本開示は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)を標的化する抗体を提供する。本明細書に記載される抗体は、HIVエンベロープ(Env)タンパク質gp120(gp120)に結合する。一部の実施形態において、これらは、HIV中和抗体である。ある特定の実施形態において、これらの抗体は概して、HIVを中和する。
HIV-1は、HIVの主要なファミリーであり、世界的に全ての感染の95%を占める。HIV-2は、主としていくつかの西アフリカの国で見られる。HIVウイルスは、具体的なグループM、N、OおよびPに分けられ、なかでもMは「主要な」グループであり、世界的にHIV/AIDSの大部分に関与する。グループMは、その遺伝子配列に基づいて、別個の地理的な場所で流行するサブタイプ(クレードとも称される)にさらに分類される。
グループM「サブタイプ」または「クレード」は、遺伝子配列データにより定義されるHIV-1のグループMサブタイプである。グループMサブタイプの例は、サブタイプA~Kを含む。サブタイプの一部は、より毒性が高いことが知られており、または様々な薬物療法に耐性である。また、「循環組換え型」または異なるサブタイプに属するウイルス間の組換えにより誘導されたCRFもあり、これらはそれぞれ番号が与えられている。例えば、CRF12_BFは、サブタイプBおよびFの間の組換えである。サブタイプAは、西アフリカでよくみられる。サブタイプBは、欧州、アメリカ、日本、タイ、およびオーストラリアにおいて優勢な型である。サブタイプCは、アフリカ南部、アフリカ東部、インド、ネパール、および中国の一部において優勢な型である。サブタイプDは、一般的に、アフリカ東部および中部のみで見られる。サブタイプEは、非組換えとして同定されたことはなく、CRF01_AEとしてサブタイプAと組み換えられたもののみが同定されている。サブタイプFは、アフリカ中部、南アメリカおよび東欧で見出されている。サブタイプG(およびCRF02_AG)は、アフリカおよび中欧で見出されている。サブタイプHは、アフリカ中部に限られている。サブタイプIは元々、数種のサブタイプの「複合」組換えを示すcpxを有するCRF04_cpxとして現在説明されている株を記載するのに使用されていた。サブタイプJは、主としてアフリカ北部、中部および西部、ならびにカリブ海諸国で見出される。サブタイプKは、コンゴ民主共和国およびカメルーンに限られている。これらのサブタイプは、下位のサブタイプ、例えばA1およびA2またはF1およびF2にさらに分けられるときもある。2015年に、サブタイプDプロテアーゼを有するサブタイプA、サブタイプD、およびサブタイプGの組換え体であるCRF19株が、キューバにおいてAIDSへの急速な進行と強く関連することが見出された。
本開示は、HIV感染細胞の表面上のgp120ポリペプチドを標的化する中和抗体(例えば、広域中和Ab)を提供する。いかなる仮説にも縛られることはないが、ウイルスエンベロープタンパク質に対する中和抗体は、感染しやすい細胞の感染をブロックすることにより、HIV-1曝露に対する適応免疫防御を提供し得る。広範な中和は、その抗体が異なるクレードからのHIV-1分離株を中和できることを示す。したがって、本開示により包含される抗体は、クロスクレードの結合活性を有する。
HIVエンベロープ糖タンパク質gp120
エンベロープ糖タンパク質gp120(またはgp120)は、HIVの外層の一部である120kDaの糖タンパク質である。これは、互いに連結され、gp41タンパク質により膜に固定されたgp120の3つの分子からなるウイルスの膜スパイクとして存在する。gp120は、HIVと細胞表面受容体との相互作用を介した宿主細胞へのHIV侵入を容易にするため、ウイルス感染に必須である。これらの受容体としては、DC-SIGN、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、CD4受容体、C-Cモチーフケモカイン受容体5(CCR5)およびC-X-Cモチーフケモカイン受容体4(CXCR4)が挙げられる。ヘルパーT細胞上でのCD4への結合は、gp120およびgp41におけるコンフォメーション変化のカスケードの開始を誘導し、それにより、ウイルスの宿主細胞膜との融合が起こる。
gp120は、HIV env遺伝子によってコードされる。env遺伝子は、約850アミノ酸の遺伝子産物をコードする。一次env産物は、タンパク質gp160であり、これは、細胞プロテアーゼであるフューリンによって小胞体中でgp120(約480アミノ酸)とgp41(約345アミノ酸)とに切断される。
HIVクローンWITOの例示的なgp160ポリペプチドのアミノ酸配列を以下に提供する(V3高度可変ループは太字で示され、N332の可能性のあるN-結合型グリコシル化部位は太字と下線で示される):
例示的なgp120ポリペプチドのアミノ酸配列を以下に提供する(V3高度可変ループは太字で示され、N332の可能性のあるN-結合型グリコシル化部位は太字と下線で示される):
別の例示的なgp120ポリペプチドのアミノ酸配列(bioafrica.net/proteomics/ENV-GP120prot.htmlを参照)を以下に提供する(V3高度可変ループは太字で示され、N332の可能性のあるN-結合型グリコシル化部位は太字と下線で示される):
独立したヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)分離株間で、それほどの程度ではないが同じ患者からの一連の分離株間で、また単一の患者分離株内においてすら、ゲノム多様性があることは、HIV-1の周知の特徴である。この配列の不均質性はゲノムにわたり分布しているが、不均質性のほとんどは、env遺伝子に位置する。数種の異なる分離株からの予測されたアミノ酸配列の比較から、配列不均質性は、表面糖タンパク質であるgp120の5つの高度可変領域(V1~V5と指定される)中でクラスター化されていることが示された。V3領域は、わずか35アミノ酸の長さにもかかわらず、顕著な配列可変性を呈する。この可変性にもかかわらず、V3領域は、CD4+細胞との相互作用を媒介する決定基を含む。gp120可変性の増加は、より高いレベルのウイルス複製をもたらすことから、別種のHIV-1バリアントに感染した個体におけるウイルス適合性の増加が示唆される。理論に縛られることはないが、より高いレベルのウイルス複製は、宿主免疫応答圧力(例えば、免疫応答回避)および/またはウイルス複製速度が最大化されるようなそれぞれ個々の宿主への適合に起因する可能性がある。可能性のあるN-結合型グリコシル化部位(PNGS)における可変性もウイルス適合性の増加をもたらす。PNGSは、gp120の高度可変領域への長鎖炭水化物の結合を可能にする。したがって、envにおけるPNGSの数および正確な位置は、宿主免疫応答に対して、特に中和抗体に対して、程度の差はあるが感受性を提供することによって、ウイルスの適合性または各ウイルスバリアントの複製能力に影響を与える可能性がある。
gp120のV3領域のコンセンサス配列(Milich et al., J. Virol., 67(9):5623-5634 (1993))を以下に提供する:
本明細書に記載される抗体バリアントは、HIV gp120のCD4結合部位(CD4bs)に結合する。CD4結合部位(CD4bs)は、gp120のβ1-α1、ループD、β20-β21(架橋シート)およびβ24-α5内に位置する構造的に保存された部位を含み、これらはCD4結合を決定し、CD4bsに向けられた抗体のエピトープに含まれる(Qiao, et al., Antiviral Res. 2016 Aug;132:252-61)。gp120のCD4bsは、Thr278、Asp279、Ala281、Thr283、Asp368、Trp427、Glu460、Ser461、Glu462、Leu452、Leu453およびArg476から選択される1つまたは複数のアミノ酸残基を含む抗CD4bs抗体によって認識されるコンフォメーショナルエピトープを形成する。アミノ酸残基および位置の番号付けは、以下に提供されるNCBI参照配列番号NP_057856.1の残基1~511に対応するHXB2サブタイプB HIV-1分離株に対してなされる。残基Thr278、Asp279、Asn280、Ala281、Thr283、Asp368、Trp427、Leu452、Leu453、Gly459、Glu464、Ser465、Glu466、Ile467、Gly472、Gly473およびArg476は、gp120 CD4bsに寄与する可能性があり、太字と下線で示される:
gp120 CD4bsに寄与するアミノ酸残基を描写する三次元モデルは、例えば、Canducci, et al., Retrovirology. 2009 Jan 15;6:4; Falkowska, et al., J Virol. 2012 Apr;86(8):4394-403;およびLi, et al., J. Virol. 2012 Oct;86(20):11231-41; Gristick, et al., Nat Struct Mol Biol. 2016 Oct;23(10):906-915; Kwon, et al., Nat Struct Mol Biol. 2015 Jul;22(7):522-31; Liu, et al., Nat Struct Mol Biol. 2017 Apr;24(4):370-378; Chen, et al., Science. 2009 Nov 20;326(5956):1123-7およびLyumkis, et al., Science. 2013 Dec 20;342(6165):1484-90に提供されている。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体バリアントは、gp120 CD4bsへの結合に関して、抗CD4bs抗体b12、CH103、1NC9、12A12、VRC01、VRC07-523、N6、3BNC117、NIH45-46および/またはPGV04(VRC-PG04)と競合する。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体バリアントは、抗CD4bs抗体b12、CH103、1NC9、12A12、VRC01、VRC07-523、N6、3BNC117、NIH45-46および/またはPGV04(VRC-PG04)と結合したエピトープとオーバーラップする、またはそれと同一なエピトープに結合する。
抗gp120抗体
本開示は、抗gp120抗体を提供する。ある特定の実施形態において、これらの抗体は、細胞表面上で発現されるHIV-1抗原に結合し、感染細胞を排除するかまたは致死させる。
ある特定の実施形態において、これらの抗体は、HIV-1を標的化する中和抗体(例えば、モノクローナル)である。「中和抗体」は、in vitroで宿主および/または標的細胞における感染を開始させる、および/または永続させるHIVの能力を中和するものである。本開示は、HIV由来の抗原、例えばgp120ポリペプチドを認識するモノクローナルヒト抗体を中和することを提供する。ある特定の実施形態において、「中和抗体」は、中和指標>1.5または>2.0で、HIV-1ウイルス、例えば、SF162および/またはJR-CSFの侵入を阻害することができる(Kostrikis LG et al., J. Virol., 70(1): 445-458 (1996))。
一部の実施形態において、これらの抗体は、HIV-1を標的化する広域中和抗体(例えば、モノクローナル)である。「広域中和抗体」は、中和アッセイにおいて1種より多くのHIV-1ウイルス種(多様なクレード由来およびクレード内の異なる株由来の)を中和する抗体を意味する。広域中和抗体は、同一または異なるクレードに属する、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9種またはそれより多くの、HIV-1の異なる株を中和することができる。一部の実施形態において、広範な中和抗体は、少なくとも2、3、4、5、または6種の異なるクレードに属する複数のHIV-1種を中和することができる。ある特定の実施形態において、中和アッセイにおいてインプットウイルスの約50%を中和するには、抗体の阻害濃度は、約0.0001μg/mL未満、約0.001μg/mL未満、約0.01μg/mL未満、約0.1μg/mL未満、約0.5μg/mL未満、約1.0μg/mL未満、約5μg/mL未満、約10μg/mL未満、約25μg/mL未満、約50μg/mL未満、または約100μg/mL未満であり得る。
ある特定の実施形態において、これらの抗体は、広範で有力な活性を示し、高度に活性なアゴニスト作用を有する抗CD4結合部位抗体(HAAD)の群に含まれる。このような抗体は、宿主受容体CD4タンパク質のgp120への結合を模擬する。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、その重鎖可変領域において、50位におけるトリプトファン;58位におけるアスパラギン;71位におけるアルギニン;および100位におけるトリプトファン(位置はKabatに従って番号付けされる)を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンまたはフェニルアラニン;および96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンおよび96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)を含む。ある特定の場合において、軽鎖可変領域は、フレームワーク領域3中のN-結合型グリコシル化部位を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、その重鎖可変領域において、50位におけるトリプトファン;58位におけるアスパラギン;71位におけるアルギニン;および100位におけるトリプトファンを含み;その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンまたはフェニルアラニン;および96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、その重鎖可変領域において、50位におけるトリプトファン;58位におけるアスパラギン;71位におけるアルギニン;および100位におけるトリプトファンを含み;その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンおよび96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、その重鎖可変領域中に、50位におけるトリプトファン;58位におけるアスパラギン;71位におけるアルギニン;および100位におけるトリプトファンをさらに含み;その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンおよび96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンおよび96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)をさらに含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、その重鎖可変領域中に、50位におけるトリプトファン;58位におけるアスパラギン;71位におけるアルギニン;および100位におけるトリプトファンをさらに含み;その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンおよび96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)を含み、その軽鎖可変領域中に、67位におけるトリプトファンおよび96位におけるグルタミン酸(位置はKabatに従って番号付けされる)を含む。
例示的なHAADとしては、本明細書で開示される抗体に加えて、Scheid et al., Science, 333:1633-1637 (2011);およびWest et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, E2083-E2090 (2012)で開示されたものが挙げられる。研究から、抗体Aおよび抗体Bは、1人の患者由来の同じB細胞系統のものであり、その軽鎖可変領域中の4つのアミノ酸の位置、およびその重鎖可変領域中の10個のアミノ酸の位置において異なることが示されている(Scheid et al., 2011)。例示的な抗体としては、これらに限定されないが、抗体A、抗体B、および抗体Aの重鎖と抗体Bの軽鎖とを含む抗体が挙げられる。
表Iは、Kabat、Chothia、およびIMGTの定義に従った抗体Aおよび抗体Bの重鎖可変領域および軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を提供する。
本出願の例示的な抗体の相補性決定領域(CDR)を以下に提供する:Kabatの定義(表IIおよびV)、Chothiaの定義(表IIIおよびVI)、ならびにIMGTの定義(表IVおよびVII)に従ったCDR。以下に列挙したCDRを含む抗体は本出願に包含される。
ある特定の実施形態において、本開示の抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片はまた、以下に提供されるKabat、Chothia、またはIMGTの定義に従った抗体Aまたは抗体Bの6つのCDRを含むことに加えて、それらのVHまたは重鎖ドメインのフレームワーク領域3に、Kabatの74a位におけるトリプトファン(W)またはフェニルアラニン(F)、Kabatの74b位におけるアスパラギン酸(D)、Kabatの74c位におけるフェニルアラニン(F)、およびKabatの74d位におけるアスパラギン酸(D);すなわち、WDFD(配列番号453)またはFDFD(配列番号627)配列も含む。ある特定の実施形態において、本開示の抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片はまた、抗体Aの6つのCDRを含むことに加えて、それらのVHまたは重鎖ドメインのフレームワーク領域3に、Kabatの74a位におけるフェニルアラニン(F)、Kabatの74b位におけるアスパラギン酸(D)、Kabatの74c位におけるフェニルアラニン(F)、およびKabatの74d位におけるアスパラギン酸(D);すなわち、FDFD(配列番号627)配列も含む。結晶学的な研究から、VHのKabatの位置番号74a、74b、74cおよび74dにおけるフレームワーク領域3が、抗原標的であるgp120と直接的に接触する本明細書に記載される抗体バリアントのパラトープの一部を形成することが示されている。例えば、Lee, et al., Immunity (2017) 46(4): 690-702(図1G、W71d残基を同定); Klein, et al., Cell. (2013) 153(1):126-38(図4および5);およびZhou, et al., (2013) Immunity (2013) 39 245-258(表1)を参照されたい;5V8L、5V8M、4JPVおよび4LSVの結晶化された構造のリボンダイヤグラムは、rcsb.orgで可視化することができる。
本明細書で開示される抗体のそれぞれの6つのCDRを含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片が本出願に包含される(例えば、表I~VIIを参照)。ある特定の実施形態において、これらの抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片の1つまたは複数はまた、Kabatの74a位におけるトリプトファン(W)またはフェニルアラニン(F)、Kabatの74b位におけるアスパラギン酸(D)、Kabatの74c位におけるフェニルアラニン(F)、およびKabatの74d位におけるアスパラギン酸(D)も含む。本開示はまた、本明細書で開示される抗HIV抗体の他のいずれかのCDRの定義(例えば、Honeggerの定義、強化されたChothiaの定義、AbMの定義、接触定義(contact definition)、例えば、www.bioinf.org.uk/abs/#cdrdefを参照)に従ったCDRを含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片も包含することが理解されるべきである。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、抗体Aおよび/または抗体Bと比較して、HIV-1感染標的CD4 T細胞の改善された致死能力を有する。ある特定の実施形態において、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVL、またはそれぞれ配列番号529および103に記載のアミノ酸配列を含むHCおよびLCを含む抗体は、抗体Aおよび/または抗体Bと比較して、HIV-1感染標的CD4 T細胞の改善された致死能力を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、NK細胞が媒介するHIV感染細胞(例えば、HIV-1-感染細胞)致死のADCCアッセイにおいて、0.05から2μg/mLのEC50を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、0.05から1.5μg/mLのEC50を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、0.05から1.0μg/mLのEC50を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、0.05から0.85μg/mLのEC50を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、0.05から0.75μg/mLのEC50を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、0.05から0.5μg/mLのEC50を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、0.05から0.3μg/mLのEC50を有する。ある特定の場合において、本明細書で開示される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、0.07から0.2μg/mLのEC50を有する。
本出願の例示的な抗体の重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)のアミノ酸配列をそれぞれ表VIIIおよびIXに示す。本開示の一部のアッセイで使用される対照(例えば、抗体Cおよび抗体D)のVHおよびVLのアミノ酸配列も含まれる。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号181~221および465~478からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一なVH、ならびに配列番号222~311、479~516および569からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一なVLを有する。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号181~221および465~478からなる群から選択されるVH、ならびに配列番号222~311、479~516および569からなる群から選択されるVLを有する。
ポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列を比較する場合、後述するように、2つの配列におけるヌクレオチドまたはアミノ酸の配列が、最大限一致するようにアライメントされたとき同じである場合、2つの配列は「同一である」と言われる。2つの配列間の比較は、典型的には、比較ウィンドウにわたり配列を比較して、配列類似性を有する局所領域を同定し比較することによって実行される。「比較ウィンドウ」は、本明細書で使用される場合、2つの配列を最適にアライメントした後、配列を、同じ数の連続する位置を有する参照配列と比較することができる、少なくとも約20の連続する位置、通常、30から約75、40から約50の連続する位置のセグメントを指す。
比較のための配列のアライメントは、バイオインフォマティクスソフトウェア(DNASTAR,Inc.、Madison、WI)のLasergeneパッケージにおけるMegalignプログラムを使用して、デフォルトパラメーターを使用して実行することができる。このプログラムは、以下の参考文献に記載されるいくつかのアライメントスキームを具体化する:Dayhoff, M.O. (1978) A model of evolutionary change in proteins - Matrices for detecting distant relationships. In Dayhoff, M.O. (ed.) Atlas of Protein Sequence and Structure, National Biomedical Research Foundation, Washington DC Vol. 5, Suppl. 3, pp. 345-358;Hein J. (1990) Unified Approach to Alignment and Phylogenes pp. 626-645 Methods in Enzymology vol. 183, Academic Press, Inc., San Diego, CA;Higgins, D.G. and Sharp, P.M. (1989) CABIOS 5: 151-153;Myers, E.W. and Muller W. (1988) CABIOS 4:11-17;Robinson, E.D. (1971) Comb. Theor 77: 105;Santou, N. Nes, M. (1987) Mol. Biol. Evol. 4:406-425;Sneath, P.H.A. and Sokal, R.R. (1973) Numerical Taxonomy - the Principles and Practice of Numerical Taxonomy, Freeman Press, San Francisco, CA;Wilbur, W.J. and Lipman, D.J. (1983) Proc. Natl. Acad., Sci. USA 80:726-730。
代替として、比較のための配列のアライメントは、Smith and Waterman (1981) Add. APL. Math 2:482の局所同一性アルゴリズムによって、Needleman and Wunsch (1970) J. Mol. Biol. 48:443の同一性アライメントアルゴリズムによって、PearsonおよびLipman (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 2444の類似性方法のための検索によって、これらのアルゴリズムのコンピューター制御されたインプリメンテーション(Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group (GCG)、575 Science Dr.、Madison、WIにおけるGAP、BESTFIT、BLAST、FASTA、およびTFASTA)によって、または検査によって実行してもよい。
配列同一性および配列類似性のパーセントを決定するのに好適なアルゴリズムの一例は、BLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムであり、これらはそれぞれ、Altschul et al. (1977) Nucl. Acids Res. 25:3389-3402およびAltschul et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:403-410に記載されている。BLASTおよびBLAST2.0は、本明細書に記載されるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの配列同一性のパーセントを決定するために、例えば本明細書に記載されるパラメーターと共に使用することができる。BLAST分析を実行するためのソフトウェアは、国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)を介して公的に入手可能である。
1つの説明に役立つ例において、累積スコアは、ヌクレオチド配列の場合、パラメーターM(一致した残基の対のリワードスコア;常に>0)およびN(ミスマッチの残基のペナルティースコア;常に<0)を使用して計算することができる。各方向におけるワードヒットの伸長は、累積アライメントスコアがその最大の達成される値からXの量減少する場合;1つもしくは複数の負にスコア付けされた残基アライメントの累積に起因して累積スコアがゼロもしくはそれ未満になる場合;またはいずれかの配列の末端に到達する場合に、中断される。BLASTアルゴリズムのパラメーターW、TおよびXは、アライメントの感度および速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列の場合)は、デフォルトとして、11のワード長(W)、および10の期待値(E)、および50のBLOSUM62のスコア行列(Henikoff and Henikoff (1989) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 10915を参照)アライメント(B)、10の期待値(E)、M=5、N=-4および両方の鎖の比較を使用する。
アミノ酸配列の場合、スコア行列は、累積スコアを計算するのに使用することができる。各方向におけるワードヒットの伸長は、累積アライメントスコアがその最大の達成される値からXの量減少する場合;1つもしくは複数の負にスコア付けされた残基アライメントの累積に起因して累積スコアがゼロもしくはそれ未満になる場合;またはいずれかの配列の末端に到達する場合に、中断される。BLASTアルゴリズムのパラメーターW、TおよびXは、アライメントの感度および速度を決定する。
1つのアプローチにおいて、「配列同一性のパーセンテージ」は、少なくとも20個の位置の比較ウィンドウにわたる2つの最適にアライメントされた配列を比較することによって決定され、この場合、比較ウィンドウ中のポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の一部は、2つの配列のアライメントのために、参照配列(付加または欠失を含まない)と比較して、20パーセントまたはそれ未満、通常は5から15パーセント、または10から12パーセントの付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含んでいてもよい。パーセンテージは、同一な核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列に存在する位置の数を決定して一致する位置の数を得て、一致する位置の数を参照配列中の位置総数(すなわち、ウィンドウサイズ)で割り、結果に100を掛けて、配列同一性のパーセンテージを得ることによって計算される。
本明細書で開示される抗体のうちのいずれかのVHを含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片が本開示に包含される。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体A-1、抗体1.1.64-1、抗体1.90-1、抗体2.2.1-1、抗体2.3.1-1、抗体3.1.5-1、抗体2.2.5-1、抗体2.3.5-1、抗体1.1.119-1、抗体1.1.104-1、抗体1.52.64-1、抗体2.4.1-1、抗体1.1.54-1、または抗体2-1のうちのいずれか1つのVHを含む。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体1.52.64-1のVHを含む。
上記で開示された抗体のいずれかのVLを含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片が本開示に包含される。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体A-1、抗体1.1.64-1、抗体1.1.90-1、抗体2.2.1-1、2.3.1-1、抗体3.1.5-1、抗体2.2.5-1、2.3.5-1、抗体1.1.119-1、抗体1.1.104-1、抗体1.52.64-1、抗体2.4.1-1、抗体1.1.54-1、または抗体B-1-1のうちのいずれか1つのVLを含む。本明細書で開示される抗体のうちのいずれかのVHおよびVLを含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片も包含される。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体A-1、抗体1.1.64-1、抗体1.1.90-1、抗体2.2.1-1、抗体2.3.1-1、抗体3.1.5-1、抗体2.2.5-1、抗体2.3.5-1、抗体1.1.119-1、抗体1.1.104-1、抗体1.52.64-1、抗体2.4.1-1、抗体1.1.54-1、または抗体B-1のうちのいずれか1つのVHおよびVLを含む。前述のVLおよび/またはVH配列のうちのいずれかのCDRを含む抗体も本開示に包含される。
ある特定の場合において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、本明細書で開示される抗体のうちのいずれかのVHのアミノ酸配列に加えて、0から10(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)個のアミノ酸置換を有する以下のアミノ酸配列を含む重鎖定常領域を含む:
ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、配列番号477に記載のVHアミノ酸配列、および0から10(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)個のアミノ酸置換を有する配列番号438に記載のアミノ酸配列を含む重鎖定常領域を含む。
本出願の例示的な抗体の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列は、それぞれ表XおよびXIに示される。本開示のいくつかのアッセイで使用される対照抗体(例えば、抗体Cおよび抗体D-1)の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列も含まれる。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号1~47および517~530からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一な重鎖(HC)、ならびに配列番号48~136および531~567からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一な軽鎖(LC)を有する。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号1~47および517~530からなる群から選択されるHC、ならびに配列番号48~136および531~567からなる群から選択されるLCを有する。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号529に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な重鎖(HC)、および配列番号103に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な軽鎖(LC)を有する。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号529に記載のアミノ酸配列を有するHC、および配列番号103に記載のアミノ酸配列を有するLCを有する。
本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの重鎖を含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片が本開示に包含される。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体A-1、抗体1.1.64-1、抗体1.1.90-1、抗体2.2.1-1、抗体2.3.1-1、抗体3.1.5-1、抗体2.2.5-1、抗体2.3.5-1、抗体1.1.119-1、抗体1.1.104-1、抗体1.52.64-1、抗体2.4.1-1、抗体1.1.54-1、または抗体B-1のうちのいずれか1つの重鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体1.52.64-1の重鎖を含む。
本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの軽鎖を含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片が本開示に包含される。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体A-1、抗体1.1.64-1、抗体1.1.90-1、抗体2.2.1-1、抗体2.3.1-1、抗体3.1.5-1、抗体2.2.5-1、抗体2.3.5-1、抗体1.1.119-1、抗体1.1.104-1、抗体1.52.64-1、抗体2.4.1-1、抗体1.1.54-1、または抗体B-1のうちのいずれか1つの軽鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体1.52.64-1の軽鎖を含む。
本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの重鎖および軽鎖を含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片も包含される。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体A-1、抗体1.1.64-1、抗体1.1.90-1、抗体2.2.1-1、抗体2.3.1-1、抗体3.1.5-1、抗体2.2.5-1、抗体2.3.5-1、抗体1.1.119-1、抗体1.1.104-1、抗体1.52.64-1、抗体2.4.1-1、抗体1.1.54-1、または抗体B-1のうちのいずれか1つの重鎖および軽鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片は、抗体1.52.64-1の重鎖および軽鎖を含む。
上記で示されるVHおよび/またはVLのアミノ酸置換のうちのいずれかを含む抗gp120抗体またはそのgp120結合性断片が本開示に包含される。
一部の実施形態において、本開示の抗gp120抗体のうちのいずれかの可変重鎖は、CH1ドメインおよびヒンジ領域を含む重鎖定常領域に連結されている。一部の実施形態において、本開示の抗gp120抗体のうちのいずれかの可変重鎖は、CH3ドメインを含む重鎖定常領域に連結されている。ある特定の実施形態において、本開示の抗gp120抗体のうちのいずれかの可変重鎖は、IgG4由来の、CH1ドメイン、ヒンジ領域、およびCH2ドメイン、ならびにCH3ドメイン(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4由来の)を含む重鎖定常領域に連結されている。一部の場合において、本開示の抗gp120抗体のうちのいずれかの可変重鎖は、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4由来の、CH1ドメイン、ヒンジ領域、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む重鎖定常領域に連結されている。ある特定の実施形態において、本開示の抗gp120抗体のうちのいずれかの可変重鎖は、IgG1(例えば、ヒトIgG1、例えば、IgG1m3アロタイプ)由来の、CH1ドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメイン、ならびにIgG3ヒンジ領域(例えば、WO2017/096221(例えば、このPCT公報の図2Aを参照)で「IgG3C-」と指示された「オープンな」IgG3ヒンジ領域)を含む重鎖定常領域に連結されている。このIgG3ヒンジ領域は、改善されたFabアームのフレキシビリティーおよび三量体間の相互作用に十分な200Åの距離に及ぶ能力を呈すると予想される。ある特定の実施形態において、このようなキメラ抗体は、キメラ抗体の安定性を増加させる、重鎖定常領域における1つまたは複数の追加の突然変異を含有する。ある特定の実施形態において、重鎖定常領域は、抗体の特性を改変する(例えば、エフェクター機能を増加させる、薬物動態を改善する、Fc受容体結合を増加または減少させる、抗体グリコシル化を増加または減少させる、C1qへの結合を増加または減少させる、半減期を増加させる)置換を含む。
ある特定の実施形態において、抗gp120抗体は、IgG抗体(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)である。一実施形態において、抗体は、ヒトIgG1である。別の実施形態において、抗体は、ヒトIgG2である。一部の実施形態において、抗体は、キメラ重鎖定常領域(例えば、ヒトIgG4のCH1、ヒンジ、およびCH2領域、ならびにヒトIgG1のCH3領域を有する)を有する。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、抗体は、ヒトIgG1である。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを有し、抗体は、ヒトIgG1である。
IgG抗体は、様々なアロタイプおよびイソアロタイプで存在する。ある特定の実施形態において、本開示の抗体は、G1m1;nG1m2;G1m3;G1m17,1;G1m17,1,2;G1m3,1;またはG1m17のアロタイプを有するIgG1重鎖を含む。これらのアロタイプまたはイソアロタイプのそれぞれは、IgG1重鎖定常領域(Fc)内の指定された位置における以下のアミノ酸残基(EUの番号付け):G1m1:D356、L358;nG1m1:E356、M358;G1m3:R214、E356、M358、A431;G1m17,1:K214、D356、L358、A431;G1m17,1,2:K214、D356、L358、G431;G1m3,1:R214、D356、L358、A431;およびG1m17:K214、E356、M358、A431によって特徴付けられる。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、抗体は、G1m1;nG1m2;G1m3;G1m17,1;G1m17,1,2;G1m3,1;またはG1m17のアロタイプを有するIgG1重鎖を有する。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを有し、抗体は、G1m1;nG1m2;G1m3;G1m17,1;G1m17,1,2;G1m3,1;またはG1m17のアロタイプを有するIgG1重鎖を有する。
一実施形態において、本明細書で開示される抗gp120抗体のVHのいずれかは、以下に提供される野生型IgG1m3配列(代表的なアロタイプを決定する残基は太字で示される)に直接連結されているか、または介在アミノ酸配列(例えば、G-Sリンカー)を介して連結されている。
別の実施形態において、本明細書で開示される抗gp120抗体のVHのいずれかは、以下に提供される野生型IgG1m17配列(代表的なアロタイプを決定する残基は太字で示される)に直接連結されているか、または介在アミノ酸配列(例えば、G-Sリンカー)を介して連結されている。
ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗gp120抗体のVHは、配列番号348中に1から10(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)個のアミノ酸置換(例えば、エフェクター機能を改善する、および/または半減期を増加させるようになされた置換)を有するIgG1m17配列に直接連結されているか、または介在アミノ酸配列(例えば、G-Sリンカー)を介して連結されている。Fc領域(例えば、IgG1、例えばIgG1m17の)における例示的なアミノ酸置換としては、S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434S;S239D、I332E、G236A、A330L;S239D、I332E、M428L、N434S;S239D、I332E、A330L、M428L、N434S;F243L、R292P、Y300L、V305I、P396L、M428L、N434S;およびS239D、I332E、G236A、A330Lが挙げられる。
ある特定の実施形態において、抗gp120抗体は、ヒトIgG1/ヒトカッパ抗体である。一部の実施形態において、本開示の抗体は、Km1;Km1,2;またはKm3から選択されるアロタイプを有するカッパ軽鎖を含む。これらのアロタイプのそれぞれは、軽鎖内の指定された位置における以下のアミノ酸残基(EUの番号付け):Km1:V153、L191;Km1,2:A153、L191;およびKm3:A153、V191によって特徴付けられる。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、Km1;Km1,2;またはKm3から選択されるアロタイプを有するカッパ軽鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、アロタイプKm3を有するカッパ軽鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、ヒトIgG1/ヒトカッパ抗体、例えばヒトIgG1/Km3である。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを有し、ヒトIgG1/ヒトカッパ抗体、例えばヒトIgG1/Km3である。
ある特定の実施形態において、本開示の抗gp120抗体は、代表的なアロタイプを決定する残基を太字で示した以下のアミノ酸配列の1つを含むヒトカッパ軽鎖を含む:
一実施形態において、本開示の抗gp120抗体は、ヒトカッパ軽鎖、Km3を含む。具体的な実施形態において、本明細書で開示される抗gp120抗体のVLは、野生型ヒトKm3配列(配列番号351)に直接連結されているか、または介在アミノ酸配列(例えば、G-Sリンカー)を介して連結されている。ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗gp120抗体のVLは、配列番号351内に1から5(すなわち、1、2、3、4、5)個のアミノ酸置換を有する突然変異ヒトKm3配列に直接連結されているか、または介在アミノ酸配列(例えば、G-Sリンカー)を介して連結されている。
ある特定の実施形態において、抗gp120抗体は、ヒトIgG1/ヒトラムダ抗体である。それぞれ個々のヒトは、ラムダ1、ラムダ2、ラムダ3、ラムダ4、ラムダ5、ラムダ6、およびラムダ7から選択される軽鎖をコードする7から11個の異なるラムダ軽鎖遺伝子を含む。ある特定の実施形態において、本開示の抗体は、ラムダ1、ラムダ2、ラムダ3、ラムダ4、ラムダ5、ラムダ6、およびラムダ7から選択されるラムダ軽鎖を含む。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、代表的なラムダを決定する残基を太字で示した以下のアミノ酸配列の1つを含むラムダ軽鎖を含む:
一実施形態において、抗gp120抗体は、ヒトIgG1m17/ヒトKm3抗体である。定常領域(軽鎖および/または重鎖)は、1から10(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)個のアミノ酸置換(例えば、エフェクター機能を改善する、および/または半減期を増加させるようになされた置換)を含んでいてもよい。一部の実施形態において、抗体は、フコシル化されていない。一部の実施形態において、抗体は、1つまたは複数のタグを含む。ある特定の実施形態において、1つまたは複数のタグは、アビジンタグを含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、ヒトIgG1m17/ヒトKm3抗体である。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、ヒトIgG1m17/ヒトKm3抗体であり、重鎖定常領域は、1から10個のアミノ酸置換を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、ヒトIgG1m17/ヒトKm3抗体であり、重鎖定常領域は、配列番号348と比較して、以下のアミノ酸置換:S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434Sを含む。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを有し、ヒトIgG1/ヒトカッパ抗体、例えばヒトIgG1/Km3であり、重鎖定常領域は、配列番号348と比較して、以下のアミノ酸置換:S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434Sを含む。ある特定の実施形態において、これらの置換は、エフェクター機能を改善する。ある特定の実施形態において、これらの置換は、半減期を増加させる。ある特定の実施形態において、これらの置換は、エフェクター機能を改善し、半減期を改善する。
