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JP6273575B2 - ラップネット - Google Patents

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JP6273575B2
JP6273575B2 JP2014024964A JP2014024964A JP6273575B2 JP 6273575 B2 JP6273575 B2 JP 6273575B2 JP 2014024964 A JP2014024964 A JP 2014024964A JP 2014024964 A JP2014024964 A JP 2014024964A JP 6273575 B2 JP6273575 B2 JP 6273575B2
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Description

本発明は、畜産業で使用されるラップネットに関するものであり、特に、干草や藁などの牧草をロールベールとして運搬・保管・サイレージとして利用する際に使用されるラップネットに関するものである。
従来から、畜産業においては、夏から秋にかけて収穫した干草や藁などの牧草を乾燥させた乾牧草や、これらの牧草を乳酸発酵させたサイレージを家畜の冬用飼料として保管・活用している。干草や藁などを乾牧草として保管する際には、まず、ロールベーダー装置で牧草をロール状に巻込み、円柱形に成形してロールベールを形成する。次に、このロールベールの形状が崩れないように、ラップネットなどで被覆して数日間放置する。その後、適度な乾燥状態となったロールベールに対して、ラップネットの上からラップフィルムを用いて厳重に被覆して運搬・保管する。
一方、干草や藁などの牧草をサイレージとして利用する際には、まず、水分が50〜60%になった牧草をロールベーダー装置でロール状に巻込み、円柱形に成形してロールベールを形成する。次に、このロールベールの形状が崩れないように、ラップネットなどで被覆する。更に、ロールベールに対して、ラップネットの上からラップフィルムを用いて厳重に密封して運搬・保管する。この状態のロールベール内で牧草が乳酸発酵してサイレージとなる。この方法をロールベールラップサイロという。
このようにして保管した乾牧草やサイレージを飼料として使用する際には、ラップネット及びラップフィルムを除去し、攪拌機を用いて牧草やサイレージを食べやすい状態の飼料とする。
このように、ラップネットは、ロールベールの崩れを防止すると共に、通気性が高く牧草の乾燥にも最適な資材である。一方、ラップフィルムは、ロールベールの強度を向上させると共に、乾牧草での利用の際には空気や水分の浸入を防止し、サイレージでの利用の際にはロールベールを密封して乳酸発酵を促進する最適な資材である。このようなラップネットとラップフィルムを利用してロールベールをラッピングする方法は、牧草の運搬・保管・サイレージとして利用する際に適切であり、北海道をはじめ全国で普及し始めている。
下記特許文献1或いは下記特許文献2などに示されるラッピングマシンは、ラップフィルムによるロールベールのラッピングを自動で効率良く行うための装置である。一方、ラップネットによるラッピングにおいても、これらのラッピングマシンが使用される。
特開平6−70631号公報 特許第3801618号
ところで、上記特許文献1或いは上記特許文献2などのラッピングマシンで使用されるラップネットやラップフィルムには、ポリエチレンなどの汎用合成樹脂が使用されている。また、ラップネットには、例えば、経済性などの点から、ポリエチレンフィルムを細長く裁断したスリットヤーンが使用されている。このスリットヤーンは、ラップネットの物性(特に強度)を維持するため延伸された高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムから形成されており、そのためラップネットの伸度は非常に小さなものである。
実際の作業において、ロールベールにラップネットやラップフィルムをラッピングする際には、ラッピングマシンで大きな張力をかけてラッピングする。従って、ラップネット及びラップフィルムによりラッピングされたロールベールの外周には、大きな張力が掛かっており硬くしっかりと固定されている。
このように、運搬・保管・サイレージとして利用する際に有効なラップネットとラップフィルムによるラッピングであっても、その後にロールベールの乾牧草やサイレージを飼料として利用する際には、ラップネット及びラップフィルムを切断・除去して乾牧草やサイレージを解きほぐす作業を行う。その際に、ラップフィルムは、シート状であり取扱い易く除去作業は容易である。これに対して、ラップネットは、伸度が小さなスリットヤーンが大きな張力で何本も重なってロールベールに巻き付いており、除去作業が難しいという問題があった。
例えば、ラップフィルムを除去した後のロールベールからラップネットを切断除去する際には強い力が必要であり、作業者が誤って刃物により身体を傷つけるという事故が多発している。また、ラップネットの切り残しを乾牧草やサイレージの攪拌時に発見し、これを取り除こうとした作業者が機械に挟まれるという事故も発生している。
また、ラップネットの除去作業の難しさから、除去したラップネットの一部が家畜用飼料の中に混入するという問題があった。このように、家畜用飼料の中にラップネットの一部が混入すると、家畜が飼料と一緒に合成樹脂製のラップネットを食べてしまい、家畜が病気になり、或いは、死んでしまうという問題があった。
