JP4991207B2 - 光学フィルム、これを用いた光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents
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Description
に関する。
一般に液晶表示装置は液晶セル、光学補償シート、偏光子から構成される。光学補償シートは画像着色を解消したり、視野角を拡大するために用いられており、延伸した複屈折フィルムや透明フィルムに液晶を塗布したフィルムが使用されている。例えば、特許文献1ではディスコティック液晶をトリアセチルセルロースフィルム上に塗布し配向させて固定化した光学補償シートをTNモードの液晶セルに適用し、視野角を広げる技術が開示されている。しかしながら、大画面で様々な角度から見ることが想定されるテレビ用途の液晶表示装置は視野角依存性に対する要求が厳しく、前述のような手法をもってしても要求を満足することはできていない。そのため、IPS(In−Plane Switching)モード、OCB(Optically Compensatory Bend)モード、VA(Vertically Aligned)モードなど、TNモードとは異なる液晶表示装置が研究されている。特にVAモードはコントラストが高く、比較的製造の歩留まりが高いことからTV用の液晶表示装置として着目されている。
〔1〕
下記式(A)で示される繰り返し単位および下記式(B)で示される繰り返し単位からなり、上記式(A)で表される繰り返し単位が全体の80〜30mol%を占めるポリカーボネート共重合体および/または該ポリカーボネート共重合体を含むブレンド体、及び
円盤状化合物からなる1種以上のレターデーション発現剤
を含有し、下記式(1)〜(4)のレターデーションを満たす光学フィルム。
(1)0.1<Re(450)/Re(550)<0.95
(2)1.03<Re(650)/Re(550)<1.93
(3)0.54≦(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(550))≦0.72
(4)1.18≦(Re(650)/Rth(650))/(Re(550)/Rth(550))≦1.47
(式中、Re(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの面内レターデーション値であり、Rth(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの厚み方向のレターデーショ
ン値である(単位:nm)。)
(上記式(A)においてR1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の基であり、Xは下記式(X)
であり、R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基である。)
(上記式(B)においてR11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の基であり、Yは下記式群
から選択され、ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、R22及びR25はそれぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、Ar1〜Ar3はそれぞれ独立に炭素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくとも1種の基である。)
〔2〕
前記円盤状化合物が下記一般式(I)で表される、〔1〕に記載の光学フィルム。
一般式(I)
上記一般式(I)中:
R1は、各々独立に、オルト位、メタ位およびパラ位の少なくともいずれかに置換基を有する芳香族環または複素環を表す。
X1は、各々独立に、単結合または−NR3−を表す。ここで、R3は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基を表す。
〔3〕
前記光学フィルムが下記式(C)で示される繰り返し単位が全体の30〜60mol%と、下記式(D)で示される繰り返し単位が全体の70〜40mol%を占めるポリカーボネート共重合体および/または該ポリカーボネート共重合体を含むブレンド体を含有する〔1〕又は〔2〕に記載の光学フィルム。
(上記式(C)においてR26〜R27はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基から選ばれる。)
(上記式(D)においてR28〜R29はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基から選ばれる。)
〔4〕
前記光学フィルムが、溶液製膜で製膜され、残留溶剤量が5〜50質量%の範囲でウェット延伸されて得られたものであることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の光学フィルム。
〔5〕
前記ウェット延伸が自由一軸延伸である、〔4〕に記載の光学フィルム。
〔6〕
下記式(5)および(6)を満たすことを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の光学フィルム。
(5)5<Re(550)<200
(6)10<Rth(550)<400
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の光学フィルムと、Re(550)が0〜200nmであり、且つRth(550)が−400〜400nmである光学異方性層とを有する光学補償フィルム。
〔8〕
前記光学異方性層が、ディスコティック液晶性分子から成形された層を含む〔7〕に記載の光学補償フィルム。
〔9〕
前記光学異方性層が、棒状液晶性分子から形成された層を含む〔7〕に記載の光学補償フィルム。
〔10〕
前記光学異方性層が、ポリマーフィルムを含む〔7〕に記載の光学補償フィルム。
〔11〕
前記ポリマーフィルムが、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミドポリエステルイミドおよびポリアリールエーテルケトンからなる群から選ばれる少なくとも一種のポリマー材料を含有する〔10〕に記載の光学補償フィルム。
〔12〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の光学フィルム、または〔7〕〜〔11〕のいずれかに記載の光学補償フィルムと偏光子とを貼りあわせて作製したことを特徴とする偏光板。
〔13〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の光学フィルム、〔7〕〜〔11〕のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは〔12〕に記載の偏光板を備えてなることを特徴とする液晶表示装置。
〔14〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の光学フィルム、〔7〕〜〔11〕のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは〔12〕に記載の偏光板を液晶セルの一方に配置し、もう一方に下記式(7)〜(11)を満たすフィルムを配置したことを特徴とする液晶表示装置。
(7)0<Re(550)<10
(8)30<Rth(550)<400
(9)10<Rth(550)/Re(550)
(10)1.0<Rth(450)/Rth(550)<2.0
(11)0.5<Rth(650)/Rth(550)<1.0
(式中、Re(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの面内レターデーション値であり、Rth(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの厚み方向のレターデーション値である(単位:nm)。)
〔15〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の光学フィルム、〔7〕〜〔11〕のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは〔12〕に記載の偏光板を、液晶セルの上下に1つずつ用いたことを特徴とする液晶表示装置。
〔16〕
液晶セル中の液晶分子長軸が、電圧無印加状態においてパネル面に対して略垂直な方向に配向した構造を有する〔13〕〜〔15〕のいずれかに記載の液晶表示装置。
本発明は、上記〔1〕〜〔16〕に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記1〜15)についても記載している。
1.下記式(1)〜(4)のレターデーションを満たし、下記式(A)で示される繰り返し単位および下記式(B)で示される繰り返し単位からなり、上記式(A)で表される繰り返し単位が全体の80〜30mol%を占めるポリカーボネート共重合体および/または該ポリカーボネート共重合体を含むブレンド体を含有する光学フィルム。
(1)0.1<Re(450)/Re(550)<0.95
(2)1.03<Re(650)/Re(550)<1.93
(3)0.54≦(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(
