JP6164120B2 - 反射防止膜付き基材および物品 - Google Patents
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Description
反射防止膜としては様々なものが提案されている。たとえば特許文献1には、分散媒と、分散媒中に分散した微粒子と、テルペン誘導体と、バインダーとを含む塗料組成物をウェットコート法により塗布し焼成した塗膜が提案されている。該塗料組成物を塗布し焼成すると、塗膜中の微粒子の周囲に空隙が形成される。微粒子として中空のものを用いた場合には、塗膜中の微粒子の内側も空隙となる。このように多数の空隙を有することから、該塗膜は、屈折率が低く、高い反射防止効果を有する。
太陽電池モジュールでは、太陽電池の保護のため、太陽電池の前面や背面にカバーガラスが配置されており、カバーガラスの光入射面には、太陽光の反射を低減して発電効率を高めるために、反射防止膜を設けることが多い。かかるカバーガラスを用いた太陽電池モジュールの製造工程では、予めガラス板上に反射防止膜を形成した後、他の部品と組み合わせてモジュールを作製することが多い。反射防止膜が前記の塗膜であると、モジュールの作製時に機械油、指紋等の汚れが反射防止膜に付着しやすい。また、作製したモジュールを設置する際にも反射防止膜に汚れが付着しやすい。反射防止膜の汚れは、反射防止性能や商品価値を損なうため、除去する必要があるが、一旦付着した汚れの除去には手間がかかり、完全な除去も難しい。さらに、反射防止膜の色調によっては、汚れを除去しても付着した汚れ跡が見えやすいとの問題もある。
[1]透明基材と、前記透明基材上に形成された反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜が、前記透明基材側から順に、下層と上層とが積層した二層膜であり、
前記下層が、シリカ膜であり、
前記下層の屈折率が1.45〜1.50であり、
前記下層の平均厚さが40〜120nmであり、
前記上層が、中空シリカ粒子とシリカ系マトリックスとを含有するシリカ系多孔質膜であり、前記中空シリカ粒子の平均一次粒子径が40〜80nmであり、前記中空シリカ粒子と前記シリカ系マトリックスとのSiO2換算固形分の質量比(中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス)が45/55〜65/35であり、
前記上層の屈折率が1.29〜1.34であり、
前記上層の平均厚さが40〜110nmである、反射防止膜付き基材。
[2]前記反射防止膜の表面の算術平均粗さRaが0.006〜0.015μmである、[1]に記載の反射防止膜付き基材。
[3]前記反射防止膜の表面の最大高さ粗さRzが0.05〜0.17μmである、[1]または[2]に記載の反射防止膜付き基材。
[4]前記反射防止膜の視感反射率が0.4%以上である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の反射防止膜付き基材。
[5][1]〜[4]のいずれか一項に記載の反射防止膜付き基材を備える物品。
[6]太陽電池モジュールである、[5]に記載の物品。
[7]表示装置である、[5]に記載の物品。
[8]照明装置である、[5]に記載の物品。
図1は、本発明の反射防止膜付き基材の一実施形態を模式的に示す断面図である。図2は、図1に示す反射防止膜付き基材の一部を模式的に示す断面図である。
本実施形態の反射防止膜付き基材1は、透明基材3と、透明基材3上に形成された反射防止膜5とを備える。
反射防止膜5は、透明基材3側から順に、下層7と上層9とが積層した二層膜である。
透明基材3における透明とは、400〜1100nmの波長領域の光を平均して80%以上透過することを意味する。
透明基材3の形状としては、たとえば板、フィルム等が挙げられる。
透明基材3の材料としては、たとえばガラス、樹脂等が挙げられる。
ガラスとしては、たとえばソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。
樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。
ガラス板は、フロート法、フュージョン法等により成形された平滑なガラス板であってもよく、ロールアウト法等で形成された表面に凹凸を有する型板ガラスであってもよい。また、平坦なガラスのみでなく曲面形状を有するガラスでもよい。
ガラス板の厚みは特に限定されない。たとえば厚さ10mm以下のガラス板を使用することができる。厚さが薄いほど光の吸収を低く抑えられるため、透過率向上を目的とする用途にとって好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2 :65〜75%、
Al2O3:0〜10%、
