各実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて、本発明の一態様とすることができる。また、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、互いに構成例を適宜組み合わせることが可能である。
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)と、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)との少なくとも一つの内容に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことができる。
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)と、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)との少なくとも一つの図に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。
本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものである。従って、構成要素の数を限定するものではない。また、構成要素の順序を限定するものではない。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素が、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において「第2」に言及された構成要素とすることもありうる。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素を、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲において省略することもありうる。
実施の形態について図面を参照しながら説明している。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態の発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
また、本明細書等において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている。構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化する。そのため、配置を示す語句は、明細書で説明した記載に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、「上」や「下」の用語は、構成要素の位置関係が直上又は直下で、かつ、直接接していることを限定するものではない。例えば、「絶縁層A上の電極B」の表現であれば、絶縁層Aの上に電極Bが直接接して形成されている必要はなく、絶縁層Aと電極Bとの間に他の構成要素を含むものを除外しない。
また、本明細書等において、ブロック図では、構成要素を機能毎に分類し、互いに独立したブロックとして示している。しかしながら実際の回路等においては、構成要素を機能毎に切り分けることが難しく、一つの回路に複数の機能が係わる場合や、複数の回路にわたって一つの機能が関わる場合があり得る。そのため、ブロック図のブロックは、明細書で説明した構成要素に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、説明の便宜上任意の大きさに示したものである。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は明確性を期すために模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
また、図面において、斜視図などにおいて、図面の明確性を期すために、一部の構成要素の記載を省略している場合がある。
また、図面において、同一の要素又は同様な機能を有する要素、同一の材質の要素、あるいは同時に形成される要素等には同一の符号を付す場合があり、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本明細書等において、トランジスタの接続関係を説明する際、ソースとドレインとの一方を、「ソース又はドレインの一方」(又は第1電極、又は第1端子)と表記し、ソースとドレインとの他方を「ソース又はドレインの他方」(又は第2電極、又は第2端子)と表記している。これは、トランジスタのソースとドレインは、トランジスタの構造又は動作条件等によって変わるためである。なおトランジスタのソースとドレインの呼称については、ソース(ドレイン)端子や、ソース(ドレイン)電極等、状況に応じて適切に言い換えることができる。また、本明細書等では、ゲート以外の2つの端子を第1端子、第2端子と呼ぶ場合や、第3端子、第4端子と呼ぶ場合がある。
本明細書等において、特に断らない限り、トランジスタは、ゲート、ソース、及びドレインと呼ばれる3つの端子を有する。ゲートは、トランジスタの導通状態を制御する制御端子として機能する端子である。ソース又はドレインとして機能する2つの入出力端子は、トランジスタの型及び各端子に与えられる電位の高低によって、一方がソースとなり他方がドレインとなる。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。また、本明細書等では、ゲート以外の2つの端子を第1端子、第2端子と呼ぶ場合や、第3端子、第4端子と呼ぶ場合がある。
また、本明細書等において「電極」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」の用語は、複数の「電極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
また、本明細書等において、電圧と電位は、適宜言い換えることができる。電圧は、基準となる電位からの電位差のことであり、例えば基準となる電位をグラウンド電位(接地電位)とすると、電圧を電位に言い換えることができる。グラウンド電位は必ずしも0Vを意味するとは限らない。なお電位は相対的なものであり、基準となる電位によっては、配線等に与える電位を変化させる場合がある。
なお本明細書等において、「膜」、「層」などの語句は、場合によっては、又は、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。又は、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。又は、場合によっては、又は、状況に応じて、「膜」、「層」などの語句を使わずに、別の用語に入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」又は「導電膜」という用語を、「導電体」という用語に変更することが可能な場合がある。又は、例えば、「絶縁層」「絶縁膜」という用語を、「絶縁体」という用語に変更することが可能な場合がある。
なお本明細書等において、「配線」、「信号線」、「電源線」などの用語は、場合によっては、又は、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「配線」という用語を、「信号線」という用語に変更することが可能な場合がある。また、例えば、「配線」という用語を、「電源線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で、「信号線」「電源線」などの用語を、「配線」という用語に変更することが可能な場合がある。「電源線」などの用語は、「信号線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で「信号線」などの用語は、「電源線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、配線に印加されている「電位」という用語を、場合によっては、又は、状況に応じて、「信号」などという用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で、「信号」などの用語は、「電位」という用語に変更することが可能な場合がある。
また、本明細書において、「電子機器」とは、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット端末、電子書籍端末、ウェアラブル端末、AV機器(AV:Audio Visual)、電化製品、住宅設備機器、業務用設備機器、デジタルサイネージ、自動車、又は、システムを有する電気製品などをいう場合がある。また、「電子部品」、又は「モジュール」とは、電子機器が有するプロセッサ、記憶装置、センサ、バッテリ、表示装置、発光装置、インターフェース機器、RFタグ(RF:Radio Frequency)、受信装置、送信装置などをいう場合がある。また、「半導体装置」とは、半導体素子を用いた装置、又は、電子部品又はモジュールが有する、半導体素子を適用した駆動回路、制御回路、論理回路、信号生成回路、信号変換回路、電位レベル変換回路、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路、記憶回路、メモリセル、表示回路、表示画素などをいう場合がある。
また、本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの活性層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、及びスイッチング作用の少なくとも1つを有するトランジスタのチャネル形成領域を構成し得る場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)、略してOSと呼ぶことができる。また、OS FETと記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
本明細書において、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子を有する素子である。そして、ドレイン(ドレイン端子、ドレイン領域又はドレイン電極)とソース(ソース端子、ソース領域又はソース電極)の間にチャネル形成領域を有しており、ソース−ドレイン間を介して電流を流すことができるものである。なお、本明細書等において、チャネル形成領域とは、電流が主として流れる領域をいう。
また、ソースやドレインの機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
本明細書等において、スイッチとは、導通状態(オン状態)、又は、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有するものをいう。又は、スイッチとは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有するものをいう。
一例としては、電気的スイッチ又は機械的なスイッチなどを用いることができる。つまり、スイッチは、電流を制御できるものであればよく、特定のものに限定されない。
電気的なスイッチの一例としては、トランジスタ(例えば、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semiconductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、又はこれらを組み合わせた論理回路などがある。
なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、トランジスタの「導通状態」とは、トランジスタのソース電極とドレイン電極が電気的に短絡されているとみなせる状態をいう。また、トランジスタの「非導通状態」とは、トランジスタのソース電極とドレイン電極が電気的に遮断されているとみなせる状態をいう。なおトランジスタを単なるスイッチとして動作させる場合には、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。
機械的なスイッチの一例としては、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチがある。そのスイッチは、機械的に動かすことが可能な電極を有し、その電極が動くことによって、導通と非導通とを制御して動作する。
本明細書等において、XとYとが接続されている、と記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とを含むものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図又は文章に示された接続関係に限定されず、図又は文章に示された接続関係以外のものも含むものとする。
ここで使用するX、Yなどは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、又は、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅又は電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
なお、例えば、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1を介して(又は介さず)、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2を介して(又は介さず)、Yと電気的に接続されている場合や、トランジスタのソース(又は第1の端子など)が、Z1の一部と直接的に接続され、Z1の別の一部がXと直接的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)が、Z2の一部と直接的に接続され、Z2の別の一部がYと直接的に接続されている場合では、以下のように表現することが出来る。
例えば、「XとYとトランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yの順序で電気的に接続されている。」と表現することができる。又は、「トランジスタのソース(又は第1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている」と表現することができる。又は、「Xは、トランジスタのソース(又は第1の端子など)とドレイン(又は第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(又は第1の端子など)、トランジスタのドレイン(又は第2の端子など)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トランジスタのソース(又は第1の端子など)と、ドレイン(又は第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X、Y、Z1、Z2は、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体装置である積和演算処理回路について説明する。なお、該積和演算処理回路は、複数の第1アナログデータと複数の第2アナログデータと、の積和を行う回路である。
<構成例>
図1に本発明の一態様の半導体装置の一例を示す。図1は、積和演算処理回路のブロック図を示しており、半導体装置100は、オフセット回路110と、メモリセルアレイ120と、を有する。
オフセット回路110は、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n](nは1以上の整数である。)と、参照列出力回路Crefと、を有する。
メモリセルアレイ120は、列方向にm個(mは1以上の整数である。)、行方向にn個、合計m×n個のメモリセルAMと、列方向にm個のメモリセルAMrefと、を有する。メモリセルAMと、メモリセルAMrefと、は、メモリセルアレイ120において、m×(n+1)のマトリクス状に設けられている。特に、図1のメモリセルアレイ120では、i行目j列目に位置するメモリセルAMを、メモリセルAM[i,j](iは1以上m以下の整数であり、jは1以上n以下の整数である。)と表記し、i行目に位置するメモリセルAMrefを、メモリセルAMref[i]と表記する。
なお、メモリセルAMは、第1アナログデータに応じた電位を保持し、メモリセルAMrefは、所定の電位を保持する。なお、この所定の電位は、積和演算処理に必要な電位であり、本明細書では、この電位に対応するデータを参照アナログデータという場合がある。
メモリセルアレイ120は、出力端子SPT[1]乃至出力端子SPT[n]を有する。
列出力回路OUT[j]は、出力端子OT[j]を有し、参照列出力回路Crefは、出力端子OTrefを有する。
配線ORPは、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]に電気的に接続され、配線OSPは、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]に電気的に接続されている。配線ORP及び配線OSPは、オフセット回路110に制御信号を供給するための配線である。
メモリセルアレイ120の出力端子SPT[j]は、配線B[j]と電気的に接続されている。
列出力回路OUT[j]の出力端子OT[j]は、配線B[j]と電気的に接続されている。
参照列出力回路Crefの出力端子OTrefは、配線Brefと電気的に接続されている。
メモリセルAM[i,j]は、配線RW[i]と、配線WW[i]と、配線WD[j]と、配線B[j]と、配線VRと、に電気的に接続されている。
メモリセルAMref[i]は、配線RW[i]と、配線WW[i]と、配線WDrefと、配線Brefと、配線VRと、に電気的に接続されている。
配線WW[i]は、メモリセルAM[i,1]乃至メモリセルAM[i,n]、及びメモリセルAMref[i]に選択信号を供給するための配線として機能し、配線RW[i]は、メモリセルAM[i,1]乃至メモリセルAM[i,n]、及びメモリセルAMref[i]に基準電位、又は第2アナログデータに応じた電位のどちらかを与える配線として機能する。配線WD[j]は、j列目のメモリセルAMに書き込むデータを供給する配線として機能し、配線VRは、メモリセルAM又はメモリセルAMrefからデータを読み出す際に、メモリセルAM又はメモリセルAMrefに所定の電位を与えるための配線として機能する。
配線B[j]は、列出力回路OUT[j]からメモリセルアレイ120のj列目に有するメモリセルAMに信号を供給する配線として機能する。
配線Brefは、参照列出力回路CrefからメモリセルAMref[1]乃至メモリセルAMref[m]のそれぞれに信号を供給する配線として機能する。
なお、図1に示す半導体装置100は、オフセット回路110、メモリセルアレイ120、列出力回路OUT[1]、列出力回路OUT[j]、列出力回路OUT[n]、参照列出力回路Cref、出力端子OT[1]、出力端子OT[j]、出力端子OT[n]、出力端子OTref、出力端子SPT[1]、出力端子SPT[j]、出力端子SPT[n]、メモリセルAM[1,1]、メモリセルAM[i,1]、メモリセルAM[m,1]、メモリセルAM[1,j]、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[m,j]、メモリセルAM[1,n]、メモリセルAM[i,n]、メモリセルAM[m,n]、メモリセルAMref[1]、メモリセルAMref[i]、メモリセルAMref[m]、配線OSP、配線ORP、配線B[1]、配線B[j]、配線B[n]、配線Bref、配線WD[1]、配線WD[j]、配線WD[n]、配線WDref、配線VR、配線RW[1]、配線RW[i]、配線RW[m]、配線WW[1]、配線WW[i]、配線WW[m]のみ図示しており、それ以外の回路、配線、素子、及びそれらの符号については省略している。
本発明の一態様の構成は、図1の半導体装置100の構成に限定されない。状況に応じて、場合によって、又は、必要に応じて、半導体装置100の構成を変更することができる。例えば、半導体装置100の回路構成によっては、配線WD[j]と配線VRと、をまとめて1本の配線として共有する構成であってもよい。また、半導体装置100の回路構成によっては、配線ORPと配線OSPと、をまとめて1本の配線として共有する構成であってもよい。
<<オフセット回路110>>
次に、オフセット回路110に適用できる回路構成の例について説明する。図2に、オフセット回路110の一例として、オフセット回路111を示す。
オフセット回路111は、電源電圧の供給のため、配線VDDL、及び配線VSSLと電気的に接続されている。具体的には、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]は、それぞれ配線VDDL、及び配線VSSLと電気的に接続され、参照列出力回路Crefは、配線VDDLと電気的に接続されている。なお、後述するカレントミラー回路CMも、配線VSSLと電気的に接続されている場合がある。配線VDDLは、高レベル電位を与える配線であり、配線VSSLは、低レベル電位を与える配線である。
以下、列出力回路OUT[j]の内部の回路構成について説明する。列出力回路OUT[j]は、定電流回路CIと、トランジスタTr1乃至トランジスタTr3と、容量素子C1と、配線OL[j]と、を有する。また、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]、及び参照列出力回路Crefは、カレントミラー回路CMを共有している。
定電流回路CIは、端子CT1と、端子CT2と、を有する。端子CT1は、定電流回路CIの入力端子として機能し、端子CT2は、定電流回路CIの出力端子として機能する。また、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]、及び参照列出力回路Crefで共有しているカレントミラー回路CMは、端子CT5[1]乃至端子CT5[n]と、端子CT6[1]乃至端子CT6[n]と、端子CT7と、端子CT8と、を有する。
定電流回路CIは、端子CT1から端子CT2に流れる電流を一定に保つ機能を有する。
列出力回路OUT[j]において、トランジスタTr1の第1端子は、配線OL[j]と電気的に接続され、トランジスタTr1の第2端子は、配線VSSLと電気的に接続され、トランジスタTr1のゲートは、容量素子C1の第1端子と電気的に接続されている。トランジスタTr2の第1端子は、配線OL[j]と電気的に接続され、トランジスタTr2の第2端子は、容量素子C1の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr2のゲートは、配線OSPと電気的に接続されている。トランジスタTr3の第1端子は、容量素子C1の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr3の第2端子は、配線VSSLと電気的に接続され、トランジスタTr3のゲートは、配線ORPと電気的に接続されている。容量素子C1の第2端子は、配線VSSLと電気的に接続されている。
列出力回路OUT[j]において、定電流回路CIの端子CT1は、配線VDDLと電気的に接続され、定電流回路CIの端子CT2は、カレントミラー回路CMの端子CT5[j]と電気的に接続されている。カレントミラー回路CMの端子CT6[j]は、出力端子OT[j]と電気的に接続されている。
なお、配線OL[j]は、カレントミラー回路CMの端子CT5[j]及び端子CT6[j]を介して、定電流回路CIの端子CT2と、出力端子OT[j]と、を電気的に接続する配線である。
次に、参照列出力回路Crefについて説明する。参照列出力回路Crefは、定電流回路CIrefと、配線OLrefと、を有する。また、上述したとおり、参照列出力回路Crefは、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]と、カレントミラー回路CMを共有している。
定電流回路CIrefは、端子CT3と、端子CT4と、を有する。端子CT3は、定電流回路CIrefの入力端子として機能し、端子CT4は、定電流回路CIrefの出力端子として機能する。
定電流回路CIrefは、端子CT3から端子CT4に流れる電流を一定に保つ機能を有する。
参照列出力回路Crefにおいて、定電流回路CIrefの端子CT3は、配線VDDLと電気的に接続され、定電流回路CIrefの端子CT4は、カレントミラー回路CMの端子CT7と電気的に接続されている。カレントミラー回路CMの端子CT8は、出力端子OTrefと電気的に接続されている。
なお、配線OLrefは、カレントミラー回路CMの端子CT7及び端子CT8を介して、定電流回路CIrefの端子CT4と、出力端子OTrefと、を電気的に接続する配線である。
カレントミラー回路CMにおいて、端子CT5[j]は、端子CT6[j]と電気的に接続され、端子CT7は、端子CT8と電気的に接続されている。加えて、端子CT5[j]と端子CT6[j]の間に、配線IL[j]が電気的に接続され、端子CT7と端子CT8の間に、配線ILrefが電気的に接続されている。また、端子CT7と端子CT8の間と配線ILrefとの接続箇所をノードNCMrefとする。カレントミラー回路CMは、ノードNCMrefの電位を参照して、配線ILrefに流れる電流の量と、配線IL[1]乃至配線IL[n]のそれぞれに流れる電流の量を等しくする機能を有する。
なお、図2に示すオフセット回路111は、列出力回路OUT[1]、列出力回路OUT[j]、列出力回路OUT[n]、参照列出力回路Cref、定電流回路CI、定電流回路CIref、カレントミラー回路CM、出力端子OT[1]、出力端子OT[j]、出力端子OT[n]、出力端子OTref、端子CT1、端子CT2、端子CT3、端子CT4、端子CT5[1]、端子CT5[j]、端子CT5[n]、端子CT6[1]、端子CT6[j]、端子CT6[n]、端子CT7、端子CT8、トランジスタTr1、トランジスタTr2、トランジスタTr3、容量素子C1、配線OL[1]、配線OL[j]、配線OL[n]、配線OLref、配線ORP、配線OSP、配線B[1]、配線B[j]、配線B[n]、配線Bref、配線IL[1]、配線IL[j]、配線IL[n]、配線ILref、ノードNCMref、配線VDDL、配線VSSLのみ図示しており、それ以外の回路、配線、素子、及びそれらの符号については省略している。
なお、本発明の一態様の構成は、図2のオフセット回路111の構成に限定されない。状況に応じて、場合によって、又は、必要に応じて、オフセット回路111の構成を変更することができる。
〔定電流回路CI、CIref〕
次に、定電流回路CI、及び定電流回路CIrefの内部の構成例について説明する。
図3に示すオフセット回路112は、図2のオフセット回路111の定電流回路CI、及び定電流回路CIrefの内部の構成の例を示した回路図である。
列出力回路OUT[j]において、定電流回路CIは、トランジスタTr4と、トランジスタTr8と、容量素子C3と、を有する。特に、トランジスタTr4は、第1ゲートと第2ゲートを有する。
なお、本明細書において、トランジスタの第1ゲートとは、フロントゲートとし、第1ゲートはゲートという語句に置き換えて記載する。加えて、トランジスタの第2ゲートとは、バックゲートとし、第2ゲートはバックゲートという語句に置き換えて記載する。
トランジスタTr4の第1端子は、定電流回路CIの端子CT1と電気的に接続され、トランジスタTr4の第2端子は、定電流回路CIの端子CT2と電気的に接続され、トランジスタTr4のゲートは、容量素子C3の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr4のバックゲートは、定電流回路CIの端子CT2と電気的に接続されている。容量素子C3の第2端子は、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続されている。トランジスタTr8の第1端子は、配線FGA[j]と電気的に接続され、トランジスタTr8の第2端子は、容量素子C3の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr8のゲートは、配線FGB[j]と電気的に接続されている。
トランジスタTr4の第2端子と、トランジスタTr4のバックゲートと、は電気的に接続されているため、トランジスタTr4の第2端子と、トランジスタTr4のバックゲートと、は等電位となる。このため、トランジスタTr4の第2端子の電位が上昇すると、トランジスタTr4のバックゲートの電位も上昇するため、トランジスタTr4は、ノーマリーオン状態となる。逆に、トランジスタTr4の第2端子の電位が下降すると、トランジスタTr4のバックゲートの電位も下降するため、トランジスタTr4は、ノーマリーオフ状態となる。つまり、トランジスタTr4の第2端子の電位が変動しても、トランジスタTr4のバックゲートの電位も変動するため、トランジスタTr4の第2端子の電位の変動によるトランジスタTr4の第1端子から第2端子に流れる電流量の変化を少なくすることができる。
配線FGA[j]は、トランジスタTr4のゲートに電位を印加するための配線である。配線FGB[j]は、トランジスタTr8の導通状態、非導通状態の切り替えを行うための配線である。
