WO2004089120A1

WO2004089120A1 - シガレットの製造機及びその製造方法

Info

Publication number: WO2004089120A1
Application number: PCT/JP2004/004936
Authority: WO
Inventors: Sadayoshi Matsuura; Keisuke Minami; Tsuyoshi Futamura
Original assignee: Japan Tobacco Inc
Current assignee: Japan Tobacco Inc
Priority date: 2003-04-07
Filing date: 2004-04-06
Publication date: 2004-10-21
Anticipated expiration: 2005-10-07
Also published as: US20060076026A1; US7665468B2; CA2521320C; CA2521320A1; EP1611804A1; ATE527900T1; EP1611804B1; RU2300297C2; CN100403946C; RU2005134231A; UA78926C2; CN1784153A; EP1611804A4; JP4121094B2; JPWO2004089120A1

Abstract

シガレットの製造機は、バンドが予め形成されたウエブＷを繰り出すウエブロール（８）と、このウエブロール（８）とラッピングセクション（６）のガニチャテープ（２）との間に配置されたサクションブレーキ（１４）とを含み、サクションブレーキ（１４）は、シガレット（Ｃ）におけるバンド（Ｂ）の位置が適正領域（ＣＲ）から外れたとき、ウエブＷの張力を増加させてウエブＷに伸びを発生させ、バンド（Ｂ）の位置を適正領域内に復帰させる。

Description

明細書

シガレツ卜の製造機及びその製造方法術分野

本発明は、特別な特性を付加されたシガレットを製造するための製造機及びその製造方法に関する。背景技術

近年、所望の特性を有した種々のシガレットが知られている。この種のシガレットの巻紙は、その特性を発揮するためのバンドを有し、バンドは巻紙に種々の材料を塗布することにより形成されている。

例えば、特表 2001-509366号公報に開示されたシガレツトは低延焼性を有しており、この低延焼性は複数のバンドにより発揮される。これらバンドはシガレッ卜の巻紙に形成され、シガレツ卜の軸線方向に一定の間隔を存して配置されている。

また、国際公開第 01/84969号パンフレットに開示されたシガレットは、その着火時、不所望な成分、即ち、アルデヒドの発生を抑制する燃焼改善特性を有しており、この燃焼改善特性は 1つのバンドにより発揮される。具体的には、このバンドはシガレットの先端（着火端）に位置付けられるべく、巻紙に形成されて' レる o

更に、シガレツトはその風味や香味を改善するためのバンドを含むこともでき、これらバンドもまたその巻紙に形成される。

上述したシガレツトがその特性を十分に発揮するためには、バンドは巻紙に正確に形成されているのが望ましい。特に、前記パンフレットのシガレットの場合、前記バンドがシガレツ卜の先端に正確に位置付けられていなければ、バンドは所望の燃焼改善特性を発揮できない。しかしながら、この種のシガレットの製造に際し、シガレットの先端にバンドを正確に位置付けることは非常に困難である。より詳しくは、一般的なシガレツト製造機は、巻紙を形成するウェブを一定の速度で走行させるガニチヤテープと、ラッピングセクションと、切断セクションとを含む。ウェブはその走行中、ラッピンクセクションを通過する際に、刻みたばこを連続的に包み込み、ラッピングセクションはたばこロッドを連続的に送出する。この後、たばこロッドは切断セクシヨンを通過する際、所定の長さ毎に切断され、これにより、個々のシガレツ卜が得られる。

従って、ウェブに上述したバンドが一定の間隔を存して予め形成され、且つ、ガニチヤテープとウェブとがー体的に走行されれば、一般的なシガレット製造機は、上述のバンドを備えたシガレツトを正確に製造することができる。

しかしながら、たばこロッドの成形中、ウェブとガニチヤテープとの間に滑りが発生すると、この滑りはたとえ僅かであっても、シガレットのバンドを所望の位置から変位させ、この結果、シガレットの先端にバンドを正確に位置付けることが不能となる。