CaO :5〜15%、
MgO :0〜15%、
Na2O :10〜20%、
K2O :0〜3%、
Li2O :0〜5%、
Fe2O3:0〜3%、
TiO2 :0〜5%、
CeO2 :0〜3%、
BaO :0〜5%、
SrO :0〜5%、
B2O3 :0〜15%、
ZnO :0〜5%、
ZrO2 :0〜5%、
SnO2 :0〜3%、
SO3 :0〜0.5%、を含む。
酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2 :39〜70%、
Al2O3:3〜25%、
B2O3 :1〜30%、
MgO :0〜10%、
CaO :0〜17%、
SrO :0〜20%、
BaO :0〜30%、を含む。
酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO2 :62〜68%、
Al2O3 :6〜12%、
MgO :7〜13%、
Na2O :9〜17%、
K2O :0〜7%、
ZrO2:0〜8%、を含む。
強化処理としては、ガラス板を高温下に晒した後に風冷する物理強化、または、ガラス板を、アルカリ金属を含む溶融塩中に浸漬させ、ガラス基板の最表面に存在する原子径の小さなアルカリ金属(イオン)を、溶融塩中に存在する原子径の大きなアルカリ金属(イオン)と置換する化学強化が挙げられる。ガラス板に化学強化処理を施す場合は、アルミノケイ酸塩ガラスであることが特に好ましい。
反射防止膜5は、透明基材3側から順に、下層7と上層9とが積層した二層膜である。
下層7および上層9の屈折率および平均厚さがそれぞれ前記範囲内であることで、広い波長域での反射率、特に紫、青等の比較的短波長域の光の反射率が低くなり、反射色がニュートラルな色になる。従来のシリカ系の反射防止膜は、反射防止性能が高くなるにつれて反射色の青みが強くなる傾向がある。人間の目は青系の色に対する感度が高く、反射防止膜の反射色が青系である場合、そうでない部分(汚れ、汚れ跡等)を感知しやすい傾向がある。反射防止膜5の反射色はニュートラルな色であるため、反射防止膜5に汚れや汚れ跡があっても目立ちにくい。
下層7または上層9の単層膜を透明基材上に形成し、該単層膜の表面での波長380〜780nmの範囲内における反射率を、分光光度計で測定する。光の入射角度は5°とする。
波長380〜780nmの範囲内における最小反射率(いわゆるボトム反射率)Rminと、透明基材の屈折率nsとから、下式(1)によって、単層膜(下層7または上層9)の屈折率nを算出する。
Rmin=(n−ns)2/(n+ns)2 ・・・(1)。
単層膜の屈折率nと、ボトム反射率Rminにおける波長λ(nm)とから、下式(2)によって、単層膜(下層7または上層9)の平均厚さd(nm)を算出する。
n×d=λ/4 ・・・(2)。
下層7は、シリカ膜である。
シリカ膜は、シリカを主成分とする膜である。シリカを主成分とするとは、シリカの割合が膜全体(100質量%)のうち90質量%以上であることを意味する。
シリカ膜は、実質的にシリカからなる膜が好ましい。実質的にシリカからなるとは、不可避不純物を除いてシリカのみから構成されていることを意味する。
シリカ膜は、必要に応じて、微粒子、他の添加剤等を含んでもよい。
微粒子としては、中空シリカ粒子、他の微粒子等が挙げられる。これらの微粒子としては、上層の説明で挙げるものと同様のものが挙げられる。
他の添加剤については後で詳述する。
中空シリカ粒子やシリカ以外の成分(高屈折率の微粒子等)によって、シリカ膜の屈折率を調整できる。シリカ膜が中空シリカ粒子を含有すると、屈折率が低くなる。シリカ膜が他の微粒子としてシリカよりも高屈折率の微粒子(たとえばアルミナ粒子、ジルコニア粒子、チタニア粒子等)を含有すると、屈折率が高くなる。
下層7は、アルコキシシランの加水分解重合物からなるシリカ膜であることが好ましい。
上層9は、中空シリカ粒子11とシリカ系マトリックス13とを含有するシリカ系多孔質膜である。
上層9の表面、つまり反射防止膜5の表面は、該表面に最も近い中空シリカ粒子11の形状に対応したなだらかな凹凸を有する。
上層9の表面側は、防汚性の点から、開放孔が少ないことが好ましく、開放孔を有していないことがより好ましい。
上層9の屈折率は、前記のとおり、1.29〜1.34であり、1.30〜1.33が好ましい。上層9の屈折率が前記範囲内であれば、反射率が低くなり、特に紫、青等の反射色が低減される。また、上層9の屈折率が前記範囲の下限値以上であれば、上層9が疎になりすぎず、優れた耐久性が得られる。上層9の屈折率が前記範囲の上限値以下であれば、反射防止膜5の反射率を低くできる。
上層9の屈折率は、中空シリカ粒子11とシリカ系マトリックス13とのSiO2換算固形分の質量比、中空シリカ粒子11の平均一次粒子径、中空シリカ粒子の空隙率等によって調節できる。
