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JP4872165B2 - 重合体含有医薬組成物 - Google Patents

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JP4872165B2
JP4872165B2 JP2001189569A JP2001189569A JP4872165B2 JP 4872165 B2 JP4872165 B2 JP 4872165B2 JP 2001189569 A JP2001189569 A JP 2001189569A JP 2001189569 A JP2001189569 A JP 2001189569A JP 4872165 B2 JP4872165 B2 JP 4872165B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬品の経口吸収性が改善された経口用または注射用組成物、および水不溶性ないし水難溶性物質の溶解性が改善された組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平3−39309号公報には、式
【化13】
Figure 0004872165
〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルの共重合体が開示されている。この共重合体は、生体適合性を維持し、且つ機械的性質及び成形性に優れており、医用材料、臨床検査用材料、製剤用材料、光学材料など直接生体成分と接触して用いることが主たる目的となる材料として有用であり、例えば人工血管、血液バッグ、血液透析膜、カテーテル、カプセル化材料、酵素電極、コンタクトレンズなどに用いることができる。
【0003】
特表平7−502053号公報には、基材表面に物理吸着、共有結合又はイオン結合する官能基を有するコモノマーを密着性付与成分として共重合することが開示され、得られたホスホリルコリン基含有共重合体を基材表面にコーティングすると、蛋白質非吸着性、生体適合性等の性質に優れた医療用材料が得られることが示されている。この際、基材表面への密着性を高めるコモノマー以外に、少量の(3−トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートをポリマー間の架橋性成分として使用できることも示されている。
特開平7−51355号公報には、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート80モル%、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリクロロシラン5モル%、及びメチルメタクリレート15モル%からなる三元共重合体が例示され、血液適合性が長期間にわたって保持されることが示されている。
特表平6−510322号公報には、ステンレス鋼表面を(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシランで処理し、次いでホスホリルコリン基含有モノマーをグラフト共重合することによって優れた生体適合性材料が得られることが開示されている。
特開平7−83923号公報には、ホスホリルコリン基含有ポリマーが蛋白質吸着防止剤として利用できることが開示されている。
【0004】
特開平9−183819号には、式
【化14】
Figure 0004872165
〔式中、Xは2価の残基を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマーと、式
【化15】
Figure 0004872165
〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマーとのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
【化16】
Figure 0004872165
〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(a,b)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またaとbとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体が開示されている。この共重合体は、特にガラス、セラミックス、金属等の基材表面に対して、簡便な操作によって高い耐久性と高い生体適合性を合わせ持つコーティング層を形成できるリン脂質類似構造を有している。また、この共重合体がコーティングされた医療用材料は、高い耐久性と高い生体適合性を合わせ持っている。
【0005】
また、特開平10−45626号公報には、
【化17】
Figure 0004872165
〔式中、R、Rは同一又は異なる基であって水素原子又はメチル基を示し、X、Xは同一又は異なる基であってカルボン酸エステル基又はカルボン酸アミドを示し、Yは式
【化18】
Figure 0004872165
で表される基を示し(ただし、pは1〜10の整数を示す。)、Y2は炭素数1〜22のアルキル基を示し、m及び1−mはそれぞれの重合単位のモル分率を示し、mは0.01〜1の実数である。〕で示される、数平均分子量2,000〜5,000,000の重合体を1種又は複数種含むことを特徴とする皮膚外用基剤が開示されている。
しかしながら、これらの共重合体が、経口用または注射用組成物の添加剤として使用できることについては、報告されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、医薬品の経口吸収性が改善された経口用または注射用組成物、および水不溶性ないし水難溶性物質の溶解性が改善された組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、生体適合性を維持し、且つ機械的性質及び成形性に優れており、高い耐久性と高い生体適合性を合わせ持つ医療用材料のコーティング剤として知られている共重合体が、予想外にも医薬品の経口吸収性を改善すること、また水不溶性ないし難溶性物質の水溶性を改善することを見出した。本発明者らは、これらの知見に基づいて、さらに研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
〔1〕▲1▼式
【化19】
Figure 0004872165
〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルとの共重合体(共重合体A)または(および)▲2▼式
【化20】
Figure 0004872165
〔式中、Xは2価の残基を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマーと、式
【化21】
Figure 0004872165
〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマーとのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
【化22】
Figure 0004872165
〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またcとdとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体(共重合体B)を含有してなる経口用または注射用組成物、
〔2〕(1)医薬品と(2)▲1▼式
【化23】
Figure 0004872165
〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルとの共重合体(共重合体A)または(および)▲2▼式
【化24】
Figure 0004872165
〔式中、Xは2価の残基を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマーと、式
【化25】
Figure 0004872165
〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマーとのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
【化26】
Figure 0004872165
〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またcとdとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体(共重合体B)とを含有してなる経口用または注射用組成物(以下、組成物A)、
〔3〕共重合体が2−メタクリロイルオキシエチル ホスホリルクロライドとメタクリル酸n−ブチルとの水溶性共重合体である第〔2〕項記載の組成物、
〔4〕組成物全体に対して、医薬品を0.01〜99重量%、共重合体を1〜99.99重量%含有する第〔2〕項記載の組成物、
〔5〕(1)水不溶性ないし水難溶性物質と式
(2)▲1▼式
【化27】
Figure 0004872165
〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルの共重合体(共重合体A)または(および)▲2▼式
【化28】
Figure 0004872165
