WO1995006924A1 - Antitheft device - Google Patents

Description

明 細 書 盗難防止装置 [技 術 分 野]

本発明は盗難防止装置に関し、 詳しくは、 盗難防止対象物に取り付けられ る筐体に、 盗難の予備行為を検出する検出手段と、 その検出手段の検出情報 に基づいて、 警報のための情報を出力する警報出力手段とが設けられている 盗難防止装置に関する。

[背 景 技 術]

かかる盗難防止装置は、 例えば店頭に展示されている商品等の盗難防止対 象物に取り付けられた状態で使用されるものであり、 その盗難防止対象物に 対し盗難の予備行為が行われると、 警報のための情報を出力することとなる。 上記盗難の予備行為とは、 力、かる盗難防止装置を取り付けた盗難防止対象 物を店外等へ持ち出そうとする行為、 又は、 かかる盗難防止装置を盗難防止 対象物から取り外そうとする行為等である。

従って、 かかる盗難防止装置の筐体には、 上記盗難の予備行為を検出する 検出手段が設けられており、 その検出手段の検出情報に基づいて、 警報のた めの情報を出力することとなる。

上記盗難の予備行為を検出する態様としては、 一般には、 店の出入口付近 に設けられた送信機から発する電波を受信することにより、 盗難防止装置を 取り付けた盗難防止対象物を店外へ持ち出そうとする行為を検出する、 ある いは、 盗難防止装置に盗難防止対象物から取り外されたか否かを検出する検 出具を設けておき、 その検出具によつて盗難防止装置を盗難防止対象物から 取り外した行為を検出する等の構成が考えられている。

そして、 上記警報のための情報を出力する態様として、 従来では、 盗難防 止装置自身にスピーカ （ブザー） 等を備えさせて警報音を発生するようにし たり、 あるいは、 盗難防止装置より電波信号を発し、 所定箇所 （盗難防止装 置外） に設けられた受信装置がその電波信号を受信すると警報音等を発する 等の構成が考えられている。

つまり、 警報のための情報を出力する警報出力手段として、 従来では、 警 報音を発生するスピーカ、 あるいは、 電波信号を発する送信機等が設けられ ていた。

しかしながら、 上記従来の構成では、 複数の盗難防止装置が近接して配置 されていると、 どの盗難防止装置より警報音を発しているのか、 あるいは、 どの盗難防止装置より電波信号を発しているのかを、 即座に判別することが 出来ないという問題があり、 改善が望まれていた。

本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであって、 その目的は、 どの盗 難防止装置が警報のための情報を出力しているのかを、 即座に判別すること ができる盗難防止装置を提供することにある。

更に、 本発明の目的は、 誤動作が少なく盗難防止装置が取り外されたか否 かを確実に検知し得、 かつ製造歩溜りの高い盗難防止装置を提供することに める。

[発 明 の 開 示]

本発明の盗難防止装置の特徴構成は、 盗難防止対象物に取り付けられる筐 体に、 盗難の予備行為を検出する検出手段と、 その検出手段の検出情報に基 づいて、 警報のための情報を出力する警報出力手段とが設けられていて、 前 記筐体内に、 前記検出手段の検出情報に基づいて、 前記筐体外に向けて発光 する光発生手段が設けられている点にある。

この構成によれば、 盗難の予備行為が行われると、 警報出力手段が警報の ための情報 （警報音、 又は電波信号） を出力すると共に、 光発生手段が筐体 外に向けて光を発する。

その結果、 例え複数の盗難防止装置が近接して設けられていても、 どの盗 難防止装置が光を発しているのかを見ることにより、 どの盗難防止装置が警 報のための情報を出力しているのかを、 即座に判別することができる。

更に、 本発明の前記筐体の角部に、 前記光発生手段からの光を放出する光 窓が設けられていることが好ましい。

この構成によれば、 光を発する光窓が筐体の角部に設けられているので、 筐体外に向けて発した光を複数の方向より見ることができることとなる。 従 つて、 例えば、 図 2に示すように光窓 3 4を筐体 2の角部に設けると、 光窓 3 4は、 筐体 2の側面 2 dと側面 2 eに接して設けられることとなり、 例え 側面 2 d側が盗難防止対象物等により隠れていても、 側面 2. e側より光窓 3 4 を見ることができることとなる。

その結果、 例え一方向が塞がれていても、 その他の方向より光を見ること ができ、 一層便利な盗難防止装置を提供することができた。

更に、 前記光窓に、 1つの前記光発生手段からの光を、 前記光窓が接する 前記筐体の側面方向に分光する分光手段が設けられていてもよい。

この構成によれば、 1つの光発生手段から発する光は、 分光手段により、 光窓が接する筐体の側面方向 （複数面） に分光される。 つまり、 1つの光発 生手段から発する光を複数の方向に放出することができる。

その結果、 複数の方向に放出するために複数の光発生手段を設ける必要が ない。 従って、 光を複数の方向に放出する特徴を維持しながらも、 省電力化 を図ることができるに到った。

更に、 本発明の前記検出手段が、 特定箇所に設置された発信器から発信す る情報伝達用の媒体を受信する、 前記筐体に設けられた受信手段であると共 に、 前記警報出力手段が、 前記受信手段の検出情報に基づいて、 警報音を出 力する警報音出力手段であるとしてもよい。

このようにすると、 盗難の予備行為が行われるた際、 警報音、 及び警報信 号が出力されるので確実に盗難予備行為を知ることができる。

更に又、 前記警報音出力手段が、 前記発信器から発信する情報伝達用の媒 体を発しないように構成されていると一層好ましい。

この構成によれば、 警報音出力手段が作動して警報音を発しても、 特定箇 所に設置された発信器から発信する情報伝達用の媒体と同じ媒体を発しない ので、 例え各盗難防止装置が近接して設けられていても、 警報音出力手段の 作動により他の盗難防止装置の受信手段を誤動作させてしまうということが ない。

その結果、 盗難防止装置の誤動作を防止することができ、 盗難防止装置の 信頼性の向上を図ることができた。

更に又、 前記警報音出力手段が、 圧電型ブザーにて構成されていてもよい。 この構成によれば、 警報音出力手段に圧電型ブザーを用いているので、 警 報音出力手段を薄く、 且つ軽くすることができる。

その結果、 盗難防止装置の一層の薄型化及び軽量化を図ることができた。 更に又、 前記筐体内に、 前記警報音出力手段への電力を供給する電池と前 記警報音出力手段とが対向して設けられ、 前記電池の電極に接続する端子と 前記警報音出力手段の電極に接続する端子とを備えた平板状のターミナル部 力 \ 前記電池と前記警報音出力手段との間に設けられているようにしてもよ い。

この構成によれば、 電池（ボタン型、 コイン型など） と圧電型ブザーとを 対向して設け、 その電池と圧電型ブザーとの間に、 電池の電極に接続する端 子と圧電型ブザー電極に接続する端子とを備えた平板状のターミナル部を設 けているので、 3種類の平板状の部品 （電池、 圧電型ブザー、 ターミナル部） を重ねた状態で筐体内に配設することができる。

その結果、 盗難防止装置の一層の薄型化を図ることができた。

更に又、 前記警報音出力手段が、 警報音として、 間欠音を出力するように 構成されていてもよい。

この構成によれば、 盗難防止装置の警報音を認識し易いものとすることが できると共に、 盗難防止装置の消費電力を抑えることができるので、 盗難防 止装置のより一層の効率ァップを図ることができる。

その結果、 店員等が警報音を認識する上で、 警報音を認識し易いものとす ることができると共に、 随時警報音を出力するに較べ、 盗難防止装置の消費 電力を抑えることができた。

更に又、 前記警報音出力手段から出力した警報音を、 前記筐体の外部に放 出するための音放出用の開口部が、 前記筐体の側面に設けられていてもよい。 この構成によれば、 警報音出力手段から出力した警報音が、 筐体の側面の 開口部より放出されるので、 警報音放出用の開口部を筐体正面あるいは底面 に設けるに較べ、 開口部を塞ぎ難いものとすることができる。 つまり、 盗難 防止装置の薄型化を図ると、 筐体正面及び底面に較べ、 筐体側面は幅の狭い 形状に構成することとなるが、 警報音放出用の開口部を筐体正面あるいは底 面に設けると、 指等で簡単に開口部を塞ぐ （このような行為により、 警報音 を出さないようにする） ことができる力 \ 開口部を筐体側面に設けることに より、 開口部を塞ぎ難いものとすることができるのである。

その結果、 開口部を指等で塞レ、で警報音を出さないようにして盗難防止対 象物を店外等へ持ち去ろうとする盗難予備行為を極力防止することができた。 更に又、 前記筐体内に、 その筐体内の部品が前記開口部から外部に露出す るのを遮蔽する遮蔽壁が設けられているようにしてもよい。

この構成によれば、 筐体内の部品が警報音放出用の開口部から外部に露出 するのを遮蔽する遮蔽壁が設けられているので、 開口部から揷入された異物 の筐体内への進入を前記遮蔽壁により防止することができるのである。 尚、 筐体内で発生した警報音は、 遮蔽壁を迂回して開口部へと導かれて、 筐体外 へ放出されることとなる。

その結果、 開口部に異物を挿入して筐体内の部品を破壊しょうとする盗難 予備行為を極力防止することができるに到った。

更に又、 本発明を、 その受信手段が特定箇所に設置された発信器からの電 波を受信するに伴って、 警報手段を作動させるための信号を出力する盗難防 止装置用共振アンテナであって、 コイル、 コンデンサ及び抵抗器を並列接続 した構成としてもよい。

このようになっていると、 コイルとコンデンサとを並列接続したものに、 更に、 抵抗器を並列接続することにより、 この共振アンテナはいわゆる共振 器の Q値が低下し、 共振アンテナの周波数選択性が低下するので、 コイルや コンデンサの製品ばらつき等により回路定数がばらついて共振周波数が多少 変化しても、 共振ァンテナの受信感度はあま'り変化しない。

この構成によれば、 共振ァンテナ毎の受信感度のばらつきを可及的に低減 でき、 盗難防止装置用共振アンテナの製造歩留りを向上できるという効果を 発揮する。

[図面の簡単な説明]

図 1は本発明の実施例にかかる盗難防止装置の概略構成図、

図 2 ( a ) , ( b ) は図 1の実施例の盗難防止装置外観説明図、 図 3は図 1の実施例のボトムケ一ス構成部品説明斜視図、

図 4は図 1の実施例のトップケース構成部品説明斜視図、

図 5は図 1の実施例のトップケース平面図、

図 6 (a) , (b) ， （c) は図 1の実施例のスィッチ説明図、 図 7 ( a ) , ( b ) は図 1の実施例のスピー力ハウジング外観説明図、 図 8 ( a ) , ( b ) は図 1の実施例のターミナル部外観説明図、 図 9は LEDウィンド斜視図、

図 1 0 (a) ， (b) は図 1の実施例のジャックュニット外観説明図、 図 1 1 ( a ) , ( b ) は図 1の実施例のセットボタンピンの構成説明図、 図 1 2は図 1の実施例のジャックュニット断面説明図、