このような不具合を解消するため、シガレット製造機において、ガニチヤテープの走行速度とたばこロッドの切断タイミングとを相対的に変化させること、換言すれば、たばこロッドの切断タイミングに対してバントの走行位相を変化させることが考えられる。

しかしながら、シガレット製造機では、ガニチヤテープの走行速度及びたばこロッドの切断タイミングが一定に維持されることにより、シガレツ卜の高速且つ安定した製造が担保されているため、上述した走行速度及び切断タイミングを相対的に変化させることは現実的ではない。発明の開示

本発明は、上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、ガニチヤテープの走行速度及びたばこロッドの切断タイミングを相対的に変化させることなく、そのバンドが所望位置に正確に位置付けられたシガレツトを製造可能な製造機及びその製造方法を提供することにある。

上記の目的を達成するため、本発明のシガレットの製造機は、ガニチヤテープの走行速度とたばこロッドの切断タイミングとの間の相対関係が一定に維持されて状態で、シガレツ卜に対するバンドの位置を可変する可変手段を更に備えており、この可変手段は、ウェブの供給経路に配置され、ウェブに付与した制動力によりウェブの張力を調整可能するブレーキと、この張力に起因して発生されるゥエブの伸びに基づいてブレーキを制御し、シガレツ卜に対するバンドの位置を適正領域に位置付ける位置決め装置とを含んでいる。

具体的には、位置決め装置は、ブレーキとラッピングセクションとの間に配置され、ウェブの前記バンドを検出し、検出信号を出力するバンド検出器と、切断セクションに備えられ、たばこロッドの切断時、切断信号を出力する信号発生器と、検出信号及び切断信号に基づき、バンドが適正領域に位置付けられているか否かを判定する判定回路と、判定回路での判定結果に基づいてブレーキを介して前記ウェブの張力を調整し、適正領域に前記バンドが位置付けられるべくウェブの伸びを制御する制御回路とを含むことができる。

上述の可変装置によれば、バンドがシガレットの適正領域から一方向、即ち、たばこロッドの走行方向でみて上流側（遅角側）に外れた場合、制御回路は、ブレーキを介してウェブの張力を調整し、これにより、ウェブの伸びが制御される。具体的には、ウェブの張力が増加され、この分、ウェブが伸び、バンドの間隔が増加する。それ故、バンドの位置は、たばこロッドの走行方向でみて下流側、つまり、たばこロッドの切断タイミングに対して進む方向（進角側）に徐々に変位し、この後、バンドの位置はシガレットの適正領域に復帰する。

この結果、上述の可変装置は、ガニチヤテープの走行速度とたばこロッドの切断タイミングとの間の相対関係が一定に維持された状態で、シガレツ卜のバンドの位置を適正領域内に位置決めすることができる。

具体的には、適正領域は、シガレットの着火端から所定の長さを有し、そして、ブレーキは、ウェブに対して、その幅当たり 5〜1 5 Nの範囲の張力を付与する。ウェブに付与される張力が上記の範囲に設定されていれば、ウェブの破断を防止しつつ、ウェブはその付与された張力に比例した伸びを発生する。この結果、バンドの位置は正確に位置決めされる。

ブレーキは、ウェブにサクシヨン力を付与するサクシヨンブレーキ、又は、ガ二チヤテープと協働してウェブを送出する制動ローラュニットを含むことができる。これらサクシヨンブレーキ又は制動ローラユニットは、ウェブに対して張力を簡単に付与でき、また、その張力の大きさを容易に調整できる。

制御回路は、バンドが適正領域から外れたとき、ブレーキを介してウェブの張力を増加させる。この場合、バンドの位置は、適正領域に復帰するまでの間にて、最大でシガレツト 1本分の長さに相当する距離だけ変化される。

一方、制御回路は、適正領域を包含する許容領域からバンドの位置が外れたとき、そのバンドを有するシガレツ卜のための排除信号を出力することができる。更に、制御回路は、バンド検出器にてバンドが検出されないとき、バンドを有しないシガレットのための排除信号を出力することもできる。この場合、不良のシガレツトは確実に排除される。

