JP4110669B2 - 多孔質絶縁材料およびその積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた電気特性(低誘電率)および耐熱性を有し、特に高効率な熱放出機能及び絶縁破壊等による絶縁劣化を起こしにくい性質を有し、密着性ないし接着性を有し、高周波電子部品、特に配電基板にきわめて有用な多孔質絶縁材料およびその積層体に関する。
本明細書において、微細な連続孔とは、任意の表面から細孔が通路状に他の表面まで連続している、いわゆる開放孔をいい、好適には細孔が屈曲しながらある面から反対面に非直線的に通じているものをいう。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信情報の急増に伴い、通信機の小型化、軽量化、高速化が強く望まれており、これに対応できる低誘電性の電気絶縁材料が要求されている。特に自動車電話、デジタル携帯電話等の携帯移動体通信、衛星通信に使用される電波の周波数帯域はメガからギガHz帯の高周波帯域のものが使用されている。これらの通信手段として、使用される通信機器の急速な発展の中で、匡体および基板、電子素子の小型高密度実装化等が図られている。このメガからギガHz帯のような高周波領域に対応した通信機器の小型化、軽量化のためには、優れた高周波伝送特性と適当な低誘電特性とを合わせ持つ電気絶縁材料の開発が必要である。
【0003】
すなわち、素子回路内では誘電損失といわれる伝送過程におけるエネルギ−損失が生じる。このエネルギ−損失は熱エネルギ−として素子回路内に消費され熱として放出されるため好ましくない。このエネルギ−損失は低周波領域においては、誘電分極によって生じた双極子の電界の変化により生ずるものであり、高周波領域においてはイオン分極や電子分極によって生ずるものである。交番電界1サイクル当たり誘電体中で消費されるエネルギ−と誘電体中に蓄えられるエネルギ−の比を誘電正接といい、tanδで表される。誘電損失は比誘電率εと材料の誘電正接の積に比例する。従ってtanδは高周波領域では、周波数の増加に伴って増大する。また、電子素子の高密度実装化により単位面積当たりの発熱量が多くなるので、絶縁材料の誘電損失を少しでも小さくするためには、tanδの小さい材料を用いる必要がある。誘電損失の小さい低誘電性高分子材料を用いることで誘電損失および電気抵抗による発熱が抑制され、その結果信号の誤作動も少なくなることから、高周波通信分野においては伝送損失(エネルギ−ロス)の少ない材料が強く望まれている。
【0004】
このように電気絶縁性で、低誘電率である等の電気特性を有する材料として、通常、ポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ビニルトリアジン樹脂(BTレジン)、架橋性ポリフェニレンオキサイド、硬化性ポリフェニレンエ−テル等の熱硬化性樹脂などが種々提案されている。
【0005】
フッ化ビニリデン樹脂、トリフルオロエチレン樹脂、およびパ−フルオロエチレン樹脂のようなフッ素原子を分子鎖中に含有している重合体は、電気特性(低誘電率、低誘電損失)、耐熱性、化学安定性に優れているが、熱可塑性樹脂のように熱処理加工することによって成形物、あるいはフィルム等を得るというような成形加工性、塗膜形成能に難があり、且つデバイス化を行う際、かなりのコスト高となる。さらに透明性が低いため応用分野が限られているという欠点がある。上記の低誘電性汎用高分子材料は、いずれも許容最高温度が130℃未満であるため、電気機器絶縁材料としてJIS−C4003に規定される耐熱区分がB種以下であり、耐熱性が不十分である。
【0006】
比較的耐熱性が良好な樹脂としてエポキシ樹脂、ポリフェニレンエ−テル(PPE)、不飽和ポリエステル樹脂、フェノ−ル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。しかし、いずれも耐熱性および誘電率が満足できるレベルまで到っていない。
【0007】
さらに、誘電性・絶縁抵抗性に優れた低誘電率材料にさらに求められる性能として、デバイス化工程のなかに半田付け工程が入るため少なくとも260℃で120秒の加熱に耐え得るだけの耐熱性が要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐熱性を有し、しかも誘電率および誘電損失が低く絶縁性に優れた多孔質絶縁材料およびその積層体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、平均孔径が0.01〜5μmの連続孔を有する多孔質構造を持ち、空孔率が15−80%であり、ビフェニルテトラカルボン酸成分を含むテトラカルボン酸成分と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフェニレンジアミンとから選ばれる芳香族ジアミンを含む芳香族ジアミン化合物とから得られる芳香族ポリイミドからなる多孔質ポリイミドフィルムからなる多孔質絶縁材料であり、
ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを重合して得られるポリアミック酸であり、
