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JP5995769B2 - 積層フィルム、太陽電池モジュール用バックシート及び太陽電池モジュール - Google Patents

積層フィルム、太陽電池モジュール用バックシート及び太陽電池モジュール Download PDF

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Description

本発明は、積層フィルム、太陽電池モジュール用バックシート及び太陽電池モジュールに関する。具体的には、本発明は、太陽電池モジュール用バックシートに用いる積層フィルムであって、密着性とリワーク性を兼ね備えた積層フィルムに関する。また、本発明は、該積層フィルムの製造方法に関する。
太陽電池モジュールは、一般に、太陽光が入射する受光面側からガラスまたはフロントシート/透明な充填材料(封止材)/太陽電池素子/封止材/バックシート(BS)がこの順に積層された構造を有している。具体的には、太陽電池素子は一般にEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の樹脂(封止材)で包埋され、さらにこの上に太陽電池モジュール用バックシートが貼り付けられた構造に構成される。太陽電池モジュール用バックシートは、太陽電池モジュールの最外層に設けられ、太陽電池素子を保護する働きをする。
太陽電池モジュール用バックシートは、ポリエステルフィルムを支持体として、その上に接着層を積層した構成を有する。太陽電池モジュールを組み立てる際には、この接着層を介して太陽電池モジュール用バックシートとEVAフィルムは接着される。太陽電池モジュール用バックシートとEVAフィルムを接着する接着層としては、厚みが100μm程度のEVA接着層を用いることが一般的である(例えば、特許文献1)。
また、このような接着層として、2層構造の接着層を用いることも提案されている(例えば、特許文献2)。ここでも2層構造の接着層の合計の厚みは数十μm〜100μm程度のものが用いられている。
上述したように、太陽電池モジュールは、接着層を介して太陽電池モジュール用バックシートとEVAフィルムを貼り合わせることによって組み立てられる。しかし、太陽電池モジュール用バックシートとEVAフィルムの貼り合わせ工程は、熟練が必要とされる工程であるため、貼り合わせ工程では、貼付位置を誤る等の貼付ミスが生じることが多い。太陽電池モジュールの各部材には高価な部材が使用されているため、太陽電池モジュール用バックシートの貼付ミスが生じた際は、一旦、太陽電池モジュール用バックシートをEVAフィルムから剥がして、再度貼り付けるという作業(リワーク)が行われることがある。
特開2012−253164号公報 国際公開2011/073819号パンフレット
しかしながら、従来の太陽電池モジュール用バックシートに用いられる積層フィルムをEVAフィルム等の被着物に接合した場合、リワーク作業をスムーズに行うことができないという問題があった。一般的に、積層フィルムとEVAフィルムは過酷環境下に長期間置かれるため、高い密着性を有すること求められる。一方で、リワーク作業をする際に、積層フィルムをEVAフィルムから剥離する際には、適度な剥離性を有することが求められる。すなわち、リワーク作業をスムーズに行うために、積層フィルムには、優れた密着性を有しつつも剥離性を有することが求められているが、従来の積層フィルムは、EVAフィルムに対して、適度な密着性と剥離性を兼ね備えておらず、リワーク作業をスムーズに行うことができないという問題があった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、密着性と剥離性を兼ね備えた太陽電池モジュール用バックシートを提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、支持体と、支持体の少なくとも一方の面に積層される第1の接着層と、第1の接着層を介して支持体とは反対側に積層される第2の接着層とを有する積層フィルムにおいて、第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚を所定の範囲内とし、かつ、第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計に対して、第1の接着層の平均膜厚が占める割合を規定することにより密着性とリワーク性を兼ね備えた積層フィルムを得ることができることを見出した。また、本発明者らは、このような積層フィルムは、第1の接着層をインラインコート法により形成することにより作製し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1]支持体と、前記支持体の少なくとも一方の面に積層される第1の接着層と、前記第1の接着層を介して前記支持体とは反対側に積層される第2の接着層とを有し、前記第1の接着層と前記第2の接着層は、各々、バインダーと架橋剤を含有し前記第1の接着層と前記第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05〜3μmであり、前記第1の接着層と前記第2の接着層の平均膜厚の合計に対して、前記第1の接着層の平均膜厚が占める割合が、0.1〜20%であり、前記第1の接着層と前記第2の接着層が無色透明であることを特徴とする積層フィルム。
[2]前記第1の接着層は、第1の接着層形成用塗布液を塗布後に延伸して形成されることを特徴とする[1]に記載の積層フィルム。
[3]前記バインダーがポリオレフィンであることを特徴とする[1]又は[2]に記載の積層フィルム。
[4]前記架橋剤がオキサゾリン系架橋剤であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の積層フィルム。
[5]前記支持体はポリエステルフィルムであり、前記ポリエステルフィルムの平均カルボン酸価(AV)が22eq/ton以下であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の積層フィルム。
[6]バインダーと架橋剤を含む第1の接着層形成用塗布液を、支持体の少なくとも一方の面に塗布し、延伸して第1の接着層を形成する工程と、前記第1の接着層の上にバインダーと架橋剤を含む第2の接着層形成用塗布液を、塗布し、第2の接着層を形成する工程とを含み、前記第1の接着層と前記第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05〜3μmであることを特徴とする積層フィルムの製造方法。
[7][6]に記載の方法により製造された積層フィルム。
[8][1]〜[5]および[7]のいずれかに記載の積層フィルムを用いた太陽電池用バックシート。
[9][8]に記載の太陽電池量バックシートを用いた太陽電池用モジュール。
本発明によれば、密着性とリワーク性を兼ね備えた積層フィルムを得ることができる。このため、本発明の積層フィルムは、太陽電池モジュール用バックシートとして好ましく用いられる。
図1は、本発明の積層フィルムの一例を示す断面概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
(積層フィルム)
本発明は、支持体と、支持体の少なくとも一方の面に積層される第1の接着層と、第1の接着層を介して支持体とは反対側に積層される第2の接着層とを有する積層フィルムに関する。第1の接着層と第2の接着層は、各々、バインダーと架橋剤を含有し第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05〜3μmである。また、第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計に対して、第1の接着層の平均膜厚が占める割合は、0.1〜20%である。さらに、本発明においては、第1の接着層と第2の接着層は無色透明層である。
