明 細 書
光学活性ジォキシシクロへキサン化合物および光学活性ヒドロキシエチレンジォ キシシク口へキサン化合物の製造方法 技術分野
本発明は、 光学活性ジォキシシクロへキサン化合物、 および該化合物を用いた
1 9一ノル一活性型ビタミン D誘導体合成の重要中間体である光学活性ヒドロキ シエチレンジォキシシクロへキサン化合物の製造方法に関する。 背景技術
従来から、 活性型ビタミン D3 ( 1 , 2 5—ジヒドロキシコレカルシフエ口一 ル) は、 小腸におけるカルシウム輸送能、 骨塩動員能などの生理活性が強く、 そ のため人の生理機能に重要な役割を果たすことが知られている。
また、 その 1 9—ノル—体には、 血中のカルシウムイオン濃度を増加させるこ となく、 腫瘍細胞の増殖抑制を行うという選択的な生理活性作用が報告されてお り、 腎不全による続発生副甲状腺機能亢進症に対する臨床開発がなされている ( Te trahedron Let ters, 31, 1823 (1990)、 Tetrahedron Let ters, 32, 7663 (199 1), Tetrahedron Let ters, 33, 2937 (1992)等) 。
一般式 ( 3 ) で示される光学活性ヒドロキシエチレンジォキシシクロへキサン 化合物、 例えば、 下記化合物丄 (X = Y= t _プチルジメチルシリル基) は、 1 9一ノル一活性型ビタミン D誘導体を製造する際の最も重要な中間体の 1つであ る A環部分前駆体としてよく知られている。
(式中、 T B Sは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
この A環部分前,駆体の製造方法としては、 現在までのところ、 例えば、 スキー ム 1に示すように、 ①プロピオ一ル酸のアルキルエステルとホモアリリックなェ
一テルとから 1 1工程で製造する方法 (Tetrahedron Letters, 39, 3359 (1998) , Tetrahedron Letters, 39, 3363 (1998)) 、 ②ジエポキシペンタンとプロパ ルギルエーテルとから 5工程で製造する方法 (Tetrahedron Letters, 37, 7637
(1996)) 等が知られている。
スキーム 1
(式中、 Bnはべンジル基、 TBSは t—プチルジメチルシリル基、 MPMは p ーメトキシフエ二ルメチル基、 TBDP Sは t一プチルジフエニルシリル基を表 す。 )
しかしながら、 上記スキーム 1に記載されている製造方法は、 いずれも出発物 質からの工程数が長く、 しかも、 全工程のトータル収率が低い等の課題を抱えて おり、 より実用的な製造方法の開発が望まれている。
そして、 現在も A環部分前駆体の効率的製造方法の確立を目指して研究が盛ん に行われているのが現状である。 発明の開示
本発明は、 上記事情に鑑みなされたものであり、 19一ノル一活性型ビタミン D誘導体を製造する際の重要中間体である A環部分前駆体に効率的に変換可能な 鍵中間体となる光学活性ジォキシシクロへキサン化合物、 および該化合物を用い た A環部分前駆体である光学活性ヒドロキシエチレンジォキシシク口へキサン化 合物の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、 上記目的を達成するため、 鋭意検討を重ねた結果、 一般式 (1 ) および一般式 (2) で示される光学活性ジォキシシクロへキサン化合物が、 1
9一ノル一活性型ビタミン D誘導体製造における A環部分前駆体の重要な鍵中間 体となり得ることを見いだすとともに、 該化合物をヒドロキシメチル化すること で A環部分前駆体である光学活性ヒドロキシエチレンジォキシシクロへキサン化 合物を効率的に製造できることを見いだし、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明は、
[1] 下記一般式 (1)
(1 )
xひ、、, V ,0γ
(式中、 Rはハロゲン原子、 置換シリル基、 置換ホウ素基または置換スズ基を表 す。 Xおよび Υは水素原子、 水酸基の保護基または該保護基を末端に有する固相 を表す。 )
で表されることを特徴とする光学活性ジォキシシク口へキサン化合物またはその 鏡像体、
[2] 前記 Rがハロゲン原子であることを特徴とする [1] の光学活性ジォキシ シク口へキサン化合物またはその鏡像体、
[3] 下記一般式 (2)
(2)
XO v ,OY
(式中、 R' および R〃 は互いに独立して置換アルキル基、 ハロゲン原子、 置換 シリル基、 置換ホウ素基または置換スズ基を表す。 Xおよび Yは水素原子、 水酸 基の保護基または該保護基を末端に有する固相を表す。 )
で表されることを特徴とする光学活性ジォキシシク口へキサン化合物またはその 鏡像体、
[4] 前記 R' および R〃 がハロゲン原子であることを特徴とする [3] の光学 活性ジォキシシクロへキサン化合物またはその鏡像体、
[ 5 ] 下記一般式 (1 )
( 1
Χ0、、、. ν ,0Υ
(式中、 Rはハロゲン原子、 置換シリル基、 置換ホウ素基または置換スズ基を表 す。 Xおよび Yは水素原子、 水酸基の保護基または該保護基を末端に有する固相 を表す。 )
で表される光学活性ジォキシシクロへキサン化合物に、 ヒドロキシメチル化反応 を行い、 下記一般式 (3 )
广 OH
(式中、 Xおよび Υは水素原子、 水酸基の保護基または該保護基を末端に有する 固相を表す。 )
で表される化合物を得ることを特徵とする光学活性ヒドロキシエチレンジォキシ シク口へキサン化合物の製造方法、
[ 6 ] 前記 Rがハロゲン原子であることを特徴とする [ 5 ] の光学活性ヒドロキ シエチレンジォキシシクロへキサン化合物の製造方法
を提供する。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明についてさらに詳しく説明する。
なお、 本明細書中において、 「η」 はノルマルを、 「 i」 はイソを、 「s」 は セカンダリーを、 「t」 は夕一シャリ一を、 「c」 はシクロを、 「o」 はオルト を、 「m」 はメタを、 「p」 はパラを意味する。
上記一般式 (1 ) において、 置換基 Rはハロゲン原子、 置換シリル基、 置換ホ ゥ素基または置換スズ基を表す。
ここで、 ハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原 子が挙げられる。
置換シリル基としては、 例えば、 アルキル基、 およびフエニル基 (該フエニル 基は、 アルコキシ基で置換されていてもよい) から選ばれる 3個の基によって置 換された三置換シリル基が挙げられ、 具体的には、 トリメチルシリル、 トリェチ ルシリル、 トリイソプロピルシリル、 ジェチルイソプロピルシリル、 ジメチルイ ソプロピルシリル、 t一プチルジメチルシリル、 テキシルジメチルシリル、 ジフ ェニルメチルシリル、 t一プチルジフエニルシリル、 t—ブチルジメトキシフエ ニルシリル、 トリフエニルシリル等を例示できる。
置換ホウ素基としては、 ジアルキルホウ素基 (例えば、 ジメチルホウ素、 ジェ チルホウ素、 ジ— n -ブチルホウ素等が挙げられる) 、 ジァリールホウ素基 (例 えば、 ジフエ二ルホウ素等が挙げられる) 、 ジアルコキシホウ素基 (例えば、 ジ イソプロポキシホウ素、 エチレンジォキシホウ素、 テトラメチルエチレンジォキ シホウ素等が挙げられる) 等が挙げられる。
置換スズ基としては、 トリアルキルスズ基 (例えば、 トリメチルスズ、 トリェ チルスズ、 トリ _ n—プロピルスズ、 トリ— n—ブチルスズ、 トリ— c—へキシ ルスズ等が挙げられる) 、 トリァリ一ルスズ基 (例えば、 トリフエニルスズ等が 挙げられる) 等が挙げられる。
これらの中でも、 置換基 Rとして、 ハロゲン原子、 トリメチルシリル、 テトラ メチルエチレンジォキシホウ素、 トリー n—プチルスズを用いることが好ましく 、 より好ましくはハロゲン原子、 特に臭素原子が好適である。
上記一般式 (2 ) における置換基 R ' および R〃 は、 互いに独立して置換アル キル基、 ハロゲン原子、 置換シリル基、 置換ホウ素基、 または置換スズ基を表す ここで、 ハロゲン原子、 置換シリル基、 置換ホウ素基、 および置換スズ基につ いては、 上記と同様のものを用いることができる。