好ましくは、ブレーキは、ウェブに所定の伸びを発生させる張力を予め付与しており、この場合、制御回路は、判定回路での判定結果に基づき、ブレーキを介してウェブの張力を増加又は減少させる。この結果、ウェブの伸びが増加又は減少される。この場合、バンドの位置が適正領域から何れの方向に外れていても、ウェブの張力を調整することにより、バンドの位置をその適正領域内に迅速に収位置決めすることが可能となる。

上述した目的は、本発明の製造方法によっても達成され、この製造方法は、ガ二チヤテープの走行速度とたばこ口ッドの切夕ィミングとの間の相対関係が一定に維持されて状態で、シガレツトに対するバンドの位置を可変する工程を更に含んでおり、この可変工程は、ウェブに張力を付与し、この張力に起因して発生されるウェブの伸びを制御し、シガレツ卜に対するバンドの位置を適正領域に位置付ける。図面の簡単な説明

第 1図は、シガレット製造機の一部を概略的に示した図、

第 2図は、第 1図の製造機にて製造されたフィル夕シガレツトを示す、第 3図は、第 1図のサクシヨンブレーキの一部を示す図、

第 4図は、巻紙を形成するウェブの張力とその伸びとの関係を示したグラフ、第 5図、ウェブにおけるバンドの位置に応じて、ウェブの伸びを制御する制御ルーチンを示したフローチヤ一卜、

第 6図は、許容領域及び適正領域に対するバンドの位置を示した図、第 7図は、変形例の制御ルーチンの一部を示したフローチャート、

第 8図は、フィードローラユニットを示した図である。発明を実施するための最良の形態

第 1図のシガレツ卜の製造機は無端状のガニチヤテープ 2を備える。ガニチヤテープ 2は駆動ドラム 4の回転により一方向に走行され、ラッピングセクション 6を通過する。

ガニチヤテープ 2の走行方向に関し、ラッピングセクション 6の上流側にて、ガニチヤテープ 2はシガレツ卜の巻紙を形成するウェブ W及び層状の刻たばこを受け取る。ウェブ Wはウェブロール 8から繰出されてガニチヤテープ 2上に導かれ、そして、層状の刻たばこは、たばこバンド（図示しない）からウェブ W上に供給される。

ウェブ WW:ガニチヤテープ 2とともにラッビングセクション 6を通過する。この際、ラッピングセクション 6は、ウェブ Wにより刻みたばこを連続的に包み込み、たばこロッド T Rを成形する。成形されたたばこロッド T Rはラッピングセクシヨン 6から送出される。

ラッピングセクション 6の下流には切断セクション 1 0が配置されており、この切断セクション 1 0は回転可能な切断ナイフ 1 2を有する。たばこロッド T R がラッピングセクション 6から切断セクション 1 0を通過する際、たばこロッド T Rは切断ナイフ 1 2の回転により、所定長さを有する個々のシガレット Cに切断される。また、切断セクション 1 0は、たばこロッド T Rの切断時、切断タイミングを示す切断信号を発生する信号発生器 1 3を含んでいる。

一方、ウェブ Wには一定の間隔毎にバンドが予め形成されている。この実施例の場合、バンドの間隔はシガレット Cの長さに相当する。例えば、バンドは、シガレツ卜の着火時、アルデヒドの発生を減少するための減少剤をウェブ Wの裏面に塗布することにより形成されている。減少剤には例えば、前述した国際公開第 01/84969号に開示された減少剤を使用することができる。

切断ナイフ 1 2の回転位相、即ち、たばこロッド T Rの切断タイミングは、ガ二チヤテープ 2の走行速度、即ち、バンドの走行位相に応じて決定されている。従って、個々のシガレット Cはその適正領域にバンドを有することができる。適正領域は、たばこロッド T Rの走行方向でみて、シガレット Cの切断端と下流方向に所定長さだけ離間した位置との間で規定されている。この後、シガレット C 及びフィルタを有するフィル夕シガレット F Cが成形されたとき、第 2図に示されるように、バンド Bはフィル夕シガレツ卜 F Cの着火端部に位置付けられる。第 1図に示されるように、ウェブロール 8からガニチヤテープ 2までウェブ W の供給経路が延びており、この供給経路にサクシヨンブレーキ 1 4が配置されている。

