JP7239885B2 - アルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体、シリコーン変性剤、ポリオキシアルキレン変性シリコーンおよび化粧料オイル改質剤 - Google Patents
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Description
一方でエステサロンでのマッサージでは、体が温まる環境下で施術されるため、肌表面が汗で湿潤した状態の場合が多い。その場合、植物油からなるマッサージオイルは少量の水分を含んだ状態となるため、粘度が急激に低下したり、チキソ性が十分に得られなかったりという問題を生じ、液だれを生じるといった課題を生じる場合があった。さらに、マッサージオイルを塗り広げた後に肌になじませる際に、水っぽい軽い感触となり、油膜が感じられなくなり、良好な使用感を維持できないという問題を生じる場合があった。
(1) 式(1)で表され、ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出されるMHとMLとが式(2)の関係を満足するアルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体であって、
前記アルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体は、複合金属シアン化物触媒の存在下で、水分量0.5wt%以下の炭素数2~8のアルケニル基および1個の水酸基を有する開始剤に対して、水分量0.01wt%以下の炭素数3~4のアルキレンオキサイドを50℃~150℃で開環付加重合させたものであり、
前記アルキレンオキサイドの全供給量の5~20wt%を供給する間の供給速度をV 1 、前記アルキレンオキサイドの全供給量の20~50wt%を供給する間の供給速度をV 2 、前記アルキレンオキサイドの全供給量の50~100wt%を供給する間の供給速度をV 3 としたとき、V 1 /V 2 =1.1~2.0、V 2 /V 3 =1.1~1.5としたことを特徴とする、アルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体。
R1O-(AO1)a-[(AO2)b/(EO)c]-R2 ・・・(1)
(式(1)中、
R1は炭素数2~8のアルケニル基を示し、
AO1およびAO2は炭素数3~4のオキシアルキレン基を示し、
EOはオキシエチレン基を示し、
AO1の平均付加モル数aはa>0を満足しており、
AO2の平均付加モル数bおよびEOの平均付加モル数cはb≧0およびc≧0を満足しており、
a、bおよびcの和は10~100であり、
AO2の平均付加モル数bおよびEOの平均付加モル数cが0より大きい場合、(AO2)b/(EO)cは、前記炭素数3~4のオキシアルキレン基AO2および前記オキシエチレン基EOがランダム付加していることを示し、
R2は水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。)
0.20≦ ML/MH ≦0.60 ・・・(2)
(式(2)中、前記クロマトグラム上の屈折率強度が最大となる極大点KからベースラインBへの垂線の長さをLとし、屈折率強度がL/20となるクロマトグラム上の2点のうち溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとし、点Oと点Qを結ぶ直線Gと前記極大点Kから前記ベースラインBへ引いた垂線との交点をPとしたとき、点Oと交点Pの距離をMHとし、点Qと交点Pの距離をMLとする。)
(2) (1)のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体からなることを特徴とする、シリコーン変性剤。
(3) (2)のシリコーン変性剤と式(3)で表されるハイドロジェンオルガノポリシロキサンの反応物からなることを特徴とする、ポリオキシアルキレン変性シリコーン。
dは1~200、eは0~100であり、e/dは0~1であり、
R3は、炭素数1~8の炭化水素基であり、
R4およびR5は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~8の炭化水素基であり、e=0のときにはR4とR5との少なくとも一方は水素原子である。)
(4) (3)のポリオキシアルキレン変性シリコーンからなることを特徴とする、化粧料オイル改質剤。
当該ポリオキシアルキレン変性シリコーンは、化粧料オイル改質剤としてだけでなく、塗料添加剤、プラスチック添加剤、繊維油剤としての使用に好適である。
本発明に係るシリコーン変性剤は、下記の式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物からなるものである。