550))≦0.72
(4)1.18≦(Re(650)/Rth(650))/(Re(550)/Rth(
550))≦1.47
(式中、Re(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの面内レターデーション値で
あり、Rth(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの厚み方向のレターデーショ
ン値である(単位:nm)。)
2.前記光学フィルムが下記式(C)で示される繰り返し単位が全体の30〜60mol%と、下記式(D)で示される繰り返し単位が全体の70〜40mol%を占めるポリカーボネート共重合体および/または該ポリカーボネート共重合体を含むブレンド体を含有する前記1に記載の光学フィルム。
3.さらに、棒状化合物または円盤状化合物からなるレターデーション発現剤を1種以上含有することを特徴とする前記1または2に記載の光学フィルム。
4.前記光学フィルムが、溶液製膜で製膜され、残留溶剤量が5〜50質量%の範囲でウェット延伸されて得られたものであることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の光学フィルム。
5.下記式(5)および(6)を満たすことを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の光学フィルム。
(5)5<Re(550)<200
(6)10<Rth(550)<400
6.前記1〜5のいずれかに記載の光学フィルムと、Re(550)が0〜200nmであり、且つRth(550)が−400〜400nmである光学異方性層とを有する光学補償フィルム。
7.前記光学異方性層が、ディスコティック液晶性分子から成形された層を含む前記6に記載の光学補償フィルム。
8.前記光学異方性層が、棒状液晶性分子から形成された層を含む前記6に記載の光学補償フィルム。
9.前記光学異方性層が、ポリマーフィルムを含む前記6に記載の光学補償フィルム。
10.前記ポリマーフィルムが、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミドポリエステルイミドおよびポリアリールエーテルケトンからなる群から選ばれる少なくとも一種のポリマー材料を含有する前記9に記載の光学補償フィルム。
11.前記1〜5のいずれかに記載の光学フィルム、または前記6〜10のいずれかに記載の光学補償フィルムと偏光子とを貼りあわせて作製したことを特徴とする偏光板。
12.前記1〜5のいずれかに記載の光学フィルム、前記6〜10のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは前記11に記載の偏光板を備えてなることを特徴とする液晶表示装置。
13.前記1〜5のいずれかに記載の光学フィルム、前記6〜10のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは前記11に記載の偏光板を液晶セルの一方に配置し、もう一方に下記式(7)〜(11)を満たすフィルムを配置したことを特徴とする液晶表示装置。
(7)0<Re(550)<10
(8)30<Rth(550)<400
(9)10<Rth(550)/Re(550)
(10)1.0<Rth(450)/Rth(550)<2.0
(11)0.5<Rth(650)/Rth(550)<1.0
(式中、Re(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの面内レターデーション値であり、Rth(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの厚み方向のレターデーション値である(単位:nm)。)
14.前記1〜5のいずれかに記載の光学フィルム、前記6〜10のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは前記11に記載の偏光板を、液晶セルの上下に1つずつ用いたことを特徴とする液晶表示装置。
15.液晶セル中の液晶分子長軸が、電圧無印加状態においてパネル面に対して略垂直な方向に配向した構造を有する前記12〜14のいずれかに記載の液晶表示装置。
と厚さ方向のレターデーションの波長分散を独立に制御し、その光学的な最適値を求め、液晶セル、特にVAモードの液晶セルの黒状態の視角補償をほぼ全ての波長において可能にするものである。その結果、本発明の液晶表示装置は、黒表示時の斜め方向の光抜けが軽減され、視野角コントラストが著しく改善されている。また、本発明の液晶表示装置は、黒表示時の斜め方向の光抜けをほぼ全ての可視光波長領域で抑えることができるため、従来問題であった視野角に依存した黒表示時の色ずれが大きく改善されている。本発明によれば、広範囲にわたり高いコントラスト比を有し、カラーシフトを抑制可能な光学フィルム、これを用いた光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置を提供することができる。
(1)0.1<Re(450)/Re(550)<0.95
(2)1.03<Re(650)/Re(550)<1.93
(3)0.54≦(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(550))≦0.72
(4)1.18≦(Re(650)/Rth(650))/(Re(550)/Rth(550))≦1.47
(式中、Re(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの面内レターデーション値であり、Rth(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの厚み方向のレターデーション値である(単位:nm)。)
以下、図面を用いて本発明の作用を説明する。図1は、一般的なVAモードの液晶表示装置の構成を示す模式図である。VAモードの液晶表示装置は、電圧無印加時、即ち黒表示時に、液晶が基板面に対して垂直配向する液晶層を有する液晶セル3と、該液晶セル3を挟持し、且つ互いの透過軸方向(図1では縞線で示した)を直交させて配置された偏光板1及び偏光板2とを有する。図1中、光は、偏光板1側から入射するものとする。電圧無印加時に、法線方向、即ち、z軸方向に進む光が入射した場合、偏光板1を通過した光は、直線偏光状態を維持したまま、液晶セル3を通過し、偏光板2において完全に遮光される。その結果、コントラストの高い画像を表示できる。
光学フィルム4は、前記のように、
(1)0.1<Re(450)/Re(550)<0.95
(2)1.03<Re(650)/Re(550)<1.93
(3)0.4<(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(550))<0.95
(4)1.05<(Re(650)/Rth(650))/(Re(550)/Rth(550))<1.90
の関係を満たしている。本発明は、前記光学特性を有する光学フィルムを用いることによって、斜め方向に入射したR、G、B各波長の光について、各波長ごとに異なった遅相軸及びレターデーションで光学補償することを可能としている。その結果、従来の液晶表示装置と比較して、黒表示の視角コントラストを格段に向上されるとともに、さらに黒表示の視角方向における色づきも格段に軽減される。ここで、本明細書においては、R、G、Bの波長として、Rは波長650nm、Gは波長550nm、Bは波長450nmを用いた。R、G、Bの波長は必ずしもこの波長で代表されるものではないが、本発明の効果を奏する光学特性を規定するのに適当な波長であると考えられる。
本発明の光学フィルムは、液晶表示装置の光学補償フィルムに有効に用いることができ、特にVAモードの液晶表示装置の視野角コントラストの拡大、及び視野角に依存した色ずれの軽減に寄与する。本発明の光学フィルムは、観察者側の偏光板と液晶セルとの間に配置しても、背面側の偏光板と液晶セルとの間に配置してもよいし、双方に配置してもよい。例えば、独立の部材として液晶表示装置内部に組み込むこともできるし、また、偏光膜を保護する保護膜に、前記光学特性を付与して光学補償フィルムとしても機能させて、偏光板の一部材として、液晶表示装置内部に組み込むこともできる。
(1)0.1<Re(450)/Re(550)<0.95
(2)1.03<Re(650)/Re(550)<1.93
(3)0.4<(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(550))<0.95
(4)1.05<(Re(650)/Rth(650))/(Re(550)/Rth(550))<1.90
の関係を満たしている。
好ましくは、
(1)0.2<Re(450)/Re(550)<0.9、
(2)1.05<Re(650)/Re(550)<1.9、
(3)0.5<(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(550))<0.9
(4)1.1<(Re(650)/Rth(650))/(Re(550)/Rth(550))<1.8
である。
(5)5≦Re(550)≦200
(6)10≦Rth(550)≦400
好ましくは、(5)20≦Re(550)≦150、
(6)50≦Rth(550)≦300、
