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JP5669083B2 - 糖転流の促進方法 - Google Patents

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本発明は、植物の糖転流効率の制御に関する。より具体的には、植物の糖転流経路を拡大、あるいは、新規構築することにより糖転流量を増大させ、種子や塊茎などの生産性を向上させる技術に関する。
植物は、光合成により、ソース葉で炭酸ガスをショ糖等の有機物に同化し、これらを篩管を介して種子や塊茎などのシンク器官に転流し、栄養物として貯蔵している。このように、光合成の産物である糖が種子などの非光合成組織へ運搬されることを糖転流と称しており、糖転流の効率を高めることにより、種子や塊茎などの生産性の向上が期待できる。また、高炭酸ガス濃度環境では、糖の蓄積により光合成関連遺伝子の発現が抑制され光合成活性が低下するが、転流活性を高めることにより、高炭酸ガス濃度環境でも生産性を維持できると期待される。
これまでに、植物による炭素固定活性を高め、生産性を向上させるための技術として、例えば、ショ糖リン酸合成酵素を強制発現させてショ糖合成能を強化させる方法(特許文献1及び特許文献2)、メチオニン、トリプトファンを利用してショ糖リン酸合成酵素活性を向上させ、糖転流を促進させる方法(特許文献3)などが報告されている。
植物の糖転流の効率は、原形質連絡の形成と密接に関連していると考えられる。原形質連絡(Plasmodesmata)とは、隣接する細胞間の細胞壁に存在する管状構造のことで、植物生体内における転流の際に、様々な物質の移動通路となる、植物独特の構造である。原形質連絡は、個体発生学的に2つのカテゴリ(一次原形質連絡及び二次原形質連絡)に分類される。一次原形質連絡は、細胞分裂終期の細胞板形成の際に形成されるのに対し、二次原形質連絡は既に存在する細胞壁中で、細胞質分裂後に形成される。二次原形質連絡は、しばしば、構造的に多形性を示し、一次原形質連絡の修飾により形成されることが多い。また、二次原形質連絡は、植物キメラ、移植片の結合、原形質融合及び植物同士の寄生的な相互作用などの特別なシステムにより形成されることもある。双子葉植物の一次壁は、ヘミセルロース、ペクチン及びタンパク質を含むマトリックスポリマーで絡み合ったセルロースのミクロフィブリル骨格で構成されている。ペクチン構造は、メチル化レベルが低く、細胞壁のミドルラメラ中に存在しており、細胞接着において重要な役割を演じている。従って、二次原形質連絡の形成は、ペクチンやその他のグリカンの局所的な消化を必要とすると考えられている(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
発明者らは、シロイヌナズナのペクチン酸リアーゼであるRSX1(At5g04310; RESTRICTED SUCROSE TRANSPORT 1)が、維管束で発現し、篩管の伴細胞と篩要素間の細胞壁に形成される原形質連絡の形成に関わることを初めて見出している(International Conference on Plant Vascular Biology 2007, Taipei, May 7-May11; 非特許文献2)。また、RSX1の変異株では、糖転流が阻害されており、この阻害は、RSX1遺伝子を発現させることで回復することなどから、RSX1の遺伝子産物が原形質連絡の形成に関与し、糖転流の制御を行うにあたり重要な因子となることが示唆されている。
特開平9−248084 特開2000−262283 特開2005−15438
Ding, B. and Lucas, W.J. (1996). Secondary plasmodesmata: biogenesis, special functions and evolution. In M. Smallwood, J.P. Knox, D.J. Bowles, eds, Membranes: Specialized Functions in Plants. BIOS Scientific Publishers, Oxford, pp. 489-503. International Conference on Plant Vascular Biology 2007, Taipei, May 7-May11;Program and Abstract Book p.34
