH ( = 0)— R— P ( = 0) (— R)
PH ( = 0)— O— R P ( = 0) (— R) (— O— R) P ( = 0) (— O— R) O—
2
PH ( = 0) R O— P ( = 0) (— R) — O— PH ( = 0)— O— R O— P ( = 0) (
2
R) (— O— R) O— P ( = 0) (-O-R) NH— PH ( = 0)— R NH— P (
2
=0) (一 R) (— O— R)、 一 NH— P ( = 0) (-O-R) 、 一 SiH— R、 一 SiH (— R)
2 2 2
、 -Si (-R) O— SiH— R O— SiH (— R)及び O— Si (— R)が含まれる
3 2 2 3
。上記 Rは脂肪族基、芳香族基またはへテロ環基である。置換基の数は、 1個〜五個 であることが好ましぐ 1個〜 4個であることがより好ましぐ 1個〜 3個であることが更に 好ましぐ 1個または 2個であることが最も好ましい。置換基としては、ハロゲン原子、 シァ入アルキル基、アルコキシ基、ァリール基、ァリールォキシ基、ァシル基、カルボ ンアミド基、スルホンアミド基及びウレイド基が好ましぐハロゲン原子、シァ入アルキ ル基、アルコキシ基、ァリールォキシ基、ァシル基及びカルボンアミド基がより好ましく
、ハロゲン原子、シァ入アルキル基、アルコキシ基及びァリールォキシ基が更に好ま しぐハロゲン原子、アルキル基及びアルコキシ基が最も好ましい。
[0073] 上記ハロゲン原子には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が含ま れる。上記アルキル基は、環状構造或いは分岐を有していてもよい。アルキル基の 炭素原子数は、 1〜20であることが好ましぐ 1〜12であることがより好ましぐ 1〜6で あることが更に好ましぐ 1〜4であることが最も好ましい。アルキル基の例には、メチ ル、ェチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、 t—ブチル、へキシル、シクロへキシル 、ォクチル及び 2—ェチルへキシルが含まれる。上記アルコキシ基は、環状構造或い は分岐を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、 1〜20であることが好ま しぐ 1〜12であることがより好ましぐ 1〜6であることが更に好ましぐ 1〜4であること が最も好ましい。アルコキシ基は、更に別のアルコキシ基で置換されていてもよい。ァ ノレコキシ基の^ Jには、メトキシ、エトキシ、 2—メトキシエトキシ、 2—メトキシー 2—エト キシエトキシ、ブチルォキシ、へキシルォキシ及びォクチルォキシが含まれる。
[0074] 上記ァリール基の炭素原子数は、 6〜20であることが好ましぐ 6〜12であることが 更に好ましい。ァリール基の例には、フエニル及びナフチルが含まれる。上記ァリー ルォキシ基の炭素原子数は、 6〜20であることが好ましぐ 6〜12であることが更に好 ましい。ァリールォキシ基の例には、フエノキシ及びナフトキシが含まれる。上記ァシ
ル基の炭素原子数は、 1〜20であることが好ましぐ 1〜12であることが更に好ましい 。ァシル基の例には、ホルミル、ァセチル及びベンゾィルが含まれる。上記カルボン アミド基の炭素原子数は、 1〜20であることが好ましぐ 1〜12であることが更に好ま しい。カルボンアミド基の例には、ァセトアミド及びべンズアミドが含まれる。上記スル ホンアミド基の炭素原子数は、 1〜20であることが好ましぐ 1〜12であることが更に 好ましい。スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド及 び p—トルエンスルホンアミドが含まれる。上記ウレイド基の炭素原子数は、 1〜20 であることが好ましぐ 1〜 12であることが更に好ましい。ウレイド基の例には、(無置 換)ウレイドが含まれる。
[0075] 上記ァラルキル基の炭素原子数は、 7〜20であることが好ましぐ 7〜 12であること が更に好ましい。ァラルキル基の例には、ベンジル、フエネチル及びナフチルメチル が含まれる。上記アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、 1〜20であることが好ま しぐ 2〜12であることが更に好ましい。アルコキシカルボ-ル基の例には、メトキシカ ルポ-ルが含まれる。上記ァリールォキシカルボ-ル基の炭素原子数は、 7〜20で あることが好ましぐ 7〜 12であることが更に好ましい。ァリールォキシカルボ-ル基の 例には、フエノキシカルボ-ルが含まれる。上記ァラルキルォキシカルボ-ル基の炭 素原子数は、 8〜20であることが好ましぐ 8〜12であることが更に好ましい。ァラル キルォキシカルボ-ル基の例には、ベンジルォキシカルボ-ルが含まれる。上記力 ルバモイル基の炭素原子数は、 1〜20であることが好ましぐ 1〜12であることが更に 好まし 、。力ルバモイル基の例には、(無置換)力ルバモイル及び N—メチルカルバ モイルが含まれる。上記スルファモイル基の炭素原子数は、 20以下であることが好ま しぐ 12以下であることが更に好ましい。スルファモイル基の例には、(無置換)スルフ ァモイル及び N—メチルスルファモイルが含まれる。上記ァシルォキシ基の炭素原子 数は、 1〜20であることが好ましぐ 2〜12であることが更に好ましい。ァシルォキシ 基の例には、ァセトキシ及びベンゾィルォキシが含まれる。
[0076] 上記ァルケ-ル基の炭素原子数は、 2〜20であることが好ましぐ 2〜 12であること が更に好ましい。ァルケ-ル基の例には、ビニル、ァリル及びイソプロべ-ルが含ま れる。上記アルキ-ル基の炭素原子数は、 2〜20であることが好ましぐ 2〜12である
ことが更に好ましい。アルキ-ル基の例には、チェ-ルが含まれる。上記アルキルス ルホニル基の炭素原子数は、 1〜20であることが好ましぐ 1〜12であることが更に好 ましい。上記ァリールスルホ-ル基の炭素原子数は、 6〜20であることが好ましぐ 6 〜12であることが更に好まし!/、。上記アルキルォキシスルホ -ル基の炭素原子数は 、 1〜20であることが好ましぐ 1〜12であることが更に好ましい。上記ァリールォキシ スルホ-ル基の炭素原子数は、 6〜20であることが好ましぐ 6〜12であることが更に 好ましい。上記アルキルスルホ-ルォキシ基の炭素原子数は、 1〜20であることが好 ましぐ 1〜 12であることが更に好ましい。上記ァリールォキシスルホ -ル基の炭素原 子数は、 6〜20であることが好ましぐ 6〜12であることが更に好ましい。
[0077] 本発明に係るセルロースエステルにおいて、セルロースの水酸基部分の水素原子 が脂肪族ァシル基との脂肪酸エステルであるとき、脂肪族ァシル基は炭素原子数が 2〜20で、具体的にはァセチル、プロピオ-ル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピ バロィル、へキサノィル、オタタノィル、ラウロイル、ステアロイル等が挙げられる。
[0078] 本発明において前記脂肪族ァシル基とは、更に置換基を有するものも包含する意 味であり、置換基としては上述の芳香族ァシル基において、芳香族環がベンゼン環 であるとき、ベンゼン環の置換基として例示したものが挙げられる。
[0079] また、上記セルロースエステルのエステルイ匕された置換基が芳香環であるとき、芳 香族環に置換する置換基 Xの数は 0または 1〜5個であり、好ましくは 1〜3個で、特 に好ましいのは 1または 2個である。更に芳香族環に置換する置換基の数が 2個以上 の時、互いに同じでも異なっていてもよいが、また、互いに連結して縮合多環化合物 (例えば、ナフタレン、インデン、インダン、フエナントレン、キノリン、イソキノリン、クロメ ン、クロマン、フタラジン、アタリジン、インドール、インドリンなど)を形成してもよい。
[0080] 上記セルロースエステルにおいて置換もしくは無置換の脂肪族ァシル基、置換もし くは無置換の芳香族ァシル基の少なくともいずれか 1種選択された構造を有する構 造を有することが本発明に係るセルロースエステルに用いる構造として用いられ、こ れらは、セルロースの単独または混合酸エステルでもよぐ 2種以上のセルロースエス テルを混合して用いてもょ ヽ。
[0081] 本発明に係るセルロースエステルとしては、セルロースアセテート、セルロースプロ
ピオネート、セノレロースブチレート、セノレロースアセテートプロピオネート、セノレロース アセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート及びセルロースフタレートから 選ばれる少なくとも 1種であることが好ま 、。
[0082] 混合脂肪酸エステルの置換度として、更に好ましいセルロースアセテートプロピオ ネートやセルロースアセテートブチレートの低級脂肪酸エステルは炭素原子数 2〜4 のァシル基を置換基として有し、ァセチル基の置換度を Xとし、プロピオニル基または プチリル基の置換度を Yとした時、下記式 (I)及び (Π)を同時に満たすセルロースェ ステルを含むセルロース榭脂である。尚、ァセチル基の置換度と他のァシル基の置 換度は、 ASTM— D817— 96により求めたものである。
[0083] 式(I) 2. 5≤X+Y≤2. 9
式(Π) 0. 1≤Χ≤2. 0
この内特にセルロースアセテートプロピオネートが好ましく用いられ、中でも 1. 0≤ Χ≤2. 5であり、 0. 5≤Υ≤2. 5であることが好ましい。ァシル基の置換度の異なるセ ルロースエステルをブレンドして、光学フィルム全体として上記範囲に入って 、てもよ V、。上記ァシル基で置換されて 、な 、部分は通常水酸基として存在して 、るのもの である。これらは公知の方法で合成することが出来る。ァセチル基の置換度の測定方 法は ASTM -D817- 96に準じて測定することが出来る。
[0084] 本発明の光学フィルムに使用するセルロースエステルの数平均分子量は、 50000 〜300000の範囲力 得られるフィルムの機械的強度が強く好ましい。更に 60000 〜200000力好まし!/ヽ。
[0085] 更に、本発明で用いられるセルロースエステルは、重量平均分子量 MwZ数平均 分子量 Mn比が 1. 5〜5. 5のものが好ましく用いられ、特に好ましくは 2. 0〜4. 5で あり、更【こ好ましく ίま 2. 3〜4. 0であり、更【こ好ましく ίま 2. 5〜3. 5のセノレロースエス テルが好ましく用いられる。
[0086] 重量平均分子量の測定方法は下記方法によることが出来る。
[0087] (分子量測定方法)
分子量の測定は、高速液体クロマトグラフィー(ゲル浸透クロマトグラフ(GPC) )を 用いて測定する。
[0088] 測定条件は以下の通りである。
[0089] 装 置: HLC— 8220 GPC (東ソ一製)
カラム: TSK— SUPER ΗΜ-Μ( 6. Omm X 150mm)
TSK - GuardcolumnH - H ( 4.6mm X 35mm)
溶 媒:テトラヒドロフラン
流 速: 0.6mlZmin
温 度: 40°C
試料濃度 :0.1質量%
校正曲線:標準ポリスチレン STK standard ポリスチレン (東ソ一 (株)製) Mw= 1000000〜500迄の 13サンプノレ【こよる校正曲線を使用した。 13サンプノレ ίま、〖ま ίま、 等間隔に用いる。
[0090] 本発明で用いられるセルロースエステルの原料セルロースは、木材パルプでも綿花 リンターでもよぐ木材パルプは針葉樹でも広葉樹でもよいが、針葉樹の方がより好ま しい。製膜の際の剥離性の点力もは綿花リンターが好ましく用いられる。これらから作 られたセルロースエステルは適宜混合して、或いは単独で使用することができる。
[0091] 例えば、綿花リンター由来セルロースエステル:木材パルプ (針葉樹)由来セルロー スエステル:木材パルプ(広葉樹)由来セルロースエステルの比率が 100: 0: 0、 90: 10:0、 85:15:0、 50:50:0、 20:80:0、 10:90:0、 0:100:0、 0:0:100、 80:10 :10、 85:0:15、 40 :30 :30で用いることができる。
[0092] また、セルロース榭脂の極限粘度は、 1.5〜1.75cm3Zgが好ましぐさらに 1.53 〜1.63の範囲が好ましい。
[0093] また、本発明で用いられるセルロースエステルはフィルムにした時の輝点異物が少 ないものであることが好ましい。輝点異物とは、 2枚の偏光板を直交に配置し (クロス ニコル)、この間にセルロースエステルフィルムを配置して、一方の面から光源の光を 当てて、もう一方の面からセルロースエステルフィルムを観察した時に、光源の光が 漏れて見える点のことである。このとき評価に用いる偏光板は輝点異物がない保護フ イルムで構成されたものであることが望ましぐ偏光子の保護にガラス板を使用したも のが好ましく用 ヽられる。輝点異物はセルロースエステルに含まれる未酢ィ匕若しくは
