WO1999054145A1

WO1999054145A1 - Ink jet recording paper

Info

Publication number: WO1999054145A1
Application number: PCT/JP1999/001938
Authority: WO
Inventors: Yoshihiko Hibino; Koji Idei
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 1998-04-21
Filing date: 1999-04-12
Publication date: 1999-10-28
Anticipated expiration: 2000-10-21
Also published as: KR100403534B1; EP1086825A1; DE69920218D1; ID26287A; EP1086825B1; CN1193897C; US6969445B1; AU3169299A; KR20010042754A; EP1086825A4; CN1298351A; DE69920218T2

Description

明細書インクジエツト記録用紙

技術分野

本発明は、水溶性インクを用いてカラーで記録するインクジエツト記録用紙に関するものである。さらに詳しくは、記録面に顔料を用いたコーティングを施していない、いわゆる普通紙タイプのインクジエツト記録用紙に関するものであり、特に蛍光増白剤により用紙の I s o白色度を高めることにより、記録した画像の画像濃度、色再現性に優れ、さらに印字部の耐水性と面強度に優れたインクジェット記録用紙に関するものである。

背景技術

ィンクジェット記録方式は、記録用紙に直接ィンクを噴射する方式であって、従来の記録装置に比べてランニングコストが安く、静かで且つカラー記録が容易な記録方法として注目されている。この様な記録方式において用いられるインクは安全性、印刷特性の面から水系のインクが用いられ、また、記録用紙はインクの吸収が早く且つ異色ィンクの重複があってもィンクの溢れなどを生じないこと、インクドットの広がりが適正であること、また、ドット形状が真円に近いこと、さらにドットエッジが鮮明であること、当然のこととしてドット濃度が高く、且つカラ一記録においてはドットのコントラストを際立たせるために十分 I S O白色度が高いことが要求されている。

上記ィンクジェット記録方式に用いる記録用紙としては、上記従来の要求に応えるために、例えば、特開昭 5 9 - 3 5 9 7 7号公報および、特開平 1— 1 3 5 6 8 2号公報に開示されている様な専用のコート紙の使用が提案されている。これに対し、モノクロ記録やビジネスカラー記録の分野では、低価格で汎用性のある記録用紙、即ち電子写真記録装置分野で一般に用いられている様な普通紙の使用が望まれている。

近年、電子写真記録装置に用いる記録用紙として主流になりつつある中性紙のトナー転写用紙をィンクジュット記録方式の記録用紙に使用すると、原紙に使用する填料に制限ができてしまい、フルカラ一^ rンクジエツト専用のコート紙に比較して、カラ一印字の際に色再現性の良い I s o白色度の高い用紙が得られなかつた。さらに、これまで提案されてきた記録面に顔料を用いたコーティングを施していない、いわゆる普通紙タイプのインクジェット記録用紙は、インクジエツト記録が可能であることに主眼が置かれ、ィンクジェット記録方式の問題点である耐水性に関しては、何ら改善されていなかった。

本発明の目的は、上記の技術分野において、従来の問題点を改良することにある。記録面に顔料を用いたコーティングを施していない、いわゆる普通紙タイプのカラ一インクジエツト記録用紙に関するものであり、面強度に優れると共に、特に記録した画像の耐水性に優れ、 I s o白色度を高めることにより、記録した画像の画像濃度、並びに色再現性に優れたインクジエツト記録用紙を提供することである。

発明の開示

上記の目的は以下の本発明によって達成される。

すなわち、第 1の発明のィンクジェット記録用紙は、木材パルプを主原料とした中性原紙に、蛍光増白剤、水溶性バインダーおよびカチオン性高分子定着剤を主成分とする塗工液を塗工して得られたインクジエツト記録用紙であり、かつ、塗工された紙のキセノンフラッシュランプを光源に使用して J I S P - 8 1 4 8に規定される測定法により測定された I S O白色度が 9 5 %以上、および蛍光強度が 7〜： I 5 %であるものである。

第 2の発明のインクジェット記録用紙は、上記第 1の発明において、中性原紙力填料として炭酸カルシウムを用いて抄紙され、灰化処理を 5 0 0 °C、 4時間とした以外は J I S P - 8 1 2 6に準じた原紙灰分が 5〜 2 0 %であるものである。

第 3の発明のインクジェット記録用紙は、上記第 1の発明において、塗工液の蛍光増白剤がジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体（A) であり、かつ、カチオン性高分子定着剤がポリビニールアルコール一力チオンモノマーグラフト重合物（B ) であり、固形分塗工量の混合比 A： Bが 1 ： 6〜2 ： 3であるものである。さらに、上記第 1 〜 3の発明におけるインクジェット記録用紙においては、好ましくは、塗工液が抄紙機のオンマシンサイズプレス装置を用いて塗工される。また、上記第 1 ~ 4の発明におけるインクジェット記録用紙においては、好ましくは、木材パルプが古紙パルプを含有したものである。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明のインクジェット記録用紙について、詳細に説明する。

本発明者らは、まず第 1に、本発明のインクジェット記録用紙の I S O白色度とインクジェット記録装置での印字特性との関係について検討した。

普通紙タイプのインクジエツト記録用紙では、いわゆるコート紙タイプのようにインク吸収層が存在しないので、原紙をインク吸収層として用いることになる。そこで、原紙の白色度がインクジ工ト記録用紙の印字特性に影響を及ぼすことになる。原紙は白ければ白いほど印字物のコントラストが高くなるので、印字品質が向上することになる。

但し、これまでは白色度の評価には J I S P - 8 1 2 3に規定されるハンタ一白色度が使用されていたために、蛍光増白剤を含む試料の白色度と視感白さが合わない場合が多かった。これは、ハンター白色度では、照明光がフィラメント型ランプに青色フィルタ一を通した光を照明していたからであり、蛍光増白剤を励起させる波長領域の光（主に紫外領域の光）が大幅にカットされることに原因があったものと考えられる。 I S O白色度では、照明光源の白色光を積分球を用いて拡散照明する。この照明光源にキセノンフラッシュランプを用いれば蛍光増白剤を励起させる波長領域の光が含まれているので、視感白さに近い数値表現が可能となる。