図1は、本発明の積層フィルム10の概略断面図を示している。図1に示されているように、本発明の積層フィルム10は、支持体2と、支持体2の上に積層される第1の接着層4と、第1の接着層4の上にさらに積層される第2の接着層6を有する。なお、積層フィルム10は、これら3つの層以外に他の層を含んでもよいが、第1の接着層4と支持体2は隣接していることが好ましく、第2の接着層6とEVAフィルム等の被着物は直接接着できるような構成であることが好ましい。
第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05〜3μmである。第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05μm以上であればよく、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがさらに好ましい。また、第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計は、3μm以下であればよく、2.5μm以下であることがより好ましく、2.0μm以下であることがさらに好ましい。本発明では、このように第1の接着層と第2の接着層の合計の平均膜厚を小さく抑えた場合であっても、優れた密着性を発揮することができる。また、第1の接着層と第2の接着層の合計の平均膜厚を小さく抑えることができるため、太陽電池モジュール用バックシート自体を薄化することができる。
本発明では、第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計に対して、第1の接着層の平均膜厚が占める割合は、0.1〜20%である。第1の接着層の平均膜厚が占める割合は、0.1%以上であればよく、0.5%以上であることが好ましく、1.0%以上であることがより好ましい。また、第1の接着層の平均膜厚が占める割合は、20%以下であればよく、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。本発明では、このように、第1の接着層が占める割合を小さく抑えることにより、積層フィルムのりワーク性を高めることができる。すなわち、積層フィルムがEVAフィルム等の被着物から剥がす際の剥離性を高めることができる。
このような第1の接着層は、インラインコート法により形成することにより得ることができる。すなわち、第1の接着層は、第1の接着層形成用塗布液を塗布後に延伸して形成することにより得ることができる。
インラインコート法とは、樹脂の押出し工程、延伸工程、塗布工程、延伸工程等の一連の製膜工程において、フィルムの巻き取りを行わずに連続して上記工程を行う製法である。インラインコート法は、製膜工程において、途中でフィルムを巻き取ってから別途塗布を行うオフラインコート法と区別される。オフラインコート法では、途中でフィルムを巻き取る工程が入るため、接着層形成用塗布液を塗布した後に延伸工程が設けられない。一方、インラインコート法では、塗布工程の後に、延伸工程が設けられる。延伸工程が複数工程設けられている場合、延伸工程は、塗布工程の前に延伸工程が設けられていても良い。ただし、インラインコート法では、塗布工程の後には、必ず1回は延伸工程が設けられる。例えば、塗布工程の後に縦延伸工程を設け、その後に横延伸工程を設けても良いz、縦延伸工程の後に塗布工程を設け、その後に横延伸工程を設けても良い。なお、縦延伸工程の前に横延伸工程を設けても良く、各々の延伸工程は複数工程ずつ設けられても良い。
本発明では、インラインコート法により第1の接着層を形成することにより、密着性とリワーク性を兼ね備えた積層フィルムを形成することができる。本発明で、密着性とリワーク性を兼ね備えた積層フィルムを形成することができる理由としては、以下の理由が考えられる。
本発明では、第1の接着層が薄膜化されており、かつ、塗布後に延伸工程が設けられているため、第1の接着層の強度が高まっている。これにより、積層フィルムをEVAフィルムから剥離する際に、第1の接着層内において層間が破壊され、第1の接着層の層内で剥離が起こることが抑制される。また、本発明では、第1の接着層をインラインコート法で形成することにより、支持体と第1の接着層間の密着性が高まっており、これにより、積層フィルムをEVAフィルムから剥離する際に、支持体と第1の接着層の間で剥離するのではなく、支持体の表層部分において表層内剥離を引き起こすことが可能となる。このように、本発明では、支持体の表層部分において表層内剥離を引き起こすことができるため、リワークする際の剥離性を高めることができる。
本発明では、第1の接着層と第2の接着層は無色透明層である。無色透明層とは、顔料等の着色性物質(無機粒子)の含有率が、バインダーの質量に対して5質量%以下の層であり、かつ、透明性を示す全光線透過率が70%以上である層のことをいう。なお、無色透明層に含まれる着色性物質(無機粒子)の含有率は、3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。また、全光線透過率は、80%以上であることが好ましい。このように、第1の接着層と第2の接着層は無色透明層とすることにより、第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚をさらに薄くすることができる。
<バインダー>
第1の接着層と第2の接着層に含有されるバインダーとしては、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂又はポリアミド樹脂等を挙げることができる。中でも、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。
本発明に用いることができるポリオレフィン樹脂はポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンを主鎖骨格に持つ樹脂である。主鎖の具体例としてはエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−ブテン−無水マレイン酸および/または−(メタ)アクリル酸共重合体、プロピレン−ブテン−無水マレイン酸および/または−(メタ)アクリル酸共重合体、共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。中でも、(メタ)アクリル酸を共重合したものが好ましく、特にオレフィンとメタアクリル酸を共重合したアイオノマータイプの樹脂が好ましい。
本発明で用いることができるポリオレフィン樹脂の形状や使用態様については、接着層を形成できれば特に制限はない。例えば、水分散可能なオレフィンの樹脂であっても、溶融可能なオレフィンの樹脂であってもよい。また、結晶性のオレフィンの樹脂であっても、非結晶性のオレフィンの樹脂であってもよい。
ポリオレフィン樹脂は、各接着層に含まれるバインダー樹脂の総質量に対して、10〜95質量%含まれることが好ましく、15〜90質量%含まれることがより好ましく、20〜85質量%含まれることがさらに好ましい。ポリオレフィン樹脂を上記範囲内となるように含有することにより、第1の接着層と支持体の密着性を高めることができ、さらに、第2の接着層とEVAフィルム等の被着物との密着性を高めることができる。
本発明では、ポリオレフィン樹脂として、酸変性ポリオレフィン樹脂を用いてもよい。酸変性ポリオレフィンは、オレフィン成分の単独重合体または共重合体にカルボン酸またはカルボン酸無水物を結合させた変性物である。
本発明において酸変性ポリオレフィン樹脂は、不飽和カルボン酸またはその無水物により酸変性された樹脂である。不飽和カルボン酸成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミド等が挙げられる。中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましく、特にアクリル酸、無水マレイン酸が好ましい。
不飽和カルボン酸成分は、酸変性ポリオレフィン樹脂中に共重合されていればよく、その形態は限定されず、共重合の状態としては、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合(グラフト変性)などが挙げられる。