定電流回路CIを上述の構成にすることによって、トランジスタTr4のゲートの電位を容量素子C3によって保持することができる。具体的には、配線FGB[j]に高レベル電位を印加することで、トランジスタTr8を導通状態とし、配線FGA[j]からトランジスタTr4のゲートに電位を与える。その後、配線FGB[j]に低レベル電位を印加して、トランジスタTr8を非導通状態とすることで、トランジスタTr4のゲートを電気的に浮遊状態にすることができる。
また、トランジスタTr8が非導通状態のとき、トランジスタTr4の第2端子の電位が変動することにより、容量素子C3による容量結合によって、トランジスタTr4のゲートの電位も変動する。なお、トランジスタTr4のゲートの電位の変動量は、容量素子C3の容量値、トランジスタTr4のゲート容量及び寄生容量などで定まる容量結合係数と、トランジスタTr4の第2端子の電位と、によって決まる。
このように、トランジスタTr4の第2端子の電位に応じて、トランジスタTr4のゲートの電位を変化させることにより、トランジスタTr4の第1端子から第2端子に流れる電流量を安定して供給することができる。つまり、トランジスタTr4の第2端子の電位の変動前後において、定電流回路CIの端子CT2から出力される電流量をあまり変化しないようにすることができる。
参照列出力回路Crefにおいて、定電流回路CIrefは、トランジスタTr6と、トランジスタTr9と、容量素子C4と、を有する。特に、トランジスタTr6は第1ゲート(ゲートと記載する。)と第2ゲート(バックゲートと記載する。)を有する。
トランジスタTr6の第1端子は、定電流回路CIrefの端子CT3と電気的に接続され、トランジスタTr6の第2端子は、定電流回路CIrefの端子CT4と電気的に接続され、トランジスタTr6のゲートは、容量素子C4の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr6のバックゲートは、定電流回路CIrefの端子CT4と電気的に接続されている。容量素子C4の第2端子は、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続されている。トランジスタTr9の第1端子は、配線FGArefと電気的に接続され、トランジスタTr9の第2端子は、容量素子C4の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr9のゲートは、配線FGBrefと電気的に接続されている。
定電流回路CIrefの回路構成は、定電流回路CIと同様の回路構成となっている。したがって、定電流回路CIと同様に、トランジスタTr6の第2端子とトランジスタTr6のバックゲートとの電気的接続と、トランジスタTr6のゲートと、トランジスタTr6の第2端子と、の間に有する容量素子C4による容量結合と、によって、定電流回路CIrefの端子CT4から出力する電流量をあまり変化しないようにすることができる。
オフセット回路112の定電流回路CIの構成は、トランジスタTr4のゲート絶縁膜よりもトランジスタTr4のバックゲート絶縁膜が厚く、かつバックゲート側の寄生容量が小さい場合において、好適である。また、同様に、オフセット回路112の定電流回路CIrefの構成は、トランジスタTr6のゲート絶縁膜よりもトランジスタTr6のバックゲート絶縁膜が厚く、かつバックゲート側の寄生容量が小さい場合において、好適である。
なお、後述する実施例1では、回路シミュレータを用いて、定電流回路CI、及び定電流回路CIrefとほぼ同様の電流源回路を構成し、該電流源回路への入力電位に対する出力電流の計算結果について述べている。
なお、図3に示すオフセット回路112は、列出力回路OUT[1]、列出力回路OUT[j]、列出力回路OUT[n]、参照列出力回路Cref、定電流回路CI、定電流回路CIref、カレントミラー回路CM、出力端子OT[1]、出力端子OT[j]、出力端子OT[n]、出力端子OTref、端子CT1、端子CT2、端子CT3、端子CT4、端子CT5[1]、端子CT5[j]、端子CT5[n]、端子CT6[1]、端子CT6[j]、端子CT6[n]、端子CT7、端子CT8、トランジスタTr1、トランジスタTr2、トランジスタTr3、トランジスタTr4、トランジスタTr6、トランジスタTr8、トランジスタTr9、容量素子C1、容量素子C3、容量素子C4、配線OL[1]、配線OL[j]、配線OL[n]、配線OLref、配線ORP、配線OSP、配線B[1]、配線B[j]、配線B[n]、配線Bref、配線FGA[1]、配線FGA[j]、配線FGA[n]、配線FGAref、配線FGB[1]、配線FGB[j]、配線FGB[n]、配線FGBref、配線IL[1]、配線IL[j]、配線IL[n]、配線ILref、ノードNCMref、配線VDDL、配線VSSLのみ図示しており、それ以外の回路、配線、素子、及びそれらの符号については省略している。
なお、本発明の一態様に係る定電流回路CI及び定電流回路CIrefの構成は、図3のオフセット回路112の定電流回路CI及び定電流回路CIrefに限定されない。例えば、定電流回路CI及び定電流回路CIrefの構成を、図4に示すオフセット回路115の定電流回路CI及び定電流回路CIrefの構成としてもよい。
オフセット回路115の定電流回路CI及び定電流回路CIrefは、オフセット回路112の定電流回路CIのトランジスタTr4、及びオフセット回路112の定電流回路CIrefのトランジスタTr6の接続構成を変更した回路となっている。具体的には、オフセット回路115において、トランジスタTr4のバックゲートは、容量素子C3の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr4のゲートは、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続されている。なお、トランジスタTr4の第1端子が、端子CT1と電気的に接続されている点と、トランジスタTr4の第2端子が、端子CT2と電気的に接続されている点と、については、オフセット回路112と同様である。加えて、オフセット回路115において、トランジスタTr6のバックゲートは、容量素子C4の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr6のゲートは、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続されている。なお、トランジスタTr6の第1端子が、端子CT3と電気的に接続されている点と、トランジスタTr6の第2端子が、端子CT4と電気的に接続されている点と、については、オフセット回路112と同様である。
なお、図4において、列出力回路OUT[1]の定電流回路CIのトランジスタTr8の第1端子は、配線BGA[1]と電気的に接続され、トランジスタTr8のゲートは、配線BGB[1]と電気的に接続されている。同様に、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのトランジスタTr8の第1端子は、配線BGA[j]と電気的に接続され、トランジスタTr8のゲートは、配線BGB[j]と電気的に接続されている。更に、同様に、列出力回路OUT[n]の定電流回路CIのトランジスタTr8の第1端子は、配線BGA[n]と電気的に接続され、トランジスタTr8のゲートは、配線BGB[n]と電気的に接続されている。参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのトランジスタTr9の第1端子は、配線BGArefと電気的に接続され、トランジスタTr9のゲートは、配線BGBrefと電気的に接続されている。
オフセット回路115の定電流回路CIの構成は、トランジスタTr4のバックゲート絶縁膜よりもトランジスタTr4のゲート絶縁膜が厚く、かつゲート側の寄生容量が小さい場合において、好適である。また、同様に、オフセット回路115の定電流回路CIrefの構成は、トランジスタTr6のバックゲート絶縁膜よりもトランジスタTr6のゲート絶縁膜が厚く、かつゲート側の寄生容量が小さい場合において、好適である。
また、例えば、定電流回路CI及び定電流回路CIrefの構成を、図5に示すオフセット回路116の定電流回路CI及び定電流回路CIrefの構成としてもよい。
オフセット回路116の定電流回路CI及び定電流回路CIrefの回路構成について説明する。定電流回路CIは、トランジスタTr4と、トランジスタTr81と、トランジスタTr82と、容量素子C31と、容量素子C32と、を有し、定電流回路CIrefは、トランジスタTr6と、トランジスタTr91と、トランジスタTr92と、容量素子C41と、容量素子C42と、を有する。
列出力回路OUT[j]が有する定電流回路CIに着目する。トランジスタTr4の第1端子は、端子CT1と電気的に接続され、トランジスタTr4の第2端子は、端子CT2と電気的に接続され、トランジスタTr4のゲートは、容量素子C31の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr4のバックゲートは、容量素子C32の第1端子と電気的に接続されている。容量素子C31の第2端子は、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続され、容量素子C32の第2端子は、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続されている。トランジスタTr81の第1端子は、配線FG[j]と電気的に接続され、トランジスタTr81の第2端子は、容量素子C31の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr81のゲートは、配線GWと電気的に接続されている。トランジスタTr82の第1端子は、配線BG[j]と電気的に接続され、トランジスタTr82の第2端子は、容量素子C32の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr82のゲートは、配線GWと電気的に接続されている。
参照列出力回路Crefが有する定電流回路CIrefに着目する。トランジスタTr6の第1端子は、端子CT3と電気的に接続され、トランジスタTr6の第2端子は、端子CT4と電気的に接続され、トランジスタTr6のゲートは、容量素子C41の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr6のバックゲートは、容量素子C42の第1端子と電気的に接続されている。容量素子C41の第2端子は、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続され、容量素子C42の第2端子は、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続されている。トランジスタTr91の第1端子は、配線FGrefと電気的に接続され、トランジスタTr91の第2端子は、容量素子C41の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr91のゲートは、配線GWと電気的に接続されている。トランジスタTr92の第1端子は、配線BGrefと電気的に接続され、トランジスタTr92の第2端子は、容量素子C42の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr92のゲートは、配線GWと電気的に接続されている。
配線FG[J]は、トランジスタTr4のゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr4のゲートの電位は、容量素子C31によって保持される。配線BG[J]は、トランジスタTr4のバックゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr4のバックゲートの電位は、容量素子C32によって保持される。配線FGrefは、トランジスタTr6のゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr6のゲートの電位は、容量素子C41によって保持される。配線BGrefは、トランジスタTr6のバックゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr6のバックゲートの電位は、容量素子C42によって保持される。
配線GWは、トランジスタTr81、トランジスタTr82、トランジスタTr91、及びトランジスタTr92の導通状態、非導通状態の切り替えを行うための配線である。配線GWに高レベル電位を印加することによって、トランジスタTr81、トランジスタTr82、トランジスタTr91、及びトランジスタTr92のそれぞれを導通状態にすることができる。このときに、配線FG[1]乃至配線FG[n]、配線BG[1]乃至配線BG[n]にそれぞれ電位を印加することで、それぞれ定電流回路CIが有するトランジスタTr4のゲートとバックゲートに電位を与えることができる。同様に、配線FGref、配線BGrefにそれぞれ電位を与えることで、トランジスタTr6のゲートとバックゲートに電位を与えることができる。それぞれの定電流回路CIが有するトランジスタTr4のゲートとバックゲート、トランジスタTr6のゲートとバックゲートに電位を与えた後は、配線GWに低レベル電位を印加して、トランジスタTr81、トランジスタTr82、トランジスタTr91、及びトランジスタTr92のそれぞれを非導通状態とすればよい。
これにより、それぞれの定電流回路CIが有するトランジスタTr4のゲートとバックゲート、トランジスタTr6のゲートとバックゲートは、電気的に浮遊状態となるので、トランジスタTr4の第2端子の電位の変動に応じて、トランジスタTr4のゲートとバックゲートとのそれぞれの電位が容量結合によって変動し、また、トランジスタTr6の第2端子の電位の変動に応じて、トランジスタTr6のゲートとバックゲートとのそれぞれの電位が容量結合によって変動する。このため、トランジスタTr4の第2端子の電位が変動しても、定電流回路CIの端子CT2から出力する電流量をあまり変化しないようにすることができる。同様に、トランジスタTr6の第2端子の電位が変動しても、定電流回路CIrefの端子CT4から出力する電流量をあまり変化しないようにすることができる。また、オフセット回路116の定電流回路CI及び定電流回路CIrefは、全てのトランジスタTr4のゲートとバックゲート、トランジスタTr6のゲートとバックゲート、に対してそれぞれ独立に電位を与えることができるため、オフセット回路112よりも細かく定電流回路CI及び定電流回路CIrefの動作点を設定することができる。
なお、本発明の一態様に係る定電流回路CI及び定電流回路CIrefの回路構成は、図3乃至図5に示す回路構成に限定されない。場合によって、状況に応じて、又は、必要に応じて、定電流回路CI及び定電流回路CIrefの回路構成を変更してもよい。
例えば、図3乃至図5に示す定電流回路CI及び定電流回路CIrefと異なる回路構成を、図6乃至図8に示す。
図6に示すオフセット回路112Aは、図3乃至図5とは異なる、図2のオフセット回路111の定電流回路CI、及び定電流回路CIrefの内部の構成の例を示した回路図である。
列出力回路OUT[j]において、定電流回路CIは、トランジスタTr4と、ダイオードDI1と、容量素子C3と、を有する。特に、トランジスタTr4は、第1ゲート(ゲートと記載する。)と第2ゲート(バックゲートと記載する。)を有する。
トランジスタTr4の第1端子は、定電流回路CIの端子CT1と電気的に接続され、トランジスタTr4の第2端子は、定電流回路CIの端子CT2と電気的に接続され、トランジスタTr4のゲートは、容量素子C3の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr4のバックゲートは、定電流回路CIの端子CT2と電気的に接続されている。容量素子C3の第2端子は、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続されている。ダイオードDI1の入力端子は、配線FG[j]と電気的に接続され、ダイオードDI1の出力端子は、容量素子C3の第1端子と電気的に接続されている。
配線FG[j]は、トランジスタTr4のゲートに電位を印加するための配線である。
定電流回路CIを上述の構成にすることによって、トランジスタTr4のゲートの電位を容量素子C3によって保持することができる。具体的には、配線FG[j]から、ダイオードDI1を介して、トランジスタTr4のゲートに電位を与えることで、容量素子C3の第1端子に該電位を保持することができる。なお、ダイオードDI1は整流作用を有するため、配線FG[j]を元の電位(容量素子C3の第1端子に保持した電位よりも低い電位)に戻しても、容量素子C3の第1端子から配線FG[j]に電流は流れない。つまり、トランジスタTr4のゲートを電気的に浮遊状態にすることができる。
参照列出力回路Crefにおいて、定電流回路CIrefは、トランジスタTr6と、ダイオードDI2と、容量素子C4と、を有する。特に、トランジスタTr6は、第1ゲート(ゲートと記載する。)と第2ゲート(バックゲートと記載する。)を有する。
トランジスタTr6の第1端子は、定電流回路CIrefの端子CT3と電気的に接続され、トランジスタTr6の第2端子は、定電流回路CIrefの端子CT4と電気的に接続され、トランジスタTr6のゲートは、容量素子C4の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr6のバックゲートは、定電流回路CIrefの端子CT4と電気的に接続されている。容量素子C4の第2端子は、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続されている。ダイオードDI2の入力端子は、配線FGrefと電気的に接続され、ダイオードDI2の出力端子は、容量素子C4の第1端子と電気的に接続されている。
上述の通り、図6に示す定電流回路CI、及び定電流回路CIrefは、図3に示す定電流回路CIのトランジスタTr8をダイオードDI1に置き換え、定電流回路CIrefのトランジスタTr9をダイオードDI2に置き換えた構成となっている。そのため、トランジスタTr4における、第2端子とバックゲートとが電気的に接続されている効果、容量素子C3による容量結合の効果、については、図3の定電流回路CIの説明の記載を参酌し、トランジスタTr6における、第2端子とバックゲートとが電気的に接続されている効果、容量素子C4による容量結合の効果、については、図3の定電流回路CIrefの説明の記載を参酌する。
なお、図6に示すオフセット回路112Aは、列出力回路OUT[1]、列出力回路OUT[j]、列出力回路OUT[n]、参照列出力回路Cref、定電流回路CI、定電流回路CIref、カレントミラー回路CM、出力端子OT[1]、出力端子OT[j]、出力端子OT[n]、出力端子OTref、端子CT1、端子CT2、端子CT3、端子CT4、端子CT5[1]、端子CT5[j]、端子CT5[n]、端子CT6[1]、端子CT6[j]、端子CT6[n]、端子CT7、端子CT8、トランジスタTr1、トランジスタTr2、トランジスタTr3、トランジスタTr6、ダイオードDI1、ダイオードDI2、容量素子C1、容量素子C3、容量素子C4、配線OL[1]、配線OL[j]、配線OL[n]、配線ORP、配線OSP、配線B[1]、配線B[j]、配線B[n]、配線Bref、配線FG[1]、配線FG[j]、配線FG[n]、配線FGref、配線IL[1]、配線IL[j]、配線IL[n]、配線ILref、ノードNCMref、配線VDDL、配線VSSLのみ図示しており、それ以外の回路、配線、素子、及びそれらの符号については省略している。
図7に示すオフセット回路115Aは、図3乃至図6とは異なる、図2のオフセット回路111の定電流回路CI、及び定電流回路CIrefの内部の構成の例を示した回路図である。
オフセット回路115Aの定電流回路CI及び定電流回路CIrefは、オフセット回路112Aの定電流回路CIのトランジスタTr4、及びオフセット回路112Aの定電流回路CIrefのトランジスタTr6の接続構成を変更した回路となっている。具体的には、オフセット回路115Aにおいて、トランジスタTr4のバックゲートは、容量素子C3の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr4のゲートは、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続されている。なお、トランジスタTr4の第1端子が、端子CT1と電気的に接続されている点と、トランジスタTr4の第2端子が、端子CT2と電気的に接続されている点と、については、オフセット回路112Aと同様である。加えて、オフセット回路115Aにおいて、トランジスタTr6のバックゲートは、容量素子C4の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr6のゲートは、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続されている。なお、トランジスタTr6の第1端子が、端子CT3と電気的に接続されている点と、トランジスタTr6の第2端子が、端子CT4と電気的に接続されている点と、については、オフセット回路112Aと同様である。
なお、図7において、列出力回路OUT[1]の定電流回路CIのダイオードDI1の入力端子は、配線BG[1]と電気的に接続され、ダイオードDI1の出力端子は、列出力回路OUT[1]の定電流回路CIのトランジスタTr4のバックゲートと電気的に接続されている。同様に、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのダイオードDI1の入力端子は、配線BG[j]と電気的に接続され、ダイオードDI1の出力端子は、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのトランジスタTr4のバックゲートと電気的に接続されている。更に、同様に、列出力回路OUT[n]の定電流回路CIのダイオードDI1の入力端子は、配線BG[n]と電気的に接続され、ダイオードDI1の出力端子は、列出力回路OUT[n]の定電流回路CIのトランジスタTr4のバックゲートと電気的に接続されている。参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのダイオードDI2の入力端子は、配線BGrefと電気的に接続され、ダイオードDI2の出力端子は、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのトランジスタTr6のバックゲートと電気的に接続されている。
上述の通り、図7に示す定電流回路CI、及び定電流回路CIrefは、図4に示す定電流回路CIのトランジスタTr8をダイオードDI1に置き換え、定電流回路CIrefのトランジスタTr9をダイオードDI2に置き換えた構成となっている。そのため、トランジスタTr4における、第2端子とゲートとが電気的に接続されている効果、容量素子C3による容量結合の効果、については、図4の定電流回路CIの説明の記載を参酌し、トランジスタTr6における、第2端子とゲートとが電気的に接続されている効果、容量素子C4による容量結合の効果、については、図4の定電流回路CIrefの説明の記載を参酌する。
図8に示すオフセット回路116Aは、図3乃至図7とは異なる、図2のオフセット回路111の定電流回路CI、及び定電流回路CIrefの内部の構成の例を示した回路図である。
オフセット回路116Aの定電流回路CI及び定電流回路CIrefの回路構成について説明する。定電流回路CIは、トランジスタTr4と、ダイオードDI11と、ダイオードDI12と、容量素子C31と、容量素子C32と、を有し、定電流回路CIrefは、トランジスタTr6と、ダイオードDI21と、ダイオードDI22と、容量素子C41と、容量素子C42と、を有する。
列出力回路OUT[j]が有する定電流回路CIに着目する。トランジスタTr4の第1端子は、端子CT1と電気的に接続され、トランジスタTr4の第2端子は、端子CT2と電気的に接続され、トランジスタTr4のゲートは、容量素子C31の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr4のバックゲートは、容量素子C32の第1端子と電気的に接続されている。容量素子C31の第2端子は、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続され、容量素子C32の第2端子は、トランジスタTr4の第2端子と電気的に接続されている。ダイオードDI11の入力端子は、配線FG[j]と電気的に接続され、ダイオードDI11の出力端子は、容量素子C31の第1端子と電気的に接続されている。ダイオードDI12の入力端子は、配線BG[j]と電気的に接続され、ダイオードDI12の出力端子は、容量素子C32の第1端子と電気的に接続されている。
参照列出力回路Crefが有する定電流回路CIrefに着目する。トランジスタTr6の第1端子は、端子CT3と電気的に接続され、トランジスタTr6の第2端子は、端子CT4と電気的に接続され、トランジスタTr6のゲートは、容量素子C41の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTr6のバックゲートは、容量素子C42の第1端子と電気的に接続されている。容量素子C41の第2端子は、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続され、容量素子C42の第2端子は、トランジスタTr6の第2端子と電気的に接続されている。ダイオードDI21の入力端子は、配線FGrefと電気的に接続され、ダイオードDI21の出力端子は、容量素子C41の第1端子と電気的に接続されている。ダイオードDI22の入力端子は、配線BGrefと電気的に接続され、ダイオードDI22の出力端子は、容量素子C42の第1端子と電気的に接続されている。
配線FG[j]は、トランジスタTr4のゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr4のゲートの電位は、容量素子C31によって保持される。配線BG[j]は、トランジスタTr4のバックゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr4のバックゲートの電位は、容量素子C32によって保持される。配線FGrefは、トランジスタTr6のゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr6のゲートの電位は、容量素子C41によって保持される。配線BGrefは、トランジスタTr6のバックゲートに電位を与えるための配線であり、トランジスタTr6のバックゲートの電位は、容量素子C42によって保持される。
上述の通り、図8に示す定電流回路CI、及び定電流回路CIrefは、図5に示す定電流回路CIのトランジスタTr81をダイオードDI11に置き換え、トランジスタTr82をダイオードDI12に置き換え、定電流回路CIrefのトランジスタTr91をダイオードDI21に置き換え、トランジスタTr92をダイオードDI22に置き換えた構成となっている。そのため、トランジスタTr4における、第2端子とゲートとが電気的に接続されている効果、容量素子C31、容量素子C32による容量結合の効果、については、図5の定電流回路CIの説明の記載を参酌し、トランジスタTr6における、第2端子とゲートとが電気的に接続されている効果、容量素子C41、容量素子C42による容量結合の効果、については、図5の定電流回路CIrefの説明の記載を参酌する。
〔カレントミラー回路CM〕
次に、カレントミラー回路CMの内部の構成例について説明する。
図9に示すオフセット回路113は、図2のオフセット回路111のカレントミラー回路CMの内部の構成の例を示した回路図である。
カレントミラー回路CMは、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれにトランジスタTr5を有し、参照列出力回路CrefにトランジスタTr7を有する。
列出力回路OUT[j]が有するトランジスタTr5の第1端子は、カレントミラー回路CMの端子CT5[j]と、端子CT6[j]と、に電気的に接続されている。列出力回路OUT[j]が有するトランジスタTr5の第2端子は、配線VSSLと電気的に接続されている。列出力回路OUT[j]が有するトランジスタTr5のゲートは、カレントミラー回路CMの端子CT7と、端子CT8と、に電気的に接続されている。
参照列出力回路Crefが有するトランジスタTr7の第1端子は、カレントミラー回路CMの端子CT7と、端子CT8と、に電気的に接続されている。参照列出力回路Crefが有するトランジスタTr7の第2端子は、配線VSSLと電気的に接続されている。参照列出力回路Crefが有するトランジスタTr7のゲートは、カレントミラー回路CMの端子CT7と、端子CT8と、に電気的に接続されている。