更に、除去したラップネット及びラップフィルムには、上述のように、ポリエチレンなどの汎用合成樹脂が使用されている。従って、これらを産業廃棄物として処分しなければならず、畜産業者にとってその労力と処理コストが大きいという問題があった。
一方、これらの問題とは別に、ロールベールをラップネットで被覆した状態で放置している間或いはラップフィルムで被覆した後においても、ロールベールの表面付近の牧草が空気酸化され易く、乾牧草の劣化や栄養価が低下するという問題があった。また、牧草をサイレージ化する際にもロールベールの表面付近が酸化され乳酸発酵が妨げられるという問題があった。
更に、ロールベールラップサイロでサイレージを作る場合には、牧草に予め乳酸菌を振り撒いておき、この牧草をロールベールに巻き取るという方法がとられることもある。この時には、牧草に振り撒く乳酸菌の使用量が多く、サイレージのコストが高くなるという問題があった。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処して、牧草を運搬・保管・サイレージとして利用する際に、ラップネットの除去作業が容易で、ラップネットの残渣が飼料に混入した場合でも家畜への影響が少なく、且つ、ロールベールの表面付近の牧草が劣化することがないので、低コストで栄養価の高い乾牧草或いはサイレージを作成できるラップネットを提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明者は、鋭意研究の結果、ラップネットの構造を検討し、ラップネットの素材としてセルロース系繊維からなる2種類の糸を組み合わせると共に、このセルロース系繊維からなる糸に予め乳酸菌などを付着させておくことにより、上記目的を達成できることを見出し本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係るラップネットは、請求項1の記載によると、
編地の長さ方向に並列したセルロース系繊維からなる経糸群が、それぞれ、編地の長さ方向に連続したループにより複数の独立鎖編を形成し、
前記独立鎖編の各ループが他の独立鎖編の他のループとセルロース系繊維からなる緯糸によって連結されてなる編地からなり、
前記経糸の糸強度が前記緯糸の糸強度より大きく、且つ、前記経糸及び前記緯糸の一方又は両方に乳酸菌が付着してなることを特徴とする。
また、本発明は、請求項2の記載によると、請求項1に記載のラップネットであって、
前記乳酸菌は、ラクトバチルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)及びラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)のうち少なくとも1種を含む乳酸菌であることを特徴とする。
また、本発明は、請求項3の記載によると、請求項1又は2に記載のラップネットであって、
前記緯糸は、編地の長さ方向に対して下方から上方に伸びて前記独立鎖編を構成するループのニードルループと当該ループの真上のループのシンカーループとの交絡点で当該独立鎖編に挿入され、
更に、上方に伸びて前記独立鎖編とこれに隣接する他の独立鎖編を構成するループのニードルループと当該ループの真上のループのシンカーループとの交絡点で当該他の独立鎖編に挿入されることにより、
前記独立鎖編とこれに隣接する他の独立鎖編とが連結して編地を編成することを特徴とする。
また、本発明は、請求項4の記載によると、請求項1〜3のいずれか1つに記載のラップネットであって、
前記経糸は、綿繊維からなる5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の少なくとも2本以上の糸に撚りを掛けずに引き揃えた引き揃え糸であって、
前記緯糸は、綿繊維からなる10番手〜30番手の短繊維紡績糸条の単糸であることを特徴とする。
また、本発明は、請求項5の記載によると、請求項1〜3のいずれか1つに記載のラップネットであって、
前記経糸は、綿繊維からなる5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の少なくとも2本以上の糸を合撚した合撚糸であって、
前記緯糸は、綿繊維からなる10番手〜30番手の短繊維紡績糸条の単糸であることを特徴とする。
また、本発明は、請求項6の記載によると、請求項1〜5のいずれか1つに記載のラップネットであって、
経編機にて編密度が0.5〜20コース/2.54cm、且つ、編地の長さ方向に連なる前記独立鎖編と隣接する他の独立鎖編との間隔が10cm以下となるように編成してなることを特徴とする。
また、本発明は、請求項7の記載によると、請求項1〜6のいずれか1つに記載のラップネットであって、
編地の長さ方向に連なる前記独立鎖編と隣接する他の独立鎖編との間隔をAとし、各独立鎖編において、1つのループの伸長時の長さをBとしたときに、
C=A/Bで表される編地の開口比率Cの値が、1〜5の範囲内にあることを特徴とする。
上記請求項1の構成によれば、本発明に係るラップネットは、セルロース系繊維からなる経糸と緯糸(2種類の異なる糸)とで編成された編地からなる。経糸は、編地の長さ方向に伸びる複数の独立鎖編を形成する。一方、緯糸は、独立鎖編の各ループと他の独立鎖編の他のループとを連結して編地を形成する。更に、この編地において、経糸の糸強度が緯糸の糸強度より大きいことを特徴とする。
