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JP4502757B2 - 内視鏡操作トレーニング装置 - Google Patents

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Description

この発明は内視鏡操作トレーニング装置に関する。
内視鏡検査を行うには、まず内視鏡を操作する医師が、単に内視鏡の挿入技術だけでなく、内視鏡検査や治療に必要な各種の技術を十分に習得する必要があり、未経験の医師がいきなり内視鏡を臨床使用すると医療事故の原因になる恐れもある。
そこで従来は、生体の管状臓器に似せて作った疑似臓器を支持台に取り付け、疑似臓器に内視鏡を挿入する練習を繰り返して、内視鏡検査や治療に必要な操作技術を習得するようにしていた(例えば、特許文献1)。
特開2004−49479
しかし疑似臓器は、プラスチック材やゴム材等を組み合わせてできるだけ生体臓器に似せて作られているものの、内視鏡を挿入した場合の感触は実際の生体臓器とかけ離れている。そのため、各種の検査や治療の技術を正しく習得するのに必要な微妙な感触等を体験することができず、各種の検査や治療に必要な内視鏡の操作技術を低いレベルでしか習得できなかった。
そこで本発明は、内視鏡検査や治療に必要な操作技術を実際の臨床状態に極めて近い感触により高いレベルで習得することができる内視鏡操作トレーニング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡操作トレーニング装置は、生体から切除された管状臓器の一端側の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定するための筒状体であって軸線方向に貫通孔を有する挿入口側取付用筒体と、管状臓器の他端側の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定するための軸状体であって軸線方向に閉塞された固定部側取付用軸体と、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体とを間隔をあけて支持するための支持台と、挿入口側取付用筒体の貫通孔に内視鏡の挿入部が通されたときに貫通孔と挿入部との間の隙間からの空気漏れを阻止するための空気漏れ防止弁とが設けられているものである。
なお、支持台が、挿入口側取付用筒体を支持するための筒体支持部と、固定部側取付用軸体を支持するための軸体支持部と、筒状支持部と軸体支持部とを間隔をあけて連結する連結台とを含んでいてもよい。
そしてその場合には、挿入口側取付用筒体が、固定部側取付用軸体側に向かって次第に連結台に接近する斜め向きに支持台に取り付けられていてもよく、連結台には、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体とに管状臓器が取り付けられたときに管状臓器が連結台と干渉するのを避けるための逃げ孔が形成されていてもよい。
また、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体の少なくとも一方が、支持台に着脱自在に取り付けられていてもよく、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体の少なくとも一方が、固定位置を軸線方向に調整可能に支持台に取り付けられていてもよい。
また、支持台が、長さを調整可能な脚体の上端に取り付けられていてもよく、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体とに管状臓器が取り付けられた状態のときにその管状臓器と支持台との間を遮蔽するためのシートが設けられていてもよい。
また、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体とに管状臓器が取り付けられた状態のときに、挿入口側取付用筒体の入口部分を除いて少なくとも管状臓器を覆う範囲に被せられる遮光蓋が設けられていてもよい。
また、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体とに管状臓器が取り付けられた状態のときに、管状臓器の下部裏面に沿って配置されるクッションが設けられていてもよい。
本発明によれば、生体から切除された管状臓器内に内視鏡を挿入して各種内視鏡操作の練習をすることができるので、内視鏡検査や治療に必要な操作技術を実際の臨床状態に極めて近い感触の下に高いレベルで習得することができ、また、臓器の種類が相違すれば組織の構造が微妙に異なるものであるが、一つの装置で各種臓器に対する内視鏡操作技術の習得をすることもできる。
生体から切除された管状臓器の一端側の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定するための筒状体であって軸線方向に貫通孔を有する挿入口側取付用筒体と、管状臓器の他端側の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定するための軸状体であって軸線方向に閉塞された固定部側取付用軸体と、挿入口側取付用筒体と固定部側取付用軸体とを間隔をあけて支持するための支持台と、挿入口側取付用筒体の貫通孔に内視鏡の挿入部が通されたときに貫通孔と挿入部との間の隙間からの空気漏れを阻止するための空気漏れ防止弁とが設けられている。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は内視鏡操作トレーニング装置の全体構成を示しており、1は、生体から切除された管状臓器の一端側を取り付けてその中に内視鏡を挿入するための挿入口側取付用筒体である。
