図1は、本発明にかかる部品実装装置の第1実施形態を示す分解斜視図である。また、図2は図1の部品実装装置の内部構造を模式的に示す平面図である。さらに、図3は図1の部品実装装置の電気的構成を示すブロック図である。第1実施形態における部品実装装置1は、所定の搬送方向に搬送される基板P(図2)に対して電子部品を実装する装置本体10と、テープフィーダー31がセットされるとともに、装置本体10に対して挿抜される一括交換台車20とを備えている。なお、図1、図2および後で説明する各図では、装置各部の配置関係を明確にするために、基板Pの搬送方向を「X方向」とし、図1の右手側から左手側に向かう水平方向を「+X方向」と称し、逆方向を「−X方向」と称する。また、X方向と直交する水平方向のうち、装置の正面側を「+Y方向」と称するとともに、装置の背面側を「−Y方向」と称する。さらに、鉛直方向における上方向および下方向をそれぞれ「+Z方向」および「−Z方向」と称する。
装置本体10の内部空間は、大きく分けて基板Pへの部品の実装動作および当該部品実装に関連する実装関連動作(基板の搬送、吸着部品の撮像など)を実行するための実装空間11と、装置本体10に対して一括交換台車20を挿入することによってテープフィーダー31が配置されて部品の供給が可能となる部品供給空間12とが4つのカバーユニット50により仕切られている。なお、各カバーユニット50の具体的な構成については後で詳述する。
上記実装空間11では、図2に示すように、実装動作を行うための実装部40が設けられている。この実装部40は、基板搬送方向Xに並行して延設された2本の搬送レーン41、41を有している。各搬送レーン41は共通の構成を具備しており、基板Pを基板搬送方向Xの上流側、つまり(−X)方向側から搬入して所定の停止位置42(図1の一点鎖線)で停止させる基板搬入動作と、停止位置42で部品実装を受けた基板Pを基板搬送方向Xの下流側、つまり(+X)方向側へ搬出する基板搬出動作とを実行する。この際、各搬送レーン41は、例えば基板搬送方向Xにおいて異なる2つの停止位置42それぞれに基板を停止できる構成を具備する。すなわち、2本の搬送レーン41のそれぞれは基板搬送方向Xに並行して延設された2本の搬送コンベア411、412で構成され、部品実装装置1では4本の搬送コンベア411、412、412、411が幅方向Yに並設されている。なお、これらのうち外側の2本の搬送コンベア411、411は幅方向Yに固定された固定コンベアであり、内側の2本の搬送コンベア412、412は幅方向Yに移動自在な可動コンベアである。したがって、可動コンベア412の幅方向Yへ移動させることで、搬送レーン41の幅を基板の幅に応じて調整することが可能となっている。
ちなみに、2本の搬送レーン41における基板搬送の態様は、図2に例示したものに限られない。つまり、図2では、2本の搬送レーン41それぞれに2つずつ停止位置42を設定して、合計4つの停止位置42を設定しつつ基板搬送を行う場合が例示されているが、2本の搬送レーン41それぞれに、一方は右側、他方は左側に1つずつ停止位置42を設定して、合計2つの停止位置42を設定することもできる。また、基板の幅が広いために2本の搬送レーン41で同時に基板搬送を実行できないような場合には、2本の搬送レーンのうちの一方でのみ基板搬送を実行して、他方では基板搬送を実行しなくても構わない。
これら搬送レーン41の幅方向Yの両側それぞれでは、部品認識カメラ43が基板搬送方向Xに並設されている。また、部品認識カメラ43の幅方向Yの両側に広がっており、(+Y)方向側で2つのカバーユニット50により仕切られた空間と、(−Y)方向側で2つのカバーユニット50により仕切られた空間とがそれぞれ部品供給空間12として機能する。そして、各部品供給空間12に対応する位置で一括交換台車20が装置本体10に対して挿抜自在となっており、本実施形態では最大で4台の一括交換台車20を装置本体10に装着可能となっている。
図4は装置本体に装着された一括交換台車の部分断面図である。各一括交換台車20は、複数のテープフィーダー31を基板搬送方向Xと平行な方向に並べて装着可能となっており、一括交換台車20を装置本体10に挿入することで複数台のテープフィーダー31により部品供給部30が形成される。また、一括交換台車20は図1に示すように下端部に設けられたキャスター21によって自由に移動し得るようになっている。具体的に説明すると、この一括交換台車20は、下面にキャスター21を取付けたベース部22と、このベース部22から立設した左右一対のフレーム23と、このフレーム23の上部に取付けられたフィーダー保持部24とを備えている。また、一括交換台車20の挿入位置では、装置本体10にクランプ機構13(図3)が設けられている。このクランプ機構13が固定解除状態となっている間、クランプ機構13による一括交換台車20の固定は解除されており、オペレータが一括交換台車20のハンドル部25を持ってY方向に移動させることで装置本体10に対して一括交換台車20を挿抜自在となっている。一方、一括交換台車20の装置本体10への挿入が完了した状態(挿入完了状態)で、装置本体10に設けられたクランプ機構13が作動することで一括交換台車20が装置本体10に固定される。こうして、一括交換台車20の台数分の部品供給部30が設けられる。なお、本明細書では、上記挿入完了状態となっていない状態を「挿入未完状態」と称する。
