明 細 書 . 3 —ァ ミ ノ 一 2—ヒ ド πキシー 1一プロパノール誘導体の製造法 技術分野
本発明は、 医薬品中間体として有用な下記一般式 (2) で表される 3 一アミノー 2—ヒ ドロキシ一 1一プロパノール誘導体及びこれから誘導 される下記一般式 (5) で表されるォキサゾリジノ ン誘導体を効率的に 製造する方法に関する。
式中、 R' は、 アルキル基、 ァラルキル基又はァリール基を表す。
R2 、 R3 は、 独立して、 水素原子又はアミノ基保護基を表す。 ただ し、 及び R3 が同時に水索原子である場合を除く。
特に、 光学活性な 3—アミノー 2—ヒ ドロキシ一 1一プロパノール誘 導体及びこれから誘導されるォキサゾリジノン誘導体は、 H I Vプロテ ァーゼ阻害剤を製造するための中間体として有用である。
背景技術
—般式 ( 2 ) で表される 3—アミノー 2—ヒ ドロキジ一 1一プロパノ —ル誘導体及びこれから誘導される一般式 ( 5 ) で表されるォキサゾリ ジノ ン誘導体の製造方法としては、 これまで以下の方法が知られていた。
(ィ) レーアスコルビン酸又は D—ィ.ソァスコルビン酸からアジド化 合物経由で製造する方法 (ブレチン ' ド ' ラ ' ソシェテ 'キミキュー ' ド - フランス (B u l l e t i d e l a S o c i e t e C h i m i q u e d e F r a n c e) 1 2 9卷、 5 8 5頁 (1 9 9 2年) 。
(n) 三塩化バナジウムと亜鉛を用いて、 パラホルムアルデヒ ドと Ν ― トシルバリナ一ルをカップリ ングさせる方法 (テトラへ'ドロン (T e t r a h e d r o n) 4 8卷、 2 0 6 9頁 ( 1 9 9 2年) 。
(ハ) N— (ベンジルォキシカルボニル) ァリルアミ ン誘導体のョー ドシクロカルバミ レーションを用いて合成する方法 (テトラへドロンレ ターズ (T e t r a h e d r o n L e t t e r s) 2 5卷、 5 0 7 9 頁 ( 1 9 8 4年) ) 。
しかしながら、 上記方法のうち、 (ィ) のアジド化合物を使用する方 法は、 高価な試薬を必要とし、 多段階の工程を必要とする欠点を有して いた。 また、 (ハ) の (ベンジルォキシカルボニル) ァリルアミ ン 誘導体を使用する方法も、 高価な試薬を必要とし、 多段階の工程を必要 とする欠点を有していた。 更に、 (口) の三塩化バナジウムを使用する 方法は、 工程は短いものの、 還元剤として用いなければならない三塩化 バナジウムが比較的高価であり、 しかも 3—アミノー 2—ヒ ドロキシー 1一プロバノール誘導体の合成例として当該文献に唯一記載されている N— トシルバリナ一ルに適用した場合、 立体選択性が殆どない欠点を有 していた。
以上のように、 これまでの方法は、 3—アミ ノー 2—ヒ ドロキシー 1
—プロパノール誘導体及びこれから誘導されるォキサゾリ ジノン誘導体 の工業的製造法としては解決しなければならな L、欠点が多く、 工業的に 適用可能な効率的かつ経済的な方法ではなかった。 発明の開示
本発明は、 上記現状に鑑み、 3—アミノー 2—ヒ ドロキシー 1一プロ パノール誘導体及びこれから誘導されるォキサゾリジノ ン誘導体の効率 的で経済的に傻れた製造法を提供することを目的とするものである。 本発明者らは、 鋭意研究の桔果、 低原子価チタンを用いて、 アミノ基 が保護されたァミノアルデヒ ド誘導体とホルムアルデヒ ドとをへテロ力 ップリ ングさせることにより、 短工程で目的とする 3—アミノー 2—ヒ ドロキシー 1—プロパノール誘導体を得ることを見いだし、 また、 アミ ノアルデヒ ド誘導体のァミノ基保護基がベンジルォキシカルボニル基、 t一ブトキシカルボニル基等のエステル基であるときには、 更に、 得ら れたカップリ ング生成物を塩基で処理することにより 4一置換一 5—ヒ ドロキシメチルォキサゾリジノン誘導体が得られることを見いだし、 本 発明を完成した。
即ち、 本発明の一つは、 一般式 ( 1 ) ;