多孔質ポリイミドフィルムは、ポリイミド前駆体溶液をフィルム状に流延した後、流延物表面を透気度が50−1000秒/100ccの溶媒置換速度調整材で覆い、複層化されたポリイミド前駆体流延物は、溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させることでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行い、多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムは、熱イミド化処理或いは化学イミド化処理を施されて得られることを特徴とする多孔質絶縁材料に関する。また、本発明は、上記の多孔質絶縁材料の片面あるいは両面に耐熱性の接着剤層を積層し、さらにその上に保護フィルムを設けた積層体に関する。また、本発明は、上記の多孔質絶縁材料の片面あるいは両面に直接あるいは耐熱性の接着剤層を介して電子回路用の導電性金属層を積層した積層体に関する。さらに、本発明は、上記の多孔質絶縁材料の片面に無機あるいは金属基板を他の面に導電性金属層をそれぞれ耐熱性の接着剤層を介して積層した積層体に関する。
本発明は、平均孔径が0.01〜5μmの連続孔を有する多孔質構造を持ち、空孔率が15−80%で、誘電率が2.5以下である多孔質ポリイミドフィルムの製造法であり、
ビフェニルテトラカルボン酸成分を含むテトラカルボン酸成分と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフェニレンジアミンとから選ばれる芳香族ジアミンを含む芳香族ジアミン化合物を重合して得られるポリイミド前駆体のポリイミド前駆体溶液をフィルム状に流延し、溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒に接触させることによってポリイミド前駆体を析出し、多孔質化したポリイミド前駆体多孔質フィルムを製造し、該ポリイミド前駆体多孔質フィルムを熱処理或いは化学処理することを特徴とする多孔質ポリイミドフィルムの製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を次に示す。
1)誘電率が2.5以下である上記の多孔質絶縁材料。
2)高耐熱性樹脂フィルムがポリイミドフィルムである上記の多孔質絶縁材料。
本発明における高耐熱性樹脂としては、酸成分とジアミン成分とを縮重合し加熱によって高分子量でかつ高耐熱性ポリマ−となる樹脂、好適には芳香族ポリイミドが挙げられる。
以下、高耐熱性樹脂として芳香族ポリイミドを使用する場合について説明する。
【0011】
本発明を図面を使用して説明する。
図1は本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの断面概略図である。
図2は本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの2層が積層された基板の断面概略図である。
図3は本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの片面に緻密なポリイミド膜が積層された基板の断面概略図である。
図4は本発明の一例のシリコン基板上に多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムが積層された基板の断面概略図である。
【0012】
図2−図4における2種の基材の積層は、例えば、多孔質化したポリイミド前駆体多孔質フィルムと同種あるいは異種の基材とを必要なら加圧するなどして重ね合わせた後、加熱乾燥することによって行うことができる。
【0013】
本発明の多孔質絶縁材料の代表例である多孔質ポリイミドフィルムは、例えば次の方法によって製造することができる。
ポリイミド前駆体溶液の流延物を溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行い、次いで多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムをついで熱イミド化あるいは化学イミド化して多孔質ポリイミドフィルムを製造する。
【0014】
前記のポリイミド前駆体とは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分、好ましくは芳香族モノマ−を重合して得られたポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものであり、熱イミド化あるいは化学イミド化することで閉環してポリイミド樹脂とすることができるものである。ポリイミド樹脂とは、後述のイミド化率が約80%以上、好適には約95%以上の耐熱性ポリマ−である。
【0015】
前記のポリイミド前駆体の溶媒として用いる有機溶媒は、パラクロロフェノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノ−ル、クレゾ−ルなどが挙げられる。
【0016】
前記のテトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分は、上記の有機溶媒中に大略等モル溶解し重合して、対数粘度(30℃、濃度;0.5g/100mL NMP)が0.3以上、特に0.5−7であるポリイミド前駆体が製造される。また、重合を約80℃以上の温度で行った場合に、部分的に閉環してイミド化したポリイミド前駆体が製造される。