低酢化度のセルロースがその原因の 1つと考えられ、輝点異物の少ないセルロース エステルを用いる(置換度の分散の小さ 、セルロースエステルを用いる)ことと、溶融 したセルロースエステルを濾過すること、あるいはセルロースエステルの合成後期の 過程や沈殿物を得る過程の少なくともいずれかにおいて、一度溶液状態として同様 に濾過工程を経由して輝点異物を除去することもできる。溶融榭脂は粘度が高いた め、後者の方法のほうが効率がよい。
[0094] フィルム膜厚が薄くなるほど単位面積当たりの輝点異物数は少なくなり、フィルムに 含まれるセルロースエステルの含有量が少なくなるほど輝点異物は少なくなる傾向が あるが、輝点異物は、輝点の直径 0. 01mm以上が 200個 Zcm2以下であることが好 ましぐ更に 100個 Zcm2以下であることが好ましぐ 50個 Zcm2以下であることが好 ましぐ 30個 Zcm2以下であることが好ましぐ 10個 Zcm2以下であることが好ましい 力 皆無であることが最も好ましい。また、 0. 005-0. 01mm以下の輝点についても 200個/ cm2以下であることが好ましぐ更に 100個/ cm2以下であることが好ましぐ 50個 Zcm2以下であることが好ましぐ 30個 Zcm2以下であることが好ましぐ 10個 Zcm2以下であることが好まし 、が、皆無であることが最も好まし!/、。
[0095] 輝点異物を溶融濾過によって除去する場合、セルロースエステルを単独で溶融さ せたものを濾過するよりも可塑剤、劣化防止剤、酸化防止剤等を添加混合した組成 物を濾過することが輝点異物の除去効率が高く好ましい。もちろん、セルロースエス テルの合成の際に溶媒に溶解させて濾過により低減させてもよい。紫外線吸収剤、 その他の添加物も適宜混合したものを濾過することが出来る。濾過はセルロースエス テルを含む溶融物の粘度が 10000P以下で濾過されるこが好ましぐ更に好ましくは 5000P以下力 子ましく、 1000P以下であることが更に好ましぐ 500P以下であること が更に好ましい。濾材としては、ガラス繊維、セルロース繊維、濾紙、四フッ化工チレ ン榭脂などの弗素榭脂等の従来公知のものが好ましく用いられるが、特にセラミック ス、金属等が好ましく用いられる。絶対濾過精度としては 50 m以下のものが好まし く用いられ、 30 m以下のものが更に好ましぐ 10 m以下のものが更に好ましぐ 5 μ m以下のものが更に好ましく用いられる。これらは適宜組み合わせて使用すること も出来る。濾材はサーフェースタイプでもデプスタイプでも用いることが出来るが、デ
ブスタイプの方が比較的目詰まりしに《好ましく用いられる。
[0096] (添加剤の内包)
本発明に係るセルロースエステルは、加熱溶融する前に 1種以上の添加剤を内包 していることが好ましい。
[0097] 本発明において、添加剤を内包しているとは、添加剤がセルロースエステル内部に 包まれている状態のみならず、内部及び表面に同時に存在することも含むものである
[0098] 添加剤を内包させる方法としては、セルロースエステルを溶媒に溶解した後、これ に添加剤を溶解または微分散させ、溶媒を除去する方法が挙げられる。溶媒を除去 する方法は公知の方法が適用でき、例えば、液中乾燥法、気中乾燥法、溶媒共沈法 、凍結乾燥法、溶液流延法等が挙げられ、溶媒除去後のセルロースエステル及び添 加剤の組成物は、粉体、顆粒、ペレット、フィルム等の形状に調製することができる。 添加剤の内包は前述のようにセルロースエステル固体を溶解して行う力 セルロース
、て析出固化と同時に行ってもょ 、。
[0099] 液中乾燥法は、例えば、セルロースエステル及び添加剤を溶解した溶液にラウリル 硫酸ナトリウム等の活性剤水溶液を加え、乳化分散する。次いで、常圧または減圧蒸 留して溶媒を除去し、添加剤を内包したセルロースエステルの分散物を得ることがで きる。更に、活性剤除去のため、遠心分離やデカンテーシヨンを行うことが好ましい。 乳化法としては、各種の方法を用いる事ができ、超音波、高速回転せん断、高圧によ る乳化分散装置を使用する事が好ましい。
[0100] 超音波による乳化分散では、所謂バッチ式と連続式の 2通りが使用可能である。バ ツチ式は比較的少量のサンプル作製に適し、連続式は大量のサンプル作製に適す る。連続式では、例えば、 UH— 600SR (株式会社エスエムテー製)のような装置を 用いることが可能である。このような連続式の場合、超音波の照射時間は分散室容 積 Z流速 X循環回数で求めることができる。超音波照射装置が複数ある場合は、そ れぞれの照射時間の合計として求められる。超音波の照射時間は実際上は 10000 秒以下である。また、 10000秒以上必要であると工程の負荷が大きぐ実際上は乳 ィ匕剤の再選択などにより乳化分散時間を短くする必要がある。そのため 10000秒以
上は必要でない。更に好ましくは 10秒以上、 2000秒以内である。
[0101] 高速回転せん断による乳化分散装置としては、デイスパーミキサー、ホモミキサー、 ウルトラミキサーなどが使用でき、これらの型式は乳化分散時の液粘度によって使い 分けることができる。
[0102] 高圧による乳化分散では LAB2000 (エスエムテ一社製)などが使用できる力 その 乳化'分散能力は試料にかけられる圧力に依存する。圧力は 104〜5 X 105kPaの範 囲が好ましい。
[0103] 活性剤としては、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、高 分子分散剤などを用いることができ、溶媒や目的とする乳化物の粒径に応じて決め ることがでさる。
[0104] 気中乾燥法は、例えば、 GS310 (ャマト科学社製)のようなスプレードライヤーを用
V、て、セルロースエステル及び添加剤を溶解した溶液を噴霧し乾燥するものである。
[0105] 溶媒共沈法は、セルロースエステル及び添加剤を溶解した溶液をセルロースエス テル及び添加剤に対して貧溶媒であるものに添加し、析出させるものである。貧溶媒 はセルロースエステルを溶解する前記溶媒と任意に混合することができる。貧溶媒は 混合溶媒でも構わない。また、セルロースエステル及び添加剤の溶液中に、貧溶媒 を加えても構わない。
[0106] 析出したセルロースエステル及び添加剤の組成物は、ろ過、乾燥し分離することが できる。
[0107] セルロースエステルと添加剤の組成物において、組成物中の添加剤の粒径は 1 μ m以下であり、好ましくは 500nm以下であり、更に好ましくは 200nm以下である。添 加剤の粒径が小さいほど、溶融成形物の機械特性、光学特性の分布が均一になり 好ましい。
[0108] 上記セルロースエステルと添加剤の組成物、及び加熱溶融時に添加する添加剤は 、加熱溶融前または加熱溶融時に乾燥されることが望ましい。ここで乾燥とは、溶融 材料の!/ヽずれかが吸湿した水分に加え、セルロースエステルと添加剤の組成物の調 製時に用いた水または溶媒、添加剤の合成時に混入して 、る溶媒の 、ずれかの除 去をさす。
[0109] この除去する方法は公知の乾燥方法が適用でき、加熱法、減圧法、加熱減圧法等 の方法で行うことができ、空気中または不活性ガスとして窒素を選択した雰囲気下で 行ってもよい。これらの公知の乾燥方法を行うとき、材料が分解しない温度領域で行 うことがフィルムの品質上好ましい。
[0110] 例えば、前記乾燥工程で除去した後の残存する水分または溶媒は、各々フィルム 組成物の全体の質量に対して 10質量%以下、好ましくは 5質量%以下、より好ましく は 1質量%以下、更に好ましくは 0. 1質量%以下にすることである。このときの乾燥温 度は、 100°C以上乾燥する材料の Tg以下であることが好ましい。材料同士の融着を 回避する観点を含めると、乾燥温度はより好ましくは 100°C以上 (Tg— 5) °C以下、更 に好ましくは 110°C以上 (Tg— 20) °C以下である。好ましい乾燥時間は 0. 5〜24時 間、より好ましくは 1〜18時間、更に好ましくは 1. 5〜12時間である。これらの範囲よ りも低いと乾燥度が低いか、または乾燥時間が力かり過ぎることがある。また乾燥する 材料に Tgが存在するときには、 Tgよりも高い乾燥温度に加熱すると、材料が融着し て取り扱いが困難になることがある。
[0111] 乾燥工程は 2段階以上に分離してもよぐ例えば、予備乾燥工程による材料の保管 と、溶融製膜する直前〜 1週間前の間に行う直前乾燥工程を介して溶融製膜しても よい。
[0112] (添加剤)
本発明の光学フィルムは、添加剤としては、有機酸と 3価以上のアルコールが縮合 した構造を有するエステル系可塑剤、多価アルコールと 1価のカルボン酸力 なるェ ステル系可塑剤、多価カルボン酸と 1価のアルコールからなるエステル系可塑剤の少 なくとも 1種の可塑剤、フエノール系、ヒンダードアミン系、リン系、ィォゥ系から選択さ れる少なくとも 1種の酸ィ匕防止剤を含んでいることが好ましぐ更にこの他に過酸ィ匕物 分解剤、ラジカル捕捉剤、金属不活性化剤、紫外線吸収剤、マット剤、染料、顔料、 更には前記以外の可塑剤、前記以外の酸ィ匕防止剤などを含んでも構わない。
[0113] フィルム組成物の酸ィ匕防止、分解して発生した酸の捕捉、光または熱によるラジカ ル種起因の分解反応を抑制または禁止する等、解明できて ヽな ヽ分解反応を含め て、着色や分子量低下に代表される変質や材料の分解による揮発成分の生成を抑
制するために、また透湿性、易滑性といった機能を付与するために添加剤を用いる。
[0114] 一方、フィルム組成物を加熱溶融すると分解反応が著しくなり、この分解反応によつ て着色や分子量低下に由来した該構成材料の強度劣化を伴うことがある。またフィル ム組成物の分解反応によって、好ましくない揮発成分の発生も併発することもある。
[0115] フィルム組成物を加熱溶融するとき、上述の添加剤が存在することは、材料の劣化 や分解に基づく強度の劣化を抑制すること、または材料固有の強度を維持できる観 点で優れており、本発明の光学フィルムを製造できる観点から上述の添加剤が存在 することが必要である。
[0116] また、上述の添加剤の存在は加熱溶融時において可視光領域の着色物の生成を 抑制すること、または揮発成分がフィルム中に混入することによって生じる透過率や ヘイズ値と 、つた光学フィルムとして好ましくな 、性能を抑制または消滅できる点で優 れている。
[0117] 本発明において液晶表示画像の表示画像は、本発明の構成で光学フィルムを用 いるとき 1%を超えると影響を与えるため、好ましくはヘイズ値は 1%未満、より好まし くは 0. 5%未満である。
[0118] フィルム製造時、リタデーシヨンを付与する工程において、該フィルム組成物の強度 の劣化を抑制すること、または材料固有の強度を維持できることにある。フィルム組成 物が著しい劣化によって脆くなると、該延伸工程において破断が生じやすくなり、リタ デーシヨン値の制御ができなくなることがあるためである。
[0119] 上述のフィルム組成物の保存或いは製膜工程において、空気中の酸素による劣化 反応が併発することがある。この場合、上記添加剤の安定化作用とともに、空気中の 酸素濃度を低減させる効果を用いることも本発明を具現ィ匕する上で好ましい。これは 、公知の技術として不活性ガスとして窒素やアルゴンの使用、減圧〜真空による脱気 操作、及び密閉環境下による操作が挙げられ、これら 3者の内少なくとも 1つの方法 を上記添加剤と併用することが好ま U、。フィルム組成物が空気中の酸素と接触する 確率を低減することにより、該材料の劣化が抑制でき、本発明の目的のためには好ま しい。
[0120] 本発明の光学フィルムは偏光板保護フィルムとして活用するため、本発明の偏光板
及び偏光板を構成する偏光子に対して経時保存性を向上させる観点から、フィルム 組成物中に上述の添加剤が存在することが好まし 、。
[0121] 本発明の偏光板を用いた液晶表示装置は、本発明の光学フィルムに上述の添カロ 剤が存在することにより、上記変質や劣化が抑制されて光学フィルムの経時保存性 が向上できるとともに、光学フィルムに付与された光学的な補償設計が長期に亘つて 安定化し液晶表示装置の表示品質が向上する。
[0122] (可塑剤)
本発明の光学フィルムは、可塑剤として、下記一般式(1)で表される有機酸と 3価 以上のアルコールが縮合した構造を有するエステル化合物を、可塑剤として 1〜25 質量%含有することが好ましい。 1質量%よりも少ないと可塑剤を添加する効果が認 められず、 25質量%よりも多いとブリードアウトが発生しやすくなり、フィルムの経時安 定性が低下するために好ましくない。より好ましくは上記可塑剤を 3〜20質量%含有 する光学フィルムであり、さらに好ましくは 5〜 15質量%含有する光学フィルムである