である。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーションおよび厚み方向のレターデーションを表す(25℃60%RHの環境下)。Re(λ)はKOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rth(λ)は前記Re(λ)、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値、および面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値の計3つの方向で測定したレターデーション値を基にKOBRA 21ADHが算出する。ここで平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
当該ポリカーボネート共重合体は、下記式(A)で示される繰り返し単位および下記式(B)で示される繰り返し単位からなり、上記式(A)で表される繰り返し単位が全体の80〜30mol%を占めるポリカーボネート共重合体である。
ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。
かかる炭化水素基については、上記したものと同じものを挙げることができる。R22及
びR25はそれぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれ、かかる炭化水素基と
してはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、シクロヘキシレン基、フェ
ニレン基、ナフチレン基、ターフェニレン基が挙げられる。Ar1〜Ar3としてはフェ
ニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基を挙げられる。
ポリカーボネート共重合体の質量平均分子量は、1,000〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000である。その他の高分子化合物の質量平均分子量は、500〜100,000、好ましくは1,000〜50,000である。
本発明の光学フィルムは、さらに、円盤状化合物または棒状化合物からなるレターデーション発現剤を1種以上含有していることが好ましい。レターデーション発現剤によって面内のレターデーションReおよび厚み方向のレターデーションRthを所望の値に近づけ、さらに、各波長におけるReおよびRthのが式(1)〜(4)を満たす波長分散特性を持つことが可能となる。とりわけ、本発明においては、前述したポリカーボネート構造によりReの波長分散を所望の範囲にすることが可能であるため、レターデーション発現剤は主としてRthの波長分散を所望の範囲に値に近づけることを可能にする。Rthの波長分散を所望の範囲に近づけるとは、短波領域に吸収をもつ円盤状化合物または棒状化合物がフィルム中で略水平に配向することにより、短波領域のRthを長波側よりも相対的に上昇させることによると考察できる。
上記円盤状又は棒状化合物としては、少なくとも二つの芳香族環を有する化合物を用いることができる。
円盤状化合物はRthレターデーション発現性において棒状化合物よりも優れているため、特に大きなRthレターデーションを必要とする場合には好ましく使用される。
二種類以上のレターデーション発現剤を併用してもよい。
棒状または円盤状化合物からなる前記レターデーション発現剤は、250乃至400nmの波長領域に最大吸収を有することが好ましく、可視領域に実質的に吸収を有していないことが好ましい。
以下に本発明にて好ましく用いられる円盤状化合物からなるレターデーション発現剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
本発明では、下記一般式(I)で表される円盤状化合物からなるレターデーション発現剤として好ましく用いることができる。一般式(I)で表される化合物は、分子構造がトリアジン環を中心として回転対称性を有するので、レターデーション発現性が高く、かつ安価に製造可能であり、好ましい。
一般式(I)
R1は、各々独立に、オルト位、メタ位およびパラ位の少なくともいずれかに置換基を有する芳香族環または複素環を表す。
X1は、各々独立に、単結合または−NR3−を表す。ここで、R3は、各々独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基を表す。
X1が単結合である場合の複素環基は、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基であることが好ましい。窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、5員環であることが最も好ましい。複素環基は、複数の窒素原子を有していてもよい。また、複素環基は、窒素原子以外のヘテロ原子(例、O、S)を有していてもよい。以下に、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基の例を示す。
R3が表す芳香族環基および複素環基は、R1が表す芳香族環および複素環と同様であり、好ましい範囲も同様である。芳香族環基および複素環基はさらに置換基を有していてもよく、置換基の例にはR1の芳香族環および複素環の置換基と同様である。
また、一般式(I)で表される円盤状化合物からなるレターデーション発現剤と共にUV吸収剤を併用してもよい。UV吸収剤の使用量は一般式(I)で表される円盤状化合物からなるレターデーション発現剤に対して質量比で10%以下が好ましく、3%以下がさらに好ましい。
(2)3−エトキシカルボニルフェニル
(3)3−ブトキシフェニル
(4)m−ビフェニリル
(5)3−フェニルチオフェニル
(6)3−クロロフェニル
(7)3−ベンゾイルフェニル
(8)3−アセトキシフェニル
(9)3−ベンゾイルオキシフェニル
(10)3−フェノキシカルボニルフェニル
(11)3−メトキシフェニル
(12)3−アニリノフェニル
(13)3−イソブチリルアミノフェニル
(14)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(15)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(16)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(17)3−メチルフェニル
(18)3−フェノキシフェニル
(19)3−ヒドロキシフェニル
(21)4−ブトキシフェニル
(22)p−ビフェニリル
(23)4−フェニルチオフェニル
(24)4−クロロフェニル
(25)4−ベンゾイルフェニル
(26)4−アセトキシフェニル
(27)4−ベンゾイルオキシフェニル
(28)4−フェノキシカルボニルフェニル
(29)4−メトキシフェニル
(30)4−アニリノフェニル
(31)4−イソブチリルアミノフェニル
(32)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(33)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(34)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(35)4−メチルフェニル
(36)4−フェノキシフェニル
(37)4−ヒドロキシフェニル
(39)3,4−ジブトキシフェニル
(40)3,4−ジフェニルフェニル
(41)3,4−ジフェニルチオフェニル
(42)3,4−ジクロロフェニル
(43)3,4−ジベンゾイルフェニル
(44)3,4−ジアセトキシフェニル
(45)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(46)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(47)3,4−ジメトキシフェニル
(48)3,4−ジアニリノフェニル
(49)3,4−ジメチルフェニル
(50)3,4−ジフェノキシフェニル
(51)3,4−ジヒドロキシフェニル
(52)2−ナフチル
(54)3,4,5−トリブトキシフェニル
(55)3,4,5−トリフェニルフェニル
(56)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(57)3,4,5−トリクロロフェニル
(58)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(59)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(60)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(61)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(62)3,4,5−トリメトキシフェニル
(63)3,4,5−トリアニリノフェニル
(64)3,4,5−トリメチルフェニル
(65)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(66)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(68)3−エトキシカルボニルフェニル
