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JP5230625B2 - クラス−i特異的ヒストンデアセチラーゼ阻害剤とプロテアソーム阻害剤の組み合わせ - Google Patents

クラス−i特異的ヒストンデアセチラーゼ阻害剤とプロテアソーム阻害剤の組み合わせ Download PDF

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Description

本発明は、プロテアソーム阻害剤と組み合わされたヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤に関する。本発明はそれらの調製方法、それらを含んでなる組成物ならびに薬剤として、例えばリンパ腫及び白血病のような造血腫瘍を妨げるための薬剤としてのそれらの使用に関する。
HDAC酵素の群は、同定されたそれらの最初の基質、すなわち核ヒストンタンパク質にちなんで命名された。ヒストンタンパク質(H2A、H2B、H3及びH4)は八量体複合体を形成し、その回りにDNAらせんが取り巻き、凝縮したクロマチン構造を確立する。ヒストンのアセチル化状態は、アセチル化するヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HATs)及びヒストン尾部(histone tails)の脱アセチル化を担うHDACsにより支配される動的平衡にある。HDAC酵素の阻害はヌクレオソームヒストン尾部のアセチル化を促進し、より転写感応性のクロマチン構造を助長し、それは今度は細胞増殖、アポトーシス及び分化のような細胞プロセスに含まれる遺伝子の改変された発現に導く。近年、同定された追加の非−ヒストンHDAC基質の数が増加している。
急性前骨髄球性白血病(APL)、非ホジキンリンパ腫及び急性骨髄性白血病(AML)のような特定の型の白血病及びリンパ腫において、クロマチンへの腫瘍形成性転写因子と一緒になった調節されず且つ一定のHDACリクリートメント(recruitment)が観察される。前立腺ガン細胞において、疾患が悪性病変及び十分に分化したアンドロゲン−反応性前立腺腺ガンから表現型的に脱−分化したアンドロゲンに感受性でない前立腺ガンに進行する時に、タンパク質レベルにおけるHDAC1の上方調節が観察された。さらに、ヒト結腸ガン外植片の大部分において増加したHDAC2発現が見出され、それは腫瘍サプレッサー、結腸アデノマトーシスポリポーシス(APC)の喪失により開始される。
ガンにおけるHDAC/HAT活性平衡と一致して、HDAC阻害剤は、試験管内での広範囲のヒト腫瘍細胞系における細胞−周期の休止、末端分化(terminal differentiation)及び/又はアポトーシスを誘導し、脈管形成を妨げ、且つヌードマウス中のヒト異種移植片モデルにおける生体内抗腫瘍活性を示すことが示された。
HDAC群の酵素は通常3つのクラス:すなわちクラスI、II及びIIIに分類される。クラスI及びIIのみが現在、臨床的開発において、HDAC阻害剤の効果を媒介すると主に暗示されてきた。
HDAC群メンバー1−3及び8から成るクラス−IのグループのHDACsは、腫瘍細胞増殖のために非常に重大であることが示された。
特異的なプロモーターを沈黙させる(silence)ためにクラス−I HDACsを使用する多様な転写因子の中で、最も知られた例は核ホルモン受容体のクラスであり、それはそれらのリガンドの不在下でHDAC3のみに結合し、かくして転写沈黙(transcriptional silencing)の状態を保持する。複合体は、例えばレチノイド、エストロゲン、アンドロゲンなどによりリガンド−依存的やり方で解離し、遺伝子発現及び分化を生ずる。他の重要な例は、サイクリン−依存性キナーゼ阻害剤、p
21wafl,ciplのHDAC1−依存的沈黙である。HDAC阻害剤の抗増殖効果におけるp21wafl,cipl誘導の非常に重大な役割は、p21wafl,cipl欠失細胞におけるHDAC阻害剤、トリコスタチン A(TSA)への耐性が親HCT−116細胞と比較して6−倍増加することを示す研究により示された。さらに、真性の腫瘍サプレッサー遺伝子と異なり、p21wafl,ciplは腫瘍細胞中に遍在し、HDAC阻害剤により誘導される。
ヒストンはクラス−I HDACsの唯一の基質ではない。例えばHDACs 1−3は腫瘍サプレッサーp53を脱アセチル化し、それは結果としてユビキチン化されて分解される。p53は細胞周期の休止及びアポトーシスを含む有力な腫瘍サプレッサーであるので、このタンパク質の低レベルの保持は腫瘍細胞の生存及び制御されない増殖を可能にするために重要である。
クラス−II HDACsは2つのサブクラスに分類され得:クラス−IIaはHDACs 4、5、7、9及びHDAC 9スプライス変異体MITRを含有する。クラス−IIbはHDAC 6及びHDAC 10を含み、それらは両方とも重複(duplicated)HDACドメインを有する。クラス−IIa HDACsは固有のヒストンデアセチラーゼ活性を有していないが、それらがクラス−1 HDAC複合体及び転写因子/DNA複合体の両方と会合する故に架橋因子として機能することにより、遺伝子発現を調節する。
クラス−IIbのメンバーであるHDAC6は、Hsp90デアセチラーゼとしてのその同定のために注目されてきた。HDAC阻害剤LAQ824及びLBH589は、Hsp90の脱アセチル化を誘導することが示されたが、トラポキシン(trapoxin)及び酪酸ナトリウムは誘導しない。Hsp90デアセチラーゼはHsp90関連前−生存(pro−survival)及び前−増殖(pro−proliferative)クライアントタンパク質(client proteins)の分解を生ずる。重要な例にはHer−2、Bcr−Abl、グルココルチコイド受容体、突然変異FLT−3、c−Raf及びAktが含まれる。Hsp90の他に、HDAC6もチューブリン脱アセチル化を媒介し、それはストレス条件下で微小管不安定化を生ずる。
HDAC6の生物学的役割は、HDAC6の特異的小分子阻害剤、ツバシン(tubacin)が細胞周期の進行に影響することなくα−チューブリン過アセチル化及び細胞運動性の低下を引き起こすという事実により、さらに確証された。HDAC6のα−チューブリンデアセチラーゼドメインのみを阻害するツバシンは、HSP90アセチル化において最小の増加しか引き起こさない。
一致して、HDAC6はMCF−7乳ガン細胞のエストラジオール−刺激細胞移動のために重要であることが見出された。
最後にHDAC6は、誤って折りたたまれたタンパク質(misfolded proteins)の細胞処理及び細胞質からのこれらのクリアリングにおいて、決定的な役割を果たす。
多数の細胞周期調節タンパク質がそれらの発現又は活性のレベルにおいてHDACsにより調節される故に、HDAC阻害剤の抗増殖効果を1つの作用機構に結びつけることはできない。HDAC阻害は抗ガン治療において特定の見込みを有しており、ここで成長阻害、分化及びアポトーシスに含まれる複数の経路への協奏的効果が腫瘍形成及び成長のような異質病理学(heterogeneous pathology)の処置において有利であると判明し得る。