【0017】
前記の芳香族ジアミンとしては、例えば、一般式(1)
H2N−R(R1)m−A−(R2)nR’−NH2 (1)
(ただし、前記一般式において、RおよびR’は直接結合あるいは二価の芳香族環、R1およびR2は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン原子などの置換基であり、Aは、O、S、CO、SO2、SO、CH2、C(CH3)2などの二価の基であり、mおよびnは1−4の整数である。)で示される芳香族ジアミン化合物が好ましい。
【0018】
前記芳香族ジアミンの具体的な化合物としては、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(以下、DADEと略記することもある)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、パラフェニレンジアミン(以下p−PDAと略記することもある)などが挙げられる。
【0019】
また、前記の芳香族ジアミン成分としては、ジアミノピリジンであってもよく、具体的には、2,6−ジアミノピリジン、3,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジンなどが挙げられる。
芳香族ジアミン成分は上記の各芳香族ジアミンを2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0020】
前記のテトラカルボン酸成分としては、好適にはビフェニルテトラカルボン酸成分が挙げられ、例えば3,3’,4,4’− ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、s−BPDAと略記することもある)、2,3,3’,4’− ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記することもある)が好ましいが、2,3,3’,4’−又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、あるいは2,3,3’,4’− 又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸の塩またはそれらのエステル化誘導体であってもよい。ビフェニルテトラカルボン酸成分は、上記の各ビフェニルテトラカルボン酸類の混合物であってもよい。
【0021】
また、上記のテトラカルボン酸成分は、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン,ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)チオエ−テルあるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体などのテトラカルボン酸類であってもよい。またこれら芳香族テトラカルボン酸成分の一部をブタンテトラカルボン酸、あるいはそれらの酸無水物、塩またはエステル化誘導体などの脂肪族テトラカルボン酸類で、全テトラカルボン酸成分に対して10モル%以下、特に5モル%以下の割合で置き換えてもよい。
【0022】
前記のポリイミド前駆体は、前記有機溶媒に0.3−60重量%、好ましくは1%−30重量%の割合で溶解してポリイミド前駆体溶液に調製される(有機溶媒を加えてもよくあるいは重合溶液をそのまま用いても良い)。ポリイミド前駆体の割合が0.3重量%より小さいと多孔質膜を作製した際のフィルム強度が低下するので適当でなく、60重量%より大きいと多孔質膜のイオン透過性が低下するため、上記範囲の割合が好適である。また、調製されたポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は10−10000ポイズ、好ましくは40−3000ポイズである。溶液粘度が10ポイズより小さいと多孔質膜を作製した際のフィルム強度が低下するので適当でなく、10000ポイズより大きいとフィルム状に流延することが困難となるので、上記範囲が好適である。
【0023】
ポリイミド前駆体溶液は、フィルム状に流延して流延物とした後、少なくとも片面に溶媒置換速度調整材を配した積層フィルムとされる。ポリイミド前駆体溶液の流延積層フィルムを得る方法としては特に制限はないが、該ポリイミド前駆体溶液を基台となるガラス等の板上或いは可動式のベルト上に流延した後、流延物表面を溶媒置換速度調整材で覆う方法、該ポリイミド前駆体溶液をスプレ−法あるいはドクタ−ブレ−ド法を用いて溶媒置換速度調整材上に薄くコ−ティングする方法、該ポリイミド前駆体溶液をTダイから押出して溶媒置換速度調整材間に挟み込み、両面に溶媒置換速度調整材を配した3層積層フィルムを得る方法などの手法を用いることができる。
【0024】