〔式中、Xは2価の残基を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマーと、式
【化29】
Figure 0004872165
〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマーとのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
【化30】
Figure 0004872165
〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またcとdとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体(共重合体B)とを含有してなる組成物(以下、組成物B)、
〔6〕共重合体が2−メタクリロイルオキシエチル ホスホリルクロライドとメタクリル酸n−ブチルとの水溶性共重合体である第〔5〕項記載の組成物、および
〔7〕組成物全体に対して、医薬品を0.01〜99重量%、共重合体を1〜99.99重量%含有する第〔5〕項記載の組成物を提供する。
さらに、本発明は、
〔8〕医薬品と共重合体Aまたは(および)共重合体Bとを混合することを特徴とする医薬品の経口吸収性の改善方法、および
〔9〕水不溶性ないし水難溶性物質と共重合体Aまたは(および)共重合体Bとを混合することを特徴とする水不溶性ないし水難溶性物質の溶解性の改善方法を提供する。
【0009】
本発明の組成物AおよびBに用いられる、共重合体Aは、式
【化31】
Figure 0004872165
〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とメタクリル酸エステルの共重合体である。
MPCは、式
【化32】
Figure 0004872165
で示される化合物である。
このMPCは、例えば、2−ブロモエチルホスホリルジクロリドと2−ヒドロキシエチルメタクリレートを反応させ、2−メタクリロイルオキシエチル2’−ブロモエチルリン酸(MBP)を得、このMBPをトリメチルアミンのメタノール溶液中で反応させて得ることができる。
【0010】
共重合成分であるメタクリル酸エステルは、式
【化33】
Figure 0004872165
〔ただし、n:2以上の整数、RはHまたはOR’(R’は脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を示す)を示す〕で表される化合物である。
脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基などが用いられる。
芳香族基としては、フェニル基などが用いられる。
nが2未満の場合は、MPCとの共重合体とした際に疎水性及びガラス転移温度が低いためにMPCの効果を発現させるためにMPCの組成を高くすると、水に溶解するか、著しく膨潤し、強度が低下する。
【0011】
メタクリル酸エステルの具体例としては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシプロピル、メタクリル酸2−フエノキシエチル、メタクリル酸2−ブトキシエチルなどが挙げられ、なかでも、メタクリル酸ブチルが好適である。
共重合体Aとしては、2−メタクリロイルオキシエチル ホスホリルクロライドとメタクリル酸n−ブチルとの水溶性共重合体であるPoly(MPC−co−BMA)(以下、PMB)が好ましい。
PMBは、さらに2−メタクリロイルオキシエチル ホスホリルクロライドとメタクリル酸n−ブチルとのモル比によって分類される(ポリマー ジャーナル(Polymer Journal),Vol.31,No.12,pp1231-1236(1999))。例えば、2−メタクリロイルオキシエチル ホスホリルクロライドのモル%が80、60および30の場合、それぞれPMB80、PMB60およびPMB30と表記される。さらに、分子量の小さいPMB30は、PMB30Wと表記される。
この共重合体Aは、自体公知の方法、例えば、特開平3−39309号公報、特開平9−3132号公報、特開平10−298240号公報、特開平11−35605号公報などに記載の方法あるいはそれに準ずる方法に従って製造することができる。
【0012】
本発明の組成物AおよびBに用いられる共重合体Bは、式
【化34】
Figure 0004872165
〔式中、Xは2価の残基を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマー(1)と、式
【化35】
Figure 0004872165
〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマー(2)とのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
【化36】
Figure 0004872165
〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またcとdとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体である。
【0013】
ホスホリルコリン基含有モノマー(1)中、2価の残基Xとしては、例えば、式
−(CH)n−O−、−(CH)n−O−C(=O)−、−C(=O)−、
−O−C(=O)−、−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、
−(CH)n−O−C(=O)−NH−、−C−CH−、−C−O−、−C−C(=O)−O−、−C−CH−O−
(式中、nは0〜10の整数を示す)で示される2価の残基などが用いられる。
Yで示される炭素数1〜6のアルキレンオキシ基としては、例えば、メチレノキシ、エチレノキシ、プロピレノキシなどが用いられる。
で示される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどのC1−10アルキル基が用いられ、なかでもC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)が好ましく用いられる。
で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシブチル、1−ヒドロキシペンチル、1−ヒドロキシヘキシルなどが用いられる。
、R及びRで示される炭素数1〜6の炭化水素基としては、例えば、C1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)、C2−6アルケニル基(例、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル)、C2−6アルキニル基(例、プロピニル、ブチニル)、C3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、フェニル基などが用いられる。
、R及びRで示される炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基としては、例えば、ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−6シクロアルキル基、フェニル基などが用いられる。
で示される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシなどのC1−6アルコキシなどが好ましく用いられる。
で示される炭素数6〜14のアリールオキシ基としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシなどが用いられる。
【0014】
及びRで示されるハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基としては、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を含んでいてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシなど)などが好ましく用いられる。
及びRで示されるハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基としては、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を含んでいてもよいフェニルオキシ、ナフチルオキシなどが用いられる。
及びRで示される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどのC1−10アルキル基が用いられ、なかでもC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)が好ましく用いられる。
及びRで示される酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基としては、酸素原子を含むメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどのC1−10アルキル基が用いられ、なかでも酸素原子を含むC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)が好ましく用いられる。