各部品供給部30では、複数のテープフィーダー31が基板搬送方向Xに配列される。各テープフィーダー31は、集積回路(IC)、トランジスタ、コンデンサ等の小片状の電子部品を収納するテープをリールに巻き回した概略構成を具備し、リールから電子部品を間欠的に搬送レーン41側端部へ送り出すことで、電子部品を供給する。なお、部品供給部30を構成するフィーダーの種類としては、テープ型のフィーダーに限られず、トレイに載置された状態で電子部品を供給するトレイ型のフィーダーであっても良い。
上記のように構成されたテープフィーダー31は挿入完了状態で部品供給空間12に配置され、部品供給が可能となる。そして、テープフィーダー31から供給された部品を基板Pに実装するために、実装部40は2個のヘッドユニット45を有している。各ヘッドユニット45はX方向に配列された複数本(本実施形態では10本)の実装ヘッド451を有しており、各実装ヘッド451の先端のノズル(後で説明する図9中の符号452)で各テープフィーダー31の搬送レーン41側端部から部品を吸着することで、部品供給部30が供給する部品を停止位置42に停止する基板へ移載する。また、部品実装装置1では、ヘッドユニット45を移動させるためのヘッド駆動機構46がヘッドユニット45毎に設けられている。具体的には、2個のヘッド駆動機構46が上述した2個の部品供給部30に対応して設けられている。そして、各ヘッド駆動機構46がそれに対応するヘッドユニット45の駆動を担う。
各ヘッド駆動機構46は、X方向へ移動自在にヘッドユニット45を支持しつつX方向に延びるX軸ビーム461を、Y方向へ移動自在に支持した構成を具備する。X軸ビーム461には、ヘッドユニット45に取り付けられてX方向に延びるX軸ボールネジ462と、X軸ボールネジ462を回転駆動するX軸モーター463とが取り付けられている。そして、X軸モーター463がX軸ボールネジ462を回転駆動すると、X軸ボールネジ462に螺合する不図示のナットが固定されたヘッドユニット45がX軸ビーム461に沿ってX方向へ移動する。また、各ヘッド駆動機構46は、X軸ビーム461の一方の端部が取り付けられて搬送レーン41の上方をY方向に延びるY軸ボールネジ464と、Y軸ボールネジ464を回転駆動するY軸モーター465とを有する。そして、Y軸モーター463がY軸ボールネジ464を回転駆動すると、Y軸ボールネジ464に螺合する不図示のナットが固定されたX軸ビーム461がヘッドユニット45を伴ってY方向へ移動する。なお本実施形態では、ヘッドユニット45は一定の範囲を超えて一括交換台車20側に移動することができず、Y方向におけるヘッドユニット45の可動領域(後で説明する図5A、5Bにおける「ヘッド可動領域453」に相当)は制限されており、それよりも一括交換台車20側の領域(後で説明する図5A、5Bにおける「ヘッド可動領域外」に相当)にヘッドユニット45は移動できないように構成されている。
このように構成された各ヘッド駆動機構46は、X軸モーター463とY軸モーター465とを適宜回転させることで、部品供給部30上方と停止位置42の基板上方との間で、ヘッドユニット45を移動させることができる。また、ヘッドユニット45に設けられる各実装ヘッド451はヘッドユニット45に対して図略のノズル昇降駆動機構により昇降(Z軸方向の移動)可能に、かつ図略のノズル回転駆動機構によりノズル中心軸回りに回転可能となっている。これらの駆動機構のうちノズル昇降駆動機構は吸着もしくは装着を行う時の下降位置(下降端)と、搬送を行う時の上昇位置(上昇端)との間で実装ヘッド451を昇降させるものであり、ノズル(図9中の符号452)を昇降可能に構成している。一方、ノズル回転駆動機構はノズルを必要に応じて回転させるための機構であり、回転駆動により部品を搭載時における所定のR軸方向に位置させることが可能となっている。なお、これらの駆動機構については、それぞれZ軸モーター466、R軸モーター467および所定の動力伝達機構で構成されており、制御ユニット60のモーター制御部63によりZ軸モーター466およびR軸モーター467を駆動制御することで各実装ヘッド451がZ方向およびR方向に移動させられる。これによって、ヘッドユニット45は、部品供給部30が供給する部品を実装ヘッド451で吸着して、停止位置42に停止する基板Pへ移載することができる。
また、2個の部品供給部30それぞれに対しては、部品認識カメラ43がY方向の内側(搬送レーン41側)から隣接して配置されている。こうして、部品認識カメラ43が、部品供給部30と搬送レーン41との間(換言すれば、ヘッドユニット45の移動経路)に設けられている。部品認識カメラ43は、鉛直方向Zに平行に上方を向いて配置されており、上側を通過するヘッドユニット45に保持された部品や、ヘッドユニット45に取り付けられた位置認識用マーク(図示省略)を撮像する。なお、各ヘッドユニット45には、基板Pに付されたフィデューシャルマーク(図示省略)を撮像するための基板認識カメラ47が取り付けられている。