ある特定の実施形態において、gp120に結合する抗体は、本明細書で開示される抗gp120抗体のVHおよび本明細書で開示される抗gp120抗体のVLのアミノ酸配列を含む。抗gp120抗体の例示的なVHおよびVLのアミノ酸配列は、それぞれ配列番号182および223;それぞれ配列番号182および275;それぞれ配列番号182および278;それぞれ配列番号182および292;それぞれ配列番号220および276;それぞれ配列番号465および276;それぞれ配列番号466および276;それぞれ配列番号182および491;それぞれ配列番号465および491;それぞれ配列番号466および491;それぞれ配列番号182および493;それぞれ配列番号182および516;それぞれ配列番号182および276;それぞれ配列番号182および569;それぞれ配列番号477および223;それぞれ配列番号477および278;それぞれ配列番号477および292;ならびにそれぞれ配列番号478および276に記載の配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含む。ある特定の実施形態において、これらの抗体のそれぞれは、ヒトIgG1m17/ヒトKm3抗体である。ある特定の実施形態において、これらの抗体は、配列番号348および/または351に記載のアミノ酸配列を含む。一部の場合において、これらの抗体は、それぞれ配列番号348および/または351内に最大10(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10)個のアミノ酸置換(例えば、エフェクター機能を改善する、および/または半減期を増加させるようになされた置換)を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、配列番号348および/または351内に1から10個のアミノ酸配列置換を有する配列番号348および351に記載のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、配列番号348内に1から10個のアミノ酸配列置換を有する配列番号348および351に記載のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、配列番号348中に以下のアミノ酸置換:S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434Sを有する配列番号348および351に記載のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、IgGm17/ヒトKm3抗体である。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、抗体は、配列番号351に記載のアミノ酸配列を含むヒトカッパ軽鎖、および配列番号348に記載のアミノ酸配列を有するアロタイプを有するIgG1重鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含み、配列番号348および/または351内に1から10個のアミノ酸配列置換を有する配列番号348および351に記載のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含み、配列番号348内に1から10個のアミノ酸配列置換を有する配列番号348および351に記載のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含み、配列番号348中に以下のアミノ酸置換:S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434Sを有する配列番号348および351に記載のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含み、IgGm17/ヒトKm3抗体である。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含み、抗体は、配列番号351に記載のアミノ酸配列を含むヒトカッパ軽鎖および配列番号348に記載のアミノ酸配列を有するアロタイプを有するIgG1重鎖を含む。
ある特定の実施形態において、gp120に結合する抗体は、本明細書で開示される抗gp120抗体の重鎖および本明細書で開示される抗gp120抗体の軽鎖のアミノ酸配列を含む。抗gp120抗体の例示的な重鎖および軽鎖配列は、それぞれ配列番号2および49;それぞれ配列番号2および100;それぞれ配列番号42および101;それぞれ配列番号2および103;それぞれ配列番号517および101;それぞれ配列番号518および101;それぞれ配列番号2および542;それぞれ配列番号517および542;それぞれ配列番号2および117;それぞれ配列番号518および542;それぞれ配列番号2および544;それぞれ配列番号2および567;それぞれ配列番号2および568;それぞれ配列番号529および49;それぞれ配列番号529および103;それぞれ配列番号529および117;ならびにそれぞれ配列番号530および101に記載の配列を含む。ある特定の実施形態において、gp120に結合する抗体は、配列番号529に記載のアミノ酸配列を有する重鎖および配列番号103に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含む。
本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、例えば、抗体のアミノ酸配列をコードする核酸を調製し発現させることによって作製することができる。
多特異性抗体
別の態様において、本開示は、多特異性抗体を提供する。多特異性抗体は、2種またはそれより多くの異なるエピトープと結合する抗体(例えば、二特異性抗体、3価抗体、4価抗体)である。上述した抗gp120抗体は、多特異性抗体の一部として含まれていてもよい。多特異性抗体は、多特異性抗体の抗gp120抗体結合部位と結合しない少なくとも1つの他の抗原または1つの他のエピトープへの結合部位を有していてもよい。多特異性抗体を含む抗gp120は、二量体化ドメインおよび3つまたはそれより多くの(例えば、3、4、5、6つの)抗原結合部位を含んでいてもよい。例示的な二量体化ドメインは、Fc領域を含む(またはそれからなる)。多特異性抗体を含む抗gp120は、3から約8つの(すなわち、3、4、5、6、7、8つの)抗原結合部位を含んでいてもよい(またはそれからなっていてもよい)。多特異性抗体は、必要に応じて、少なくとも1つのポリペプチド鎖(例えば、2つのポリペプチド鎖、3つのポリペプチド鎖)を含んでおり、この場合、ポリペプチド鎖は、3つまたはそれより多くの可変ドメインを含む。例えば、ポリペプチド鎖は、例えば、VD1-(X1)n-VD2-(X2)n-Fc、またはVD1-(X1)n-VD2-(X2)n-VD3-(X3)n-Fcを含んでいてもよく、式中、VD1は、第1の可変ドメインであり、VD2は、第2の可変ドメインであり、VD3は、第3の可変ドメインであり、Fcは、Fc領域のポリペプチド鎖であり、X1、X2、およびX3は、アミノ酸またはペプチドスペーサーを表し、nは、0または1である。ある特定の場合において、可変ドメインは、それぞれscFvであり得る。多特異性抗体は、抗体のポリペプチド鎖をコードする核酸の組換え発現によって容易に生産することができる。
二特異性抗体
一態様において、多特異性抗体は、二特異性抗体である。二特異性抗体は、2つの異なるエピトープに対する結合特異性を有する抗体である。二特異性抗体は、2つの「アーム」を有する。二特異性抗体の1つのアームは、1つのエピトープと結合し、他方のアームは別のエピトープと結合する。一実施形態において、二特異性抗体の1つのアームは、第1の抗原と結合し、二特異性抗体の他方のアームは、第2の抗原と結合する。別の実施形態において、二特異性抗体の2つのアームは、同じ抗原(例えば、gp120)の2つの異なるエピトープに結合する。
一態様において、本開示は、gp120に特異的に結合し、第2の抗原に特異的に結合する二特異性抗体を提供する。ある特定の実施形態において、第2の抗原は、細胞防御機構が感染細胞に集中し局在するようにする、白血球上のトリガーとなる分子である。一部の場合において、第2の抗原は、T細胞受容体分子(例えば、CD3、CD4);IgGのためのFc受容体(FcγR)、例えばFcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)、FcγRIII(CD16);CD89;HIV-1抗原(例えば、gp41);CCR5;KIRファミリーメンバー、例えばキラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR3DL1)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR3DL1)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR2DL1)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール2(KIR2DL2)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール3(KIR2DL3);NKG2ファミリー受容体、例えば、キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1)、キラー細胞レクチン様受容体C2(KLRC2)、キラー細胞レクチン様受容体C3(KLRC3)、キラー細胞レクチン様受容体C4(KLRC4)、キラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1)、キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1);天然細胞傷害誘発受容体(natural cytotoxicity triggering receptor)、例えば天然細胞傷害誘発受容体3(NCR3またはNKp30)、天然細胞傷害誘発受容体2(NCR2またはNK-p44)、天然細胞傷害誘発受容体1(NCR1またはNK-p46)、CD226(DNAM-1)、細胞傷害性および調節性T細胞分子(CRTAMまたはCD355);SLAMファミリーメンバー、例えばシグナル伝達リンパ球活性化分子ファミリーメンバー1(SLAMF1)、CD48(SLAMF2)、リンパ球抗原9(LY9またはSLAMF3)、CD244(2B4またはSLAMF4)、CD84(SLAMF5)、SLAMファミリーメンバー6(SLAMF6またはNTB-A)、SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7またはCRACC);CD27(TNFRSF7)、セマフォリン4D(SEMA4DまたはCD100)、またはCD160(NK1)である。ある特定の実施形態において、二特異性抗体の第2のアームは、gp120の異なるエピトープと結合する。
さらなる実施形態において、本開示の二特異性抗体分子は、二重可変ドメイン抗体(DVD-Ig)を含み、この場合、各軽鎖および重鎖は、タンデムで、短いペプチド結合を介して2つの可変ドメインを含有する(Wu et al., Generation and Characterization of a Dual Variable Domain Immunoglobulin (DVD-IgTM) Molecule, In: Antibody Engineering, Springer Berlin Heidelberg (2010))。一部の実施形態において、二特異性抗体は、化学的に連結された二特異性(Fab’)2断片である。他の実施形態において、二特異性抗体は、Tandab(すなわち、標的抗原のそれぞれのための2つの結合部位を有する4価二特異性抗体をもたらす、2つの単鎖ダイアボディの融合体)を含む。ある特定の実施形態において、二特異性抗体は、フレキシボディ(flexibody)であり、これは、多価分子をもたらすscFvとダイアボディとの組合せである。さらに別の実施形態において、二特異性抗体は、プロテインキナーゼAにおける「二量体化およびドッキングドメイン」をベースとした「ドックアンドロック(dock and lock)」分子を含み、Fabに適用される場合、異なるFab断片に連結された2つの同一なFab断片からなる3価の二特異性結合タンパク質をもたらすことができる。別の場合において、本開示の二特異性抗体は、例えばヒトFab-アームの両方の末端に融合した2つのscFvを含む「スコーピオン分子(Scorpion molecule)」を含む。さらに別の実施形態において、本開示の二特異性抗体は、ダイアボディを含む。
二特異性抗体の例示的なクラスとしては、これらに限定されないが、ヘテロ二量体化を推し進める相補的CH3ドメインを有するIgG様分子;全長IgG抗体が余分なFab断片またはFab断片の部分に融合しているIgG融合分子;単鎖Fv分子または安定化されたダイアボディが重鎖定常ドメイン、Fc領域またはそれらの部分に融合しているFc融合分子;異なるFab断片が互いに融合しているFab融合分子;分子の2つの側がそれぞれ少なくとも2つの異なる抗体のFab断片またはFab断片の一部を含有する、組換えIgG様二重標的化分子;異なる単鎖Fv分子または異なるダイアボディまたは異なる重鎖抗体(例えばドメイン抗体、ナノボディ)が、互いに、または別のタンパク質もしくは担体分子に融合している、scFv-およびダイアボディベースの抗体および重鎖抗体(例えば、ドメイン抗体、ナノボディ)が挙げられる。
Fab融合二特異性抗体の例としては、これらに限定されないが、F(ab)2(Medarex/AMGEN)、Dual-ActionまたはBis-Fab(Genentech)、Dock-and-Lock(DNL)(ImmunoMedics)、Bivalent Bispecific(Biotecnol)およびFab-Fv(UCB-Celltech)が挙げられる。
scFv-、ダイアボディベースの抗体およびドメイン抗体の例としては、これらに限定されないが、二特異性T細胞エンゲージャー(Bispecific T Cell Engager;BITE)(Micromet、タンデムダイアボディ(Tandem Diabody;Tandab)(Affimed)、二重親和性リターゲティングテクノロジー(Dual Affinity Retargeting Technology;DART)(MacroGenics)、単鎖ダイアボディ(Academic)、TCR様抗体(AIT、ReceptorLogics)、ヒト血清アルブミンScFv融合(Merrimack)およびCOMBODY(Epigen Biotech)、二重標的化ナノボディ(Ablynx)、ならびに二重標的化の重鎖のみのドメイン抗体が挙げられる。
抗原結合性断片
本開示は、本明細書で開示される抗gp120抗体の抗原結合性断片を包含する。抗原結合性抗体断片(例えば、scFv、sc(Fv)2、Fab、F(ab)2、Fab’、F(ab’)2、Facb、およびFv)は、例えば、組換え方法によって、または無傷抗体のタンパク質分解消化によって調製することができる。例えば、抗体断片は、パパイン、ペプシン、またはプラスミンなどの酵素で全抗体を処理することにより得ることができる。全抗体のパパイン消化は、F(ab)2またはFab断片を生じ;全抗体のペプシン消化は、F(ab’)2またはFab’を生成し;全抗体のプラスミン消化は、Facb断片を生成する。
代替として、抗体断片は、組換え生産することができる。例えば、目的の抗体断片をコードする核酸を構築して、発現ベクターに導入し、好適な宿主細胞中で発現させることができる。例えば、Co, M.S. et al., J. Immunol., 152:2968-2976 (1994);Better, M. and Horwitz, A.H., Methods in Enzymology, 178:476-496 (1989);Plueckthun, A. and Skerra, A., Methods in Enzymology, 178:476-496 (1989);Lamoyi, E., Methods in Enzymology, 121:652-663 (1989);Rousseaux, J. et al., Methods in Enzymology, (1989) 121:663-669 (1989);およびBird, R.E. et al., TIBTECH, 9:132-137 (1991)を参照されたい。抗体断片は、E.coli中で発現させ、それから分泌させることができ、したがってこれらの断片を容易に大量生産することが可能である。抗体断片は、抗体ファージライブラリーから単離することができる。代替として、Fab’-SH断片をE.coliから直接回収し、化学的にカップリングして、F(ab)2断片を形成することができる(Carter et al., Bio/Technology, 10:163-167 (1992))。別のアプローチによれば、F(ab’)2断片は、組換え宿主細胞培養物から直接単離することができる。サルベージ受容体結合エピトープ残基を含むin vivoでの半減期が増加したFabおよびF(ab’)2断片は、米国特許第5,869,046号に記載されている。
ミニボディ
gp120と結合するミニボディも本開示に包含される。ミニボディは、ダイアボディ、単鎖(scFv)、および単鎖(Fv)2(sc(Fv)2)を含む。
「ダイアボディ」は、遺伝子融合によって構築される2価ミニボディである(例えば、Holliger, P. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 90:6444-6448 (1993);EP404,097;WO93/11161を参照)。ダイアボディは、2つのポリペプチド鎖で構成される二量体である。ダイアボディの各ポリペプチド鎖のVLおよびVHドメインは、リンカーによって結合されている。リンカーを構成するアミノ酸残基の数は、2から12残基の間(例えば、3~10残基または5または約5の残基)であり得る。ダイアボディにおけるポリペプチドのリンカーは、典型的には、VLおよびVHが互いに結合するには短すぎる。したがって、同じポリペプチド鎖中にコードされたVLおよびVHは、単鎖可変領域断片を形成できないが、その代わりに異なる単鎖可変領域断片との二量体を形成できる。結果として、ダイアボディは、2つの抗原結合部位を有する。
scFvは、VHおよびVLをリンカーで連結させることにより得られた単鎖ポリペプチド抗体である(例えば、Huston et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 85:5879-5883 (1988);およびPlickthun, "The Pharmacology of Monoclonal Antibodies" Vol.113, Ed Resenburg and Moore, Springer Verlag, New York, pp.269-315, (1994)を参照)。連結されるVHおよびVLの順番は、特に限定されず、それらはあらゆる順番で整列させることができる。整列の例としては、[VH]リンカー[VL];または[VL]リンカー[VH]が挙げられる。scFvにおけるH鎖のV領域およびL鎖のV領域は、本明細書に記載されるあらゆる抗gp120抗体またはその抗原結合性断片由来であり得る。
sc(Fv)2は、2つのVHおよび2つのVLがリンカーによって連結されて単鎖を形成しているミニボディである(Hudson, et al., J. Immunol. Methods, (1999), 231: 177-189)。sc(Fv)2は、例えば、scFvをリンカーで接続することによって調製することができる。本発明の開示のsc(Fv)2としては、好ましくは2つのVHおよび2つのVLが、単鎖ポリペプチドのN末端から始めて、VH、VL、VH、およびVL([VH]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VL])の順番で整列している抗体が挙げられるが、2つのVHおよび2つのVLの順番は上記の整列に限定されず、それらはあらゆる順番で整列されていてもよい。整列の例は、以下に列挙した通りである:
[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]
[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]
[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]
[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]
[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]。
通常、4つの抗体可変領域を連結する場合、3つのリンカーが必要であり、使用されるリンカーは同一でもよいしまたは異なっていてもよい。ミニボディのVHおよびVL領域を連結するリンカーに対して特定の限定はない。一部の実施形態において、リンカーは、ペプチドリンカーである。リンカーとして、約3から25残基(例えば、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18残基)を含むあらゆる任意の単鎖ペプチドを使用することができる。このようなペプチドリンカーの例としては、Ser;Gly Ser;Gly Gly Ser;Ser Gly Gly;Gly Gly Gly Ser(配列番号427);Ser Gly Gly Gly(配列番号428);Gly Gly Gly Gly Ser(配列番号429);Ser Gly Gly Gly Gly(配列番号430);Gly Gly Gly Gly Gly Ser(配列番号431);Ser Gly Gly Gly Gly Gly(配列番号432);Gly Gly Gly Gly Gly Gly Ser(配列番号433);Ser Gly Gly Gly Gly Gly Gly(配列番号434);(Gly Gly Gly Gly Ser)n(配列番号435)(式中、nは、1またはそれより大きい整数である);および(SerGlyGlyGlyGly)n(配列番号436)(式中、nは、1またはそれより大きい整数である)が挙げられる。
ある特定の実施形態において、リンカーは、合成化合物リンカー(化学架橋剤)である。市場で入手可能な架橋剤の例としては、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、スベリン酸ジスクシンイミジル(DSS)、ビス(スルホスクシンイミジル)スベレート(BS3)、ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)(DSP)、ジチオビス(スルホスクシンイミジルプロピオネート)(DTSSP)、エチレングリコールビス(スクシンイミジルスクシネート)(EGS)、エチレングリコールビス(スルホスクシンイミジルスクシネート)(スルホ-EGS)、酒石酸ジスクシンイミジル(DST)、酒石酸ジスルホスクシンイミジル(スルホ-DST)、ビス[2-(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン(BSOCOES)、およびビス[2-(スルホスクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン(スルホ-BSOCOES)が挙げられる。
ミニボディにおけるVHまたはVLのアミノ酸配列は、置換、欠失、付加、および/または挿入などの改変を含んでいてもよい。例えば、改変は、抗gp120抗体またはその抗原結合性断片のCDRの1つまたは複数中にあってもよい。ある特定の実施形態において、改変は、抗gp120ミニボディのVHおよび/またはVLドメインの1つまたは複数のCDR中に1、2、または3つのアミノ酸置換を含む。このような置換は、抗gp120ミニボディの結合および/または機能的な活性を改善するようになされる。他の実施形態において、VHおよびVLが会合している場合にgp120の結合および/または機能的な活性がある限り、抗gp120抗体またはその抗原結合性断片のCDRの1、2、または3つのアミノ酸が欠失または付加されていてもよい。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体およびその抗原結合性断片は、シグナルペプチドを含まない。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体およびその抗原結合性断片は、N末端シグナルペプチドを含む。シグナルペプチドは、内因性シグナルペプチド(例えば、天然または野生型免疫グロブリンタンパク質由来)であってもよいし、または異種ポリペプチド(例えば、非免疫グロブリンタンパク質)由来であってもよい。一部の実施形態において、異種シグナルペプチドは、分泌されたタンパク質、例えば、血清タンパク質、免疫グロブリンまたはサイトカイン由来である。一部の実施形態において、シグナルペプチドは、血清アルブミンシグナルペプチド由来である(例えば、アミノ酸配列KWVTFISLLFLFSSAYS(配列番号620)を有する)。一部の実施形態において、シグナルペプチドは、MDPKGSLSWRILLFLSLAFELSYG(配列番号621)、MSVPTQVLGLLLLWLTDARC(配列番号622)、METDTLLLWVLLLWVPGSTG(配列番号623)、MKWVTFISLLFLFSSAYS(配列番号624)、MRCLAEFLGLLVLWIPGAIG(配列番号625)、およびMDPKGSLSWRILLFLSLAFELSYG(配列番号626)からなる群から選択される配列を含む。シグナルペプチドは、例えば細胞からの分泌後に、切り離されて成熟融合タンパク質を形成するように設計することができる。本発明の融合タンパク質の発現において利用可能な、細胞中でタンパク質を分泌する改変されたヒト血清アルブミンシグナルペプチドは、例えば、Attallah, et al., Protein Expr Purif. (2017) 132:27-33に記載されている。本明細書に記載される抗体およびその抗原結合性断片の発現で使用するためのシグナルペプチド配列の選択に関する追加の指針は、例えば、Kober, et al., Biotechnol Bioeng. (2013) 110(4):1164-73;Gibson, et al., Biotechnol Bioeng. 2017 Sep;114(9):1970-1977;Lin, et al., Biotechnol J. 2017 Sep;12(9). doi: 10.1002/biot.201700268 (PMID 28727292);Ramezani, et al., Protein Expr Purif. 2017 Jul;135:24-32;およびHaryadi, et al., PLoS One. 2015 Feb 23;10(2):e0116878に記載されている。必要に応じて、重鎖および軽鎖、またはそれらの抗原結合性断片は、個々のタンパク質として発現される場合、同一または異なるシグナルペプチドを有していてもよい。
Fc改変
ある特定の実施形態において、本開示の抗体は、IgG1m17アミノ酸配列(すなわち、配列番号348)と比較して、重鎖定常領域(Fc)中に1つまたは複数のアミノ酸配列改変を含む。ある特定の実施形態において、本開示の抗体は、他の抗HIV抗体、例えば抗体Aまたは抗体Bと比較して、重鎖定常領域(Fc)中に1つまたは複数のアミノ酸配列改変を含む。一部の実施形態において、これらの改変は、抗体Aまたは抗体Bと比較して、改変された抗体の安定性を増加させるか、または結合親和性を増加させる。ある特定の実施形態において、これらの改変は、抗体Aまたは抗体Bと比較して、改変された抗体の安定性を増加させるか、またはエフェクター機能を増加させる。一部の実施形態において、これらの改変のうちある特定のものは、抗体Aまたは抗体Bと比較して、抗体の薬物動態を改善する。ある特定の実施形態において、これらの改変のうちある特定のものは、抗体Aまたは抗体Bと比較して、抗体の半減期を増加させる。他の実施形態において、これらの改変のうちある特定のものは、抗体Aまたは抗体Bと比較して、抗体のエフェクター機能を増加させ、抗体の薬物動態を改善する。他の実施形態において、これらの改変のうちある特定のものは、抗体Aまたは抗体Bと比較して、抗体の抗体エフェクター機能を増加させ、半減期を増加させる。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、配列番号348と比較して1つまたは複数のアミノ酸配列改変を有する重鎖定常領域を含む。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを有する。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含み、配列番号348と比較して1つまたは複数のアミノ酸配列改変を有する重鎖定常領域を含む。一部の実施形態において、これらの置換は、エフェクター機能を改善する。一部の実施形態において、これらの置換は、半減期を増加させる。一部の実施形態において、これらの置換は、エフェクター機能を改善し、半減期を増加させる。
ある特定の実施形態において、1つまたは複数の改変は、以下のFcアミノ酸置換(EUの番号付け)またはそれらの組合せ:L234F;L235E;G236A;S239D;F243L;D265E;D265A;S267E;H268F;R292P;N297Q;N297A;S298A;S324T;I332E;S239D;A330L;L234F;L235E;P331S;F243L;Y300L;V305I;P396L;S298A;E333A;K334A;E345R;L235V;F243L;R292P;Y300L;P396L;M428L;E430G;N434S;G236A、S267E、H268F、S324T、およびI332E;G236A、S239D、およびI332E;S239D、A330L、I332E;L234F、L235E、およびP331S;F243L、R292P、Y300L、V305I、およびP396L;G236A、H268F、S324T、およびI332E;S239D、H268F、S324T、およびI332E;S298A、E333A、およびK334A;L235V、F243L、R292P、Y300L、およびP396L;S239D、I332E;S239D、S298A、およびI332E;G236A、S239D、I332E、M428L、およびN434S;G236A、S239D、A330L、I332E、M428L、およびN434S;S239D、I332E、G236AおよびA330L;M428LおよびN4343S;M428L、N434S;G236A、S239D、A330L、およびI332E;ならびにG236AおよびI332Eから選択される。ある特定の実施形態において、1、2、3、4つまたはそれより多くのアミノ酸置換が、抗体のエフェクター機能を変更する(例えば、増加させる)ようにFc領域に導入される。例えば、これらの置換は、アミノ酸残基236、239、330および332(EUの番号付けに従って)からなる群から選択される位置にある。これらの位置は、抗体が改善されたエフェクター機能を有するように、異なるアミノ酸残基で置き換えることができる。ある特定の実施形態において、抗体は、VH CDR1~3を含むVHおよびVL CDR1~3を含むVLを含み、VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有し、配列番号348と比較して、以下の改変(EUの番号付け):S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434Sを有する重鎖定常領域を含む。ある特定の実施形態において、抗gp120抗体またはgp120結合性断片は、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを有し、配列番号348と比較して、以下の改変(EUの番号付け):S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434Sを有する重鎖定常領域を含む。ある特定の実施形態において、抗体は、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含むVHおよびVLを含み、配列番号348と比較して、以下の改変(EUの番号付け):S239D、I332E、G236A、A330L、M428L、N434Sを有する重鎖定常領域を含む。一部の実施形態において、これらの置換は、エフェクター機能を改善する。一部の実施形態において、これらの置換は、半減期を増加させる。一部の実施形態において、これらの置換は、エフェクター機能を改善し、半減期を増加させる。
ある特定の場合において、本出願の抗体は、Fcの活性化FcγRへの結合を強化することによってエフェクター機能を増加させるかまたは強化する突然変異を含む。一部の場合において、本出願の抗体は、抗体の薬物動態学的な半減期を増加させる突然変異を含む。
抗体の半減期を増加させる突然変異は、当業界において公知である。一実施形態において、本明細書に記載される抗体の定常領域は、252位におけるメチオニンからチロシンへの置換(EUの番号付け)、254位におけるセリンからスレオニンへの置換(EUの番号付け)、および256位におけるスレオニンからグルタミン酸への置換 9EUの番号付け)を含む。例えば、米国特許第7,658,921号を参照されたい。このタイプの突然変異体は、「YTE突然変異体」と名付けられており、同じ抗体の野生型バージョンと比べて4倍に増加した半減期を呈する(Dall'Acqua t al., J Biol Chem, 281: 23514-24 (2006);Robbie et al., Antimicrob Agents Chemotherap., 57(12):6147-6153 (2013))。ある特定の実施形態において、抗体は、251~257位、285~290位、308~314位、385~389位、および428~436位(EUの番号付け)に、アミノ酸残基の1、2、3つまたはそれより多くのアミノ酸置換を含むIgG定常ドメインを含む。他の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、T250QおよびM428L(EUの番号付け)突然変異を含む。他の実施形態において、本明細書に記載される抗体(例えば、Duobodies(登録商標))は、H433KおよびN434F(EUの番号付け)突然変異を含む。
コンジュゲートした抗体
本明細書で開示される抗体のいずれかは、様々な分子に結合したコンジュゲートした抗体であってもよく、このような分子としては、高分子物質、例えばポリマー(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、PEGで改変されたポリエチレンイミン(PEI)(PEI-PEG)、ポリグルタミン酸(PGA)(N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド(HPMA)コポリマー)、ヒアルロン酸、放射活性物質(例えば、90Y、131I、125I、35S、3H、121In、99Tc)、蛍光物質(例えば、フルオレセインおよびローダミン)、発光物質(例えば、ルミノール)、Qdot、ハプテン、酵素(例えば、グルコースオキシダーゼ)、金属キレート、ビオチン、アビジン、および薬物が挙げられる。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、例えば、HIV感染細胞への送達およびその致死のために、細胞傷害性物質にコンジュゲートされている。様々な実施形態において、細胞傷害性物質は、小さい有機化合物または阻害性核酸、例えば、短い阻害性RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)である。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、モノメチルオーリスタチンE(MMAE)、モノメチルオーリスタチンF(MMAF)、カリケアマイシン、アンサミトシン、メイタンシンまたはそれらのアナログ(例えば、メルタンシン/エムタンシン(DM1)、ラブタンシン(ravtansine)/ソラブタンシン(soravtansine)(DM4))、アントラサイクリン(anthracyline)(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン)、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)DNA架橋剤SC-DR002(D6.5)、デュオカルマイシン、微小管阻害剤(MTI)(例えば、タキサン、ビンカアルカロイド、エポチロン)、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)またはそれらの二量体、デュオカルマイシン(A、B1、B2、C1、C2、D、SA、CC-1065)、およびシュードモナス外毒素からなる群から選択される細胞傷害性物質にコンジュゲートされている。
上述されたコンジュゲートした抗体は、本明細書に記載される抗体またはそのより低分子量の形態に化学修飾を実行することによって調製することができる。抗体を改変するための方法は当業界において周知である(例えば、米国特許5,057,313号および米国特許5,156,840号)。
核酸
本開示はまた、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片をコードする1つまたは複数のポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチドを含むベクター、およびこのようなポリヌクレオチドまたは発現ベクターを含む宿主細胞(例えば、哺乳動物細胞、例えばハムスター細胞またはヒト細胞など、植物細胞、酵母細胞、細菌細胞、例えばE.coli細胞など)も提供する。本明細書で提供される抗体のいずれかをコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、加えて、このようなポリヌクレオチド配列を含むベクター、例えば、宿主細胞、例えば哺乳動物細胞におけるそれらの効率的な発現のための発現ベクターが本明細書で提供される。
別の態様において、本開示は、本発明に係る抗体またはその抗原結合性断片をコードするポリヌクレオチドまたは核酸分子を提供する。一部の実施形態において、核酸分子は、本出願の抗体軽鎖(またはその断片)もしくは抗体軽鎖(またはその断片)、またはその両方をコードする。他の実施形態において、核酸は、DNA、cDNA、またはmRNAである。一部の他の実施形態において、核酸分子は、宿主細胞中での発現が強化されるようにコドン最適化されている。
一態様において、本開示は、gp120に結合する抗体または抗原結合性断片の、VH、VL、またはVHおよびVLをコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを提供する。ある特定の場合において、VHおよびVLは、それぞれ、配列番号182および275;182および278;182および279;182および280;182および281;182および282;182および292;182および304;182および307;182および309;220および310;または220および311に記載のアミノ酸を有する。
別の態様において、本明細書に記載される抗体のCDR、軽鎖、または重鎖をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドが本明細書で提供される。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載される抗体のVL CDR(例えば、上記の表を参照)を含む軽鎖または軽鎖可変ドメインをコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。ポリヌクレオチドは、本明細書に記載される抗体のVH CDR(例えば、上記の表を参照)を含む重鎖または重鎖可変ドメインをコードするヌクレオチド配列を含んでいてもよい。一実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、それぞれ配列番号140、141、および142に記載のアミノ酸配列を含むVL-CDRを有する可変軽鎖または軽鎖をコードする。別の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、それぞれ配列番号137、138、および139に記載のアミノ酸配列を含むVH CDRを有する可変重鎖または重鎖をコードする。一実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号275、278、279、280、281、282、292、304、307、309、310または311に記載のアミノ酸配列を含むVLドメインをコードする。別の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号182または220に記載のアミノ酸配列を含むVHドメインをコードする。さらに別の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号49、100、101、103、104、105、106、107、117、129、132、134、135、または136に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖をコードする。別の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号2または42に記載のアミノ酸配列を含む重鎖をコードする。一実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号278に記載のアミノ酸配列を含むVLドメインをコードする。別の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号477に記載のアミノ酸配列を含むVHドメインをコードする。さらに別の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号103に記載のアミノ酸配列を含む軽鎖をコードする。別の実施形態において、本明細書に記載されるポリヌクレオチドは、配列番号529に記載のアミノ酸配列を含む重鎖をコードする。
一部の実施形態において、1つまたは複数の核酸は、配列番号181~221および465~478からなる群から選択され、配列番号572~581からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するVHをコードし;配列番号222~311、479~516および569からなる群から選択され、配列番号582~595からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するVLをコードする。
一部の実施形態において、1つまたは複数の核酸は、配列番号1~47および517~530からなる群から選択され、配列番号596~605からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するHCをコードし;配列番号48~136および531~567からなる群から選択され、配列番号606~619からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するLCをコードする。
一部の実施形態において、1つまたは複数の核酸分子は、望ましい宿主細胞における、例えば、ヒト細胞、哺乳動物細胞、酵母細胞、植物細胞、昆虫細胞、または細菌細胞、例えば、E.coli細胞における発現が強化されるように、コドンバイアス化されている。したがって、コドンバイアス化された、置き換え異種シグナル配列を含む、および/またはmRNA不安定エレメントが排除された、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片をコードするポリヌクレオチドが提供される。コドンバイアス化された核酸を生成する方法は、例えば、米国特許第5,965,726号;第6,174,666号;第6,291,664号;第6,414,132号;および第6,794,498号に記載される方法を適合させることによって行うことができる。望ましい宿主細胞における抗体または抗原結合性断片の発現のための好ましいコドン使用頻度は、例えば、kazusa.or.jp/codon/;およびgenscript.com/tools/codon-frequency-tableにおいて提供される。
哺乳動物宿主細胞における改善された発現のためにコドンバイアス化された、本明細書に記載される抗gp120抗体および抗原結合性断片のVHおよびVLをコードする例示的なポリヌクレオチドは、表XIIおよびXIIIに提供される。哺乳動物宿主細胞における改善された発現のためにコドンバイアス化された、本明細書に記載される抗gp120抗体および抗原結合性断片のHCおよびLCをコードする例示的なポリヌクレオチドは、表XIVおよびXVに提供される。
必要に応じて、ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片をコードする1つまたは複数のポリヌクレオチドの3’末端は、複数のタンデム停止コドン、例えば、2つまたはそれより多くのタンデムTAG(「アンバー(amber)」)、TAA(「オーカー」)またはTGA(「オパール」または「アンバー(umber)」)停止コドンを含む。複数のタンデム停止コドンは、同一であってもよいし、または異なっていてもよい。ポリヌクレオチドがmRNAである実施形態において、ポリヌクレオチドの3’末端は、ポリAテールを含んでいてもよい。
例えば、コドン最適化、異種シグナル配列での置き換え、およびmRNA不安定エレメントの排除によって最適化されている、抗gp120抗体もしくはその抗原結合性断片、抗CD3抗体もしくはその抗原結合性断片、抗CD16抗体もしくはその抗原結合性断片、または抗CD89抗体もしくはその抗原結合性断片をコードするポリヌクレオチドも本開示に包含される。最適化された核酸を生成する方法は、例えば、米国特許第5,965,726号;第6,174,666号;第6,291,664号;第6,414,132号;および第6,794,498号に記載される方法を適合させることによって行うことができる。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片をコードする1つまたは複数のポリヌクレオチドは、脂質ナノ粒子(LNP)中に製剤化またはカプセル化される。用語「脂質ナノ粒子」は、本明細書で使用される場合、約10から約1000ナノメートルの間の平均直径を有し、親油性分子を可溶化できる固体脂質コアマトリックスを含む1つまたは複数の球状のナノ粒子を指す。ある特定の実施形態において、脂質コアは、界面活性剤(例えば、乳化剤)によって安定化され、トリグリセリド(例えば、トリステアリン)、ジグリセリド(例えば、グリセロールベヘネート(glycerol bahenate))、モノグリセリド(例えば、グリセロールモノステアレート)、脂肪酸(例えば、ステアリン酸)、ステロイド(例えば、コレステロール)、およびワックス(例えば、パルミチン酸セチル)の1種または複数を含んでいてもよく、それらの組合せを含んでいてもよい。脂質ナノ粒子は、例えば、それぞれ参照によりその全体が組み込まれる、Petrilli et al., Curr Pharm Biotechnol. 15:847-55, 2014;ならびに米国特許第6,217,912号;第6,881,421号;第7,402,573号;第7,404,969号;第7,550,441号;第7,727,969号;第8,003,621号;第8,691,750号;第8,871,509号;第9,017,726号;第9,173,853号;第9,220,779号;第9,227,917号;および第9,278,130号に記載されている。LNPにカプセル化された、広域中和抗体をコードするmRNA分子は、例えば、Pardi, et al., Nat Commun. (2017) 8:14630に記載されている。ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片をコードする1つまたは複数のポリヌクレオチドは、例えば、それぞれ約50:10:38.5:1.5mol・mol
-1のモル比のイオン化可能なカチオン脂質/ホスファチジルコリン/コレステロール/PEG-脂質で構成されるLNP中に、製剤化またはカプセル化される。
