JP6006738B2 - 粘着性蓄光複合シート - Google Patents
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Description
このようなシートや床材は、光エネルギーを吸収した蓄光性材料が暗闇で発光する性質を利用して、防災や安全用の標示や、種々の案内標示に用いられている。蓄光性材料が発光する際、蓄光性材料の背面に光を隠蔽する層を設けると、より蓄光性能が向上するため、蓄光性材料を含む層の背面に隠蔽性のある層が設けられていることがある。この場合、このような隠蔽性のある層に、更に粘着剤層が設けられている。
前記基材ゴムが、
(I)硬化後のJIS−Aの硬さが10〜90のシリコーンゴム基体:100質量部、
(II)蓄光剤:5〜1000質量部、
(III)アルコキシシランもしくは加水分解性メチルポリシロキサン又はその両方:0.1〜10質量部
を含むものであることを特徴とする粘着性蓄光複合シートを提供する。
R1 aR2 bSi(OR3)4−a−b ・・・(1)
(式中、R1は炭素数6〜15のアルキル基、R2は非置換または置換の炭素数1〜8の一価炭化水素基、R3は炭素数1〜6のアルキル基、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数、a+bは1〜3の整数である。)
で表されるものであることが好ましい。
で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサンであることが好ましい。
(C)R’3SiO1/2単位(式中、R’は非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R’3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R’3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、R’はアルケニル基を含み、その総量が0.0001mol/g以上である樹脂質共重合体:5〜50質量部、
(D)珪素原子と結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A)成分と前記(C)成分の合計100質量部に対し0.5〜30質量部であり、かつ前記(A)成分及び前記(C)成分中に含まれる珪素原子に結合したアルケニル基に対する(D)成分中の珪素原子に結合した水素原子の量がモル比で0.32〜0.75となる量、
(E)付加反応触媒:触媒量
を含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなるものであり、該硬化物が表面粘着性を有するものであることが好ましい。
(B)R3SiO1/2単位(式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、Rがアルケニル基を含まないか、含んでいてもその総量が0.0001mol/g未満である樹脂質共重合体:20〜70質量部、
(C)R’3SiO1/2単位(式中、R’は非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R’3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R’3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、R’はアルケニル基を含み、その総量が0.0001mol/g以上である樹脂質共重合体:5〜50質量部、
(D)珪素原子と結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分の合計100質量部に対し0.5〜30質量部であり、かつ前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分中に含まれる珪素原子に結合したアルケニル基に対する(D)成分中の珪素原子に結合した水素原子の量がモル比で0.32〜0.75となる量、
(E)付加反応触媒:触媒量
を含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなるものであり、該硬化物が表面粘着性を有するものであることが好ましい。
上記のように、柔軟性を有し、耐候性やリワーク性に優れ、長期に亘って粘着力の低下をきたすことなく使用し得、また剥離しても再貼り付けが可能で、繰り返しの使用を可能とし、蓄光時間も長く、高温高湿下においても長期に渡って発光強度の低下が起こらない粘着性蓄光複合シートが求められている。
前記基材ゴムが、
(I)硬化後のJIS−Aの硬さが10〜90のシリコーンゴム基体:100質量部、
(II)蓄光剤:5〜1000質量部、
(III)アルコキシシランもしくは加水分解性メチルポリシロキサン又はその両方:0.1〜10質量部
を含むものであることを特徴とする粘着性蓄光複合シートを用いることにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
ここで、上記基材ゴムを構成するゴム基体としては、弾力性、耐候性、透明性を有する点からシリコーンゴムを用いる。シリコーンゴムとしては特に制限されず、従来公知のシリコーンゴム組成物を硬化することにより得られるいずれのシリコーンゴムを用いてもよいが、JIS K 6249に規定されるデュロメーターA硬度計によるJIS−A硬さが10〜90のものを使用する。また、弾力性及びゴム強度の点で、JIS−A硬さが20〜80、特に25〜75であるシリコーンゴムを用いることが好ましい。JIS−A硬さが10未満であるとゴムとしての強度が劣る場合があり、90を超えると弾性が劣る場合がある。
上記基材ゴムに分散される蓄光剤(蓄光性フィラー)としては、特に限定されるものではないが、例えば硫化亜鉛系蓄光剤、カルシウムアルミネート系蓄光剤、ストロンチウムアルミネート系蓄光剤等が挙げられる。
本発明においては、蓄光剤を疎水化処理し、前記ゴム基体との親和性を向上させ、蓄光剤を微粒子として、ゴム基体中に均一に分散させるとともに、ゴム基体と蓄光剤界面での光散乱を防止し、耐高温高湿特性を向上させることを目的として、アルコキシシランもしくは加水分解性メチルポリシロキサンを配合する。
