[go: up one dir, main page]

JP4193997B1 - 新規dnaポリメラーゼ - Google Patents

新規dnaポリメラーゼ Download PDF

Info

Publication number
JP4193997B1
JP4193997B1 JP2007314385A JP2007314385A JP4193997B1 JP 4193997 B1 JP4193997 B1 JP 4193997B1 JP 2007314385 A JP2007314385 A JP 2007314385A JP 2007314385 A JP2007314385 A JP 2007314385A JP 4193997 B1 JP4193997 B1 JP 4193997B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
taq polymerase
seq
dna
amino acid
acid sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007314385A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009136188A (ja
Inventor
良純 石野
健 山上
秀二 田島
正明 高橋
雪子 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu University NUC
Precision System Science Co Ltd
Original Assignee
Kyushu University NUC
Precision System Science Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu University NUC, Precision System Science Co Ltd filed Critical Kyushu University NUC
Priority to JP2007314385A priority Critical patent/JP4193997B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4193997B1 publication Critical patent/JP4193997B1/ja
Publication of JP2009136188A publication Critical patent/JP2009136188A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 新規なDNAポリメラーゼを提供すること。
【解決手段】 野生型Taqポリメラーゼのアミノ酸配列中の742位のグルタミン酸と743位のアラニンの電荷の総和を増加する変異が導入された改変Taqポリメラーゼ。それをコードするDNA、組換えベクター及び形質転換体も提供される。
【選択図】 図11

Description

本発明は、新規DNAポリメラーゼに関する。
鋳型DNAの塩基配列に従って、それと相補的な塩基配列からなるDNA鎖を合成することができるDNAポリメラーゼは、PCR(ポリメラーゼ・チェイン・リアクション)、DNAの塩基配列決定、部位特異的変異導入法等をはじめとする遺伝子操作実験に必要不可欠の試薬として、日常的に利用されている。分子医学、分子生物学及び生化学の発展のために果たしてきたこの酵素の貢献度は、計り知れないものがある。
現在までに多くの種類のDNAポリメラーゼが商品として市場に出回っているが、各酵素の理化学的性質、例えば、熱安定性、合成鎖伸長能、ミス合成の校正能、鋳型DNAの好み等は異なり、実験目的によって使い分けられている。
例えば、PCRには、熱安定性又は熱活性DNAポリメラーゼの利用が必要不可欠である。熱安定性又は熱活性DNAポリメラーゼは二本鎖DNAの変性の際に失活することがないので、酵素の追加等の手間を省くことができる。また、熱安定性又は熱活性DNAポリメラーゼを利用して高温でDNA鎖の伸長反応を行うことにより、プライマーの非特異的なアニーリング、一本鎖DNAの分子内高次構造(例えばヘアピンループ等)の形成等を防止することができ、目的の伸長反応を効率よく進行させることができる。
熱安定性又は熱活性DNAポリメラーゼとしては、例えば、サーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来のDNAポリメラーゼ(Taq DNAポリメラーゼ)(特許文献1、2及び3参照)、サーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima)由来のDNAポリメラーゼ(Tma DNAポリメラーゼ)(特許文献4及び5参照)等が知られている。
Taq DNAポリメラーゼ(以下、「Taqポリメラーゼ」ということもある。)を含むファミリーA型DNAポリメラーゼに高度に保存されているアミノ酸配列のうち、活性部位を含むアミノ酸配列をもとにプライマーを設計し、温泉土壌サンプルを鋳型としてPCR反応を行い、得られたDNAポリメラーゼ遺伝子断片を野生型Taqポリメラーゼ遺伝子の相当する部分とプラスミド上で入れ換え、それを大腸菌に形質転換後、DNAポリメラーゼ遺伝子の発現を誘導したところ、Taqポリメラーゼより伸長活性の高いキメラDNAポリメラーゼが得られた(特許文献6及び7)。
米国特許第4,889,818号明細書 米国特許第5,352,600号明細書 米国特許第5,079,352号明細書 米国特許第5,374,553号明細書 米国特許第5,420,029号 特開2006-101791号公報 特開2006-204267号公報