ベクターおよび宿主細胞
本開示はまた、本明細書で開示される核酸を含むベクターも包含する。ベクターは、あらゆるタイプのベクターであってもよく、例えば、組換えベクター、例えば発現ベクターであってもよい。ベクターとしては、これらに限定されないが、プラスミド、コスミド、細菌人工染色体(BAC)および酵母人工染色体(YAC)、ならびにバクテリオファージまたは植物または動物(ヒトを含む)ウイルス由来のベクターが挙げられる。ベクターは、提唱される宿主細胞によって認識される複製起点を含んでいてもよく、発現ベクターの場合、宿主細胞によって認識されるプロモーターおよび他の調節領域を含んでいてもよい。追加の実施形態において、ベクターは、プロモーターおよび必要に応じて追加の調節エレメントに作動可能に連結した本開示の抗体をコードするポリヌクレオチドを含む。ある特定のベクターは、それらが導入される宿主中で自律複製することが可能である(例えば、細菌の複製起点を有するベクターを細菌中で複製することができる)。他のベクターは、宿主に導入されるときに宿主のゲノムに組み込まれてもよく、それによって宿主ゲノムと共に複製される。ベクターとしては、これらに限定されないが、本明細書で開示される抗体の組換え生産に好適なものが挙げられる。
ベクターの選択は、従う組換え手順および使用される宿主に依存する。宿主細胞へのベクターの導入は、とりわけ、リン酸カルシウムトランスフェクション、ウイルス感染、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、リポフェクトアミントランスフェクションまたは電気穿孔によって実行することができる。ベクターは、自律複製してもよいし、またはそれらが組み込まれた染色体と共に複製されてもよい。ある特定の実施形態において、ベクターは、1つまたは複数の選択マーカーを含有する。マーカーの選択は、選ばれた宿主細胞に依存し得る。そのようなものとしては、これらに限定されないが、カナマイシン、ネオマイシン、ピューロマイシン、ハイグロマイシン、ゼオシン、単純疱疹ウイルス由来のチミジンキナーゼ遺伝子(HSV-TK)、およびマウス由来のジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子(dhfr)が挙げられる。抗体を分離するのに使用できるタンパク質またはペプチドをコードする1つまたは複数の核酸分子に作動可能に連結した、本明細書に記載される抗体をコードする1つまたは複数の核酸分子を含むベクターも本開示に網羅される。これらのタンパク質またはペプチドとしては、これらに限定されないが、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、マルトース結合タンパク質、金属結合性ポリヒスチジン、緑色蛍光タンパク質、ルシフェラーゼおよびベータ-ガラクトシダーゼが挙げられる。
他の実施形態において、使用されるベクターは、pcDNA(商標)3.1+(ThermoFisher、MA)である。
本開示はまた、本明細書に記載される核酸またはベクターを含む宿主細胞も提供する。様々な宿主細胞のいずれも使用することができる。一実施形態において、宿主細胞は、原核細胞であり、例えば、E.coliである。別の実施形態において、宿主細胞は、真核細胞、例えば、酵母細胞、植物細胞(例えば、タバコ植物細胞)、または哺乳動物細胞であり、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えば、CHO-S(登録商標)、CHO-K1、CHO-K1a、CHO DG44、ExpiCHO(商標))、COS細胞、BHK細胞、NSO細胞またはBowes黒色腫細胞である。ヒト宿主細胞の例は、とりわけ、HeLa、911、AT1080、A549、293およびHEK293(例えば、HEK293E、HEK293T、Expi293(商標))細胞である。加えて、抗体(例えば、scFv)は、酵母細胞、例えばPichia(例えば、Powers et al., J Immunol Methods. 251:123-35 (2001)を参照)、Hanseula、またはSaccharomyces中で発現させることができる。トランスジェニックタバコ植物および培養された植物細胞における抗体産生は、例えば、Sacks, et al., Plant Biotechnol J. (2015) 13(8):1094-105;Klimyuk, et al., Curr Top Microbiol Immunol. (2014) 375:127-54およびCramer, et al., Curr Top Microbiol Immunol. (1999) 240:95-118に記載されている。
一部の実施形態において、宿主細胞は、免疫グロブリンの抗原結合ドメインの可変領域を有するN-結合型グリコシル化部位を優勢にシアル化する。一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片をコードするポリヌクレオチドは、発現された抗体またはその抗原結合性断片の可変ドメイン(Fv、特にVL)中の、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、またはそれより多くのN-結合型グリコシル化部位をシアル化する宿主細胞中で発現される。一部の実施形態において、細胞は、発現された抗体または抗原結合性断片のVL中の、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、またはそれより多くのN-結合型グリコシル化部位をシアル化する。一部の実施形態において、VL中のN-結合型グリコシル化部位は、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、またはそれより多くのシアル酸の占有率(例えば、1または2個の末端シアル酸残基を含むグリカン)を有する。「占有率」は、本明細書で使用される場合、グリカンが予測されるアミノ酸のグリコシル化部位に結合する場合のパーセンテージを指す。一部の実施形態において、Kabat番号付けに従ってVLアミノ酸の72位におけるアスパラギン(N72)は、シアル化されている。一部の実施形態において、VL中のシアル化されたN-結合型グリコシル化部位は、1から5個のシアル酸残基、例えば、1から4個のシアル酸残基、例えば、1から3個のシアル酸残基、例えば、1から2個のシアル酸残基を含む。ヒトおよびハムスター宿主細胞は、N-アセチルノイラミン酸(NANA)で優勢にシアル化する。一部の実施形態において、VLは、N-アセチルノイラミン酸(NANA)で、シアル化されているか、または優勢にシアル化されている。マウス宿主細胞は、N-グリコリルノイラミン酸(NGNA)で優勢にシアル化する。一部の実施形態において、VLは、N-アセチルノイラミン酸(NGNA)で、シアル化されているか、または優勢にシアル化されている。一部の実施形態において、シアル酸残基は、2分岐構造において存在する。一部の実施形態において、シアル酸残基は、複雑なN-結合型グリカン構造において存在する(例えば、ほとんど全ての他のタイプの糖を含有していてもよく、例えば元の2つのN-アセチルグルコサミンより多くを含有していてもよい)。一部の実施形態において、シアル酸残基は、ハイブリッドN-結合型グリカン構造において存在する(例えば、分岐の一方の側にマンノース残基を含有していてもよく、同時に、他方の側においてN-アセチルグルコサミンが複合体の分岐の始まりになる)。
用語「核酸分子」は、ヌクレオチドのポリマー形態を指し、RNA、cDNA、ゲノムDNAのセンスおよびアンチセンス鎖の両方、ならびに上記のものの合成形態および混成のポリマーを含む。本明細書で使用される場合、核酸分子という用語は、ポリヌクレオチドという用語と同義であってもよい。一部の実施形態において、ヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシヌクレオチドまたはいずれかのタイプのヌクレオチドの改変された形態、およびそれらの組合せを指す。この用語はまた、これらに限定されないが、DNAの一本鎖および二本鎖の形態も含む。加えて、ポリヌクレオチド、例えば、cDNAまたはmRNAは、天然に存在する、および/または天然に存在しないヌクレオチド連結によって互いに連結された、天然に存在する、および改変されたヌクレオチドのいずれかまたは両方を含む場合もある。核酸分子は、化学的または生化学的に改変されていてもよいし、または当業者により容易に認識されると予想される非天然の、または誘導体化されたヌクレオチド塩基を含有していてもよい。このような改変としては、例えば、標識、メチル化、天然に存在するヌクレオチドのうちの1つまたは複数の、アナログでの置換、インターヌクレオチド改変、例えば非荷電性の連結(例えば、メチルホスホン酸、リン酸トリエステル、ホスホロアミデート、カルバメートなど)、荷電性の連結(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)、ペンダント成分(例えば、ポリペプチド)、インターカレーター(例えば、アクリジン、ソラレンなど)、キレート化剤、アルキル化剤、および改変された連結(例えば、アルファアノマー核酸など)が挙げられる。上記の用語はまた、一本鎖、二本鎖、部分的に二重鎖、三重鎖、ヘアピン、環状および南京錠型のコンフォメーションなどのあらゆる位相幾何学的なコンフォメーションを含むことも意図される。核酸配列への言及は、別段の規定がない限り、その相補物を包含する。したがって、特定の配列を有する核酸分子への言及は、その相補配列を有するその相補鎖を包含すると理解されるべきである。この用語はまた、コドン最適化された核酸も包含する。
用語「作動可能に連結した」は、通常物理的に連結されており、互いに機能的な関係にある2つまたはそれより多くの核酸配列エレメントを指す。例えば、プロモーターがコード配列の転写または発現を開始または調節することができる場合、そのプロモーターはコード配列に作動可能に連結されており、この場合、コード配列は、プロモーターの「制御下」にあると理解されるべきである。
「置換」は、本明細書で使用される場合、1つまたは複数のアミノ酸またはヌクレオチドの、それぞれ異なるアミノ酸またはヌクレオチドでの置き換えを意味する。
「単離された」核酸は、その天然環境の成分から分離された核酸分子を指す。単離された核酸は、普通は核酸分子を含有する細胞中に含有されるが、核酸分子が染色体外に存在するか、またはその天然の染色体の場所と異なる染色体の場所に存在する核酸分子を含む。「抗体またはその断片をコードする単離された核酸」は、抗体重鎖および軽鎖(またはそれらの断片)をコードする1つまたは複数の核酸分子を指し、これには、単一のベクターまたは別個のベクター中のこのような核酸分子、および宿主細胞中の1つまたは複数の場所に存在するこのような核酸分子も含まれる。
用語「ベクター」は、本明細書で使用される場合、連結されている別の核酸を増殖させることが可能な核酸分子を指す。この用語は、自己複製核酸構造としてのベクターに加えて、それが導入されている宿主細胞のゲノムに取り込まれたベクターも含む。一部のベクターは、本出願の核酸分子またはポリヌクレオチドを送達するのに好適である。ある特定のベクターは、それらが作動可能に連結している核酸の発現を指示することが可能である。このようなベクターは、本明細書では、発現ベクターと称される。
用語「宿主細胞」、「宿主細胞系」、および「宿主細胞培養物」は、同義的に使用され、外因性核酸が導入された細胞を指し、このような細胞の後代も含む。宿主細胞は、「形質転換体」および「形質転換した細胞」を含み、これは、初代形質転換細胞と、継代数に関係なくそれ由来の後代を含む。後代は、核酸含量が親細胞と完全に同一でなくてもよいが、突然変異を含有していてもよい。初めに形質転換された細胞においてスクリーニングまたは選択された機能または生物活性と同じ機能または生物活性を有する突然変異体の後代が本明細書に含まれる。
ポリヌクレオチド「バリアント」は、この用語が本明細書で使用される場合、典型的には1つまたは複数の置換、欠失、付加および/または挿入において本明細書で具体的に開示されたポリヌクレオチドとは異なるポリヌクレオチドである。このようなバリアントは、天然に存在するものでもよいし、または例えば、本発明のポリヌクレオチド配列の1つもしくは複数を改変し、本明細書に記載されるコードされたポリペプチドの1つもしくは複数の生物活性を評価することによって、および/または当業界において周知のいくつかの技術のいずれかを使用することによって、合成的に生成してもよい。
用語「バリアント」はまた、1つまたは複数のヌクレオチドまたはアミノ酸突然変異を含む、あらゆる天然に存在する、または操作された分子を指す場合もある。
本明細書に記載される抗原結合性抗体断片を含むキメラ抗原受容体(CAR)がさらに提供される。ある特定の実施形態において、CARは、T細胞またはNK細胞で発現される。本明細書に記載されるCARを含むCAR T細胞がさらに提供される。ある特定の実施形態において、T細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞、またはそれらの組合せである。ある特定の実施形態において、細胞は、対象に投与される。ある特定の実施形態において、細胞は、自己である。ある特定の実施形態において、細胞は、同種異系である。
抗体を生産する方法
gp120に結合する単一特異性抗体およびgp120とヒトCD3(例えば、ヒトCD3εまたはヒトCD3δ)またはgp120とCD89に結合する二特異性抗体は、抗体合成に関する分野において公知のあらゆる方法によって、例えば、化学合成によって、または組換え発現技術によって生産することができる。
単一特異性抗体の作製方法は、当業界において極めて周知である。二特異性抗体の作製方法は、例えば、米国特許第5,731,168号;第5,807,706号;第5,821,333号;ならびに米国特許出願公開第2003/020734号および第2002/0155537号に記載されている。二特異性4価抗体、およびその作製方法は、例えば、WO02/096948およびWO00/44788に記載されており、その両方の開示は、本明細書にその全体が参照により組み込まれる。加えて、二特異性抗体の作製に関する他の公報としては、WO91/00360、WO92/08802、WO92/05793、およびWO93/17715;Tutt et al., J. Immunol. 147:60-69 (1991);米国特許第4,474,893号;第4,714,681号;第4,925,648号;第5,573,920号;第5,601,819号および第9,212,230号;ならびにKostelny et al., J. Immunol. 148:1547-1553 (1992)が挙げられる。
別の例示的な二特異性抗体の作製方法は、ノブ-イントゥ-ホール(knobs-into-holes)技術(Ridgway et al., Protein Eng., 9:617-621 (1996);WO2006/028936)によるものである。この技術では、IgGにおいてCH3ドメインの界面を形成する選択されたアミノ酸を突然変異させることによって、二特異性抗体作製に関する主な欠点であるIg重鎖の誤対合問題を低減させている。2つの重鎖が直接相互作用するCH3ドメイン内の位置において、小さい側鎖を有するアミノ酸(ホール)は、一方の重鎖の配列に導入され、大きい側鎖を有するアミノ酸(ノブ)は、他方の重鎖上のカウンターパートの相互作用する残基の位置に導入される。一部の場合において、本開示の抗体は、二特異性抗体を優先的に形成するように、2つのポリペプチド間の界面で相互作用する選択されたアミノ酸を突然変異させることによってCH3ドメインが改変された免疫グロブリン鎖を有する。二特異性抗体は、同じサブクラスまたは異なるサブクラスの免疫グロブリン鎖で構成されていてもよい。1つの例において、gp120およびCD3に結合する二特異性抗体は、「ノブ鎖」に、T366W(EUの番号付け)突然変異を含み、「ホール鎖」に、T366S、L368A、Y407V 9EUの番号付け)突然変異を含む。ある特定の実施形態において、追加の鎖間ジスルフィド架橋は、例えば「ノブ鎖」にY349C突然変異を導入し、「ホール鎖」にE356C突然変異またはS354C突然変異を導入することによって、CH3ドメイン間に導入される。ある特定の実施形態において、「ノブ鎖」中に、R409D、K370E突然変異が導入され、「ホール鎖」中にD399K、E357K突然変異が導入される。他の実施形態において、鎖の一方に、Y349C、T366W突然変異が導入され、カウンターパート鎖に、E356C、T366S、L368A、Y407V突然変異が導入される。一部の実施形態において、一方の鎖に、Y349C、T366W突然変異が導入され、カウンターパート鎖に、S354C、T366S、L368A、Y407V突然変異が導入される。一部の実施形態において、一方の鎖に、Y349C、T366W突然変異が導入され、カウンターパート鎖に、S354C、T366S、L368A、Y407V突然変異が導入される。さらに他の実施形態において、一方の鎖に、Y349C、T366W突然変異が導入され、カウンターパート鎖に、S354C、T366S、L368A、Y407V突然変異が導入される(全てEUの番号付け)。
二特異性抗体の別の例示的な作製方法は、二特異性T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))プラットフォームを使用することによる。BiTEは、フレキシブルなペプチドリンカー(例えば、GGGGS(配列番号429))を介して、第1のscFv(例えば、gp120と結合するscFv)を第2のscFv(例えば、ヒトCD3と結合するscFv)に遺伝学的に融合させることによって作製される。例えば、Staerz et al., Nature, 314:628-631 (1985);Mack et al., PNAS, 92:7021-7025 (1995);Huehls et al., Immunol. Cell Biol., 93:290-296 (2015)を参照されたい。
二特異性抗体の別の例示的な作製方法は、二重親和性リターゲティング(DART)プラットフォームを使用することによる。この技術は、Holliger et al.(PNAS, 90:6444-6448(1993))のダイアボディフォーマットに基づいており、VHおよびVL鎖の安定性および最適な対合をさらに改善させたものである(Johnson et al., J Mol. Biol., 399:436-449 (2010);Sung et al., J Clin Invest., 125(11): 4077-4090 (2015))。
二特異性抗体のさらに別の例示的な作製方法は、三官能性ハイブリッド抗体プラットフォームであるTriomab(登録商標)を使用することによる。このプラットフォームは、異なるアイソタイプの2つの全長抗体、マウスIgG2aおよびラットIgG2bの半分で構成されたキメラ構造を採用する。この技術は、種優先的な重鎖/軽鎖が対合することによる会合に頼る。Lindhofer et al., J Immunol., 155:219-225 (1995)を参照されたい。
二特異性抗体のさらなる例示的な作製方法は、TandAb(登録商標)プラットフォームを使用することによる。この技術は、ダイアボディの概念に基づくが、鎖内の対合を防止するために短いリンカーを含む単一のポリペプチド鎖VH1-VL2-VH2-VL1として設計される。この単鎖のヘッドからテールへの二量体化は、4価ホモ二量体の形成をもたらす(Kipriyanov et al., J Mol. Biol., 293:41-56 (1999))。
二特異性抗体のさらに別の作製方法は、CrossMab技術である。CrossMabは、2つの全長抗体の半分によって構成されるキメラ抗体である。正しい鎖の対合のために、これは、2つの技術:(i)2つの重鎖間の正しい対合を支持するノブ-イントゥ-ホール;および(ii)軽鎖の誤対合を回避する非対称を導入するための、2つのFabのうち一方の重鎖および軽鎖間の交換を組み合わせたものである。Ridgway et al., Protein Eng., 9:617-621 (1996);Schaefer et al., PNAS, 108:11187-11192 (2011)を参照されたい。CrossMabは、2つまたはそれより多くの標的を標的化するために、または2:1のフォーマットのような1つの標的への2価性を導入するために、2つまたはそれより多くの抗原結合ドメインを組み合わせることができる。
本開示の抗体は、細菌または真核細胞中で生産されてもよい。抗体はまた、真核細胞、例えば形質転換細胞系(例えば、CHOベースの、またはCHO起源の細胞系(例えば、CHO-S、CHO DG44、ExpiCHO(商標)、CHOZN(登録商標)ZFN改変GS-/-CHO細胞系、CHO-K1、CHO-K1a)、293E、293T、COS、NIH3T3)中で生産されてもよい。加えて、抗体(抗体断片、例えば、Fab、scFvを含む)は、酵母細胞、例えばPichia(例えば、Powers et al., J Immunol Methods. 251:123-35 (2001)を参照)、Hanseula、またはSaccharomyces中で発現されてもよい。一実施形態において、本明細書に記載される抗体は、CHO細胞系、例えば、CHO-S、CHO DG44、ExpiCHO(商標)、CHOZN(登録商標)、CHO-K1またはCHO-K1a細胞系中で生産される。目的の抗体を生産するために、抗体をコードするポリヌクレオチドを構築し、発現ベクターに導入し、次いで好適な宿主細胞中で発現させる。組換え発現ベクターを調製する、宿主細胞にトランスフェクトする、形質転換体を選択する、宿主細胞を培養する、および抗体を回収するために、標準的な分子生物学的技術が使用される。
抗体が細菌細胞(例えば、E.coli)中で発現される場合、発現ベクターは、細菌細胞中でのベクターの増幅を許容する特徴を有するべきである。加えて、E.coli、例えばJM109、DH5α、HB101、またはXL1-Blueが宿主として使用される場合、ベクターは、プロモーター、例えば、lacZプロモーター(Ward et al., 341:544-546(1989)、araBプロモーター(Better et al., Science, 240:1041-1043 (1988))、またはE.coliにおける効率的な発現を可能にするT7プロモーターを有していなければならない。このようなベクターの例としては、例えば、M13-シリーズのベクター、pUC-シリーズのベクター、pBR322、pBluescript、pCR-Script、pGEX-5X-1(Pharmacia)、「QIAexpressシステム」(QIAGEN)、pEGFP、およびpET(この発現ベクターが使用される場合、宿主は、好ましくはT7RNAポリメラーゼを発現するBL21である)が挙げられる。発現ベクターは、抗体分泌のためのシグナル配列を含有していてもよい。E.coliのペリプラズムへの生産のために、pelBシグナル配列(Lei et al., J. Bacteriol., 169:4379 (1987))が、抗体分泌のためのシグナル配列として使用することができる。細菌での発現の場合、細菌細胞に発現ベクターを導入するために、塩化カルシウム方法または電気穿孔方法を使用することができる。
抗体を、動物細胞、例えばCHO、CHO-S、CHO DG44、CHOZN(登録商標)、ExpiCHO(商標)、CHO-K1、CHO-K1a、COS、およびNIH3T3細胞中で発現させる場合、発現ベクターとしては、これらの細胞中での発現に必要なプロモーター、例えば、SV40プロモーター(Mulligan et al., Nature, 277:108 (1979))、MMLV-LTRプロモーター、EF1αプロモーター(Mizushima et al., Nucleic Acids Res., 18:5322 (1990))、またはCMVプロモーターが挙げられる。免疫グロブリンまたはそのドメインをコードする核酸配列に加えて、組換え発現ベクターは、追加の配列、例えば宿主細胞中でのベクターの複製を調節する配列(例えば、複製起点)および選択可能マーカー遺伝子を有していてもよい。選択可能マーカー遺伝子は、ベクターが導入されている宿主細胞の選択を容易にする(例えば、米国特許第4,399,216号、第4,634,665号および第5,179,017号を参照)。例えば、典型的には、選択可能マーカー遺伝子は、ベクターが導入されている宿主細胞において、G418、ハイグロマイシン、またはメトトレキセートなどの薬物に対する耐性を付与する。選択可能マーカーを有するベクターの例としては、pMAM、pDR2、pBK-RSV、pBK-CMV、pOPRSV、およびpOP13が挙げられる。
一実施形態において、抗体は、哺乳動物細胞中で生産される。抗体を発現させるための例示的な哺乳動物宿主細胞としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO細胞、例えば、CHO-S、CHO DG44、ExpiCHO(商標)、CHOZN(登録商標)、CHO-K1またはCHO-K1a細胞など)(例えば、Urlaub and Chasin (1980) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4216-4220に記載されるdhfr-CHO細胞などであり、これは、例えば、Kaufman and Sharp (1982) Mol. Biol. 159:601-621に記載されたように、DHFR選択可能マーカーと共に使用される)、ヒト胎児腎臓293細胞(例えば、293、293E、293T)、COS細胞、NIH3T3細胞、ヒトB細胞、リンパ球細胞系、例えば、NS0骨髄腫細胞およびSP2細胞、ならびにトランスジェニック動物、例えばトランスジェニック哺乳動物由来の細胞が挙げられる。例えば、一部の実施形態において、細胞は、乳房上皮細胞である。
抗体発現のための例示的なシステムにおいて、本開示の抗体の抗体重鎖および抗体軽鎖をコードする組換え発現ベクターは、リン酸カルシウム媒介トランスフェクションによってdhfr-CHO細胞に導入される。具体的な実施形態において、dhfr-CHO細胞は、DG44細胞系、例えばDG44iなどの細胞である(例えば、Derouaz et al., Biochem Biophys Res Commun., 340(4):1069-77 (2006)を参照)。高レベルの遺伝子転写を駆動させるために、組換え発現ベクター内で、抗体重鎖および軽鎖遺伝子はそれぞれ、エンハンサー/プロモーター調節エレメント(例えば、SV40、CMV、アデノウイルスなどに由来するもの、例えば、CMVエンハンサー/AdMLPプロモーター調節エレメント、またはSV40エンハンサー/AdMLPプロモーター調節エレメント)に作動可能に連結される。組換え発現ベクターはまた、DHFR遺伝子も有し、これは、メトトレキセート選択/増幅を使用するベクターをトランスフェクトさせたCHO細胞の選択を可能にする。選択された形質転換体の宿主細胞は、抗体重鎖および軽鎖の発現を可能にするように培養され、培養培地から抗体が回収される。
抗体はまた、トランスジェニック動物によっても生産することができる。例えば、米国特許第5,849,992号は、トランスジェニック哺乳動物の乳腺中で抗体を発現させる方法を記載している。乳特異的なプロモーターおよび目的の抗体をコードする核酸および分泌のためのシグナル配列を含む導入遺伝子が構築される。このようなトランスジェニック哺乳動物の雌によって生産された乳は、そこで分泌された目的の抗体を含む。抗体は、乳汁から精製してもよいし、または一部の適用については直接使用してもよい。本明細書に記載される核酸の1つまたは複数を含む動物も提供される。
本開示の抗体は、宿主細胞の内部または外部(例えば培地)から単離して、実質的に純粋で同質の抗体として精製することができる。抗体精製に一般的に使用される単離および精製のための方法は、抗体の単離および精製のために使用でき、いずれの特定の方法にも限定されない。抗体は、例えば、カラムクロマトグラフィー、濾過、限外濾過、塩析、溶媒沈殿、溶媒抽出、蒸留、免疫沈降、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動、等電点分画法、透析、および再結晶を適切に選択すること、およびそれらを組み合わせることによって単離および精製することができる。クロマトグラフィーとしては、例えば、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、ゲル濾過、逆相クロマトグラフィー、および吸着クロマトグラフィーが挙げられる(Strategies for Protein Purification and Characterization: A Laboratory Course Manual. Ed Daniel R. Marshak et al., Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1996)。クロマトグラフィーは、液相クロマトグラフィー、例えばHPLCおよびFPLCを使用して行うことができる。アフィニティークロマトグラフィーに使用されるカラムとしては、プロテインAカラムおよびプロテインGカラムが挙げられる。プロテインAカラムを使用するカラムの例としては、Hyper D、POROS、およびセファロースFF(GE Healthcare Biosciences)が挙げられる。本開示はまた、これらの精製方法を使用して高度に精製された抗体も含む。
医薬組成物
本開示はまた、本明細書に記載される抗体、または本明細書に記載される抗体をコードするポリヌクレオチド、および薬学的に許容される希釈剤、担体または賦形剤を含む医薬組成物も含む。ある特定の実施形態において、医薬組成物は、治療有効量の抗体またはポリヌクレオチドを含む。
様々な薬学的に許容される希釈剤、担体、および賦形剤、ならびに医薬組成物の調製および使用のための技術は、本開示の観点から当業者に公知と予想される。例示的な医薬組成物ならびに薬学的に許容される希釈剤、担体、および賦形剤はまた、Remington: The Science and Practice of Pharmacy 20th Ed. (Lippincott, Williams & Wilkins 2003);Loyd V. Allen Jr (Editor), "Remington: The Science and Practice of Pharmacy," 22nd Edition, 2012, Pharmaceutical Press;Brunton, Knollman and Hilal-Dandan, "Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics," 13th Edition, 2017, McGraw-Hill Education / Medical;McNally and Hastedt (Editors), "Protein Formulation and Delivery, 2nd Edition, 2007, CRC Press;Banga, "Therapeutic Peptides and Proteins: Formulation, Processing, and Delivery Systems," 3rd Edition, 2015, CRC Press;Lars Hovgaard, Frokjaer and van de Weert (Editors), "Pharmaceutical Formulation Development of Peptides and Proteins," 2nd Edition, 2012, CRC Press;Carpenter and Manning (Editors), "Rational Design of Stable Protein Formulations: Theory and Practice," 2002, Springer (Pharmaceutical Biotechnology (Book 13));Meyer (Editor), "Therapeutic Protein Drug Products: Practical Approaches to Formulation in the Laboratory, Manufacturing, and the Clinic, 2012, Woodhead Publishing;およびShire, "Monoclonal Antibodies: Meeting the Challenges in Manufacturing, Formulation, Delivery and Stability of Final Drug Product, 2015, Woodhead Publishingにも記載されている。
一部の実施形態において、各担体、希釈剤または賦形剤は、医薬組成物の他の成分との適合性があり、対象に有害ではないという意味で、「許容できる」。多くの場合、薬学的に許容される担体は、pH緩衝化水溶液である。薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤として役立つ可能性がある材料の一部の例としては、滅菌水;緩衝剤、例えば、リン酸緩衝食塩水;糖、例えばラクトース、グルコース、トレハロースおよびスクロース;デンプン、例えばトウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプン;セルロース、およびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;粉末化したトラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えばカカオバターおよび坐剤用ワックス;油、例えば落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油;グリコール、例えばプロピレングリコール;ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール;エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;寒天;緩衝化剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸緩衝溶液;アミノ酸(例えば、荷電アミノ酸、例えば、これらに限定されないが、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、リシンなど);ならびに医薬製剤で採用される他の非毒性の適合性物質が挙げられる。また、湿潤剤、乳化剤および潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、加えて、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味料および着香料、保存剤ならびに抗酸化剤も組成物中に存在していてもよい。
医薬組成物の製剤化および送達方法は、一般的に、処置しようとする部位および疾患に応じて適合されることになる。例示的な製剤としては、これらに限定されないが、非経口投与、例えば、静脈内、動脈内、筋肉内、または皮下投与に好適なものが挙げられ、例えば、ミセル、リポソームまたは薬物放出カプセル(活性薬剤が、遅延放出のために設計された生体適合性コーティング内に取り込まれているもの)中にカプセル化した製剤;摂取可能な製剤;局所使用のための製剤、例えばクリーム剤、軟膏剤およびゲル剤;ならびに他の製剤、例えば吸入剤、エアロゾル剤およびスプレー剤などが挙げられる。
使用方法
本開示は、それを必要とする対象(例えば、ヒト対象)において、HIV感染または関連する疾患もしくは障害を処置または防止するための方法であって、有効量の本明細書に記載される1つもしくは複数の抗体、または1つもしくは複数の抗体をコードするポリヌクレオチドを、それを必要とする対象に提供することを含む方法を提供する。本明細書で使用される場合、用語「有効量」は、対象に治療剤を投与する状況において、所望の予防または治療効果を達成する治療剤の量を指す。ポリヌクレオチドは、ベクター、例えば、ウイルスベクター中に存在していてもよい。一部の実施形態において、関連する疾患または障害は、HIVでの感染によって引き起こされる。他の実施形態において、これは、後天性免疫不全症候群(AIDS)である。ある特定の実施形態において、対象は、ウイルス抑制されたHIV感染哺乳動物である一方で、他の実施形態において、対象は、処置未経験のHIV感染哺乳動物である。ある特定の実施形態において、処置未経験の対象は、103から105コピー/mlの間のウイルス負荷量を有し、ある特定の実施形態において、ウイルス抑制された対象は、<50コピー/mlのウイルス負荷量を有する。別の実施形態において、対象は、哺乳動物、例えば、ヒトである。ある特定の実施形態において、対象は、HIV、例えば、HIV-1もしくはHIV-2感染または関連する疾患もしくは障害、例えば、AIDSと診断されているか、あるいはHIV、例えば、HIV-1もしくはHIV-2感染または関連する疾患もしくは障害、例えば、AIDSを発症させるリスクがあるとみなされる。HIV関連の疾患または障害のリスクがある対象としては、感染者と接触したことがある、または何らかの方法でHIVに曝露されたことがある患者が挙げられる。予防剤の投与は、疾患または障害が防止されるか、または代替としてその進行が遅延するように、HIV関連の疾患または障害に特徴的な症状が現れる前に行うことができる。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号477に記載のVH配列および配列番号278に記載のVL配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、配列番号529に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な重鎖、および配列番号103に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な軽鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号529に記載の重鎖配列および配列番号103に記載の軽鎖配列を含む。
また、対象(例えば、ヒト対象)におけるHIVウイルス力価、ウイルス複製、ウイルス増殖、またはHIVウイルスDNA、HIVプロウイルスDNA、もしくはHIVウイルスタンパク質の量の増加を防止または阻害するための方法も提供される。一実施形態において、方法は、対象における、1つまたは複数のHIV株または分離株の、HIV力価、ウイルス複製、またはHIVタンパク質の量の増加を防止するのに有効な量の、本明細書に記載される1つもしくは複数の抗体(またはそれらの抗原結合性断片)、または1つもしくは複数の抗体(またはそれらの抗原結合性断片)をコードするポリヌクレオチドを、それを必要とする対象に提供することを含む。ある特定の実施形態において、方法は、1つまたは複数のタイムポイントで、例えば、対象に本開示の1つまたは複数の抗体を提供する前およびその後に、HIVウイルスまたはプロウイルスのDNAまたはタンパク質の量を測定することをさらに含む。対象におけるHIVウイルスまたはプロウイルスのDNAまたはタンパク質の量を決定するための方法およびバイオマーカーは公知であり、当業界において入手可能であり、例えば、Siliciano, J.D. et al., Curr Opin. HIV AIDS, 5(6):491-7 (2010)、およびRouzioux, C. et al., Curr Opin HIV AIDS, 8(3):170-5 (2013)に記載されている。
ある特定の態様において、本開示の1つまたは複数の抗体は、例えば、ある特定のウイルス、例えば本明細書に記載されるHIV分離株を阻害する方法、ある特定のウイルス、例えば本明細書に記載されるHIV分離株の感染を予防的に阻害もしくは防止する方法、サンプル中のある特定のウイルス、例えば本明細書に記載されるHIV分離株を検出する方法、ある特定のウイルス、例えば本明細書に記載されるHIV分離株を阻害する方法、またはある特定のウイルス、例えば本明細書に記載されるHIV分離株を診断する方法において使用することができる。
哺乳動物対象、例えばヒトのin vivoでの処置のために、対象に、本明細書に記載される1つまたは複数の抗体を含む医薬組成物を投与または提供することができる。in vivoでの療法のために使用される場合、本明細書に記載される1つまたは複数の抗体は、典型的には、治療有効量(すなわち、患者のウイルス重荷および/またはウイルス貯蔵を排除または低減する量)で患者に投与または提供される。抗体は、公知の方法に従って、例えば、これらに限定されないが、静脈内投与、例えば、ボーラスとしての、または所定時間にわたる連続的な輸注による静脈内投与によって、筋肉内、腹腔内、脳脊髄内、皮下、関節内、滑液包内、髄腔内、経口、局所、または吸入経路によって、哺乳動物対象、例えばヒトに投与または提供される。抗体は、非経口的に、可能な場合、標的細胞部位に、または静脈内に投与することができる。一実施形態において、1つまたは複数の抗体の対象への投与は、静脈内経路を介する。別の実施形態において、1つまたは複数の抗体の対象への投与は、皮下経路を介する。追加の実施形態において、本開示の医薬組成物は、対象に、全身、非経口、または局所投与される。
ある特定の実施形態において、本開示は、治療有効量の本明細書で開示される1つまたは複数の抗体を、それを必要とするヒト対象に投与することを含む、HIV感染を処置するための方法を提供する。一部の実施形態において、本開示は、治療有効量の本明細書で開示される1つまたは複数の抗体を、それを必要とするヒト対象に投与することを含む、HIV感染を防止するための方法を提供する。
併用療法
ある特定の実施形態において、本開示は、HIV感染症を有するまたは有するリスクがあるヒト対象においてHIV感染を処置(例えば、長期間のまたは持続的な抑制を含む)または防止するための方法を提供する。方法は、治療有効量の本明細書で開示される1つもしくは複数の抗体、またはその医薬組成物を、治療有効量の1つまたは複数の(例えば、1つ、2つ、3つ、1つもしくは2つ、または1つから3つの)追加の治療剤と組み合わせてヒト対象に投与することを含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号477に記載のVH配列および配列番号278に記載のVL配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、配列番号529に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な重鎖、および配列番号103に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な軽鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号529に記載の重鎖配列および配列番号103に記載の軽鎖配列を含む。一実施形態において、感染症を有するまたは感染症を有するリスクがあるヒト対象におけるHIV感染を処置するための方法であって、治療有効量の本明細書で開示される1つもしくは複数の抗体、またはその薬学的に許容される塩を、治療有効量の1つまたは複数の(例えば、1つ、2つ、3つ、1つもしくは2つ、または1つから3つの)追加の治療剤と組み合わせてヒト対象に投与することを含む、方法を提供する。一部の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片を、必要に応じて1つまたは複数の追加の治療剤と共に1回または複数回投与後、対象は、抗レトロウイルス処置(ART)を行わなくとも、HIVまたはAIDSの症状を少なくとも6ヶ月間、少なくとも1年間、少なくとも2年間、少なくとも3年間、またはそれより長く呈しない。一部の実施形態において、結合分子の1回または複数回投与後、対象は、抗レトロウイルス処置(ART)を行わなくとも、500コピー/ml血液未満、例えば400コピー/ml血液未満、300コピー/ml血液未満、200コピー/ml血液未満、100コピー/ml血液未満、50コピー/ml血液未満のウイルス負荷量を少なくとも6ヶ月間、少なくとも1年間、少なくとも2年間、少なくとも3年間、またはそれより長く有する。
複数の臨床研究により現在、HIV感染個体の単一の広域中和抗体(bNAb)による処置によって、感受性のあるウイルスの一時的な抑制がもたらされるが、その後に、他のウイルスを上回る耐性ウイルスの急速な増殖が起こることが示されており、それらの耐性ウイルスの多くはまれな既存のウイルスバリアントであるように思われる。
抗体Aおよび抗体Bは、in vitroで試験した118個のクロスクレードウイルスの96%を中和することがこれまでに示された(Scheid et al., Science, 333:1633-1637(2011))。臨床試験により、抗体処置を受けている多くのHIV感染患者が、たとえその血漿HIV分離株が抗体に感受性であるように思われる場合であっても、まれなおよび既存の耐性クローンを呈することが示された(Caskey et al., Nature, 522:487-491 (2016);Scheid et al., Nature, 535:556-560 (2016))。これらの結果は、抗体Aが、異なる患者から収集したHIV分離株に対して試験した場合に広域であり得るが(患者間の範囲(bread))、個々の患者内でウイルス分離株の100%を中和しない可能性があることを示唆した(患者内の範囲)。
PGT121系統の一部であり、同じドナーから採取され、類似の中和範囲を有する10-1074として知られる抗体もまた、臨床試験において試験されている(Mouquet et al., PNAS, 109:E3268-3277 (2012);Caskey et al., Nature Medicine, 23:185-191 (2017))。10-1074は当初、試験した60種のウイルスのおよそ66%を50μg/mLより低いIC50で中和することが示された(Mouquet et al., PNAS(上記))。10-1074の治験により、10-1074治療を受けた多くの患者において、血漿中HIV分離株が抗体に対して感受性であるように思われる場合であっても、耐性クローンが存在することが示された(Caskey et al. Nature Medicine(上記))。このデータは、ほとんどの患者が10-1074に耐性であるまれな既存のウイルスバリアントを有し得ることを示唆している。これらの10-1074耐性バリアントは、PGT121に対して相関する交差耐性を示し、10-1074とPGT121との間の密接な進化的関係と整合する。しかし、10-1074臨床試験の際に単離された耐性ウイルスのほぼ全てが、抗体Aによる中和に対して感受性であった(Caskey et al.(上記))。このデータは、相補的なbNAbを使用する併用抗体療法が、より完全な患者内ウイルスカバレッジを可能にし得ることを示唆している。