中空シリカ粒子11としては、シリカの外殻を有し、外殻内が空洞とされたものが挙げられる。中空シリカ粒子11は、各粒子が独立した状態で存在していてもよく、各粒子が鎖状に連結していてもよく、各粒子が凝集していてもよい。
中空シリカ粒子11の平均一次粒子径は40〜80nmであり、50〜70nmが好ましい。中空シリカ粒子11の平均一次粒子径が40nm以上であれば、上層9の反射率が充分に低くなる。中空シリカ粒子11の平均一次粒子径が80nm以下であれば、上層9の表面粗さが小さくなり、防汚性が向上し、また、中空シリカ粒子11が密に充填されて屈折率が低くなる。
中空シリカ粒子11を走査型電子顕微鏡(以下、SEMと記す。)または透過型電子顕微鏡(以下、TEMと記す。)にて観察し、100個の中空シリカ粒子11を無作為に選び出し、各中空シリカ粒子11の粒子径を測定し、100個の中空シリカ粒子11の粒子径を平均して求める。
中空シリカ粒子11をSEMまたはTEMにて観察し、100個の中空シリカ粒子11を無作為に選び出し、各中空シリカ粒子11の粒子径を測定して、粒度分布の標準偏差および平均一次粒子径を求め、変動係数(標準偏差/平均一次粒子径)を求める。
中空シリカ粒子11をSEMまたはTEMにて観察し、100個の中空シリカ粒子11を無作為に選び出し、各中空シリカ粒子11の長径および短径を測定して球形度(短径/長径)を求め、100個の中空シリカ粒子11の球形度を平均する。
シリカ系マトリックス13は、中空シリカ粒子11間の空隙を充填する。シリカ系マトリックス13は、中空シリカ粒子11が露出しないように、中空シリカ粒子11の上側(下層7側とは反対側)を覆っていてもよい。
マトリックスがシリカを主成分とすれば、上層9の屈折率(反射率)が低くなりやすい。また、化学的安定性、耐摩耗性等も良好となる。
シリカ系マトリックス13としては、実質的にシリカからなるものが好ましい。実質的にシリカからなるとは、不可避不純物を除いてシリカのみから構成されていることを意味する。
シリカ系マトリックス13としては、アルコキシシランの加水分解重合物が好ましい。
上層9において、中空シリカ粒子11とシリカ系マトリックス13とのSiO2換算固形分の質量比(中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス)は、45/55〜65/35であり、50/50〜60/40が好ましく、55/45〜60/40が特に好ましい。
中空シリカ粒子/シリカ系マトリックスが前記範囲の下限値以上であれば、中空シリカ粒子11が上層9中に密に充填されるため、屈折率が低くなり、反射率を充分に低く抑えることができる。
中空シリカ粒子/シリカ系マトリックスが前記範囲の上限値以下であれば、中空シリカ粒子11間にシリカ系マトリックス13が充分に充填され、中空シリカ粒子11間に空隙ができにくい。また、上層9の表面粗さ、つまり反射防止膜5の表面粗さが小さくなる。そのため、防汚性が向上する。
シリカ系マトリックス13は、上述のように、実質的にシリカからなるが、不可避不純物を含むことがある。本明細書において、シリカ系マトリックスのSiO2換算固形分の質量とは、該不可避不純物等を除いたシリカのみの質量を意味する。
上層9は、中空シリカ粒子11以外の他の微粒子を含んでいてもよい。
他の微粒子としては、金属酸化物微粒子、金属微粒子、顔料系微粒子、樹脂微粒子等が挙げられる。他の微粒子は、中空構造でもよく中実構造であってもよい。
金属微粒子の材料としては、金属(Ag、Ru等)、合金(AgPd、RuAu等)等が挙げられる。
顔料系微粒子としては、無機顔料(チタンブラック、カーボンブラック等)、有機顔料が挙げられる。
樹脂微粒子の材料としては、ポリスチレン、メラニン樹脂等が挙げられる。
他の微粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
他の微粒子の平均一次粒子径、平均一次粒子径の変動係数、球形度は、中空シリカ粒子11と同程度であることが好ましい。
上層9は、中空シリカ粒子11、シリカ系マトリックス13、他の微粒子以外に、テルペン誘導体、添加剤等の他の任意成分を含んでもよい。
テルペン誘導体、添加剤等については、後で詳述する。
上層9の平均厚さは、前記のとおり、40〜110nmであり、50〜100nmが好ましく、60〜90nmが特により好ましい。上層9の平均厚さが前記範囲内であれば、反射率が低くなり、特に紫、青等の反射色が抑制される。また、上層9の平均厚さが上限値以下であれば、充分な防汚効果が得られる。
反射防止膜5の表面、つまり上層9の表面は、通常、反射防止膜付き基材1の最表面となる。そのため、反射防止膜5の表面粗さ、つまり上層9の表面粗さは、防汚性の観点からは、小さいほど好ましい。