置換アルキル基としては、 直鎖、 分岐または環状の C 1〜6のアルキル基 (該 アルキル基は、 ハロゲン原子で任意に置換されていてもよい) が挙げられ、 例え ば、 メチル、 ェチル、 n—プロピル、 i—プロピル、 c一プロピル、 n—ブチル
、 iーブチル、 s—ブチル、 t—ブチル、 cーブチル、 1—メチル _ c一プロピ ル、 2—メチルー c一プロピル、 n—ペンチル、 1一メチル—n—ブチル、 2 - メチルー n—ブチル、 3—メチル—n—ブチル、 1 , 1ージメチル _ n—プロピ ル、 1, 2—ジメチルー n—プロピル、 2 , 2—ジメチル— n—プロピル、 1一 ェチル—n—プロピル、 c—ペンチル、 1ーメチルー cーブチル、 2—メチルー c一プチル、 3—メチルー c—ブチル、 1 , 2 _ジメチルー c _プロピル、 2, 3—ジメチル— c—プロピル、 1ーェチルー c—プロピル、 2—ェチルー c—プ 口ピル、 n—へキシル、 1ーメチルー n—ペンチル、 2一メチル—n—ペンチル 、 3—メチルー n—ペンチル、 4ーメチルー n—ペンチル、 1, 1—ジメチルー n—プチル、 1 , 2—ジメチルー n—ブチル、 1 , 3—ジメチルー n—ブチル、 2, 2—ジメチル— n—プチル、 2, 3—ジメチルー n—プチル、 3, 3—ジメ チルー n—ブチル、 1一ェチル _ n—ブチル、 2—ェチル—n—ブチル、 1, 1 , 2—トリメチルー n—プロピル、 1, 2, 2—トリメチル _ n—プロピル、 1 —ェチル一 1一メチル—n—プロピル、 1—ェチル— 2—メチル—n—プロピル 、 c一へキシル、 1—メチルー c一ペンチル、 2—メチル— c—ペンチル、 3— メチル _ c一ペンチル、 1一ェチル—c—ブチル、 2—ェチルー c—ブチル、 3 ーェチルー cーブチル、 1, 2—ジメチルー c—ブチル、 1 , 3—ジメチルー c —ブチル、 2, 2—ジメチル— cーブチル、 2, 3—ジメチルー cーブチル、 2 , 4—ジメチルー c—ブチル、 3, 3—ジメチル— c—ブチル、 1一 n—プロピ ル— c—プロピル、 2— n—プロピル _ c—プロピル、 1一 i 一プロピル一 c一 プロピル、 2— i—プロピル _ c—プロピル、 1 , 2, 2—トリメチル—c—プ 口ピル、 1, 2 , 3—トリメチルー c—プロピル、 2, 2 , 3 _トリメチル—c —プロピル、 1—ェチルー 2—メチル— c—プロピル、 2—ェチルー 1一メチル —c一プロピル、 2—ェチルー 2—メチル _ c—プロピル、 2—ェチルー 3—メ チル— C -プロピル等が挙げられる。
置換基 R ' および R〃 として、 両方ともハロゲン原子、 一方がメチルで他方が ハロゲン原子、 一方がェチルで他方がハロゲン原子、 一方が n—ブチルで他方が ハロゲン原子のものを用いることが好ましく、 より好ましくは両方ともハロゲン 原子のもの、 特に、 両方とも臭素原子のものが好適である。
上記一般式 (1 ) および一般式 (2 ) において、 置換基 Xおよび Yは水素原子 、 水酸基の保護基または該保護基を末端に有する固相を表す。
水酸基の保護基としては、 例えば、 C l〜7ァシル基 (例えば、 ホルミル、 ァ セチル、 フルォロアセチル、 ジフルォロアセチル、 トリフルォロアセチル、 クロ ロアセチル、 ジクロロアセチル、 トリクロロアセチル、 プロピオニル、 ビバロイ ル、 チグロィル等が挙げられる) 、 ァリ一ルカルポニル基 (例えば、 ベンゾィル 、 ベンゾィルホルミル、 ベンゾィルプロピオニル、 フエニルプロピオニル等が挙 げられる) 、 C 1〜4アルコキシ力ルポニル基 (例えば、 メトキシカルポニル、 エトキシカルポニル、 n _プロポキシ力ルポニル、 i—プロポキシ力ルポニル、 n—ブトキシカルボニル、 i—ブトキシカルポニル、 t一ブトキシカルポニル、 tーァミルォキシカルボニル、 ビニルォキシ力ルポニル、 ァリルォキシ力ルポ二 Jk 2 - (トリメチルシリル) エトキシカルポニル、 2 , 2 , 2—トリクロロェ トキシカルポニル等が挙げられる) 、 ァリールォキシ力ルポニル基 (例えば、 ベ ンジルォキシ力ルポニル、 p—ニトロベンジルォキシカルポニル、 p—メトキシ ベンジルォキシカルポニル等が挙げられる) 、 C 1〜4アルキルアミノカルポ二 ル基 (例えば、 メチルカルバモイル、 ェチルカルバモイル、 n—プロピル力ルバ モイル等が挙げられる) 、 ァリ一ルァミノ力ルポニル基 (例えば、 フエニルカル バモイル等が挙げられる) 、 トリアルキルシリル基 (例えば、 トリメチルシリル 、 トリェチルシリル、 トリイソプロピルシリル、 ジェチルイソプロビルシリル、 ジメチルイソプロピルシリル、 ジ一 t—ブチルメチルシリル、 イソプロピルジメ チルシリル、 t一プチルジメチルシリル、 テキシルジメチルシリル等が挙げられ る) 、 トリアルキルァリールシリル基 (例えば、 ジフエニルメチルシリル、 t— ブチルジフエニルシリル、 t一プチルジメトキシフエ二ルシリル、 トリフエニル シリル等が挙げられる) 等が挙げられる。
水酸基の保護基を末端に有する固相としては、 例えば、 力ルポニル基樹脂末端 、 力ルポニルォキシ基樹脂末端、 力ルポニルァミノ基樹脂末端、 シリル基樹脂末 端等が挙げられる。
用いられる樹脂としては、 ポリスチレン樹脂、 P E G—ポリスチレン樹脂、 P G A樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、 置換基 Xおよび Yとして、 C l〜7ァシル基、 C l〜4アル コキシカルポニル基、 トリアルキルシリル基、 トリアルキルァリ一ルシリル基、 シリル基樹脂末端等を用いることが好ましく、 特に好ましくは、 トリアルキルシ リル基、 トリアルキルァリールシリル基、 シリル基樹脂末端等である。
なお、 置換基 Xおよび Yは、 互いに同一でもよく異なっていてもよい。
次に、 上記一般式 (1 ) で示される光学活性ジォキシシクロへキサン化合物の 製造方法について説明する。
この化合物は従来知られていない新規な化合物であり、 例えば、 化合物 (R
=臭素原子、 X = Y= t—プチルジメチルシリル基) は下記スキーム 2に示す方 法により製造することができる。
スキーム 2
(式中、 T B Sは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
すなわち、 出発原料である光学活性シクロへキセノン化合物 をエポキシ化し 、 シクロへキセノンォキシド体 Aとした後、 ケトンにブロムメチレン化導入反応 をしてブロムメチレンシクロへキセンォキシド体 とし、 最後にエポキシドを還 元し、 生じた水酸基をシリル化することにより製造することができる。
最初のエポキシ化反応の酸化剤としては、 特に限定されるものではなく、 例え ば、 過酢酸、 過安息香酸、 m—クロ口過安息香酸等の過酸類、 過酸化水素、 酸素 等が挙げられ、 好ましくは、 過酸化水素である。
酸化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 8〜 5 0モル倍の範囲であり、 特 に、 1 . 0〜 2 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 当該反応条件下において安定であり、 かつ、 不活性で反応 を妨げないものであれば特に制限はなく、 例えば、 以下に示す溶媒を用いること ができる。