本発明は、新規DNAポリメラーゼを提供することを目的とする。
本発明者らは、Taqポリメラーゼのメタゲノム及び立体構造の情報をもとに、Taqポリメラーゼのアミノ酸配列中の742位のグルタミン酸と743位のアラニンの電荷の総和を増加するような変異を導入したところ、これらの部位特異的変異体のプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つがTaqポリメラーゼよりも高いことを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの742位のグルタミン酸と743位のアラニンの電荷の総和を増加する変異が導入された改変Taqポリメラーゼ。
(2)プライマー伸長活性が配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高い(1)記載の改変Taqポリメラーゼ。
(3)鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性が配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高い(1)又は(2)記載の改変Taqポリメラーゼ。
(4)PCR性能が配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高い(1)〜(3)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ。
(5)配列番号2のアミノ酸配列中の742位のグルタミン酸と743位のアラニンの少なくとも1つを電荷のないアミノ酸又は正電荷を持つアミノ酸に置換する変異が導入された(1)〜(4)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ。
(6)電荷のないアミノ酸がアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、プロリン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン及びグルタミンからなる群より選択され、正電荷を持つアミノ酸がアルギニン、リシン及びヒスチジンからなる群より選択される(5)記載の改変Taqポリメラーゼ。
(7)以下の(i)及び/又は(ii)の変異が導入された(6)記載の改変Taqポリメラーゼ。
(i)742位のグルタミン酸がアラニン、グルタミン、アルギニン又はリシンのいずれかに置換
(ii) 743位のアラニンがチロシン、アルギニン又はリシンのいずれかに置換
(8)以下の(a)〜(c)のいずれかのタンパク質である(1)〜(7)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ。
(a)配列番号4、6、8、10、12、14、16、18又は20のいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質
(b) 配列番号4、6、8、10、12、14、16、18又は20のいずれかのアミノ酸配列において、742位と743位のアミノ酸以外の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つが配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高いタンパク質
(c)配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされるタンパク質であって、前記ヌクレオチド配列中の2224〜2226番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸及び2227〜2229番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸は保存されており、かつプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つが配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高いタンパク質
(9)さらに、配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの667位のフェニルアラニンがチロシンに置換される変異が導入された(1)〜(8)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ。
(10)(1)〜(9)のいずれかに記載の改変TaqポリメラーゼのN末端から280位までのアミノ酸を除くアミノ酸配列からなる改変Taqポリメラーゼの断片。
(11)(1)〜(9)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は(10)記載の改変Taqポリメラーゼの断片をコードするDNA。
(12)(11)記載のDNAを含む組換えベクター。
(13)(12)記載の組換えベクターを含む形質転換体。
(14)(13)記載の形質転換体を培養することを含む(1)〜(9)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は請求項10記載の改変Taqポリメラーゼの断片を製造する方法。
(15)(1)〜(9)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は(10)記載の改変Taqポリメラーゼの断片を用いて、DNAを増幅する方法。
(16)さらに、ファミリーB型DNAポリメラーゼを用いる(15)記載の方法。
(17)(1)〜(9)のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は(10)記載の改変Taqポリメラーゼの断片を含むDNA増幅用キット。
