WO2006046409A1 - エアフィルタの自動清掃機能付き室内ユニットを備えた空気調和機 - Google Patents

Abstract

　熱交換器で熱交換された空気を室内に吹き出す室内ユニットを有する空気調和機であって、熱交換器を通過する空気の塵埃を除去するエアフィルターと、エアーフィルターに沿って駆動可能な吸引ノズルと、該吸引ノズルに連結された吸引装置とを設け、空気調和機の運転時に吸引ノズルをエアフィルターと重ならない位置に収納した。

Description

明 細 書

エアフィルタの自動清掃機能付き室内ユニットを備えた空気調和機 技術分野

[0001] 本発明は、室内ユニットの空気吸込口に設けられたエアフィルタを自動的に清掃す る機能を備えた空気調和機に関するものである。

背景技術

[0002] 従来の空気調和機のフィルター装置は、室内ユニットの本体内部への塵埃の侵入 を防止するためのエアフィルターが熱交^^の前面に設けられており、このエアフィ ルターは付着した塵埃を手で清掃できるように着脱自在に構成されて 、る。こうした 構成のフィルター装置は頻繁なメンテナンスが必要となるだけでなぐメンテナンスが 行われるまでの間にはエアフィルターが徐々に目詰まりしていき、その結果、熱交換 器を通過する風量が低下し、空調能力が低下して消費電力の増大につながることと なる。

[0003] このため、エアフィルターのメンテナンスの手間を低減する目的で、エアフィルター に付着した塵埃をブラシにより定期的に清掃する自動清掃装置が提案されて!ヽる ( 例えば、特許文献 1参照。）。

特許文献 1：特開 2001— 99479号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] し力しながら、特許文献 1に記載の自動清掃装置の場合、ブラシとエアフィルターが お互いにこすられるためブラシに塵埃が絡みついたり、ブラシが摩耗もしくは変形し て機能低下するなどの問題があった。また、ある程度の時間が経過するとブラシで搔 き落として集めた塵埃を処理しなくてはならずメンテナンスの手間が大幅に軽減され るものではな力 た。

[0005] 本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、エアフ ィルター全面を自動的に吸引清掃することでメンテナンスを軽減するとともに、室内ュ ニット本体を小型に設定しても本来の基本性能を損なわない空気調和機を提供する ことを目的としている。

課題を解決するための手段

[0006] 上記目的を達成するため、本発明は、熱交^^で熱交換された空気を室内に吹き 出す室内ユニットを有する空気調和機であって、前記熱交換器を通過する空気の塵 埃を除去するエアフィルターと、該エアフィルターに対向する吸引孔を有しエアフィル ターに付着した塵埃を吸引するための摺動自在の吸引ノズルと、該吸引ノズルに連 結された吸引装置とを備え、空気調和機の運転時に前記吸引ノズルを前記エアフィ ルターと重ならない位置に形成された収納部に収納したことを特徴とする。

[0007] 吸引ノズルの収納部はエアーフィルターを構成するフィルター枠に設けることがで き、吸引ノズルの収納部に、吸引ノズルを位置決めする位置決め手段を設けるのが 好ましい。

[0008] また、吸引ノズルの収納部は冷凍サイクル配管部の前方や、エアーフィルターと室 内ユニット本体内部に設けられた電源箱との間に設けることができる。

[0009] さらに、吸引ノズルに吸引孔に沿って塵埃分離部材を取り付け、エアフィルターに 付着した塵埃を塵埃分離部材により搔き落としながら、吸引孔より吸引することもでき る。

[0010] この場合、吸引ノズルの収納時には、塵埃分離部材を対向する収納部の面に当接 させな 、ように設定するのが好まし 、。

発明の効果

[0011] 本発明によれば、エアフィルターの清掃を吸引ノズルで自動的に行うようにしたの で、メンテナンスが軽減されるとともに、空気調和機の運転時に、吸引ノズルをエアフ ィルターと重ならな 、位置に収納したことにより、空気調和機の基本性能を十分に発 揮することができる。

[0012] 特に、吸引ノズルの収納部をエアーフィルター枠に設けると、フィルター装置完成と して室内ユニット本体に容易に組み込むことができ、組立工数の低減を図ることがで きる。

[0013] また、ノズル収納部に吸引ノズルの位置決め手段を設けると、吸引ノズルを所定の 位置に確実に収納することができる。 [0014] 特に、ノズル収納部を冷凍サイクル配管部の前方や、エアーフィルターと電源箱の 間に設けると、製品スペースの有効活用ができ、室内ユ ット本体の小型化を図るこ とがでさる。

[0015] また、吸引孔に沿って塵埃分離部材を取り付け、エアフィルターに付着した塵埃を 塵埃分離部材により搔き落としながら、吸引孔より吸引するようにすると、エアフィルタ 一の全面をより効率的に清掃することができる。