次に、カバーユニット50の構成について図1、図4、図5A、図5B、図6および図7を参照しつつ説明する。図5Aはシャッターを開いた状態のカバーユニットを示す斜視図であり、図5Bはシャッターを閉じた状態のカバーユニットを示す斜視図である。また、図6は図5Aおよび図5Bのカバーユニットの部分構成図であり、トップカバーおよびシャッター部材を示している。図7はトップカバーおよびシャッター部材の動作を模式的に示す図である。これらの図面のうち図5Aおよび図5Bでは、カバー駆動機構を制御するための駆動バルブ群を保護する駆動カバー55(図1参照)を取り外した状態で図示している。また、図6および図7では、トップカバーおよびシャッター部材の区別を明示するために、シャッター部材にはドットを付している。また、本実施形態では、吸着パッド81がシャッター部材に取り付けられている。この吸着パッド81の上面には粘着性材料が塗布されており、当該吸着パッド81の上面(+Z側主面)にノズル(図9中の符号452)の先端を押し付けると、当該先端に付着するゴミや半田カスなどが吸着パッド81にトラップされてノズルから除去される。こうしたノズルの清掃処理が後で詳述するように一括交換台車20の交換処理中に実行可能となっている。なお、図2、図5A、図5B、図6、図7および図9では、吸着パッド81を他の構成部品と区別するために、ハッチングを付している。
カバーユニット50は図1や図4に示すように装置本体10に取り付けられることで実装空間11と部品供給空間12とを仕切る機能を有しており、本実施形態では、4個のカバーユニット50が配設されているが、いずれも同一構成を有している。より具体的には、カバーユニット50は、カバー本体51と、カバー本体51に対して上下方向Zに移動自在に取り付けられたトップカバー52と、トップカバー52に対してY方向およびZ方向に移動自在に取り付けられたシャッター部材53と、トップカバー52およびシャッター部材53を駆動するカバー駆動機構54と、駆動バルブ群を保護する駆動カバー55(図1参照)とを備えている。カバー本体51では、図5Aおよび図5Bに示すように、一対のサイドプレート511、511が一括交換台車20のX方向寸法よりも若干広い間隔だけX方向に離間して配置されている。各サイドプレート511は、略矩形形状を有する第1平板部位511aの(−Y)側辺部の中央から略長方形形状を有する第2平板部位511bが(−Y)方向に延設されている。また、サイドプレート511、511の第1平板部位511aの上辺部から(−Y)方向の側辺部にかけてトッププレート512が固定されており、これらサイドプレート511、511およびトッププレート512によってカバー本体51が構成されている。
なお、図5A,5Bに図示するカバーユニット50は図1にも図示しているように左側は台車が入り込めるように開口しているが、一方のサイドプレート511の下方は装置本体10の内壁に隙間なく接続されている。本実施形態ではこのカバーユニット50は横方向に2つ設けられているが、装置内壁でない側のサイドプレート511は隣のサイドプレート511と隙間がないようにされている。また、トップレート512の左側の端部は装置本体10の前面の壁の下端部との隙間がない位置まで延在している。また、トップカバー52の右端部の下端とサイドプレート511の右端部は開口しているが、装置本体10側でこの部分には図4にて示されるように壁がある。この壁はテープフィーダー31により排出される電子部品が取り出された後のテープが下方に送られるダクトを形成する壁である。このように部品供給空間は部品実装空間から分離され、開口しているのは開口部522のみとなっている。従って、シャッター部材53でこの開口部522が塞がれると、部品供給空間は部品実装空間から完全に隔離される。
各サイドプレート511では、第1平板部位511aから第2平板部位511bにかけてカバー駆動機構54の主要構成部品が取り付けられている。なお、X方向の両側に設けられた一対のカバー駆動機構54はともに同一構成を有しているため、ここでは(−X)方向側のカバー駆動機構54についてのみ説明し、(+X)方向側のカバー駆動機構54については説明を省略する。カバー駆動機構54では、上下方向Zにおいて同一高さ位置で前側ストッパー541aおよび後側ストッパー541bがそれぞれ第1平板部位511aおよび第2平板部位511bに固着されている。また、サイドプレート511から(−X)方向側に離間した状態で、シャフト部材542が前側ストッパー541aおよび後側ストッパー541bに貫通してY方向に延設されており、両ストッパー541a、541bで支持されながらY方向に移動自在となっている。また、シャフト部材542の(+Y)方向側端部はリンクプレート543によって駆動シリンダ544のピストン部と連結されている。このため、駆動シリンダ544のピストン部が(+Y)方向に伸長すると、それに伴いシャフト部材542は(+Y)方向に移動する。逆に、駆動シリンダ544のピストン部が(−Y)方向に収縮すると、それに伴いシャフト部材542は(−Y)方向に移動する。このシャフト部材542のY方向への移動によって、次に説明するように構成されるカム機構によってトップカバー52およびシャッター部材53の昇降移動、ならびにY方向へのシャッター部材53の移動が実行される。