なお、図9に示すオフセット回路113は、列出力回路OUT[1]、列出力回路OUT[j]、列出力回路OUT[n]、参照列出力回路Cref、定電流回路CI、定電流回路CIref、カレントミラー回路CM、出力端子OT[1]、出力端子OT[j]、出力端子OT[n]、出力端子OTref、端子CT1、端子CT2、端子CT3、端子CT4、端子CT5[1]、端子CT5[j]、端子CT5[n]、端子CT6[1]、端子CT6[j]、端子CT6[n]、端子CT7、端子CT8、トランジスタTr1、トランジスタTr2、トランジスタTr3、トランジスタTr5、トランジスタTr7、容量素子C1、配線OL[1]、配線OL[j]、配線OL[n]、配線OLref、配線ORP、配線OSP、配線B[1]、配線B[j]、配線B[n]、配線Bref、配線IL[1]、配線IL[j]、配線IL[n]、配線ILref、ノードNCMref、配線VDDL、配線VSSLのみ図示しており、それ以外の回路、配線、素子、及びそれらの符号については省略している。
<<メモリセルアレイ120>>
次に、メモリセルアレイ120に適用できる回路構成の例について説明する。図10に、メモリセルアレイ120の一例として、メモリセルアレイ121を示す。
メモリセルアレイ121は、メモリセルAMと、メモリセルAMrefと、を有する。メモリセルアレイ121が有する全てのメモリセルAMのそれぞれは、トランジスタTr11と、トランジスタTr12と、容量素子C2と、を有する。メモリセルAMref[1]乃至メモリセルAMref[m]のそれぞれは、トランジスタTr11と、トランジスタTr12と、容量素子C2と、を有する。
メモリセルアレイ121の接続構成について、メモリセルAM[i,j]に着目して説明する。トランジスタTr11の第1端子は、トランジスタTr12のゲートと、容量素子C2の第1端子と、に電気的に接続され、トランジスタTr11の第2端子は、配線WD[j]と電気的に接続され、トランジスタTr11のゲートは、配線WW[i]と電気的に接続されている。トランジスタTr12の第1端子は、配線B[j]と電気的に接続され、トランジスタTr12の第2端子は、配線VRと電気的に接続される。容量素子C2の第2端子は、配線RW[i]と電気的に接続されている。
メモリセルAM[i,j]において、トランジスタTr11の第1端子と、トランジスタTr12のゲートと、容量素子C2の第1端子と、の接続箇所をノードN[i,j]とする。本発明の一態様において、ノードN[i,j]には、第1アナログデータに応じた電位を保持する。
次に、メモリセルAMref[i]に着目して説明する。トランジスタTr11の第1端子は、トランジスタTr12のゲートと、容量素子C2の第1端子と、に電気的に接続され、トランジスタTr11の第2端子は、配線WDrefと電気的に接続され、トランジスタTr11のゲートは、配線WW[i]と電気的に接続されている。トランジスタTr12の第1端子は、配線Brefと電気的に接続され、トランジスタTr12の第2端子は、配線VRと電気的に接続される。容量素子C2の第2端子は、配線RW[i]と電気的に接続されている。
メモリセルAMref[i]において、トランジスタTr11の第1端子と、トランジスタTr12のゲートと、容量素子C2の第1端子と、の接続箇所をノードNref[i]とする。
なお、図10に示すメモリセルアレイ121は、メモリセルAM[1,1]、メモリセルAM[i,1]、メモリセルAM[m,1]、メモリセルAM[1,j]、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[m,j]、メモリセルAM[1,n]、メモリセルAM[i,n]、メモリセルAM[m,n]、メモリセルAMref[1]、メモリセルAMref[i]、メモリセルAMref[m]、配線RW[1]、配線RW[i]、配線RW[m]、配線WW[1]、配線WW[i]、配線WW[m]、配線WD[1]、配線WD[j]、配線WD[n]、配線WDref、配線B[1]、配線B[j]、配線B[n]、配線Bref、配線VR、出力端子SPT[1]、出力端子SPT[j]、出力端子SPT[n]、ノードN[1,1]、ノードN[i,1]、ノードN[m,1]、ノードN[1,j]、ノードN[i,j]、ノードN[m,j]、ノードN[1,n]、ノードN[i,n]、ノードN[m,n]、ノードNref[1]、ノードNref[i]、ノードNref[m]、トランジスタTr11、トランジスタTr12、容量素子C2のみ図示しており、それ以外の回路、配線、素子、及びそれらの符号については省略している。
なお、上述したトランジスタTr1乃至トランジスタTr9、トランジスタTr11、及びトランジスタTr12は、それぞれOSトランジスタであることが好ましい。加えて、トランジスタTr1乃至トランジスタTr9、トランジスタTr11、及びトランジスタTr12のそれぞれのチャネル形成領域は、実施の形態5に記載する金属酸化物を有することがより好ましい。具体的には、例えば、金属酸化物は、インジウム、元素M(元素Mはアルミニウム、ガリウム、イットリウム、またはスズ)、亜鉛の少なくとも一を含む酸化物であることが更に好ましい。
トランジスタTr1乃至トランジスタTr9、トランジスタTr11、及びトランジスタTr12として、OSトランジスタを用いることにより、トランジスタTr1乃至トランジスタTr9、トランジスタTr11、及びトランジスタTr12のそれぞれのリーク電流を抑えることができるため、計算精度の高い積和演算処理回路を実現できる場合がある。特に、トランジスタTr11として、OSトランジスタを用いることにより、トランジスタTr11が非導通状態における、保持ノードから書き込みワード線へのリーク電流を非常に小さくすることができる。つまり、保持ノードの電位のリフレッシュ動作を少なくすることができるため、半導体装置の消費電力を低減することができる。
更に、上述したトランジスタTr1乃至トランジスタTr9、トランジスタTr11、及びトランジスタTr12の全てにOSトランジスタを適用することによって、半導体装置の作製工程を短縮することができる。つまり、半導体装置の生産時間を少なくすることができるため、一定時間当たりの生産数を増加することができる。
なお、トランジスタTr1、トランジスタTr4乃至トランジスタTr7、及びトランジスタTr12は、特に断りのない場合は、飽和領域で動作するものとする。すなわち、トランジスタTr1、トランジスタTr4乃至トランジスタTr7、及びトランジスタTr12のゲート電圧、ソース電圧、及びドレイン電圧は、飽和領域で動作する範囲での電圧に適切にバイアスされているものとする。なお、トランジスタTr1、トランジスタTr4乃至トランジスタTr7、及びトランジスタTr12の動作が、理想的な飽和領域での動作からずれていても、出力データの精度が所望の範囲内で得られる場合であれば、トランジスタTr1、トランジスタTr4乃至トランジスタTr7、及びトランジスタTr12のゲート電圧、ソース電圧、及びドレイン電圧は、適切にバイアスされているものとみなす。
また、本発明の一態様の半導体装置は、場合によって、状況に応じて、又は、必要に応じて、上述した構成例を互いに組み合わせた構成としてもよい。
<動作例>
ここでは、本発明の一態様の半導体装置100の動作の一例について説明する。なお、本動作例で説明する半導体装置100は、オフセット回路110として、図11に示すオフセット回路150を適用し、かつ半導体装置100のメモリセルアレイ120として、図13に示すメモリセルアレイ160を適用した構成とする。
図11に示すオフセット回路150は、図3のオフセット回路112の定電流回路CI及び定電流回路CIrefと、図9のオフセット回路113が有するカレントミラー回路CMと、を適用させた回路構成となっている。図11に示す構成を適用することによって、オフセット回路150を、全て同一の極性のトランジスタによって構成することができる。なお、本動作例の説明として、図11は、列出力回路OUT[j]、列出力回路OUT[j+1]、及び参照列出力回路Crefを図示している。
なお、図11には、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIの端子CT2からカレントミラー回路CMの端子CT5[j]に流れる電流をIC[j]と記載し、列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIの端子CT2からカレントミラー回路CMの端子CT5[j+1]に流れる電流をIC[j+1]と記載し、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefの端子CT4からカレントミラー回路CMの端子CT7に流れる電流をICrefと記載する。また、カレントミラー回路CMにおいて、列出力回路OUT[j]の配線IL[j]を介してトランジスタTr5の第1端子に流れる電流と、列出力回路OUT[j+1]の配線IL[j+1]を介してトランジスタTr5の第1端子に流れる電流と、参照列出力回路Crefの配線ILrefを介してトランジスタTr7に流れる電流と、をICMと記載する。つまり、列出力回路OUT[j]において、カレントミラー回路CMの端子CT6[j]には、IC[j]−ICMの電流が流れ、列出力回路OUT[j+1]において、カレントミラー回路CMの端子CT6[j+1]には、IC[j+1]−ICMの電流が流れる。更に、列出力回路OUT[j]の配線OL[j]からトランジスタTr1の第1端子又はトランジスタTr2の第1端子に流れる電流をICP[j]と記載し、列出力回路OUT[j+1]の配線OL[j+1]からトランジスタTr1の第1端子又はトランジスタTr2の第1端子に流れる電流をICP[j+1]と記載する。そして、列出力回路OUT[j]の出力端子OT[j]から配線B[j]に出力する電流をIB[j]と記載し、列出力回路OUT[j+1]の出力端子OT[j+1]から配線B[j+1]に出力する電流をIB[j+1]と記載し、参照列出力回路Crefの出力端子OTrefから配線Brefに出力する電流をIBrefと記載する。なお、本動作例では、IB[j]、IB[j+1]、及びIBrefが常に0以上の電流値となるように、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIから出力されるIC[j]、列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIから出力されるIC[j+1]、及び参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefから出力されるICrefはそれぞれ十分に大きい電流値とする。
また、図11に示すオフセット回路150の代わりとして、図12に示すオフセット回路150Aを適用してもよい。オフセット回路150Aは、図6のオフセット回路112Aの定電流回路CI及び定電流回路CIrefと、図9のオフセット回路113が有するカレントミラー回路CMと、を適用させた回路構成となっている。オフセット回路150Aは、オフセット回路150の定電流回路CIが有するトランジスタTr8をダイオードDI1に置き換え、オフセット回路150の定電流回路CIrefが有するトランジスタTr9をダイオードDI2に置き換えた構成となっているため、オフセット回路150Aは、ほぼオフセット回路150の等価回路として考えることができる。
図13に示すメモリセルアレイ160は、図10に示すメモリセルアレイ121と同様の構成であり、本動作例の説明として、図13は、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i,j+1]、メモリセルAM[i+1,j+1]、メモリセルAMref[i]、及びメモリセルAMref[i+1]を図示している。
なお、図13には、配線B[j]から入力される電流をIB[j]と記載し、配線B[j+1]から入力される電流をIB[j+1]と記載し、配線Brefから入力される電流をIBrefと記載する。また、配線B[j]に電気的に接続されている出力端子SPT[j]から出力される電流をΔIB[j]と記載し、配線B[j+1]に電気的に接続されている出力端子SPT[j+1]から出力される電流をΔIB[j+1]と記載する。
図14乃至図17に、オフセット回路150と、メモリセルアレイ160と、を有する半導体装置100の動作例のタイミングチャートを示す。図14のタイミングチャートは、時刻T01乃至時刻T04における、配線FGA[j]、配線FGB[j]、配線FGA[j+1]、配線FGB[j+1]、配線FGAref、及び配線FGBrefの電位の変動を示している。図16のタイミングチャートは、時刻T04以降の動作として、時刻T11乃至時刻T18における、配線WW[i]、配線WW[i+1]、配線WD[j]、配線WD[j+1]、配線WDref、ノードN[i,j]、ノードN[i,j+1]、ノードN[i+1,j]、ノードN[i+1,j+1]、ノードNref[i]、ノードNref[i+1]、配線RW[i]、配線RW[i+1]、配線OSP、及び配線ORPの電位の変動を示し、電流ΣI[i,j]、電流ΣI[i,j+1]、及び電流IBrefの大きさの変動を示している。なお、電流ΣI[i,j]は、メモリセルAM[i,j]のトランジスタTr12に流れる電流をiについて和をとった値であり、電流ΣI[i,j+1]は、メモリセルAM[i,j+1]のトランジスタTr12に流れる電流をiについて和をとった値である。図17のタイミングチャートは、図16のタイミングチャートの時刻T19以降を示しており、時刻T24まで記載している。なお、時刻T19以降において、配線WW[i]、配線WW[i+1]、配線ORP、配線OSPのそれぞれの電位は、低レベル電位のまま変動せず、配線WD[j]、配線WD[j+1]、配線WDrefのそれぞれの電位は、接地電位のまま変動しないため、図17のタイミングチャートでは、配線WW[i]、配線WW[i+1]、配線WD[j]、配線WD[j+1]、配線WDref、配線ORP、配線OSPの電位の変動の記載を省略している。また、図17のタイミングチャートは、後述するΔIB[j]、ΔIB[j+1]の電流の大きさの変動を記載している。
<<時刻T01から時刻T03まで>>
時刻T01から時刻T03までの間において、配線FGB[j]、配線FGB[j+1]、及び配線FGBrefに高レベル電位(図14では、Highと表記している。)が印加されている。このとき、列出力回路OUT[j]、及び列出力回路OUT[j+1]が有するそれぞれの定電流回路CIのトランジスタTr8のゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタTr8は導通状態となる。また、参照列出力回路Crefが有する定電流回路CIrefのトランジスタTr9のゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタTr9は導通状態となる。
時刻T01において、配線FGA[j]、配線FGA[j+1]、及びFGArefには、接地電位としてGND電位が印加されている。
時刻T02において、配線FGA[j]、配線FGA[j+1]、及びFGArefにそれぞれ所定の電位が印加される。このとき、列出力回路OUT[j]、及び列出力回路OUT[j+1]が有するそれぞれの定電流回路CIのトランジスタTr8が導通状態となっているため、配線FGA[j]の電位、及び配線FGA[j+1]の電位は、それぞれ列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲート、及び列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲートに印加される。また、参照列出力回路Crefが有する定電流回路CIrefのトランジスタTr9が導通状態となっているため、配線FGArefの電位は、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのトランジスタTr6のゲートに印加される。
<<時刻T03から時刻T04まで>>
時刻T03から時刻T04までの間において、配線FGB[j]、配線FGB[j+1]、及び配線FGBrefに低レベル電位(図14では、Lowと表記している。)が印加されている。これにより、列出力回路OUT[j]、及び列出力回路OUT[j+1]が有するそれぞれの定電流回路CIのトランジスタTr8のゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタTr8は非導通状態となる。また、参照列出力回路Crefが有する定電流回路CIrefのトランジスタTr9のゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタTr9は非導通状態となる。
このとき、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲートの電位は、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIの容量素子C3によって保持され、列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲートの電位は、列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIの容量素子C3によって保持される。同様に、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのトランジスタTr6のゲートの電位は、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefの容量素子C4によって保持される。
時刻T01乃至時刻T04の動作によって、オフセット回路150の定電流回路CI及び定電流回路CIrefの動作点を設定することができる。
ところで、オフセット回路150Aと、メモリセルアレイ160と、を有する半導体装置100の場合、その動作例を図15に示す。
時刻T01において、配線FG[j]、配線FG[j+1]、及びFGrefには、接地電位としてGND電位が印加されている。
時刻T02において、配線FG[j]、配線FG[j+1]、及びFGrefにそれぞれ所定の電位が印加される。このとき、配線FG[j]の電位、及び配線FG[j+1]の電位は、それぞれ列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲート、及び列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲートに印加される。また、配線FGrefの電位は、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのトランジスタTr6のゲートに印加される。
時刻T03において、配線FG[j]、配線FG[j+1]、及び配線FGrefにGND電位が印加されている。このとき、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのダイオードDI1の整流作用により、列出力回路OUT[j]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲートの電位は、出力回路OUT[j]の定電流回路CIの容量素子C3に保持され、列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIのトランジスタTr4のゲートの電位は、列出力回路OUT[j+1]の定電流回路CIの容量素子C3に保持される。同様に、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのダイオードDI2の整流作用により、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefのトランジスタTr6のゲートの電位は、参照列出力回路Crefの定電流回路CIrefの容量素子C4に保持される。
時刻T01乃至時刻T04の動作によって、オフセット回路150Aの定電流回路CI及び定電流回路CIrefの動作点を設定することができる。
<<時刻T11から時刻T12まで>>
時刻T11から時刻T12までの間において、配線WW[i]に高レベル電位(図16ではHighと表記している。)が印加され、配線WW[i+1]に低レベル電位(図16ではLowと表記している。)が印加されている。加えて、配線WD[j]には接地電位(図16ではGNDと表記している。)よりもVPR−VX[i,j]大きい電位が印加され、配線WD[j+1]には接地電位よりもVPR−VX[i,j+1]大きい電位が印加され、配線WDrefには接地電位よりもVPR大きい電位が印加されている。更に、配線RW[i]、及び配線RW[i+1]にはそれぞれ基準電位(図16ではREFPと表記している。)が印加されている。
なお、電位VX[i,j]、及び電位VX[i,j+1]は、第1アナログデータに対応する電位である。また、電位VPRは、参照アナログデータに対応する電位である。
このとき、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr11のゲートに高レベル電位が印加されるため、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr11は、導通状態となる。そのため、メモリセルAM[i,j]において、配線WD[j]とノードN[i,j]とが電気的に接続されるため、ノードN[i,j]の電位は、VPR−VX[i,j]となる。同様に、メモリセルAM[i,j+1]において、配線WD[j+1]とノードN[i,j+1]とが電気的に接続されるため、ノードN[i,j+1]の電位は、VPR−VX[i,j+1]となり、メモリセルAMref[i]において、配線WDrefとノードNref[i]とが電気的に接続されるため、ノードNref[i]の電位は、VPRとなる。
ここで、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr12の第1端子から第2端子に流れる電流を考える。配線B[j]からメモリセルAM[i,j]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流I0[i,j]は、次の式で表すことができる。
kは、トランジスタTr12のチャネル長、チャネル幅、移動度、及びゲート絶縁膜の容量などで決まる定数である。また、Vthは、トランジスタTr12のしきい値電圧である。
このとき、列出力回路OUT[j]の出力端子OT[j]から配線B[j]に流れる電流は、I0[i,j]となる。
同様に、配線B[j+1]からメモリセルAM[i,j+1]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流I0[i,j+1]は、次の式で表すことができる。
このとき、列出力回路OUT[j+1]の出力端子OT[j+1]から配線B[j+1]に流れる電流は、I0[i,j+1]となる。
更に、配線BrefからメモリセルAMref[i]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流Iref0[i]は、次の式で表すことができる。
このとき、参照列出力回路Crefの出力端子OTrefから配線Brefに流れる電流は、Iref0[i]となる。
なお、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11のゲートに低レベル電位が印加されるため、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11は、非導通状態となる。このため、ノードN[i+1,j]、ノードN[i+1,j+1]、及びノードNref[i+1]への電位の保持は行われない。
<<時刻T12から時刻T13まで>>
時刻T12から時刻T13までの間において、配線WW[i]に低レベル電位が印加される。このとき、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr11のゲートに低レベル電位が印加されるため、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr11は非導通状態となる。
また、配線WW[i+1]には、時刻T02以前から引き続き、低レベル電位が印加されている。このため、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11は、時刻T02以前から非導通状態となっている。
上述のとおり、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、メモリセルAMref[i]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11は非導通状態となっているため、時刻T02から時刻T03までの間では、ノードN[i,j]、ノードN[i,j+1]、ノードN[i+1,j]、ノードN[i+1,j+1]、ノードNref[i]、及びノードNref[i+1]のそれぞれの電位が保持される。
特に、半導体装置100の回路構成の説明で述べたとおり、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、メモリセルAMref[i]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11にOSトランジスタを適用することによって、トランジスタTr11のソース−ドレイン間に流れるリーク電流を小さくすることができるため、それぞれのノードの電位を長時間保持することができる。
時刻T12から時刻T13までの間において、配線WD[j]、配線WD[j+1]、及び配線WDrefには接地電位が印加されている。メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、メモリセルAMref[i]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11は、非導通状態となっているため、配線WD[j]、配線WD[j+1]、及び配線WDrefからの電位の印加によって、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、メモリセルAMref[i]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのノードに保持されている電位が書き換えられることは無い。
<<時刻T13から時刻T14まで>>
時刻T13から時刻T14までの間において、配線WW[i]に低レベル電位が印加され、配線WW[i+1]に高レベル電位が印加されている。加えて、配線WD[j]には接地電位よりもVPR−VX[i+1,j]大きい電位が印加され、配線WD[j+1]には接地電位よりもVPR−VX[i+1,j+1]大きい電位が印加され、配線WDrefには接地電位よりもVPR大きい電位が印加されている。更に、時刻T12から引き続き、配線RW[i]、及び配線RW[i+1]には、それぞれ基準電位が印加されている。
なお、電位VX[i+1,j]、及び電位VX[i+1,j+1]は、第1アナログデータに対応する電位である。
このとき、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11のゲートに高レベル電位が印加されるため、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr11は、導通状態となる。そのため、メモリセルAM[i+1,j]において、配線WD[j]とノードN[i+1,j]とが電気的に接続されるため、ノードN[i+1,j]の電位は、VPR−VX[i+1,j]となる。同様に、メモリセルAM[i+1,j+1]において、配線WD[j+1]とノードN[i+1,j+1]とが電気的に接続されるため、ノードN[i+1,j+1]の電位は、VPR−VX[i+1,j+1]となり、メモリセルAMref[i+1]において、配線WDrefとノードNref[i+1]とが電気的に接続されるため、ノードNref[i+1]の電位は、VPRとなる。
ここで、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr12の第1端子から第2端子に流れる電流を考える。配線B[j]からメモリセルAM[i+1,j]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流I0[i+1,j]は、次の式で表すことができる。
このとき、列出力回路OUT[j]の出力端子OT[j]から配線B[j]に流れる電流は、I0[i,j]+I0[i+1,j]となる。
同様に、配線B[j+1]からメモリセルAM[i+1,j+1]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流I0[i+1,j+1]は、次の式で表すことができる。
このとき、列出力回路OUT[j+1]の出力端子OT[j+1]から配線B[j+1]に流れる電流は、I0[i,j+1]+I0[i+1,j+1]となる。
更に、配線BrefからメモリセルAMref[i+1]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流Iref0[i+1]は、次の式で表すことができる。
このとき、参照列出力回路Crefの出力端子OTrefから配線Brefに流れる電流は、Iref0[i]+Iref0[i+1]となる。
<<時刻T14から時刻T15まで>>