なお、上記アルコキシシランと加水分解性メチルポリシロキサンとを組み合わせて使用しても差し支えない。
R1 aR2 bSi(OR3)4−a−b ・・・(1)
(式中、R1は独立に炭素原子数6〜15、好ましくは8〜14のアルキル基であり、R2は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜8、好ましくは1〜6の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基であり、aは1〜3の整数、好ましくは1であり、bは0〜2の整数であり、a+bの和は1〜3の整数である。)
で表されるアルコキシシラン化合物が挙げられる。
C6H13Si(OCH3)3
C10H21Si(OCH3)3
C12H25Si(OCH3)3
C12H25Si(OC2H5)3
C10H21Si(CH3)(OCH3)2
C10H21Si(C6H5)(OCH3)2
C10H21Si(CH3)(OC2H5)2
C10H21Si(CH=CH2)(OCH3)2
C10H21Si(CH2CH2CF3)(OCH3)2
で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサン(分子鎖の片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン)が挙げられる。
粘着層は、粘着性を有するシリコーン樹脂又はゲルにて構成されるが、特に、粘着性を付与するシリコーンレジンとゴム強度を付与するシリコーンレジンとを併用し、付加硬化型の組成物とすることで、一定のゴム硬度及びゴム強度を有しながら、基材や各種部品と密着し、固定できる粘着性も有するものとすることができる。
(A)1分子中に平均で少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(C)R’3SiO1/2単位(式中、R’は非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R’3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R’3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、R’はアルケニル基を含み、その総量が0.0001mol/g以上である樹脂質共重合体、
(D)珪素原子と結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(E)付加反応触媒
を含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなるものであり、該硬化物が表面粘着性を有するものであることが好ましい。
(B)R3SiO1/2単位(式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、Rがアルケニル基を含まないか、含んでいてもその総量が0.0001mol/g未満である樹脂質共重合体
を配合したものも好適に使用することができる。
上記付加硬化型シリコーンゴム組成物の(A)成分は、1分子中に平均で少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンであり、この(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成式(3)
R5 dSiO(4−d)/2 (3)
で示されるものを用いることができる。
(B)成分の樹脂質共重合体(即ち、三次元網状構造の共重合体)は、R3SiO1/2単位及びSiO2単位を主成分とする。ここで、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、Rで示される1価炭化水素基の具体例としては、上記(A)成分中のR5で例示したものと同様のものを挙げることができる。
(C)成分の樹脂質共重合体(即ち、三次元網状構造の共重合体)は、R’3SiO1/2単位及びSiO2単位を主成分とする。ここで、R’は非置換又は置換の1価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、R’で示される1価炭化水素基の具体例としては、上記(A)成分中のR5で例示したものと同様のものを挙げることができる。
(D)成分は、1分子中に珪素原子と結合する水素原子(SiH基)を少なくとも2個、好ましくは3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、分子中のSiH基が前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分中の珪素原子に結合したアルケニル基とヒドロシリル化付加反応により架橋し、組成物を硬化させるための硬化剤として作用するものである。
R6 eHfSiO(4−e−f)/2 (4)
(式中、R6は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基である。また、eは0.7〜2.1、fは0.001〜1.0で、かつe+fは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、1分子中に少なくとも2個(通常2〜200個)、好ましくは3〜100個、より好ましくは3〜50個の珪素原子結合水素原子を有するものが好適に用いられる。
(E)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、塩化白金酸とビニルシロキサン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などが挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常白金族金属として(A)、(B)、(C)成分の合計量に対し、0.5〜1,000ppm、特に1〜500ppm程度である。