(式中、 R 1 は、 アルキル基、 ァラルキル基又はァリール基を表す。 ' R 8 、 R 3 は、 独立して、 水素原子又はアミノ基保護基を表す。 ただし
R2 及び R, が同時に水素原子である場合を除く。 ) で表されるアミ.ノ アルデヒ ド誘導体を、 低原子価チタンを用いて、 ホルムアルデヒ ドとへ テロカップリ ングさせて、 一般式 ( 2 ) ;
(式中、 R l 、 R2 、 R8 は前記と同じ。 ) で表される 3—アミ ノー 2 —ヒ ドロキシ— 1 一プロパノール誘導体を製造する方法である。
また、 本発明の他の一つは、 一股式 ( 3 ) ;
(式中、 R1 は、 前記と同じ。 は、 エステル基を表す。 ) で表され るァミノアルデヒ ド誘導体を、 低原子価チタンを用いて、 ホルムアルデ ヒ ドとへテロカップリ ングさせることにより一般式 ( 4 ) ;
(式中、 R
1 、 R
4 は前記と同じ。 ) で表されるアルコール誘導体とし 更にこれを塩基で環化することにより一般式 (5) ;
(式中、 R' は前記と同じ。 ) で表されるォキサゾリジノン誘導体を製 造する方法である。
上記一般式 ( 1 ) 等における R1 は特に限定されるものではなく、 例 えば、 メチル基、 ェチル基、 イソプロピル基等のアルキル基;ベンジル 基、 /3—フヱニルェチル基、 3—フ 1ニルプロピル基等のァラルキル基 フエニル基、 p—ヒ ドロキシフエニル基、 m—クロ口フエニル基等のァ リ一ル基等を挙げることができる。
上記一般式 (1) 等における Rs 、 Rn は、 独立して、 水素原子又は アミ ノ甚保護基を表す。 本発明においては、 Rz 及び R3 がともに水素 原子である場合を除く。
上記アミノ基保護基は特に限定されるものではなく、 例えば、 プロテ クティブ ' グルーブス ' イン 'オーガ二ック · シンセシス、 第 2版 (P r o t e c t i v e G r o u s i n O r g a n i c S y n t h e s i s, 2 n d E d · ) 、 テオドラ ' ダブリュ. グリーン (Th e o d o r a W. G r e e n) 著、 ジョ ン ' ウィ リ ー ' アン ド ' サ ンズ (JOHN WI LEY & SONS) 出版、 3 0 9〜 3 8 4頁'
(1 9 9 0年) に記載されている、 ベンジルォキシカルボニル基、 ホル
ミル基、 ァセチル基、 ト リ フルォロアセチル基、 ベンジル基、 フタルイ ミ ド基、 ト シル基、 t —ブトキシカルボニル基、 エ トキンカルボニル基、 ベンゾィル基等の各種の保護基等を挙げることができる。 なかでも、 ベ ンジルォキシカルボ二ル甚、 t 一ブトキシカルボニル基、 エ トキンカル ボニル基等のエステル基; ァセチル基、 ベンゾィル基等のァシル基 ; フ タルイ ミ ド基等が好適に用いられる。
上記一般式 ( 3 ) 等における R 4 はエステル基を表す。 上記エステル 基としては特に限定されるものではなく、 例えば、 ベンジルォキシカル ボニル基、 t 一ブトキシカルボニル基、 エ トキンカルボ二ル基等を挙げ ることができる。 なかでも、 ベンジルォキシカルボニル基、 t 一ブトキ シカルボニル基が好適に用いられる。
—股式 ( 1 ) で表される化合物及び一般式 ( 3 ) で表される化合物の 調製方法としては特に陧定されず、 例えば、 アミ ノ酸のアミノ基を通常 の方法で保護した後、 更にカルボ二ル基をエステル化し、 これを遼元す る方法、 又は、 アミ ノ基を保護したアミ ノ酸のカルボニル基をいつたん アルコールまで還元した後、 アルデヒ ドに酸化する方法等を挙げること ができる。
一般式 ( 1 ) で表される化合物及び一股式 ( 3 ) で表される化合物の カップリ ング反応に用いるホルムアルデヒ ドとしては、 例えば、 パラホ ルムアルデヒ ド、 ホルマリ ン、 トリオキサン、 ポリオキシメチレン等を 利用することができる。 本発明の製造法においては、 上記ホルムアルデ ヒ ドは、 一般式 ( 1 ) で表される化合物又は一般式 ( 3 ) で表される化 合物に対して、 1〜 5 0 モル当 S、 好ましく は 1 0〜 2 0 モル当量用い るのがよい。