具体的には、 水、 アルコール類 (例えば、 メタノール、 エタノール、 プロパノ —ル、 ブ夕ノール、 ォクタノール等) 、 セロソルブ類 (例えば、 メトキシェタノ —ル、 エトキシエタノール等) 、 非プロトン性極性有機溶媒類 (例えば、 ジメチ ルホルムアミド、 ジメチルスルホキシド、 ジメチルァセトアミド、 テトラメチル ゥレア、 スルホラン、 N—メチルピロリドン、 N, N _ジメチルイミダゾリジノ ン等) 、 エーテル類 (例えば、 ジェチルエーテル、 ジイソプロピルエーテル、 t 一プチルメチルェ一テル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等) 、 脂肪族炭化水 素類 (例えば、 ペンタン、 へキサン、 c—へキサン、 オクタン、 デカン、 デカリ ン、 石油エーテル等) 、 芳香族炭化水素類 (ベンゼン、 クロ口ベンゼン、 o—ジ クロ口ベンゼン、 ニトロベンゼン、 トルエン、 キシレン、 メシチレン、 テトラリ ン等) 、 ハロゲン化炭化水素類 (例えば、 クロ口ホルム、 ジクロロメタン、 ジク ロロェタン、 四塩化炭素等) 、 ケトン類 (アセトン、 メチルェチルケトン、 メチ ルブチルケトン、 メチルイソプチルケトン等) 、 低級脂肪族酸エステル (例えば 、 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸プチル、 プロピオン酸メチル等) 、 アルコキシ アルカン類 (例えば、 ジメトキシェタン、 ジエトキシェタン等) 、 二トリル類 ( 例えば、 ァセトニトリル、 プロピオ二トリル、 プチロニトリル等) 等の溶媒が挙 げられる。 これらの溶媒は反応の起こり易さに従って適宜選択され、 1種単独で または 2種以上混合して用いることができる。 なお、 必要に応じて適当な脱水剤 や乾燥剤をにより水分を除去し、 非水溶媒として用いてもよい。
反応温度は、 通常、 一 1 0 0 °Cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは一 5 0〜 5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。 さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法によ
る精製を行うことで、 純粋なシクロへキセノンォキシド体 Aを単離することがで さる。
次に、 ケトンへのブロムメチレン化導入反応としては、 例えば、 ブロムメチル トリフエニルホスホニゥムブロマイドを用いたウィティッヒ反応、 または、 例え ばジイソプロピルブロムメチルホスホネ一トを用いたホ一ナ一 ·エモンズ反応等 が挙げられ、 好ましくは、 ブロムメチルトリフエニルホスホニゥムブロマイドを 用いたウィティッヒ反応である。
この場合、 ブロムメチルトリフエニルホスホニゥムブロマイドの使用量は、 通 常、 基質に対して 0 . 8〜2 0モル倍の範囲であり、 特に、 1 . 0〜5 . 0モル 倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 ケトン類溶媒以外の溶媒を用いることができる。
反応温度は、 通常、 — 1 0 0 °Cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは— 5 0〜 5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。 さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法によ る精製を行うことで、 純粋なブロムメチレンシクロへキセンォキシド体 Aを単離 することができる。 還元、 水酸基をシリル化することにより化合物 が得られる。
エポキシドの還元剤としては、 特に限定されるものではなく、 例えば、 水素化 ジイソブチルアルミニウム、 水素化ホウ素ナトリウム、 水素化アルミニウムリチ ゥム、 水素化ビスメトキシェトキシアルミニウムナ卜リゥム等が挙げられ、 好ま しくは、 水素化ジイソブチルアルミニウムである。
還元剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜 2 0モル倍の範囲であり、 特 に、 1 . 0〜 1 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 水、 ケトン類、 エステル類溶媒以外の溶媒を用いることができる。
反応温度は、 通常、 ー1 0 0 から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは一 8 0〜 5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。 さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法によ る精製を行うことで、 純粋なヒドロキシル体を単離することができる。
上記のようにして得られたヒドロキシル体の水酸基を保護する保護試剤として は、 特に限定されるものではなく、 例えば、 ァシル化剤、 ォキシ力ルポ二ル化剤 、 アミノカルポニル化剤、 シリル化剤等が挙げられ、 好ましくはシリル化剤であ る。
このようなシリル化剤としても、 特に限定はなく、 例えば、 トリメチルシリル クロライド、 t—プチルジメチルシリルクロライド、 ジフエ二ルー t一プチルシ リルクロライド等が挙げられる。
シリル化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜2 0モル倍の範囲であり 、 特に、 1 . 0〜 1 0モル倍の範囲が好ましい。
この場合、 反応を促進させるために、 反応系に塩基を共存させることもでき、 このような塩基としては、 ジェチルァミン、 トリェチルァミン、 トリー n—プロ ピルァミン、 トリ— n—プチルァミン、 D B U、 N—メチルモルホリン、 N, N ージメチルァニリン等のアミン類、 ピリジン、 メチルェチルピリジン、 ルチジン 、 4 - N, N―ジメチルァミノピリジン等のピリジン類、 イミダゾール、 ピラゾ ールが挙げられ、 好ましくは、 イミダゾ一ルである。
塩基の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜2 0モル倍の範囲であり、 特に 、 1 . 0〜1 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 水、 アルコール類以外の溶媒を用いることができる。
反応温度は、 通常、 一 1 0 0 °Cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは一 5 0〜 5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。 さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法によ る精製を行うことで、 純粋な化合物 を単離することができる。 キシドを還元した後、 生じた水酸基を、 反応性シリル基を末端に持つ樹脂と反応 させることにより、 シリル基樹脂末端を持つ化合物 A (R =臭素原子、 Xまたは
Yのどちらか一方 = t _プチルジメチルシリル基、 他方 =シリル基樹脂末端) を' 製造することができる。
このような化合物 Aは、 固相担持されているため、 反応系から容易に分離でき
、 コンビナ卜リアルケミストリ一ゃ自動合成装置による高速合成に適している。
(式中、 T B Sは t一プチルジメチルシリル基を表わす。
E tは、 ェチル基を表わす。③は、 固相担体を表わす。 ) また、 上記一般式 (1 ) で示される化合物として、 例えば、 化合物丄 ( =テ トラメチルエチレンジォキシホウ素、 X = Y= t—プチルジメチルシリル基) は 下記スキーム 3に示す方法により製造することができる。
スキ
(式中、 T B Sは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
すなわち、 上記で得られた化合物 を原料として、 該化合物をリチォ化した後 ホウ素化剤で処理することにより製造することができる。
リチォ化剤としては、 例えば、 n—ブチルリチウム、 s—プチ Jレリチウム、 t 一ブチルリチウム等を挙げることができる。
リチォ化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜2 0モル倍の範囲であり 、 特に、 1 . 0〜1 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 水、 アルコール類、 ケトン類、 エステル類以外の溶媒を用いること ができる。
反応温度は、 通常、 一 1 0 0 °Cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは一 8 0〜0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