サクシヨンブレーキ 1 4は、サクシヨンボックス 1 6を含み、このサクシヨンボックス 1 6は供給経路、即ち、ウェブ Wに対面したサクシヨン面を有する。サクシヨン面は第 3図に示される多孔プレート 1 8により形成され、多孔プレート 1 8は多数のサクション孔 2 0を有する。これらサクション孔 2 0はサクション面の全域に一様に分布されている。

サクシヨンボックス 1 6からサクシヨン管路 2 2が延び、このサクション管路 2 2は真空ポンプに接続されている。サクシヨン管路 2 2には圧力制御弁 2 4が介挿され、この圧力制御弁 2 4は信号処理回路 2 6に電気的に接続されている。信号処理回路 2 6から圧力制御弁 2 6に開弁信号が供給されたとき、圧力制御弁 2 4は開かれ、真空ポンプのサクシヨン圧を調整した後、サクシヨンボックス 1 6に供給する。この結果、サクシヨンブレーキ 1 4は多孔プレート 1 8のサクシヨン孔 2 0を通じて空気を吸引し、サクシヨン面、即ち、多孔プレート 1 8にゥエブ Wが吸着される。

サクシヨンブレーキ 1 4のサクシヨン力は、ガニチヤテープ 2によるウェブ W の牽引力よりも小さく、ウェブ Wはサクションブレーキ 1 4のサクション力に抗しながらラッピングセクション 6に向けて供給される。それ故、ガニチヤテープ 2とサクションブレーキ 1 4との間のウェブ Wはガニチヤテープ 2の牽引力により引っ張られる。従って、ウェブ Wの張力が増加され、ウェブ Wは張力の増加に応じた伸びをその長手方向に発生する。

第 4図は、通気度が異なる 3種類のウェブ W _{l 5} W ₂， W ₃に関し、ウェブの張カー伸び特性をそれぞれ示す。これらの張力一伸び特性は測定結果に基づいて得られる。第 4図から明らかなように、何れのウェブにあっても、ウェブの張力がウェブ Wの幅 H ( 2 7 mm) 当たり 1〜2 2 N以内、好ましくは、 5〜1 5 Nの範囲にあるとき、ウェブの伸びは張力の増加に比例して増加する。従って、ゥェブ Wの張力が 5〜 1 5 N/Hの範囲内で制御されれば、ウェブ Wの破断を招くことなく、ウェブ Wに所望の伸びを発生させることができる。

ウェブの張力が上記の範囲にあるとき、弓 Iつ張り試験によれば、ウェブ W i〜 W₃に I N当たり ϋ . 0 2〜0 . 0 3 %の伸びが発生した。ウェブ Wの供給経路には、サクシヨンブレーキ 1 4とガニチヤテープ 2との間にバンド検出器 2 8が配置されており、バンド検出器 2 8は信号処理回路 2 6に電気的に接続されている。バンド検出器 2 8には、前述した特表 2001-509366 号に開示されたような光学センサを使用可能である。

ウェブ Wの個々のバンド Bがバンド検出器 2 8を通過するとき、バンド検出器 2 8はバンド Bの通過を検出し、その検出信号をバンド信号として信号処理回路 2 6に供給する。

また、信号処理回路 2 6は前述した切断セクション 1 0にも電気的に接続されており、切断セクション 1 0はたばこロッド T Rの切断信号を信号処理回路 2 6 に供給する。