bNAbの組合せは、完全な患者内ウイルスカバレッジを達成し得る。一部の実施形態において、併用療法は、本明細書で開示される抗体のうちのいずれかおよび別の抗HIV bNAb抗体(すなわち、複数のHIV-1ウイルス株を中和する中和抗体)の同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体を含む。様々なbNAbが当業界で公知であり、本発明において使用され得る。例としては、これらに限定されないが、米国特許第8673307号、第9,493,549号、第9,783,594号、WO2014/063059、WO2012/158948、WO2015/117008、およびPCT/US2015/41272、およびWO2017/096221に記載される抗体が挙げられ、これには、抗体12A12、12A21、NIH45-46、bANC131、8ANC134、IB2530、INC9、8ANC195、8ANC196、10-259、10-303、10-410、10-847、10-996、10-1074、10-1121、10-1130、10-1146、10-1341、10-1369、および10-1074GMが挙げられる。追加の例としては、Klein et al., Nature, 492(7427): 118-22(2012)、Horwitz et al., Proc Natl Acad Sci U S A, 110(41):16538-43 (2013)、Scheid, et al., Science, 333 :1633-1637 (2011)、Scheid, et al., Nature, 458:636-640 (2009)、Eroshkin et al, Nucleic Acids Res., 42 (Database issue):Dl 133-9 (2014)、Mascola et al., Immunol Rev., 254(l):225-44 (2013)に記載される抗体、例えば2F5、4E10、M66.6、CAP206-CH12、10E81(その全てがgp41のMPERと結合する);PG9、PG16、CH01-04(その全てがV1V2-グリカンと結合する)、2G12(外部ドメイングリカンに結合する);b12、HJ16、CH103-106、VRC01-03、VRC-PG04、04b、VRC-CH30-34、3BNC62、3BNC89、3BNC91、3BNC95、3BNC104、3BNC176、および8ANC131(その全てがCD4結合部位に結合する)が挙げられる。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、(i)第3の可変ループ(V3)および/もしくはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチ;(ii)第2の可変ループ(V2)および/もしくはEnv三量体の先端;(iii)gp120/gp41界面;または(iv)gp120のサイレント面からなる群から選択されるgp120のエピトープまたは領域に結合する第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。広域中和抗体が結合するgp120の前述のエピトープまたは領域は、例えば、その全体があらゆる目的のためにここに参照により本明細書に組み込まれる、McCoy, Retrovirology (2018) 15:70;Sok and Burton, Nat Immunol. 2018 19(11):1179-1188;Possas, et al., Expert Opin Ther Pat. 2018 Jul;28(7):551-560;およびStephenson and Barouch, Curr HIV/AIDS Rep (2016) 13:31-37に記載されている。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、第3の可変ループ(V3)および/またはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチにおけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、GS-9722、PGT-121.60、PGT-121.66、PGT-121、PGT-122、PGT-123、PGT-124、PGT-125、PGT-126、PGT-128、PGT-130、PGT-133、PGT-134、PGT-135、PGT-136、PGT-137、PGT-138、PGT-139、10-1074、VRC24、2G12、BG18、354BG8、354BG18、354BG42、354BG33、354BG129、354BG188、354BG411、354BG426、DH270.1、DH270.6、PGDM12、VRC41.01、PGDM21、PCDN-33A、BF520.1およびVRC29.03からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。第3の可変ループ(V3)および/またはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチにおけるgp120に結合し、第2の抗体またはその抗原結合性断片として使用することができる追加の広域中和抗体は、例えば、その全体があらゆる目的のためにここに参照により本明細書に組み込まれる、WO2012/030904;WO2014/063059;WO2016/149698;WO2017/106346;WO2018/075564、WO2018/125813、およびWO2018/237148に記載されている。
一部の実施形態において、併用療法は、本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体、ならびに米国特許出願公開第2017/0190763A1号の表1および2からの抗体のうちのいずれかの同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する別の抗HIV抗体(例えば、GS-9722、PGT-121.60、PGT-121.66、PGT-121、PGT-122、PGT-123、PGT-124、PGT-133、またはPGT-134)を含む。これらの改善されたまたは最適化された型のPGT121は、強化された薬物様特性、低減された免疫原性、強化されたADCC、および適した薬物動態特性を有する。このような抗体は、ビリオンまたは感染細胞の表面上に発現されるHIVエンベロープ糖タンパク質に結合し、ウイルスの直接中和ならびにこれらの細胞の強力なNK、単球、およびPBMCによる致死の両方を媒介することが示された。この特性によって、抗体は、ウイルスを中和することによってHIV感染を処置することができ、同様に、感染した個体における潜伏性のHIV感染細胞を致死させて排除することができ、おそらくHIVの完全治癒をもたらすことができる。
一実施形態において、併用療法は、本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体、ならびに以下の配列を有する抗体の同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体を含む:
一実施形態において、併用療法は、本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体、ならびに米国特許出願公開第2017/0190763号で開示される抗体などの他の追加の抗HIV抗体の同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体を含む。ある特定の実施形態において、追加の抗HIV抗体は、以下に提供されるVH(または重)鎖およびVL(または軽)鎖を含む抗体を含む:
一実施形態において、併用療法は、本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体、ならびにその重鎖が配列番号40に記載のアミノ酸配列を有し、その軽鎖が以下に提供される配列を有する別の抗HIV抗体の同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体を含む:
一実施形態において、併用療法は、本明細書で開示される抗体のうちのいずれかの同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体、ならびに以下に記載の抗体の同じCDR、VH、VL、VHおよびVL、重鎖、軽鎖、または重鎖および軽鎖を有する抗体を含む:
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、第2の可変ループ(V2)および/またはEnv三量体の先端におけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、PG9、PG16、PGC14、PGG14、PGT-142、PGT-143、PGT-144、PGT-145、CH01、CH59、PGDM1400、CAP256、CAP256-VRC26.08、CAP256-VRC26.09、CAP256-VRC26.25、PCT64-24EおよびVRC38.01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。第2の可変ループ(V2)および/またはEnv三量体の先端におけるgp120に結合し、第2の抗体またはその抗原結合性断片として使用することができる追加の広域中和抗体は、例えば、その全体があらゆる目的のためにここに参照により本明細書に組み込まれる、WO2010/107939;WO2012/030904;WO2018/075564、およびWO2018/125813に記載されている。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、gp120/gp41界面におけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、PGT-151、CAP248-2B、35O22、8ANC195、ACS202、VRC34およびVRC34.01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。gp120/gp41界面においてgp120に結合し、第2の抗体またはその抗原結合性断片として使用することができる追加の広域中和抗体は、例えば、その全体があらゆる目的のためにここに参照により本明細書に組み込まれる、WO2011/038290;WO2012/030904、およびWO2017/079479に記載されている。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、gp120サイレント面のエピトープまたは領域に結合し、VRC-PG05およびSF12からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。例えば、Schoofs, et al., "Broad and Potent Neutralizing Antibodies Recognize the Silent Face of the HIV Envelope," Immunity (2019) May 14. pii:S1074-7613 (19)30194-3(PMID 31126879)を参照されたい。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、膜近位領域(MPER)におけるgp41のエピトープまたは領域に結合する第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。MPERにおけるgp41に結合し、第2の抗体またはその抗原結合性断片として使用することができる追加の広域中和抗体は、例えば、その全体があらゆる目的のためにここに参照により本明細書に組み込まれている、WO2011/034582;WO2011/038290;WO2011/046623、およびWO2013/070776に記載されている。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、膜近位領域(MPER)におけるgp41のエピトープまたは領域に結合し、10E8、10E8v4、10E8-5R-100cF、4E10、DH511.11P、2F5、7b2、およびLN01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、gp41融合ペプチドのエピトープまたは領域に結合し、VRC34およびACS202からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む第2の抗体またはその抗原結合性断片(例えば、第2の非競合性の広域中和抗体(bNAb))と組み合わせられるか、または同時投与される。
併用療法における第2の治療剤として使用することができる追加の広域中和抗体は、例えば、その全体があらゆる目的のためにここに参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第8,673,307号;第9,493,549号;第9,783,594号;およびWO2012/154312;WO2012/158948;WO2013/086533;WO2013/142324;WO2014/063059;WO2014/089152、WO2015/048462;WO2015/103549;WO2015/117008;WO2016/014484;WO2016/154003;WO2016/196975;WO2016/149710;WO2017/096221;WO2017/133639;WO2017/133640に記載されている。追加の例としては、その全体があらゆる目的のためにここに参照により本明細書に組み込まれている、Sajadi, et al., Cell. (2018) 173(7):1783-1795;Sajadi, et al., J Infect Dis. (2016) 213(1):156-64;Klein et al., Nature, 492(7427):118-22 (2012)、Horwitz et al., Proc Natl Acad Sci U S A, 110(41):16538-43 (2013)、Scheid, et al., Science, 333 :1633-1637 (2011)、Scheid, et al., Nature, 458:636-640 (2009)、Eroshkin et al, Nucleic Acids Res., 42 (Database issue):Dl 133-9 (2014)、Mascola et al., Immunol Rev., 254(l):225-44 (2013)に記載される抗体、例えば2F5、4E10、M66.6、CAP206-CH12、10E8、10E8v4、10E8-5R-100cF、DH511.11P、7b2、およびLN01(その全てがgp41のMPERと結合する);PG9、PG16、CH01-04(その全てがV1V2-グリカンと結合する)、2G12(外部ドメイングリカンに結合する)が挙げられる。
併用療法において使用される本開示の抗gp120抗体の例示的なVHおよびVLアミノ酸配列は、それぞれ配列番号182および275;それぞれ配列番号182および278;それぞれ配列番号182および279;それぞれ配列番号182および280;それぞれ配列番号182および281;それぞれ配列番号182および282;それぞれ配列番号182および292;それぞれ配列番号182および304;それぞれ配列番号182および307;それぞれ配列番号182および309;それぞれ配列番号182および310;それぞれ配列番号220および310;それぞれ配列番号477および223;それぞれ配列番号477および278;それぞれ配列番号477および292;ならびにそれぞれ配列番号220および311に記載の配列を含む。ある特定の実施形態において、併用療法において使用される抗gp120抗体のVHおよびVLアミノ酸配列は、それぞれ配列番号477および278に記載の配列である。ある特定の実施形態において、gp120に結合する二特異性抗体のアームは、本明細書で開示される抗gp120抗体の重鎖のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、gp120に結合する二特異性抗体のアームは、本明細書で開示される抗gp120抗体の軽鎖のアミノ酸配列を含む。併用療法において使用される本開示の抗gp120抗体の例示的な重鎖および軽鎖配列は、それぞれ配列番号2および49;それぞれ配列番号2および100;それぞれ配列番号42および101;それぞれ配列番号2および103;それぞれ配列番号2および104;それぞれ配列番号2および105;それぞれ配列番号2および106;それぞれ配列番号2および107;それぞれ配列番号2および117;それぞれ配列番号2および129;それぞれ配列番号2および132;それぞれ配列番号2および134;それぞれ配列番号2および569;それぞれ配列番号42および135;それぞれ配列番号529および49;それぞれ配列番号529および103;それぞれ配列番号529および117;ならびにそれぞれ配列番号42および136に記載の配列を含む。ある特定の実施形態において、併用療法において使用される抗gp120抗体の重鎖および軽鎖配列は、それぞれ配列番号529および103に記載の配列である。
一実施形態において、1つまたは複数の(例えば、1つ、2つ、3つ、1つもしくは2つ、または1つから3つの)追加の治療剤と組み合わせた本明細書で開示される抗体、またはその医薬組成物、および薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
ある特定の実施形態において、本開示は、HIV感染を処置するための方法であって、治療有効量の本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物を、HIV感染を処置するのに適した、治療有効量の1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせてそれを必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、1、2、3、4つまたはそれより多くの追加の治療剤と組み合わせられる。ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、2つの追加の治療剤と組み合わせられる。他の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、3つの追加の治療剤と組み合わせられる。さらなる実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、4つの追加の治療剤と組み合わせられる。1、2、3、4つまたはそれより多くの追加の治療剤は、同じクラスの治療剤から選択される異なる治療剤であり得る、および/またはそれらは異なるクラスの治療剤から選択され得る。
ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗体は、1つまたは複数の追加の治療剤と共に投与される。本明細書で開示される抗体と1つまたは複数の追加の治療剤との同時投与は、一般的に、治療有効量の本明細書で開示される抗体および1つまたは複数の追加の治療剤の両方が患者の体内に存在するように、本明細書で開示される化合物および1つまたは複数の追加の治療剤の同時または連続的投与を指す。連続的に投与する場合、組合せは、2つまたはそれより多くの投与で投与され得る。
同時投与は、1つまたは複数の追加の治療剤の単位投薬量の投与の前または後に、本明細書で開示される抗体の単位投薬量を投与することを含む。例えば、本明細書で開示される抗体は、1つまたは複数の追加の治療剤の投与の数秒以内、数分以内、または数時間以内に投与され得る。一部の実施形態において、本明細書で開示される抗体の単位用量を最初に投与し、その数秒後または数分後に1つまたは複数の追加の治療剤の単位用量を投与する。あるいは、1つまたは複数の治療剤の単位用量を最初に投与し、数秒以内または数分以内に本明細書で開示される抗体の単位用量を投与する。他の実施形態において、本明細書で開示される抗体の単位用量を最初に投与し、その数時間(例えば、1~12時間)後、1つまたは複数の追加の治療剤の単位用量を投与する。さらに他の実施形態において、1つまたは複数の追加の治療剤の単位用量を最初に投与し、その数時間(例えば、1~12時間)後、本明細書で開示される抗体の単位用量を投与する。
ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗体は、例えば経口投与のための固体投薬剤形として、患者に同時投与するための単位投薬剤形で1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせられる。
ある特定の実施形態において、本開示の抗体は、HIVを処置するために有用な追加の治療剤を必要に応じて含有し得る液体として製剤化される。ある特定の実施形態において、液体は、HIVを処置するための別の活性成分、例えば、別の抗HIV抗体またはその抗原結合性断片、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリック)インテグラーゼ阻害剤、薬物動態強化剤、およびそれらの組み合わせを含有し得る。
一部の実施形態において、追加の治療剤は、潜伏感染再活性化剤(LRA)、例えばtoll様受容体(TLR)のアゴニスト、例えばTLR1(NCBI遺伝子ID:7096)、TLR2(NCBI遺伝子ID:7097)、TLR3(NCBI遺伝子ID:7098)、TLR4(NCBI遺伝子ID:7099)、TLR5(NCBI遺伝子ID:7100)、TLR6(NCBI遺伝子ID:10333)、TLR7(NCBI遺伝子ID:51284)、TLR8(NCBI遺伝子ID:51311)、TLR9(NCBI遺伝子ID:54106)、および/またはTLR10(NCBI遺伝子ID:81793)のアゴニストである。一部の実施形態において、LRAはTLR7アゴニストである。他の実施形態において、追加の治療剤は、潜伏感染再活性化剤(LRA)、例えばTLR8アゴニストである。TLRアゴニストの例としては、これに限定されないが、ベサトリモドが挙げられる。追加の例としては、これらに限定されないが、米国特許第8,367,670号に記載される化合物、および米国特許出願公開第2016/0289229号に記載される化合物が挙げられる。一実施形態において、本発明の抗体を、ベサトリモドなどのTLR7アゴニストと組み合わせてもよい。別の実施形態において、本発明の抗体を、TLR8アゴニスト、例えばGS-9688と組み合わせてもよい。一実施形態において、追加の治療剤は、TLRモジュレーターである。TLRモジュレーターは、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、およびTLR13のモジュレーターを含み得る。TLR3モジュレーターの例としては、リンタトリモド、ポリ-ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RIBOXXIM(登録商標)、IPH-33、MCT-465、MCT-475、およびND-1.1が挙げられる。TLR7モジュレーターの例としては、GS-9620、GSK-2245035、イミキモド、レシキモド、DSR-6434、DSP-3025、IMO-4200、MCT-465、MEDI-9197、3M-051、SB-9922、3M-052、Limtop、TMX-30X、TMX-202、RG-7863、RG-7795、ならびに米国特許出願公開第20100143301号(Gilead Sciences)、米国特許出願公開第20110098248号(Gilead Sciences)、および米国特許出願公開第20090047249号(Gilead Sciences)で開示されている化合物が挙げられる。TLR8モジュレーターの例としては、GS-9688、モトリモド、レシキモド、3M-051、3M-052、MCT-465、IMO-4200、VTX-763、VTX-1463、ならびに米国特許出願公開第20140045849号(Janssen)、米国特許出願公開第20140073642号(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、米国特許出願公開第20140350031号(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、米国特許出願公開第20080234251号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20080306050号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20100029585号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110092485号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110118235号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120082658号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120219615号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140066432号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140088085号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140275167号(Novira Therapeutics)、および米国特許出願公開第20130251673号(Novira Therapeutics)で開示されている化合物が挙げられる。TLR9モジュレーターの例としては、BB-001、BB-006、CYT-003、IMO-2055、IMO-2125、IMO-3100、IMO-8400、IR-103、IMO-9200、アガトリモド、DIMS-9054、DV-1079、DV-1179、AZD-1419、レフトリモド(MGN-1703)、リテニモド、およびCYT-003-QbG10が挙げられる。
一部の実施形態において、追加の治療剤は、DExD/H-ボックスヘリカーゼ58(DDX58;別名RIG-I、RIG1、RIGI、RLR-1、SGMRT2;NCBI遺伝子ID:23586)のアゴニストである。例示的なRIG-Iアゴニストは、Hemann, et al., J Immunol May 1, 2016, 196 (1 Supplement)76.1によって記載されているKIN1148である。追加のRIG-Iアゴニストは、例えばElion, et al., Cancer Res. (2018) 78(21):6183-6195;およびLiu, et al., J Virol. (2016) 90(20):9406-19に記載されている。RIG-Iアゴニストは、例えばInvivogen(invivogen.com)から市販されている。
ある特定の実施形態において、そのような製剤は、1日1回の投薬に適している。
一部の実施形態において、追加の治療剤は、抗HIV剤であり得る。一部の場合において、追加の治療剤は、HIVプロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリック)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入阻害剤、HIV成熟阻害剤、HIVカプシド阻害剤、HIV TatまたはRev阻害剤、免疫モジュレーター(例えば、免疫刺激剤)、免疫治療剤、抗体-薬物コンジュゲート、遺伝子改変剤、遺伝子編集剤(例えば、CRISPR/Cas9、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、ホーミングヌクレアーゼ、合成ヌクレアーゼ、TALEN)、細胞治療(例えば、キメラ抗原受容体T細胞、CAR-T、および操作されたT細胞受容体、TCR-T、自己T細胞治療)、潜伏感染再活性化剤、HIVカプシドを標的とする化合物、免疫に基づく治療、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)阻害剤、HIV抗体、二特異性抗体、および「抗体様」治療タンパク質、HIV p17マトリックスタンパク質阻害剤、IL-13アンタゴニスト、ペプチジル-プロリルシス-トランスイソメラーゼAモジュレーター、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ阻害剤、補体C5a受容体アンタゴニスト、DNAメチルトランスフェラー阻害剤、HIV vif遺伝子モジュレーター、Vif二量体形成アンタゴニスト、HIV-1 viral infectivity factor阻害剤、TATタンパク質阻害剤、HIV-1 Nefモジュレーター、Hckチロシンキナーゼモジュレーター、混合系統キナーゼ-3(MLK-3)阻害剤、HIV-1スプライシング阻害剤、Revタンパク質阻害剤、インテグリンアンタゴニスト、ヌクレオタンパク質阻害剤、スプライシング因子モジュレーター、COMMドメイン含有タンパク質1モジュレーター、HIVリボヌクレアーゼH阻害剤、レトロサイクリンモジュレーター、CDK-9阻害剤、樹状ICAM-3捕捉ノンインテグリン1阻害剤、HIV GAGタンパク質阻害剤、HIV POLタンパク質阻害剤、補体H因子モジュレーター、ユビキチンリガーゼ阻害剤、デオキシシチジンキナーゼ阻害剤、サイクリン依存型キナーゼ阻害剤、プロタンパク質変換酵素PC9刺激剤、ATP依存型RNAヘリカーゼDDX3X阻害剤、逆転写酵素プライミング複合体阻害剤、G6PDおよびNADHオキシダーゼ阻害剤、薬物動態強化剤、HIV遺伝子治療、HIVワクチン、ならびにそれらの組合せであり得る。
一部の実施形態において、追加の治療剤は、HIVの併用薬物、HIVを処置するための他の薬物、HIVプロテアーゼ阻害剤、HIV逆転写酵素阻害剤、HIVインテグラーゼ阻害剤、HIV非触媒部位(またはアロステリック)インテグラーゼ阻害剤、HIV侵入(融合)阻害剤、HIV成熟阻害剤、潜伏感染再活性化剤、カプシド阻害剤、免疫に基づく治療、PI3K阻害剤、HIV抗体、および二特異性抗体、および「抗体様」治療タンパク質、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される。
併用薬物
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIV併用薬物と組み合わせられる。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、配列番号477に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVH、および配列番号278に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一なVLを含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号477に記載のVH配列および配列番号278に記載のVL配列を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142に記載の配列を有するVH CDRおよびVL CDRを含み、配列番号529に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な重鎖、および配列番号103に記載のアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、例えば100%同一な軽鎖を含む。ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号529に記載の重鎖配列および配列番号103に記載の軽鎖配列を含む。本開示の抗体と共に採用することができる併用薬物の例としては、ATRIPLA(登録商標)(エファビレンツ、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);COMPLERA(登録商標)(EVIPLERA(登録商標);リルピビリン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);STRIBILD(登録商標)(エルビテグラビル、コビシスタット、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン;TDF+FTC);DESCOVY(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、およびエムトリシタビン);ODEFSEY(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、およびリルピビリン);GENVOYA(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、コビシスタット、およびエルビテグラビル);ダルナビル、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エムトリシタビン、およびコビシスタット;エファビレンツ、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;ラミブジンおよびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;テノホビルおよびラミブジン;テノホビルアラフェナミドおよびエムトリシタビン;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、およびエムトリシタビン;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エムトリシタビン、およびリルピビリン;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、エムトリシタビン、コビシスタット、およびエルビテグラビル;COMBIVIR(登録商標)(ジドブジンおよびラミブジン;AZT+3TC);EPZICOM(登録商標)(LIVEXA(登録商標);アバカビル硫酸塩およびラミブジン;ABC+3TC);KALETRA(登録商標)(ALUVIA(登録商標);ロピナビルおよびリトナビル);TRIUMEQ(登録商標)(ドルテグラビル、アバカビル、およびラミブジン);TRIZIVIR(登録商標)(アバカビル硫酸塩、ジドブジンおよびラミブジン;ABC+AZT+3TC);アタザナビルおよびコビシスタット;アタザナビル硫酸塩およびコビシスタット;アタザナビル硫酸塩およびリトナビル;ダルナビルおよびコビシスタット;ドルテグラビルおよびリルピビリン;ドルテグラビルおよびリルピビリン塩酸塩;ドルテグラビル、アバカビル硫酸塩、およびラミブジン;ラミブジン、ネビラピン、およびジドブジン;ラルテグラビルおよびラミブジン;ドラビリン、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;ドラビリン、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシル;ドルテグラビル+ラミブジン、ラミブジン+アバカビル+ジドブジン、ラミブジン+アバカビル、ラミブジン+テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、ラミブジン+ジドブジン+ネビラピン、ロピナビル+リトナビル、ロピナビル+リトナビル+アバカビル+ラミブジン、ロピナビル+リトナビル+ジドブジン+ラミブジン、テノホビル+ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン+リルピビリン塩酸塩、ロピナビル、リトナビル、ジドブジン、およびラミブジン;Vacc-4xおよびロミデプシン;ならびにAPH-0812が挙げられる。
他のHIV薬
本開示の抗体と組み合わせることができるHIVを処置するための他の薬物の例としては、アセマンナン、アリスポリビル、BanLec、デフェリプロン、Gamimune、メトエンケファリン、ナルトレキソン、プロラスチン、REP9、RPI-MN、VSSP、H1viral、SB-728-T、1,5-ジカフェオイルキナ酸、rHIV7-shl-TAR-CCR5RZ、AAV-eCD4-Ig遺伝子治療、MazF遺伝子治療、BlockAide、ABX-464、AG-1105、APH-0812、BIT-225、CYT-107、HGTV-43、HPH-116、HS-10234、IMO-3100、IND-02、MK-1376、MK-2048、MK-4250、MK-8507、MK-8591、NOV-205、PA-1050040(PA-040)、PGN-007、SCY-635、SB-9200、SCB-719、TR-452、TEV-90110、TEV-90112、TEV-90111、TEV-90113、RN-18、Immuglo、およびVIR-576が挙げられる。
HIVプロテアーゼ阻害剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIVプロテアーゼ阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるHIVプロテアーゼ阻害剤の例としては、アムプレナビル、アタザナビル、ブレカナビル、ダルナビル、ホサムプレナビル、ホサムプレナビルカルシウム、インジナビル、インジナビル硫酸塩、ロピナビル、ネルフィナビル、ネルフィナビルメシル酸塩、リトナビル、サキナビル、サキナビルメシル酸塩、チプラナビル、DG-17、TMB-657(PPL-100)、T-169、BL-008、MK-8122、TMB-607、およびTMC-310911が挙げられる。
HIV逆転写酵素阻害剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができる逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドまたは非ヌクレオチド阻害剤の例としては、ダピビリン、デラビルジン、デラビルジンメシル酸塩、ドラビリン、エファビレンツ、エトラビリン、レンチナン、ネビラピン、リルピビリン、ACC-007、AIC-292、KM-023、PC-1005、およびエルスルファビリン(VM-1500)が挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができる逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤の例としては、アデホビル、アデホビルジピボキシル、アズブジン、エムトリシタビン、テノホビル、テノホビルアラフェナミド、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩、テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、VIDEX(登録商標)およびVIDEX EC(登録商標)(ジダノシン、ddl)、アバカビル、アバカビル硫酸塩、アロブジン、アプリシタビン、センサブジン、ジダノシン、エルブシタビン、フェスチナビル、フォサルブジンチドキシル、CMX-157、ダピビリン、ドラビリン、エトラビリン、OCR-5753、テノホビルジソプロキシルオロト酸塩、フォジブジンチドキシル、ラミブジン、ホスファジド、スタブジン、ザルシタビン、ジドブジン、ロバホビルエタラフェナミド(GS-9131)、GS-9148、MK-8504、MK-8591、MK-858、VM-2500、ならびにKP-1461が挙げられる。
HIVインテグラーゼ阻害剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIVインテグラーゼ阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるHIVインテグラーゼ阻害剤の例としては、エルビテグラビル、クルクミン、クルクミンの誘導体、チコリ酸、チコリ酸の誘導体、3,5-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸の誘導体、アウリントリカルボン酸、アウリントリカルボン酸の誘導体、カフェ酸フェネチルエステル、カフェ酸フェネチルエステルの誘導体、チルホスチン、チルホスチンの誘導体、ケルセチン、ケルセチンの誘導体、ラルテグラビル、ドルテグラビル、JTK-351、ビクテグラビル、AVX-15567、カボテグラビル(長期間作用型注射剤)、ジケトキノリン-4-1誘導体、インテグラーゼ-LEDGF阻害剤、ledgins、M-522、M-532、NSC-310217、NSC-371056、NSC-48240、NSC-642710、NSC-699171、NSC-699172、NSC-699173、NSC-699174、スチルベンジスルホン酸、T-169、VM-3500、およびカボテグラビルが挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIV非触媒部位またはアロステリックインテグラーゼ阻害剤(NCINI)と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるHIV非触媒部位またはアロステリックインテグラーゼ阻害剤(NCINI)の例としては、CX-05045、CX-05168、およびCX-14442が挙げられる。
HIV侵入阻害剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIV侵入阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるHIV侵入(融合)阻害剤の例としては、セニクリビロク、CCR5阻害剤、gp41阻害剤、CD4結合阻害剤、gp120阻害剤、およびCXCR4阻害剤が挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、CCR5阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるCCR5阻害剤の例としては、アプラビロク、ビクリビロク、マラビロク、セニクリビロク、レロンリマブ(PRO-140)、アダプタビル(RAP-101)、ニフェビロク(TD-0232)、抗GP120/CD4またはCCR5二特異性抗体、B-07、MB-66、ポリペプチドC25P、TD-0680、およびvMIP(Haimipu)が挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、gp41阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるgp41阻害剤の例としては、アルブビルチド、エンフビルチド、BMS-986197、エンフビルチドバイオベター、エンフビルチドバイオシミラー、HIV-1融合阻害剤(P26-Bapc)、ITV-1、ITV-2、ITV-3、ITV-4、PIE-12三量体およびシフビルチドが挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、CD4結合阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるCD4結合阻害剤の例としては、イバリズマブおよびCADAアナログが挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、gp120阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるgp120阻害剤の例としては、Radha-108(receptol)3B3-PE38、BanLec、ベントナイトに基づくナノメディシン、ホステムサビルトロメタミン、IQP-0831、およびBMS-663068が挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、CXCR4阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるCXCR4阻害剤の例としては、プレリキサホル、ALT-1188、N15ペプチド、およびvMIP(Haimipu)が挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIV成熟阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるHIV成熟阻害剤の例としては、BMS-955176、GSK-3640254、およびGSK-2838232が挙げられる。
潜伏感染再活性化剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、潜伏感染再活性化剤(LRA)と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができる潜伏感染再活性化剤の例としては、toll様受容体(TLR)アゴニスト(TLR7アゴニスト、例えばGS-9620およびTLR8アゴニスト、例えばGS-9688を含む)、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、プロテアソーム阻害剤、例えばvelcade、タンパク質キナーゼC(PKC)活性化剤、Smyd2阻害剤、BET-ブロモドメイン4(BRD4)阻害剤、イオノマイシン、IAPアンタゴニスト(アポトーシスタンパク質の阻害剤、例えばAPG-1387、LBW-242)、SMAC模倣体(TL32711、LCL161、GDC-0917、HGS1029、AT-406を含む)、PMA、SAHA(スベラニロヒドロキサム酸、またはスベロイル、アニリド、およびヒドロキサム酸)、NIZ-985、IL-15モジュレーティング抗体(IL-15、IL-15融合タンパク質およびIL-15受容体アゴニスト、例えば、ALT-803を含む)、JQ1、ジスルフィラム、アムホテリシンB、およびユビキチン阻害剤、例えばラルガゾールアナログ、APH-0812、およびGSK-343が挙げられる。HDAC阻害剤の例としては、ロミデプシン、ボリノスタット、およびパノビノスタットが挙げられる。PKC活性化剤の例としては、インドラクタム、プロストラチン、インゲノールB、およびDAG-ラクトンが挙げられる。
Toll様受容体(TLR)アゴニスト
様々な実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、toll様受容体(TLR)のアゴニスト、例えばTLR1(NCBI遺伝子ID:7096)、TLR2(NCBI遺伝子ID:7097)、TLR3(NCBI遺伝子ID:7098)、TLR4(NCBI遺伝子ID:7099)、TLR5(NCBI遺伝子ID:7100)、TLR6(NCBI遺伝子ID:10333)、TLR7(NCBI遺伝子ID:51284)、TLR8(NCBI遺伝子ID:51311)、TLR9(NCBI遺伝子ID:54106)、および/またはTLR10(NCBI遺伝子ID:81793)のアゴニストと組み合わせられる。同時投与することができる例示的TLR7アゴニストとしては、これらに限定されないが、AL-034、DSP-0509、GS-9620(ベサトリモド)、LHC-165、TMX-101(イミキモド)、GSK-2245035、レシキモド、DSR-6434、DSP-3025、IMO-4200、MCT-465、MEDI-9197、3M-051、SB-9922、3M-052、Limtop、TMX-30X、TMX-202、RG-7863、RG-7854、RG-7795、ならびに米国特許出願公開第20100143301号(Gilead Sciences)、米国特許出願公開第20110098248号(Gilead Sciences)、および米国特許出願公開第20090047249号(Gilead Sciences)、米国特許出願公開第20140045849号(Janssen)、米国特許出願公開第20140073642号(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221(Janssen)、WO2014/128189(Janssen)、米国特許出願公開第20140350031号(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、米国特許出願公開第20080234251号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20080306050号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20100029585号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110092485号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110118235号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120082658号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120219615号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140066432号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140088085号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140275167号(Novira Therapeutics)、および米国特許出願公開第20130251673号(Novira Therapeutics)で開示されている化合物が挙げられる。同時投与することができる例示的TLR7/TLR8アゴニストは、NKTR-262、テルラトリモド、およびBDB-001である。同時投与することができる例示的TLR8アゴニストとしては、これらに限定されないが、E-6887、IMO-4200、IMO-8400、IMO-9200、MCT-465、MEDI-9197、モトリモド、レシキモド、GS-9688、VTX-1463、VTX-763、3M-051、3M-052、ならびに米国特許出願公開第20140045849号(Janssen)、米国特許出願公開第20140073642号(Janssen)、WO2014/056953(Janssen)、WO2014/076221号(Janssen)、WO2014/128189号(Janssen)、米国特許出願公開第20140350031号(Janssen)、WO2014/023813(Janssen)、米国特許出願公開第20080234251号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20080306050号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20100029585号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110092485号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110118235号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120082658号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120219615号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140066432号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140088085号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140275167号(Novira Therapeutics)、および米国特許出願公開第20130251673号(Novira Therapeutics)で開示されている化合物が挙げられる。同時投与することができる例示的TLR9アゴニストとしては、これらに限定されないが、AST-008、コビトリモド、CMP-001、IMO-2055、IMO-2125、リテニモド、MGN-1601、BB-001、BB-006、IMO-3100、IMO-8400、IR-103、IMO-9200、アガトリモド、DIMS-9054、DV-1079、DV-1179、AZD-1419、レフィトリモド(MGN-1703)、CYT-003、CYT-003-QbG10、チルソトリモド、およびPUL-042が挙げられる。TLR3アゴニストの例としては、リンタトリモド、ポリ-ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RIBOXXIM(登録商標)、IPH-33、MCT-465、MCT-475、およびND-1.1が挙げられる。TLR4アゴニストの例としては、G-100、およびGSK-1795091が挙げられる。