リチォ化した化合物は単離せずに、 反応系にそのままホウ素化剤を加えてホウ 素化合物とする。 さらに、 得られたホウ素化合物をピナコールで処理することに より、 化合物丄を合成することができる。
ここでホウ素化剤としては、 特に限定されるものではなく、 例えば、 トリメト キシポラン、 トリエトキシポラン、 トリイソプロポキシポラン等が挙げられる。 ホウ素化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜2 0モル倍の範囲であり 、 特に、 1 . 0〜1 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 リチォ化 に使用した溶媒をそのまま用いることができる。
反応温度は、 通常、 _ 1 0 0 °Cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは _ 8 0〜5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。
さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行うこと で、 純粋な化合物丄を単離することができる。
また、 一般式 (1 ) で示される化合物として、 例えば、 化合物 リメ チルシリル、 X = Y= t一プチルジメチルシリル基) は下記スキーム 4に示す方 法により製造することができる。
スキーム 4
5 8
(式中、 T B Sは t—プチルジメチルシリル基、 M eはメチル基を表す。 ) すなわち、 上記で得られた化合物 を原料として、 リチォ化した後、 シリル化 剤で処理することにより製造することができる。
リチォ化剤としては、 上記と同様の試剤を挙げることができる。
リチォ化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜2 0モル倍の範囲であり
、 特に、 1 . 0〜 1 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 水、 アルコール類、 ケトン類、 エステル類以外の溶媒を用いること ができる。
反応温度は、 通常、 ー1 0 0 °Cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは— 8 0〜0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
リチォ化した化合物は単離せずに、 反応系にそのままシリル化剤を加えてシリ ル化する。
シリル化剤としては、 特に限定されるものではなく、 例えば、 クロルトリメチ ルシラン、 クロルトリ一 n—プチルシラン、 ブロムトリ一 n—プチルシラン、 ク ロルトリー n—ォクチルシラン、 ブロムトリ— n—ォクチルシラン、 クロルトリ フエニルシラン、 ブロムトリフエ二ルシラン等が挙げられる。
シリル化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜2 0モル倍の範囲であり 、 特に、 1 . 0〜1 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 リチォ化 に使用した溶媒をそのまま用いることができる。
反応温度は、 通常、 一 1 0 o°cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは— 8 0〜 5 0 の範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。
さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行うこと で、 純粋な化合物 Aを単離することができる。
なお、 一般式 (1 ) で示される光学活性ジォキシシクロへキサン化合物を製造 する際の出発原料となる光学活性シクロへキセノン化合物 は、 スキーム 5に示 されように Tetrahedron Let ters, 38, 8299 (1997)、 J. Am. Chem. Soc. , 121,
3640 (1999)に記載の方法にしたがって製造することができる。
スキーム 5
(式中、 T B Sは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
すなわち、 光学活性クロルヒドリンエステル をヨウ素化して、 ョードヒドリ ン体 1 0とし、 次いで水酸基をシリル化して、 シロキシ体 1 1とし、 さらにビニ ルグリ二ヤール試剤を反応させてホモアリルエーテル体 1 2とし、 最後に T iで 環化することにより製造することができる。
次に、 一般式 (2 ) で示される光学活性ジォキシシクロへキサン化合物の製造 方法について説明する。
この化合物も従来知られていない新規な化合物であり、 例えば、 化合物 1 4 ( R ' = R" =臭素原子、 X = Y= t—プチルジメチルシリル基) は、 下記スキー ム 6に示す方法により製造することができる。
スキーム 6
3 13
14
(式中、 T B Sは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
すなわち、 出発原料である光学活性シクロへキセノン化合物 をエポキシ化し 、 シクロへキセノンォキシド体 Aとした後、 ケトンにジブロムメチレン化導入反 応をしてジブロムメチレンシクロへキセンォキシド体 1 3とし、 最後にエポキシ ドを還元、 水酸基をシリル化することにより製造することができる。
最初のエポキシ化反応の酸化剤としては、 一般式 (1 ) で示される化合物で示 したものと同様のものを用いることができる。
酸化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 8 5 0モル倍の範囲であり、 特 に、 1 . 0 2 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒を用いることができる。
反応温度は、 通常、 一 1 0 0 °Cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは一 5 0 5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1 1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。
さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行うこと で、 純粋なシクロへキセノンォキシド体 Aを単離することができる。
次に、 ケトンへのジブロムメチレン化導入反応としては、 特に限定されるもの ではなく、 例えば、 四塩化炭素およびトリフエニルホスフィンを用いたウィティ ッヒ反応が挙げられる。
四塩化炭素の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 8〜 2 0モル倍の範囲であり 、 特に、 1 . 0〜5 . 0モル倍の範囲が好ましい。
トリフエニルホスフィンの使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 8〜2 0モル倍 の範囲であり、 特に、 1 . 0〜5 . 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 ケトン類以外の溶媒を用いることができる。
反応温度は、 通常、 一 1 0 O tから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは _ 5 0〜5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0 . 1〜1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。
さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行うこと で、 純粋なジブロムメチレンシクロへキセンォキシド体 1 3を単離することがで さる。 ドを還元、 水酸基をシリル化することにより化合物 1 4が得られる。
ここで、 エポキシドの還元剤としては、 前述と同様のものが挙げられるが、 特 に、 水素化ジイソブチルアルミニウムを用いることが好ましい。