及びRで示される窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基としては、窒素原子を含むメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどのC1−10アルキル基が用いられ、なかでも窒素原子を含むC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル)が好ましく用いられる。
【0015】
ホスホリルコリン基含有モノマー(1)の具体例としては、例えば、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、3−(メタクリロイルオキシ)プロピル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4−(メタクリロイルオキシ)ブチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、5−(メタクリロイルオキシ)ペンチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリエチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリプロピルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリブチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリシクロヘキシルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリフェニルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリヒドロキシメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)プロピル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)ブチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)ペンチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(ビニルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(アリルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(p−ビニルベンジルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(p−ビニルベンゾイルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(スチリルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(p−ビニルベンジルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(ビニルオキシカルボニル)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(アリルオキシカルボニル)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(アクリロイルアミノ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(ビニルカルボニルアミノ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(アリルオキシカルボニルアミノ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、エチル−(2’−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)フマレート、ブチル−(2’−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)フマレート、ヒドロキシエチル−(2’−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)フマレート、エチル−(2’−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)マレート、ブチル−(2’−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)マレート、ヒドロキシエチル−(2’−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)マレートなどが用いられる。使用に際しては単独若しくは混合物として用いることができる。
【0016】
シリル基含有モノマー(2)は、さらにR〜Rが、
▲1▼炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基のみからなる化合物、
▲2▼酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を含む化合物、
▲3▼窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を含む化合物などに分類することができる。
前記▲1▼に属するシリル基含有モノマー(2)の具体例としては、例えば
(i)メトキシジメチルビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、(3−メタクリロイルオキシプロピル)メトキシジメチルシラン、(3−メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、(3−ビニルベンジルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシランなどのメトキシシラン類、
(ii)エトキシジメチルビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、アリルトリエトキシシラン、(3−ビニルベンジルアミノプロピル)トリエトキシシランなどのエトキシシラン類、
(iii)ジメチルイソブトキシビニルシラン、ジメチルイソペンチルオキシビニルシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、トリイソプロポキシビニルシランなどのアルキルオキシシラン類、
(iv)アリルオキシジメチルビニルシランなどのアルケニルオキシシラン類、
(v)トリフェノキシビニルシランなどのフェノキシシラン類などが挙げられる。
前記▲2▼に属するシリル基含有モノマー(2)の具体例としては、例えば(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)ジメチルビニルシラン、ジアセトキシメチルビニルシラン、トリアセトキシビニルシランなどが挙げられる。
前記▲3▼に属するシリル基含有モノマー(2)の具体例としては、例えば(3−アミノフェノキシ)ジメチルビニルシラン、(4−アミノフェノキシ)ジメチルビニルシランなどを挙げることができる。
これらのシリル基含有モノマー(2)の中でも、基材等に対する密着性及び耐久性の面で十分な性能を発揮できるトリアルコキシシランが最も好ましい。
【0017】
共重合体Bは、構成単位として、前記ホスホリルコリン基含有モノマー(1)及びシリル基含有モノマー(2)の他に、ラジカル共重合可能な他のモノマーを含有していても良い。他のモノマーとしては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、例えば、スチレン、メチルスチレン、(o−、m−又はp−)クロロメチルスチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、アクリロニトリル、又はこれらの混合物等を好ましく挙げることができる。前記各種の他のモノマーは、本発明の効果を損なわないために、構成単位全体中好ましくは70重量%未満、さらに好ましくは50重量%未満であることが望ましい。
【0018】
共重合体Bは、前記ホスホリルコリン基含有モノマー(1)及びシリル基含有モノマー(2)とのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、前記式(3)で示される繰り返し単位を必須の構成単位として有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布した共重合体である。この際、モノマー構成単位(c,d)が均一に分布したとは、例えば後述するrun number等により決定することができる。
このような共重合体は、前記ホスホリルコリン基含有モノマー(1)及びシリル基含有モノマー(2)とから、共重合した際に各々の構成単位が均一に分布しうるような適切な組み合わせ及び適切な重合方法を選択することにより、得ることができる。
適切な前記ホスホリルコリン基含有モノマー(1)とシリル基含有モノマー(2)との組み合わせとしては、一般には、共重合性のよいモノマー同士、即ち共役型二重結合を有する共役モノマー同士、非共役型二重結合を有する非共役モノマー同士、又は等モルに近いモル比での交互共重合性モノマー同士の各組み合わせを挙げることができる。これらの組み合わせにより、最適なランダム共重合又は交互共重合の組み合わせを得ることができる。