酸変性ポリオレフィン樹脂における不飽和カルボン酸またはその無水物の含有量は、0.1〜10質量%であり、0.5〜8質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましく、2〜4質量%がさらに好ましい。含有量が0.1質量未満の場合は水性分散体とすることが困難であり、10質量%を超える場合は耐候性が低下する傾向にある。
本発明において酸変性ポリオレフィン樹脂は、接着層が十分な接着性を発揮できるようにするために、不飽和カルボン酸エステルまたは(メタ)アクリル酸エステル成分を含有していることが好ましい。
不飽和カルボン酸エステル成分としては、不飽和カルボン酸エステル成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等のエステル成分が好ましい。中でもアクリル酸、メタクリル酸エステル成分が好ましい。
また、(メタ)アクリル酸エステル成分としては、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜30のアルコールとのエステル化物が挙げられ、中でも入手のし易さの点から、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルコールとのエステル化物が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル成分の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの混合物を用いてもよい。この中で、入手の容易さと接着性の点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチルがより好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルがより好ましく、アクリル酸エチルが特に好ましい。なお、「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜またはメタクリル酸〜」を意味する。
酸変性ポリオレフィン樹脂における不飽和カルボン酸エステルまたは(メタ)アクリル酸エステル成分の含有量は、0.1〜25質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましく、2〜18質量%であることがさらに好ましく、3〜15質量%であることが特に好ましい。不飽和カルボン酸エステルまたは(メタ)アクリル酸エステル成分の含有量が0.1質量%未満の場合は接着性が低下する傾向にあり、25質量%を超える場合は耐候性や耐酸性が低下してしまう傾向にある。
不飽和カルボン酸エステルまたは(メタ)アクリル酸エステル成分は、酸変性ポリオレフィン樹脂中に共重合されていればよく、その形態は限定されず、共重合の状態としては、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合(グラフト変性)等が挙げられる。中でも、酸変性ポリオレフィン樹脂は、エチレン−不飽和カルボン酸エステル−不飽和カルボン酸又はその無水物の三元共重合体であることが好ましく、特に、酸変性ポリオレフィン樹脂は、エチレン−アクリル酸エステル−アクリル酸又はその無水物、又は、エチレン−メタアクリル酸エステル−アクリル酸又はその無水物の三元共重合体であることが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂の具体例としては、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−ブテン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、プロピレン−ブテン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体、プロピレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体などが挙げられ、中でもエチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体が最も好ましい。共重合体の形態はランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれでもよいが、入手が容易という点でランダム共重合体、グラフト共重合体が好ましい。
本発明において、酸変性ポリオレフィン樹脂は、耐候性や耐酸性を良好にし、さらには接着層を薄くし易くするため、水性分散体とすることが好ましい。
また、各種性能面やコーティングする際の厚みを均一にしやすいなどの理由から、水性分散体中の酸変性ポリオレフィン樹脂の数平均粒子径は、1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましく、0.1μm以下であることが特に好ましい。
上述したようなポリオレフィン樹脂としては、商業的に入手できるものを用いてもよい。商業的に入手できるポリオレフィン樹脂としては、例えば、アローベースSE−1010、SE−1013N、SD−1010、TC−4010、TD−4010(以上ユニチカ(株)製)、ハイテックS3148、S3121、S8512(以上東邦化学(株)製)、ケミパールS−120、S−75N、V100、EV210H(以上三井化学(株)製)、などを挙げることができる。その中でも、本発明ではアローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製を用いることが好ましい。
<架橋剤>
第1の接着層と第2の接着層に含有される架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、オキサゾリン系、カルボジイミド系等の架橋剤を挙げることができる。中でも、オキサゾリン系架橋剤は好ましく用いられる。オキサゾリン基を有する架橋剤として、エポクロスK2010E、同K2020E、同K2030E、同WS−500、同WS−700(いずれも日本触媒化学工業(株)製)等を利用することができる。このようなオキサゾリン系架橋剤を用いることにより、経時後においても接着性を良好に維持することができる。
架橋剤の含有率としては、各接着層を構成するバインダーに対して、0.5〜35質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜25質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、0.5質量%以上であると、接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、35質量%以下とすると塗布液のポットライフをより長く保つことができ、塗布面状を改良できる。
<その他添加剤>
第1の接着層及び/又は第2の接着層には、架橋剤に加えて、他のエポキシ基を有する化合物も含有させてもよい。これらの化合物の例としては、ソルビトトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルなどのポリエポキシ化合物、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル等のジエポキシ化合物、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどのモノエポキシ化合物を挙げることができる。
これらのエポキシ化合物を架橋剤と併用する場合、架橋剤とこれらのエポキシ化合物との合計量が、各接着層を構成するバインダーに対して、0.5〜35質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜25質量%がより好ましい。
さらに、第1の接着層及び/又は第2の接着層には、アニオン系やノニオン系等の界面活性剤を含有されてもよい。界面活性剤を添加する場合、ノニオン系界面活性剤を用いることが好ましい。