還元剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜2 0モル倍の範囲であり、 特 に、 1 . 0〜1 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 水、 ケトン類、 エステル類以外の溶媒を用いることができる。 反応温度は、 通常、 一 1 0 o °cから使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは— 8 0〜 5 0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0. 1〜 1 0 0 0時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。
さらに、 シリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行うこと で、 純粋なヒドロキシル体を単離することができる。
水酸基を保護する保護試剤としては、 上記と同様のものが挙げられるが、 シリ ル化剤を用いることが好ましい。
ここで、 シリル化剤の種類およびその使用量、 反応促進剤としての塩基の種類 およびその使用量、 ならび反応条件についても、 上記と同様である。
シリル化反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮し て粗物を得ることができる。
さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行うこと で、 純粋な化合物 1 4を単離することができる。
次に、 一般式 ( 3 ) で示される光学活性ヒドロキシエチレンジォキシシクロへ キサン化合物の製造方法について説明する。
当該化合物は、 上記で得られた、 一般式 ( 1 ) で示される光学活性ジォキシシ クロへキサン化合物に、 ヒドロキシメチル化反応を行うことにより製造すること ができる。
例えば、 化合物丄 (X = Y= t—プチルジメチルシリル基) は、 上記化合物 をリチォ化後、 ホルムアルデヒドと反応させることにより製造することができる リチォ化剤としては、 例えば、 n—ブチルリチウム、 s 一ブチルリチウム、 t —プチルリチウム等が挙げられる。
リチォ化剤の使用量は、 通常、 基質に対して 0 . 5〜 2 0モル倍の範囲であり 、 特に、 1 . 0〜; L 0モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 上記した 溶媒のうち、 水、 アルコール類、 ケトン類、 エステル類以外の溶媒を用いること ができる。
反応温度は、 通常、 _ 1 0 0 から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは一 8 0〜0 °Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0. 1〜1000時間である。
リチォ化した化合物は単離せず、 反応系にそのままホルムアルデヒド 加え、 ヒドロキシメチルイ匕を行う。
ホルムアルデヒドの使用量は、 通常、 基質に対して 0. 5〜20モル倍の範囲 であり、 特に、 1. 0〜10モル倍の範囲が好ましい。
反応溶媒としては、 反応に関与しないものであれば特に制限はなく、 リチォ化 に使用した溶媒をそのまま用いることができる。
反応温度は、 通常、 _ 10 から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、 好 ましくは一 80〜 50°Cの範囲で行うのがよい。
反応時間は、 通常、 0. 1〜 1000時間である。
反応終了後は、 適当な溶媒により目的物を抽出し、 溶媒を減圧濃縮して粗物を 得ることができる。
さらに、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー等の常法による精製を行うこと することができる。
以下、 実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、 本発明は以下の実施 例に限定されるものではない。
[実施例 1 ] シク口へキセノンォキシド体 の合成
(式中、 TBSは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
氷冷した光学活性 5—シロキシー 2—シクロへキセノン (226mg, 1. Ommo l) と 35%過酸化水素水 (0. 8mL, 1 Ommo 1 ) との混合液に 、 メタノール (38mL) および 3モル ZL水酸化ナトリウム水溶液 (33mL , 0. lmmo l) を加えた。 混合溶液を氷冷下で 6時間攪拌した後、 飽和塩化 アンモニゥム水溶液 (3mL) を加えた。
その後、 エーテル (5mL) で 3回抽出し、 有機層を無水硫酸マグネシウムで 乾燥した。
ろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲル力ラムクロマト グラフィ一で精製し、 光学活性 5—シロキシー 2, 3—エポキシシクロへキサノ ン を収率 83% (204mg) で得た。
Ή NMRおよび GC分析から立体異性体比は >95 : <5であった。
Ή NMR (300 MHz, CDC13) (54. 2-4.33 (m, 1H, CHOSi), 3.54-3.59 (m, 1 H, CH2 CHO) , 3.26 (d, J=3.9Hz, 1H, CH) CHO), 2.77 (dd, J=3.0, 15.3Hz, 1H, one of CH2CH)), 2.39 (dd, J=4.2, 15.3Hz, 1H, one of CH2), 2.19 (dd, J =4.2, 15.3Hz, 1H, one of CH2C(=0)), 2.00 (dt, J=15.3, 3.3Hz, 1H, one of CH 2), 0.85 (s, 9H, t-Bu), 0.04 and 0.03 (2s, 6H, 2SiCH3).
13 C NMR (75 MHz, CDC13) 6204.8, 67.3, 55.4, 54.7,44.9, 32.9, 25.5, 1 7.8, -5.0, -5.1.
IR (neat) 2929, 2888, 2857, 1726, 1472, 1406, 1361, 1331, 1255, 1075, 10 31, 985, 935, 871, 837, 778, 715 cm"1.
[実施例 2 ]
Of,
(式中、 TBSは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
ブロムメチルトリフエニルホスホニゥムブロマイド (567mg, 1. 3 mm o 1) のトルエン (2mL) 縣濁液に、 室温下でカリウムピストリメチルシリル アミド (0. 5 M/トルエン液, 2. 6mL, 1. 3 mm o 1 ) を加え、 そのま ま室温下で 30分撹拌した。
この混合溶液を 0°Cに冷却した後、 5—シロキシー 2, 3 _エポキシシクロへ キサノン 3 (242mg, 1. 0 mm o 1 ) のトルエン溶液を加え、 その反応液
を 30分かけて室温まで昇温した。
反応液を減圧下濃縮し、 得られた残渣にジェチルエーテル (2mL) とへキサ ン (40mL) とを加え、 析出した結晶をセライトでろ過した。
ろ液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ 一で精製し、 1一ブロムメチレン一 5—シロキシ一 2, 3—エポキシシクロへキ サン _ を収率 82% (262mg) で得た。
Ή NMR (300 MHz, CDC13) 50.06 (s, 6H), 0.86 (s, 9H), 1.81 (ddd, J = 2 .4, 6.9, 15.0 Hz, 1H), 2.16 (ddd, J = 2.1, 8.4, 15.9 Hz, 1H), 2.27 (dd, J = 3.9, 15.0 Hz, 1H), 2.42 (br d, J = 15.9 Hz, 1H), 3.38-3.45 (m, 1H), 3 .49 (d, 4.2 Hz, 1H), 3.87- 4.02 (m, 1H), 6.48 (br s, 1H).