反射防止膜5の表面粗さは、JIS B0601:2001に規定される各種の表面性状パラメータによって表すことができる。該表面性状パラメータとしては、たとえば、算術平均粗さRa、最大高さ粗さRz等が挙げられる。これらのパラメータの詳しい測定条件は実施例に示すとおりである。
反射防止膜5の表面のRaは、0.006〜0.015μmであることが好ましく、0.006〜0.014μmがより好ましく、0.006〜0.013μmが特に好ましい。Raが前記範囲の上限値以下であれば、反射防止膜5の防汚性が優れる。Raが前記範囲の下限値以上であれば、上層9の反射率が充分に低く、充分な反射防止性能を確保できる。
反射防止膜5の表面のRzは、0.05〜0.17μmであることが好ましく、0.05〜0.16μmがより好ましく、0.05〜0.15μmが特に好ましい。Rzが前記範囲の上限値以下であれば、反射防止膜5の防汚性が優れる。Rzが前記範囲の下限値以上であれば、上層9の反射率が充分に低く、充分な反射防止性能を確保できる。
たとえば、上層9中の中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス比における中空シリカ粒子の割合が少ないほど、Rz、Ra、が小さくなる傾向がある。特に、Raは、中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス=65/35の前後での変化が大きい。
反射防止膜5の視感反射率は、0.4%以上であることが好ましく、0.4〜1.4%が好ましく、0.4〜1.3%が特に好ましい。視感反射率が0.4%以上であると、充分な汚れ防止効果がある。視感反射率が前記範囲の上限値以下であると、充分な反射防止性がある。
視感反射率は、波長380〜780nmの反射率に重み関数を乗じて平均化した反射率である。
視感反射率は、各層の膜厚と屈折率により調整できる。
反射防止膜付き基材1の製造方法としては、たとえば、透明基材3の上に、下層形成用塗布組成物および上層形成用塗布組成物を順次、ウェットコート法により塗布し、必要に応じて予熱し、最後に焼成する方法が挙げられる。
前記方法においては、下層形成用塗布組成物を塗布した後、形成された下層形成用塗布組成物の塗膜を焼成してから、その上に上層形成用塗布組成物を塗布してもよく、下層形成用塗布組成物を塗布した後、形成された下層形成用塗布組成物の塗膜を焼成せずウェットな状態のまま、その上に上層形成用塗布組成物を塗布してもよい。
下層形成用塗布組成物および上層形成用塗布組成物については後で説明する。
ウェットコート法としては、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スクリーンコート法、インクジェット法、フローコート法、グラビアコート法、バーコート法、フレキソコート法、スリットコート法、ロールコート法等が挙げられる。
中でも、幅の広い透明基材3に対応でき、透明基材3の搬送速度を比較的速くでき、必要とされる塗布組成物の量が比較的少ない点から、ロールコート法が好ましく、光学設計可能な任意の膜厚の塗膜を均一な膜厚で形成しやすい(膜厚制御性に優れる)点から、リバースロールコート法がより好ましい。
下層形成用塗布組成物および上層形成用塗布組成物それぞれの塗布温度(雰囲気)は、室温〜80℃が好ましく、室温〜60℃がより好ましい。
焼成は、下層形成用塗布組成物または上層形成用塗布組成物を塗布した後に加熱することにより行ってもよく、透明基材3をあらかじめ焼成温度に加熱しておき、該透明基材3上(透明基材3の表面または下層形成用塗布組成物の塗膜の表面)にシリカ系多孔質膜形成用塗料組成物を塗布することにより行ってもよい。
焼成温度は、30℃以上が好ましく、透明基材の材料、下層形成用塗布組成物または上層形成用塗布組成物の材料等に応じて適宜決定すればよい。
アルコキシシランの加水分解物を速やかに焼成物(加水分解重合物)とするためには、80℃以上で焼成すればよいが、100℃以上が好ましく、200〜700℃がより好ましい。焼成温度が100℃以上であれば、焼成物が緻密化して耐久性が向上する。
透明基材3の材料が樹脂の場合、焼成温度は樹脂の耐熱温度以下になる。この場合でも、得られる反射防止膜付き基材1は充分な反射防止効果を有する。
透明基材がガラスの場合、焼成温度は200℃以上ガラスの軟化点温度以下が好ましい。焼成温度が200℃以上であれば、下層7が緻密化して耐久性が向上する。
透明基材3の材料がガラスの場合、反射防止膜5を形成する際の焼成工程とガラスの物理強化工程を兼ねることもできる。物理強化工程では、ガラスは軟化温度付近まで加熱される。この場合、焼成温度は、約600〜700℃前後に設定される。焼成温度は、通常、透明基材3の熱変形温度以下とするのが好ましい。焼成温度の下限値は、下層形成用塗布組成物、上層形成用塗布組成物それぞれの配合に応じて決定される。