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤
様々な実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、ヒストンデアセチラーゼ、例えばヒストンデアセチラーゼ9(HDAC9、HD7、HD7b、HD9、HDAC、HDAC7、HDAC7B、HDAC9B、HDAC9FL、HDRP、MITR;遺伝子ID:9734)の阻害剤と組み合わせられる。HDAC阻害剤の例としては、これらに限定されないが、アベキシノスタット、ACY-241、AR-42、BEBT-908、ベリノスタット、CKD-581、CS-055(HBI-8000)、CUDC-907(フィメピノスタット)、エンチノスタット、ギビノスタット、モセチノスタット、パノビノスタット、プラシノスタット、キノスタット(JNJ-26481585)、レスミノスタット、リコリノスタット、ロミデプシン、SHP-141、バルプロ酸(VAL-001)、ボリノスタット、チノスタムスチン、レメチノスタット、エンチノスタットが挙げられる。
カプシド阻害剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、カプシド阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるカプシド阻害剤の例としては、カプシド重合阻害剤またはカプシド崩壊化合物、HIVヌクレオカプシドp7(NCp7)阻害剤、例えばアゾジカルボンアミド、HIV p24カプシドタンパク質阻害剤、GS-6207、AVI-621、AVI-101、AVI-201、AVI-301、およびAVI-CAN1-15シリーズが挙げられる。
免疫に基づく治療
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、免疫に基づく治療と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができる免疫に基づく治療の例としては、toll様受容体(TLR)モジュレーター(例えば、アゴニスト)、例えばTLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、および/またはTLR13アゴニスト;プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)モジュレーター;プログラム細胞死リガンド1(PD-L1)モジュレーター;IL-15アゴニスト(例えば、ALT-803);DermaVir;インターロイキン-7;プラケニル(ヒドロキシクロロキン);プロロイキン(アルデスロイキン、IL-2);インターフェロンアルファ;インターフェロンアルファ-2b;インターフェロンアルファ-n3;peg化インターフェロンアルファ;インターフェロンガンマ;ヒドロキシウレア;ミコフェノール酸モフェチル(MPA)およびそのエステル誘導体であるミコフェノール酸モフェチル(MMF);リバビリン;リンタトリモド、ポリマーポリエチレンイミン(PEI);gepon;IL-12;WF-10;VGV-1;MOR-22;BMS-936559;CYT-107、インターロイキン-15/Fc融合タンパク質、AM-0015、ALT-803、NIZ-985、NKTR-255、normferon、pegインターフェロンアルファ-2a、pegインターフェロンアルファ-2b、組換えインターロイキン-15、RPI-MN、GS-9620、GS-9688、STINGモジュレーター、RIG-Iモジュレーター、NOD2モジュレーター、SB-9200、ならびにIR-103が挙げられる。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、TLRアゴニストと組み合わせられる。TLRアゴニストの例としては、これらに限定されないが:ベサトリモド(GS-9620)、レフィトリモド、チルソトリモド、リンタトリモド、DSP-0509、AL-034、G-100、コビトリモド、AST-008、モトリモド、GSK-1795091、GSK-2245035、VTX-1463、GS-9688、LHC-165、BDB-001、RG-7854、およびテルラトリモドが挙げられる。
免疫チェックポイント受容体タンパク質モジュレーター
様々な実施形態において、本明細書で開示される抗体または抗原結合性断片は、阻害性免疫チェックポイントタンパク質もしくは受容体の1つもしくは複数の遮断剤もしくは阻害剤、および/または1つもしくは複数の刺激性免疫チェックポイントタンパク質もしくは受容体の1つもしくは複数の刺激剤、活性化剤、もしくはアゴニストと組み合わせられる。阻害性の免疫チェックポイントの遮断または阻害は、T細胞またはNK細胞活性化を正に調節し、感染細胞の免疫からの逃避を防止することができる。刺激性免疫チェックポイントの活性化または刺激は、感染症の治療法における免疫チェックポイント阻害剤の効果を強化することができる。様々な実施形態において、免疫チェックポイントタンパク質または受容体は、T細胞応答を調節する(例えば、Xu, et al., J Exp Clin Cancer Res. (2018) 37:110において論評されている)。様々な実施形態において、免疫チェックポイントタンパク質または受容体は、NK細胞応答を調節する(例えば、Davis, et al., Semin Immunol. (2017) 31:64-75およびChiossone, et al., Nat Rev Immunol. (2018) 18(11):671-688において論評されている)。
免疫チェックポイントタンパク質または受容体の例としては、これらに限定されないが、CD27、CD70;CD40、CD40LG;CD47、CD48(SLAMF2)、膜貫通および免疫グロブリンドメイン含有2(TMIGD2、CD28H)、CD84(LY9B、SLAMF5)、CD96、CD160、MS4A1(CD20)、CD244(SLAMF4);CD276(B7H3);V-セットドメイン含有T細胞活性化阻害剤1(VTCN1、B7H4);V-セット免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー11(IGSF11、VSIG3);ナチュラルキラー細胞の細胞傷害性受容体3リガンド1(NCR3LG1、B7H6);HERV-H LTR関連2(HHLA2、B7H7);誘導性T細胞共刺激因子(ICOS、CD278);誘導性T細胞共刺激リガンド(ICOSLG、B7H2);TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(TNFRSF4、OX40);TNFスーパーファミリーメンバー4(TNFSF4、OX40L);TNFRSF8(CD30)、TNFSF8(CD30L);TNFRSF10A(CD261、DR4、TRAILR1)、TNFRSF9(CD137)、TNFSF9(CD137L);TNFRSF10B(CD262、DR5、TRAILR2)、TNFRSF10(TRAIL);TNFRSF14(HVEM、CD270)、TNFSF14(HVEML);CD272(BおよびTリンパ球会合(BTLA));TNFRSF17(BCMA、CD269)、TNFSF13B(BAFF);TNFRSF18(GITR)、TNFSF18(GITRL);MHCクラスIポリペプチド関連配列A(MICA);MHCクラスIポリペプチド関連配列B(MICB);CD274(CD274、PDL1、PD-L1);プログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1);細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4、CD152);CD80(B7-1)、CD28;ネクチン細胞接着分子2(NECTIN2、CD112);CD226(DNAM-1);ポリオウイルス受容体(PVR)細胞接着分子(PVR、CD155);PVR関連免疫グロブリンドメイン含有(PVRIG、CD112R);IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT);T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有4(TIMD4;TIM4);A型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM3);ガレクチン9(LGALS9);リンパ球活性化3(LAG3、CD223);シグナル伝達リンパ球活性化分子ファミリーメンバー1(SLAMF1、SLAM、CD150);リンパ球抗原9(LY9、CD229、SLAMF3);SLAMファミリーメンバー6(SLAMF6、CD352);SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7、CD319);UL16結合タンパク質1(ULBP1);UL16結合タンパク質2(ULBP2);UL16結合タンパク質3(ULBP3);レチノイン酸初期転写物1E(RAET1E;ULBP4);レチノイン酸初期転写物1G(RAET1G;ULBP5);レチノイン酸初期転写物1L(RAET1L;ULBP6);リンパ球活性化3(CD223);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR、CD158E1);キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1、NKG2A、CD159A);キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1、NKG2D、CD314);キラー細胞レクチン様受容体C2(KLRC2、CD159c、NKG2C);キラー細胞レクチン様受容体C3(KLRC3、NKG2E);キラー細胞レクチン様受容体C4(KLRC4、NKG2F);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール3(KIR2DL3);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR3DL1);キラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1);ならびにSLAMファミリーメンバー7(SLAMF7)が挙げられる。
様々な実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、1つまたは複数のT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質または受容体の1つまたは複数の遮断剤または阻害剤と組み合わせられる。例示的なT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質または受容体としては、これらに限定されないが、CD274(CD274、PDL1、PD-L1);プログラム細胞死1リガンド2(PDCD1LG2、PD-L2、CD273);プログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1);細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4、CD152);CD276(B7H3);V-セットドメイン含有T細胞活性化阻害剤1(VTCN1、B7H4);V-セット免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー11(IGSF11、VSIG3);TNFRSF14(HVEM、CD270)、TNFSF14(HVEML);CD272(BおよびTリンパ球関連(BTLA));PVR関連免疫グロブリンドメイン含有(PVRIG、CD112R);IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT);リンパ球活性化3(LAG3、CD223);A型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM3);ガレクチン9(LGALS9);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR、CD158E1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール3(KIR2DL3);ならびにキラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR3DL1)が挙げられる。様々な実施形態において、本明細書に記載されるFLT3L-Fc融合タンパク質、ホモ二量体、ヘテロ二量体、ポリヌクレオチド、ベクター、LNPおよび/または医薬組成物は、1つまたは複数のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質または受容体の1つまたは複数のアゴニストまたは活性化剤と組み合わせられる。例示的なT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質または受容体としては、これらに限定されないが、CD27、CD70;CD40、CD40LG;誘導性T細胞共刺激因子(ICOS、CD278);誘導性T細胞共刺激因子リガンド(ICOSLG、B7H2);TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(TNFRSF4、OX40);TNFスーパーファミリーメンバー4(TNFSF4、OX40L);TNFRSF9(CD137)、TNFSF9(CD137L);TNFRSF18(GITR)、TNFSF18(GITRL);CD80(B7-1)、CD28;ネクチン細胞接着分子2(NECTIN2、CD112);CD226(DNAM-1);CD244(2B4、SLAMF4)、ポリオウイルス受容体(PVR)細胞接着分子(PVR、CD155)が挙げられる。例えば、Xu、et al., J Exp Clin Cancer Res. (2018) 37:110を参照されたい。
様々な実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、1つまたは複数のNK細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質または受容体の1つまたは複数の遮断剤または阻害剤と組み合わせられる。例示的なNK細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質または受容体としては、これらに限定されないが、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR、CD158E1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール3(KIR2DL3);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR3DL1);キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1、NKG2A、CD159A);ならびにキラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1、CD94)が挙げられる。様々な実施形態において、本明細書に記載されるFLT3L-Fc融合タンパク質、ホモ二量体、ヘテロ二量体、ポリヌクレオチド、ベクター、LNPおよび/または医薬組成物は、1つまたは複数のNK細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質または受容体の1つまたは複数のアゴニストまたは活性化剤と組み合わせられる。例示的なNK細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質または受容体としては、これらに限定されないが、CD16、CD226(DNAM-1);CD244(2B4、SLAMF4);キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1、NKG2D、CD314);SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7)が挙げられる。例えば、Davis, et al., Semin Immunol. (2017) 31:64-75;Fang, et al., Semin Immunol. (2017) 31:37-54;およびChiossone, et al., Nat Rev Immunol. (2018) 18 (11):671-688を参照されたい。
一部の実施形態において、1つまたは複数の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、またはCTLA4のタンパク質様(例えば、抗体またはその断片または抗体模倣体)阻害剤を含む。一部の実施形態において、1つまたは複数の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、またはCTLA4の有機低分子阻害剤を含む。
同時投与することができるCTLA4の阻害剤の例としては、これらに限定されないが、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、BPI-002、ならびに多特異性阻害剤FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、およびAK-104(CTLA4/PD-1)が挙げられる。
同時投与することができるPD-L1(CD274)、またはPD-1(PDCD1)の阻害剤の例としては、これらに限定されないが、ペンブロリズマブ、ニボルマブ、セミプリマブ、ピジリズマブ、AMP-224、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、BMS-936559、CK-301、PF-06801591、BGB-A317(チスレリズマブ)、GLS-010(WBP-3055)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、HLX-10、MGA-012、BI-754091、AGEN-2034、JS-001(トリパリマブ)、JNJ-63723283、ゲノリムズマブ(CBT-501)、LZM-009、BCD-100、LY-3300054、SHR-1201、SHR-1210(カムレリズマブ)、Sym-021、ABBV-181、PD1-PIK、BAT-1306,(MSB0010718C)、CX-072、CBT-502、TSR-042(ドスタルリマブ)、MSB-2311、JTX-4014、BGB-A333、SHR-1316、CS-1001(WBP-3155、KN-035、IBI-308(シンチリマブ)、HLX-20、KL-A167、STI-A1014、STI-A1015(IMC-001)、BCD-135、FAZ-053、TQB-2450、MDX1105-01、GS-4224、GS-4416、INCB086550、MAX10181、ならびに多特異性阻害剤FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-013(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM3/PDL1)、およびINBRX-105(4-1BB/PDL1)が挙げられる。
一部の実施形態において、CD274またはPDCD1の低分子阻害剤は、GS-4224、GS-4416、INCB086550、およびMAX10181からなる群から選択される。一部の実施形態において、CTLA4の低分子阻害剤は、BPI-002を含む。
様々な実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、抗TIGIT抗体、例えばBMS-986207、RG-6058、AGEN-1307と組み合わせられる。
TNF受容体スーパーファミリー(TNFRSF)メンバーアゴニストまたは活性化剤
様々な実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、1つまたは複数のTNF受容体スーパーファミリー(TNFRSF)メンバーのアゴニスト、例えばTNFRSF1A(NCBI遺伝子ID:7132)、TNFRSF1B(NCBI遺伝子ID:7133)、TNFRSF4(OX40、CD134;NCBI遺伝子ID:7293)、TNFRSF5(CD40;NCBI遺伝子ID:958)、TNFRSF6(FAS、NCBI遺伝子ID:355)、TNFRSF7(CD27、NCBI遺伝子ID:939)、TNFRSF8(CD30、NCBI遺伝子ID:943)、TNFRSF9(4-1BB、CD137、NCBI遺伝子ID:3604)、TNFRSF10A(CD261、DR4、TRAILR1、NCBI遺伝子ID:8797)、TNFRSF10B(CD262、DR5、TRAILR2、NCBI遺伝子ID:8795)、TNFRSF10C(CD263、TRAILR3、NCBI遺伝子ID:8794)、TNFRSF10D(CD264、TRAILR4、NCBI遺伝子ID:8793)、TNFRSF11A(CD265、RANK、NCBI遺伝子ID:8792)、TNFRSF11B(NCBI遺伝子ID:4982)、TNFRSF12A(CD266、NCBI遺伝子ID:51330)、TNFRSF13B(CD267、NCBI遺伝子ID:23495)、TNFRSF13C(CD268、NCBI遺伝子ID:115650)、TNFRSF16(NGFR、CD271、NCBI遺伝子ID:4804)、TNFRSF17(BCMA、CD269、NCBI遺伝子ID:608)、TNFRSF18(GITR、CD357、NCBI遺伝子ID:8784)、TNFRSF19(NCBI遺伝子ID:55504)、TNFRSF21(CD358、DR6、NCBI遺伝子ID:27242)、およびTNFRSF25(DR3、NCBI遺伝子ID:8718)のうちの1つまたは複数のアゴニストと組み合わせられる。
同時投与することができる例示的抗TNFRSF4(OX40)抗体としては、これらに限定されないが、MEDI6469、MEDI6383、MEDI0562(タボリキシズマブ)、MOXR0916、PF-04518600、RG-7888、GSK-3174998、INCAGN1949、BMS-986178、GBR-8383、ABBV-368、ならびにWO2016179517、WO2017096179、WO2017096182、WO2017096281、およびWO2018089628に記載されている抗体が挙げられる。
同時投与することができる例示的抗TNFRSF5(CD40)抗体としては、これらに限定されないが、RG7876、SEA-CD40、APX-005M、およびABBV-428が挙げられる。
一部の実施形態において、抗TNFRSF7(CD27)抗体バルリルマブ(CDX-1127)が同時投与される。
同時投与することができる例示的抗TNFRSF9(4-1BB、CD137)抗体としては、これらに限定されないが、ウレルマブ、ウトミルマブ(PF-05082566)、AGEN2373、およびADG-106が挙げられる。
同時投与することができる例示的抗TNFRSF18(GITR)抗体としては、これらに限定されないが、MEDI1873、FPA-154、INCAGN-1876、TRX-518、BMS-986156、MK-1248、GWN-323、ならびにWO2017096179、WO2017096276、WO2017096189、およびWO2018089628に記載されている抗体が挙げられる。一部の実施形態において、TNFRSF4(OX40)およびTNFRSF18(GITR)を同時に標的化する抗体またはその断片を同時投与する。そのような抗体は、例えばWO2017096179およびWO2018089628に記載されている。
二特異性および三特異性ナチュラルキラー(NK)細胞エンゲージャー
様々な実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、NK細胞活性化受容体、例えばCD16A、C型レクチン受容体(CD94/NKG2C、NKG2D、NKG2E/H、およびNKG2F)、天然の細胞傷害性受容体(NKp30、NKp44、およびNKp46)、キラー細胞C型レクチン様受容体(NKp65、NKp80)、Fc受容体FcγR(抗体依存性細胞傷害を媒介する)、SLAMファミリー受容体(例えば、2B4、SLAM6、およびSLAM7)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)(KIR-2DSおよびKIR-3DS)、DNAM-1およびCD137(41BB)に対する二特異性NK細胞エンゲージャー(BiKE)もしくは三特異性NK細胞エンゲージャー(TriKE)(例えば、Fcを有しない)、または二特異性抗体(例えば、Fcを有する)と組み合わせられる。同時投与することができる例示的な抗CD16二特異性抗体、BiKEまたはTriKEとしては、AFM26(BCMA/CD16A)およびAFM-13(CD16/CD30)が挙げられる。必要に応じて、抗CD16結合性二特異性分子は、Fcを有していても有していなくてもよい。BiKEおよびTriKEは、例えば、Felices, et al., Methods Mol Biol. (2016) 1441:333-346;Fang, et al., Semin Immunol. (2017) 31:37-54に記載されている。三特異性NK細胞エンゲージャー(TRiKE)の例としては、OXS-3550、およびCD16-IL-15-B7H3 TriKeが挙げられる。
ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)阻害剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、PI3K阻害剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるPI3K阻害剤の例としては、イデラリシブ、アルペリシブ、ブパルリシブ、CAIオロト酸塩、コパンリシブ、デュベリシブ、ゲダトリシブ、ネラチニブ、パヌリシブ、ペリホシン、ピクチリシブ、ピララリシブ、プキチニブメシル酸塩、リゴセルチブ、リゴセルチブナトリウム、ソノリシブ、タセリシブ、AMG-319、AZD-8186、BAY-1082439、CLR-1401、CLR-457、CUDC-907、DS-7423、EN-3342、GSK-2126458、GSK-2269577、GSK-2636771、INCB-040093、LY-3023414、MLN-1117、PQR-309、RG-7666、RP-6530、RV-1729、SAR-245409、SAR-260301、SF-1126、TGR-1202、UCB-5857、VS-5584、XL-765、およびZSTK-474が挙げられる。
アルファ-4/ベータ-7アンタゴニスト
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、アルファ-4/ベータ-7アンタゴニストと組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができるインテグリンアルファ-4/ベータ-7アンタゴニストの例としては、PTG-100、TRK-170、アブリルマブ、エトロリズマブ、カロテグラストメチル、およびベドリズマブが挙げられる。
本開示の抗体と組み合わせることができるHIV抗体、二特異性抗体、および「抗体様」治療タンパク質の例としては、DART(登録商標)、DUOBODIES(登録商標)、BITES(登録商標)、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、Fab誘導体、bNAb(広域中和HIV-1抗体)、BMS-936559、TMB-360、およびHIV gp120またはgp41を標的化する抗体、HIVを標的とする抗体動員分子、抗CD63モノクローナル抗体、抗GBウイルスC抗体、抗GP120/CD4、CCR5二特異性抗体、抗nefシングルドメイン抗体、抗Rev抗体、ラクダ由来抗CD18抗体、ラクダ由来抗ICAM-1抗体、DCVax-001、gp140標的化抗体、gp41ベースのHIV治療抗体、ヒト組換えmAb(PGT-121)、イバリズマブ、Immuglo、MB-66が挙げられる。そのようにHIVを標的とする抗体の例としては、バビツキシマブ、UB-421、C2F5、2G12、C4E10、C2F5+C2G12+C4E10、8ANC195、3-BNC-117、3BNC117-LS、3BNC60、D1D2、10-1074、10-1074-LS、GS-9722、DH411-2、BG18、PGT145、PGT121、PGT122、PGT-151、PGT-133、PGT-134、PGT-135、PGT-128、MDX010(イピリムマブ)、DH511、DH511-2、N6、N6LS、N49P6、N49P7、N49P7.1、N49P9、N49P11、N60P1.1、N60P25.1、N60P2.1、N60P31.1、N60P22、NIH45-46、PG9、PG16、2Dm2m、4Dm2m、6Dm2m、PGDM1400、MDX010(イピリムマブ)、VRC01、VRC-01-LS、A32、7B2、10E8、VRC-07-523、VRC07-523LS、10E8VLS、3810109、10E8v4、IMC-HIV、iMabm36、eCD4-Ig、IOMA、CAP256-VRC26.25、DRVIA7,VRC-HIVMAB080-00-AB、VRC-HIVMAB060-00-AB、P2G12、VRC07、およびSF12が挙げられる。HIV二特異性および三特異性抗体の例としては、MGD014、TMB二特異性、SAR-441236、VRC-01/PGDM-1400/10E8v4、10E8.4/iMab、10E8v4/PGT121-VRC01が挙げられる。In vivoで送達されるbnABの例、例えばAAV8-VRC07;抗HIV抗体VRC01をコードするmRNA;および3BNC117をコードする操作されたB細胞(Hartweger et al, J. Exp. Med. (2019), 1301)。
薬物動態強化剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、薬物動態強化剤と組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができる薬物動態強化剤の例としては、コビシスタットおよびリトナビルが挙げられる。
追加の治療剤
本開示の抗体と組み合わせることができる追加の治療剤の例としては、WO2004/096286(Gilead Sciences)、WO2006/015261(Gilead Sciences)、WO2006/110157(Gilead Sciences)、WO2012/003497(Gilead Sciences)、WO2012/003498(Gilead Sciences)、WO2012/145728(Gilead Sciences)、WO2013/006738(Gilead Sciences)、WO2013/159064(Gilead Sciences)、WO2014/100323(Gilead Sciences)、米国特許出願公開第2013/0165489号(University of Pennsylvania)、米国特許出願公開第2014/0221378号(本たばこ産業株式会社)、米国特許出願公開第2014/0221380号(日本たばこ産業株式会社)、WO2009/062285(Boehringer Ingelheim)、WO2010/130034(Boehringer Ingelheim)、WO2013/006792号(Pharma Resources)、米国特許出願公開第20140221356号(Gilead Sciences)、米国特許出願公開第20100143301号(Gilead Sciences)およびWO2013/091096(Boehringer Ingelheim)で開示されている化合物が挙げられる。
HIVワクチン
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIVワクチンと組み合わせられる。様々な実施形態において、HIVワクチンは、T細胞応答を誘発する。本明細書に記載される抗体およびその断片と組み合わせることができる例示的なワクチン(accines)としては、これらに限定されないが、ウイルスベクターワクチン(例えば、アレナウイルス、アデノウイルス、ポックスウイルス、ラブドウイルス)ならびに核酸ベースのワクチン(例えば、DNA、RNA、および自己複製RNA)が挙げられる。一部の実施形態において、抗HIVワクチンは、1つまたは複数のポリペプチドワクチン免疫原を含む。本開示の抗体と組み合わせることができるHIVワクチンの例としては、ペプチドワクチン、組換えサブユニットタンパク質ワクチン、生ベクターワクチン、DNAワクチン、CD4由来ペプチドワクチン、ワクチンの組合せ、アデノウイルスベクターワクチン、チンパンジーアデノウイルスワクチン(例えば、ChAdOX1、ChAd68、ChAd3など)、コクサッキーウイルスベースのワクチン、ゴリラアデノウイルスワクチン、アレナウイルスワクチン(LCMV、ピチンデ)、麻疹ウイルスベースのワクチン、水痘-帯状疱疹ウイルスベースのワクチン、ヒトパラインフルエンザウイルス3(PIV3)ベースのワクチン、ポックスウイルスベースのワクチン(改変ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)、NYVAC、およびALVAC株);ラブドウイルスベースのワクチン、例えばVSVおよびマラバウイルス;アルファウイルスベースのワクチン、例えばセムリキ森林ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、およびシンドビスウイルス;(Lauer, Clinical and Vaccine Immunology, (2017), DOI:10.1128/CVI.00298-16を参照);LNP製剤化mRNAベースの治療ワクチン;LNP製剤化自己複製型RNA/自己増幅型RNAワクチン、rgp120(AIDSVAX)、ALVAC HIV(vCP1521)/AIDSVAX B/E(gp120)(RV144)、単量体gp120 HIV-1サブタイプCワクチン、Remune、ITV-1、Contre Vir、Ad5-ENVA-48、DCVax-001(CDX-2401)、Vacc-4x、Vacc-C5、VAC-3S、マルチクレードDNA組換えアデノウイルス-5(rAd5)、rAd5 gag-pol env A/B/Cワクチン、Pennvax-G、Pennvax-GP、Pennvax-G/MVA-CMDR、HIV-TriMix-mRNAワクチン、HIV-LAMP-vax、Ad35、Ad35-GRIN、NAcGM3/VSSP ISA-51、ポリ-ICLCアジュバントワクチン、TatImmune、GTU-multiHIV(FIT-06)、gp140[デルタ]V2.TV1+MF-59、rVSVIN HIV-1 gagワクチン、SeV-Gagワクチン、AT-20、DNK-4、ad35-Grin/ENV、TBC-M4、HIVAX、HIVAX-2、NYVAC-HIV-PT1、NYVAC-HIV-PT4、DNA-HIV-PT123、rAAV1-PG9DP、GOVX-B11、GOVX-B21、TVI-HIV-1、Ad-4(Ad4-envクレードC+Ad4-mGag)、Paxvax、EN41-UGR7C、EN41-FPA2、PreVaxTat、AE-H、MYM-V101、CombiHIVvac、ADVAX、MYM-V201、MVA-CMDR、DNA-Ad5 gag/pol/nef/nev(HVTN505)、MVATG-17401、ETV-01、CDX-1401、rcAD26.MOS1.HIV-Env、Ad26.Mod.HIVワクチン、Ad26.Mod.HIV+MVAモザイクワクチン+gp140、AGS-004、AVX-101、AVX-201、PEP-6409、SAV-001、ThV-01、TL-01、TUTI-16、VGX-3300、IHV-001、ならびにウイルス様粒子ワクチン、例えばシュードビリオンワクチン、CombiVICHvac、LFn-p24B/C融合ワクチン、GTUベースのDNAワクチン、HIV gag/pol/nef/envDNAワクチン、抗TAT HIVワクチン、コンジュゲートポリペプチドワクチン、樹状細胞ワクチン(例えば、DermaVirなどの)、gagベースのDNAワクチン、GI-2010、gp41 HIV-1ワクチン、HIVワクチン(PIKAアジュバント、Ii-key/MHCクラスIIエピトープハイブリッドペプチドワクチン、ITV-2、ITV-3、ITV-4、LIPO-5、マルチクレードEnvワクチン、MVAワクチン、Pennvax-GP、pp71-欠損HCMVベクターHIV gagワクチン、組換えペプチドワクチン(HIV感染)、NCI、rgp160 HIVワクチン、RNActive HIVワクチン、SCB-703、Tat Oyiワクチン、TBC-M4、治療的HIVワクチン、UBI HIV gp120、Vacc-4x+ロミデプシン、バリアントgp120ポリペプチドワクチン、rAd5 gag-pol env A/B/Cワクチン、DNA.HTIおよびMVA.HTI、VRC-HIVDNA016-00-VP+VRC-HIVADV014-00-VP、INO-6145、JNJ-9220、gp145 C.6980;eOD-GT8 60量体ベースのワクチン、PD-201401、env(A、B、C、A/E)/gag(C)DNAワクチン、gp120(A、B、C、A/E)タンパク質ワクチン、PDPHV-201401、Ad4-EnvCN54、EnvSeq-1 Envs HIV-1ワクチン(GLA-SEアジュバント化)、HIV p24gag pri、me-ブーストプラスミドDNAワクチン、アレナウイルスベクターベースのワクチン(Vaxwave、TheraT)、MVA-BN HIV-1ワクチンレジメン、UBI HIV gp120、mRNAベースの予防的ワクチン、ならびにTBL-1203HIが挙げられる。
産児制限(避妊用)併用療法
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、産児制限または避妊レジメンと組み合わせられる。本開示の抗体と組み合わせることができる産児制限(避妊)のために使用される治療剤としては、シプロテロン酢酸エステル、デソゲストレル、ジエノゲスト、ドロスピレノン、エストラジオール吉草酸エステル、エチニルエストラジオール、エチノジオール、エトノゲストレル、レボメフォレート、レボノルゲストレル、リネストレノール、メドロキシプロゲステロン酢酸エステル、メストラノール、ミフェプリストン、ミソプロストール、ノメゲストロール酢酸エステル、ノルエルゲストロミン、ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート、オルメロキシフェン、セゲステロン酢酸エステル(segestersone acetate)、ウリプリスタル酢酸エステル、およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
一実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその薬学的に許容される塩は、ATRIPLA(登録商標)(エファビレンツ、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);COMPLERA(登録商標)(EVIPLERA(登録商標);リルピビリン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);STRIBILD(登録商標)(エルビテグラビル、コビシスタット、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、およびエムトリシタビン);TRUVADA(登録商標)(テノホビルジソプロキシルフマル酸塩およびエムトリシタビン;TDF+FTC);DESCOVY(登録商標)(テノホビルアラフェナミドおよびエムトリシタビン);ODEFSEY(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、およびリルピビリン);GENVOYA(登録商標)(テノホビルアラフェナミド、エムトリシタビン、コビシスタット、およびエルビテグラビル);アデホビル;アデホビルジピボキシル;コビシスタット;エムトリシタビン;テノホビル;テノホビルジソプロキシル;テノホビルジソプロキシルフマル酸塩;テノホビルアラフェナミド;テノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩;TRIUMEQ(登録商標)(ドルテグラビル、アバカビル、およびラミブジン);ドルテグラビル、アバカビル硫酸塩、およびラミブジン;ラルテグラビル;ラルテグラビルおよびラミブジン;マラビロク;エンフビルチド;ALUVIA(登録商標)(KALETRA(登録商標);ロピナビルおよびリトナビル);COMBIVIR(登録商標)(ジドブジンおよびラミブジン;AZT+3TC);EPZICOM(登録商標)(LIVEXA(登録商標);アバカビル硫酸塩およびラミブジン;ABC+3TC);TRIZIVIR(登録商標)(アバカビル硫酸塩、ジドブジン、およびラミブジン;ABC+AZT+3TC);リルピビリン;リルピビリン塩酸塩;アタザナビル硫酸塩およびコビシスタット;アタザナビルおよびコビシスタット;ダルナビルおよびコビシスタット;アタザナビル;アタザナビル硫酸塩;ドルテグラビル;エルビテグラビル;リトナビル;アタザナビル硫酸塩およびリトナビル;ダルナビル;ラミブジン;プロラスチン;ホサムプレナビル;ホサムプレナビルカルシウムエファビレンツ;エトラビリン;ネルフィナビル;ネルフィナビルメシル酸塩;インターフェロン;ジダノシン;スタブジン;インジナビル;インジナビル硫酸塩;テノホビルおよびラミブジン;ジドブジン;ネビラピン;サキナビル;サキナビルメシル酸塩;アルデスロイキン;ザルシタビン;チプラナビル;アムプレナビル;デラビルジン;デラビルジンメシル酸塩;Radha-108(receptol);ラミブジンおよびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;エファビレンツ、ラミブジン、およびテノホビルジソプロキシルフマル酸塩;ホスファジド;ラミブジン、ネビラピン、およびジドブジン;アバカビル;ならびにアバカビル硫酸塩から選択される1、2、3、4つまたはそれより多くの追加の治療剤と組み合わせられる。
一部の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、および逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤と組み合わせられる。別の具体的な実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、およびHIVプロテアーゼ阻害化合物と組み合わせられる。追加の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、逆転写酵素のHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシド阻害剤、および薬物動態強化剤と組み合わせられる。ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、逆転写酵素の少なくとも1つのHIVヌクレオシド阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、および薬物動態強化剤と組み合わせられる。別の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、逆転写酵素の2つのHIVヌクレオシドまたはヌクレオチド阻害剤と組み合わせられる。
ある特定の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルジソプロキシルヘミフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせられる。
別の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、またはテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩と組み合わせられる。
さらに別の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、アバカビル硫酸塩、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンおよびラミブジンからなる群から選択される第2の追加の治療剤と組み合わせられる。
別の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、テノホビルアラフェナミド、およびテノホビルアラフェナミドヘミフマル酸塩からなる群から選択される第1の追加の治療剤、ならびにエムトリシタビンである第2の追加の治療剤と組み合わせられる。
一部の実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物は、シプロテロン酢酸エステル、デソゲストレル、ジエノゲスト、ドロスピレノン、エストラジオール吉草酸エステル、エチニルエストラジオール、エチノジオール、エトノゲストレル、レボメフォレート、レボノルゲストレル、リネストレノール、メドロキシプロゲステロン酢酸エステル、メストラノール、ミフェプリストン、ミソプロストール、ノメゲストロール酢酸エステル、ノルエルゲストロミン、ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート、オルメロキシフェン、セゲステロン酢酸エステル、ウリプリスタル酢酸エステル、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択される第1の追加の治療剤(避妊薬)と組み合わせられる。
遺伝子治療および細胞治療
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、遺伝子治療または細胞治療レジメンと組み合わせられる。遺伝子治療および細胞治療としては、これらに限定されないが、遺伝子を沈黙化させる遺伝子改変;感染細胞を直接致死させる遺伝的アプローチ;感染細胞に対する免疫応答を強化するために患者自身の免疫系のほとんどを置換するように、または感染細胞を致死させるためにもしくは感染細胞を発見して致死させるために患者自身の免疫系を活性化するように設計された免疫細胞の注入;感染に対する内因性の免疫応答性をさらに変化させるために細胞活性を改変する遺伝的アプローチが挙げられる。樹状細胞治療の例としては、AGS-004が挙げられる。CCR5遺伝子編集剤としては、SB-728Tが挙げられる。CCR5遺伝子阻害剤としては、Cal-1が挙げられる。一部の実施形態において、C34-CCR5/C34-CXCR4発現CD4陽性T細胞は、本明細書に記載の抗体またはその抗原結合性断片と同時投与される。一部の実施形態において、抗体または抗原結合性断片は、AGT-103を形質導入した自己T細胞治療剤またはAAV-eCD4-Ig遺伝子治療剤と同時投与される。
遺伝子編集剤
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、遺伝子編集剤、例えばHIV標的化遺伝子編集剤と組み合わせられる。様々な実施形態において、ゲノム編集システムは、CRISPR/Cas9複合体、ジンクフィンガーヌクレアーゼ複合体、TALEN複合体、ホーミングエンドヌクレアーゼ複合体、およびメガヌクレアーゼ複合体からなる群から選択することができる。例示的なHIV標的化CRISPR/Cas9システムとしては、これに限定されないが、EBT-101が挙げられる。
