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JP5511117B2 - 髄膜炎菌に起因する疾患に対する広域防御のためのワクチン - Google Patents

髄膜炎菌に起因する疾患に対する広域防御のためのワクチン Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2000年7月27日に出願された、以前に提出された米国特許仮出願第60/221,495号の恩典を請求するものであり、この出願はその全体が参照として本明細書に組み入れられる。
連邦政府による研究助成に関する言明
本発明は、米国国立アレルギー・感染症研究所研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases)および米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって授与された助成金番号AI46464の下で、政府の支援を受けてなされた。政府は本発明において一定の権利を有すると思われる。
発明の分野
本発明は、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、特に血清型B群によって引き起こされる疾患の予防のための広域ワクチンに関する。
発明の背景
髄膜炎菌はヒト上気道に定着して増殖するグラム陰性菌であり、世界中で散発性および周期性伝染病の大発生の原因となっているが、その最も顕著なものに髄膜炎および敗血症がある。発病率および罹患率は2歳未満の小児が最も高い。
他のグラム陰性菌と同様に、髄膜炎菌は一般に、細胞膜、ペプチドグリカン層、莢膜多糖類とともに細菌壁を構成する外膜、および外部環境に突出した線毛を有する。これらの表面構造は感染を媒介し、宿主免疫系と相互作用する。例えば、ナイセリアの感染における最初の段階は標的細胞との付着であり、これは線毛により、さらにおそらくはOpcなどの他のアドヘジン類によっても媒介されると考えられている。外膜のタンパク質、リン脂質および多糖成分は免疫応答を誘発することが報告されている。
髄膜炎菌菌種(Neisseria meningitidis spp.)は、種々の表面抗原と相互作用するポリクローナル抗体(Frasch, C. E.およびChapman、1973、J. Infect. Dis. 127:149〜154)またはモノクローナル抗体(Hussein, A.、「モノクローナル抗体および髄膜炎菌(MONOCLONAL ANTIBODIES AND N.MENINGITIDIS)」、Proefschrift. Utrecht、Nederland、1988)との反応に基づいて、血清型群、血清型および血清亜型に分類することができる。血清型群の分類は、莢膜多糖の免疫学的に検出可能な差異に基づく。以下の約12種の血清型群が知られている:A、B、C、X、Y、Z、29-E、W-135、H、I、KおよびL(Ashton, F. E.ら、1938、J Clin. Microbiol. 17:722〜727;Branham, S. E.、1956、Can. J. Microbiol. 2:175〜188;Evans, A. C.、1920、Lab. Bull. 1245:43〜87;Shao-Qingら、1972、J. Biol. Stand. 9:307〜315;Slaterus, K. W.、1961、Ant. v. Leeuwenhoek、J. Microbiol. Serol. 29:265〜271)。現時点では、血清型B群(MenB)が、侵襲性髄膜炎菌疾患の報告例の約半数から80%の原因となっている。
血清型分類は、モノクローナル抗体によって規定される、ポーリンB(PorB)と呼ばれる外膜タンパク質の抗原性の違いに基づく。約21種の血清型を規定する抗体が現在知られている(Sacchiら、1998、Clin. Diag. Lab. Immunol. 5:348)。血清亜型の分類は、抗体によって規定される、ポーリンA(PorA)と呼ばれる外膜タンパク質の抗原性の差異に基づく。約18種の血清亜型を規定する抗体が現在知られている。血清亜型分類は、免疫が血清亜型特異的と思われる髄膜炎菌菌種の菌株では特に重要である。PorAタンパク質の間で最も大きな差異がみられるのは、8つと推定される表面露出ループのうち2つ(ループIおよびIV)である。この変動性の大きいループIおよびIVはそれぞれVR1およびVR2と命名されている。特異抗体によって規定されていないPorA VR1およびVR2の配列変種が他にも存在するため、DNAシークエンシングから導き出したアミノ酸配列のVR型判定に基づく代替的な命名法が提唱されている(Sacchiら、2000、J. Infect. Dis. 182:1169;Multi Locus Sequence Typingのウェブサイトも参照されたい)。リポ多糖も抗原型判定に用いることができ、それによってL1、L2などのいわゆる免疫型が生み出されている。
細菌ゲノムの特徴を直接的または間接的に調べる種々の技法を用いて、髄膜炎菌をクローン群または亜群に分けることもできる。これらの技法には、基礎にある特定遺伝子座の多型を反映する酵素の電気泳動移動度の差異に基づく多座酵素電気泳動(multilocus enzyme electrophoresis:MILEE)が含まれる。このような種々のタンパク質の変種の特徴を分析することにより、ミスマッチの比率から、2つの菌株間の遺伝的「距離」を推測することができる。同様に、2つの分離株の電気泳動上の変種のパターンがさまざまな遺伝子座で同一であれば、その2つの間のクローン性を推測することができる。さらに最近では、多座配列分類(MLST)が、MLEEに代わって、微生物の特徴付けのために選択される方法としての座を占めている。MLSTを用いると、髄膜炎菌株の11個のハウスキーピング遺伝子のDNA配列におけるミスマッチの比率から、2つの分離株の間の遺伝的距離またはクローン性が推測される(Maidenら、1998、Proc. Natl. Acad Sci. USA 95:3140)。
侵襲性髄膜炎菌感染症の有病率の高さおよび経済的重要性を考慮すると、治療法を開発するために多くの試みがなされていることは驚くに当たらない。これらの感染症は抗生物質で治療可能であるものの、治療を受けた罹患動物の約10〜20%は死亡し、生存した罹患動物の多くには切断術、神経感覚性難聴および麻痺などの永続的な神経性後遺症が残る。また、微生物が抗生物質耐性を獲得することもある。このため、感染の波及を阻止するために好ましい方式の一つは、ワクチンによる予防である。
多糖莢膜は病原性髄膜炎菌の最も外側にある構造の一つであるため、これはワクチンを開発する試みの主な対象となってきた。莢膜多糖のさまざまな調製物が、一価、二価、三価または四価ワクチンとして、血清型A、C、YおよびW-135群の大発生および流行を防ぐために用いられてきた(Goldら、1969〜1970、Bull. WHO 45:272〜282;Gotschlichら、1969、J. Exp. Meal. 129:134-136;Hankins、1982、Proc. Soc. Biol. Med. 169:54〜57;米国特許第6,080,589号)。しかし、莢膜多糖ワクチンには、2歳未満の小児ではC群多糖に対する反応が乏しいか全くない;A群多糖は熱不安定性である;C群多糖のワクチン接種または再接種後に免疫学的寛容が誘導される問題といった難点がある(Granoffら、1998、J. Infect. Dis. 160:5028〜5030;MacDonaldら、1998、JAMA 280:1685〜1689;MacDonaldら、2000、JAMA 283:1826〜1827)。このような免疫学的性質を回避するために、血清型A群およびC群由来の多糖をタンパク質担体と共有結合させた「結合(conjugate)」ワクチンが作製されている。単純な多糖ワクチンとは異なり、これらの結合ワクチンは乳児における免疫原性が高く、再接種を行うと血清中抗莢膜抗体濃度の追加免疫可能な様式での上昇を誘発し、元のままの多糖を後に注射した際に記憶抗体産生反応が誘発されうるような感作をもたらす(Campagneら、2000、Pediat. Infect. Dis. J. 19:144〜150;Maclennanら、2000、JAMA 283:2795〜2801)。同様の性質を持つ結合ワクチンは、b型インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae type b)または肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)などの他の有莢膜細菌によって引き起こされる侵襲性疾患の予防に非常に有効である。
B群髄膜炎菌(serogroup B Neisseria meningitidis)の莢膜多糖(PS)は、ヒトにおける免疫原性が極めて弱い(Wyleら、1972、J. Infect. Dis. 126:514〜522;Zollingerら、1979、J. Clin. Invest. 63:836〜834;Jenningsら、1981、J. Immunol. 127:104〜108)。タンパク質との結合によって多糖の免疫原性を改善することを目指した別の試みは失敗に終わっている(Jenningsら、1981、J. Immunol. 127:104〜108)。免疫原性を高めるために、B群髄膜炎菌の莢膜多糖(MenB PS)の化学修飾(B群多糖のN-アセチル基をN-プロピオン酸基によって置換)およびタンパク質担体(N-Pr-MenB PS-タンパク質)結合物との共有結合が行われている。このワクチンはマウスにおいて、殺菌性および防御性のあるIgG抗体を高い抗体価で誘導する(この発想は、1988年2月23日にJenningsらに対して発行された米国特許第4,727,136号に記載され、請求されている)。このワクチンは類人猿における免疫原性もあり、補体性溶菌作用を活性化する血清抗体を誘導する(Fuscoら、1997、J. Infect. Dis. 175:364〜372)。ヒトでは、この種の抗体が髄膜炎菌疾患の発症に対する防御能を付与することが知られている(Goldschneiderら、1969、J. Exp. Med. 129:1307)。しかし、このワクチンによって誘導される抗体のサブセットには、修飾されていないMenB PS(すなわち、N-アセチル-MenB PS)に対する自己抗体活性があり(Granoffら、1998、J. Immunol;160:5028〜5036)、このことから、ヒトにおけるこのワクチンの使用には重大な安全上の懸念が生じた。このため、研究者らは、血清型B群の菌株によって引き起こされる疾患の予防を目的とする安全かつ有効なワクチンを開発するための代替的なアプローチを探し求めている。
ワクチンとしての表面タンパク質に着目している群もある。例えば、線毛の主なタンパク質成分であるピリンは免疫応答を誘発する;しかし、抗原変種が非常に多く存在し、その発生が継続しているため、線毛タンパク質に対するワクチンでは高い有効性が得られていない。米国特許第5,597,572号を参照。他の例には、高度に保存的なナイセリア表面タンパク質A(NspA)を対象とするワクチンがある(例えば、国際公開公報第96/29412号)。この遺伝子は保存性が高く、事実上すべての菌株で発現されているが、組換えNspAに対して調製されたポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体のいずれに関しても、殺菌性および/または防御性が得られるのは遺伝的に異なる種々の菌株のうち約50%のみである(Moeら(1999)、Infect. Immun. 67:5664;Moeら、Infect Immun. 2001 69:3762)。これらの観察所見は、組換えNspA単独では広範囲のナイセリア菌株に対する十分な防御が得られないことを示唆する。
さらに別の群は、免疫誘導のために膜調製物を用いている。一般に、外膜小胞に基づくB群髄膜炎菌ワクチンを製造するための試みには、単一の菌株から調製した物質による反復免疫処置、または多数の菌株に由来する小胞抗原を含むワクチンによる反復免疫処置が用いられた。ワクチンに複数の菌株に由来する小胞抗原を含めた場合には、2回または3回の接種を受けた乳児または小児における殺菌抗体価は低かった(Cartwright Kら、1999、Vaccine;17:2612〜2619;de Kleinjn EDら、2000、Vaccine、18:1456〜1466)。これらの研究およびカニクイザルで行われた研究(Rouupe van der Voort ER、2000、Vaccine、18:1334〜1343)では、異なる抗原に対する反応の間に免疫干渉の所見も認められた。単一菌株由来の小胞による反復免疫処置を用いた場合には、より高い抗体価が得られたが、抗体反応性の範囲は血清学的に互いに類似する傾向のある少数の菌株のみに限定された(Tapperoら、1999、JAMA 281:1520;およびRouupe van der Voort ER、2000、Vaccine、18:13341343)。以下に述べる、実験動物モデルにおける本発明者らの実験では、この後者の観察所見が裏づけられた。国立公衆衛生研究所(National Institute of Public Health)(Oslo、Norway)で単一のB群髄膜炎菌株H44/76から調製された外膜小胞ワクチン(B:15:P1.7,16;「ノルウェーワクチン(Norwegian vaccine)」)の2回の逐次免疫処置を受けた対照動物からの抗血清がサイトメトリーにより反応し、殺菌性を示したのは、同じ血清亜型(すなわち、P1.7,16)のB群株、またはP1.16エピトープと類似したエピトープを有する菌株(P1.10-4株など)のみに対してであった。
ヒトは、髄膜炎菌菌種の既知の唯一の保有宿主である。このため、ナイセリア属の菌種はヒト免疫系を逃れるために非常に有効なさまざまな戦略を進化させてきた。これらには、宿主のポリシアル酸と交差反応性のある多糖莢膜の発現(すなわち、血清型B群)、および、抗体と接触可能であって強い抗体産生反応を誘発する免疫優性非莢膜エピトープ、すなわち表面に比較的大量に存在する抗原のエピトープの抗原変異性の高さが含まれる。
広域ワクチンを開発するための過去の取り組みは、ナイセリア属の菌種がヒト免疫系を逃れるために用いる非常に有効なさまざまな戦略が妨げとなってきた。これらの戦略のために、ある菌株に対する免疫応答はしばしば、ナイセリア属の他の菌株に対して有効な免疫を付与しないと考えられる。本発明は、先行技術によるワクチン接種へのアプローチの短所を克服し、特に(しかし排他的ではなく)血清型B群に属する菌株を含む、広範囲の髄膜炎菌株に対する防御免疫を誘発する。
発明の概要
本発明は一般に、髄膜炎菌、特に血清型B群の菌株によって引き起こされる疾患の予防のための方法およびワクチンを提供する。
1つの態様において、本発明の方法は以下を含む:哺乳動物に対する、i)第1の髄膜炎菌菌種の外膜小胞(OWV)、および/またはii)第1の髄膜炎菌菌種の培養時に培地中に放出される微小胞(MV)の第1の調製物の投与であって、前記第1の調製物中に存在するエピトープに対する免疫応答が免疫学的に感作および/または誘発されるのに十分な量で行われる、前記OWVおよび/またはMVの投与;第2の髄膜炎菌菌種のOWV、および/またはii)第2の髄膜炎菌菌種の培養時に培地中に放出されるMVの少なくとも第2の調製物の投与であって、前記第2の調製物中に存在するエピトープに対する免疫応答が免疫学的に感作および/または誘発されるのに十分な量で行われる、前記OWVおよび/またはMVの投与;ならびに選択的には、しかし好ましくは、第3の髄膜炎菌菌種のOWV、および/またはii)第3の髄膜炎菌菌種の培養時に培地中に放出されるMVの第3の調製物の投与であって、前記第3の調製物中に存在するエピトープに対する免疫応答を誘発するのに十分な量で行われる、前記OWVおよび/またはMVの投与。第1、第2および(選択的には)第3の調製物の投与は、調製物中に存在するエピトープに対する免疫応答の誘発をもたらし、前記応答は髄膜炎菌菌種によって引き起こされる疾患に対する防御免疫を付与する。
好ましい態様において、第1、第2および第3のナイセリア菌株は互いに遺伝的に異なり、例えば、第1の菌株は第2の菌株、第3の菌株、または第2および第3の菌株の両方と遺伝的に異なる。
関連した態様において、調製物の投与は逐次的である。調製物の逐次投与は任意の順序で行うことができる。例えば、以下の投与の順序が本発明の範囲に含まれる(左から右の順、第3の投与は選択的である):OMV-OMV-OMV;OMV-OMV-MV;OMV-MV-MV;MV-MV-MV;MV-MV-OMV;MV-OMV-OMV;OMV-MV-OMV;およびMV-OMV-MV。投与の順序はMV-MV-OMVであることが好ましい。
他の関連した態様では、調製物を混合物として投与し、混合物の初回投与の後に、追加免疫の役割を果たす、同じまたは異なる混合物の1回または複数回の追加投与を行うことができる。
1つの特定の態様において、本発明は、髄膜炎菌の発育中に自然に形成されて培地中に放出される微小胞(MV)(大きな細胞を小さな小胞から分離した後に小胞をペレット化することによって回収する)および/または外膜小胞(OMV、単離した外膜画分から直接調製する)を逐次的に投与することを含む。OMVおよびMVは、髄膜炎菌の「遺伝的に異なる」菌株、例えば異なる外膜ポーリンであるPorAおよびPorBタンパク質を有する、血清型または血清亜型の少なくとも1つが互いに異なる菌株から調製されるが、菌株は血清型および血清亜型の両方が異なるというように多数の遺伝子座で違いがあってもよい。さらに、OMVおよび/またはMV調製物を少なくとも2回にわたり逐次的に投与することができ、好ましくは遺伝的に異なる菌株に由来するOMVまたはMVの少なくとも3回の投与(例えば、注射);4回、5回、6回またはそれ以上の投与も考えられる。
もう1つの特定の態様において、第1の髄膜炎菌菌種は第1の血清亜型に属し;第2の髄膜炎菌菌種は第2の血清亜型に属し、この第2の血清亜型は第1の髄膜炎菌菌種の血清亜型と異なり、さらに用いる場合、第3の髄膜炎菌は第3の血清亜型に属し、この第3の血清亜型は少なくとも第1の髄膜炎菌の血清亜型と異なり、好ましくは第1および第2の髄膜炎菌菌種の両方の血清亜型とも異なる。
さらにもう1つの特定の態様において、第1の髄膜炎菌菌種は第1の血清型および第1の血清亜型に属し;第2の髄膜炎菌菌種は第2の血清型および第2の血清亜型に属し、この第2の血清型および第2の血清亜型は第1の髄膜炎菌菌種の血清型および血清亜型と異なり、さらに用いる場合、第3の髄膜炎菌菌種は第3の血清型および第3の血清亜型に属し、この第3の血清型および第3の血清亜型は少なくとも第1の髄膜炎菌菌種の血清型および血清亜型と異なり、好ましくは第1および第2の髄膜炎菌菌種の両方の血清型および血清亜型とも異なる。
本発明の1つの特定の態様において、第1の投与には血清型C群の菌株(例えば、RM1090(C:2a:P1.5,2:L3,7))から調製した微小胞(MV)を用いる。第2の投与には第2の菌株(例えば、BZ198(B:NT:P1.4))から調製したMVを用い、第3の投与には第3の菌株(例えば、Z1092(A:4,21:P1.10))から調製した外膜小胞(OMV)を用いる。遺伝的に異なる髄膜炎菌の菌株から調製した小胞および/または微小胞による逐次的な免疫処置を、本明細書では以後「CHORIワクチン」または「CHORI抗原」と呼ぶ。CHORIワクチンの第1、第2および第3の調製物の混合物による免疫処置を「CHORI混合物」と呼ぶ。
他の局面において、本発明は、第1の髄膜炎菌菌種からの外膜小胞(OMV)、微小胞(MV)またはOMVおよびMVの両方からなる群より選択される第1の調製物;第1の髄膜炎菌菌種と遺伝的に異なる第2の髄膜炎菌菌種からの外膜小胞(OMV)、微小胞(MV)またはOMVおよびMVの両方から選択される第2の調製物と、薬学的に許容される担体とを含む組成物を特徴とする。
関連した態様において、組成物はさらに、第1の髄膜炎菌菌種と遺伝的に異なる第3の髄膜炎菌菌種からの外膜小胞(OMV)、微小胞(MV)またはOMVおよびMVの両方からなる群より選択される第3の調製物を含む。特定の態様において、組成物の第1の調製物はMVを含み、第2の調製物はMVを含む;さらに第3の調製物はOMVを含む。好ましくは、第1および第2の髄膜炎菌菌種は血清型または血清亜型のうち少なくとも1つが異なる点で遺伝的に異なり、さらに含まれる場合、第3および第1の髄膜炎菌菌種は血清型または血清亜型のうち少なくとも1つが異なる点で遺伝的に異なる。