溶媒置換速度調整材としては、前記多層フィルムを凝固溶媒と接触させてポリイミド前駆体を析出させる際に、ポリイミド前駆体の溶媒及び凝固溶媒が適切な速度で透過する事が出来る程度の透過性を有するものが好ましい。特に、透気度が50−1000秒/100cc、特に250−800秒/100ccであるものが好ましい。溶媒置換速度調整材の膜厚は5−500μm、好ましくは10−100μmであり、フィルム断面方向に貫通した0.01−10μm、好ましくは0.03−1μmの孔が十分な密度で分散しているものが好適である。溶媒置換速度調整材の膜厚が上記範囲より小さいと溶媒置換速度が速すぎる為に析出したポリイミド前駆体表面に緻密層が形成されるだけでなく凝固溶媒と接触させる際にシワが発生する場合があるので適当でなく、上記範囲より大きいと溶媒置換速度が遅くなる為にポリイミド前駆体内部に形成される孔構造が不均一となる。
【0025】
溶媒置換速度調整材としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、セルロース、テフロンなどを材料とした不織布或いは多孔膜などが用いられ、特にポリオレフィン製の微多孔質膜を用いた際に、製造されたポリイミド多孔質フィルム表面の平滑性に優れるので好適である。
【0026】
複層化されたポリイミド前駆体流延物は、溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させることでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行う。ポリイミド前駆体の凝固溶媒としては、エタノ−ル、メタノ−ル等のアルコ−ル類、アセトン、水等のポリイミド前駆体の非溶媒またはこれら非溶媒99.9−50重量%と前記ポリイミド前駆体の溶媒0.1−50重量%とのの混合溶媒を用いることができる。非溶媒及び溶媒の組合わせには特に制限はないが、凝固溶媒に非溶媒と溶媒からなる混合溶媒を用いた場合に析出したポリイミド前駆体の多孔質構造が均一となるので好適である。
特に、凝固溶媒として、ポリイミド前駆体の溶媒0.1−60重量%と非溶媒99.9−40重量%とからなる混合溶媒を用いることが好ましい。
【0027】
多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムは、ついで熱イミド化処理或いは化学イミド化処理が施される。ポリイミド前駆体フィルムの熱イミド化は、溶媒置換速度調整材を取除いたポリイミド前駆体多孔質フィルムをピン、チャック或いはピンチロ−ル等を用いて熱収縮が生じないように固定し、大気中にて280−500度で5−60分間行われる。
【0028】
ポリイミド前駆体多孔質フィルムの化学イミド化処理は、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物を脱水剤として用い、トリエチルアミン等の第三級アミンを触媒として行われる。また、特開平4−339835のように、イミダ−ル、ベンズイミダゾ−ル、もしくはそれらの置換誘導体を用いても良い。
【0029】
ポリイミド前駆体多孔質フィルムの化学イミド化処理は、ポリイミド多孔質フィルムを複層構成で製造する場合に好適に用いられる。複層ポリイミド多孔質フィルムは、例えば溶媒置換速度調整材として用いるポリオレフィン微多孔膜表面をポリイミド多孔質層との界面接着性を改良するためにプラズマ、電子線或いは化学処理した後、ポリイミド前駆体溶液流延物と複層化し、凝固溶媒との接触によってポリイミド前駆体溶液流延物を析出、多孔質化し、得られた前駆体多孔質フィルムを複層化する。最後に化学イミド化処理を行うことで複層ポリイミド多孔質フィルムを製造することができる。複層ポリイミド多孔質フィルムの化学イミド化処理は、積層する溶媒置換速度調整材の融点或いは耐熱温度以下の温度範囲で行われることが好ましい。
【0030】
このようにして製造される多孔質ポリイミドフィルムは、前記製造条件の選択によっても多少異なるが、空孔率が15−80%、好適には30−85%、特に40−70%、さらに好適には平均孔径が0.01−5μm、特に0.05−1μmで最大孔径10μm以下である。
【0031】
また、該多孔質ポリイミドフィルムは単層あるいは複層いずれの構成であってもよくフィルム全体の膜厚が5−100μm、透気度30秒/100cc−2000秒/100ccに調製され、ポリイミド多孔質層の耐熱温度が200度以上、105度で8時間熱処理した際の熱収縮率は±1%以下であるものが好ましい。
【0032】
本発明においては、前記のようにして得られる多孔質ポリイミドフィルムが、空孔率が10vol%以上で80vol%以下ある多孔質ポリイミドフィルムを含んだ基板を構成することができる。これによって、比誘電率が2.5以下の低誘電率ポリイミド絶縁フィルムあるいは基板を得ることができる。空孔率によっては、バルクのプラスチックでは実現しない比誘電率2以下の値も得ることができる。
前記の空孔率が10vol%より小さいと比誘電率が大きくなり、空孔率が80vol%より大きいと基板として強度が小さくなり好ましくない。
さらに、本発明によれば、電子機器基板材料として、耐熱温度200℃以上のものを簡便に得ることができる。この構成では、ポリイミド材料中に、固体部分に比較して誘電率の非常に小さい気体を有する空間部分が存在するために、フィルムあるいは基板の誘電率はポリイミドのバルクの誘電率より低くなる。
【0033】
また基板からの放熱特性は、放熱部分の面積が広くなる程多量の熱量を放出することができる。