[0124] 可塑剤とは、一般的には高分子中に添加することによって脆弱性を改良したり、柔 軟性を付与したりする効果のある添加剤である力 本発明においては、セルロースェ ステル単独での溶融温度よりも溶融温度を低下させるため、また同じ加熱温度にお いてセルロース榭脂単独よりも可塑剤を含むフィルム組成物の溶融粘度を低下させ るために、可塑剤を添加する。また、セルロースエステルの親水性を改善し、光学フィ ルムの透湿度改善するためにも添加されるため透湿防止剤としての機能を有する。
[0125] ここで、フィルム組成物の溶融温度とは、該材料が加熱され流動性が発現された状 態の温度を意味する。セルロースエステルを溶融流動させるためには、少なくともガラ
ス転移温度よりも高い温度に加熱する必要がある。ガラス転移温度以上においては、 熱量の吸収により弾性率あるいは粘度が低下し、流動性が発現される。し力しセル口 ースエステルでは高温下では溶融と同時に熱分解によってセルロースエステルの分 子量の低下が発生し、得られるフィルムの力学特性等に悪影響を及ぼすことがあるた め、なるべく低い温度でセルロースエステルを溶融させる必要がある。フィルム組成 物の溶融温度を低下させるためには、セルロースエステルのガラス転移温度よりも低 い融点またはガラス転移温度をもつ可塑剤を添加することで達成することができる。 本発明に用いられる、前記一般式(1)で表される有機酸と多価アルコールが縮合し た構造を有する多価アルコールエステル系可塑剤は、セルロースエステルの溶融温 度を低下させ、溶融製膜プロセスや製造後にも揮発性が小さく工程適性が良好であ り、かつ得られる光学フィルムの光学特性 ·寸法安定性 ·平面性が良好となる点で優 れている。
[0126] 前記一般式(1)にお 、て、 R〜Rは水素原子またはシクロアルキル基、ァラルキル
1 5
基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ァリールォキシ基、ァラルキルォキシ基、ァシ ル基、カルボニルォキシ基、ォキシカルボニル基、ォキシカルボ二ルォキシ基を表し
、これらはさらに置換基を有していて良ぐ R〜Rのうち、少なくともいずれかは 1つは
1 5
水素原子ではない。 Lは 2価の連結基を表し、置換または無置換のアルキレン基、酸 素原子、または直接結合を表す。
[0127] R〜Rで表されるシクロアルキル基としては、同様に炭素数 3〜8のシクロアルキル
1 5
基が好ましぐ具体的にはシクロプロピル、シクロペンチル、シクロへキシル等の基で ある。これらの基は置換されていてもよぐ好ましい置換基としては、ハロゲン原子、例 えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシ 基、シクロアルコキシ基、ァラルキル基(このフエ-ル基にはアルキル基またはハロゲ ン原子等によってさらに置換されていてもよい)、ビュル基、ァリル基等のァルケ-ル 基、フエ-ル基(このフエ-ル基にはアルキル基またはハロゲン原子等によってさらに 置換されていてもよい)、フエノキシ基(このフエ-ル基にはアルキル基またはハロゲン 原子等によってさらに置換されていてもよい)、ァセチル基、プロピオニル基等の炭素 数 2〜8のァシル基、またァセチルォキシ基、プロピオ-ルォキシ基等の炭素数 2〜8
の無置換のカルボ-ルォキシ基等が挙げられる。
[0128] R〜Rで表されるァラルキル基としては、ベンジル基、フエネチル基、 γ —フエニル
1 5
プロピル基等の基を表し、また、これらの基は置換されていてもよぐ好ましい置換基 としては、前記のシクロアルキル基に置換してもよい基を同様に挙げることができる。
[0129] R〜Rで表されるアルコキシ基としては、炭素数 1〜8のアルコキシ基が挙げられ、
1 5
具体的には、メトキシ、エトキシ、 n—プロポキシ、 n—ブトキシ、 n—ォクチルォキシ、 イソプロポキシ、イソブトキシ、 2—ェチルへキシルォキシ、もしくは t—ブトキシ等の各 アルコキシ基である。また、これらの基は置換されていてもよぐ好ましい置換基として は、ハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等、ヒドロキシル基、ァ ルコキシ基、シクロアルコキシ基、ァラルキル基(このフエ-ル基にはアルキル基また はハロゲン原子等を置換していてもよい)、ァルケ-ル基、フエ-ル基(このフエ-ル 基にはアルキル基またはハロゲン原子等によってさらに置換されていてもよい)、ァリ ールォキシ基(例えばフエノキシ基(このフエ-ル基にはアルキル基またはハロゲン原 子等によってさらに置換されていてもよい))、ァセチル基、プロピオニル基等のァシ ル基が、またァセチルォキシ基、プロピオ-ルォキシ基等の炭素数 2〜8の無置換の ァシルォキシ基、またベンゾィルォキシ基等のァリールカルボ-ルォキシ基が挙げら れる。
[0130] R〜Rで表されるシクロアルコキシ基としては、無置換のシクロアルコキシ基として
1 5
は炭素数 1〜8のシクロアルコキシ基が挙げられ、具体的には、シクロプロピルォキシ 、シクロペンチルォキシ、シクロへキシルォキシ等の基が挙げられる。また、これらの 基は置換されていてもよぐ好ましい置換基としては、前記のシクロアルキル基に置換 してもょ 、基を同様に挙げることができる。
[0131] R〜Rで表されるァリールォキシ基としては、フエノキシ基が挙げられる力 このフエ
1 5
-ル基にはアルキル基またはハロゲン原子等前記シクロアルキル基に置換してもよ
V、基として挙げられた置換基で置換されて 、てもよ 、。
[0132] R〜Rで表されるァラルキルォキシ基としては、ベンジルォキシ基、フエネチルォキ
1 5
シ基等が挙げられ、これらの置換基は更に置換されていてもよぐ好ましい置換基と しては、前記のシクロアルキル基に置換してもよ 、基を同様に挙げることができる。
[0133] R〜Rで表されるァシル基としては、ァセチル基、プロピオニル基等の炭素数 2〜
1 5
8の無置換のァシル基が挙げられ (ァシル基の炭化水素基としては、アルキル、アル ケニル、アルキ-ル基を含む。)、これらの置換基は更に置換されていてもよぐ好ま し 、置換基としては、前記のシクロアルキル基に置換してもよ 、基を同様に挙げるこ とがでさる。
[0134] R〜Rで表されるカルボ-ルォキシ基としては、ァセチルォキシ基、プロピオ-ル
1 5
ォキシ基等の炭素数 2〜8の無置換のァシルォキシ基 (ァシル基の炭化水素基として は、アルキル、ァルケ-ル、アルキ-ル基を含む。)、またベンゾィルォキシ基等のァ リールカルボ-ルォキシ基が挙げられる力 これらの基は更に前記シクロアルキル基 に置換してもよ 、基と同様の基により置換されて 、てもよ 、。
[0135] R〜Rで表されるォキシカルボ-ル基としては、メトキシカルボ-ル基、エトキシカ
1 5
ルボニル基、プロピルォキシカルボ-ル基等のアルコキシカルボ-ル基、またフエノ キシカルボ-ル基等のァリールォキシカルボ-ル基を表す。これらの置換基は更に 置換されていてもよぐ好ましい置換基としては、前記のシクロアルキル基に置換して もよ 、基を同様に挙げることができる。
[0136] また、 R〜Rで表されるォキシカルボ-ルォキシ基としては、メトキシカルボ-ルォ
1 5
キシ基等の炭素数 1〜8のアルコキシカルボ二ルォキシ基を表し、これらの置換基は 更に置換されていてもよぐ好ましい置換基としては、前記のシクロアルキル基に置換 してもょ 、基を同様に挙げることができる。
[0137] また、これら R〜Rのうち、少なくともいずれかは 1つは水素原子ではない。なお R
1 5 1
〜Rのうちのいずれか同士で互いに連結し、環構造を形成していても良い。
5
[0138] また、 Lで表される連結基としては、置換または無置換のアルキレン基、酸素原子、 または直接結合を表す力 アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレ ン基等の基であり、これらの基は、更に前記の R〜Rで表される基に置換してもよい
1 5
基としてあげられた基で置換されて 、てもよ!、。
[0139] 中でも、 Lで表される連結基として特に好ましいのは直接結合であり芳香族カルボ ン酸である。
[0140] またこれら本発明にお ヽて可塑剤となるエステルイ匕合物を構成する、前記一般式(
1)で表される有機酸としては、少なくとも Rまたは Rに前記アルコキシ基、ァシル基、
1 2
ォキシカルボ-ル基、カルボ-ルォキシ基、ォキシカルボ-ルォキシ基を有するもの が好まし!/、。また複数の置換基を有する化合物も好ま 、。
[0141] なお本発明においては 3価以上のアルコールの水酸基を置換する有機酸は単一 種であっても複数種であってもよ!/、。
[0142] 本発明において、前記一般式(1)で表される有機酸と反応して多価アルコールェ ステルイ匕合物を形成する 3価以上のアルコールィ匕合物としては、好ましくは 3〜20価 の脂肪族多価アルコールであり、本発明おいて 3価以上のアルコールは下記の一般 式(3)で表されるものが好まし!/、。
[0143] 一般式(3) R' 一(OH)
式中、!^ は m価の有機基、 mは 3以上の正の整数、 OH基はアルコール性水酸基 を表す。特に好ましいのは、 mとしては 3または 4の多価アルコールである。
[0144] 好ましい多価アルコールの例としては、例えば以下のようなものを挙げることが出来 る力 本発明はこれらに限定されるものではない。アド-トール、ァラビトール、 1, 2, 4 ブタントリオール、 1, 2, 3 へキサントリオール、 1, 2, 6 へキサントリオール、 グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、 トリペンタエリスリトーノレ、ガラクチトール、グルコース、セロビオース、イノシトール、マ ンニトール、 3—メチルペンタン 1, 3, 5 トリオール、ピナコール、ソルビトール、ト リメチロールプロパン、トリメチロールェタン、キシリトール等を挙げることが出来る。特 に、グリセリン、トリメチロールェタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが 好ましい。
[0145] 一般式(1)で表される有機酸と 3価以上の多価アルコールのエステルは、公知の方 法により合成できる。実施例に代表的合成例を示した力 前記一般式(1)で表される 有機酸と、多価アルコールを例えば、酸の存在下縮合させエステルイ匕する方法、また 、有機酸を予め酸クロライド或いは酸無水物としておき、多価アルコールと反応させる 方法、有機酸のフエニルエステルと多価アルコールを反応させる方法等があり、 目的 とするエステルィヒ合物により、適宜、収率のよい方法を選択することが好ましい。
[0146] 一般式(1)で表される有機酸と 3価以上の多価アルコールのエステル力 なる可塑
剤としては、下記一般式(2)で表される化合物が好ま U、。
[0147] [化 8]
[0148] 前記一般式(2)にお 、て、 R〜R は水素原子またはシクロアルキル基、ァラルキ
6 20
ル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ァリールォキシ基、ァラルキルォキシ基、 ァシル基、カルボ-ルォキシ基、ォキシカルボ-ル基、ォキシカルボ-ルォキシ基を 表し、これらはさらに置換基を有していて良い。 R〜R のうち、少なくともいずれか 1
6 10
つは水素原子ではなぐ R 〜R のうち、少なくともいずれか 1つは水素原子ではなく
11 15
、R 〜R のうち、少なくともいずれ力 1つは水素原子ではない。また、 R はアルキル
16 20 21 基を表す。
[0149] R〜R のシクロアルキル基、ァラルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、ァ
6 21
リールォキシ基、ァラルキルォキシ基、ァシル基、カルボニルォキシ基、ォキシカルボ
-ル基、ォキシカルボ-ルォキシ基については、前記 R〜Rと同様の基が挙げられ
1 5
る。
[0150] この様にして得られる多価アルコールエステルの分子量には特に制限はないが、 3 00〜 1500であることが好ましぐ 400〜1000であることが更に好ましい。分子量が 大きい方が揮発し難くなるため好ましぐ透湿性、セルロースエステルとの相溶性の 点では小さい方が好ましい。
[0151] 以下に、本発明に係わる多価アルコールエステルの具体的化合物を例示する。
[0152] [化 9]
[0153] [化 10]
[ΐθ] [½ΐΟ]
[0155] [化 12]
wS015
/:/ O ε/-ΪΏε1£ ε ί/-ο/-οοίAV 6ε
∞ΐοs3
[0159] [化 16]
[8ΐ^ ] [Ϊ9Ϊ0]
£ίΙ£Ζ£/900Ζάΐ/13ά zv Z 9ZL0IL00Z OAV
[0162] [化 19]
[0163] 本発明の光学フィルムは、他の可塑剤と併用してもよ
[0164] 本発明に好まし 、可塑剤である前記一般式(1)で表される有機酸と 3価以上の多 価アルコール力 なるエステル化合物は、セルロースエステルに対する相溶性が高く