(18)さらに、ファミリーB型DNAポリメラーゼを含む(17)記載のキット。
本発明により、プライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つがTaqポリメラーゼよりも高いDNAポリメラーゼが提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの742位のグルタミン酸と743位のアラニンの電荷の総和を増加する変異が導入された改変Taqポリメラーゼを提供する。
本明細書において、「Taqポリメラーゼ」とは、サーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来のDNAポリメラーゼを意味する。「DNAポリメラーゼ」とは、デオキシリボヌクレオシド三リン酸を基質として、鋳型DNAと相補的なDNAを合成する触媒作用を有するタンパク質を意味する。
Taqポリメラーゼのアミノ酸配列を配列番号2に示す。また、TaqポリメラーゼをコードするDNAのヌクレオチド配列を配列番号1に示す。これらの配列情報は、ジーンバンクに登録されている(登録番号P19821)。Taqポリメラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列の742位がグルタミン酸で、743位がアラニンである(Taq(742E743A))。
本発明の改変Taqポリメラーゼは、以下の(1)〜(3)の少なくとも1つの特性を有するものであるとよい。
(1)プライマー伸長活性が配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高い。
(2)鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性が配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高い。
(3)PCR性能が配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高い。
プライマー伸長活性は、後述の実施例3に記載の方法により測定することができる。
鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性は、後述の実施例4に記載の方法により測定することができる。
PCR性能は、既知のDNAに対して、適当な位置にプライマーを設定することによって、増幅すべきDNA鎖長を決め、PCR反応条件を設定して評価することができる。例えば、伸長性に優れた酵素であれば、各サイクル中での伸長反応時間設定を短くして行き、より短い時間でも目的の増幅バンドが検出できることで差別化できる。また同じ時間でより長鎖のDNAを増幅できること、また同じ条件で反応させても、増幅されるバンドの強度で増幅効率を比較することもできる。このようにPCRに要する時間、増幅されるDNAの長さ、増幅効率などの要素を含む概念であり、後述の実施例5〜11に記載の方法により測定することができる。
本発明の改変Taqポリメラーゼは、例えば、配列番号2のアミノ酸配列中の742位のグルタミン酸と743位のアラニンの少なくとも1つを電荷のないアミノ酸又は正電荷を持つアミノ酸に置換する変異を導入されたものである。電荷のないアミノ酸としては、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、プロリン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミンなどを例示することができる。正電荷を持つアミノ酸としては、アルギニン、リシン、ヒスチジンなどを例示することができる。本発明の改変Taqポリメラーゼの例として、以下の(i)及び/又は(ii)の変異が導入されたものを挙げることができる。
(i) 配列番号2のアミノ酸配列中の742位のグルタミン酸がアラニン、グルタミン、アルギニン又はリシンのいずれかに置換
(ii) 配列番号2のアミノ酸配列中の743位のアラニンがチロシン、アルギニン又はリシンのいずれかに置換
より具体的な例として、以下の(a)〜(c)のいずれかのタンパク質が本発明の改変Taqポリメラーゼに含まれる。
(a)配列番号4、6、8、10、12、14、16、18又は20のいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号4、6、8、10、12、14、16、18又は20のいずれかのアミノ酸配列において、742位と743位のアミノ酸以外の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つが配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高いタンパク質
(c)配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされるタンパク質であって、前記ヌクレオチド配列中の2224〜2226番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸及び2227〜2229番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸は保存されており、かつプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つが配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高いタンパク質