本発明で使用される低原子価チタンは、 例えば、 T i C 1 ♦ 又は T i C 1 3 を、 Z n、 Z n— C u、 M g又は A 1を用いて本発明の反応系中
で還元することにより生成したものをそのまま用いることができる。 -本 発明においては、 上記 T i C 14 又は T i C 1 a は、 一般式 (: 1 ) で表 される化合物又は一般式 (3) で表される化合物に対して 0. 1〜5モ ル当量、 好ましくは 0. 5〜 3モル当量、 更に好ましくは 1〜 2モル当 量用いるのがよい。
また本発明においては、 Z n、 Z n— C u、 Mg、 A 1 は、 一般 式 ( 1 ) で表される化合物又は一般式 (3) で表される化合物に対して 1〜 6モル当量、 好ましくは 2〜 3モル当量用いるのがよい。
本発明で使用される反応溶媒は特に限定されるものではなく、 例えば、 THF (テトラヒ ドロフラン) 、 DME (1, 2—ジメ トキシェタン) 、 ジォキサン、 塩化メチレン、 クロロホルム、 酢酸ェチル等の非プロ トン 性溶媒等を好適に用いることができる。 これらの溶媒の使用量は、 一般 式 (1) で表される化合物又は一般式 (3) で表される化合物の饞度が 1〜2 0 w/v%、 好ましくは 3〜1 0 w/v %となるように用いるの がよい。
本発明において、 ホルムアルデヒ ドとしてパラホルムアルデヒ ドを用 い、 低原子価チタンとして T i C 1 « 及び Z nを用いる反応操作例とし ては、 例えば、 パラホルムアルデヒ ドの THF溶液に、 一 5 0〜0eC、 好ましくは一 3 0〜一 1 0てで、 T i C 1 , と Z nとを順に加えた後、 室温で、 一般式 (1 ) で表される化合物又は一般式 (3) で表される化 合物の THF溶液をゆつく り加えることにより行うことができ、 また別 の反応操作例としては、 例えば、 パラホルムアルデヒ ドと Znとの TH F溶液に、 一般式 (1) で表される化合物又は一般式 (3) で表される 化合物の THFi^液と T i C 1 , とを、 — 1 0〜 4 0て、 好ましくは 0 〜 3 0 °Cで同時にゆつく り加えることにより行うことができる。
本発明における上記反応の後の後処理としては特に限定されず、 例え
ば、 上記反応操作の後、 重曹水でクェンチした後、 不溶物を ¾過によつ て除き、 通常の抽出、 涯縮後カラムクロマトゃ晶析等によって行うこと ができる。
上記反応温度、 試剤の添加方法、 後処理等は必ずしもこのような方法 に限定されるわけではなく、 本発明はその他の種々の方法を用いて行う ことができる。
一般式 ( 1 ) で表される化合物又は一般式 (3 ) で表される化合物が 光学活性な化合物である場合には、 本発明により生成される一般式 (2 ) で表される化合物又は一般式 (4 ) で表される化合物は、 いわゆるスレ ォ又はエリス πで表される 2種の立体構造を有する。 この場合の立体選 択性は、 一般式 ( 1 ) で表される化合物又は一般式 (3 ) で表される化 合物の構造や反応条件により変化するが、 本発明においては、 通常、 ェ リス口体が侵先的に生成する傾向がある。
例えば、 一般式 ( 1 ) で表される化合物として L一 N— (ベンジルォ キシカルボニル) フヱニルァ ニナールを用いた場合、 一般式 (2 ) で 表される化合物としてエリス口体である (2 S , 3 S ) - 3 - (ベンジ ルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4一フエニルブタン一 1 , 2—ジオール が優先的に得られてくる傾向にあり、 この化合物は H I Vプロテア一ゼ 阻害剤中間体として有用な化合物である。