何年も経て、HDACsが発ガンにおいてのみでなく、複数の非−悪性分化プロセスにおいても重要な役割を果たすことが明らかになってきた。これは、クラス−IIa 4、5、7及び9に関して最も明らかである。例えばHDAC7は、T−細胞の胸腺成熟において決定的な役割を果たすことが示唆され、HDAC4は軟骨細胞肥大の調節及び軟骨性骨形成に含まれるとされてきた。しかしながらほとんどの関心は、筋肉分化におけるクラス−IIa HDACsの役割のあたりに集中してきた。HDACs 4、5、7及び9はすべて、筋細胞エンハンサー因子2(MEF2)の転写コ−リプレッサーである結果として筋細胞(筋肉細胞)の分化を抑制する。
HDAC阻害剤の場合に見られる最も普通の毒性は、穏やかな程度から中程度の骨髄抑制(myelosuppresion)である。さらに、多くの臨床試験において吐気/嘔吐、疲労及び下痢が不利な影響として特色を成す。
2003年9月18日に公開された特許文献1は、以下のMarkush式
Figure 0005230625
[式中、n、m、t、R、R、R、R、L、Q、X、Y、Z及び
Figure 0005230625
は該明細書中で定義される意味を有する]
を有する化合物、そのN−オキシド形態、製薬学的に許容され得る付加塩及び立体化学的異性体の製造、調製物及び製薬学的性質を記載している。
2006年2月2日に公開された特許文献2は、中でもHDAC阻害剤JNJ26481585
Figure 0005230625
を開示している。
しかしながらHDAC阻害剤治療に関する可能性は、単一薬剤使用を超えている。HDAC阻害剤により影響される分子的経路は、それを組み合わせ研究のための有望な候補としている。
有効性及び/又は毒性を考慮して臨床的利点を与えることができる、単独の又は他の治療薬との組み合わせにおけるクラス−I特異的HDAC阻害剤が必要である。
プロテアソーム阻害も、ガン治療において最近開発された重要な戦略に相当する。プロアソームは、すべての細胞中に存在する多−酵素複合体であり、それは細胞周期の調節に含まれるタンパク質の分解において役割を果たす。p53、サイクリン及びサイクリン−依存性キナーゼp21wafl,ciplを含む複数の重要な調節タンパク質は、ユビキチン−プロテアソーム経路により細胞周期の間に一時的に分解される。細胞が細胞周期を介して発達し(progress)、有糸分裂を経るために、これらのタンパク質の秩序のある分解が必要である。さらに、ユビキチン−プロテアソーム経路は転写調節のために必要である。
特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7は、プロテアソーム阻害剤として有用なペプチドボロン酸エステル及び酸化合物を開示している。化合物の1つであるN−ピラジンカルボニル−L−フェニルアラニン−L−ロイシンボロン酸(PS−341、現在はボルテゾミブ(bortezomib)又はベルケード(Velcade)(Millenium)として既知)は、ヒト腫瘍異種移植片モデルにおいて抗腫瘍活性を有し、再発難治性多発性骨髄腫を有する患者の処置のために承認を受け、現在追加の血液ガンならびに充実性腫瘍を含む追加の適応症における臨床試験を受けている。ボルテゾミブは、誤って折りたたまれた及び他のやり方で損傷を受けたタンパク質を堆積させ、それにより、例えばBax−もしくは反応性酸素種依存性機構を介してアポトーシスのミトコンドリア経路を活性化することにより、細胞死を誘導する。
ボルテゾミブは、ユビキチン−共役タンパク質のアグレソーム(aggresomes)と呼ばれる構造へのキレート化合物形成を引き起こす。アグレソームは細胞保護反応(cytoprotective response)に関与すると思われ、それはおそらくユビキチン化(ubiquitylated)されたタンパク質を分解のためにリソソームに往復させる(shuttling)ことにより、プロテアソーム阻害に反応して活性化される。
HDAC阻害剤であるSAHA(スベロイルアニリドヒドロキサム酸)を用いてボルテゾミブ−誘導アグレソーム形成を崩壊させることができた。SAHAは試験管内において、及び生体内における正常位膵臓ガン異種移植片モデルにおいてアポトーシスへの相乗効果も示した(非特許文献1)。
別のHDAC阻害剤であるLAQ824も、ボルテゾミブとの細胞死の相乗的レベルを示す(非特許文献2)。
SAHA及びLAQ824のボルテゾミブとの相乗効果は、それらのHDAC6阻害活性と関連付けられた。
腫瘍成長に対するプロテアソーム阻害剤の阻害有効性を向上させること、及びまた患者への不利な毒性の副作用の可能性を低下させるためにより低い用量のそのような薬剤を提供することがさらに必要である。
現在(at the moment)、アセチル化の程度と腫瘍反応の関連性のしっかりしたデータは入手できない。下記に記載するクラス−I特異的HDAC阻害剤又は該HDAC阻害剤を含んでなる組み合わせにより引き起こされるヒストン及び非−ヒストン基質のアセチル化の程度を定量する迅速、簡単且つ容易に再現可能な方法は、それらの将来
のために非常に重要であろう。
欧州特許第1485365号明細書 国際公開第2006/010750号パンフレット 欧州特許第788360号明細書 欧州特許第1312609号明細書 欧州特許第1627880号明細書 米国特許第6066730号明細書 米国特許第6083903号明細書
Cancer Research 66:(7);2006年,3773−3781 Journal of Biological Chemistry 280:(29);2005年,26729−26734
本発明の目的は、クラス−I特異的HDAC阻害剤ならびに丈夫且つ特徴的なアセチル化効果、クラス−I特異的HDAC阻害効果、腫瘍細胞成長に対する有利な阻害効果を有することができ、且つ望ましくない副作用が比較的少ない下記に記載する型のプロテアソーム阻害剤とHDAC阻害剤の治療的組み合わせを提供することである。
従って本発明に従い、我々はプロテアソーム阻害剤及び式(I)
Figure 0005230625
[式中、
Figure 0005230625
Figure 0005230625
から選ばれる基であり、
は水素;チエニル;ジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル又はC1−6アルキルピペラジニルC1−6アルキルで置換されたチエニル;フラニル;フェニル;あるいはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキルオキシ、ジ(C1−4アルキル)アミノ、ジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、ジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、ピロリジニルC1−4アルキル、ピロリジニルC1−4アルキルオキシ又はC1−4アルキルピペラジニルC1−4アルキルから独立して選ばれる1個の置換基で置換されたフェニルから選ばれる]
のHDAC阻害剤、その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩及び立体化学的異性体の組み合わせを提供する。
置換基から二環式環系中に引かれた線は、結合が二環式環系の適した環原子のいずれに連結していることもできることを示す。
上記の定義及び下記で用いられる場合、C1−4アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状及び分枝鎖状飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、1−メチルエチル、2−メチルプロピルなどを定義し;C1−6アルキルはC1−4アルキル及び5〜6個の炭素原子を有するその高級同族体、例えばペンチル、2−メチル−ブチル、ヘキシル、2−メチルペンチルなどを含む。