[0016] この場合、吸引ノズルの収納時には、塵埃分離部材を対向する収納部の面に当接 させないように設定すると、塵埃分離部材を所望の形状に長期間維持することができ

、エアフィルターの清掃効果が低減することがない。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1]図 1は本発明にかかる空気調和機の室内ユニットに設けられたフィルター装置 の斜視図であり、特に停止時のフィルター装置を示している。

[図 2]図 2は図 1のフィルター装置の別の斜視図であり、特に清掃時のフィルター装置 を示している。

[図 3]図 3は図 2における線 A— Aに沿った吸引ノズルの断面図である。

[図 4]図 4は図 2における線 B— Bに沿った吸引ノズルの断面図である。

[図 5]図 5はエアフィルターの斜視図である。

[図 6]図 6は室内ユニットの部分切欠き正面図である。

[図 7]図 7は図 6における線 C— Cに沿った断面図である。

符号の説明

[0018] 1 フィルター枠

la ノズル収納部

2 エアフィルター

2a フィルター桟

2b ネット

2c 横桟

3 吸引ノズノレ

4 ガイドレール 5 吸引ダクト

6 吸引装置

7 排気ダクト

8 ノズル

9 フィルム

10 ノズル開口咅

11 吸引孔

14 ギヤ

15a, 15b, 15c ローラー

16 開口部

17 フイノレムガイド

18 ノズル位置決め手段

19 冷凍サイクル配管

20 電源箱

21 室内ユニット本体

発明を実施するための最良の形態

[0019] 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

図 1乃至図 5は、本発明にかかる空気調和機のフィルター装置を示しており、図 1お よび図 2にお 、て、熱交^^を通過する空気の塵埃を除去するエアフィルター 2は、 フィルター枠 1に支持固定され、エアフィルター 2の表面に沿って移動可能な吸引ノ ズル 3が設けられる。吸引ノズル 3はフィルター枠 1の上下端に設置された一対のガイ ドレール 4により、エアフィルター 2と極めて狭い間隙を保って円滑に左右に移動する ことができる。吸引ノズル 3の左右方向への駆動手段は図示しないが、モーターによ る駆動力を歯車等の伝達手段で構成するものである。

[0020] 吸引ノズル 3には吸引ダクト 5の一端が連結され、吸引ダクト 5の他端は吸引装置 6 に連結される。吸引ダクト 5は吸引ノズル 3の移動に差し支えないように折り曲げ可能 なダクトで形成される。また、吸引装置 6には排気ダクト 7が連結され、室外へ引き回 される。エアフィルター 2に付着した塵埃は吸引ノズル 3により吸引された後、吸引ダ タト 5、吸引装置 6、排気ダクト 7を経由して室外へ排出される。

[0021] なお、エアフィルター 2は、図 5に示すようにフィルター桟 2aとネット 2bと横桟 2cと力 ら構成されている。

[0022] また、吸引ノズル 3は図 3及び図 4に示すように、吸引した風の流通路を構成するノ ズル 8と、ノズル 8を囲むように摺動自在に取り付けられたフィルム 9と、フィルム 9を支 持して駆動力を伝えるギヤ 14と、フィルム 9を支持して円滑に駆動させるためのロー ラー 15a、 15b、 15cから構成される。ノズル 8のエアフィルター 2側の面には、エアフ ィルター 2の縦長さに相当する長さでスリット状のノズル開口部 10が設けてある。一方 、フィルム 9はループ状に形成され、ノズル開口部 10を覆うようにノズル 8の外周に卷 き付けられ、エアフィルター 2側の面は、ノズル開口部 10に対向する開口部 16が形 成されたフィルムガイド 17で支持されて!、る。フィルム 9にはスリツト状の吸引孔 11が 設けてあり、吸引孔 11がノズル開口部 10とエアフィルター 2に対向するようにフィルム 9は取り付けられている。フィルム 9の両側には多数の駆動穴が等間隔に形成されて おり、ステッピングモーターに連結されたギヤ 14力 駆動穴に嚙み合うことによりフィ ルム 9は上下方向の 、ずれにも自在に摺動できるようになって!/、る。

[0023] 以上のような構成により、吸引装置 6によって吸引される風量は吸引孔 11に絞られ て集中することとなるので、少ない風量でも吸引孔 11部分では強い風速を発生させ ることが可能となり、小出力で強い吸引力を発揮できる。この強い吸引力で吸引され たエアフィルター上の塵埃は、吸引孔 11からノズル開口部 10を経てノズル 8内部に 入り、さらに吸引ダクト 5、吸引装置 6、排気ダクト 7を経由して室外へ排出される。そし て、吸引ノズル 3を左右に駆動する毎に、フィルム 9に設けた吸引孔 11の位置を上下 方向に変更することで、エアフィルター 2全面を吸引清掃することが可能となる。