本発明におけるカップリ ング反応において生成した一般式 (4 ) で表 される化合物は、 塩基で処理した後、 分子内で環化反応を起こさせるこ とにより、 容易に一般式 ( 5 ) で表される 4一置換一 5—ヒ ドロキシメ チルォキサゾリ ジノ ン誘専体に変換することができる。 上記反応におけ る塩基としては特に限定されず、 例えば、 水素化ナトリウム、 ナトリウ ムメ トキシ ド、 ナト リウムエトキシド、 カリウム tーブトキシ ド、 水酸 化ナトリウム、 水酸化力リウム等を挙げることができる。 上記塩基の使
用量は、 一般式 (4 ) で表される化合物に対して 0. 1〜 3モル当量が よく、 好ましぐは 1〜 2モル当 Sである。
上記現化反応における反応溶媒は、 用いる塩基に応じて選択すること ができる力、'、 例えば、 塩基が水素化ナトリウムの場合には、 THF、 D ME、 ジォキサン等の非プロ トン性溶媒が好ましく、 塩基が水酸化ナト リウム、 水酸化カリウム等の場合には、 水を単独で用いるか、 水とメタ ノール、 エタノール、 THF等の有機溶媒との混合物を用いるか、 又は、 メタノール、 ェタノール等のアルコール類を単独で用いるのが好ましい 上記反応溶媒の量は、 一般式 (4 ) で表される化合物の濃度が 1〜 3 0 w/v 好ましくは 5〜 2 0 w/v%となるようにするのがよい。 上記環化反応における反応 '¾度は、 一 2 0 ~ 5 0 °C、 好ましくは一 1 0〜 3 0てがよい。
本発明における上記反応の後の後処理としては特に限定されず、 例え ば、 上記反応操作の後、 塩化アン乇ニゥム等でタエンチした後、 通常の 抽出、 濃縮後、 カラムクロマト又は晶析により、 目的物質を単離、 精製 することができる。
上記反応温度、 試剤の添加方法、 後処理等は必ずしもこのような方法 に限定されるわけではなく、 本発明はその他の種々の方法を用いて行う ことができる。 発明を実施するための最良の形態
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、 もとより本発 明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例 1
( 2 S, 3 S ) - 3 - (ベンジルォキシカルボニルァミ_ノ) 一 4ニフ ェニルブタン一 1, 2—ジオールの製造
パラホルムアルデヒ ド 1 5 g ( 5 0 0 mm o 1 ) と T H F 1 5 0 m.1 からなる溶液に一 3 0てで1 1 じ 1 » 4. 1 4 m lをゆっ く り加え、 更 に亜鉛粉末 4. 9 gを加えた。 4 0分かけて室温まで昇温した後、 L一 N— (ベンジルォキシカルボニル) フユ二ルァラニナール 7. 1 g (2 5 mmo 1 ) を THF 5 0 m 1 に溶解した溶液を 2時間かけて滴下した。 滴下終了後、 更に 2 0分 *拌した後、 飽和重曹水 5 0 m 1を反応液に加 え、 室温で 1 0時間攪拌した後、 不溶物を濂過した。 THFを減圧濃縮 により除去し、 塩化/チレンで抽出した。 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 ¾別、 減圧濃縮することにより油状物を 6. 0 9 3 g得た。 これを酢酸 ェチルから晶析精製し、 (2 S, 3 S) — 3— (ベンジルォキシカルボ ニルァ ミ ノ) 一 4一フエニルブタン一 1 , 2—ジォ一ル 1. 6 8 g
( 5. 3 7 mmo 1、 収率 2 1. 7 %) を得た。
Ή-NMR (CDC l e ) ά/p pm : 2. 8 0 - 2. 9 2 (m, 2 H) , 3. 0 5 - 3. 2 0 (m, 2 H) , 3. 3 5 - 3. 4 8 (m,
1 H) , 3. 5 5 - 3. 7 2 (m, 2 H) , 3. 8 5— 3. 9 2 (m,
1 H) , 4. 8 2 (b r d, 1 H, 7. 8 H z) , 4. 9 8 - 5. 1 0
(m, 2 H) , 7. 1 5 - 7. 3 8 (m, 1 0 H)
I R (KB r) cm-1 : 3 3 2 1 , 1 6 8 8. 1 5 4 5, 1 2 6 7.