このことにより、使用後のラップネットを除去する際に緯糸が優先的に切断され、ラップネットの除去作業が容易になる。よって、除去作業の作業者が誤って刃物により身体を傷つけるという事故が生じない。
また、経糸と緯糸が共にセルロース系繊維からなることにより、家畜が飼料と一緒にセルロース系繊維からなるラップネットの一部を食べてしまっても、干草や藁などと同様の成分であり、家畜の体内で消化され家畜への影響が出ることがない。
更に、上記請求項1の構成によれば、本発明に係るラップネットは、セルロース系繊維からなる経糸及び緯糸の一方又は両方に乳酸菌が付着してなることを特徴とする。このことにより、ロールベールの表面付近の牧草が乳酸発酵の作用により劣化することがないので、低コストで栄養価の高い乾牧草或いはサイレージを作成することができる。
また、上記請求項2の構成によれば、セルロース系繊維からなる経糸及び緯糸の一方又は両方に付着している乳酸菌は、ラクトバチルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)及びラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)のうち少なくとも1種を含む乳酸菌であることを特徴とする。これらの乳酸菌のうち、ラクトバチルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)は、低温においても活発な乳酸発酵を行うことができる。一方、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)は、低pH耐性と乳酸生成能が優れている。これらのことから、ロールベールの表面付近の牧草が乳酸発酵の作用により劣化することがなく、低コストで栄養価の高い乾牧草或いはサイレージを作成することができる。
また、上記請求項3の構成によれば、ラップネットの編成組織は、緯糸が編地の長さ方向に対して下方から上方に伸びて独立鎖編を構成するループのニードルループと当該ループの真上のループのシンカーループとの交絡点で独立鎖編に挿入されるようにしてもよい。更に、この緯糸が上方に伸びて隣接する他の独立鎖編を構成するループのニードルループと当該ループの真上のループのシンカーループとの交絡点で当該他の独立鎖編に挿入されるようにしてもよい。このことにより、独立鎖編とこれに隣接する他の独立鎖編とが連結して編地を編成する。
また、上記請求項4の構成によれば、経糸は、綿繊維からなる5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の少なくとも2本以上の糸に撚りを掛けずに引き揃えた引き揃え糸とし、緯糸は、綿繊維からなる10番手〜30番手の短繊維紡績糸条の単糸としてもよい。このことにより、使用後のラップネットを除去する際に強度の弱い緯糸が優先的に切断され、ラップネットの除去作業がより容易になる。
また、経糸と緯糸が共に綿繊維からなることにより、家畜が飼料と一緒に綿繊維からなるラップネットの一部を食べてしまっても、干草や藁などと同様の成分であり、家畜の体内で消化され家畜への影響が出ることがない。
また、上記請求項5の構成によれば、経糸は、綿繊維からなる5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の少なくとも2本以上の糸を合撚した合撚糸とし、緯糸は、綿繊維からなる10番手〜30番手の短繊維紡績糸条の単糸としてもよい。このことにより、使用後のラップネットを除去する際に強度の弱い緯糸が優先的に切断され、ラップネットの除去作業がより容易になる。
また、経糸と緯糸が共に綿繊維からなることにより、家畜が飼料と一緒に綿繊維からなるラップネットの一部を食べてしまっても、干草や藁などと同様の成分であり、家畜の体内で消化され家畜への影響が出ることがない。
また、上記請求項6の構成によれば、ラップネットの編成は、経編機にて編密度が0.5〜20コース/2.54cm、且つ、独立鎖編と隣接する他の独立鎖編との間隔が10cm以下となるように編成するようにしてもよい。このことにより、運搬・保管に有効なラップネットのメリットを維持すると共に、ラップネットの除去作業が容易になる。
また、上記請求項7の構成によれば、編地の長さ方向に連なる前記独立鎖編と隣接する他の独立鎖編との間隔をAとし、各独立鎖編において、1つのループの伸長時の長さをBとしたときに、C=A/Bで表される編地の開口比率Cの値が、1〜5の範囲内にあるようにしてもよい。この開口比率Cの値が、1〜5の範囲内にある場合には、編地の開口部分の形状が編地の長さ方向に対して、正方形或いは横長の長方形の状態となる。このことにより、編地の自由度が経方向に大きくなり、ラップネットの経方向の伸縮性が向上し、ラップネットのラッピング作業及び除去作業が容易になる。
このように、本発明によれば、牧草を運搬・保管・サイレージとして利用する際に、ラップネットの除去作業が容易で、ラップネットの残渣が飼料に混入した場合でも家畜への影響が少なく、且つ、ロールベールの表面付近の牧草が劣化することがないので、低コストで栄養価の高い乾牧草或いはサイレージを作成できるラップネットを提供することができる。
本発明に係るラップネットの一実施形態の編成組織を示す概略図である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係るラップネットは、セルロース系繊維からなる経糸と緯糸(2種類の異なる糸)とで編成される。本発明において、経糸及び緯糸に使用されるセルロース系繊維には、綿、麻などの天然セルロース系繊維、レーヨン、キュプラ、ポリノジックまたはテンセルなどの再生セルロース系繊維などが挙げられる。なお、麻繊維としては、亜麻(リネン)、苧麻(ラミー)、大麻(ヘンプ)、黄麻(ジュート)などが挙げられる。