、高添加率で添加することができる特徴があるため、他の可塑剤や添加剤を併用して もブリードアウトを発生することがなぐ必要に応じて他種の可塑剤や添加剤を容易に 併用することができる。
[0165] なお他の可塑剤を併用する際には、前記一般式(1)で表される可塑剤が、可塑剤 全体の少なくとも 50質量%以上含有されることが好ましい。より好ましくは 70%以上、 さらに好ましくは 80%以上含有されることが好ましい。このような範囲で用いれば、他 の可塑剤との併用によっても、溶融流延時のセルロールエステルフィルムの平面性を 向上させることが出来るという、一定の効果を得ることができる。
[0166] 好まし 、他の可塑剤として下記の可塑剤が挙げられる。
[0167] (多価アルコールと 1価のカルボン酸からなるエステル系可塑剤、多価カルボン酸と 1価のアルコールからなるエステル系可塑剤)
多価アルコールと 1価のカルボン酸からなるエステル系可塑剤、多価カルボン酸と 1 価のアルコールからなるエステル系可塑剤はセルロースエステルと親和性が高く好ま しい。
[0168] 多価アルコールエステル系の一つであるエチレングリコールエステル系の可塑剤: 具体的には、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジブチレート等の エチレングリコールアルキルエステル系の可塑剤、エチレングリコールジシクロプロピ ルカルボキシレート、エチレングリコールジシクロへキルカルボキシレート等のェチレ ングリコールシクロアルキルエステル系の可塑剤、エチレングリコールジベンゾエート
、エチレングリコールジ 4ーメチノレべンゾエート等のエチレングリコーノレアリーノレエステ ル系の可塑剤が挙げられる。これらアルキレート基、シクロアルキレート基、ァリレート 基は、同一でもあっても異なっていてもよぐ更に置換されていてもよい。またアルキ レート基、シクロアルキレート基、ァリレート基のミックスでもよぐまたこれら置換基同 志が共有結合で結合して 、てもよ 、。更にエチレングリコール部も置換されて ヽても よぐエチレングリコールエステルの部分構造力 ポリマーの一部、或いは規則的に ペンダントされていてもよぐまた酸化防止剤、酸掃去剤、紫外線吸収剤等の添加剤
の分子構造の一部に導入されて 、てもよ 、。
[0169] 多価アルコールエステル系の一つであるグリセリンエステル系の可塑剤:具体的に はトリァセチン、トリブチリン、グリセリンジアセテートカプリレート、グリセリンォレートプ 口ピオネート等のグリセリンアルキルエステル、グリセリントリシクロプロピルカルボキシ レート、グリセリントリシクロへキシルカルボキシレート等のグリセリンシクロアルキルェ ステル、グリセリントリべンゾエート、グリセリン 4—メチルベンゾエート等のグリセリンァ リーノレエステノレ、ジグリセリンテトラァセチレート、ジグリセリンテトラプロピオネート、ジ グリセリンアセテートトリカプリレート、ジグリセリンテトララウレート、等のジグリセリンァ ルキルエステル、ジグリセリンテトラシクロブチルカルボキシレート、ジグリセリンテトラ シクロペンチルカルボキシレート等のジグリセリンシクロアルキルエステル、ジグリセリ ンテトラべンゾエート、ジグリセリン 3—メチルベンゾエート等のジグリセリンァリールェ ステル等が挙げられる。これらアルキレート基、シクロアルキルカルボキシレート基、ァ リレート基は同一でもあっても異なっていてもよぐ更に置換されていてもよい。またァ ルキレート基、シクロアルキルカルボキシレート基、ァリレート基のミックスでもよぐま たこれら置換基同志が共有結合で結合していてもよい。更にグリセリン、ジグリセリン 部も置換されていてもよぐグリセリンエステル、ジグリセリンエステルの部分構造がポ リマーの一部、或いは規則的にペンダントされていてもよぐまた酸化防止剤、酸掃 去剤、紫外線吸収剤等の添加剤の分子構造の一部に導入されていてもよい。
[0170] その他の多価アルコールエステル系の可塑剤としては、具体的には特開 2003— 1 2823号公報の段落 30〜33記載の多価アルコールエステル系可塑剤が挙げられる
[0171] これらアルキレート基、シクロアルキルカルボキシレート基、ァリレート基は、同一で もあっても異なっていてもよく、更に置換されていてもよい。またアルキレート基、シク 口アルキルカルボキシレート基、ァリレート基のミックスでもよぐまたこれら置換基同 志が共有結合で結合して 、てもよ 、。更に多価アルコール部も置換されて 、てもよく 、多価アルコールの部分構造力 ポリマーの一部、或いは規則的にペンダントされて いてもよぐまた酸化防止剤、酸掃去剤、紫外線吸収剤等の添加剤の分子構造の一 部に導入されていてもよい。
[0172] 上記多価アルコールと 1価のカルボン酸からなるエステル系可塑剤の中では、アル キル多価アルコールァリールエステルが好ましぐ具体的には上記のエチレングリコ ールジベンゾエート、グリセリントリべンゾエート、ジグリセリンテトラべンゾエート、特開 2003— 12823号公報の段落 32記載例示化合物 16が挙げられる。
[0173] 多価カルボン酸エステル系の一つであるジカルボン酸エステル系の可塑剤:具体 的には、ジドデシルマロネート(C1)、ジォクチルアジペート(C4)、ジブチルセバケー ト(C8)等のアルキルジカルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、ジシクロペンチル サクシネート、ジシクロへキシルアジ一ペート等のアルキルジカルボン酸シクロアルキ ルエステル系の可塑剤、ジフエニルサクシネート、ジ 4 メチルフエ-ルグルタレート 等のアルキルジカルボン酸ァリールエステル系の可塑剤、ジへキシルー 1, 4ーシク 口へキサンジカルボキシレート、ジデシルビシクロ [2. 2. 1]ヘプタン 2, 3 ジカル ボキシレート等のシクロアルキルジカルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、ジシク 口へキシルー 1, 2—シクロブタンジカルボキシレート、ジシクロプロピル 1, 2—シク 口へキシルジカルボキシレート等のシクロアルキルジカルボン酸シクロアルキルエステ ル系の可塑剤、ジフエ-ルー 1, 1ーシクロプロピルジカルボキシレート、ジ 2—ナフチ ルー 1, 4ーシクロへキサンジカルボキシレート等のシクロアルキルジカルボン酸ァリ ールエステル系の可塑剤、ジェチルフタレート、ジメチルフタレート、ジォクチルフタ レート、ジブチルフタレート、ジ 2—ェチルへキシルフタレート等のァリールジカルボ ン酸アルキルエステル系の可塑剤、ジシクロプロピルフタレート、ジシクロへキシルフ タレート等のァリールジカルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤、ジフエ二ルフ タレート、ジ 4 メチルフエ-ルフタレート等のァリールジカルボン酸ァリールエステル 系の可塑剤が挙げられる。これらアルコキシ基、シクロアルコキシ基は、同一でもあつ ても異なっていてもよぐまた一置換でもよぐこれらの置換基は更に置換されていて もよい。アルキル基、シクロアルキル基はミックスでもよぐまたこれら置換基同志が共 有結合で結合していてもよい。更にフタル酸の芳香環も置換されていてよぐダイマ 一、トリマー、テトラマー等の多量体でもよい。またフタル酸エステルの部分構造が、 ポリマーの一部、或いは規則的にポリマーへペンダントされていてもよぐ酸化防止 剤、酸掃去剤、紫外線吸収剤等の添加剤の分子構造の一部に導入されていてもよ
い。
その他の多価カルボン酸エステル系の可塑剤としては、具体的にはトリドデシルトリ 力ルバレート、トリブチルー meso ブタン 1, 2, 3, 4ーテトラカルボキシレート等の アルキル多価カルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、トリシクロへキシルトリ力ルバ レート、トリシクロプロピル一 2 ヒドロキシ一 1, 2, 3 プロパントリカルボキシレート等 のアルキル多価カルボン酸シクロアルキルエステル系の可塑剤、トリフエ-ル 2—ヒド ロキシ 1, 2, 3 プロパントリカルボキシレート、テトラ 3 メチルフエ-ルテトラヒドロ フラン 2, 3, 4, 5—テトラカルボキシレート等のアルキル多価カルボン酸ァリールェ ステル系の可塑剤、テトラへキシルー 1, 2, 3, 4ーシクロブタンテトラカルボキシレー ト、テトラプチルー 1, 2, 3, 4ーシクロペンタンテトラカルボキシレート等のシクロアル キル多価カルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、テトラシクロプロピル 1, 2, 3, 4ーシクロブタンテトラカルボキシレート、トリシクロへキシルー 1, 3, 5 シクロへキシ ルトリカルボキシレート等のシクロアルキル多価カルボン酸シクロアルキルエステル系 の可塑剤、トリフエ二ルー 1, 3, 5 シクロへキシルトリカルボキシレート、へキサ 4—メ チルフエ二ルー 1, 2, 3, 4, 5, 6 シクロへキシルへキサカルボキシレート等のシクロ アルキル多価カルボン酸ァリールエステル系の可塑剤、トリドデシルベンゼン 1, 2 , 4 トリカルボキシレート、テトラオクチルベンゼン一 1, 2, 4, 5—テトラカルボキシレ ート等のァリール多価カルボン酸アルキルエステル系の可塑剤、トリシクロペンチル ベンゼン 1, 3, 5 トリカルボキシレート、テトラシクロへキシルベンゼン 1, 2, 3, 5—テトラカルボキシレート等のァリール多価カルボン酸シクロアルキルエステル系の 可塑剤トリフエ-ルベンゼン 1, 3, 5—テトラカルトキシレート、へキサ 4 メチルフエ -ルベンゼン 1, 2, 3, 4, 5, 6 へキサカルボキシレート等のァリール多価カルボ ン酸ァリールエステル系の可塑剤が挙げられる。これらアルコキシ基、シクロアルコキ シ基は、同一でもあっても異なっていてもよぐまた 1置換でもよぐこれらの置換基は 更に置換されていてもよい。アルキル基、シクロアルキル基はミックスでもよぐまたこ れら置換基同志が共有結合で結合して 、てもよ 、。更にフタル酸の芳香環も置換さ れていてよぐダイマー、トリマー、テトラマー等の多量体でもよい。またフタル酸エス テルの部分構造がポリマーの一部、或いは規則的にポリマーへペンダントされていて
もよぐ酸化防止剤、酸掃去剤、紫外線吸収剤等の添加剤の分子構造の一部に導 入されていてもよい。
[0175] 上記多価カルボン酸と 1価のアルコールからなるエステル系可塑剤の中では、ジァ ルキルカルボン酸アルキルエステルが好ましく、具体的には上記のジォクチルアジべ ート、トリデシルトリカルバレートが挙げられる。
[0176] (その他の可塑剤)
本発明に用いられるその他の可塑剤としては、更にリン酸エステル系可塑剤、ポリ マー可塑剤等が挙げられる。
[0177] リン酸エステル系の可塑剤:具体的には、トリァセチルホスフェート、トリブチルホス フェート等のリン酸アルキルエステル、トリシクロベンチルホスフェート、シクロへキシル ホスフェート等のリン酸シクロアルキルエステル、トリフエ-ルホスフェート、トリクレジル ホスフェート、クレジノレフエ-ノレホスフェート、オタチノレジフエ-ノレホスフェート、ジフエ 二ルビフエ二ノレホスフェート、トリオクチノレホスフェート、トリブチノレホスフェート、トリナ フチルホスフェート、トリキシリルォスフェート、トリスオルト一ビフエ-ルホスフェート等 のリン酸ァリールエステルが挙げられる。これらの置換基は同一でもあっても異なって いてもよく、更に置換されていてもよい。またアルキル基、シクロアルキル基、ァリール 基のミックスでもよく、また置換基同志が共有結合で結合して 、てもよ!/、。
[0178] またエチレンビス(ジメチルホスフェート)、ブチレンビス(ジェチルホスフェート)等の ァノレキレンビス(ジァノレキノレホスフェート)、エチレンビス(ジフエ-ノレホスフェート)、プ ロピレンビス(ジナフチノレホスフェート)等のァノレキレンビス(ジァリーノレホスフェート)、 フエ-レンビス(ジブチノレホスフェート)、ビフエ-レンビス(ジ才クチノレホスフェート)等 のァリーレンビス(ジァノレキノレホスフェート;)、フエ二レンビス(ジフエ二ノレホスフェート;) 、ナフチレンビス(ジトルィルホスフェート)等のァリーレンビス(ジァリールホスフェート )等のリン酸エステルが挙げられる。これらの置換基は同一でもあっても異なっていて もよぐ更に置換されていてもよい。またアルキル基、シクロアルキル基、ァリール基の ミックスでもよく、また置換基同志が共有結合で結合して 、てもよ 、。
[0179] 更にリン酸エステルの部分構造力 ポリマーの一部、或いは規則的にペンダントさ れていてもよぐまた酸化防止剤、酸掃去剤、紫外線吸収剤等の添加剤の分子構造