1 0 6 1 , 1 0 2 6 実施例 2
( 2 S, 3 S) - 3 - (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ ェニルブタン一 1, 2—ジオールの製造
パラホルムアルデヒ ド 7. 5 g ( 2 5 0 mmo 1 ) 、 亜鉛 8. 1 8 g ( 1 2 5 mm o 1 ) 、 TH F 8 6 m 1からなる溶液に 2 5ででメタンス ルホン酸 0. 4 8 g ( 5 mmo 1 ) を添加し、 2 5 °Cで 2時間攪拌した,
L - N - (ベンジルォキシカルボニル) フエ二ルァラニナール 7. 1- g ( 2 5 mm o 1 ) と T H F 5 6 m 1からなる溶液と T i C し 6. 8 8 m l (6 2. 5 mmo 1 ) とを内温を 2 0〜2 5 °Cにコントロールしな がら、 同時に 3時間かけてゆつく り加えた。 更に内温 2 0〜2 5 °Cで 1 時間攢拌した後、 重曹 3 1. 5 gと 7 0 m 1の水を反応液に加え、 室温 で 1 0時間攪拌した後、 分液した。 水層を更に酢酸ェチル 1 0 0 m 1で 抽出し、 合わせた有機層を無水硫酸ナ ト リウムで乾燥後、 攄別、 減圧饞 縮することにより油状物を 8. 6 g得た。 これをシリカゲルカラムクロ マ トグラフィー (へキサン 酢酸ェチル = 3Z 1 ) で精製することによ り、 (2 S, 3 S) — 3— (ベンジルォキンカルボニルァミ ノ) _ 4一 フェニルブタン一 1 , 2—ジオール 3. 2 3 g ( 1 0. 2 5 mm o 1、 収率 4 1 %) を得た。
生成物のスぺク トルデータは、 実施例 1 と一致した。 実施例 3
( 2 S, 3 S) — 3— (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ 三ニルブタン一 1 , 2—ジオールの製造
T i C 1 * 0. 4 9 4 m l と THF 2 O m lからなる溶液に一 2 0 eC で Z n 1. 2 gを加えたのち、 3 0分かけて室温まで昇温させ、 パラホ ルムアルデヒ ド 1. 8 0 gを加えた。 L一 N— (ベンジルォキシカルボ ニル) フェニルァラニナール 0. 8 4 9 g ( 3 mmo 1 ) と THF 2 5 m 1からなる溶液を 1時間かけて滴下した。 更に 3時間室温で搜拌した 後、 飽和重曹水 3 0 m 1を反応液に加え、 室温で 1 0時間攢拌した後、 不溶物を據過した。 THFを減圧濃縮により除去し、 塩化メチレンで抽 出した。 無水硫.酸ナ ト リウムで乾燥後、 濂別、 減圧濃縮することにより. 0. 9 0 2 gの油状物を得た。 これを酢酸ェチルから晶析精製し、 ( 2
S, 3 S) — 3— (ベンジルォキシカルボニルァ ミ ノ) 一 4ーフ ヱニル ブタ ン一 1, 2—ジオール 0. 3 8 8 g ( l . 2 3 mm o l、 収率 4 1. 0 %) を得た。
生成物のスぺク トルデータは、 実施例 1 と一致した。 実施例 4
(2 R, 3 R) 3— (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ)—一 4—フ ェニルブタン一 1, 2—ジオールの製造
L-N- (ベンジルォキンカルボニル) フエ二ルァラニナール 7. 1 g ( 2 5 mm o 1 ) の代わりに D— N— (ベンジルォキシカルボニル) フエ二ルァラニナール 7. 1 g (2 5 mm 0 1 ) を用いて実施例 1 と同 様な反応を行い、 酢酸ェチルで晶析精製したところ、 (2 R, 3 R) - 3— (ベンジルォキシカルボニルァミノ) 一 4一フエニルブタン一 1 , 2—ジオール 1. 8 8 6 g (5. 9 81111110 1、 収率 2 3. 9 %) を得 た。