【0019】
共役型二重結合を有する共役モノマー同士の組み合わせとしては、例えば、2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートと、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシランとの組み合わせ等を挙げることができる。
非共役型二重結合を有する非共役モノマー同士の組み合わせとしては、例えば、2−(アリルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートとトリメトキシビニルシランとの組み合わせ等を挙げることができる。
また、交互共重合性モノマー同士の組み合わせとしては、例えば、エチル−(2’−トリメチルアンモニオエチルホスホリルエチル)マレートとトリメトキシビニルシランとの組み合わせ等を挙げることができる。
より定量的にこれらの組み合せを選択する際の指標として、共重合性を表すパラメーターであるモノマー反応性比を用いることができる。即ち、共重合の際の下記式(a)〜(d)で表される各反応
・ + M → M・ (a)
・ + M → M・ (b)
・ + M → M・ (c)
・ + M → M・ (d)
(式中、M、Mはそれぞれ前記ホスホリルコリン基含有モノマー(1)、前記シリル基含有モノマー(2)を示す)で示される各反応の速度定数をそれぞれk11、k12、k21、及びk22としたとき、モノマー反応性比r1及びr2は、それぞれr1=k11/k12、r2=k22/k21である。前記ホスホリルコリン基含有モノマー(1)と前記シリル基含有モノマー(2)との共重合反応において、r1×r2の値が1に近い場合(前記又はの場合)、ランダム共重合となりやすい。また、r1×r2の値が0に近い場合(前記の場合)、交互共重合となりやすい。
【0020】
また、適切なホスホリルコリン基含有モノマー(1)とシリル基含有モノマー(2)との重合方法としては、
▲1▼共重合し難いホスホリルコリン基含有モノマー(1)と反応性の高いシリル基含有モノマー(2)との組み合わせを選択した場合、一方のモノマーを反応系内に徐々に滴下することにより系内の前記モノマー濃度を常に高めながら重合を行う方法、又は
▲2▼共重合し難いホスホリルコリン基含有モノマー(1)とシリル基含有モノマー(2)との混合物を滴下と同時に速やかに反応を完結させこの操作を繰り返す方法等、均一な共重合体を得るために通常用いられる全ての方法を用いることができる。
前記適切な共重合によって得られた共重合体中にそれぞれのモノマー構成単位が均一に分布しているかどうかは、共重合体のミクロ構造の解析によって確認することができる。特に本発明の効果を得るのに十分な均一性を有しているかどうかの指標の一つとして、run number(R)を挙げることができる。runとは、共重合体中に存在する連続した同一モノマーの連鎖のことであり、run numberの値Rは、共重合体中のモノマー構成単位100個当たりに存在する全てのrunの数と定義される。例えば、完全な交互共重合体の場合R=100となり、A−B型のブロック共重合体の場合はR=2となる。即ち、run numberは、共重合体の交互性を示す部分である、ホスホリルコリン基含有モノマー(1)とシリル基含有モノマー(2)との結合の多さの指標となる。
そして、run numberはモノマー反応性比と相関し、重合初期の転化率の低い状態では式(e)によって求めることができ、また反応が進行し高転化率となった状態では式(f)によって平均の値(R)を求めることができる。本発明の共重合体において、モノマー構成単位(c,d)が均一に分布する指標としてrun numberを用いた場合、生体適合性、防汚性等の機能と、密着性、耐久性等の機能とを同時に満足させるには、R値が8以上、特に10以上が好ましい。
【0021】
【数1】
Figure 0004872165
【0022】
【数2】
Figure 0004872165
【0023】
式(e)及び(f)中、F1は共重合体中のホスホリルコリン基含有モノマー(1)のモル分率を、mは重合率をそれぞれ示す(高分子学会編著「共重合1−反応解析」培風館(1975)参照)。
共重合体Bは、数平均分子量が5000〜300000である。
共重合体Bにおいて、ホスホリルコリン基含有モノマー(1)とシリル基含有モノマー(2)との構成比はモル比で95:5〜50:50、好ましくは90:10〜70:30である。
この共重合体Bは、自体公知の方法、例えば、特開平9−193819号公報、特開平10−298240号公報、特開平11−35605号公報などに記載の方法あるいはそれに準ずる方法に従って製造することができる。
【0024】
本発明の組成物Aに用いられる医薬品(動物薬を含む)としては、特に限定されるものではなく、水溶性の医薬品、水難溶性ないし難溶性の医薬品などが用いられる。水難溶性ないし難溶性の医薬品としては、例えば、25℃で水に対して1000ppm以下の溶解度を有するもの、溶解度が10mg/ml以下のものなどが用いられる。
水溶性の医薬品としては、以下のものが挙げられる。
(1)抗生物質
塩酸テトラサイクリン、アンピシリン、ピペラシリンなど
(2)解熱・鎮痛・消炎剤
サリチル酸ナトリウム、スルピリン、インドメタシンナトリウム、塩酸モルヒネなど
(3)鎮咳去たん剤
塩酸エフェドリン、塩酸ノスカピン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸イソプロテレノールなど
(4)鎮静剤
塩酸クロルプロマジン、硫酸アトロピンなど
(5)抗潰瘍剤
メタクロプロミド、塩酸ヒスチジンなど
(6)不整脈治療剤
塩酸プロプラノロール、塩酸アルプレノロールなど
(7)降圧利尿剤
ヘキサメトニウムブロミド、塩酸クロニジンなど
(8)抗凝血剤
ヘパリンナトリウム、クエン酸ナトリウムなど
【0025】
水難溶性ないし難溶性の医薬品としては、以下のものが挙げられる。
(1)解熱、鎮痛、抗炎症薬
サリチル酸、スルピリン、フルフェナム酸、ジクロフェナック、インドメタシン、クロルプロマジン、プロクロルペラジン、トリフロペラジン、アトロピン、スコポラミン、モルヒネ、ペチジン、レボルファイノール、オキシモルフォンまたはその塩など
(2)精神安定薬
ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパムなど
(3)抗菌薬
グリセオフルビン、ランカシジン類〔ジャーナル・オブ・アンチバイオティックス(J.Antibiotics),38,877−885(1985)〕、アゾール系化合物〔2−〔(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル〕−4−〔4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニル−3−(2H,4H)−1,2,4−トリアゾロン、フルコナゾール、イトラコナゾール等〕など
(4)抗生物質
ゲンタマイシン、ジペカシン、カネンドマイシン、リビドマイシン、トプラマイシン、アミカシン、フラジオマイシン、シソマイシン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、アンピシリン、ピペラシリン、チカルシリン、セファロチン、セファロリジン、セフォチアム、セフォチアムヘキセチル、セフスロジン、セフメノキシム、セフメタゾール、セファゾリン、セフォタキシム、セフォペラゾン、セフチゾキシム、モキサラクタム、チエナマイシン、スルファゼシン、アズスレオナムまたはそれらの塩など
(5)抗腫瘍薬
6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロール、ブレオマイシン、メトトレキセート、アクチノマイシンD、マイトマイシンC、ダウノルビシン、アドリアマイシン、ネオカルチノスタチン、シトシンアラジノシド、フルオロウラシル、テトラヒドロフリル−5−フルオロウラシル、ピシバニール、レンチナン、レバミゾール、ベスタチン、アジメキソン、グリチルリチンなど
【0026】
(6)抗高脂血症薬
クロフィプレート、2−クロロ−3−〔4−(2−メチル−2−フェニルプロポキシ)フェニル〕プロピオン酸エチル〔ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレティン(Chem. Pharm. Bull),38,2792−2796(1990)〕など
(7)鎮咳・去痰薬
エフェドリン、メチルエフェドリン、ノスカピン、コデイン、ジヒドロコデイン、アロクラマイド、クロルフェジアノール、ピコペリダミン、クロペラスチン、プロトキロール、イソプロテレノール、サルプタモール、テレプタリンまたはその塩など
(8)筋弛緩薬
プリジノール、ツボクラリン、パンクロニウムなど
(9)抗てんかん薬
フェニトイン、エトサクシミド、アセタゾラミド、クロルジアゼポキシドなど(10)抗潰瘍薬
メトクロプラミドなど
(11)抗うつ薬
イミプラミン、クロミプラミン、ノキシプチリン、フェネルジンなど
(12)抗アレルギー薬
ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、トリペレナミン、メトジラミン、クレミゾール、ジフェニルピラリン、メトキシフェナミンなど
(13)強心薬
トランスバイオキソカンファー、テレフィロール、アミノフィリン、エチレフリンなど
(14)不整脈治療薬
プロプラノロール、アルプレノロール、プフェトロール、オクスプレノロールなど