図 1 3は図 1の実施例の要部斜視図、

図 1 4は図 1の実施例のスライダー外観説明図、

図 1 5 (a) , (b) は図 1の実施例の要部断面図、

図 1 6 ( a) , (b) は図 1の実施例の要部断面図、

図 1 7 (a) ， (b) は図 1の実施例の要部断面図、

図 1 8は図 1の実施例の係合解除用キーの外観図、

図 1 9は発信器の外観斜視図、

図 20は本発明の更に別実施例にかかる概略構成図、 図 2 1 (a)、 (b) は図 20の実施例にかかる外観図、

図 22 (a)、 （b) は図 20の実施例にかかる要部断面図、

図 23 (a)、 （b) は図 20の実施例にかかる要部断面図、

図 24 (a)、 （b) は図 20の実施例にかかる要部断面図、

図 25は図 20の実施例にかかる要部断面図、

図 26は図 20の実施例にかかる要部斜視図、

図 27 (a) 、 （b) 、 （c) は図 20の実施例にかかるスライダーの拡 大図、

図 28 (a) 、 （b) は図 20の実施例にかかる電源セット用治具の拡大 図、

図 29は図 20の実施例にかかるコイルの拡大図、

図 30は本発明の更に別実施例にかかる概略構成図、

図 3 1 (a) ， （b) は図 3 0の実施例にかかる外観図、

図 32は図 30の実施例にかかる要部断面図、

図 3 3は図 30の実施例にかかる要部断面図、

図 34は図 30の実施例にかかる要部断面図、

図 35は図 3 0の実施例にかかる要部断面図、

図 3 6は図 30の実施例にかかる要部断面図、

図 37は図 3 0の実施例にかかるセットレバーの要部斜視図、

図 3 8は図 30の実施例の係合解除用キーの外観図、

図 39 (a) ， （b) は図 3 0の実施例にかかるスライダーの外観図であ

[発明を実施するための最良の形態]

以下、 本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

盗難防止装置としてのセンサタグ 1は、 図 2に示すように、 筐体 2の上面 (接当面） 2 cを盗難防止対象物 Eに接当させて取り付けるものである。 尚、 図 2 (a) は、 センサタグ 1の斜視図、 図 2 (b) は、 センサタグ 1の背面 2 nを示す。

センサタグ 1には、 接当面 2 cから突出する突出位置 Wに復帰付勢された 揺動式の被操作部 3 aを備えたスィッチ 3が設けられている。 そのスィッチ 3は、 被操作部 3 aの揺動操作により〇N · O F Fするように構成されてい るので、 スィッチ 3の被操作部 3 aが盗難防止対象物 Eの存否により揺動操 作されて、 スィッチ 3が ON · O F Fされることにより、 センサタグ 1が盗 難防止対象物 Eより取り外されたか否かを検出することができるように構成 されている。

センサタグ 1の筐体 2内には、 図 1に示すように、 光発生手段としての L E Dランプ （チップ L E D) 2 0と、 圧電ブザー 2 1 と、 コイル L、 コン デンサ C及び抵抗器 Rからなる共振アンテナ 2 2と、 共振アンテナ 2 2が受 信状態になると受信信号を出力するアンテナ入力回路 2 3と、 スィッチ 3が 0 F F状態になるとその状態を示す〇 F F信号を出力するスィッチ入力回路 2 4と、 アンテナ入力回路 2 3からの受信信号又はスィッチ入力回路 2 4か らの O F F信号が入力されると制御信号を出力するスイッチング回路 2 5と、 スィツチング回路 2 5からの制御信号が入力するとパルス発振を開始する発 振回路 2 6と、 スィッチング回路 2 5からの制御信号が入力すると発振回路 2 6の発振パルス数のカウントを開始し設定カウント数を超えるとカウント 完了信号を出力するカウンタ 2 7と、 カウンタ 2 7のカウント完了信号が入 力されるとスイッチング回路 2 5を前記受信信号又は前記 O F F信号が入力 された状態に維持するラッチ回路 2 8と、 カウンタ 2 7のカウント完了信号 が入力されると L E Dランプ 2 0を点灯させ且つ圧電ブザー 2 1を鳴らせる ブザー · L E Dドライバ 2 9と、 筐体 2内の各回路に電力を供給する平板状 の電池 Vと、 電池 Vから各回路への電力供給を入り切りする電源スィツチ 6 とが備えられている。

上記構成の回路は、 電源スィッチ 6が入り操作された状態で、 スィッチ 3 が O F Fされた場合や、 センサタグ 1が例えば店舗の出入口の両側に設置さ れる図 1 9に示すような一対のパネル状の発信器〇の設置箇所を通過した場 合に、 筐体 2に収納されている圧電ブザー 2 1が鳴るように構成されている。 尚、 図 2中、 1 0は、 圧電ブザー 21からの音を筐体 2外へ放出するため の開口部であり、 筐体 2の側面 2 nに設けられている。

以下、 圧電ブザー 2 1が鳴り出すまでの過程を簡単に説明する。

スィッチ 3が〇N状態になるように盗難防止対象物 Eに取り付けて、 動作 状態にセット （スィッチ 6を入り操作） したセンサタグ 1力 盗難防止対象 物 Eより取り外されると、 スィッチ 3が OFF状態となり、 その OFF状態 をスィッチ入力回路 24が検出する。

スィッチ入力回路 24は、 スィッチ 3の OFF状態を検出すると、 スイツ チング回路 25にその OFF信号を出力する。

スイッチング回路 25は、 スィッチ入力回路 24からの OFF信号を受け 取っている間、 発振回路 26及びカウンタ 27に制御信号を送り、 その制御 信号を受けている間、 発振回路 26はパルス発振し、 カウンタ 27は発振回 路 26の発振パルス数をカウントする。 そして、 制御信号が停止すると、 発 振回路 26はパルス発振を停止し、 カウンタ 27はカウントを停止しパルス カウント数をリセットする。

カウン夕 27は、 予め設定されているパルス数のカウントを完了する毎に ラッチ回路 26及びブザー · LEDドライノく 29に対してカウント完了信号 として一個のパルス信号を送る。

ブザー ' LEDドライバ 29はこのカウント完了信号を受け取つている間、 圧電ブザー 21を鳴らせるとともに LEDランプ 20を発光させる。

一方、 ラッチ回路 28はカウンタ 27のカウント完了信号を受け取って、 スイッチング回路 25を前記 OFF信号を受けた状態に維持し、 これにより スイッチング回路 25は発振回路 26及びカウンタ 27に制御信号を送り続 ける。

つまり、 ブザー · LEDドライバ 29は、 スイッチング回路 25が OFF 信号を受け取った後、 カウンタ 27が設定パルス数のカウントを完了してか ら、 圧電ブザ一 2 1を鳴らせ、 LEDランプ 20を発光させる。 これにより、 O F F信号を一定時間継続して受け取らないと圧電ブザー 2 1及び L E Dラ ンプ 2 0は動作せず、 ノイズ等による誤動作を防止している。

一旦カウンタ 2 7がカウント完了信号を送り出した後は、 ワイヤュニット 入力回路 2 4からの O F F信号の有無に拘らず、 スイッチング回路 2 5は制 御信号を送り続けるので、 電源スィッチ 6が切り操作されるまで、 圧電ブザ 一 2 1はカウン夕 2 7のカウント完了信号と同期して間歇音を出し続け、 L E Dランプ 2 0はカウン夕 2 7のカウント完了信号と同期して点滅を続け 。

一方、 センサタグ 1が発信器◦の設置箇所を通過した場合には、 共振アン テナ 2 2が発信器〇からの電波によって起電力を生じ、 アンテナ入力回路 2 3 はその起電力を検出して、 スィッチング回路 2 5に受信信号を出力する。

スイッチング回路 2 5力受信信号を受け取った後の各回路の動作は、 上記 のスィッチ 3が O F F状態となつた場合と同様であり、 説明は省略する。

従って、 スィッチ 3及び共振アンテナ 2 2は、 盗難の予備行為を検出する 検出手段 Pとして機能する。 圧電ブザ一 2 1及び L E Dランプ 2 0は、 前記 検出手段 Pの検出情報に基づいて、 警報のための情報を出力する警報出力手 段 Qとして機能する。

つまり、 共振アンテナ 2 2は、 特定箇所に設置された発振器 0から発信す る情報伝達用の媒体 （電波） を受信する受信手段として機能する。 圧電ブザ —2 1は、 受信手段 （共振アンテナ 2 2 ) の受信情報に基づいて、 警報音を 出力する警報音出力手段として機能すると共に、 特定箇所に設置された発振 器 0から発信する情報伝達用の媒体 （電波） を発しないように構成されてい る。

以下、 各部品の構成及び動作を説明する。

筐体 2は、 図 3及び図 4に示すように、 ボトムケース 2 aとトップケース 2 bとより構成されている。

ボトムケース 2 aには、 スィッチ 3， L E Dランプ 2 0 , 共振アンテナ 2 2 , 及び種々の電子部品を搭載した回路基板 3 0と、 ジャックュニット 4と、 電 池 Vのプラス電極接続用の端子 3 1と、 電池 Vとが組み込まれている。

トップケース 2 bには、 圧電ブザー 2 1を収納するスピーカハウジング 3 2 と、 圧電ブザー 2 1と、 平板状のターミナル部 3 3と、 L E Dランプ 2 0力、 らの光を放出する L E Dウィンド （光窓） 3 4と、 スライダー 5とが、 組み 込まれている。

そして、 各部品を備えたボトムケース 2 aとトップケース 2 bとを、 超音 波接着することにより、 図 2に示すセンサタグ 1が構成されている。

電池 Vと圧電ブザー 2 1とは対向して設けられてレ、て、 電池 Vと圧電ブザ —2 1との間に、 ターミナル部 3 3が設けられている。

スィッチ 3は、 図 6に示すように、 樹脂等の非導電性材料により横一側面 が開口した箱状に形成された枠体 3 Aと三角形状の被操作部 3 aと、 前記開 口を閉じるように枠体 3 Aに取り付けられるほぼ C字状の金属製の第 1端子 3わと、 枠体 3 Aの内面に組み付けられた金属製の第 2端子 3 cと、 枠体 3 A に形成されたボス部に横軸芯 X周りで回動自在に支持されたコイルパネ 3 d とから構成されている。 スィッチ 3の被操作部 3 aは、 コイルパネ 3 dの中 央部 qから両側に延びる両端側部分にて、 相反する 2方向 e 1 , e 2に摇動 自在に、 且つ、 接当面 2 cから突出する突出位置 wに復帰付勢された状態で、 枠体 3 Aとコイルバネ 3 dとの間に挟持されて支持されてている。

更に、 コイルパネ 3 dは、 スィッチ 3の第 1端子 3 bと第 2端子 3 cを断 続させる接続片として機能する。 つまり、 コイルパネ 3 dの中央部 qは端子 3 bに常に接触しており、 被操作部 3 aがコイルパネ 3 dの端部 rを押し下 げると、 コイルパネ 3 dの端部 rが端子 3 cと接触するように構成されてい る