興味深い式(I)の化合物は、
Figure 0005230625
が(a−2)である式(I)の化合物である。
が水素である式(I)の化合物も興味深い化合物である。
がパラ位にある式(I)の化合物はさらに興味深い化合物である。
好ましい式(I)の化合物は、欧州特許第1485365号明細書の21−23頁の表中で示される番号付けに対応する化合物番号6、番号100、番号104、番号128、番号144、番号124、番号154、番号125、番号157、番号156、番号159、番号163、番号164、番号168、番号169、番号127、番号171、番号170、番号172及び番号173である。
Figure 0005230625
Figure 0005230625
Figure 0005230625
最も好ましい式(I)の化合物は、
Figure 0005230625
が(a−2)であり、Rが水素である化合物(欧州特許第1485365号明細書中の化合物番号6(R306465))
Figure 0005230625
又はその製薬学的に許容され得る付加塩である。
本明細書で用いられる場合、「ヒストンデアセチラーゼ」及び「HDAC」という用語は、ヒストンのN−末端におけるリシン残基のε−アミノ基からアセチル基を除去する酵素の群のいずれの1つをも指すことが意図されている。状況により他にことわらなければ、「ヒストン」という用語は、いずれの種からのH1、H2A、H2B、H3、H4及びH5を含むいずれのヒストンタンパク質をも指すものとする。ヒトHDACタンパク質又は遺伝子産物にはHDAC−1、HDAC−2、HDAC−3、HDAC−4、HDAC−5、HDAC−6、HDAC−7、HDAC−8、HDAC−9、HDAC−10及びHDAC−11が含まれるが、これらに限られない。ヒストンデアセチラーゼは、原虫及び菌・カビ源に由来することもできる。
「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」又は「ヒストンデアセチラーゼの阻害剤」という用語は、ヒストンデアセチラーゼと相互作用し、且つその活性、より特定的にその酵素活性を阻害することができる化合物を同定するために用いられる。ヒストンデアセチラーゼ酵素活性の阻害は、ヒストンデアセチラーゼがヒストン又は他のタンパク質基質からアセチル基を除去する能力を低下させることを意味する。好ましくは、そのような阻害は特異的であり、すなわちヒストンデアセチラーゼ阻害剤は、いくつかの他の無関係な生物学的効果を生むのに必要な阻害剤の濃度より低い濃度において、ヒストンデアセチラーゼがヒストン又は他のタンパク質基質からアセチル基を除去する能力を低下させる。
「クラス−I特異的HDAC阻害」又は「クラス−I特異的HDAC阻害剤」という用語は、例えばクラス−IIa又はクラス IIb HDACsのような他のクラスのHDAC酵素の阻害を生むのに必要な阻害剤の濃度より低い濃度において、クラス−I HDAC群メンバー(HDAC1−3又は8)の酵素活性を低下させる化合物を同定するために用いられる。
本明細書で用いられる場合、「プロテアソーム」及び「ユビキチン−プロテソーム系(UPS)」という用語は、UPS中のすべての成分の構造及び機能のいずれの1つをも指すことが意図されており、それには:
a)ユビキチン(Ub)及びユビキチン−様タンパク質(Ulp);例えばSUMO、NEDD8、ISG15など、
b)ユビキチンモノマー、K48−結合ポリユビキチン鎖、K63−結合ポリユビキチン鎖など、
c)E1 ユビキチン−活性化酵素;例えばE1Ub、E1SUMO、E1NEDD8、E1ISG15など、
d)E1 ユビキチン−活性化酵素のサブユニット;例えばAPPBP1、UBA3、SAE1、SAE2など、
e)E2 ユビキチン−共役酵素;例えばUBC9、UBC12、UBC8など、
f)E3 ユビキチンリガーゼ;例えばRING−フィンガー(finger) E3s、単純RING−フィンガーE3s、クリン(cullin)に基づくRING−フィンガー E3s、RBX1−/RBX2−依存性E3s、HECT−ドメイン E3s、U−ボックス(box) E3sなど、
g)SCF(SKP1−クリン1−F−ボックス)E3 ユビキチンリガーゼ複合体、例えばSCFSKP2、SCFB−TRCP、SCFFBW7など、
h)クリン、例えばCUL1、CUL2、CUL3、CUL4、CUL5など、
i)F−ボックスタンパク質、例えばSKP2、B−TRCPタンパク質、FBWタンパク質など、
j)他の基質特異的アダプター、例えばBTBタンパク質、SOCS−ボックスタンパク質、DDB1/2、VHLなど、
k)プロテアソーム、その成分など、
l)メタロイソペプチダーゼ RPN11、UPS標的をその破壊の前に脱−ユビキチン化するプロテアソーム リド(proteasome lid)のサブユニットなど、
m)メタロイソペプチダーゼ CSN5、クリンからのNEDD8の除去を担うCOP9−シグナロソーム複合体のサブユニットなど、
n)Ub/Ulpが最初にそのC−末端グリシン残基上でアデニル化され、次いで再びそのC−末端においてチオールエステルとして帯電するE1 ユビキチン−活性化酵素による活性化段階、
o)E1 ユビキチン−活性化酵素からE2 ユビキチン−共役酵素へのUb/Ulpの転移、
p)ユビキチン−共役体認識、
q)基質−ユビキチン複合体のプロテアソームへの転移及び結合、
r)ユビキチン除去又は
s)基質分解
が含まれるが、これらに限られない。
「プロテアソーム阻害剤」及び「ユビキチン−プロテアソーム系の阻害剤」という用語は、UPS中の正常な、改変された、過−活性な、又は過剰発現された成分の1つと相互作用し、且つその活性、さらに特定的にその酵素活性を阻害することができる化合物を同定するために用いられる。UPS酵素活性の阻害は、UPS成分がその活性を実行する能
力を低下させることを意味する。好ましくは、そのような阻害は特異的であり、すなわちプロテアソーム阻害剤は、いくつかの他の無関係な生物学的影響を生むのに必要な阻害剤の濃度より低い濃度において、UPSの成分の活性を低下させる。UPS成分の活性の阻害剤には:
a)アデニル化部位にUb/Ulpが近づくのを遮断することによるか、あるいはATPが近づくのを遮断することによるUb又はUlpアデニル化の阻害剤;例えばイマチニブ(imatinib)(Gleevec;Novartis)など、
b)E3又はE3−複合体とE2の相互作用の崩壊物質、
c)p53(基質)とMDM2(RING−フィンガー E3)の間の相互作用の遮断のような、基質とE3又はE3−複合体上の基質相互作用ドメインの間の相互作用の妨害物質、例えばヌツリン(nutlins)(MDM2への結合により)、RITA(p53のN末端への結合により)など、
d)E3 リガーゼ複合体の妨害物質、
e)ユビキチン リガーゼへの基質の人為的リクリーター(artificially
recruiters of substrates to the ubiquitin ligases)、例えばプロタクス(protacs)など、
f)プロテアソーム及びその成分の阻害剤、例えばボルテゾミブ、カルフィルゾミブ(carfilzomib)、NPI−0052、Bsc2118など、
g)メタロイソペプチダーゼ RPN11及びCSN5の阻害剤のようなユビキチン/Ulp除去の阻害剤、あるいは