(a)の配列番号4のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がアルギニンに、743位のアラニンがアルギニンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742R743R又はTaqRR)である。配列番号6のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の743位のアラニンがアルギニンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742E743R又はTaqER)である。配列番号8のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がアラニンに、743位のアラニンがアルギニンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742A743R又はTaqAR)である。配列番号10のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がアラニンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742A743A又はTaqAA)である。配列番号12のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がアルギニンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742R743A又はTaqRA)である。配列番号14のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がアルギニンに、743位のアラニンがリシンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742R743K又はTaqRK)である。配列番号16のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がリシンに、743位のアラニンがアルギニンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742K743R又はTaqKR)である。配列番号18のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がリシンに、743位のアラニンがリシンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742K743K又はTaqKK)である。配列番号20のアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号2のアミノ酸の742位のグルタミン酸がグルタミンに、743位のアラニンがチロシンに置換された改変Taqポリメラーゼ(742Q743Y又はTaqQY)である。
(b)のタンパク質は、配列番号4、6、8、10、12、14、16、18又は20のいずれかのアミノ酸配列において、742位と743位のアミノ酸以外の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる。欠失、置換又は付加されるアミノ酸の総数及び位置は特に限定されるものではない。欠失、置換又は付加されるアミノ酸の総数は1又は複数個、好ましくは1又は数個であり、その具体的な範囲は、欠失に関しては通常1〜10個、好ましくは1〜5個、さらに好ましくは1〜2個であり、置換に関しては通常1〜10個、好ましくは1〜5個、さらに好ましくは1〜2個であり、付加に関しては通常1〜10個、好ましくは1〜5個、さらに好ましくは1〜2個である。
プライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能については前述の通りである。
(c)のタンパク質は、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされるタンパク質であって、前記ヌクレオチド配列中の2224〜2226番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸及び2227〜2229番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸は保存されており、かつプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つが配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高い。「ストリンジェントな条件」としては、例えば、42℃、2×SSC及び0.1%SDSの条件、好ましくは65℃、0.1×SSC及び0.1%SDSの条件が挙げられる。
配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、それぞれ、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAと少なくとも88%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上の相同性を有するDNAが挙げられる。
プライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能については前述の通りである。
本発明の改変Taqポリメラーゼは、さらに、配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの667位のフェニルアラニンがチロシンに置換される変異が導入されたものであってもよい。配列番号2のアミノ酸配列中の667位のフェニルアラニンをチロシンに置換することにより、ジデオキシヌクレオチドを取り込む能力を高めることができる。