(15)血管拡張薬
オキシフェドリン、ジルチアゼム、トラゾリン、ヘキソベンジン、バメタンなど
(16)降圧利尿薬
ヘキサメトニウムブロミド、ペントリニウム、メカミルアミン、エカラジン、クロニジンなど
(17)糖尿病治療薬
グリミジン、グリプジド、フェンフォルミン、プフォルミン、メトフォルミンなど
(18)抗結核薬
イソニアジド、エタンプトール、パラアミノサリチル酸など
(19)麻薬拮抗薬
レバロルファン、ナロルフィン、ナロキソンまたはその塩など
(20)ホルモン薬
ステロイドホルモン類、例えば、デキサメサゾン、ヘキセストロール、メチマゾール、ペタメサゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニド、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、エストリオールなど
【0027】
(21)脂溶性ビタミン薬
▲1▼ビタミンA類:ビタミンA、ビタミンAおよびパルミチン酸レチノール
▲2▼ビタミンD類:ビタミンD、D、D、DおよびD
▲3▼ビタミンE類:α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール
▲4▼ビタミンK類:ビタミンK、K、KおよびK
▲5▼葉酸(ビタミンM)など
(22)ビタミン誘導体
ビタミンの各種誘導体、例えば、5,6−トランス−コレカルシフェロール、25−ヒドロキシコレカルシフェロール、1−α−ヒドロキシコレカルシフェロールなどのビタミンD誘導体、5,6−トランス−エルゴカルシフェロール等のビタミンD誘導体など
(23)その他
ヒドロキシカム、ダイアセリン、ジルチアゼム、メゲストロール酢酸、ニフェジピン、ニセロゴリン、ケトプロフェン、ナプロキセン、イブプロフェン、プロスタグランジン類など
さらに、虚血性疾患治療薬、免疫疾患治療薬、アルツハイマー病治療薬、骨粗鬆症治療薬、血管新生治療薬、網膜症治療薬、網膜静脈閉塞症治療薬、老人性円板状黄斑変性症、脳血管攣縮治療薬、脳血栓治療薬、脳梗塞治療薬、脳閉塞症治療薬、脳内出血治療薬、クモ膜下出血治療薬、高血圧性脳症治療薬、一過性脳虚血発作治療薬、多発性梗塞性痴呆治療薬、動脈硬化症治療薬、ハンチントン病治療薬、脳組織障害治療薬、視神経症治療薬、緑内障治療薬、高眼圧症治療薬、網膜剥離治療薬関節炎治療薬、抗リウマチ薬、抗セプシス薬、抗セプティックショック薬、抗喘息薬、頻尿・尿失禁治療薬、アトピー性皮膚炎治療薬、アレルギー性鼻炎治療薬なども用いられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0028】
本発明の組成物Bに用いられる水難溶性ないし難溶性物質としては、特に限定するものではなく、そのような性質を有する医薬品(動物薬を含む)、農薬活性成分、肥料、化粧料、香料、食品材料、飼料、殺菌剤、防ばい剤、防虫剤、殺虫剤、防錆剤、吸収剤など広い分野から選択することができる。より具体的には、水難溶性ないし難溶性物質としては、例えば、25℃で水に対して1000ppm以下の溶解度を有するもの、溶解度が10mg/ml以下のものなどが用いられる。
例えば、水難溶性ないし難溶性の医薬品としては、前記と同様のものが用いられる。
水難溶性ないし難溶性の固状の農薬活性成分としては、以下のものが挙げられる。
(1)殺虫剤
(a)カーバメイト系
MIPC;イソプロカルブ(isoprocarb)、BPMC;フェノブカルブ(fenobucarb)、MPMC;キシリルカルブ(xylylcarb)、XMC、NAC;カルバリル(carbaryl)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、カルボフラン(carbofuran)など
(b)合成ピレスロイド系
シペルメトリン(cypermethrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、レスメトリン(resmethrin)など
(c)有機リン系
EPN、シアノフェンホス(cyanofenphos)、PAP;フェントエート(phenthoate)、CVMP;テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、ホサロン(phosalone)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、キナルホス(quinalphos)、DMTP;メチダチオン(methidathion)、サリチオン(dioxabenzofos)など
(d)有機塩素系
ベンゾエピン(endosulfan)など
(e)その他
ベンスルタップ(bensultap)、ブプロフェジン(buprofezin)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、イミダクロプリドなど
【0029】
(2)殺菌剤
(a)N−ヘテロ環系エルゴステロール阻害剤
トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)など
(b)カルボキシアミド系
メプロニル(mepronil)、フルトラニル(flutoluanil)、ペンシクロン(pencycuron)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)など
(c)ジカルボキシイミド系
イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、プロシミドン(procymidone)など
(d)ベンゾイミダゾール系
ベノミル(benomyl)など
(e)ポリハロアルキルチオ系
キャプタン(captan)など
(f)有機塩素系
フサライド(fthalide)、TPN;クロロタロニル(chlorothalonil)など
(g)硫黄系
ジネブ(zineb)、マンネブ(maneb)など
(h)その他
ジクロメジン(diclomezin)、トリシクラゾール(tricyclazole)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、プロベナゾール(probenazole)、アニラジン(anilazine)、オキソリニック酸(oxolinic acid)、フェリムゾン (ferimzone)など
【0030】
(3)除草剤
(a)スルホニル尿素系
イマゾスルフロン、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)など
(b)トリアジン系
シメトリン(simetryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)など
(c)尿素系
ダイムロン(dymron)など
(d)酸アミド系
プロパニル(propanil)、メフェナセット(mefenacet)など
(e)カルバメート系
スエップ(swep)など
(f)ダイアゾール系
オキサジアゾン(oxadiazon)、ピラゾレート(pyrazolate)など
(g)ジニトロアニリン系
トリフルラリン(trifluralin)など
(h)その他
ジチオピル(dithiopyr)など
【0031】
水難溶性ないし難溶性の液状の農薬活性成分としては、次のものが挙げられる。
(1)殺虫剤
(a)カーバメイト系
フラチオカルブ(furathiocarb)、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)など
(b)合成ピレスロイド系
シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルバリネート(flvalinate)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、アレスリン(allethrin)など
(c)有機リン系
MPP;フェンチオン(fenthion)、MEP;フェニトロチオン(fenitrothion)、プロパホス(propaphos)、シアノホス(cyanophos)、プロチオホス(prothiofos)、スルプロホス(sulprofos)、プロフェノホス(profenofos)、エチルチオメトン(disulfoton)、チオメトン(thiometon)、マラソン(malation)、ピラクロホス(pyraclofos)、BRP;ナレッド(naled)、CVP;クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、ピリミホスメチル(pirimiphosmethyl)、ダイアジノン(diazinon)、エトリムホス(etrimfos)、イソキサチオン(isoxathion)など
(2)殺菌剤
(a)有機リン系
エジフェンホス(edifenphos)、イプロベンホス(iprobenfos)など
(3)除草剤
(a)酸アミド系
プレチラクロール(pretilachlor)など
(b)カルバメート系
チオベンカルブ(thiobencarb)など
(c)その他
ピリブチカルブ(pyributicarb)など
これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0032】
本発明の組成物Aは、活性成分として含まれる医薬品の経口吸収性が改善され、バイオアベイラビリティーが向上しており、かつ人体に対する安全性が高く、ヒト及びヒト以外の哺乳動物(例、ラット、マウス、モルモット、サル、ウシ、イヌ、ブタ等)に用いられる。