R1O-(AO1)a-[(AO2)b/(EO)c]-R2 ・・・(1)
0.20≦ ML/MH ≦0.60 ・・・・(2)
(1) クロマトグラム上の屈折率強度の極大点KからベースラインBへ垂線を引き、垂線の長さをLとする。
(2) 屈折率強度がL/20となるクロマトグラム上の2点のうち、溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとする。
(3) 点Oと点Qを結んだ直線Gと、屈折率強度の極大点KからベースラインBへ引いた垂線との交点をPとする。
(4) 点Oと交点Pの距離をM H、交点Pと点Qの距離をMLとする。
GPC101GPC専用システム、示差屈折率計としてSHODEX RI-71s、ガードカラムとしてSHODEX KF-G、カラムとしてHODEX KF804Lを3本連続装着し、カラム温度40℃、展開溶剤としてテトラヒドロフランを1ml/分の流速で流し、得られた反応物の0.1重量%テトラヒドロフラン溶液0.1mlを注入し、BORWIN GPC計算プログラムを用いて、屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグラムを得る。
Mf[M’x(CN)y]g(H2O)h・(R6)i
・・・(4)
本発明のポリオキシアルキレン変性シリコーンは、式(1)で表されるシリコーン変性剤および式(3)で表されるハイドロジェンオルガノポリシロキサンの反応物からなる。
式(3)において、dは1~200、eは0~100である。dは、変性シリコーンの粘度や植物油への混ざりやすさの観点から、200以下とするが、150以下が好ましく、100以下が更に好ましい。また、dは1以上とするが、2以上が更に好ましい。また、eは、変性シリコーンの粘度やオイルの改質効果の観点からは、100以下とするが、50以下が好ましく、20以下が更に好ましく、10以下が特に好ましい。e/dは、オイルの改質効果の観点からは、1以下とするが、0.4以下が好ましく、0.2以下がさらに好ましく、0.0であってもよい。
本発明で使用することのできる25℃で液状の植物油としては、オリーブ油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、アボガド油、杏仁油、アーモンド油、アルガン油、ヒマシ油、ホホバ油、ツバキ油、ヒマワリ油、サンフラワー油等が挙げられる。
不飽和度: JIS K 1557-3に準拠した方法で分析を行った。
動粘度: JIS K 2283に準拠した方法で分析を行った。
ゲル浸透クロマトグラフィー:
システムとしてSHODEX GPC101GPC専用システム、示差屈折率計としてSHODEX
RI-71S、ガードカラムとしてSHODEX KF-GS、カラムとしてHODEX KF804Lを3本連続装着し、カラム温度40℃、展開溶剤としてテトラヒドロフランを1ml/分の流速で流し、得られた反応物の0.1重量%テトラヒドロフラン溶液0.1mlを注入し、BORWIN GPC計算プログラムを用いて、屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグラムを得ることで分析を行なった。
塩化亜鉛2.1gを含む2.0mlの水溶液中に、カリウムヘキサシアノコバルテートK3Co(CN)6を0.84g含む15mlの水溶液を、40℃にて攪拌しながら15分間かけて滴下した。滴下終了後、水16ml、tert-ブチルアルコール16gを加え、70℃に昇温し、1時間攪拌した。室温まで冷却後、濾過操作(1回目濾過)を行い、固体を得た。この固体に、水14ml、tert-ブチルアルコール8.0gを加え、30分間攪拌したのち濾過操作(2回目濾過)を行い、固体を得た。
撹拌装置、窒素導入管、および熱電対を取り付けた5リットル容量のオートクレーブにアリルアルコール(昭和電工製)を700g、ナトリウムメチラート(日本曹達製)7gを仕込んだ。窒素置換後、100℃へと昇温し、0.5MPa以下の条件で、プロピレンオキサイド(住友化学製)2,150gを20時間かけて仕込んだ。75~85℃、―0.097MPa(ゲージ圧)で1時間減圧処理を行い残存したプロピレンオキサイドを除去した。塩酸にて中和した後、80℃、窒素バブリング中で水分の除去を行ない、キョーワード#300および#700(協和化学工業製)を各14gずつ添加後、80℃、-0.097MPa(ゲージ圧力)以下、窒素バブリング中で1時間吸着処理を行ない、ろ過により、トリプロピレングリコールアリルエーテル(不飽和度:4.11meq/g、Mn:240)を2,360g得た。
またゲル浸透クロマトグラフィーの測定により得られるクロマトグラムからML/MHを求めると、0.42であった。