(69)3−ブトキシフェニル
(70)m−ビフェニリル
(71)3−フェニルチオフェニル
(72)3−クロロフェニル
(73)3−ベンゾイルフェニル
(74)3−アセトキシフェニル
(75)3−ベンゾイルオキシフェニル
(76)3−フェノキシカルボニルフェニル
(77)3−メトキシフェニル
(78)3−アニリノフェニル
(79)3−イソブチリルアミノフェニル
(80)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(81)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(82)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(83)3−メチルフェニル
(84)3−フェノキシフェニル
(85)3−ヒドロキシフェニル
(87)4−ブトキシフェニル
(88)p−ビフェニリル
(89)4−フェニルチオフェニル
(90)4−クロロフェニル
(91)4−ベンゾイルフェニル
(92)4−アセトキシフェニル
(93)4−ベンゾイルオキシフェニル
(94)4−フェノキシカルボニルフェニル
(95)4−メトキシフェニル
(96)4−アニリノフェニル
(97)4−イソブチリルアミノフェニル
(98)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(99)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(100)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(101)4−メチルフェニル
(102)4−フェノキシフェニル
(103)4−ヒドロキシフェニル
(105)3,4−ジブトキシフェニル
(106)3,4−ジフェニルフェニル
(107)3,4−ジフェニルチオフェニル
(108)3,4−ジクロロフェニル
(109)3,4−ジベンゾイルフェニル
(110)3,4−ジアセトキシフェニル
(111)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(112)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(113)3,4−ジメトキシフェニル
(114)3,4−ジアニリノフェニル
(115)3,4−ジメチルフェニル
(116)3,4−ジフェノキシフェニル
(117)3,4−ジヒドロキシフェニル
(118)2−ナフチル
(120)3,4,5−トリブトキシフェニル
(121)3,4,5−トリフェニルフェニル
(122)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(123)3,4,5−トリクロロフェニル
(124)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(125)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(126)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(127)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(128)3,4,5−トリメトキシフェニル
(129)3,4,5−トリアニリノフェニル
(130)3,4,5−トリメチルフェニル
(131)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(132)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(134)4−ブチルフェニル
(135)4−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(136)4−(5−ノネニル)フェニル
(137)p−ビフェニリル
(138)4−エトキシカルボニルフェニル
(139)4−ブトキシフェニル
(140)4−メチルフェニル
(141)4−クロロフェニル
(142)4−フェニルチオフェニル
(143)4−ベンゾイルフェニル
(144)4−アセトキシフェニル
(145)4−ベンゾイルオキシフェニル
(146)4−フェノキシカルボニルフェニル
(147)4−メトキシフェニル
(148)4−アニリノフェニル
(149)4−イソブチリルアミノフェニル
(150)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(151)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(152)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(153)4−フェノキシフェニル
(154)4−ヒドロキシフェニル
(156)3−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(157)3−(5−ノネニル)フェニル
(158)m−ビフェニリル
(159)3−エトキシカルボニルフェニル
(160)3−ブトキシフェニル
(161)3−メチルフェニル
(162)3−クロロフェニル
(163)3−フェニルチオフェニル
(164)3−ベンゾイルフェニル
(165)3−アセトキシフェニル
(166)3−ベンゾイルオキシフェニル
(167)3−フェノキシカルボニルフェニル
(168)3−メトキシフェニル
(169)3−アニリノフェニル
(170)3−イソブチリルアミノフェニル
(171)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(172)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(173)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(174)3−フェノキシフェニル
(175)3−ヒドロキシフェニル
(177)2−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(178)2−(5−ノネニル)フェニル
(179)o−ビフェニリル
(180)2−エトキシカルボニルフェニル
(181)2−ブトキシフェニル
(182)2−メチルフェニル
(183)2−クロロフェニル
(184)2−フェニルチオフェニル
(185)2−ベンゾイルフェニル
(186)2−アセトキシフェニル
(187)2−ベンゾイルオキシフェニル
(188)2−フェノキシカルボニルフェニル
(189)2−メトキシフェニル
(190)2−アニリノフェニル
(191)2−イソブチリルアミノフェニル
(192)2−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(193)2−(3−エチルウレイド)フェニル
(194)2−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(195)2−フェノキシフェニル
(196)2−ヒドロキシフェニル
(198)3,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(199)3,4−ジフェニルフェニル
(200)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(201)3,4−ジドデシルオキシフェニル
(202)3,4−ジメチルフェニル
(203)3,4−ジクロロフェニル
(204)3,4−ジベンゾイルフェニル
(205)3,4−ジアセトキシフェニル
(206)3,4−ジメトキシフェニル
(207)3,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(208)3,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(209)3,4−ジフェノキシフェニル
(210)3,4−ジヒドロキシフェニル
(212)3,5−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(213)3,5−ジフェニルフェニル
(214)3,5−ジエトキシカルボニルフェニル
(215)3,5−ジドデシルオキシフェニル
(216)3,5−ジメチルフェニル
(217)3,5−ジクロロフェニル
(218)3,5−ジベンゾイルフェニル
(219)3,5−ジアセトキシフェニル
(220)3,5−ジメトキシフェニル
(221)3,5−ジ−N−メチルアミノフェニル
(222)3,5−ジイソブチリルアミノフェニル
(223)3,5−ジフェノキシフェニル
(224)3,5−ジヒドロキシフェニル
(226)2,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(227)2,4−ジフェニルフェニル
(228)2,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(229)2,4−ジドデシルオキシフェニル
(230)2,4−ジメチルフェニル
(231)2,4−ジクロロフェニル
(232)2,4−ジベンゾイルフェニル