13 C NMR (75 MHz, CDC13) δ-4.7, —4.6, 18.1, 25.8, 33.9, 35.4, 54.1, 54 .7, 64.3, 109.2, 137.5.
IR (neat) 2928, 2856, 1621, 1471, 1360, 1254, 1092, 876, 836, 777 cm一1
[実施例 3 ] 光学活性ジォキシシク口へキサン化合物 5の合成
(式中、 TBSは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
氷冷下、 1一ブロムメチレン— 5—シロキシ— 2, 3—エポキシシクロへキサ y (1 00 m g , 0. 313mmo 1 ) の THF (3mL) 溶液に、 水素化ジ イソブチルアルミニウム (1. 0M/へキサン液, 0. 94mL, 0. 94 mm o 1) を加え、 そのまま 0°Cで 15時間攪拌した。
反応液に、 水 (0. 18mL) 、 フッ化ナトリウム (1 g) 、 セライト (1 g ) を加えて、 その混合液をセライトでろ過した。
ろ液を減圧下濃縮して得られた 1一ブロムメチレン一 3—ヒドロキシー 5—シ 口キシシクロへキサンの粗生成物は、 そのまま次の反応に用いた。
Ή NMR (300 MHz, CDC13 ) (50.07 and 0.09 (2s, 6H), 0.88 (s, 9H), 1.42 ( d, J = 5.1Hz, 1H, OH), 1.74 (ddd, J = 3.6, 7.2, 13.2 Hz, 1H), 1.83 (ddd, J = 3.9, 6.9, 13.2 Hz, 1H), 2.15 (dd, J - 7.5, 13.5 Hz, 1H), 2.43-2.54 (m, 2H), 4.04-4.16 (m, 2H), 6.02 (brs).
13 C NMR (75 MHz, CDC13) 5 - 4.9, -4.7, 18.1, 25.8, 39.2, 42.5, 43.1, 66 .9 (two carbons), 101.9, 138.8.
上記で得られた 1—ブロムメチレン一 3—ヒドロキシー 5—シロキシシクロへ キサンの粗生成物とイミダゾ一ル (43mg, 0. 6 3 mm o 1 ) とのジメチル ホルムアミド (lmL) 溶液に、 0でで t—プチルジメチルシリルクロライド ( 7 lmg, 0. 47mmo 1) を加え、 室温で 1 2時間攪拌した。
飽和重曹水 (3mL) を加えた後、 へキサン (4mL) で 3回抽出した。 有機 層を乾燥 (無水硫酸マグネシウム) し、 ろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた 粗生成物をシリカゲル力ラムクロマトグラフィーで精製し、 1—ブロムメチレン — 3, 5 _ジシロキシシクロへキサン を収率 6 8 % (9 3mg) で得た。
Ή NMR (300 MHz, CDC13) δ 0.04 (s, 6H), 0.06 and 0.09 (2s, each 3H), 0 .87 and 0.89 (2s, each 9H), 1.62-1.84 (m, 2H), 2.09 (ddd, J = 0.9, 7.5, 13.5 Hz, 1H), 2.30-2.48 (m, 3H), 4.02-4.15 (m, 2H), 5.94 (br s, 1H). 13 C NMR (75 MHz, CDC13) δ-4.86, -4.74, -4.67, -4.64, 18.16, 18.20, 25 .87, 25.90, 39.2, 43.2, 43.6, 67.1, 67.4, 101.2, 139.3.
IR (neat) 2953, 2857, 1637, 1471, 1361, 1255, 1099, 1025, 914, 836, 775 cm—1.
[実施例 4 ] 光学活性ジォキシシク口へキサン化合物 7の合成
(式中、 TBSは t _プチルジメチルシリル基を表す。 )
1一ブロムメチレン— 3, 5—ジシロキシシクロへキサン (348mg, 0 . 8 Ommo 1 ) のジェチルエーテル (3mL) 溶液に、 t一ブチルリチウム ( 1. 35M/ペンタン液, 1. 30mL, 1. 76mmo 1 ) を— 78 で加え 、 そのまま— 78°Cで 1時間撹拌した。
トリイソプロポキシポラン (2. 0 MZジェチルェ一テル液, 0. 6mL, 1 . 2 mm o 1 ) を、 — 78°Cで加え、 反応液を 4時間かけて室温に昇温した後、 飽和塩化アンモニゥム水溶液 (8mL) と酢酸ェチル (8mL) とを加えた。 続いて、 酢酸ェチル (6mL) で 2回抽出し、 有機層を減圧下濃縮した。
残渣に酢酸ェチル (3mL) を加えて溶解し、 これに、 ピナコ一ル (1 13m g, 0. 96mmo 1 ) と硫酸マグネシウム (1. 0 g) とを加えて、 室温下 1 2時間携拌した。
ろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト グラフィ一で精製し、 化合物 を収率 93 % (415mg) で得た。
Ή NMR (300 MHz, CDC13) δ 5.12 (s, 1H), 4.03-4.11 (m, 2H), 2.67 (dd, J = 3.6, 13.2 Hz, 1H), 2.54 (dd, J = 6.9,13.2, Hz, 1H), 2.36 (dd, J = 3.6 , 12.9 Hz, 1H), 2.13 (dd, J = 7.5, 12.9 Hz, 1H), 1.62-1.76 (m, 2H), 1.22 (s, 6H), 1.21 (s, 6H), 0.86 (s, 9H), 0.84 (s, 9H), 0.043, 0.036, 0.008 and 0.004 (4s, each 3H).
13 C NMR (75 MHz, CDC13) (5160.1, 115.6 (br s), 82.5, 68.3, 67.9, 48.0, 43.1, 0.8, 25.8, 25.7, 24.9, 24.6, 18.1, 17.9, -4.9, -5.0, -5.1, -5.2. IR (neat) 2954, 2856, 1645, 1471, 1386, 1256, 1096, 1028, 837, 775 cm一
[実施例 5 ] 光学活性ジォ サン化合物 の合成
(式中、 TBSは t一プチルジメチルシリル基、 Meはメチル基を表す。 ) 1一ブロムメチレン一 3, 5 _ジシロキシシクロへキサン (174mg, 0 . 40 mm o 1 ) のジェチルェ一テル (2mL) 溶液に、 t一ブチルリチウム ( 1. 35MZペンタン液, 0. 65mL, 0. 88mmo 1 ) を一 78 で加え 、 そのまま一 78 X:で 1時間撹拌した。
次に、 クロルトリメチルシラン (76 L, 0. 6mmo 1 ) を、 — 78°Cで 加え、 反応液を 3時間かけて室温に昇温した後、 飽和塩化アンモニゥム水溶液 ( 4mL) を加えた。
続いて、 ジェチルエーテル (3mL) で 2回抽出し、 有機層を乾燥 (硫酸マグ ネシゥム) した。
ろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲル力ラムクロマト グラフィ一で精製し、 化合物 を収率 89% (1 53mg) で得た。
Ή NMR (300 MHz, CDC13) 55.22 (s, 1H), 4.01-4.13 (m, 2H), 2.49 (dd, J = 3.6, 12.9 Hz, 1H), 2.32 (dd, J = 3.0, 13.2 Hz, 1H), 2. 08-2. 17 (m, 2 H), 1. 73—1. 83 (m, 1H), 1. 56-1. 67 (m, 1H), 0.89 and 0.86 (2s, each 9H ), 0.097 (s, 9H), 0.06 and 0.03 (2s, each 6H).