自然乾燥であっても重合はある程度進むため、時間に何らの制約もないのであれば、乾燥または焼成温度を室温付近の温度設定とすることも、理論上は可能である。
下層形成用塗布組成物としては、シリカ系マトリックス前駆体の溶液が挙げられる。
下層形成用塗布組成物は、必要に応じて、微粒子、他の添加剤等を含んでもよい。
シリカ系マトリックス前駆体としては、アルコキシシランの加水分解物、シラザン等が挙げられる。
シリカ系マトリックス前駆体としては、アルコキシシランの加水分解物が好ましい。シリカ系マトリックス前駆体がアルコキシシランの加水分解物である場合、シリカ系マトリックスは、アルコキシシランの加水分解重合物(アルコキシシランの加水分解物の焼成物(SiO2))からなるものとなる。
たとえばアルコキシシランがテトラアルコキシシランの場合、アルコキシシランの4倍モル以上の水、および触媒として酸またはアルカリを用いて行う。
酸としては、無機酸(HNO3、H2SO4、HCl等。)、有機酸(ギ酸、シュウ酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸等。)が挙げられる。アルカリとしては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。触媒としては、アルコキシシランの加水分解物の長期保存性の点から、酸が好ましい。
下層形成用塗布組成物が微粒子を含有する場合、アルコキシシランの加水分解に用いる触媒としては、微粒子の分散を妨げないものが好ましい。
アルコキシシランの加水分解物を得る際に触媒として酸を用いる場合、下層形成用塗布組成物中の酸濃度は、100〜1000質量ppmが好ましく、200〜700質量ppmが特に好ましい。
シリカ系マトリックス前駆体がアルコキシシランの加水分解物である場合、加水分解に水が必要となるため、分散媒は少なくとも水を含むことが好ましい。水と他の液体とを併用してもよい。該他の液体としては、たとえば、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル等)、グリコールエーテル類(エチレングリコールモノアルキルエーテル等)、含窒素化合物(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、含硫黄化合物(ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。
アルコキシシランの加水分解物の溶液の溶媒としては、水とアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール等。)との混合溶媒が好ましい。
微粒子についての説明は前記と同じである。
他の添加剤としては、レベリング性向上のための界面活性剤、塗膜の耐久性向上のための金属化合物等が挙げられる。
界面活性剤としては、シリコーンオイル系、アクリル系等が挙げられる。
金属化合物としては、ジルコニウムキレート化合物、チタンキレート化合物、アルミニウムキレート化合物が好ましい。ジルコニウムキレート化合物としては、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムトリブトキシステアレート等が挙げられる。
下層形成用塗布組成物のSiO2換算固形分とは、シリカ系マトリックス前駆体のSiO2換算固形分を意味する。シリカ系マトリックス前駆体のSiO2換算固形分とは、シリカ系マトリックス前駆体のすべてのSiがSiO2に転化したときの固形分である。
上層形成用塗布組成物としては、たとえば、分散媒と、中空シリカ粒子と、シリカ系マトリックス前駆体とを含むものが挙げられる。かかる上層形成用塗布組成物の塗膜を焼成すると、シリカ系マトリックス中に中空シリカ粒子が分散した膜が形成される。
上層形成用塗布組成物は、必要に応じて、他の微粒子や他の任意成分を含んでもよい。
分散媒は、中空シリカ粒子を分散する液体である。分散媒は、シリカ系マトリックス前駆体を溶解する溶媒であってもよい。
シリカ系マトリックス前駆体がアルコキシシランの加水分解物である場合、加水分解に水が必要となるため、分散媒は少なくとも水を含むことが好ましい。
水と他の液体とを併用してもよい。該他の液体としては、たとえば、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル等)、グリコールエーテル類(エチレングリコールモノアルキルエーテル等)、含窒素化合物(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、含硫黄化合物(ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。
前記他の液体のうち、シリカ系マトリックス前駆体の溶媒としては、アルコール類が好ましく、メタノール、エタノールが特に好ましい。