界面活性剤を添加する場合、その添加量は0.1〜10mg/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜3mg/m2である。界面活性剤の添加量は、0.1mg/m2以上であると、ハジキの発生を抑えて良好な層形成が得られ、10mg/m2以下であると、層間の接着を良好に行なうことができる。
(支持体)
本発明の積層フィルムは支持体を含み、支持体としては、各種ポリマーフィルムを用いることができるが、中でもポリエステルフィルムを用いることが好ましい。
ポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、飽和ポリエステルであることが好ましい。このように飽和ポリエステルを用いることで、不飽和のポリエステルを用いたフィルムと比べて力学強度の観点で優れるポリエステルフィルムを得ることができる。
ポリエステルは、高分子の途中に、−COO−結合、又は、−OCO−結合を有する。また、ポリエステルの末端基は、OH基、COOH基又はこれらが保護された基(ORX基、COORX基(RXは、アルキル基等任意の置換基)であって、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又はそのエステル形成性誘導体から合成される線状飽和ポリエステルであることが好ましい。線状飽和ポリエステルとしては、例えば、特開2009−155479号公報や特開2010−235824号公報に記載のものを適宜用いることができる。
線状飽和ポリエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、このうち、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン−2,6−ナフタレートが、力学的物性及びコストのバランスの点で特に好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより特に好ましい。
ポリエステルは、単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。更に、ポリエステルに他の種類の樹脂、例えばポリイミド等を少量ブレンドしたものであってもよい。また、ポリエステルとして、溶融時に異方性を形成することができる結晶性のポリエステルを用いてもよい。
ポリエステルフィルムのカルボン酸価(AV)の平均は、22eq/ton以下であることが好ましい。ポリエステルフィルムのカルボン酸価(AV)の平均は、22eq/ton以下であることが好ましく、18eq/ton以下であることがより好ましく、16eq/ton以下でることがさらに好ましい。また、下限値は特に限定されないが1eq/ton以上であることが好ましい。ポリエステルフィルムのカルボン酸価(AV)を上記範囲内とすることにより、ポリエステルの結晶性や耐熱性を保つことができ、また、積層フィルムのリワーク性も高めることができる。
なお、ポリエステルフィルムのカルボン酸価(AV)は、後述する固相重合時間により調節することができる。固相重合時間を長くするとカルボン酸価は低下し、固相重合時間を短くするとカルボン酸価は増加する。
また、ポリエステルフィルムは、末端封止剤を含有してもよい。末端封止剤としては、カルボジイミド化合物やケテンイミン化合物を例示することができる。ポリエステルフィルム中において、カルボジイミド化合物またはケテンイミン化合物は、ポリエステルの末端カルボキシル基と反応し、ポリエステルの加水分解を抑制する末端封止剤として機能する。特に、環状カルボジイミド化合物や、ケテンイミン化合物は、加水分解を抑制するだけではなく、製造工程における揮散ガスの発生を抑制することができるため好ましく用いられる。
ポリエステルの分子量は、耐熱性や粘度の観点から、重量平均分子量(Mw)は、5000〜30000であることが好ましく、8000〜26000であることが更に好ましく、12000〜24000であることが特に好ましい。ポリエステルの重量平均分子量は、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の値を用いることができる。
ポリエステルフィルムの厚さは、30〜400μmであることが好ましく、50〜250μmであることがより好ましい。本発明におけるポリエステルフィルムは、1層のポリエステルフィルムであっても良く、2層以上のポリエステルフィルムの積層体(例えば、共流涎フィルム、共押出しフィルムなど)であっても良い。本発明におけるポリエステルフィルムが2層以上からなる場合、その合計厚さが上記範囲内となることが好ましい。
ポリエステルフィルムには、表面処理が施されていてもよい。この場合の表面処理としては、コロナ処理、火炎処理、真空プラズマ処理、大気圧プラズマ処理、グロー放電処理などが挙げられる。ポリエステルフィルムの表面処理を行うことによって、第1の接着層との密着性をさらに高めることができる。
ポリエステルフィルムは、透明性の観点から、屈折率は、1.63〜1.71であることが好ましく、1.62〜1.68であることがより好ましい。
また、ポリエステルフィルムは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の添加剤を含んでいてもよく、酸化防止剤や紫外線防止剤が例示される。
ポリエステルは公知の方法によって合成することができる。例えば、公知の重縮合法や開環重合法などによってポリエステルを合成することができ、エステル交換反応及び直接重合による反応のいずれでも適用することができる。
本発明で用いるポリエステルが、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又はそのエステル形成性誘導体とを主成分とする縮合反応により得られる重合体ないしは共重合体である場合には、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とを、エステル化反応又はエステル交換反応させ、次いで重縮合反応させることによって製造することができる。また、原料物質や反応条件を選択することにより、ポリエステルのカルボン酸価や固有粘度を制御することができる。なお、エステル化反応又はエステル交換反応及び重縮合反応を効果的に進めるために、これらの反応時に重合触媒を添加することが好ましい。
ポリエステルを重合する際の重合触媒としては、カルボキシル基含量を所定の範囲以下に抑える観点から、Sb系、Ge系、及びTi系の化合物を用いることが好ましいが、特にTi系化合物が好ましい。Ti系化合物を用いる場合、Ti系化合物を1ppm以上30ppm以下、より好ましくは3ppm以上15ppm以下の範囲で触媒として用いることにより重合する態様が好ましい。Ti系化合物の割合が前記範囲内であると、末端カルボキシル基を下記範囲に調整することが可能であり、ポリマー基材の耐加水分解性を低く保つことができる。
ポリエステルは、重合後に固相重合されていることが好ましい。これにより、好ましいカルボン酸価を達成することができる。固相重合は、連続法(タワーの中に樹脂を充満させ、これを加熱しながらゆっくり所定の時間滞流させた後、送り出す方法)でもよいし、バッチ法(容器の中に樹脂を投入し、所定の時間加熱する方法)でもよい。具体的には、固層重合には、特許第2621563、特許第3121876、特許第3136774、特許第3603585、特許第3616522、特許第3617340、特許第3680523、特許第3717392、特許第4167159等に記載の方法を適用することができる。
固相重合の温度は、170〜240℃が好ましく、より好ましくは180〜230℃であり、さらに好ましくは190〜220℃である。また、固相重合時間は、5〜100時間が好ましく、より好ましくは10〜75時間であり、さらに好ましくは15〜50時間である。固相重合は、真空中あるいは窒素雰囲気下で行なうことが好ましい。
(積層フィルムの製造方法)