挿入口側取付用筒体1には、内視鏡の挿入部を通過させるための貫通孔1aが軸線位置に形成されており、外周部分に管状臓器の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定することができる。
挿入口側取付用筒体1の入口部分には、内視鏡の挿入部が貫通孔1a内に通されたときに、貫通孔1aと挿入部との間の隙間からの空気漏れを阻止するための例えばシリコンゴムその他のゴム材や弾力性のある合成樹脂材からなる空気漏れ防止弁3が設けられている。
空気漏れ防止弁3は、図2に示されるように、内視鏡の挿入部100の径より小さな径の孔3aが中心位置に形成されており、その孔3aに内視鏡の挿入部100が通されると孔3aが弾力的に押し広げられてその部分からの空気漏れが阻止され、その状態で挿入部100を進退させることができる。
なお、この実施例では空気漏れ防止弁3が挿入口側取付用筒体1の外端入口部に固着されているが、貫通孔1aのどの位置に取り付けてもよく、挿入口側取付用筒体1に対して交換できるように着脱自在に取り付けてもよい。
図1に戻って、2は、両端で生体から切除された管状臓器の他端側の切断開口部を取り付けるための固定部側取付用軸体であり、外周部分に管状臓器の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定することができる。固定部側取付用軸体2として、この実施例では中実の丸棒が用いられているが、端部を塞いだ筒体その他の軸状体を用いてもよい。
10は、挿入口側取付用筒体1と固定部側取付用軸体2とを間隔をあけて支持するための支持台であり、挿入口側取付用筒体1を支持するための筒体支持部11と、固定部側取付用軸体2を支持するための軸体支持部12と、筒体支持部11と軸体支持部12とを間隔をあけて連結する平板状の連結台13とを含んでいる。
連結台13は、挿入口側取付用筒体1と固定部側取付用軸体2とに管状臓器が取り付けられたときに管状臓器が連結台13と干渉するのを避けるために形成された逃げ孔14によって、周縁部以外の部分が大きく切り欠かれた形状に形成されている。
筒体支持部11には、挿入口側取付用筒体1が嵌挿される筒状体が連結台13の表面から間隔をあけて配置されており、挿入口側取付用筒体1が固定部側取付用軸体2側に向かって次第に連結台13に接近する斜め向きになるように傾けて構成されている。
挿入口側取付用筒体1は筒体支持部11に対して軸線方向に進退自在であり、手動固定ネジ11aによって任意の位置で筒体支持部11に固定することができて、手動固定ネジ11aを緩めれば、矢印Aで示されるように挿入口側取付用筒体1の軸線方向位置を調整することができ、必要な時には挿入口側取付用筒体1を筒体支持部11から外方に抜き出して取り外すこともできる。なお、挿入口側取付用筒体1の固定に手動固定ネジ11a以外の他の手段を用いてもよい。
軸体支持部12は、固定部側取付用軸体2を連結台13の表面に対して平行に固定及び固定解除できるように設けられており、この実施例では、丸棒状の固定部側取付用軸体2を間隔をあけて2ヵ所で縛って固定するための軟質針金状の弾力性のある一対の緊縛材12aが配置されている。
その結果、固定部側取付用軸体2は軸体支持部12において軸線方向に進退自在であり、緊縛材12aによって任意の位置で固定することができて、緊縛材12aによる緊縛を緩めれば、矢印Bで示されるように固定部側取付用軸体2の軸線方向位置を調整することができ、必要な時には固定部側取付用軸体2を軸体支持部12から外方に抜き出して取り外すこともできる。なお、固定部側取付用軸体2の固定に緊縛材12a以外の他の手段を用いてもよい。
連結台13の四隅は、テレスコープ式に長さが可変な脚15の上端に取り付けられており、脚15を形成する内筒と外筒とに形成された孔16に通す通しピン17の位置を変えることにより、脚15の長さを変えられるようになっている。各脚15の下端は一枚の基板18に固定されている。
図3は、挿入口側取付用筒体1と固定部側取付用軸体2とに管状臓器200が取り付けられた状態を示しており、管状臓器200としては例えば豚、犬、牛等の食道や胃等を用いることができる。
そして、挿入口側取付用筒体1と固定部側取付用軸体2との間を管状臓器200に合わせて適正な間隔に調整してから、挿入口側取付用筒体1と固定部側取付用軸体2に被嵌した管状臓器200の切断開口部をゴムバンド又はケーブルホルダー等を用いた臓器固定部材20により着脱自在に固定することができる。
図4は、そのようにして内視鏡操作トレーニング装置にセットされた管状臓器200内に内視鏡の挿入部100が挿入された状態を示しており、内視鏡によって管状臓器200内に送気をすると空気漏れ防止弁3の働きによって外部への空気の漏れが阻止され、管状臓器200を実際の臓器そのままの態様で膨らませることができる。
そして、内視鏡の挿入部100の先端から処置具101等を突出させて管状臓器200内の模擬患部201に対して処置を施すような操作を行うことにより、実際の臨床における経内視鏡的処置とほとんど変わらない感触の下に、内視鏡検査や治療に必要な操作技術を高レベルで習得することができる。
なお、臓器が相違すれば組織の構造や感触が微妙に異なるものであるが、図5に示されるように、管状臓器200は必要に応じて生体から切除された大腸200′等に付け替えることができ、一つの内視鏡操作トレーニング装置で各種臓器に対する内視鏡操作技術の習得をすることができる。