CAR-T細胞治療
一部の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、HIV抗原結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作された免疫エフェクター細胞集団と同時投与することができる。HIV抗原は、HIVエンベロープタンパク質またはその一部、gp120またはその一部、gp120上のCD4結合部位、gp120上のCD4誘導結合部位、gp120上のNグリカン、gp120のV2、gp41上の膜近位領域を含む。免疫エフェクター細胞は、T細胞またはNK細胞である。一部の実施形態において、T細胞はCD4+T細胞、CD8+T細胞、またはその組合せである。細胞は自己または同種異系であり得る。HIV CAR-Tの例としては、VC-CAR-T、CMV-N6-CART、抗CD4 CART細胞治療、CD4CARおよびC46ペプチドを発現するように遺伝子操作された自己造血幹細胞が挙げられる。
TCR-T細胞治療
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、TCR-T細胞集団と組み合わせられる。TCR-T細胞は、ウイルス感染細胞の表面上に存在するHIV由来ペプチドを標的とするように操作されている。
B細胞治療
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片は、広域中和抗体、例えば3BNC117(Hartweger, et al, J. Exp. Med. 2019, 1301、Moffett, et al., Sci. Immunol. 4, eaax0644 (2019) 17 May 2019)を発現するように遺伝子改変されたB細胞集団と組み合わせられる。
キット
本開示はまた、本明細書に記載される1つもしくは複数の抗体もしくは抗原結合性断片、またはそのコンジュゲートを含むキットも包含する。1つの例において、本明細書に記載される医薬組成物の1つまたは複数の成分、例えば本明細書で提供される1つまたは複数の抗体を充填した1つまたは複数の容器(例えば、バイアル、アンプル)を含む薬学的パックまたはキットが本明細書で提供される。一部の場合において、キットは、本明細書に記載される医薬組成物を含有する。一実施形態において、本明細書で開示される抗体またはその医薬組成物を、1つまたは複数の(例えば、1つ、2つ、3つ、1つもしくは2つ、または1つから3つの)追加の治療剤(例えば、上記で開示した薬剤)と組み合わせて含むキットが提供される。
一部の実施形態において、キットは、抗体もしくは抗原結合性断片、または1つもしくは複数のポリヌクレオチドの1つまたは複数の単位用量を、1つまたは複数の容器に含む。一部の実施形態において、キットは、抗体または抗原結合性断片の1つまたは複数の単位用量、およびHIV感染を処置するための第2の薬剤(例えば、1つまたは複数の追加の薬剤)を個別の容器に含む。一部の実施形態において、キットは、toll様受容体(TLR)アゴニストの1つまたは複数の単位用量をさらに含む。一部の実施形態において、TLRアゴニストは、TLR7アゴニストまたはTLR8アゴニストである。一部の実施形態において、TLR7アゴニストは、ベサトリモド、イミキモド、およびレスキモドからなる群から選択される。一部の実施形態において、キットは、本明細書に記載される抗体または抗原結合性断片の1つまたは複数の単位用量、および第2、第3、または第4の抗HIV抗体またはその抗原結合性断片の1つまたは複数の単位用量を含み、第2、第3,または第4の抗HIV抗体またはその抗原結合性断片は、(i)第3の可変ループ(V3)および/もしくはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチ;(ii)第2の可変ループ(V2)および/もしくはEnv三量体の先端;(iii)gp120/gp41界面;または(iv)gp120のサイレント面からなる群から選択されるgp120のエピトープまたは領域に結合する。一部の実施形態において、第2の抗HIV抗体またはその抗原結合性断片は、第3の可変ループ(V3)および/またはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチに結合する。一部の実施形態において、第2の抗HIV抗体は、GS-9722、PGT-121、PGT-122、PGT-123、PGT-124、PGT-125、PGT-126、PGT-128、PGT-130、PGT-133、PGT-134、PGT-135、PGT-136、PGT-137、PGT-138、PGT-139、10-1074、VRC24、2G12、BG18、354BG8、354BG18、354BG42、354BG33、354BG129、354BG188、354BG411、354BG426、DH270.1、DH270.6、PGDM12、VRC41.01、PGDM21、PCDN-33A、BF520.1、およびVRC29.03からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む。一部の実施形態において、第2の抗HIV抗体またはその抗原結合性断片は、GS-9722およびPGT-121からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む。一部の実施形態において、キットは、同じである2つまたはそれより多くの単位用量を含む。一部の実施形態において、キットは、異なる2つまたはそれより多くの単位用量を含む。
医薬品または生物学的製品の製造、使用、または販売を規制する政府当局によって規定された書式での注意書を、必要に応じてそのような容器に付すことができ、注意書は、ヒト投与に関する製造、使用、または販売の当局による承認を反映する。
以下の実施例は、様々な実施形態を例証するために提供され、本出願の範囲を制限しないと解釈される。具体的な材料について言及する場合は、これは単なる説明目的のためであり、本出願を制限しないと意図される。当業者は、本発明の能力の実践を行うことなく、および本出願の範囲から逸脱することなく等価の手段または反応物を開発することができる。
(実施例1)
抗体AのADCC活性
HIV感染標的CD4+T細胞の抗体によるADCCを、HIV感染CEM.NKr.CCR5+Luc+細胞および独立した健康なドナー由来の初代ヒトNKエフェクター細胞を使用してin vitroでアッセイした。
研究は、PGT121感受性およびPGT121耐性ウイルスならびに抗体AのFcに対して改変を有する(Fc改変)抗体の両方を含んだ。表1は、5mg/mLヒト血清IgGの存在下で、3人の独立したヒトドナー由来の初代ヒトNK細胞およびウイルス分離株92US712または92US657を感染させたCEM.NKr.CCR5+Luc+細胞を使用してアッセイした場合の、抗体A、A-1、A-2、A-3、A-4、A-5、およびA-6の致死効力および有効性を要約している。
Fc改変抗体は、in vitroで抗体Aと比較して、独立したドナー由来の初代ヒトNK細胞および異なるウイルス分離株に感染した標的細胞によるHIV-1感染標的CD4T細胞の致死の増加を示した(表1)。一部のドナー由来の初代NK細胞について抗体A媒介最小致死(Emax<10%)が検出可能であったが、他のドナー由来のNK細胞についても致死が検出可能であった。抗体Aと比較すると、Fc改変抗体は、3人の独立した健康なドナー由来の初代ヒトNK細胞によって実施したADCCアッセイにおいて観察した場合に、効力の増加(EC50)およびHIV-1感染細胞の最大致死(Emax)を示した(表1)。観察された効力の増加は、抗体Aが活性であるドナーに関して約10~40倍の範囲であった。CEM.NKr.CCR5+Luc+細胞に、PGT121.60(WO2017/106346を参照)による中和(例えば、感染細胞の致死)に対して耐性である22個の固有のウイルスクローンを感染させることによって、感染した標的細胞培養物22個のパネルを生成した。抗体A-1および抗体PGT121.60のADCC活性および範囲を、健康なドナー由来の初代ヒトNKエフェクター細胞を使用して、競合する血清IgGの非存在下、感染した標的細胞のこのパネルに対して評価した。PGT121.60によるADCCに対して耐性である感染標的細胞培養物の86%(19/22)が、抗体A-1によって致死した(Emax>30%)。抗体A-1は、PGT121.60に対して耐性であるHIV株に感染した細胞のADCCを媒介した。この評価の結果を表2に要約する。
表2.抗体A-1および抗体PGT121.60によるPGT121.60耐性体の感染細胞致死。数字は2人のドナー由来のADCCのEmax(%)の平均値を表す。
抗体依存性細胞傷害も、標的細胞としてのHIV感染初代CD4+T細胞、ならびにエフェクター細胞としての自己初代NK細胞、単球、および好中球を使用して評価した。
NK細胞、単球、およびCD4+T細胞を、健康なドナーから得たPBMCから単離したが、好中球は健康なドナーの全血から単離した。総CD4+T細胞を、低い細胞表面抗原発現レベルを維持するために、および潜伏感染したCD4+T細胞上の抗原発現レベルを潜在的に模倣するために、T細胞活性化の非存在下でスピンフェクトした。使用したウイルス分離株は、8176および92US076(抗体A中和感受性)および8398(抗体A中和耐性)であった。アッセイは、FcγR結合に関してエフェクターmAbと競合する1mg/ml非特異的ヒト血清IgGの存在下で実施した。抗体依存性致死は、フローサイトメトリーを使用するp24+CD4T細胞の低減によって測定された。
致死のAUC、EC50(μg/mL)、およびEmax(%)値を表3~11に表す。
表3~11に提示した結果は、CEM細胞のNK媒介ADCCと整合して、Fc操作mAb(1.52.64-1、A-1、およびPGT121.60)が同様に、抗体Aと比較して、NK細胞、単球および好中球によるHIV感染初代CD4T細胞の致死の増加を示したことを実証する。
(実施例2)
抗体の作戦
抗体Aおよび抗体Bの配列を、ヒト生殖系列と比較したところ、CDRの内部および外部の両方でいくつかの突然変異、挿入、および欠失が明らかとなった。簡単に説明すると、重鎖フレームワーク領域3(HC FR3)における生殖系列ミスマッチの連続領域が、重鎖(HC)の72~78位で同定された。4つのアミノ酸挿入が、HC FR3における74位と75位との間で同定された。生殖系列の欠失は、CDR L1において軽鎖(LC)の27~30位で同定された。生殖系列ミスマッチの連続領域は、軽鎖フレームワーク領域3(LC FR3)において65~77位で同定された。N72結合型コンセンサスグリコシル化モチーフは、LC FR3において72~74位で同定された。CDR L3における生殖系列の欠失は、92~95位で同定された。ヒトIgG軽鎖において高度に保存された2つの残基(F98およびG99)は、抗体Aおよび抗体Bの両方において突然変異していた。
ExpiCHO発現抗体Aの質量分析試験を行って、LCの72~74位でグリコシル化が存在するか否かを決定した。加速したストレスおよび効力アッセイを行って、何らかの化学的障害(例えば、酸化、脱アミド化など)が、抗体Aまたはそのバリアントに存在するか否かを調べた。高度の体細胞超突然変異により、一次配列のT細胞エピトープマッピングを行って、潜在的免疫原性モチーフを同定した。加えて、N72グリコシル化モチーフを有しない、および/またはヒト生殖系列に対してより厳密な全体的マッチを有する新規抗体を生成するために、繰り返しタンパク質操作作戦を行った。いかなる理論にも拘束されないが、この作戦により、免疫原性のリスクの低減、抗体Aもしくは抗体Bと等しいかもしくはそれより良好なHIV中和効力および範囲、ならびに/または改善された生物物理特性および発達特性を含むがこれらに限定されない、所望の特性を有する新規抗体を得ることができる。
表12は、本明細書で開示される抗gp120抗体のVHおよびVL CDR(Kabatの定義に従う)の配列番号を提供する。
表13は、本明細書で開示される抗gp120抗体のVH、VL、重鎖および軽鎖の配列番号を提供する。
(実施例3)
質量分析による解析
抗体A-1を、ExpiCHO細胞において一過性に発現させ、標準的な方法を使用してプロテインA精製した。試料を、4M塩酸グアニジンおよび50mM DTT(最終濃度)を使用し、60℃で20分間加熱することによって変性および還元した。試料を流れ作業で脱塩し、還元された重鎖および軽鎖をBEH C4逆相クロマトグラフィーカラムにおいて分離した後、Waters Synapt G2Siハイブリッド飛行時間型質量分析計のソースに注入した。多価チャージタンパク質ピークパケットを、最大エントロピーデコンボリューションアルゴリズムを使用してデコンボリューションした。結果は、抗体A軽鎖がグリコシル化されたことを示している。観察された軽鎖の質量スペクトルにより、追加のグリカン関連質量不均質性を伴うG0-グリカン改変の存在が明らかとなった。この知見は、抗体A VLドメイン(NLT)におけるN72コンセンサスグリコシル化モチーフの存在、およびこの位置でグリコシル化を示す抗体Aの以前の結晶構造と整合する(Zhou et al., Immunity, 39:245-258 (2013);Klein et al., Cell, 153:126-138 (2013))。
(実施例4)
加速したストレス誘発性の効力喪失
化学的障害を同定するために、加速した熱安定性試験(ストレスパネル)をA-1に関して実施した。抗体に、pH5.9、25℃および37℃(製剤様ストレス)、およびpH7.4、37℃(擬似生理様ストレス)でストレスを与えた。試料を取り出して、T0で、さらに2、4、および6週間凍結した。選択した試料を、ストレス誘発性の効力喪失に関してスクリーニングした後、他の方法を実行した。ストレスを与えたA-1試料に関して採用した効力アッセイは、その細胞表面上のFcγRIIIa受容体が、機能的なmAbのFcおよびFabドメインを介して標的細胞に繋がれている場合にルシフェラーゼを発現するレポーター細胞を使用するADCCレポーターアッセイであった。アッセイにおける標的細胞は、A-1 Fabが結合するHIV Env糖タンパク質を発現する。ルシフェラーゼは、アッセイにおいて測定される光を産生する過剰量の発光基質を化学量論的に変換する。応答曲線は抗体の効力を示す。
図1に示すように、A-1に関する最も有意な効力の喪失は、pH5.9の条件で起こった。本発明者らは次に、ストレスパネルについてペプチドマッピングを行って、pH5.9での活性の喪失に至るストレス誘発性の化学改変を同定した。本発明者らはさらに、pH7.4でストレスを与えた試料についてペプチドマップを行い、生理様条件下で起こる傾向がある改変を同定した。
抗体A-1ストレスパネルの試料を変性させ、還元し、ヨードアセトアミドによってアルキル化した後、エンドプロテナーゼLys-Cによって消化した。次に、タンパク質消化物を、Thermo Q-Exactive HF質量分析計において逆相LC-MS/MSによって分析した。Thermo PepfinderおよびXcaliburソフトウェアを使用してペプチドマップを解析し、イオンリストをMicrosoft Excelにおいてさらに分析した。本発明者らのADCCレポーターデータにより、pH5.9の条件で最も有意な効力喪失が示唆されたことから、本発明者らは、経時的に起こるがpH5.9の条件に固有である改変に関してイオンリストを検索した。pH5.9の条件に固有で、最も有意なストレス誘発性の時間依存的改変は、ペプチドT55GQPNNPRQFQGRVSLTRHASWDFDTFSFYMDLK88(T55-K88)(配列番号630)において観察された、酸素の付加(+15.99Da)としてのmAb重鎖におけるトリプトファン76の酸化、およびキヌレニンへのさらなる変換(+3.99Da)であった。これらの変換を相対的に定量するため、2つの酸化バリアントに関するPepfinderイオンリスト出力からのピーク強度を合計した後、全ての改変および非改変T55-K88ペプチドピーク強度の合計と比較した。様々なストレス条件に関して得られた合計の酸化ペプチド出力を、図2に表す。これらの試験に基づいて、本発明者らは、W74a(Kabat、FR3挿入)酸化を、抗体A-1の薬学的安定性に対する潜在的リスクとして同定した。
pH5.9の条件で観察された重鎖W74aでの有意な酸化に加えて、軽鎖位置N26でのおよそ8~9%の脱アミド化が、T0で構築物について観察され、pH7.4のインキュベーション条件でさらに増加した。報告された脱アミド化のパーセンテージは、アスパラギンのアスパラギン酸(+0.98Da)、イソアスパラギン酸(+0.98)、およびアスパルチルスクシンイミド(-17.03Da)への脱アミド化の組合せを反映し、軽鎖ペプチドD1IQMTQSPSSLSASVGDTVTITCQANGYLNWYQQRRGK38(配列番号631)において観察された。結果を図3に表す。
抗体フレームワークの一部であるが、重鎖残基W74aは、抗体パラトープの一部を形成する異常なフレームワーク挿入ループ内で見出され、したがってHIV gp120と直接接触する(Lee et al. 2017. Immunity 46:690-702)。軽鎖残基N26は、抗体A-1における異常な生殖系列欠失によって形成されるCDR1におけるNG脱アミド化リスクモチーフの一部である。W74aと同様に、N26は、パラトープの一部を形成し、HIV gp120の要素と接触すると予想される。利用可能な構造モデルに基づき、本発明者らは次に、W74a酸化部位およびN26脱アミド化モチーフを除去するように設計された突然変異体15個のパネルを設計した。突然変異を、HIV中和アッセイ(実施例10を参照)においてスクリーニングし、W74aを除去したが抗体A-1の中和効力または範囲に最小の影響を及ぼすバリアントを同定した。
(実施例5)
T細胞エピトープマッピング
免疫原性を評価するため、および免疫優性T細胞エピトープを同定するために、Antitope Epi-Screen T細胞エピトープマッピングアッセイを使用して、抗体AのLCおよびHC Fv配列の全体をカバーする重複する15量体ペプチドをスクリーニングした。アッセイのバックグラウンドドナー応答(ドナーn=50)は8%であり、>10%の応答が、このアッセイにおいて陽性であると考えられた。抗体A HCおよびLCに関するT細胞エピトープマッピングの結果から、推定のT細胞エピトープを含有する単一のペプチドGDTVTITCQANGYLN(配列番号320)が同定され、抗体A軽鎖におけるドナー応答率は18%であった。
Antitope iTopeアルゴリズムを使用するコア9量体のコンピューター予測から、ペプチド内の潜在的MHCII結合9量体コアとしてVTITCQANG(配列番号321)が同定され、残基V19がP1アンカー位置であった。このエピトープのC末端は、共結晶構造において観察されるようにgp120抗原に接触することが公知であるCDR L1における非生殖系列残基と重複する。CDR L1の生殖系列の復帰突然変異を介しての抗原結合の妨害を回避するために、P1アンカー位置でLC V19A突然変異を導入することによって、このエピトープを除去した。
(実施例6)
抗体の特徴付け
スキャニングおよびコンビナトリアル突然変異誘発を使用して、抗体Aにおける生殖系列の復帰突然変異およびグリカン除去の生物物理的および機能的影響を評価した。抗体A-1のEC50濃度での1点ELISAアッセイを、384ウェルフォーマットで3つの固有のHIV gp120抗原の各々に関して行って、プレート対照に対して正規化した。DSFアッセイを同時に行って、Fabの融解温度(Tm)に及ぼす突然変異の影響を評価した。結果を表14に示す。
表14. ELISAおよびDSFによる抗体の特徴付け
結果から、一部の生殖系列の復帰突然変異およびコンビナトリアル改変が、gp120結合および/またはFv熱安定性に影響を及ぼすことが示された。これらのデータに基づき、複数ラウンドの操作を行った。V19A突然変異(上記で示された予想されるT細胞エピトープを除去し得る)および軽鎖位置N72(Kabat番号付け)で作製した突然変異(N72-結合型Fvグリカンを除去し得る)を、改善された機能的および生物物理的特性を有する抗体を同定するために、他の突然変異と組み合わせた。得られた抗体を、発現力価解析、多価特異性解析、および/またはHIV中和アッセイによって特徴付けした。
(実施例7)
グリコシル化モチーフを有しない抗体の発現力価解析
ELISAおよびDSFスクリーニング作戦のためのタンパク質を発現および精製する場合、グリコシル化モチーフを欠如する抗体に関して発現力価の低減が観察された。さらなる突然変異を生成して、改善されたタンパク質発現を有する抗体を同定した。
Expifectamine(商標)293システムを製造元のプロトコール(ThermoFisher Scientific、MA)に従って使用して、抗体をExpi293F(商標)細胞において発現させた。トランスフェクションは、50ml SeptaVent(商標)(Optimum Processing、CA)において30mlのスケールで行った。簡単に説明すると、トランスフェクションあたり全体で30μgの重鎖および軽鎖(HC:LCの比は2:3)発現プラスミドを使用した。OptiMEM中で希釈したDNAを、希釈したExpifectamine(商標)293試薬に添加し、複合体を形成させた。室温で20分間インキュベーション後、試薬DNA複合体を、250万個/mLで播種した細胞28mLに添加した。培養物を250rpmで振とうさせながら、37℃、8%CO2で4日間インキュベートした。500×gで15分間の遠心分離によって、透明にした上清を回収した。抗体を、Hamilton STAR Liquid handler(Hamilton、NV)によって、MaSelectSuRe樹脂(GE Healthcare、NJ)160μLを予め充填したPhytips(PhyNexus、CA)を使用して精製した。トランスフェクトした体積30mLの各々を、3つのPhytipsを使用して精製した。抗体を捕捉し、樹脂を1×PBSによって洗浄した後、100mM酢酸ナトリウムpH3.5によって溶出した。溶出した試料を、1/10体積の1M Tris pH8.0によって中和した。試料を4℃で一晩保存した。溶出プレートを1000×gで10分間遠心分離し、沈殿物があった場合は除去した。A280での吸光度を測定することによって、透明にした溶出液の濃度を決定した。抗体の各々の力価を以下のように表記した(mg/L):[濃度(mg/mL)×溶出体積(mL)*1000]/30mL。グリコシル化部位突然変異および発現力価を表15に要約する。
表15の結果は、「NLT」グリコシル化コンセンサスモチーフを欠如する全ての抗体が、低減された発現力価を示したことを示している。このことは、N72-結合型グリカンの除去が、タンパク質発現に対して負の効果を有し得ることを示唆している。結果はまた、L73F生殖系列の復帰突然変異が系統的に発現力価を低減させることも示している。試験した突然変異の中で、N72H、N72T、およびT74Kは、最高の発現力価を有し、これらをさらなる分析のために使用した。
(実施例8)
哺乳動物ディスプレイ
Fabグリカンを排除するが、HIV Envに対する結合を維持する突然変異を同定するために、発現力価を改善するために、および/または多価特異性を低減させるために、R65、W67、E70、N72、L73、およびT74を含む6つの部位で変化させた三量体オリゴ(GenScript)のセットを使用して、コンビナトリアル軽鎖突然変異ライブラリを設計および構築した。約18,000個の抗体を有する合成軽鎖ライブラリを、C末端でヒトPDGFR膜貫通ドメインに融合させた抗体A重鎖を含有する改変pcDNA5/FRTベクター(Invitrogen)にサブクローニングした。
安定にトランスフェクトした細胞において抗体を表示するために、構築した発現ベクターを、製造元の説明書(R758-07、Invitrogen)に従って、pOG44と共にFlp-In CHO細胞に同時トランスフェクトした。トランスフェクトした細胞を選択した後、ヒグロマイシンを補充した培養培地において維持した。抗体ディスプレイおよびHIV Envに対する結合を、抗ヒトIgG(Fcγ特異的)およびHIV BG505.SOSSIP(J. Virol., 89(10):5318-29 (2015))染色後にFACSによって分析した。FACS選別後に収集した細胞を、DNA抽出およびその後のPCRシークエンシングのために増大させて、回収した突然変異を同定した。FACS選別の前後で100個より多くのクローンをシークエンシングのために採取した。2回の連続するFACS選別ラウンドから回収した配列を次に調べた。
結果は、LC FR3領域においてTRRGQQYNLT(配列番号332)、RRWGQNYNFT(配列番号333)、TRRGQDYIFS(配列番号334)、RRRGQDYILA(配列番号335)、RRRGQNYTFT(配列番号336)、RRFGQDYILT(配列番号337)、TRFGQNYSLQ(配列番号338)、またはTRRGQNYTLA(配列番号339)、TRRGQQYTLP(配列番号340)、TRRGQDYILA(配列番号341)またはSRFGQKYQLS(配列番号342)の配列を有する抗体が、望ましい発現レベルを有し、HIV BG505.SOSSIPに対して結合親和性を保持することを示した。配列番号334、配列番号337、および配列番号342における突然変異を、抗体1.1.110-1、1.1.111-1、1.1.113-1、2.1.3-1、2.1.4-1、および1.1.112-1に組み入れた。
(実施例9)
多価特異性の評価
治療抗体の多価特異性は、薬物動態特性に有害な影響を及ぼし得、潜在的な安全性の懸念を呈し得る。抗体Aは、4抗原パネルのELISAアッセイにおいて、二本鎖DNAおよびリポ多糖類に対して多価反応性であったことが示されている(Science, 333(6049):1633-1637 (2011))。本明細書において評価した抗体の多価特異性リスクを、抗核抗体(Genes Immun., 13(5):399-410 (2012))、抗カルジオリピン(Hum Antibodies, 14(3-4):59-67 (2005))、抗バキュロウイルス粒子ELISA(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 114(5):944-949 (2017))、ならびにFACSに基づくHEK-293およびHEp2細胞結合アッセイ(J. Virol., 88(21): 12669-82 (2014))を含む複数のアッセイにおいて試験した。多価特異性を比較するために、抗体Cおよび抗体D、2つの多価特異性bNAb(J. Virol., 88(21):12669-82(2014))を陽性対照として使用し、リツキシマブ(Myoderm Medical Supply)の臨床試料を低リスク多価特異性の基準として使用した。試験物質をELISAアッセイにおいて1μMに希釈し、OD450値を対照(抗体なし)に対して正規化し、変化倍率を計算した。細胞結合アッセイにおいて、HEK293またはHEp2細胞を透過性にした後、連続希釈した試験物質と共にインキュベートした。染色した試料をFACSによって解析し、MFI(平均蛍光強度)を抗ヒトIgG-Fcγ二次抗体のみの染色対照に対して正規化した。相対的結合シグナルを抗体濃度に対してプロットし、非線形応答曲線にフィットさせた。各試験抗体の非特異的細胞結合を、結合のAUC(曲線下面積)によって表した。
N72グリカンを除去した(点突然変異誘発を介して)3つの単一突然変異体は、最高の発現力価を示す(表5)。A-1多価特異性に対するその関与を評価するために、突然変異体を、上記の抗核抗体(ANA)および抗カルジオリピンELISAアッセイにおいて試験した。2つの独立したアッセイの結果を表16に示す。これらの結果は、N72グリカンの除去が、多価特異性の増加をもたらし得ることを示唆している。試験した突然変異の中で、N72TおよびN72H突然変異は、最低の多価特異性スコアを示した。
表14および表23に提示される機能的分析に基づいて選択したN72T、V19A、および他の突然変異を有する抗体を、多価特異性評価のためにANAおよび抗カルジオリピンELISAアッセイにおいて試験した。これらの分析の結果を表17に示す。
表17. N72T突然変異を有する抗体の多価特異性評価
表17の結果は、N72グリカンを欠如する全ての抗体が、抗体A-1に比べて多価特異性の増加を示したことを示す。N72TおよびV19A突然変異を含有する抗体1.1.54は、N72T突然変異単独を含有する抗体1.1.10に比べて多価特異性の低減を示した。このことは、T細胞エピトープを除去するために導入されたV19A突然変異が、本明細書で開示される抗体の多価特異性の低減において予想外の利益を有し得ることを示唆している。
減少した多価特異性を有する抗体を同定するために、抗体A-1に対する5セットの突然変異を含むメンバー32個のコンビナトリアルパネル(表18)を、上記のようにANA、抗カルジオリピンELISA、HEK293およびHEp2結合アッセイにおいて試験した。
表18.メンバー32個のコンビナトリアルライブラリを生成するために使用した突然変異
アッセイの結果を、各アッセイにおいて各試験抗体のリツキシマブに対する比として計算される多価特異性スコア(Pスコア)を使用して要約および比較した(表19)。Pスコアの平均値を使用して、試験した抗体の多価特異性のリスクをランク付けした。コンビナトリアルデータセットにおける各突然変異の関与を統計学的に分析するために、表19に列挙した突然変異セットの存在下または非存在下で各コンビナトリアル抗体に関して対応のある比較を行った。本明細書において試験したメンバー32個のコンビナトリアル抗体パネルに関連して、試験した5つの突然変異セットの各々に関して16個の独立した比較を行った。
表19.コンビナトリアル抗体の多価特異性スコア(P-スコア)
対応のある16の組合せの各々に関して、表19に示した7つのアッセイの平均Pスコアを、対応のあるT検定を使用して比較した。結果は、軽鎖N72H突然変異の導入およびセット5突然変異の導入により多価特異性が増加することを示した。結果は、軽鎖V19AまたはV98F+V99G突然変異の導入により多価特異性が減少することを示した。多価特異性の中等度であるが統計学的に有意ではない減少が、セット4突然変異の導入によって観察された。この統計分析と整合して、最低の平均多価特異性スコアを有する抗体は、V19A突然変異、V98F+V99G突然変異、およびセット4突然変異を組み入れた抗体1.1.90であった。
次に、抗体A-1およびB-1を、多価特異性アッセイにおいて比較した。さらに、以下の突然変異を有する抗体を様々な組合せで試験した:N72T、N72H、V19A、V98F+V99G、セット4突然変異、または配列番号37において同定された突然変異。抗体を、バキュロウイルス粒子(BVP)ELISAにおいて試験し、結果を表20に要約する。試験物質を各実験において1μMの濃度で2連でアッセイし、BVPスコアを、OD450のmAbなしのバックグラウンドに対する比として計算した。
表20の結果は、抗体B-1が、抗体A-1に比べて多価特異性の低減を示したことを示している。抗体Aと同様に、抗体1.1.42または抗体2.1.2におけるN72H突然変異を使用したN72グリカンの除去は、多価特異性の増加をもたらした。哺乳動物ディスプレイを介して発見された突然変異を抗体1.1.111に組み込むと、多価特異性を増加させ得るが、同じ突然変異を抗体2.1.3に組み込むと、N72H突然変異に比べて多価特異性を低減させ得る。V19A突然変異の付加(例えば、抗体1.1.113または抗体2.1.4)は、両方の例において多価特異性を系統的に低下させ得る。
抗体96個の追加のパネルを生成して、改善された中和の範囲および効力を有し、理想的にはN72-結合型グリカンを欠如する抗体を同定した。このパネルは、セット1、3、および4突然変異(表18)、ならびに様々なN72突然変異および抗体Aに由来する抗体可変ドメインに関連する哺乳動物ディスプレイに由来するまたは抗体Aおよび抗体Bの両方の要素を組み合わせる突然変異の効果を試験した。ライブラリはまた、スキャニング突然変異誘発作戦を含み、ここでは抗体Aと抗体Bとの間で異なる各アミノ酸を、抗体Aに関連して個々に試験した。パネルを、ハイスループット方法を使用して産生し、試料濃度の変動に関して正規化したハイスループットBVP ELISAを使用してアッセイした。このアッセイの結果を表21に示す。
表21の最初の列および最後の列に示す抗体A-1の2つの個別の産生実験の結果は、5.5~8.1の間のBVPスコアを有した。N72で突然変異を組み入れる抗体は、系統的に高いBVPスコアを有し、これはN72-結合型グリカンの除去が多価特異性の増加をもたらし得ることを実証する上記の結果と整合した。N72を欠如し、抗体Bの軽鎖または重鎖(またはこれらの鎖に由来する突然変異体)を組み入れる選択された抗体、例えば抗体3.1.10-1、2.3.14-1、1.1.54-1、3.1.5-1、および2.3.5-1は、抗体A-1に比べてBVP ELISAスコアの増加を示さなかった。
N72-結合型グリカンを有する、またはこのグリカンを欠如する抗体12個の追加のパネルを産生し、多価特異性におけるグリカンの役割をさらに評価した。一部の抗体は、Expi293およびCHO-S細胞の両方において産生された。上記のアッセイにおいて同定された多価特異性を減少させ得る突然変異を、このパネルに組み入れた。このアッセイの結果を表22に示す。軽鎖N72-結合型グリコシル化モチーフを保持する抗体は、N72-結合型グリコシル化モチーフを欠如する抗体より相対的に低いBVPスコアを有した。
表22: BVPスコア。各抗体に関してN≧3
(実施例10)
HIV中和アッセイ
抗体の抗原認識の範囲を評価するために、HIV中和アッセイを多様なウイルス分離株およびクローンを使用して行った。抗体のHIV中和効力(IC50としてμg/mLで表記)を、CEM-NKr-CCR5-Lucレポーター細胞に基づくアッセイ(Trkola et al., (1999), J. Virol., 73(11):8966-74)において、患者の血漿試料(NIH AIDS Reagent Program)から増幅した分離株およびクローンならびに研究室で適合させた株HIV-1 BaLを含む複製コンピテントサブタイプBウイルスのパネルに対して測定した。
一部の抗体はELISAアッセイにおいて機能喪失を示さなかったが(表14)、HIV中和アッセイにおいて効力の低減を示した(表23)。いくつかの抗体は、ウイルス中和活性の変化を示さなかったか、または中和効力の小さい獲得を示した。
表24.突然変異を組み入れた抗体に関するHIV和効力
表24に示すように、N72グリカンを欠如する抗体は、92US727ウイルスの中和効力の低減を示した。抗体1.1.54-1(V19A+N72T)は、抗体1.1.10-1(N72Tを含有する)に比べて、92US727ウイルスの中和効力の増加を示した。このことは、N72T突然変異と組み合わせると、V19Aは多価特異性を低減させ、選択したウイルスに対して中和効力を改善し得ることを示唆している。
表25.拡大ウイルスパネルを使用した抗体に関するHIV中和効力
このアッセイにおいてプロファイルを明らかにした抗体の中で、N72TおよびV19A突然変異を含有する抗体1.1.54は、最高の中和効力を示した(表25)。
HIV中和効力を、哺乳動物ディスプレイを介して同定された選択した抗体(抗体1.1.110、1.1.111、および1.1.112)ならびに多価特異性の低減を示した抗体(抗体1.1.90および1.1.64)について試験した。哺乳動物ディスプレイを介して同定された抗体では、ウイルス92US727および7141に対する効力の喪失が観察された(表26)。
表27に示したHIV中和結果は、N72グリカンの除去(2.1.3-1、2.1.4-1、1.1.54-1、1.1.111-1、および1.1.113-1)が、N72グリカンを保持している抗体(抗体B-1、A-1、1.1.90-1)に比べて、選択されたウイルス(すなわち、7141、92US727)に対して中和感度の喪失をもたらし得ることを示唆している。
表21に示したハイスループットBVP ELISAにおいて試験した抗体を、4つのウイルスに対するHIV中和アッセイにおいて調べた。この試験の結果を表28に示す。
N72位で突然変異を有する抗体は全て、92US727ウイルスに対して機能喪失を示した。最高の効力の中央値を有する抗体は、抗体1.1.64であった。一部の抗体は、抗体A-1に比べて中和効力の中央値の改善を示す。低減されたBVP ELISAスコアを有するN72T突然変異を含有する抗体の中では、抗体2.3.5もまた、HIV中和アッセイにおいて効力の増加を示した。
A-1可変ドメインにおいて重鎖W74aの酸化モチーフおよび軽鎖N26の脱アミド化モチーフを除去するように設計されたバリアントのパネルについて、追加の中和アッセイを行った。評価の結果を表29および30に示す。結果は、多くのバリアントが機能喪失を示したが、選択したバリアントはA-1により類似の効力を保持したことを示している。
表29:化学的障害を除去するように設計されたA-1バリアントのHIV中和結果
表30:拡大ウイルスパネルにおける選択したA-1バリアントのHIV中和結果
次に、選択したA-1バリアントを、PhenoSense(商標)HIV中和アッセイ(Monogram Biosciences;同様にRichman, et al., Proc Natl Acad Sci USA. (2003) 100(7):4144-9、Whitcomb, et al., Antimicrob Agents Chemother. (2007) 51(2):566-75も参照されたい)を使用し、患者のウイルス由来のエンベロープによってシュードタイピングしたレポーターウイルスを使用して(表31)、中和の範囲および効力に及ぼす突然変異の影響に関してプロファイルを明らかにした。パネルは、全体で152個のEnvベクター(患者あたり1つのベクター)、すなわち133個のクローナルベクターおよび19個の分離株(試料を採取した血漿中の擬似種を表す)を含んだ。簡単に説明すると、シュードウイルスを抗体の5倍連続希釈液と共に37℃で1時間インキュベートした後、これを使用してCD4、CCR5、およびCXCR4(CD4+/CCR5+/CXCR4+/U87)を発現するU87細胞に感染させた。抗体がHIV感染力を中和する能力を、細胞をウイルスと共にインキュベートした72時間後にルシフェラーゼ活性を測定することによって評価した。ウイルスおよび抗体対照を採用して、実験内でのプレート間の成績をモニターし、経時的な実験の比較を可能にした。全ての試験抗体を、HIV-1 NL4.3(CXCR4指向性)、JRCSF(CCR5指向性)、およびMLV(非HIV特異性対照)からなるウイルスの対照パネルに対してスクリーニングした。広域中和HIV+血漿試料を、抗体対照として用いた。一部の突然変異は、活性に対してよりわずかな影響を及ぼし、活性のわずかな低減またはわずかな増加を誘導したが、他の突然変異は、中和範囲の顕著な喪失を誘導した(表31および図4)。
表31:選択した抗体の中和効力および範囲を、プレART血漿から得た152人の患者由来サブタイプBウイルスに対してプロファイルを明らかにした
上記で示した中和データを、リードバリアント12個のパネル(pane)を設計するために、多価特異性スクリーニング(実施例9)および免疫原性スクリーニング(実施例11)の結果と組み合わせた。次に、表22に示したBVP ELISAにおいて試験したExpi293発現抗体12個のパネルを、拡大ウイルスパネルに対してHIV中和アッセイにおいて調べた。N72-結合型グリカンを保持する抗体の結果を表32に示し、N72-結合型グリカンを欠如する抗体の結果を表33に示す。
表32:拡大ウイルスパネルを使用して試験したN72結合グリカンを保持する7個の抗体のHIV中和効力
表33:拡大ウイルスパネルを使用したN72グリカンが欠如する5個の抗体のHIV中和効力
表32および33の結果は、試験した12個全ての抗体バリアントが、拡大ウイルスパネルに関して類似のウイルス中和効力値を有することを示している。バリアントのサブセットもまた、サブタイプB患者ウイルス由来エンベロープによってシュードタイピングしたレポーターウイルス141種のパネルを使用して、phenosense中和アッセイを介して中和の範囲および効力に関してプロファイルを明らかにした(表34および図5)。各エンベロープベクターは、患者1人から採取した分離株を含んだ。バリアントは、同等の中和効力および範囲を示した。
表34:サブタイプB血漿分離株由来のEnvによってシュードタイピングしたHIV-1に対してプロファイルを明らかにしたmAbバリアントの中和活性
(実施例11)
in vitroでの全分子T細胞増殖およびIL2放出
宿主の抗薬物抗体(ADA)応答は、治療抗体の有効性および薬物動態に負の影響を及ぼし得、得られた免疫複合体は、安全性の懸念を表し得る(Pratt KP. 2018. Antibodies 7:19、Krishna M and Nadler SG. 2016. Front. Immunol. 7:21)。その結果、生物学的治療剤の全体的な免疫原性リスクを評価するために、in vitroでのT細胞増殖およびIL2放出アッセイ、例えばEpiScreen(商標)(Abzena Ltd.)が開発されている。EpiScreen(商標)は、生物学的治療剤誘発IL2放出を、酵素結合免疫吸着スポット(ELISpot)アッセイを介して測定し、T細胞増殖を、世界の集団において発現されるHLAアロタイプを表すように選択したドナー50人から得たCD8+T細胞枯渇初代PBMC培養における3H-チミジン取り込みを介して測定する。高度に免疫原性のタンパク質、例えばキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)は、IL2放出およびT細胞増殖の両方をドナーの>80%において誘導し、臨床での免疫原性が高率であるアレムツズマブおよびインフリキシマブなどの承認された生物学的治療剤は、ドナーの25%~40%において応答率を誘導するが、低い免疫原性リスクを有する生物学的治療剤は、典型的に≦10%のドナー応答率を示す。EpiScreen(商標)におけるドナー応答率は、臨床でのADA率と相関することが示されている(Baker and Jones 2007. Curr. Opin. Drug Discov. Devel. 10:219-227)。
表35は、Expi293細胞において一過性に発現させ、プロテインAおよびサイズ排除クロマトグラフィーを使用して精製した抗gp120 bNAbのパネルに関するEpiScreen(商標)アッセイの結果を示す。同様に、A33抗体および陽性対照としてのKLHも示す。免疫原性の陽性対照タンパク質とは対照的に、A-1を含む試験した抗gp120抗体の多くは、異常に高いT細胞増殖率を示すが、比較的低いIL2放出率を有する。このデータは、標的の非存在下で、A-1および他の抗gp120 bNAbが、in vitroで未知の機構を介して初代ヒトPBMCにおける3H-チミジン取り込みを直接刺激し得ることを示唆している。この未知の機構は、本明細書において以降「オフターゲット活性」と呼ばれ、in vivoで翻訳されると安全性の障害となり得る。
表35:ドナー50人由来のPBMCについて試験した10個のExpi293(商標)発現抗gp120 AbのEpiScreen(商標)結果
抗体E、F、G、H、I、J、K、L、L-1、E-6およびE-7の重鎖および軽鎖を表36に提供する。
A-1の予想外のオフターゲット活性をよりよく理解するために、本発明者らは、A-1およびA-1軽鎖においてN72-結合型グリコシル化モチーフを欠如する本明細書に記載されるバリアントについて第2のEpiScreenアッセイを行った。発現宿主依存的N72-結合型グリカン組成の変化(以下の実施例14)がA-1のオフターゲット活性に影響を及ぼし得るか否かを決定するために、第2のEpiScreenアッセイのタンパク質を、Expi293(商標)細胞系ではなくてExpiCHO(商標)細胞系において発現させた。このEpiScreen(商標)アッセイの結果を表37に示す。ExpiCHO細胞系において発現された抗体A-1は、Expi293細胞において発現されたA-1(32%)より低いT細胞増殖率(16%)を示し、発現細胞系および関連するN72-結合型グリカン組成の変化が、EpiScreen(商標)において観察された推定のオフターゲット活性に影響を及ぼし得ることを示唆している。意外にも、抗体軽鎖においてN72-結合型グリコシル化部位を欠如する抗体A-1の全てのバリアントが、非常に高いT細胞増殖率を示した。結果は、N72-結合型Fabグリカンの組成が、オフターゲットT細胞増殖活性の調節において役割を果たし得るが、N72-結合型Fabグリカンを除去すると、オフターゲット活性を強化することを示唆している。
表37:ドナー50人由来のPBMCについて試験した7個のExpiCHO(商標)発現抗gp120AbのEpiScreen(商標)結果
EpiScreen(商標)アッセイは、初代PBMC培養において3H-チミジン取り込みを測定することから、IL2放出の非存在下では、A-1およびそのバリアントに関して観察されたオフターゲット活性は、PBMCに存在するいずれかの細胞タイプの増殖(例えば、T細胞増殖ではなくてB細胞増殖)を伴い得る。ExpiCHO(商標)由来A-1およびN72-グリカンを欠如するそのバリアントがT細胞の増殖を刺激しているか否かを決定するために、本発明者らは次に、同じドナー10人から得たCD8+T細胞枯渇PBMC、またはCD8+およびCD4+T細胞枯渇PBMCのいずれかを使用してEpiScreen(商標)アッセイを行った。陰性対照として、本発明者らは、EpiScreen(商標)において以前に低いドナー応答を示している(例えば、WO2017/106346を参照)Expi293由来抗体Lを選択した。このアッセイの結果を表38に示す。結果は、3H-チミジン取り込み率がCD4+T細胞の非存在下では低減されることを明らかに示している。このデータは、A-1およびそのバリアントについて観察されたオフターゲット活性がT細胞の存在に依存することを示している。HIVはT細胞において感染して潜伏リザーバーを確立することから、オフターゲット抗gp120抗体誘導T細胞増殖は、HIV-1リザーバーを潜在的に増大させ、したがってHIV-1リザーバーを枯渇することが意図されるHIV治癒戦略の一部として望ましくない。
実施例15で後に記載するように、A-1 N72-結合型軽鎖グリカンの分子組成および得られた薬物動態は、発現宿主および軽鎖N72-結合型Fabグリカンの得られたシアル化含有量に応じて劇的に変化し得る。表35~38に報告されたEpiScreenアッセイの結果に基づき、本発明者らは、A-1 N72-結合型軽鎖グリカンの分子組成が本明細書に記載される観察されたオフターゲットT細胞増殖活性に影響を及ぼし得るという仮説を立てた。この考えを試験するために、本発明者らは次に、ExpiCHOもしくはCHO-S由来A-1またはそのバリアントのいずれかを使用してT細胞増殖を測定する10個のドナーEpiScreenを行った。実施例14および15に記載するように、CHO-S由来A-1は、Expi293(商標)またはExpiCHO(商標)由来材料より有意に高いN72グリカンシアル化含有量を有する。このEpiScreenの結果を表39に示す。CHO-S細胞系において発現された抗体A-1および1.1.90-1は、オフターゲットT細胞増殖を示さなかった。このスクリーニングにおけるドナーの数は少なかったが、このデータは、A-1発現細胞系および関連するN72-結合型軽鎖グリカン組成物が、薬物動態をモジュレートするのみならず、EpiScreen(商標)アッセイにおける観察されたオフターゲット活性をモジュレートし得ることを示唆している。
表39:ドナー10人由来のPBMCにおいて試験した6個のExpiCHO(商標)またはCHO-S発現抗gp120AbのEpiScreen(商標)T細胞増殖結果
表39に示された予備的な結果に基づき、本発明者らは次に、ExpiCHOまたはCHO-S細胞系において発現されたA-1およびそのバリアントを含む抗gp120抗体7個のパネルについてドナー50人のEpiScreen(商標)を行った。このスクリーニングの結果を表40に示し、高レベルのシアル酸をN72-結合型軽鎖グリコシル化部位に組み込むCHO-S細胞系を使用して生成した場合、A-1が非常に低いT細胞増殖およびIL2放出を実証することを示している(実施例14~15を参照)。結果は、選択したA-1のバリアントが、同じように産生して試験した場合にT細胞増殖率をさらに低減させたことを実証している。
表40:ドナー50人由来のPBMCにおいて試験した7個の抗gp120AbのEpiScreen(商標)結果
(実施例12)
in vitro結合アッセイ
抗体治療薬の薬物動態(PK)および薬力学(PD)は、可変ドメインを介して標的タンパク質に特異的に結合することによって、ならびに/または生得の免疫細胞上のFc-ガンマ受容体(FcγR)、内皮細胞上の新生児Fc受容体(FcRn)、および循環中の補体タンパク質C1qに結合することによって媒介される(Nimmerjahn and Ravetch. 2008. Nat. Rev. Immunol. 8:34-47、Rogers et al. 2014. Immunol. Res. 59:203-210、Kuo TT and Aveson VG. 2011. MAbs 3:422-430)。抗体可変ドメインまたはFcドメインの遺伝子操作はこれらの受容体に対する結合に影響を及ぼし、PKおよびPDに影響する。したがって、本発明者らは、表面プラズモン共鳴(SPR)および酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を含む多様な一般的なin vitro結合アッセイを使用して、本明細書に記載される選択した抗体の相対的親和性を評価した。