このシャフト部材542の中央部では、図6および図7に示すように、(−X)方向側に3本のピン542a〜542cがY方向に並んで立設されるとともに(+X)方向側に2本のピン542d、542eが立設されている。これらのうち(+X)方向側では、シャフト部材542とサイドプレート511との間に形成される隙間にトップカバー52の(−X)方向側支持部位521が位置している。この(−X)方向側支持部位521には、2本のカム溝521a、521bが設けられている。これらのカム溝521a、521bはいずれもY方向に延設された2本の水平部位を上下方向Zにずらして設けるとともに両水平部位を斜め部位で連結した構成を有している。そして、ピン542d、542eはそれぞれカム溝521a、521bに嵌入されている。このため、図7の左欄に示すように、シャフト部材542が(−Y)方向に移動すると、ピン542d、542eがそれぞれカム溝521a、521b内を(−Y)方向に摺動し、上下方向における上記水平部位のズレ量だけ上昇する。逆に、シャフト部材542が(+Y)方向に移動すると、ピン542d、542eがそれぞれカム溝521a、521b内を(+Y)方向に摺動し、上下方向における上記水平部位のズレ量だけ下降する。なお、本実施形態では、トップカバー52の(−Y)方向側端部および(+Y)方向側端部がそれぞれストッパー541a、541bに常時当接するように構成されているため、Y方向においてトップカバー52は一定位置に静止しており、上下方向Zにおいてのみ昇降可能となっている。ここで、ストッパー541a、541bの代わりに別のストッパーによりトップカバー52のY方向に移動を規制するように構成してもよい。
一方、(−X)方向側では、ピン542a〜542cはそれぞれシャッター部材53の(−X)方向側支持部位531に設けられた長穴531a〜531cに嵌入されている。これらのうち長穴531a、531cは若干斜め方向に延設され、長穴531a、531cにそれぞれ嵌入されたピン542a、542cの先端部には、C型の留め具(図示省略)が取り付けられている。また、残りの長穴531bはY方向に延設され、当該長穴531bに嵌入されたピン542bの先端部にはバネ部材533の一方端が係止されている。さらに、このバネ部材533の他方端はシャッター部材53の(−X)方向側支持部位531に固定されている。
図7における(a)、(b)、(c)、(d)の順でシャフト部材542が(−Y)方向に移動すると、それに伴いシャッター部材53が(−Y)方向に移動し、トップカバー52に設けられた開口部522の直上に位置して開口部522を上方から塞いで閉じる。また、シャッター部材53とともに吸着パッド81がヘッド可動領域外からヘッド可動領域453に移動して位置決めされる。この状態でヘッドユニット45が吸着パッド81の直上位置まで移動し、実装ヘッド451を下降させると、実装ヘッド451の先端部に装着されたノズル(図9中の符号452)が吸着パッド81の表面に当接してノズル清掃が行われる。
この移動中において、ピン542a、542cがそれぞれ長穴531a、531c内を摺動することでシャッター部材53を上昇させるが、バネ部材533の作用により上記トップカバー52の上昇タイミングよりも若干早く上昇するように構成されている。このようにシャッター部材53により開口部522を閉鎖した直後に(−X)方向側支持部位531の(−Y)方向側端部が前側ストッパー541aに係止されてシャフト部材542とともにシャッター部材53の(−Y)方向への移動が制止される。
逆に、シャフト部材542が(+Y)方向に移動すると、それに伴いシャッター部材53も(+Y)方向に移動し、開口部522から(+Y)方向に離間して開口部522を開放する。また、シャッター部材53とともに吸着パッド81がヘッド可動領域453からヘッド可動領域外に移動して位置決めされる。この移動中において、ピン542a、542cがそれぞれ長穴531a、531c内を摺動することでシャッター部材53を下降させるが、バネ部材533の作用により上記トップカバー52の下降タイミングよりも若干遅く下降するように構成されている。このように開口部522からシャッター部材53が退避した直後に(−X)方向側支持部位531の(+Y)方向側端部が後側ストッパー541bに係止されてシャフト部材542とともにシャッター部材53の(+Y)方向への移動が制止される。なお、本実施形態では、図5Aおよび図5Bに示すように、駆動シリンダ544のピストン部の(+Y)方向側においてストッパー541cがサイドプレート511に固着され、シャフト部材542が過剰に(+Y)方向に移動するのを防止する。
また、こうしたシャッター部材53による開口部522の開閉状態を検出するために、本実施形態では、(−X)方向側支持部位531の下辺部から(−Z)方向に突設した突設部位を検知するセンサ545a、545bがそれぞれ設けられている。つまり、図5Aに示すように開口部522が閉じると、センサ545aがシャッター部材53を検出する一方、開口部522が開くと、センサ545bがシャッター部材53を検出する一方、図5Bに示すように開口部522が閉じると、センサ545aがシャッター部材53を検出する。これらのセンサ545a、545bから出力される検出信号は制御ユニットに送られる。
次に、制御ユニットの構成について図3を参照しつつ説明する。制御ユニット60は、装置本体の内部の適所に設けられ、論理演算を実行する周知のCPU(Central Processing Unit)、初期設定等を記憶しているROM(Read Only Memory)、装置動作中の様々なデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成されている。
制御ユニット60は、機能的には、演算処理部61、記憶部62、モーター制御部63、画像処理部64、クランプ制御部65、シャッター制御部66、サーバ通信制御部67、フィーダー通信制御部68を備えている。