信号処理回路 2 6は、第 5図に示す制御ルーチンに従い、圧力制御弁 2 4への開弁信号の供給を制御する。制御ルーチン

今、シガレット製造機の運転中、ガニチヤテープ 2の走行速度（バンド Bの走行位相）とたばこロッド T Rの切断タイミング（切断ナイフ 1 2の回転位相）とが一定の関係に維持されていると仮定する。また、初期状態にて、シガレット製造機により製造されたシガレット Cのバンド Bは、前述した適正領域内に位置付けられているものとする。

このようなシガレット製造機の運転状況下にて、信号処理回路 2 6は先ず、所定の設定値を読み込む（ステップ S 1 ) 。この設定値には、ウェブの種類、ゥェブ Wに付与すべき張力、ウェブ Wの基準張力等が含まれる。

次に、信号処理回路 2 6はバンド信号及び切断信号を順次読み込み（ステップ S 2 , S 3 ) 、そして、信号処理回路 2 6内にて、バンド信号及び切断信号に基づいて、たばこロッド T Rの切断端と次のバンド Bとの間の距離、つまり、シガレット Cの前端に対するバンド Bの位置が算出される（ステップ S 4 ) 。なお、バンド Bの位置を算出する際、信号処理回路 2 6にて、バンド検出器 2 8と切断セクション 1 0との間の距離、ウェブ W、即ち、ガニチヤテープ 2の走行速度、切断ナイフ 1 2の回転速度等が考慮されることは言うまでもない。

この後、バンド Bの位置が許容領域 A R内に有るか否かが判別され（ステップ S 5 ) 、ここでの判別結果が真 (Yes)の場合、次に、バンド Bの位置が適正領域 C R内に有るか否かが判別される（ステップ S 6 ) 。

第 6図に示されているように、許容領域 A Rは、たばこロッド T Rの走行方向でみて、たばこロッド T Rの切断位置と切断位置から上流方向に所定の距離を存した限界位置との間にて規定されており、そして、適正領域 C Rは許容領域 A R 内に規定されている。つまり、適正領域 C Rは切断位置と限界位置よりも下流の下限位置との間にて規定されている。なお、第 6図中、参照符号 Lはシガレット Cの長さを示す。

ステップ S 5 , S 6の判別結果が何れも真の場合、信号処理回路 2 6から圧力制御弁 2 4への開弁信号の出力は停止され（ステップ S 7 ) 、そして、ウェブ W の張力は基準値に維持される（ステップ S 8 ) 。

このような状況は第 6図（A) に示されており、この場合、バンド Bは適正領域 C R内に位置付けられている。

これに対し、ステップ S 6の判別結果が偽 (No)となる場合とは例えば、第 6図 (B) に示されるように、バンド Bの位置が許容領域 A R内に有るが、しかしながら、適正領域 C Rから上流側に外れている場合を示す。この場合、信号処理回路 2 6は開弁信号を出力し、圧力制御弁 2 4を開く（ステップ S 9 ) 。従って、圧力制御弁 2 4からサクションブレーキ 1 4にサクション圧が供給され、サクシヨンブレーキ 1 4はウェブ Wを吸着し、ウェブ Wの張力を増加させる（ステップ 1 0 ) 。

このようにしてウェブ Wの張力が増加されると、ウェブ Wに伸びが発生すること力ら、バンド Bの位置はたばこロッド T Rの走行方向でみて下流側（進角側) 、つまり、適正領域 C Rに向けて徐々に変化し、第 6図（C) に示されるように適正領域 C R内に復帰する。

この後、ステップ S 6の判別結果が真になると、信号処理回路 2 6からの開弁信号の出力が停止されて（ステップ S 7 ) 、圧力制御弁 2 4は閉じられ、ウェブ Wの張力は基準値に戻される（ステップ S 8 ) 。

一方、バンド Bの位置が許容領域 A Rよりも上流側に外れた結果、ステップ S 5の判別結果が偽となる場合には、バンド信号自体が有るか否か、つまり、バンド信号が検出されたか否かが判別される（ステップ S 1 1 ) 。ここでの判別結果が真の場合、信号処理回路 2 6は、バンドの位置が不良であるシガレット Cに対応した排除信号を出力し（ステップ S 1 2 ) 、この後、前述したステップ S 9， S 1 0が実施される。これらステップ S 9， S 1 0は、ウェブ Wの張力増加に伴いウェブ Wの伸び力ンド Bの位置を適正領域 C R内に復帰させるまで、繰り返される。