さらに他の局面において、本発明は、哺乳動物宿主における免疫応答を誘発するのに有効な量で組成物中に存在し、CHORIワクチンの接種後に産生される抗血清と免疫沈降するタンパク質であることを特徴とし、約80kDa、約59.5kDa、約40.7kDa、約39.6kDa、約33kDa、約27.9kDaおよび14.5kDaからなる群より選択される見かけの分子質量を有する、少なくとも1つの単離された髄膜炎菌抗原と、薬学的に許容される添加剤とを含む組成物を特徴とする。
もう1つの局面において、本発明は、哺乳動物宿主における免疫応答を誘発するのに有効な量で組成物中に存在し、哺乳動物のCHORIワクチン接種後に産生される抗血清とのウエスタンブロット法によって検出されるタンパク質であることを特徴とし、約53kDa〜57kDa;約46〜47kDa、約33kDa、約20kDa〜21kDa;および約18kDaからなる群より選択される見かけの分子質量を有する、少なくとも1つの単離された髄膜炎菌抗原と、薬学的に許容される添加剤とを含む組成物を特徴とする。
もう1つの局面において、本発明は、哺乳動物宿主における免疫応答を誘発するのに有効な量で組成物中に存在し、1D9、4B11、9B8および14C7からなる群より選択されるモノクローナル抗体(これらの抗体は本明細書に記載され、ATCCに寄託される)と特異的に結合するタンパク質に由来する、少なくとも1つの単離された髄膜炎菌抗原と、薬学的に許容される添加剤とを含む組成物を特徴とする。
好ましい態様において、単離された抗原を有する組成物は、少なくとも2つの単離された髄膜炎菌抗原を含む。
関連した局面において、本発明は、髄膜炎菌菌種によって引き起こされる疾患に対する広域防御免疫を誘発するための方法であって、上記の単離された抗原を含む組成物のうち少なくとも1つを哺乳動物に投与することを含む方法を特徴とする。
抗原組成物(例えば、OMV/MV調製物、単離されたタンパク質の調製物)は、髄膜炎菌に対して免疫学的にナイーブな(すなわち、髄膜炎菌由来の抗原に曝露されていない、または防御免疫応答を誘発するには不十分な量に曝露されていない哺乳動物、特にヒトに対して投与しうることが好ましい。本発明の1つの特定の態様は、約5歳またはそれ未満、特に2歳またはそれ未満のヒト幼児に対する投与を含む。
本発明のいくつかの態様では、髄膜炎菌由来の抗原組成物の投与の前に、髄膜炎菌以外のナイセリア属細菌(またはナイセリア属菌から調製した抗原組成物)に対する曝露(自然感染または投与による)によって、個体を感作させてもよい。
上記の通りに免疫処置を行ったマウスから入手した抗血清は、間接的免疫蛍光のフローサイトメトリー検出によって評価される通り、遺伝的に異なる一群のB群髄膜炎菌株の細菌細胞表面と結合する。1つの例では、免疫処置マウスからの抗血清は、検討した12種の菌株のうち11種に対して陽性であった。これらの11種には、ワクチン接種に用いる免疫原を調製するために用いた髄膜炎菌株のものに対して異種性である各々のPorAおよびPorBタンパク質を有する3種のB群髄膜炎菌株が含まれていた(これに対して、上記の「ノルウェーOMVワクチン」の2回の注射による免疫処置を受けた動物から得た抗血清がフローサイトメトリーにより反応したのは11種の菌株のうち5種のみであった。この5種はいずれも「ノルウェー」OMVワクチンのものと同一または極めて類似したPorAおよび/またはPorBタンパク質を有していた)。「CHORIワクチン」による免疫処置を行った動物から得た抗血清も12種の菌株のうち11種において補体性溶菌を誘発し、ヒトにおける疾患に対する防御の予測因子として優れていた(Goldschneiderら、1969、J. Exp. Med. 129:1307)。細菌細胞表面に対する抗体結合または補体性溶菌は可溶性B群多糖が過剰に存在しても阻害されなかったが、これは防御抗体が非莢膜抗原を標的としている証拠である。
CHORIワクチンを用いる第2の例において、免疫処置を行ったマウスから得た抗血清は、ワクチン調製物に用いたものとは異種性の血清亜型を有する8種の菌株を含め、検討した14種の菌株の14種すべてに対して殺菌性であった。第3の例において、CHORIワクチンによる免疫処置を行ったモルモットから調製した抗血清は、ワクチン菌株によって発現されるものとは異種性の血清亜型を有する5種の菌株を含め、検討した10種の菌株のうち9種に対して殺菌性であった。第1の例のマウスおよび第3の例のモルモットで得られたCHORIワクチンに対する抗血清は、B群菌による感染刺激を加えた乳仔ラットにおける菌血症に対する防御性も高かった。本明細書で用いる免疫処置プロトコールは一般に、MVおよびOMVを入手した菌株に共通する非莢膜抗原に収束するように免疫系を誘導する。CHORIワクチンは、PorA、さらにおそらくはPorB、ならびにナイセリア表面タンパク質A(NspA)、クラス4タンパク質、(還元修飾可能タンパク質(reduction modifiable protein)Rmp)およびまだ同定されていない他の非莢膜抗原などの保存的タンパク質を含む、多数の細胞表面エピトープに対する抗体を誘発する。
一般に、種々の異なる菌株(遺伝的に異なる)から調製した抗原性物質による逐次的免疫処置を用いる本発明のワクチンは、大半のB群髄膜炎菌株に対する防御を付与する能力がある。このアプローチは、A、C、YまたはW-135などの他の血清型群を代表する髄膜炎菌株、さらにはナイセリア属の他の菌株に対するワクチン接種にも適用可能である。
本発明および本発明の特定の例示的な態様について説明する前に、本発明が記載される特定の態様には限定されず、これらは当然ながらさまざまに異なりうることを理解されたい。また、本明細書で用いる用語は特定の態様のみを説明することが目的であり、本発明の範囲を限定することは意図しておらず、これは添付する特許請求の範囲によってのみ限定されることも理解される必要がある。
ある範囲の値が示される場合、その範囲の上限と下限との間にある各値、および別の指定された値またはその指定された範囲内にある値は、その文脈で明らかに別の指示がなされない限り、下限の単位の10分の1までが本発明に含まれるものと理解される。これらの小範囲の上限および下限は別個にその範囲に含まれてもよく、それも本発明に含まれ、指定された範囲に特定の除外される限界がある場合はその対象となる。指定された範囲が一方または両方の限界を含む場合、これらの含まれる限界のいずれか一方または両方を除外した範囲も本発明に含まれる。
別に定義する場合を除き、本明細書で用いるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者が一般に理解しているものと同じ意味を持つ。本発明の実施または検討のために本明細書に記載したものと同様または同等の方法および材料を用いることができるが、好ましい方法および材料は以下に説明するものである。本明細書で言及するすべての刊行物は、その刊行物の引用と関係のある方法および/または材料の開示および記載のために参照として本明細書に組み入れられる。
本明細書および添付する請求の範囲において用いる場合、単数形の「1つの(a)」「1つの(an)」および「その(the)」は、その文脈で明らかに別の指示がなされない限り、複数のものに関する言及も含むことに留意されたい。したがって、例えば、「1つの抗原」に対する言及は複数のこのょうな抗原を含み、「その小胞」に対する言及は1つまたは複数の小胞ならびに当業者に知られたその等価物に関する言及を含み、その他も同様である。
本明細書で考察する刊行物は、本出願の出願日の以前にさかのぼってそれらの開示を提供する目的のみで提供される。本明細書中のいかなる記載も、本発明者らが先行発明によるこのような開示に先行する権利を持たないことを認めたものとみなされるべきではない。さらに、提供される刊行物の日付は実際の刊行日とは異なる可能性があり、それらは個別に確認される必要があると考えられる。
発明の詳細な説明
幼児、年長の小児および成人に髄膜炎菌外膜小胞(OMV)ワクチンによる免疫処置を行うと、疾患に対する防御と血清学的に相関する血清中の殺菌抗体が誘導される(Goldschneiderら、1969、J. Exp. Med. 129:1307)。B群髄膜炎菌性疾患の予防に対するOMVワクチンの有効性は、年長の小児および成人における無作為化前向き臨床試験および後ろ向き罹患動物対照研究でも直接示されている。例えば、「発明の背景」の項および図1にまとめた結果を参照されたい。このように、外膜小胞ワクチンの臨床的有効性に疑いの余地はない。この種のワクチンはノルウェーで年長の小児および成人に対して近く認可される見込みであり、他の欧州諸国でも認可に向けた臨床開発が後期段階にある。キューバのフィンリー研究所(Finley Institute)が製造したOMVワクチンも市販されており、南米の小児数百万人に対して投与されている。
OMVワクチンに対する血清中の殺菌抗体の産生反応は菌株特異的な傾向がある(Tapperoら、1999、JAMA 281:1520;およびRouupe van der Voort ER、2000、Vaccine、18:1334〜1343)。PorAは免疫優性であり、誘導される免疫は膜小胞を入手した菌株に対して主に特異的である(Tapperoら、1999、JAMA 281:1520;Martin SLら、2000、Vaccine、18:2476〜2481)。この制限は主としてPorAタンパク質の抗原的多様性のためであり、これはナイセリア抗原に対する過去の曝露に対して免疫学的にナイーブな幼児の場合に特に当てはまる(Tapperoら)。
このため、本発明は、疾患を引き起こす多様な髄膜炎菌株と幅広く反応する免疫応答を誘発することを含む。本発明は、抗体産生反応をワクチン株における共通の抗原に対して集中させることにより、小胞内のPorAの抗原性可変ドメインまたはPorAに基づくワクチンの免疫優性の問題を回避する。重要な点は、本発明の方法が、ワクチン調製物に用いられなかった血清亜型のエピトープを発現するナイセリア菌株に対しても、ヒトにおける防御と血清学的に相関することが唯一証明されている血清中の殺菌抗体(Goldschneiderら、1969、前記)を誘発することである。さらに本方法は、髄膜炎菌ワクチンの候補であるナイセリア表面タンパク質Aなどの保存的タンパク質に対する抗体によっては死滅しない菌株に対しても、血清中の殺菌抗体を誘発する(Martinら、2000、J. Biotechnol. 83:27〜31;Moeら、1999、Infect. Immun. 67:5664;Moeら、Infect Immun. 2001、69:3762)。理論に拘束されるわけではないが、本発明のワクチンおよび免疫処置療法は、保存的および非保存的な抗原の両方に対して特異的な抗体を誘発することにより、広域防御免疫において予想外の利点をもたらす。
A. 定義
「防御免疫」という用語は、哺乳動物に対して投与されるワクチンまたは免疫処置スケジュールが、髄膜炎菌によって引き起こされる疾患を予防する、その発症を遅延させる、もしくはその重症度を軽減する、または疾患の症状を減弱させる、もしくは完全に消失させる、免疫応答を誘導することを意味する。
「血清型B群の髄膜炎菌の菌株によって引き起こされる疾患」という語句は、血清型B群の髄膜炎菌の構成要素による感染症に示される任意の臨床症状または臨床症状の組み合わせを含む。これらの症状には以下のものが含まれるが、これらに限定されることはない:血清型B群の髄膜炎菌の病原性菌株の上気道(例えば、鼻咽頭および扁桃の粘膜)への定着、粘膜および粘膜下血管床への細菌の侵入、敗血症、敗血性ショック、炎症、出血性皮膚病変、線維素溶解および血液凝固の活性化、腎不全、肺不全および心不全などの臓器機能障害、副腎出血および筋肉梗塞、毛細血管漏出、浮腫、末梢肢虚血、呼吸窮迫症候群、心嚢炎および髄膜炎。
「広域防御免疫」という語句は、ワクチンまたは免疫処置スケジュールが、各々の菌株がワクチンの調製に用いた菌株とは異なる血清亜型に属する、少なくとも1つまたは複数の(または少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも8つ、もしくは8つを上回る)髄膜炎菌の菌株に対する「防御免疫」を誘発することを意味する。本発明は特に、血清型B群の髄膜炎菌の構成要素によって引き起こされる疾患に対する防御を付与し、他の血清型群、特に血清型A、C、YおよびW-135群に対する防御も付与するワクチンまたはワクチン接種療法を考えており、それらを含む。
「抗体と特異的に結合する」または「特異的に免疫反応性である」という語句は、多糖、リン脂質、タンパク質またはペプチドなどの抗原に対して言及する場合、他の分子の不均一な集団も含みうる試料中にその抗原が存在することに基づく、および/またはその証拠となる結合反応のことを指す。したがって、指定されたイムノアッセイ条件の下で、指示された1つまたは複数の抗体は、試料中の1つまたは複数の抗原と結合し、試料中に存在する他の分子とは有意な量では結合しない。このような条件下での抗体との特異的結合には、特定の抗原または抗原に対する特異性の点から選択される抗体または抗血清が必要と思われる。
「前記調製中に存在するエピトープに対する免疫応答を誘発する十分な量の」という語句は、特定の抗原調製物の投与の前および後に測定した免疫応答の指標の間に検出可能な差があることを意味する。免疫応答の指標には、固相酵素免疫アッセイ(ELISA)法、殺菌性アッセイ法、フローサイトメトリー、免疫沈降法、オクタロニー免疫拡散法;スポット、ウエスタンブロット法または抗原アレイなどの結合検出アッセイ法;細胞傷害性アッセイ法などのアッセイ法によって検出される抗体の力価または特異性が挙げられるが、これらに限定されることはない。
「表面抗原」とは、髄膜炎菌の表面構造(例えば、外膜、内膜、ペリプラズム間隙、莢膜、線毛など)に存在する抗原のことである。
「遺伝的に異なる」という語句は、髄膜炎菌の遺伝的に異なる菌株の文脈で用いられる場合、少なくとも1つ、一般的には少なくとも2つ、より一般的には少なくとも3つのポリペプチド、特に抗原性ポリペプチドのアミノ酸配列が互いに異なる菌株のことを指す。菌株の遺伝的多様性は、血清型群、血清型または血清亜型の少なくとも1つまたはそれ以上、好ましくは少なくとも2つまたはそれ以上が異なる菌株を選択することによって得られる(例えば、外膜のPorAおよびPorBタンパク質から選択されるタンパク質の少なくとも1つが異なる2つの菌株は互いに遺伝的に異なるといわれる)。遺伝的多様性を例えば、多座配列分類および/または多座酵素分類(例えば、Maidenら、1998、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:3140;Pizzaら、2000、Science287:1816を参照)、多座酵素電気泳動、ならびに当技術分野で知られた他の方法によって規定することもできる。
本明細書で用いる「血清型群」とは、莢膜多糖の免疫学的に検出可能な差異による髄膜炎菌の分類のことを指す。以下の約12種の血清型群が知られている:A、B、C、X、Y、Z、29-E、W-135、H、I、KおよびL。個々のいずれの血清型群にも多数の血清型および多数の血清亜型が含まれうる。
本明細書で用いる「血清型」とは、モノクローナル抗体によって規定される、外膜タンパク質ポーリンBにおける抗原性の違いに基づく髄膜炎菌株の分類のことを指す。個々の血清型は、多数の血清型群および多数の血清亜型に存在しうる。
本明細書で用いる「血清亜型」とは、抗体によって規定されるポーリンAと呼ばれる外膜タンパク質の抗原性の差異に基づく、またはDNAシークエンシングから導き出されたアミノ酸配列のVR型分類に基づく髄膜炎菌株の分類のことを指す(Sacchiら、2000、J. Infect. Dis. 182:1169;Multi Locus Sequence Typingのウェブサイトも参照されたい)。PorAタンパク質の間で最も大きな差異がみられるのは、8個と推定される表面露出ループのうち2個(ループIおよびループIV)である。この変動性の大きいループIおよびループIVはそれぞれVR1およびVR2と命名されている。個々の血清亜型は、多数の血清型群および多数の血清型に存在しうる。
「濃縮された(enriched)」とは、抗原組成物中の抗原が、抗原組成物を入手した菌株におけるその抗原の濃度よりも総重量にして好ましくは少なくとも10倍高い濃度、より好ましくは少なくとも100倍高い濃度、最も好ましくは少なくとも1,000倍高い濃度で存在するように、実験者または臨床医学者によって操作されていることを意味する。したがって、特定の抗原の濃度が全細菌調製物(または全細菌タンパク質)1グラム当たり1μgであれば、濃縮された調製物は全細菌調製物(または全細菌タンパク質)1グラム当たり少なくとも3μgを含むと考えられる。
「髄膜炎菌に対して免疫学的にナイーブな」という用語は、防御免疫を誘発するのに十分な量の髄膜炎菌もしくは髄膜炎菌に由来する抗原組成物に曝露された(感染または投与による)ことがない、または曝露されたとしても防御免疫応答を獲得させることに失敗した個体(例えば、ヒト患者などの哺乳動物)のことを示す(後者の一例は、防御免疫応答が起こるには若過ぎる年齢で曝露された個体であろう。Molagesら、1994、Infect. Immun. 62:4419〜4424)。「免疫学的にナイーブ」な個体は、髄膜炎菌以外のナイセリア属細菌(またはナイセリア属細菌から調製された抗原組成物)、特にナイセリア属の交差反応性菌株(または抗原組成物)にも曝露されていないことがさらに望ましい(しかし必然的ではない)。菌種が呈するエピトープに対する免疫応答を誘発するのに十分な量のナイセリア属細菌またはナイセリア属細菌に由来する抗原組成物に曝露された(感染または投与による)個体は、その菌種が呈するエピトープに対して免疫学的に反応するように「感作(primed)」される。
B. 髄膜炎菌画分の調製、ならびに防御免疫を付与する抗原および抗原組成物の検出
1. 抗原組成物
免疫応答を誘導するために動物(特にヒト患者)に対して投与されるさまざまな抗原組成物(例えば、可溶化した細胞、細胞成分画分、MVおよびOMV、または上記および下記の通りに検出および単離がなされた個々の抗原および抗原の組み合わせ)は一般に、当技術分野で知られた方法によって得られる。いくつかの態様において、免疫処置を誘発するために用いられる抗原調製物は、よく知られた細菌培養法を用いて髄膜炎菌を培養し、防御免疫を誘導する抗原を含む画分を調製することによって調製される。
好ましい画分の一つは、前記髄膜炎菌の培養中に放出される微小胞(MV)または小胞(bleb)を含む。MVは、髄膜炎菌の菌株を液体培地中で培養し、全細胞を液体培地から分離した後に(例えば、濾過、または細胞のみをペレット化し、それよりも小さい小胞はペレット化されない低速遠心などによる)、無細胞培地中に存在するMVを回収する(例えば、MVの濾過、分別沈降もしくは凝集、または小胞をペレット化する高速遠心などによる)ことによって調製しうる。MVの生産に用いる菌株は一般に、培養物中に産生される小胞の量に基づいて選択しうる(例えば、本明細書に記載の方法における単離および投与に適した小胞の産生が得られる妥当な数の細胞を培養することができる)。高レベルの小胞を産生する菌株の一例は、PCT公報・国際公開公報第01/34642号に記載されている。MVの生産に用いる菌株を、小胞産生に加えてNspA産生に基づいて選択してもよく、この場合はより高レベルのNspAを産生する菌株の方が好ましい(NspAをさまざまなレベルで産生する髄膜炎菌株の例については、例えば、Moeら(1999、Infect. Immun. 67:5664を参照されたい)。
第2の好ましい画分は、髄膜炎菌の培養株の外膜から調製された外膜小胞(OMV)を含む。OMVは、液体培地または固形培地中で増殖させた髄膜炎菌から入手しうるが、これは好ましくは、培地から細菌細胞を分離し(例えば、濾過、または細胞をペレット化する低速遠心などによる)、細胞を可溶化して(例えば、界面活性剤の添加、浸透圧ショック、超音波処理、キャビテーション、ホモジナイゼーションなどによる)、外膜画分を細胞質分子から分離すること(例えば、濾過;または外膜および/もしくは外膜小胞の分別沈降もしくは凝集、または外膜分子を特異的に認識するリガンドを用いるアフィニティー分離法;または外膜および/または外膜小胞をペレット化する高速遠心、などによる)によって行う;OMVの生産に外膜画分を用いてもよい。