(233)2,4−ジアセトキシフェニル
(234)2,4−ジメトキシフェニル
(235)2,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(236)2,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(237)2,4−ジフェノキシフェニル
(238)2,4−ジヒドロキシフェニル
(240)2,3−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(241)2,3−ジフェニルフェニル
(242)2,3−ジエトキシカルボニルフェニル
(243)2,3−ジドデシルオキシフェニル
(244)2,3−ジメチルフェニル
(245)2,3−ジクロロフェニル
(246)2,3−ジベンゾイルフェニル
(247)2,3−ジアセトキシフェニル
(248)2,3−ジメトキシフェニル
(249)2,3−ジ−N−メチルアミノフェニル
(250)2,3−ジイソブチリルアミノフェニル
(251)2,3−ジフェノキシフェニル
(252)2,3−ジヒドロキシフェニル
(254)2,6−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(255)2,6−ジフェニルフェニル
(256)2,6−ジエトキシカルボニルフェニル
(257)2,6−ジドデシルオキシフェニル
(258)2,6−ジメチルフェニル
(259)2,6−ジクロロフェニル
(260)2,6−ジベンゾイルフェニル
(261)2,6−ジアセトキシフェニル
(262)2,6−ジメトキシフェニル
(263)2,6−ジ−N−メチルアミノフェニル
(264)2,6−ジイソブチリルアミノフェニル
(265)2,6−ジフェノキシフェニル
(266)2,6−ジヒドロキシフェニル
(268)3,4,5−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(269)3,4,5−トリフェニルフェニル
(270)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(271)3,4,5−トリドデシルオキシフェニル
(272)3,4,5−トリメチルフェニル
(273)3,4,5−トリクロロフェニル
(274)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(275)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(276)3,4,5−トリメトキシフェニル
(277)3,4,5−トリ−N−メチルアミノフェニル
(278)3,4,5−トリイソブチリルアミノフェニル
(279)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(280)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(282)2,4,6−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(283)2,4,6−トリフェニルフェニル
(284)2,4,6−トリエトキシカルボニルフェニル
(285)2,4,6−トリドデシルオキシフェニル
(286)2,4,6−トリメチルフェニル
(287)2,4,6−トリクロロフェニル
(288)2,4,6−トリベンゾイルフェニル
(289)2,4,6−トリアセトキシフェニル
(290)2,4,6−トリメトキシフェニル
(291)2,4,6−トリ−N−メチルアミノフェニル
(292)2,4,6−トリイソブチリルアミノフェニル
(293)2,4,6−トリフェノキシフェニル
(294)2,4,6−トリヒドロキシフェニル
(296)ペンタクロロフェニル
(297)ペンタメトキシフェニル
(298)6−N−メチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(299)5−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(300)6−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(301)5−エトキシ−7−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(302)3−メトキシ−2−ナフチル
(303)1−エトキシ−2−ナフチル
(304)6−N−フェニルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(305)5−メトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(306)1−(4−メチルフェニル)−2−ナフチル
(307)6,8−ジ−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(308)6−N−2−アセトキシエチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(309)5−アセトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(310)3−ベンゾイルオキシ−2−ナフチル
(312)2−メトキシ−1−ナフチル
(313)4−フェノキシ−1−ナフチル
(314)5−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(315)3−N−メチルカルバモイル−4−ヒドロキシ−1−ナフチル
(316)5−メトキシ−6−N−エチルスルファモイル−1−ナフチル
(317)7−テトラデシルオキシ−1−ナフチル
(318)4−(4−メチルフェノキシ)−1−ナフチル
(319)6−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(320)3−N,N−ジメチルカルバモイル−4−メトキシ−1−ナフチル
(321)5−メトキシ−6−N−ベンジルスルファモイル−1−ナフチル
(322)3,6−ジ−N−フェニルスルファモイル−1−ナフチル
(324)エチル
(325)ブチル
(326)オクチル
(327)ドデシル
(328)2−ブトキシ−2−エトキシエチル
(329)ベンジル
(330)4−メトキシベンジル
(332)フェニル
(333)ブチル
一般式(II)
R4、R5、R6、R7、R8及びR9が各々表す置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜40、より好ましくは炭素数1〜30、特に好ましくは炭素数1〜20のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜40、より好ましくは炭素数2〜30、特に好ましくは炭素数2〜20のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜40、より好ましくは炭素数2〜30、特に好ましくは炭素数2〜20のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、置換もしくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜40、より好ましくは炭素数0〜30、特に好ましくは炭素数0〜20のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基などが挙げられる)、
本発明で前述の円盤状化合物の他に棒状化合物も好ましく用いることができる。
棒状化合物は、直線的な分子構造を有することが好ましい。直線的な分子構造とは、熱力学的に最も安定な構造において棒状化合物の分子構造が直線的であることを意味する。熱力学的に最も安定な構造は、結晶構造解析または分子軌道計算によって求めることができる。例えば、分子軌道計算ソフト(例、WinMOPAC2000、富士通(株)製)を用いて分子軌道計算を行い、化合物の生成熱が最も小さくなるような分子の構造を求めることができる。分子構造が直線的であるとは、上記のように計算して求められる熱力学的に最も安定な構造において、分子構造の角度が140度以上であることを意味する。
(I’)Ar1 −L1 −Ar2
式(I’)において、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立に、芳香族基である。本明細書において、芳香族基は、アリール基(芳香族性炭化水素基)、置換アリール基、芳香族性ヘテロ環基および置換芳香族性ヘテロ環基を含む。アリール基および置換アリール基の方が、芳香族性ヘテロ環基および置換芳香族性ヘテロ環基よりも好ましい。芳香族性へテロ環基のヘテロ環は、一般には不飽和である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい。芳香族性へテロ環は一般に最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましく、窒素原子または硫黄原子がさらに好ましい。芳香族性へテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、および1,3,5−トリアジン環が含まれる。芳香族基の芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびピラジン環が好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