本発明の積層フィルムの製造方法は、バインダーと架橋剤を含む第1の接着層形成用塗布液を、支持体の少なくとも一方の面に塗布し、延伸して第1の接着層を形成する工程と、第1の接着層の上にバインダーと架橋剤を含む第2の接着層形成用塗布液を、塗布し、第2の接着層を形成する工程を含む。なお、第1の接着層と第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05〜3μmとなるように形成される。
本発明に用いる支持体は、ポリエステルフィルムであることが好ましく、ポリエステルフィルムの製造工程においては、ポリエステル樹脂と他の添加物を混合したマスターペレットを調整することが好ましい。マスターペレットの調製に用いるポリエステル樹脂は、ジオールとジカルボン酸を常法に従い重縮合した後、ペレット状に加工される。
マスターペレットを調整する工程では、乾燥工程を設けることが好ましく、微粒子または末端封止剤、ポリエステル樹脂等の組成物を真空中あるいは熱風中で乾燥する。乾燥工程では、これらの組成物中の含水率を100ppm以下、より好ましくは80ppm以下、さらに好ましくは60ppm以下にすることが好ましい。この時の乾燥温度は80〜200℃が好ましく、より好ましくは100〜180℃、さらに好ましくは110〜170℃である。乾燥時間は、上記含水率になるように適宜調整することができる。
その後、マスターペレットは、混練機に投入され、混練される。混練には、単軸押出し機、2軸押出し機、バンバリーミキサー、ブラベンダー等の各種混練機を使用できる。混練温度はポリエステル樹脂の結晶融解温度(Tm)以上Tm+80℃以下が好ましく、より好ましくはTm+10〜Tm+70℃、さらに好ましくはTm+20〜Tm+60℃である。混練雰囲気は、空気中、真空中、不活性気流中いずれでも良い。
混練された樹脂混合物は、単軸あるいは2軸の押出し機に投入され、そこで加熱溶融される。この場合の加熱溶融の温度は、ポリエステル樹脂の結晶融解温度(Tm)〜Tm+80℃以下が好ましく、より好ましくはTm+5〜Tm+60℃、さらに好ましくはTm+10〜Tm+50℃である。溶融時間は1〜30分であることが好ましく、1〜20分であることがより好ましく、3〜15分であることがさらに好ましい。その後、溶融された樹脂混合物は、ダイから柔らかいシート状に吐出される。
ダイから吐出された樹脂混合物シート(ポリエステルシート)は、メルト配管を通し、ギアポンプ、濾過器を通すことが好ましい。またメルト配管中にスタチックミキサーを設け、樹脂と添加物等の混合を促すことも好ましい。
ポリエステルシートは、キャスティングロール上に押し出され、冷却固化されて、製膜される。このようにして得られたフィルムは、キャストフィルム(未延伸原反)のポリエステルシートとなる。
キャスティングロールの温度は0〜60℃が好ましく、より好ましくは5〜55℃、さらに好ましくは10〜50℃である。この時、メルトと冷却ドラムの密着を向上させ平面性を向上させるため、静電印加法、エアナイフ法、冷却ドラム上への水被覆等の等を用いることも好ましい。さらに冷却を効率的に行なうため、冷却ドラム上から冷風を吹きつけても良い。
後述する第1の接着層の塗布に先立ち、ポリエステルフィルム基材に表面処理を行うことが好ましい。例えばコロナ処理、火炎処理、紫外線処理、グロー処理、大気圧プラズマ処理等を挙げることができる。
ポリエステルシートは、縦延伸機に送られ、縦に延伸される。その後、横延伸機の左右のクリップで両端を把持されて、巻取機側へ送られながら横に延伸されて、ポリエステルフィルムとなる。
第1の接着層は、このような延伸工程の前や延伸工程の間の工程において、塗布によりポリエステルフィルムの表面に形成される。延伸工程の間の工程において、塗布工程が設けられる場合は少なくとも1工程の延伸工程が、塗布工程の後に設けられる。
例えば、縦および横に延伸する前に塗布工程を設ける場合は、塗布→縦→横、塗布→横→縦のように逐次で行なってもよく、塗布工程の後に同時に2方向に延伸しても良い。また、塗布→縦→縦(横)→横、縦→塗布→縦(横)→横、縦→縦(横)→塗布→横のように多段で延伸することも好ましい。
第1の接着層を塗布する際には水溶液もしくは水系分散液(ラテックス)を、塗布することが好ましい。塗布方法としては、特に制限はなく、バーコーター塗布、スライドコーター塗布等の公知の方法を用いることができる。
第1の接着層は、ポリエステルフィルム上に塗布液を塗布した後、乾燥させることによって硬化し形成される。第2の接着層は、第1の接着層が硬化した後に第1の接着層の上に第2の接着層形成用塗布液を、塗布し、形成してもよく、第1の接着層の乾燥工程の前に第2の接着層形成用塗布液を、塗布し、形成してもよい。この場合、第2の接着層を塗布した後に乾燥工程が設けられる。なお、第2の接着層を塗布した後にさらに延伸工程を設けてもよいが、設けないことが好ましい。
縦延伸はTg−10〜Tg+50℃で行なうのが好ましく、より好ましくはTg〜Tg+40℃、さらに好ましくはTg+10〜Tg+35℃で行なうのが好ましい。延伸倍率は2〜5倍が好ましく、より好ましくは2.5〜4.5倍、さらに好ましくは3〜4倍である。
縦延伸後、冷却するのが好ましく、Tg−50〜Tgが好ましく、より好ましくはTg−45〜Tg−5℃がより好ましくは、さらに好ましくはTg−40〜Tg−10℃である。このような冷却は、冷却ロールに接触させても良く、冷風を吹き付けても良い。
その後、横延伸を行う場合、横延伸はテンターを用いて行なうのが好ましい。テンターでは、ポリエステルフィルムの両端をクリップで把持しながら熱処理ゾーンを搬送しながら、クリップを幅方向に拡げることで横延伸を行うことができる。
好ましい延伸温度は、Tg〜Tg+100℃、より好ましくはTg+10〜Tg+80℃、さらに好ましくはTg+20〜Tg+70℃である。延伸倍率は2〜5.5倍が好ましく、より好ましくは2.5〜5倍、さらに好ましくは3〜4.5倍である。
延伸工程の前には、ポリエステルシートの予熱工程を設けても良い。予熱温度はポリエステルのTg−50〜Tg+30℃が好ましく、より好ましくはTg−40〜Tg+15℃、さらに好ましくはTg−30〜Tgである。このような予熱は、加熱ロールと接触させてもよく、放射熱源(IRヒーター、ハロゲンヒーター等)を用いても良く、熱風を吹き込んでも良い。
延伸工程の後には、延伸処理後のフィルムに、熱固定、緩和を行なうことが好ましい。熱固定とは、180〜210℃程度(更に好ましくは、185〜210℃)で1〜60秒間(更に好ましくは2〜30秒間)の熱処理をフィルムに施すことをいう。この延伸工程の後に設けられる熱固定、緩和工程において、沸点が200℃以下の揮発性の塩基性化合物の一部を揮散させることとしても良い。
熱固定は、横延伸に引き続き、テンター内でチャックに把持した状態で行なうのが好ましく、この際チャック間隔は横延伸終了時の幅で行なっても、さらに拡げても、あるいは幅を縮めて行なっても良い。熱固定を施すことによって、微結晶を生成し、力学特性や耐久性を向上させることができる。
熱固定に引き続き、緩和処理を行なうことが好ましい。熱緩和処理とは、フィルムに対して応力緩和のために熱を加えて、フィルムを収縮させる処理である。熱緩和処理は、緩和は縦、横少なくとも一方に行なうことが好ましく、緩和量は縦横とも1〜15%(横延伸後の幅に対する割合)が好ましく、より好ましくは2〜10%、さらに好ましくは3〜8%である。緩和温度はTg+50〜Tg+180℃が好ましく、より好ましくはTg+60〜Tg+150℃、さらに好ましくはTg+70〜Tg+140℃である。
熱緩和は、ポリエステルの融点をTmとした場合、−100〜Tm−10℃で行なうのが好ましく、より好ましくはTm−80〜Tm−20℃、さらに好ましくはTm−70〜Tm−35℃である。これにより結晶の生成を促し、力学強度、熱収縮性が改善できる。さらにTm−35℃以下の熱固定により耐加水分解性が向上する。これは加水分解が発生し易い非晶部の配向を崩さず緊張(束縛)を高めることで水との反応性を抑制するためである。