時刻T14から時刻T15までの間において、時刻T11から時刻T12までの間の動作、又は時刻T13から時刻T14までの間の動作と同様に、残りのメモリセルAMに第1アナログデータに対応する電位が書き込まれ、残りのメモリセルAMrefに電位VPRが書き込まれるものとする。したがって、全てのメモリセルAMのそれぞれのトランジスタTr12に流れる電流の総和は、列出力回路OUT[j]の出力端子OT[j]から配線B[j]に流れる電流となり、ΣI0[i,j](このΣはiについて和をとっている。)となる。
ここで、参照列出力回路Crefについて着目する。参照列出力回路Crefの配線Brefには、メモリセルAMref[1]乃至メモリセルAMref[m]のそれぞれのトランジスタTr12に流れる電流を足し合わせた電流が流れる。つまり、配線Brefには、IBref=ΣIref0[i](このΣはiについて和をとっている。)の電流が流れる。
ところで、図11において、配線ILrefに流れる電流をICMと記載しているが、本明細書では、時刻T09より前の時刻において、配線ILrefに流れる電流をICM0と記載する。
定電流回路CIrefの端子CT4から、電流ICrefが出力されるので、次の式を満たすように、トランジスタTr7のゲートの電位(ノードNCMrefの電位)が設定され、ICM0が決まる。
なお、カレントミラー回路CMは、トランジスタTr7のゲートの電位(ノードNCMrefの電位)を参照しているため、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれの配線IL[1]乃至配線IL[n]に、同じ電流ICM0が流れる。
<<時刻T15から時刻T16まで>>
時刻T15から時刻T16までの間において、配線ORPを高レベル電位とする。このとき、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれのトランジスタTr3のゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタTr3は導通状態となる。このとき、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれの容量素子C1の第1端子に低レベル電位が印加され、容量素子C1の電位が初期化される。なお、時刻T16の時点において、配線ORPには低レベル電位を印加して、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれのトランジスタTr3を非導通状態としている。
<<時刻T16から時刻T17まで>>
時刻T16から時刻T17までの間において、配線ORPを低レベル電位としている。上述の通り、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれのトランジスタTr3のゲートに低レベル電位が印加されるため、トランジスタTr3は非導通状態となる。
<<時刻T17から時刻T18まで>>
時刻T17から時刻T18までの間において、配線OSPを高レベル電位としている。上述の通り、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれのトランジスタTr2のゲートに高レベル電位が印加されるため、トランジスタTr2は導通状態となる。このとき、トランジスタTr2の第1端子から、トランジスタTr2の第2端子を経由して、容量素子C1の第1端子に電流が流れ、容量素子C1によって電位が保持される。これにより、トランジスタTr1のゲートの電位が保持されるため、トランジスタTr1のソース−ドレイン間に、トランジスタTr1のゲートの電位に応じた電流が流れる。
なお、時刻T18の時点において、配線OSPには低レベル電位を印加して、列出力回路OUT[1]乃至列出力回路OUT[n]のそれぞれのトランジスタTr2を非導通状態としている。このとき、トランジスタTr1のゲートの電位は、容量素子C1に保持されているため、時刻T18以降もトランジスタTr1のソース−ドレイン間に同じ大きさの電流が流れ続ける。
ここで、列出力回路OUT[j]に着目する。列出力回路OUT[j]において、トランジスタTr1のソース−ドレイン間に流れる電流をICP[j]とし、定電流回路CIのトランジスタTr4のソース−ドレイン間に流れる電流をIC[j]とする。また、トランジスタTr5のソース−ドレイン間に流れる電流は、カレントミラー回路CMによってICM0となる。時刻T11から時刻T18までの間では出力端子SPT[j]から電流を出力しないものとした場合、列出力回路OUT[j]の配線B[j]には、メモリセルAM[1]乃至メモリセルAM[n]のそれぞれのトランジスタTr12に流れる電流を足し合わせた電流が流れる。つまり、配線B[j]には、ΣI0[i,j](このΣはiについて和をとっている。)の電流が流れる。したがって、上記より次の式が成り立つ。
<<時刻T19から時刻T20まで>>
時刻T19以降は、図17を用いて説明する。時刻T19から時刻T20までの間において、配線RW[i]に基準電位(図17ではREFPと表記している。)よりもVW[i]高い電位が印加される。このとき、メモリセルAM[i,1]乃至メモリセルAM[i,n]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位VW[i]が印加されるため、トランジスタTr12のゲートの電位が上昇する。
なお、電位VW[i]は、第2アナログデータに対応する電位である。
なお、トランジスタTr12のゲートの電位の増加分は、配線RW[i]の電位変化に、メモリセルの構成によって決まる容量結合係数を乗じた電位となる。該容量結合係数は、容量素子C2の容量、トランジスタTr2のゲート容量、及び寄生容量によって算出される。本動作例では、説明の煩雑さを避けるため、配線RW[i]の電位の増加分もトランジスタTr12のゲートの電位の増加分も同じ値として説明する。これは、メモリセルAM、及びメモリセルAMrefにおけるそれぞれの容量結合係数を1としていることに相当する。
容量結合係数を1としているため、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位VW[i]が印加されることによって、ノードN[i,j]、ノードN[i,j+1]、及びノードNref[i]の電位は、それぞれVW[i]上昇する。
ここで、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr12の第1端子から第2端子に流れる電流を考える。配線B[j]からメモリセルAM[i,j]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流I[i,j]は、次の式で表すことができる。
つまり、配線RW[i]に電位VW[i]を印加することによって、配線B[j]からメモリセルAM[i,j]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流は、I[i,j]−I0[i,j](図17では、ΔI[i,j]と表記する。)増加する。
同様に、配線B[j+1]からメモリセルAM[i,j+1]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流I[i,j+1]は、次の式で表すことができる。
つまり、配線RW[i]に電位VW[i]を印加することによって、配線B[j+1]からメモリセルAM[i,j+1]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流は、I[i,j+1]−I0[i,j+1](図17では、ΔI[i,j+1]と表記する。)増加する。
更に、配線BrefからメモリセルAMref[i]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流Iref[i]は、次の式で表すことができる。
つまり、配線RW[i]に電位VW[i]を印加することによって、配線BrefからメモリセルAMref[i]のトランジスタTr12の第1端子を介して第2端子に流れる電流は、Iref[i]−Iref0[i](図17では、ΔIref[i]と表記する。)増加する。
ここで、参照列出力回路Crefについて着目する。参照列出力回路Crefの配線Brefには、メモリセルAMref[1]乃至メモリセルAMref[m]のそれぞれのトランジスタTr12に流れる電流を足し合わせた電流が流れる。つまり、配線Brefには、IBref=ΣIref[i]の電流が流れる。
定電流回路CIrefの端子CT4から、電流ICrefが出力されるので、次の式を満たすように、トランジスタTr7のゲートの電位(ノードNCMrefの電位)が設定され、ICMが決まる。
ここで、配線B[j]から出力される電流ΔIB[j]について考える。時刻T18乃至時刻T19では、数式(E4)を満たすため、配線B[j]から電流ΔIB[j]は出力されない。
時刻T19から時刻T20までの間においては、配線RW[i]に基準電位よりもVW[i]高い電位が印加されて、メモリセルAM[i,j]のトランジスタTr12に流れるソース−ドレイン間電流が変化するため、配線B[j]に電気的に接続されている出力端子SPT[j]から電流ΔIB[j]が出力される。具体的には、列出力回路OUT[j]では、定電流回路CIの端子CT2から電流IC[j]が出力され、トランジスタTr5のソース−ドレイン間に電流ICMが流れ、トランジスタTr1のソース−ドレイン間に電流ICP[j]が流れるため、電流ΔIB[j]は、メモリセルAM[i,j]のトランジスタTr12に流れるソース−ドレイン電流をiについて足し合わせたΣI[i,j]を用いて、次の式で表すことができる。
数式(E8)に、数式(E1)乃至数式(E7)を用いることで、次の式が得られる。
つまり、数式(E9)より、電流ΔIB[j]は、複数の第1アナログデータである電位VX[i,j]と、複数の第2アナログデータである電位VW[i]と、の積の和に応じた値となる。つまり、電流ΔIB[j]を計測することによって、第1アナログデータと第2アナログデータとの積和の値を求めることができる。
時刻T19から時刻T20までの間において、配線RW[i]を除く配線RW[1]乃至配線RW[m]のそれぞれの電位を基準電位にしたとき、VW[g]=0(ここでのgは1以上m以下であり、かつiではない整数である。)となるので、数式(E9)より、ΔIB[j]=2kVX[i,j]VW[i]が出力される。つまり、メモリセルAM[i,j]に格納された第1アナログデータと、配線RW[i]に印加された選択信号に相当する第2アナログデータと、の積に対応したデータが、配線B[j]に電気的に接続されている出力端子SPT[j]から出力される。
また、同様に、配線B[j+1]に電気的に接続されている出力端子SPT[j+1]から出力される差分電流は、ΔIB[j+1]=2kVX[i,j+1]VW[i]となり、メモリセルAM[i,j+1]に格納された第1アナログデータと、配線RW[i]に印加された選択信号に相当する第2アナログデータと、の積に対応したデータが、配線B[j+1]に電気的に接続されている出力端子SPT[j+1]から出力される。
<<時刻T20から時刻T21まで>>
時刻T20から時刻T21までの間において、配線RW[i]には接地電位が印加されている。このとき、メモリセルAM[i,1]乃至メモリセルAM[i,n]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、接地電位が印加されるため、ノードN[i,1]乃至ノードN[i,n]、及びノードNref[i]の電位は、それぞれ時刻T18から時刻T19までの間の電位に戻る。
<<時刻T21から時刻T22まで>>
時刻T21から時刻T22までの間において、配線RW[i+1]を除く配線RW[1]乃至配線RW[m]のそれぞれの電位を基準電位とし、配線RW[i+1]に基準電位よりもVW[i+1]高い電位を印加するものとする。このとき、時刻T19から時刻T20までの動作と同様に、メモリセルAM[i+1,1]乃至メモリセルAM[i+1,n]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位VW[i+1]が印加されるため、トランジスタTr12のゲートの電位が上昇する。
なお、電位VW[i+1]は、第2アナログデータに対応する電位である。
なお、先述のとおり、メモリセルAM、及びメモリセルAMrefにおけるそれぞれの容量結合係数を1としているため、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位VW[i+1]が印加されることによって、ノードN[i+1,j]、ノードN[i+1,j+1]、及びノードNref[i+1]の電位は、それぞれVW[i+1]上昇する。
ノードN[i+1,j]、ノードN[i+1,j+1]、及びノードNref[i+1]の電位がそれぞれVW[i+1]上昇することにより、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr12に流れる電流の量が増加する。メモリセルAM[i+1,j]のトランジスタTr12に流れる電流をI[i+1,j]としたとき、列出力回路OUT[j]の出力端子OT[j]から配線B[j]に流れる電流は、I[i+1,j]−I0[i+1,j](図17では、ΔI[i+1,j]と表記する。)増加することになる。同様に、メモリセルAM[i+1,j+1]のトランジスタTr12に流れる電流をI[i+1,j+1]としたとき、列出力回路OUT[j+1]の出力端子OT[j+1]から配線B[j+1]に流れる電流は、I[i+1,j+1]−I0[i+1,j+1](図17では、ΔI[i+1,j+1]と表記する。)増加することになる。更に、メモリセルAMref[i+1]のトランジスタTr12に流れる電流をIref[i+1]としたとき、参照列出力回路Crefの出力端子OTrefから配線Brefに流れる電流は、Iref[i+1]−Iref0[i+1](図17では、ΔIref[i+1]と表記する。)増加することになる。
時刻T21から時刻T22までの動作は、時刻T19から時刻T20までの動作と同様に考えることができるので、時刻T21から時刻T22までの動作に対して、数式(E9)を用いると、配線B[j]から出力される差分電流は、ΔIB[j]=2kVX[i+1,j]VW[i+1]となる。つまり、メモリセルAM[i+1,j]に格納された第1アナログデータと、配線RW[i+1]に印加された選択信号に相当する第2アナログデータと、の積に対応したデータが、配線B[j]に電気的に接続されている出力端子SPT[j]から出力される。
また、同様に、配線B[j+1]から出力される差分電流は、ΔIB[j+1]=2kVX[i+1,j+1]VW[i+1]となり、メモリセルAM[i+1,j+1]に格納された第1アナログデータと、配線RW[i+1]に印加された選択信号に相当する第2アナログデータと、の積に対応したデータが、配線B[j+1]に電気的に接続されている出力端子SPT[j+1]から出力される。
<<時刻T22から時刻T23まで>>
時刻T22から時刻T23までの間において、配線RW[i+1]には接地電位が印加されている。このとき、メモリセルAM[i+1,1]乃至メモリセルAM[i+1,n]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、接地電位が印加されるため、ノードN[i+1,1]乃至ノードN[i+1,n]、及びノードNref[i+1]の電位は、それぞれ時刻T20から時刻T21までの間の電位に戻る。
<<時刻T23から時刻T24まで>>
時刻T23から時刻T24までの間において、配線RW[i]、及び配線RW[i+1]を除く配線RW[1]乃至配線RW[m]のそれぞれの電位を基準電位とし、配線RW[i]に基準電位よりもVW2[i]高い電位を印加し、配線RW[i+1]に基準電位よりもVW2[i+1]低い電位を印加するものとする。このとき、時刻T19から時刻T20までの動作と同様に、メモリセルAM[i,1]乃至メモリセルAM[i,n]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位VW2[i]が印加されるため、メモリセルAM[i,1]乃至メモリセルAM[i,n]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr12のゲートの電位が上昇する。同時に、メモリセルAM[i+1,1]乃至メモリセルAM[i+1,n]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位−VW2[i+1]が印加されるため、メモリセルAM[i+1,1]乃至メモリセルAM[i+1,n]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr12のゲートの電位が下降する。
なお、電位VW2[i]、及び電位VW2[i+1]は、第2アナログデータに対応する電位である。
なお、メモリセルAM、及びメモリセルAMrefにおけるそれぞれの容量結合係数を1としているため、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位VW2[i]が印加されることによって、ノードN[i,j]、ノードN[i,j+1]、及びノードNref[i]の電位は、それぞれVW2[i]上昇する。また、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、電位−VW2[i+1]が印加されることによって、ノードN[i+1,j]、ノードN[i+1,j+1]、及びノードNref[i+1]の電位は、それぞれVW2[i+1]下降する。
ノードN[i,j]、ノードN[i,j+1]、及びノードNref[i]の電位がそれぞれVW2[i]上昇することにより、メモリセルAM[i,j]、メモリセルAM[i,j+1]、及びメモリセルAMref[i]のそれぞれのトランジスタTr12に流れる電流の量が増加する。ここで、メモリセルAM[i,j]のトランジスタTr12に流れる電流をI[i,j]とし、メモリセルAM[i,j+1]のトランジスタTr12に流れる電流をI[i,j+1]とし、メモリセルAMref[i]のトランジスタTr12に流れる電流をIref[i]とする。
また、ノードN[i+1,j]、ノードN[i+1,j+1]、及びノードNref[i+1]の電位がそれぞれVW2[i+1]下降することにより、メモリセルAM[i+1,j]、メモリセルAM[i+1,j+1]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれのトランジスタTr12に流れる電流の量が減少する。ここで、メモリセルAM[i+1,j]のトランジスタTr12に流れる電流をI2[i,j]とし、メモリセルAM[i+1,j+1]のトランジスタTr12に流れる電流をI2[i,j+1]とし、メモリセルAMref[i+1]のトランジスタTr12に流れる電流をI2ref[i+1]とする。
このとき、列出力回路OUT[j]の出力端子OT[j]から配線B[j]に流れる電流は、(I2[i,j]−I0[i,j])+(I2[i+1,j]−I0[i+1,j])(図17では、ΔI[j]と表記する。)増加することになる。また、列出力回路OUT[j+1]の出力端子OT[j+1]から配線B[j+1]に流れる電流は、(I2[i,j+1]−I0[i,j+1])+(I2[i+1,j+1]−I0[i+1,j+1])(図17では、ΔI[j+1]と表記し、ΔI[j+1]は負の電流であるとする。)増加することになる。そして、参照列出力回路Crefの出力端子OTrefから配線Brefに流れる電流は、(Iref[i,j]−Iref0[i,j])+(Iref[i+1,j]−Iref0[i+1,j])(図17では、ΔIBrefと表記する。)増加することになる。
時刻T23から時刻T24までの動作は、時刻T19から時刻T20までの動作と同様に考えることができるので、時刻T23から時刻T24までの動作に対して、数式(E9)を用いると、配線B[j]から出力される差分電流は、ΔIB[j]=2k{VX[i,j]VW2[i]−VX[i+1,j]VW2[i+1]}となる。つまり、メモリセルAM[i,j]及びメモリセルAM[i+1,j]に格納されたそれぞれの第1アナログデータと、配線RW[i]及び配線RW[i+1]に印加された選択信号に相当するそれぞれの第2アナログデータと、の各々の積の足し合わせに対応したデータが、配線B[j]に電気的に接続されている出力端子SPT[j]から出力される。
また、同様に、配線B[j+1]から出力される差分電流は、ΔIB[j+1]=2k{VX[i,j+1]VW2[i]−VX[i+1,j+1]VW2[i+1]}となり、メモリセルAM[i,j+1]及びメモリセルAM[i+1,j+1]に格納されたそれぞれの第1アナログデータと、配線RW[i]及び配線RW[i+1]に印加された選択信号に相当するそれぞれの第2アナログデータと、の積に対応したデータが、配線B[j+1]に電気的に接続されている出力端子SPT[j+1]から出力される。
<<時刻T24以降>>
時刻T24以降において、配線RW[i]、配線RW[i+1]には接地電位を印加している。このとき、メモリセルAM[i,1]乃至メモリセルAM[i,n]、メモリセルAM[i+1,1]乃至メモリセルAM[i+1,n]、メモリセルAMref[i]、及びメモリセルAMref[i+1]のそれぞれの容量素子C2の第2端子に、接地電位が印加されるため、ノードN[i,1]乃至ノードN[i,n]、ノードN[i+1,1]乃至ノードN[i+1,n]、ノードNref[i]、及びノードNref[i+1]の電位は、それぞれ時刻T22から時刻T23までの間の電位に戻る。
以上のように、図1に示す回路を構成することによって、複数の積和演算処理を同時に実行できる。つまり、高速な積和演算処理を実現する半導体装置を提供することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、ニューラルネットワークについて説明する。
ニューラルネットワークとは、神経回路網をモデルにした情報処理システムである。ニューラルネットワークを利用することで、従来のノイマン型コンピュータよりも高性能なコンピュータが実現できると期待されており、近年、電子回路上でニューラルネットワークを構築する種々の研究が進められている。
ニューラルネットワークでは、ニューロンを模したユニットが、シナプスを模したユニットを介して、互いに結合された構成となっている。この結合の強度を変更することで、様々な入力パターンに対して学習し、パターン認識や連想記憶などを高速に実行できると考えられている。
例えば、実施の形態1で説明した積和演算処理回路を畳み込み演算の特徴抽出フィルター、若しくは全結合演算回路として用いることによって、CNN(Convolutional Neural Network)による特徴量の抽出を行うことができる。なお、特徴抽出フィルターの各重み係数に乱数を用いて値を設定することができる。
<階層型ニューラルネットワーク>
本発明の一態様のハイブリッド表示装置に利用できるニューラルネットワークの種類の一として、階層型ニューラルネットワークについて説明する。
図18は、階層型ニューラルネットワークの一例を示した図である。第(k−1)層(ここでのkは2以上の整数である。)は、ニューロンをP個(ここでのPは1以上の整数である。)有し、第k層は、ニューロンをQ個(ここでのQは1以上の整数である。)有し、第(k+1)層は、ニューロンをR個(ここでのRは1以上の整数である。)有する。
第(k−1)層の第pニューロン(ここでのpは1以上P以下の整数である。)の出力信号zp (k−1)と重み係数wqp (k)と、の積が第k層の第qニューロン(ここでのqは1以上Q以下の整数である。)に入力されるものとし、第k層の第qニューロンの出力信号zq (k)と重み係数wrq (k+1)と、の積が第(k+1)層の第rニューロン(ここでのrは1以上R以下の整数である。)に入力されるものとし、第(k+1)層の第rニューロンの出力信号をzr (k+1)とする。
このとき、第k層の第qニューロンへ入力される信号の総和uq (k)は、次の式で表される。
また、第k層の第qニューロンからの出力信号zq (k)を次の式で定義する。
関数f(uq (k))は、活性化関数であり、ステップ関数、線形ランプ関数、又はシグモイド関数などを用いることができる。なお、式(D1)の積和演算は、先述した積和演算処理回路(半導体装置100)によって実現できる。なお、式(D2)の演算は、例えば、図21(A)に示す回路411によって実現できる。
なお、活性化関数は、全てのニューロンにおいて同一でもよいし、又は異なっていてもよい。加えて、ニューロンの出力関数は、層毎において、同一でもよいし、異なっていてもよい。
ここで、図19に示す、全L層(ここでのLは3以上の整数とする。)からなる階層型ニューラルネットワークを考える(つまり、ここでのkは2以上(L−1)以下の整数とする。)。第1層は、階層型ニューラルネットワークの入力層となり、第L層は、階層型ニューラルネットワークの出力層となり、第2層乃至第(L−1)層は、階層型ニューラルネットワークの隠れ層となる。
第1層(入力層)は、ニューロンをP個有し、第k層(隠れ層)は、ニューロンをQ[k]個(Q[k]は1以上の整数である。)有し、第L層(出力層)は、ニューロンをR個有する。
第1層の第s[1]ニューロン(s[1]は1以上P以下の整数である。)の出力信号をzs[1] (1)とし、第k層の第s[k]ニューロン(s[k]は1以上Q[k]以下の整数である。)の出力信号をzs[k] (k)とし、第L層の第s[L]ニューロン(s[L]は1以上R以下の整数である。)の出力信号をzs[L] (L)とする。
また、第(k−1)層の第s[k−1]ニューロン(s[k−1]は1以上Q[k−1]以下の整数である。)の出力信号zs[k−1] (k−1)と重み係数ws[k]s[k−1] (k)と、の積us[k] (k)が第k層の第s[k]ニューロンに入力されるものとし、第(L−1)層の第s[L−1]ニューロン(s[L−1]は1以上Q[L−1]以下の整数である。)の出力信号zs[L−1] (L−1)と重み係数ws[L]s[L−1] (L)と、の積us[L] (L)が第L層の第s[L]ニューロンに入力されるものとする。
次に、教師付き学習について説明する。教師付き学習とは、上述の階層型ニューラルネットワークの機能において、出力した結果と、所望の結果(教師データ、又は教師信号という場合がある。)と異なったときに、階層型ニューラルネットワークの全ての重み係数を、出力した結果と所望の結果とに基づいて、更新する動作をいう。
教師付き学習の具体例として、誤差逆伝播方式による学習方法について説明する。図20は、誤差逆伝播方式による学習方法を説明する図である。誤差逆伝播方式は、階層型ニューラルネットワークの出力と教師データとの誤差が小さくなるように、重み係数を変更する方式である。
例えば、第1層の第s[1]ニューロンに入力データを入力し、第L層の第s[L]ニューロンから出力データzs[L] (L)を出力されたとする。ここで、出力データzs[L] (L)に対する教師信号をts[L]としたとき、誤差エネルギーEは、出力データzs[L] (L)及び教師信号ts[L]によって表すことができる。
誤差エネルギーEに対して、第k層の第s[k]ニューロンの重み係数ws[k]s[k−1] (k)の更新量を∂E/∂ws[k]s[k−1] (k)とすることで、新たに重み係数を変更することができる。ここで、第k層の第s[k]ニューロンの出力値zs[k] (k)の誤差δs[k] (k)を∂E/∂us[k] (k)と定義すると、δs[k] (k)及び∂E/∂ws[k]s[k−1] (k)は、それぞれ次の式で表すことができる。
f’(us[k] (k))は、ニューロン回路の出力関数の導関数である。なお、式(D3)の演算は、例えば、図21(B)に示す回路413によって実現できる。また、式(D4)の演算は、例えば、図21(C)に示す回路414によって実現できる。出力関数の導関数は、例えば、オペアンプの出力端子に所望の導関数に対応した演算回路を接続することによって実現できる。
また、例えば、式(D3)のΣδs[k+1] (k+1)・ws[k+1]・s[k] (k+1)の部分の演算は、前述した積和演算処理回路(半導体装置100)によって実現できる。
ここで、第(k+1)層が出力層のとき、すなわち、第(k+1)層が第L層であるとき、δs[L] (L)及び∂E/∂ws[L]s[L−1] (L)は、それぞれ次の式で表すことができる。
式(D5)の演算は、図21(D)に示す回路415によって実現できる。また、式(D6)の演算は、図21(C)に示す回路414によって実現できる。
つまり、式(D1)乃至式(D6)により、全てのニューロン回路の誤差δs[k] (k)及びδs[L] (L)を求めることができる。なお、重み係数の更新量は、誤差δs[k] (k)、δs[L] (L)及び所望のパラメータなどに基づいて、設定される。
以上のように、図21(A)乃至図21(D)に示す回路、及び前述した積和演算処理回路(半導体装置100)を用いることによって、教師付き学習を適用した階層型ニューラルネットワークの計算を行うことができる。
具体的には、実施の形態1において、第1アナログデータを重み係数として、複数の第2アナログデータをニューロン出力に対応することで、各ニューロン出力の重み付け和の演算を並列して行うことができ、当該出力信号として重み付け和の演算の結果に対応したデータ、すなわちシナプス入力を取得することができる。具体的には、メモリセルAM[1,j]乃至メモリセルAM[m,j]に、第k層の第s[k]ニューロンの重み係数ws[k]・1 (k)乃至ws[k]・Q[k−1] (k)を第1アナログデータとして格納し、配線RW[1]乃至配線RW[m]にそれぞれ第(k−1)層の各ニューロンの出力信号z1・s[k] (k−1)乃至zQ[k−1]・s[k] (k−1)を第2アナログデータとして供給することで、第k層の第s[k]ニューロンに入力される信号の総和us[k] (k)を計算することができる。つまり、式(D1)に示した積和演算を半導体装置100によって実現することができる。
また、教師付き学習で重み係数の更新を行うとき、メモリセルAM[1,j]乃至メモリセルAM[m,j]に、第k層の第s[k]ニューロンから第(k+1)層の各ニューロンに信号が送られるときに掛けられる重み係数w1・s[k] (k+1)乃至wQ[k+1]s[k] (k+1)を第1アナログデータとして格納し、配線RW[1]乃至配線RW[m]に第(k+1)層の各ニューロンの誤差δ1 (k+1)乃至δQ[k+1] (k+1)を第2アナログデータとして供給すると、式(D3)におけるΣws[k+1]・s[k] (k+1)・δs[k+1] (k+1)の値を、配線B[j]に流れる差分電流ΔIB[j]から得ることができる。つまり、式(D3)に示した演算の一部を半導体装置100によって実現することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した半導体装置の応用例について説明する。
半導体装置100は、積和演算処理回路として機能するため、実施の形態2で説明した通り、ニューラルネットワークの構成要素の一つとして適用することができる場合がある。
ニューラルネットワークは、ニューロンを模したユニットが、シナプスを模したユニットを介して、互いに結合された構成となっており、この結合の強度を変更することで様々な入力パターンに対して学習し、パターン認識や連想記憶、データマイニングなどを高速に実行できると考えられている。特に、音、音声、音楽、画像、または映像などのパターン認識を利用した新規な電子機器を実現できる場合がある。
実施の形態1で説明した半導体装置において、複数の第1アナログデータを重み係数として、複数の第2アナログデータをニューロン出力に対応することで、各ニューロン出力の重み付け和の演算を並列して行うことができ、当該出力信号として重み付け和の演算の結果に対応したデータ、すなわちシナプス入力を取得することができる。
<電子機器>
ここでは、上述のニューラルネットワークを利用した電子機器、又はシステムについて説明する。
図22(A)は、タブレット型の情報端末5200であり、筐体5221、表示部5222、操作ボタン5223、スピーカ5224を有する。また、表示部5222に、位置入力装置としての機能が付加された表示装置を用いるようにしてもよい。また、位置入力装置としての機能は、表示装置にタッチパネルを設けることで付加することができる。あるいは、位置入力装置としての機能は、フォトセンサとも呼ばれる光電変換素子を表示装置の画素部に設けることでも、付加することができる。また、操作ボタン5223としては、例えば、情報端末を起動する電源スイッチ、情報端末のアプリケーションを操作するボタン、音量調整ボタン、または表示部5222を点灯、あるいは消灯するスイッチなどとすることができる。また、図22(A)に示した情報端末では、操作ボタン5223の数を4個示しているが、情報端末の有する操作ボタンの数及び配置は、これに限定されない。また、図示していないが、図22(A)に示した情報端末は、カメラを有する構成であってもよい。また、図示していないが、図22(A)に示した情報端末は、フラッシュライト、または照明の用途として発光装置を有する構成であってもよい。また、図示していないが、図22(A)に示した情報端末は、筐体5221の内部にセンサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線などを測定する機能を含むもの)を有する構成であってもよい。特に、ジャイロ、加速度センサなどの傾きを検出するセンサを有する検出装置を設けることで、図22(A)に示す情報端末の向き(鉛直方向に対して情報端末がどの向きに向いているか)を判断して、表示部5222の画面表示を、情報端末の向きに応じて自動的に切り替えるようにすることができる。
また、情報端末5200は、表示部5222として可撓性を有する基材を用いて、表示部5222を自由に折りたたむことができる構造を有してもよい。このような構成を図22(B)に示す。情報端末5300は、情報端末5200と同様のタブレット型の情報端末であり、筐体5321a、筐体5321b、表示部5322、操作ボタン5323、スピーカ5324を有している。
筐体5321aと筐体5321bと、は、ヒンジ部5321cにより結合されており、ヒンジ部5321cによって、2つ折りが可能となっている。また、表示部5322は、筐体5321a、筐体5321b、及びヒンジ部5321cに設けられている。
表示部5222に適用できる可撓性を有する基材としては、可視光に対する透光性を有する材料として、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、ポリエーテルサルフォン樹脂(PES)、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリハロゲン化ビニル樹脂、アラミド樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。また、これらの材料を混合または積層して用いてもよい。
ところで、情報端末5200、及び情報端末5300に、指紋、静脈、虹彩、または声紋など生体情報を取得する装置を設けることで、生体認証機能を有する情報端末を実現することができる。特に、この生体認証機能に、上述のニューラルネットワークを用いることにより、精度の高い認証システムを構築できる場合がある。また、情報端末におけるニューラルネットワークの応用については、認証システムのみに限定されない。例えば、情報端末において、ニューラルネットワークを利用して音声解読を行うことができる場合がある。情報端末に音声解読機能を設けることで、音声認識によってタブレット型の情報端末を操作する機能、更には、音声や会話を判読して会話録を作成する機能、などをタブレット型の情報端末に有することができる。また、例えば、表示部にタッチパネルを有する情報端末において、該タッチパネルに指又はスタイラスペンなどにより書いた文字をニューラルネットワークによって認識できる場合がある。これを利用することで、書いた文字を認識して、あらかじめ設定したフォントに変換して、表示部に映すことができる。これらの機能を用いることで、例えば、タブレット型の情報端末を、外国語などを学習するための教科書の代わりとして活用することができる。又は、例えば、会議などの議事録作成として活用することができる。
なお、本発明の一態様は、図22(A)(B)に示すタブレット型の情報端末に限定せず、図23(A)に示すような、図22(A)の情報端末のサイズを小さくし、かつ通話機能を搭載した携帯電話(スマートフォン)の形態であってもよい。図23(A)の携帯電話は、筐体5501、表示部5502、マイク5503、スピーカ5504、操作ボタン5505を有する。図22(A)(B)に示す情報端末と同様に、指紋、静脈、虹彩、または声紋などの生体情報を取得する装置を設けることで、ニューラルネットワークを利用した生体認証機能を有する情報端末を実現することができる場合がある。また、図22(A)(B)に示す情報端末と同様に、ニューラルネットワークを利用した音声解読の機能を有してもよい。また、図22(A)(B)に示す情報端末と同様に、ニューラルネットワークを利用した文字認識の機能を有しても良い。
図23(B)はビデオカメラであり、第1筐体5801、第2筐体5802、表示部5803、操作キー5804、レンズ5805、接続部5806等を有する。本発明の一態様にかかる半導体装置は、ビデオカメラの各種集積回路に用いることができる。操作キー5804及びレンズ5805は第1筐体5801に設けられており、表示部5803は第2筐体5802に設けられている。そして、第1筐体5801と第2筐体5802とは、接続部5806により接続されており、第1筐体5801と第2筐体5802の間の角度は、接続部5806により変更が可能である。表示部5803における映像を、接続部5806における第1筐体5801と第2筐体5802との間の角度に従って切り替える構成としてもよい。
ビデオカメラで撮影した画像を記録する際、データの記録形式に応じたエンコードを行う必要がある。エンコードの際に、ニューラルネットワークによるパターン認識を利用することによって、前回の撮像画像データと今回の撮像画像データとの差分データを算出して、データの圧縮を行うことができる。
図23(C)は、掌紋認証装置を示しており、筐体5431、表示部5432、掌紋読み取り部5433、配線5434を有している。図23(C)は、手5435の掌紋を取得する様子を示している。また、本発明の一態様は、掌紋認証装置に限定されず、指紋、静脈、顔、虹彩、声紋、遺伝子などの生体情報を取得して生体認証を行う装置であってもよい。
図24は、放送システムにおけるデータ伝送を示した模式図である。図24には、放送局6561から送信された電波(放送信号)が、各家庭のテレビジョン受信装置(TV)6560に届けられるまでの経路を示している。TV6560は、受信装置及び表示装置を備えている。人工衛星6562として、例えば、CS衛星、BS衛星などが挙げられる。アンテナ6564として、例えば、BS・110°CSアンテナ、CSアンテナなどが挙げられる。アンテナ6565として、例えば、UHF(Ultra High Frequency)アンテナなどが挙げられる。
電波6566A、6566Bは、衛星放送用の放送信号である。人工衛星6562は電波6566Aを受信すると、地上に向けて電波6566Bを伝送する。各家庭において、電波6566Bはアンテナ6564で受信され、TV6560において衛星TV放送を視聴することができる。あるいは、電波6566Bは他の放送局のアンテナで受信され、放送局内の受信装置によって光ケーブルに伝送できる信号に加工される。放送局は光ケーブル網を利用して放送信号を各家庭のTV6560に送信する。電波6567A、6567Bは、地上波放送用の放送信号である。電波塔6563は、受信した電波6567Aを増幅して、電波6567Bを送信する。各家庭では、アンテナ6565で電波6567Bを受信することで、TV6560で地上波TV放送を視聴することができる。
放送局6561から電波6566A、または電波6567Aを発信する前に、放送局6561が有する電子機器によって、映像データのエンコード処理が行われる。このとき、ニューラルネットワークによるパターン認識を利用することによって、前回の撮像画像データと今回の撮像画像データとの差分データを算出して、データの圧縮を行うことができる。
また、本実施の形態の映像配信システムは、TV放送用のシステムに限定されるものではない。また配信する映像データは、動画像データでもよいし、静止画像データでもよい。
例えば、高速IPネットワークを通じてカメラの映像データを配信してもよい。例えば、映像データの配信システムは医療現場では、遠隔診断、遠隔診療に用いることができる。画像診断などの医療行為に利用する映像は、より高精細な映像であることが求められており、医療用画像として高解像度(8K、4K、2K)の映像求められる。図25は、映像データの配信システムを利用した救急医療システムを示した模式図である。
救急車6600(救急車;救急搬送車両)と医療機関6601との間、又は医療機関6601と医療機関6602との間の通信は、高速ネットワーク6605を利用して行われる。救急車6600には、カメラ6610、エンコーダ6611、通信装置6612が搭載されている。
カメラ6610は、医療機関6601へ搬送する患者を撮影する。カメラ6610で取得した映像データ6615は、通信装置6612によって非圧縮で送信することもできる。これにより遅延を少なくして、高解像度の映像データ6615を医療機関6601に伝送することができる。救急車6600と医療機関6601と間の通信に、高速ネットワーク6605を利用できない場合は、エンコーダ6611で映像データを符号化し、符号化した映像データ6616を送ることもできる。このとき、ニューラルネットワークによるパターン認識を利用することによって、前述した放送システムと同様に映像データの圧縮を行うことができる。
医療機関6601では、救急車6600から送られた映像データを通信装置6620で受信される。受信した映像データが非圧縮データであれば、通信装置6620を介して、表示装置6623に送られ、表示される。映像データが圧縮データであれば、デコーダ6621でデータ伸長された後、サーバ6622、及び表示装置6623に送られる。医師は、表示装置6623の画像から、救急車6600の救急隊員への指示、あるいは、患者の治療にあたる医療機関6601内のスタッフに指示を行う。図25の配信システムは高精細な画像を伝送することができるので、医療機関6601内において、医師は救急搬送中の患者の細部を確認することができる。そのため、医師は短時間でより的確な指示を救急隊員やスタッフに与えることができ、患者の救命率の向上につながる。
医療機関6601と医療機関6602間の映像データの通信も、上記と同様である。医療機関6601の画像診断装置(CT、MRI等)で取得した医療画像を医療機関6602に伝送することができる。また、ここでは、救急車6600を例に挙げたが、患者を搬送する手段は、ヘリコプターなどの航空機や、船舶でもよい。
なお、本実施の形態で示した電子機器、又はシステムは、他の電子機器、又はシステムと適宜組み合わせることができる。
また、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態3で説明した電子機器の表示部に適用できる表示装置について、図26乃至図30を用いて説明する。
本実施の形態の表示装置は、可視光を反射する第1表示素子と、可視光を発する第2表示素子とを有する。また、表示装置は、第1表示素子によって反射する光と、第2表示素子が発する光のうち、いずれか一方または双方により、画像を表示する機能を有する。
第1表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることができる。このような素子は光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることが可能となる。
第1表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第1表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式等を適用した素子などを用いることができる。
第2表示素子には、発光素子を用いることが好ましい。このような表示素子が発する光は、その輝度や色度が外光に左右されることが少ないため、色再現性が高く(色域が広く)、コントラストの高い、鮮やかな表示を行うことができる。
第2表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、無機EL、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)、半導体レーザ(窒化物半導体発光ダイオードなど)などの自発光性の発光素子を用いることができる。なお、第2表示素子には、自発光性の発光素子を用いることが好ましいが、これに限定されず、例えば、バックライト、またはサイドライトなどの光源と、液晶素子とを組み合わせた透過型の液晶素子を用いてもよい。
本明細書では、このように、表示素子として発光素子と、反射型素子と、を有するディスプレイを、ER−Hybrid ディスプレイ(Emissive OLED and Reflective LC Hybrid ディスプレイ、または、Emission/Reflection Hybrid ディスプレイ)と呼称する。また、表示素子として透過型液晶素子と、反射型液晶素子と、を有するディスプレイをTR−Hybrid ディスプレイ(Transmissive LC and Reflective LC Hybrid ディスプレイ、または、Transmission/Reflection Hybrid ディスプレイ)と呼称する。また、表示素子として発光素子と、反射型素子と、を有する表示装置を、ハイブリッド表示装置と呼称し、ハイブリッド表示装置を有するディスプレイをハイブリッドディスプレイと呼称する。
本実施の形態の表示装置は、第1表示素子を用いて画像を表示する第1のモードと、第2表示素子を用いて画像を表示する第2のモードと、第1表示素子及び第2表示素子の双方を用いて画像を表示する第3のモードと、を有し、第1乃至第3のモードを自動または手動で切り替えることができる。以下では、第1乃至第3のモードの詳細について説明する。
なお、本明細書において、ハイブリッド表示(第3のモードの表示)とは、1つのパネルにおいて、反射光と、自発光とを併用して、色調または光強度を互いに補完して、文字及び/又は画像を表示する方法である。または、ハイブリッド表示とは、同一画素または同一副画素において複数の表示素子から、それぞれの光を用いて、文字及び/又は画像を表示する方法である。ただし、ハイブリッド表示を行っているハイブリッドディスプレイを局所的にみると、複数の表示素子のいずれか一を用いて表示される画素または副画素と、複数の表示素子の二以上を用いて表示される画素または副画素と、を有する場合がある。
なお、本明細書等において、上記構成のいずれか1つまたは複数の表現を満たすものを、ハイブリッド表示という。
また、ハイブリッドディスプレイは、同一画素または同一副画素に複数の表示素子を有する。なお、複数の表示素子としては、例えば、光を反射する反射型素子と、光を射出する自発光素子とが挙げられる。なお、反射型素子と、自発光素子とは、それぞれ独立に制御することができる。ハイブリッドディスプレイは、表示部において、反射光、及び自発光のいずれか一方または双方を用いて、文字及び/または画像を表示する機能を有する。
[第1のモード]
第1のモードでは、第1表示素子と外光とを用いて画像を表示する。第1のモードは光源が不要であるため、極めて低消費電力なモードである。例えば、表示装置に外光が十分に入射されるとき(明るい環境下など)は、第1表示素子が反射した光を用いて表示を行うことができる。例えば、外光が十分に強く、かつ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。第1のモードは、文字を表示することに適したモードである。また、第1のモードは、外光を反射した光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいという効果を奏する。なお、第1のモードを、反射した光を用いて表示を行うため、反射型の表示モード(Reflection mode)と呼称してもよい。
[第2のモード]
第2のモードでは、第2表示素子による発光を利用して画像を表示する。そのため、照度や外光の色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、且つ色再現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、照度が極めて低い場合などに有効である。また、周囲が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩しく感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第2のモードでは輝度を抑えた表示を行うことが好ましい。これにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減することができる。第2のモードは、鮮やかな画像(静止画及び動画)などを表示することに適したモードである。なお、第2のモードを、発光、すなわち放射した光を用いて表示を行うため、放射型の表示モード(Emission mode)と呼称してもよい。
[第3のモード]
第3のモードでは、第1表示素子による反射光と、第2表示素子による発光との双方を利用して表示を行う。なお、第1表示素子と第2表示素子とを、それぞれ独立に駆動させ、且つ第1表示素子と第2表示素子とを、同一期間内で駆動させることで、第1表示素子と、第2表示素子とを組み合わせた表示を行うことができる。なお、本明細書等において、第1表示素子と、第2表示素子とを組み合わせた表示、すなわち、第3のモードをハイブリッド表示モード(HB表示モード)と呼称することができる。または、第3のモードを、放射型の表示モードと、反射型の表示モードとを組み合わせた表示モード(ER−Hybrid mode)と呼称してもよい。
第3のモードで表示を行うことで、第1のモードよりも鮮やかな表示とし、且つ第2のモードよりも消費電力を抑えることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、比較的照度が低い場合、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。また、反射光と発光とを混合させた光を用いることで、まるで絵画を見ているかのように感じさせる画像を表示することが可能となる。
本実施の形態の表示装置は、上記のとおり、第1表示素子で字幕を表示し、第2表示素子で画像の表示を行ってもよい。このように、画像と字幕と、の両方を表示したい場合は、上述の第3のモードで表示装置を動かせばよい。
また、字幕を表示しない場合は、第2表示素子で画像の表示を行えばよいので、上述の第2のモードで表示装置を動かせばよい。なお、照度が明るい場合は、第1表示素子で画像の表示を行ってもよいので、第2のモードではなく、第1のモードで表示装置を動かしてもよい。
<第1乃至第3のモードの具体例>
ここで、上述した第1乃至第3のモードを用いる場合の具体例について、図26及び図27を用いて説明する。
なお、以下では、第1乃至第3のモードが照度に応じて自動に切り替わる場合について説明する。なお、照度に応じて自動で切り替わる場合、例えば、表示装置に照度センサ等を設け、当該照度センサからの情報をもとに表示モードを切り替えることができる。
図26(A)(B)(C)は、本実施の形態の表示装置が取り得る表示モードを説明するための画素の模式図である。
図26(A)(B)(C)では、第1表示素子201、第2表示素子202、開口部203、第1表示素子201から反射される反射光204、及び第2表示素子202から開口部203を通って射出される透過光205が明示されている。なお、図26(A)が第1のモードを説明する図であり、図26(B)が第2のモードを説明する図であり、図26(C)が第3のモードを説明する図である。
なお、図26(A)(B)(C)では、第1表示素子201として、反射型の液晶素子を用い、第2表示素子202として、自発光型のOLEDを用いる場合とする。
図26(A)に示す第1のモードでは、第1表示素子201である、反射型の液晶素子を駆動して反射光の強度を調節して階調表示を行うことができる。例えば、図26(A)に示すように、第1表示素子201である、反射型の液晶素子が有する反射電極で反射された反射光204の強度を液晶層で調節することで階調表示を行うことができる。
図26(B)に示す第2のモードでは、第2表示素子202である、自発光型のOLEDの発光強度を調節して階調表示を行うことができる。なお、第2表示素子202から射出される光は、開口部203を通過し、透過光205として外部に取り出される。
図26(C)に示す第3のモードは、上述した第1のモードと、第2のモードとを組み合わせた表示モードである。例えば、図26(C)に示す第1表示素子201である反射型の液晶素子が有する反射電極で反射された反射光204の強度を液晶層で調節することで階調表示が行われ、加えて、第1表示素子201の駆動する期間と、同じ期間内に、第2表示素子202である自発光型のOLEDから発する透過光205の発光強度を調整することで階調表示が行われる。
<第1乃至第3のモードの状態遷移>
次に、第1乃至第3のモードの状態遷移について、図26(D)を用いて説明を行う。図26(D)は、第1のモード、第2のモード、及び第3のモードの状態遷移図である。図26(D)に示す、状態CND1は第1のモードに相当し、状態CND2は第2のモードに相当し、状態CND3は第3のモードに相当する。
図26(D)に図示するように、状態CND1から状態CND3までは照度に応じていずれかの状態の表示モードを取り得る。例えば、昼間のように照度が大きい場合には、状態CND1を取り得る。また、昼間から夜間に時間経過して照度が小さくなる場合には、状態CND1から状態CND2に遷移する。また、昼間であっても照度が低く、反射光による階調表示が十分でない場合には、状態CND2から状態CND3に遷移する。もちろん、状態CND3から状態CND1への遷移、状態CND1から状態CND3への遷移、状態CND3から状態CND2への遷移、または状態CND2から状態CND1への遷移も生じる。
なお、図26(D)に図示するように、状態CND1乃至状態CND3において、照度の変化がない、または照度の変化が少ない場合には、他の状態に遷移せずに、続けて元の状態を維持すればよい。
以上のように照度に応じて表示モードを切り替える構成とすることで、消費電力が比較的大きい発光素子の光の強度による階調表示の頻度を減らすことができる。そのため、表示装置の消費電力を低減することができる。また、表示装置は、バッテリの残容量、表示するコンテンツ、または周辺環境の照度に応じて、さらに動作モードを切り替えることができる。なお、上記の説明においては、照度に応じて表示モードが自動で切り替わる場合について例示したがこれに限定されず、使用者が手動で表示モードを切り替えてもよい。
<動作モード>
次に、第1表示素子、及び第2表示素子で行うことができる動作モードについて、図27を用いて説明を行う。
なお、以下では、通常のフレーム周波数(代表的には60Hz以上240Hz以下)で動作する通常動作モード(Normal mode)と、低速のフレーム周波数で動作するアイドリング・ストップ(IDS)駆動モードと、を例示して説明する。
なお、アイドリング・ストップ(IDS)駆動モードとは、画像データの書き込み処理を実行した後、画像データの書き換えを停止する駆動方法のことをいう。一旦画像データの書き込みをして、その後、次の画像データの書き込みまでの間隔を延ばすことで、その間の画像データの書き込みに要する分の消費電力を削減することができる。アイドリング・ストップ(IDS)駆動モードは、例えば、通常動作モードの1/100乃至1/10程度のフレーム周波数とすることができる。
図27(A)(B)(C)は、通常駆動モードとアイドリング・ストップ(IDS)駆動モードを説明する回路図及びタイミングチャートである。なお、図27(A)では、第1表示素子201(ここでは液晶素子)と、第1表示素子201に電気的に接続される画素回路206と、を明示している。また、図27(A)に示す画素回路206では、信号線SLと、ゲート線GLと、信号線SL及びゲート線GLに接続されたトランジスタM1と、トランジスタM1に接続される容量素子CsLCとを図示している。
トランジスタM1としては、半導体層に金属酸化物を有するトランジスタを用いることが好ましい。以下、トランジスタの代表例として、金属酸化物の分類の1つである酸化物半導体を有するトランジスタ(OSトランジスタ)を用いて説明する。OSトランジスタは、非導通状態時のリーク電流(オフ電流)が極めて低いため、OSトランジスタを非導通状態とすることで液晶素子の画素電極に電荷の保持をすることができる。
図27(B)は、通常駆動モードでの信号線SLおよびゲート線GLにそれぞれ与える信号の波形を示すタイミングチャートである。通常駆動モードでは通常のフレーム周波数(例えば60Hz)で動作する。1フレーム期間を期間T1からT3までで表すと、各フレーム期間でゲート線GLに走査信号を与え、信号線SLからデータD1を書き込む動作を行う。この動作は、期間T1乃至期間T3に同じデータD1を書き込む場合、または異なるデータを書き込む場合でも同じである。
一方、図27(C)は、アイドリング・ストップ(IDS)駆動モードでの信号線SLおよびゲート線GLに、それぞれ与える信号の波形を示すタイミングチャートである。アイドリング・ストップ(IDS)駆動では低速のフレーム周波数(例えば1Hz)で動作する。1フレーム期間を期間T1で表し、その中でデータの書き込み期間を期間TW、データの保持期間を期間TRETで表す。アイドリング・ストップ(IDS)駆動モードは、期間TWでゲート線GLに走査信号を与え、信号線SLのデータD1を書き込み、期間TRETでゲート線GLをローレベルの電圧に固定し、トランジスタM1を非導通状態として一旦書き込んだデータD1を保持させる動作を行う。
アイドリング・ストップ(IDS)駆動モードは、上述した第1のモード、または第3のモードと組み合わせることで、さらなる低消費電力化を図ることができるため有効である。
図27(D)は、第2表示素子202(ここでは有機EL素子)と、第2表示素子に電気的に接続されている画素回路207と、を明示している。また、図27(D)に示す画素回路207では、信号線DLと、ゲート線GL2と、電流供給線ALと、信号線DL及びゲート線GL2に電気的に接続されたトランジスタM2と、トランジスタM2と電流供給線ALとに電気的に接続された容量素子CsELと、トランジスタM2と容量素子CsELと電流供給線ALと第2表示素子202とに電気的に接続されたトランジスタM3と、を図示している。