L−1:−O−CO−アルキレン基−CO−O−
L−2:−CO−O−アルキレン基−O−CO−
L−3:−O−CO−アルケニレン基−CO−O−
L−4:−CO−O−アルケニレン基−O−CO−
L−5:−O−CO−アルキニレン基−CO−O−
L−6:−CO−O−アルキニレン基−O−CO−
(II) Ar1 −L2 −X−L3 −Ar2
式(II)において、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立に、芳香族基である。芳香族基の定義および例は、式(I’)のAr1 およびAr2 と同様である。
その他、好ましい化合物を以下に示す。
前記のレターデーション制御剤(10-trans)の紫外・可視領域(UV−vis)スペクトルを測定した。レターデーション制御剤(10-trans)を、テトラヒドロフラン(安定剤(BHT)なし)に溶解し、濃度が10-5mol/dm3になるように調整した。このように調整した溶液を、測定機(日立製作所(株)製)で測定したところ、吸収極大を与える波長(λmax )は220nmであり、そのときの吸光係数(ε)は15000であった。同様に、レターデーション制御剤(29-trans)では、吸収極大を与える波長(λmax )は240nmであり、そのときの吸光係数(ε)は20000であった。同様に、レターデーション制御剤(41-trans)では、吸収極大を与える波長(λmax )は230nmであり、そのときの吸光係数(ε)は16000であった。
上記以外にも、面内のレターデーションReおよび厚み方向のレターデーションRthを所望の値に近づけ、さらに、各波長におけるReおよびRthが式(1)〜(4)を満たす波長分散特性を持つことが可能なものであれば、限定されず本発明の光学フィルム中に添加することができる。
本発明の光学フィルム中には、さらに、フェニルサリチル酸、2−ヒドロキシベンゾフェノン、トリフェニルフォスフェート等の紫外線吸収剤や、色味を変えるためのブルーイング剤、酸化防止剤等が含有されていてもよい。
本発明の光学フィルムの製法は、公知の製膜方法を用いることができる。原料を加熱して溶融製膜してもよいし、原料を溶剤に溶かして溶液製膜しても良い。
本発明の光学フィルムの製法は、溶融製膜であっても良い。原料となるポリマー、添加剤等の原料を加熱溶融させ、これを押出し射出成型によりフィルム化しても良いし、加熱した2枚のプレートに原料を挟み込み、プレス加工してフィルム化しても良い。
本発明の光学フィルムの製法はまた、ポリカーボネート共重合体、ブレンド体、添加剤などを溶剤に溶解し、溶液製膜することも特に好ましい。特にフィルムの表面面状を良化する観点から溶液製膜は優れた製膜方法として用いることができる。溶液製膜の具体的な手法としては、金属板など表面平滑性のある支持基板の上にキャスティングする方法であれば特に限定はなく、ドープ溶液を直接支持基板上に展開して製膜しても良いし、ギーサを用いた流延方法やブレードを用いた各種のコーティング法等の方法を適宜用いて行うことができる。溶剤の乾燥は、使用される溶媒の沸点により室温又は加熱乾燥によって行うことができる。加熱乾燥は30〜200℃の温度範囲で、5分〜2時間程度、所定の乾燥状態に合わせて静止又は送風下で行うことができる。
本発明の光学フィルムの溶液(ドープ)の調製は、その溶解方法は特に限定されず、室温でもよくさらには冷却溶解法あるいは高温溶解方法、さらにはこれらの組み合わせで実施される。本発明における光学フィルム溶液の調製、さらには溶解工程に伴う溶液濃縮、ろ過などの各工程に関しては、公知のフィルムの溶解方法に準じることができる。
次に、本発明の光学フィルムを溶液製膜によるフィルムの製造方法について述べる。本発明の光学フィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセテートフイルム製造に供する溶液流延製膜方法及び溶液流延製膜装置が好ましく用いられる。溶解機(釜)から調製されたドープ(ポリカーボネートおよび添加剤などを加えた溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延され、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。
得られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保持しながらテンターで搬送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群で搬送し乾燥を終了して巻き取り機で所定の長さに巻き取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせはその目的により変わる。
本発明の光学フィルムは上記ポリカーボネートなどの未延伸フィルムに延伸を行い、高分子鎖を配向させた高分子配向フィルムであることができる。
本発明の光学フィルムを溶液製膜によって得る場合、最終的な残留溶剤量が、0.01〜1.5質量%の範囲となる条件で乾燥することが好ましい。より好ましくは0.01〜1.0質量%である。なお、残留溶媒量は下記の式で表せる。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ここで、Mはウェブの任意時点での質量、NはMを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
光学フィルムは透明であることが好ましく、ヘイズ値は3%以下、全光線透過率は85%以上であることが好ましい。ヘイズの測定は、ヘイズメーター(HGM−2DP、スガ試験機)でJIS K−6714に従って測定することができる。
本発明において、光学フィルムは単層構造に限定されるものではなく、複数の層を積層した積層構造を有していてもよい。積層構造の態様では、各層の素材は同種でなくてもよく、例えば、棒状液晶を用いた光学異方性層やディスコティック液晶を用いた光学異方性層を単独または組み合わせて用いても良い。また、ポリマーフィルムと液晶性化合物からなる光学異方性層との積層体であってもよい。積層構造の態様では、厚さを考慮すると、高分子の延伸フィルムの積層体よりも、塗布によって形成された層を含む塗布型の積層体が好ましい。
前記光学補償フィルムの作製に液晶性化合物を用いた場合は、液晶性化合物には多様な配向形態があるので、液晶性化合物を特定の配向状態に固定して作製した光学異方性層は、単層でまたは複数層の積層体により、所望の光学的性質を発現する。即ち、前記光学補償フィルムは、支持体と該支持体上に形成された1以上の光学異方性層とからなる態様であってもよい。かかる態様の光学補償フィルム全体のレターデーションは、光学異方性層の光学異方性によって調整することができる。液晶性化合物は、その分子の形状から、棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物に分類できる。さらにそれぞれ低分子と高分子タイプがあり、いずれも使用することができる。前記光学補償フィルムの作製に液晶性化合物を使用する場合は、棒状液晶化合物または円盤状液晶性化合物を用いることが好ましく、重合性基を有する棒状液晶化合物または重合性基を有する円盤状液晶性化合物を用いるのがより好ましい。
上記した様に、光学異方性層はポリマーフィルムから形成してもよい。ポリマーフイルムは、光学異方性を発現し得るポリマーから形成する。そのようなポリマーの例には、ポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマー)、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルおよびセルロースエステル(例、セルローストリアセーテート、セルロースジアセテート)が含まれる。また、これらのポリマーの共重合体あるいはポリマー混合物を用いてもよい。
本発明の光学フィルムを光学補償フィルムとして用いた場合は、すでに偏光子の両面を保護フィルムで貼りあわせて作製された偏光板に、粘着剤を介して光学補償フィルムを貼りあわせてもよい。また、本発明の光学フィルムを偏光板の保護フィルムとして、直接偏光子と貼りあわせてもよい。この場合、例えばポリビニルアルコール系の偏光板を作製する方法は特に限定されず、一般的な方法で作製することができる。たとえば、光学フィルムの表面をアルカリ鹸化処理、プラズマ処理、コロナ放電処理などにより表面改変し、ポリビニルアルコールフィルム(PVA)を沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の両面に貼り合わせる方法がある。
図7は、本発明の偏光板の一例の断面構造を模式的に示す図である(説明のために液晶セル用ガラスも示した)。図7において、偏光子71の両面に保護膜72および73が設けられ、これらのうちの少なくとも一方が本発明の光学フィルムを有する。この偏光板70が、粘着剤層74を介して液晶セル用ガラス75上に貼りあわされる。また図8は、本発明の偏光板の別の例の断面構造を模式的に示す図である。図8の形態は、図7の偏光板上に、前記のような機能層81が設けられている。