中空シリカ粒子についての説明は前記と同じである。
シリカ系マトリックス前駆体としては、上層形成用塗布組成物の説明で挙げたものと同様のものが挙げられ、アルコキシシランの加水分解物が好ましい。
アルコキシシランの加水分解に用いる触媒としては、中空シリカ粒子の分散を妨げないものが好ましい。
上層形成用塗布組成物における中空シリカ粒子とシリカ系マトリックス前駆体との配合比は、上層9における中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス比に応じて設定される。
シリカ系マトリックスのSiO2換算固形分と、シリカ系マトリックス前駆体のSiO2換算固形分とは同じである。そのため、上層形成用塗布組成物において、中空シリカ粒子とシリカ系マトリックス前駆体とのSiO2換算固形分の質量比(中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス前駆体)は、中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス比と同様に、45/55〜65/35であり、50/50〜60/40が好ましく、55/45〜60/40が特に好ましい。
他の微粒子についての説明は前記と同じである。
他の任意成分としては、テルペン誘導体、他の添加剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、シリコーンオイル系、アクリル系等が挙げられる。
金属化合物としては、ジルコニウムキレート化合物、チタンキレート化合物、アルミニウムキレート化合物等が好ましい。ジルコニウムキレート化合物としては、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムトリブトキシステアレート等が挙げられる。
上層形成用塗布組成物のSiO2換算固形分とは、中空シリカ粒子とシリカ系マトリックス前駆体のSiO2換算固形分との合計を意味する。
上層形成用塗布組成物がテルペン誘導体をさらに含む場合、中空シリカ粒子の周囲に空隙が形成され、反射防止効果が大きくなる。ただし、テルペン誘導体の含有量は、中空シリカ粒子の周囲に形成される空隙への汚れの浸み込みによる不具合が発生しない程度に制御される。
反射防止膜付き基材1にあっては、透明基材3上に設けられた反射防止膜5が、透明基材3側から順に下層7および上層9が積層した二層構成であり、かつ下層7および上層9がそれぞれ所定の屈折率および平均厚さを有することで、前述のように、広い波長域での反射率、特に紫、青等の比較的短波長域の光の反射率が低くなり、反射色がニュートラルな色になり、汚れや汚れ跡があっても目立ちにくい。
また、上層9における中空シリカ粒子11とシリカ系マトリックス13とのSiO2換算固形分の質量比(中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス)が所定の範囲内であることで、充分な反射防止性能を確保しつつ、上層9の表面、つまり反射防止膜5の表面の防汚性を高いものとすることができる。
反射防止膜付き基材1の用途としては、特に限定されない。具体例としては、車両用透明部品(ヘッドライトカバー、サイドミラー、フロント透明基板、サイド透明基板、リア透明基板等。) 、車両用透明部品(インスツルメントパネル表面等。) 、メータ、建築窓、ショーウインドウ、ディスプレイ(ノート型パソコン、モニタ、LCD、PDP 、ELD、CRT、PDA等)、LCDカラーフィルタ、タッチパネル用基板、ピックアップレンズ、光学レンズ、眼鏡レンズ、カメラ部品、ビデオ部品、CCD用カバー基板、光ファイバ端面、プロジェクタ部品、複写機部品、太陽電池用透明基板(カバーガラス等。)、携帯電話窓、バックライトユニット部品(導光板、冷陰極管等。)、バックライトユニット部品液晶輝度向上フィルム(プリズム、半透過フィルム等。)、液晶輝度向上フィルム、有機EL発光素子部品、無機EL発光素子部品、蛍光体発光素子部品、光学フィルタ、光学部品の端面、照明ランプ、照明器具のカバー、増幅レーザー光源、反射防止フィルム、偏光フィルム、農業用フィルム等が挙げられる。
本発明の物品は、前記反射防止膜付き基材を備える。
本発明の物品は、前記反射防止膜付き基材からなるものでもよく、前記反射防止膜付き基材以外の他の部材をさらに備えるものでもよい。
本発明の物品は、防汚性と反射防止性に対する要求が共に高い点で、太陽電池モジュール、表示装置、または照明装置であることが好ましい。
太陽電池モジュールとしては、太陽電池と、太陽電池を保護するために太陽電池の前面および背面にそれぞれ配置された透明基板(カバーガラス等)とを備え、前記透明基板の少なくとも一方の透明基板(好ましくは少なくとも前面側の透明基板)として前記反射防止膜付き基材を用いたものが好ましい。