の一部に導入されていてもよい。上記化合物の中では、リン酸ァリールエステル、ァリ 一レンビス(ジァリールホスフェート)が好ましぐ具体的にはトリフエ-ルホスフェート、 フエ二レンビス(ジフエ-ルホスフェート)が好まし 、。
[0180] ポリマー可塑剤:具体的には、脂肪族炭化水素系ポリマー、脂環式炭化水素系ポリ マー、ポリアクリル酸ェチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系ポリマー、ポリビ- ルイソブチルエーテル、ポリ N—ビュルピロリドン等のビュル系ポリマー、ポリスチレン 、ポリ 4ーヒドロキシスチレン等のスチレン系ポリマー、ポリブチレンサクシネート、ポリ エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレンォキ シド、ポリプロピレンォキシド等のポリエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレァ等 が挙げられる。数平均分子量は 1, 000-500, 000程度が好ましぐ特に好ましくは 、 5000〜200000である。 1000以下では揮発'性に問題力 S生じ、 500000を超えると 可塑ィ匕能力が低下し、セルロースエステルフィルムの機械的性質に悪影響を及ぼす 。これらポリマー可塑剤は 1種の繰り返し単位力 なる単独重合体でも、複数の繰り返 し構造体を有する共重合体でもよい。また、上記ポリマーを 2種以上併用して用いて ちょい。
[0181] なお本発明の光学フィルムは、着色すると光学用途として影響を与えるため、好ま しくは黄色度 (イェローインデックス、 YI)が 3. 0以下、より好ましくは 1. 0以下である 。黄色度 ¾JIS— K7103に基づいて測定することができる。
[0182] 可塑剤は、前述のセルロースエステル同様に、製造時力も持ち越される、或いは保 存中に発生する残留酸、無機塩、有機低分子等の不純物を除去する事が好ましぐ より好ましくは純度 99%以上である。残留酸、及び水としては、 0. 01〜: LOOppmで あることが好ましぐセルロース榭脂を溶融製膜する上で、熱劣化を抑制でき、製膜 安定性、フィルムの光学物性、機械物性が向上する。
[0183] (溶融製膜時に使用する酸化防止剤)
セルロースエステルは、溶融製膜が行われるような高温環境下では熱だけでなく酸 素によっても分解が促進されるため、本発明の光学フィルムにおいては安定化剤とし て酸化防止剤を含有することが好ま Uヽ。
[0184] 本発明において有用な酸ィ匕防止剤としては、酸素による溶融成形材料の劣化を抑
制する化合物であれば制限なく用いることができるが、中でも有用な酸化防止剤とし ては、フ ノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物、ィォゥ系化合 物、耐熱カ卩ェ安定剤、酸素スカベンジャー等が挙げられ、これらの中でも、特にフエ ノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物が好ましい。これらの化合 物は、 (セルロースエステルの洗浄に使用する酸ィ匕防止剤)で説明したィ匕合物と同義 である。これらの化合物を配合することにより、透明性、耐熱性等を低下させることなく 、溶融成型時の熱や熱酸化劣化等による成形体の着色や強度低下を防止できる。こ れらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、或いは 2種以上を組み合わせて用いること ができる。
[0185] 酸化防止剤の添加量は、セルロースエステル 100質量部に対して、通常 0. 01〜1 0質量部、好ましくは 0. 05〜5質量部、更に好ましくは 0. 1〜3質量部である。
[0186] (酸掃去剤)
酸掃去剤とは製造時カゝら持ち込まれるセルロースエステル中に残留する酸 (プロト ン酸)をトラップする役割を担う剤である。また、セルロースエステルを溶融するとポリ マー中の水分と熱により側鎖の加水分解が促進し、 CAPならば酢酸やプロピオン酸 が生成する。酸と化学的に結合できればよぐエポキシ、 3級ァミン、エーテル構造等 を有する化合物が挙げられる力 これに限定されるものでない。
[0187] 具体的には、米国特許第 4, 137, 201号明細書に記載されている酸掃去剤として のエポキシ化合物を含んでなるのが好まし 、。このような酸掃去剤としてのエポキシ 化合物は当該技術分野において既知であり、種々のポリグリコールのジグリシジルェ 一テル、特にポリグリコール 1モル当たりに約 8〜40モルのエチレンォキシドなどの縮 合によって誘導されるポリグリコール、グリセロールのジグリシジルエーテルなど、金 属エポキシィ匕合物(例えば、塩ィ匕ビ二ルポリマー組成物において、及び塩化ビニル ポリマー組成物と共に、従来から利用されているもの)、エポキシィ匕エーテル縮合生 成物、ビスフエノール Aのジグリシジルエーテル(即ち、 4, 4' —ジヒドロキシジフエ- ルジメチルメタン)、エポキシィ匕不飽和脂肪酸エステル (特に、 2〜22この炭素原子の 脂肪酸の 4〜2個程度の炭素原子のアルキルのエステル(例えば、ブチルエポキシス テアレート)など)、及び種々のエポキシィ匕長鎖脂肪酸トリグリセリドなど (例えば、ェポ
キシィ匕大豆油などの組成物によって代表され、例示され得る、エポキシ化植物油及 び他の不飽和天然油(これらは時としてエポキシィ匕天然グリセリドまたは不飽和脂肪 酸と称され、これらの脂肪酸は一般に 12〜22個の炭素原子を含有している))が含ま れる。特に好ましいのは、市販のエポキシ基含有エポキシド榭脂化合物 EPON 8 15c、及び一般式 (4)の他のエポキシィ匕エーテルオリゴマー縮合生成物である。
[0188] [化 20]
[0189] 上式中、 nは 0〜12に等しい。用いることができる更に可能な酸掃去剤としては、特 開平 5— 194788号公報の段落 87〜105に記載されているものが含まれる。
[0190] 酸掃去剤は、前述のセルロース榭脂同様に、製造時力も持ち越される、或いは保 存中に発生する残留酸、無機塩、有機低分子等の不純物を除去する事が好ましぐ より好ましくは純度 99%以上である。残留酸、及び水としては、 0. 01〜: LOOppmで あることが好ましぐセルロース榭脂を溶融製膜する上で、熱劣化を抑制でき、製膜 安定性、フィルムの光学物性、機械物性が向上する。
[0191] なお酸掃去剤は酸捕捉剤、酸捕獲剤、酸キャッチャー等と称されることもあるが、本 発明にお ヽてはこれらの呼称による差異なく用いることができる。
[0192] (紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、偏光子や表示装置の紫外線に対する劣化防止の観点か ら、波長 370nm以下の紫外線の吸収能に優れており、且つ液晶表示性の観点から 、波長 400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。例えば、ォキシベンゾ フエノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベン ゾフエノン系化合物、シァノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げる ことができるが、ベンゾフエノン系化合物や着色の少な!/、ベンゾトリアゾール系化合物
が好ましい。また、紫外線吸収剤の構造は、紫外線吸収能を有する部位が一分子中 に複数存在している二量体、三量体、四量体等の多量体でも良ぐ特開平 10— 182 621号公報、同 8— 337574号公報記載の紫外線吸収剤、特開平 6— 148430号公 報記載の高分子紫外線吸収剤を用いてもょ ヽ。
[0193] 有用なベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体例として、 2— (2' —ヒドロキシ一 5' —メチルフエ-ル)ベンゾトリアゾール、 2— (2' —ヒドロキシ一 3' , 5' —ジ一 t ert ブチルフエ-ル)ベンゾトリアゾール、 2—(2' —ヒドロキシ—3' —tert—ブチ ルー 5' —メチルフエ-ル)ベンゾトリアゾール、 2— (2' —ヒドロキシ一 3' , 5' - ジ tert ブチルフエ-ル) 5 クロ口べンゾトリァゾール、 2—(2' —ヒドロキシー 3' —(3 " , 5 Q" —テトラヒドロフタルイミドメチル) 5, —メチルフエニル )ベンゾ卜リァゾール、 2, 2—メチレンビス(4— (1, 1, 3, 3—テ卜ラメチルブチル)—6 — (2H ベンゾトリアゾール 2—ィル)フエノール)、 2— (2' —ヒドロキシ一 3' t ert—ブチル 5' —メチルフエ-ル) 5 クロ口べンゾトリァゾール、 2— (2H ベ ンゾトリァゾールー 2 ィル)ー6 (直鎖及び側鎖ドデシル)ー4 メチルフエノール、 ォクチル— 3—〔3— tert—ブチル—4 ヒドロキシ— 5— (クロ口 2H ベンゾトリア ゾール 2 ィル)フエ-ル〕プロピオネートと 2 ェチルへキシル 3—〔 3— tert - ブチル 4 ヒドロキシ 5— (5 クロ口一 2H ベンゾトリアゾール - 2 ィル)フエ -ル〕プロピオネートの混合物、 2—(2' —ヒドロキシ 3' —(1ーメチルー 1 フエ -ルェチル)—5' - (1, 1, 3, 3, —テトラメチルブチル)—フエ-ル)ベンゾトリアゾ ール、 2— (2' —ヒドロキシ一 3' , 5' —ジ一(1—メチル 1—フエ-ルェチル)一 フエ-ル)ベンゾトリアゾール等を挙げることができる力 これらに限定されない。
[0194] また、市販品として、チヌビン (TINUVIN) 109、チヌビン (TINUVIN) 171、チヌ ビン (TINUVIN) 360 (V、ずれもチバ一スペシャルティ ケミカルズ社製)を用いるこ とちでさる。
[0195] ベンゾフエノン系化合物の具体例として、 2, 4—ジヒドロキシベンゾフエノン、 2, 2' —ジヒドロキシ一 4—メトキシベンゾフエノン、 2 ヒドロキシ一 4—メトキシ一 5—スルホ ベンゾフエノン、ビス(2 メトキシ 4 ヒドロキシ 5 ベンゾィルフエ-ルメタン)等 を挙げることができる力 S、これらに限定されるものではない。
[0196] 本発明においては、紫外線吸収剤は 0. 1〜20質量%添加することが好ましぐ更 に 0. 5〜: LO質量%添加することが好ましぐ更に 1〜5質量%添加することが好まし い。これらは 2種以上を併用してもよい。
[0197] (粘度低下剤)
本発明において、溶融粘度を低減する目的として、水素結合性溶媒を添加する事 ができる。水素結合性溶媒とは、 J. N.イスラエルァチビリ著、「分子間力と表面力」 ( 近藤保、大島広行訳、マグロウヒル出版、 1991年)に記載されるように、電気的に陰 性な原子 (酸素、窒素、フッ素、塩素)と電気的に陰性な原子と共有結合した水素原 子間に生ずる、水素原子媒介「結合」を生ずることができるような有機溶媒、すなわち 、結合モーメントが大きぐかつ水素を含む結合、例えば、 O— H (酸素水素結合)、 N— H (窒素水素結合)、 F— H (フッ素水素結合)を含むことで近接した分子同士が 配列できるような有機溶媒をいう。これらは、セルロース榭脂の分子間水素結合よりも セルロースとの間で強 、水素結合を形成する能力を有するもので、本発明で行う溶 融流延法においては、用いるセルロース榭脂単独のガラス転移温度よりも、水素結 合性溶媒の添カ卩によりセルロース榭脂組成物の溶融温度を低下する事ができる、ま たは同じ溶融温度においてセルロース榭脂よりも水素結合性溶媒を含むセルロース 榭脂組成物の溶融粘度を低下する事ができる。
[0198] 水素結合性溶媒としては、例えば、アルコール類:例えば、メタノール、エタノール、 プロパノール、イソプロパノール、 n—ブタノール、 sec—ブタノール、 tーブタノール、 2—ェチルへキサノール、ヘプタノール、ォクタノール、ノナノール、ドデカノール、ェ チレングリコール、プロピレングリコール、へキシレングリコール、ジプロピレングリコー ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルセ口ソルブ、ェチノレセロ ソルブ、ブチルセ口ソルブ、へキシルセ口ソルブ、グリセリン等、ケトン類:アセトン、メ チルェチルケトン等、カルボン酸類:例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸 等、エーテル類:例えば、ジェチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジォキサン等、ピロリ ドン類:例えば、 N—メチルピロリドン等、アミン類:例えば、トリメチルァミン、ピリジン 等、等を例示することができる。これら水素結合性溶媒は、単独で、又は 2種以上混 合して用いることができる。これらのうちでも、アルコール、ケトン、エーテル類が好ま