本発明の光学フィルムを偏光板の保護膜とし、液晶表示装置に用いる場合、表面に各種の機能層を付与してもよい。それらは、例えば、硬化樹脂層(透明ハードコート層)、防眩層、反射防止層、易接着層、光学補償層、配向層、液晶層帯電防止層、などである。本発明のハイブリッドフィルムを用いることができるこれらの機能層及びその材料としては、界面活性剤、滑り剤、マット剤、帯電防止層、ハードコート層などが挙げられ、発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて32頁〜45頁に詳細に記載されており、本発明において好ましく用いることができる。
本発明の液晶表示装置は、光学フィルム(光学補償フィルム)、液晶セル、偏光板を組み合わせて用いる。光学フィルム(光学補償フィルム)、液晶セル、偏光板は密着していることが好ましく、密着させるためには公知の粘着剤や接着剤を用いることができる。
図9において、偏光子71の両面に保護膜72および73が設けられ、これらのうちの少なくとも一方が本発明の光学フィルムを有する。本発明の光学フィルムは、液晶セル側に設けられるのが好ましい。また、保護膜72上(観察者側)には、機能層81が設けられている。この偏光板70が、粘着剤層74を介して液晶セル用ガラス92上に貼りあわされている。液晶セル90は、液晶層91を液晶セル用ガラス92および93で挟み込んで形成され、光源側の液晶セル用ガラス93には、粘着剤層74’を介して偏光板70’が貼りあわされている。偏光板70’は、偏光子71’の両面に保護膜72’および73’が設けられてなる。本発明では、偏光板70または偏光板70’のいずれかまたは両方に本発明の光学フィルムを有していればよい。
図10は、さらに具体的に本発明の液晶表示装置を説明している。図10において、液晶表示装置は、液晶層107とそれを挟む上側基板106および下側基板108からなる液晶セルを有する。上側基板106および下側基板108は液晶面に配向処理が施してある。液晶セルを挟持して偏光膜101および201が配置されている。偏光膜101および201それぞれの透過軸102および202を、互いに直交に、かつ液晶セルの液晶層107が電圧印加状態で傾く方向と45度の角度に配置している。偏光膜101および201と液晶セルとの間には、本発明の光学フィルム103aおよび203aと光学異方性層105および109がそれぞれ配置されている。
光学フィルム103aおよび203aは、その面内遅相軸104aおよび204aが、それぞれに隣接する偏光膜101および201の透過軸102および202の方向と平行に配置されている。
また液晶層107では、電圧無印加状態において液晶分子長軸がパネル面に対して略垂直な方向に配向した構造を有している。
(7)0<Re(550)<10、好ましくは0<Re(550)<5、
(8)30<Rth(550)<400、好ましくは40<Rth(550)<300、
(9)10<Rth(550)/Re(550)、好ましくは15<Rth(550)/
Re(550)、
(10)1.0<(Rth(450)/Rth(550))<2.0、好ましくは1.0
5<(Rth(450)/Rth(550))<1.9、
(11)0.5<(Rth(650)/Rth(550))<1.0、好ましくは0.5
5<(Rth(650)/Rth(550))<0.95。
攪拌機、温度計および環流冷却器を備えた反応槽に水酸化ナトリウム水溶液およびイオン交換水を仕込み、これに上記構造を有するモノマー(E)、(F)を47:53のモル比で溶解させ、少量のハイドロサルフィトを加えた。次にこれに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p−tert−ブチフェノールを加えて乳化させた後、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相を分取し、塩化メチレンを蒸発させてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であった。
実施例1のポリカーボネート共重合体に円盤状化合物を加えず、実施例1と同様の操作により表1に示す特性のフィルムを得た。
実施例1のポリカーボネート共重合体に円盤状化合物を加えずに、固形分濃度18質量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液をダイからステンレスバンドに連続的に流延キャストし、残留溶剤量20質量%でバンドから剥ぎ取り、その後200℃乾燥ゾーンにて速度差をつけたロール間で縦方向1.8倍したのち、テンターゾーンで横方向に2.0倍一軸延伸した。さらに残留溶剤量を1%未満まで乾燥するゾーンを通して表1に示す特性の光学フィルムを得た。
実施例1で用いたのと同じドープ溶液を使用し、このドープ溶液をダイからステンレスバンドに連続的に流延キャストし、残留溶剤量20質量%でバンドから剥ぎ取り、その後200℃乾燥ゾーンにて速度差をつけたロール間で縦方向1.4倍の自由一軸延伸した。さらに残留溶剤量を1質量%未満まで乾燥するゾーンを通して表1に示す特性の光学フィルムを得た。
実施例1のポリカーボネート共重合体に円盤状化合物を加えず、実施例2と同様の操作により表1に示す特性のフィルムを得た。
[実施例3]
実施例1のポリカーボネート共重合体に円盤状化合物を加える代わりに下記の棒状化合物を3質量部の比率で塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18質量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液をダイからステンレスバンドに連続的に流延キャストし、残留溶剤量20質量%でバンドから剥ぎ取り、その後200℃乾燥ゾーンにて速度差をつけたロール間で縦方向1.6倍の自由一軸延伸した。さらに残留溶剤量を1質量%未満まで乾燥するゾーンを通して表1に示す特性の光学フィルムを得た。
実施例3の操作で棒状化合物を加えず、それ以外は実施例3と同様の操作により表1に示す特性のフィルムを得た。
以上の実施例で得られた本発明の光学フィルムサンプルおよび比較例で得られたサンプルを市販の偏光板(HLC2−5618、サンリッツ(株)製)と粘着剤を用いて貼り合わせ、光学補償フィルム一体型偏光板に加工した。
(VAパネルへの実装)
VAモードの液晶TV(LC−20C5、シャープ(株)製)の表裏の偏光板および位相差板を剥し、裏側に実施例1で作製した光学フィルムを加工した光学フィルム一体型偏光板を、表側には市販の偏光板(HLC2−5618、サンリッツ(株)製)を、ラミネーターロールを用いて貼り付け、図11の層構成を持つ液晶パネルを作成した。図において保護タックとは保護フィルムを意味する。同様に比較例1および比較例2で得られたサンプルを同様の操作にて貼り付けた。
富士写真フイルム社製、フジタックTD80ULの片面側に、1.0Nの水酸化カリウム溶液(溶媒:水/イソプロピルアルコール/プロピレングリコール=69.2質量部/15質量部/15.8質量部)を10cc/m2塗布し、約40℃の状態で30秒間保持した後、アルカリ液を掻き取り、純水で水洗し、エアーナイフで水滴を削除した。その後、100℃で15秒間乾燥した。
このタックフィルム上に、下記の組成の配向膜塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28ml/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥し、配向膜を作製した。
配向膜塗布液組成
──────────────────────────────────────
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5質量部
クエン酸エステル(三協化学製 AS3) 0.35質量部
──────────────────────────────────────
配向膜上に、下記の組成のディスコティック液晶を含む塗布液を#4.2のワイヤーバーを380回転でフィルムの搬送方向と同じ方向に回転させて、20m/分で搬送されている上記で作製した配向膜付タックフィルムの配向膜面に連続的に塗布した。
ディスコティック液晶層の塗布液組成
─────────────────────────────────────
下記のディスコティック液晶性化合物 32.6質量%
下記化合物(円盤面を5度以内に配向させるための添加剤) 0.1質量%
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 3.2質量%
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.4質量%
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.1質量%
メチルエチルケトン 62.6質量%
─────────────────────────────────────
図11〜図13に示した層構成にて液晶表示装置に実装した各々のサンプルについて、画面を黒表示とした場合の方位角45度、極角60度からの斜め方向の色味変化を評価した。色味評価において、○は、色味変化(黄色味または赤味)が全く見られない、△は、極角60度で色味変化が見られるが、極角を60度から30度まで戻すと色味変化はなくなる、×は、いずれの極角でも明らかな色味変化があった、である。