本明細書に記載される選択した抗体の、ヒトおよびカニクイザル(cyno)Fc結合受容体(FcγR、FcRn)に対するin vitro結合解離定数(KD)を、Biacore4000表面プラズモン共鳴(SPR)バイオセンサー、およびC1またはCM4センサーチップ(GE Healthcare)のいずれかを使用して決定した。ビオチン化ヒトFcRnは、Immunitrackから購入した。ビオチン化カニクイザルFcRnならびにヒトFcγRIIIB-NA1およびFcγRIIIB-NA2は、Acro Biosystemsから購入した。ヒトFcγRIIA-167H、FcγRIIA-167R、FcγRIIIA-176F、FcγRIIIA-176V、FcγRIIB/C、FcγRI、ならびにカニクイザルFcγRI、FcγRIIA、FcγRIIB、およびFcγRIIIは、R&D systemsから購入した。
ヒトFcRn結合アッセイに関して、ストレプトアビジン600RUを、標準的なNHS/EDCカップリングを使用してC1センサーチップにアミンカップリングした。固定緩衝剤は、PBS+0.005%Tween20、pH7.4であった。ストレプトアビジンを、10mM NaAc、pH4.5中、50μg/mlで調製した。活性化、カップリング、およびブロッキングステップは、各10μl/分で10分間行った。ビオチン化ヒトFcRnを約20相対単位(RU)で捕捉した。mAb試料A-1、A、および1.52.64-1を、最高1μMの連続2倍濃度を使用してFcRn表面に対する結合に関して試験した。データを、pH6.0およびpH7.4において3連で収集した。定常状態での応答データを単純結合等温線にフィットさせた。
ヒトFcγRIIAおよびFcγRIIIAを、CM4センサーチップにおいて4つの異なる密度(約100RU、約250RU、約375RU、および約725RU)でアミンカップリングした。3つのmAb試料を、PBS pH7.4+Tween20(0.005%)実験用緩衝剤中で最高1μMの連続2倍希釈で結合に関して試験した。各mAbの連続濃度を、4つの受容体密度表面の各々に対して2回試験し、各相互作用に関して8個のデータセットを生成した。定常状態での応答データを単純結合等温線にフィットさせた。
ヒトFcRIIB/Cを、3つの異なるレベル(50、400、および800RU)でCM4センサーチップにアミンカップリングした。3つのmAbを、最高濃度として2μMを使用する連続2倍希釈で試験した。連続濃度を、各抗体に関して低、中等度、および高い受容体密度表面に関して3連で実験した。定常状態での応答データを単純結合等温線にフィットさせた。
ヒトFcγRIIIB結合親和性を決定するために、各試験抗体を、2つの密度(約100RUおよび約800RU)でCM4センサーチップにアミンカップリングした。ヒトFcγRIIIB試料を、最高0.5μMの連続2倍濃度を使用して結合に関して試験した。定常状態での応答データを単純結合等温線にフィットさせた。
ヒトFcγRI結合親和性を決定するために、各試験抗体を、2つの密度(約100RUおよび約800RU)でCM4センサーチップにアミンカップリングした。ヒトFcγRIを、2段階の連続滴定(3nMおよび30nM)を使用して結合に関して試験した。応答を単純速度論モデルにフィットさせた。
カニクイザルFcRn結合親和性を決定するために、ストレプトアビジン600RUを、標準的なNHS/EDCカップリングを使用してC1センサーチップにアミンカップリングした。固定緩衝剤は、PBS+0.005%Tween20、pH7.4であった。ストレプトアビジンを、10mM NaAc、pH4.5中、50μg/mlで調製した。活性化、カップリング、およびブロッキングステップは、各10μl/分で10分間行った。ビオチン化カニクイザルFcRnを約20RUで捕捉した。抗体を、最高1μMの連続2倍濃度を使用してFcRn表面に対する結合に関して試験した。データを、pH6.0およびpH7.4において3連で収集した。定常状態での応答データを単純結合等温線にフィットさせた。
カニクイザルFcγRIIA、FcγRIIB、FcγRIII、およびFcγRIの結合親和性を決定するために、各試験抗体を、2つの密度(約100RUおよび約800RU)でCM4センサーチップにアミンカップリングした。カニクイザルFcγRIIAおよびFcγRIIBを、最高1μMの連続2倍濃度で試験した。FcγRIIIを、最高500nMの2倍濃度で試験した。カニクイザルFcγRIを、2段階の滴定(3nMおよび30nM)を使用して結合に関して試験した。定常状態でのFcγRIIA、FcγRIIB、FcγRIIIの応答データを単純結合等温線にフィットさせた。FcγRIの応答を単純速度論モデルにフィットさせた。
表面プラズモン共鳴(SPR)によって決定した結合定数の完全なセットを表41に示す。データは、遺伝子操作されたFcドメインを有する抗体Aのバリアントが、ヒトおよびカニクイザルのFcγRおよびFcRnタンパク質の両方に対して結合親和性の強化を有することを示している。
表41: SPRによって決定したFc受容体の結合定数(KD)
ELISAによる結合の用量反応を行って、本明細書に記載される抗体の相対的C1q結合親和性を決定した。アッセイを行うために、384ウェルの Maxisorpプレートを、PBS pH7.4中で5μg/mLの抗体溶液25μlによって4℃で一晩コーティングした。次いでプレートを、1%BSAのPBS75μLによって2時間ブロックし、PBS+0.05%Tween20(PBST)によって4回洗浄した。次に、PBS+5%BSA中のヒトC1qタンパク質の3倍連続希釈液25μLをプレートに添加した。プレートを600rpmで振とうさせながら1時間インキュベートした後、PBSTによって4回洗浄し、抗C1q-HRPコンジュゲートポリクローナル抗体25μLをPBS+5%BSA中で添加した。プレートを600rpmで15分間振とうさせながらインキュベートし、PBSTによって8回洗浄した後、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)基質を使用して顕色し、HClによってクエンチした。450nMでの吸光度を、spectramax m5プレートリーダーを使用して読み取り、4パラメーター用量反応フィットを使用してEC50値を決定した。
C1q結合ELISAのEC50の平均値を、3つの独立したアッセイから計算し、これを表42に示す。
表42: ELISAによって決定したC1q結合のEC50値(n=3のアッセイ)
結果は、抗体AのFc操作バリアントがC1q結合親和性を有意に低減させたことを示している。
ELISAによる結合の用量反応を行って、本明細書に記載される抗体の相対的gp120結合親和性を決定した。アッセイを行うために、384ウェルのMaxisorpプレートを、5μg/mlのgp120 25μlによってコーティングし、4℃で一晩インキュベートした。プレートを、PBS0.05%Tween20によって4回洗浄し、PBS5%BSA75μlによって600rpmで振とうさせながら室温で1時間ブロックした。ブロッキング後、ウェルを吸引し、一次抗体の3倍連続希釈液25μLを添加し、600rpmで振とうさせながら室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートをPBS0.05%Tween20によって4回洗浄し、PBS1%BSA中で1/10,000倍希釈したヤギ抗ヒトIgG(H+L)HRP二次抗体25μlを添加し、600rpmで振とうさせながら室温で30分間インキュベートした。次いで、プレートをPBS0.05%Tween20によって4回洗浄し、新しいTMB基質25μlを添加した。プレートを600rpmで振とうさせながら90秒間顕色させた後、1M HCl25μlによってクエンチした。吸光度を、Spectramax m5プレートリーダーにおいてA450で読み取った。
EC50の平均値を、3回の独立したELISAアッセイから計算し、表43に示す。
表43: ELISAによって決定したgp120結合のEC50値
結果は、試験した全ての抗体が、類似の親和性でHIV gp120タンパク質と結合することを示唆している。
(実施例13)
血清中半減期に及ぼすFc突然変異の効果
本実施例では、エフェクター細胞致死を強化し、および/またはFcRN結合を強化するIgG1 Fc突然変異を、血清中半減期に及ぼす効果に関して評価した。データは、エフェクター細胞致死活性を強化するIgG1 Fcの突然変異(例えば、EU番号に従う239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、330位におけるロイシン(DEAL))が、in vivoで血清中半減期を短くすることができるという結論と整合している。そのような短い血清中半減期は、FcRn結合を強化するIgG1 Fcにおける突然変異(例えば、EU番号付けに従う428位におけるロイシンおよび434位におけるセリン(LS))を同様に組み込むことによって、部分的または完全に回復することができる。
PGT121-WT、PGT121-DEAL、PGT121.60、PGT121-LS(例えば、WO2017/106346に記載)、および本出願のA-1を、1回静脈内(IV)注射を介してカニクイザル(Covance、TX)に10mg/kgまたは0.5mg/kg(A-1)で投与し、その基本的薬物動態(PK)プロファイルを特徴付けした。サルから収集した血清試料を、十分な選択性および感度の生物分析法を使用して分析し、血清中濃度-時間プロファイルを決定し、平均血清中PKパラメーターをノンコンパートメントPK解析(NCA)によって計算した。生物分析法は、捕捉試薬としてクレードB gp120抗原(Immune-tech、CA)および二次試薬としてビオチンコンジュゲートヤギ抗ヒトIgG抗体(Southern Biotech、AL)を利用し、SULFO-TAG標識ストレプトアビジン(MesoScale Discovery、MD)を電気化学的検出のために利用した。
図6に描写したPGT121-WT、PGT121-DEAL、PGT121.60、PGT121-LS、およびA-1の測定された血清中濃度対時間プロファイルを使用して、表44に表す平均(±SD)PKパラメーターを計算した。
表44:未処置のカニクイザル(n=3)へのIV投与後のPGT121-WT、PGT121-DEAL、PGT121.60、PGT121-LS、およびA-1の薬物動態パラメーター
PK解析から、Fc突然変異(DEAL)をPGT121-WTに含めると、クリアランス(Cl)が、PGT121-WTの7.0±1.9mL/日/kgに比べてPGT121-DEALの9.9±1.5mL/日/kgに増加すること、および半減期(t1/2)がPGT121-WTの10.6±1.3日に対して7.7±1.3日に低減することによって、PKに負の影響を及ぼすことが示された。DEAL突然変異を含有するFcを有する抗体(PGT121.60およびA-1)にFcRn結合突然変異(LS)を含めると、それぞれCl値7.0±1.9および7.2±0.7mL/日/kg、ならびにt1/2値9.7±0.8および8.7±0.8日をもたらし、これらはPGT121-WTのPKと同等である。LS単独をPGT121-WTに含めると、PGT121-LSでは、Clが2.9±0.4mL/日/kgに低減し、t1/2が19.9±2.1日に増加した。PK解析は、Fc強化突然変異DEALの導入が抗体PKを低減させ(おそらくFcgR結合の強化により)、これはLS FcRn結合突然変異を含めることによって回復させることができることを裏付けている。
(実施例14)
軽鎖Fabグリカンプロファイルの評価
2つの技術を使用して、潜在的に妨害性の重鎖Fcグリカンの非存在下で軽鎖Fabグリカンプロファイルを単離および解析した。これらの実験の主要目標は、1つまたは複数のシアル酸基で終止する軽鎖グリカンの相対的パーセンテージ(以降、パーセントシアル化と呼ぶ)を理解することであった。第1のアプローチ(「方法1」)は、還元されたインタクト軽鎖の逆相質量分析法であった。この技術では、デコンボリューションされた質量スペクトルにおいて観察された質量シフトを、質量シフトに対応する生合成N-グリカン経路から既知のグリカン構造に帰属する。シアル化型の相対的定量は、シアル化種のデコンボリューションされたピーク高さを合計すること、ならびに全てのシアル化および非シアル化ピーク高さの合計によってこの値を除算することによって得られる。軽鎖fabグリカンにおけるシアル化を定量する第2の方法(「方法2」)は、Fcグリカンの選択的酵素的放出(純粋に水性条件下で)に依存し、その後残りのタンパク質を単離し、残りの軽鎖Fabグリカンを放出する。次いで、FcおよびFabグリカンに対応する個別のアリコートを蛍光標識(Waters RapiFluor)し、HILICクロマトグラフィーによって分析、同定、および定量する。本明細書に記載され、これらの技術の1つによって分析される複数の抗体のパーセントFabシアル化値を、以下の表45Aおよび45Bに示す。
表45B.抗体A-1および1.52.64-1を比較する軽鎖Fabグリカン評価
(実施例15)
抗体薬物動態に及ぼすFv突然変異の効果およびFvグリコシル化プロファイル
抗体Aおよび本明細書に記載されるいくつかの操作された抗体を、カニクイザルに投与して、その薬物動態(PK)プロファイルを特徴付けした。ある特定の場合において、抗体A-1バリアントを、異なる発現細胞系において一過性または安定に産生させて、PKに及ぼすN72-結合型Fabグリカンシアル化の影響を評価した。実施例14に記載したLCMSを使用して、パーセントFabグリカンシアル化を決定した。サルから収集した血清試料を、十分な選択性および感度の生物分析法を使用して解析し、ノンコンパートメントPK解析(NCA)によって血清中濃度-時間プロファイルおよび平均血清中PKパラメーターを決定した。生物分析法は、捕捉試薬としてクレードB gp120抗原(Immune-tech、CA)および二次試薬としてビオチンコンジュゲートヤギ抗ヒトIgG抗体(Southern Biotech、AL)を利用し、SULFO-TAG標識ストレプトアビジン(MesoScale Discovery、MD)を電気化学的検出のために利用した。
異なる細胞系において一過性に発現させた抗体Aおよびいくつかの操作されたバリアントのin vivoでの蓄積を、1群あたり3匹(n=3)の未処置の雄性カニクイザル(Covance、TX)に1回静脈内(IV)投与後に特徴付けした。測定した平均値±標準偏差(SD)での血清中濃度-時間プロファイルを図7に表す。Expi293(商標)(ThermoFisher Scientific、MA)において一過性に発現させた抗体Aの、0.5mg/kgをIV投与した場合の薬物動態分析は、クリアランス値(Cl)17.9±1.0および対応する半減期(t1/2)8.9±1.7日を示し、これは類似の条件でExpi293(商標)において発現させた抗体A-1ロット3のCl 18.7±2.3mL/日/kg、t1/2 7.6±0.3日(表46)と同等であった。
低いシアル酸または高いマンノースを含有する可変ドメインFabグリカンを有する抗体は、変化したPKを有し得る(Liu L. 2015. J. Pharm. Sci. 104:1866-1884)。グリカン組成物は、タンパク質発現条件の結果として変化させることができ、したがってA-1のin vivoでの蓄積を、その%Fabグリカンシアル化含有量に関して特徴付けしたさらなる一過性に発現されたロット、すなわちCHO-S(ロット14)、CHO-起源(ロット22)(Sigma-Aldrich、MO)、およびTuna293(商標)(ロット10)(LakePharma、CA)、およびExpiCHO(商標)(ロット7)(ThermoFisher Scientific、MA)を使用して評価した。抗体を、未処置の雄性カニクイザル(Covance、TX)において0.5mg/kg(ロット14、22、および10)、または5.0mg/kg(ロット7)の単回IV用量後に特徴付けした。抗体A-1の各ロットに関して測定された平均(±SD)血清中濃度-時間プロファイルを、図7に表す。ロット7は、直接比較のために用量を正規化した。試験した抗体A-1ロットの薬物動態解析は、%Fabシアル化含有量に基づいて多様なPKを示した(表46)。84%Fabグリカンシアル化を有する抗体A-1ロット14は、最低のクリアランス(Cl)値7.2±0.7mL/日/kgを有したが、抗体A-1ロット22(73%)ではClが10.7±1.7、抗体A-1ロット3ではClが18.7±2.3mL/日/kg、抗体A-1ロット10(5%)ではClが68.7±19.8mL/日/kg、および抗体A-1ロット7(<1%)ではClが120±46.7mL/日/kgであり、Clは次第に速くなった。データは、タンパク質発現条件がFabグリカン組成および得られたPKに影響を及ぼし得ることを裏付けている。
表46:未処置の雄性カニクイザル(n=3)へのIV投与後の抗体Aおよびいくつかの操作されたバリアントの薬物動態
可変ドメインN72-結合型グリカンおよび多価特異性を除去することをねらいとしたタンパク質改変の影響を評価するために、1.1.54-1および1.37.51-1(N72-結合型グリカンが除去されていない2つの抗体)のin vivo PKを評価した。両方の抗体を、類似の条件下でExpiCHO(商標)哺乳動物細胞発現系において一過性に発現させ、これはA-1(ロット7、上記)のPKの低減をもたらした。抗体を、3匹の未処置の雄性カニクイザル(Covance,TX)に5mg/kgの単回IVボーラス投与後に特徴付けした。PK解析(表46)は、1.1.54-1および1.37.51-1が、Clにおいて同等であったが(それぞれ12±1および15±12mL/日/kg)、A-1ロット7(Clは120±47mL/日/kg)と比較すると有意な改善を実証し、可変ドメインN72-結合型グリカンを除去するタンパク質改変が、本明細書に記載される抗体バリアントのPKを改善することができることを裏付けている。グリカンを除去しても、高度にシアル化されたロットと同じクリアランスを達成しなかったが、このことは、N72-結合型グリカンが非特異的タンパク質相互作用を低減するために存在し得ることを裏付けている。
CHO-Sにおける一過性の発現に由来する1.52.64-1(ロット4)、またはCHO-起源細胞の安定なプールに由来する(ロット18-PP21)、もしくはクローン性の選択したCHO-起源細胞系に由来する(ロット14525-32)1.52.64-1のPKを、未処置の雄性および雌性カニクイザル(n=3)において単回IV投与後に試験した。0~14日間の平均値±SDでの血清中濃度-時間プロファイルを図8に表す。NCAの結果を表47に表す。1.52.64-1(ロット4)は、およそ75%のFabシアル化を含有した。0.5mg/kgを緩徐にボーラスIV投与した1.52.64-1ロット4は、カニクイザルの7.8±0.6mL/日/kgのクリアランスをもたらし、これは類似の条件下でCHO-Sにおいて発現されたA-1ロット14(7.2±0.7mL/日/kg)と等価であった。
表47:未処置の雄性および雌性カニクイザル(n=3)へのIV投与後の1.52.64-1の3つのロットの薬物動態パラメーター
1.52.64-1ロット18-PP21は、およそ49%のFabシアル化を有する材料を生じたが、ロット14525-32は、CHO-起源の安定な発現系からおよそ84%のFabシアル化を有する材料を生じた。1.52.64-1ロット18-PP21およびロット14525-32を、30mg/kgで30分間のIV注入を介して投与した。PK解析から、ロット18-PP21が、ロット14525-32に比べて、7.9±1.3mL/日/kgに比べて20.8±9.5mL/日/kgというクリアランスの増加により、低減された曝露を有することが明らかとなった。クリアランスの増加は、%Fabグリカンシアル化の低減(49%対84%)と整合した。前臨床PK評価は全体的に、Fabグリカン構造を含有する抗体Aバリアントが、望ましい抗体薬物動態を達成する高いFabグリカンシアル化(例えば、≧75%)を有する抗体を生じるためには制御されたタンパク質産生条件を必要とすることを実証している。
(実施例16)
高いシアル化細胞系の選択
前述のデータおよび解析を考慮して、本発明者らは、高度にシアル化された抗体を産生する細胞系を単離した。これを達成するために細胞系の発達(CLD)に、高度にシアル化された抗gp120抗体を発現する細胞系の同定に向けてバイアスを与えた。簡単に説明すると、CHOベースの発達細胞系に、本明細書に記載される抗体バリアントの重宿主および軽鎖をコードするベクターをトランスフェクトした。複数の安定なプールを、バイオリアクターの成績および産物の品質(%シアル化を含む)に関して評価した。高レベルのシアル化(例えば、少なくとも約75%のシアル化)を有する抗体を発現する安定なプールを、クローンの生成のために選択した。クローン性の細胞系の単離をより高いシアル化に向けてさらにバイアスを与えるために、最高の%シアル化(およそ95%のシアル化)を有する親の安定なプールから生成されたクローン性の細胞系は、クローン生成ワークフローを通して大きい割合を占めた。複数のクローン性細胞系を、バイオリアクターの成績および産物の品質(%シアル化を含む)に関して評価し、高いシアル化抗体(>85%)を発現するクローン性の細胞系を、マスター細胞バンク(MCB)製造のためのリード細胞系として選択した。
他の実施形態
本発明を、その詳細な説明と共に記載してきたが、前述の説明は、例証するためであって、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を制限しないと意図される。他の態様、利点、および改変は以下の特許請求の範囲の範囲内である。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
ヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)エンベロープ糖タンパク質gp120に結合する抗体またはその抗原結合性断片であって、(i)VH相補性決定領域1~3(CDR1~3)を含む重鎖可変領域(VH)および(ii)VL CDR1~3を含む軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、
(i)それぞれ配列番号159、138、139、140、141、および142;
(ii)それぞれ配列番号137、160、139、140、141、および142;
(iii)それぞれ配列番号137、161、139、140、141、および142;
(iv)それぞれ配列番号137、162、139、140、141、および142;
(v)それぞれ配列番号137、163、139、140、141、および142;
(vi)それぞれ配列番号137、138、164、140、141、および142;
(vii)それぞれ配列番号159、138、164、140、141、および142;
(viii)それぞれ配列番号137、138、139、140、165、および142;
(ix)それぞれ配列番号137、138、139、140、166、および142;
(x)それぞれ配列番号137、138、139、140、167、および142;
(xi)それぞれ配列番号137、138、139、140、168、および142;
(xii)それぞれ配列番号137、138、154、140、141、および142;または
(xiii)それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142
に記載の配列を有し、
必要に応じて、前記VHのフレームワーク領域3(FR3)中、74a、74b、74c、および74dに対応する位置(Kabatの番号付け)に、配列番号453または配列番号627に記載のアミノ酸配列を含む、抗体またはその抗原結合性断片。
(項目2)
前記VHが、指定された位置(位置はKabatに従って番号付けされる)に以下のアミノ酸:5位におけるバリン、10位におけるグルタミン酸、12位におけるリシン、23位におけるリシン、28位におけるアスパラギン、30位におけるアルギニン、32位におけるチロシン、68位におけるスレオニン、69位におけるメチオニン、72位におけるヒスチジン、76位におけるフェニルアラニン、78位におけるアラニン、82a位におけるセリン、82b位におけるアルギニン、89位におけるスレオニン、99位におけるチロシン、105位におけるグルタミン、または108位におけるメチオニンのうちの1つまたは複数を含む、項目1に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目3)
以下のアミノ酸配列:RVSLTRHASWDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCAR(配列番号628)またはRVSLTRHASFDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCAR(配列番号629)を含む、項目1または2に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目4)
前記VLが、指定された位置(位置はKabatに従って番号付けされる)に以下のアミノ酸:18位におけるアルギニン、39位におけるリシン、40位におけるプロリン、56位におけるスレオニン、65位におけるセリン、72位におけるスレオニン、76位におけるセリン、77位におけるセリン、99位におけるスレオニン、99位におけるグリシン、103位におけるアスパラギン、または106位におけるイソロイシンのうちの1つまたは複数を含む、項目1から3のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目5)
前記VLが、指定された位置(位置はKabatに従って番号付けされる)に以下のアミノ酸:18位におけるアルギニン、19位におけるアラニン、65位におけるセリン、72位におけるスレオニンもしくはヒスチジン、74位におけるリシン、76位におけるセリン、77位におけるセリン、98位におけるフェニルアラニン、または99位におけるグリシンののうちの1つまたは複数を含む、項目1から4のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目6)
前記VLが、配列番号332から342のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含む、項目1から5のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目7)
ヒトIgG1 Fc領域を含む、項目1から6のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目8)
前記ヒトIgG1 Fc領域が、IgG1m17(配列番号348)である、項目7に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目9)
(位置はEUの番号付けに従って番号付けされる)
(i)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、330位におけるロイシン;
(ii)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(iii)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(iv)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、330位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(v)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、330位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;または
(vi)243位におけるロイシン、292位におけるプロリン、300位におけるロイシン、305位におけるイソロイシン、396位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン
を含むヒトIgG1 Fc領域を含む、項目1から8のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目10)
ヒトカッパ軽鎖定常領域を含む、項目1から7のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目11)
前記ヒトカッパ軽鎖定常領域が、Km3(配列番号351)である、項目10に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目12)
前記抗体または抗原結合性断片が、抗体Aより大きいHIV感染細胞の致死効力を有する、項目1から11のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目13)
前記抗体または抗原結合性断片が、ヒトにおいて、抗体Aに比べて、改善された、延長された、強化された、または増加した血清中半減期を有する、項目1から12のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目14)
前記抗体または抗原結合性断片が、ヒトにおいて、少なくとも約3日、例えば、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約12日、少なくとも約14日、少なくとも約16日、少なくとも約18日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約24日、少なくとも約28日、少なくとも約30日の血清中半減期、またはそれより長い血清中半減期を有する、項目1から13のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目15)
ヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)エンベロープ糖タンパク質gp120に結合する抗体であって、前記抗体は、(i)VH相補性決定領域1~3(CDR1~3)を含む重鎖可変領域(VH)および(ii)VL CDR1~3を含む軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、
(i)それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142;または
(ii)それぞれ配列番号153、138、154、140、141、および142
に記載の配列を有し、前記抗体は、(位置はEUの番号付けに従って番号付けされる)
(i)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、330位におけるロイシン;
(ii)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(iii)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(iv)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、330位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(v)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、330位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;または
(vi)243位におけるロイシン、292位におけるプロリン、300位におけるロイシン、305位におけるイソロイシン、396位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン
を含むヒトIgG1 Fc領域を含む、抗体。
(項目16)
19位にアラニン(Kabatの番号付け)を含む軽鎖を含む、項目15に記載の抗体。
(項目17)
前記VHのフレームワーク領域3(FR3)中、74a、74b、74c、および74dに対応する位置(Kabatの番号付け)に、配列番号453または配列番号627に記載のアミノ酸配列を含む、項目15から16のいずれか一項に記載の抗体。
(項目18)
以下のアミノ酸配列:RVSLTRHASWDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCAR(配列番号628)またはRVSLTRHASFDFDTFSFYMDLKALRSDDTAVYFCAR(配列番号629)を含む前記VHのFR3を含む、項目15から17のいずれか一項に記載の抗体。
(項目19)
配列番号332から342のいずれか1つに記載のVLアミノ酸配列を含む、項目15から18のいずれか一項に記載の抗体。
(項目20)
前記ヒトIgG1 Fc領域が、IgG1m17(配列番号348)である、項目15から19のいずれか一項に記載の抗体。
(項目21)
ヒトカッパ軽鎖定常領域を含む、項目15から20のいずれか一項に記載の抗体。
(項目22)
前記ヒトカッパ軽鎖定常領域が、Km3(配列番号351)である、項目21に記載の抗体。
(項目23)
抗体Aおよび/または抗体Bより大きいHIV感染細胞の致死効力を有する、項目15から22のいずれか一項に記載の抗体。
(項目24)
ヒトにおいて、抗体Aおよび/または抗体Bに比べて、改善された、延長された、強化された、または増加した血清中半減期を有する、項目15から23のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目25)
前記抗体または抗原結合性断片が、ヒトにおいて、少なくとも約3日、例えば、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約12日、少なくとも約14日、少なくとも約16日、少なくとも約18日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約24日、少なくとも約28日、少なくとも約30日の血清中半減期、またはそれより長い血清中半減期を有する、項目15から24のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目26)
重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含む抗体またはその抗原結合性断片であって、前記VHおよびVLが、それぞれ、以下:
(1)配列番号184および223;
(2)配列番号185および223;
(3)配列番号182および225;
(4)配列番号185および225;
(5)配列番号186および223;
(6)配列番号187および223;
(7)配列番号188および223;
(8)配列番号189および223;
(9)配列番号190および223;
(10)配列番号191および223;
(11)配列番号192および223;
(12)配列番号193および223;
(13)配列番号194および223;
(14)配列番号195および223;
(15)配列番号196および223;
(16)配列番号197および223;
(17)配列番号198および223;
(18)配列番号199および223;
(19)配列番号200および223;
(20)配列番号201および223;
(21)配列番号202および223;
(22)配列番号203および223;
(23)配列番号204および223;
(24)配列番号205および223;
(25)配列番号206および223;
(26)配列番号207および223;
(27)配列番号208および223;
(28)配列番号209および223;
(29)配列番号182および226;
(30)配列番号182および227;
(31)配列番号182および229;
(32)配列番号182および230;
(33)配列番号182および231;
(34)配列番号182および232;
(35)配列番号182および233;
(36)配列番号182および234;
(37)配列番号182および235;
(38)配列番号182および236;
(39)配列番号182および237;
(40)配列番号182および238;
(41)配列番号182および239;
(42)配列番号182および240;
(43)配列番号182および241;
(44)配列番号182および242;
(45)配列番号182および243;
(46)配列番号182および244;
(47)配列番号182および245;
(48)配列番号182および246;
(49)配列番号182および247;
(50)配列番号182および248;
(51)配列番号182および249;
(52)配列番号182および250;
(53)配列番号182および251;
(54)配列番号182および252;
(55)配列番号182および253;
(56)配列番号210および238;
(57)配列番号211および238;
(58)配列番号212および238;
(59)配列番号210および240;
(60)配列番号211および240;
(61)配列番号212および240;
(62)配列番号213および223;
(63)配列番号214および223;
(64)配列番号215および223;
(65)配列番号216および223;
(66)配列番号217および223;
(67)配列番号218および223;
(68)配列番号182および254;
(69)配列番号213および254;
(70)配列番号214および254;
(71)配列番号215および254;
(72)配列番号216および254;
(73)配列番号217および254;
(74)配列番号218および254;
(75)配列番号182および255;
(76)配列番号213および255;
(77)配列番号214および255;
(78)配列番号215および255;
(79)配列番号216および255;
(80)配列番号217および255;
(81)配列番号218および255;
(82)配列番号182および256;
(83)配列番号213および256;
(84)配列番号214および256;
(85)配列番号215および256;
(86)配列番号216および256;
(87)配列番号217および256;
(88)配列番号218および256;
(89)配列番号182および257;
(90)配列番号213および257;
(91)配列番号214および257;
(92)配列番号215および257;
(93)配列番号216および257;
(94)配列番号217および257;
(95)配列番号218および257;
(96)配列番号182および258;
(97)配列番号213および258;
(98)配列番号214および258;
(99)配列番号215および258;
(100)配列番号216および258;
(101)配列番号217および258;
(102)配列番号218および258;
(103)配列番号182および259;
(104)配列番号213および259;
(105)配列番号214および259;
(106)配列番号215および259;
(107)配列番号216および259;
(108)配列番号217および259;
(109)配列番号218および259;
(110)配列番号182および260;
(111)配列番号182および261;
(112)配列番号182および262;
(113)配列番号182および263;
(114)配列番号182および264;
(115)配列番号182および265;
(116)配列番号182および266;
(117)配列番号182および267;
(118)配列番号182および268;
(119)配列番号182および269;
(120)配列番号182および270;
(121)配列番号182および271;
(122)配列番号182および272;
(123)配列番号219および273;
(124)配列番号191および274;
(125)配列番号182および275;
(126)配列番号220および277;
(127)配列番号182および278;
(128)配列番号182および279;
(129)配列番号182および280;
(130)配列番号182および281;
(131)配列番号182および282;
(132)配列番号221および228;
(133)配列番号221および283;
(134)配列番号182および284;
(135)配列番号221および285;
(136)配列番号182および286;
(137)配列番号221および287;
(138)配列番号221および288;
(139)配列番号221および289;
(140)配列番号182および290;
(141)配列番号221および291;
(142)配列番号182および292;
(143)配列番号221および293;
(144)配列番号221および294;
(145)配列番号221および295;
(146)配列番号182および296;
(147)配列番号221および297;
(148)配列番号182および298;
(149)配列番号221および299;
(150)配列番号221および300;
(151)配列番号221および301;
(152)配列番号182および302;
(153)配列番号221および303;
(154)配列番号182および304;
(155)配列番号221および305;
(156)配列番号182および306;
(157)配列番号182および307;
(158)配列番号182および308;
(159)配列番号182および309;
(160)配列番号220および310;
(161)配列番号220および311;
(162)配列番号182および228;
(163)配列番号465および276;
(164)配列番号466および276;
(165)配列番号182および479;
(166)配列番号465および479;
(167)配列番号466および479;
(168)配列番号182および480;
(169)配列番号465および480;
(170)配列番号466および480;
(171)配列番号182および481;
(172)配列番号182および482;
(173)配列番号465および482;
(174)配列番号466および482;
(175)配列番号182および483;
(176)配列番号182および484;
(177)配列番号465および484;
(178)配列番号466および484;
(179)配列番号182および485;
(180)配列番号182および486;
(181)配列番号465および486;
(182)配列番号466および486;
(183)配列番号182および487;
(184)配列番号182および488;
(185)配列番号465および488;
(186)配列番号466および488;
(187)配列番号182および489;
(188)配列番号465および489;
(189)配列番号466および489;
(190)配列番号182および491;
(191)配列番号465および491;
(192)配列番号466および491;
(193)配列番号182および492;
(194)配列番号465および492;
(195)配列番号466および492;
(196)配列番号182および493;
(197)配列番号182および494;
(198)配列番号465および494;
(199)配列番号466および494;
(200)配列番号182および277;
(201)配列番号465および277;
(202)配列番号466および277;
(203)配列番号182および495;
(204)配列番号465および495;
(205)配列番号466および495;
(206)配列番号182および496;
(207)配列番号465および496;
(208)配列番号466および496;
(209)配列番号182および497;
(210)配列番号465および497;
(211)配列番号466および497;
(212)配列番号182および498;
(213)配列番号182および499;
(214)配列番号465および499;
(215)配列番号466および499;
(216)配列番号182および500;
(217)配列番号182および501;
(218)配列番号465および501;
(219)配列番号466および501;
(220)配列番号182および502;
(221)配列番号182および503;
(222)配列番号182および504;
(223)配列番号182および505;
(224)配列番号182および506;
(225)配列番号182および507;
(226)配列番号182および508;
(227)配列番号182および509;
(228)配列番号182および510;
(229)配列番号182および511;
(230)配列番号182および512;
(231)配列番号182および513;
(232)配列番号182および514;
(233)配列番号182および515;
(234)配列番号467および223;
(235)配列番号468および223;
(236)配列番号469および223;
(237)配列番号470および223;
(238)配列番号471および223;
(239)配列番号472および223;
(240)配列番号473および223;
(241)配列番号474および223;
(242)配列番号475および223;
(243)配列番号476および223;
(244)配列番号182および516;
(245)配列番号182および276;
(246)配列番号182および569;
(247)配列番号477および223;
(248)配列番号477および278;
(249)配列番号477および292;または
(250)配列番号478および276
に記載のアミノ酸配列を含む、抗体またはその抗原結合性断片。
(項目27)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号182および275に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目28)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号182および278に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目29)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号182および223に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目30)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号182および292に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目31)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号465および276に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目32)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号466および276に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目33)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号182および491に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目34)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号465および491に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目35)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号466および491に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目36)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号182および493に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目37)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号220および276に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目38)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号182および516に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目39)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号477および278に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目40)
前記VHおよびVLが、それぞれ配列番号478および276に記載のアミノ酸配列を含む、項目26に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目41)