本発明においては、経糸と緯糸が共にセルロース系繊維からなることにより、ロールベールからラップネットを除去する際にラップネットの一部が残渣となって乾牧草やサイレージに混入した場合にも、家畜への影響が少ない。即ち、ロールベールを家畜の飼料として利用する場合に、家畜が飼料と一緒にセルロース系繊維からなるラップネットの一部を食べてしまっても、干草や藁などと同様の成分であり、家畜の体内で消化され家畜への影響が出ることがない。
また、経糸と緯糸が共にセルロース系繊維からなることにより、ロールベールから除去したラップネットは、そのまま土中に埋めて廃棄することができる。或いは、使用後のラップネットを焼却処分にする場合でも、従来の合成樹脂繊維に対して、カーボンニュートラルであり新たにCO2を排出することにはならない。よって、使用後のラップネットを廃棄する際の労力と処理コスト、及び、環境への影響が低減できる。
なお、本発明においては、上述のセルロース系繊維の中でも、天然セルロース系繊維を使用することが好ましく、更に、綿繊維を使用することが特に好ましい。綿繊維は、汎用繊維であり様々な太さの紡績糸を安価、且つ、容易に入手することができるからである。
本発明において、経糸に綿繊維からなる糸条を使用する場合には、太番手の単位をそのまま使用するようにしてもよく、或いは、中番手から太番手の単位を少なくとも2本以上合わせて使用するようにしてもよい。例えば、綿繊維の単糸を2本以上合わせて使用する場合には、5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の2本以上に撚りを掛けずに引き揃えた引き揃え糸として使用するようにしてもよい。また、5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の2本以上を合撚した合撚糸として使用するようにしてもよい。
本実施形態においては、5番手〜20番手の綿紡績糸を少なくとも2本以上合わせた引き揃え糸或いは合撚糸とすることが好ましい。また、単糸として5番手〜20番手の綿紡績糸を使用するのは、これらの糸は太くて強度も強く、且つ、低価格の汎用糸として市場に流通しており、容易に入手することができるからである。また、経糸に揃え糸或いは合撚糸を使用するのは、太い糸の強度を更に強くして、後述の緯糸との強度差を大きくするためである。なお、単糸の綿紡績糸の撚りの程度は、糸強度と伸度により適宜選定すればよい。
ここで、引き揃え糸とは、2本以上の糸を引き揃えて撚りを掛けないまま使用する糸のことをいう。引き揃え糸の場合、2本以上の糸を引き揃えたまま使用するので、強度に優れた糸となる。一方、合撚糸とは、2本以上の糸を引き揃えて撚り合わせた糸のことをいう。合撚糸の場合、2本以上の糸を撚り合わせるので、引き揃え糸よりも更に強度に優れた糸となる。2本の糸を撚り合わせた合撚糸を双糸といい、3本の糸を撚り合わせた合撚糸を三子糸という。通常、双糸や三子糸は、単糸の撚りと反対方向に撚りを掛ける。単糸の撚りを下撚り、双糸或いは三子糸の撚りを上撚りという。なお、合撚糸の上撚りの程度は、糸強度と伸度により適宜選定すればよい。
一方、本発明において、緯糸に綿繊維からなる糸条を使用する場合には、10番手〜30番手の綿紡績糸の単糸とすることが好ましい。10番手〜30番手の綿紡績糸も、低価格の汎用糸として市場に流通しており、容易に入手することができるからである。緯糸に単糸を使用するのは、上述の経糸との強度差を大きくするためである。なお、綿紡績糸の撚りの程度は、糸強度と伸度により適宜選定すればよい。
また、緯糸に使用する綿紡績糸が10番手より太い場合には、糸強度が大きくなり合撚糸からなる経糸の糸強度との差が小さくなり、本発明の効果を発揮できなくなるからである。一方、綿紡績糸が30番手より細い場合には、糸強度が小さくラップネットの形状維持が難しくなり、更に、糸価格が高くなるからである。
本発明においては、経糸の糸強度が緯糸の糸強度より大きいことが要求される。このことにより、使用後のラップネットを除去する際に強度の弱い緯糸が優先的に切断され、ラップネットの除去作業がより容易になる。よって、除去作業の作業者が誤って刃物により身体を傷つけるという事故が生じない。
ここで、経糸と緯糸が共に綿繊維からなる糸条からなるときには、上述のように、経糸には、中番手から太番手の単位の強度を更に強くした引き揃え糸或いは合撚糸を使用し、一方、緯糸には単糸を使用して、経糸と緯糸との強度差を大きくすることが好ましい。このことにより、経糸と緯糸に共に綿紡績糸を使用した場合でも、強度の弱い緯糸が優先的に切断され、ラップネットの除去作業がより容易になる。
ここで、経糸の糸強度に比べ緯糸の糸強度を小さくする理由について更に詳細に説明する。ラップネットの使用時の物性としては、編地の長さ方向の強度を経糸が維持し、ヨコ方向の連結を緯糸が維持している(編成については後述)。従って、ラッピング後のロールベールの外周をしっかりと固定するのは経糸の糸強度であり、緯糸には経糸ほどの糸強度が要求されない。