撹拌装置、窒素導入管、および熱電対を取り付けた5リットル容量のオートクレーブにメタリルアルコール(Zibo Chemical製)を700g、ナトリウムメチラート7gを仕込んだ。窒素置換後、100℃へと昇温し、0.5MPa以下の条件で、プロピレンオキサイド1,700gを20時間かけて仕込んだ。75~85℃、―0.097MPa(ゲージ圧)で1時間減圧処理を行い残存したプロピレンオキサイドを除去した。塩酸にて中和した後、80℃、窒素バブリング中で水分の除去を行ない、キョーワード#300および#700を各12gずつ添加後、80℃、-0.097MPa(ゲージ圧力)以下、窒素バブリング中で1時間吸着処理を行ない、ろ過により、トリプロピレングリコールメタリルエーテル(不飽和度:4.02meq/g、Mn:360)を1,990g得た。
またゲル浸透クロマトグラフィーの測定により得られるクロマトグラムからML/MHを求めると、0.44であった。
撹拌装置、窒素導入管、および熱電対を取り付けた5リットル容量のオートクレーブにトリプロピレングリコールアリルエーテル400g、上記合成例1で得た複合金属シアン化物錯体触媒0.05gを仕込んだ。窒素置換後、120℃へと昇温し、0.3MPa以下の条件で、プロピレンオキサイド50gを1時間かけて仕込んだ。この際、反応槽内の圧力と温度の経時的変化を測定した。5時間後、反応槽内の圧力が急激に減少した。その後、反応槽内を120℃に保ちながら、0.6MPa以下の条件で、徐々にプロピレンオキサイド1,650gおよびエチレンオキサイド1,500を投入し、撹拌下で13時間かけて連続的に加圧添加した。75~85℃、―0.097MPa(ゲージ圧)で1時間減圧処理後、ろ過を行ってシリコーン変性剤Z-3を3,480g得た。得られた変性剤の不飽和度は0.44meq/g、Mn:2,080であった。
またゲル浸透クロマトグラフィーの測定により得られるクロマトグラムからML/MHを求めると、0.38であった。
撹拌装置、窒素導入管、および熱電対を取り付けた5リットル容量のオートクレーブにアリルアルコールを100g、ナトリウムメチラート5gを仕込んだ。窒素置換後、100℃へと昇温し、0.5MPa以下の条件で、プロピレンオキサイド3,300gを50時間かけて仕込んだ。75~85℃、―0.097MPa(ゲージ圧)で1時間減圧処理を行い残存したプロピレンオキサイドを除去した。塩酸にて中和した後、80℃、窒素バブリング中で水分の除去を行ない、キョーワード#300および#700を各3.3gずつ添加後、80℃、-0.097MPa(ゲージ圧力)以下、窒素バブリング中で1時間吸着処理を行ない、ろ過により、シリコーン変性剤Z’-1(不飽和度:0.64meq/g、Mn:1,460)を3,150g得た。
またゲル浸透クロマトグラフィーの測定により得られるクロマトグラムからML/MHを求めると1.15であった。
撹拌装置、窒素吹き込み管、熱電対および冷却管を取り付けた300ミリリットル容四ツ口フラスコに、ハイドロジェンジメチルポリシロキサン(HMS-082(Gelest社製)、1g当たりのSiH当量=1.08meq/g、d=75、e=6.5)65質量部と、合成例2で合成したシリコーン変性剤Z-1(151質量部、不飽和当量;0.65meq/g)を仕込み、触媒として塩化白金酸六水和物のイソプロピルアルコール溶液(1×10-3モル/リットル)を白金換算で50ppmとなるように仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら、90℃で反応を行った。サンプリングを行い、N/10水酸化カリウムのイソプロピルアルコール溶液を加えて水素ガスが発生しなくなるまで反応を継続し、FT-IR測定により、SiH基に由来する2100~2300cm-1の吸収が消失したことを確認し、100℃動粘度105Pa・sである実施例1のポリエーテル変性シリコーンA-1を得た。
シリコーン変性剤Z-1にかえて、合成例3で合成したシリコーン変性剤Z-2(132質量部、不飽和当量;0.64meq/g)を使用した以外は、合成例6と同様に操作を行い、100℃動粘度110Pa・sである実施例2のポリエーテル変性シリコーンA-2を得た。
シリコーン変性剤Z-1にかえて、合成例4で合成したシリコーン変性剤Z-3(223質量部、不飽和当量;0.44meq/g)を使用した以外は、合成例6と同様に操作を行い、100℃動粘度301Pa・sである実施例3のポリエーテル変性シリコーンA-3を得た。
シリコーン変性剤Z-1にかえて、合成例5で合成したシリコーン変性剤Z’-1(154質量部、不飽和当量;0.64meq/g)を使用した以外は、合成例6と同様に操作を行い、100℃動粘度102Pa・sである比較例1のポリエーテル変性シリコーンA’-1を得た。
下記の調製方法により、表3記載のマッサージオイルを調製した。