h)ポリユビキチン鎖の修飾、例えばユビスタチン(ubistatins)など
が含まれるが、これらに限られない。
上記で言及した製薬学的に許容され得る酸付加塩は、式(I)の化合物が形成することができる治療的に活性な無毒性の酸付加塩の形態を含むものとする。塩基性を有する式(I)の化合物を、適した酸を用いて該塩基形態を処理することにより、それらの製薬学的に許容され得る酸付加塩に転換することができる。適した酸は、例えば無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸又は臭化水素酸;硫酸;硝酸;リン酸など;あるいは有機酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸(すなわちブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノ−サリチル酸、パモ酸などを含む。
酸性を有する式(I)の化合物を、適した有機もしくは無機塩基を用いて該酸形態を処理することにより、それらの製薬学的に許容され得る塩基付加塩に転換することができる。適した塩基塩の形態は、例えばアンモニウム塩、アルカリ及びアルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩など、有機塩基との塩、例えばベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、ヒドラバミン塩、ならびに例えばアルギニン、リシンなどのようなアミノ酸との塩を含む。
酸もしくは塩基付加塩という用語は、式(I)の化合物が形成することができる水和物及び溶媒付加形態も含む。そのような形態の例は、例えば水和物、アルコラートなどである。
前記で用いられた式(I)の化合物の立体化学的異性体という用語は、同じ配列の結合により結合した同じ原子で構成されるが、式(I)の化合物が有することができる互換不可能な異なる三−次元構造を有するすべての可能な化合物を定義する。他にことわるか又は指示しなければ、化合物の化学的名称は、該化合物が有することができるすべての可能な立体化学的異性体の混合物を包含する。該混合物は、該化合物の基となる分子構造のす
べてのジアステレオマー及び/又はエナンチオマーを含有することができる。純粋な形態又は互いとの混合物の両方における式(I)の化合物のすべての立体化学的異性体が本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
式(I)の化合物のいくつかは、それらの互変異性体においても存在し得る。そのような形態は、上記の式において明白に示されてはいないが、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
下記で用いられる場合は常に、「式(I)の化合物」という用語は、製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩及びすべての立体異性体も含むものとする。
本発明に従って用いるのに特に好ましいプロテアソーム阻害剤は、ボルテゾミブである。ボルテゾミブはMillenniumからベルケードという商品名の下に商業的に入手可能であり、且つ例えば欧州特許第788360号明細書、欧州特許第1312609号明細書、欧州特許第1627880号明細書、米国特許第6066730号明細書及び米国特許第6083903号明細書に記載されている通りに、あるいはそれに類似の方法により製造され得る。
本発明は、医学的治療において用いるため、例えば腫瘍細胞の成長の阻害のための本発明の従う組み合わせにも関する。
本発明は、腫瘍細胞の成長の阻害用の製薬学的組成物の調製のための本発明に従う組み合わせの使用にも関する。
本発明は、本発明に従う組み合わせの有効量を患者に投与することを含んでなる、人間の患者における腫瘍細胞の成長の阻害方法にも関する。
本発明はさらに、本発明に従う組み合わせの有効量を投与することによる、形質転換細胞を含む細胞の異常な成長の阻害方法を提供する。細胞の異常な成長は、正常な調節機能に無関係な(例えば接触阻害の喪失)細胞成長を指す。これにはガン細胞の成長休止、末端分化及び/又はアポトーシスを引き起こすことによる直接的、ならびに腫瘍細胞の移動、侵入及び生存又は腫瘍の新生血管形成の妨害による間接的の両方の腫瘍成長の阻害が含まれる。
本発明は、処置の必要な患者、例えば哺乳類(そしてより特定的には人間)に、本発明に従う組み合わせの有効量を投与することによる、腫瘍成長の阻害方法も提供する。特に本発明は、本発明に従う組み合わせの有効量の投与による腫瘍の成長の阻害方法を提供する。本発明は特に膵臓ガン、リンパ球系の造血腫瘍、例えば急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia)、急性単球性白血病、リンパ腫、慢性B細胞白血病、慢性骨髄性白血病、急性転化における慢性骨髄性白血病、バーキットリンパ腫及び多発性骨髄腫、非−小−細胞肺ガン、小−細胞肺ガン、非−ホジキンリンパ腫、黒色腫、前立腺ガン、乳ガンならびに結腸ガンの処置に適用可能である。妨げることができる他の腫瘍の例には甲状腺小胞ガン、脊髄形成異常症候群(MDS)、間葉起源の腫瘍(例えば線維肉腫及び横紋筋肉腫)、奇形ガン、神経芽腫、神経膠腫、皮膚の良性腫瘍(例えば角化棘細胞腫)、腎臓ガン、卵巣ガン、膀胱ガン及び表皮ガンが含まれるが、これらに限られない。
本発明は、処置の必要な患者、例えば哺乳類(そしてさらに特定的に人間)に式(I)のヒストンデアセチラーゼ阻害剤の有効量を投与することによる、急性リンパ芽球性白血
病、急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia)、急性単球性白血病、リンパ腫、慢性B細胞白血病、慢性骨髄性白血病、急性転化における慢性骨髄性白血病、バーキットリンパ腫及び多発性骨髄腫の処置方法も提供する。
本発明は、処置の必要な患者、例えば哺乳類(そしてさらに特定的に人間)に、単独の又はプロテアソーム阻害剤と組み合わされた式(I)のヒストンデアセチラーゼ阻害剤の有効量を投与することによる、薬剤耐性腫瘍、例えばこれらに限られないがリンパ球系の造血腫瘍、例えば薬剤耐性急性リンパ芽球性白血病、薬剤耐性急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)、薬剤耐性急性前骨髄球性白血病、薬剤耐性急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia)、薬剤耐性急性単球性白血病、薬剤耐性リンパ腫、薬剤耐性慢性B細胞白血病、薬剤耐性慢性骨髄性白血病、急性転化における薬剤耐性慢性骨髄性白血病、薬剤耐性バーキットリンパ腫及び薬剤耐性多発性骨髄腫の処置方法も提供する。本発明は薬剤耐性多発性骨髄腫、さらに特定的にプロテアソーム阻害剤に耐性の多発性骨髄腫の処置に、さらにもっと特定的にボルテゾミブ耐性多発性骨髄種の処置に特に適用可能である。