これまでにも、植物の生長を制御し、種子及び塊茎などの生産性を向上させる試みが活発に行われてきた。しかしながら、植物の糖の転流に着目し、その制御を通じて植物の生産性を向上させる技術は、あまり知られていなかった。
そこで、本発明は、植物の糖転流経路を拡大又は新規構築することで糖転流を制御する方法の提供を目的とする。
さらに、本発明は、糖転流経路が拡大又は新規構築された植物の提供を目的とする。
本発明者らは、自ら同定したRSX1(Restricted Sucrose Transport 1)遺伝子を植物全体において過剰発現をさせたところ、驚くべき事に、根への糖の転流が野生型の約2倍近くにまで上昇することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(11)である。
(1)植物細胞中のRSX1遺伝子の発現を調節し、該植物の糖転流を制御する方法。
(2)前記RSX1遺伝子が外来性であることを特徴とする上記(1)に記載の方法。
(3)前記RSX1遺伝子の発現調節が、該遺伝子の発現を増大させることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の方法。
(4)前記糖転流の制御が、塊茎への糖転流の増大であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の方法。
(5)前記植物細胞が、篩部組織以外の細胞であることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の方法。
(6)前記植物が、アブラナ科植物であることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の方法。
(7)上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の方法により糖転流が制御された植物。
(8)外来性のRSX1遺伝子を発現可能に保持する形質転換植物細胞。
(9)内在性のRSX1遺伝子に変異を含まない上記(8)に記載の植物細胞。
(10)上記(8)又は(9)に記載の植物細胞を含む植物。
(11)植物細胞中でのRSX1遺伝子発現用ベクターを含む植物の糖転流促進用キット。
本発明により、所望の糖転流経路を形成させることができる。
さらに、本発明により、糖転流経路の拡大、あるいは、新規構築が可能となるため、所望の植物組織(例えば、種子や塊茎などのシンク器官)への糖転流を増大させることができる。
図1は、本発明の実施例において用いたRSX1の発現プラスミドの構造を示した図である。 図2は、植物体全体にRSX1を発現させたシロイヌナズナにおける、シュート及び根への糖転流量の変化を調べた結果である。図中、WTは野生型を、35S−RSX1はRSX1過剰発現株のことである。
本発明の実施形態の1つは、植物細胞中のRSX1遺伝子の発現を調節し、該植物の糖転流を制御する方法である。
RSX1(restricted sucrose export 1)は、発明者らによって同定された、ペクチン酸リアーゼをコードする遺伝子(シロイヌナズナのAt5g04310に対応する)のことである。この遺伝子の変異体であるrsx1は、耐凍性が向上した変異株として単離されたもので、矮性及び稔性低下を示し、葉肉細胞、維管束鞘細胞、篩部柔細胞の他、伴細胞においてもデンプンを貯留している。また、rsx1変異株では、伴細胞と篩要素間の二次原形質連絡の形成が不完全であり、この結果、ソースからシンク組織への糖転流が阻害されると考えられる。
RSX1のアミノ酸配列としては、例えば、シロイヌナズナ由来の配列番号2、アブラナ由来の配列番号4などを挙げることができる。また、RSX1のcDNA配列としては、例えば、シロイヌナズナ由来の配列番号1、アブラナ由来の配列番号3などを挙げることができる。なお、本明細書中で、「遺伝子」とは、細胞中に存在するゲノムDNAの他、そのcDNAをも含む意味で使用するものとし、両者を特に区別するばあいには、「ゲノムDNA(又は遺伝子)」又は「cDNA」などと記載する。そして、ゲノムDNAには、エクソン、イントロンのみならず、プロモーター、エンハンサーなどの転写調節領域も含まれる。
RSX1遺伝子の発現調節は、細胞に元々内在するRSX1遺伝子の発現を調節してもよく、又は、外来性のRSX1遺伝子で目的の植物細胞を形質転換し、該外来性RSX1遺伝子の発現を調節してもよい。