MVまたはOMVの生産には、ヒトに用いる前に最終的な調製物から内毒素を除去する必要性が少なくなるように、内毒素(リポ多糖、LPS)の産生が比較的少ない菌株を用いることが好ましい。例えば、OMVおよび/またはMVを、ワクチン中に存在することが望ましくないリポオリゴ糖または他の抗原(例えば、Rmp)が少ないまたは存在しない、これらのナイセリア菌株の変異株から調製することができる。
必要な場合には(例えば、MVまたはOMVの生産に用いる菌株に内毒素が付随する、または内毒素が特に高レベルである場合)、MVまたはOMVを状況に応じて、例えば投与後の毒性を低下させるために、内毒素が減少するように処理する。内毒素の減少は、適当な界面活性剤(例えば、BRIJ-96、デオキシシコール酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、Empigen BB、Triton X-100、TWEEN 20(ソルビタンモノラウレートポリオキシエチレン)、TWEEN 80。濃度0.1%〜10%、好ましくは0.5%〜2%)を用いた抽出によって達成しうる。界面活性剤を用いた抽出を行う場合には、デオキシコール酸以外の界面活性剤を用いることが好ましい。デオキシコール酸を用いてOMVおよびMV調製物の抽出を行ったところ、非莢膜性タンパク質抗原がいくつか除去された(図2)。デオキシコール酸抽出を行ったOMVまたはMV調製物によるワクチン接種を動物に行ったところ、デオキシコール酸抽出を行っていない材料によるワクチン接種と比べて免疫応答の誘発に伴う殺菌抗体の力価は低かった。
MVまたはOMVのほかに、単離された抗原または特定の組み合わせの抗原を、防御免疫応答を誘導するために用いてもよい。単離された抗原または抗原の組み合わせの実体については以下に説明する。
ワクチンとして用いる免疫原性組成物は、免疫学的有効量の抗原のほかに、適合性のある任意の他の成分を必要に応じて含む。「免疫学的有効量」とは、単回投与または連続投与の一部としての、個体に対するその量の投与が、治療または予防に有効であることを意味する。この量は、治療しようとする個体の健康状態および身体状態、年齢、治療しようとする個体の分類群(例えば、非ヒト霊長類、霊長類など)、個体の免疫系の抗体合成能力、必要な防御の程度、ワクチンの配合、治療を行う臨床医による医学的状況の評価、ならびに他の関連した要因に応じてさまざまに異なる。この量は比較的広範囲に及ぶと考えられるが、ルーチン的な試験によって決定することができる。薬物療法はでも単回形式でも多同形式(例えば、追加投与を含む)でもよい。ワクチンを他の免疫免疫調節薬とともに投与してもよい。
投与する抗原組成物または個々の抗原は、水溶液(生理食塩水のことが多い)などの薬学的に許容される溶液中にある状態で提供されるか、または粉末の形態で提供される。組成物にアジュバントを含めてもよい。ヒトに用いうる既知の適したアジュバントの例には、ミョウバン、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、MF59(4.3%w/vスクアレン、0.5%w/v Tween 80、0.5%w/v Span 85)、CpG含有核酸(シトシンはメチル化されていない)、QS21、MPL、3DMPL、アキラ(Aquilla)社の抽出物、ISCOMS、LT/CT変異体、D,L-ラクチド/グリコシド共重合体(PLG)微粒子、Quil A、インターロイキンなどが含まれるが、必ずしもこれらに限定されることはない。実験動物に対しては、フロイントアジュバント、N-アセチル-ムラミル-L-トレオニル-D-イソグルタミン(thr-MDP)、N-アセチル-ノル-ムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン(CGP 11637、nor-MDPと称する)、N-アセチル-ムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミル-L-アラニン-2-(1'-2'-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ヒドロキシホスホリロキシ)-エチルアミン(CGP 19835A、MTP-PEと称する)、ならびに、細菌から抽出したモノホスホリルリピドA、トレハロースジミコール酸および細胞壁骨格の3つの成分を(MPL+TDM+CWS)を2%スクアレン/Tween 80乳濁液中に含むRIBIを用いうる。アジュバントの有効性は、免疫原性抗原を標的とする抗体の量を測定することによって評価することができる。
組成物の有効性を高めるアジュバントの他の例には、以下のものが含まれるがこれらに限定されることはない:(1)水中油型乳剤(ムラミルペプチド(以下参照)または細菌細胞壁成分などの他の特定の免疫賦活物質を含むもの、または含まないもの)、例えば(a)MF59(商標)(国際公開公報第90/14837号;「ワクチンの設計:サブユニットおよびアジュバントによるアプローチ(Vaccine design:the subunit and adjuvant approach)」の10章、パウエル(Powell)およびニューマン(Newman)編、Plenum Press 1995)、これは5%スクアレン、0.5%Tween 80、およびマイクロフルイダイザーを用いてサブミクロン粒子として配合された0.5%Span 85(任意でMTP-PEを含む)を含む、(b)SAF、これは10%スクアラン、0.4%Tween 80、5%プルロニックでブロックされた重合体L121、およびマイクロフルイダイザーによってサブミクロン乳化された、またはボルテックス処理によってより大きな粒径に乳化されたthr-MDPを含む、ならびに(c)Ribi(商標)アジュバントシステム(RAS)(Ribi Immunochem、Hamilton、MT)、これは2%スクアレン、0.2%Tween 80、および1つまたは複数の細菌細胞壁成分を含む、モノホスホリルリピドA(MPL)、トレハロースジミコール酸(TDM)および細胞壁骨格(CWS)、好ましくはMPL+CWS(Detox(商標))を含む;(2)QS21またはStimulon(商標)(Cambridge Bioscience、Worcester、MA)などのサポニンアジュバント、またはそれから生成されたISCOM(免疫賦活複合体)などの粒子、ISCOMSは別の界面活性剤を含まなくてもよい。例えば、国際公開公報第00/07621号;(3)完全フロイントアジュバント(CFA)および不完全フロイントアジュバント(IFA);(4)サイトカイン、例えばインターロイキン(例えば、IL-1、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL12(国際公開公報第99/44636号)など)、インターフェロン(例えば、γインターフェロン)、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)など;(5)モノホスホリルリピドA(MPL)または3-0-脱アシルMPL(3dMPL)、例えば英国特許第2220221号、欧州特許第A-0689454号、選択的には、肺炎球菌多糖と併用する場合はミョウバンの実質的に非存在下で用いる。例えば、国際公開公報第00/56358号;(6)3dMPLと例えばQS21および/または水中油型乳剤との併用、例えば、欧州特許第A-0835318号、欧州特許第A-0735898号、欧州特許第A-0761231号;(7)CpGモチーフを含むオリゴヌクレオチド[Krieg、Vaccine 2000、19、618〜622;Krieg、Curr opin Mol Ther 2001 3:15〜24;Romanら、Nat. Med、1997、3、849〜854;Weinerら、PNAS USA、1997、94、10833〜10837;Davisら、J Immunol、1998、160、870〜876;Chuら、J. Exp. Med、1997、186、1623〜1631;Lipfordら、Ear. J. Immunol.、1997、27、2340〜2344;Moldoveamiら、Vaccine、1988、16、1216〜1224、Kriegら、Nature、1995、374、546〜549;Klinmanら、PNAS USA、1996、93、2879〜2883;Ballasら、J. Immunol、1996、157、1840〜1845;Cowderyら、J. Immunol、1996、156、4570〜4575;Halpernら、Cell Immunol、1996、167、72〜78;Yamamotoら、Jpn. J. Cancer Res.、1988、79、866〜873;Staceyら、J. Immunol.、1996、157、2116〜2122;Messinaら、J. Immunol、1991、147、1759〜1764;Yiら、J. Immunol、1996、157、4918〜4925;Yiら、J. Immunol、1996、157、5394〜5402;Yiら、J. Immunol、1998、160、4755〜4761;およびYiら、J. Immunol、1998、160、5898〜5906:国際公開公報第96/02555号、国際公開公報第98/16247号、国際公開公報第98/18810号、国際公開公報第98/40100号、国際公開公報第98/55495号、国際公開公報第98/37919号および国際公開公報第98/52581号]、すなわち、少なくとも1つのCGジヌクレオチドを含み、シトシンがメチル化されていないもの;(8)ポリオキシエチレンエーテルまたはポリオキシエチレンエステル、例えば、国際公開公報第99/52549号;(9)ポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤とオクトキシノール(国際公開公報第01/21207号)とポリオキシエチレンアルキルエーテルとの併用、またはエステル界面活性剤とオクトキシノールなどの少なくとも1つの別の非イオン性界面活性剤との併用(国際公開公報第01/21152号);(10)サポニンおよび免疫賦活性オリゴヌクレオチド(例えば、CpGオリゴヌクレオチド)(国際公開公報第00/62800号);(11)免疫賦活物質および金属塩の粒子、例えば、国際公開公報第00/23105号;(12)サポニンおよび水中油型乳剤、例えば、国際公開公報第99/11241号;(13)サポニン(例えば、QS21)+3dMPL+IM2(任意で+ステロール)、例えば、国際公開公報第98/57659号;(14)組成物の有効性を高める免疫賦活物質として作用する他の物質。ムラミルペプチドには、N-アセチル-ムラミル-L-トレオニルDイソグルタミン(thr-MDP)、N-25-アセチル-ノルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン(nor-MDP)、N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミル-L-アラニン-2-(1'-2'-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ヒドロキシホスホリロキシ)-エチルアミンMTP-PE)などが含まれる。
抗原を、医薬品級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、マグネシウム、カーボネートなどの従来の添加剤と組み合わせてもよい。組成物が、生理的条件に近づけるために必要なpH調整剤および緩衝剤、毒性調整剤などの薬学的に許容される補助物質、例えば酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウムなどを含んでもよい。これらの配合物における抗原の濃度は広範に異なってよく、主として液体の容積、粘性、体重などに基づき、選択する特定の投与様式および罹患動物における必要性に従って選択されると考えられる。結果として得られる組成物は、液剤、懸濁剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、軟膏、エアロゾルなどの形態であってよい。
薬学的配合物中の本発明の免疫原性抗原の濃度は広範に異なってよく、すなわち重量比にして約0.1%未満、通常は約2%または少なくとも約2%から、20%〜50%またはそれ以上であってよく、主として液体の容積、粘性などにより、選択する特定の投与様式に従って選択されると考えられる。
2. 免疫処置
本発明のMV、OMV、単離された抗原または抗原の組み合わせは、経口的、鼻腔内、鼻咽頭内、非経口的、腸管内、胃内、局所的、経皮的、皮下、筋肉内に、錠剤、固体、粉末、液体、エアロゾルの形態として、局所的または全身的に、添加剤の存在下または非存在下で投与される。非経口的投与用の組成物を調製するための実際の方法は、当業者に知られている、または明らかであると考えられ、「レミントン薬学(Remimgton's Pharmaceutical Science)」、第15版、Mack Publishing Company、Easton、Pennsylvania(1980)などの刊行物により詳細に記載されている。MV、OMV、単離された抗原または抗原の組み合わせの投与は、以下により詳細に述べるように、逐次的に行うこともでき、混合物として投与することもできる。
上記のポリペプチドおよび関連化合物を経口投与する場合には、それらの消化を防ぐ必要がある。これは一般的には、酸および酵素による加水分解に対する耐性を付与するためにタンパク質を組成物と複合体化すること、またはタンパク質をリポソームなどの適切な耐性担体中にパッケージングすることによって行われる。タンパク質の消化を防ぐ手段は当技術分野で周知である。
血清中半減期を延長させるために、注射する抗原調製物をカプセル内に封入しても、リポソームの内腔に導入しても、コロイドとして調製してもよく、またはペプチドの長い血清中半減期が得られる従来の他の技法を用いてもよい。リポソームを調製するためには、例えば、ショーカ(Szoka)ら、Ann. Rev. Biophys. Bioeng. 9:467(1980)、米国特許第4,235,871号、同第4,501,728号および同第4,837,028号に記載されたような、さまざまな方法を用いうる。混合物として、または逐次的な様式での抗原調製物の放出および投与のために、調製物を制御放出型または徐放性形態として提供してもよい。
本組成物は、ナイセリア性疾患に罹患するリスクのある動物に対して、疾患およびその合併症を予防するため、または発症を少なくとも部分的に停止させるために投与される。これを達成するために十分な量は「治療的有効量」と定義される。治療的使用のために有効な量は、例えば、抗原組成物、投与様式、罹患動物の体重および全般的健康状態、ならびに処方する医師の判断によって決まると考えられる。罹患動物によって要求および忍容される投与量および頻度ならびに投与経路に応じて、抗原組成物の単回または多回投与が行われる。
特定の態様では、本明細書に記載の抗原組成物を逐次的に投与する。第1に、第1のナイセリア属菌株から調製した第1の抗原組成物(例えば、添加剤を伴うまたは伴わない、MV、OMV、単離された抗原または抗原の組み合わせ)の治療的有効量を個体に投与する。第1の抗原組成物は一般に、免疫応答(例えば、B細胞および/またはT細胞の活性化)を誘発するのに有効な量で投与される。初回免疫処置のための量は一般的に、70kgの罹患動物当たり約0.001mg〜約1.0mgの範囲であり、より一般的には70kgの罹患動物当たり約0.001mg〜約0.2mgである。特に抗原が隔離された部位に投与され、血流中に進入して体腔または臓器内腔などに入ることのない場合には、罹患動物当たり1日につき0.001mg〜約10mgまでの投与量を用いてもよい。経口、鼻腔内または局所的投与では、かなり高い用量(例えば、10mg〜100mgまたはそれ以上)も可能である。
第1の抗原組成物の投与後に、第2のナイセリア属菌株から調製した第2の抗原組成物(例えば、添加剤を伴うまたは伴わない、MV、OMV、単離された抗原または抗原の組み合わせ)の治療的有効量を、第1の抗原組成物に対する曝露によって免疫学的に感作された個体に投与する。追加免疫投与は、罹患動物の反応および状態に応じて、初回免疫処置から数日、数週間または数カ月後に行いうる。第1の抗原組成物に対する免疫応答の存在は、既知の方法(例えば、初回免疫処置の前および後に個体から血清を採取し、個体の免疫状態の変化を示すこと、例えば、免疫沈降アッセイ法またはELISAまたは殺菌性アッセイ法またはウエスタンブロット法またはフローサイトメトリーアッセイ法などによる)により、および/または2回目の注射に対する免疫応答の大きさが、2回目の注射に用いた組成物による1回目の免疫処置(例えば、免疫学的感作)を受けた対照動物のものよりも大きいことを示すことにより、判定しうる。第1の抗原組成物に対する免疫学的感作および/または免疫応答の存在を、第1の免疫処置の後に、過去の経験に基づく免疫応答および/または感作が起こるのに十分な時間(例えば2、4、6、10または14週間)にわたって待機することによって評価してもよい。第2の抗原組成物の追加免疫の投与量は一般に、免疫原の性質および免疫処置の経路に応じて、抗原にして約0.001mg〜約1.0mgである。
ある種の好ましい態様では、個体が第2の抗原組成物に対して感作された、および/またはそれに対する免疫応答を獲得した後に、第3のナイセリア属菌株から調製した第3の抗原組成物の治療的有効量を個体に投与する。第3の追加免疫投与は、罹患動物の反応および状態に応じて、第2の免疫処置から数日、数週間または数カ月後に行いうる。第2の抗原組成物に対する感作および/または免疫応答の存在は、第2の抗原組成物に対する免疫応答を検出するために用いたものと同じ方法によって判定しうる。第2の抗原組成物に対する感作および/または免疫応答の存在を、第2の免疫処置の後に、過去の経験に基づく、免疫応答および/または感作が起こるのに十分な時間(例えば2、4、6、10または14週間)にわたって待機することによって評価してもよい。第2の抗原組成物の追加免疫の投与量は一般に、免疫原の性質および免疫処置の経路に応じて、抗原にして約0.001mg〜約1.0mgである。本発明はさらに、髄膜炎菌の第4、第5もしくは第6の菌株、または第1、第2もしくは第3の菌株のいずれか、または第1、第2および第3の菌株の少なくとも1つと遺伝的に異なる他の菌株を用いる、第4、第5、第6またはそれ以上の追加免疫処置も考えている。
第1、第2および(任意では、しかし好ましくは)第3の菌株から調製した抗原組成物の投与が逐次的な場合には、組成物の投与の順序はさまざまでありうる。例えば、これらの逐次的投与の段階におけるOMVおよび/またはMVの順序はさまざまなであってよい。例えば、以下の投与の順序が本発明の範囲に含まれる(左から右の順、第3の投与は任意である):OMV-OMV-OMV;OMV-OMV-MV;OMV-MV-MV;MV-MV-MV;MV-MV-OMV;MV-OMV-OMV;OMV-MV-OMV;およびMV-OMV-MV。投与の順序はMV-MV-OMVであることが好ましい。
別の態様では、第1、第2および(任意で)第3の抗原組成物を混合物として投与する。関連した態様においては、第1および第2の抗原組成物を混合物として投与し、第3の抗原組成物をその後に投与する。
混合物は、宿主における免疫応答、特に体液性免疫応答を誘発するのに有効な量で投与される。混合物の免疫処置のための投与量は一般に、70kgの罹患動物当たり約0.001mg〜約1.0mgの範囲であり、より一般的には70kgの罹患動物当たり約0.001mg〜約0.2mgである。特に抗原が隔離された部位に投与され、血流中に進入して体腔または臓器内腔などに入ることのない場合には、罹患動物当たり1日につき0.001mg〜約10mgまでの投与量を用いてもよい。経口、鼻腔内または局所的投与では、かなり高い用量(例えば、10mg〜100mgまたはそれ以上)も可能である。混合物の初回投与に続いて、同じまたは異なる混合物の追加免疫処置を行うことができるが、これは少なくとも1回の追加免疫、より一般的には2回の追加免疫であることが好ましい。
ある種の好ましい態様において、第1および第2のナイセリア属菌株は互いに遺伝的に異なり、例えば、これらの菌株は異なるPorB血清型および/またはPorA血清亜型に属する;これらは状況に応じて異なる莢膜血清型群に属してもよい。さらに、第2および第3のナイセリア属菌株は互いに遺伝的に異なり、例えば、これらの菌株は異なる血清型および/または血清亜型に属する;これらは状況に応じて異なる血清型群に属してもよい。第3のナイセリア属菌株は第1および第2の菌株と遺伝的に異なることが好ましいが、いくつかの態様では、第1の菌株と遺伝的に異なっていない。例えば、第3のナイセリア属菌株の血清型および/または血清亜型は、好ましくは第1および第2の菌株と異なるべきであるが、第1の菌株と同じでもよい。