横緩和はテンターのクリップの幅を縮めることで実施できる。また、縦緩和は、テンターの隣接するクリップ間隔を狭めることで実施できる。これは隣接するクリップ間をパンタグラフ状に連結し、このパンタグラフを縮めることで達成できる。また、テンターから取り出した後に、低張力で搬送しながら熱処理し緩和することもできる。張力はフィルムの断面積あたり0〜0.8N/mm2が好ましく、より好ましくは0〜0.6N/mm2、さらに好ましくは0〜0.4N/mm2である。0N/mm2は、搬送させる際2対以上のニップロールを設け、この間で(懸垂状に)弛ませることで実施できる。
(太陽電池モジュール用バックシート)
本発明の積層フィルムは、様々な用途に用いられるが、太陽電池モジュール用バックシート(太陽電池モジュールの保護シート)として好適に用いられる。本発明の積層フィルムは、EVAフィルム等の被着物に対して優れた密着性とリワーク性を有するため、太陽電池モジュール用バックシートとして用いた場合、太陽電池モジュールのセルの歩留まりを向上させることができる。すなわち、太陽電池モジュールの生産コストを抑制することができる。
本発明の積層フィルムの第2の接着層は、EVAフィルムに直接接着させることが好ましいが、支持体側には、さらに下記のような機能性層を積層することもできる。機能性層を積層する際には、支持体の表面であって、第1の接着層が設けられた面とは反対側に、易接着層を設けることが好ましい。
<反射層(着色層)>
本発明のバックシートは支持体の表面であって、第1の接着層が設けられた面とは反対側に、光の反射層を設けることとしてもよい。反射層を設けることにより太陽電池モジュールに入射した太陽光のうち、太陽電池セルをすり抜けてバックシートに到達した光を反射させて太陽電池セルに戻すことが可能になる。これにより、発電効率を向上させることができる。
本発明の反射層のバインダーとしてはアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系ポリマー等を用いることができるが、この中ではポリオレフィン系ポリマーが好ましい。
本発明の反射層には反射率を上げる目的で白色顔料を添加することが好ましい。好ましい白色顔料としては、例えば酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク等を挙げることができる。これらの内で白色度、反射率、耐久性の観点から酸化チタンは特に好ましい。酸化チタンにはルチル、アナターゼ、ブルカイトの3種類の結晶系があるが、高い屈折率と白色度、及び低い光触媒活性からルチル型の結晶構造を持つものが好ましい。
本発明の反射層には必要に応じて界面活性剤、防腐剤などの公知の添加剤を添加してもよい。界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤が挙げることができる。アニオン系界面活性剤としてはアルキル硫酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩などがあり、ノニオン系界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテルなどがある。また、パーフロロアルキル硫酸ナトリウム塩のようなフッ素系界面活性剤も好ましい。
本発明の反射層の厚みは3〜10μm、より好ましくは4〜8μmの範囲が好ましい。
反射層の厚みを3〜10μmの範囲にすることで、必要な反射率と接着性を両立することができる。
本発明の反射層を塗布する方法には特に制限はなく、ロールコート法、バーコーター法スライドダイ法、グラビアコーター法などの公知の塗布方法を用いることができる。
塗布溶媒にも制約はなく、メチルエチルケトン、トルエン、キシレンのような有機溶剤系の溶媒を用いても、水を溶媒として用いてもよい。しかし、環境負荷が小さいことを考えると水を溶媒とした塗布は特に好ましい。塗布溶媒は単独で用いても混合して用いてもよい。特に水系の塗布溶媒の場合、水に水混和性の有機溶剤を少量加えた混合溶媒として用いてもよい。
反射層の乾燥にも特に制限はないが、乾燥時間の短縮化の観点から120〜200℃程度の温度で1〜10分間程度乾燥させることが好ましい。乾燥温度が120℃未満の場合、乾燥時間が長くなり製造をする上で不利である。逆に200℃を超えると得られるバックシートの平面性が損なわれる場合がある。
<オーバーコート層>
本発明の太陽電池モジュール用バックシートにおいては、反射層の上にオーバーコート層を設けてもよい。
オーバーコート層のバインダーとしては反射層のところで述べたものを好ましく用いることができる。また、オーバーコート層の架橋剤種としては反射層のところで述べたものを好ましく用いることができる。オーバーコート層の架橋剤の含有量としては、オーバーコート層を構成するバインダーに対して、5質量%〜40質量%が好ましく、10質量%〜30質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、5質量%以上であると、ポリマー層の強度及び接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、40質量%以下とすると塗布液のポットライフをより長く保つことができる。
オーバーコート層のその他の添加剤の種類と添加量としては反射層のところで述べたものを好ましく用いることができる。
オーバーコート層の膜厚は0.1〜1.0μm、より好ましくは0.2〜0.8μmの範囲が好ましい。オーバーコート層の厚みを0.1〜1.0μmの範囲にすることで、封止材との強固な接着性を得ることができる。
オーバーコート層の塗布方法、塗布溶媒、乾燥方法については反射層のところで述べたものや方法を好ましく用いることができる。
<裏面層>
本発明の太陽電池モジュール用バックシートは外側面(太陽電池セルの反対側の面)に支持体を保護するための裏面層を設けることが好ましい。
裏面層のバインダーとしては耐久性と支持体との接着性の点から以下に述べるシリコーン系複合ポリマーを用いることが好ましい。本発明のシリコーン系複合ポリマー(以降「複合ポリマー」と言う場合がある)は、分子中に−(Si(R1)(R2)−O)n−部分と該部分に共重合するポリマー構造部分を含むポリマーである。
裏面層のバインダーとしてシリコーン系複合ポリマーを用いることにより、裏面層と支持体の間の接着性を特に良好にすることが可能になり、長期間経時させても接着性の低下を小さく保つことが可能になる。
シリコーン系複合ポリマーは水系のポリマー分散物(いわゆるラテックス)の形とすることが好ましい。シリコーン系複合ポリマーのラテックスの好ましい粒径は50〜500nm程度であり、好ましい濃度は15〜50質量%程度である。
本発明のシリコーン系複合ポリマーは水系のポリマーをラテックスの形態とする場合、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基などの水親和性の官能基を持つものであることが好ましい。本発明のシリコーン系複合ポリマーがカルボキシル基を持つ場合、カルボキシル基はナトリウム、アンモニウム、アミンなどで中和されていてもよい。また、ラテックスの形態で使用する場合、安定性を向上させるために界面活性剤(例:アニオン系やノニオン系界面活性剤)、ポリマー(例:ポリビニルアルコール)等の乳化安定剤を含有させてもよい。さらに、必要に応じてpH調整剤(例:アンモニア、トリエチルアミン、炭酸水素ナトリウム等)、防腐剤(例:1、3、5−ヘキサヒドロ―(2−ヒドロキシエチル)―s―トリアジン、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール等)、増粘剤(例:ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース等)、造膜助剤(例:ブチルカルビトールアセテート等)等のラテックスの添加剤として公知の化合物を添加してもよい。
本発明の裏面層には支持体への接着性を向上させるため架橋剤を添加する事が好ましい。架橋剤の種類については反射層のところで述べたものを使用することができる。