13 C NMR (75 MHz, CDC13) 5152.3, 126.0, 68.1, 67.6, 47.9, 43,1, 42.8, 26.0, 25.8, 18.3, 0.5, -4.5, -4.59, -4.62, -4.7.
IR(neat) 2952, 2857, 1624, 1472, 1362, 1250, 1098, 1028, 836, 774, 691 cm"1.
[実施例 6 ] 'ォキシド体 1 3の合成
(式中、 TBSは t—プチルジメチルシリル基を表す。 )
四臭化炭素 (830mg, 2. 5mmo 1 ) のジクロルメタン (3mL) 溶液 に、 0°Cでトリフエニルホスフィン (1. 31 g 5. Ommo l) を加え、 そ のまま 0°Cで 5分撹拌した。
2—メチル一2—ブテン (1. 4mL 12. 5mmo 1 ) を加え 5分撹拌し た後、 5—シロキシー 2 3—エポキシシクロへキサノン (242mg 1. Ommo l) のジクロルメタン (3mL) 溶液を 0°Cで加え、 その反応液を 30 分撹拌した。
その後、 反応液をへキサン (30mL) で希釈し、 セライトでろ過した。
ろ液を減圧下濃縮して得られた 1—ジブロムメチレン— 5—シロキシ _ 2 3 —エポキシシクロへキサンの粗生成物は、 そのまま次の反応に用いた。
Ή NMR (300 MHz, CDC13) δ 3.85-3.95 (m, 2H), 3. 0-3. 4 (m, 1H), 2.52 ( dd, J = 3.6, 15.3Hz, 1H), 2.28 (dd, J = 4.5, 15.0 Hz, 1H), 2.11 (dd, J = 6.0, 15.3 Hz, 1H), 1.75 (ddd, J = 2.7,7.8, 15.0 Hz, 1H), 0.87 (s, 9H), 0.061 (s 3H), 0.05 (s, 3H).
13 C NMR (75 MHz, CDC13 ) (5137.0, 93.6, 64.3, 54.6, 53.8, 39.2, 33.5, 2 5.8, 18.1 -4.66, -4.74.
[実施例 7 ] 光学活性ジォキシシクロへキサン化合物 14の合成
(式中、 TBSは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
氷冷下、 実施例 6で得られた 1一ジブロムメチレン一 5—シロキシ— 2, 3 - エポキシシク口へキサン粗生成物のへキサン (5mL) 溶液に、 水素化ジイソブ チルアルミニウム (0. 96MZへキサン液, 2. 08mL, 2. 0 mm o 1 ) を加え、 そのまま 0°Cで 1時間攪拌した。
反応液に、 水 (0. 36mL) を 0°Cで注意深く加えた後 30分撹拌し、 フッ 化ナトリウム (l g) とセライト (l g) とを加えて、 その混合液をセライトで ろ過した。
ろ液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲル力ラムクロマトグラフィ 一で精製し、 1一ジブロムメチレン— 3—ヒドロキシー 5—シロキシシクロへキ サンを収率 74% (287mg) で得た。
[a]24 D = +10.68 (cl.47 CHC13).
Ή NMR (300 MHz, CDC13) 54.80-4.20 (m, 2H), 2.73 (dd, J= 3.9, 13.5 Hz , 1H), 2.42-2.56 (m, 2H), 2.38 (dd, J = 7.5, 3.5 Hz, 1H), 1.68-1.86 (m, 2H), 1.58 (s, 1H), 0.88 (s, 9H), 0.081 (s, 3H), 0.064 (s, 3H) .
13C NMR (75 MHz, CDC13 ) (5139.3, 85.8, 66.8, 66.6, 42.4, 42.2, 41.9, 2 5.7, 17.9, -5.07, -5.14.
IR (neat) 3350, 2928, 2856, 1470, 1254, 1103, 908, 837, 776 cm—
Anal. Calc. for C, 3H24Br202 Si : C, 39.01; H, 6.04. Found: C, 38.91; H, 5.94.
上記で得られた 1一ジブロムメチレン— 3—ヒドロキシー 5—シロキシシクロ へキサン (272mg, 0. 7mmo 1 ) とイミダゾ一ル (95mg, 1. 4m mo 1 ) とのジメチルホルムアミド (2mL) 溶液に、 0°Cで t一ブチルジメチ ルシリルクロライド (136mg, 0. 9mmo 1 ) を加え、 室温で 12時間攪 拌した。
水 (2mL) を加えた後、 ジェチルエーテル (6mL) で 3回抽出した。 有機 層を乾燥 (無水硫酸マグネシウム) し、 ろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた 粗生成物をシリカゲル力ラムクロマトグラフィ一で精製し、 1一ジブロムメチレ ン— 3, 5—ジシロキシシクロへキサン 14を収率 96 % (348mg) で得た
[a] 30 D = +2.27 (cl.21 CHC13).
Ή NMR (300 MHz, CDC13) (54.06-4.14 (m, 2H), 2.56 (dd, J=3.3, 13.5Hz,
2H), 2.37 (dd, J = 7.2, 13.8 Hz, 2H), 1.69 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 0.892 (s
, 9H), 0.889 (s, 9H), 0.079 (s, 3H), 0.062 (s, 3H).
13 C NMR (75 MHz, CDC13 ) (5139.9, 85.1, 67.0, 42.8, 42.5, 18.0, -5.08, -5.14.
IR (neat) 2928, 2856, 1471, 1362, 1256, 1092, 1027, 958, 838, 695 cm 1 Anal. Calc. for C19H38Br202 Si2 : C, 44.36; H, 7.44. Found: C, 44.40; H ,7.45.
[実施例 8] 光学活性ヒドロキシエチレンジォキシシクロへキサン化合物丄の 合成
(式中、 TBSは t一プチルジメチルシリル基を表す。 )
1一ブロムメチレン一 3, 5—ジシロキシシクロへキサン (40. 3mg, 0. Immo l) のジェチルェ一テル (lmL) 溶液に、 — 78°Cで t—ブチル リチウム (1 · 7 M/ペンタン液, 0. 14mL, 0. 24mmo 1 ) を加え、 1時間かけて一 20°Cまで昇温した。
これに、 過剰量のホルムアルデヒド (ジェチルェ一テル溶液) を加えた後、 室 温に昇温した。
飽和塩化アンモニゥム水溶液を加えた後、 ジェチルエーテルで抽出し、 有機層 を乾燥 (無水硫酸マグネシウム) した。
ろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト グラフィ一で精製し、 1— (2—ヒドロキシェチリデン) 一3, 5—ジシロキシ シクロへキサン丄を収率 52% (17. 7mg) で得た。
Ή NMR (300 MHz, CDC13 ) (55.60 (t, J = 7.2 Hz, vinylic), 3.95-4.20 (m , 4H, CH0 and CH20) , 2.25-2.40 (m, 2H), 2.18 (dd, J=3.3, 13.2Hz, 1H, al lylic), 2.05 (dd, J=8.1, 13.2Hz, 1H, allylic), 1.75- 1.86 (ra, 1H), 1.69
(br s, 1H, OH), 1.63 (dd, J=3.0, 9. OHz, 1H, C¾), 0.87 (s, 18H, t一 Bu), 0.06 (s, 6H, SiCH3), 0.05 and 0.04 (2s, each 3H, SiCH3).