また、本発明は、上記の改変TaqポリメラーゼのN末端から280位までのアミノ酸を除くアミノ酸配列からなる改変Taqポリメラーゼの断片も提供する。配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18及び20のアミノ酸配列において、N末端から280位のアミノ酸までのアミノ酸配列は、5’-3’エキソヌクレアーゼ活性を有する領域である。しかし、Taqポリメラーゼにおける5’-3’エキソヌクレアーゼ活性を有する領域は、N末端から280位のアミノ酸までのアミノ酸配列に限定されるわけではなく、TaqポリメラーゼのN末端から280位の前後10個までのアミノ酸を除くアミノ酸配列からなる改変Taqポリメラーゼの断片も本発明に包含される。この断片をファミリーB型ポリメラーゼと組合わせて用いることにより、より高い正確性と生産性でDNAを増幅することができる。5’-3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失させるとプライマーの5’末端が削られた増幅産物が得られることを防ぐ事ができ、PCRによって、きっちりプライマーの末端から末端までのDNA断片をえることができる。
本発明の改変Taqポリメラーゼは、糖鎖が付加されたタンパク質又は糖鎖が付加されていないタンパク質のいずれであってもよい。タンパク質に付加される糖鎖の種類、位置等は、タンパク質の製造の際に使用される宿主細胞の種類によって異なるが、糖鎖が付加されたタンパク質には、いずれの宿主細胞を用いて得られるタンパク質も含まれる。また、本発明の改変Taqポリメラーゼは、それらの塩であってもよい。
本発明は、上記の改変Taqポリメラーゼ又はその断片をコードするDNAも提供する。
本発明の改変TaqポリメラーゼをコードするDNAは、TaqポリメラーゼをコードするDNA(配列番号2)に、部位特異的変異誘発法等の公知の方法を用いて人為的に変異を導入することにより得ることができる。変異の導入は、例えば、変異導入用キット、例えば、Mutant-K(TAKARA社製)、Mutant-G(TAKARA社製)、TAKARA社のLA PCR in vitro Mutagenesis シリーズキットを用いて行うことができる。
TaqポリメラーゼをコードするDNAは、例えば、サーマス・アクアティカス(Thermus aquaticus)から抽出したmRNAを用いてcDNAライブラリーを作製し、配列番号1のヌクレオチド配列に基づいて合成したプローブを用いて、cDNAライブラリーから目的のDNAを含むクローンをスクリーニングすることにより得ることができる。
本発明の改変TaqポリメラーゼをコードするDNAは、オープンリーディングフレームとその3'末端に位置する終止コドンとを含む。また、本発明の改変TaqポリメラーゼをコードするDNAは、オープンリーディングフレームの5'末端及び/又は3'末端に非翻訳領域(UTR)を含むことができる。
本発明の改変TaqポリメラーゼをコードするDNAとしては、例えば、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のヌクレオチド配列からなるDNAを含むDNAが挙げられる。ここで、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19記載のヌクレオチド配列のうち、オープンリーディングフレームは1〜2496番目、翻訳開始コドンは1〜3番目、終止コドンは2497〜2499番目のヌクレオチドからなるヌクレオチド配列に位置する。本発明の改変TaqポリメラーゼをコードするDNAのヌクレオチド配列は、本発明の改変Taqポリメラーゼをコードする限り特に限定されるものではなく、オープンリーディングフレームのヌクレオチド配列は、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のヌクレオチド配列のうち、1〜2496番目のヌクレオチドからなるヌクレオチド配列に限定されるものではない。
本発明の改変TaqポリメラーゼをコードするDNAとしては、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、前記ヌクレオチド配列中の2224〜2226番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸及び2227〜2229番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸は保存されているDNAが挙げられる。「ストリンジェントな条件」としては、例えば、42℃、2×SSC及び0.1%SDSの条件、好ましくは65℃、0.1×SSC及び0.1%SDSの条件が挙げられる。
配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、それぞれ、配列番号3、5、7、9、11、13、15、17又は19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAと少なくとも88%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上の相同性を有するDNAが挙げられる。
本発明の改変Taqポリメラーゼ及びその断片は、例えば、以下の組換えベクター及び形質転換体を作製する工程、形質転換体を培養する工程、並びにタンパク質を精製する工程に従って、それぞれをコードするDNAを宿主細胞中で発現させることにより製造することができる。
〔組換えベクター及び形質転換体の作製〕
組換えベクターを作製する際には、まず、目的とするタンパク質のコード領域を含む適当な長さのDNA断片を調製する。目的とするタンパク質のコード領域のヌクレオチド配列において、宿主細胞における発現に最適なコドンとなるように、ヌクレオチドを置換してもよい。