尚、 図 6 ( a ) はスィッチ 3の斜視図、 図 6 ( b ) はスィッチ 3の断面図、 図 6 ( c ) はスィッチ 3の回路構成を示す図である。

スピーカハウジング 3 2は、 図 7に示すように、 圧電ブザ一 2 1と図 8に 示すターミナル部 3 3とを圧入するように構成されている。 圧電ブザー 2 1 より発生させた音は、 開口部 3 2 aより外部へ放出されるように構成されて いる。

図中、 32 bは、 筐体 2内の部品が開口部 1 0から外部に露出するのを遮 蔽する、 つまり開口部 1 0から異物の挿入を防止する遮蔽壁である。

ターミナル部 33には、 図 8に示すように、 スピーカハウジング 32に圧 入された際に、 圧電ブザー 2 1の電極 （+, —） に接続される端子 3 3 a, 33 bと、 ボトムケース 2 aとトップケース 2 bを超音波接着した際に、 電 池 Vのマイナス電極に接続される端子 3 3 cとを備えている。

尚、 図 7 (a) はスピーカハウジング 32の斜視図、 図 7 (b) はスピ一 力ハウジング 32の背面図、 図 8 (a) は夕一ミナル部 33の斜視図、 図 8 (b) はターミナル部 33の底面図である。

筐体 2の角部に設けられている LEDウィンド 34には、 図 9に示すよう に、 1つの LEDランプ 20からの光を、 LEDウィンド 34が接する筐体 2の側面 2 d, 2 e方向に分光する傾斜面 34 a， 34 bが設けられている。 従って、 傾斜面 34 a, 34 bは、 1つの L E Dランプ 20からの光を、 筐体 2の側面 2 d, 2 e方向に分光する分光手段 Yとして機能する。

ジャックユニット 4には、 図 1 0に示すように、 係合解除用キー K (図 1 8 参照） のラック部 K 1を挿入するキー揷入孔 4 1 と、 キー Kの突出ピン K 2 を挿入するセッ トボタンピン挿入孔 4 2とが設けられている。

キー挿入孔 4 1には、 図 1 2に示すように、 ラック部 K 1のキー挿入孔 4 1 への挿入に伴って回動操作されるピニオンギヤ 4 3と、 セットボタンピン挿 入孔 4 2に備えられたセットボタンピン 4 5 (図 1 1参照） の移動を阻止す るための移動阻止バネ 44が備えられている。

ピニオンギヤ 4 3は、 一部がキ一揷入孔 4 1に突出し、 他の一部がジャッ クュニッ ト 4の外部に突出する状態で、 ジャックュニット 4本体に回動自在 に枢支されている。

尚、 図 1 0 (a) は、 ジャックユニット 4の斜視図、 図 1 0 (b) は、 ジ ャツクユニッ ト 4の側面図である。

セッ トボタンピン揷入孔 42には、 セッ トボタンピン挿入孔 42内を摺動 自在のセッ トボタンピン 4 5が配置されている。 セットボタンピン揷入孔 4 2 の端部には、 セットボタンピン 4 5に押し操作されて上下揺動する金属製の コンタクトバネ 4 6が設けられている。

セッ トボタンピン 4 5は、 図 1 1に示すように、 筐体 2の外部から押し操 作される被操作部 4 5 aと、 セッ トボタンピン 4 5をセットボタンピン揷入 孔 4 2内の特定箇所に位置決めする位置決め部 4 5わと、 セッ トボタンピン 4 5をセットボタンピン 4 5挿入方向と反対方向に復帰付勢するコイルスプ リング 4 7を収納するパネ収納部 4 5 cと、 コンタクトバネ 4 6を上下揺動 させるべくコンタクトバネ 4 6を押し操作する端部 4 5 gとからなる。

尚、 図 1 1 ( a ) は、 セッ トボタンピン 4 5の平面図、 図 1 1 ( b ) は、 セッ トボタンピン 4 5の断面図である。

バネ収納部 4 5 cとセッ トボタンピン挿入孔 4 2の内壁とで形成される空 間内には、 図 1 3に示すように、 セッ トボタンピン揷入孔 4 2の内壁から突 出する状態で、 セットボタンピン 4 5の摺動方向での移動を規制する突出部 4 2 aが形成されている。 '

尚、 コイルスプリング 4 7は、 図 1 3に示すように、 バネ収納部 4 5 じの 内壁と突出部 4 2 aとの間に配置されているので、 上述したように、 セッ ト ボタンピン 4 5をセッ トボタンピン 4 5の挿入方向と反対方向に復帰付勢さ せることとなる。

セッ トボタンピン 4 5の位置決め部 4 5 bには、 位置決め用凸部 4 5 d力 その突出方向に出退可能に弾性を有するように形成されている。 セッ トボ夕 ンピン 4 5が押し操作された状態で位置決め用凸部 4 5 dに係合する係合用 凹部 4 2 b力 セッ トボタンピン揷入孔 4 2の内壁に設けられている。

セッ トボタンピン 4 5が押し操作された状態では、 セッ トボタンピン 4 5 の端部 4 5 gがコンタクトパネ 4 6に接当し、 コンタクトバネ 4 6を上下摇 動させる。 この揺動により、 コンタクトバネ 4 6の遊端側の端部は回路基板 3 0に接触し、 その結果、 回路基板 3 0上の 2端子を短絡させることとなる。 この 2端子の短絡により、 電池 Vからの筐体 2内の各回路への通電が実行 されるので、 このコンタクトバネ 4 6が、 図 1における電源スィッチ 6に相 当することとなる。

ジャックユニッ ト 4には、 図 1 2及び図 1 3に示すように、 移動阻止パネ 4 4が設けられている。

移動阻止パネ 4 4は、 細い金属棒にて弾性変形可能に形成してあり、 一端 部をキー揷入孔 4 1の一側部に固定して基端側とし、 他端部を弾性変形によ り揺動自在な遊端側 4 4 aとしてある。

移動阻止パネ 4 4の遊端側端部 4 4 aは、 図 1 3に示すように、 セッ トボ タンピン 4 5が押し操作された状態では、 セッ トボタンピン 4 5のパネ収納 部 4 5 cの外面に形成した係合部 4 5 eに対して移動阻止パネ 4 4の弾性作 用により押圧されている。 そして、 移動阻止バネ 4 4の基端側端部と遊端側 端部 4 4 aとの途中部分 4 4 bは、 キー揷入孔 4 1を横切る状態としてある。

トップケース 2 bには、 ジャックユニット 4のピニォンギヤ 4 3と嚙合す るラック部 5 aを備えたスライダー 5 (図 1 4参照） が設けられている。

スライダー 5は、 図 5に示すように、 その基部 5 bがトップケース 2 bの 内壁に設けられたガイド部 2 f とスライド移動自在に係合し、 矢印 a , わに て示す双方向にスライド移動自在である。 又、 ラック部 5 aと基部 5わとの 間の途中部分から延出する弾性変形可能な延出部 5 cの先端部分を、 トップ ケース 2 bの係止部 2 gに係止させる構成として、 延出部 5 cの弾性作用に より矢印 a方向に復帰付勢させている。

尚、 図中、 2 h及び 2 iは、 スライダー 5の傾き防止用の突出片である。 2 jは、 スピーカハウジング 3 2保持用の突出片である。 2 kは、 端子 3 3 a , 3 3 bと回路基板 3 0上の端子との接触を補強するための突出片である。 そ して、 ボトムケース 2 aとトップケース 2 bを超音波溶接にて接着した際に、 突出片 2 kにて端子 3 3 a , 3 3 bを回路基板側へと押し圧するように構成 されている。

次に、 センサタグ 1の作動を開始させるため、 係合解除用キー Kの突出ピ ン K 2にてセットボタンピン 4 5を押し操作して、 霉源スィツチ 6を入り操 作し、 その入り操作された状態で電源スィツチ 6を保持する機構について説 明する。

当初、 セットボタンピン 4 5は、 移動阻止パネ 4 4の遊端側端部がセッ ト ボタンピン 4 5の係合部 4 5 f に係合した状態で、 図 1 5に示す位置に保持 されている。

係合解除用キー Kの突出ピン K 2にてジャックュニッ ト 4内のセッ トボタ ンピン 4 5の被操作部 4 5 aを奥に押し込むと、 図 1 6に示すように、 セッ トボタンピン 4 5の端部 4 5 gがコンタグトバネ 4 6に接当して、 コンタク トバネ 4 6を下側に揺動させる。 この揺動により、 コンタクトバネ 4 6の遊 端側の端部は回路基板の接触し、 回路基板上の二つの端子を短絡させる。 これにより、 電源スィッチ 6が入り操作され、 電池 Vから本体ケース内の 各回路への通電が開始される。

このとき、 セットボタンピン 4 5が押し込まれると、 コイルスプリング 4 7 が圧縮されて、 セッ トボタンピン 4 5を筐体 2の外方側 （セッ トボタンピン 4 5の挿入方向と反対方向） に押し戻そうと作用する。 しかしながら、 セッ トボタンピン 4 5の係合用凸部 4 5 dとセットボタンピン挿入孔 4 2の係合 用凹部 4 2 dとが係合すると共に、 キー挿入孔 4 1から延びる移動阻止パネ 4 4の遊端側先端部 4 4 aがバネ収納部 4 5 cの外面の係合部 4 5 eと係合 する。 その結果、 コイルスプリング 4 7の付勢力に抗してその位置を維持さ せることとなる。

次に、 センサタグ 1の作動を停止させるベく、 電源スィッチ 6を切り操作 する操作機構について説明する。

図 1 6に示す状態において、 キー挿入孔 4 1にラック部 K 1を挿入すると、 そのラック部 K 1により、 キー揷入孔 4 1を横切る状態で設けられている移 動阻止パネ 4 4を押圧すると共に、 ラック部 K 1 と歯合するピニオンギヤ 4 3 を回転させる。

ラック部 K 1にて移動阻止パネ 4 4の途中部分 4 4 bを押圧すると、 移動 阻止パネ 4 4の途中部分 4 4 bはキー揷入孔 4 1の壁部に押しつけられるこ ととなる。 その結果、 移動阻止バネ 4 4の遊端側端部 4 4 aが下側へ揺動さ れて、 その遊端側端部 4 4 aとセッ トボタンピン 4 5の係合部 4 5 eとの係 合が解除される。 ラック部 K 1にてピニオンギヤ 4 3を回転させると、 図 1 7 に示すように、 ピニオンギヤ 4 3の回転によって、 ピニオンギア 4 3と嚙合 するラック部 5 aを備えたスライダー 5が矢印 bの方向に移動する。

スライダー 5には、 スライダー 5の矢印 bの方向へのスライド移動に伴つ てセッ トボタンピン 4 5の端部 4 5 gに接当する押さえ部 5 dとが備えられ ている。 押さえ部 5 dがセッ トボタンピン 4 5の端部 4 5 gを押すと、 セッ トボタンピン 4 5が筐体 2外方側 （セットボタンピン 4 5の挿入方向と反対 方向） に移動し、 セットボタンピン 4 5の係合用凸部 4 5 dとセットボタン ピン揷入孔 4 2の係合用凹部 4 2 bとの係合が解除される。