トランジスタM2としては、トランジスタM1と同様に、OSトランジスタを用いることが好ましい。OSトランジスタは、非導通状態時のリーク電流(オフ電流)が極めて低いため、OSトランジスタを非導通状態とすることで容量素子CsELに充電した電荷の保持をすることができる。つまり、トランジスタM3のゲート−ドレイン間電圧を一定に保つことができ、第2表示素子202の発光強度を一定にすることができる。
したがって、第1表示素子がアイドリング・ストップ(IDS)駆動する場合と同様に、第2表示素子のアイドリング・ストップ(IDS)駆動は、ゲート線GL2に走査信号を与えて、信号線DLからデータを書き込んだ後に、ゲート線GL2をローレベルの電圧にすることで、トランジスタM2を非導通状態として一旦書き込んだ該データを保持する動作を行う。
なお、トランジスタM3は、トランジスタM2と同様の材料で構成するのが好ましい。トランジスタM3とトランジスタM2の材料の構成を同じにすることで、画素回路207の作製工程を短縮することができる。
アイドリング・ストップ(IDS)駆動モードは、上述した第1のモード乃至第3のモードと組み合わせることで、さらなる低消費電力化を図ることができるため有効である。
以上のように、本実施の形態の表示装置は、第1のモード乃至第3のモードを切り替えて表示を行うことができる。したがって、周囲の明るさによらず、視認性が高く利便性の高い表示装置または全天候型の表示装置を実現できる。
また、本実施の形態の表示装置は、第1表示素子を有する第1の画素と、第2表示素子を有する第2の画素とをそれぞれ複数有すると好ましい。また、第1の画素と第2の画素とは、それぞれ、マトリクス状に配置されることが好ましい。
第1の画素及び第2の画素は、それぞれ、1つ以上の副画素を有する構成とすることができる。例えば、画素には、副画素を1つ有する構成(白色(W)など)、副画素を3つ有する構成(赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3色など)、あるいは、副画素を4つ有する構成(赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、白色(W)の4色、または、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、黄色(Y)の4色など)を適用できる。なお、第1の画素及び第2の画素が有する色要素は、上記に限定されず、必要に応じて、シアン(C)及びマゼンタ(M)などを組み合わせてもよい。
本実施の形態の表示装置は、第1の画素及び第2の画素は、双方とも、フルカラー表示を行う構成とすることができる。または、本実施の形態の表示装置は、第1の画素では白黒表示またはグレースケールでの表示を行い、第2の画素ではフルカラー表示を行う構成とすることができる。第1の画素を用いた白黒表示またはグレースケールでの表示は、文書情報など、カラー表示を必要としない情報を表示することに適している。
<表示装置の斜視概略図>
次に、本実施の形態の表示装置について、図28を用いて説明を行う。図28は、表示装置210の斜視概略図である。
表示装置210は、基板2570と基板2770とが貼り合わされた構成を有する。図28では、基板2770を破線で明示している。
表示装置210は、表示部214、回路216、配線218等を有する。図28では表示装置210にIC220及びFPC222が実装されている例を示している。そのため、図28に示す構成は、表示装置210、IC220、及びFPC222を有する表示モジュールということもできる。
回路216としては、例えば走査線駆動回路を用いることができる。
配線218は、表示部214及び回路216に信号及び電力を供給する機能を有する。当該信号及び電力は、FPC222を介して外部から、またはIC220から配線218に入力される。
図28では、COG(Chip On Glass)方式またはCOF(Chip on Film)方式等により、基板2570にIC220が設けられている例を示す。IC220は、例えば走査線駆動回路または信号線駆動回路などを有するICを適用できる。なお、表示装置210には、IC220を設けない構成としてもよい。また、IC220を、COF方式等により、FPCに実装してもよい。
図28には、表示部214の一部の拡大図を示している。表示部214には、複数の表示素子が有する電極2751がマトリクス状に配置されている。電極2751は、可視光を反射する機能を有し、液晶素子として、第1表示素子2750(後述する)の反射電極として機能する。
また、図28に示すように、電極2751は開口部として領域2751Hを有する。さらに表示部214は、電極2751よりも基板2570側に、発光素子として、第2表示素子2550を有する。第2表示素子2550からの光は、電極2751の領域2751Hを介して基板2770側に射出される。第2表示素子2550の発光領域の面積と領域2751Hの面積とは等しくてもよい。第2表示素子2550の発光領域の面積と領域2751Hの面積のうち一方が他方よりも大きいと、位置ずれに対するマージンが大きくなるため好ましい。
<入出力パネルの断面図>
次に、図28で示した表示装置210に、タッチセンサユニットを設けた入出力パネルの構成を、図29及び図30を参照しながら説明する。
図29は、入出力パネル2700TP3が備える画素の断面図である。
図30は、本発明の一態様の入出力パネルの構成を説明する図である。図30(A)は図29に示す入出力パネルの機能膜の構成を説明する断面図であり、図30(B)は入力ユニットの構成を説明する断面図であり、図30(C)は第2ユニットの構成を説明する断面図であり、図30(D)は第1ユニットの構成を説明する断面図である。
本構成例で説明する入出力パネル2700TP3は、画素2702(i,j)を有する(図29参照)。また、入出力パネル2700TP3は、第1ユニット2010と、第2ユニット2020と、入力ユニット2030と、機能膜2770Pと、を有する(図30参照)。第1ユニット2010は機能層2520を含み、第2ユニット2020は機能層2720を含む。
<<画素2702(i,j)>>
画素2702(i,j)は、機能層2520の一部と、第1表示素子2750(i,j)と、第2表示素子2550(i,j)と、を有する(図29参照)。
機能層2520は、第1の導電膜、第2の導電膜、絶縁膜2501Cおよび画素回路を含む。なお、画素回路は、例えば、トランジスタMを含む。また、機能層2520は、光学素子2560、被覆膜2565およびレンズ2580を含む。また、機能層2520は、絶縁膜2528および絶縁膜2521を備える。絶縁膜2521Aおよび絶縁膜2521Bを積層した材料を、絶縁膜2521に用いることができる。
例えば、屈折率1.55近傍の材料を絶縁膜2521Aまたは絶縁膜2521Bに用いることができる。または、屈折率1.6近傍の材料を絶縁膜2521Aまたは絶縁膜2521Bに用いることができる。または、アクリル樹脂またはポリイミドを絶縁膜2521Aまたは絶縁膜2521Bに用いることができる。
絶縁膜2501Cは、第1の導電膜および第2の導電膜の間に挟まれる領域を備え、絶縁膜2501Cは開口部2591Aを備える。
第1の導電膜は、第1表示素子2750(i,j)と電気的に接続される。具体的には、第1表示素子2750(i,j)の電極2751(i,j)と電気的に接続される。なお、電極2751(i,j)を、第1の導電膜に用いることができる。
第2の導電膜は、第1の導電膜と重なる領域を備える。第2の導電膜は、開口部2591Aにおいて、第1の導電膜と電気的に接続される。例えば、導電膜2512Bを第2の導電膜に用いることができる。第2の導電膜は、画素回路と電気的に接続される。例えば、画素回路のスイッチSW1に用いるトランジスタのソース電極またはドレイン電極として機能する導電膜を第2の導電膜に用いることができる。ところで、絶縁膜2501Cに設けられた開口部2591Aにおいて第2の導電膜と電気的に接続される第1の導電膜を、貫通電極ということができる。
第2表示素子2550(i,j)は、画素回路と電気的に接続される。第2表示素子2550(i,j)は、機能層2520に向けて光を射出する機能を備える。また、第2表示素子2550(i,j)は、例えば、レンズ2580または光学素子2560に向けて光を射出する機能を備える。
第2表示素子2550(i,j)は、第1表示素子2750(i,j)を用いた表示を視認できる範囲の一部において視認できるように配設される。例えば、第2表示素子2550(i,j)が射出する光を遮らない領域2751Hを備える形状を第1表示素子2750(i,j)の電極2751(i,j)に用いる。なお、外光を反射する強度を制御して画像情報を表示する第1表示素子2750(i,j)に外光が入射し反射する方向を、破線の矢印を用いて図中に示す。また、第1表示素子2750(i,j)を用いた表示を視認できる範囲の一部に第2表示素子2550(i,j)が光を射出する方向を、実線の矢印を用いて図中に示す。
これにより、第1表示素子を用いた表示を視認することができる領域の一部において、第2表示素子を用いた表示を視認することができる。または、入出力パネルの姿勢等を変えることなく使用者は表示を視認することができる。または、第1表示素子が反射する光が表現する物体色と、第2表示素子が射出する光が表現する光源色とを掛け合わせることができる。または、物体色および光源色を用いて絵画的な表示をすることができる。その結果、利便性または信頼性に優れた新規な入出力パネルを提供することができる。
例えば、第1表示素子2750(i,j)は、電極2751(i,j)と、電極2752と、液晶材料を含む層2753と、を備える。また、配向膜AF1と、配向膜AF2とを備える。具体的には、反射型の液晶素子を第1表示素子2750(i,j)に用いることができる。
例えば、屈折率2.0近傍の透明導電膜を電極2752または電極2751(i,j)に用いることができる。具体的には、インジウムとスズとシリコンを含む酸化物を電極2752または電極2751(i,j)に用いることができる。または、屈折率1.6近傍の材料を配向膜に用いることができる。また、液晶層の誘電率の異方性を2以上3.8以下とし、液晶層の抵抗率を1.0×1014(Ω・cm)以上1.0×1015(Ω・cm)以下とすることで、IDS駆動が可能であり、入出力パネルの消費電力を低減することができるため好ましい。
例えば、第2表示素子2550(i,j)は、電極2551(i,j)と、電極2552と、発光性の材料を含む層2553(j)と、を備える。電極2552は、電極2551(i,j)と重なる領域を備える。発光性の材料を含む層2553(j)は、電極2551(i,j)および電極2552の間に挟まれる領域を備える。電極2551(i,j)は、接続部2522において、画素回路と電気的に接続される。具体的には、有機EL素子を第2表示素子2550(i,j)に用いることができる。
例えば、屈折率2.0近傍の透明導電膜を電極2551(i,j)に用いることができる。具体的には、インジウムとスズとシリコンを含む酸化物を電極2551(i,j)に用いることができる。または、屈折率1.8近傍の材料を発光性の材料を含む層2553(j)に用いることができる。
光学素子2560は透光性を備え、光学素子2560は第1の領域、第2の領域および第3の領域を備える。
第1の領域は第2表示素子2550(i,j)から可視光を供給される領域を含み、第2の領域は被覆膜2565と接する領域を含み、第3の領域は可視光の一部を射出する機能を備える。また、第3の領域は第1の領域の可視光を供給される領域の面積以下の面積を備える。
被覆膜2565は可視光に対する反射性を備え、被覆膜2565は可視光の一部を反射して、第3の領域に供給する機能を備える。
例えば、金属を被覆膜2565に用いることができる。具体的には、銀を含む材料を被覆膜2565に用いることができる。例えば、銀およびパラジウム等を含む材料または銀および銅等を含む材料を被覆膜2565に用いることができる。
<<レンズ2580>>
可視光を透過する材料をレンズ2580に用いることができる。または、1.3以上2.5以下の屈折率を備える材料をレンズ2580に用いることができる。例えば、無機材料または有機材料をレンズ2580に用いることができる。
例えば、酸化物または硫化物を含む材料をレンズ2580に用いることができる。
具体的には、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、インジウムとスズを含む酸化物またはインジウムとガリウムと亜鉛を含む酸化物などを、レンズ2580に用いることができる。または、硫化亜鉛などを、レンズ2580に用いることができる。
例えば、樹脂を含む材料をレンズ2580に用いることができる。具体的には、塩素、臭素またはヨウ素が導入された樹脂、重金属原子が導入された樹脂、芳香環が導入された樹脂、硫黄が導入された樹脂などをレンズ2580に用いることができる。または、樹脂と、当該樹脂より屈折率の高い樹脂と、を積層してレンズ2580に用いることができる。また、屈折率の高い樹脂としては、ナノ粒子を含む樹脂としてもよい。当該ナノ粒子としては、酸化チタンまたは酸化ジルコニウムなどを用いることができる。
<<機能層2720>>
機能層2720は、基板2770および絶縁膜2501Cの間に挟まれる領域を備える。機能層2720は、絶縁膜2771と、着色膜CF1と、を有する。
着色膜CF1は、基板2770および第1表示素子2750(i,j)の間に挟まれる領域を備える。
絶縁膜2771は、着色膜CF1と液晶材料を含む層2753の間に挟まれる領域を備える。これにより、着色膜CF1の厚さに基づく凹凸を平坦にすることができる。または、着色膜CF1等から液晶材料を含む層2753への不純物の拡散を、抑制することができる。
例えば、屈折率1.55近傍のアクリル樹脂を、絶縁膜2771に用いることができる。
<<基板2570、基板2770>>
また、本実施の形態で説明する入出力パネルは、基板2570と、基板2770と、を有する。
基板2770は、基板2570と重なる領域を備える。基板2770は、基板2570との間に機能層2520を挟む領域を備える。
基板2770は、第1表示素子2750(i,j)と重なる領域を備える。例えば、複屈折が抑制された材料を当該領域に用いることができる。
例えば、屈折率1.5近傍の樹脂材料を基板2770に用いることができる。
<<接合層2505>>
また、本実施の形態で説明する入出力パネルは、接合層2505を有する。
接合層2505は、機能層2520および基板2570の間に挟まれる領域を備え、機能層2520および基板2570を貼り合せる機能を備える。
<<構造体KB1、構造体KB2>>
また、本実施の形態で説明する入出力パネルは、構造体KB1と、構造体KB2とを有する。
構造体KB1は、機能層2520および基板2770の間に所定の間隙を設ける機能を備える。構造体KB1は領域2751Hと重なる領域を備え、構造体KB1は透光性を備える。これにより、第2表示素子2550(i,j)によって射出される光を一方の面に供給され、他方の面から射出することができる。
また、構造体KB1は光学素子2560と重なる領域を備え、例えば、光学素子2560に用いる材料の屈折率との差が0.2以下になるように選択された材料を構造体KB1に用いる。これにより、第2表示素子2550(i,j)が射出する光を効率よく利用することができる。または、第2表示素子2550(i,j)の面積を広くすることができる。または、有機EL素子に流す電流の密度を下げることができる。
構造体KB2は、偏光層2770PBの厚さを所定の厚さに制御する機能を備える。構造体KB2は第2表示素子2550(i,j)と重なる領域を備え、構造体KB2は透光性を備える。
または、所定の色の光を透過する材料を構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。これにより、構造体KB1または構造体KB2を例えばカラーフィルターに用いることができる。例えば、青色、緑色または赤色の光を透過する材料を構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。また、黄色の光または白色の光等を透過する材料を構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。
具体的には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリシロキサン若しくはアクリル樹脂等またはこれらから選択された複数の樹脂の複合材料などを構造体KB1または構造体KB2に用いることができる。また、感光性を有する材料を用いて形成してもよい。
例えば、屈折率1.5近傍のアクリル樹脂を構造体KB1に用いることができる。また、屈折率1.55近傍のアクリル樹脂を構造体KB2に用いることができる。
<<入力ユニット2030>>
入力ユニット2030は検知素子を備える。検知素子は、画素2702(i,j)と重なる領域に近接するものを検知する機能を備える。これにより、表示部に近接させる指などをポインタに用いて、位置情報を入力することができる。
例えば、静電容量型の近接センサ、電磁誘導型の近接センサ、光学方式の近接センサ、抵抗膜方式の近接センサまたは表面弾性波方式の近接センサなどを、入力ユニット2030に用いることができる。具体的には、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式または赤外線検知型の近接センサを用いることができる。
例えば、静電容量方式の近接センサを備える屈折率1.6近傍のタッチセンサを入力ユニット2030に用いることができる。
<<機能膜2770D、機能膜2770P等>>
また、本実施の形態で説明する入出力パネル2700TP3は、機能膜2770Dと、機能膜2770Pと、を有する。
機能膜2770Dは第1表示素子2750(i,j)と重なる領域を備える。機能膜2770Dは機能層2520との間に第1表示素子2750(i,j)を挟む領域を備える。
例えば、光拡散フィルムを機能膜2770Dに用いることができる。具体的には、基板の表面と交差する方向に沿った軸を備える柱状構造を有する材料を、機能膜2770Dに用いることができる。これにより、光を軸に沿った方向に透過し易く、他の方向に散乱し易くすることができる。または、例えば、第1表示素子2750(i,j)が反射する光を拡散することができる。
機能膜2770Pは、偏光層2770PB、位相差フィルム2770PA及びまたは構造体KB2を備える。偏光層2770PBは開口部を備え、位相差フィルム2770PAは偏光層2770PBと重なる領域を備える。なお、構造体KB2は開口部に設けられる。
例えば、二色性色素、液晶材料および樹脂を偏光層2770PBに用いることができる。偏光層2770PBは、偏光性を備える。これにより、機能膜2770Pを偏光板に用いることができる。
偏光層2770PBは第1表示素子2750(i,j)と重なる領域を備え、構造体KB2は第2表示素子2550(i,j)と重なる領域を備える。これにより、液晶素子を第1表示素子に用いることができる。例えば、反射型の液晶素子を第1表示素子に用いることができる。または、第2表示素子が射出する光を効率よく取り出すことができる。または、有機EL素子に流す電流の密度を下げることができる。または、有機EL素子の信頼性を高めることができる。
例えば、反射防止フィルム、偏光フィルムまたは位相差フィルムを機能膜2770Pに用いることができる。具体的には、2色性色素を含む膜および位相差フィルムを機能膜2770Pに用いることができる。
また、ゴミの付着を抑制する帯電防止膜、汚れを付着しにくくする撥水性の膜、使用に伴う傷の発生を抑制するハードコート膜などを、機能膜2770Pに用いることができる。
例えば、屈折率1.6近傍の材料を拡散フィルムに用いることができる。また、屈折率1.6近傍の材料を位相差フィルム2770PAに用いることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本明細書などで扱うトランジスタについて、図31乃至図36を用いて説明を行う。
なお、本発明の一態様に係るトランジスタは、実施の形態6で説明するCAC−OSを有することが好ましい。
<トランジスタ構造1>
以下では、本発明の一態様に係るトランジスタの一例について説明する。図31(A)はトランジスタ1200Aの上面を示す。なお、図の明瞭化のため、図31(A)において一部の膜は省略されている。また、図31(B)は、図31(A)に示す一点鎖線X1−X2に対応する断面図であり、図31(C)はY1−Y2に対応する断面図である。なお、一点鎖線X1−X2をチャネル長方向、一点鎖線Y1−Y2をチャネル幅方向という場合がある。
トランジスタ1200Aは、バックゲート電極として機能する導電体1205(導電体1205a、及び導電体1205b)、ゲート電極として機能する導電体1260と、ゲート絶縁層として機能する絶縁体1220、絶縁体1222、絶縁体1224、及び絶縁体1250と、チャネルが形成される領域を有する酸化物1230(酸化物1230a、酸化物1230b、及び酸化物1230c)と、ソース又はドレインの一方として機能する導電体1240aと、ソース又はドレインの他方として機能する導電体1240bと、過剰酸素を有する絶縁体1280と、酸素や水素に対してバリア性を有する絶縁体1214、絶縁体1216、絶縁体1282と、を有する。
また、酸化物1230は、酸化物1230aと、酸化物1230a上の酸化物1230bと、酸化物1230b上の酸化物1230cと、導電体1240a上、導電体1240b上、酸化物1230a上、酸化物1230b上、及び絶縁体1224上の酸化物1230dを有する。なお、トランジスタ1200Aをオンさせると、主として酸化物1230bに電流が流れる(チャネルが形成される)。一方、酸化物1230a及び酸化物1230cは、酸化物1230bとの界面近傍(混合領域となっている場合もある)は電流が流れる場合があるものの、そのほかの領域は絶縁体として機能する場合がある。
また、導電体1240a、導電体1240b、及び酸化物1230cは、酸化物1230dを介して、過剰酸素領域を有する絶縁体1280と接する。そのため、絶縁体1280と、チャネルが形成される領域を有する酸化物1230bとの間に、酸化物1230dが介在することにより、絶縁体1280から、水素、水、及びハロゲン等の不純物が、酸化物1230bへ拡散することを抑制することができる。
また、図31に示すように、酸化物1230cは、酸化物1230a、及び酸化物1230bの側面を覆うように設けることが好ましい。絶縁体1280と、チャネルが形成される領域を有する酸化物1230bとの間に、酸化物1230cが介在することにより、絶縁体1280から、水素、水、及びハロゲン等の不純物が、酸化物1230bへ拡散することを抑制することができる。
また、トランジスタ1200Aは、絶縁体1280に形成された開口部に、酸化物1230c、絶縁体1250、導電体1260を形成されている。また、導電体1240a、及び導電体1240bの端部と、絶縁体1280に形成された開口部の端部が一致している。さらに、導電体1240a、及び導電体1240bの端部が、酸化物1230の端部の一部と一致している。従って、導電体1240a、及び導電体1240bは、酸化物1230又は絶縁体1280の開口部と、同時に整形することができる。そのため、マスク及び工程を削減することができる。また、歩留まりや生産性を向上させることができる。
バックゲート電極として機能する導電体1205には、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた元素を含む金属膜、又は上述した元素を成分とする金属窒化物膜(窒化タンタル膜、窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等である。特に、窒化タンタルなどの金属窒化物膜は、水素又は酸素に対するバリア性があり、また、酸化しにくい(耐酸化性が高い)ため、好ましい。又は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの導電性材料を適用することもできる。
例えば、導電体1205aとして、水素に対するバリア性を有する導電体として、窒化タンタル等を用い、導電体1205bとして、導電性が高いタングステンを積層するとよい。当該組み合わせを用いることで、配線としての導電性を保持したまま、酸化物1230への水素の拡散を抑制することができる。なお、図31では、導電体1205a、及び導電体1205bの2層構造を示したが、当該構成に限定されず、単層でも3層以上の積層構造でもよい。例えば、バリア性を有する導電体と導電性が高い導電体との間に、バリア性を有する導電体、及び導電性が高い導電体に対して密着性が高い導電体を形成してもよい。
絶縁体1214は、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどの金属酸化物を用いることが好ましい。特に、酸化アルミニウムは、酸素、およびトランジスタの電気特性の変動要因となる水素、水分などの不純物、の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高い。したがって、酸化アルミニウムは、トランジスタの作製工程中および作製後において、水素、水分などの不純物の酸化物1230への混入を防止することができる。また、トランジスタ1200Aを構成する酸化物1230からの酸素の放出を抑制することができる。そのため、酸化物1230に対する保護膜として用いることに適している。
絶縁体1216、絶縁体1220、及び絶縁体1224は、酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜などの、酸素を含む絶縁体であることが好ましい。特に、絶縁体1224として過剰酸素を含む(化学量論的組成よりも過剰に酸素を含む)絶縁体を用いることが好ましい。このような過剰酸素を含む絶縁体を、トランジスタ1200Aを構成する酸化物1230に接して設けることにより、酸化物1230中の酸素欠損を補償することができる。なお、絶縁体1222と絶縁体1224とは、必ずしも同じ材料を用いなくともよい。
絶縁体1222は、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)又は(Ba,Sr)TiO3(BST)などの材料を含む絶縁体を単層又は積層で用いることが好ましい。特に、酸化アルミニウム、及び酸化ハフニウム、などの、酸素や水素に対してバリア性のある絶縁膜を用いることが好ましい。このような材料を用いて形成した場合、酸化物1230からの酸素の放出や、外部からの水素等の不純物の混入を防ぐ層として機能する。
又は、これらの絶縁体に、例えば、酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化シリコン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムを添加してもよい。又はこれらの絶縁体を窒化処理しても良い。上記の絶縁体に酸化シリコン、酸化窒化シリコン又は窒化シリコンを積層して用いてもよい。
なお、絶縁体1220、絶縁体1222、及び絶縁体1224が、2層以上の積層構造を有していてもよい。その場合、同じ材料からなる積層構造に限定されず、異なる材料からなる積層構造でもよい。
絶縁体1220及び絶縁体1224の間に、high−k材料を含む絶縁体1222を有することで、特定の条件で絶縁体1222が電子を捕獲し、しきい値電圧を増大させることができる。つまり、絶縁体1222が負に帯電する場合がある。
例えば、絶縁体1220、及び絶縁体1224に、酸化シリコンを用い、絶縁体1222に、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化タンタルのような電子捕獲準位の多い材料を用いた場合、半導体装置の使用温度、あるいは保管温度よりも高い温度(例えば、125℃以上450℃以下、代表的には150℃以上300℃以下)の下で、導電体1205の電位をソース電極やドレイン電極の電位より高い状態を、10ミリ秒以上、代表的には1分以上維持することで、トランジスタ1200Aを構成する酸化物1230から導電体1205に向かって、電子が移動する。この時、移動する電子の一部が、絶縁体1222の電子捕獲準位に捕獲される。
絶縁体1222の電子捕獲準位に必要な量の電子を捕獲させたトランジスタは、しきい値電圧がプラス側にシフトする。なお、導電体1205の電圧の制御によって電子の捕獲する量を制御することができ、それに伴ってしきい値電圧を制御することができる。当該構成を有することで、トランジスタ1200Aは、ゲート電圧が0Vであっても非導通状態(オフ状態ともいう)であるノーマリーオフ型のトランジスタとなる。
また、電子を捕獲する処理は、トランジスタの作製過程に行えばよい。例えば、トランジスタのソース導電体あるいはドレイン導電体に接続する導電体の形成後、あるいは、前工程(ウェハ処理)の終了後、あるいは、ウェハダイシング工程後、パッケージ後等、工場出荷前のいずれかの段階で行うとよい。
また、絶縁体1220、絶縁体1222、及び絶縁体1224の膜厚を適宜調整することで、しきい値電圧を制御することができる。例えば、絶縁体1220、絶縁体1222、及び絶縁体1224の合計膜厚が薄くすることで導電体1205からの電圧が効率的にかかる為、消費電力が低いトランジスタを提供することができる。絶縁体1220、絶縁体1222、及び絶縁体1224の合計膜厚は、65nm以下、好ましくは20nm以下であることが好ましい。