本発明のィンクジェット記録用紙の I s o白色度とインクジェット記録装置での印字特性との関係について比較検討した結果、試料の I s o白色度と印字特性、特に、印字後の画像濃度、並びに画像再現性との間に良好な相関関係が見られた。そして、インクジェット記録装置に用いる記録用紙の I S O白色度が 9 5 %以上の時、インクジュット記録装置で印字した際の画像濃度、並びに画像再現性のバランスが良好であることを見い出し、本発明のィンクジェット記録用紙を発明するに至った。視感白さだけを向上させる上では、従来から広く行われている試料の青味付けなどでパルプ繊維に黄色の余色である青紫色の着色を与えることによって、残存する黄色を打ち消して無彩色に近くし、場合によってはさらに青味を付け、視覚に白色度が向上したような錯覚を与えることもできたが、明度はかなり低下してしまう問題があった。

該インクジエツト記録用紙の印字特性を向上させるには、蛍光増白剤を用いて I S O白色度が 9 5。/₀以上である必要がある。パルプ繊維上の蛍光増白剤は、昼光中にある紫外線を吸収して 4 0 0〜5 0 0 n mの蛍光を発する性質があるため、可視部の短波長側の反射光を補充して明度の低下を伴うことなく青味付けが行われる結果、肉眼的には白色度は一段と向上して見える。従って、蛍光増白剤による増白は、化学的に材質から着色物質や汚れを取除く漂白とは異なる。その結果として、漂白工程では達成できないような著しい増白効果を得ることができる。カラーのィンクジェット記録紙においては、 I S O白色度が 9 5 %未満では視感白さが足りず、画像再現性が乏しい印字品位となる。従って、該インクジエツト記録用紙の印字特性と印刷時の視感白さを考えると、 I S O白色度が 9 5 %以上であることが望ましい。

I s o fi色度を向上させる方法は、抄紙原材料に白色度の高い材料を選定するほかに、上記の機構からも蛍光増白剤を適用することができる。蛍光増白剤の配合量は多い方が効果は認められるが、その効果は次第に飽和してきて、最終的にはオーバーダイイングと言う現象を引き起こして、白色度は逆に低下してしまう。本発明においては、 I s o白色度以外に蛍光強度で表現することが好ましい。蛍光強度は、紫外領域の光を含む照明光で測定された白色度から U Vフィルターで紫外領域の光をカットした照明光で測定した白色度の差として表わされ、本発明では 7〜 1 5 %の範囲にあることが好ましい。 7 %以下では明らかに、視感白さが弱くなり、 1 5 %以上では明らかに蛍光が飽和してしまい、経済的にも最適な状態とは言い難い。

第 2に本発明では、原紙を抄造する際に使用される填料としては、 I S O白色度を高めることができることから、中性紙において使用される炭酸カルシウムを使用することが好ましい。また、インクジェット記録用紙としては、インクの吸収性および画像濃度を高める点からも、炭酸カルシウムを使用することが好ましい。炭酸カルシウムは中性原紙に使用できる填料の中では、白色度が高く、インクの吸収性も高い。さらに、灰化処理を 5 0 0 °C、 4時間とした以外は J I S P - 8 1 2 8に準じた灰分は 5〜 2 0 %であることが望ましい。用紙の灰分が 5 %未満では I S O白色度、並びに不透明度の面からィンクジェット記録適性を悪化させてしまう。一方、灰分が 2 0 %以上になると、普通紙タイプの用紙はオフイス用紙として多用途に使用されることから、逆に灰分の増加は記録用紙コバ面からの紙粉の問題が発生しゃすレ、ことおよび印刷時に面強度の低下による紙粉が発生しゃすレ、ことなどの問題が発生してしまう。

本発明の原紙を抄造する際に使用される内添サイズ剤としては、中性抄紙に用いられる中性ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸、アルキルケテンダイマー、石油樹脂系サイズ剤などが使用できるが、インクジェット記録用紙としては、低サイズでも均一なサイズ効果を示すことから、耐裏抜け対策として中性口ジンサイズ剤を用いることが望ましい。中性抄紙に一般的に使用されている内添サイズ剤であるアルケニル無水コハク酸、アルキルケテンダイマーなどは、そのサイズ効果が高いことから添加量は少なくて済むが、記録用紙全体への均一なサィズ性付与と言う点では中性口ジン系サイズ剤に劣ることから、インクジェット記録用紙の内添サイズ剤としては不向きである。また、電子写真転写記録装置に用いる記録用紙としても転用された場合でも、搬送性の面から中性ロジンサイズ剤を用いることが望ましい。

紙料中には、この他に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、従来から使用されている各種のァニオン性、ノニオン性、カチオン性あるいは両性の紙力向上剤などの抄紙用内添助剤が必要に応じて適宜選択して使用される。例えば、各種澱粉、およびポリアクリルアミド、ポリエチレンィミン、ポリアミン、ポリアミド 'ポリアミン、尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、植物ガム、ポリビュルアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイド、ポリアミド樹脂の内の 1種あるいは 2種以上が適宜組み合わされて使用される。

なお、染料、蛍光増白剤、 p H調節剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スラィムコント口ール剤などの抄紙用内添助剤を目的に応じて適宜添加することも可能である。

本発明の抄紙方法において、抄紙機は、長網抄紙機、ツインワイヤ一抄紙機、コンビネーション抄紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機など製紙業界で公知の抄紙機を適宜使用できる。

第 3に、本発明の最大の特徴は、上記の原紙に、蛍光増白剤、水溶性バインダ一およびカチオン性高分子定着剤を主成分とする塗工液を塗工したィンクジェット記録用紙であることにある。上記の原紙に水溶性バインダーを塗工することにより、原紙面の強度を向上させることができる。また、カチオン性高分子定着剤は、ィンクジェット記録装置に用いる記録用紙としては、一般的には水溶性を付与するためにァ-オン性基を持っている、インクの定着性を向上させ、印字画像の耐水性を付与することができる。

し力し、カチオン性高分子定着剤はィンクの定着性のみに主眼が置かれると、カチオン強度が増大する結果として、本発明のもう一つの特徴である蛍光増白剤の強度を低下させてしまうこととなる。本発明者らは、このカチオン性高分子定着剤について、インクの定着性と蛍光増白剤の強度の低下との関係を鋭意検討した結果、蛍光増白剤がジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体（A) であり、かつ、カチオン性高分子定着剤がポリビニールアルコール一カチオンモノマーグラフト重合物（B ) であり、両者を固形分塗工量の混合比 A ： Bを 1 _: 6〜2 _: 3の範囲に組み合わせることにより、 I S O白色度の発現性とインクジエツト印字部分の耐水性が両立することを発見し、本発明に至った。蛍光増白剤の割合が 1 : 6より小さくなると、 I S O白色度が低下してしまい、 2 : 3より大きくなると、印字されたインクジエツト印字部分の耐水性が大きく悪化する。