Ή-NMR (G D C 1 a ) δ/ρ p m: 2. 8 Q - 2. 9 2 (m. 2 H) , 3. 0 5— 3. 2 3 (m, 2 H) ,. 3. 3 5 - 3. 5 0 (m, 1 H) , 3. 5 3 - 3. 7 2 (m, 2 H) , 3. 8 5 - 3. 9 0 (m, 1 H) , 4. 8 2 (b r d, 1 H, 7. 8 H z ) , 4. 9 8 - 5. 1 2 (m, 2 H) , 7. 1 5 - 7. 3 8 (m, 1 0 H)
I R (KB r) c m-1 : 3 3 2 0 , 1 6 9 0 , 1 5 4 5 , 1 2 6 9, 1 0 6 0, 1 0 2 5 実施例 5
(2 R, 3 R) - 3 (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ ニルブタン一 1 , 2—ジオールの製造
L一 N— (ベンジルォキシカルボニル) フエ二ルァラニナール 7. 1 g ( 2 5 mm o 1 ) の代わりに D— N— (ベンジルォキシカルボニル) フヱ二ルァラニナール 7. 1 g ( 2 5 mm 0 1 ) を用いて実施例 2 と同 様な反応を行い、 シリカゲルカラムクロマトグラフィー (へキサン 酢 酸ェチル = 3 1 ) で精製することにより、 (2 R, 3 R) 一 3— (ベ ンジルォキシカルボニルァミノ) 一 4ーフヱニルブタン一 1 , 2—ジォ ール 3. 2 3 g ( 1 0. 2 5 mmo 1、 収率 4 1 % を得た。
生成物のスぺク 卜ルデータは、 実施例 4と一致した。 実施例 6
(2 S, 3 S) - 3 - (_ t— _ブトキシカルボニルァミノ) 一 4一フエ ニルブタン一 1, 2—ジオールの 造
パラホルムアルデヒ ド 6 g ( 2 0 0 mmo 1 ) 、 亜鉛 6. 5 4 g ( 1 0 0 mm o 1 ) 、 THF 5 0 m 1からなる溶硖に L一 N— ( t—ブトキ シカルボニル) フェニルァラニナール 4. 9 9 g ( 2 0 mmo 1 ) と T HF 5 0 m lからなる溶液と T i C し 5. 5 m l ( 5 0 mmo 1 ) と を内温を 1 0〜 1 5てにコントロールしながら、 同時に 2時間かけてゆ つく り加えた。 更に内温 1 5〜 2 0 °Cで 2時間携拌した後、 重曹 2 0 g と水 1 0 0 m 1からなる溶液に反応液を加え、 室温で 1 0時間攪拌した 後、 濾過した。 濾液を分液後、 水層を更に酢酸ェチル 1 0 0 m lで抽出 し、 合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 ¾別、 減圧濃縮す ることにより油状物を 6. 9 6 g得た。 これをシリカゲルカラムクロマ トグラフィ一 (へキサン Zァセトン = 3 1 ) で精製することにより、 ( 2 S, 3 S) — 3— ( t一ブトキシカルボニルァミ ノ) 一 4一フエ二 ルブタン一 1 , 2—ジオール 1. 9 7 g ( 7 mm o 1、 収率 3 5 %) を 得た。
Ή - NMR ( C D C 1 a ) 5 / p p m: 1. 3 5 ( s , 9 H) , 2 . 8 0 - 3. 1 5 (m, 2 H) . 3. 3 4 - 3. 4 5 (m, 1 H) , 3 . 6 0 - 3. 7 2 Cm, 2 H) , 3. 8 0 - 3. 9 0 (m, 1 H) , 4 . 5 0 (b r s, 1 H) , 7. 1 5 - 7. 4 0 (m, 5 H)
I R (K B r ) c m-1 : 3 3 6 0 , 1 6 9 0, 1 5 2 5 , 1 1 7 0 , 1 0 1 5