従って、非導通時のリーク電流の小さいトランジスタを提供することができる。また、安定した電気特性を有するトランジスタを提供することができる。又は、オン電流の大きいトランジスタを提供することができる。又は、サブスレッショルドスイング値の小さいトランジスタを提供することができる。又は、信頼性の高いトランジスタを提供することができる。
酸化物1230a、酸化物1230b、及び酸化物1230cは、In−M−Zn酸化物(MはAl、Ga、Y、又はSn)等の金属酸化物で形成される。また、酸化物1230として、In−Ga酸化物、In−Zn酸化物を用いてもよい。
以下に、本発明に係る酸化物1230について説明する。
酸化物1230に用いる酸化物としては、少なくともインジウム又は亜鉛を含むことが好ましい。特にインジウム及び亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム又はスズなどが含まれていることが好ましい。また、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は複数種が含まれていてもよい。
ここで、酸化物が、インジウム、元素M及び亜鉛を有する場合を考える。なお、元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム又はスズなどとする。そのほかの元素Mに適用可能な元素としては、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、マグネシウムなどがある。ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。
まず、図34(A)、図34(B)、及び図34(C)を用いて、本発明に係る酸化物が有するインジウム、元素M及び亜鉛の原子数比の好ましい範囲について説明する。なお、図34には、酸素の原子数比については記載しない。また、酸化物が有するインジウム、元素M、及び亜鉛の原子数比のそれぞれの項を[In]、[M]、及び[Zn]とする。
図34(A)、図34(B)、及び図34(C)において、破線は、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1−α):1の原子数比(αは−1以上1以下の実数である。)となるライン、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1−α):2の原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1−α):3の原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1−α):4の原子数比となるライン、及び[In]:[M]:[Zn]=(1+α):(1−α):5の原子数比となるラインを表す。
また、一点鎖線は、[In]:[M]:[Zn]=1:1:βの原子数比(βは0以上の実数である。)となるライン、[In]:[M]:[Zn]=1:2:βの原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=1:3:βの原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=1:4:βの原子数比となるライン、[In]:[M]:[Zn]=2:1:βの原子数比となるライン、及び[In]:[M]:[Zn]=5:1:βの原子数比となるラインを表す。
図34に示す、[In]:[M]:[Zn]=0:2:1の原子数比又はその近傍値の酸化物は、スピネル型の結晶構造をとりやすい。
図34(A)及び図34(B)では、本発明の一態様の酸化物が有する、インジウム、元素M、及び亜鉛の原子数比の好ましい範囲の一例について示している。
一例として、図35に、[In]:[M]:[Zn]=1:1:1である、InMZnO4の結晶構造を示す。また、図35は、b軸に平行な方向から観察した場合のInMZnO4の結晶構造である。なお、図35に示すM、Zn、酸素を有する層(以下、(M,Zn)層)における金属元素は、元素M又は亜鉛を表している。この場合、元素Mと亜鉛の割合が等しいものとする。元素Mと亜鉛とは、置換が可能であり、配列は不規則である。
InMZnO4は、層状の結晶構造(層状構造ともいう)をとり、図35に示すように、インジウム、及び酸素を有する層(以下、In層)が1に対し、元素M、亜鉛、及び酸素を有する(M,Zn)層が2となる。
また、インジウムと元素Mは、互いに置換可能である。そのため、(M,Zn)層の元素Mがインジウムと置換し、(In,M,Zn)層と表すこともできる。その場合、In層が1に対し、(In,M,Zn)層が2である層状構造をとる。
[In]:[M]:[Zn]=1:1:2となる原子数比の酸化物は、In層が1に対し、(M,Zn)層が3である層状構造をとる。つまり、[In]及び[M]に対し[Zn]が大きくなると、酸化物が結晶化した場合、In層に対する(M,Zn)層の割合が増加する。
ただし、酸化物中において、In層が1層に対し、(M,Zn)層の層数が非整数である場合、In層が1に対し、(M,Zn)層の層数が整数である層状構造を複数種有する場合がある。例えば、[In]:[M]:[Zn]=1:1:1.5である場合、In層が1層に対し、(M,Zn)層が2層である層状構造と、(M,Zn)層が3層である層状構造とが混在する層状構造となる場合がある。
例えば、酸化物をスパッタリング装置にて成膜する場合、ターゲットの原子数比からずれた原子数比の膜が形成される。特に、成膜時の基板温度によっては、ターゲットの[Zn]よりも、膜の[Zn]が小さくなる場合がある。
また、酸化物中に複数の相が共存する場合がある(二相共存、三相共存など)。例えば、[In]:[M]:[Zn]=0:2:1の原子数比の近傍値である原子数比では、スピネル型の結晶構造と層状の結晶構造との二相が共存しやすい。また、[In]:[M]:[Zn]=1:0:0を示す原子数比の近傍値である原子数比では、ビックスバイト型の結晶構造と層状の結晶構造との二相が共存しやすい。酸化物中に複数の相が共存する場合、異なる結晶構造の間において、粒界が形成される場合がある。
また、インジウムの含有率を高くすることで、酸化物のキャリア移動度(電子移動度)を高くすることができる。これは、インジウム、元素M及び亜鉛を有する酸化物では、主として重金属のs軌道がキャリア伝導に寄与しており、インジウムの含有率を高くすることにより、s軌道が重なる領域がより大きくなるため、インジウムの含有率が高い酸化物はインジウムの含有率が低い酸化物と比較してキャリア移動度が高くなるためである。
一方、酸化物中のインジウム及び亜鉛の含有率が低くなると、キャリア移動度が低くなる。従って、[In]:[M]:[Zn]=0:1:0を示す原子数比、及びその近傍値である原子数比(例えば図34(C)に示す領域C)では、絶縁性が高くなる。
従って、本発明の一態様の酸化物は、キャリア移動度が高く、かつ、粒界が少ない層状構造となりやすい、図34(A)の領域Aで示される原子数比を有することが好ましい。
また、図34(B)に示す領域Bは、[In]:[M]:[Zn]=4:2:3から4.1、及びその近傍値を示している。近傍値には、例えば、原子数比が[In]:[M]:[Zn]=5:3:4が含まれる。領域Bで示される原子数比を有する酸化物は、特に、結晶性が高く、キャリア移動度も高い優れた酸化物である。
なお、酸化物が、層状構造を形成する条件は、原子数比によって一義的に定まらない。原子数比により、層状構造を形成するための難易の差はある。一方、同じ原子数比であっても、形成条件により、層状構造になる場合も層状構造にならない場合もある。従って、図示する領域は、酸化物が層状構造を有する原子数比を示す領域であり、領域A乃至領域Cの境界は厳密ではない。
続いて、上記酸化物をトランジスタに用いる場合について説明する。
なお、上記酸化物をトランジスタに用いることで、粒界におけるキャリア散乱等を減少させることができるため、高い電界効果移動度のトランジスタを実現することができる。また、信頼性の高いトランジスタを実現することができる。
また、トランジスタには、キャリア密度の低い酸化物を用いることが好ましい。例えば、酸化物は、キャリア密度が8×1011cm−3未満、好ましくは1×1011cm−3未満、さらに好ましくは1×1010cm−3未満であり、1×10−9cm−3以上とすればよい。
なお、高純度真性又は実質的に高純度真性である酸化物は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。また、高純度真性又は実質的に高純度真性である酸化物は、欠陥準位密度が低いため、トラップ準位密度も低くなる場合がある。
また、酸化物のトラップ準位に捕獲された電荷は、消失するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、トラップ準位密度の高い酸化物にチャネル領域が形成されるトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
従って、トランジスタの電気特性を安定にするためには、酸化物中の不純物濃度を低減することが有効である。また、酸化物中の不純物濃度を低減するためには、近接する膜中の不純物濃度も低減することが好ましい。不純物としては、水素、窒素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄、ニッケル、シリコン等がある。
ここで、酸化物中における各不純物の影響について説明する。
酸化物において、第14族元素の一つであるシリコンや炭素が含まれると、酸化物において欠陥準位が形成される。このため、酸化物におけるシリコンや炭素の濃度と、酸化物との界面近傍のシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により得られる濃度)を、2×1018atoms/cm3以下、好ましくは2×1017atoms/cm3以下とする。
また、酸化物にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が含まれると、欠陥準位を形成し、キャリアを生成する場合がある。従って、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が含まれている酸化物を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため、酸化物中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の濃度を低減することが好ましい。具体的には、SIMSにより得られる酸化物中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm3以下、好ましくは2×1016atoms/cm3以下にする。
また、酸化物において、窒素が含まれると、キャリアである電子が生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている酸化物を半導体に用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。従って、該酸化物において、窒素はできる限り低減されていることが好ましい、例えば、酸化物中の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm3未満、好ましくは5×1018atoms/cm3以下、より好ましくは1×1018atoms/cm3以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm3以下とする。
また、酸化物に含まれる水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水になるため、酸素欠損を形成する場合がある。該酸素欠損に水素が入ることで、キャリアである電子が生成される場合がある。また、水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、キャリアである電子を生成することがある。従って、水素が含まれている酸化物を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため、酸化物中の水素はできる限り低減されていることが好ましい。具体的には、酸化物において、SIMSにより得られる水素濃度を、1×1020atoms/cm3未満、好ましくは1×1019atoms/cm3未満、より好ましくは5×1018atoms/cm3未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm3未満とする。
不純物が十分に低減された酸化物をトランジスタのチャネル領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。
続いて、該酸化物を2層構造、又は3層構造とした場合について述べる。酸化物S1、酸化物S2、及び酸化物S3の積層構造、及び積層構造に接する絶縁体のバンド図と、酸化物S2及び酸化物S3の積層構造、及び積層構造に接する絶縁体のバンド図と、酸化物S1及び酸化物S2の積層構造、及び積層構造に接する絶縁体のバンド図と、について、図36を用いて説明する。
図36(A)は、絶縁体I1、酸化物S1、酸化物S2、酸化物S3、及び絶縁体I2を有する積層構造の膜厚方向のバンド図の一例である。また、図36(B)は、絶縁体I1、酸化物S2、酸化物S3、及び絶縁体I2を有する積層構造の膜厚方向のバンド図の一例である。また、図36(C)は、絶縁体I1、酸化物S1、酸化物S2、及び絶縁体I2を有する積層構造の膜厚方向のバンド図の一例である。なお、バンド図は、理解を容易にするため絶縁体I1、酸化物S1、酸化物S2、酸化物S3、及び絶縁体I2の伝導帯下端のエネルギー準位(Ec)を示す。
酸化物S1、酸化物S3は、酸化物S2よりも伝導帯下端のエネルギー準位が真空準位に近い。代表的には、酸化物S2の伝導帯下端のエネルギー準位は、酸化物S1及び酸化物S3のそれぞれの伝導帯下端のエネルギー準位よりも低くなればよい。具体的には、酸化物S2と酸化物S1とのそれぞれの伝導帯下端のエネルギー準位の差が0.15eV以上2eV以下であれば好ましく、更に、0.5eV以上1eV以下であればより好ましい。加えて、酸化物S2と酸化物S3のそれぞれの伝導帯下端のエネルギー準位の差が、0.15eV以上2eV以下であれば好ましく、更に、0.5eV以上1eV以下であればより好ましい。すなわち、酸化物S2の電子親和力は、酸化物S1及び酸化物S3のそれぞれの電子親和力よりも高ければよく、具体的には、酸化物S1と酸化物S2のそれぞれの電子親和力との差が0.15eV以上2eV以下、好ましくは0.5eV以上1eV以下であり、かつ酸化物S3と酸化物S2のそれぞれの電子親和力との差が0.15eV以上2eV以下、好ましくは0.5eV以上1eV以下であることが好ましい。
図36(A)、図36(B)、及び図36(C)に示すように、酸化物S1、酸化物S2、酸化物S3において、伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに変化する。換言すると、連続的に変化又は連続接合するともいうことができる。このようなバンド図を有するためには、酸化物S1と酸化物S2との界面、又は酸化物S2と酸化物S3との界面において形成される混合層の欠陥準位密度を低くするとよい。
具体的には、酸化物S1と酸化物S2、酸化物S2と酸化物S3が、酸素以外に共通の元素を有する(主成分とする)ことで、欠陥準位密度が低い混合層を形成することができる。例えば、酸化物S2がIn−Ga−Zn酸化物の場合、酸化物S1、酸化物S3として、In−Ga−Zn酸化物、Ga−Zn酸化物、酸化ガリウムなどを用いるとよい。
このとき、キャリアの主たる経路は酸化物S2となる。酸化物S1と酸化物S2との界面、及び酸化物S2と酸化物S3との界面における欠陥準位密度を低くすることができるため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さく、高いオン電流が得られる。
トラップ準位に電子が捕獲されることで、捕獲された電子は固定電荷のように振る舞うため、トランジスタのしきい値電圧はプラス方向にシフトしてしまう。酸化物S1、酸化物S3を設けることにより、トラップ準位を酸化物S2より遠ざけることができる。当該構成とすることで、トランジスタのしきい値電圧がプラス方向にシフトすることを防止することができる。
酸化物S1、酸化物S3は、酸化物S2と比較して、導電率が十分に低い材料を用いる。このとき、酸化物S2、酸化物S2と酸化物S1との界面、及び酸化物S2と酸化物S3との界面が、主にチャネル領域として機能する。例えば、酸化物S1、酸化物S3には、図34(C)において、絶縁性が高くなる領域Cで示す原子数比の酸化物を用いればよい。なお、図34(C)に示す領域Cは、[In]:[M]:[Zn]=0:1:0、又はその近傍値である原子数比を示している。
特に、酸化物S2に領域Aで示される原子数比の酸化物を用いる場合、酸化物S1及び酸化物S3には、[M]/[In]が1以上、好ましくは2以上である酸化物を用いることが好ましい。また、酸化物S3として、十分に高い絶縁性を得ることができる[M]/([Zn]+[In])が1以上である酸化物を用いることが好適である。
絶縁体1250は、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)又は(Ba,Sr)TiO3(BST)などの材料を含む絶縁体を単層又は積層で用いることができる。又はこれらの絶縁体に例えば酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化シリコン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムを添加してもよい。又はこれらの絶縁体を窒化処理しても良い。上記の絶縁体に酸化シリコン、酸化窒化シリコン又は窒化シリコンを積層して用いてもよい。
また、絶縁体1250は、絶縁体1224と同様に、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物絶縁体を用いることが好ましい。このような過剰酸素を含む絶縁体を酸化物1230に接して設けることにより、酸化物1230中の酸素欠損を低減することができる。
また、絶縁体1250は、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム、窒化シリコンなどの、酸素や水素に対してバリア性のある絶縁膜を用いることができる。このような材料を用いて形成した場合、酸化物1230からの酸素の放出や、外部からの水素等の不純物の混入を防ぐ層として機能する。
なお、絶縁体1250は、絶縁体1220、絶縁体1222、及び絶縁体1224と同様の積層構造を有していてもよい。絶縁体1250が、電子捕獲準位に必要な量の電子を捕獲させた絶縁体を有することで、トランジスタ1200Aは、しきい値電圧をプラス側にシフトすることができる。当該構成を有することで、トランジスタ1200Aは、ゲート電圧が0Vであっても非導通状態(オフ状態ともいう)であるノーマリーオフ型のトランジスタとなる。
また、図31に示す半導体装置において、酸化物1230と導電体1260の間に、絶縁体1250の他にバリア膜を設けてもよい。もしくは、酸化物1230cにバリア性があるものを用いてもよい。
例えば、過剰酸素を含む絶縁膜を酸化物1230に接して設け、さらにバリア膜で包み込むことで、酸化物を化学量論比組成とほぼ一致するような状態、又は化学量論的組成より酸素が多い過飽和の状態とすることができる。また、酸化物1230への水素等の不純物の侵入を防ぐことができる。
導電体1240aと、及び導電体1240bは、一方がソース電極として機能し、他方がドレイン電極として機能する。
導電体1240aと、導電体1240bとは、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、又はタングステンなどの金属、又はこれを主成分とする合金を用いることができる。特に、窒化タンタルなどの金属窒化物膜は、水素又は酸素に対するバリア性があり、また、耐酸化性が高いため、好ましい。
また、図では単層構造を示したが、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、窒化タンタルとタングステン膜を積層するとよい。また、チタン膜とアルミニウム膜を積層するとよい。また、タングステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜上に銅膜を積層する二層構造としてもよい。
また、チタン膜又は窒化チタン膜と、そのチタン膜又は窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜又は銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜又は窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜又は窒化モリブデン膜と、そのモリブデン膜又は窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜又は銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜又は窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫又は酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
また、ゲート電極として機能を有する導電体1260は、例えばアルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた金属、又は上述した金属を成分とする合金か、上述した金属を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。特に、窒化タンタルなどの金属窒化物膜は、水素又は酸素に対するバリア性があり、また、耐酸化性が高いため、好ましい。また、マンガン、ジルコニウムのいずれか一又は複数から選択された金属を用いてもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコンに代表される半導体、ニッケルシリサイド等のシリサイドを用いてもよい。また、図では単層構造を示したが、2層以上の積層構造としてもよい。
例えば、アルミニウム上にチタン膜を積層する二層構造とするとよい。また、窒化チタン膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タンタル膜又は窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造としてもよい。
また、チタン膜と、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構造等がある。また、アルミニウムに、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一又は複数の金属を組み合わせた合金膜、もしくは窒化膜を用いてもよい。
また、導電体1260は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また、上記透光性を有する導電性材料と、上記金属の積層構造とすることもできる。
続いて、トランジスタ1200Aの上方には、絶縁体1280、及び絶縁体1282を設ける。
絶縁体1280には、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物を用いることが好ましい。つまり、絶縁体1280には、化学量論的組成よりも酸素が過剰に存在する領域(以下、過剰酸素領域ともいう)が形成されていることが好ましい。特に、トランジスタ1200Aに酸化物半導体を用いる場合、トランジスタ1200Aの近傍の層間膜などに、過剰酸素領域を有する絶縁体を設けることで、トランジスタ1200Aの有する酸化物1230の酸素欠損を低減することができ、信頼性を向上させることができる。
過剰酸素領域を有する絶縁体として、具体的には、加熱により一部の酸素が脱離する酸化物材料を用いることが好ましい。加熱により酸素を脱離する酸化物とは、TDS分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm3以上、好ましくは3.0×1020atoms/cm3以上である酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度としては100℃以上700℃以下、又は100℃以上500℃以下の範囲が好ましい。
例えばこのような材料として、酸化シリコン又は酸化窒化シリコンを含む材料を用いることが好ましい。又は、金属酸化物を用いることもできる。なお、本明細書中において、酸化窒化シリコンとは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化シリコンとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。
また、トランジスタ1200Aを覆う絶縁体1280は、その下方の凹凸形状を被覆する平坦化膜として機能してもよい。
絶縁体1282は、例えば、酸化アルミニウム、及び酸化ハフニウム、などの、酸素や水素に対してバリア性のある絶縁膜を用いることが好ましい。このような材料を用いて形成した場合、酸化物1230からの酸素の放出や、外部からの水素等の不純物の混入を防ぐ層として機能する。
上記構成を有することで、オン電流が大きい酸化物半導体を有するトランジスタを提供することができる。又は、オフ電流が小さい酸化物半導体を有するトランジスタを提供することができる。又は、上記構成を有するトランジスタを半導体装置に用いることで、半導体装置の電気特性の変動を抑制すると共に、信頼性を向上させることができる。又は、消費電力が低減された半導体装置を提供することができる。
さらに、トランジスタ1200Aは、導電体1240a、及び導電体1240bと、導電体1260と、がほとんど重ならない構造を有するため、導電体1260にかかる寄生容量を小さくすることができる。即ち、動作周波数が高いトランジスタを提供することができる。
<トランジスタ構造2>
図32には、図31のトランジスタとは別の構造の一例を示す。図32(A)はトランジスタ1200Bの上面を示す。なお、図の明瞭化のため、図32(A)において一部の膜は省略されている。また、図32(B)は、図32(A)に示す一点鎖線X1−X2に対応する断面図であり、図32(C)はY1−Y2に対応する断面図である。なお、一点鎖線X1−X2をチャネル長方向、一点鎖線Y1−Y2をチャネル幅方向という場合がある。
なお、図32に示すトランジスタ1200Bにおいて、図31に示したトランジスタ1200Aを構成する構造と同機能を有する構造には、同符号を付記する。
絶縁体1282上に、絶縁体1285、及び絶縁体1286が形成される。
絶縁体1280、絶縁体1282、及び絶縁体1285に形成された開口部に、酸化物1230c、絶縁体1250、導電体1260を形成されている。また、導電体1240a、及び導電体1240bの端部と、絶縁体1280に形成された開口部の端部が一致している。さらに、導電体1240a、及び導電体1240bの端部が、酸化物1230の端部の一部と一致している。従って、導電体1240a、及び導電体1240bは、酸化物1230、又は絶縁体1280の開口部と、同時に整形することができる。そのため、マスク及び工程を削減することができる。また、歩留まりや生産性を向上させることができる。
また、導電体1240a、導電体1240b、酸化物1230c、及び酸化物1230bは、過剰酸素領域を有する絶縁体1280と、酸化物1230dを介して接する。そのため、絶縁体1280と、チャネルが形成される領域を有する酸化物1230bとの間に、酸化物1230dが介在することにより、絶縁体1280から、水素、水、及びハロゲン等の不純物が、酸化物1230bへ拡散することを抑制することができる。
また、図32に示すトランジスタ1200Bは、高抵抗のオフセット領域が形成されないため、これによってトランジスタのオン電流を増大することができる。
<トランジスタ構造3>
図33には、図31及び図32のトランジスタとは別の構造の一例を示す。図33(A)はトランジスタ1200Cの上面を示す。なお、図の明瞭化のため、図33(A)において一部の膜は省略されている。また、図33(B)は、図33(A)に示す一点鎖線X1−X2に対応する断面図であり、図33(C)はY1−Y2に対応する断面図である。なお、一点鎖線X1−X2をチャネル長方向、一点鎖線Y1−Y2をチャネル幅方向という場合がある。
なお、図33に示すトランジスタ1200Cにおいて、図31に示したトランジスタ1200Aを構成する構造と同機能を有する構造には、同符号を付記する。
図33に示すトランジスタ1200Cは、酸化物1230dを有さない構造である。例えば、導電体1240a、及び導電体1240bに耐酸化性が高い導電体を用いる場合、酸化物1230dは、必ずしも設けなくてもよい。そのため、マスク及び工程を削減することができる。また、歩留まりや生産性を向上させることができる。