本発明におけるカチオン性高分子定着剤としては、記録用紙に水の滴下や吸湿によるインクの流れだしゃ滲みだしを抑制するための耐水性を付与するために、水性ィンクの染料分である水溶性直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基などと不溶な塩を形成する 1級〜 3級ァミン、または 4級アンモニゥム塩のモノマー、オリゴマー、またはポリマ一を使用することができる。具体的には、ジメチルァミン 'ェピクロルヒドリン縮合物、アクリルァミド .ジァリルァミン共重合物、ポリビュルァミン共重合物、ジシアンジァミド、ジメチル 'ジァリルアンモニゥムクロライド、ポリビニールアルコール—カチォンモノマーグラフト重合物などを添加することが可能であるが、ポリビニールァルコール一力チオンモノマーグラフト重合物を用いた場合に効果の発現性が最も良好になる。

本発明における蛍光増白剤としては、昼光中にある紫外線を吸収して、可視部の短波長側の反射光線を補充して明度の低下を伴うことなく青み付けが行われるだけでなく、耐光性、溶解性、および染着性などに優れている必要がある。具体的にはジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体、ォキサゾール誘導体、ビフェニル誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導体、並びにピラゾリン誘導体などが用いられるが、パルプ繊維に対してはジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体を用いた場合に効果の発現性が最も良好になる。

ここで用いられる、水溶性バインダーは、例えば、ポリビュルアルコール、シラノール変性ポリビュルアルコール、齚酸ビエル、酸化澱粉、リン酸ェステル化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシェチルセル口ースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、シリル変性ポリビュルアルコールなど；無水マレイン酸樹脂、スチレン一ブタジエン共重合体、メチルメタクリレートーブタジエン共重合体などの共役ジェン系共重合体ラテツクス；ァクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体、アタリル酸およびメタクリル酸の重合体または共重合体などのアタリル系重合体ラテックス；エチレン酢酸ビュル共重合体などのビュル系重合体ラテックス；あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス；メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂系などの水性接着剤；ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビュル—酢酸ビエルコポリマー、ポリビニルプチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤を一種以上で使用することが出来る。この他、公知の天然、合成樹脂接着剤を使用することは特に限定されない。

本発明において、塗工液には添加剤として蛍光増白剤との組合せで着色染料および着色顔料を一種以上配合することができる。着色染料および着色顔料は単独でも、混合しても使用することができるが、本発明の目的には波長 5 8 0〜6 0 0 n mの黄色光を吸収するブル f ング剤を用いることが好ましい。ここで、用いられる着色染料及び着色顔料は、一般的に用いられるものであれば種類を問わないが、より好ましくは、水溶性バインダーとの相溶性、耐光性、ならびに塗工時の発色均一性の点からァニォン性の着色顔料であるジォキサジン顔料やフタ口シァニン顔料が好ましい。

さらに、その他の添加剤として、表面サイズ剤、 p H調節剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、 P方腐剤、防黴剤、酸化防止剤、塩化ナトリウム、塩化力リウムなどの無機導電剤、有機導電剤、などを適宜配合することも勿論可能である。

本発明における上記の蛍光増白剤、水溶性バインダ一およびカチオン性高分子定着剤を主成分とする塗工液をサイズプレスなどで塗工する装置としては、コンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、あるいはフィルムトランスファー方式のサイズプレス、ロッドコーター、ビルブレード、ショートドウエルコ一ターなどを用いることができる。これら塗工装置の中では蛍光増白剤がオンマシンで紙層に均一に塗工できるような方式のものが望ましく、オンマシンサイズプレス装置が好ましい。また、塗工後には必要に応じて、マシンカレンダ一、熱カレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダ一装置を用いて仕上げることも可能である。

本発明における塗工量は特に制限はない。原紙のサイズ性によってその塗工が左右されるが、望ましくは塗工液の固形分として約 1〜3 g /m²を原紙に塗工することが望ましい。

また、本発明の原紙を抄造する際に使用される木材パルプとしては、 N B K P L B K P、 N B S P、 L B S P、 G P、 TM Pなどの他に古紙パルプが挙げられる。それらを数種類目的に応じた比率で混合して用いてもよい。

なお、本発明で言う古紙パルプの原料としては、（財）古紙再生促進センターの古紙標準品質規格表に示されている、上白、鄞白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。さらに具体例としては、情報関連記録用紙である非塗工コンピュータ記録用紙、感熱紙、感圧紙などのプリンター記録用紙、および P PC記録用紙などの OA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙などの塗工紙、あるいは上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートンなどの非塗ェ紙などの紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが使用されるが、印字、複写、印刷、非印刷を問わず特に限定されるものではない。本発明のィンクジェット記録用紙は、ィンクジェット記録用紙として使用される以外にも、電子写真用転写紙、熱転写受像紙、印刷用紙の如きオフィス用紙として使用することが可能である。

以下に実施例を示し本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。以下における部、％はすべて重量によるものである。

実施例 1 ~ 10および比較例：！〜 8

まず、以下の配合に従って、原紙 1〜 6を作製した。

<原紙配合 1 >

パルプ； LBKP (ろ水度； 450mし c . s . f ) 100部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； T P _ 1 21 ) 20部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC— 167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210 ) 1. 0部染料、"サソ、、-ルィォレット 57 L； BASF社製） 0 00096部歩留り向上剤（ァラ "コ Pイド社製；パーコール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライドコロイド社製；オーガノゾ一ブ O) 0. 1部く原紙配合 2〉

パルプ； LBKP (ろ水度； 450m l、 c . s . f ) 100部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP— 1 21) 10部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC— 167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 02部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210 ) 1. 0部染料（BASF社製；ハ"サソ、、 -ルハ'ィォレツト 57 L ) 0. 00096部歩留り向上剤（ァライドコ口イド社製；パ一コール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライドコロイド社製；オーガノゾーブ O) 0. 1部 <原紙配合 3 >

パルプ；写真原紙用高白 LBKP (ろ水度； 450ml、c. s.f) 100部タノレク（カミタノレク社製； Bタノレク） 6部口ジンサイズ剤（/、リマ化成社製；ハーサイズ L- 750) 0. 3部硫酸アルミニウム 1. 5部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 02部カチオン澱粉（日本 NS C社製； C a t o 304) 0. 3部染料（BAS F社製；ハ'、サソ" -ルハ"ィォレツト 57 L ) 0. 00096部歩留り向上剤（栗田工業社製；ハイホルダー 301) 0. 03部 <原紙配合 4 >