架橋剤の含有量としては、裏面層を構成するバインダーに対して、5質量%〜40質量%が好ましく、10質量%〜30質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、5質量%以上であると、支持体との接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、40質量%以下とすると塗布液のポットライフをより長く保つことができる。
本発明の裏面層には紫外線吸収剤を添加することが好ましい。紫外線吸収剤の例としては、例えば、有機系の紫外線吸収剤の場合は、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系等の紫外線安定剤などが挙げられる。
また、無機系の紫外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、などの金属酸化物や、カーボン、フラーレン、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどの炭素系成分等が挙げられる。 これらの中でコストと耐久性の観点から酸化チタンは特に好ましい。
裏面層の紫外線吸収剤添加量は紫外線吸収剤の種類によっても異なるが、0.2〜5g/m2、より好ましくは0.3〜3g/m2の範囲が好ましい。
裏面層には反射層の反射率を補う目的で白色顔料を添加してもよい。白色顔料の種類については反射層のところで述べた白色顔料を好ましく使用することができる。
裏面層の白色顔料の添加量は0.3〜10g/m2、より好ましくは4〜9g/m2の範囲が好ましい。添加量を0.3〜10g/m2とすることで良好な接着性と反射率向上を両立できる。なお、白色顔料として酸化チタンを用いる場合は顔料と紫外線吸収剤を兼ねることができる。裏面層のその他の添加剤の種類と添加量としては反射層のところで述べたものを好ましく用いることができる。
反射層の厚みは3〜12μm、より好ましくは4〜8μmの範囲が好ましい。
裏面層の厚みを3〜12μmの範囲にすることで、必要な耐久性と接着性を両立することができる。
裏面層の塗布方法、塗布溶媒、乾燥方法については反射層のところで述べたものや方法を好ましく用いることができる。
<裏面保護層>
本発明のバックシートでは、耐久性をさらに向上させる目的で裏面層の上に裏面保護層を設けてもよい。
本発明の裏面保護層のバインダーは耐久性の観点からフッ素系ポリマーが好ましい。
本発明で好ましく用いることができるフッ素系ポリマーは、主鎖又は側鎖にフッ素含有モノマーを含むポリマーである。フッ素含有モノマーは主鎖、側鎖のどちらに含まれていてもよいが、耐久性の観点から主鎖に含まれている事が好ましい。
本発明のフッ素系ポリマーをラテックス形態で使用する場合、粒径は50〜500nm程度が好ましく、固形分濃度は15〜50質量%程度が好ましい。本発明のフッ素系ポリマーは水系のポリマーをラテックスの形態とする場合、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基などの水親和性の官能基を持つものであることが好ましい。
本発明の裏面保護層には支持体への接着性を向上させるため架橋剤を添加する事が好ましい。架橋剤の種類については反射層のところで述べたものを使用することができる。
本発明の裏面保護層には必要に応じてすべり剤を添加してもよい。
すべり剤としては、例えば、合成ワックス系化合物、天然ワックス系化合物、界面活性剤系化合物、無機系化合物、有機樹脂系化合物などが挙げられる。中でも、ポリマー層の表面強度の点で、合成ワックス系化合物、天然ワックス系化合物、及び界面活性剤系化合物から選ばれる化合物が好ましい。
本発明の裏面保護層には必要に応じてコロイダルシリカを添加してもよい。
本発明で使用できるコロイダルシリカは、ケイ素酸化物を主成分とする微粒子が水または単価のアルコール類またはジオール類またはこれらの混合物を分散媒として微粒子状態で存在するものである。
裏面保護層のその他の添加剤の種類と添加量としては反射層のところで述べたものを好ましく用いることができる。
裏面保護層の厚みは0.5〜6μm、より好ましくは1〜5μmの範囲が好ましい。裏面保護層の厚みが0.5未満になると耐久性が不充分になる場合があり、6μmを超えるとコスト上不利である。
裏面保護層の塗布方法、塗布溶媒、乾燥方法については反射層のところで述べたものや方法を好ましく用いることができる。
[太陽電池モジュール]
本発明の太陽電池モジュールは、本発明の積層フィルムまたは本発明の太陽電池モジュール用バックシートを含むことを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池素子を、太陽光が入射する透明性の基板と既述の本発明のポリエステルフィルム(太陽電池用バックシート)との間に配置して構成されている。基板とポリエステルフィルムとの間は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体等の樹脂(いわゆる封止剤)で封止して構成することができる。
太陽電池モジュール、太陽電池セル、バックシート以外の部材については、例えば、「太陽光発電システム構成材料」(杉本栄一監修、(株)工業調査会、2008年発行)に詳細に記載されている。
透明性の基板は、太陽光が透過し得る光透過性を有していればよく、光を透過する基材から適宜選択することができる。発電効率の観点からは、光の透過率が高いものほど好ましく、このような基板として、例えば、ガラス基板、アクリル樹脂などの透明樹脂などを好適に用いることができる。
太陽電池素子としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、銅−インジウム−ガリウム−セレン、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル、ガリウム−砒素などのIII−V族やII−VI族化合物半導体系など、各種公知の太陽電池素子を適用することができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
(ポリエステル樹脂の重合)
特開2011−208125の実施例1に従い、ポリエステル樹脂を重合し、積層ポリエステルフィルムの原料ペレットとして用いた。
(第1の接着層の形成用水性塗布液の調製)
・オレフィン水分散体 … 24.12質量部
(アローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製、濃度20質量%)
・フッ素系界面活性剤 … 0.19質量部
(W−AHE、富士フイルムファインケミカルズ(株)製、濃度1質量%)
・オキサゾリン系架橋剤 … 3.90質量部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、濃度25質量%)
・蒸留水 … 71.80質量部
(第2の接着層の形成用水性塗布液の調製)
・オレフィン水分散体 … 21.09質量部
(アローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製、濃度20質量%)
・フッ素系界面活性剤 … 0.48質量部
(W−AHE、富士フイルムファインケミカルズ(株)製、濃度1質量%)
・ノニオン系界面活性剤 … 0.96質量部
(ナロアクティーCL95、三洋化成(株)製、濃度1質量%)
・オキサゾリン系架橋剤 … 4.33質量部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、濃度25質量%)
・蒸留水 … 73.13質量部
(積層フィルムの形成)
積層フィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に、第1の接着層の形成用水性塗布液を塗布して、延伸し、第1の接着層を形成し、その後、第1の接着層の上に第2の接着層を積層することによって得た。
−押出成形−
上記ポリエステル樹脂のペレットを、含水率20ppm以下に乾燥させた後、直径50mmの2軸混練押出し機のホッパーに投入し、270℃で溶融して押出した。この溶融体(メルト)をギアポンプ、濾過器(孔径20μm)を通した後、ダイから20℃の冷却ロールに押出し、非晶性シートを得た。なお、押出されたメルトは、静電印加法を用い冷却ロールに密着させた。