しぐ特にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ォクタノール、ド デカノール、エチレングリコール、グリセリン、アセトン、テトラヒドロフランが好ましい。 さらに、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコーノレ 、グリセリン、アセトン、テトラヒドロフランのような水溶性溶媒が特に好ましい。ここで水 溶性とは、水 lOOgに対する溶解度が 10g以上のものをいう。
[0199] (リタデーシヨン制御剤)
本発明の光学フィルムにお 、て配向膜を形成して液晶層を設け、光学フィルムと液 晶層由来のリタデーシヨンを複合ィ匕して光学補償能を付与した偏光板加工を行って もよい。リタデーシヨンを制御するために添加する化合物は、欧州特許第 911, 656 A2号明細書に記載されて 、るような、二つ以上の芳香族環を有する芳香族化合物 をリタデーシヨン制御剤として使用することもできる。また 2種類以上の芳香族化合物 を併用してもよい。該芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、 芳香族性へテロ環を含む。芳香族性へテロ環であることが特に好ましぐ芳香族性へ テロ環は一般に不飽和へテロ環である。中でも 1, 3, 5—トリアジン環を有する化合物 が特に好ましい。
[0200] (マット剤)
本発明の光学フィルムには、滑り性を付与するためにマット剤等の微粒子を添加す ることができ、微粒子としては、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子が 挙げられる。マット剤はできるだけ微粒子のものが好ましぐ微粒子としては、例えば、 二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸ィ匕アルミニウム、酸ィ匕ジルコニウム、炭酸カルシウム 、カオリン、タルク、焼成ケィ酸カルシウム、水和ケィ酸カルシウム、ケィ酸アルミ-ゥ ム、ケィ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子微粒子を挙 げることができる。中でも、二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを低くできるので好ましい 。ニ酸ィ匕ケィ素のような微粒子は有機物により表面処理されている場合が多いが、こ のようなものはフィルムのヘイズを低下できるため好ましい。
[0201] 表面処理で好ま 、有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、 シロキサンなどが挙げられる。微粒子の平均粒径が大きい方が滑り性効果は大きぐ 反対に平均粒径の小さい方は透明性に優れる。また、微粒子の二次粒子の平均粒
径は 0. 05-1. 0 mの範囲である。好ましい微粒子の二次粒子の平均粒径は 5〜 50nm力 子ましく、更に好ましくは 7〜14nmである。これらの微粒子は光学フィルム 中では、光学フィルム表面に 0. 01-1. 0 mの凹凸を生成させる為に好ましく用い られる。微粒子のセルロースエステル中の含有量はセルロースエステルに対して 0. 0 05-0. 3質量%が好ましい。
[0202] 二酸化ケイ素の微粒子としては、 日本ァエロジル (株)製のァエロジル (AEROSIL ) 200、 200V、 300、 R972、 R972V、 R974、 R202、 R812、 0X50、 TT600等を 挙げ、ること力 Sでき、好ましくはァエロジノレ 200V、 R972、 R972V, R974、 R202、 R8 12である。これらの微粒子は 2種以上併用してもよい。 2種以上併用する場合、任意 の割合で混合して使用することができる。この場合、平均粒径や材質の異なる微粒 子、例えば、ァェロジル 200Vと R972Vを質量比で 0. 1 : 99. 9〜99. 9 : 0. 1の範 囲で使用できる。
[0203] 上記マット剤として用いられるフィルム中の微粒子の存在は、別の目的としてフィル ムの強度向上のために用いることもできる。また、フィルム中の上記微粒子の存在は 、本発明の光学フィルムを構成するセルロースエステル自身の配向性を向上すること も可能である。
[0204] (高分子材料)
本発明の光学フィルムはセルロースエステル以外の高分子材料やオリゴマーを適 宜選択して混合してもよ ヽ。前述の高分子材料やオリゴマーはセルロースエステルと 相溶性に優れるものが好ましぐフィルムにしたときの透過率が 80%以上、更に好ま しくは 90%以上、更に好ましくは 92%以上であることが好ましい。セルロースエステ ル以外の高分子材料やオリゴマーの少なくとも 1種以上を混合する目的は、加熱溶 融時の粘度制御やフィルム加工後のフィルム物性を向上するために行う意味を含ん でいる。この場合は、上述のその他添加剤として含むことができる。
[0205] (溶融流延製膜)
本発明の光学フィルムは、本発明に係るセルロースエステル及び添加剤の組成物 を熱風乾燥または真空乾燥した後、溶融押出し、 T型ダイよりフィルム状に押出して、 静電印加法等により冷却ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延伸フィルムを得る。
冷却ドラムの温度は 90〜 150°Cに維持されて 、ることが好まし!/、。
[0206] 溶融押出しは一軸押出し機、二軸押出し機、更に二軸押出し機の下流に一軸押出 し機を連結して用いてもよいが、得られるフィルムの機械特性、光学特性の点から、 一軸押出し機を用いることが好ましい。更に原料タンク、原料の投入部、押出し機内 といった原料の供給、溶融工程を、窒素ガス等の不活性ガスで置換、或いは減圧す ることが好ましい。
[0207] 本発明に係る前記溶融押出し時の温度は、 150〜250°Cの範囲であることが好ま し!、。更に 200〜240°Cの範囲であることが好まし!/、。
[0208] 本発明の光学フィルムを偏光板保護フィルムとして偏光板を作製した場合、該光学 フィルムは、幅手方向もしくは製膜方向に延伸されたフィルムであることが特に好まし い。
[0209] 前述の冷却ドラム力 剥離され、得られた未延伸フィルムを複数のロール群及び Z または赤外線ヒーター等の加熱装置を介してセルロースエステルのガラス転移温度( Tg)から Tg+ 100°Cの範囲内に加熱し、一段または多段縦延伸することが好ましい 。次に、上記のようにして得られた縦方向に延伸された光学フィルムを、 Tg〜Tg— 2 0°Cの温度範囲内で横延伸し、次 、で熱固定することが好ま 、。
[0210] 横延伸する場合、 2つ以上に分割された延伸領域で温度差を 1〜50°Cの範囲で順 次昇温しながら横延伸すると、幅方向の物性の分布が低減でき好ましい。更に横延 伸後、フィルムをその最終横延伸温度以下で Tg— 40°C以上の範囲に 0. 01〜5分 間保持すると幅方向の物性の分布が更に低減でき好まし ヽ。
[0211] 熱固定は、その最終横延伸温度より高温で、 Tg— 20°C以下の温度範囲内で通常 0. 5〜300秒間熱固定する。この際、 2つ以上に分割された領域で温度差を 1〜: LO o°cの範囲で順次昇温しながら熱固定することが好ましい。
[0212] 熱固定されたフィルムは通常 Tg以下まで冷却され、フィルム両端のクリップ把持部 分をカットし巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、 Tg以上の温度範囲内で、 横方向及び Zまたは縦方向に 0. 1〜10%弛緩処理することが好ましい。また冷却は 、最終熱固定温度から Tgまでを、毎秒 100°C以下の冷却速度で徐冷することが好ま しい。冷却、弛緩処理する手段は特に限定はなぐ従来公知の手段で行えるが、特
に複数の温度領域で順次冷却しながらこれらの処理を行うことがフィルムの寸法安定 性向上の点で好ましい。尚、冷却速度は、最終熱固定温度を Tl、フィルムが最終熱 固定温度から Tgに達するまでの時間を tとしたとき、 (Ti— Tg) Ztで求めた値である
[0213] これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件のより最適な条件は、フィルムを構成する セルロースエステルにより異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、 好ま 、特性を有するように適宜調整することにより決定すればょ ヽ。
[0214] (延伸操作、屈折率制御)
本発明の光学フィルムは、前記延伸操作により屈折率制御を行うことができる。延 伸操作としては、セルロースエステルの 1方向に 1. 0〜2. 0倍及びフィルム面内にそ れと直交する方向に 1. 01〜2. 5倍延伸することで好ましい範囲の屈折率に制御す ることがでさる。
[0215] 例えば、フィルムの長手方向及びそれとフィルム面内で直交する方向、即ち幅手方 向に対して、逐次または同時に延伸することができる。このとき少なくとも 1方向に対し ての延伸倍率が小さ過ぎると十分な位相差が得られず、大き過ぎると延伸が困難とな り破断が発生してしまう場合がある。
[0216] 例えば、溶融して流延した方向に延伸した場合、幅方向の収縮が大き過ぎると、フ イルムの厚み方向の屈折率が大きくなり過ぎてしまう。この場合、フィルムの幅収縮を 抑制或いは、幅方向にも延伸することで改善できる。幅方向に延伸する場合、幅手 で屈折率に分布が生じる場合がある。これは、テンター法を用いた場合にみられるこ とがあるが、幅方向に延伸したことでフィルム中央部に収縮力が発生し、端部は固定 されていることにより生じる現象で、所謂ボーイング現象と呼ばれるものと考えられる。 この場合でも、該流延方向に延伸することでボーイング現象を抑制でき、幅手の位相 差の分布を少なく改善できるのである。
[0217] 更に、互いに直行する 2軸方向に延伸することにより、得られるフィルムの膜厚変動 が減少できる。光学フィルムの膜厚変動が大き過ぎると位相差のムラとなり、液晶ディ スプレイに用いたとき着色等のムラが問題となることがある。
[0218] 光学フィルム支持体の膜厚変動は、 ± 3%、更に ± 1%の範囲とすることが好ましい
。膜厚変動を小さくする目的で、互いに直交する 2軸方向に延伸する方法は有効で あり、互いに直交する 2軸方向の延伸倍率は、それぞれ最終的には流延方向に 1. 0 〜2. 0倍、幅方向に 1. 01-2. 5倍の範囲とすることが好ましぐ流延方向に 1. 01 〜1. 5倍、幅方向に 1. 05〜2. 0倍に範囲で行うことが好ましい。
[0219] 応力に対して、正の複屈折を得るセルロースエステルを用いる場合、幅方向に延伸 することで、光学フィルムの遅相軸が幅方向に付与することができる。この場合、本発 明において、表示品質の向上のためには、光学フィルムの遅相軸が、幅方向にある ほうが好ましぐ(幅方向の延伸倍率) > (流延方向の延伸倍率)を満たすことが必要 である。
[0220] フィルムを延伸する方法には特に限定はなぐ例えば、複数のロールに周速差をつ け、その間でロール周速差を利用して縦方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリツ プゃピンで固定し、クリップやピンの間隔を進行方向に広げて縦方向に延伸する方 法、同様に横方向に広げて横方向に延伸する方法、或いは縦横同時に広げて縦横 両方向に延伸する方法などが挙げられる。もちろんこれ等の方法は、組み合わせて 用いてもよい。また、所謂テンター法の場合、リニアドライブ方式でクリップ部分を駆 動すると滑らかな延伸を行うことができ、破断等の危険性が減少できるので好ましい。
[0221] 製膜工程のこれらの幅保持或いは横方向の延伸はテンターによって行うことが好ま しぐピンテンターでもクリップテンターでもよい。
[0222] 本発明の光学フィルムを偏光板保護フィルムとした場合、該保護フィルムの厚さは 1 0〜500 111カ^好まし1ヽ0特に 20 m以上、更に 35 m以上力 ^好まし!/ヽ。また、 150 /z m以下、更に 120 m以下が好ましい。特に好ましくは 25以上〜 80 mが好まし い。上記領域よりも光学フィルムが厚いと偏光板加工後の偏光板が厚くなり過ぎ、ノ ート型パソコンゃモパイル型電子機器に用いる液晶表示においては、特に薄型軽量 の目的には適さない。一方、上記領域よりも薄いとリタデーシヨンの発現が困難となる こと、フィルムの透湿性が高くなり偏光子に対して湿度力 保護する能力が低下して しまう。
[0223] 本発明の光学フィルムの遅相軸または進相軸がフィルム面内に存在し、製膜方向 とのなす角を 0 1とすると 0 1は 以上 + 1° 以下であることが好ましぐ -0. 5°