従来のラップネットが経糸と緯糸を同じ糸条を使用しているのは、製造が簡単で安価に編成できるからである。これに対して、本発明においては、緯糸には経糸より糸強度の小さな糸を使用して、経糸と緯糸に強度差を付ける。このことにより、使用後のラップネットの除去作業において、強度の大きい経糸をロールベールから引き離す際に、これに連結している強度の小さい緯糸が切断される。
このようにして緯糸が切断されると、ラップネットは、強度の大きい経糸からなる独立鎖編の状態(編成については後述)となる。これらの独立鎖編は、ロープ形状と同じでありロールベールから容易に除去することができる。このことにより、ラップネットの除去作業が容易になり、除去作業の作業者が誤って刃物により身体を傷つけるという事故が生じない。
一方、除去作業で切断された緯糸の多くは、独立鎖編の経糸に伴って除去される。但し、一部の緯糸は、残渣となってロールベールの乾牧草やサイレージに混入することとなる。しかし、これらの残渣は、セルロース系繊維からなり干草や藁などと同様の成分であり、家畜の体内で消化され家畜への影響が出ることがない。
更に、本発明においては、セルロース系繊維からなる経糸及び緯糸の一方又は両方に乳酸菌が付着している。乳酸菌とは、炭水化物を分解し主に乳酸を作る細菌類の総称であり、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属、及び、ペディオコッカス(Pediococcus)属の4属がある。本発明においては、これらの4属のいずれに属する乳酸菌も使用することができるが、特に牧草をサイレージとして利用する際に使用される乳酸菌を使用することが好ましい。
特に、ラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する乳酸菌のうち、ラクトバチルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)及び「蓄草1号」として知られるラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)などを使用することが好ましい。更に、ラクトバチルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)の中でも、岡山大学で培養した低温でも乳酸発酵し、乳酸発酵の過程で酢酸を生成する乳酸菌、ラクトバチルス・ブクネリNK01株からなる乳酸菌を使用することが更に好ましい。
一方、これらの乳酸菌をラップネットに付着させる工程については、特に限定するものではなく、糸の状態で乳酸菌を付着させるようにしてもよく、或いは、編成された後のラップネットに乳酸菌を付着させるようにしてもよい。また、糸又はラップネットに乳酸菌を付着させる方法については、特に限定するものではないが、例えば、液状化した乳酸菌を浸漬、スプレーする方法などが挙げられる。
また、ラップネットへの乳酸菌の付着量は、特に制限するものではなく、ラップネットの使用状態により適宜決定すればよい。いずれにしても、本発明の作用効果を発揮する量の乳酸菌が付着していることが必要である。
このように、ラップネットを構成する経糸及び緯糸の一方又は両方に乳酸菌が付着していることにより、ロールベールの表面付近の牧草が劣化することがない理由については定かではないが、例えば、乳酸菌の還元性による空気酸化の防止などが考えられる。また、乳酸発酵により生成する乳酸により、他の雑菌の繁殖が抑制され牧草の劣化が防止されることも考えられる。
一方、ロールベールラップサイロでサイレージを作る場合には、従来は上述のように、牧草に予め乳酸菌を振り撒いておき、この牧草をロールベールに巻き取るという方法がとられていた。この方法では、高価な乳酸菌の使用量が多くなり、サイレージのコストが高くなる。これに対して、本実施例においては、ロールベールの表面にラッピングするラップネットに少量の乳酸菌を付着しておく。このことにより、乳酸発酵の進行に伴いロールベールの表面側から内部に向かってサイレージが生成されていくものと考えられる。このことにより、低コストで栄養価の高いサイレージを作成することができる。
次に、本発明に係るラップネットを構成する編成組織について説明する。本発明において、ラップネットは、上述の2種類のセルロース系繊維からなる経糸と緯糸とを用いて経編機にて編成される経編ネットである。ここで、経編とは、編地の長さ方向に並列した経糸群が編地の長さ方向に連続して編目(ループ)を形成する編み方であって、一般的に編地の長さ方向の強度が大きいことを特徴とする。
経編の編成組織としては、シングルデンビー、シングルコード、シングルアトラス、チェーンステッチ(鎖編み)などの基本組織を基にした各種編成組織があるが、本発明においては、これらの中で、チェーンステッチを採用する。本発明に係るラップネットは、セルロース系繊維からなる経糸でチェーンステッチ(鎖編み)を構成し、このチェーンステッチ(鎖編み)にセルロース系繊維からなる緯糸を挿入した編地とすることが必要である。チェーンステッチ以外の編成組織においては、経糸で各チェーンステッチが連結しており、使用後のラップネットの除去作業において、連結部分が切れず除去作業が難しくなるからである。
また、経編機としては、ラッシェル編機、トリコット編機などがある。本発明においては、どのような編機を使用してもよいが、一般にラッシェル編機を使用することが生産性等の点で好ましい。
ここで、本発明に係るラップネットの編成を具体的に説明する。図1は、本発明に係るラップネットの編成組織を示す概略図である。図1において、ラップネット(10)は、強度の強いセルロース系繊維からなる経糸(1)と強度の弱いセルロース系繊維からなる緯糸(2)とからなり、この経糸(1)が編地の基礎を構成するループ(20)を形成する。