また、図6に示されるように、挿入口側取付用筒体1と固定部側取付用軸体2とに管状臓器200が取り付けられた状態のときに、その管状臓器200と支持台10との間を遮蔽するためのシート300を用いれば、支持台10が汚れないようにすることができる。
また、図7に示されるように、挿入口側取付用筒体1の入口部分以外の部分(少なくとも管状臓器200を覆う範囲)に外光を遮るための遮光蓋400を被せることにより、管状臓器200内を実際の生体内にあるときと同様の暗さにすることができる。
また、図8に示されるように、管状臓器200の下部裏面に沿って例えばスポンジ、低反発性ウレタン、コットン或いはパウダービーズ等のような材料からなるクッション500を配置することにより、内視鏡の挿入部100が管状臓器200の粘膜面に押し付けられた時の感触を、管状臓器200が実際の生体内にあるときの感触に近づけることができる。
本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置の挿入口側取付用筒体の入口部分の側面拡大断面図である。 本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置に管状臓器が取り付けられた状態の全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置に取り付けられた管状臓器に内視鏡の挿入部が挿入された状態の側面断面図である。 本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置に管状臓器として大腸が取り付けられた状態の平面図である。 本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置に取り付けられた管状臓器の下にシートが配された状態の斜視図である。 本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置に遮光蓋が取り付けられた状態の斜視図である。 本発明の実施例の内視鏡操作トレーニング装置に取り付けられた管状臓器の下部裏面に沿ってクッションが配置された状態の側面断面図である。
符号の説明
1 挿入口側取付用筒体
2 固定部側取付用軸体
3 空気漏れ防止弁
10 支持台
11 筒体支持部
11a 手動固定ネジ
12 軸体支持部
12a 緊縛材
13 連結台
14 逃げ孔
15 脚
20 臓器固定部材
100 内視鏡の挿入部
200 管状臓器
300 シート

Claims (9)

  1. 生体から切除された管状臓器の一端側の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定するための筒状体であって軸線方向に貫通孔を有する挿入口側取付用筒体と、
    上記管状臓器の他端側の切断開口部を被嵌して取り外し自在に緊縛固定するための軸状体であって軸線方向に閉塞された固定部側取付用軸体と、
    上記挿入口側取付用筒体と上記固定部側取付用軸体とを間隔をあけて支持するための支持台と、
    上記挿入口側取付用筒体の貫通孔に内視鏡の挿入部が通されたときに上記貫通孔と上記挿入部との間の隙間からの空気漏れを阻止するための空気漏れ防止弁とが設けられ
    上記挿入口側取付用筒体と上記固定部側取付用軸体の少なくとも一方が、固定位置を軸線方向に調整可能に上記支持台に取り付けられていることを特徴とする内視鏡操作トレーニング装置。
  2. 上記支持台が、上記挿入口側取付用筒体を支持するための筒体支持部と、上記固定部側取付用軸体を支持するための軸体支持部と、上記筒状支持部と上記軸体支持部とを間隔をあけて連結する連結台とを含んでいる請求項1記載の内視鏡操作トレーニング装置。
  3. 上記挿入口側取付用筒体が、上記固定部側取付用軸体側に向かって次第に上記連結台に接近する斜め向きに上記支持台に取り付けられている請求項2記載の内視鏡操作トレーニング装置。
  4. 上記連結台には、上記挿入口側取付用筒体と上記固定部側取付用軸体とに上記管状臓器が取り付けられたときに上記管状臓器が上記連結台と干渉するのを避けるための逃げ孔が形成されている請求項2又は3記載の内視鏡操作トレーニング装置。
  5. 上記挿入口側取付用筒体と上記固定部側取付用軸体の少なくとも一方が、上記支持台に着脱自在に取り付けられている請求項1、2、3又は4記載の内視鏡操作トレーニング装置。
  6. 上記支持台が、長さを調整可能な脚体の上端に取り付けられている請求項1、2、3、4又は5記載の内視鏡操作トレーニング装置。
  7. 上記挿入口側取付用筒体と上記固定部側取付用軸体とに上記管状臓器が取り付けられた状態のときにその管状臓器と上記支持台との間を遮蔽するためのシートが設けられている請求項1、2、3、4、5又は6記載の内視鏡操作トレーニング装置。
  8. 上記挿入口側取付用筒体と上記固定部側取付用軸体とに上記管状臓器が取り付けられた状態のときに、上記挿入口側取付用筒体の入口部分を除いて少なくとも上記管状臓器を覆う範囲に被せられる遮光蓋が設けられている請求項1ないしのいずれかの項に記載の内視鏡操作トレーニング装置。
  9. 上記挿入口側取付用筒体と上記固定部側取付用軸体とに上記管状臓器が取り付けられた状態のときに、上記管状臓器の下部裏面に沿って配置されるクッションが設けられている請求項1ないしのいずれかの項に記載の内視鏡操作トレーニング装置。
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