本発明は、ナイセリア属の他の構成要素に由来する抗原組成物を、髄膜炎菌に対する防御免疫を生じさせるために本明細書に記載の通りに投与することも明確に考えている。例えば、非病原性で莢膜を持たない片利共生性のナイセリア属細菌であり、ヒト鼻咽頭によく認められるナイセリア・ラクタミカ(Neisseria lactamica)は、髄膜炎菌に存在する多くの抗原を有する菌株を含んでおり、このため、本発明で想定している免疫原の一種を調製するために用いてもよい。したがって、病原性のないナイセリア・ラクタミカ由来のMVおよびOMVを、髄膜炎菌に対する(または淋菌などの他の病原性ナイセリア属菌に対する)防御免疫応答を感作または誘発するために用いてもよい。これは、ナイセリア・ラクタミカ由来の抗原組成物(例えば、MVまたはOMV)をまず投与した後に、髄膜炎菌(または淋菌)由来の第2の、および選択的には第3の抗原組成物を投与することによって行いうる。本発明は、それぞれのラクタミカ株が他のものと異なる血清型および/または血清亜型を有する、ナイセリア・ラクタミカ由来の抗原組成物を初回、第2およびその後の任意の投与に用いることも明確に考えている。
本発明は、免疫処置プロトコールの任意の段階に用いる抗原組成物を、関心対象の1つまたは複数の分子、特に防御免疫応答を誘発または増強する分子をコードする1つまたは複数の核酸を発現するように、既知の方法(例えば、米国特許第6,013,267号を参照)によって遺伝的な操作を受けた細菌(特にナイセリア・ラクタミカまたは髄膜炎菌)の1つまたは複数の菌株から入手してもよいと考えている。核酸は例えば、ポーリンA、ポーリンB、NspA、ピリンまたは他のナイセリアタンパク質をコードするものでよい。核酸の他の例には、CHORIワクチンによるワクチン接種の後に産生される抗血清と免疫沈降するナイセリアタンパク質、特に見かけの分子質量が約80kDa、約59.5kDa、約40.7kDa、約39.6kDa、約33kDa、約27.9kDaおよび14.5kDaであるタンパク質、またはそれらの抗原性断片をコードするものが含まれる。核酸のさらに別の例には、CHORIワクチンによるワクチン接種後に産生される抗血清とのウエスタンブロット法によって検出されるナイセリアタンパク質、特に見かけの分子質量が約53kDa〜57kDa;約46kDa〜47kDa、約33kDa、約20kDa〜21kDa;および約18kDaであるタンパク質をコードするものが含まれる。核酸は、グリコシル化部位を含めるもしくは除去するため、または任意のエピトープを含めるもしくは除去するため、または上記のタンパク質の発現を高めるために切断または改変がなされた、上記のタンパク質のいずれかをコードするものでもよい。特に関心が持たれるものは、このようなタンパク質の抗原性断片である。さらに、本発明の抗原組成物は、国際公開公報第99/24578号、国際公開公報第99/36544号;国際公開公報第99/57280号、国際公開公報第00/22430号および国際公開公報第00/66791号に例示されたものなどの髄膜炎菌の別の抗原、さらにはこのようなタンパク質の抗原性断片も含みうる。
本発明の1つの重要な局面は、髄膜炎菌に対する広範囲の防御免疫の感作および追加免疫のために用いる抗原組成物を、変異型の免疫優性抗原(ナイセリア属菌に感染したさまざまな宿主動物からの抗血清によって常に検出される主要抗原;代表的な例にはポーリンA、ポーリンB、ピリン、NspAなどが含まれる)を有するナイセリア属の菌株から調製することである。以下の実施例の項で説明する例では、菌株は血清型または血清亜型によって示されるPorAまたはPorBのいずれかの点で異なる。菌株が、血清型群に反映される莢膜分子の点で異なってもよい。
血清型および血清亜型の分類は現在、未知の菌株と結合する、特定のポーリン分子を認識することが知られている既知の一群のモノクローナル抗体を検出することによって決定される(Sacchiら、1998、Clin. Diag. Lab. Immunol. 5:348、モノクローナル抗体の一覧については表8および表9を参照されたい)。他のこのようなモノクローナル抗体が同定される可能性もある。本発明は、あらゆる新たなモノクローナル抗体によって規定される新規な血清型および血清亜型を明確に考えている。さらに、血清型および血清亜型を、モノクローナル抗体との相互作用によってのみならず、規定されたペプチド残基およびペプチドエピトープの非存在および/または存在によって構造的に規定することもできる(Sacchiら、2000、J. Infect. Dis. 182:1169)。ポーリンの構造的特徴(既知、または将来発見される可能性がある特徴)に基づく血清型および血清亜型の分類方式は本発明に明確に含まれる。
種々の異なる菌株に由来する抗原組成物の逐次的投与の1つの目的および効果は、一般に免疫優性でない抗原およびエピトープ、特に既知の免疫優性エピトープよりも遺伝的ばらつきが少ない非免疫優性エピトープに対する免疫応答を増強することにある。本発明は特に、ポーリン以外の免疫優性抗原(例えば、リン脂質、多糖、リポ多糖、ピリン、OmpA、Opa、Opcなど)の点で異なるナイセリア属菌株に由来する抗原組成物の逐次的投与を含む。
抗原組成物は一般に、髄膜炎菌に対して免疫学的にナイーブな哺乳動物に対して投与される。特定の態様において、哺乳動物は約5歳またはそれ未満、好ましくは約2歳またはそれ未満のヒト小児であり、抗原組成物は以下の時点の任意の1つまたは複数において投与される:出生時から2週間後、1カ月、2、3、4、5、6、7、8、9、10もしくは11カ月後、または1年後もしくは15、18もしくは21カ月後、または2、3、4もしくは5歳の時点。
一般に、あらゆる哺乳動物に対する投与は、疾患の症状の最初の徴候が表れる前、またはナイセリア属菌に対する曝露の可能性もしくは実際の曝露を示す最初の徴候がみられた時点で開始することが好ましい。
防御免疫を生じさせる個々の免疫原性ペプチドが上記および下記の通りに同定される場合には、これらの抗原をMVまたはOMVの代わりに直接投与してもよい。同定された抗原がペプチドである場合には、本発明のペプチドの1つまたは複数をコードするDNAを罹患動物に対して投与してもよい。このアプローチは例えば、ウォルフ(Wolff)ら、Science 247:1465〜1468(1990)ならびに米国特許第5,580,859号および第5,589,466号に記載されている。
3. 免疫原性抗原の検出
MVおよびOMVなどの細胞成分画分は、免疫応答を生じさせうる多くの抗原を含む(例えば、このようないくつかの画分の電気泳動ゲルを示した図2を参照されたい)。しかし、調製物中のすべての抗原が、髄膜炎菌によって引き起こされる疾患に対する体液性反応または防御免疫を誘発するとは思われない。本発明は、防御免疫を誘導する個々の抗原および/または抗原の組み合わせにも関する。もう1つの目的は、同定された抗原を用いて、ナイセリア性疾患に対する防御免疫を誘発するために用いうる抗原組成物を製剤化することである。
抗血清またはmAbは、髄膜炎菌によって引き起こされる疾患に対する防御免疫を示すように本発明の方法によって誘導される哺乳動物から入手、または産生される。抗血清またはmAbは対応するナイセリア抗原を検出するために用いられ、これらの抗原は物理化学的性質(分子のクラス:ペプチド、核酸など;分子質量、電荷、化学組成など)またはアミノ酸配列に基づいて同定および単離される。続いて、防御免疫を誘導する程度を評価するために、単離された抗原(またはその免疫学的に有効な部分)を上記の通りに単独および/もしくは組み合わせとして、または組換えタンパク質として(または免疫学的に有効な断片)、哺乳動物に投与することができる。本発明は特に、ナイセリアの1つの菌株もしくは異なる複数の菌株から単離した抗原を逐次的に投与すること、またはこのような抗原を1つもしくは複数の、通常は2つもしくはそれ以上の、より一般的には3つもしくはそれ以上の、さらにより一般的には6つもしくはそれ以上の抗原を含む混合物として投与することを考えている。
記載の通りの投与に適したナイセリア抗原の例には、CHORIワクチンによるワクチン接種後に産生される抗血清と免疫沈降するタンパク質、特に見かけの分子質量が約80kDa、約59.5kDa、約40.7kDa、約39.6kDa、約33kDa、約27.9kDaおよび14.5kDaであるタンパク質、またはそれらの抗原性断片が含まれうるが、必ずしもこれらに限定されることはない。投与する抗原はこれらの抗原の少なくとも1つを含んでもよく、またはこれらの抗原の組み合わせ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたはそれ以上)を含んでもよい。
記載の投与に適したナイセリア抗原のさらに別の例には、CHORIワクチンによるワクチン接種後に産生される抗血清とのウエスタンブロット法によって検出されるタンパク質、特に見かけの分子質量が約53kDa〜57kDa;約46〜47kDa、約33kDa、約20kDa〜21kDa;および約18kDaであるタンパク質、またはそれらの抗原性断片が含まれうる。投与する抗原はこれらの抗原の少なくとも1つを含んでもよく、またはこれらの抗原の組み合わせ(例えば、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたはそれ以上)を含んでもよいが、必ずしもこれらに限定されることはない。
タンパク質の分子質量に対する言及は、記載する条件下でSDS-PAGEを用いて決定される見かけの分子質量を指すことを指摘しておく必要がある。これらの見かけの分子質量が、同じタンパク質に関して2つの異なる実験(例えば、異なるゲルまたは異なる調製物を用いるもの、2つの異なる菌株から単離する場合(例えば、アミノ酸の置換、欠失および/または挿入、翻訳後修飾などによる菌株間の多型があるため))の間で異なる可能性があり、さらに異なるタンパク質の見かけの分子質量が同じに見える可能性もあることは、当業者には本明細書を読むことによって直ちに明らかになると考えられる。
防御免疫を誘発する抗原は既知の方法、例えば、イムノアッセイ法、免疫沈降、アフィニティークロマトグラフィー、ウエスタンブロット法などによって検出される。このような方法の例を以下に説明する。
(a)イムノアッセイ法による抗原の検出
さまざまな形式のイムノアッセイ法が、特定の抗原または抗原組成物と特異的に免疫反応する抗血清および抗体の特徴分析のため、ならびに特定の抗原または抗原組成物に対する免疫応答の強度を測定するために用いられる。第1の段階は一般に、抗原または抗原組成物と結合する抗血清または抗体調製物を作製することである。
(1)免疫抗血清および特異的ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体の作製
これらのアッセイ法に用いるポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の作製方法は当業者に知られている。例えば、コリガン(Coligan)(1991)、「免疫学における最新プロトコール(CURRENT PROTOCOLS IN IMMUNOLOGY)」、Wiley/Greene、NY;ならびにハーロウ(Harlow)およびレーン(Lane)(1989)、「抗体:実験マニュアル(ANTIBODIES:A LABORATORY MANUAL)」、Cold Spring Harbor Press、NY;ステイテス(Stites)ら(編)、1997、「免疫医学(MEDICAL IMMUNOLOGY)」、第9版、McGraw-Hill Professional Publishing、New York、NYおよびそれに引用された参考文献;ゴディング(Goding)(1986)、「モノクローナル抗体:原理および実践(MONOCLONAL ANTIBODIES:PRINCIPLESおよびPRACTICE)(第2版)、Academic Press、New York、NY;ならびにケーラー(Kohler)およびミルスタイン(Milstein)(1975)、Nature、256:495〜497を参照されたい。例えば、イムノアッセイ法に用いるための抗血清を作製するためには、髄膜炎菌由来の抗原を含む組成物を単独でまたはアジュバントと混合した上で、本明細書に記載のプロトコールのいずれかに従って、選択した動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、ニワトリなど)に対する投与および注射を行う。
免疫原調製物に対する動物の免疫応答を、検査血を採取し、抗原組成物の連続希釈物に対する血清の連続希釈物の反応性の力価を判定することによってモニタリングする。力価が10またはそれ以上であるポリクローナル抗血清を選択し、免疫原性のない対照に対する交差反応性を競合結合イムノアッセイ法を用いて試験する。特異的なモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体ならびに抗血清は通常、少なくとも約0.1mM、より一般的には少なくとも約1μM、好ましくは少なくとも約0.1μMまたはそれ未満、最も好ましくは0.01μMまたはそれ未満の解離定数(K)で結合すると考えられる。
(2)モノクローナル抗体
場合によっては、マウス、齧歯動物、霊長動物、ヒトなどの種々の哺乳動物宿主からモノクローナル抗体を調製することが望ましい。このようなモノクローナル抗体を調製するための方法は、例えば、ステイテス(Stites)ら、前記およびそれに引用された参考文献;ハーロウ(Harlow)およびレーン(Lane)、前記;ゴディング(Goding)、前記;ならびにケーラー(Kohler)およびミルスタイ(Milstein)、前記に記載されている。簡潔に要約すると、本方法は動物に免疫原性調製物を注射することに始まる。続いて動物を屠殺し、細胞を脾臓から採取した上で、それを骨髄腫細胞と融合させる。その結果、インビトロでの複製が可能なハイブリッド細胞または「ハイブリドーマ」が得られる。次に、免疫原に対して単一の抗体種をそれぞれ分泌する個々のクローンを単離するために、ハイブリドーマの集団をスクリーニングする。このようにして得られた個々の抗体種は、免疫原性物質の認識される特定の部位に反応して生じた、免疫動物由来の不死化およびクローン化がなされた単一のB細胞の産物である。
代替的な不死化の方法は、エプスタイン-バーウイルス、癌遺伝子もしくはレトロウイルスによる形質転換、または当技術分野で知られた他の方法を含む。単一の不死化細胞から生じたコロニーを、抗原に対する望ましい特異性および親和性を備えた抗体の産生に関してスクリーニングし、このような細胞によって産生されるモノクローナル抗体の収量を、脊椎動物(好ましくは哺乳動物)宿主の腹腔内への注射を含むさまざまな技法によって高める。
その他の適した技法には、ファージベクターまたは類似のベクターにおける組換え抗体ライブラリーの選択が含まれる(例えば、Huseら(1989)Science 246:1275〜1281;Wardら(1989)Nature 341:544〜546;およびVaughanら(1996)Nature Biotechnology 14:309〜314を参照)。
(3)イムノアッセイ法
1つまたは複数のナイセリア抗原を認識する免疫血清またはモノクローナル抗体が得られれば、それを用いてイムノアッセイ法を行うことができる。免疫学的アッセイ法およびイムノアッセイ法の手順の一般的な手順に関する総説については、ステイテス(D. Stites)およびテン(A. Terr)(編)、前記を参照されたい。さらに、本発明のイムノアッセイ法はいくつかの構成のうち任意のもので行うことができ、これらは「酵素イムノアッセイ法(ENZYME IMMUNOASSAY)」、マッジオ(E.T. Maggio)編、CRC Press、Boca Raton、Florida(1980);「酵素イムノアッセイ法の実践および理論(Practice and Theory of Enzyme Immunoassay)」、ティッセン(P. Tijssen)、「生化学および分子生物学における実験技法(LABORATORY TECHNIQUES IN BIOCHEMISTRY AND MOLECULAR BIOLOGY)」、Elsevier Science Publishers B.V. Amsterdam(1985);ならびにハーロウ(Harlow)およびレーン(Lane)、前記に詳細に概説されており、これらはそれぞれ参照として本明細書に組み入れられる。
例えば、抗原と特異的に免疫反応するモノクローナル抗体を選択するためには固相ELISAイムノアッセイ法が日常的に用いられる。ハーロウ(Harlow)およびレーン(Lane)、前記を参照。
免疫吸着および/またはプールした抗血清(またはモノクローナル抗体)は、直接的または競合的な結合イムノアッセイ法にも用いられる。後者では、第2の抗原組成物(例えば、未知または既知の異なるナイセリア属菌株に由来するMV、OMV、単離された抗原または抗原組成物)の結合を、防御免疫を誘発するために用いる参照抗原組成物の結合と比較する。競合アッセイ法でこの比較を行うためには、2つの抗原調製物を広範囲の濃度でそれぞれアッセイした上で、抗血清と固定化した参照抗原調製物との結合の50%を阻害するのに必要な各分子の量を決定する。第2のタンパク質の必要量が抗体を作製するために用いた参照ペプチドの量の10倍未満であれば、第2のタンパク質は参照抗原調製物に対して生じた抗体と特異的に結合するという。
(b)ウエスタンブロット法
ウエスタンブロット分析は一般に、試料産物をゲル電気泳動により分子量に基づいて分離すること、分離したタンパク質を適した固体支持体(ニトロセルロースフィルター、ナイロンフィルターまたは誘導体化したナイロンフィルター)に転写すること、および試料を分析対象のタンパク質と特異的に結合する標識抗体とともにインキュベートすることを含む。標識抗体は固体支持体上の分析物と特異的に結合する。これらの抗体は直接標識されるか、または標識抗体と特異的に結合する抗体(例えば、分析物に対する抗体がマウス抗体である場合にはヒツジ抗マウス抗体)などの標識用物質を用いて後に間接的に検出される。
4.免疫原性抗原の精製
抗原は、単離し(抗原にインビボで付随する1つまたは複数の分子から分離し)、精製した上で(精製抗原、例えば、好ましくは、抗原の解離可能なサブユニットのそれぞれに関して電気泳動ゲル上で本質的に単一のバンドを示すタンパク質)、防御免疫を誘発するために用いることができる。
個々の抗原、特にタンパク質およびそのペプチド断片は、例えば、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イオン交換もしくはアフィニティークロマトグラフィー、サイズによる分離、または電気泳動を含む、さまざまな既知の技法のうち任意のものを用いて精製することができる(概論については、Scopes, R、「タンパク質精製(Protein Purification)」、Springer-Verlag、N.Y.(1982)を参照)。例えば、異なる髄膜炎菌から得られたOMVおよび/またはMVの逐次的注射の後に得られる広域抗血清によって認識される髄膜炎菌由来の抗原は、広域抗血清を用いて濃縮された抗原調製物を作製することによって得られる。単離された抗原を、髄膜炎菌菌種から得られた画分の免疫沈降によって調製することもできる。免疫抗血清またはモノクローナル抗体をカラムと結合させて、アフィニティークロマトグラフィーを行うことによって抗原を単離することもできる。抗原の起源は、既知の方法、例えば超音波処理により、またはイオン性もしくは非イオン性界面活性剤に対する曝露によって得られる全細胞可溶化物でもよく、または起源はナイセリア属菌株由来のMVまたはOMVでもよい。
5. ペプチド抗原
さらに、タンパク質抗原および/または特定のペプチドエピトープの実体が同定されれば、従来の技法によってペプチドを合成し、合成ペプチド調製物を哺乳動物に注入することにより、本発明における防御免疫を誘導するのに適した髄膜炎菌からの抗原調製物を作製することができる。ペプチド合成のための技法は当技術分野で周知である。例えば、スチュワート(Stewart)およびヤング(Young)、「固相ペプチド合成(Solid Phase Peptide Synthesis)」、Rockford、Ill.、Pierce)、第2版(1984)ならびにケント(Kent)、1988、Annii. Rev. Biochem. 57:957を参照されたい。