上記モーター制御部63は、上記X軸モーター463、Y軸モーター465、Z軸モーター466およびR軸モーター467の駆動を制御する。画像処理部64は、部品認識カメラ43および基板認識カメラ47から画像データを取り込み、2値化等の画像処理を行う。クランプ制御部65はクランプ機構13による一括交換台車20の装置本体10への固定および固定解除を切り替える機能を有している。シャッター制御部66はカバーユニット50に設けられたセンサ545a、545bからの検出信号に基づいて駆動シリンダ544を制御してシャッター部材53による開口部522の開閉を切り替える。サーバ通信制御部67はサーバ(図示省略)との間で情報等の交信を行う。フィーダー通信制御部68は各テープフィーダー31に設けられるフィーダー制御部32との間で情報等の交信を行う。
記憶部62は、部品実装処理や台車交換処理のプログラムや実装に必要な各種データを記憶する実装プログラム等記憶手段、プリント基板を搬送する搬送系に関する各種データを記憶する搬送系データ記憶手段、および部品実装装置1の設備毎に固有のデータを記憶する設備固有データ記憶手段として機能する。
上記演算処理部61は記憶部62に記憶されているプログラムに従って、モーター制御部63、画像処理部64、クランプ制御部65やシャッター制御部66を制御するようになっている。特に、演算処理部61は、次に説明するように一括交換台車20の交換処理(=台車アンクランプ処理+台車クランプ処理)と並行して実装部40による部品実装処理を行う。このように演算処理部61は台車交換処理部611および実装処理部612として機能する。なお、図3中の符号70は表示ユニットであり、制御ユニット60と接続され、部品実装装置1の動作状態を表示する機能のほか、タッチパネルで構成されてオペレータからの入力を受け付ける入力端末としても機能する。
部品実装装置1では、上記したように基板Pの種類を変更する際、その変更に伴って使用するテープフィーダー31を交換して段取りを切り替えることがある。この段取り替えを容易なものとするために、従来より一括交換台車20が利用されている。つまり、基板Pの種類の変更に伴って、装置本体10の装置本体10から一括交換台車20を抜き去る台車アンクランプ処理を実行した後で変更後の基板Pに対応する一括交換台車20を装置本体10に挿入してセットする台車クランプ処理を実行する。また、装置本体10の内部では、部品供給空間12が実装空間11から仕切っているため、台車交換処理(=台車アンクランプ処理+台車クランプ処理)を行う間において、実装部40による部品実装、部品実装に関連する実装関連動作(基板の搬送、吸着部品の撮像など)ならびにノズルの清掃処理が実行される。以下、台車交換処理、ならびに当該台車交換処理中に行われるノズル清掃について図面を参照しつつ説明する。
図8Aおよび図8Bは図1に示す部品実装装置で実行される台車交換処理の内容を示すフローチャートである。また、図9は実装処理中に行われる部品保持動作および台車交換処理中に行われるノズル清掃動作を模式的に示す図である。オペレータが表示ユニット70を操作して台車アンクランプ指令(本発明の「抜去指令」に相当)を制御ユニット60に与えると、制御ユニット60は装置各部を以下のように制御して台車アンクランプ処理を実行する。制御ユニット60は実装部40でのアクチュエータの動作状況を確認し、モーター463、465、466、467等がON状態にあり、実装部40による部品実装や実装関連動作を実行可能な状態である場合には、そのままステップS103に進み、台車アンクランプ動作を開始する。一方、実装部40が停止状態となっているとき(ステップS101で「NO」のとき)には、それらを駆動状態に切り替えた(ステップS102)後で次のステップS103に進み、台車アンクランプ動作を実行する。これにより、台車交換動作と並行して、台車アンクランプ動作の対象となっているテープフィーダー31以外のもの、つまり装置本体10に対して挿入完了状態の一括交換台車20に装着されているテープフィーダー31から供給される部品を基板Pに実装可能となる。また、以下に詳述するように交換後の部品実装処理のためのノズル準備動作の一つとしてノズル清掃動作を台車交換処理と並行して行う。
ステップS103では、台車クランプスイッチ(図示省略)をON状態からOFF状態に切替える旨のメッセージを表示ユニット70に表示し、オペレータによりOFF状態に切替えられるのを待つ。そして、台車クランプスイッチがOFF状態に切り替えられると、制御ユニット60は駆動シリンダ544のピストン部を収縮させてシャッター部材53を開口部522に向けて移動させ、開口部522を閉鎖する(ステップS104)。なお、シャッター部材53が開口部522に移動した際に、この前進移動に連動してトップカバー52およびシャッター部材53はテープフィーダー31に近接した近接位置(図7中の(a)欄に示す位置)から上方に離間した離間位置(図7中の(d)欄に示す位置)に上昇して一括交換台車20から離れる。したがって、装置本体10から一括交換台車20を抜き去る際に、一括交換台車20が多少上下振動したとして一括交換台車20に装着されたテープフィーダー31がトップカバー52と干渉するのを効果的に防止することができる。なお、この点については、後で説明する一括交換台車20の挿入時も同様である。