−延伸・塗布−
上記方法で冷却ロール上に押出し、固化した未延伸フィルムに対し、以下の方法で逐次2軸延伸を施し、厚み250μmのポリエステルフィルムを得た。
<延伸方法>
(a)縦延伸
未延伸フィルムを周速の異なる2対のニップロールの間に通し、縦方向(搬送方向)に延伸した。なお、予熱温度を75℃、延伸温度を90℃、延伸倍率を3.4倍、延伸速度を3000%/秒として実施した。
(b)第1の接着層形成用塗布液の塗布
縦延伸したベースの上に、第1の接着層の形成用水性塗布液を、0.65g/m2となるように、バーコーターで塗布した。
(c)横延伸
縦延伸と塗布を行った、上記のフィルムに対し、テンターを用いて下記条件にて横延伸を行った。
<条件>
予熱温度:110℃
延伸温度:120℃
延伸倍率:4.2倍
延伸速度:70%/秒
−熱固定・熱緩和−
続いて、縦延伸及び横延伸を終えた後の延伸フィルムを下記条件で熱固定した。さらに、熱固定した後、テンター幅を縮め下記条件で熱緩和した。
<熱工程条件>
熱固定温度:215℃
熱固定時間:2秒
<熱緩和条件>
熱緩和温度:210℃
熱緩和率:2%
−巻き取り−
熱固定及び熱緩和の後、両端を10cmずつトリミングした。その後、両端に幅10mmで押出し加工(ナーリング)を行なった後、張力25kg/mで巻き取った。なお、幅は1.5m、巻長は2000mであった。
−第2の接着層形成用塗布液の塗布−
上記で作成したベースの上に、第2の接着層の形成用水性塗布液を、1.10g/m2となるように、バーコーターで塗布し、170℃で2分間乾燥させて、第2の接着層を形成した。
(実施例2〜7)
表1に記載の構成とした以外は、実施例1と同様の方法で、支持体の上に第1の接着層と第2の接着層を積層し、実施例2〜5の積層フィルムを作製した。実施例5では、ポリエステルフィルムの固相重合時間を25時間としてカルボン酸価(AV)が22eq/tonの支持体を得た。実施例6では、カルボン酸価(AV)が24eq/tonの支持体を得た。また、実施例7では、ダイセルファインケム(株)社製のAS−563A(アクリル樹脂)を用いた以外は、実施例3と同じように作製した。
(比較例1及び2)
比較例1及び2では、第1の接着層をオフラインコート法で形成し、積層フィルムを得た。各層の構成は表1の通りとした。
(比較例3)
比較例3では、第1の接着層をインラインコート方で形成し、第1の接着層と第2の接着層の膜厚の合計が7μmとなるように接着層を形成した。
(比較例4)
比較例4では、無機粒子(着色顔料)として石原産業(株)社製のタイペークCR−95を11質量%用いたこと以外は、実施例3と同じように作製した。
(評価方法)
<密着性>
実施例及び比較例として得られた積層フィルムのサンプルフィルム(MD20cm、TD3cm)を2枚用意し、各々のフィルムの接着層塗布側に厚み2mm、幅3cm、長さ10cmのEVAフィルムをサンドイッチした。この時ポリエステルフィルムを揃え、両フィルムの片端にEVAフィルムを置いた。すなわち、ポリエステルフィルムは同じ側に10cmずつEVAフィルムからはみ出している構成となる。
EVAフィルムは、両方のポリエステルフィルムの、1気圧の圧力をかけながら140℃で5分加熱処理した後、室温で一日放置した。その後、両端のポリエステルフィルムを引張り試験機に掛け、30mm/分で両端を180度方向に引張り、最大応力を測定し、単位幅あたりに直し(サンプルが3cmのため30で割り1mmあたりの力に変換)表1に示した。
<リワーク性>
太陽電池モジュールから太陽電池からバックシートを剥がす操作(リワーク)を行った。太陽電池からバックシートを剥がす際には、バックシート側から、加熱温度が150℃となるように熱をかけた。その後、手で剥がす操作を行った。剥離に伴い、モジュール上に粘着剤及び着色接着層が剥げ残ったものを剥離不良品とし、その個数を百分率で示したものを「剥離不良率」とし、以下の通りの評価基準で評価を行った。なお、ここでは、A〜Cが実用可能なレベルである。
A:剥離不良率が0%、或いは剥離抵抗が極めて軽い
B:剥離不良率が0〜20%、或いは剥離抵抗が軽い
C:剥離不良率が20〜40%、或いは剥離抵抗がやや軽い
D:剥離不良率が40〜60%、或いは剥離抵抗がやや重い
E:剥離不良率が60%を超える、或いは剥離抵抗が重い
Figure 0005995769
実施例1〜7では、第1の接着層の膜厚の割合(対接着層の合計膜厚)が0.1〜20%の範囲であり、かつ、第1の接着層と第2の接着層の合計膜厚が所定の範囲内であるため、良好な密着性に加えて、優れたリワーク性を発揮していることがわかる。中でも、実施例1〜4では、支持体のカルボン酸価(AV)が22eq/ton以下であり、第1の接着層と第2の接着層のバインダーとしてポリオレフィンを用いており、着色顔料を含んでいないため、より良好なリワーク性が得られていることがわかる。
一方、比較例1及び2では、第1の接着層をオフラインコート法により形成しているため、第1の接着層の膜厚の割合(対接着層の合計膜厚)が20質量%を超えており、密着性が著しく悪化している。また、比較例3では、支第1の接着層と第2の接着層の合計膜厚が3μmを超えており、リワーク性が劣ることが分かる。比較例4では、第2の接着層が無機粒子(着色顔料)を含んでおり、リワーク性が劣ることが分かる。
密着性とリワーク性を兼ね備えた積層フィルムを得ることができる。このため、本発明の積層フィルムは、太陽電池モジュール用バックシートとして用いることができ、産業上の利用可能性が高い。
2 支持体
4 第1の接着層
6 第3の接着層
10 積層フィルム

Claims (8)

  1. 支持体と、前記支持体の少なくとも一方の面に積層される第1の接着層と、前記第1の接着層を介して前記支持体とは反対側に積層される第2の接着層とを有し、
    前記第1の接着層と前記第2の接着層は、各々、バインダーと架橋剤を含有し
    前記第1の接着層と前記第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05〜3μmであり、
    前記第1の接着層と前記第2の接着層の平均膜厚の合計に対して、前記第1の接着層の平均膜厚が占める割合が、0.1〜20%であり、
    前記第1の接着層と前記第2の接着層が無色透明であることを特徴とする積層フィルム。
  2. 前記第1の接着層は、延伸薄膜層である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記バインダーがポリオレフィンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層フィルム。
  4. 前記架橋剤がオキサゾリン系架橋剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  5. 前記支持体はポリエステルフィルムであり、前記ポリエステルフィルムの平均カルボン酸価(AV)が22eq/ton以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  6. バインダーと架橋剤を含む第1の接着層形成用塗布液を、支持体の少なくとも一方の面に塗布し、延伸して第1の接着層を形成する工程と、
    前記第1の接着層の上にバインダーと架橋剤を含む第2の接着層形成用塗布液を、塗布し、第2の接着層を形成する工程とを含み、
    前記第1の接着層と前記第2の接着層の平均膜厚の合計は、0.05〜3μmであり、
    前記第1の接着層と前記第2の接着層が無色透明層であることを特徴とする積層フィルムの製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層フィルムを用いた太陽電池用バックシート。
  8. 請求項に記載の太陽電池量バックシートを用いた太陽電池用モジュール。
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