または、ペプチドを提供するために、特定のポリペプチドをコードする核酸配列をクローニングして発現させてもよい。標準的な方法を用いて、望ましい配列をコードする配列を同定するための核酸ライブラリーを入手することもでき(Sambrookら、「分子クローニング−実験マニュアル(Molecular Cloning - A Laboratory Manual)」、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、New York、1989を参照)、または望ましいペプチドをコードする核酸を既知の方法によって合成してもよい。融合タンパク質(2つまたはそれ以上のタンパク質のアミノ酸配列の全体または一部からなる)は組換え法によって産生可能である。さらに、インビトロ変異誘発法を用いて、適切な配列を含むように関連のないタンパク質を変異させることもできる。
本発明の免疫原性抗原を、望ましい属性、例えば、改良された薬学的特性が得られ、それと同時に、非改変ペプチドの生物活性が高まるまたはその実質的にすべてが保たれるように改変しうることは理解されると考えられる。例えば、ペプチドのアミノ酸配列の伸長、短縮によってペプチドを改変することができる。異なるアミノ酸またはアミノ酸模倣物との置換を行うこともできる。
本発明に用いるペプチドは、本ペプチドが望ましい抗原分子に対する免疫応答を誘導しうる限り、以下の実施例の項に開示するものと同一である必要はない(例えば、分子量の点で)。したがって、ペプチドの活性に実質的に影響を及ぼさずにさまざまな保存的置換(以下により詳細に述べるもの)を行えることを当業者は認識すると考えられる。
どの残基が改変に対する感受性が相対的に低いかは、単一アミノ酸の置換、欠失または挿入を行うことによって判定しうる。置換はAla、Gly、Proまたは類似の残基などの小型で比較的中性の部分によって行うことが好ましい。D-アミノ酸を用いて単一のアミノ酸置換のプローブ検索を行ってもよい。置換および付加を行う残基の数および種類は、不可欠な接触点の間に必要な間隔、および求める特定の機能的属性(例えば、疎水性であるか親水性であるか)に依存する。親ペプチドと比較した免疫原性の増強を、このような置換によって実現することもできる。いずれの事象においても、このような置換には、例えば、結合を妨げるおそれのある立体的および荷電的な干渉を回避するように選択したアミノ酸残基または他の分子断片を用いる必要がある。
しかし、置換に用いるアミノ酸を、L-α-アミノ酸またはそれらのD-異性体などの、タンパク質に天然にみられるものに限定する必要はない。ペプチドを、当業者に周知のアミノ酸模倣物などのさまざまな部分によって置換してもよい(例えば、米国特許第6,030,619号を参照)。
免疫原性抗原ポリペプチドの個々の残基をペプチド結合またはペプチド結合模倣物によってペプチドに組み入れることが可能である。本発明のペプチド結合模倣物には、当業者に周知のペプチド骨格修飾物が含まれる。このような修飾には、アミド窒素、α-炭素、アミドカルボニルの修飾、アミド結合の完全置換、伸長、除去または骨格の架橋が含まれる。概論については、スパトーラ(Spatola)、「アミノ酸の化学および生化学、ペプチドおよびタンパク質、第VII巻(Chemistry and Biochemistiy of Amino Acids, Peptides and Proteins, Vol. VII)」(Weinstein編、1983)を参照されたい。ペプチド骨格の修飾はいくつか知られている。これらには、Ψ[CHS]、Ψ[CHNH]、Ψ[CSNH]、Ψ[NHCO]、Ψ[COCH]およびΨ[(E)または(Z)CH=CH]が含まれる。以上に用いた専門用語は、上記のスパトーラ(Spatola)による提案に従ったものである。この文脈において、Ψはアミド結合の存在を示す。アミド基を置換する構造は角括弧の中に明示されている。
アミノ酸模倣物をペプチドに組み入れてもよい。本明細書で用いる「アミノ酸模倣物」とは、高次構造および機能の点で本発明のポリペプチド中のアミノ酸の代替物としての役割を果たす、天然のアミノ酸以外の部分のことである。このような部分は、適切な抗原に対する免疫応答を誘発するペプチドの能力を妨げなければ、アミノ酸残基の代替物としての役割を果たす。アミノ酸模倣物には、β-γ-δ-アミノ酸、β-γ-δ-イミノ酸(ピペリジン-4-カルボン酸など)非タンパク質性アミノ酸、さらにはL-α-アミノ酸のさまざまな誘導体が含まれうる。当業者にはさまざまな適したアミノ酸模倣物が知られている;これらには、シクロヘキシルアラニン、3-シクロヘキシルプロピオン酸、L-アダマンチルアラニン、アダマンチル酢酸などが含まれる。本発明のペプチドに適したペプチド模倣物は、モーガン(Morgan)およびゲイナー(Gainor)(1989)Ann. Repts. Med. Chem. 24:243〜2526に考察されている。
上記の通り、本発明に用いるペプチドは標的抗原の対応する配列と同一である必要はないが、実質的に同一であってもよい。このため、このような変化がその使用に際して何らかの恩典をもたらす可能性がある場合には、ペプチドに対して、保存的または非保存的な挿入、欠失および置換などのさまざまな変更を加えてもよい。本発明のポリペプチドは、抗原の標的領域の配列と実質的に同一な(以下に定義する)配列を含む限り、さまざまな方法で改変することができる。
比較的短いアミノ酸配列(約30残基未満)の整列化および比較は一般に簡単明瞭である。より長い配列の比較には、2つの配列の最適アライメントを得るためにより高度の方法が必要になると思われる。比較域を整列化するための配列の最適アライメントは、スミス(Smith)およびウォーターマン(Waterman) Adv. Appl. Math. 2:482(1981)の局所的相同性アルゴリズムにより、ニードルマン(Needleman)およびブンシュ(Wunsch) J. Mol. Biol. 48:443(1970)の相同性整列化アルゴリズムにより、ピアソン(Pearson)およびリップマン(Lipman) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444(1988)の類似性検索法により、これらのアルゴリズムのコンピュータ・インプリメンテーション(Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WI中のGAP、BESTFIT、FASTAおよびBLAST)により、または肉眼検査によって行うことができ、種々の方法によって得られた最良のアライメント(すなわち、比較域にわたる配列類似性の比率が最も高くなるもの)を選択する。
2つまたはそれ以上の核酸配列またはポリペプチド配列の文脈において、「同一である」または「一致」率という用語は、以下の配列比較アルゴリズムの1つまたは肉眼検査を用いた評価で、最大の対応関係が得られるように比較および整列化を行った場合に、同じである、または同じアミノ酸残基もしくはヌクレオチドが指定された比率である、2つまたはそれ以上の配列または部分配列のことを指す。
2つの核酸またはポリペプチドの文脈において、「実質的に同一である」という語句は、以下の配列比較アルゴリズムの1つまたは肉眼検査を用いた評価で、最大の対応関係が得られるように比較および整列化を行った場合に、ヌクレオチドまたはアミノ酸残基の同−性が少なくとも60%、好ましくは80%、最も好ましくは90〜95%である、2つまたはそれ以上の配列または部分配列のことを指す。好ましくは、実質的な同一性は、少なくとも約50残基の長さの配列の領域にわたって、より好ましくは少なくとも約100残基の配列の領域にわたって存在し、最も好ましくは、配列は少なくとも約150残基にわたって実質的に同一である。1つの最も好ましい態様において、配列はコード領域の全長にわたって実質的に同一である。
配列比較のためには、1つの配列を、被験配列と比較するための参照配列とすることが一般的である。配列比較アルゴリズムを用いる場合には、被験配列および参照配列をコンピュータに入力し、必要に応じて部分配列の座標を指定して、配列アルゴリズムプログラムのパラメーターを指定する。続いて、指定したプログラムパラメーターに基づいて、参照配列に対する被験配列の配列一致率を配列比較アルゴリズムに計算させる。
比較のための配列の最適アライメントは、スミス(Smith)およびウォーターマン(Waterman) Adv. Appl. Math. 2:482(1981)の局所的相同性アルゴリズムにより、ニードルマン(Needleman)およびブンシュ(Wunsch) J. Mol. Biol. 48:443(1970)の相同性整列化アルゴリズムにより、ピアソン(Pearson)およびリップマン(Lipman) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444(1988)の類似性検索法により、これらのアルゴリズムのコンピュータ・インプリメンテーション(Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WI中のGAP、BESTFIT、FASTAおよびBLAST)により、または肉眼検査によって行うことができる(概論については、「分子生物学におおける最新プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)」、F.M. Ausubelら編、Current Protocols(Greene Publishing Associates, Inc.とJohn Wiley & Sons, Inc.とのジョイントベンチャー)(1995年補遺)(Ausubel)を参照されたい)。
配列一致率および配列類似性の決定のために適したアルゴリズムの例には、BLASTおよびBLAST 2.0アルゴリズムがあり、それぞれアルツシュール(Altschul)ら、J. Mol. Biol. 215:403〜410(1990)およびアルツシュールら、Nucleic Acids Res. 25:3389〜3402(1977)に記載されている。BLAST解析を行うためのソフトウエアは米国国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)に公開されている。このアルゴリズムでは、データベース配列中の同じ長さのワードと整列化した場合に何らかの正値の閾値スコアTと一致する、またはそれを満たす、長さWの短いワードを検索配列中に同定することにより、高スコアの配列ペア(HSP)をまず同定する。Tは近隣ワードスコア閾値と呼ばれる(Altschulら、前記)。
これらの初期の近隣ワードでのヒットは、それらを含む長いHSPを見いだすための検索を開始する出発点となる。ワードの検索は、累積アラインメントスコアが増加する限り、各配列の両方向に対して延長される。累積スコアは、ヌクレオチド配列の場合にはパラメーターM(一致する残基対に関する報酬スコア;常に>0)およびN(ミスマッチ残基に関するペナルティスコア;常に<0)を用いて算出する。アミノ酸配列の場合には、累積スコアの算出にスコア行列を用いる。各方向へのワード検索の延長は以下の場合に停止する:累積アラインメントスコアが最大達成値に比べて量Xより低くなった場合:1つもしくは複数の負スコアの残基アラインメントの蓄積のために累積スコアがゼロまたはそれ未満になった場合;または配列のいずれかの端に達した場合。BLASTアルゴリズムのパラメーターであるW、TおよびXは整列化の感度および速度を決定する。BLASTNプログラムは(ヌクレオチド配列の場合)、デフォールトとしてワード長(W)11、期待値(E)10、M=5、N=-4および両ストランドの比較を用いる。アミノ酸配列の場合、BLASTPプログラムはデフォールトとしてワード長3および期待値(E)10、ならびにBLOSUM62スコア行列を用いる(HenikoffおよびHenikoff、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915(1989)を参照)。
BLASTアルゴリズムは、配列一致率の算出に加えて、2つの配列の間の類似性に関する統計分析も行う(例えば、KarlinおよびAltschul、Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA 90:5873〜5787(1993)を参照)。BLASTアルゴリズムによって得られる類似性の1つの指標は最小合計確率(smallest sum probability)(P(N))であり、これは、2つのヌクレオチド配列またはアミノ酸配列の間の一致が偶然に起こる確率の指標となる。例えば、ある核酸は、被験核酸と参照核酸との比較による最小合計確率が約0.1未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満の場合に、参照配列と類似しているとみなされる。
2つの核酸配列またはポリペプチドが実質的に同一であるというさらに別の指標は、以下に述べる通り、第1の核酸によってコードされるポリペプチドが、第2の核酸によってコードされるポリペプチドに対して産生された抗体と免疫学的に交差反応することである。したがって、例えば、2つのペプチドが保存的置換のみの点で異なる場合、ポリペプチドは一般に第2のポリペプチドと実質的に同一である。2つの核酸配列が実質的に同一であることのもう1つの指標は、以下に述べる通り、2つの分子またはその相補物がストリンジェントな条件下で互いにハイブリダイズすることである。
同一でない残基位置は、保存的アミノ酸置換による違いであることが好ましい。保存的アミノ酸置換とは、類似した側鎖を有する残基の互換性を意味する。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸の一群はグリシン、アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシンである;脂肪族-ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸の一群はセリンおよびトレオニンである;アミド含有側鎖を有するアミノ酸の一群はアスパラギンおよびグルタミンである;芳香族アミノ酸を有するアミノ酸の一群はフェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファンである;塩基性側鎖を有するアミノ酸の一群はリジン、アルギニンおよびヒスチジンである;イオウ含有側鎖を有するアミノ酸の一群はシステインおよびメチオニンである。好ましいアミノ酸置換の群は以下の通りである:バリン-ロイシン-イソロイシン、フェニルアラニン-チロシン、リジン-アルギニン、アラニン-バリン、およびアスパラギン-グルタミン。
本発明に含まれるポリペプチドは一般に、少なくとも約10残基、より好ましくは少なくとも約15残基を含み、これは好ましくは免疫系に対して曝露される抗原のドメインからのものである。ある種の態様において、ペプチドは約50残基を超えないと考えられ、一般的には約30残基を超えないと考えられる。
免疫原性ペプチドは高次構造の点で拘束されている。これを実現するための手段は当技術分野で周知である(例えば、HrubyおよびBonner、「分子生物学における方法、第35巻:ペプチド合成のプロトコール(Methods in Molecular Biology、Volume 35:Peptide Sythesis Protocols)、PenningtonおよびDunn編、Humana Press、Totowa、NJ、1994を参照)。高次構造の点で拘束されたペプチドを調製するための好ましい手段の1つは、環状化によるものである。環状化オリゴペプチドを製造するために一般に用いられる任意の方法を、本発明のペプチドを製造するために用いることができる。例えば、ある種の態様では、本ペプチドは両端に含み、このためにジスルフィド結合による環状ペプチドの生成が可能になると考えられる。このようなペプチドを酸素、ヨウ素または類似の物質などの酸化剤で処理することによって環状ペプチドが生成されると考えられ、これはクロマトグラフィーまたは他の化学的精製法を用いてさらに精製しうる。環状ペプチドの構築をチオエーテル結合によって行うこともできる。例えば、N-ブロモアセチル誘導体化したペプチドを、システインなどのスルフヒドリル含有残基と反応させることが可能である。ペプチド中のシステインの遊離スルフヒドリルとブロモアセチル基との反応によって環状化が起こり、チオエーテル結合が形成される(Robeyら、Anal. Biochem. 177:373〜7(1989)および米国特許第5,066,716号)。
環状ペプチドの他の構築方法も当業者に知られている。これらには、側鎖-側鎖、側鎖-主鎖および主鎖-主鎖の環状化が含まれる。さらに、リンカーを用いてペプチドのアミノ末端とカルボキシル末端を連結させることもできる。リンカーはアミノ末端およびカルボキシル末端の両方と共有結合を形成することができる。適したリンカーは当業者に周知であり、これには直鎖もしくは分枝鎖炭素リンカー、複素環式炭素リンカーまたはペプチドリンカーが非制限的に含まれる。リンカーが、カルボキシル末端およびアミノ末端のアミノ酸とそれらの側鎖を介して(例えば、システインとのジスルフィド結合を介して)、または末端アミノ酸のα炭素のアミノ基およびカルボキシル基を介して連結してもよい。
環状化のために適した方法に関する一般的な考察については、ルビー(Hruby)およびボナー(Bonner)、「分子生物学における方法、第35巻:ペプチド合成のプロトコール(Methods in Molecular Biology、Volume 35:Peptide Svthesis Protocols)、ペニントン(Pennington)およびダン(Dunn)編(Humana Press、Totowa、NJ、1994)を参照されたい。例えば、環状化には、カルバ類似体およびチオエーテル(Leblら、「ペプチド(Peptide)」1986、「第19回欧州ペプチドシンポジウム紀要(Proceedings of the 19th European Peptide Symposium)」、pp. 341〜344;Robeyら、Anal. Biochem. 177:373〜7(1989)および米国特許第5,066,716号)、ビス-チオエーテル(Mosbergら、JACS 107:2986〜2987(1985))、アゾペプチド(Siemonら、Mol. Cell. Biochem. 34:(1991))、ならびに架橋構造(Charpentier, M.ら、J. Med. Chem. 32(6):1184〜1190(1989)、Thaisrivongs, S.ら、J. Med. Chem. 34(4):127(1991)およびOzeki、E.ら、Int. J. Peptide Protein Res. 34:111(1989))などの他の環状構造の形成が含まれうる。
架橋は、別の架橋分子または断片を用いてペプチド中の離れた部位を合わせる特殊な種類の環状化である。架橋分子には、例えば、無水コハク酸分子(Charpentipr, B.ら、前記)およびカルボキシメチレン断片(Thaisrivongs, S.ら、前記)が含まれうる。金属による架橋を用いることもできる(Ozeki, E.ら、前記)。
いくつかの態様において、ペプチドは2つまたはそれ以上のシステイン残基を含む。システインは、ペプチドの内部またはいずれかの末端に置換導入または付加することができる。システインの位置は、環状ペプチドの生成を可能とするジスルフィド結合がそれらの間に形成される限り、特に重要ではない。例えば、このようなペプチドを酸素、ヨウ素または類似の物質などの酸化剤で処理することによって環状ペプチドが生成されると考えられ、これはクロマトグラフィーまたは他の化学的精製法を用いてさらに精製しうる。
また別の態様は、自発的にフォールディングするペプチド中に組み入れられたタンパク質配列の抗原性配列を含むペプチドを含む(Regan & DeGrado、1988、Science 241:976;Mutter、1988、TIBS 13:260;Kamtekarら、1993、Science 262:1680;Sieber & Moe、1996、Biochemistry 35:181;Butcher & Moe、1996、Proc. Natl. Acad Sci. USA 93:1135;FitzGeraldら、1998、Biochemistry 273:9951)。自発的にフォールディングするペプチドは、天然のものでも新規設計によるものでもよい。