本発明において、外来性のRSX1遺伝子を用いる場合のRSX1遺伝子は、いずれの植物に由来してもよく、特に限定はされない。例えば、上記シロイヌナズナが属する、アブラナ科の植物の他、イネ科植物、マメ科植物、ナス科植物、ウリ科植物などに由来するRSX1も使用可能である。各種植物由来のRSX1遺伝子は、シロイヌナズナ由来RSX1などの既知の遺伝子のDNA配列又は遺伝子産物のアミノ酸配列との相同性検索などにより、同定することが可能である。
また、RSX1遺伝子は、野生型の植物に由来するものは勿論のこと、その変異体であっても、ペクチン酸リアーゼとして機能し、あるいは、rsx1変異体の機能を相補するもの(実質的に野生型RSX1遺伝子と同一な遺伝子)であれば、使用することができる。また、RSX1遺伝子産物(本明細書では、RSX1タンパク質と記す)についても、野生型RSX1タンパク質と実質的に同一なタンパク質であれば、本発明のRSX1タンパク質として使用可能である。
ここで、実質的に野生型RSX1遺伝子と同一な遺伝子とは、例えば、配列番号1、配列番号3に例示されるRSX1遺伝子の塩基配列からなるDNAのみならず、配列番号1、配列番号3で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、rsx1変異体の機能を相補し、もしくは、その翻訳産物であるタンパク質がペクチン酸リアーゼとして機能するものも含まれる。あるいは、実質的に野生型RSX1遺伝子と同一な遺伝子とは、例えば、配列番号1、配列番号3に例示されるRSX1遺伝子の塩基配列と好ましくは約70%以上、より好ましくは約80%,81%,82%,83%,84%,85%,86%,87%,88%,89%,90%,91%,92%,93%,94%,95%,96%,97%,98%,最も好ましくは約99%のヌクレオチド配列相同性を有する塩基配列を含有するDNA(遺伝子)で、rsx1変異体の機能を相補し、もしくは、その翻訳産物であるタンパク質がペクチン酸リアーゼとして機能するDNA(遺伝子)のことである。
また、ストリンジェントな条件とは、当業者によって容易に決定されるハイブリダイゼーション条件のことで、一般的にプローブ長、洗浄温度、及び塩濃度に依存する経験的な評価される条件である。一般に、プローブが長くなると適切なアニーリングのための温度が高くなり、プローブが短くなると温度は低くなる。ハイブリッド形成は、一般的に、相補的鎖が、その融点に近いか、又は、それより低い環境において再アニールする能力に依存している。
具体的には、例えば、低ストリンジェントな条件として、ハイブリダイゼーション後のフィルターの洗浄段階において、37℃〜42℃の温度条件下、0.1×SSC、0.1%SDS溶液中で洗浄することなどが挙げられる。また、高ストリンジェントな条件として、例えば、洗浄段階において、65℃、5×SSCおよび0.1%SDS中で洗浄することなどが挙げられる。ストリンジェントな条件をより高くすることにより、相同性の高いポリヌクレオチドを得ることができる。
さらに、本発明におけるRSX1遺伝子には、後述の実質的に野生型RSX1タンパク質と同一なタンパク質をコードするDNAも含まれる。
また、実質的に野生型RSX1タンパク質と同一なタンパク質とは、配列番号2、配列番号4で例示されるRSX1タンパク質のアミノ酸配列からなるタンパク質のみならず、配列番号2、配列番号4で表されるアミノ酸配列と約60%以上、好ましくは約70%以上、より好ましくは約80%,81%,82%,83%,84%,85%,86%,87%,88%,89%,90%,91%,92%,93%,94%,95%,96%,97%,98%,最も好ましくは約99%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、ペクチン酸リアーゼとして機能するか、もしくは、そのコードDNAがrsx1変異体の機能を相補するタンパク質も含まれる。あるいは、野生型RSX1タンパク質と実質的に同一なタンパク質とは、配列番号2、配列番号4で表されるアミノ酸配列中の1又は数個(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加・挿入されたアミノ酸配列からなり、かつ、ペクチン酸リアーゼとして機能するか、もしくは、そのコードDNAがrsx1変異体の機能を相補するタンパク質のことである。
RSX1遺伝子の調製は、当該技術分野における通常の技術を使用して行うことができる。例えば、シロイヌナズナ由来のRSX1遺伝子など、公知の塩基配列情報に基づき、適当なプライマーペアを作成して、目的の植物から調製したゲノムDNAを鋳型にPCR増幅などを行い、得られた増幅産物をプローブにして、目的の植物由来のゲノミックライブラリーをスクリーニングすることにより、目的の植物由来のRSX1ゲノム遺伝子を調製することができる。また、cDNAについても同様な方法で、目的の植物のcDNAライブラリーなどから、調製することが可能である。