パルプ；写真原紙用高白 L B K P (ろ水度； 450ml、 s. f) 100部タノレク（カミタノレク社製； Bタノレク） 10部ロジンサイズ剤（ハリマ化成社製；ハーサイズ L-750) 0. 3部硫酸アルミニウム 1. 5部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 02部カチオン澱粉（日本 NS C社製； C a t o 304) 0. 3部染料（BASF社製；ハ、、サソ、、ールハ、'ィォレツト 57 L ) 0. 00096部歩留り向上剤（栗田工業社製；ハイホルダー 301) 0. 03部 <原紙配合 5 >

パルプ；写真原紙用高白 L BKP (ろ水度； 450ml、c. s. f) 100部タノレク（カミタノレク社製； Bタノレク） 15部ロジンサイズ剤（ハリマ化成社製；ハーサイズ L-750) 0. 3部硫酸アルミニウム 1. 5部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール B U L ) 0. 02部カチオン澱粉（日本 NSC社製； C a t o 304) 0. 3部染料（BASF社製；ハ、、サソ" -ルハ"ィォレツト 57 L ) 0. 00096部歩留り向上剤（栗田工業社製；ハイホルダー 301) 0. 03部

<原紙配合 6〉

パルプ； L B K P (ろ水度； 450ml、 c . s . f ) 100部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP— 1 21) 20部中性ロジンサイズ剤（3本 PMC社製； CC_ 1 67) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 1. 0部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210 ) 1. 0部染料（BASF社製；ハ"サソ" -ルハ、、ィォレツト 57 L ) 0 00096部歩留り向上剤（ァライドコ Pイド社製；パーコール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライドコロイド社製；ォ一ガノゾーブ O) 0. 1部 <原紙配合 7 >

パルプ； L B K P (ろ水度； 450ml、 c . s . f ) 80部パルプ； D I P (ろ水度； 400mし c . s . f ) 20部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP-121) 10部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC_ 167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール B U L ) 0. 02部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210 ) 1. 0部染料（BASF社製；ハ"サソ" ルハ'、ィォレツト 57 L ) 0 00096部歩留り向上剤（ァライドコ Pイド社製；パーコール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライドコロイド社製；オーガノゾーブ O) 0. 1部上記配合の 0. 3 %スラリ一を抄幅 1， 300 mm、抄紙速度 1 50 m/m i n . で長網抄紙機により坪量 78. 4 g /m 水分 5. 0 %の原紙を抄造し、これをサイズプレス用の原紙とした。

次に、以下の方法に従って実施例および比較例のインクジット記録用紙を作ブ。

実施例 1

上記で作製した原紙 2に、以下の配合でサイズプレスを行ない、固形分付着量 3. 0 g /m²のィンクジェット記録用紙を得、実施例 1のィンクジヱット記録用紙とした。なお、原紙 2の灰分は 8. 9 %であった。

<サイズプレス液 1配合〉

酸化澱粉 (日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC— 600G2) 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレット） 0. 003部水 93. 393部実施例 2

実施例 1で用いたサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 2配合とした以外は同様にして実施例 2のィンクジェット記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 2配合 >

酸化澱粉 (日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC— 600G2) 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 1. 0部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレット） 0. 003部水 92. 893部実施例 3

実施例 1で用いたサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 3配合とした以外は同様にして実施例 3のインクジエツト記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 3配合 >

酸化澱粉 (日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC— 600G2) 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 1. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、"ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレット） 0. 003部水 92. 393部実施例 4

実施例 1で用いたサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 4配合とした以外は同様にして実施例 4のインクジェット記録用紙を作製した。

くサイズプレス液 4配合 >

酸化澱粉（本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC-600G2) 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRA L) 2. 0部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製；/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0 004部着色顔料（大精化工業社製； TB 1 548バイオレツト） 0 003部水 9 893部実施例 5

実施例 1で用いた原紙 2を原紙 1とした以外は同様にして実施例 5のィンクジエツト記録用紙を作製した。なお、原紙 1の灰分は 1 7. 3%であった。

実施例 6

実施例 1のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 5配合とした以外は同様にして実施例 6のインクジェット記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 5配合 >

酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC-600G2) 0. 75部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 25部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;ハ、'ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレツト） 0. 003部水 95. 893部実施例 7 実施例 4で用いた原紙 2を原紙 6とした以外は同様にして実施例 7のインクジェット記録用紙を作製した。なお、原紙 6の灰分は 1 7. 5 %であった。

実施例 8

実施例 1で用いた原紙 2を原紙 7とした以外は同様にして実施例 8のィンクジエツト記録用紙を作製した。なお、原紙 1の灰分は 9. 3 %であった。

実施例 9

実施例 1のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 6配合とした以外は同様にして実施例 9のィンクジェット記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 6配合 >

酸化澱粉 (日本食品化工社製； M S 3800 ) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC-600G2) 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、、ソアラスト 265D) 0. 1部染料（住友化学工業社製；スミライトスブラブルー） 0. 002部染料（住友化学工業社製；スミライトスブラバイオレツト） 0. 003部水 93. 395部実施例 10

実施例 5のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 7配合とした以外は同様にして実施例 10のインクジェット記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 7配合 >

酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC— 600G2) 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;ハ' フ。ラスト 265D) 0. 1部水 93. 4部実施例 1 1

実施例 1のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 8配合とした以外は同様 i して実施例 1 1のインクジェット記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 8配合 > 酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC-600G2) 3部蛍光増白剤（市販トリァゾール誘導体） 1. 0部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； T B 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレツト） 0. 003部水 92. 893部比較例 1

上記で作製した原紙 3に、サイズプレス液 1配合でサイズプレスを行ない、固形分付着量 3. 0 g Zm²のィンクジェット記録用紙を得、比較例 1のインクジェット記録用紙 1とした。なお、原紙 3の灰分は 5. 9 %であった。

比較例 2

比較例 1で用いた原紙 3を原紙 4とした以外は同様にして比較例 2のィンクジェット記録用紙を作製した。なお、原紙 4の灰分は 9. 3 %であった。

比較例 3

比較例 1で用いた原紙 3を原紙 5とした以外は同様にして比較例 3のィンクジエツト記録用紙を作製した。なお、原紙 5の灰分は 13. 0%であった。

比較例 4

実施例 1で用いたサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 8配合とした以外は同様にして比較例 4のインクジェット記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 8酉己合〉

酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 3. 5部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC-600G2) 3部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;ハ、フ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレツト） 0. 003部水 93. 393部比較例 5

比較例 4で用いた原紙 2を原紙 1とした以外は同様にして比較例 5のインクジエツト記録用紙を作製した。

比較例 6

上記で作製した原紙 2に、以下の配合でサイズプレスを行ない、固形分付着量 3. 0 g /m²のィンクジェット記録用紙を得、比較例 6のィンクジェット記録用紙とした。

<サイズプレス液 9配合 >

酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 6部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRA L) 0. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレット） 0. 003部水 93. 393部比較例 7

米国で市販されているヒューレットパッカード社の「B r i g h t

Wh i t e」を購入し、比較例 7とした。

比較例 8

日本国内で市販されているキャノン社の電子写真 ·インクジヱット共用紙である「PB用紙」を購入し、比較例 8とした。

上記により作製した実施例 1〜 1 1および比較例 1〜 8の記録用紙について、以下に記載する評価方法によって、用紙の I SO白色度、蛍光強度を測定した。この結果を表 1に示す。

1) I SO白色度

測定試料は 20 °C、 65% R Hの環境下に 24時間調湿後、 J I S P— 81 48に従ってキセノンフラッシュランプを光源に使用した日本電色工業株式会社製の PF— 10を用いて、 I SO白色度を測定した。測定は 10枚の試験片を用いて行い、試験片の表面と裏面の平均値を I so白色度とした。フルカラ一印字において、際だつ白さが要求される場合には I SO白色度で 95%以上であることが好ましい。

2) 蛍光強度測定試料は 20°C、 65 %RHの環境下に 24時間調湿後、 J I S P— 81 48に従ってキセノンフラッシュランプを光源に使用した日本電色工業株式会社製の PF_ 10を用いて、 UVカツトフィルターのある場合と無い場合について I SO白色度を測定した。蛍光強度は UVカットフィルターを使用しない I so 白色度と UVカツトフィルターを使用した場合の I SO白色度の差として表現される。測定は 10枚の試験片を用いて行い、試験片の表面と裏面の平均値を蛍光強度とした。曰常生活の中で使用される用紙については、蛍光強度は 7〜1 5% であることが好ましい。

また、インクジェット適性については、以下に記載した評価方法によって評価を行った。この結果を表 1に示す。

1) 画像耐水性

文字および昇線をキャノン社製インクジエツトプリンター B J— 420 Jで印字し、印字した部分に、蒸留水を No. 1 5の注射針で 1滴滴下し、放置乾燥後、滲みの程度を目視で評価した。なお、評価基準としては、 A：特性が良好、 B：実用上問題ない範囲で良好、 C :実用上問題有り、 D :特性が不良で示した。

2) 印字濃度

キャノン社製インクジエツトプリンター B J -420 Jを用いて、ブラックのベタパターンを印字し、放置乾燥後、光学濃度をマクベス濃度計で測定した。なお、評価基準としては、実用上 1. 2以上の濃度が好ましい。

3) 画像再現性

キャノン社製インクジエツトプリンター B J— 420 Jで日本規格協会が発行している J I S X-9201に準拠した高精細ディジタル標準画像データの N 1、並びに N4画像を印字し、放置乾燥後、印字サンプルと付属の印刷サンプルとの色相値の違いを評価した。なお、 N 1では女性の顔と手の平でのハイライト部の肌色の変化、およびグレーがかった背景での色バランスを、 N 4では金属食器とガラスにおける明部の調子と中性色の再現性を中心に評価を行った。評価基準としては、 A：特性が良好、 B ：実用上問題ない範囲で良好、 C：実用上問題有り、 D：特性が不良で示した。 I so白色度蛍光強度画像濃度耐水性画像

再現性

(%) (%)

実施例 1 98. 8 8. 1 1. 35 A A 実施例 2 100. 6 9. 4 1. 35 A A 実施例 3 101. 0 9. 9 1. 35 A A 実施例 4 101. 2 10. 2 1. 34 A A 実施例 5 100. 3 9. 2 1. 38 A A 実施例 6 95. 2 7. 3 1. 32 B B 実施例 7 102. 5 14. 8 1. 33 A A 実施例 8 96. 5 8. 3 1. 30 A B 実施例 9 98. 2 8. 2 1. 34 A A 実施例 10 97. 0 9. 7 1. 37 A B 実施例 11 95. 2 7. 5 1. 24 B A 比較例 1 93. 6 7. 5 1. 25 A C 比較例 2 94. 1 7. 4 1. 25 A C 比較例 3 92. 8 7. 5 1. 28 A C 比較例 4 90. 3 2. 8 1. 24 A D 比較例 5 92. 5 0. 3 1. 30 A D 比較例 6 98. 6 9. 0 1. 25 D A 比較例 7 107. 0 1 3. 0 1. 1 5 D A 比較例 8 84. 5 0. 2 1. 33 D C 上記の評価結果を考察すると、実施例 1〜6で明らかなように、良好な画像濃度と画像再現性を得るには、 I SO白色度が 95%以上、蛍光強度も 7%以上であることが必要なことが判る。また、実施例 7からは、蛍光強度を 15%近くまで上げてきても、画像濃度や画像再現性については飽和状態になってしまうことも判る。実施例 9ではサイズプレス配合の着色剤として顔料だけでなく染料も使えることが、実施例 10ではサイズプレス液に染料や顔料を使わなくても問題ない事が、また、実施例 1 1では蛍光増白剤も多種類使用できることが判る。比較例 1〜 5で明らかなように I S O白色度と蛍光強度の特性がどちらか規格に満たないだけで画像再現性は悪化してしまうことも判る。さらに比較例 6に示すように、カチオンの定着剤を塗工しない場合、耐水性が大きく悪化してしまう。実施例 1 2〜： I 6

組合せによる第 2の発明の特徴を明確にする目的で、以下の配合に従って、原紙 8〜1 2を作製した。

<原紙配合 8 >

パルプ； L B K P (ろ水度； 450m l、 c . s . f ) 100部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP— 1 21) 26部中性口ジンサイズ剤 ( 0本 P MC社製； CC- 167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210 ) 1部染料（ハ、 'サソ"—ルハ"ィォレツト 57 L ； BASF社製） 0 00096部歩留り向上剤 (ァライト"コ nイド社製；パーコール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライドコロイド社製；オーガノゾーブ o) 0. 1部