この結果、 バネ収納部 4 5 c内のコイルスプリング 4 7の復帰付勢力によ り、 セッ 卜ボタンピン 4 5は、 突出ピン K 2が挿入される前の状態 （図 1 5 の状態） に復帰し、 コンタクトバネ 4 6は回路基板上の二つの端子と離間し、 電池 Vから筐体 2内の各回路への通電を停止することとなる。

尚、 矢印 bの方向へのスライド移動したスライダー 5は、 ラック部 K 1力 キー揷入孔 4 2より抜き操作されるに伴い、 延出部 5 cの弾性作用により矢 印 a方向に復帰付勢されて、 もとの位置 （図 1 5の位置） に戻る。

尚、 図 1 5 , 図 1 6 , 及び図 1 7の （a ) は、 平面視における断面図、 図 1 5 , 図 1 6， 及び図 1 7の （b ) は、 側面視における断面図である。

① 上記実施例では、 L E Dランプ 2 0を点灯させ、 圧電ブザー 2 1を鳴ら せることで警報のための情報を出力しているが、 筐体 2内に電波を送信す る送信装置を備えさせ、 何れかの箇所にその送信装置からの電波を受信し て警報音等を発する装置を備えさせた構成として、 センサタグ 1が盗難防 止対象物 Eより取り外されたときに L E Dランプ 2 0を点灯させると共に、 送信装置から電波を送信することで警報のための情報を出力するようにし ても良い。

② 上記実施例では、 L E Dウィンド 3 4を筐体 2の側面 2 dと側面 2 eに 接するように設けているが、 その他の面に接する位置に設けるようにして も良い。

例えば、 側面 2 cと側面 2 dと側面 2 eに接するように、 側面 2 cと側 面 2 dと側面 2 eとにより作られる角部に、 L E Dウィンドを設けるよう にしても良い。 尚、 このときには、 L E Dウィンドに、一^ ^の L E Dラン プ 2 0からの光を 3方向に分光する 3個の傾斜面を設ける必要がある。

③ 上記実施例では、 警報音出力手段として、 圧電ブザー （圧電型ブザー） 2 1が設けられている力 圧電型のものに限定されるものではない。 例え ば静電型等、 その他の方式のブザー （但し、 電波を発しないもの） にて構 成するようにしても良い。

④ 上記実施例では、 開口部 1 0が、 筐体 2の側面 2 nに設けられているが、 その他の側面 （例えば、 側面 2 d ) にも警報音放出用の開口部を設けるよ うにしても良い。

このことにより、 簡単に開口部を塞ぐことができなり、 警報音を鳴らな いようにして盗難防止対象物を店外等へ持ち去ろうとする盗難予備行為を 確実に防止することができることとなる。

⑤ 本発明の更に別実施例を図面に基づいて説明する。

図 2 1 ( a ) の平面図および図 2 1 ( b ) の側面図に示すように、 盗難 防止装置としてのセンサタグ 1は、 筐体 2を盗難防止対象物である商品等 に取り付ける取付具である取付ピン 1 3を備える。

取付ピン 1 3は、 図 2 2 ( b ) 及び図 2 3 ( b ) に示すように、 金属製 の棒状部 1 3 Aとその一端を保持する樹脂製の頭部 1 3 Bとからなる。 棒 状部 1 3 Aの頭部 1 3 Bに保持される側の端部には、 頭部 1 3 Bに覆われ 且つ棒状部 1 3 Aと直交する状態で円板状の座金 1 3 aが取り付けられて レ、る。 棒状部 1 3 Aの先端部分には、 筐体 2と係合するための係合用凹部 1 3 bが形成されている。

筐体 2を、 例えば衣類等の商品に取り付けるときは、 図 2 3 ( b ) に示 すように、 取付ピン 1 3の棒状部 1 3 Aを服地 Fを通して筐体 2に接続し て取り付ける。

筐体 2内には、 図 2 0に示すように、 L E Dランプ 2 0と、 圧電ブザ一 2 1と、 コイル L , コンデンサ C及び抵抗器 Rからなる共振アンテナ 2 2 と、 共振アンテナ 2 2が受信状態になると受信信号を出力するアンテナ入 力回路 2 3と、 取付ピン 1 3の揷脱に伴って入り切りする検知スィッチ 3 ' と、 この検知スィッチ 3 ' 力切り状態のときに取付ピン離脱信号を出力す る取付ピン入力回路 2 4 ' と、 アンテナ入力回路 2 3からの受信信号また は取付ピン入力回路 2 4 ' からの取付ピン離脱信号が入力されると制御信 号を出力するスイッチング回路 2 5と、 スイッチング回路 2 5からの制御 信号が入力するとパルス発振を開始する発振回路 2 6と、 スィツチング回 路 2 5からの制御信号が入力すると発振回路 2 6の発振パルス数のカウン トを開始し設定カウント数を超えるとカウント完了信号を出力するカウン 夕 2 7と、 カウンタ 2 7のカウント完了信号が入力されるとスィツチング 回路 2 5を前記受信信号又は前記ワイヤ切断信号が入力された状態に維持 するラッチ回路 2 8と、 カウン夕 2 7の取付ピン離脱信号が入力されると L E Dランプ 2 0を点灯させ且つ圧電ブザー 2 1を鳴らせるブザー . L E D ドライバ 2 9と、 筐体 2内の各回路に電力を供給する電池 Vと、 電池 Vか ら各回路への電力供給を入り切りする電源スィツチ 6とが備えられている。 上記構成の回路は、 電源スィッチ 6が入り操作された状態で、 取付ピン 1 3が筐体 2から引き抜かれて離脱した場合や、 センサタグ 1が例えば店 舗の出入口の両側に設置される図 1 9に示すような一対のパネル状の発信 器〇の設置箇所を通過した場合に、 筐体 2に収納されている圧電ブザー 2 1 力鳴り、 警報を出力するように構成されている。 従って、 取付ピン 1 3と 検知スィッチ 3 ' と共振アンテナ 2 2とは、 盗難の予備行為を検出する検 出手段 Pとして機能する。 圧電ブザー 2 1及び L E Dランプ 2 0は、 前記 検出手段 Pの検出情報に基づいて、 警報のための情報を出力する警報出力 手段 Qとして機能する。

尚、 発振器〇としては、 上記の一対のパネル状のもののうちの片方を出 入口の片側に設置しても良いし、 又出入口の床面上に設置しても良いこと は上記実施例と同じである。

共振アンテナ 2 2は、 上記一対の発信器〇の予想される設置間隔に応じ て、 予めその受信感度を調整する。

この受信感度の調整は二通りの方法で行うことができる。

そのうちの一方は、 共振アンテナ 2 2の受信感度は抵抗器 Rの抵抗値の 増大に応じて単調増加するので、 抵抗器 Rを適当な抵抗値を有するものに 適宜取り替えることにより行う。 抵抗器の抵抗値を設定変更すると、 その 抵抗値に応じて共振ァンテナの Q値が変化し、 それに伴レ、共振ァンテナの 受信感度が変化する。

一方、 抵抗器の抵抗値を設定変更しても、 共振アンテナの共振周波数は 変化しないので、 共振周波数の変化による受信感度の変化は考慮する必要 がない。

この方法によれば、 共振アンテナの受信感度を調整する際に、 共振周波 数の変化による受信感度の変化を考慮する必要がないので、 容易に共振ァ ンテナの受信感度を調整できる。

他方は、 コイル Lを図 2 9に示すようなドラム型コア L 1を有するもの で構成してある。 共振アンテナ 2 2の受信感度は、 ドラム型コア L 1のフ ランジ径 dの増大に応じて単調増加するので、 フランジ径 dを適当な値を 有するものに適宜取り替えることにより行う。 尚、 フランジ径 dを変えて もコイル Lのインダクタンスはほぼ一定値になるようにする。 コイルのド ラム型コアのフランジ径を設定変更すると、 コイルによる磁束の集束効果 が変化し、 それに伴い共振アンテナの受信感度が変化する。 一方、 上記フ ランジ径を変化させても、 コイルのインダクタジス値を一定値にしておく ことで共振アンテナの共振周波数は変化しないので、 共振周波数の変化に よる受信感度の変化は考慮する必要がなレ、。

この方法によれば、 共振アンテナの受信感度を調整する際に、 共振周波 数の変化による受信感度の変化を考慮する必要がないので、 容易に共振ァ ンテナの受信感度を調整できる。

以下、 上記のように、 盗難防止装置が不正に取り扱われた場合に圧電ブ ザ一 2 1が鳴り出すまでの過程を簡単に説明する。

先ず、 取付ピン 1 3が筐体 2から離脱して、 検知スィッチ 3 ' が入り状 態から切り状態になると、 取付ピン入力回路 2 4 ' はスイッチング回路 2 5 に取付ピン離脱信号を出力する。

スイッチング回路 2 5は、 取付ピン離脱信号を受け取つている間、 発振 回路 2 6及びカウン夕 2 7に制御信号を送る。 その制御信号を受けている 間、 発振回路 2 6はパルス発振し、 カウンタ 2 7は発振回路 2 6の発振パ ルス数を力ゥントする。 そして、 制御信号が停止すると、 発振回路 2 6は パルス発振を停止し、 カウン夕 2 7はカウントを停止しパルスカウント数 をリセットする。

カウンタ 2 7は、 予め設定されているパルス数のカウントを完了する毎 にラッチ回路 2 6及びブザー · L E Dドライノく 2 9に対してカウント完了 信号として一個のパルス信号を送る。

ブザー · L E Dドライバ 2 9はこのカウント完了信号を受け取つている 間、 圧電ブザー 2 1を鳴らせるとともに L E Dランプ 2 0を発光させる。 一方、 ラッチ回路はカウン夕 2 7のカウント完了信号を受け取って、 ス イツチング回路 2 5を前記取付ピン離脱信号を受けた状態に維持し、 これ によりスイッチング回路 2 5は発振回路 2 6及びカウンタ 2 7に制御信号 を送り続ける。

つまり、 ブザー · L E Dドライバ 2 9は、 スィッチング回路 2 5が取付 ピン離脱信号を受け取った後、 カウンタ 2 7が設定パルス数のカウントを 完了してから、 圧電ブザー 2 1を鳴らせ、 L E Dランプ 2 0を発光させる。 これにより、 取付ピン離脱信号を一定時間継続して受け取らないと圧電ブ ザ一 2 1及び L E Dランプ 2 0は動作せず、 ノイズ等による誤動作を防止 している。

一旦カウン夕 2 7がカウント完了信号を送り出した後は、 取付ピン入力 回路 2 4 ' 力、らの取付ピン離脱信号の有無に拘らず、 スイッチング回路 2 5 は制御信号を送り続けるので、 電源スィッチ 6が切り操作されるまで、 圧 電ブザー 2 1はカウンタ 2 7のカウント完了信号と同期して間歇音を出し 続け、 L E Dランプ 2 0はカウンタ 2 7のカウント完了信号と同期して点 滅を続ける。