RSX1遺伝子の発現調節における、「調節」とは、特別な作用を意味するものではなく、例えば、RSX1遺伝子の細胞内における発現を増減させたり、植物の部位特異的にその発現量を変動させたり、植物の成長過程のある時期に特異的に発現量を増減させるなど、野生型の植物(又は植物細胞)内における発現様式とは異なる発現を実現することである。
外来性のRSX1遺伝子は、植物細胞内で発現を可能にする適当なプロモーターやエンハンサーなどが挿入された発現ベクターを用いて、所望の細胞内で発現させることができる。使用可能はプロモーターとしては、植物細胞で機能するものであれば、特に限定はされず、例えば、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)35S RNA遺伝子のプロモーター、アグロバクテリウムTiプラスミド由来ノパリン合成酵素遺伝子のプロモーター(Pnos)、トウモロコシ由来ユビキチン遺伝子のプロモーター、イネ由来アクチン遺伝子のプロモーター、REFプロモーター、伴細胞特異的SUC2プロモーター、葉肉細胞特異的FBPaseプロモーターなどを挙げることができる。また、発現制御可能なプロモーターを使用して、所望のタイミングでRSX1遺伝子を発現させてもよい。この場合、例えば、alcA/alcRスイッチプロモーターなどの誘導可能なプロモーターを使用することができる。あるいは、植物発生の特定の時期(例えば、胚性発生初期など)にのみ機能するようなプロモーターなども適宜使用可能である。
さらに、RSX1遺伝子を植物組織特異的に発現させることも可能で、そのようなプロモーターとしては、例えばイネを例にとると、葯又は花粉特異的プロモーターCatA(WO00/58454)、花粉特異的プロモーターRPS4(特開2005−168470)、花器特異的プロモーターRPC213(WO99/43818)、葉肉細胞特異的プロモーターrbcS(Plant Physiol. 102, 991-1000 :1993)、葉特異的プロモーターpsbO,#42(特開2005−168470)、胚乳特異的プロモーターG/LuB−1、G/LuA−2(Plant Mol. Biol. 30, 1207-1221:1996, Plant J. 4, 357-366:1993)、カルス特異的プロモーターPRO3(特開2003−265182)、カルスおよび種子胚特異的発現活性を有するプロモーター#15(特開2005−168470)などが報告されている。
その他、RSX1遺伝子発現にシスに作用するエレメント、例えば、転写ターミネーターなどの使用等については、使用対象植物及び目的に応じて、当業者であれば適宜選択することができる。
調製したRSX1を含む発現ベクターで、目的の植物細胞を形質転換する場合、種々の公知の方法を用いて行うことができ、例えば、アグロバクテリウムを介する方法、エレクトロポレーション法、パーティクルガン法、リン酸カルシウム法、ポリエチレングリコール法、あるいは、マイクロインジェクション法などが使用可能である。例えば、アグロバクテリウムを介する方法は、まず、発現ベクターでアグロバクテリウムを形質転換し、この形質転換アグロバクテリウムリーフディスクと共培養することで感染させる方法(リーフディスク法)、又は、プロトプラストに共培養により感染させる方法(プロトプラスト共存培養法)などにより、実施することができる。
本発明において、外来性のRSX1遺伝子を発現させる対象となる植物は、特に限定はされるものではなく、糖転流の制御を望む植物であれば如何なるものであってもよい。あえて例示をするならば、例えば、上記シロイヌナズナが属する、アブラナ科の植物、例えば、ミヤマナズナ属、シロイヌナズナ属(シロイヌナズナなど)、セイヨウワサビ属(セイヨウワサビなど)、イワナズナ属、アブラナ属(タアサイ、カラシナ、タカナ、セイヨウアブラナ、ミズナ、ハゴロモカンラン(ケール)、ハボタン、カリフラワー、キャベツ、メキャベツ(コモチカンラン)、ブロッコリー、チンゲンサイ、ノザワナ、アブラナ、ハクサイ、コマツナ、カブなど)、アマナズナ属、ナズナ属、タネツケバナ属、カラクサナズナ属、エダウチナズナ属、イヌナズナ属、キバナスズシロ属(ルッコラなど)、ハナダイコン属、ダイコンモドキ属、マガリバナ属、イオノプシディウム属、マメグンバイナズナ属、ニワナズナ属、ゴウダソウ属、マルコルミア属、アラセイトウ属、オランダガラシ属、オオアラセイトウ属、ダイコン属(ダイコン、ハツカダイコンなど)、ミヤガラシ属、イヌガラシ属、キハナハタザオ属、グンバイナズナ属、ワサビ属(ワサビなど)などに属する植物由来のRSX1などは好適に使用することができる。