また、シャッター部材53の前進移動によって吸着パッド81は図9に示すようにヘッド可動領域外からヘッド可動領域453に移動し、開口部522の直上位置に位置する。これによって、ノズル清掃の準備が完了する。なお、この状態はシャッター部材53が開口部522から(+Y)方向に移動して開口部522を開放するまで継続される。
シャッター部材53が開口部522の上方に位置すると、開口部522の閉鎖をセンサ545aが検出して制御ユニット60に出力するが、ステップS104の実行から一定時間が経過するまでの間に上記検出信号が出力されないとき(ステップS105で「NO」のとき)、制御ユニット60はシャッター不良が発生したと判断し、エラー停止するとともに、その旨を表示ユニット70に表示する(ステップS106)。一方、センサ545aから検出信号が一定時間内に出力されてシャッター部材53が開口部522を塞いで閉じられたことが確認される(ステップS105で「YES」のとき)と、制御ユニット60はクランプ機構13(図3)による一括交換台車20のクランプを解除させる(ステップS107)。
ここで、クランプ解除を確認することができなかったとき(ステップS108で「NO」のとき)、制御ユニット60はクランプ解除不良が発生したと判断し、エラー停止するとともに、その旨を表示ユニット70に表示する(ステップS109)。一方、クランプ解除を確認する(ステップS108で「YES」)と、制御ユニット60は、一括交換台車20の抜去が可能となった旨のメッセージを表示ユニット70に表示し、オペレータによる一括交換台車20を促す(ステップS110)。そして、これを受けてオペレータが一括交換台車20を装置本体10から抜き去る。
また、こうして一括交換台車20の交換作業が開始されると、制御ユニット60はノズル清掃要求の有無を判定する(ステップS111)。ここで、台車交換処理後の部品実装を円滑に行うためには、ノズル452の先端部からゴミや半田カスなどを除去しておくことが望ましい。したがって、台車交換に伴うノズル清掃が要求されていない場合には、その旨を表示ユニット70に表示する(ステップS112)。一方、ノズル清掃要求を確認すると、制御ユニット60は次のステップS113に進んでノズル清掃を開始する。より具体的には、制御ユニット60はモーター制御部63を制御することでヘッドユニット45を吸着パッド81の直上位置に移動させる(図9中の(b)欄中の点線参照)。それに続いて、制御ユニット60はモーター制御部63を制御し、ノズル452が装着された実装ヘッド451を降下させて当該ノズル452の先端部を吸着パッド81に押し付けて一定時間が経過した後で、実装ヘッド451を引き上げる。これによって、ノズル452の先端部に付着していたゴミや半田カスなどを吸着パッド81に転移させ、ノズル452から除去する、すなわちノズル清掃動作を実行する。
このノズル清掃動作は一括交換台車20のクランプ処理中も継続して行われる。この台車クランプ処理は図8Bに示すようにして実行される。すなわち、オペレータが表示ユニット70を操作して台車クランプ指令を制御ユニット60に与えると、制御ユニット60の演算処理部61は装置各部を以下のように制御する。ステップS114では、制御ユニット60は、一括交換台車20の挿入を促すメッセージを表示ユニット70に表示し、これを受けてオペレータによる一括交換台車20の装置本体10への挿入が行われる。また、一括交換台車20が挿入されて挿入完了状態となったことを確認すると、制御ユニット60は、一定時間の間に前進端センサ(図示省略)により一括交換台車20が検出されたか否かを確認する(ステップS115)。ここで、一定時間内に一括交換台車20を検出することができなかった場合には、制御ユニット60は挿入不良が発生したと判断し、エラー停止するとともに、その旨を表示ユニット70に表示する(ステップS116)。一方、一括交換台車20が装置本体10の所定位置に挿入されたことを確認する(ステップS116で「YES」)と、制御ユニット60は、台車クランプスイッチ(図示省略)をOFF状態からON状態に切替える旨のメッセージを表示ユニット70に表示し、オペレータによりON状態に切替えられるのを待つ(ステップS117)。そして、台車クランプスイッチがON状態に切り替えられると、制御ユニット60はクランプ機構13(図3)により一括交換台車20を装置本体10にクランプする(ステップS118)。
このようにクランプ処理を実行している間、上記したノズル清掃動作を実行しているが、上記ステップS118が実行された時点で所望のノズル452についてノズル清掃が完了しているか否かを制御ユニット60が判定する(ステップS119)。そして、ノズル清掃が完了していないとき(ステップS119で「NO」のとき)、台車クランプ処理を一時的に待機する(ステップS120)。この待機処理はステップS119で「YES」と判定されるまで繰り返される。そして、ノズル清掃の完了を確認されると、制御ユニット60はさらに台車クランプを確認する(ステップS121)。
ここで、台車クランプを確認することができなかったとき(ステップS121で「NO」のとき)、制御ユニット60はクランプ不良が発生したと判断し、エラー停止するとともに、その旨を表示ユニット70に表示する(ステップS122)。一方、台車クランプを確認する(ステップS121で「YES」)と、制御ユニット60は挿入された一括交換台車20に付された台車IDを取得する(ステップS123)。この「台車ID」は一括交換台車20毎に付された固有の識別情報であり、制御ユニット60は、一括交換台車20から台車IDを読取ることでオペレータにより挿入された一括交換台車20が所望のものであるか否かを確認する(ステップS124)。そして、所望のものではないとき(ステップS124で「NO」)、制御ユニット60は異なる台車の挿入が発生したと判断し、エラー停止するとともに、その旨を表示ユニット70に表示する(ステップS125)。