13 C NMR (75 MHz, CDC13) d 138.2, 125.2, 68.1, 67.9, 58.4, 45.6, 43.4, 36.6, 25.9, 18.2, -4.57, -4.66, - 4· 70, -4.74.
IR (neat) 3367, 2928, 2856, 1654, 1472, 1361, 1253, 1109, 1084, 1082,83 5, 774 cm" 1.
[実施例 9 ] 光学活性ジォキシシクロへキサン化合物 1 5の合成
(式中、 TBSは tーブチルジメチルシリル基を表す。 Buは、 n_ブチル基を 表す。 )
1—ブロムメチレン一 3, 5—ジシロキシシクロへキサン (348mg, 0 • 80 mm o 1 ) のジェチルエーテル (3mL) 溶液に、 t—ブチルリチウム ( 1. 35 M/ペンタン液, 1. 3 OmL, 1. 76 mm o 1 ) を— 78 °Cで加え 、 そのまま— 78 °Cで 1時間撹拌した。
続いて、 クロルトリ— n—ブチルスズ (0. 434mL, 1. 2 mm o 1 ) を 、 _78°Cで加え、 反応液を 3時間かけて室温に昇温した。
飽和重曹水 (1 OmL) を加えた後、 反応液をへキサン (1 OmL) で 2回抽 出し、 有機層を乾燥 (硫酸マグネシウム) した。
硫酸マグネシウムをろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた粗生成物を、 シリ 力ゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、 化合物 1 5を収率 93% (48 1 mg) で得た。
Ή NMR (CDC13) δ 5.47 (s, 1H), 3.99-4.13 (m, 2H), 2.33-2.40 (m, 2H), 2.22 (dd, J=3.9, 13.5Hz, 1H), 2.11 (dd, J=9.6, 12.9Hz, 1H), 1.82-1.90 (m , 1H), 1.43-1.61 (m, 7H), 1.24 - 1.38 (m, 6H), 0.78-1.06 (m, 6H), 0.89 (t,
9H), 0.90 (s, 18H), 0.067 and 0.062 (2s, each 3H), 0.030 (s, 6 H);
13 C NMR (CDC13) (5 152.1, 124.1, 68.3, 67.7, 47.1, 46.5, 43.1, 29.3, 2 7.4, 26.0, 25.8, 18.2, 18.1, 13.8, 10.3, —4.5, -4.6, -4.8;
IR (neat) 2926, 2862, 1613, 1463, 1376, 1361, 1255, 1099, 836, 775, 69
1;
[a 325 D -14.3 (c 7.90, CHC13);.
Anal. Calcd. for C31H6602 Si2Sn: C, 57.66; H, 10.30. Found: C, 57.28; H , 10.32.
[実施例 l o ] 光学活性ジォキシシク口へキサン化合物 Aの合成
TBSO 、、、
(式中、 TBSは t一プチルジメチルシリル基を表わす。
E tは、 ェチル基を表わす。③は、 固相担体を表わす)
5 OmLシユレ一力一反応チューブ (アルドリッチ社製) に、 PS— DESレ ジン (ァルゴノート製, 0. 6〜1. Ommo lZg, 1. 00 g) を仕込み、 減圧下 30分乾燥した後、 アルゴンでパージした。
これに、 1, 3—ジクロ口一 5, 5—ジメチルヒダン卜イン (443mg, 2 . 25 mm 01 ) の塩化メチレン (1 ImL) 溶液を加え、 室温下 2時間ゆつく り撹拌した。
アルゴン下で反応液をろ過し、 得られた樹脂を塩化メチレン (2 OmL) で 3 回、 さらに THF (2 OmL) で 3回洗浄した後、 減圧下乾燥した。
続いて、 樹脂を入れた反応チューブに、 実施例 3で得られた 1一ブロムメチレ ン— 3—ヒドロキシー 5—シロキシシクロへキサン (723mg, 2. 25mm o 1 ) とイミダゾ一ル (18 Omg, 2. 63mmo 1 ) の塩化メチレン (25
mL) 溶液を加え、 室温下 4時間ゆっくりと撹拌した。
反応液をろ過し、 得られた樹脂をエーテル (18mL) で 2回洗浄した。 ろ液を水 (20mL) で 2回洗浄した後、 有機層を乾燥 (硫酸マグネシウム) し、 硫酸マグネシウムをろ過後、 ろ液を減圧下濃縮し、 得られた残渣をシリカゲ ルカラムクロマトグラフィーで処理して原料の 1 _ブロムメチレン一 3—ヒドロ キシ— 5—シロキシシクロへキサン (382mg, 1. 19 mm o 1 ) を回収し た。
樹脂は、 THF—水 (3/1 (v/v) , 12mL) で 3回、 エタノール (1 2mL) で 2回、 さらにエーテル (18mL) で 2回洗浄した後、 減圧下終夜で 乾燥し、 シリル基樹脂末端を持つ固相担持光学活性ビニリデンシクロへキサン化 合物 5を回収原料からの基準による収率 90% (1. 31 g) で得た。
得られた樹脂のローディングは、 樹脂をフッ化水素酸一ピリジンで分解した後 、 生成したアルコール体を1 HNMRで分析することにより、 0. 738mmo lZgと決定した。
すなわち、 シリンジ型の PP反応器 (EYELA RT 5 -S 100, 武田理 化製) に樹脂 (144mg) と THF (3mL) を仕込み、 これにフッ化水素酸 一ピリジン (0. lmL) を加え、 室温下 6時間撹拌した。
反応液に、 内部標準物質として 1, 4—ジブロモベンゼン (25. 6mg) を 加えた後、 THF (3mL) でろ過した。
ろ液に酢酸ェチル (4mL) を加え、 飽和重曹水 (3mL) で洗浄し、 さらに 水層より酢酸ェチル (3mL) で 2回抽出した。
合わせた有機層を乾燥 (硫酸マグネシウム) し、 硫酸マグネシウムをろ過後、 ろ液を減圧下濃縮して得られた残渣を 1 H NM Rで分析した。
その結果、 ブロモメチレンシクロへキサンジォ一ルは 0. 1063mmo 1で あり、 樹脂のローデイングは 0. 738mmo lZgと計算された。
本発明によれば、 19一ノル一活性型ビタミン D誘導体および活性型ビタミン D3誘導体を製造する際の重要中間体である光学活性ヒドロキシエチレンジォキ シシクロへキサン化合物を、 光学活性ジォキシシクロへキサン化合物を用いるこ とで、 比較的簡便に、 かつ、 効率的に製造することができる。