「薬剤耐性多発性骨髄腫」という用語は、タリドミド(thalidomide)、デキサメタゾン(dexamethasone)、レブリミド(revlimid)、ドキソルビシン(doxorubicin)、ビンクリスチン(vincristine)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、パミドロネート(pamidronate)、メルファラン(melphalan)、デフィブロチド(defibrotide)、プレドニゾン(prednisone)、ダリナパルシン(darinaparsin)、ベリノスタト(belinostat)、ボリノスタト(vorinostat)、PD 0332991、LBH589、LAQ824、MGCD0103、HuLuc63、AZD 6244、パゾパニブ(Pazopanib)、P276−00、プリチデプシン(plitidepsin)、ベンダムスチン(bendamustine)、タネスピマイシン(tanespimycin)、エンザスタウリン(enzastaurin)、ペリフォシン(perifosine)、ABT−737又はRAD001の群から選ばれる1種もしくはそれより多い薬剤に耐性の多発性骨髄腫を含むが、これらに限られない。「薬剤耐性多発性骨髄腫」という用語は、再発又は難治性多発性骨髄腫も含む。
「薬剤耐性」という用語を用い、固有の(intrinsic)耐性又は取得された耐性を示す状態を意味する。「固有の耐性」を用い、アポトーシス、細胞進行及びDNA修復を含むがこれらに限られない関連する経路における重要遺伝子のガン細胞中での特徴的な発現分布を意味し、それは正常な細胞と比較してガン細胞のより急速な成長能力に寄与する。「取得された耐性」を用い、薬剤に対するガン細胞の感受性に影響し得る、腫瘍形成及び進行において起こる多因子的現象を意味する。取得された耐性は、これらに限られないが;薬剤−標的における改変、薬剤堆積の減少、細胞内薬剤分布の改変、薬剤−標的相互作用の低下、解毒反応の向上、細胞−周期脱調節(deregulation)、損傷を受けた−DNA修復の増加及びアポトーシス反応の低下のようないくつかの機構の故であり得る。該機構のいくつかは同時に起こり得、及び/又は互いと相互作用し得る。この活性化及び/又は不活性化は遺伝的又は後成的事象の故か、あるいはガンウイルスタンパク質の存在の故であり得る。取得される耐性は、個々の薬剤に起こり得るが、もっと広く、異なる化学構造及び異なる作用機構を有する多くの異なる薬剤にも起こり得る。この耐性の形態は多剤耐性と呼ばれる。
本発明に従う組み合わせを他の治療目的、例えば:
a)ガンの治療のための腫瘍の照射の前、その間または後に本発明に従う化合物を投与
することによる放射線治療への腫瘍の感作;
b)慢性関節リウマチ、変形性関節症、若年性関節炎、通風、多発性関節炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎及び全身性エリテマトーデスのような関節症及び骨病理学的状態の処置;
c)血管増殖障害、アテローム性動脈硬化症及び再狭窄を含む平滑筋細胞増殖の阻害;
d)潰瘍性大腸炎、クローン病、アレルギー性鼻炎、対宿主性移植片病、結膜炎、喘息、ARDS、ベーチェット病、移植拒絶、ユチカリア(uticaria)、アレルギー性皮膚炎、円形脱毛症、強皮症、発疹、湿疹、皮膚筋炎、ニキビ、糖尿病、全身性エリテマトーデス、川崎病、多発性硬化症、気腫、のう胞性線維症及び慢性気管支炎のような炎症状態及び皮膚状態の処置;
e)子宮内膜症、子宮線維症、機能不全性不正子宮出血及び子宮内膜肥厚の処置;
f)網膜及び脈絡膜管に影響を与える血管症を含む眼の血管新生の処置;
g)心不全の処置;
h)HIV感染の処置のような免疫抑制状態の阻害;
i)腎不全の処置;
j)内分泌障害の抑制;
k)糖新生の機能不全の阻害;
l)神経病理学、例えばパーキンソン病又は認知障害を生ずる神経病理学、例えばアルツハイマー病又はポリグルタミン関連ニューロン疾患の処置;
m)精神医学的障害、例えば精神分裂病、双極性障害、うつ病、不安及び精神病の処置;
n)神経筋病理学、例えば筋萎縮性側索硬化症の阻害;
o)脊髄筋肉萎縮症の処置;
p)ある遺伝子の発現に力を与えることによる処置の余地のある他の病理学的状態の処置;
q)遺伝子治療の強化;
r)脂質生成の阻害;
s)マラリアのような寄生虫症の処置
のために用いることができる。
従って本発明は、薬剤として用いるための上記の組み合わせならびに上記の状態の1つもしくはそれより多くの処置用の薬剤の製造のための、単独のもしくはプロテアソーム阻害剤と組み合わされた式(I)のクラス−I特異的HDAC阻害剤の使用を開示する。
かくして本発明は、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia)、急性単球性白血病、リンパ腫、慢性B細胞白血病、慢性骨髄性白血病、急性転化における慢性骨髄性白血病、バーキットリンパ腫及び多発性骨髄腫の処置用の薬剤の製造のための、単独のもしくは組み合わされた式(I)のクラス−I特異的HDAC阻害剤の使用を開示する。
本発明は、薬剤耐性腫瘍、例えばこれらに限られないがリンパ球系の造血腫瘍、例えば薬剤耐性急性リンパ芽球性白血病、薬剤耐性急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia)、薬剤耐性急性前骨髄球性白血病、薬剤耐性急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia)、薬剤耐性急性単球性白血病、薬剤耐性リンパ腫、薬剤耐性慢性B細胞白血病、薬剤耐性慢性骨髄性白血病、急性転化における薬剤耐性慢性骨髄性白血病、薬剤耐性バーキットリンパ腫及び薬剤耐性多発性骨髄腫の処置用の薬剤の製造のための、単独のもしくは組み合わされた式(I)のクラス−I特異的HDAC阻害剤の使用も開示する。
本発明はさらに、薬剤耐性多発性骨髄腫、さらに特定的にプロテアソーム阻害剤に耐性の多発性骨髄腫、さらにもっと特定的にボルテゾミブ耐性多発性骨髄腫の処置用の薬剤の製造のための、単独のもしくは組み合わされた式(I)のクラス−I特異的HDAC阻害剤の使用を開示する。
プロテアソーム阻害剤及び式(I)のHDAC阻害剤を同時に(例えば分離された又は1つの組成物中で)あるいはいずれかの順序で逐次的に投与することができる。後者の場合、2つの化合物は、ある期間内に且つ有利なもしくは相乗的効果が達成されることを保証するのに十分な量及び方法で投与されるであろう。組み合わせの各成分に関する投与の好ましい方法及び順序ならびにそれぞれの投薬量及び投薬管理は、投与されている特定のプロテアソーム阻害剤及びHDAC阻害剤、組み合わせの投与経路、処置されている特定の腫瘍及び処置されている特定の宿主に依存することがわかるであろう。最適の投与の方法及び順序ならびに投薬量及び投薬管理は、通常の方法を用い且つ本明細書に示される情報を見て、当該技術分野における熟練者により容易に決定され得る。
本発明はさらに、第1の活性成分として式(I)のHDAC阻害剤及び第2の活性成分としてプロテアソーム阻害剤を含有する、ガンに苦しむ患者の処置における同時、分離又は逐次的使用のための組み合わせ調製物としての製品に関する。
当該技術分野における熟練者は、下記に示される試験結果から、有効量を容易に決定することができるはずである。一般に、式(I)の化合物及びプロテアソーム阻害剤の治療的に有効な量は、体重のkg当たり0.005mg〜100mg、そして特に体重のkg当たり0.005mg〜10mgであると思われる。必要な投薬量を、1日を通じて適した間隔における2、3、4回もしくはもっと多い細分−投薬量として投与するのが適しているかも知れない。該細分−投薬量を、例えば単位投薬形態物当たりに0.5〜500mgそして特に10mg〜500mgの活性成分を含有する単位投薬形態物として調製することができる。