ステップ S 1 1の判別結果が偽の場合、信号処理回路 2 6は排除信号を出力する（ステップ S 1 3 ) 。

上述の説明では、バンド Bの位置が適正領域 C R又は許容領域 A Rの上流側に外れた場合にステップ S 5の判別結果が偽となり、この結果、ウェブ Wの張力、即ち、ウェブ Wの伸びが増加され、そして、バンド Bの位置が適正領域 C R内に復帰する。

しかしながら、第 6図（B) 中、 2点鎖線で示されるようにバンド Bの位置が適正領域 C R、即ち、許容領域 A Rから下流側に外れても、ステップ S 5の判別結果は偽となる。従って、このような場合にもステップ S 9， S 1 0が同様に実施される。この結果、ウェブ Wの張力増加に伴いウェブ Wが伸び続け、バンド B の位置は適正領域 C Rに復帰する。この場合、バンド Bの位置は、シガレット C の 1本分の長さに相当する距離だけ下流側（進角側）に変位されることになる。本発明は、上述の一実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能 1：·ある。

例えば、シガレット製造機が定常運転中にあるとき、サクシヨンブレーキ 1 4 はウェブ Wに前述した基準値よりも高いレベルの高張力を常時付与することもできる。この場合、ウェブ Wには高張力に対応した伸びが発生されている。このうような状況下にて、ウェブ Wの張力が増加又は減少されると、ウェブ Wの伸びは拡大方向又は縮小方向に変化され、ウェブ wの伸びが何れの方向にも制御可能となる。

この場合、信号処理回路 2 6は、第 7図に示される制御ルーチンに従い圧力制御弁 2 4の開度、即ち、サクシヨンブレーキ 1 4のサクシヨン力を制御する。第 7図の制御ルーチン中、ステップ S 5よりも前段のステップは第 5図の制御ルーチンのステップ S 1〜S 4と同様であり、それ故、第 7図中、ステップ S 1 〜S 4は省略されている。

第 7図の制御ルーチンにおいて、ステップ S 6の判別結果が真の場合、信号処理回路 2 6は、圧力制御弁 2 4への制御信号の出力を停止する（ステップ S 1 4 ) 。この結果、圧力制御弁 2 4の開度は所定の値に維持され、サクシヨンブレ —キ 1 4を介してウェブ Wに前述した高張力が付与される（ステップ S 1 5 ) 。一方、ステップ S 5の判別結果が偽、且つ、ステップ S 1 1の判別結果が真であると、信号処理回路 2 6は排除信号を出力した後（ステップ S 1 2 ) 、バンド Bの位置が許容領域 A Rに対して何れの方向に外れてレゝるか否か、具体的には、正規の位置に対して上流側、即ち、遅角側に変位しているか否かを判別する（ステツプ S 1 6 ) 。

ステップ S 1 6の判別結果が真の場合、信号処理回路 2 6は圧力制御弁 2 4に開度増加信号を出力し（ステップ S 1 7 ) 、圧力制御弁 2 4の開度を増加させる。この結果、ウェブ Wの張力は高張力よりも更に増加され、バンド Bの位置は進角側に変位し、許容領域 A R、即ち、適正領域 C R内に復帰する。

'これに対し、ステツゾ S i 6の判別結果が偽の場合、信号迅理回路 2 6は圧力制御弁 2 4に開度減少信号を出力し（ステップ S 1 9 ) 、圧力制御弁 2 4の開度を減少させる。この結果、ウェブ Wの張力は高張力よりも減少され、バンド Bの位置は遅角側に変位され、許容領域 A R、即ち、適正領域 C R内に復帰する。このようにバンド Bの位置が遅角側にも変位可能であれば、バンド Bの位置が許容領域 A Rから進角側に外れていても、バンド Bの位置を適正領域 C R内に速やかに復帰させることができる。この結果、排除信号の出力数、つまり、不良シガレツト Cの本数を低減することができる。