特に、本発明による多孔質ポリイミドフィルムは、微細な屈曲した非直線性連続孔を有する内部構造を持つことにより表面積が通常の緻密な膜と比較して数倍以上になることから、放熱特性が著しく向上する。
【0034】
本発明における多孔質ポリイミドフィルムは、導体部と接触した状態においても、一方の表面と他方の表面が直線的な孔構造を持たないために、コロナ放電などの現象が生じにくく、絶縁破壊等による絶縁劣化を起こしにくい特性を持つ。
【0035】
本発明の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムは、実装に際しては単独あるいは多孔質ポリイミドフィルムの複数層を積層し、さらには新たに緻密なポリイミドフィルムを該多孔質ポリイミドフィルムに積層して用いることが可能である。また例えばポリイミドフィルム、シリコン基板やガラス基板やカ−ボン基板などやアルミニウム基板などの有機、無機あるいは金属の基板に直接あるいは耐熱性接着剤を介して多孔質ポリイミドフィルムを積層することもできる。
【0036】
また、本発明の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの片面あるいは両面に、熱可塑性ポリイミドやポリイミドシロキサン−エポキシ樹脂などの耐熱性でフィルム状の接着剤層を積層し、さらにその上に芳香族ポリイミド、芳香族ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1などの樹脂フィルムからなる保護フィルムを設けて、積層体を得ることができる。
この積層体によって埃の付着を防止して運搬が容易になり、使用時に保護フィルムを引き剥がして、電解銅箔、圧延銅箔、圧延アルミニウム箔などそれ自体公知の電子回路用の導電性金属箔を積層して回路基板を容易に得ることができる。
【0037】
また、本発明の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの片面あるいは両面に耐熱性でフィルム状の接着剤層を積層し、次いでその上に電子回路用の導電性金属箔を積層して積層体を得ることができる。
あるいは、前記の電子回路用の導電性金属箔の片面に多孔質化したポリイミド前駆体多孔質フィルムを重ね合わせた後、加熱乾燥してイミド化を完了させることによって積層体を得ることができる。
【0038】
また、本発明の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの片面とポリイミドフィルム、シリコン基板、ガラス基板やカ−ボン基板などの無機基板あるいはアルミニウム基板などの金属基板との片面とを、耐熱性でフィルム状の接着剤層で挟んで重ねて、加熱圧着し、次いでこの積層体の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの他の面と導電性金属箔とを耐熱性でフィルム状の接着剤層耐熱性の接着剤層で挟んで重ねて、加熱圧着して積層基板である積層体を得ることができる。
さらに、多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの片面に耐熱性接着剤を介してシリコン基板などの無機、有機あるいは金属の基板が、他の面に直接あるいは耐熱性接着剤を介して緻密なポリイミド層、そしてその上にさらに回路用の導電性金属層が設けられた積層体としてもよい。この場合、回路用の導電性金属層としては金属箔を使用してもよく、あるいは銅、ニッケル、クロム、アルミニウムなどのそれ自体公知の金属を蒸着法(真空蒸着あるいはスパッタ)−メッキ(無電解メッキ、電気メッキ)の各種組み合わせによって回路用の導電性金属層を形成してもよい。
なお、本発明の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムは、環境によっては連続孔によって含まれる水分を真空および/または加熱乾燥して除去した後に使用してもよい。
【0039】
以下に本発明の実施例を示す。
実施例1
テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン成分としてDADEを用い、s−BPDAに対するDADEのモル比が0.994で且つ該モノマ−成分の合計重量が10重量%になるようにNMPに溶解し、温度40℃、6時間重合を行ってポリイミド前駆体を得た。ポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は500ポイズであった。
【0040】
得られたポリイミド前駆体溶液を、ガラス板上に厚みが約75μmになるように流延し、溶媒置換速度調整材として透気度550秒/100ccのポリオレフィン微多孔膜(宇部興産株式会社製)でシワの生じないように表面を覆った。該積層物をメタノ−ル中に5分間浸漬し、溶媒置換速度調整材を介して溶媒置換を行うことでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行った。
【0041】
析出したポリイミド前駆体多孔質フィルムを水中に15分間浸漬した後、ガラス板及び溶媒置換速度調整材から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、大気中にて300度、10分間熱処理を行って多孔質ポリイミドフィルムを得た。