なお、上記基材ゴム層及び粘着層を形成する組成物には、上述した成分に加え、必要に応じて、その他の成分として、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、石英粉、珪藻土、炭酸カルシウムのような充填剤や、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、酸化鉄、酸化セリウムのような耐熱剤などの充填剤を配合してもよい。更に、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、ジメチルシリコーンオイル等の内部離型剤、接着性付与剤、チクソ性付与剤等を配合することは任意とされる。
本発明の粘着性蓄光複合シートを形成する場合は、まず基材ゴムを形成する。この場合、基材ゴムは、シリコーンゴム組成物等のゴム組成物を用いて単一層として形成してもよく、金属や各種樹脂との複合層として形成してもよく、例えば圧縮成形や注入成形、射出成形などにより直接シートを得る方法や、インサート成形により金属基板、樹脂基板、樹脂フィルム上にシートを成形する方法、あるいはディッピング、コーティング、カレンダー成形、スクリーン印刷などにより、他の基材と一体化したゴムシートを得る方法などがある。この場合、カレンダー成形が好適に使用できるので好ましい。
(基材ゴム層)
透明な未架橋ジメチルシリコーンゴム配合物として、ミラブル型ジメチルシリコーンゴムコンパウンドKE−571−U(信越化学工業(株)製、重合度が約5,000のビニル基含有ジメチルポリシロキサンを主成分とし、BET法による比表面積が200m2/gの乾式シリカを40%以下、分子量700以下の両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー(シリカ分散剤)を10%以下含有し、コンパウンド中にフェニル基は含有していない)100部に、次式で表されるアルコキシシランC12H25Si(OC2H5)31部を加え、さらにアルミン酸塩蓄光性フィラー「GLL−300FF」(商品名、根本特殊化学(株)製)10部、付加(ヒドロシリル化)反応系加硫剤C−25A/B(信越化学工業(株)製)をそれぞれ0.5/2.0部添加して二本ロールで混練したジメチルシリコーンゴム組成物をカレンダー成形にて、100μmのシボ付のPET上に厚さ0.3mmの未加硫のシートが得られるよう分だししたコンパウンド組成物を得た。
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が300であるジメチルポリシロキサン(1)40部、室温(25℃)で固体の(CH3)3SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体(2)[(CH3)3SiO1/2単位/SiO2単位=0.75(モル比)]45部、室温で固体の(CH3)3SiO1/2単位、CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体(3)[((CH3)3SiO1/2単位+CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位)/SiO2単位=0.8(モル比)、ビニル基含有量=0.0005mol/g]15部を150℃で3時間混合後、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース100部に、架橋剤として分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、分子側鎖にSiH基を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(4)(重合度20、SiH基量0.0060mol/g)を1.39部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、粘着剤組成物を得た。
製品としては、基材ゴム層側についているPETを剥がし、図1のように粘着層側に光沢のある75μmのPETを貼り付けた状態とする。
(基材ゴム層)
透明な未架橋ジメチルシリコーンゴム配合物としてミラブル型ジメチルシリコーンゴムコンパウンドKE−571−U(信越化学工業(株)製、重合度が約5,000のビニル基含有ジメチルポリシロキサンを主成分とし、BET法による比表面積が200m2/gの乾式シリカを40%以下、分子量700以下の両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー(シリカ分散剤)を10%以下含有し、コンパウンド中にフェニル基は含有していない)100部に、下記式(5)で表される加水分解性メチルポリシロキサン
粘着層は実施例1と同様のものとして、実施例1と同様の方法で2層の積層硬化シートを得た。なお、蓄光剤を配合していないシリコーンゴム基体の硬さはJIS−A硬度60であり、粘着層の硬さはアスカーC硬度40であった。
得られた積層シートについて基材側PETを剥離して、下記に示す各方法により評価した結果を表1に示す。
基材ゴム層のアルミン酸塩蓄光性フィラーを「GLL−300M」(商品名、根本特殊化学(株)製)10部とした以外は、実施例1と同様にして2層の積層硬化シートを得た。
得られた積層シートについて基材側PETを剥離して、下記に示す各方法により評価した結果を表1に示す。
(基材ゴム層)
基材ゴム層は、アルミン酸塩蓄光性フィラーを30部とした以外は、実施例1と同様のものとした。
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が1,000であるジメチルポリシロキサン(1)75部、室温で固体の(CH3)3SiO1/2単位、CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体(3)[((CH3)3SiO1/2単位+CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位)/SiO2単位=0.8(モル比)、ビニル基含有量=0.0005mol/g]25部を150℃で3時間混合後、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース100部に、架橋剤として分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、分子側鎖にSiH基を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(4)(重合度20、SiH基量0.0060mol/g)を1.39部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、粘着剤組成物を得た。その他は実施例1と同様にして2層の積層硬化シートを得た。粘着層のJIS K2220に準拠した針入度は51であった。