第 1図に示されるように、シガレツト製造機がウェブロール 8の下流にウェブ Wのリザーバ装置 3 0を備えている場合、このリザ一バ装置 3 0をサクシヨンブレーキ 1 4の代わりに使用することも可能である。

公知のようにリザーバ装置 3 0は、ウェブ Wが繰出されるべきロールを使用中ロール 8から待機ロール（図示しない）に切換える際に使用され、これにより、使用中ロールから繰り出されているウェブ Wに待機ロールのウェブを自動的に接続可能となる。

上述したリザーバ装置 3 0は通常、その出口にサクシヨンガイド 3 2を備えている。このサクシヨンガイド 3 2は、ウェブ Wの蛇行を規制するためのガイド面を有し、このガイド面はサクシヨンブレーキ 1 4のサクシヨン面と同様なサクシヨン面として機能する。従って、サクシヨンガイド 3 2がサクシヨン管路 2 2及び圧力制御弁 2 4を介して真空ポンプに接続されたとき、サクシヨンガイド 3 2 は、ウェブ Wの張力を制御することができる。

更に、ウェブ Wの張力を制御するために、第 8図に示されるような制動ローラュニッ卜 3 4を使用することも可能である。

制動ローラュニット 3 4はウェブ Wの供給経路に配置され、制動ローラ 3 6と、ピンチローラ 3 8とを有する。ウェブ Wは制動ローラ 3 6とピッチローラ 3 8との間に挟み付けられ、制動ローラ 3 6の回転に伴い走行される。制動ローラ 3 6 は可変速モータ 4 0により回耘され、この可変速モータ 4 0は同期制御回路 4 2 に電気的に接続されている。

同期制御回路 4 2は、ガニチヤテープ 2の駆動ドラム 8を駆動するメインモー夕（図示しない）及び信号処理回路 2 6のそれぞれに電気的に接続されている。この場合、信号処理回路 2 6は、前述した開度増加信号及び開度減少信号に相当する減速信号及び加速信号を同期制御回路 4 2に供給する。

シガレット製造機が定常運転状態にあり、そして、信号処理回路 2 6から減速信号及び加速信号の何れも同期制御回路 4 2に供給されていないとき、同期制御回路 4 2は、駆動ドラム 4の周速と同一か、又は、駆動ドラム 4の周速よりも遅い周速にて制動ローラ 3 6を回転させるベく、可変速モー夕 4 0を制御する。この場合、制動ローラユニット 3 4はウェブ Wに前述した基準値の張力又は前述した高張力を付与する。

このような状態で、信号処理回路 2 6から減速信号又は加速信号が同期制御回路 4 2に供給されると、同期制御回路 4 2は可変速モー夕 4 0、即ち、制動口一ラ 3 6の回転速度を制御し、ウェブ Wの張力が増加又は減少される。従って、制動ローラユニット 3 4は、前述したサクシヨンブレーキ 1 4ゃサクシヨンガイド 3 2と同様に、ウェブ Wの張力を調整してウェブ Wの伸びを制御することができ、この結果、シガレツト Cにおけるバンド Bの位置は適正領域 C R内に収められる。上述の各実施例では、シガレット Cの巻紙にアルデヒド等の特定成分を低減するためのバンドが形成されている。しかしながら、巻紙はシガレットに低延焼性を付与するバンドを備えていてもよい。この場合、バンドはシガレットの軸線方向に所定の間隔を存して配置され、シガレツトは 1本当たりに複数のバンドを有する。

Claims

請求の範囲

1 . 巻紙を有するシガレツ卜の製造機は、

前記巻紙を形成し、前記シガレツ卜に所望の特性を付与するバンドがその長手方向に一定の間隔を存して予め形成されているウェブのための供給経路と、前記供給経路から前記ウェブを受取り、このウェブを刻みたばこととも一方向に走行させるガニチヤテープを有し、前記ウェブの走行過程にて、前記ウェブに刻たばこを包み込んでたばこロッドを成形し、成形したたばこロッドを送出するラッピングセクションと、