本発明に従う組み合わせの成分、すなわちプロテアソーム阻害剤及びHDAC阻害剤を、それらの有用な薬理学的性質の観点から、投与目的のための種々の製薬学的形態物に調製することができる。成分を個々の製薬学的組成物において別々に、あるいは両成分を含有する1つの製薬学的組成物において調製することができる。HDAC阻害剤を当該技術分野において既知の方法により、そして特に本明細書中で挙げられ且つ引用することによりその記載事項が本明細書の内容となる公開特許明細書中で記載されている方法に従って、製造し且つ製薬学的組成物に調製することができる。
従って本発明は、1種もしくはそれより多い担体と一緒にプロテアソーム阻害剤及び式(I)のHDAC阻害剤を含んでなる製薬学的組成物にも関する。本発明に従う使用のための製薬学的組成物を調製するために、活性成分としての塩基又は酸付加塩形態における特定の化合物の有効量を製薬学的に許容され得る担体と緊密な混合物において合わせ、その担体は投与に望ましい調製物の形態に依存して多用な形態をとることができる。これらの製薬学的組成物は、望ましくは、好ましくは経口的、直腸的、経皮的投与又は非経口的注入による投与に適した単位投薬形態にある。例えば経口的投薬形態における組成物の調製において、通常の製薬学的媒体、例えば懸濁剤、シロップ、エリキシル剤及び溶液のような経口用液体調製物の場合には水、グリコール、油、アルコールなど;あるいは粉剤、丸薬、カプセル及び錠剤の場合にはデンプン、糖類、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などのような固体担体のいずれを用いることもできる。錠剤及びカプセルは、それらの投与の容易さの故に、最も有利な経口的投薬単位形態物に相当し、その場合には明らかに固体の製薬学的担体が用いられる。非経口用組成物のために、担体は通常、少なくとも大部分において無菌水が用いられるであろうが、例えば溶解性を助けるための他の成分が含ま
れることができる。例えば担体が食塩水、グルコース溶液又は食塩水とグルコール溶液の混合物を含む注入可能な溶液を調製することができる。注入可能な懸濁剤を調製することもでき、その場合には適した液体担体、懸濁化剤などを用いることができる。経皮的投与に適した組成物において、担体は場合により浸透促進剤及び/又は適した湿潤剤を含むことができ、それは場合により小さい割合におけるいずれかの性質の適した添加剤と組み合わされることができ、その添加剤は皮膚に有意な悪影響を引き起こさない。該添加剤は皮膚への投与を容易にすることができるか、及び/又は所望の組成物の調製の助けとなることができる。これらの組成物を種々の方法で、例えば経皮パッチとして、スポット−オン(spot−on)として、軟膏として投与することができる。
投与の容易さ及び投薬量の均一性のために、前記の製薬学的組成物を投薬単位形態物において調製するのが特に有利である。明細書及び請求項において用いられる投薬単位形態物は、1回の投薬量として適した物理的に分離された単位を指し、各単位は所望の治療的効果を生むために計算されたあらかじめ決められた量の活性成分を、必要な製薬学的担体と一緒に含有する。そのような投薬単位形態物の例は錠剤(刻み付き又はコーティング錠を含む)、カプセル、丸薬、粉剤小包、ウェハース、注入可能な溶液又は懸濁剤、小さじ一杯、大さじ一杯などならびに分離されたそれらの複数である。
組み合わせの各成分の必要な投薬量を、処置の経過を通じて適した間隔における2、3、4又はそれより多い細分−投薬量として投与するのが適しているかも知れない。細分−投薬量を、例えばそれぞれの場合に独立して単位投薬形態物当たりに0.01〜500mg、例えば0.1〜200mgそして特に1〜100mgの各活性成分を含有する単位投薬形態物として調製することができる。
「ヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導」という用語は、HDAC基質、例えばこれらに限られないがヒストン、例えばヒストン3、ヒストン4など;チューブリン、例えばアルファ−チュウーブリンなど;熱ショックタンパク質、例えばHsp90などのアセチル化状態の誘導を意味する。
「該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導」という用語は、これらに限られないがHsp70の誘導、p21の誘導などのような二次効果を意味する。
本発明は、試料においてヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の量を決定することを含んでなる、単独の又はプロテアソーム阻害剤と組み合わされた式(I)のHDAC阻害剤の特性化のための方法にも関する。さらに特定的に、本発明は、試料において
a)ヒストン3のアセチル化の誘導、ヒストン4のアセチル化の誘導又はp21の誘導ならびに
b)アルファ−チューブリンのアセチル化の誘導、Hsp90のアセチル化の誘導又はHsp70の誘導
の量を決定することを含んでなる、単独の又はプロテアソーム阻害剤と組み合わされた式(I)のHDAC阻害剤の特性化のための方法に関する。
試料におけるヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の量の決定は、処置に反応する患者の同定を包含し得、かくして人間のガンの処置に関して有益な効果を有することができる。
試料におけるヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の量の決定は、患者における処置の有効性の監視を包含し得、かくして人間のガンの処置に関して有益な効果を有することができる。
試料におけるヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の量の決定は、処置に対する治療的反応の予測を包含し得、かくして人間のガンの処置に関して有益な効果を有することができる。
試料におけるヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の量の決定は、処置に反応する患者の同定、患者における処置の有効性の監視ならびに処置に対する治療的反応の予測を包含し得、かくして人間のガンの処置に関して有益な効果を有することができる。
かくして本発明は、単独の又はプロテアソーム阻害剤と組み合わされた式(I)のクラス−I特異的HDAC阻害剤の使用にも関し、ここでヒストン又は他のタンパク質の過アセチル化の誘導又は該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導は人間のガンの処置に関して有益な効果を有する。
試料は、該HDAC阻害剤又は該組み合わせで処置された細胞に由来することができる。試料は、障害に冒された組織及び/あるいは式(I)のHDAC阻害剤又はプロテアソーム阻害剤と式(I)のHDAC阻害剤の組み合わせで処置された個人に由来することもできる。
細胞は、該HDAC阻害剤又は該組み合わせと接触した培養細胞であることができる。該阻害剤又は該組み合わせを細胞の生育倍地に加えることができる。
細胞は、該阻害剤又は該組み合わせで処置された組織及び/又は個人に由来することもできる。
好ましくは、特性化の方法は試験管内で行なわれる段階のみを含む。従って、この態様に従うと、人間又は動物の体から組織材料を得る段階は、本発明により包含されない。