一方、所望の一括交換台車20が挿入されたことを確認すると、制御ユニット60は駆動シリンダ544のピストン部を伸長させてシャッター部材53を開口部522から(+Y)方向に退避させて開口部522を開く(ステップS126)。また、シャッター部材53の退避によって吸着パッド81をヘッド可動領域453からヘッド可動領域外に移動させる。これによって、図9中の(a)欄に示すように、当該開口部522を介してヘッドユニット45が上記一括交換台車20に装着されたテープフィーダー31にアクセス可能となる。そして、当該テープフィーダー31から供給される部品がヘッドユニット45の実装ヘッド451によって基板Pに実装される。なお、シャッター部材53が開口部522から退避した際に、この退避移動に連動してトップカバー52が離間位置(図7中の(d)欄に示す位置)から近接位置(図7中の(a)欄に示す位置)に下降してテープフィーダー31に近接して開口部522と部品との距離が短くなる。このため、開口部522を介した実装ヘッド451の先端部(ノズル)による部品吸着および吸着した部品の取出時における実装ヘッド451の昇降距離が縮まり、部品実装に要する時間を短縮することができる。さらに、吸着パッド81がヘッドユニット45の移動経路上に位置すると、これがタクトタイムを悪化させる要因になるが、本実施形態では吸着パッド81をヘッド可動領域の外側に位置決めしているため、ヘッドユニット45を最短コースで移動させることができ、タクトタイムを良好に保つことができる。
以上のように、上記した第1実施形態では、装置本体10内をカバーユニット50によって実装空間11および部品供給空間12に仕切り、一括交換台車20の交換処理(=アンクランプ処理およびクランプ処理)を行っている間にも、実装空間11で基板Pへの部品の実装動作を実行している。また、台車交換処理と並行して、ノズル準備動作としてノズル清掃動作を行うことが可能となっており、部品実装装置1の稼働率を向上させることができる。また、上記実施形態では、ノズル清掃動作を実行するための吸着パッド81がカバーユニット50のシャッター部材53に設けられて本発明の「ノズル準備ユニット」として機能している。このため、吸着パッド81を実装空間に設けた従来装置に比べて、吸着パッド81の占有率を低減させることができる。
また、シャッター部材53により開口部522を開閉制御することで、例えば交換作業中に誤ってヘッドユニット45が部品供給空間12に移動してきて一括交換台車20と干渉するのを効果的に防止することができる。このようにカバーユニット50は、上記干渉防止機能とノズル準備ユニットの支持機能とを兼ね備えており、装置本体10内での吸着パッド81の占有率を効果的に低減することができる。
また、吸着パッド81がシャッター部材53に設けられてシャッター部材53の進退移動とともに移動する。より具体的には、台車20の装置本体10への挿入が完了した挿入完了状態では、実装空間11から離れるようにシャッター部材53を移動させて開口部522を開き、装置本体10への台車20の挿入が完了していない挿入未完状態で実装空間11に近づくようにシャッター部材53を移動させて開口部522を閉じるように構成している。このため、吸着パッド81は、挿入完了状態(つまり部品の実装を行う状態)では実装空間11から離れ、逆に挿入未完状態(台車交換を行っている状態)では実装空間11に近づいて台車交換中でのノズル清掃動作を効率的に行うことが可能となっている。したがって、高い稼働率で部品実装を行うことができる。
また、上記第1実施形態では、カバーユニット50の一部にのみ開口部522を設け、当該開口部522を介してヘッドユニット45の実装ヘッド451がテープフィーダー31にアクセスするように構成している。特に、本実施形態では、図2や図5Bに示すように、開口部522はX方向に配列されたテープフィーダー31の先端部(部品供給位置)を上方より臨むように配置方向Xに延設されており、開口部522を部品取出用に特化させている。したがって、実装空間11から部品供給空間12へのアクセス、ならびに部品供給空間12から実装空間11へのアクセスが限られた領域に制限され、不都合な干渉が発生するのを効果的に抑制することができる。
また、上記第1実施形態では、開口部522に対してシャッター部材53が進退移動して開口部522を開閉制御しており、一括交換台車20の交換時にはシャッター部材53により開口部522が閉じられ、実装空間11と部品供給空間12との間での相互アクセスが制限されている。したがって、例えば交換作業中に誤って実装ヘッド451が部品供給空間12に移動してきて一括交換台車20と干渉するのを効果的に防止することができる。
また、上記第1実施形態では、シャッター部材53を進退移動させるために、両サイドプレート511の各々にカバー駆動機構54を設け、制御ユニット60によって両カバー駆動機構54を同期して作動させている。このため、シャッター部材53による開口部522の開閉を安定的、かつ確実に行うことができる。