得られた積層シートについて基材側PETを剥離して、下記に示す各方法により評価した結果を表1に示す。
基材ゴム層のアルミン酸塩蓄光性フィラーとして、実施例2で使用したものを30部とした以外は、実施例4と同様にして2層の積層硬化シートを得た。
得られた積層シートについて基材側PETを剥離して、下記に示す各方法により評価した結果を表1に示す。
(基材ゴム層)
透明な未架橋ジメチルシリコーンゴム配合物として、ミラブル型ジメチルシリコーンゴムコンパウンドKE−571−U(信越化学工業(株)製、重合度が約5,000のビニル基含有ジメチルポリシロキサンを主成分とし、BET法による比表面積が200m2/gの乾式シリカを40%以下、分子量700以下の両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー(シリカ分散剤)を10%以下含有し、コンパウンド中にフェニル基は含有していない)100部に、
アルコキシシランC12H25Si(OC2H5)3 0.5部および下記式(5)で表される加水分解性メチルポリシロキサン
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が300であるジメチルポリシロキサン(1)40部、室温(25℃)で固体の(CH3)3SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体(2)[(CH3)3SiO1/2単位/SiO2単位=0.75(モル比)]45部、室温で固体の(CH3)3SiO1/2単位、CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位及びSiO2単位からなる樹脂質共重合体(3)[((CH3)3SiO1/2単位+CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位)/SiO2単位=0.8(モル比)、ビニル基含有量=0.0005mol/g]15部を150℃で3時間混合後、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース100部に、架橋剤として分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、分子側鎖にSiH基を有するジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(4)(重合度20、SiH基量0.0060mol/g)を1.39部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、粘着剤組成物を得た。
基材ゴム層にアルコキシシランを配合しない以外は、実施例1と同様にして2層の積層硬化シートを得た。
得られた積層シートについて基材側PETを剥離して、下記に示す各方法により評価した結果を表1に示す。
基材ゴム層に加水分解性メチルポリシロキサンを配合しない以外は、実施例2と同様にして2層の積層硬化シートを得た。
得られた積層シートについて基材側PETを剥離して、下記に示す各方法により評価した結果を表1に示す。
・粘着性
得られたシートを幅25mm,長さ10cmに切断し、JIS Z 0237に準拠して日本板硝子(株)製ガラスFL2.0をアルコールで脱脂し、風乾した4mm厚のガラス板にシートの粘着層側を貼り付け、室温にて300mm/分の速度にて180°ピールでガラスと粘着層とを剥離し、その粘着力を測定した。
4mmの厚さのガラス基板上に、上記作製した粘着シートを幅25mm,長さ10cmに切断し、粘着層側を貼り付けて、室温,50%RHの湿度で1ヶ月保存した後、室温にて300mm/分の速度にて180°ピールでガラスと粘着層とを剥離し、その粘着力を測定した。
4mmの厚さのガラス基板上に、上記作製した粘着シートを幅25mm,長さ10cmに切断し、粘着層側を貼り付けて、室温,50%RHの湿度で1ヶ月保存した後、室温にて300mm/分の速度にて180°ピールでガラスと粘着層とを剥離し、ガラス面に粘着成分が移行したかどうかを確認した。粘着成分の移行するものは×、移行しないものは○とした。
4mmの厚さのガラス基板上に、上記作製した粘着シートを幅25mm,長さ10cmに切断し、粘着層側を貼り付けて、剥離した後、再度別のガラス基板に貼り付けて室温にて300mm/分の速度にて180°ピールでガラスと粘着層とを剥離し、その粘着力を測定した。
積層フィルム(積層シート)を180°に曲げたときに、積層シートに対するダメージの有無を確認した。変化のないものは○、亀裂・変形のあるものは×とした。
シートを3cm×2cmにカットして人間の皮膚に粘着層側を貼り付け、1日後の粘着状態を確認した。剥がれていないものは○、剥がれたものは×とした。
シートを人間の爪に貼れるようにカットして粘着層側を貼り付け、1日後の粘着状態を確認した。剥がれていないものは○、剥がれたものは×とした。
常用光源D65を用いて200lxの照度で20分間照射した後、20分経過後の残光輝度を輝度計(コニカミノルタ社製商品名、LS−100)にて測定した。
常用光源D65を用いて200lxの照度で20分間照射した後、残光輝度が0.32mcd/m2までに減衰する時間を測定した。
85℃/85%RHの高温高湿機で1000時間エージングした時の残光輝度が初期値に対して80%以上のものは○、80%未満のものは×とした。
Claims (11)
- 蓄光剤が分散された基材ゴム上に粘着性シリコーン樹脂又はゲルからなる粘着層が積層されてなる粘着性蓄光複合シートであって、