具体的には、室温条件下において、実施例および比較例の各種変性シリコーンとオリーブ油(関東化学(株)製)を均一になるまで攪拌した。
動的粘弾性装置(Paar Physica MCR-300、Anton Paar社製)を用いて、温度20℃、せん断速度が0.1および1.0(1/s)に対するせん断粘度を測定し、せん断速度の比率の値により、マッサージオイルを塗り広げる際の液だれのしにくさとして、下記判定基準に基づき評価した。評価には、官能評価に使用した水を1wt%加えたマッサージオイルを使用した。器具に評価サンプルをなじませるため1度空試験を実施し、試験終了から1分後に本試験を実施した。
判定基準
「◎」: 比率が1.4以上
「○」: 比率が1.3以上、1.4未満
「△」: 比率が1.1以上、1.3未満
「×」: 比率が1.1未満
固形石鹸で洗浄して流水ですすいだ後、ドライヤーを使用して両手を十分乾燥させた。左手の甲に約0.2mLの評価サンプルを滴下後、右手の指の腹で手の甲全体に広げた際の感触を評価した。10人のパネラーで実施し、肌表面が湿潤状態においてマッサージオイルが使用された場合を想定して、各マッサージオイルに1wt%の水を添加して均一に混合したものを使用し、マッサージオイルを塗り広げた後、肌になじませる際の使用感について、下記評価基準で評価し、その評点の合計によって、「◎」~「×」の下記4段階で判定した。
2点:油膜感があり適度に重い使用感
1点:油膜感はあるが若干軽い使用感
0点:油膜感がなく軽い使用感
判定基準
「◎」: 評点の合計が18点以上
「○」: 評点の合計が15点以上、17点以下
「△」: 評点の合計が10点以上、14点以下
「×」: 評点の合計が9点以下
Claims (4)
- 式(1)で表され、ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出されるMHとMLとが式(2)の関係を満足するアルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体であって、
前記アルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体は、複合金属シアン化物触媒の存在下で、水分量0.5wt%以下の炭素数2~8のアルケニル基および1個の水酸基を有する開始剤に対して、水分量0.01wt%以下の炭素数3~4のアルキレンオキサイドを50℃~150℃で開環付加重合させたものであり、
前記アルキレンオキサイドの全供給量の5~20wt%を供給する間の供給速度をV 1 、前記アルキレンオキサイドの全供給量の20~50wt%を供給する間の供給速度をV 2 、前記アルキレンオキサイドの全供給量の50~100wt%を供給する間の供給速度をV 3 としたとき、V 1 /V 2 =1.1~2.0、V 2 /V 3 =1.1~1.5としたことを特徴とする、アルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体。
R1O-(AO1)a-[(AO2)b/(EO)c]-R2 ・・・(1)
(式(1)中、
R1は炭素数2~8のアルケニル基を示し、
AO1およびAO2は炭素数3~4のオキシアルキレン基を示し、
EOはオキシエチレン基を示し、
AO1の平均付加モル数aはa>0を満足しており、
AO2の平均付加モル数bおよびEOの平均付加モル数cはb≧0およびc≧0を満足しており、
a、bおよびcの和は10~100であり、
AO2の平均付加モル数bおよびEOの平均付加モル数cが0より大きい場合、(AO2)b/(EO)cは、前記炭素数3~4のオキシアルキレン基AO2および前記オキシエチレン基EOがランダム付加していることを示し、
R2は水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。)
0.20≦ ML/MH ≦0.60 ・・・(2)
(式(2)中、前記クロマトグラム上の屈折率強度が最大となる極大点KからベースラインBへの垂線の長さをLとし、屈折率強度がL/20となるクロマトグラム上の2点のうち溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとし、点Oと点Qを結ぶ直線Gと前記極大点Kから前記ベースラインBへ引いた垂線との交点をPとしたとき、点Oと交点Pの距離をMHとし、点Qと交点Pの距離をMLとする。)
- 請求項1記載のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン誘導体からなることを特徴とする、シリコーン変性剤。
- 請求項3記載のポリオキシアルキレン変性シリコーンからなることを特徴とする、化粧料オイル改質剤。
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