実施例 7
( 2 R, 3 R) 一 3— ( t一ブトキシカルボニルァミ ノ) 一4一フエ ニルブタン一 1 , 2—ジオールの製造
L-N- ( tーブトキシカルボニル) フ i二ルァラニナール 4. 9 9 gの代わりに D— N— ( t—ブトキシカルボニル) フヱニルァラニナ一 ル 4. 9 9 g ( 2 0 mm 0 1 ) を用いて実施例 6 と同様な反応を行い、 シリカゲルカラムクロマ トグラフィ一で分離することにより、 (2 R, 3 R) 一 3— ( t—ブトキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ iニルブタン 一 1, 2—ジオール 1. 8 5 g (6. 5 &mmひ 1、 収率 3 2. 9 %) を得た。
Ή - NMR ( C D C 1 a ) δ / p p m : 1. 3 5 ( s , 9 H) , 2. 8 0 - 3. 1 6 (m, 2 H) , 3. 3 5 - 3. 4 5 (m, 1 H) , 3. 6 0 - 3. 7 3 (m, 2 H) . 3, 8 0 - 3. 9 0 (m, 1 H) , 4. 5 0 (b r s , 1 H) , 7. 1 5 - 7. 4 0 (m, 5 H)
I R (KB r) cm"1 : 3 3 6 0 , 1 6 9 0 , 1 5 2 5 , 1 1 7 0, 1 0 1 5 実施例 8
( 4 S, 5 S) - 5—ヒ ドロキンメチルー 4ーフヱニルメチルォキサ ゾリ ジノ ンの製造
( 2 S, 3 S ) - 3 - (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ ェニルブタン一 1 , 2—ジオール 4 0 0 mg ( 1. 2 7 mm o 1 ) を T H F 2 O m l に溶解し、 0 eCに冷却した。 6 0 %水酸化ナ ト リ ウム 7 6. 2 mg ( 1. 9 1 mmo 1 ) を反応波に添加し、 室温に戻しなが ら更に 3 0分換拌した後、 飽和塩化ァンモニゥム水 5 0 m lを加え、 酢 酸ェチルで抽出した。 硫酸ナ トリゥムで乾燥後、 攄別、 減圧濃縮するこ とにより油状物を 2 8 5 mg得た。 これをシリカゲルカラムクロマ トグ ラ フ ィ 一 (へキサン 酢酸ェチル = 2 / 1 ) で精製するこ とによ り、 (4 S, 5 S) — 5—ヒ ドロキシメチルー 4—フエ二ルメチルー 2 一ォキサゾリ ジノ ン 1 6 9. 1 m g ( 0. 8 2 mm o 1、 収率 6 5 %) を結晶として得た。
^ - MR (DM S O - d e ) δ / p p m : 2. 6 6 , 2 . 9 1 ( 2 d d, 2 H. J = 1 3. 5, 5. 5 及び 8. 5 H z) , 3. 6 3 (m, 2 H) , 4. 1 3 (d t , 1 H, J = 5. 5 , 8. 5 及び
8 H z) , 4. 5 2 (d t , 1 H, J = 8 及び 5 H z) , 5. 0 0 (s, 1 H) , 7. 1 5 - 7. 3 3 (m, 5 H) , 7. 5 0 (b r s , 1 H)
I R (KB r ) c m"1 : 3 3 4 0. 3 2 6 0. 1 7 2 5 , 1 0 4 0 実施例 9
J_4 S, 5 S ) 一 5—ヒ ドロキシメチルー 4—フエニルメ ル^!キサ ゾリ ジノ ンの製造
( 2 S , 3 S) — 3— (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ ェニルブタン一 1, 2—ジオール 4 0 0 m g ( 1. 2 7 mm o 1 ) を T HF 2 0 m lに溶解し、 0 に冷却した。 t—ブトキンカリウム 1 7 1 m g ( 1. 5 2 mmo 1 ) を反応液に添加し、 室温に戻しながら更に 3