センサタグ 1が発信器 0の設置箇所を通過した場合は、 共振アンテナ 2 2 力発信器〇からの電波によって起電力を生じ、 アンテナ入力回路 2 3はそ の起電力を検出して、 スィッチング回路 2 5に受信信号を出力する。

スイッチング回路 2 5が受信信号を受け取った後の各回路の動作は、 上 記の取付ピン 1 3が離脱した場合と同様であり、 説明は省略する。

従って、 アンテナ入力回路 2 3、 スイッチング回路 2 5、 発信回路 2 6、 カウンタ 2 7、 ラッチ回路 2 8、 ブザー · L E Dドライバ 2 9、 L E Dラ ンプ 2 0及び圧電ブザー 2 1は、 共振アンテナ 2 2の信号を受けて作動す る警報手段 Aとして機能する。

以下、 取付ピン 1 3の筐体 2への取付構造を説明する。

取付ピン 1 3は、 図 2 2〜図 2 4に示すように、 筐体 2の内壁に接して 設けられたジャックュニット 4のピン挿入孔 4 0に挿入された状態で筐体 2に取り付けられる。

ジャックユニット 4には、 図 2 2〜図 2 4に示すように、 ピン揷入孔 4 0 に挿入された取付ピン 1 3と係合して抜け止めをする釣針状のロックバネ 1 4が設けられている。 ロックパネ 1 4の取付ピン 1 3挿入方向の奥側箇 所には、 検知スィッチ 3 ' が設けられている。

口ックバネ 1 4の材質は金属で、 その両端部 1 4 a , 1 4 bが接近又は 離間する方向に弾性を有する。 口ックバネ 1 4は、 その屈曲部 1 4 cにお いて、 ジャックユニット 4の本体から突出するパネ係止用凸部 4 9に係止 され、 口ックバネ 1 4の端部 1 4 aはジャックュニット 4の本体に固定さ れている。

ロックバネ 1 4のもう一方の端部 1 4 bと屈曲部 1 4 cとの中間部分に は、 後述するように取付ピン 1 3の係合用凹部 1 3 bと係合する凸部 1 4 d がピン揷入孔 4 0に出退可能に設けられている。

検知スィッチ 3 ' は、 図 2 5に示すように、 異径の筒を二段に重ねた形 状としてある。 取付ピン 1 3挿入方向の奥側の端部には、 鍔 4 8 aが形成 されている。

検知スィッチ 3 ' の内部には、 鍔 4 8 aの内側の面に一端を固定された コイルスプリング 4 8 bと、 コィルスプリング 4 8 bの他端側を保持する 金属板 4 8 cと、 金属板 4 8 cにおけるコイルスプリング 4 8 bの端部を 保持する面と反対側の面に一端を固定されたコイルスプリング 4 8 dと、 コイルスプリング 4 8 dの他端側を保持する樹脂板 4 8 eが備えられてし、 る。

金属板 4 8 cは、 筐体 2に挿入された取付ピン 1 3の先端のテーパ部 1 3 cと接触しないように中央部が円形に切除されている。 又、 樹脂板 4 8 eは、 取付ピン 1 3の先端のテーパ部 1 3 cを支持するように中央部 が円形に切除されている。

金属板 4 8 cは、 検知スィッチ 3 ' の側壁部を貫通して突出しており、 検知スィッチ 3 ' の側壁部はその突出した部分の取付ピン 1 3挿脱方向へ の移動を許容するように部分的に切除されている。

ジャックュニッ ト 4本体における検知スィツチ 3 ' の取付面 4 aには、 二分割された霉極端子 4 b , 4 cが形成されている。 この電極端子 4 b， 4 cは、 図 2 0に示すように、 夫々筐体 2内に備えられた取付ピン入力回 路 2 4 ' に接続されている。

ピン揷入孔 4 0の隣接部には、 ピン揷入孔 4 0のピン挿入方向に垂直な 方向にジャックュニット 4を貫通する状態で延びるセットボタンピン挿入 孔 4 2が設けられている。 セッ トボタンピン揷入孔 4 2内には、 セットボ タンピン揷入孔 4 2内を摺動自在のセットボタンピン 4 5が配置されてい る。 セッ トボタンピン揷入孔 4 2の筐体 2内方側端部の開口には、 セッ ト ボタンピン 4 5に押し操作されて揺動する金属製のコンタクトバネ 4 6力 一端をジャックュニッ ト 4に固定される状態で備えられている。

セッ トボタンピン 4 5は、 図 1 1 ( a ) 及び同図における E— E断面を 示す図 2 8 ( b ) に示すように、 筐体 2の外部から押し操作される被操作 部 4 5 aと、 押し操作されたときにセットボタンピン 4 5をセッ トボタン ピン揷入孔 4 2内の特定箇所に位置決めする位置決め部 4 5 bと、 セッ ト ボタンピン 4 5をセットボタンピン 4 5挿入方向と反対方向に復帰付勢す るコイルスプリング 4 7を収納するバネ収納部 4 5 cとからなる。

バネ収納部 4 5 cは、 図 2 6に示すように、 一方の面が開放した箱状に 形成されている。 このパネ収納部 4 5 cとセットボタンピン揷入孔 4 2の 内壁とで形成される空間内へ、 セッ トボタンピン揷入孔 4 2の内壁から突 出する状態で突出部 4 2 aが形成されている。 又、 箱状のパネ収納部 4 5 c の底部には、 後述の移動阻止パネ 4 4の先端部分と係合するための、 セッ トボタンピン 4 5の摺動方向に並んだ二つの係合部 4 5 e , 4 5 f が形成 されている。

コイルスプリング 4 7は、 パネ収納部 4 5 cにおける筐体 2外方側の内 壁と突出部 4 2 aとの間に配置され、 上述のようにセットボタンピン 4 5 をセッ トボタンピン 4 5の揷入方向と反対方向に復帰付勢する。 。

セッ トボタンピン 4 5の位置決め部 4 5 bには、 位置決め用凸部 4 5 d 力その突出方向に出退可能に弾性を有するように形成されている。 セッ ト ボタンピン 4 5が筐体 2内方側に押し操作された状態で、 位置決め用凸部 4 5 dに係合する係合用凹部 4 2 bがセッ トボタンピン揷入孔 4 2の内壁 に設けられている。

セットボタンピン 4 5が筐体 2内方側に押し操作された状態では、 セッ トボタンピン 4 5の筐体 2内方側の端部がコンタクトバネ 4 6に接当し、 コンタクトバネ 4 6を摇動させる。 この揺動によりコンタクトパネ 4 6の 遊端側の端部は回路基板の接触し、 図 2 3 ( b ) に示すように、 回路基板 上に形成された二つの電極端子 6 a , 6 bを短絡させる。 これにより、 電 池 Vから筐体 2内の各回路に通電されるのであり、 このコンタクトバネ 4 6 及び二つの電極端子 6 a , 6 bが、 図 2 0における電源スィッチ 6に相当 する。

セッ トボタンピン揷入孔 4 2のピン挿入孔 4 0と反対側箇所には、 後述 する取付ピン 1 3の係合解除用キー Kを挿入するキー揷入孔 4 1が設けら れている。

キー揷入孔 4 1には、 図 1 2に示すように、 係合解除用キー Kのキ一揷 入孔 4 1への挿入に伴って回動操作されるピニオンギヤ 4 3と、 セッ トボ タンピン揷入孔 4 2に備えられたセッ トボタンピン 4 5の移動を阻止する ための移動阻止パネ 4 4が備えられている。

ピニオンギヤ 4 3は、 その歯が係合解除用キー Kの挿入方向に対して垂 直に延びる方向にジャックュニット 4本体側に回動き在に枢支され、 且つ、 一部がキ一揷入孔 4 1に突出し、 他の一部がジャックュニット 4の外部に 突出する状態としてある。

移動阻止バネ 4 4は細い金属棒にて弾性変形可能に形成してあり、 一端 部をキー揷入孔 4 1の開口付近の一側部に固定し、 弾性変形により摇動自 在としてある。 移動阻止パネ 4 4の遊端側端部は、 セットボタンピン 4 5 の摺動方向における位置に応じて、 セットボタンピン 4 5の係合部 4 5 e， 4 5 ίの何れかと移動阻止バネ 4 4の弾性作用により押圧された状態で係 合し、 コイルスプリング 4 7の付勢力によりセットボタンピン 4 5が筐体 2外方側に摺動移動するのを阻止している。 尚、 図 2 6では係合部 4 5 f に対して係合している状態を示している。

移動阻止バネ 4 4の基端側端部と遊端側端部との途中部分は、 キー挿入 孔 4 1を横切る状態としてある。

ジャックユニット 4の筐体 2内方側箇所には、 図 2 7 ( a ) 及び図 2 7 ( b ) に示すように、 スライダー 5が設けられていて、 図 1 2に示す 状態でジャックュニッ ト 4のピニオンギヤ 4 3と嚙合するラック部 5 aを 備 る。

スライダー 5は、 その基部 5 bが筐体 2の内壁に設けられた図示しない ガイド部とスライド移動自在に係合し、 図 2 2〜図 2 4において矢印 zに て示す方向つまり係合解除用キー Kの挿抜方向にスライド移動自在となつ ている。 又、 ラック部 5 aと基部 5 bとの間の途中部分から延出する弾性 変形可能な延出部 5 cの先端部分を筐体 2側に係止させる構成として、 延 出部 5 cの弾性作用により筐体内方側に復帰付勢してある。 尚、 図 2 2〜 図 2 4では図面を見易くするため、 延出部 5 cを省略してある。

次に、 取付ピン 1 3と筐体 2との係合および係合の解除、 更に、 電池 V から筐体 2内の各回路への通電の入り切りの切り換えにっレ、て説明する。 先ず、 取付ピン 1 3と筐体 2とを係合する際は、 図 2 2に示す取付ピン 1 3の係合が解除されている状態から、 衣類の服地 F等に取付けられた取 付ピン 1 3を通して、 図 2 3に示すように取付ピン 1 3をジャックュニッ ト 4のピン揷入孔 4 0に挿入する。 取付ピン 1 3をピン揷入孔 4 0に設け られたコイルスプリング 4 8 b , 4 8 dの付勢力に抗して挿入すると、 取 付ピン 1 3の係合用凹部 1 3 bにロックパネ 1 4のピン揷入孔 4 0内に突 出した凸部 1 4 dが係合する。 これにより、 コイルスプリング 4 8 b ,

4 8 dの付勢力によって取付ピン 1 3が解除方向に移動するのを阻止して 係合状態を維持する。

取付ピン 1 3の係合用凹部 1 3 bとロックバネ 1 4の凸部 1 4 dとが係 合するまでの挿入途中においては、 取付ピン 1 3先端のテ一パ部 1 3じが ジャックユニット 4側の樹脂板 4 8 eに接当する。 そして、 コイルスプリ ング 4 8 b , 4 8 dの付勢力に抗して更に取付ピン 1 3が挿入されると、 金属板 4 8 cが筐体 2内方側に移動し、 検知スィツチ 3 ' の取付面 4 aに 形成された二分割された電極端子 4 b , 4 cに接当しそれらを短絡する。 この状態で、 図 2 0に示す検知スィッチ 3 ' が切り状態から入り状態に移 行したことになる。