得られた多孔質ポリイミドフィルムについて走査電子顕微鏡観察を行ったところ、微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは40μ、孔径は平均0.5μ、空孔率は60%であった。走査型電子顕微鏡写真を図5および図6に示す。
【0042】
実施例2
テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン成分としてp−PDAを用い、s−BPDAに対するp−PDAのモル比が0.994で且つ該モノマ−成分の合計重量が15重量%になるようにNMPに溶解し、温度40℃、6時間重合を行ってポリイミド前駆体を得た。ポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は500ポイズであった。
【0043】
得られたポリイミド前駆体溶液を、ガラス板上に厚みが約150μmになるように流延し、溶媒置換速度調整材として透気度550秒/100ccのポリオレフィン微多孔膜(宇部興産株式会社製)でシワの生じないように表面を覆った。該積層物をメタノ−ル中に5分間浸漬し、溶媒置換速度調整材を介して溶媒置換を行うことでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行った。
【0044】
析出したポリイミド前駆体多孔質フィルムを水中に15分間浸漬した後、ガラス板及び溶媒置換速度調整材から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、大気中にて400度、10分間熱処理を行って、多孔質ポリイミドフィルムを得た。
走査電子顕微鏡観察を行ったところ、微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは50μm、孔径は平均で0.5μm、空孔率は60%であった。
【0045】
実施例3
テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを、ジアミン成分としてp−PDAとDADEとのモル比が85:15となるように調製したものを用い、s−BPDAに対するジアミン成分のモル比が0.994で且つ該モノマー成分の合計重量が15重量%になるようにNMPに溶解し、温度40℃、6時間重合を行ってポリイミド前駆体を得た。ポリイミド前駆体溶液の溶液粘度は600ポイズであった。
【0046】
得られたポリイミド前駆体溶液を、ガラス板上に厚みが約150μmになるように流延し、溶媒置換速度調整材として透気度550秒/100ccのポリオレフィン微多孔膜(宇部興産株式会社製)でシワの生じないように表面を覆った。該積層物をメタノ−ル中に5分間浸漬し、溶媒置換速度調整材を介して溶媒置換を行うことでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行った。
【0047】
析出したポリイミド前駆体多孔質フィルムを水中に15分間浸漬した後、ガラス板及び溶媒置換速度調整材から剥離し、ピンテンタ−に固定した状態で、大気中にて330℃、10分間熱処理を行って、多孔質ポリイミドフィルムを得た。
走査電子顕微鏡観察を行ったところ、微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは65μm、孔径は平均で0.9μm、空孔率は63%であった。
【0048】
実施例4
実施例1において、ポリイミド前駆体溶液の流延物の厚みを、約150μmに変えた他は実施例1と同様にして、多孔質ポリイミドフィルムを得た。
走査電子顕微鏡観察を行ったところ、微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは84μm、孔径は平均で0.4μm、空孔率は60%であった。
【0049】
下記の条件で前記の多孔質ポリイミドフィルムの誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)を測定した。測定電極は、アルミニウム200nm、8mmΦ、測定装置はヒュ−レットパッカ−ド社4194Aで測定周波数範囲は1KHzから10MHzで、各測定点は16回の平均値を用いた。測定温度は25℃である。測定周波数1000Hz、10MHzの測定結果を次に示す。なお、比誘電率は測定範囲でほとんど変わらなかった。
1000Hz
比誘電率 1.68
正弦正接 0.0025
10Mz
比誘電率 1.67
正弦正接 0.0053
緻密ポリイミド(バルクのポリイミド)の誘電率は各々の周波数で3.2から3.4であり、本発明による多孔質ポリイミドフィルムの特性が示されている。
【0050】
実施例5
ポリイミド前駆体溶液の流延物の厚みを、約200μmに変えた他は実施例2と同様にして、多孔質ポリイミドフィルムを得た。
走査電子顕微鏡観察を行ったところ、微細な屈曲した連続孔を有しており、厚みは62μm、孔径は平均で0.7μm、空孔率は64%であった。
また、誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)は以下の通りであった。