配列番号181~221および465~478からなる群から選択されるアミノ酸配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一なVH、ならびに配列番号222~311、479~516および569からなる群から選択されるアミノ酸配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一なVLを含む、項目1から40のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目42)
ヒトIgG1 Fc領域を含む、項目26から41のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目43)
前記ヒトIgG1 Fc領域が、IgG1m17(配列番号348)である、項目42に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目44)
(位置はEUの番号付けに従って番号付けされる)
(i)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、330位におけるロイシン;
(ii)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(iii)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(iv)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、330位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;
(v)239位におけるアスパラギン酸、332位におけるグルタミン酸、236位におけるアラニン、330位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン;または
(vi)243位におけるロイシン、292位におけるプロリン、300位におけるロイシン、305位におけるイソロイシン、396位におけるロイシン、428位におけるロイシン、および434位におけるセリン
を含むヒトIgG1 Fc領域を含む、項目26から43のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目45)
前記抗体が、ヒトカッパ軽鎖定常領域を含む、項目26から44のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目46)
前記ヒトカッパ軽鎖定常領域が、Km3(配列番号351)である、項目45に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目47)
前記抗体または抗原結合性断片が、抗体Aおよび/または抗体Bより大きいHIV感染細胞の致死効力を有する、項目26から46のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目48)
前記抗体または抗原結合性断片が、ヒトにおいて、抗体Aおよび/または抗体Bに比べて、改善された、延長された、強化された、または増加した血清中半減期を有する、項目26から47のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目49)
前記抗体または抗原結合性断片が、ヒトにおいて、少なくとも約3日、例えば、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約12日、少なくとも約14日、少なくとも約16日、少なくとも約18日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約24日、少なくとも約28日、少なくとも約30日の血清中半減期、またはそれより長い血清中半減期を有する、項目26から48のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目50)
scFv、sc(Fv)
2
、Fab、F(ab)
2
、Fab’、F(ab’)
2
、FacbまたはFv断片を含む、項目1から49のいずれか一項に記載の抗原結合性断片。
(項目51)
重鎖および軽鎖を含む抗体であって、前記重鎖および前記軽鎖が、それぞれ、以下:
(1)配列番号2および49;
(2)配列番号5および49;
(3)配列番号6および49;
(4)配列番号2および50;
(5)配列番号6および50;
(6)配列番号7および49;
(7)配列番号8および49;
(8)配列番号9および49;
(9)配列番号10および49;
(10)配列番号11および49;
(11)配列番号12および49;
(12)配列番号13および49;
(13)配列番号14および49;
(14)配列番号15および49;
(15)配列番号16および49;
(16)配列番号17および49;
(17)配列番号18および49;
(18)配列番号19および49;
(19)配列番号20および49;
(20)配列番号21および49;
(21)配列番号22および49;
(22)配列番号23および49;
(23)配列番号24および49;
(24)配列番号25および49;
(25)配列番号26および49;
(26)配列番号27および49;
(27)配列番号28および49;
(28)配列番号29および49;
(29)配列番号30および49;
(30)配列番号2および51;
(31)配列番号2および52;
(32)配列番号2および53;
(33)配列番号2および54;
(34)配列番号2および55;
(35)配列番号2および56;
(36)配列番号2および57;
(37)配列番号2および58;
(38)配列番号2および59;
(39)配列番号2および60;
(40)配列番号2および61;
(41)配列番号2および62;
(42)配列番号2および63;
(43)配列番号2および64;
(44)配列番号2および65;
(45)配列番号2および66;
(46)配列番号2および67;
(47)配列番号2および68;
(48)配列番号2および69;
(49)配列番号2および70;
(50)配列番号2および71;
(51)配列番号2および72;
(52)配列番号2および73;
(53)配列番号2および74;
(54)配列番号2および75;
(55)配列番号2および76;
(56)配列番号2および77;
(57)配列番号2および78;
(58)配列番号31および63;
(59)配列番号32および63;
(60)配列番号33および63;
(61)配列番号31および65;
(62)配列番号32および65;
(63)配列番号33および65;
(64)配列番号34および49;
(65)配列番号35および49;
(66)配列番号36および49;
(67)配列番号37および49;
(68)配列番号38および49;
(69)配列番号39および49;
(70)配列番号2および79;
(71)配列番号34および79;
(72)配列番号35および79;
(73)配列番号36および79;
(74)配列番号37および79;
(75)配列番号38および79;
(76)配列番号39および79;
(77)配列番号2および80;
(78)配列番号34および80;
(79)配列番号35および80;
(80)配列番号36および80;
(81)配列番号37および80;
(82)配列番号38および80;
(83)配列番号39および80;
(84)配列番号2および81;
(85)配列番号34および81;
(86)配列番号35および81;
(87)配列番号36および81;
(88)配列番号37および81;
(89)配列番号38および81;
(90)配列番号39および81;
(91)配列番号2および82;
(92)配列番号34および82;
(93)配列番号35および82;
(94)配列番号36および82;
(95)配列番号37および82;
(96)配列番号38および82;
(97)配列番号39および82;
(98)配列番号2および83;
(99)配列番号34および83;
(100)配列番号35および83;
(101)配列番号36および83;
(102)配列番号37および83;
(103)配列番号38および83;
(104)配列番号39および83;
(105)配列番号2および84;
(106)配列番号34および84;
(107)配列番号35および84;
(108)配列番号36および84;
(109)配列番号37および84;
(110)配列番号38および84
(111)配列番号39および84;
(112)配列番号2および85;
(113)配列番号2および86;
(114)配列番号2および87;
(115)配列番号2および88;
(116)配列番号2および89;
(117)配列番号2および90;
(118)配列番号2および91;
(119)配列番号2および92;
(120)配列番号2および93;
(121)配列番号2および94;
(122)配列番号2および95;
(123)配列番号2および96;
(124)配列番号2および97;
(125)配列番号40および98;
(126)配列番号12および99;
(127)配列番号2および100;
(128)配列番号41および49;
(129)配列番号42および101;
(130)配列番号42および102;
(131)配列番号2および103;
(132)配列番号2および104;
(133)配列番号2および105;
(134)配列番号2および106;
(135)配列番号2および107;
(136)配列番号43および49;
(137)配列番号44および49;
(138)配列番号45および49;
(139)配列番号46および49;
(140)配列番号47および53;
(141)配列番号47および108;
(142)配列番号2および109;
(143)配列番号47および110;
(144)配列番号2および111;
(145)配列番号47および112;
(146)配列番号47および113;
(147)配列番号47および114;
(148)配列番号2および115;
(149)配列番号47および116;
(150)配列番号2および117;
(151)配列番号47および118;
(152)配列番号47および119;
(153)配列番号47および120;
(154)配列番号2および121;
(155)配列番号47および122;
(156)配列番号2および123;
(157)配列番号47および124;
(158)配列番号47および125;
(159)配列番号47および126;
(160)配列番号2および127;
(161)配列番号47および128;
(162)配列番号2および129;
(163)配列番号47および130;
(164)配列番号2および131;
(165)配列番号2および132;
(166)配列番号2および133;
(167)配列番号2および134;
(168)配列番号42および135;
(169)配列番号42および136;
(170)配列番号517および101;
(171)配列番号518および101;
(172)配列番号2および531;
(173)配列番号517および531;
(174)配列番号518および531;
(175)配列番号2および532;
(176)配列番号517および532;
(177)配列番号518および532;
(178)配列番号2および533;
(179)配列番号2および534;
(180)配列番号517および534;
(181)配列番号518および534;
(182)配列番号2および535;
(183)配列番号2および536;
(184)配列番号517および536;
(185)配列番号518および536;
(186)配列番号2および537;
(187)配列番号2および538;
(188)配列番号517および538;
(189)配列番号518および538;
(190)配列番号2および539;
(191)配列番号2および540;
(192)配列番号517および540;
(193)配列番号518および540;
(194)配列番号2および541;
(195)配列番号517および541;
(196)配列番号518および541;
(197)配列番号2および542;
(198)配列番号517および542;
(199)配列番号518および542;
(200)配列番号2および543;
(201)配列番号517および543;
(202)配列番号518および543;
(203)配列番号2および544;
(204)配列番号2および545;
(205)配列番号517および545;
(206)配列番号518および545;
(207)配列番号2および102;
(208)配列番号517および102;
(209)配列番号518および102;
(210)配列番号2および546;
(211)配列番号517および546;
(212)配列番号518および546;
(213)配列番号2および547;
(214)配列番号517および547;
(215)配列番号518および547;
(216)配列番号2および548;
(217)配列番号517および548;
(218)配列番号518および548;
(219)配列番号2および549;
(220)配列番号2および550;
(221)配列番号517および550;
(222)配列番号518および550;
(223)配列番号2および551;
(224)配列番号2および552;
(225)配列番号517および552;
(226)配列番号518および552;
(227)配列番号2および553;
(228)配列番号2および554;
(229)配列番号2および555;
(230)配列番号2および556;
(231)配列番号2および557;
(232)配列番号2および558;
(233)配列番号2および559;
(234)配列番号2および560;
(235)配列番号2および561;
(236)配列番号2および562;
(237)配列番号2および563;
(238)配列番号2および564;
(239)配列番号2および565;
(240)配列番号2および566;
(241)配列番号519および49;
(242)配列番号520および49;
(243)配列番号521および49;
(244)配列番号522および49;
(245)配列番号523および49;
(246)配列番号524および49;
(247)配列番号526および49;
(248)配列番号527および49;
(249)配列番号528および49;
(250)配列番号2および567;
(251)配列番号2および568;
(252)配列番号2および101;
(253)配列番号529および49;
(254)配列番号529および103;
(255)配列番号529および117;または
(256)配列番号530および101
に記載のアミノ酸配列を含む、抗体。
(項目52)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号2および49に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目53)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号2および100に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目54)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号42および101に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目55)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号2および103に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目56)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号2および117に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目57)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号517および101に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目58)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号518および101に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目59)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号2および542に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目60)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号517および542に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目61)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号518および542に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目62)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号2および544に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目63)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号2および567に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目64)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号529および103に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目65)
前記重鎖および軽鎖が、それぞれ配列番号530および101に記載のアミノ酸配列を有する、項目51に記載の抗体。
(項目66)
配列番号1~47および517~530からなる群から選択されるアミノ酸配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一な重鎖(HC)、ならびに配列番号48~136および531~567からなる群から選択されるアミノ酸配列と、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一な軽鎖(LC)を含む、項目1から65のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目67)
前記VL中の、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、またはそれより多くのN-結合型グリコシル化部位が、シアル化されている、項目1から66のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目68)
ヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)エンベロープ糖タンパク質gp120に結合する抗体またはその抗原結合性断片であって、(i)VH相補性決定領域1~3(CDR1~3)を含む重鎖可変領域(VH)および(ii)VL CDR1~3を含む軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VH CDR1~3およびVL CDR1~3は、
(i)それぞれ配列番号159、138、139、140、141、および142;
(ii)それぞれ配列番号137、160、139、140、141、および142;
(iii)それぞれ配列番号137、161、139、140、141、および142;
(iv)それぞれ配列番号137、162、139、140、141、および142;
(v)それぞれ配列番号137、163、139、140、141、および142;
(vi)それぞれ配列番号137、138、164、140、141、および142;
(vii)それぞれ配列番号159、138、164、140、141、および142;
(viii)それぞれ配列番号137、138、139、140、165、および142;
(ix)それぞれ配列番号137、138、139、140、166、および142;
(x)それぞれ配列番号137、138、139、140、167、および142;
(xi)それぞれ配列番号137、138、139、140、168、および142;
(xii)それぞれ配列番号137、138、154、140、141、および142;または
(xiii)それぞれ配列番号137、138、139、140、141、および142
に記載の配列を有し、前記VL中の、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、またはそれより多くのN-結合型グリコシル化部位が、シアル化されている、抗体またはその抗原結合性断片。
(項目69)
Kabatの番号付けに従ってVLアミノ酸の72位におけるアスパラギン(N72)が、シアル化されている、項目67から68のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目70)
前記VL中のシアル化されたN-結合型グリコシル化部位が、1から5個のシアル酸残基、例えば、1から4個のシアル酸残基、例えば、1から3個のシアル酸残基、例えば、1から2個のシアル酸残基を含む、項目67から69のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合性断片。
(項目71)
前記VLが、N-アセチルノイラミン酸(NANA)でシアル化されている、項目67から70のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目72)
前記シアル酸残基が、2分岐構造において存在する、項目67から71のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目73)
前記シアル酸残基が、複雑なN-結合型グリカン構造において存在する、項目67から72のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目74)
前記シアル酸残基が、ハイブリッドN-結合型グリカン構造において存在する、項目67から72のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目75)
前記グリカンが、末端でシアル化されている、項目67から74のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目76)
gp120に結合する第1の抗原結合性アームであって、
i.VH CDR1~3およびVL CDR1~3;または
ii.項目1から75のいずれか一項に記載のVHおよびVL
を含む、第1の抗原結合性アームと;
第2の抗原に結合する第2の抗原結合性アームと
を含む二特異性抗体。
(項目77)
前記第2の抗原が、CD3、FcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)、FcγRIII(CD16);CD89、CCR5、CD4、gp41、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR3DL1)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR3DL1)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール1(KIR2DL1)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール2(KIR2DL2)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメインおよび長い細胞質内テール3(KIR2DL3)、キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1)、キラー細胞レクチン様受容体C2(KLRC2)、キラー細胞レクチン様受容体C3(KLRC3)、キラー細胞レクチン様受容体C4(KLRC4)、キラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1)、キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1)、天然細胞傷害誘発受容体3(NCR3またはNKp30)、天然細胞傷害誘発受容体2(NCR2またはNK-p44)、天然細胞傷害誘発受容体1(NCR1またはNK-p46)、CD226(DNAM-1)、細胞傷害性および調節性T細胞分子(CRTAMまたはCD355)、シグナル伝達リンパ球活性化分子ファミリーメンバー1(SLAMF1)、CD48(SLAMF2)、リンパ球抗原9(LY9またはSLAMF3)、CD244(2B4またはSLAMF4)、CD84(SLAMF5)、SLAMファミリーメンバー6(SLAMF6またはNTB-A)、SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7またはCRACC)、CD27(TNFRSF7)、セマフォリン4D(SEMA4DまたはCD100)、およびCD160(NK1)、ならびにgp120の第2のエピトープからなる群から選択される、項目76に記載の二特異性抗体。
(項目78)
項目1から77のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合性断片、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
(項目79)
HIV感染を処置するための第2の薬剤をさらに含む、項目78に記載の医薬組成物。
(項目80)
toll様受容体(TLR)アゴニストをさらに含む、項目78から79のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目81)
前記TLRアゴニストが、TLR2アゴニスト、TLR3アゴニスト、TLR7アゴニスト、TLR8アゴニストまたはTLR9アゴニストである、項目78から80のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目82)
TLR7アゴニストをさらに含む、項目78から80のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目83)
前記TLR7アゴニストが、ベサトリモド、イミキモド、およびレシキモドからなる群から選択される、項目82に記載の医薬組成物。
(項目84)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する抗体またはその抗原結合性断片をさらに含む、項目78に記載の医薬組成物。
(項目85)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する第2の抗体またはその抗原結合性断片をさらに含み、前記第2の抗体またはその抗原結合性断片は、gp120への結合に関して、項目1から70のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合性断片と競合しない、項目78から84のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目86)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、HIVに対する広域中和抗体(bNAb)のVHおよびVL可変ドメインと競合するかまたはそれを含む、項目85に記載の医薬組成物。
(項目87)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、
i.第3の可変ループ(V3)および/もしくはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチ;
ii.第2の可変ループ(V2)および/もしくはEnv三量体の先端;
iii.gp120/gp41界面;または
iv.gp120のサイレント面
からなる群から選択されるgp120のエピトープまたは領域に結合する、項目85から86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目88)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記第3の可変ループ(V3)および/またはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチにおけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、GS-9722、PGT-121、PGT-122、PGT-123、PGT-124、PGT-125、PGT-126、PGT-128、PGT-130、PGT-133、PGT-134、PGT-135、PGT-136、PGT-137、PGT-138、PGT-139、10-1074、VRC24、2G12、BG18、354BG8、354BG18、354BG42、354BG33、354BG129、354BG188、354BG411、354BG426、DH270.1、DH270.6、PGDM12、VRC41.01、PGDM21、PCDN-33A、BF520.1およびVRC29.03からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目85から87のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目89)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記第2の可変ループ(V2)および/またはEnv三量体の先端におけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、PG9、PG16、PGC14、PGG14、PGT-142、PGT-143、PGT-144、PGT-145、CH01、CH59、PGDM1400、CAP256、CAP256-VRC26.08、CAP256-VRC26.09、CAP256-VRC26.25、PCT64-24EおよびVRC38.01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目85から87のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目90)
前記第2の抗体または抗原結合性断片が、前記gp120/gp41界面におけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、PGT-151、CAP248-2B、35O22、8ANC195、ACS202、VRC34およびVRC34.01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目85から87のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目91)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記gp120サイレント面のエピトープまたは領域に結合し、VRC-PG05およびSF12からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目85から87のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目92)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、膜近位領域(MPER)におけるgp41のエピトープまたは領域に結合する、項目85から86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目93)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記膜近位領域(MPER)におけるgp41のエピトープまたは領域に結合し、10E8、10E8v4、10E8-5R-100cF、4E10、DH511.11P、2F5、7b2、およびLN01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目92に記載の医薬組成物。
(項目94)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、gp41融合ペプチドのエピトープまたは領域に結合し、VRC34およびACS202からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目85から86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目95)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、PGT121.60またはPGT121.66のVHおよびVLを含む、項目84に記載の医薬組成物。
(項目96)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記抗体またはその抗原結合性断片が、配列番号454内のVHおよび配列番号455内のVLを含む、項目84に記載の医薬組成物。
(項目97)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記抗体またはその抗原結合性断片が、配列番号454内のVHおよび配列番号456内のVLを含む、項目84に記載の医薬組成物。
(項目98)
項目1から77のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合性断片をコードする1つまたは複数の核酸。
(項目99)
DNA、cDNAまたはmRNAを含む、項目98に記載の1つまたは複数の核酸。
(項目100)
配列番号181~221および465~478からなる群から選択され、配列番号572~581からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するVHをコードし;配列番号222~311、479~516および569からなる群から選択され、配列番号582~595からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するVLをコードする、項目98から99のいずれか一項に記載の1つまたは複数の核酸。
(項目101)
配列番号1~47および517~530からなる群から選択され、配列番号596~605からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するHCをコードし;配列番号48~136および531~567からなる群から選択され、配列番号606~619からなる群から選択される核酸配列に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するLCをコードする、項目98から99のいずれか一項に記載の1つまたは複数の核酸。
(項目102)
調節配列に作動可能に連結した項目98から101のいずれか一項に記載の1つまたは複数の核酸を含む1つまたは複数の発現ベクター。
(項目103)
プラスミドベクターまたはウイルスベクターを含む、項目102に記載の1つまたは複数の発現ベクター。
(項目104)
項目98から101のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の核酸、または項目102から103のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の発現ベクター、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
(項目105)
項目98から101のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の核酸、または項目102から103のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の発現ベクターを含む脂質ナノ粒子(LNP)。
(項目106)
項目50に記載の抗原結合性断片を含むキメラ抗原受容体(CAR)。
(項目107)
項目106に記載のCARを含むCAR T細胞。
(項目108)
項目98から101のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の核酸、または項目102から103のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の発現ベクターを含む、宿主細胞または細胞の集団。
(項目109)
真核細胞を含む、項目108に記載の宿主細胞または細胞の集団。
(項目110)
哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞または酵母細胞を含む、項目108から109のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目111)
前記哺乳動物細胞が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である、項目108から110のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目112)
前記哺乳動物細胞が、ヒト細胞である、項目108から110のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目113)
前記細胞が、ヒト胎児腎臓細胞またはヒトB細胞である、項目112に記載の細胞または細胞の集団。
(項目114)
前記細胞が、発現された抗体または抗原結合性断片の前記可変ドメイン(Fv)中のN-結合型グリコシル化部位を優勢にシアル化する、項目108から113のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目115)
発現された抗体または抗原結合性断片の前記可変ドメイン(Fv)中の、少なくとも50%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、またはそれより多くのN-結合型グリコシル化部位が、シアル化されている、項目114に記載の細胞または細胞の集団。
(項目116)
前記VL中の、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、またはそれより多くのN-結合型グリコシル化部位が、シアル化されている、項目114から115のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目117)
Kabatの番号付けに従ってVLアミノ酸の72位におけるアスパラギン(N72)が、シアル化されている、項目114から116のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目118)
前記VL中のシアル化されたN-結合型グリコシル化部位が、1から5個のシアル酸残基、例えば、1から4個のシアル酸残基、例えば、1から3個のシアル酸残基、例えば、1から2個のシアル酸残基を含む、項目114から117のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目119)
前記VLが、N-アセチルノイラミン酸(NANA)でシアル化されている、項目114から118のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目120)
前記シアル酸残基が、2分岐構造において存在する、項目114から119のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目121)
前記シアル酸残基が、複雑なN-結合型グリカン構造において存在する、項目114から120のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目122)
前記シアル酸残基が、ハイブリッドN-結合型グリカン構造において存在する、項目114から121のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目123)
前記グリカンが、末端でシアル化されている、項目114から122のいずれか一項に記載の細胞または細胞の集団。
(項目124)
抗体またはその抗原結合性断片を生産する方法であって、
項目108から123のいずれか一項に記載の宿主細胞を細胞培養中で培養すること;および
前記細胞培養から前記抗体または抗原結合性断片を単離すること
を含む、方法。
(項目125)
前記抗体または抗原結合性断片を、ヒト対象への投与に好適な滅菌医薬組成物に製剤化することをさらに含む、項目124に記載の方法。
(項目126)
それを必要とするヒト対象においてHIVを処置または防止する方法であって、有効量の項目1から77のいずれか一項に記載の抗体もしくはその抗原結合性断片、または項目78から97のいずれか一項に記載の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
(項目127)
HIV感染を処置するための第2の薬剤を前記対象に投与することをさらに含む、項目126に記載の方法。
(項目128)
toll様受容体(TLR)アゴニストを前記対象に投与することをさらに含む、項目126から127のいずれか一項に記載の方法。
(項目129)
前記TLRアゴニストが、TLR2アゴニスト、TLR3アゴニスト、TLR7アゴニスト、TLR8アゴニストまたはTLR9アゴニストである、項目126から128のいずれか一項に記載の方法。
(項目130)
TLR7アゴニストを前記対象に投与することをさらに含む、項目127から129のいずれか一項に記載の方法。
(項目131)
前記TLR7アゴニストが、ベサトリモド、イミキモド、およびレシキモドからなる群から選択される、項目130に記載の方法。
(項目132)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する抗体またはその抗原結合性断片を前記ヒト対象に投与することをさらに含む、項目126から131のいずれか一項に記載の方法。
(項目133)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する有効量の第2の抗体またはその抗原結合性断片を前記ヒト対象に投与することをさらに含み、前記第2の抗体またはその抗原結合性断片は、gp120への結合に関して、項目1から70のいずれか一項に記載の抗体または抗原結合性断片と競合しない、項目127から132のいずれか一項に記載の方法。
(項目134)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、HIVに対する広域中和抗体(bNAb)のVHおよびVL可変ドメインと競合するかまたはそれを含む、項目133に記載の方法。
(項目135)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、
i.第3の可変ループ(V3)および/もしくはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチ;
ii.第2の可変ループ(V2)および/もしくはEnv三量体の先端;
iii.gp120/gp41界面;または
iv.gp120のサイレント面
からなる群から選択されるgp120のエピトープまたは領域に結合する、項目133から134のいずれか一項に記載の方法。
(項目136)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記第3の可変ループ(V3)および/またはN332オリゴマンノースグリカンを含む高マンノースパッチにおけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、GS-9722、PGT-121、PGT-122、PGT-123、PGT-124、PGT-125、PGT-126、PGT-128、PGT-130、PGT-133、PGT-134、PGT-135、PGT-136、PGT-137、PGT-138、PGT-139、10-1074、VRC24、2G12、BG18、354BG8、354BG18、354BG42、354BG33、354BG129、354BG188、354BG411、354BG426、DH270.1、DH270.6、PGDM12、VRC41.01、PGDM21、PCDN-33A、BF520.1およびVRC29.03からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目133から135のいずれか一項に記載の方法。
(項目137)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記第2の可変ループ(V2)および/またはEnv三量体の先端におけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、PG9、PG16、PGC14、PGG14、PGT-142、PGT-143、PGT-144、PGT-145、CH01、CH59、PGDM1400、CAP256、CAP256-VRC26.08、CAP256-VRC26.09、CAP256-VRC26.25、PCT64-24EおよびVRC38.01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目133から135のいずれか一項に記載の方法。
(項目138)
前記第2の抗体、抗原結合性断片が、前記gp120/gp41界面におけるgp120のエピトープまたは領域に結合し、PGT-151、CAP248-2B、35O22、8ANC195、ACS202、VRC34およびVRC34.01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目133から135のいずれか一項に記載の方法。
(項目139)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記gp120サイレント面のエピトープまたは領域に結合し、VRC-PG05およびSF12からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目133から135のいずれか一項に記載の方法。
(項目140)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、膜近位領域(MPER)におけるgp41のエピトープまたは領域に結合する、項目133から135のいずれか一項に記載の方法。
(項目141)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、前記膜近位領域(MPER)におけるgp41のエピトープまたは領域に結合し、10E8、10E8v4、10E8-5R-100cF、4E10、DH511.11P、2F5、7b2、およびLN01からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目133から134のいずれか一項に記載の方法。
(項目142)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記第2の抗体またはその抗原結合性断片が、gp41融合ペプチドのエピトープまたは領域に結合し、VRC34およびACS202からなる群から選択される抗体由来のVHおよびVL領域と競合するかまたはそれを含む、項目133から134のいずれか一項に記載の方法。
(項目143)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記抗体またはその抗原結合性断片が、PGT121.60またはPGT121.66のVHおよびVLを含む、項目132に記載の方法。
(項目144)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記抗体またはその抗原結合性断片が、配列番号454内のVHおよび配列番号455内のVLを含む、項目132に記載の方法。
(項目145)
HIVと結合する、それを阻害する、および/または中和する前記抗体またはその抗原結合性断片が、配列番号454内のVHおよび配列番号456内のVLを含む、項目132に記載の方法。
(項目146)
抗HIVワクチンを前記ヒト対象に投与することをさらに含む、項目126から145のいずれか一項に記載の方法。
(項目147)
前記抗HIVワクチンが、ウイルス性ワクチンを含む、項目146に記載の方法。
(項目148)
前記ウイルス性ワクチンが、アレナウイルス、アデノウイルス、ポックスウイルス、およびラブドウイルスからなる群から選択されるウイルス由来である、項目146から147のいずれか一項に記載の方法。
(項目149)
それを必要とするヒト対象においてHIVを阻害する方法であって、有効量の項目1から77のいずれか一項に記載の抗体もしくはその抗原結合性断片、または項目78から97のいずれか一項に記載の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、方法。