金属板 4 8 cが二分割された電極端子 4 b， 4 cを短絡させた時点では、 コイルスプリング 4 8 b , 4 8 dには未だ縮み余裕がある。 更に、 取付ピ ン 1 3が挿入されて上記の取付ピン 1 3とロックバネ 1 4とが係合する状 態になる。

これで、 センサタグ 1の商品への取り付けが完了し、 次に、 センサタグ 1を作動開始させる。

センサタグ 1の作動を開始させるには、 図 2 8 ( a ) ( b ) に示すよ うな電源セッ ト用治具 Dを用いて行う。

電源セット用治具 Dの突出ピン D 1にてジャックユニッ ト 4のセットボ 夕ンピン 4 5の被操作部 4 5 aを奥に押し込むと、 セットボタンピン 4 5 の筐体 2内方側の端部 4 5 gがコンタクトバネ 4 6に接当し、 コンタクト バネ 4 6を摇動させる。 この揺動によりコンタクトバネ 4 6の遊端側の端 部は回路基板に接触し、 回路基板上の二つの電極端子 6 a .6 bを短絡さ せる。 これにより、 電池 Vから筐体 2内の各回路に通電が開始される。 尚、 セッ トボタンピン 4 5が押し込まれていない状態では、 セッ トボタンピン 4 5の筐体 2外方側端部である被操作部 4 5 aが、 セットボタンピン挿入 孑 U 2の筐体 2外方側の開口より若干没入した箇所に位置するように、 ネ収納部 4 5 cの位置決め部 4 5 b側の端部に接当する位置決め段部 4 2 c がセッ トボタンピン挿入孔 4 2の内壁に形成されている。

このセッ トボタンピン 4 5が押し操作されると、 移動阻止バネ 4 4の遊 端側の先端部が、 セッ トボタンピン 4 5の係合部 4 5 eと係合している状 態から、 図 2 6に示すように、 セットボタンピン 4 5の係合部 4 5 ίと係 合する状態に切り換わる。

セッ トボタンピン 4 5がコンタクトパネ 4 6の遊端側の端部を回路基板 側に揺動させる位置では、 コイルスプリング 4 7が圧縮される。 そして、 セッ トボタンピン 4 5を筐体 2の外方側に押し戻そうと作用するが、 上記 のように移動阻止 くネ 4 4の遊端側の先端部とセットボタンピン 4 5の係 合部 4 5 f と係合によってセットボタンピン 4 5の摺動移動を阻止すると ともに、 セッ トボタンピン 4 5の位置決め用凸部 4 5 dとセットボタンピ ン揷入孔 4 2の係合用凹部 4 2 bとの係合によっても、 セッ トボタンピン 4 5の摺動移動を阻止する。 次に、 図 2 3に示す状態から、 取付ピン 1 3とジャックユニッ ト 4との 係合を解除する際は、 図 1 8に示す係合解除用キ一 Kを使用する。

係合解除用キー Kは、 ジャックュニット 4のピニオンギヤ 4 3に嚙合す るラック部 K 1を備えている。 図 2 3に示す状態において、 キ一揷入孔 4 1 にラック部 K 1を挿入すると、 ラック部 K 1 とピニオンギヤ 4 3とが嚙合 して、 ラック部 K 1の挿入に伴ってピニオンギヤ 4 3が回転する。 このピ 二オンギヤ 4 3の回転によって、 ピニオンギア 4 3と嚙合するラック部 5 a を備えたスラィダー 5が、 図 2 4において一点鎖線で示す位置から実線で 示す位置に移動する。 又、 係合解除用キー Kのラック部 K 1がキー揷入孔 4 1に挿入されると、 キー揷入孔 4 1を横切る状態で設けられている移動 阻止バネ 4 4を押圧して、 移動阻止パネ 4 4をキ一揷入孔 4 1の壁部に押 しっける。 これにより、 移動阻止パネ 4 4の遊端側の端部が揺動して、 そ の遊端側の端部とセットボタンピン 4 5の係合部 4 5 f との係合が解除さ れる。

スライダー 5には、 上記のスライダー 5のスライド移動に伴ってロック パネ 1 4の端部 1 4 bに接当する第 1押さえ部 5 dとセットボタンピン 4 5 の筐体 2内方側端部に接当する第 2押さえ部 5 eとが備えられている。 図 2 4に示すように、 第 1押さえ部 5 dがロックパネ 1 4の端部 1 4 bを押 すと、 ロックバネ 1 4の凸部 1 4 dがピン揷入孔 4 0から引退する状態に 揺動する。 こうして、 取付ピン 1 3の係合用凹部 1 3 bとロックパネ Γ 4 の凸部 1 4 dとの係合が解除され、 取付ピン 1 3は、 検知スィッチ 3 ' の コイルスプリング 4 8 b， 4 8 dの付勢力によって、 筐体 2外方側に押し 出される。

一方、 スライダー 5の第 2押さえ部 5 eがセッ トボタンピン 4 5の筐体 2内方側端部を押すと、 セットボタンピン 4 5が筐体 2外方側に移動し、 セットボタンピン 4 5の位置決め用凸部 4 5 dとセットボタンピン揷入孔 4 2の係合用凹部 4 2 bとの係合が解除される。

この結果、 パネ収納部 4 5 c内のコイルスプリング 4 7の復帰付勢力に より、 セットボタンピン 4 5は、 操作部 4 5 aが押し込まれる前の状態に 復帰する。 そして、 コンタクトバネ 4 6は回路基板上の二つの端子と離間 し、 電池 Vから筐体 2内の各回路への通電を停止する。

この通電が停止されるタイミングは、 取付ピン 1 3の係合用凹部 1 3 b とロックパネ 1 4の凸部 1 4 dの係合が解除されて離間するタイミングよ り少し遅れるように構成してある。 係合解除用キー Kの操作によって取付 ピン 1 3をピン挿入孔 4 0から抜くとき、 一瞬圧電ブザー 2 1が鳴るよう にしてあるので、 この抜き操作と同時に電池 Vのバッテリーチェックを行 んる。

⑥ 上記実施例では、 警報手段 Aは、 共振アンテナ 2 2の信号を受けて圧電 ブザー 2 1を鳴らせるとともに、 L E Dランプ 2 0を点灯させて警報を発 しているカ 共振アンテナ 2 2の信号を受けて電波信号を発信するように して、 その電波信号を受信して警報音等を発する装置を別体に設けるよう に構成しても良い。

⑦ 上記実施例では、 共振アンテナ 2 2の受信感度を抵抗器 Rの抵抗値を設 定変更して調整する際、 抵抗器 Rを適当なものに取り替えることで調整し ているが、 抵抗器 Rに可変抵抗器を用いて、 その可変抵抗器の抵抗値を調 整することで共振ァンテナの受信感度を調整するようにしても良レ、。 ⑧ 上記実施例では、 盗難防止装置として、 盗難防止装置の筐体 2を取付ピ ン 1 3にて盗難防止対象物に取り付ける形式のものを例示しているが、 両 端が筐体 2に対して着脱可能なワイヤによって取り付ける形式の盗難防止 装置に本発明を適用しても良い。

即ち、 この盗難防止装置は、 図 3 1 ( a ) の平面図および図 3 1 ( b ) の側面図に示すように、 センサタグ 1が直方体状の筐体 2と、 筐体 2を盗 難防止の対象である商品等に取り付ける取付具としてのワイヤュニット 1 0 3とからなっている。

このワイヤュニット 1 0 3は、 図 3 2に示すように、 筐体 2に揷脱する ために両端部に備えられた接続部としての口ックピン 1 3 0と、 そのロッ クピン 1 3 0夫々を接続するワイヤ 1 3 1 と、 ワイヤ 1 3 1及びロックピ ン 1 3 0の一部を被覆する外被 1 3 2とからなっている。

ロックピン 1 3 0及びワイヤ 1 3 1は金属製で導電性を有する。 両端部 のロックピン 1 3 0は、 電気的にも接続されている。 又、 ロックピン 1 3 0 の先端部近傍には、 ロックピン 1 3 0の筐体 2からの抜け止めをする被係 合部としての係合用凹部 1 3 0 aが形成されている。

ロックピン 1 3 0を被覆する外被 1 3 2の端部には、 図 3 2に示すよう に、 わずかに段差を形成してあり、 ロックピン 1 3 0を筐体 2に挿入した ときに、 図 3 4に示すように、 段状部分が筐体 2内に没入してロックピン 1 3 0が外部に露出しないようにしてある。 これにより、 ロックピン 1 3 0 が静電気を帯電している他物に接触して、 筐体 2内の電気回路を破損して しまうのを防止できるのである。

図 3 0に示す回路は、 図 1及び図 2 0の回路と類似しており、 スィッチ あるいは取付ピンの代わりにワイヤュニッ ト 1 0 3を構成するロックピン 1 3 0がその揷入孔に挿入されるようになっており、 スィッチ入力回路あ るいは取付ピン入力回路の代わりにワイヤュニット入力回路 2 4 " が用い られている点が異なっている。 そして、 電源スィッチ 6が入り操作された 状態で、 ワイヤュニッ ト 1 0 3が切断された場合や、 センサタグ 1が例え ば店舗の出入口の両側に設置される図 1 9に示すような一対のパネル状の 発信器◦の設置箇所を通過した場合に、 筐体 2に収納されている圧電ブザ —2 1力鳴り、 L E Dランプ 2 0が発光するように構成されている。 従つ て、 ワイヤュニット 1 0 3と、 筐体 2に設けられた受信手段 2 2とは、 盗 難の予備行為を検出する検出手段 Pとして機能し、 圧電ブザー 2 1及び L E Dランプ 2 0は検出手段 Pの検出情報に基づレ、て警報情報を出力する 警報出力手段 Qとして機能する。

その他の動作は前述実施例と同じであり、 圧電ブザーが鳴り出すまでの 過程などの説明を省略する。

次に、 ワイヤュニット 1 0 3の筐体 2への取付構造について説明する。 ワイヤュニッ ト 1 0 3は、 図 32〜図 36に示すように、 ワイヤュニッ ト 1 0 3のロックピン 1 30が筐体 2の内壁に接して設けられたジャック ュニット 4の二つのロックピン揷入孔 1 4 0 a, 1 4 O bに揷入された状 態で筐体 2に取り付けられる。

ジャックュニット 4には、 ロックピン挿入孔 1 4 0 aに挿入された口ッ クピン 1 30と係合して抜け止めをする係合体としての略 U字状のロック パネ 1 4 1 と、 ロックピン挿入孔 1 4 O bに挿入されたロックピン 1 3 0 と係合して抜け止めをする略 U字状の係合体としてのロックパネ 1 4 2と が並べて設けられている。 ジャックュニット 4を貫通する状態で設けられ たロックピン挿入孔 1 4 0 aにおける筐体 2内方側端部には、 ロックピン 揷入孔 1 4 0 a内を口ックピン 1 3 0の揷脱方向に摺動自在なセッ トレバ 一 1 4 8が設けられている。