なお、比誘電率は測定範囲でほとんど変わらなかった。
1000Hz
比誘電率 1.73
正弦正接 0.0029
10Mz
比誘電率 1.71
正弦正接 0.0062
【0051】
実施例6
ポリイミド前駆体溶液の流延物の厚みを、約150μmに変えた他は実施例3と同様にして、多孔質ポリイミドフィルムを得た。
走査電子顕微鏡観察を行ったところ、微細な非直線性連続孔を有しており、厚みは51μm、孔径は平均で0.9μm、空孔率は43%であった。
また、誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)は以下の通りであった。
なお、比誘電率は測定範囲でほとんど変わらなかった。
1000Hz
比誘電率 2.34
正弦正接 0.0032
10Mz
比誘電率 2.31
正弦正接 0.0055
実施例1−6で得られた多孔質ポリイミドフィルムの片面にメタノ−ルを落として放置すると他の面が濡れてきたので、連続孔が形成されていることを確認した。別途、緻密ポリイミドフィルムおよび独立孔ポリイミドフィルムを作成し同様にメタノ−ルを落としても他の面に濡れは全く認められなかった。
【0052】
実施例7
実施例4、5あるいは6で得られた多孔質ポリイミドフィルムと、電解銅箔(35μm)あるいは圧延銅箔(10μm)とを、フィルム状とした厚み20μmのポリイミドシロキサン−エポキシ樹脂系熱硬化性耐熱性接着剤(宇部興産株式会社製、UPA)で重ね合わせ、100℃で1時間、120℃で1時間、180℃で5時間、窒素気流中で加熱処理し、接着剤を硬化させて、強固に接着した積層板を得た。接着強度はいずれも1.0kg/cm以上であった。
また、別途、多孔質ポリイミドフィルムと接着剤との各積層体について求めた比誘電率は、次の通りである。
1000Hz
比誘電率 1.8、1.8および2.4
10Mz
比誘電率 1.8、1.8および2.4
【0053】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載のような効果を奏する。
本発明によれば、バルクのポリイミドでは得られなかった低誘電率であり、耐熱性を有し、金属および金属箔に対する密着性ないし接着性を有する
多孔質絶縁材料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの断面概略図である。
【図2】図2は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの2層が積層された積層体の断面概略図である。
【図3】図3は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの片面に緻密なポリイミド膜が積層された積層体の断面概略図である。
【図4】図4は、本発明の一例の無機、有機あるいは金属の基板上に多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムが積層された積層体の断面概略図である。
【図5】図5は、本発明の一例の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの片面に耐熱性接着剤を介してシリコン基板などの無機、有機あるいは金属の基板が、他の面に緻密なポリイミド層、そしてさらに回路用の導電性金属層が設けられた積層体の断面概略図である。
【図6】図6は、実施例1で得られた多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの表面の走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】図7は、実施例1で得られた多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルムの断面の走査型電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミドフィルム
2 連続孔
3 高耐熱性樹脂
4 緻密なポリイミド層
5 シリコン基板などの無機、有機あるいは金属の基板
6 耐熱性接着剤
7 回路用の導電性金属層
10 積層体
11 積層した他の多孔質絶縁材料である多孔質ポリイミド層
Claims (13)
- 平均孔径が0.01〜5μmの連続孔を有する多孔質構造を持ち、空孔率が15−80%であり、ビフェニルテトラカルボン酸成分を含むテトラカルボン酸成分と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフェニレンジアミンとから選ばれる芳香族ジアミンを含む芳香族ジアミン化合物とから得られる芳香族ポリイミドからなる多孔質ポリイミドフィルムからなる多孔質絶縁材料であり、
ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを重合して得られるポリアミック酸であり、
多孔質ポリイミドフィルムは、ポリイミド前駆体溶液をフィルム状に流延した後、流延物表面を透気度が50−1000秒/100ccの溶媒置換速度調整材で覆い、複層化されたポリイミド前駆体流延物は、溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒と接触させることでポリイミド前駆体の析出、多孔質化を行い、多孔質化されたポリイミド前駆体フィルムは、熱イミド化処理或いは化学イミド化処理を施されて得られることを特徴とする多孔質絶縁材料。 - 多孔質ポリイミドフィルムは、表面に多数の孔を有し、両表面に緻密な層がなく、膜厚が5〜100μmであり、