前記基材ゴムが、
(I)硬化後のJIS−Aの硬さが10〜90のシリコーンゴム基体:100質量部、
(II)蓄光剤:5〜1000質量部、
(III)アルコキシシランもしくは加水分解性メチルポリシロキサン又はその両方:0.1〜10質量部
を含むものであることを特徴とする粘着性蓄光複合シート。 - 前記(III)成分中のアルコキシシランが、下記一般式(1)
R1 aR2 bSi(OR3)4−a−b ・・・(1)
(式中、R1は炭素数6〜15のアルキル基、R2は非置換または置換の炭素数1〜8の一価炭化水素基、R3は炭素数1〜6のアルキル基、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数、a+bは1〜3の整数である。)
で表されるものであることを特徴とする請求項1に記載の粘着性蓄光複合シート。 - 前記蓄光剤が、一般式:MAl2O4・XK・YL・ZP[但し、Mはカルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム及びこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の金属、Xはユウロピウムからなる賦活剤、Y及びZはそれぞれ、ランタン系列元素の群並びにマンガン、スズ及びビスマスからなる群から選択される元素からなる賦活助剤、KはMに対するモル%で0.001〜10、LはMに対するモル%で0〜10、そしてPはMに対するモル%で0〜10を表す。]で表されるアルミン酸塩蓄光性蛍光体からなり、該蛍光体の平均粒径が0.1〜70μmであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。
- 前記粘着層が、(A)1分子中に平均で少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:10〜75質量部、
(C)R’3SiO1/2単位(式中、R’は非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R’3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R’3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、R’はアルケニル基を含み、その総量が0.0001mol/g以上である樹脂質共重合体:5〜50質量部、
(D)珪素原子と結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A)成分と前記(C)成分の合計100質量部に対し0.5〜30質量部であり、かつ前記(A)成分及び前記(C)成分中に含まれる珪素原子に結合したアルケニル基に対する(D)成分中の珪素原子に結合した水素原子の量がモル比で0.32〜0.75となる量、
(E)付加反応触媒:触媒量
を含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなるものであり、該硬化物が表面粘着性を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。 - 前記粘着層の硬さが前記基材ゴムの硬さより低く、前記粘着層のJIS K2220に規定される針入度が、1〜100であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。
- 前記粘着層が、(A)1分子中に平均で少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:10〜75質量部、
(B)R3SiO1/2単位(式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、Rがアルケニル基を含まないか、含んでいてもその総量が0.0001mol/g未満である樹脂質共重合体:20〜70質量部、
(C)R’3SiO1/2単位(式中、R’は非置換又は置換の1価炭化水素基)とSiO2単位を主成分とし、R’3SiO1/2単位とSiO2単位とのモル比[R’3SiO1/2/SiO2]が0.5〜1.5であり、R’はアルケニル基を含み、その総量が0.0001mol/g以上である樹脂質共重合体:5〜50質量部、
(D)珪素原子と結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分の合計100質量部に対し0.5〜30質量部であり、かつ前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(C)成分中に含まれる珪素原子に結合したアルケニル基に対する(D)成分中の珪素原子に結合した水素原子の量がモル比で0.32〜0.75となる量、
(E)付加反応触媒:触媒量
を含有する付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化物からなるものであり、該硬化物が表面粘着性を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。 - 前記粘着層の硬さが前記基材ゴムの硬さより低く、前記粘着層のアスカーC硬度が1〜60であることを特徴とする請求項1から請求項4、及び請求項7のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。
- 前記粘着層のガラスに対する粘着力が0.5〜10N/25mmであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。
- 前記基材ゴムの厚さが0.05〜1mmであり、前記粘着層の厚さが0.1〜2mmであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。
- 前記粘着性蓄光複合シートが、案内用又は装飾用に用いられるものであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の粘着性蓄光複合シート。
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