また、その他、イネ、コムギ、トウモロコシ、オオムギ、ライムギなどのイネ科植物、トマト、ジャガイモ、ピーマン、シシトウなどのナス科植物、ヒルガオ、サツマイモなどのヒルガオ科植物、コンニャク、タロイモ、サトイモ、ヤツガシラなどのサトイモ科植物、ダイズ、インゲンなどマメ科植物、カボチャ、キュウリ、メロンなどのウリ科植物などを挙げることができる。また、RSX1を発現させる植物細胞は、野生型(内在性のRSX1遺伝子に変異を持たない細胞)は勿論のこと、RSX1遺伝子以外の遺伝子に何らかの変異などがすでに導入されている細胞であってもよい。
上述のように、本発明には、植物細胞中で外来性のRSX1遺伝子の発現を調節、特に、過剰発現させることで、当該植物の糖転流を制御する方法が含まれる。ここで、糖転流の制御とは、植物全体の糖転流の効率を上昇させることの他、例えば、シュート(シンク葉、茎)、塊茎、種子などの部位特異的に糖転流効率を上昇させることが含まれる。例えば、篩部組織以外の組織でRSX1遺伝子を過剰発現させると、塊茎への糖転流効率が約2倍程度にまで上昇させることが可能である。
この糖転流の制御は、二次原形質連絡の形成が促進される結果として、既存の糖転流経路が増強され、又は、新規な糖転流経路が形成されることによって達成されてもよく、RSX1遺伝子の植物細胞中での発現調節に起因した糖転流の制御(主に、糖転流効率の上昇)であれば、本発明の効果に含まれる。
本発明の他の実施形態は、上述の糖転流を制御方法によって作製された植物である。
さらに、本発明には、植物細胞中でのRSX1遺伝子発現用ベクターを含む植物の糖転流促進用キットが含まれる。
糖転流促進用キットには、RSX1遺伝子を目的の植物組織細胞で発現させるためのベクターの(RSX1遺伝子が予め組み込まれていてもよく、又は、本キット中にRSX1遺伝子が別途収納されていてもよい)他、該ベクターの形質転換に必要な試薬類、使用説明書、場合によっては、該ベクターで形質転換される所望の植物細胞、植物組織又は植物株などが含まれていてもよい。
以下に、シロイヌナズナを例として、本発明の実施例を示すが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
シロイヌナズナにおけるRSX1過剰発現体の解析
35Sプロモーターを含む発現ベクター(図1)を用いて、シロイヌナズナの野生株を形質転換し、RSX1(配列番号1、配列番号2)を恒常的に発現させた。具体的には、過剰発現体は、シロイヌナズナのコロンビア株に floral dip法(Clough and Bent, 1998, Plant J. 16, 735-743)でTiプラスミド(pPZP221)を含むアグロバクテリウムEHA101を感染させ、その種子(T1種子と呼ぶ)よりゲンタマイシン選抜により単離した。播種後、5〜6週間の抽薹したシロイヌナズナ(植物体:野生株及び35S−RSX1過剰発現株)の第5葉以外の植物体をアルミホイルで遮光し、アクリルチャンバー内で、1時間、14CO暴露し、その後、5分間、脱14COした。その後、アルミホイルを外して、4時間チェースした後、植物体を各葉、根と茎に切り分け、BAS2000で14Cの定量を行った(図2)。その結果、35S−RSX1過剰発現株では、根への転流が野生株と比べて191.2%まで増えていることが分かった。
以上のように、植物体全体の細胞においてRSX1を過剰発現させると、根への転流が促進される。
本発明は、野生型とは異なる糖転流経路を有する植物を作出する技術であり、植物分野における育種において、多大なる貢献を行うことが期待される。

Claims (4)

  1. アブラナ科植物の細胞中のRSX1遺伝子の発現を増大させ該アブラナ科植物の根への糖転流を増大させる方法。
  2. 前記RSX1遺伝子が外来性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記アブラナ科植物の細胞が、篩部組織以外の細胞であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. アブラナ科の植物の細胞中でのRSX1遺伝子発現用ベクターを含むアブラナ科の植物の根への糖転流促進用キット。
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