次いで、上記DNA断片を適当な発現ベクターのプロモーターの下流に挿入して組換えベクターを作製する。上記DNA断片は、その機能が発揮されるようにベクターに組み込まれることが必要であり、ベクターは、プロモーターの他、エンハンサー等のシスエレメント、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー(例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子)、リボソーム結合配列(SD配列)等を含有することができる。
目的とするタンパク質を生産し得る形質転換体は、組換えベクターを適当な宿主細胞に導入することにより得ることができる。
発現ベクターとしては、宿主細胞において自立複製が可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラスミドベクター、ファージベクター、ウイルスベクター等を使用することができる。プラスミドベクターとしては、例えば、大腸菌由来のプラスミド(例えば、pRSET、pBR322、pBR325、pUC118、pUC119、pUC18、pUC19)、枯草菌由来のプラスミド(例えば、pUB110、pTP5)、酵母由来のプラスミド(例えば、YEp13、YEp24、YCp50)を使用することができ、ファージベクターとしては、例えば、λファージ(例えば、Charon4A、Charon21A、EMBL3、EMBL4、λgt10、λgt11、λZAP)等を使用することができ、ウイルスベクターとしては、例えば、レトロウイルス、ワクシニアウイルス等の動物ウイルス、バキュロウイルス等の昆虫ウイルスを使用することができる。
宿主細胞としては、目的とするタンパク質をコードするDNAを発現し得る限り、原核細胞、酵母、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞等のいずれを使用してもよい。また、動物個体、植物個体、カイコ虫体等を使用してもよい。
細菌を宿主細胞とする場合、例えば、エッシェリヒア・コリ(Escherichia coli)等のエシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)等のバチルス属、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属、リゾビウム・メリロティ(Rhizobium meliloti)等のリゾビウム属に属する細菌を宿主細胞として使用することができる。具体的には、Escherichia coli BL21、Escherichia coli XL1-Blue、Escherichia coli XL2-Blue、Escherichia coli DH1、Escherichia coli K12、Escherichia coli JM109、Escherichia coli HB101等の大腸菌、Bacillus subtilis MI 114、Bacillus subtilis 207-21等の枯草菌を宿主細胞として使用することができる。この場合のプロモーターは、大腸菌等の細菌中で発現できるものであれば特に限定されず、例えば、trpプロモーター、lacプロモーター、PLプロモーター、PRプロモーター等の大腸菌やファージ等に由来するプロモーターを使用することができる。また、tacプロモーター、lacT7プロモーター、let Iプロモーターのように人為的に設計改変されたプロモーターも使用することができる。
細菌への組換えベクターの導入方法としては、細菌にDNAを導入し得る方法であれば特に限定されず、例えば、カルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーション法等を使用することができる。
酵母を宿主細胞とする場合、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomycescerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)等を宿主細胞として使用することができる。この場合のプロモーターは、酵母中で発現できるものであれば特に限定されず、例えば、gal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショックタンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、AOX1プロモーター等を使用することができる。
酵母への組換えベクターの導入方法は、酵母にDNAを導入し得る方法であれば特に限定されず、例えば、エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法等を使用することができる。
動物細胞を宿主細胞とする場合、サル細胞COS-7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、マウスL細胞、ラットGH3、ヒトFL細胞等を宿主細胞として使用することができる。この場合のプロモーターは、動物細胞中で発現できるものであれば特に限定されず、例えば、SRαプロモーター、SV40プロモーター、LTR(Long Terminal Repeat)プロモーター、CMVプロモーター、ヒトサイトメガロウイルスの初期遺伝子プロモーター等を使用することができる。
動物細胞への組換えベクターの導入方法は、動物細胞にDNAを導入し得る方法であれば特に限定されず、例えば、エレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等を使用することができる。