CHORIワクチンのものと類似した防御免疫を誘発させうるペプチドを、CHORI抗原などによる免疫処置によって産生されたモノクローナル抗体を用いて、ファージディスプレイペプチドライブラリーまたは低分子もしくは核酸などの他のコンビナトリアルライブラリーから分子模倣物を選択することによって入手することもできる。
ペプチドの使用に加えて、本発明のペプチドに対して産生された抗体を、炎症反応を抑制するために用いることもできる。本発明のペプチドに対する抗体は、当業者に周知の技法を用いて産生させることができる。抗イディオタイプ抗体を作製することもできる。以下の考察は、用いうる技法の一般的な概要として提示するものである;しかし、当業者は以下の方法に対する多くの変法が知られていることを認識していると考えられる。
しばしば、本発明のペプチドおよび抗体は、検出可能なシグナルをもたらす物質と共有的または非共有的に連結させることによって標識される。非常にさまざまな標識および結合法が知られており、これらは科学文献および特許文献のいずれにも幅広く報告されている。適した標識には、放射性ヌクレオチド、酵素、基質、補因子、阻害物質、蛍光性部分、化学発光性部分、磁性粒子などが含まれる。この種の標識の使用を教示している特許には、米国特許第3,817,837号、第3,850,752号、第3,939,350号、第3,996,345号、第4,277,437号、第4,275,149号および第4,366,241号が含まれる。また、組換え免疫グロブリンを作製してもよい。キャビリー(Cabilly)、米国特許第4,816,567号;およびクイーン(Queen)ら(1989)Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 86:10029〜10033を参照。
6. 受動免疫
ナイセリアのエピトープを認識する免疫防御抗体を、感染または疾患が起こるのを予防するために、または疾患が成立した罹患動物における臨床転帰を改善するため(例えば、ショックなどの合併症の頻度の低下、死亡率の低下、または難聴などの罹病率の低下)の治療法として、ナイセリア性疾患に対する受動免疫を誘導するために、生物(例えば、ヒト患者)に投与することもできる。
抗体を産生した種以外の生物に対して投与された抗体はしばしば免疫原性である。このため、例えば、ヒトに対して投与されたマウス抗体またはブタ抗体はしばしば、抗体に対する免疫応答を誘導する。抗体の免疫原性は、抗体の部分または全体をヒトに特徴的な配列へと改変し、それによってそれぞれキメラ抗体またはヒト抗体を作製することによって低下する。
キメラ抗体とは、ヒト部分および非ヒト部分を含む免疫グロブリン分子のことである。より詳細には、ヒト化キメラ抗体の抗原結合領域(または可変領域)は非ヒト起源(例えば、マウス)に由来し、キメラ抗体の定常領域(これは免疫グロブリンに生物的エフェクター機能を付与する)はヒトに由来する。キメラ抗体は、非ヒト抗体分子の抗原結合特異性およびヒト抗体分子によって付与されるエフェクター機能を有するはずである。キメラ抗体の作製方法は当業者に数多く知られている(例えば、米国特許第5,502,167号、第5,500,362号、第5,491,088号、第5,482,856号、第5,472,693号、第5,354,847号、第5,292,867号、第5,231,026号、第5,204,244号、第5,202,238号、第5,169,939号、第5,081,235号、第5,075,431号および第4,975,369号)。これに代わる1つのアプローチは、組換えDNA法によって非ヒト抗体のCDR領域をヒト定常領域と連結させることによるヒト化抗体の作製である。クイーン(Queen)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:10029〜10033(1989)および国際公開公報第90/07861号を参照。
1つの好ましい局面においては、組換えDNAベクターを、本発明のペプチドに対する抗体を産生する細胞系のトランスフェクションに用いる。この新規組換えDNAベクターは、細胞系における免疫グロブリン定常領域をコードする遺伝子の全体または一部を置換する「置換遺伝子」(例えば、置換遺伝子はヒト免疫グロブリンまたは特定の免疫グロブリンクラスの定常領域の全体または一部をコードしうる)、および抗体産生細胞の内部での免疫グロブリン配列との標的相同組換えを可能とする「標的配列」を含む。
もう1つの態様では、組換えDNAベクターを、望ましいエフェクター機能を有する抗体(例えば、ヒト免疫グロブリンの定常領域)を産生する細胞系のトランスフェクションに用いるが、この場合には、組換えベクター中に含まれる置換遺伝子は抗体の一領域の全体または一部をコードし、組換えベクター中に含まれる標的配列は抗体産生細胞の内部での相同組換えおよび標的遺伝子の改変を可能とする。いずれの態様においても、可変領域または定常領域の一部のみが置換されると、その結果生じるキメラ抗体は同じ抗原を規定する、および/または改変もしくは改良されていない同じエフェクター機能を有すると思われ、そのためにキメラ抗体は抗原特異性の増大、親和性結合定数の増加、エフェクター機能の向上、またはトランスフェクトされた抗体産生性細胞系による分泌および産生の増加などを示すと考えられる。
もう1つの態様において、本発明は、完全ヒト抗体を提供する。ヒト抗体はすべてヒトに特徴的なポリペプチド配列を含む。本発明のヒト抗体はさまざまな方法によって作製可能である(例えば、Larrickら、米国特許第5,001,065号を参照)。1つの態様では、本発明のヒト抗体をまずトリオーマ細胞(2つのヒト細胞および1つのマウス細胞という3つの細胞に由来するもの)に産生させる。続いて、抗体をコードする遺伝子をクローニングし他の細胞、特に非ヒト哺乳動物細胞において発現させる。トリオーマ技術によってヒト抗体を作製するためのアプローチは、オストバーグ(Ostberg)ら(1983)、Hybridorna 2:361〜367、オストバーグ、米国特許第4,634,664号およびエンゲルマン(Engelman)ら、米国特許第4,634,666号に記載されている。トリオーマはヒト細胞から作製した通常のハイブリドーマよりも抗体を安定的に産生することが明らかになっている。
対象(例えば、ヒト対象)に対する投与に適した抗体の作製および製剤化のための方法は、当技術分野で周知である。例えば、抗体を、抗体の有効量および薬学的添加剤(例えば、生理食塩水)を含む薬学的組成物として提供することができる。薬学的組成物は選択的には、他の添加物(例えば、緩衝液、安定剤、保存料など)を含みうる。抗体の有効量とは一般に、望ましい期間、例えば、少なくとも約2日〜10日または1カ月〜2カ月の期間にわたって、ナイセリア性疾患または症状に対する防御を与えるのに有効な量のことである。
7. 診断アッセイ法
本発明の抗原または抗体を診断目的に用いることもできる。例えば、ワクチン接種が有効であったことを確認する目的で予備免疫血清および免疫血清をスクリーニングするためにペプチドを用いることができる。ナイセリア性疾患と関連のある特定の抗原分子の存在を検出するためのイムノアッセイ法に本抗体を用いることもできる。
実施例
本明細書に記載された実施例および態様は例示のみを目的としたものであり、当業者にはそれらに鑑みて種々の修正または変更が連想されると考えられるが、それらも本出願の精神および範囲ならびに添付する特許請求の範囲に含まれるものとする。本明細書中に引用したすべての刊行物、特許および特許出願は、すべての目的に関して参照として本発明に組み入れられる。
A. 膜調製物
OMVおよびMVの調製用の菌株は、血清型群、血清型および血清亜型に基づいて選択した。MVの調製に用いる菌株は、小胞形成およびNspA発現が比較的高レベルであるものを選択した(Moeら(1999、Infect. Immun. 67:5664)。OMVおよびMVの調製に用いた菌株はアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)(ATCC;以下を参照)に寄託されている。MVの生産に特に有用な菌株である小胞を高レベルに産生する菌株を選択することができる、またはこれらは当技術分野で知られている(例えば、国際公開公報第01/34642号を参照)。
約2%の脱脂乳水溶液(w/v)中にて-80℃で凍結した髄膜炎菌株を、市販のチョコレート寒天平板培地(Remel、Laztakas、KS)上に継代した。4%CO中にて37℃で一晩増殖させた後にいくつかのコロニーを選択し、約7mlの滅菌ミュラーヒントン液体培地にOD620nmが0.1となるように接種した。OD620nmが0.6〜0.8に達するまで培養物を37℃、4%COの下で振盪しながらインキュベートした(2〜3時間)。続いて、2つないし3つの7ml出発培養物を500mlのミュラーヒントン液体培地への接種に用いた。この大容量の培養物を激しく振盪しながら37℃でOD620nmが0.9〜1.0となるまで増殖させた。フェノールを最終濃度が0.5%(w/v)となるように培養物に添加し、細菌を失活させるために混合物を4℃に一晩置いた。続いて細胞を4℃での30分間の遠心(11,000×g)によってペレット化した。外膜タンパク質小胞(OMV)の調製に用いるまで、細胞ペレットを-20℃で凍結した。
ゆっくりと攪拌しながら固形硫酸アンモニウムを添加することにより(最終濃度390g/l)、フェノールで処理した細胞培養上清から微小胞(MV)を回収した。硫酸アンモニウムを添加して完全に溶解した後に、混合物を4℃に一晩置いた。続いて、沈降したMVを11,000×g、30分間の遠心によって回収した。沈降したMVペレットを0.04倍容量のPBS中に再懸濁し、さらに16,000×g、4℃での遠心を15分間行った。ペレットを廃棄し、上清中に残ったMVを100,000×g、4℃での2時間の遠心によって回収した。この最終的なペレットを0.01倍容量(すなわち、培養物500ml当たり5ml)の水中に再懸濁した(「MV」ワクチン調製物)。または、ペレットを、10mM EDTAおよび0.5%(w/v)デオキシコール酸ナトリウム(約3ml/500ml細胞培養物)を含む0.1M Tris・HCl、pH 8.6中に再懸濁した。攪拌(30分間)の後、混合物を遠心した(125,000×g、2時間、4℃)。上清を廃棄し、ペレットを3%スクロース1ml中に再懸濁した(「DOC MV」ワクチン調製物)。MVおよびDOC MV調製物のタンパク質濃度をBCAアッセイ法(Pierce Chemical Co.、Rockford、IL)によって測定した。続いて、MVおよびDOC MV懸濁液をドライアイス上で凍結し、免疫処置に用いるまで-20℃で保存した。
外膜小胞(OMV)はゾリンガー(Zollinger)らの方法によって調製した(1979、J. Clin. Invest. 63:836〜848)。凍結した細胞ペレットを、0.15M NaClおよび0.01M EDTAを含む10mlの0.05M Tris・HCl緩衝液、pH 7.4中に再懸濁し、56℃に30分間加熱した後に、氷上で冷却した。マイクロプローブ超音波発生器(Branson、Danbury、CT)を用いて15秒間のバースト刺激を数回加えることにより、細胞懸濁液に対して氷上で超音波処理を行った。16,000×gでの15分間の遠心によって細胞片を除去し、上清中の外膜小胞(OMV)を100,000×g、4℃での2時間の超遠心によって採取した。このOMVペレットを水2ml中に再懸濁した(「OMV」ワクチン調製物)。または、凍結した細胞ペレットを、10mM EDTAおよび0.5%(w/v)デオキシコール酸ナトリウムを含む0.1M Tris・HCl、pH 8.6中に再懸濁した。室温で30分間攪拌した後に、混合物を遠心した(20,000×g、30mm.、4℃)。上清を確保した上でペレットを再抽出し、3分の1容量の同じ緩衝液を用いて再び遠心処理を行った。この両方の抽出物の上清をまとめた上で遠心を行った(125,000×g、2時間、4℃)。上清を廃棄し、ペレットを5mlの3%スクロース中に再懸濁した(「DOC OMV」ワクチン調製物)。OMVおよびDOC OMVワクチン調製物をドライアイス上で凍結し、免疫処置に用いるまで-20℃で保存した。OMVおよびDOC OMV調製物のタンパク質濃度はBCA(Pierce Chemical Co.、Rockford、IL)によって測定した。
B. 免疫処置の形式
MVまたはOMV調製物をPBS中に希釈し、等容量の完全フロイントアジュバント(CFA;Sigma Chemical Company、St. Louis、MO)または水酸化アルミニウム(Superfos Biosector、Frederikssund、デンマークのAlhydrogel 1.3%)またはリン酸アルミニウム(PBS緩衝液と少なくとも3時間インキュベートしたAlhydrogel)と混合した。いくつかのワクチン調製物では、リン酸アルミニウム/抗原混合物に対してCpGヌクレオチド
Figure 0005511117
Chiron Corp.、Emeryville、CA)を第2のアジュバントとして最終濃度100μg/mlとなるように添加した。マウスに対する免疫処置は、髄膜炎菌RM1090株から調製した全タンパク質にして5〜25μgのMVを含む100μlを用いて、IP(CFA)またはSC(リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム)経路によって行った。3〜4週間の間隔をおいた上で、髄膜炎菌BZ198株から調製した第1のMVおよび髄膜炎菌Z1092株から調製したOMVによる、次の2回の追加免疫投与(5μg〜25μg/マウス)を、不完全フロイントアジュバント(IFA)、または水酸化アルミニウムもしくはリン酸アルミニウム(上記の通りに調製した)とともにそれぞれIPまたはSC経路によって行った。血清型群、血清型および血清亜型の点で遺伝的に異なる3つの異なる髄膜炎菌株ならびに他の抗原による免疫処置により、以下では「CHORIワクチン」と呼ぶものが構成される。第2の実験では、CpGオリゴヌクレオチドを第2のアジュバントとして用いず、CHORIワクチンを水酸化アルミニウムアジュバントと組み合わせて投与したマウス、および上記のMV/OMVとリン酸アルミニウムとの混合物の注射を3回行ったマウスを実験に含めた点を除いて、上記の通りに、マウスの別の群に対してCHORIワクチンによる免疫処置を行った。第3の実験では、モルモットの群に対して、CHORIワクチン抗原による逐次的免疫処置、またはCHORIワクチン抗原をリン酸アルミニウムと配合した混合物の3回の注射を行った。
C. SDS-PAGEおよびウエスタンブロット法
ミニ-プロテアンII(Mini-Protean II)電気泳動装置(Bio-Rad、Richmond、CA)を利用して、レムリ(Laemmli)(1970、Nature 227:680〜685)による記載の通りに、15%SDS-PAGEを用いてタンパク質調製物を分析した。試料をSDS用サンプルバッファー(0.06M Tris・HCl、pH 6.8、10%(v/v)グリセロール、2%(w/v)SDS、5%(v/v)2-メルカプトエタノール、10μg/mlブロモフェノールブルー)中に再懸濁し、選択的には100℃に1分間加熱した上で、ゲルに対して直接ローディングした。
図2は、Z1092株のMV(レーン2)もしくはZ1092株からのOMV調製物(レーン4)、またはフレドリクセン(Fredricksen)ら(1991、NIPH Ann. 14:67〜79)による記載の通りに0.5%(w/v)デオキシコール酸ナトリウムで抽出した各調製物(すなわち、DOC MV[レーン3]およびDOC OMV[レーン5])中に存在するタンパク質のクーマシー染色された15%SDS-PAGEを示している。4つの対応する調製物は髄膜炎菌株BZ198およびRM1090から作製した(それぞれレーン6〜13に示されている)。PorA、PorB、Rmp、OpaおよびOpcという5つのタンパク質は髄膜炎菌の主な外膜タンパク質を構成することが知られている。調製物はすべて、主要な外膜タンパク質PorAおよびPorB(約39kDa〜42kDa)ならびに混濁(opacity)タンパク質OpaおよびOpc(約28kDa〜31kDa)を含むように思われたが、個々のタンパク質の見かけの質量および相対量は各調製物で異なっていた。見かけの質量が約31kDa〜34kDaであったDOC OMV調製物中の比較的明確でないタンパク質は、還元修飾可能タンパク質(reduction modifiable protein)(Rmp)と思われる。これらの主な外膜タンパク質に加えて、各々のMVおよびOMV調製はさまざまな他のタンパク質を少量含んでいた。一般に、これらの量の少ないタンパク質は菌株間のばらつきが大きく、OMV調製物よりもMV調製物におけるばらつきが大きかった。
D. 細胞表面に対する抗体結合
生菌の表面に対する抗体の結合を間接蛍光フローサイトメトリーによって評価した(Granoffら、1998、J. Immunol. 160:5028〜5036)。細菌細胞をミュラーヒントン液体培地中で対数期中期まで増殖させ、遠心によって回収した上で、ブロッキングバッファー(1%(w/v)ウシ血清アルブミン(BSA)および0.4%(w/v)アジ化ナトリウム含むPBS)中に約108個/mlの密度で再懸濁した。続いて、被験抗血清または対照抗血清の希釈物(一般に1:20、1:200、1:2000)を添加して細胞と結合させ、氷上に2時間保った。ブロッキングバッファーで2回洗浄した後に細胞をFITC結合F(ab')2断片・ヤギ抗マウスIgG(H+L)(Jackson Immune Research、West Grove、PA)とともに1時間インキュベートした。細胞をブロッキングバッファーで2回洗浄した後に、0.25%ホルムアルデヒド/PBS緩衝液と反応させ、その後にフローサイトメトリーによって細菌細胞を分析した。
陽性対照抗体には、髄膜炎菌特異的な血清型分類用または血清亜型分類用のモノクローナル抗体(MN2C3B、MN16C13F4、Rijksinstituut Voor Volksgezondheid en Mileu、Bilthoven、Netherlands)、および莢膜を有するB群株に対して特異的な多糖モノクローナル抗体であるSEAM 12を含めた(Granoffら、1998、J. Immunol. 160:5028)。陰性対照は、特異性に乏しいマウスIgGモノクローナル抗体(VIG10)、および大腸菌由来の膜タンパク質による免疫処置を行ったマウスからのポリクローナル血清からなる。血清型群、血清型および血清亜型の定義のために用いた抗体を図20および21に示す。
図3は、MC58およびS3446という2種類の被験菌株に対する抗体結合を検討した典型的な実験の結果を示している。いずれの菌株も、CHORIワクチンの調製に用いた3種類の菌株由来の各々のポーリンタンパク質に対して異種性のPorAおよびPorBタンパク質を発現する。CHORI抗原による免疫処置を行ったマウスからの抗血清は、抗血清を1:20〜1:200の希釈度で検討した場合、いずれの菌株においても蛍光強度の上昇を示す。これに対して、大腸菌の培養上清から沈降したタンパク質に対して調製したポリクローナル抗血清は、強度の低いバックグラウンド蛍光しか示さず(1:20の希釈度)、陰性と判断された。H44/76株(P1.7,16)由来のOMVから調製したノルウェーワクチンの接種を受けたモルモットからの抗血清は、同種性のPorA血清亜型(P1.7,16)を有するMC58株に対して陽性であったが、1:20の希釈度で検討した場合、異種性の血清亜型(P1.22,14)を有するS3446株に対して陰性であった。
図4にまとめたように、フローサイトメトリーによって検討した12種のB群髄膜炎菌株のうち、異種性のPorA血清亜型を有する6つの菌株、ならびにいずれも異種性の血清型および血清亜型を有する3つの菌株を含む11種(92%)は、抗CHORI抗原抗血清の細胞表面との結合に関して陽性であった。陰性であった1つの菌株はPorAを発現せず、このことは抗CHORIワクチン抗体の一部が、PorAまたはPorA発現と関連して発現が調節されるタンパク質と結合する可能性を示唆する。抗CHORIワクチン抗血清は、これらの11種のB群髄膜炎菌株に加えて、異種性のA群髄膜炎菌株(Z1073)およびC群髄膜炎菌株(60E)を本アッセイ法で検討した場合にも陽性であった(図5)。
E. 補体依存的殺菌抗体の活性