0分攪拌した後、 飽和塩化ァンモニゥム水 5 0 m lを加え、 酢酸ェチル で抽出した。 硫酸ナ ト リ ゥムで乾燥後、 濂別、 減圧濃縮することにより 油状物を 2 9 0 m g得た。 これをシリ力ゲルカラムク口マ トグラフィ一 (へキサン/酢酸ェチル = 2/ 1 ) で精製することにより、 (4 S, 5 S ) 一 5—ヒ ドロキシメチル一 4ーフェニルメチルォキサゾリ ジノ ン 2 2 5. 9 mg ( 1. 0 9 mmo 1、 収率 8 6 %) を結晶として得た。 生成物のスぺク トルデータは、 実施例 8と一致した。 実施例 1 0
( 4 S , 5 S ) 一 5—ヒ ド σキシメチルー 4—フエニルメチルォキサ ゾリ ジノ ンの製造
( 2 S, 3 S) — 3— (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ ェニルブタン一 1 , 2—ジオール 4 0 0 mg ( l . 2 7 mmo l ) の代 わりに、 ( 2 S, 3 S) — 3— ( t一ブトキシカルボニルァミ ノ) 一 4 一フエニルブタン一 1 , 2—ジオール 4 3 4 mg (1. 2 7 mm o 1 ) を用いて、 実施例 9 と同様の反応を行い、 シリカゲルカラムクロマ トグ ラ フ ィ ー (へキサン 齚酸ェチル = 2 1 ) で精製する こ とによ り、 (4 S, 5 S) — 5—ヒ ドロキンメチルー 4ーフ i二ルメチルォキ サゾリ ジノ ン 1 8 3 mg ( 0. 8 8 7 mmo 1、 収率 7 0 %) を結晶と して得た。
生成物のスぺク トルデータは、 実施例 8と一致した。 実施例 1 1
( R, 5 R) — 5—七 ドロキシメチルー 4一フエニルメチルォキサ ゾリ ジノ ンの製造
( 2 S , 3 S) — 3— (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4ーフ
ェニルブタン一 1 , 2—ジォ一ル 4 0 0 mg ( 1. 2 7 mm o 1 ) の代 わりに、 ( 2 R, 3 R) 一 3— (ベンジルォキシカルボニルァミ ノ) 一 4一フエニルブタン一 1 , 2 —ジオール 4 0 0 m g ( 1. 2 7 mm Ο 1 ) を用いて、 実施例 9 と同様の反応を行い、 シリカゲルカラムクロ マトグラフィー (へキサン/酢酸ェチル 2/ 1 ) で精製することによ り、 (4 R, 5 R) — 5—ヒ ドロキシメチルー 4一フエ二ルメチルォキ サゾリ ジノ ン 1 8 3 mg ( 0. 8 8 7 mmo 1、 収率 7 0 %) を結晶と して得た。
Ή - NMR (DM S O - d « ) ό /p p m : 2. 6 5 , 2. 9 0 ( 2 d d , 2 H, J = 1 3. 5 , 5 , 5 及び 8. 5 H z) , 3. 6 2 (m, 2 H) , 4. 1 3 (d t, 1 H, J = 5. 5, 8. 5 及び
8 H z) , 4. 5 1 (d t , 1 H, J = 8 及び 5 H z) , 5. 0 0 ( s , 1 H) , 7. 1 5— 7. 3 3 (m, 5 H) , 7. 5 0 (b r s , 1 H)
I R (KB r ) c m"1 : 3 3 4 0 , 3 2 6 0 , 1 7 2 5 , 1 0 4 0 産業上の利用可能性
本発明により、 H I Vプロテアーゼ阻害剤等の医薬品製造のための中 間体として有用な 3—アミノー 2—ヒ ドロキン一 1一プロパノ一ル誘導 体及びこれから誘導されるォキサゾリジノン誘導体を製造する効率的で 工業的に適用可能な方法を提供することができる。