前記ラッピングセクションから送出された前記たばこロッドを所定の長さ毎のシガレツトに切断する切断セクションと、

前記ガニチヤテープの走行速度と前記たばこロッドの切断タイミングとの間の相対関係が一定に維持された状態で、前記シガレツ卜に対する前記バンドの位置を可変する可変手段と

を備え、

前記可変手段は、

前記供給経路に配置され、前記ウェブに付与した制動力により前記ウェブの張力を調整可能とするブレーキと、

前記張力に起因して発生される前記ウェブの伸びに基づいて前記ブレーキを制御し、前記シガレツトに対する前記バンドの位置を適正領域に位置付ける位置決め装置と

を含む。

2 . 請求項 1の製造機において、

前記位置決め装置は、

前記ブレーキと前記ラッピングセクションとの間に配置され、前記ウェブの前記バンドを検出し、検出信号を出力するバンド検出器と、前記切断セクションに備えられ、前記たばこロッドの切断時、切断信号を出力する信号発生器と、

前記検出信号及び前記切断信号に基づき、前記バンドが前記適正領域に位置付けられているか否かを判定する判定回路と、

前記判定回路での判定結果に基づいて前記ブレーキを介して前記ウェブの張力を調整し、前記適正領域に前記バンドが位置付けられるべく前記ウェブの伸びを制御する制御回路と

を含む。

3 . 請求項 2の製造機において、

前記適正領域は、前記シガレットの着火端から所定の長さを有する。

4. 請求項 3の製造機において、

前記ブレーキは、前記ウェブに対し、その幅当たり 5〜1 5 Nの範囲の張力を付与する。

5 . 請求項 4の製造機において、

前記ブレーキは、前記ウェブにサクシヨン力を付与するサクシヨンブレーキを含む。

6 . 請求項 4の製造機において、

前記ブレーキは、前記ガニチヤテープと協働して前記ウェブを送出する制動口ーラュニットを含む。

7 . 請求項 4の製造機において、

前記制御回路は、前記バンドが前記適正領域から外れたとき、前記ブレーキを介して前記ウェブの張力を増加させる。

8 . 請求項 7の製造機において、

前記制御回路は、前記適正領域を包含する許容領域からバンドの位置が外れたとき、そのバンドを有するシガレットのための排除信号を出力する。

y . 萌 Ν·¾ f (/リ ; eg慨こレ1 し、前記制御回路は、前記バンド検出器にてバンドが検出されないとき、バンドを有しないシガレツトのための排除信号を出力する。

1 0 . 請求項 4の製造機において、

前記ブレーキは、前記ウェブに所定の伸びを発生させる張力を予め付与しており、

前記制御回路は、前記判定回路での判定結果に基づき、前記ブレーキを介して前記ウェブの張力を増加又は減少させる。

1 1 . シガレツ卜の製造方法は、

前記巻紙を形成し、前記シガレツトに所望の特性を付与するバンドがその長手方向に一定の間隔を存して予め形成されているウェブを供給する工程と、ガニチヤテープ上に前記ウェブを受取り、このウェブを刻みたばこと共に一方向に走行させる過程にて、前記ウェブに刻たばこを包み込んでたばこロッドを成形し、成形したたばこロッドを送出する工程と、

送出された前記たばこロッドを所定の長さ毎のシガレツ卜に切断する工程と、前記ガニチヤテープの走行速度と前記たばこロッドの切断タイミングとの間の相対関係が一定に維持された状態で、前記シガレツ卜に対する前記バンドの位置を可変する工程と、

を備え、

前記可変工程は、

前記ウェブに張力を付与し、

前記張力に起因して発生される前記ウェブの伸びを制御し、前記シガレツ卜に対する前記バンドの位置を適正領域に位置付ける。