以上 + 0. 5° 以下であることがより好ましい。この θ 1は配向角として定義でき、 θ 1 の測定は、自動複屈折計 KOBRA— 21ADH (王子計測機器)を用いて行うことがで きる。 Θ 1が各々上記関係を満たすことは、表示画像において高い輝度を得ること、 光漏れを抑制または防止することに寄与でき、カラー液晶表示装置においては忠実 な色再現を得ることに寄与できる。
[0224] (機能性層)
本発明の光学フィルム製造に際し、延伸の前及び Zまたは後で帯電防止層、ハー ドコート層、反射防止層、易滑性層、易接着層、防眩層、バリアー層、光学補償層等 の機能性層を塗設してもよい。特に、帯電防止層、ハードコート層、反射防止層、易 接着層、防眩層及び光学補償層から選ばれる少なくとも 1層を設けることが好ましい 。この際、コロナ放電処理、プラズマ処理、薬液処理等の各種表面処理を必要に応 じて施すことができる。
[0225] 製膜工程にぉ ヽて、カットされたフィルム両端のクリップ把持部分は、粉砕処理され た後、或いは必要に応じて造粒処理を行った後、同じ品種のフィルム用原料としてま たは異なる品種のフィルム用原料として再利用してもよい。
[0226] 前述の可塑剤、紫外線吸収剤、マット剤等の添加物濃度が異なるセルロース榭脂 を含む組成物を共押出しして、積層構造の光学フィルムを作製することもできる。例 えば、スキン層 Zコア層 Zスキン層といった構成の光学フィルムを作ることができる。 例えば、マット剤はスキン層に多ぐまたはスキン層のみに入れることができる。可塑 剤、紫外線吸収剤はスキン層よりもコア層に多く入れることができ、コア層のみに入れ てもよい。また、コア層とスキン層で可塑剤、紫外線吸収剤の種類を変更することもで き、例えば、スキン層に低揮発性の可塑剤及び Zまたは紫外線吸収剤を含ませ、コ ァ層に可塑性に優れた可塑剤、或 、は紫外線吸収性に優れた紫外線吸収剤を添加 することもできる。スキン層とコア層の Tgが異なっていてもよぐスキン層の Tgよりコア 層の Tgが低いことが好ましい。また、溶融流延時のセルロースエステルを含む溶融 物の粘度もスキン層とコア層で異なっていてもよぐスキン層の粘度 >コア層の粘度 でも、コア層の粘度≥スキン層の粘度でもよい。
[0227] (寸法安定性)
本発明の光学フィルムは、寸度安定性が 23°C55%RHに 24時間放置したフィルム の寸法を基準としたとき、 80°C90%RHにおける寸法の変動値が ± 1. 0%未満であ ることが好ましぐ更に好ましくは 0. 5%未満であり、特に好ましくは 0. 1%未満であ る。
[0228] 本発明の光学フィルムを偏光板の保護フィルムとして用いた場合、光学フィルム自 身が上記の範囲内の寸法変動であれば、偏光板としてのリタデーシヨンの絶対値と 配向角が当初の設定を維持出来るため、表示品質を経時で長期間維持出来好まし い。
[0229] (フィルム中の揮発成分)
フィルム組成物中に添加剤が存在すると、セルロースエステル、可塑剤、酸化防止 剤、その他必要に応じて添加する紫外線吸収剤やマット剤、リタデーシヨン制御剤等 、フィルムを構成する材料の少なくとも 1種以上に対して、変質や分解による揮発成 分の発生を抑制または防止出来る。また添加剤自身もフィルム組成物の溶融温度領 域において、揮発成分を発生しないことが求められる。
[0230] フィルム組成物が溶融されるときの揮発成分の含有量は 1質量%以下、好ましくは 0. 5質量%以下、好ましくは 0. 2質量%以下、更に好ましくは 0. 1質量%以下のも のであることが望ましい。本発明においては、示差熱重量測定装置 (セイコー電子ェ 業社製 TGZDTA200)を用いて、 30°Cから 350°Cまでの加熱減量を求め、その量 を揮発成分の含有量とする。
[0231] (偏光板)
偏光板は一般的な方法で作製することが出来る。本発明の光学フィルムの裏面側 をアルカリ鹼化処理し、沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の少なくとも一方 の面に、完全酸ィ匕型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好まし い。もう一方の面には該フィルムを用いても、別の偏光板保護フィルムを用いてもよい 。市販のセルロースエステルフィルム(例えば、コ-カミノルタタック KC8UX、 KC4 UX、 KC5UX、 KC8UCR3、 KC8UCR4、 KC8UYゝ KC4UYゝ KC12URゝ KC8 UCR— 3、 KC8UCR— 4、 KC8UCR— 5、 KC8UY— HAゝ KC8UX— RHAゝ KC 8UX—RHA— N、以上コ-カミノルタォプト (株)製)等が好ましく用いられる。
[0232] 偏光板の主たる構成要素である偏光膜とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素 子であり、現在知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール系偏光フィル ムで、これはポリビュルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料 を染色させたものがある。偏光膜は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一 軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で 耐久性処理を行ったものが用いられている。該偏光膜の面上に、本発明の光学フィ ルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成する。好ましくは完全酸ィ匕ポリビュルアルコ 一ル等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせる。
[0233] (液晶表示装置)
本発明の光学フィルムが用いられた偏光板を液晶表示装置に組み込むことによつ て、種々の視認性に優れた液晶表示装置を作製することが出来る。本発明の光学フ イルムは反射型、透過型、半透過型 LCD或いは TN型、 STN型、 OCB型、 HAN型 、 VA型(PVA型、 MVA型)、 IPS型等の各種駆動方式の LCDで好ましく用いられる 。特に画面が 30型以上、特に 30型〜 54型の大画面の表示装置では、画面周辺部 での白抜けなどもなぐその効果が長期間維持され、 MVA型液晶表示装置では顕 著な効果が認められる。特に、色むら、ぎらつきや波打ちムラが少なぐ長時間の鑑 賞でも目が疲れな 、と 、う効果があった。
実施例
[0234] 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され るものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いる力 特に 断りがない限り「質量部」ある!/、は「質量%」を表す。
[0235] 実施例 1
以下の要領にて下記セルロースエステルの洗浄を行った。
[0236] 〈セルロースエステルの合成〉
〈セルロースエステル C- 1 >
イーストマンケミカル製セルロースアセテートプロピオネート、 CAP482— 20を使用 した。
〈セルロースエステル C- 2〉
イーストマンケミカル製セルロースアセテートブチレート、 CAB 171 - 15を使用した
〈セルロースエステル C- 3〉
特許文献 7の 8項例 Bに記載の方法で合成した。得られたセルロースアセテートプ 口ピオネートは、ァセチル置換度が 1. 90、プロピオニル置換度が 0. 71、数平均分 子量が 70000、重量平均分子量 22000、分子量分布が 3. 1であった。
[0237] (セルロースエステルの分子量測定)
セルロースエステルの平均分子量及び分子量分布は、高速液体クロマトグラフィー を用い測定でき、これを用いて重量平均分子量 (Mw)を算出した。
[0238] 測定条件は以下の通りである。
[0239] 測定機器: HLC— 8220 GPC (東ソ一 (株)製)
溶媒: テトラヒドロフラン
カラム: TSKgel SuperHM-M
カラム温度: 40°C
試料濃度: 0. 1質量%
流量: 0. 6mレ mm
校正曲線: 標準ポリスチレン STK standard ポリスチレン (東ソ一 (株)製) Mw = 1000000〜500迄の 13サンプノレ【こよる校正曲線を使用した。 13サンプノレ ίま、 ま ぼ等間隔に用いた。
[0240] (セルロースエステルの置換度測定)
ASTM D817— 96に基づき、下記のようにして置換度 DSを求めた。
[0241] 乾燥したセルロースエステル 1. 90gを精秤し、アセトン 70mlとジメチルスルホキシ ド 30mlを加え溶解した後、さらにアセトン 50mlを加えた。攪拌しながら 1モル ZL水 酸ィ匕ナトリウム水溶液 30mlをカ卩え、 2時間ケンィ匕した。熱水 100mlをカ卩え、フラスコ 側面を洗浄した後、フエノールフタレインを指示約として 0. 5モル ZL硫酸で滴定し た。別に試料と同じ方法で空試験を行った。滴定が終了した溶液の上澄み液を 100 倍に希釈し、イオンクロマトグラフを用いて、常法により有機酸の組成を測定した。測 定結果とイオンクロマトグラフによる酸組成分析結果から、下記式により置換度を計算
した。
[0242] TA= (B-A) X F/ (1000 XW)
X= (162. 14 ΧΤΑ) /{ 1 -42. 14 XTA+ (1 -SAXTA) X (Y/X) }
Y=XX (Y/X)
DS =X+Y
A:試料滴定量 (ml)
B:空試験滴定量 (ml)
F: 0. 5モル ZL硫酸の力価
W:試料質量 (g)
TA:全有機酸量 (molZg)
YZX:イオンクロマトグラフで測定した酢酸と酢酸以外の酸とのモル比
X:酢酸による置換度
Y:酢酸以外の酸による置換度
SA:酢酸以外の酸力 セルロースエステルの水酸基を置換した際に増加する分子 量であり、酢酸以外の酸の分子量力 水の分子量(18. 02)を減じた値。
[0243] 例えば、プロピオン酸のとき 56. 06、カプロン酸のとき 116. 16
〈洗浄セルロースエステル C 1 1〜C 1 23の調製〉
セルロースエステル C—1を用い、セルロースエステル C—1 100部にメタノール 5 00部及び AO剤 1 (酸ィ匕防止剤)として IrganoxlOlO 0. 5部を加え室温下で 3時間 懸濁攪拌した。その後セルロースエステルを濾取し、得られたセルロースエステルを 常圧下 70°Cで 3時間乾燥し、洗浄セルロースエステル C 1 1を得た。 C— 1 1の 遊離酸量を前記遊離酸の項で説明した方法で定量化した結果、懸濁洗浄後に存在 するカルボン酸誘導体、硫酸等触媒として使用される遊離酸総量は lppmであった。 また表 1記載のセルロースエステル種、溶媒種及び AO剤種 (AO剤 1、 AO剤 2)で C 1 1と同様な洗浄を行うことにより洗浄セルロースエステル C— 1 2〜C— 1 23 を得た。これらの遊離酸量は表 2に示した通りである。
[0244] 〔セルロースエステルフィルムの製造〕
上記作製した洗浄セルロースエステル C— 1 - 1 (イーストマンケミカル社製、 CAP4
82— 20)を、空気中、常圧下で 130°C、 2時間乾燥し、室温まで放冷した。このセル ロースエステルに下記化合物を各々下記添加量添加し、この混合物を 230°Cの溶融 温度に加熱溶融した後、 T型ダイより溶融押出成形し、更に 160°Cにおいて 1. 2 X 1 . 2の延伸比で延伸した。その結果、膜厚 80 μ mのフィルム (試料 1 - 1)を得た。
[0245] C- 1 - 1 100質量部
一般式(1)例示化合物 48の可塑剤 10質量部
LA31 (紫外線吸収剤) 1. 0質量部
IrganoxlOlO (酸ィ匕防止剤) 0. 5質量部
SumilizerGP (酸化防止剤) 3. 0質量部
エポキシィ匕大豆油 (酸捕捉剤) 1. 0質量部 ァエロジル R972V (マット剤) 0. 3質量部
また、 C— 1— 1を C— 1— 2〜C— 1— 23に変更した以外は、全く同じ方法で試料 1 — 2〜1— 23のセルロースエステルフィルム( 、ずれも膜厚 80 μ m)を作製した。
[0246] 表 1中の化合物は以下を用いた。
[0247] Irganox245 : Ciba Specialty Chemicals製
Irganoxl098 :じ iba specialty Cnemicals^
SumilizerGA— 80:住友化学工業 (株)製
SumilizerBBM S:住友化学工業 (株)製
[0248] [表 1]
[0249] 以上のように作製したセルロースエステルフィルムについて、以下に記載した様な 評価を行った。その結果を表 2に示す。
[0250] 〔評価〕
(リタデーシヨンの変動係数 (CV) )
得られたセルロースエステルフィルム試料の幅手方向に lcm間隔でリタデーシヨン