細胞は通常、ヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の決定のために用いられる方法に適している状態にあるように処理される。処理は均質化、抽出、固定、洗浄及び/又は透過性化を含むことができる。処理の方法は、ヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の決定のために用いられる方法に大きく依存する。試料は患者の生検材料に由来することができる。この生検材料をさらに処理して、ヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の決定に用いられる方法に適した状態にある試料を与えることができる。
タンパク質のアセチル化の量又は誘導されるタンパク質の量を、抗体の使用により決定することができる。
本明細書で用いられる場合、「抗体」という用語は、免疫グロブリン又は同じ結合特異性を有するその誘導体を称する。本発明に従って用いられる抗体は、モノクローナル抗体あるいはポリクローナル抗血清に由来するか又は含まれる抗体であることができる。「抗体」という用語はさらに、Fab、F(ab’)2、Fv又はscFvフラグメントのような誘導体を意味する。抗体又はその誘導体は天然起源のものであることができるか、あるいは(半)合成的に製造されることができる。
当該技術分野において一般的に既知のウェスターンブロッティングを用いることができ
る。細胞材料又は組織を均質化し、変性及び/又は還元剤で処理して試料を得ることができる。試料をポリアクリルアミドゲル上に負荷してタンパク質を分離し、続いて膜に転移させるか、あるいは直接固相上にスポッティングすることができる。次いで抗体を試料と接触させる。1回もしくはそれより多い洗浄段階の後、当該技術分野において既知の方法を用いて結合抗体を検出する。
組織材料、例えば充実性腫瘍の切片の固定及び透過性化の後に免疫組織化学を用いることができ、次いで抗体を試料と一緒にインキュベーションし、そして1回もしくはそれより多い洗浄段階に続いて、結合抗体を検出する。
ヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導あるいは該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の量をELISAにより決定することができる。ELISAの多様なフォーマットを思い描くことができる。1つのフォーマットでは、抗体をマイクロタイタープレート(microtiter plate)のような固相上に固定化し、続いて非特異的結合部位を遮断し、試料と一緒にインキュベーションする。他のフォーマットでは、最初に試料を固相と接触させて、試料中に含有されるアセチル化された及び/又は誘導されたタンパク質を固定化する。遮断及び場合による洗浄の後、抗体を固定化された試料と接触させる。
ヒストン又は他のタンパク質のアセチル化の誘導又は該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導の量を、フローサイトメトリーにより決定することができる。細胞、例えば細胞培養細胞又は血液細胞又は骨髄からの細胞を固定し、透過性化して、抗体がアセチル化された及び/又は誘導されたタンパク質に達するのを可能にする。場合による洗浄及び遮断段階の後、抗体を細胞と接触させる。次いでアセチル化された及び/又は誘導されたタンパク質に結合した抗体を有する細胞を決定するために当該技術分野において既知の方法に従い、フローサイトメトリーを行なう。
HDAC阻害剤又はプロテアソーム阻害剤と式(I)のHDAC阻害剤の組み合わせがhis活性(his activity)を有するかどうかを決定するために、参照試料中におけるタンパク質のアセチル化又はタンパク質の誘導の量を決定することができ、ここで参照試料は該HDAC阻害剤又は該組み合わせで処置されていない細胞に由来する。試料及び参照試料中におけるタンパク質のアセチル化の量及び/又は誘導されたタンパク質の量の決定を平行して行うことができる。細胞培養細胞の場合、2つの細胞組成物を準備し、その1つを該HDAC阻害剤又は該組み合わせで処理するが、他を未処理のままとする。続いて両組成物をさらに処理し、それぞれのタンパク質のアセチル化の量及び/又は誘導されたタンパク質の量を決定する。あるいはまた、HDAC阻害剤又はプロテアソーム阻害剤と式(I)のHDAC阻害剤の組み合わせがhis活性を有するかどうかを決定するために、細胞増殖の阻害を決定することができる。
患者の場合、試料は式(I)のHDAC阻害剤又はプロテアソーム阻害剤と式(I)のHDAC阻害剤の組み合わせで処置された患者に由来する。参照試料は、該HDAC阻害剤又は該組み合わせで処置されていない同じ障害に苦しむ別の患者に、あるいは健康な個人に由来する。参照試料が由来する組織は、試料が由来する組織に対応する。例えば試料が乳ガン患者からの腫瘍組織に由来する場合、参照試料も乳ガン患者からの腫瘍組織に由来するか、あるいは健康な個人からの乳房組織に由来する。試料及び参照試料が同じ個人に由来することも思い描くことができる。この場合、参照試料が由来する組織は、該HDAC阻害剤又は該組み合わせで個人を処置する前又は後に個人から得た。好ましくは、処置の中断後の考えられる阻害剤処置の後続効果を排除するために、処置の前に組織を得る。
実験部分
A.薬理学的実施例
細胞毒性又は生存に関する測色アッセイ(Mosmann Tim著,Journal
of Immunological Methods 65:1983年,55−73)を用いてA2780腫瘍細胞について決定された式(I)の化合物の細胞活性に関し、欧州特許第1485365号明細書の実験部分を引用する。
HDAC阻害剤の抗増殖効果を、HDAC群メンバー1−3及び8から成るクラス1 HDACsの阻害に結びつけた。A2780細胞から免疫−沈降したHDAC1へのR306465の活性ならびにJNJ 26481585、SAHA、LBH−589及びLAQ−824と比較した場合のその力価を実施例A.1.に見出すことができる。HDAC8ヒト組換え酵素へのR306465の活性ならびにJNJ 26481585、SAHA、LBH−589及びLAQ−824と比較した場合のその力価を実施例A.2.に見出すことができる。
さらに、R306465がHDAC1基質であるヒストン3(H3)及びヒストン4(H4)のアセチル化状態を調節するかどうかを調べた。A2780卵巣ガン細胞におけるサイクリン依存性キナーゼ阻害剤p21wafl,ciplの誘導も調べた。p21wafl,ciplはヒストンアセチル化の結果として抑制され、HDAC阻害剤に反応した細胞周期休止の誘導において重要な役割を果たす(実施例A.3.を参照されたい)。
HDAC6の阻害及びHDAC1対HDAC6に関する化合物の相対的力価を評価するために、その基質であるチューブリンのアセチル化及びHsp90アセチル化の結果であるHsp70の誘導を監視した(実施例1.3.を参照されたい)。
実施例A:式(I)の化合物のクラス−I特異性及びアセチル化効果
実施例A.1:A2780細胞から免疫沈降したHDAC1酵素の阻害
HDAC1活性アッセイのために、HDAC1をA2780細胞ライセートから免疫沈降させ、ある濃度曲線の示されるHDAC阻害剤と一緒に、且つH4ペプチドの[H]アセチル−標識フラグメント(50.000cpm)[ビオチン−(6−アミノヘキサノイック)Gly−Ala−(アセチル[H]Lys−Arg−His−Arg−Lys−Val−NH](Amersham Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ)と一緒にインキュベーションした。遊離のアセチル基の放出を測定してHDAC活性を評価した。結果を、3回の独立した実験に関する平均IC50値±SDとして表す。