また、絶縁体1224は、酸化物1230a、及び酸化物1230bと重畳する領域にのみ設けてもよい。この場合、絶縁体1222をエッチングストッパーとして、酸化物1230a、酸化物1230b、及び絶縁体1224を加工することができる。従って、歩留まりや生産性を高めることができる。
さらに、図33に示すトランジスタ1200Cは、導電体1240a、及び導電体1240bと、導電体1260と、がほとんど重ならない構造を有するため、導電体1260にかかる寄生容量を小さくすることができる。即ち、動作周波数が高いトランジスタを提供することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本明細書で開示されるトランジスタに用いることができる金属酸化物について説明する。以下では特に、金属酸化物とCAC(cloud−aligned composite)の詳細について説明する。
CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタのチャネル形成領域に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル形成領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。したがって、CAC−OSを、cloud−aligned composite−OSと呼称してもよい。
CAC−OSは、例えば、金属酸化物を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、金属酸化物において、一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
なお、金属酸化物は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウム及び亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OS(CAC−OSの中でもIn−Ga−Zn酸化物を、特にCAC−IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2OZ2(X2、Y2、及びZ2は0よりも大きい実数)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4OZ4(X4、Y4、及びZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2OZ2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC−OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合金属酸化物である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、及びOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO3(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn(1+x0)Ga(1−x0)O3(ZnO)m0(−1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC(c−axis aligned crystal)構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC−OSは、金属酸化物の材料構成に関する。CAC−OSとは、In、Ga、Zn、及びOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。従って、CAC−OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
なお、CAC−OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC−OSは、一部に該金属元素を主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
CAC−OSは、例えば基板を加熱しない条件で、スパッタリング法により形成することができる。また、CAC−OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、及び窒素ガスの中から選ばれたいずれか一つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比は低いほど好ましく、例えば酸素ガスの流量比を0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
CAC−OSは、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定法のひとつであるOut−of−plane法によるθ/2θスキャンを用いて測定したときに、明確なピークが観察されないという特徴を有する。すなわち、X線回折から、測定領域のa−b面方向、及びc軸方向の配向は見られないことが分かる。
またCAC−OSは、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで得られる電子線回折パターンにおいて、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点が観測される。従って、電子線回折パターンから、CAC−OSの結晶構造が、平面方向、及び断面方向において、配向性を有さないnc(nano−crystal)構造を有することがわかる。
また例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC−OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC−OSは、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化物半導体としての導電性が発現する。従って、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
従って、CAC−OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、及び高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
また、CAC−OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。従って、CAC−OSは、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
また、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、電子機器に備えることができるタッチセンサユニットの一例について、説明する。
図37(A)は、別の実施の形態で説明した表示装置に備えることができるタッチセンサユニットの回路構成例を示す。タッチセンサユニット300は、センサアレイ302、TS(タッチセンサ)ドライバIC311、センス回路312を有する。また、図37(A)では、TSドライバIC311と、センス回路312と、をまとめて周辺回路315と図示している。
ここでは、タッチセンサユニット300が相互容量タッチセンサユニットである例を示す。センサアレイ302は、m本(ここでのmは1以上の整数)の配線DRL、n本(ここでのnは1以上の整数)の配線SNLを有する。配線DRLはドライブ線であり、配線SNLはセンス線である。ここでは、第α番目の配線DRLを配線DRL<α>と呼び、第β番目の配線SNLを配線SNL<β>と呼ぶこととする。容量素子CTαβは、配線DRL<α>と配線SNL<β>との間に形成される容量素子である。
m本の配線DRLはTSドライバIC311に電気的に接続されている。TSドライバIC311は配線DRLを駆動する機能を有する。n本の配線SNLはセンス回路312に電気的に接続されている。センス回路312は、配線SNLの信号を検出する機能を有する。TSドライバIC311によって配線DRL<α>が駆動されているときの配線SNL<β>の信号は、容量素子CTαβの容量値の変化量の情報をもつ。n本の配線SNLの信号を解析することで、タッチの有無、タッチ位置などの情報を得ることができる。
図37(B)は、上述したタッチセンサユニット300の概観の一例を上面図として示している。図37(B)において、タッチセンサユニット300は、基材301上にセンサアレイ302と、TSドライバIC311と、センス回路312と、を有する。また、図37(A)と同様に、図37(B)では、TSドライバIC311と、センス回路312と、をまとめて周辺回路315と図示している。
センサアレイ302は、基材301上に形成され、TSドライバIC311と、センス回路312と、は、ICチップなどの構成として、異方性導電接着剤、又は異方性導電フィルムなどを用いて、COG方式で、基材301上に実装されている。そして、タッチセンサユニット300は、外部との信号の入出力手段として、FPC313、FPC314と電気的に接続されている。
加えて、基材301上には、各回路を電気的に接続するための配線331乃至配線334が形成されている。タッチセンサユニット300において、TSドライバIC311は、配線331を介して、センサアレイ302と電気的に接続され、更に、TSドライバIC311は、配線333を介して、FPC313と電気的に接続されている。センス回路312は、配線332を介して、センサアレイ302と電気的に接続され、更に、TSドライバIC311は、配線334を介して、FPC314と電気的に接続されている。
配線333とFPC313と、の接続部320には、異方性を有する導電性の接着剤などを有している。これによって、FPC313と配線333との間で電気的な導通を行うことができる。同様に、配線334とFPC314と、の接続部321にも、異方性を有する導電性の接着剤などを有しており、これによって、FPC314と配線334との間で電気的な導通を行うことができる。
また、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
本実施例では、上記の実施の形態で説明した電流源回路で生成される電流量について説明する。なお、当該説明では、計算ソフトによって計算した結果を用いている。
本実施例で使用した計算ソフトは、SILVACO社のGateway(version 3.4.1.R)という回路シミュレータである。このシミュレータを用いて、ソース−ドレイン電圧Vdsに対するソース−ドレイン電流Idsの特性を計算した。
該計算を行ったときの回路構成について説明する。図38(A)(B)は、それぞれ該計算に用いた電流源回路の構成を示している。図38(A)に示す電流源回路CI1は、トランジスタTrsim1と、トランジスタTrsim2と、容量素子Csim1と、を有する。図38(B)に示す電流源回路CI2は、電流源回路CI1に容量素子Csim2を加えた構成となっている。
トランジスタTrsim1のサイズは、チャネル長を10μm、チャネル幅を10μmとし、トランジスタTrsim2のサイズは、チャネル長を10μm、チャネル幅を10μmとしている。加えて、容量素子Csim1の容量の値は118fFとし、容量素子Csim2の容量の値は177pFとしている。
電流源回路CI1において、トランジスタTrsim1の第1端子は、容量素子Csim1の第1端子と電気的に接続され、トランジスタTrsim1のゲートは、トランジスタTrsim2の第1端子と電気的に接続されている。なお、トランジスタTrsim1のゲートと、トランジスタTrsim2の第1端子と、の接続部をノードNFGとする。
トランジスタTrsim1の第2端子は、配線VDDLと電気的に接続されている。配線VDDLは、電源電位である電位VDDを与える配線である。容量素子Csim1の第2端子は、配線GNDLと電気的に接続されている。容量素子Csim1は、トランジスタTrsim1のバックゲートの影響を考慮した寄生容量であり、配線GNDLは、接地電位GNDを与える配線である。
トランジスタTrsim2の第2端子には、電位CSGが入力され、トランジスタTrsim2のゲートには、電位GWが入力される。電位GWを昇圧してトランジスタTrsim2を導通状態にして、電位CSGによって、ノードNFGの電位を定める。ノードNFGの電位を定めた後は、電位GWを降圧してトランジスタTrsim2を非導通状態にする。トランジスタTrsim1の第1端子には、電位WXが入力される。
電流源回路CI2において、容量素子Csim2の第1端子は、トランジスタTrsim1のゲートと電気的に接続され、容量素子Csim2の第2端子は、トランジスタTrsim1の第1端子と電気的に接続されている。なお、上述したとおり、電流源回路CI2の有する他の素子の接続構成は、電流源回路CI1の接続構成の説明を参照する。
特に、容量素子Csim2は、ノードNFGとトランジスタTrsim1の第1端子との間の電圧を保持する機能を有する。これにより、電位CSG、及び電位GWによって、ノードNFGの電位を定めることで、ノードNFGの電位を保持することができる。具体的には、電位GWを昇圧してトランジスタTrsim2を導通状態にして、電位CSGによってノードNFGの電位を定めた後に、電位GWを降圧してトランジスタTrsim2を非導通状態にすればよい。
上述した電流源回路CI1、及び電流源回路CI2において、電位WXを変化することによって、トランジスタTrsim1のソース−ドレイン電圧Vdsを変化することができる。ここで、ノードNFGを一定の電位とし、トランジスタTrsim1のソース−ドレイン電圧を変化することで、トランジスタTrsim1のソース−ドレイン電流を算出することができる。つまり、トランジスタTrsim1のソース−ドレイン電圧Vdsに対するソース−ドレイン電流Idsの特性を得ることができる。本実施例では、ノードNFGの電位をVG1乃至VG8として、それぞれの場合に対して、トランジスタTrsim1の電位WXと電流Idsの特性を求めた。
なお、VG1は0Vとし、VG2は8Vとし、VG3は10Vとし、VG4は12Vとし、VG5は14Vとし、VG6は16Vとし、VG7は18Vとし、VG8は20Vとしている。
図39に、計算によって求めたトランジスタTrsim1の電位WXと電流Idsの特性を示す。図39(A)は、電流源回路CI1のトランジスタTrsim1におけるソース−ドレイン電圧Vdsに対するソース−ドレイン電流Idsの特性であり、図39(B)は、電流源回路CI2のトランジスタTrsim1におけるソース−ドレイン電圧Vdsに対するソース−ドレイン電流Idsの特性である。
図39(A)及び(B)では、それぞれ電位WXが低下するにつれて(ソース−ドレイン電圧Vdsが上昇するにつれて)、ソース−ドレイン電流Idsが上昇しているのが確認できる。しかし、図39(A)では、電位WXが低電位であるときでも(ソース−ドレイン電圧Vdsが大きいときでも)、特性の曲線の傾きの絶対値が大きくなっているため、電流源回路CI1の回路構成におけるトランジスタTrsim1では、飽和特性が得られないことが分かる。図39(B)では、電位WXが低電位であるときに(ソース−ドレイン電圧Vdsが大きいときに)、特性の曲線の傾きの絶対値が小さくなっているため、電流源回路CI2の回路構成におけるトランジスタTrsim1で、飽和特性が得られていることが分かる。
ところで、上述の実施の形態において、定電流回路が有するトランジスタTrsim1は、飽和領域で動作するのが好適である。換言すると、定電流回路は、電位WXが変化しても、出力される電流値の変化が極力小さくなる構成とするのが好適である。
そのため、本発明の一態様である半導体装置が有する定電流回路は、図38(A)の電流源回路CI1の構成でなく、図38(B)の電流源回路CI2の構成とするのがよい。定電流回路に、電流源回路CI2を適用することによって、定電流回路は、電位WXの値に依存せずに、定電流を出力することができる。
また、本実施例は、本明細書に示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
本実施例では、OSとしてインジウム、ガリウム、亜鉛のそれぞれを含む酸化物をチャネル形成領域に形成したFETを用いた積和演算回路について説明する。
図40に、当該トランジスタの断面TEM画像を示す。トランジスタ500は、基板501と、絶縁体511乃至絶縁体514と、導電体521と、導電体522aと、導電体522bと、導電体523と、金属酸化物541と、を有する。なお、トランジスタ500は、第1ゲートと、第2ゲートと、を有する。
導電体521は、トランジスタ500の第1ゲートとして機能し、基板501上に位置する。絶縁体511は、トランジスタ500のゲート絶縁膜として機能し、基板501上と、導電体521上と、に位置する。金属酸化物541は、トランジスタ500の半導体層として機能する。また、金属酸化物541は、金属酸化物541の一部の領域が導電体521と重畳するように、絶縁体511上に位置する。特に、導電体521と重畳する金属酸化物541の一部の領域を領域550aと記載し、導電体521と重畳しない金属酸化物541の領域を領域550b、領域550cと記載する。
絶縁体512は、トランジスタ500のゲート絶縁膜として機能し、導電体523と重畳するように、金属酸化物541上に有する。導電体523は、トランジスタ500の第2ゲートとして機能する。また、導電体523は、導電体521と重畳する領域を有するように、絶縁体512上に位置する。絶縁体513は、導電体523上と、金属酸化物541の領域550b上及び領域550c上と、に位置する。絶縁体514は、絶縁体513上に有する。
導電体522aは、トランジスタ500のソース又はドレインの一方として機能し、絶縁体514上と、絶縁体513上と、絶縁体512上と、金属酸化物541上に位置する。導電体522bは、トランジスタ500のソース又はドレインの他方として機能し、絶縁体514上と、絶縁体513上と、絶縁体512上と、金属酸化物541上に位置する。なお、導電体522aと、導電体522bと、は互いに電気的に接続されていない。
ところで、領域550b及び領域550cは、絶縁体513の成膜により低抵抗化された領域であり、領域550aより導電性が高い領域となる。領域550bおよび領域550cは、絶縁体513の成膜雰囲気に含まれる、水素または窒素などの不純物元素が添加される。これにより、金属酸化物541の絶縁体513と接する領域を中心に、添加された不純物元素により酸素欠損が形成され、さらに当該不純物元素が酸素欠損に入り込むことで、キャリア密度が高くなり、低抵抗化される。
なお、トランジスタ500は、図40に示すとおり、ソース又はドレインの一方として機能する導電体522aと、ソース又はドレインの他方として機能する導電体522bと、は、第2ゲートとして機能する導電体523と重畳しないように位置しているため、トランジスタ500の寄生容量は小さくなっている。したがって、チャネルエッチ構造などのトランジスタと比較して、良好な乗算特性と演算速度が期待される。
図41(A)は、トランジスタ500のドレイン−ソース間電流IDS(及びドレイン−ソース間電流IDSの平方根)とゲート−ソース間電圧VGSの特性を示すグラフである。図41(A)のグラフは、ドレイン−ソース間電圧が4V、6V、8V、10V、12V、14V、16V、18V、20Vの場合をそれぞれ図示している。特に、条件Sa1は、ドレイン−ソース間電圧が4Vとなっており、条件Sa9は、ドレイン−ソース間電圧が20Vとなっている。図41(A)に示すグラフより、トランジスタ500において、オン電流とオフ電流の比は7桁以上、S値は120mV/decadeと見積もることができる。
図41(B)は、トランジスタ500のドレイン−ソース間電流IDSとドレイン−ソース電圧VDSの特性を示すグラフである。図41(B)のグラフは、ゲート−ソース間電圧が4V(条件Sb1)、6V(条件Sb2)、8V(条件Sb3)、10V(条件Sb4)、12V(条件Sb5)、14V(条件Sb6)、16V(条件Sb7)、18V(条件Sb8)、20V(条件Sb9)の場合をそれぞれ図示している。
図42(A)は、トランジスタ500の周波数特性を示すグラフである。横軸は、搬送波の周波数を示し、縦軸は、トランジスタ500のゲートへの入力信号と、トランジスタ500のソース−ドレイン間に流れる信号との比を表している(図42(A)のグラフでは、|H21|と表記している)。なお、実線SLDLは、傾き20dB/decadeの直線を示し、丸点のマーカーMSRは、実測値を示している。
図42(B)は、トランジスタ500におけるオフ電流の温度依存性を示すグラフである。横軸は、1000/T[1/K]を示し、縦軸は、オフ電流を示しており、測定結果がプロットされている。図42(B)より、室温におけるトランジスタ500のオフ電流は、1.0×10−22Aと見積もることができる。
図42(C)は、トランジスタ500における1/fノイズ特性を示している。
図43(A)は、トランジスタ500を有する積和演算回路の構成を示す。積和演算回路600は、アナログメモリに相当するメモリセル601と、電流源回路IS1と、電流源回路IS2と、回路ISoffと、を有する。
配線WTL[1]は、1列目のメモリセル601と電気的に接続され、配線WTL[2]は、2列目のメモリセル601と電気的に接続されている。配線WXL[1]は、1行目のメモリセル601と電気的に接続され、配線WXL[2]は、2行目のメモリセル601と電気的に接続され、配線WXL[3]は、3行目のメモリセル601と電気的に接続され、配線WXL[4]は、4行目のメモリセル601と電気的に接続されている。
電流源回路IS1は、配線WYL[1]と電気的に接続され、電流源回路IS2は、配線WYL[2]と電気的に接続されている。配線WYL[1]は、1列目のメモリセル601と電気的に接続され、配線WYL[2]は、2列目のメモリセル601と電気的に接続されている。回路ISoffは、配線WYL[1]と電気的に接続されている。
次に、メモリセル601の構成を図43(B)に示す。メモリセル601は、トランジスタMO1と、トランジスタMO2と、容量素子CNと、を有する。
特に、上述のトランジスタ500は、図43(B)に図示しているトランジスタMO1に適用している。また、トランジスタMO1、及びトランジスタMO2のチャネル長は共に10μm、チャネル幅は10μmとしている。
また、容量素子CNの静電容量は、100fFである。
トランジスタMO1の第1端子は、配線WTLと電気的に接続され、トランジスタMO1のゲートは、配線ROLと電気的に接続され、トランジスタMO1の第2端子は、トランジスタMO2のゲートと電気的に接続されている。トランジスタMO2の第1端子は、配線WYLと電気的に接続され、トランジスタMO2の第2端子は、一定電位を与える配線と電気的に接続されている。容量素子CNの第1端子は、トランジスタMO2のゲートと電気的に接続され、容量素子CNの第2端子は、配線WXLと電気的に接続されている。なお、トランジスタMO1の第2端子と、トランジスタMO2のゲートと、容量素子CNの第1端子との接続箇所をノードFNとする。
メモリセル601は、トランジスタMO1のスイッチングによって、ノードFNにアナログデータを格納することができる。また、トランジスタMO1のオフ電流は、非常に小さいため、ノードFNに保持するアナログデータはほとんど劣化しない。
配線WTLは、配線WTL[1]又は配線WTL[2]のどちらか一方の配線であり、配線WXLは、配線WXL[1]乃至配線WXL[4]のいずれか一の配線であり、配線WYLは、配線WYL[1]又は配線WYL[2]のどちらか一方の配線である。なお、メモリセル601が有するトランジスタMO1を導通状態、非導通状態は、配線ROLが与える電位によって切り替えることができる。
図43(A)に示す積和演算回路の動作については、実施の形態1の半導体装置100の動作例の説明を参酌する。なお、電流源回路IS1の出力端子から流れる電流は、電流源回路IS2の出力端子から流れる電流と概ね等しいものとする。また、回路ISoffは、配線WXLに基準電位が印加されたときに配線WYLに流れる電流と、配線WXLに基準電位以外の電位が印加されたときに配線WYLに流れる電流と、の差分電流が流れる回路である。
図44(A)は、図43(B)のメモリセル601において、ノードFNに格納した電位Wと、配線WXLに印加された電位Xと、に応じた、電流W*Xの変化を示している。なお、電流W*Xという表記は、式(E9)のΔIB[j]に相当し、電流W*Xに定数である2kが含まれているものとする。また、電流W*Xは、式(E9)において1列に有するメモリセル数を1として、算出されている。なお、図44(A)は、電位Xが、−4.0V、−3.6V、−3.2V、−2.8V、−2.4V、−2.0V、−1.6V、−1.2V、−0.8V、−0.4V、−0V、0.4V、0.8V、1.2V、1.6V、2.0V、2.4V、2.8V、3.2V、3.6V、4.0Vの場合を図示している。特に、条件Sc1は電位Xが4.0V、条件Sc6は電位Xが2.0V、条件Sc11は電位Xが0V、条件Sc16は電位Xが−2.0V、条件Sc21は電位Xが−4.0Vを示している。
図44(B)は、周波数応答特性を示したグラフである。条件Measは、試作したメモリセル601の周波数応答特性を示している。但し、条件Measは、作製したメモリセル601のTEG(Test Element Group)の出力パッドの寄生容量の影響を受けている。そのため、図44(B)には、SPICEを用いたシミュレーションを用いて、寄生容量を変更した場合の結果も示している。条件Sd1は当該寄生容量を0.1pFとし、条件Sd2は当該寄生容量を1pFとし、条件Sd3は当該寄生容量を3pFとしている。
図44(C)は、1kHz入力時におけるTotal Harmonic Distortionを示している。
ここで、図43(A)に示す積和演算回路600をニューラルネットワークに利用したとき、機械学習が可能か否かを確かめるため、次に記載する検証を行った。
図45(A)に示すシステムを構成し、記号のカテゴリ認識を行った。当該記号は、列方向に6ドット、行方向に6ドットで表現される”A”、”B”、”C”、”D”の4種類とする。なお、当該記号は、入力画像INIとして、ニューラルネットワークの入力データとして扱われる。また、図45(A)では、入力画像INIに対してラベル付けされた結果を、出力結果OCLと図示している。
当該ニューラルネットワークは、入力層INLと、隠れ層HILと、を有する。なお、図45(A)は、出力層を図示していない。また、当該ニューラルネットワークから出力された出力データは、記号毎に分類されて、それぞれの記号の個数をカウントする。
入力層INLと、隠れ層HILと、はそれぞれ積和演算回路610を有する。積和演算回路610は、メモリセルアレイ611と、参照セル612と、オフセット回路613と、活性化関数回路614と、を有する。
メモリセルアレイ611は、図43に示す積和演算回路600の配線WYL[1]と電気的に接続されている複数のメモリセル601に相当する。又は、メモリセルアレイ611は、実施の形態1で説明したメモリセルアレイ120のメモリセルAM[1,1]乃至メモリセルAM[m,n]に相当する。
参照セル612は、図43に示す積和演算回路600の配線WYL[2]と電気的に接続されている複数のメモリセル601に相当する。又は、参照セル612は、実施の形態1で説明したメモリセルアレイ120のメモリセルAMref[1]乃至メモリセルAMref[m]に相当する。
オフセット回路613は、電流源回路IS1と、電流源回路IS2と、回路ISoffとを有する。又は、オフセット回路613は、実施の形態1で説明したオフセット回路110に相当する。
活性化関数回路614は、オフセット回路613で取得した積和の値を、活性化関数に代入して、活性化関数の値を出力する回路である。
積和演算回路610は、メモリセルアレイ611の各メモリセルに重み係数(W)を保持し、且つメモリセルアレイ611及び参照セル612に、前層からの出力データが入力される。なお、積和演算回路610が入力層INLに含まれている場合、当該出力データは画像データINIとし、積和演算回路610が隠れ層HILに含まれている場合、当該出力データはXとなる。
積和演算回路610は、当該出力データと重み係数との積和演算を行い、オフセット回路613によって、その演算結果を取得する。そして、当該演算結果は、活性化関数回路614に送られ、活性化関数の演算が行われる。活性化関数の演算結果は、次の層に送信される。
図45(A)(B)に示したニューラルネットワークの構成で、記号のカテゴリ認識を行った。
なお、本検証は、積和演算の精度を変更した場合に、重み係数の様々な初期値に対する学習成功率の取得を試みている。なお、初期値は乱数で与えるものとし、学習成功率は、学習により正解を返すことができる値に重み係数が収束した割合と定義するものとする。
図46に、検証結果のグラフを示す。当該グラフの横軸はビット精度を表し、縦軸は、学習成功率を表している。図46より、ビット精度が5ビット程度あれば、記号の認識が可能であることが分かる。また、積和演算効率0.3GOp/S/Wであり、高い電力効率であることがわかる。
また、本実施例は、本明細書に示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。