図1においては、4ウェール(タテ方向の畝)×8コース(ヨコ方向の畝)のチェーンステッチからなる編地を示す。各ウェール(30)及び各コース(40)は、更に上下左右方向に編成されて広幅長尺の編地を形成する。この図1においては、タテ方向に並列した4本の経糸(1)が、それぞれ、図示上方に延びながら連続したループ(20)を形成し、それぞれ独立鎖編からなるウェール(30)を構成する。
この状態においては、各独立鎖編のウェール(30)は、それぞれが連結しておらず、編地を構成しない。そこで、セルロース系繊維からなる経糸群(1)が各独立鎖編のウェール(30)を形成すると共に、セルロース系繊維からなる緯糸(2)がウェール(30)の各ループ(20)と他のウェールの他のループ(20)とを連結するようにして経編ネットを編成する。
図1において、緯糸(2)は、図示上方に伸びて、まず、ウェールの連続した2つのループの交絡点(1つのループの上方に凸のニードルループと、その真上のループの下方に凸のシンカーループとの連結するところ)において、これらのループを経由(潜り抜ける)して上方に伸びる。その後、この緯糸(2)は、隣接する他のウェールの連続した2つのループの交絡点において、これらのループを経由(潜り抜ける)して更に上方に伸びる。その後、この緯糸(2)は、隣接する元のウェールの連続した2つのループの交絡点において、これらのループを経由(潜り抜ける)して更に上方に伸び、その後も同様に伸びて各ウェールを連結する。
また、経編機にて編成される経編ネットの編密度は、0.5〜20コース/2.54cmであることが好ましく、1〜10コース/2.54cmであることがより好ましい。また、編地の長さ方向に連なる編目と隣接する編目との間隔が10cm以下であることが好ましく、5cm以下であることがより好ましい。また、編目と編目との間隔は、編成する経糸及び緯糸の各繊度と強度との関係を調整することにより、ラップネットとしての物性を維持できるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、2.5cm以下から0.5mm程度とすることも可能である。
ラップネットの編密度が0.5〜20コース/2.54cm、且つ、編地の長さ方向に連なる編目と隣接する編目との間隔が10cm以下であることにより、短くカットされた牧草がラップネットの網目から脱落することがなく、且つ、ある程度の粗さを有することから、目付(単位面積当たりの重量)が小さく経済性のよいラップネットを構成することができる。このことにより、運搬・保管に有効なラップネットのメリットを維持すると共に、ラップネットの除去作業が容易になる。
ここで、ラップネットの経糸に綿紡績糸からなる太番手の単糸、引き揃え糸或いは合撚糸を使用した場合には、この経糸自体の伸度が小さく、ラップネットの経方向(編地の長さ方向)の伸縮性が小さくなることがある。ラップネットの伸縮性が小さい場合には、ロールベールをラッピングする際の作業性、及び、ラップネットを除去する際の作業性が難しくなる。そこで、本発明においては、ラップネットの編地の開口部分の形状を制御することが好ましい。
即ち、経編機にて編成される経編ネットの編地の開口部分の形状を表す開口比率の値を所定の範囲内とすることが好ましい。ここで、編地の開口比率とは、経糸からなる独立鎖編が形成する開口部分のタテ方向の開口長(経辺)と緯糸が形成する開口部分のヨコ方向の開口長(緯辺)との比で表される。即ち、編地の長さ方向に連なる独立鎖編と隣接する他の独立鎖編との間隔(緯辺)をAとし、各独立鎖編において、1つのループの伸長時の長さ(経辺)をBとしたときに、編地の開口比率Cの値は、C=A/Bで表される。
本発明においては、この開口比率Cの値が1〜5の範囲内、好ましくは、1〜3の範囲内にあることが好ましい。この開口比率Cの値が、1である場合には、編地の開口部分の形状が正方形となる。また、開口比率Cの値が、1より大きくなると、編地の開口部分の形状が編地の長さ方向に対して横長の長方形となる。編地の開口部分の形状が正方形或いは横長の長方形の状態にあることにより、編地の自由度が経方向(編地の長さ方向)に大きくなり、ラップネットの経方向の伸縮性が向上する。このことにより、ラップネットのラッピング作業及び除去作業が容易になる。
次に、実施例により本発明に係るラップネットを具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例にのみ限定されるものではない。
本実施例においては、ラップネットを構成するセルロース系繊維からなる経糸として、12番手(12/−)の綿紡績糸を2本引き揃えて撚りを掛けないまま使用する引き揃え糸(12//2s)を使用した。この綿の引き揃え糸(12//2s)の糸強度(引張強さ)は、14N/1本であった。一方、ラップネットを構成するセルロース系繊維からなる緯糸として、20番手(20/−)の綿紡績糸を単糸のまま使用した。この綿紡績糸の糸強度(引張強さ)は、3N/1本であった。なお、糸の引張強伸度(引張強さ及び伸び率)の測定は、JIS−L1013に準拠した。
次に、これらのセルロース系繊維からなる経糸及び緯糸の両方に対して乳酸菌を付着させた。本実施例においては、ラクトバチルス・ブクネリNK01株からなる乳酸菌を採用し、具体的には、雪印種苗株式会社製の「サイロSP(登録商標)」を使用した。経糸及び緯糸をそれぞれ、綛(糸束)に巻取り、この綛をサイロSP(生菌数:5×108CFU)の1重量%水希釈液に浸漬・脱液して乾燥した。乾燥には、乳酸菌の失活を防ぐため室温で行った。