多孔質ポリイミドフィルムの片面にメタノ−ルを落として放置すると他の面が濡れてくることを特徴とする請求項1に記載の多孔質絶縁材料。 - 凝固溶媒は、アルコ−ル類、アセトン及び水から選ばれるポリイミド前駆体の非溶媒、またはこれら非溶媒99.9−50質量%と前記ポリイミド前駆体の溶媒0.1−50質量%とのの混合溶媒であり、
ポリイミド前駆体フィルムの熱イミド化処理は、ポリイミド前駆体フィルムをピンテンタ−に固定した状態で、大気中にて280〜500度、5〜60分間熱処理を行い、
ポリイミド前駆体溶液は、ポリイミド前駆体が0.3〜60質量%で粘度が10〜10000ポイズであり、
ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを重合して得られるポリアミック酸或いはその部分的にイミド化したものであり、熱イミド化あるいは化学イミド化することで閉環してポリイミド樹脂とすることができるものであることを特徴とする請求項1に記載の多孔質絶縁材料。 - アルコ−ル類は、エタノ−ル及びメタノ−ルから選ばれ、
ポリイミド前駆体の溶媒として用いる有機溶媒は、パラクロロフェノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノ−ル及びクレゾ−ルより選ばれることを特徴とする請求項3に記載の多孔質絶縁材料。 - 誘電率が2.5以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の多孔質絶縁材料。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質絶縁材料の片面あるいは両面に接着剤層を積層し、さらにその上に保護フィルムを設けた積層体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質絶縁材料の片面あるいは両面に直接あるいは接着剤層を介して電子回路用の導電性金属層を積層した積層体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質絶縁材料の片面に無機あるいは金属基板を他の面に導電性金属層をそれぞれ接着剤層を介して積層した積層体。
- 平均孔径が0.01〜5μmの連続孔を有する多孔質構造を持ち、空孔率が15−80%で、誘電率が2.5以下である多孔質ポリイミドフィルムの製造法であり、
ビフェニルテトラカルボン酸成分を含むテトラカルボン酸成分と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフェニレンジアミンとから選ばれる芳香族ジアミンを含む芳香族ジアミン化合物を重合して得られるポリイミド前駆体のポリイミド前駆体溶液をフィルム状に流延し、溶媒置換速度調整材を介して凝固溶媒に接触させることによってポリイミド前駆体を析出し、多孔質化したポリイミド前駆体多孔質フィルムを製造し、該ポリイミド前駆体多孔質フィルムを熱処理或いは化学処理することを特徴とする多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。 - 多孔質ポリイミドフィルムは、表面に多数の孔を有し、両表面に緻密な層がなく、膜厚が5〜100μmであり、
多孔質ポリイミドフィルムの片面にメタノ−ルを落として放置すると他の面が濡れてくることを特徴とする請求項9に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。 - ポリイミド前駆体溶液は、ポリイミド前駆体0.3〜60質量%と有機溶媒とからなる40〜10000ポイズの溶液であり、
凝固溶媒は、アルコ−ル類、アセトン及び水から選ばれるポリイミド前駆体の非溶媒またはこれら非溶媒99.9−50質量%とポリイミド前駆体の溶媒0.1−50質量%とのの混合溶媒であり、
ポリイミド前駆体溶液は、粘度が10〜10000ポイズで、ポリイミド前駆体が0.3〜60質量%であり、
ポリイミド前駆体フィルムの熱処理は、溶媒置換速度調整材を取除いたポリイミド前駆体多孔質フィルムをピン、チャック或いはピンチロ−ルを用いて熱収縮が生じないように固定し、大気中にて280−500℃で5−60分間行うことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。 - アルコ−ル類は、エタノ−ル及びメタノ−ルから選ばれ、
ポリイミド前駆体の溶媒として用いる有機溶媒は、パラクロロフェノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノ−ル、クレゾ−ルであることを特徴とする請求項11に記載の多孔質ポリイミドフィルムの製造方法。 - 請求項9〜12のいずれかの多孔質ポリイミドフィルムの製造方法より製造される多孔質ポリイミドフィルム。
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