また、上記第1実施形態では、開口部522が設けられたトップカバー52をシャッター部材53の進退移動に連動させて昇降させるように構成している。すなわち、一括交換台車20の挿入を完了した挿入完了状態ではトップカバー52がテープフィーダー31に近接して実装ヘッド451の昇降距離を縮めて部品実装に要するタクトタイムの短縮を図っている。また、一括交換台車20の交換時には、トップカバー52が上方に移動して上下方向Zにおけるテープフィーダー31との距離を広げている。このため、一括交換台車20を安定して交換することができる。
上記した第1実施形態では、テープフィーダー31が本発明の「部品供給ユニット」の一例に相当している。また、トップカバー52が本発明の「カバー部材」の一例に相当している。また、カバー駆動機構54が本発明の「シャッター駆動部」の一例に相当している。また、一括交換台車20の交換処理(=台車アンクランプ処理+台車クランプ処理)が本発明の「台車交換工程」の一例に相当し、上記台車交換処理中に実行されるステップS113が本発明の「ノズル準備工程」の一例に相当している。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、ノズル準備ユニットとして吸着パッド81を設け、ノズル準備動作として吸着パッド81によるノズル清掃を行っているが、ノズル準備ユニットおよびノズル準備動作についてはこれに限定されるものではなく、ノズル452による部品の実装を行うための準備動作が「ノズル準備動作」に含まれ、当該ノズル準備動作を実行するユニットが本発明の「ノズル準備ユニット」に含まれる。例えば段取り替えに伴いノズル交換が必要となる場合がある。そこで、例えば図10に示すように交換用のノズル452を載置してヘッドユニット45のノズル452と交換するためのノズル交換器82をノズル準備ユニットとしてシャッター部材53に設けてもよく、第1実施形態と同様に、台車交換中にノズル交換動作をノズル準備動作として実行してもよい(第2実施形態)。なお、ノズル交換器82は部品実装技術において既に多用されており、周知であるため、それらの構成および動作についての説明は省略する。
また、例えば特開2010−135534号公報に記載されているように、ヘッドユニット45と基板Pとを相対移動させるための駆動機構部分の経年劣化等に起因して経時的に駆動誤差を補償するためにノズルによる部品の搭載誤差を導出する動作(以下「誤差導出動作」という)をノズル準備動作として行うことがある。そこで、誤差導出動作を行うために、例えばノズルが吸着して部品認識カメラで撮像して駆動部の駆動誤差等を検出する検出冶具等を載置する模擬実装用テーブル83をノズル準備ユニットとしてシャッター部材53に設けてもよく、第1実施形態と同様に、台車交換中に上記誤差導出動作をノズル準備動作として実行してもよい(第3実施形態)。
また、上記実施形態では、シャッター部材53に対し、ノズル清掃部として機能する吸着パッド81、ノズル交換器82または模擬実装用テーブル83を設けているが、これらを組み合わせて設けてもよい。また、吸着パッド81、ノズル交換器82または模擬実装用テーブル83の設置位置はシャッター部材53に限定されるものではなく、それらの全部あるいは一部をトップカバー52に設けてもよい。もちろん、それらの一部をシャッター部材53に設けるとともに残りをトップカバー52に設けてもよい。さらにはトップカバー52の中でも開口部522のーY方向側に設けてもよいし、+Y方向側に設けてもよい。ただし、+Y方向側の場合はシャッター部材53の退避位置よりさらに+Y側に設ける必要があると共にヘッド稼働領域を吸着パッド81、ノズル交換器82または模擬実装用テーブル83の設置位置まで+Y側に延ばす必要がある。また、吸着パッド81、ノズル交換器82または模擬実装用テーブル83の設置位置は水平面であることが好ましい。
また、これらの設置位置はカバーユニット52上ではあるが、装置本体10に設置された一括交換台車20の直上(鉛直方向の上)の位置でもあり、また一括交換台車20が装置本体10に設置されそこに運転可能な位置に設置されたテープフィーダー31の直上の位置でもある。尚、テープフィーダー31の上の位置であれば台車が装置本体から交換可能でなく固定されている場合でもよく、フィーダーより−Y側を占有しなくて済む。
また、上記実施形態では、カバー駆動機構54を各サイドプレート511に設け、両者を同期してシャッター部材53およびトップカバー52を駆動しているが、一方のサイドプレート511のみにカバー駆動機構54を設けてもよく、この場合、他方のサイドプレート511にはY方向のガイド機構を設けるのが望ましい。
また、上記第1実施形態では、台車交換中にノズル清掃を本発明にかかる「ノズル準備動作」の一例として行っているが、吸着パッド(ノズル準備ユニット)81をカバーユニット50(但し、ヘッド可動範囲453内に限る)に設け、実装動作中にノズル清掃動作を適宜実行するように構成してもよい。この点については、その他のノズル準備動作についても同様である。
さらに、上記実施形態では、2本の搬送レーン41を有する、いわゆるデュアレーン方式の部品実装装置1に本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、搬送方式、ヘッドユニットの個数、実装ヘッドの本数や配置などについても任意であり、一括交換台車20を用いる部品実装装置全般に適用可能である。