次に、このようにして乳酸菌を付着させた経糸及び緯糸を用いてラップネットを編成した。本実施例においては、ラップネットの編成にラッシェル編機を使用し、上述の図1に示す編成組織のラップネットを編成した(図1においては簡便のため経糸を1本の線で記載しているが、実際には2本の引き揃え糸である)。本実施例で編成されたラップネットの編密度は、2コース/2.54cmであって、編地の長さ方向に連なるチェーンステッチ(ウェール)と隣接するチェーンステッチ(ウェール)との間隔が2.5cmであった。また、ラップネットの目付は、15g/m2であった。なお、ラップネットの両端(耳)の独立鎖編には、この独立鎖編に沿うようにして、ループを形成せずに独立鎖編を補強する力糸を配するようにした。本実施例においては、力糸には、20番手の綿紡績糸を単糸のまま使用した。
本実施例に係るラップネットは、図1に示す編成組織で編成されており、各チェーンステッチ(ウェール)は、経糸である綿の引き揃え糸(12//2s)が1つのループに対して、上下方向に3回走行(1.5往復)して形成されており、そのため、チェーンステッチ1本当たりの強度(引張強さ)は、綿の引き揃え糸(12//2s)の強度の約3倍にあたる40N/1本であった。
一方、緯糸はチェーンステッチ1本あたり1本が対応している(図1参照)。このことから、40N/1本のチェーンステッチ1本に対して3N/1本の緯糸1本が対応することとなり、経糸と緯糸との強度差がより大きくなる。このことにより、使用後のラップネットを除去する際に強度の弱い緯糸が優先的に切断され、ラップネットの除去作業がより容易になる。よって、除去作業の作業者が誤って刃物により身体を傷つけるという事故が生じない。
また、本実施例に係るラップネットの編密度は、上述のように、2コース/2.54cmであって、編地の長さ方向に連なるチェーンステッチ(ウェール)と隣接するチェーンステッチ(ウェール)との間隔が2.5cmであった。このことから、このラップネットの開口部分の形状を表す開口比率Cの値は、次にようになった。
まず、チェーンステッチ(ウェール)と隣接するチェーンステッチ(ウェール)との間隔(緯辺)は、A=2.5cmであり、1つのループの伸長時の長さ(経辺)は、B=2.54cm/2=1.77cmであった。よって、本実施例に係るラップネットの開口比率は、C=A/B=2.5/1.77=2となった。その結果、ラップネットの開口部分の形状がラップネットの長さ方向に対して横長の長方形となり、編地の自由度が経方向(編地の長さ方向)に大きくなり、ラップネットの経方向の伸縮性が良好であった。このことにより、ラップネットのラッピング作業及び除去作業が容易になる。
このようにして得られた本実施例のラップネット(幅:1m、目付:15g/m2)を用いて、実際にラッピングマシンを使用してロールベールのラッピングを行った。その結果、従来のラップネット(経糸、緯糸共に高密度ポリエチレン使用)と同様の高い装置張力にも耐えることができた。また、ラッピングされたロールベールの表面は、十分に硬くまかれており、実用的に満足するものであった。これらのことにより、従来のラップネットと同様に、運搬・保管に有効なラップネットによるラッピングのメリットを維持することができる。
また、本実施例のラップネットでラッピングされたロールベールを数日間放置した後、従来と同様のラップフィルムを用いて更にラッピングして密封した。この状態のロールベールを長時間放置すると、ロールベールの表面のラップネットに付着した乳酸菌が作用して乳酸発酵を行うと共に、乳酸が発生する。この乳酸の還元性によってロールベールの表面付近の牧草が酸化されることがないので、乾牧草が劣化することなく栄養価の高い乾牧草を提供することができる。
また、この状態のロールベールを更に長期間保管すると、乳酸発酵が更に進行してサイレージとなる。このサイレージは、ラップネットに付着した少量の乳酸菌の作用によるものであり、従来のように全ての牧草に乳酸菌を付与することに比べ、低コストで栄養価の高いサイレージを提供することができる。
次に、ラップネットの除去作業を行った。本実施例のラップネットにおいては、強度の大きい経糸(実際にはチェーンステッチ)をロールベールから引き離す際に、これに連結している強度の小さい緯糸が適度に切断された。そのため、ラップネットは、強度の大きい経糸からなるチェーンステッチの状態となり、ロールベールから容易に除去することができた。このことにより、ラップネットの除去作業が容易になり、除去作業の作業者が誤って刃物により身体を傷つけるという事故が生じない。
一方、除去作業で切断された緯糸の多くは、経糸からなるチェーンステッチに伴って除去され、緯糸の残渣がロールベールの乾牧草やサイレージに混入することは殆どなかった。但し、これらの残渣が干草や藁などに混入した場合でも、家畜が消化することができるので問題を生じることがない。
以上説明したように、本発明によれば、牧草を運搬・保管・サイレージとして利用する際に、ラップネットの除去作業が容易で、ラップネットの残渣が飼料に混入した場合でも家畜への影響が少なく、且つ、ロールベールの表面付近の牧草が劣化することがないので、低コストで栄養価の高い乾牧草或いはサイレージを作成できるラップネットを提供することができる。