殺菌性アッセイ法は、マンドレル(Mandrel)ら(1995、J. Infect. Dis. 172:1279〜1289)によって以前に記載された方法を改変して行った。ワクチンが髄膜炎菌に対する殺菌抗体を産生させる所見は、この分野ではヒトにおけるワクチンの防御効果の予測因子として認められている(Goldschneiderら、1969、J. Exp. Med. 129:1307;Borrowら、2001、Infect Immun. 69:1568)。チョコレート寒天番地上で一晩増殖させた後に、複数のコロニーをミュラーヒントン液体培地に接種して(A620nmが約0.1から開始)、A620nmが約0.6になるまで被験生物を約2時間増殖させた。細菌を1%BSA(w/v)を含むガイ緩衝液で2回洗浮した後に、約300〜400コロニー形成単位(CFU)を反応混合物に添加した。最終的な反応混合物は、60μlの20%(v/v)補体、および被験血清または対照モノクローナル抗体のガイ緩衝液による連続2倍希釈物を含む。補体の起源は、ELISAによる評価でB群多糖に対する検出可能な抗莢膜抗体がみられず(Granoffら、1998、J. Immunol. 160:5028〜5036)、20%または40%の最終濃度で被験菌株に対する内因性の殺菌作用も検出されない、健康成人由来のヒト血清とした。一群の被験血清を用いた予備実験では、この補体起源は補体起源として無γグロブリン血清を用いて得られたものと同程度の殺菌力価を示した。血清殺菌力価は、反応混合物中で60分間インキュベートした後に1ml当たりのCFUが、ゼロ時点での1ml当たりの対照CFUよりも50%少なくなる血清希釈度(または抗体濃度)と定義した。一般に、陰性対照抗体および補体とともにインキュベートした細菌は60分間でCFU/mLの150〜200%の増加を示した。図6は、B群髄膜炎菌2996株を抗B群髄膜炎菌莢膜mAb(SEAM 12、Granoffら、1998、J Immunol. 160:5028〜5036)、マウスおよびモルモット対照抗血清、マウス抗組換えNspAおよび抗CHORI抗原抗血清、ならびにモルモット抗ノルウェーワクチン抗血清とともに検討した典型的な実験によるデータを示している。
図7は、試験を行ったB群髄膜炎菌株のそれぞれに対する抗CHORI抗原抗血清の補体媒介性殺菌作用の測定結果をまとめたものである。12種の菌株はすべて、補体と同程度の濃度の陽性対照抗莢膜mAb(SEAM 12;亜型IgG2a(Granoffら、1998、J. Immunol. 160:5028〜5036)との組み合わせによって死滅した。同様に、フローアッセイ法により抗CHORI抗血清の結合が陽性であった11種の菌株はすべて、抗体によって誘導される補体媒介性溶菌に対する感受性があった(1:10またはより高い希釈度で、それぞれゼロ時点でのCFU/mlよりも50%を上回る死滅を示した)。また、フローアッセイ法による試験で陽性であった異種性のA群およびC群髄膜炎菌株は殺菌性アッセイ法でも陽性であった(図5)。この場合も、PorAを発現せず、フローアッセイ法で抗体結合が陰性であったM136株のみが殺菌性アッセイ法における死滅に対して耐性であった。これに対して、いずれもヒトでの試験が現在行われているB群髄膜炎菌ワクチンの候補であるノルウェーワクチンまたはrNspAによって誘発された抗体が補体媒介性溶菌を活性化できたのは、遺伝的に異なる菌株群のうちわずかな数に過ぎなかった。フローアッセイ法の場合と同じく、抗NspAワクチン抗血清および抗ノルウェーワクチン抗血清が殺菌性であったのは、わずかな数の菌株のみに過ぎなかった。
図8は、マウスにおける第2の実験で得られた抗CHORI抗血清の補体媒介性殺菌作用の試験結果をまとめたものである。データは、CHORIワクチンをCFAまたはリン酸アルミニウムとともに投与して(CpGは含まない)調製された抗体に関して示している。この実験で検討した14種のB群髄膜炎菌株に関する結果を示す(うち8種はワクチン菌株のものに対して血清亜型が異種性である)。NspAをコードする遺伝子を失活させた別の1つのMenB株(BZ198ΔNspA)に対する結果も示している。15種の菌株はすべて抗CHORI抗血清によって死滅した(CHORIワクチンとCFAとの投与では15種中14種;CHORIワクチンとリン酸アルミニウムとの投与では15種中13種;異種菌株の場合はそれぞれ7種中6種および7種中5種)。これに対して、大腸菌MVを3回注射した対照マウスから調製した抗血清によって死滅したのは15種の菌株中1種のみであった。マウスにおける第2の実験によるこれらの結果は、実験1でCHORIワクチンを用いて得られた以前の結果を裏づけるものである。さらにこのデータは、第2の実験に用いなかった第2のアジュバントであるCpGオリゴヌクレオチドが、CHORIワクチンによる広域反応性抗体の誘発に必要でないことも示している。
第2の実験におけるマウスの1群には、それぞれが逐次的免疫処置に用いた同じMV、MVおよびOMVの混合物からなる3回の注射を行った。その結果得られた抗血清は、15種の菌株中12種に対して殺菌性であった(異種菌株では7種中4種)。抗原の混合物による免疫処置は予想よりも幅広い殺菌作用を誘発したが、同じ菌株に対して測定した力価は、CHORIワクチンの逐次的免疫処置を行ったマウスで得られたものよりもはるかに低い傾向があった(例えば、菌株CU385および1000では、CHORIワクチン/リン酸アルミニウムによる力価は1:128および1:128であり、これに対して混合された抗原/リン酸アルミニウムの3回の注射に対して調製された抗血清では力価が<1:4および1:6であった)。
第3の実験において、モルモット群に、CHORIワクチンをリン酸アルミニウム(CpGは含まない)または水酸化アルミニウム(CpGは含まない)とともに免疫処置した。検討した9種のB群髄膜炎菌株に関する結果(うち5種はワクチン菌株のものに対して血清亜型が異種性である)、およびNspAをコードする遺伝子を失活させた別の1つのMenB株(BZ198ΔNspA)に対する結果を図9に示す。10種中9種の菌株は抗CHORI抗血清によって死滅し、それに対して、10種中0種の菌株が大腸菌MVを3回注射した対照動物から調製した抗血清によって死滅した。従って、CHORIワクチンは、ヒトにおける防御抗体産生反応の予測にマウスよりも優れると思われる第2の動物モデルである、モルモットにおける抗体産生反応を誘発する。
F. 動物の受動的防御
殺菌性アッセイ法には、これが調べているのは液体培地中で増殖した細菌に対する抗体の活性であり、インビボで増殖した細菌の特性は異なる可能性があるという批判がある。このため、マウス抗CHORI抗血清がB群髄膜炎菌菌血症に対する受動的防御を付与する能力を、ヒトでの結果を予測するとこの分野でみなされているサウコネン(Saukkonen)ら(J. Infect. Dis.、1988、158:209〜212)を改変した、当技術分野で認められたモデルおよび方法を用いて、IPに感染刺激を行った乳仔ラットで検討した。CHORI抗原-表面到達性エピトープに関するフローサイトメトリーアッセイ法で陽性であり、抗CHORI抗原殺菌作用に対しても感受性であったB群髄膜炎菌8047株を、この試験のために選択した。非近交系ウィスターラット(Charles River、Hollister、CA)の6匹の同腹仔から生まれた乳仔(6〜7日齢)を、授乳を行う母体に対してランダムに再配分した。5〜6匹のラットの群に対して約5×10CFUのB群8047株100μlによるIP感染刺激を加えた。用いた菌株は乳仔ラットの体内で3回継代したものとした。3回の継代後に血液培養物から分離した細菌をチョコレート寒天培地上で一晩増殖させ、滅菌脱脂乳を含む容器中で-70℃で保存した。殺菌性アッセイ法に関して上に説明したように、実験日に細菌を増殖させて洗浄し、1%BSAを含むPBS緩衝液中に再懸濁した。
ラットには細菌感染刺激を行う2時間前に、1%BSAを含むPBS中に希釈した抗血清または抗体のIP投与を行った。細菌感染刺激から18時間後に、保存料を含まない25単位/mlのヘパリン(Fujisawa USA、Deerfield、IL)を1〜2滴含むシリンジおよび針を心臓に穿刺することによって血液標本を採取した。1、10および100μlの血液のアリコートをチョコレート寒天培地上に播いた。プレートを5%CO2中にて37℃で一晩インキュベートした後に、血液1ml当たりのCFUを測定した。
図10は、感染刺激から18時間後に採取した血液標本に対して行った定量的細菌培養の結果をまとめたものである。ラット1匹当たり用量10μgの陽性対照抗莢膜抗体SEAM 3は菌株に対する完全な防御を示し、希釈度1:20のマウス抗CHORI抗血清も同じであった。これに対して、モルモット抗ノルウェーワクチン抗血清(1:20)および2種類の対照血清(大腸菌タンパク質に対して調製されたマウス抗血清、またはミョウバンのみによる免疫処置を行ったモルモットからの抗血清)は、8047株によって引き起こされる菌血症に対して防御されなかった。
上記のプロトコールを用いる第2の受動的防御実験では、モルモットで生じた抗CHORIワクチン抗血清も、乳仔ラットをIP感染刺激によるB群髄膜炎菌菌血症から防御しうることが示された(図11)。ワクチンをリン酸アルミニウムまたは水酸化アルミニウムとともに投与して生じた抗血清を投与したラットでも防御が認められ、これは20μgのマウス抗莢膜モノクローナル抗体(SEAM 3)を投与した対照ラットで認められた防御よりも優れていた。
G. 抗CHORI抗原抗体によって認識される表面抗原の免疫沈降
表面到達性抗原の免疫沈降のために用いた方法は、ハンセン(Hansen)ら(1981、Infect. Immun. 33:950〜953)およびグーリッヒ(Gulig)ら(1982、Infect. Immun. 37:82〜88)によって記載されたものに基づく。本発明者らの試験では、非標識細胞または表面タンパク質を放射性ヨウ素で標識した細胞に本方法を用いた。細胞をミュラーヒントン液体培地(約7ml)中でODが0.6となるまで増殖させ、5000×g、4℃での遠心によって回収した。細胞ペレットは1%BSAを含む冷PBSで2回洗浄するか、または放射性免疫沈降アッセイ法のためにPBSのみで洗浄した。
ヨウ素標識を行う細胞はガラス管に移した。1ナノモルのKIおよび1mCiのNa125I(Amersham)を細胞懸濁液に添加した。放射性ヨウ素標識は0.03%HO(50μl)およびラクトペルオキシダーゼ(Sigma、St. Louis、MO)水溶液(1mg/ml溶液を50μl)を添加することによって開始した。同量のHOおよびラクトペルオキシダーゼを4分間隔で12分間にわたって添加した。16分間後に冷PBI(20ml)を反応混合物に添加することによって反応を停止させた(すなわち、NaIをPBS中のNaClと置換)。細胞を遠心(5,000×g、10分間、4℃)によって回収し、PBSで2回洗浄した後に直ちに用いた。
細胞を1%BSAを含むPBS(2ml)中に再懸濁した。抗血清を細胞懸濁液の0.5mlアリコートに添加した。この混合物を振盪しながら4℃で90分間インキュベートした。続いて細胞を遠心(1分間、微量遠心管で遠心)によって回収し、PBS/1%BSAで2回洗浄した上で、1mlの可溶化緩衝液(50mM Tris緩衝液、pH 7.8、150mM NaCl、1mM EDTA、1%Triton X-100、0.2%デオキシコール酸ナトリウムおよび0.1%ドデシル硫酸ナトリウムを含む)中に再懸濁した。37℃で60分間インキュベートした後に不溶性物質を遠心(45,000×g、60分間、20℃)によって除去した。次に、50μlのPBSであらかじめ平衡化した、3〜4mgのプロテインAセファロース(protein A Sepharose)ビーズ(Sigma)を含むチューブに上清を移した。試料を振盪しながら4℃で一晩インキュベートした。ビーズを可溶化緩衝液で5回洗浄した。結合したタンパク質を、75μlのSDS用サンプルバッファーを添加し、100℃で1分間加熱することによってビーズから遊離させた。上清を除去した後に1μlの2メルカプトエタノールを各試料に添加し、再び100℃で1分間加熱した。続いて試料を15%SDS-PAGEゲルに通し、銀染色剤(Pierce Chemical Co.、Rockford、IL)を用いて染色した。
ウエスタンブロット法に関しては、ゲルを緩衝液(48mM Tris・HCl、39mMグリシン、pH 9.0、20%(v/v)メタノール)で平衡化し、トランスブロット(TransBlot)(商標)(Bio-Rad)半乾燥電気泳動トランスファーセルを用いてタンパク質をニトロセルロース膜(Bio-Rad)に移した。ニトロセルロース膜を、0.2%(w/v)アジ化ナトリウムを含む2%(w/v)脱脂乳/PBS溶液を用いてブロックした。抗血清は0.1%Tween-20を含む同じブロッキングバッファーで希釈した。結合した抗体は、1%(w/v)BSA、1%(w/v)Tween-20および0.2%(w/v)アジ化ナトリウム、ならびにシグマファースト(Sigma Fast)(商標)BCIP/NBT基質(Sigma)を含むPBS中に希釈したウサギ抗マウスIgG、A、Mアルカリホスファターゼ結合ポリクローナル抗体(Zymed、South San Francisco、CA)を用いて検出した。
図12は、血清型B群株NMBの莢膜を持たない変異株であるM7(Stephensら、1991、Infect. Immun. 59:4097〜4107)からの抗CHORI抗血清(レーン2)とともに沈降した細胞表面タンパク質を示す銀染色SDSゲルである。見かけの質量が59.5、40.7、39.6、33、27.9および14.5kDaである6つのタンパク質が、CHORI抗原に対して得られた抗血清(レーン2)によって沈降したが、対照抗大腸菌タンパク質抗血清では沈降しなかった(レーン3)。莢膜を有する親菌株であるNMBからの表面タンパク質を沈降させるために抗CHORI抗原抗血清を用いた場合にも同じ結果が得られた(データは提示せず)。59.5および27.9kDaの重鎖および軽鎖Igタンパク質(以下参照)を除き、銀染色によって検出されたものと同じ表面タンパク質が125I標識細胞にも認められた(データは提示せず)。
注目すべきことに、銀染色によって検出されると考えられるリポオリゴ糖(LOS)は、抗CHORI抗原抗血清によって沈降しなかった。抗CHORIワクチン抗血清の観察された表面結合および防御的生物活性が抗LOS抗体に起因するか否かを明らかにするために、以下に述べるさらに別の実験を設計した。
図13は、図12においてSDSゲルで分離させたのと同じ試料のウエスタンブロットを示している。レーン1〜3の試料は抗CHORIワクチン抗血清によって検出された。レーン4〜6の試料は抗PorA P1.2特異的mAbによって検出された。図13における見かけの質量が59.5および27.9kDaであるタンパク質(レーン2、3、5および6)は、ウサギ抗マウスIgアルカリホスファターゼ結合二次抗体によって検出されたことから、それぞれ抗体重鎖および軽鎖に対応する。抗CHORI抗原抗血清によって沈降した40.7kDaタンパク質(図12、レーン2)はウエスタンブロット中で抗PorA P1.2特異抗体と反応し(図13、レーン5)、このことからPorA P1.2である。予想された通り、PorA P1.2はM7由来の全タンパク質中にも検出された(図13、レーン4)。抗CHORIワクチン抗血清は33kDaタンパク質のみを検出し(レーン2)、PorAは検出されなかった。したがって、CHORI抗原によって調製した抗血清は天然型および変性型の33kDaタンパク質のいずれとも反応するが、M7株の細胞表面に存在する40.7、39.6および14.5kDaタンパク質とは天然型のみと反応する(図12、レーン2)。
免疫処置に用いたMVおよびOMV調製物、ならびに莢膜を有する遺伝的に異なる7種の血清型B群株に対して同様の免疫沈降実験を行った。その結果を図14にまとめている。結果を比較すると、遺伝的に異なる3種の髄膜炎菌株由来の膜小胞による逐次的免疫処置により、種々の抗原を認識する抗体が誘発されることが明らかである。認識される抗原にはすべての菌株で同じものもあり、菌株特異的なもの、または菌株のサブセットに共通するものもある。例えば、見かけの質量が37kDa〜41kDaのタンパク質はBZ198株およびNAB株から沈降したが、他のいずれの菌株からも沈降しなかった。同様に、見かけの質量が25.7kDaのタンパク質はNG3/88株およびS3446株からは沈降したが、他のいずれの菌株からも沈降しなかった。しかし、見かけの質量が32kDa〜33kDaであり、フローサイトメトリーアッセイ法および殺菌性アッセイ法のいずれも陰性であったM136株を除く全例で抗CHORI抗原抗血清によって認識された表面タンパク質が1つあった。この32kDa〜33kDaタンパク質は保存的抗原と思われる。
莢膜を有する血清型B群株CU385、BZ198および1000に対して、表面タンパク質を放射性ヨウ素で標識した細胞を用いて(図14A)さらに別の実験を行い、CHORIワクチンを投与したマウスの種々の群から得た免疫抗血清と沈降させた。上記のタンパク質に加えて、この第2の実験のセットでは、見かけの分子質量が10〜14.5kDaの間および80kDaであるタンパク質がCU385株およびBZ198株から沈降した。見かけのkDaが26、41および45である3種のタンパク質が1000株から沈降した。
CHORI抗原による免疫処置を行ったマウス由来の抗血清によって認識されるすべての抗原が細菌細胞から免疫沈降したわけではないことに留意することが重要である。また、いくつかの抗原(例えば、NspAタンパク質)に対する抗血清中の複数の抗原も、ELISAまたはウエスタンブロット法によって存在が示されたものの、この実験では免疫沈降しなかった。これらの他の抗原を検出できなかった理由は、検出しようとする抗体/抗原複合体が界面活性剤(Triton X-100、デオキシコール酸およびラウリル硫酸)の存在下で安定でなければならないという事実に起因する可能性がある。
H. マウスおよびモルモットで誘発された抗CHORIワクチン抗体と反応するCHORIワクチンMVおよびOMV調製物中のタンパク質の検出
図15は、RM1090株(C:2a:P1.5,2:L3,7)およびBZ198株(B:NT:P 1.4)由来のMV、ならびにZ1092株(A:4:P 1.10)由来のOMVのウエスタンブロットを示している。CHORIワクチンとCFAもしくはリン酸アルミニウムアジュバントとの組み合わせによる免疫処置を行ったマウス、またはCHORIワクチンとリン酸アルミニウムアジュバントとの免疫処置を行ったモルモットからの抗血清を一次検出抗体として用いた。このブロットは、動物種またはワクチン中に用いたアジュバントにかかわらず、MVまたはOMV調製物のそれぞれの中の見かけの分子質量が類似したいくつかのタンパク質と反応する抗体がCHORIワクチンによって誘導されることを示している。CHORIワクチンによる免疫処置によって産生された抗体と反応する、MVまたはOMV調製物中のすべてのタンパク質の見かけの分子質量を図16にまとめている。
I. 抗LOS抗体活性の検出
、髄膜炎菌の表面に存在し、殺菌抗体を誘発することが観察されている抗原決定基の1つがリポオリゴ糖(LOS)である。抗LOS抗体がCHORIワクチンによって誘発されるか否かを明らかにするために、シェネップ(Shenep)ら(1982、J. Infect. Dis. 145:181〜190)によって記載された方法を以下の変更を加えた上で用いて、LOSアフィニティーカラムを調製し、抗CHORIワクチン抗血清中の抗LOS抗体の吸着除去に用いた。アッピセラ(Appicella)ら(「細菌病原論(Bacterial Pathogensis)」(1997)、V. L. ClarkおよびP. M. Bavoil編、Academic Press、San Diego、CA)の方法によって各ワクチン株からLOSを調製し、以下の通りにBSAと結合させた。LOS(1mg)を100mM MES緩衝液、pH 5.0中でBSA(2mg)と混ぜ合わせた。EDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドHCl;10mg/ml水溶液を100μl)を攪拌しながら添加し、室温で2時間インキュベートした。3種のLOS-BSA結合物(水和ゲル1ml当たりLOS-BSA結合物が1mg)の等量混合物を、炭酸ナトリウム緩衝液(0.1M、pH 8.0)中にてCNBr活性化アガロースビーズ(Sigma Chemical Co.、St. Louis、MO)と室温で一晩おいて結合させた。