本発明の組成物Aは、公知の経口用または注射用組成物の製造法に準じて、医薬品、上記の共重合体Aまたは(および)Bおよび薬理学的に許容される担体とを混合することにより、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、口腔内崩壊錠等を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤などの経口用製剤、注射用製剤などに成型して、安全に投与することができる。注射用製剤は、静脈内、筋肉内、皮下または臓器内投与によって、あるいは直接病巣に投与することによって使用することができる。
さらに、本発明の組成物Aは、坐剤などに成型して、局所投与、直腸投与などの方法で使用することもできる。
本発明の組成物Aの製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等が挙げられる。また、必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を用いることもできる。
【0033】
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶剤としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
【0034】
また、本発明の組成物Aを注射用組成物として用いる場合、医薬品を無菌の水性液もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される
注射剤用担体としては、例えば、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などが用いられる。
溶剤としては、例えば、注射用水、生理食塩水、リンゲル液等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。
かくして得られた注射用組成物は、必要に応じてパイロジェンを自体公知の方法で除去した後、無菌処理した凍結乾燥機で凍結乾燥して粉末の状態で保管することもできるし、そのまま注射用容器(例、アンプル)に密封して保管することもできる。
【0035】
本発明の組成物Aにおける医薬品の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし99重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の組成物Bにおける共重合体Aまたは(および)共重合体Bの含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
本発明の組成物Aにおける共重合体Aまたは(および)共重合体Bと医薬品との混合比率は、特に限定されず広い範囲から選択可能であるが、これらの物質の水溶性を勘案すると、医薬品1モルに対して共重合体Aまたは(および)共重合体Bを約0.01〜20モル、好ましくは約0.1〜10、さらに好ましくは約0.1〜5モル、特に好ましくは約0.1〜2モルの範囲で混合する。
本発明の組成物Aにおける他の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
本発明の組成物Aの投与量は、投与対象、投与ルート、疾患等によっても異なるが、例えば、潰瘍治療剤として、成人に対し、経口剤として投与する場合、有効成分を約0.1ないし約20mg/kg体重、好ましくは約0.2ないし約10mg/kg体重、更に好ましくは約0.5ないし約10mg/kg体重であって、1日1ないし数回に分けて投与することができる。
本発明の組成物Aが注射用組成物の場合、静脈内、筋肉内、皮下または臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。注射用組成物の投与量は、投与対象、投与ルート、疾患などにより異なるが、例えば、潰瘍治療剤として使用する場合、成人(約60kg)に対し、1回当たり、有効成分(水不溶性ないし難溶性物質)として約0.1〜500mg、好ましくは約1〜100mg、さらに好ましくは5〜100mgであり、1日1〜数回に分けて静脈内投与することができる。
また、2種以上の医薬品を用いてそれぞれを別々に製剤化し、同一対象に対して同時に又は時間差を置いて投与してもよい。
【0036】
本発明の組成物Bは、水不溶性ないし難溶性物質の水溶性が改善され、バイオアベイラビリティーが向上している。
本発明の組成物Bは、自体公知の方法で水不溶性ないし難溶性物質と共重合体Aまたは(および)共重合体Bとを混合することにより製造できる。
例えば、活性成分が医薬品の場合、本発明の組成物Bは前記の組成物Aと同様に製造し、使用することができる。
活性成分が農薬活性成分の場合は、本発明の組成物Bは自体公知の農薬組成物の製造法に準じて、農薬活性成分、共重合体Aまたは(および)共重合体Bと適当な農薬製剤用担体とを混合することにより、乳剤、液剤、油剤、粉剤、DL(ドリフトレス)型粉剤、粒剤、微粒剤、微粒剤F、細粒剤F、水和剤、顆粒水和剤、水溶剤、フロアブル剤、錠剤、ジャンボ剤、噴霧剤、ペースト剤などに成型することができる。具体的には、農薬活性成分の1種または2種以上(好ましくは1〜3種)を使用目的によって適当な液体担体に溶解するか分散させるか、または適当な固体担体と混合するか吸着させ、共重合体Aまたは(および)共重合体Bと混合する。これらの製剤は、必要に応じ、乳化剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、結合剤、増粘剤などを添加してもよく、自体公知の方法で調製することができる。
【0037】
使用する液体担体(溶剤)としては、例えば、水、アルコール類(例、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール等)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(例、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、脂肪族炭化水素類(例、ケロシン、灯油、燃料油、機械油等)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、酸アミド類(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、エステル類(例、酢酸エチルエステル、酢酸ブチルエステル、脂肪酸グリセリンエステル等)、ニトリル類(例、アセトニトリル、プロピオニトリル等)等の溶媒が用いられる。これらは1種または2種以上(好ましくは1〜3種)を適当な割合で混合して使用する。
【0038】
固体担体(希釈・増量剤)としては、例えば、植物性粉末(例、大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉等)、鉱物性粉末(例、カオリン、ベントナイト、酸性白土、クレイ等のクレイ類、滑石粉、ロウ石粉等のタルク類、珪藻土、雲母粉等のシリカ類等)、アルミナ、硫黄粉末、活性炭、糖類(例、乳糖、ブドウ糖等)、無機塩類(例、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム等)、ガラス中空体(天然のガラス質を焼成加工してその中に気泡を内包させたもの)等が用いられる。これらは1種または2種以上(好ましくは1〜3種)を適当な割合で混合して使用する。
該液体担体または固体担体は、製剤全体に対して通常約1〜99重量%程度、好ましくは約10〜99重量%程度用いることができる。
乳化剤、分散剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤等としては必要に応じて界面活性剤が用いられる。これらの界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例、三洋化成工業(株)製、エマルミン110等)、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル(例、三洋化成工業(株)製、ノニポール85、ノニポール100、ノニポール160等)、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルフェノールホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例、花王(株)製、トゥイーン20、トゥイーン80、第一工業製薬(株)製、ソルゲンTW−20、ソルゲンTW−80等)、ポリオキシエチレングリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、高級脂肪酸グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキロールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の非イオン性界面活性剤、アルキルアミン塩酸塩(例、ドデシルアミン塩酸塩等)、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルトリメチル四級アンモニウム塩(例、ドデシルトリメチルアンモニウム塩等)、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモルホリニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ポリアルキルビニルピリジニウム塩等のカチオン性界面活性剤、高級脂肪酸ナトリウム塩(例、パルミチン酸ナトリウム等)、エーテルカルボン酸ナトリウム塩(例、ポリオキシエチレンラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム等)、高級脂肪酸のアミノ酸縮合物(例、ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等)、高級アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩(例、ラウリン酸エステルスルホン酸塩等)、リグニンスルホン酸塩(例、リグニンスルホン酸ナトリウム等)、アルキルスルホサクシネート(例、ジヘプチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジノニルスルホコハク酸ナトリウム等)、高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例、オレイン酸アミドスルホン酸塩等)、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ジイソプロピルナフタレンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、高級アルコール硫酸エステル塩(例、ペンタデカン−2−イルスルフェート等)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(例、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム等)、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル(例、ジポリオキシエチレンドデシルエーテルリン酸エステル等)、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、スチレン−マレイン酸共重合体、アルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体等のアニオン性界面活性剤、N−ラウリルアラニン、N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、N,N,N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ヘキシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、1−(2−カルボキシエチル)ピリジニウムベタイン等の両性界面活性剤等があげられる。これらのうち1種または2種以上(好ましくは1〜5種)が用いられる。該界面活性剤は、製剤全体に対して通常約0.1〜50重量%程度、好ましくは約0.1〜25重量%程度用いることができる。
【0039】
結合剤としては、例えば、デキストリン(例、日澱化学(株)製、デキストリンND−S等)、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(例、第一工業製薬(株)製、セロゲン5A、セロゲン6A、セロゲン7A、セロゲンPR等)、ポリカルボン酸系高分子化合物(例、三洋化成工業(株)製、トキサノンGR−30、トキサノンGR−31A、トキサノンGR−50L、トキサノンGR−60L;花王(株)製、ポイズ530、ポイズ532A等)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、グルコース、ショ糖、マンニトール、ソルビトール等が用いられる。該結合剤は、製剤全体に対して通常約0〜20重量%程度用いることができる。
増粘剤としては、例えば、ベントナイト鉱物質(例、高純度ソジウムモンモリロナイト等)、ポリアクリル酸とその誘導体、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(例、第一工業製薬(株)製、セロゲン5A、セロゲン6A、セロゲン7A、セロゲンPR等)、ホワイトカーボン類、天然の糖類誘導体(例、キサンタンガム、グアーガム等)等が用いられる。該増粘剤は製剤全体に対して通常約0.01〜10重量%程度用いられる。
【0040】
本発明の組成物Bにおける水不溶性ないし難溶性の農薬活性成分の含有割合は、乳剤、水和剤、顆粒水和剤、液剤、水溶剤、フロアブル剤等では約1〜90重量%程度が適当であり、油剤、粉剤、DL型粉剤等では約0.01〜10重量%程度が適当であり、微粒剤、微粒剤F、細粒剤F、粒剤等では約0.05〜10重量%程度が適当であるが、使用目的によってはこれらの濃度を適宜変更してもよい。乳剤、水和剤、顆粒水和剤、液剤、水溶剤、フロアブル剤等では使用に際して水等で適宜希釈増量(例えば、約100〜100,000倍)して散布することもできる。
本発明の組成物Bにおける共重合体Aまたは(および)共重合体Bの含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
本発明の組成物Bにおける共重合体Aまたは(および)共重合体Bと水不溶性ないし難溶性の農薬活性成分との混合比率は、特に限定されず広い範囲から選択可能であるが、これらの農薬活性成分の水溶性を勘案すると、農薬活性成分1モルに対して共重合体Aまたは(および)共重合体Bを0.1〜20モル、好ましくは、0.1〜10、さらに好ましくは0.2〜5モル、特に好ましくは1〜2モルの範囲で混合する。
本発明の組成物Bにおける他の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
施用方法は通常の農薬の施用方法と同様の方法を用いることができ、例えば、空中散布、土壌散布、茎葉散布、育苗箱散布、側条施用、種子処理等があげられる。例えば水田に施用する場合には自体公知の方法(例、手撒き、動力散布等)により施用される。
例えば、農薬活性成分として除草剤を用いる場合の使用量は、適用場面、適用時期、施用方法、対象草種、栽培作物等により差異はあるが、一般に除草剤を水田1アールあたり約0.05〜50g程度、好ましくは約0.1〜10g程度、畑地1アールあたり約0.05〜50g程度、好ましくは約0.1〜10g程度である。
本発明の組成物Bを水田雑草に適用する場合、出芽前土壌処理あるいは茎葉兼土壌処理剤として使用するのが好ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に実施例および試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
以下の実施例において、化合物Aとは下記のものを示す。
▲1▼2−〔(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル〕−4−〔4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニル−3−(2H,4H)−1,2,4−トリアゾロン、
▲2▼6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロール、
▲3▼2−クロロ−3−〔4−(2−メチル−2−フェニルプロポキシ)フェニル〕プロピオン酸エチル、
▲4▼d-エチル 6-[N-(2,4-ジフルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキシラート、
▲5▼エチル 6-[N-(2-クロロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキシラート、
▲6▼エチル 6-[N-(2-クロロ-4-メチルフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキシラート、
▲7▼d-エチル 6-[N-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキシラート。
【0042】
【実施例】
実施例1:錠剤
(1)化合物A 10mg
(2)PMB80 500mg
(3)乳糖 70mg
(4)コーンスターチ 50mg
(5)可溶性デンプン 7mg
(6)ステアリン酸マグネシウム 3mg
化合物A10mg、PMB80 500mgとステアリン酸マグネシウム3mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml(可溶性デンプンとして7mg)で顆粒化した後、乾燥し、乳糖70mgおよびコーンスターチ50mgと混合する。混合物を圧縮して錠剤を得る。
【0043】
実施例2:コーティング錠
(1)化合物A 10mg
(2)PMB80 500mg
(3)乳糖 60mg
(4)コーンスターチ 35mg
(5)ゼラチン 3mg
(6)ステアリン酸マグネシウム 2mg
化合物A10mg、PMB80 500mgと乳糖60mgおよびコーンスターチ35mgの混合物を10%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過する。かくして得られる顆粒をステアリン酸マグネシウム2mgと混合し、圧縮する。得られる中心錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルクおよびアラビアゴムの水懸液による糖衣でコーティングする。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得る。