[0024] 本発明においては、吸引清掃が終了した後、空気調和機の基本性能を損なわない 位置に吸引ノズル 3を収納するように設定している。すなわち、図 1に示すように、吸 弓 Iノズル 3がエアフィルター 2を吸弓 I清掃後に、吸引ノズル 3をエアフィルター 2と重な らない位置 (対向しない位置）に収納することにより、空気調和機の基本性能を十分 に発揮することができる。換言すれば、空気調和機の運転時に吸引ノズル 3をエアフ ィルター 2と重ならな 、位置に収納して、吸引ノズル 3を空気調和機の運転時の障害 にならな 、ように設定することで、空気調和機の本来の基本性能を確保することがで きる。

[0025] 以下、ノズル収納スペースの具体例について説明する。

図 1及び図 2は、吸引ノズル 3の収納部 laをエアーフィルター枠 1の一部（図 1及び 図 2では、フィルター枠 1の右端）に設け、空気調和機の運転中はこの収納部 laに吸 引ノズル 3を収納している。この構成は、図 1に示すフィルター装置完成品として室内 ユニット本体に容易に組み込むことができ、組立工数の低減を図ることが可能となる。

[0026] 図 6に示すように、吸引ノズル 3の収納部 laには、吸引ノズル 3の位置決め手段 18 が設けられており、空気調和機の運転中における吸引ノズル 3の収納位置を所定の 位置に設定することで、安定したノズル収納が可能になる。位置決め手段 18は、例 えば接触式の位置センサーで構成され、エアフィルター 2の清掃後、吸引ノズル 3が 図 6に示す収納部 1 aに移動して位置決め手段 18に接触すると、位置決め手段 18は オン信号を制御装置（図示せず）に出力し、制御装置は吸引ノズル 3をその位置に停 止させる。

[0027] また、図 6に示す例では、吸引ノズル 3の収納部 laは、エアーフィルター 2と、室内 ユニット本体 21の端部に位置する電源箱 20との間に設けられるとともに、図 7に示す ように、冷凍サイクル配管 19の前方に設けられており、この構成は、製品スペースの 有効活用ができ、室内ユニット本体 21の小型化を図ることができる。

[0028] なお、上記実施の形態において、吸引ノズル 3に形成された吸引孔 11にエアフィル ター 2に付着した塵埃を吸引するようにしたが、吸引孔 11に沿ってブラシ等の塵埃分 離部材を取り付け、エアフィルター 2の清掃時、塵埃分離部材により塵埃をエアフィ ルター 2から搔き落としながら吸引孔 11に塵埃を吸引するようにしてもよい。この場合 、吸引ノズル 3に対向する収納部 laの面をエアフィルター 2の延長面より後方に設定 し、吸引ノズル 3が収納部 laに収納されている状態では、塵埃分離部材が収納部 la の前記面と当接しな!/、ように構成するのが好ま 、。

産業上の利用可能性

[0029] 本発明の空気調和機のフィルター装置は、エアフィルターに付着した塵埃の自動 的な吸塵排出が可能になり、基本性能の維持も可能となるので、他のフィルター使用 の用途にも適用できる

Claims

請求の範囲

[1] 熱交^^で熱交換された空気を室内に吹き出す室内ユニットを有する空気調和機で あって、

前記熱交換器を通過する空気の塵埃を除去するエアフィルターと、該エアフィルタ 一に対向する吸引孔を有しエアフィルターに付着した塵埃を吸引するための摺動自 在の吸引ノズルと、該吸引ノズルに連結された吸引装置とを備え、空気調和機の運 転時に前記吸引ノズルを前記エアフィルターと重ならない位置に形成された収納部 に収納したことを特徴とする空気調和機。

[2] 前記吸引ノズルの収納部をエアーフィルターを構成するフィルター枠に設けたことを 特徴とする請求項 1に記載の空気調和機。

[3] 前記吸引ノズルの収納部に、前記吸引ノズルを位置決めする位置決め手段を設けた ことを特徴とする請求項 2に記載の空気調和機。

[4] 前記吸引ノズルの収納部を冷凍サイクル配管部の前方に設けたことを特徴とする請 求項 3に記載の空気調和機。

[5] 前記吸引ノズルの収納部を前記エアーフィルターと前記室内ユニット本体内部に設 けられた電源箱との間に設けたことを特徴とする請求項 3に記載の空気調和機。

[6] 前記吸引ノズルに前記吸引孔に沿って塵埃分離部材を取り付け、前記エアフィルタ 一に付着した塵埃を前記塵埃分離部材により搔き落としながら、前記吸引孔より吸引 するようにしたことを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれか 1項に記載の空気調和機。

[7] 前記吸引ノズルの収納時には、前記塵埃分離部材を対向する前記収納部の面に当 接させな!/、ようにしたことを特徴とする請求項 6に記載の空気調和機。