<原紙配合 9 >

パルプ； LBKP (ろ水度； 450m l、 c . s . f ) 100部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP-1 21) 32部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC- 167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 02部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210 ) 1. 0部染料（ハ"サソ" -ルハ"ィォレツト 57 L ； B A S F社製） 0 00096部歩留り向上剤（ァライト'、コ Pイド社製；パ一コール 57) 0. 030部歩留り向上剤（ァライト"コロイド社製；オーガノゾ一ブ O) 0. 1 5部 <原紙配合 10 >

パルプ； LBKP (ろ水度； 450ml、 c . s . f ) 100部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP-1 21) 21部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC— 167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210 ) 1. 0部染料（ハ"サソ"—ルハ、、ィォレツト 57 L ； B A S F社製） 0 00096部歩留り向上剤（ァライト"コ Pイド社製；パーコール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライドコロイド社製；オーガノゾーブ O) 0. 1部ぐ原紙配合 1 1 >

パルプ； LBKP (ろ水度； 4 50m l、 c . s . f ) 1 00部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP- 1 2 1) 1 1部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC_ 1 6 7) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光増白剤（S本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 0 2部両性澱粉 (日本 N S C社製； C a t o 3 2 1 0 ) 1. 0部染料（ハ"サソ" -ルハ"ィォレツト 5 7 L ； B A S F社製） 0 000 96部歩留り向上剤（ァライドコ Pイド社製；パーコール 5 7) 0. 0 25部歩留り向上剤（ァライドコ pイド社製；オーガノゾ一ブ o) 0. 1部

<原紙配合 1 2 >

パノレプ； LBKP (ろ水度； 4 50m l、 c . s . f ) 1 00部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP— 1 2 1) 6部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC— 1 67) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 0 2部両性澱粉 (日本 N S C社製； C a t o 3 2 1 0) 1. 0部染料（ハ"サソ" -ルィォレツト 57 L； B A S F社製） 0 000 96部歩留り向上剤（ァライドコ Pイド社製；パーコール 5 7) 0. 0 25部歩留り向上剤（ァライドコロイに社製；オーガノゾーブ O) 0. 1部上記配合の 0. 3 %スラリ一を抄幅 1， 300 mm、抄紙速度 1 50 m/m i n. で長網抄紙機により坪量 78. 4 g/m 水分 5. 0%の原紙を抄造し、これをサイズプレス用の原紙とした。

次に、以下の方法に従って実施例のインクジエツト記録用紙を作製した。実施例 1 2

上記で作製した原紙 1 1に、サイズプレス液 1配合でサイズプレスを行ない、固形分付着量 3. 0 g /m²のインクジェット記録用紙を得、実施例 1 2のインクジェット記録用紙とした。なお、原紙 1 1の灰分は 8. 9 %であった。

実施例 1 3 実施例 1 2で用いた原紙 1 1を原紙 10とした以外は同様にして実施例 13のインクジェット記録用紙を作製した。なお、原紙 10の灰分は 1 7. 2 %であつた。

実施例 14

実施例 1 2で用いた原紙 1 1を原紙 8とした以外は同様にして実施例 14のィンクジエツト記録用紙を作製した。なお、原紙 8の灰分は 1 9. 7 %であった。実施例 1 5

実施例 1 2で用いた原紙 1 1を原紙 1 2とした以外は同様にして実施例 1 5のインクジエツト記録用紙を作製した。なお、原紙 1 2の灰分は 4. 8 %であった。実施例 1 6

実施例 1 2で用いた原紙 1 1を原紙 9とした以外は同様にして実施例 16のィンクジェット記録用紙を作製した。なお、原紙 9の灰分は 22. 3%であった。上記により作製した実施例 1 2〜16の記録用紙について、用紙の I SO白色度、蛍光強度、並びにインクジェット適性は前述した評価方法により測定した。また、面強度については、以下の測定方法に従って測定を行った。この結果を表 2に示す。

1) 面強度

測定試料は 20 °C、 65 % RHの環境下に 24時間調湿後、市販の 18 mm幅セロハン接着テープ（ニチバン社製、セロテープ）を 300 gZc mの線圧で貼り付け、 1 cm/s e c. の速度で剥離した際の、テープに付着した粉の量の程度でを判定した。評価基準としては、 A：テープにほとんど粉が付かず、面強度が強い、 B：テープに僅かに粉が付着するが、実用上は問題ない、 C :テープに粉が付着し、使用条件によっては問題がある、 D：テープにかなり粉が付着し、実用上問題である、 E：テープに多量の粉が付着し使用に耐えない。表 2

上記の評価結果を考察すると、実施例 1 2〜 14で明らかなように、填料として炭酸カルシウムの灰分が 5〜20%である原紙に、蛍光増白剤、水溶性バインダーおよびカチオン性高分子定着剤を主成分とする塗工液を塗工し、かつ、塗工された紙のキセノンフラッシュランプを光源に使用して J I S P— 8148に規定される測定法により測定された I SO白色度が 95%以上、および蛍光強度が 7〜： I 5 %であることを組み合わせることにより、画像濃度が高く、耐水性と画像再現性だけでなく、面強度にも優れたィンクジュット用紙が得られることが判る。実施例 16のように炭酸カルシウムの灰分量が 20 %を越えると、耐水性、画像濃度並びに画像再現性は向上するが、面強度が大きく悪化してしまうことも明白である。さらに、実施例 1 5のように炭酸カルシウムの灰分量が 5%より低いと、面強度は維持されるものの、耐水性、画像濃度並びに画像再現性は低下してしまう。

実施例 1 7〜22および比較例 9〜： 10

組合せによる第 3の発明の特徴を明確にする目的で、以下の配合に従って、原紙 13〜14を作製した。

<原紙配合 13 >

パルプ； LBKP (ろ水度； 450m l、 c . s . f ) 100部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP— 121) 12部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC— 167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光增白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 02部両性澱粉（日本 NSC社製； C a t o 3210) 1. 0部染料（BASF社製；ハ、、サソ" -ルノ、"ィォレツト 57 L ) 0 00096部歩留り向上剤（ァライドコ πイド社製；パーコール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライドコロイド社製；オーガノゾーブ O) 0. 1部