【0044】
実施例3:注射用組成物
(1)化合物A 5mg
(2)PMB80 250mg
(3)食塩 20mg
(4)蒸留水 全量2mlとする
化合物A5mg、PBM80 250mgおよび食塩20mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2mlとする。溶液をろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填する。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
【0045】
試験例1:PMBによる溶解性改善効果
水への溶解度が数10μg/mlである化合物を5wt%PMB80水溶液に1mg/ml溶解した。さらに、この5wt%PMB80水溶液を凍結乾燥し、蒸留水で再溶解し、当該化合物 5mg/ml濃度のPMB80水溶液を調製した。
【0046】
試験例2:PMBによる経口吸収改善効果
雄性SDラット(6週齢)を1群3匹に群分けした。被検群には試験例1の水溶液を当該化合物として30mg/kg経口投与した。対照群には、当該化合物を0.5%メチルセルロース(MC)水溶液に懸濁し、当該化合物として30mg/kg経口投与した。投与3、5、10、15、30、60および120分後、尾静脈より採血を行い、1%酢酸含有アセトニトリルで抽出し、薬物濃度を高速液体クロマトグラフィーで定量したところ、PMBの存在により経口吸収が増加した。
【0047】
【発明の効果】
本発明の重合体含有組成物Aは、活性成分である医薬の経口吸収性が改善されている。本発明の重合体含有組成物Bは、活性成分である水不溶性ないし難溶性物質の水溶性が改善されている。

Claims (7)

  1. (i)式
    Figure 0004872165
    〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’はアルキル基、アルケニル基またはフェニル基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、数平均分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルとの共重合体または(および)
    (ii)式
    Figure 0004872165
    〔式中、Xは、−(CH )n−O−、−(CH )n−O−C(=O)−、−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、−(CH )n−O−C(=O)−NH−、−C −CH −、−C −O−、−C −C(=O)−O−、または−C −CH −O−(式中、nは0〜10の整数を示す)を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマーと、式
    Figure 0004872165
    〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマーとのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
    Figure 0004872165
    〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またcとdとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体を含有してなる経口用または注射用組成物。
  2. (1)医薬品と(2)(i)式
    Figure 0004872165
    〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’はアルキル基、アルケニル基またはフェニル基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、数平均分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルとの共重合体または(および)
    (ii)式
    Figure 0004872165
    〔式中、Xは、−(CH )n−O−、−(CH )n−O−C(=O)−、−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、−(CH )n−O−C(=O)−NH−、−C −CH −、−C −O−、−C −C(=O)−O−、または−C −CH −O−(式中、nは0〜10の整数を示す)を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマーと、式
    Figure 0004872165
    〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマーとのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
    Figure 0004872165
    〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またcとdとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体とを含有してなる経口用または注射用組成物。
  3. 共重合体が2−メタクリロイルオキシエチル ホスホリルクロライドとメタクリル酸n−ブチルとの水溶性共重合体である請求項2記載の組成物。
  4. 組成物全体に対して、医薬品を0.01〜99重量%、共重合体を1〜99.99重量%含有する請求項2記載の組成物。
  5. (1)水不溶性ないし水難溶性物質と
    (2)(i)式
    Figure 0004872165
    〔ただし、aは0.03〜0.70、bは0.30〜0.97、nは2以上の整数、RはHまたはOR’(R’はアルキル基、アルケニル基またはフェニル基を示す)を示す〕で示される繰り返し単位を有し、数平均分子量5000以上を有する2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルの共重合体または(および)
    (ii)式
    Figure 0004872165
    〔式中、Xは、−(CH )n−O−、−(CH )n−O−C(=O)−、−C(=O)−、−O−C(=O)−、−O−、−C(=O)−O−、−C(=O)−NH−、−(CH )n−O−C(=O)−NH−、−C −CH −、−C −O−、−C −C(=O)−O−、または−C −CH −O−(式中、nは0〜10の整数を示す)を、Yは炭素数1〜6のアルキレンオキシ基を、またZは水素原子若しくはR−O−CO−を示し、mは0〜10の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、またR、R及びRは同一若しくは異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシ炭化水素基を示す。〕で示される少なくとも1種のホスホリルコリン基含有モノマーと、式
    Figure 0004872165
    〔式中、Wは-(CH)k-、−CO−O-(CH)k-、−CO−NH-(CH)k-、−C-(CH)k-、又は−C−CH−NH-(CH)k-のいずれかを示す。kは0〜4の整数を、Rは水素原子若しくはメチル基を、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数6〜14のアリールオキシ基を、R及びRは同一又は異なる基であって、ハロゲン原子を含んでもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数6〜14のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアルキル基、酸素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基、又は窒素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基を示す。〕で示される少なくとも1種のシリル基含有モノマーとのランダム共重合又は交互共重合によって得られる、式
    Figure 0004872165
    〔式中、W、X、Y、Z、k、m、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは前記と同意義を示す。〕で示される繰り返し単位を有し、それぞれのモノマー構成単位(c,d)が均一に分布している数平均分子量が5000〜300000であり、またcとdとの構成比が95:5〜50:50であるリン脂質類似構造を有する共重合体とを含有してなる経口用または注射用組成物。
  6. 共重合体が2−メタクリロイルオキシエチル ホスホリルクロライドとメタクリル酸n−ブチルとの水溶性共重合体である請求項5記載の組成物。
  7. 組成物全体に対して、水不溶性ないし水難溶性物質を0.01〜99重量%、共重合体を1〜99.99重量%含有する請求項5記載の組成物。
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