表示装置としては、携帯電話、スマートフォン、タブレット、カーナビゲーション等が挙げられる。
照明装置としては、有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明装置、LED(発光ダイオード)照明装置等が挙げられる。
後述する例1〜12のうち、例1〜9は実施例であり、例10〜12は比較例である。
各例で使用した評価方法および材料を以下に示す。
(微粒子の平均一次粒子径)
微粒子の分散液をエタノールで0.1質量%に希釈した後、コロジオン膜上に塗布し、乾燥して、これをサンプルとした。
TEM(日立製作所社製、H−9000)を用いて、該サンプルを観察した。TEM像中100個の微粒子を無作為に選び出し、各微粒子の粒子径を測定し、平均した値を微粒子の平均一次粒子径とした。
各例において、シリカ系多孔質膜形成用塗布組成物を塗布しない(上層を形成しない)以外は同じ条件で反射防止膜付き基材の作製を行って、透明基材/下層の二層構成の積層体を得た。該積層体の透明基材側の表面に黒のビニールテープを貼り付けてサンプルとした。
該サンプルの下層側の表面での波長380〜780nmの範囲内における反射率を、分光光度計(大塚電子社製、瞬間マルチ測光システムMCPD−3000)で測定した。光の入射角度は5°とした。
波長380〜780nmの範囲内におけるボトム反射率Rminと、透明基材の屈折率nsとから、下式(1)によって、下層の屈折率nを算出した。
Rmin=(n−ns)2/(n+ns)2 ・・・(1)。
前記屈折率nと、ボトム反射率Rminにおける波長λ(nm)とから、下式(2)によって、下層の平均厚さd(nm)を算出した。
n×d=λ/4 ・・・(2)。
各例において、シリカ系マトリックス前駆体溶液を塗布しない(下層を形成しない)以外は同じ条件で反射防止膜付き基材の作製を行って、透明基材/上層の二層構成の積層体を得た。該積層体の透明基材側の表面に黒のビニールテープを貼り付けてサンプルとした。
該サンプルを用いた以外は前記(下層の屈折率および平均厚さ)と同様にして、反射率を測定し、上層の屈折率および平均厚さを算出した。
視感反射率は、分光光度計(大塚電子社製、瞬間マルチ測光システムMCPD−3000)を用いて測定した。
反射防止膜の表面の算術平均粗さRa、最大高さ粗さRzは、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム(登録商標)1500DX)を用い、JIS B0601:2001に記載された方法によって測定した。粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.08mmとした。
反射防止膜を形成する前の透明基材、反射防止膜付き基材それぞれについて、分光光度計(日本分光社製、V670)を用いて、波長400nm〜1100nmにおける光の透過率(%)を測定し、平均透過率(%)を求めた。その結果から、下式(3)により透過率差Td(%)を算出した。透過率差Tdが大きいほど、反射防止性能が高いことを示す。透過率差Tdは、実用上、2.0%以上が好ましい。
透過率差Td=反射防止膜付き基材の平均透過率−透明基材のみの平均透過率 …(3)
反射防止膜付き基材の反射防止膜側の表面にオレイン酸を0.01g滴下した。ついで、滴下したオレイン酸を、八つ折にしてイオン交換水を0.1gしみこませたキムワイプS−200(日本製紙クレシア社製)で、9.8×10−2MPaで一回拭きとった。ついで新しく前述のキムワイプを用意し、同様の作業を繰り返し、全部で15回行った。作業後の膜の汚れ跡(残存オレイン酸)を下記の基準で目視評価した。
◎:汚れ跡が見えない。
○:汚れ跡が若干見えるがほとんど目立たない。
△:汚れ跡が少し目立つ。
×:汚れ跡がかなり目立つ。
(シリカ系マトリックス前駆体溶液)
以下の手順で調製したものを使用した。
変性エタノール(日本アルコール販売社製、ソルミックスAP−11、エタノールを主剤とした混合溶媒、以下同様)の77.6gを撹拌しながら、これにイオン交換水の11.9gと61質量%硝酸の0.1gとの混合液を加え、5分間撹拌した。これに、テトラエトキシシラン(TEOS)(SiO2換算固形分濃度:29質量%)の10.4gを加え、室温で30分間撹拌し、SiO2換算固形分濃度が3.0質量%のシリカ系マトリクス溶液を調製した。
なお、ここでのSiO2換算固形分濃度は、テトラエトキシシランのすべてのSiがSiO2に転化したときの固形分濃度である。
中空シリカ粒子分散液として、日揮触媒化成工業製のスルーリア4110を用いた。この中空シリカ粒子分散液のSiO2換算固形分濃度は20.5質量%であり、中空シリカ粒子の平均一次粒子径は60nmであった。
以下の手順で調製したものを使用した。