実施例にて作製した本発明の光学フィルムを用いたサンプルはいずれも斜め方向見てもほとんど着色(色味変化)が無く、また光漏れが見られなかった。一方、比較例のサンプルを斜め方向から見たところ光漏れが顕著であり、漏れている光の着色(やや赤み傾向あり)が確認できた。また、画面を白表示とした際にも測定を行い、黒表示時とのコントラスト比を求めたところ、本発明の光学フィルムを用いた場合はいずれも優れたコントラスト比を有することがわかった。
(ディスコティック液晶層を含む光学補償フィルム)
実施例4の図13の構成において、フジタックTD80UL上にディスコティック液晶を塗布したが、TD80ULの代わりに実施例3で得た光学フィルムを用いてディスコティック液晶と組み合わせた光学補償フィルムを作製した。この際、TD80ULでおこなったアルカリ鹸化処理の代わりにコロナ処理をしたこと、ワイヤーバーの番手を#4.2から#2.7に変更した以外は同様の操作でおこなった。得られた光学補償フィルムはRe(550)=150nm、Rth(550)=175nmであった。
上記にて作製した光学補償フィルムを2セット作製し、図14に示す層構成にて実装した。この際ディスコティック液晶を塗布した面を保護タック側、光学フィルムを液晶セル側に配置し、それぞれ粘着剤を用いて接着した。
上記と同様の操作により、比較例4で得た光学フィルムを用いてディスコティック液晶と組み合わせた光学補償フィルムを作製した。得られた光学補償フィルムはRe(550)=150nm、Rth(550)=175nmであった。これを上記と同様の層構成で実装した。
(ポリイミド層を含む光学補償フィルム)
本発明の実施例2の光学フィルム試料を用いて、特開2003−315541号公報の実施例1に記載の方法に準じて光学補償フィルム試料を作製した。2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)と、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル(TFMB)から合成された、質量平均分子量(Mw)7万、△nが約0.04のポリイミドを、溶媒にシクロヘキサノンを用い25wt%に調製した溶液を、実施例2で作製した本発明の光学フィルムに塗布した。その後100℃で10分熱処理後、160℃で15%縦一軸延伸することにより厚さ6μmのポリイミドフィルムが本発明の光学フィルムに塗布された光学補償フィルムを得た。この光学補償フィルムの光学特性は、Re(550)=72nm、Rth(550)=220nm、配向軸のズレ角度は±0.3度以内で、nx>ny>nzの複屈折層を持つ光学補償フィルムであった。
上記のようにして得た光学補償フィルムのポリイミドフィルムを塗布していない側を粘着剤を介して偏光板の保護タックと貼り合せ、図15の層構成で実装した。この際光学補償フィルムの遅相軸方向と偏光板の吸収軸が直交するように貼り合せた。なお、液晶セルの反対側には偏光板の吸収軸同士が直交するように偏光板のみを粘着剤を介してVA液晶セルに貼り合せた。
上記の光学フィルムの代わりに、比較例3で得たフィルムに塗布した以外は同様の操作により、厚さ6μmのポリイミドフィルムが塗布された光学補償フィルムを得た。この光学補償フィルムの光学特性は、Re(5550)=73nm、Rth(550)=221nmであった。これを上記と同様の層構成で実装した。
3 液晶セル
4 光学フィルム
70 偏光板
71,101偏光子
72,73,103a 保護膜
81 機能層
102 吸収軸
104a 面内遅相軸
105 光学補償フィルム
105a 面内遅相軸
106 上側基板
107 液晶層
108 下側基板
109 光学補償フィルム
109a 面内遅相軸
203a 保護膜
204a 面内遅相軸
Claims (16)
- 下記式(A)で示される繰り返し単位および下記式(B)で示される繰り返し単位からなり、上記式(A)で表される繰り返し単位が全体の80〜30mol%を占めるポリカーボネート共重合体および/または該ポリカーボネート共重合体を含むブレンド体、及び
円盤状化合物からなる1種以上のレターデーション発現剤
を含有し、下記式(1)〜(4)のレターデーションを満たす光学フィルム。
(1)0.1<Re(450)/Re(550)<0.95
(2)1.03<Re(650)/Re(550)<1.93
(3)0.54≦(Re(450)/Rth(450))/(Re(550)/Rth(550))≦0.72
(4)1.18≦(Re(650)/Rth(650))/(Re(550)/Rth(550))≦1.47
(式中、Re(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの面内レターデーション値であり、Rth(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの厚み方向のレターデーショ
ン値である(単位:nm)。)
(上記式(A)においてR1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の基であり、Xは下記式(X)
であり、R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基である。)
(上記式(B)においてR11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の基であり、Yは下記式群
から選択され、ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、R22及びR25はそれぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、Ar1〜Ar3はそれぞれ独立に炭素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくとも1種の基である。) - 前記光学フィルムが、溶液製膜で製膜され、残留溶剤量が5〜50質量%の範囲でウェット延伸されて得られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルム。
- 前記ウェット延伸が自由一軸延伸である、請求項4に記載の光学フィルム。
- 下記式(5)および(6)を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルム。
(5)5<Re(550)<200
(6)10<Rth(550)<400 - 請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルムと、Re(550)が0〜200nmであり、且つRth(550)が−400〜400nmである光学異方性層とを有する光学補償フィルム。
- 前記光学異方性層が、ディスコティック液晶性分子から成形された層を含む請求項7に記載の光学補償フィルム。
- 前記光学異方性層が、棒状液晶性分子から形成された層を含む請求項7に記載の光学補償フィルム。
- 前記光学異方性層が、ポリマーフィルムを含む請求項7に記載の光学補償フィルム。
- 前記ポリマーフィルムが、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミドポリエステルイミドおよびポリアリールエーテルケトンからなる群から選ばれる少なくとも一種のポリマー材料を含有する請求項10に記載の光学補償フィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルム、または請求項7〜11のいずれかに記載の光学補償フィルムと偏光子とを貼りあわせて作製したことを特徴とする偏光板。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルム、請求項7〜11のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは請求項12に記載の偏光板を備えてなることを特徴とする液晶表示装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルム、請求項7〜11のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは請求項12に記載の偏光板を液晶セルの一方に配置し、もう一方に下記式(7)〜(11)を満たすフィルムを配置したことを特徴とする液晶表示装置。
(7)0<Re(550)<10
(8)30<Rth(550)<400
(9)10<Rth(550)/Re(550)
(10)1.0<Rth(450)/Rth(550)<2.0
(11)0.5<Rth(650)/Rth(550)<1.0
(式中、Re(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの面内レターデーション値であり、Rth(λ)は、波長λnmの光に対する該フィルムの厚み方向のレターデーション値である(単位:nm)。) - 請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルム、請求項7〜11のいずれかに記載の光学補償フィルムまたは請求項12に記載の偏光板を、液晶セルの上下に1つずつ用いたことを特徴とする液晶表示装置。
- 液晶セル中の液晶分子長軸が、電圧無印加状態においてパネル面に対して略垂直な方向に配向した構造を有する請求項13〜15のいずれかに記載の液晶表示装置。
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