Figure 0005230625
実施例A.2:HDAC8ヒト組換え酵素の阻害
ヒト組換えHDAC8の阻害のために、HDAC 8 Colorimetric/F
lourimetric Activity Assay/Drug Discovery Kit(Biomol;Cat.nr.AK−508)を用いた。3回の独立した実験に関する平均IC50値(nM)±SDとして結果を表す。アッセイは二重に行なわれ、Graphpad Prism(Graphpad Software)を用いてIC50の標準誤差を計算した。
Figure 0005230625
実施例A.3:細胞性HDAC1基質のアセチル化及びp21wafl,ciplの誘導
ヒトA2780卵巣ガン細胞を、0、1、3、10、30、100、300、1000及び3000nMの化合物と一緒に24時間インキュベーションした。
全細胞ライセートを調製し、SDS−PAGEにより分析した。ウサギポリクローナル及びマウスモノクローナル抗体の適した希釈液を用い、続いて増強化学発光(ECL)検出を行なうことにより、アセチル化されたH3及びH4ヒストンのレベル、H3タンパク質の合計レベル及びp21wafl,ciplタンパク質のレベルを検出した。アセチル化されたH3及びH4のレベルをUpstate Biotechnologyからの抗体(Cat.nr.06−299及び06−866)を用いて検出し、H3タンパク質の合計レベルをAbcamからの抗体(Cat.nr.ab1791)を用いて検出し、そしてp21wafl,ciplタンパク質のレベルをTransduction Laboratoriesからの抗体(Cat.nr.C24420)を用いて検出した。抗体を室温で1〜2時間又は4℃で終夜インキュベーションした。等しい負荷に関して制御するために、ブロットを剥がし(stripped)、マウスモノクローナル抗−アクチンIgM(Ab−1,Oncogene Research Products)を用いて再−精査した。核タンパク質の抽出の有効性を制御するために、ブロットを剥がし、抗−ラミンB1(Zymed;Cat.nr.33.2000)を用いて再−精査した。次いで化学発光(Pierce Chemical Co)又は蛍光(Odyssey)により、製造者の指示に従ってタンパク質−抗体複合体を視覚化した。実験を3回行なった。
Figure 0005230625
実施例A.4.チューブリンのアセチル化及びHsp70の誘導
ヒトA2780卵巣ガン細胞を、0、1、3、10、30、100、300、1000及び3000nMの化合物と一緒に24時間インキュベーションした。
全細胞ライセートを調製し、SDS−PAGEにより分析した。Sigmaからの抗体、クローン DM1A(Cat.nr.T9026)及びクローン 6−111B(Cat.nr.T6793)を用い、全チューブリン及びアセチル化されたチューブリンのレベルを検出した。Stressgenからの抗体(Cat.nr.SPA−810)を用い、続いてECL検出を行なってHsp70タンパク質を検出した。抗体の適した希釈液を室温で1〜2時間又は4℃で終夜インキュベーションした。
等しい負荷に関して制御するために、ブロットを剥がし、マウスモノクローナル抗−アクチンIgM(Ab−1,Oncogene Research Products)を用いて再−精査した。核タンパク質の抽出の有効性を制御するために、ブロットを剥がし、抗−ラミンB1(Zymed,Cat.nr.33.2000)を用いて再−精査した。次いで化学発光(Pierce Chemical Co)又は蛍光(Odyssey)により、製造者の指示に従ってタンパク質−抗体複合体を視覚化した。実験を3回行なった。
Figure 0005230625
実施例B:ヒト血液腫瘍細胞増殖の阻害
ヒト血液腫瘍細胞系のパネルにおけるR306465の抗−増殖活性の評価は、Oncodesign(Dijon,France)に外部委託された(outsourced)。加湿された5%COインキュベーター中で37℃において、腫瘍細胞を対応する適した倍地中の細胞懸濁液として成長させた。マイコプラズマを含まない腫瘍細胞を96−
ウェル平底微量滴定プレート(microtitration plates)中に播種し、10%FCSを含有する倍地中で37℃において24時間インキュベーションした。次いでビヒクル(標準)あるいは増加する濃度のR306465(5種類の濃度)、ボルテゾミブ(5種類の濃度)又は種々の比率における両薬剤の組み合わせに、腫瘍細胞を暴露した。次いで細胞をさらに72時間インキュベーションした。490nmにおける吸光度の測定による標準的なMTSアッセイにより、化合物の細胞毒性活性を明らかにした。化合物の相互作用(相乗性、加算性又は拮抗性)を、多薬剤効果分析(multiple drug effect analysis)により計算し、それはChou &
Talalayにより記載されている方法に従ってメジアン式原理(median equation principle)により行なわれた[CHOU et al.著,Adv.Enzyme Regul.22:1984年,27−55;CHOU et al.著,Encyclopaedia of human Biology.Academic Press.2:1991年,371−379;CHOU et al.著,Synergism and antagonism in chemotherapy.Academic Press:1991年,61−102;CHOU et al.著,J.Natl.Cancer Inst.86:1994年,1517−1524]。
:単一の薬剤として用いられた各薬剤の抗−増殖活性の予備−決定に基づき、濃度は選択される細胞系のそれぞれにおいて50%阻害を超えないように選ばれた。
実施例B.1.:R306465によるヒト血液腫瘍細胞増殖の阻害
Figure 0005230625
実施例B.2.:ボルテゾミブによるヒト血液腫瘍細胞増殖の阻害
Figure 0005230625
実施例B.3:ボルテゾミブと組み合わされたR306465によるヒト血液腫瘍細胞増殖の阻害
Figure 0005230625

Claims (6)

  1. プロテアソーム阻害剤としてのボルテゾミブ及びヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてのR306465:
    Figure 0005230625
    その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩または立体化学的異性体の組み合わせ製品
  2. 1種もしくはそれより多い製薬学的担体と一緒に、ボルテゾミブ及びR306465を含んでなる製薬学的組成物の形態における請求項1に記載の組み合わせ製品
  3. 同時、分離もしくは順次的使用のための請求項に記載の組み合わせ製品
  4. 医学的治療における使用のための請求項1もしくは2に記載の組み合わせ製品
  5. 腫瘍細胞の成長の阻害用の薬剤の製造のための請求項1もしくは2に記載の組み合わせ製品の使用。
  6. ヒストン又は他のタンパク質の過アセチル化の誘導又は該アセチル化により機能的に調節されるタンパク質の誘導がヒトのガンの処置のために有益な効果を有する請求項に記載の使用。
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