口ックバネ 1 4 1， 1 42は、 それらの屈曲部 1 4 1 c， 1 4 2 cにお レ、て、 ジャックユニッ ト 4の本体から突出するパネ係止用凸部 4 9に係止 されている。 両口ックバネ 1 4 1, 1 42の内側で隣合う端部 1 4 1 d, 1 42 dは、 図 3 0に示す各回路を一体に搭載する回路基板に固定され、 ワイヤュニット入力回路 24" に接続されている。

ロックバネ 1 4 1, 1 4 2のもう一方の端部 1 4 1 b， 1 4 2 bと屈曲 部 1 4 1 c, 1 4 2 cとの中間部分には、 後述のようにロックピン 1 30 の係合用凹部 1 30 aと係合する凸部 1 4 1 a, 1 42 aがロックピン揷 入孔 1 4 0 a, 1 4 0 bに出退可能な状態で設けられている。

口ックバネ 1 4 1, 1 4 2は金属製で導電性を有して、 ロックピン 1 30 と上記の回路基板とを電気的に接続する。

口ックバネ 1 4 1， 1 4 2は略 U字状に形成されているため両端部が接 近又は離間する方向に弾性を有して、 ロックバネ 1 4 1， 1 42に対して 力が加わっていない状態では、 図 32に示すように、 凸部 1 4 1 a， 1 4 2 a が口ックピン揷入孔 1 4 0 a, 1 4 0 bのほぼ中央部まで突入する状態と してめる。 従って、 ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aと凸部 1 4 1 a , 1 4 2 a とが係合する際は、 凸部 1 4 1 a , 1 4 2 aがロックピン揷入孔 1 4 0 a , 1 4 0 bから引退する方向に押されることにより、 ロックバネ 1 4 1 , 1 4 2はロックピン 1 3 0との係合側に付勢されることになる。

セッ トレバ一 1 4 8は、 図 3 7に示すように、 一方の面が開放した箱状 に形成されている。 このセッ トレバー 1 4 8とロックピン揷入孔 1 4 0 a の内壁とで形成される空間内にロックピン揷入孔 1 4 0 aの内壁から突出 する状態で、 セッ トレバー 1 4 8の摺動方向での移動を規制する突出部

4 2 aが形成されている。

突出部 4 2 aとセッ トレバー 1 4 8の内壁との間には、 セッ トレノくー 1 4 8をロックピン 1 4 0 aの入口側方向に復帰付勢するコイルスプリン グ 4 7 aが挿入されている。

もう一方の口ックピン揷入孔 1 4 0 bは奥側が閉鎖されており、 ロック ピン挿入孔 1 4 0 bには、 奥側の端部に一端を固定したコイルスプリング 4 7 bが設けられている。

ロックピン揷入孔 1 4 0 aの、 ロックピン揷入孔 1 4 0 bと反対側箇所 には、 後述するロックピン 1 3 0の係合解除用キー Kを挿入するキー挿入 孔 4 1が設けられている。

図 1 2に示すように、 キー挿入孔 4 1には、 図 3 8に示す係合解除用キ 一 K' のキー挿入孔 4 1への挿入に伴って回動操作されるピニオンギヤ 4 3 と、 ロックピン挿入孔 1 4 0 aに備えられたセッ トレバー 1 4 8の移動を 阻止するための移動阻止パネ 4 4が備えられている。

ピニオンギヤ 4 3は、 その歯が係合解除用キ一 K' の挿入方向に対して 垂直に延びる方向にジャックュニット 4本体側に回動自在に支持され、 且 つ、 一部がキー揷入孔 4 1に突出し、 他の一部がジャックュニット 4の外 部に突出する状態としてある。

ピニオンギヤ 4 3は、 図 3 2〜図 3 6におレ、て紙面に垂直な方向に、 若 干量移動可能に支持してあり、 キー揷入口 4 1に係合解除用キー K' が揷 入されていない状態では、 キ一揷入口 4 1内方側に位置して、 後述のスラ イダー 5のラック部 5 aと嚙合しないようにしてある。

移動阻止バネ 4 4は細い金属棒にて弾性変形可能に形成してあり、 一端 部をキー揷入孔 4 1の一側部に固定して基端側とし、 弾性変形により揺動 自在としてある。 移動阻止パネ 4 4の遊端側端部は、 図 3 7に示すように、 セッ トレバー 1 4 8の外面に形成した係合部 1 4 8 aに対して移動阻止バ ネ 4 4の弾性作用により押圧される。

移動阻止バネ 4 4の基端側端部と遊端側端部との途中部分は、 キー挿入 孔 4 1を横切る状態としてある。

ジャックュニッ ト 4の筐体 2内方側箇所には、 図 1 2に示す状態でジャ ツクユニッ ト 4のピニオンギヤ 4 3と嚙合するラック部 5 aを備えた図

3 9 ( a ) 及び図 3 9 ( b ) に示すスライダー 5が設けられている。

スライダー 5は、 その基部 5 bが筐体 2の内壁に設けられた図示しない ガイド部とスライド移動自在に係合し、 図 3 2において矢印 aにて示す方 向つまり係合解除用キー K' の挿抜方向にスライド移動自在である。 又、 ラック部 5 aと基部 5 bとの間の途中部分から延出する弾性変形可能な延 出部 5 cの先端部分を筐体 2側に係止させる構成として、 延出部 5 cの弾 性作用により筐体内方側に復帰付勢してある。 尚、 図面を見易くするため 図 3 2〜図 3 6では、 スライダー 5の延出部 5 cは省略してある。

ジャックユニッ ト 4のロックピン挿入孔 1 4 0 aの筐体内方側箇所には、 電源スィッチ 6が設置されている。

電源スィツチ 6はノーマルオフタイプのスィツチで、 電源スィツチ 6の 被操作部 6 aがジャックュニット 4のセッ トレバー 1 4 8に押し操作され てオフからオンに移行する。

次に、 ワイヤュニット 1 0 3と筐体 2との係合及び係合の解除について 説明する。

先ず、 ワイヤュニッ ト 1 0 3と筐体 2とを係合する際は、 図 3 2に示す ワイヤュニッ ト 1 0 3の両方のロックピン 1 3 0の係合が解除されている 状態から、 図 3 3に示すようにロックピン 1 3 0の一方をジャックュニッ ト 4のロックピン挿入孔 1 4 0 bに挿入する。 ロックピン 1 3 0をロック ピン挿入孔 1 4 0 bに設けられたコイルスプリング 4 7 bの付勢力に抗し て挿入すると、 ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aにロックバネ 1 4 2 のロックピン揷入孔 1 4 O b内に突出した凸部 1 4 2 aが係合し、 コイル スプリング 4 7 bの付勢力によってロックピン 1 3 0が解除方向に移動す るのを確実に阻止して係合状態を維持する。

ロックピン 1 3 0の一方をジャツクユニッ ト 4に挿入した状態で、 他方 の口ックピン 1 3 0を、 商品等にからませた後、 ジャックュニッ ト 4の口 ックピン揷入孔 1 4 0 aに挿入する。

ロックピン 1 3 0をロックピン挿入孔 1 4 0 aに挿入して行くと、 口ッ クピン 1 3 0の先端がセッ トレバ一 1 4 8に接当する。 セッ トレバー 1 4 8 を押しながらロックピン 1 3 0を更に挿入すると、 図 3 4に示すように、 ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aにロックバネ 1 4 1のロックピン 揷入孔 1 4 0 a内に突出した凸部 1 4 1 aが係合する。 このとき、 セット レバー 1 4 8の係合部 1 4 8 aは、 キー挿入孔 4 1から延びる移動阻止バ ネ 4 4のある位置まで移動しており、 図 3 7に示すように、 係合部 1 4 8 a に移動阻止パネ 4 4の遊端側の先端部が係合する。

このロックピン 1 3 0によるセットレノく一 1 4 8の押し操作の結果、 セ ッ トレノくー 1 4 8の筐体 2内方側端部 1 4 8 bは、 電源スィッチ 6の被操 作部 6 aを押し操作して、 図 3 0に示す筐体 2内の各回路への通電を開始 する。

この状態では、 ロックピン 1 3 0に対して、 セットレバー 1 4 8内に揷 入されているコイルスプリング 4 7 aによってロックピン 1 3 0の係合解 除方向に付勢力が働いているが、 上記のロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aとロックバネ 1 4 1の凸部 1 4 1 aとの係合及び移動阻止バネ 4 4 の遊端側の先端部とセットレバー 1 4 8の係合部 1 4 8 aとの係合によつ て、 ロックピン 1 3 0が係合解除方向に移動するのを阻止している。 ワイヤュニット 1 0 3と筐体 2内のワイヤュニット入力回路 2 4 " とは、 上記のように、 ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aとロックパネ 1 4 1 1 4 2の凸部 1 4 1 a， 1 4 2 aの係合によって電気的に接続される。 次に、 図 3 4に示す状態から、 ワイヤユニット 1 0 3とジャックュニッ ト 4との係合を解除する際は、 ジャックユニット 4のピニオンギヤ 4 3に 嚙合する第 1ラック部 K 3と第 2ラック部 K 4とを両端に備えた、 図 3 8 に示す係合解除用キー K' を使用する。

これらの両ラック部 K 3 , K 4はジャックユニッ ト 4のキー揷入孔 4 1 に対する挿入深さが異なり、 第 1ラック部 K 3の挿入深さより第 2ラック 部 K 4の挿入深さが若干深くなるようにその長さを設定してある。 従って、 第 1ラック部 K 3をキー揷入孔 4 1に挿入した場合と第 2ラック部 K 4を キ一挿入孔 4 1に挿入した場合とでは、 ピニオンギヤ 4 3の回転量が異な るのである。

図 1 2に示すようにキー揷入孔 4 1に挿入深さの浅い側の第 1ラック部 K 3を挿入すると、 第 1ラック部 K 3がピニオンギヤ 4 3を持ち上げてス ライダー 5のラック部 5 aと嚙合させるとともに、 第 1ラック部 K 3とピ 二オンギヤ 4 3とが嚙合して、 第 1ラック部 K 3の挿入に伴ってピニオン ギヤ 4 3が回転する。 このピニオンギヤ 4 3の回転によって、 ピニオンギ ァ 4 3と嚙合するラック部 5 aを備えたスライダー 5が図 3 5及び図 1 2 における矢印 bの方向に移動する。 又、 係合解除用キ一 K' の第 1ラック 部 K 3がキ一揷入孔 4 1に挿入されると、 キー挿入孔 4 1を横切る状態で 設けられている移動阻止パネ 4 4を押圧して、 移動阻止バネ 4 4をキー揷 入孔 4 1の壁部に押しつける。 これにより、 移動阻止パネ 4 4の遊端側の 端部が揺動して、 その遊端側の端部とセットレノく一 1 4 8の係合部 1 4 8 a との係合が解除される。 尚、 図 1 2では、 ピニオンギヤ 4 3の位置は、 第 1ラック部 K 3によって持ち上げられたときの位置を示してある。