昆虫細胞を宿主とする場合には、Spodoptera frugiperdaの卵巣細胞、Trichoplusia niの卵巣細胞、カイコ卵巣由来の培養細胞等を宿主細胞として使用することができる。Spodoptera frugiperdaの卵巣細胞としてはSf9、Sf21等、Trichoplusia niの卵巣細胞としてはHigh 5、BTI-TN-5B1-4(インビトロジェン社製)等、カイコ卵巣由来の培養細胞としてはBombyx mori N4等を使用することができる。
昆虫細胞への組換えベクターの導入方法は、昆虫細胞にDNAを導入し得る限り特に限定されず、例えば、リン酸カルシウム法、リポフェクション法、エレクトロポレーション法等を使用することができる。
〔形質転換体の培養〕
目的とするタンパク質をコードするDNAを組み込んだ組換えベクターを導入した形質転換体を培養する。形質転換体の培養は、宿主細胞の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。
大腸菌、酵母等の微生物を宿主細胞として得られた形質転換体を培養する培地としては、該微生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体の培養を効率的に行える培地であれば天然培地及び合成培地のいずれを使用してもよい。
炭素源としては、グルコース、フラクトース、スクロース、デンプン等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール類を使用することができる。窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸又は有機酸のアンモニウム塩、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加水分解物等を使用することができる。無機塩としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等を使用することができる。
大腸菌、酵母等の微生物を宿主細胞として得られた形質転換体の培養は、例えば、振盪培養又は通気攪拌培養等の好気的条件下で行うことができる。培養温度は通常25〜37℃、培養時間は通常12〜48時間であり、培養期間中はpHを通常6〜8に保持する。pHの調整は、無機酸、有機酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシウム、アンモニア等を用いて行うことができる。培養の際、必要に応じてアンピシリン、テトラサイクリン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときには、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよい。例えば、lacプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド等を、trpプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはインドールアクリル酸等を培地に添加してもよい。
動物細胞を宿主細胞として得られた形質転換体を培養する培地としては、一般に使用されているRPMI1640培地、EagleのMEM培地、DMEM培地、Ham F12培地、Ham F12K培地又はこれら培地に牛胎児血清等を添加した培地等を使用することができる。形質転換体の培養は、通常、5%CO存在下、37℃で3〜10日間行う。培養の際、必要に応じてカナマイシン、ペニシリン、ストレプトマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
昆虫細胞を宿主細胞として得られた形質転換体を培養する培地としては、一般に使用されているTNM-FH培地(ファーミンジェン社製)、Sf-900 II SFM培地(Gibco BRL社製)、ExCell400、ExCell405(JRHバイオサイエンシーズ社製)等を使用することができる。形質転換体の培養は、通常、27℃で3〜10日間行う。培養の際、必要に応じてゲンタマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
目的とするタンパク質は、分泌タンパク質又は融合タンパク質として発現させてもよい。融合させるタンパク質としては、例えば、β−ガラクトシダーゼ、プロテインA、プロテインAのIgG結合領域、クロラムフェニコール・アセチルトランスフェラーゼ、ポリ(Arg)、ポリ(Glu)、プロテインG、マルトース結合タンパク質、グルタチオンS-トランスフェラーゼ、ポリヒスチジン鎖(His-tag)、Sペプチド、DNA結合タンパク質ドメイン、Tac抗原、チオレドキシン、グリーン・フルオレッセント・プロテイン等を使用することができる。
〔タンパク質の単離・精製〕
形質転換体の培養物より目的とするタンパク質を採取することにより、目的とするタンパク質が得られる。ここで、「培養物」には、培養上清、培養細胞、培養菌体、細胞又は菌体の破砕物のいずれもが含まれる。
目的とするタンパク質が形質転換体の細胞内に蓄積される場合には、培養物を遠心分離することにより、培養物中の細胞を集め、該細胞を洗浄した後に細胞を破砕して、目的とするタンパク質を抽出する。目的とするタンパク質が形質転換体の細胞外に分泌される場合には、培養上清をそのまま使用するか、遠心分離等により培養上清から細胞又は菌体を除去する。
得られたタンパク質は、溶媒抽出法、硫安等による塩析法脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)−セファロース、イオン交換クロマトグラフィー法、疎水性クロマトグラフィー法、ゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィー法等により精製することができる。