表1に示す質量で、溶媒を撹拌しながら、これにシリカ系マトリックス前駆体溶液と中空シリカ粒子分散液とを加え、シリカ系多孔質膜形成用塗布組成物(A)〜(E)を得た。SiO2換算固形分濃度については3.0質量%となるようにした。
透明基材として型板ガラス(旭硝子社製、Solite、低鉄分のソーダライムガラス(白板ガラス)、サイズ:400mm×400mm、厚さ:3.2mm)を用いた。
型板ガラスの表面を酸化セリウム水分散液で研磨し、水で酸化セリウムを洗い流した後、イオン交換水でリンスし、乾燥させた。
シリカ系マトリックス前駆体溶液、シリカ系多孔質膜用塗布組成物(B)の塗布量はそれぞれ、下層、上層が表2に示す平均厚さとなる量とした。
塗布条件は、型板ガラスの搬送速度:8.5m/分、コーティングロールと搬送ベルトとのギャップ:2.9mm、コーティングロールとドクターロールとの押込み厚:0.6mmとした。
コーティングロールとしては、表面の硬度(JIS−A)が30のゴム(エチレンプロピレンジエンゴム)がライニングされたゴムライニングロールを用いた。
ドクターロールとしては、格子状の溝が表面に形成されたメタルロールを用いた。
得られた反射防止膜付き基材について、透過率差Td、視感反射率Y、汚れ跡、算術平均粗さRa、最大高さ粗さRzを評価した。結果を表2に示す。
シリカ系多孔質膜用塗布組成物として表2に示すものを使用し、シリカ系マトリックス前駆体溶液およびシリカ系多孔質膜用塗布組成物の塗布量を、下層、上層それぞれの平均厚さが表2に示す値となるようにしたこと以外は例1と同様にして、反射防止膜付き基材を得た。
得られた反射防止膜付き基材について、透過率差Td、視感反射率Y、汚れ跡、算術平均粗さRa、最大高さ粗さRzを評価した。結果を表2に示す。
一方、上層における中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス比が45/55の例10においては、透過率差Tdが1.7%と小さく、反射防止性能が不充分であった。
上層の平均厚さが127nmの例11、および上層における中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス比が70/30の例12においては、反射防止性能は高いものの、汚れ跡が目立っていた。
例2、5、8では、図3〜5に示すように、波長380〜780nm範囲内での反射率の最大値と最小値との差が小さく、また、比較的低波長領域での反射率が低かった。
一方、例11、12では、図6、7に示すように、例2、5、8に比べて、波長380〜780nm範囲内での反射率の最大値と最小値との差が大きく、また、比較的低波長領域での反射率が高かった。
例11は、低波長領域での反射率が高く、反射防止膜の色調が青みがかっているため、残留する汚れが目立っていると考えられる。
例12は、例11と同様に反射防止膜の色調が青みがかっていることに加え、視感反射率が低いことから、汚れ跡部分との反射率差(屈折率差)によって、より汚れが目立っていると考えられる。また、表面粗さが大きいことから、汚れの残留量自体も多いと考えられる。
3 透明基材
5 反射防止膜
7 下層
9 上層
11 中空シリカ粒子
13 シリカ系マトリックス
Claims (8)
- 透明基材と、前記透明基材上に形成された反射防止膜とを備え、
前記反射防止膜が、前記透明基材側から順に、下層と上層とが積層した二層膜であり、
前記下層が、シリカ膜であり、
前記下層の屈折率が1.45〜1.50であり、
前記下層の平均厚さが40〜120nmであり、
前記上層が、中空シリカ粒子とシリカ系マトリックスとを含有するシリカ系多孔質膜であり、前記中空シリカ粒子の平均一次粒子径が40〜80nmであり、前記中空シリカ粒子と前記シリカ系マトリックスとのSiO2換算固形分の質量比(中空シリカ粒子/シリカ系マトリックス)が45/55〜65/35であり、
前記上層の屈折率が1.29〜1.34であり、
前記上層の平均厚さが40〜110nmである、反射防止膜付き基材。 - 前記反射防止膜の表面の算術平均粗さRaが0.006〜0.015μmである、請求項1に記載の反射防止膜付き基材。
- 前記反射防止膜の表面の最大高さ粗さRzが0.05〜0.17μmである、請求項1または2に記載の反射防止膜付き基材。
- 前記反射防止膜の視感反射率が0.4%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の反射防止膜付き基材。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の反射防止膜付き基材を備える物品。
- 太陽電池モジュールである、請求項5に記載の物品。
- 表示装置である、請求項5に記載の物品。
- 照明装置である、請求項5に記載の物品。
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