スライダー 5には、 スライダー 5の矢印 bの方向へのスライド移動に伴 つてロックパネ 1 4 1の端部 1 4 1 bに接当する第 1押さえ部 5 dが備え られている。 第 1押さえ部 5 dがロックパネ 1 4 1の端部 1 4 1 bを押す と、 図 3 5に示すように、 口ックバネ 1 4 1の凸部 1 4 1 aが口ックピン 揷入孔 1 4 0 aから引退する状態に揺動する。 こうして、 ロックピン 1 3 0 の係合用凹部 1 3 0 aとロックバネ 1 4 1の凸部 1 4 1 aとの係合が解除 されるのである。

この結果、 ロックピン揷入孔 1 4 0 aの挿入されているロックピン 1 3 0 がセットレバー 1 4 8に挿入されているコイルスプリング 4 7 aの付勢力 により押し出されて電源スィッチ 6はォン状態からオフ状態に移行し、 筐 体 2内の各回路への通電を停止する。

この電源スィッチ 6がオン状態からオフ状態に移行するタイミングは、 ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aとロックバネ 1 4 1の凸部 1 4 1 a の係合が解除されて離間するタイミングより少し遅れるように構成してあ る。 係合解除用キー K' の操作によってロックピン 1 3 0をロックピン挿 入孔 1 4 0 aから抜くとき、 一瞬圧電ブザー 2 1が鳴るようにしてあるの で、 この抜き操作と同時に電池 Vのバッテリーチェックを行える。

ロックピン揷入孔 1 4 0 aから口ックピン 1 3 0を抜いた状態から、 ヮ ィャュニッ ト 1 0 3の交換等のために、 更に、 ロックピン揷入孔 1 4 0 b に挿入されているロックピン 1 3 0を抜く場合は、 係合解除用キー K' の 第 2ラック部 K 4をキー揷入孔 4 1に挿入する。

第 2ラック部 K 4は第 1ラック部 K 3よりも挿入深さが深いので、 第 2 ラック部 K 4を挿入した際の図 3 6における矢印 bの方向へのスライダ一 5のスライド移動量も、 第 1ラック部 K 3を挿入した際に較べて大きく、 第 1ラック部 K 3を挿入した際には接当しなかったスライダー 5の第 2押 さえ部 5 eとロックパネ 1 4 2の端部 1 4 2 bとが接当する。

第 2押さえ部 5 eが口ックバネ 1 4 2の端部 1 4 2 bを押すと、 図 3 6 に示すように、 ロックバネ 1 4 2の凸部 1 4 2 aがロックピン挿入孔 1 4 0 b から引退する状態に揺動する。 こうして、 ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aとロックバネ 1 4 2の凸部 1 4 2 aとの係合が解除されるのであ る o

この結果、 ロックピン揷入孔 1 4 O bの挿入されているロックピン 1 3 0 がコイルスプリング 4 7 bの付勢力により押し出される。

従って、 筐体 2内の L E Dランプ 2 0、 圧電ブザー 2 1、 スイッチング 回路 2 5、 発振回路 2 6、 カウンタ 2 7、 ラッチ回路 2 8及びブザー · L E Dドライバ 2 9は警報手段 Aとして機能し、 これらと電池 V、 電源ス イッチ 6、 ワイヤユニット入力回路 2 4 " とを併せて、 筐体 2とワイヤュ ニッ ト 1 0 3とが一連に接続しているか否かを検出し、 非接続時に警報を 出力する警報出力手段 Bとして機能する。

ピニオンギヤ 4 3及びスライダー 5は、 ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aとロックバネ 1 4 1 , 1 2との係合を解除する係合解除手段 U として機能し、 コイルスプリング 4 7 a , 4 7 bは、 ロックピン 1 3 0を 挿入方向と反対方向に押し出す押し出し手段 Wとして機能する。

⑨ 上記実施例では、 L E Dランプ 2 0を点灯させ、 圧電ブザー 2 1を鳴ら せることで警報を出力している力 筐体 2に電波を送信する送信装置を備 えさせ、 何れかの箇所にその送信装置からの電波を受信して警報音等を発 する装置を備えさせた構成として、 筐体 2とロックピン 1 3 0との非接続 を検出したときに送信装置から電波を送信することで警報を出力するよう にしても良い。

⑩ 上記実施例では、 ワイヤュニット 1 0 3に通電して、 その通電が遮断さ れたときに筐体 2とワイヤュニット 1 0 3との非接続を検出しているが、 ワイヤュニッ ト 1 0 3を光ファイバにて構成し、 筐体 2から発した光がヮ ィャュニッ ト 1 0 3を経由して再び筐体 2の戻ってくるか否かによって上 記非接続を検出するようにしても良い。

⑪ 上記実施例では、 ワイヤュニッ ト 1 0 3を取付具としているが、 両端に ロックピン 1 3 0の係合用凹部 1 3 0 aと同様の被係合部を備えた IB各 Cの 字状の鉄線を取付具としても良レ、₀

⑫ 上記実施例では、 ワイヤュニッ ト 1 0 3の両端の口ックピン 1 3 0を各 別に筐体 2から離脱させているカ 両端のロックピン 1 3 0を同時に筐体 2から離脱させても良い。 例えば、 上記実施例において、 図 3 4の両端の ロックピン 1 3 0が筐体 2に挿入された状態において、 係合解除用キー K' の第 2ラック部 K 4をキー揷入孔 4 1に挿入すると上記の同時の離脱が可 能である。

上記実施例では、 ロックピン 1 3 0を押し出す押し出し手段 Wをコイル スプリング 4 7 a , 4 7 bにて構成している力、 この代わりにつる巻きバ ネ等を用いても良い。

スライダー 5にロックピン 1 3 0の先端を押すプッシュ口ッドを形成し て、 スライダー 5のスライド移動に連動してロックピン 1 3 0が押し出さ れるように構成しても良い。

Claims

[請 求 の 範 囲]

1. 盗難防止対象物 （E) に取り付けられる筐体 （2) に、 盗難の予備行 為を検出する検出手段 （P) と、 その検出手段 （P) の検出情報に基づい て、 警報のための情報を出力する警報出力手段 (Q) とが設けられている と共に、 前記筐体 （2) 内に、 前記検出手段 (P) の検出情報に基づいて、 前記筐体 （2) 外に向けて発光する光発生手段（20) が設けられている 盗難防止装置。

2. 前記筐体 （2) の角部に、 前記光発生手段 （20) からの光を放出す る光窓 （34) が設けられている請求項 1記載の盗難防止装置。

3. 前記光窓 （34) に、 1つの前記光発生手段（20) からの光を、 前 記光窓 （34) が接する前記筐体 （2) の側面方向に分光する分光手段

(Y) 力設けられている請求項 2記載の盗難防止装置。

4. 前記分光手段 （Y) 、 前記光窓 （34) に形成され、 この光窓

(34) が接する前記筐体（2) の側面（2 d, 2 e)方向に分光する傾 斜面 （ 34 a , 34 b) である請求項 3記載の盗難防止装置。

5. 前記検出手段 （P) 力、 ^;、 特定箇所に設置された発信器 （0) から発信 する情報伝達用の媒体を受信する、 前記筐体 （2) に設けられた受信手段

(22) を有すると共に、 前記警報出力手段（Q) が、 前記受信手段 （22) の検出情報に基づいて、 警報音を出力する警報音出力手段 （2 1) を有す る請求項 1記載の盗難防止装置。

6. 前記警報音出力手段 （2 1 ) 、 前記発信器 (0) から発信する情報 伝達用の媒体を発しないように構成されている請求項 5記載の盗難防止装 7. 前記警報音出力手段 （2 1 ) 力 \ 圧電型ブザーにて構成されている請 求項 6記載の盗難防止装置。

8. 前記筐体 （2) 内に、 前記警報音出力手段 （2 1) への電力を供給す る電池 （V) と前記警報音出力手段 （2 1 ) とが対向して設けられていて、 前記電池（V) の電極に接続する端子と前記警報音出力手段 （2 1) の 電極に接続する端子とを備えた平板状のターミナル部 （33) 力 前記電 池（ ) と前記警報音出力手段 （2 1) との間に設けられている請求項 7 記載の盗難防止装置。

9. 前記警報音出力手段（21) t、 警報音として、 間欠音を出力するよ うに構成されている請求項 6〜 8のいずれか 1項記載の盗難防止装置。 1 0. 前記警報音出力手段（2 1) から出力した警報音を、 前記筐体 （2) の外部に放出するための音放出用の開口部 （1 0) 力、 前記筐体 （2) の 側面に設けられている請求項 6〜 9のいずれか 1項記載の盗難防止装置。 1 1. 前記筐体 （2) 内に、 その筐体 （2) 内の部品が前記開口部 （1 0) から外部に露出するのを遮蔽する遮蔽壁 (32b) が設けられている請求 項 1 0記載の盗難防止装置。

1 2. 前記検出手段 （P) 、 前記筐体 （2) を前記盗難防止対象物 （E) に取り付ける取付具（ 1 3) と、 この取付具 ( 1 3) の挿脱に伴って入り 切りする検知スィッチ （3' ) と、 特定箇所に設置された発信器 (0) か ら発信する情報伝達用の媒体を受信する、 前記筐体 （2) に設けられた受 信手段 （22) とを有する請求項 1記載の盗難防止装置。

1 3. 前記取付具 （ 1 3) 力 棒状部 （1 3A) とその一端を保持する頭部 (1 3 B) とからなる取付ピンであって、 前記筐体 （2) を、 前記盗難防 止対象物 （E) に取り付けるときは、 前記棒状部 (1 3A) を前記盗難防 止対象物 （E) を通して前記筐体 （2) に接続して取り付けるようになつ ている請求項 1 2記載の盗難防止装置。

1 4. 前記検出手段（P) が、 前記筐体（2) を前記盗難防止対象物 （E) に取り付ける取付具 ( 1 03) と、 この取付具 ( 1 03) の挿脱に伴って 入り切りする検知スィッチ （3" ) と、 特定箇所に設置された発信器 （〇） 力、ら発信する情報伝達用の媒体を受信する、 前記筐体 （2) に設けられた 受信手段 （22) とを有する請求項 1記載の盗難防止装置。

1 5. 前記取付具 （ 1 03) 力 一連に連なり且つ前記筐体 （2) に揷脱さ れる接続部 (1 30) を両端に備えると共に、 この接続部 （ 1 30) 夫々 を接続するワイヤ （1 3 1) と、 このワイヤ （1 3 1) 及び前記接続部

(1 30) の一部を被覆する外被 （1 32) とを備えるワイヤュニットで ある請求項 1 4記載の盗難防止装置。

1 6. 前記受信手段 （22) 力 前記発信器 （〇） からの電波を受信するに 伴って、 警報手段（A) を作動させるための信号を出力する盗難防止装置 用共振アンテナであって、 コイル （L) 、 コンデンサ （C) 及び抵抗器

(R) を並列接続して構成されている請求項 6、 1 2又は 1 4記載の盗難 防止装置。

1 7. 前記発信器 （〇） カ 対のパネル状に形成されていて、 前記共振アン テナ （22) が、 一対の前記発信器 （〇） の予想される設置間隔に応じて、 予めその受信感度を調整できるようになつている請求項 1 6記載の盗難防 止装置。