を測定し、下記式より得られたリタデーシヨンの変動係数 (CV)で表したものである。 測定には自動複屈折計 KOBURA' 21ADH (王子計測器 (株)製)を用いて、 23°C 、 55%RHの環境下で、波長が 590nmにおいて、試料の幅手方向に lcm間隔で 3 次元複屈折率測定を行い測定値を次式に代入して求めた。
[0251] 面内リタデーシヨン Ro= (nx-ny) X d
厚み方向リタデーシヨン Rt= ( (nx+ny) Z2— nz) X d
ここにおいて、 dはフィルムの厚み(nm)、屈折率 nx (フィルムの面内の最大の屈折 率、遅相軸方向の屈折率ともいう)、 ny (フィルム面内で遅相軸に直角な方向の屈折 率)、 nz (厚み方向におけるフィルムの屈折率)である。得られた面内及び厚み方向 のリタデーシヨンをそれぞれ (n—l)法による標準偏差を求めた。リタデーシヨン分布 は以下で示される変動係数 (CV)を求め、指標とした。実際の測定にあたっては、 nと しては 130〜 140に設定した。
[0252] 変動係数 (CV) =標準偏差 Zリタデーシヨン平均値
◎:ばらつきが(CV)が 1. 5%未満
〇:ばらつき(CV)が 1. 5%以上 5%未満
△:ばらつき(CV)が 5%以上、 10%未満
X:ばらつき(CV)が 10%以上
〔偏光板の作製〕
厚さ 120 mのポリビュルアルコールフィルムを沃素 1質量部、沃化カリウム 2質量 部、ホウ酸 4質量部を含む水溶液に浸漬し、 50°Cで 4倍に延伸し偏光膜を作製した。
[0253] 試料1 1〜1 23のセルロースェステルフィルムを、40°〇の2. 5M水酸化ナトリウ ム水溶液で 60秒間アルカリ処理し、更に水洗乾燥して表面をアルカリ処理した。
[0254] 前記偏光子の両面に、試料 1 1〜1 23のセルロースエステルフィルムのアル力 リ処理面を、完全酸ィ匕型ポリビュルアルコール 5%水溶液を接着剤として両面力 貼 合し、保護フィルムが形成された偏光板 1— 1〜1— 23を作製した。
[0255] 〔液晶表示装置としての評価〕
15型 TFT型カラー液晶ディスプレイ LA— 1529HM (NEC製)の偏光板を剥がし 、上記で作製した各々の偏光板を液晶セルのサイズに合わせて断裁した。液晶セル
を挟むようにして、前記作製した偏光板 2枚を偏光板の偏光軸がもとと変わらないよう に互いに直交するように貼り付け、 15型 TFT型カラー液晶ディスプレイを作製し、画 像表示装置としての特性を評価した。
[0256] (正面コントラスト評価)
23°C55%RHの環境で、この液晶ディスプレイのバックライトを点灯して 30分その まま放置してから測定を行つた。測定には ELDIM社製 EZ - Contrast 160Dを用い て、液晶 TVで白表示と黒表示の正面輝度を測定し、その比を正面コントラストとした 。値が高い程コントラストに優れている。
[0257] 正面コントラスト =白表示の正面輝度 Z黒表示の正面輝度
[0258] [表 2] 試料 No. 遊離酸量
リタデ一ション変動 コントラスト 備 考
pm)
1 - 1 3 ◎ 805 本発明
1 - 2 6 〇 765 本発明
1 -3 4 ◎ 775 本発明
1一 4 1 ◎ 775 本発明
1 -5 7 〇 750 本発明
1 - 6 5 ◎ 760 本発明
1一 7 6 ◎ 785 本発明
1 -8 2 ◎ 770 本発明
1 -9 17 ◎ 725 本発明
1 -10 41 〇 760 本発明
1一 11 50 〇 730 本発明
1 -12 32 〇 710 本発明
1—13 15 740 本発明
1—14 17 ◎ 705 本発明
1一 15 20 720 本発明
1一 16 11 ◎ 725 本発明
1一 17 27 〇 750 本発明
1 -18 5 ◎ 820 本発明
4 ◎ 815 本発明
1 -20 9 Δ 610 比較例
1一 21 89 X X 535 比較例
1一 22 69 X 550 比較例
1 -23 112 X X 545 比較例
[0259] 表 2のように本発明試料 1— 1〜1— 19は、比較試料 1— 20〜1— 23と比較して、リ タデーシヨン変動、偏光板、液晶表示装置として正面コントラストが良ぐ光学的に優 れていることが明らかである。
[0260] セルロースエステルの洗浄に使用した溶媒をシクロへキサン、トルエン、ジプロピル エーテル、プロピルアルコール、ジイソプロピルエーテルに変更しても同様な効果が 得られた。
[0261] セルロースエステルの洗浄時に使用した酸化防止剤を Irganox565、 Irganox311 4 (以上、 Ciba Specialty Chemicals製)、 ADK STAB AO— 330、 ADK S TAB AO— 30、 ADK STAB 八0—40 (以上、旭電化社製)0. 5質量部に変更 しても同様な効果が得られた。
[0262] セルロースエステルフィルムの製造時に使用した IrganoxlOlO 0. 5質量部及び SumilizerGP 3. 0質量部を、 Tinuvinl44 0. 5質量部、 Tinuvinl44 0. 5質 量部及び SumilizerGP 3. 0質量部、更に IrganoxlOlO 0. 5質量部及び ADK STAB LA- 52 0. 25質量部に変更しても同様な効果が得られた。
[0263] 実施例 2
実施例 1と同様にして、セルロースエステル種、溶媒種、 AO剤種及び添力卩量を表 3 、表 4のように変えた以外は同様にして、洗浄済みセルロースエステルフィルム試料 C 2— 1〜C 2— 43を作製した。またこれらの洗浄済みセルロースエステルを用 ヽ 実施例 1と同様にして、セルロースエステルフィルム(いずれも膜厚 80 μ m)試料 2— 1〜2—43を作製した。
[0264] 表 3、表 4中の化合物は以下を用いた。
[0265] Chimas sorb 944: Ciba Specialty Chemicals製
Cyasorb UV—3529 : Cytec製
Irgafos P— EPQ : Ciba Specialty Chemicals製
Irafos 12 :し iba Specialty Chemicals製
[0266] [表 3]
塑〔3026
[0268] 作製したセルロースエステルフィルム試料を用いて、実施例 1と同様な評価を行い 結果を表 5に示した。
[0269] [表 5]
試料 No. 遊離酸量 (ppm) リタデーション変動 コントラスト 備 考
2— 1 6 © 785 本発明
2-2 4 ◎ 775 本発明
2-3 3 〇 790 本発明
2-4 o 6 〇 760 本発明
2-5 1 ◎ 770 本発明
2 - 6 5 ◎ 795 本発明
2-7 9 〇 795 本発明
2-8 6 ◎ 800 本発明
2-9 6 ◎ 765 本発明
3 ◎ 750 本発明
2一 11 7 ◎ 725 本発明
2一 12 4 820 本発明
2 -13 10 〇 785 本発明
2 -14 7 〇 760 本発明
2 -15 5 ◎ 760 本発明
2—16 17 ◎ 750 本発明
2一 17 50 〇 715 本発明
2—18 34 〇 730 本発明
2一 19 40 〇 705 本発明
2一 20 16 ◎ 750 本発明
2一 21 18 ◎ 775 本発明
2 -22 13 ◎ 770 本発明
2—23 20 ◎ 790 本発明
2 -24 13 ◎ 755 本発明
2 -25 9 ◎ 795 本発明
2 -26 7 ◎ 805 本発明
2 -27 8 ◎ 815 本発明
2—28 8 ◎ 875 本発明
2一 29 6 ◎ 750 本発明
2一 30 6 〇 765 本発明
2一 31 4 ◎ 790 本発明
2—32 5 ◎ 815 本発明
2一 33 7 ◎ 755 本発明
2 -34 6 ◎ 820 本発明
2一 35 5 ◎ 780 本発明
2一 36 5 ◎ 785 本発明
2—37 8 △ 570 比較例
2一 38 148 X X 545 比較例
2—39 170 X 560 比較例
2一 40 156 X X 560 比較例
2一 41 182 X 585 比較例
2 -42 122 X X 580 比較例
2 -43 105 X X 590 比較例 表 5のように本発明試料 2— 1〜2— 36は、比較試料 2— 37〜2— 43と比較して、リ タデーシヨン変動、偏光板、液晶表示装置として正面コントラストが良ぐ光学的に優 れていることが明らかである。
[0271] セルロースエステルの洗浄に使用した溶媒をシクロへキサン、トルエン、ジプロピル エーテル、プロピルアルコール、ジイソプロピルエーテルに変更しても同様な効果が 得られた。
[0272] セルロースエステルの洗浄時に使用した AO剤 1を ADK STAB LA— 57、 CHI MASSORB 2020、 LP— 63P、: LP— 68LD、 Cyasorb UV— 3346の単独 0. 5 質量部、前記ヒンダードアミン系化合物 0. 2質量部と Irganoxl010、 Irganox245 、 SumilizerBBM— Sのいずれか 0. 3質量部の併用系に変更しても同様な効果が 得られた。
[0273] セルロースエステルの洗浄時に使用した AO剤 1を ADK STAB PEP— 8、 AD K STAB 2112、 ADK STAB 135A、ADK STAB HP— 10、 SumilizerT L、 SumilizerTPM、 SumilizerTPSの単独 0. 5質量部、前記記ヒンダードアミン系 化合物 0. 3質量部と Irganoxl010、 Irganox245、 SumilizerBBM— Sのいずれ カゝ 0. 3質量部の併用系に変更しても同様な効果が得られた。
[0274] セルロースエステルフィルムの製造時に使用した IrganoxlOlO 0. 5質量部及び SumilizerGP 3. 0質量部を Tinuvinl44 0. 5質量部、 Tinuvinl44 0. 5質量 部及び SumilizerGP 3. 0質量部、 IrganoxlOlO 0. 5質量部及び ADK STAB LA- 52 0. 25質量部に変更しても同様な効果が得られた。
[0275] 実施例 3
実施例 1と同様にして、セルロースエステル種、溶媒種、 AO剤種及び添力卩量を表 6 、表 7のように変えた以外は同様にして、洗浄済みセルロースエステルフィルム試料 C — 3— 1〜C— 3— 36を作製した。またこれらの洗浄済みセルロースエステルを用 ヽ 実施例 1と同様にして、セルロースエステルフィルム(いずれも膜厚 80 μ m)試料 3— 1〜3— 36を作製した。
[0276] [表 6]
¾〕〔〕〔70277
[0278] 表 6、表 7中の化合物は以下を用いた。
[0279] サノール LS— 2626 :三京ライフテック株式会社製
化合物 A: 6—〔3— (3, 5—ジー tert—ブチルー 4ーヒドロキシフエニル)プロポキシ
〕ー2, 4, 8, 10—テトラキスー tert—ブチルジベンゾ〔d, f]〔1. 3. 2〕ジォキサフォス フエピン
表中、化合物 3、 19は下記化合物である。
[0280] [化 21]
[0281] 作製したセルロースエステルフィルム試料を用いて、実施例 1と同様な評価を行い 結果を表 8に示した。
[0282] [表 8]
表 8のように本発明試料 3—:!〜 3— 29は、比較試料 3— 30〜3— 36と比較して遊 離酸量が低下し、且つリタデーシヨン変動、偏光板、液晶表示装置として正面コントラ ストが良ぐ光学的に優れていることが明らかである。
[0284] セルロースエステルの洗浄に使用した溶媒をシクロへキサン、トルエン、ジプロピル エーテル、プロピルアルコール、ジイソプロピルエーテルに変更しても同様な効果が 得られた。
[0285] セルロースエステルの洗浄時に使用した AO剤 1の下記化合物 2、化合物 6、化合 物 12、化合物 14、化合物 15、化合物 18、化合物 26、化合物 39、化合物 50の単独 0. 5質量部を、前記フ ノール構造及びヒンダードァミン構造を分子中に有する化合 物 0. 4質量部と Irganoxl010、 Tinuvin770、 ADK STAB PEP— 36、 Sumiliz erTPL— Rのいずれか 0. 1質量部の併用系に変更しても同様な効果が得られた。
[0286] [化 22]
[0287] [化 23]
セルロースエステルフィルムの製造時に使用した IrganoxlOlO 0. 5質量部及び SumilizerGP 3. 0質量部を Tinuvinl44 0. 5質量部、 Tinuvinl44 0. 5質量 部及び SumilizerGP 3. 0質量部、 IrganoxlOlO 0. 5質量部及び ADK STAB LA- 52 0. 25質量部に変更しても同様な効果が得られた。更に Irganox565、I rganox3114、 ADK STAB AO— 330、 ADK STAB AO— 30、 ADK STA B AO— 40 0. 5質量部に変更しても同様な効果が得られた。