なお、本発明の実施にあたり、上記実施例に限らず次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記実施例においては、ラップネットの経糸及び緯糸の両方に乳酸菌を付着させるものであるが、これに限るものではなく本発明の作用効果を奏する範囲で、ラップネットの経糸のみに乳酸菌を付着させるようにしてもよく、或いは、ラップネットの緯糸のみに乳酸菌を付着させるようにしてもよい。
(2)上記実施例においては、ラップネットの経糸及び緯糸の両方に付着させる乳酸菌として、ラクトバチルス・ブクネリNK01株からなる乳酸菌を採用するものであるが、これに限るものではなく、その他の乳酸菌、特にサイレージの作成に有効な他の乳酸菌を採用するようにしてもよい。
(3)上記実施例においては、ラップネットの経糸及び緯糸の両方には、乳酸菌のみを付着させるものであるが、これに限るものではなく、乳酸菌以外にセルラーゼ或いはヘミセルラーゼなどの酵素、有機物発酵にかかわる麹菌や納豆菌、或いは、乳酸菌の栄養分として糖類などを併用するようにしてもよい。
(4)上記実施例においては、ラップネットの経糸を構成するセルロース系繊維として、12番手(12/−)の綿紡績糸を2本引き揃えて撚りを掛けないまま使用する引き揃え糸(12//2s)を使用したが、これに限るものではなく、太番手の綿紡績糸を単糸のまま使用する、或いは、中番手から太番手の綿紡績糸を2本引き揃えた双糸や3本引き揃えた三子糸などを使用するようにしてもよい。または、綿紡績糸以外のセルロース系繊維からなる糸を使用するようにしてもよい。
(5)上記実施例においては、ラップネットの緯糸を構成するセルロース系繊維として、20番手(20/−)の綿紡績糸を使用したが、これに限るものではなく、他の番手の綿紡績糸、或いは、綿紡績糸以外のセルロース系繊維からなる糸を使用するようにしてもよい。
(6)上記実施例においては、ラップネットの編密度として、2コース/2.54cmであって、編地の長さ方向に連なるチェーンステッチと隣接するチェーンステッチとの間隔が2.5cmを採用したが、これに限るものではなく、牧草のカット長さに合わせて編地の粗さを調整するようにしてもよい。
(7)上記実施例においては、ロールベールからラップネットを除去するようにしたが、これに限るものではなく、ロールベールに巻きついたラップネットを経糸も緯糸も含めて細かく切断し、牧草やサイレージと共に飼料として家畜に食べさせるようにしてもよい。
1…経糸、2…緯糸、10…編地、20…ループ、30…ウェール、40…コース。

Claims (7)

  1. 編地の長さ方向に並列したセルロース系繊維からなる経糸群が、それぞれ、編地の長さ方向に連続したループにより複数の独立鎖編を形成し、
    前記独立鎖編の各ループが他の独立鎖編の他のループとセルロース系繊維からなる緯糸によって連結されてなる編地からなり、
    前記経糸の糸強度が前記緯糸の糸強度より大きく、且つ、前記経糸及び前記緯糸の一方又は両方に乳酸菌が付着してなることを特徴とするラップネット。
  2. 前記乳酸菌は、ラクトバチルス・ブクネリ(Lactobacillus buchneri)及びラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)のうち少なくとも1種を含む乳酸菌であることを特徴とする請求項1に記載のラップネット。
  3. 前記緯糸は、編地の長さ方向に対して下方から上方に伸びて前記独立鎖編を構成するループのニードルループと当該ループの真上のループのシンカーループとの交絡点で当該独立鎖編に挿入され、
    更に、上方に伸びて前記独立鎖編とこれに隣接する他の独立鎖編を構成するループのニードルループと当該ループの真上のループのシンカーループとの交絡点で当該他の独立鎖編に挿入されることにより、
    前記独立鎖編とこれに隣接する他の独立鎖編とが連結して編地を編成することを特徴とする請求項1又は2に記載のラップネット。
  4. 前記経糸は、綿繊維からなる5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の少なくとも2本以上の糸に撚りを掛けずに引き揃えた引き揃え糸であって、
    前記緯糸は、綿繊維からなる10番手〜30番手の短繊維紡績糸条の単糸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のラップネット。
  5. 前記経糸は、綿繊維からなる5番手〜20番手の短繊維紡績糸条の単糸の少なくとも2本以上の糸を合撚した合撚糸であって、
    前記緯糸は、綿繊維からなる10番手〜30番手の短繊維紡績糸条の単糸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のラップネット。
  6. 経編機にて編密度が0.5〜20コース/2.54cm、且つ、編地の長さ方向に連なる前記独立鎖編と隣接する他の独立鎖編との間隔が10cm以下となるように編成してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のラップネット。
  7. 編地の長さ方向に連なる前記独立鎖編と隣接する他の独立鎖編との間隔をAとし、各独立鎖編において、1つのループの伸長時の長さをBとしたときに、
    C=A/Bで表される編地の開口比率Cの値が、1〜5の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のラップネット。
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