<原紙配合 14 >

パルプ； L B K P (ろ水度； 450mし c . s . f ) 80部パルプ； D I P (ろ水度； 400m l、 c . s . f ) 20部炭酸カルシウム（奥多摩工業社製； TP— 1 21) 12部中性ロジンサイズ剤（日本 PMC社製； CC—167) 0. 4部硫酸アルミニウム 1. 4部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BUL) 0. 02部両性澱粉（日本 N S C社製； C a t o 3210) 1. 0部染料（BASF社製；ハ、、サソ"—ルハ"ィォレツト 57 L ) 0 , 00096部歩留り向上剤（ァライト"コ Pイド社製；パーコール 57) 0. 025部歩留り向上剤（ァライト、'コロイド社製；オーガノゾーブ O) 0. 1部上記配合の 0. 3 %スラリ一を抄幅 1， 300 mm、抄紙速度 1 50 m/m i n . で長網抄紙機により坪量 78. 4 g /m²、水分 5. 0 %の原紙を抄造し、これをサイズプレス用の原紙とした。

次に、以下の方法に従って実施例および比較例のインクジエツト記録用紙を作製した。

実施例 1 7

上記で作製した原紙 13に、サイズプレス液 1配合でサイズプレスを行ない、固形分付着量 3. 0 g /m²のィンクジェット記録用紙を得、実施例 1 7のインクジェット記録用紙とした。この時の原紙 13の灰分は 10. 7 %であった。実施例 18

実施例 13のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 2配合とした以外は同様にして実施例 1 8のインクジェット記録用紙を作製した。

実施例 19

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 3配合とした以外は同様にして実施例 1 9のインクジェット記録用紙を作製した。実施例 20

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 4配合とした以外は同様にして実施例 20のインクジェット記録用紙を作製した。

実施例 21

上記で作製した原紙 14に、サイズプレス液 1配合でサイズプレスを行ない、固形分付着量 3. 0 g /m²のィンクジエツト記録用紙を得、実施例 21のインクジェット記録用紙とした。この時の原紙 14の灰分は 10. 9 %であった。実施例 22

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 10配合とした以外は同様にして実施例 22のインクジエツト記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 10配合〉

酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 5部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC— 600G2) 0. 71部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製；/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレツト） 0. 003部水 93. 683部実施例 23

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合でカチオン性高分子定着剤をァクリルァミドージアリルァミン共重物に変更したサイズプレス液 1 1配合とした以外は同様にして実施例 23のインクジェット記録用紙を作製した。

くサイズプレス液 1 1配合 >

酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤

(市販ァクリルアミドージァリルァミン共重合物） 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製；/、'ソ /ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレツト） 0. 003部水 93. 393部実施例 24

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合でカチオン性高分子定着剤をジメチルァミン一ェピクロルヒドリン重縮合物に変更したサイズプレス液 1 2配合とした以外は同様にして実施例 24のインクジエツト記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 1 2配合 >

(市販ジメチルァミン一ェピクロルヒドリン重縮合物） 3部蛍光増白剤（13本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;ハ、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレツト） 0. 003部水 93. 393部実施例 25

実施例 17のサイズプレス液 1配合で蛍光增白剤をトリアゾール誘導体に変更したサイズプレス液 13配合とした以外は同様にして実施例 25のインクジエツト記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 13配合 >

酸化澱粉（日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC-600G2) 3部蛍光増白剤（市販トリァゾール誘導体） 1. 5部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;ハ、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； T B 536ブルー） 0 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレツト） 0 003部水 92. 493部実施例 26

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合で蛍光増白剤をィミダゾール誘導体に変更したサイズプレス液 14配合とした以外は同様にして実施例 26のインクジエツト記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 14配合 >

酸化澱粉 (日本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC— 600G2) 3部蛍光増白剤（市販ィミダゾール誘導体） 1. 0部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1 548バイオレット） 0. 003部水 92. 893部比較例 9

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 1 5配合とした以外は同様にして比較例 9のインクジエツト記録用紙を作製した。

<サイズプレス液 1 5配合 >

酸化澱粉 (曰本食品化工社製； MS 3800) 3部カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC— 600G2) 3部蛍光増白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 4部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、、ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； T B 536ブルー） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； TB 1548バイオレット） 0. 003部水 93. 493部比較例 1◦

実施例 1 7のサイズプレス液 1配合をサイズプレス液 16配合とした以外は同様にして比較例 10のインクジエツト記録用紙を作製した。

くサイズプレス液 1 6配合 >

カチオン性高分子定着剤（ハイモ社製； SC-600G2) 6部蛍光增白剤（日本曹達社製；ケイコール BRAL) 0. 9部カチオン表面サイス、、剤（B AS F社製;/、、'ソフ。ラスト 265D) 0. 1部着色顔料（大日精化工業社製； TB 536ブル一） 0. 004部着色顔料（大日精化工業社製； T B 1 5 4 8バイオレット） 0 . 0 0 3部水 9 2 . 9 9 3部上記により作製した実施例 1 7 ~ 2 6および比較例 9〜 1 0の記録用紙について、前述した評価方法に従って、用紙の I S O白色度、蛍光強度を測定した。この結果を表 3に示す。

また、インクジェット適性の画像再現性および面強度について、前述した評価方法に従って測定した。また、画像耐水性、並びに印字濃度については以下の測定方法に従って測定を行つた。この結果を表 4に示す。

1 ) 画像耐水性

文字および昇線をキャノン社製インクジェットプリンタ一 B J—4 2 0 Jで印字し、印字したブラックとマゼンタ部分に、蒸留水を No. 15の注射針で 1滴滴下し、放置乾燥後、滲みの程度を目視で評価した。なお、評価基準としては、 A : 特性が良好、 B ：実用上問題ない範囲で良好、 C ：実用上問題有り、 D：特性が不良で示した。

2 ) 印字濃度

キャノン社製ィンクジェットプリンター B J - 4 2 0 Jを用いて、フルカラー 4色のベタパターンを印字し、放置乾燥後、ブラックとマゼンタの光学濃度をマクべス濃度計で測定した。なお、評価基準としては、実用上 1 . 2以上の濃度が好ましい。

表 3

蛍光増白剤カチオン性 I so白色度蛍光強度高分子定着剤

種類配合量種類配合量 (%) (%) 実施例 17 ① 0. 5 ① 3. 0 99. 0 8. 1 実施例 18 ① 1. 0 ① 3. 0 100. 8 9. 5 実施例 19 ① 1. 5 ① 3. 0 101. 3 9. 9 実施例 20 ① 2. 0 ① 3. 0 101. 5 10. 3 実施例 21 ① 1. 0 ① 3. 0 98. 8 9. 6 実施例 22 ① 0. 5 ① 0. 71 99. 4 8. 7 実施例 23 ① 1. 0 ② 3. 0 101. 1 9. 8 実施例 24 ① 1. 0 ③ 3. 0 100. 5 9. 3 実施例 25 ② 1. 0 ① 3. 0 95. 8 7. 7 実施例 26 ③ 1. 0 ① 3. 0 95. 1 7. 4 比較例 9 ① 0. 4 ① 3. 0 93. 9 5. 6 比較例 10 ① 0. 9 ① 6. 0 94. 6 6. 8 蛍光増白剤：①ジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体