LOSアフィニティーカラムに抗CHORIワクチンおよび抗CHORI混合抗原抗血清を通過させることによって抗LOS抗体を除去し、限外濾過によって抗血清を最初の容積へと濃縮し、ELISAによる抗LOS抗体の存在ならびに2つのMenB株(BZ198およびS3032)に対する補体媒介性殺菌作用に関して検討した。図17にまとめた通り、LOS-BSA結合物アフィニティーカラムによる吸着により、抗LOS抗体の存在量は大きく減少するか、または消失した。図18に示す通り、CHORIワクチンによる免疫処置を行ったマウスまたはモルモット由来の吸着血清と非吸着血清との間に殺菌力価の差はほとんどまたは全く認められず、このことから、抗LOS抗体はワクチン株(BZ198)ならびにワクチンの調製に用いた菌株に対して異種性のPorAおよびPorBを有するS3032株のいずれに対する殺菌作用にも大きくは寄与しないことが示された。混合CHORIワクチンによる免疫処置を行ったマウスおよびモルモットから得られた抗血清の殺菌力価に対してはより大きな影響がみられ、このことはこの抗血清における殺菌力価に対しては抗LOS抗体がより大きく寄与することを意味する。
J. モノクローナル抗体の調製
雌性CD1マウス(Charles River、Hollister、Calif)に対して、髄膜炎菌RM1090株(C2a:P1.5,2)、BZ198(B:NT:7,4)から調製したMV、ならびにZ1092株(A:4,21:P 1.10)から調製したOMVによる逐次的ワクチン接種を行った。マウスに対して5μgのタンパク質を含む100μlの注射を3回行い、それぞれの間には3週間の間隔をおいた。最初の2回の投与はリン酸アルミニウム(0.5%wt/vol)とともに皮下に行い、最後の投与はアジュバントを含めずに腹腔内(i.p)に行った。3日後にマウスを屠殺し、その脾細胞を骨髄腫細胞(P3X63-AG8.653)と脾細胞1に対して骨髄腫細胞1.7の比率で融合させた。HAT選択培地中で2週間インキュベートした後に、莢膜を有するMenB株1000およびCU385を標的抗原として用いる全細胞ELISAにより、ハイブリドーマ上清を抗体結合活性に関してスクリーニングした。全細胞ELISAアッセイ法には、アブディラーイ(Abdillahi)およびプールマン(Poolman)(Microb Pathog. 1988 4:27〜32)の方法を用いた。全細胞ELISAで1000株およびCU385株の両方と反応し、フローサイトメトリーで結合に関して陽性であった抗体を分泌するハイブリドーマを限外希釈によってクローン化して増殖させた上で、後に組織培養に用いるために凍結した。
8種の細胞系から得た抗体の特徴を詳細に分析した。抗体捕捉用ELISA、ならびにマウスIgGの各サブクラス、IgM、IgAならびにκおよびλ軽鎖(Southern Biotechnology Associates、Inc. Birmingham、Ala)に対して特異的なアルカリホスファターゼ結合ポリクローナル抗体を用いて、モノクローナル抗体のサブクラスを決定した。ハイブリドーマクローンによって産生されたモノクローナル抗体を、硫酸アンモニウム沈殿法(55%wt/vol)によって組織培養液から回収した。精製mAbの濃度は、Ig標本を製造者(Southern Biotechnology Associates、Inc. Birmingham、Ala)の推奨に従って用いる捕捉ELISAによって判定した。
K. 抗CHORI抗原mAbの多様なMenB株との反応性
抗CHORI抗原(CFAまたはリン酸アルミニウムとともに投与)による免疫処置を行ったマウスから調製したmAbが多様なMenB株と結合する能力を、全細胞ELISA(AbdillahiおよびPoolman、Microb Pathog. 1988 4:27〜32)によって評価した。その結果を図19にまとめている。いずれのモノクローナル抗体も免疫処置に用いた菌株から調製したLOSとは反応しなかった。mAb 1D9および14C7は検討したすべてまたはほぼすべての髄膜炎菌株中の抗原と反応したが、どの非ナイセリア属菌株とも反応しなかった。mAb 14C7は大腸菌で発現されるrNspAと反応するため、高度に保存的なナイセリア表面タンパク質NspAに対して特異的である。このmAbは8047株およびBZ198株とも反応するが、NspA遺伝子が失活した対応する菌株とは反応しない。幅広く反応する抗体とは対照的に、mAb 4B11および9B6によって認識される抗原はある種の菌株に限定された。MAb 4B11は8047株とは反応するが、NspA遺伝子が失活した対応する8047変異株とは反応しないことに注意を要する。しかし、mAb 4B11は大腸菌小胞で発現されるrNspAとは結合せず、自然下で過剰発現することが知られているBZ198株とも結合しない(Moeら(1999)、Infect. Immun. 67:5664;Moeら、Infect Immun. 2001 69:3762を参照)。このため、mAb 4B11は、8047株に特異的なNspAエピトープ、またはBZ198株には存在しないが8047株には存在し、NsPA発現に付随する別の膜タンパク質上のエピトープを認識すると思われる。以上を総合すると、さまざまなmAbでの結果は、抗CHORI抗原ワクチンが高度に保存的なタンパク質および非保存的なタンパク質の両方に対する抗体を誘発することを示している。
L. 抗CHORI抗原mAbの多様なMenB株に対する殺菌作用
抗CHORI抗原による免疫処置を行ったマウスから調製し、いくつかのMenB株に対して検討したmAbの補体媒介性殺菌作用を図20にまとめている。検討したすべての髄膜炎菌株とELISAで反応したモノクローナル抗体1D9は殺菌性でなかった。NspAを認識すると思われるモノクローナル抗体14C7は、BZ198NspA(NspAノックアウト株)を除く、検討したすべての菌株に対して殺菌性または静菌性であった。14C7モノクローナル抗体の活性は、対照モノクローナル抗体AL12(組換えNspAによる免疫処置を行ったマウスで産生されたもの)のものよりも優れていた(Moeら、Infect Immun. 2001 69:3762を参照)。この観察所見は、CHORIワクチンによる免疫処置が、組換えNspAに基づくワクチンによる免疫処置よりも、殺菌性抗NspA抗体を誘発するための優れた手段となることを示唆する。
モノクローナル抗体4B11(IgM抗体)は1000株およびCU385株に対して殺菌性であった。4B11モノクローナル抗体は、全細胞ELISAでは、検討した最も高い濃度でもこれらの同じ菌株と反応しなかったことに注意されたい(図19参照)。殺菌性アッセイ法では生菌を用いて機能的な抗体活性を測定するが、細菌細胞ELISAでは加熱殺菌した細菌に対する抗体結合を測定するため、これらの菌株ではmAb4B11の抗原標的が変性した可能性がある。
寄託物
以下の表における材料の生物学的に純粋な培養物の寄託を、ブダペスト条約(Budapest Treaty)の条項に準拠して、本出願の出願日またはその以前に、アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection、10801 University Blvd.、Manasas、VA 20110-2209)に対して行った。表記のアクセッション番号は生存性試験が成功した後に指定されるものであり、必要な料金は既に支払っている。前記培養物の入手は、本特許出願が審理中の間は、連邦規則集第37編1.14条(37 C.F.R. §1.14)および米国成文法第35編122条(35 U.S.C. §122)の下で権利が与えられると特許商標庁長官が定めている者に対して可能と考えられる。前記培養物の入手可能性に対するすべての制限は、本出願に基づく特許が認められた時点で変更不能な形で撤廃されると考えられる。さらに、指定した寄託物は、寄託日から30年間、または寄託のための最も新たな請求から5年間、または米国特許の有効期間のうち最も長い期間にわたって保管されると考えられる。培養物が生存不能となった時もしくは不注意のために損なわれた時、またはプラスミドを含む菌株の場合には、そのプラスミドが失われた時には、それは分類学上の同じ種目の生きた培養物と交換されると考えられる。
これらの寄託物は単に当業者の便宜を図るために提供するものであり、寄託物が必要であることを承認したものではない。寄託した材料の作製、使用または販売には認可が必要と思われ、このような認可を本明細書では認めていない。以下の寄託物は、本出願の出願日またはその以前にATCCに受理されている。
Figure 0005511117
髄膜炎菌外膜小胞ワクチンの有効性試験の結果をまとめたものである。 髄膜炎菌株Z1092(A:4,21:P1.10)、BZ198(B:NT:P.1.4)およびRM1090(C:2a:P1.2)のそれぞれから調製した、微小胞(MV)、デオキシコール酸抽出微小胞(DOC MV)、外膜小胞(OMV)およびデオキシコール酸抽出外膜小胞(DOC OMV)ワクチン調製物の15%SDS-PAGEゲルの写真である。レーン1、分子質量標準物質。レーン2、Z1092MV。レーン3、Z1092 DOC MV。レーン4、Z1092 OMV。レーン5、Z1092 DOC OMV。レーン6、BZ198 MV。レーン7、BZ198 DOC MV。レーン8、BZ198 OMV。レーン9、BZ198 DOC OMV。レーン10、RM1090 MV。レーン11、RM1090 DOC MV。レーン12、RM1090 OMV。レーン13、RM1090 DOC OMV。 抗CHORIワクチン、抗ノルウェー(Norwegian)ワクチンならびに対照抗血清およびmAbの、有莢膜性のB群髄膜炎菌株MC58(B:15:P1.7,16)およびS3446(B:19,14:P1.23,14)生菌との結合を間接蛍光フローサイトメトリーによって評価したものを示す、一連のグラフである。抗血清はすべて1:20の希釈度で検査した。対照mAbは抗莢膜特異的マウスmABである(Granoffら、1998、J. Immunol. 160:5028〜5036)。対照抗血清は、大腸菌BL21株の培養上清からのタンパク質による免疫処置を行ったマウス、またはアジュバントである水酸化アルミニウムのみによる免疫処置を行ったモルモットから得た貯留血清とした。MC58株はノルウェーワクチン用のOMVの調製に用いた菌株と血清型および血清亜型が同じであることに注意されたい。S3446株の血清型および血清亜型はいずれのワクチンの調製に用いた菌株とも異種性である。 間接蛍光フローサイトメトリーによって評価した、抗血清の細菌細胞表面との結合に関するデータを提示したものである。 血清型A群およびC群の髄膜炎菌株に対するCHORI抗血清の反応性を図示したデータを提示している。 B群髄膜炎菌2996株に対する抗CHORIワクチン、抗rNspAおよび抗ノルウェーワクチン抗血清の試験を行った殺菌性アッセイ法の結果をまとめたものである。 抗血清および抗体の補体媒介性殺菌作用を示すデータを提示したものである。 表記ワクチンによる免疫処置を行ったマウスから得た抗血清の補体媒介性殺菌作用を示すデータを提示したものである。 表記ワクチンによる免疫処置を行ったモルモットから得た抗血清の殺菌作用を示すデータを提示したものである。 抗血清および抗体による、乳仔ラットにおけるB群髄膜炎菌8047株性菌血症に対する受動的防御を示すデータを提示したものである。 モルモット抗血清による、乳仔ラットにおけるB群髄膜炎菌8047株性菌血症に対する受動的防御を示すデータを提示したものである。 抗CHORI抗原抗血清によって沈降した、莢膜を持たないB群髄膜炎菌M7株由来の表面露出タンパク質の銀染色15%SDS-PAGEゲルの写真である。レーン1、M7由来の全タンパク質。レーン2、マウス抗CHORI抗血清によって沈降したタンパク質。レーン3、マウス陰性対照抗血清によって沈降したタンパク質。図の左側の数字は、見かけの分子質量をkDa単位で示したものである。 抗CHORI抗原抗血清によって沈降した、莢膜を持たないB群髄膜炎菌M7株由来の表面露出タンパク質の15%SDS-PAGEゲルのウエスタンブロットの写真である。レーン1および4、M7由来の全タンパク質。レーン2および5、マウス抗CHORI抗原抗血清によって沈降したタンパク質。レーン3および6、マウス陰性対照抗血清によって沈降したタンパク質。レーン1〜3では抗CHORI抗原抗血清を一次検出抗体として用い、レーン4〜5では血清亜型P1.2に対して特異的な抗PorA mAbであるMN16C13F4(Rijksinstituut Voor Volksgezondeid en Mileu、Biltoven、Netherlands)を一次検出抗体として用いた。 MenC株RM1090 MV、MenB株BZ198 MVおよびMenA株Z1092 OMVによる逐次的免疫処置を行ったマウスからのプール抗血清によって沈降した、細胞表面到達性タンパク質を示すデータを提示したものである。 MenC株RM1090 MV、MenB株BZ198 MVおよびMenA株Z1092 OMVによる逐次的な免疫処置を行ったマウスからのプール抗血清によって沈降した、細菌表面到達性タンパク質を示すデータのもう1つの例を提示したものである。 MVまたはOMV調製物の15%SDS-PAGEゲルのウエスタンブロットの写真である。一次検出用抗血清は、レーン1〜3ではマウス抗CHORI/CFAワクチン・プール抗血清であり、レーン4および5ではマウス抗CHORI/Al2(OPO33プール抗血清であり、レーン6〜8ではモルモット抗CHORI/Al2(OPO33プール抗血清である。レーン1および6、RM1090株から調製したMVタンパク質。レーン2、4および7、BZ198株から調製したMVタンパク質。レーン3、5および8、Z1092株から調製したOMVタンパク質。図の左側の数字は、見かけの分子質量をkDa単位で示したものである。 MenC株RM1090およびMenB株BZ198由来のMV、ならびにMenA株Z1092由来のOMVによる逐次的免疫処置を行ったマウスおよびモルモットから得た抗血清と反応する、表記のMVまたはOMV調製物由来のタンパク質の見かけの分子質量を示すデータを提示したものである。 MenC株RM1090およびMenB株BZ198由来のMVならびにMenA株Z1092由来のOMVによる、または3種の小胞調製物の混合物の3回の注射による逐次的免疫処置を行ったマウスおよびモルモットから得たプール抗血清からの抗LOS抗体の吸収を示す、ELISAによるデータを提示している。 MenC株RM1090およびMenB株BZ198由来のMVならびにMenA株Z1092由来OMVによる、または3種の小胞調製物の混合物の3回の注射による免疫処置を行ったマウスおよびモルモットから得たプール抗血清からの抗LOS抗体の吸収によって、ワクチン株に対して同種または異種であるMenB株に対する抗血清の殺菌作用が有意に変化しないことを示す、補体媒介性殺菌アッセイ法によるデータを提示したものである。 MenC株RM1090およびMenB株BZ198由来のMVならびにMenA株Z1092由来のOMVによる逐次的免疫処置を行ったマウスから産生されたmAbの例を示す、全細胞ELISAによるデータを提示したものである。いくつかのmAbは検討した髄膜炎菌株のすべてに反応し、他のものは菌株の限られたサブセットと反応する。 抗CHORI抗原による免疫処置を行ったマウスから調製し、いくつかのMenB株に対する試験を行ったmAbの補体媒介性殺菌作用をまとめたものである。 RIVMから入手可能なモノクローナル抗体を規定する髄膜炎菌の血清型および血清亜型をまとめたものである。 NIBSCから入手可能なモノクローナル抗体を規定する血清型群、血清型および血清亜型をまとめたものである。

Claims (19)

  1. 哺乳動物において髄膜炎菌株に対する防御免疫を誘発するのに用いるための抗原調製物のセットであって、
    該抗原調製物が、
    a)髄膜炎菌株RM1090(ATCC寄託番号PTA-3557)から得られた微小胞(MV)を含む、第1の抗原調製物
    b)髄膜炎菌株BZ198(ATCC寄託番号PTA-3555)から得られたMVを含む、第2の抗原調製物;および
    c)髄膜炎菌株Z1092 (ATCC寄託番号PTA-3556)から得られた外膜小胞(OMV)を含む、第3の抗原調製物を含み、
    該第1および第2の調製物が、逐次的に投与された場合、第1または第2の調製物に含まれない血清亜型のエピトープを発現する髄膜炎菌の少なくとも1つの株に対する殺菌抗体応答を誘発するのに十分な量で提供され
    該第3の調製物が該第3の調製物に存在するエピトープに対する免疫応答を誘発するのに十分な量で提供される、
    抗原調製物のセット。
  2. 第1、第2および第3の調製物を逐次的に投与する、請求項1記載の抗原調製物のセット。
  3. 哺乳動物において髄膜炎菌株に対する防御免疫を誘発するのに用いるための薬学的組成物であって、
    a)髄膜炎菌株RM1090(ATCC寄託番号PTA-3557)から得られたMVを含む、第1の調製物
    b)髄膜炎菌株BZ198(ATCC寄託番号PTA-3555)から得られたMVを含む、第2の調製物;および
    c)髄膜炎菌株Z1092(ATCC寄託番号PTA-3556)から得られたOMVを含む、第3の調製物を含み、
    該第1および第2の調製物が、逐次的に投与された場合、第1または第2の調製物に含まれない血清亜型のエピトープを発現する髄膜炎菌の少なくとも1つの株に対する殺菌抗体応答を誘発するのに十分な量で提供され
    該第3の調製物が該第3の調製物に存在するエピトープに対する免疫応答を誘発するのに十分な量で提供される、
    薬学的組成物。
  4. 付与される防御免疫が、髄膜炎菌の少なくとも4つの異なる菌株に対するものである、請求項1または2記載の抗原調製物のセット。
  5. 付与される防御免疫が、髄膜炎菌の少なくとも4つの異なる菌株に対するものである、請求項3記載の薬学的組成物。
  6. 付与される防御免疫が、血清型B群(serogroup B)の髄膜炎菌の複数の菌株に対するものである、請求項1、2または4のいずれか一項記載の抗原調製物のセット。
  7. 付与される防御免疫が、血清型B群(serogroup B)の髄膜炎菌の複数の菌株に対するものである、請求項3または5記載の薬学的組成物。
  8. 付与される防御免疫が、血清型B群の髄膜炎菌に対するものである、請求項1、2、4または6のいずれか一項記載の抗原調製物のセット。
  9. 付与される防御免疫が、血清型B群の髄膜炎菌に対するものである、請求項3、5または7のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  10. 第1および第3の菌株の血清亜型が異なる、請求項1記載の抗原調製物のセット。
  11. 第1および第3の菌株の血清亜型が異なる、請求項3記載の薬学的組成物。
  12. 第1、第2および第3の菌株の血清亜型が異なる、請求項1記載の抗原調製物のセット。
  13. 第1、第2および第3の菌株の血清亜型が異なる、請求項3記載の薬学的組成物。
  14. 哺乳動物がヒトである、請求項1、2、4、6、8、10または12のいずれか一項記載の抗原調製物のセット。
  15. 哺乳動物がヒトである、請求項3、5、7、9、11または13のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  16. 薬学的に許容される担体またはアジュバントである添加剤をさらに含む、請求項1、2、4、6、8、10、12または14のいずれか一項記載の抗原調製物のセット。
  17. 薬学的に許容される担体またはアジュバントである添加剤をさらに含む、請求項3、5、7、9、11、13または15のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  18. アジュバントが、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、ミョウバン、またはMF59からなる群より選択される、請求項16記載の抗原調製物のセット。
  19. アジュバントが、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、ミョウバン、またはMF59からなる群より選択される、請求項17記載の薬学的組成物。
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