②トリアゾール誘導体、 ③ィミダゾール誘導体カチオン性高分子定着剤：

①ポリビニールアルコール一カチオンモノマ一グラフト重合物

②ァクリルァミドージアリルァミン共重合物

③ジメチルァミンーェピクロルヒドリン重縮合物

表 4

画像濃度画像 AS水性画像面強度

BLACK MAGENTA BLACK MAGENTA 再現性実施例 17 1 . 35 1. 20 A A A A 実施例 18 1 . 35 1. 21 A A A A 実施例 19 1 . 35 1. 21 A A A A 実施例 20 1 . 34 1. 20 A B A A 実施例 21 1 . 30 1. 20 A A A A 実施例 22 1 . 30 1. 19 C C B A 実施例 23 1 . 25 1. 20 B C A A 実施例 24 1 . 28 1. 21 B c A A 実施例 25 1 . 27 1. 19 A B B A 実施例 26 1 . 25 1. 18 A B B A 比較例 9 1 . 28 1. 17 C D C A 比較例 10 1 . 34 1. 20 A A C D 上記の評価結果を考察すると、実施例 1 7〜 2 0で明らかなように、塗工液の蛍光増白剤がジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体（A) であり、かつ、カチオン性高分子定着剤がポリビニールアルコール一カチオンモノマーグラフト重合物（B ) であり、固形分塗工量の混合比 A： Bが 1 ： 6〜2 ： 3の範囲にある条件では I S O白色度、蛍光強度も高く、インクジェット適性においては画像濃度や耐水性に優れる。しかし、比較例 9に見られるように、蛍光増白剤の濃度が低くて、上記範囲から外れると、 I S O白色度だけでなく蛍光強度も大きく低下する。この現象は比較例 1 0に見られるように、それぞれが高濃度の場合でも、逆に定着剤のカチオン基により蛍光増白剤が失活してしまうので同様の現象が発生してしまう。実施例 2 2では逆にカチオン性高分子定着剤の濃度が低くて上記範囲を外れた場合であるが、この時は耐水性が悪化し始める。さらに、実施例 2 3及び 2 4では蛍光増白剤の種類を変更しているが、この場合は画像濃度と耐水性のバランスが多少崩れる。実施例 2 5及び 2 6ではカチオン性高分子定着剤の種類を変更しているが、 I S O白色度、蛍光強度が低下傾向となり、画像濃度も悪化し始める。これらの結果は、蛍光増白剤がジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体であり、かつ、カチオン性高分子定着剤がポリビニールアルコール一カチオンモノマ一グラフト重合物の組合せで、さらに、固形分塗工量の混合比 A： Bを 1 ： 6〜2 ： 3の範囲内にいれることにより、 I S O白色度、蛍光強度、並びにインクジエツト適性に対して最も好ましいインクジエツト用紙が得られることを明確に示している。

産業上の利用可能性

本発明のィンクジェット記録用紙は、木材パルプを主原料とした中性原紙に、水溶性バインダーおよびカチオン性高分子定着剤を主成分とする塗工液を塗工したインクジェット記録用紙であり、かつ、塗工された紙のキセノンフラッシュランプを光源に使用して J I S P - 8 1 4 8に規定される測定法により測定された I S O白色度が 9 5 %以上、および蛍光強度が 7〜 1 5 %であることを特徴とすることにより、用紙の I S O白色度が高められ、普通紙タイプのインクジエツト記録用紙でありながら、記録した画像の画像濃度、色再現性に優れ、さらに印字部の耐水性があるィンクジエツト記録用紙を提供することができる。第 2の発明では、上記条件に填料として炭酸カルシウムを用レ、、灰化処理を 5 0 0 °C、 4時間とした以外は J I S P— 8 1 2 6に準じた原紙灰分が 2 0 %以下の特徴を組み合わせることにより、上記のインクジエツト特性を維持しながら、面強度の高いィンクジェット記録用紙を提供することができる。

第 3の発明では、塗工液中の蛍光増白剤（A) をジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体に、さらにカチオン性高分子定着剤（B ) をポリビニールアルコ一ルーカチオンモノマーグラフト重合物に特定し、その固形分塗工量の混合比 A： Bが 1 ： 6 ~ 2 ： 3の範囲にあることを組み合わせることにより、 I S O白色度が高く、面強度が高いと共に、記録した画像の画像濃度、色再現性に優れ、さらに印字部の耐水性があるインクジエツト記録用紙を提供することができる。

Claims

請求の範囲

1. 木材パルプを主原料とした中性原紙に、蛍光増白剤、水溶性バインダーおよびカチオン性高分子定着剤を含む塗工液を塗工して得られたィンクジヱット記録用紙であり、かつ、塗工された紙のキセノンフラッシュランプを光源に使用して J I S P— 8 1 4 8に規定される測定法により測定された I S O白色度が 9 5 %以上、および蛍光強度が 7〜1 5 %であるインクジェット記録用紙。

2. 前記請求項 1記載のインクジェット記録用紙において、中性原紙が、填料として炭酸カルシウムを用いて抄紙され、灰化処理を 5 0 0 °C、 4時間とした以外は J I S P _ 8 1 2 6に準じた原紙灰分が 5〜 2 0 %であるィンクジェット記録用紙。

3. 前記請求項 1記載のィンクジヱット記録用紙において、塗工液の蛍光増白剤がジアミノスチルベン一ジスルフォン酸誘導体（A) であり、かつ、カチオン性高分子定着剤がポリビニールアルコール一力チオンモノマーグラフト重合物 ( B ) であり、固形分塗工量の混合比 A： B力 1 ： 6〜2 ： 3の範囲にあるインクジエツト記録用紙。

4. 前記塗工液が抄紙機のオンマシンサイズプレス装置を用いて塗工される請求項 1記載のィンクジエツト記録用紙。

5. 木材パルプが古紙パルプを含有したものであることを特徴とする請求項 1 記載のィンクジヱット記録用紙。