本発明の改変Taqポリメラーゼ及びその断片は、そのアミノ酸配列に基づいて、Fmoc法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法(t−ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法によって製造することもできる。この際、市販のペプチド合成機を使用することができる。
本発明の改変Taqポリメラーゼ及びその断片は、DNA増幅(特に、PCR)を行う際に有用であり、DNA増幅(特に、PCR)用キットの構成要素として使用することができる。DNA増幅(特に、PCR)用キットは、本発明の改変Taqポリメラーゼ又はその断片以外に、DNA増幅(特に、PCR)を行うために必要な試薬(例えば、4種類のdNTPs、Mg2+、バッファー、添加剤など)、容器、装置等を含むことができる。本発明のDNA増幅方法及びキットは、DNA配列決定、遺伝子診断、親子鑑定や犯罪捜査における個体識別、品種判定、体質調査のためのSNP(一塩基多型)解析、遺跡調査など幅広い用途に適している。
一般に、Taqポリメラーゼは、DNA増幅反応中に誤ったヌクレオチドの取り込みを検出・修復する能力に欠けるため、誤って取り込まれたヌクレオチドを取り除くことができず、DNA増幅のエラーの確率が高くなる。さらに、増幅中に誤って取り込まれたヌクレオチドがDNAポリメラーゼによる伸長反応を妨げ、短い増幅産物しか得られない場合もある。DNA増幅の高い正確性が要求される増幅産物のクローニングやシークエンスなどには、プルーフリーディング活性を持つ耐熱性DNAポリメラーゼを使用するとよい。プルーフリーディング活性を持つDNAポリメラーゼは3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を有するので、誤って取り込まれたヌクレオチドを取り除くことができる。ファミリーB型DNAポリメラーゼは、プルーフリーディング(3’-5’エキソヌクレアーゼ)活性を有するので、本発明の改変Taqポリメラーゼ又はその断片と組合わせてDNA増幅に用いることにより、DNA増幅の正確性を高めることができる。ファミリーB型DNAポリメラーゼとしては、Pfu DNAポリメラーゼ(Pyrococcus furiosus由来)、KOD DNAポリメラーゼ(Thermococcus kodakaraensis 由来)、Vent DNAポリメラーゼ(Thermococcus litoralis由来)などを例示することができるが、これらに限定されることはない。本発明のDNA増幅方法及びキットには、ファミリーB型DNAポリメラーゼを含めてもよい。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに何ら影響されることはない。
〔実施例1〕変異Taqポリメラーゼの作製
Taqポリメラーゼ変異体(TaqRR, TaqER, TaqAR, TaqAA, TaqRA, TaqRK, TaqKR, TaqKK, TaqQY)の作成は、pTV118N(タカラバイオ社製)のLacプロモーターの下流のNco I制限酵素サイトにTaqポリメラーゼの遺伝子が挿入されたpTV-Taqプラスミドおよび下記のプライマーを用いて、ストラタジーン社のQuick Change site-directed mutagenesis kitのプロトコールにしたがって部位特異的変異を行った。変異プラスミドを用いて大腸菌JM109株を形質転換し、生じたコロニーから変異プラスミドを調製し、塩基配列を調べることにより変異が導入されていることを確認した。
それぞれの変異プラスミドを用いて大腸菌JM109株を形質転換した。生じたコロニーをLB-アンピシリン液体培地で600 nmにおける吸光度が0.2から0.4になるまで培養し、IPGTを1 mMになるように添加し、25℃で16時間ポリメラーゼを産生させた。菌体を50 mM Tris-HCl, pH 7.8, 1 mM PMSF, 1 mM DTT, 1 mM EDTAに懸濁し、超音波処理を行った。遠心分離後、上清を75℃で1時間熱処理を行った。遠心分離後、上清に1 MになるようにNaClを加え、さらに、0.15%になるように5%ポリエチレンイミン溶液pH8.0を加え、0℃で1時間処理し、DNAを沈殿させた。遠心分離後、上清に100%飽和となるように固形硫安を加え、生じた沈殿を粗Taqポリメラーゼとした。
粗Taqポリメラーゼを50 mM Tris-HCl, pH 7.8, 0.5 M NaCl溶液に透析した。沈殿を遠心分離により除去した後、上清を0.1 M K-phosphate, pH 7.8, 1 M硫安で平衡化したHiTrap Phenylカラムにアプライした。0.1 M K-phosphate, pH 7.8でカラムを洗浄した後、変異Taq ポリメラーゼをミリQ水で溶出した。この溶液を、50 mM Tris-HCl, pH 7.8で平衡化したHiTrap Heparinカラムにアプライした。変位Taqポリメラーゼの溶出はNaCl濃度を0から2 M NaClの直線的溶出で行った。変位Taqポリメラーゼの同定は、SDS-PAGEおよびヌクレオチド取り込みによるDNAポリメラーゼ活性測定により行った。
〔実施例2〕デオキシヌクレオチドの取り込み活性測定による変異Taqポリメラーゼの評価
デオキシヌクレオチド取り込みによるポリメラーゼの活性測定は20 mM Tris-HCl, pH 8.8, 5 mM MgCl2, 14 mM 2-メルカプトエタノール, 0.2 mg/ml 活性化DNA, [3H]TTPを含む0.2 mM dNTPの反応系に変異Taqポリメラーゼを加え、74℃で反応をおこなった。反応液をDE81濾紙にスポットし、乾燥後、未反応の[3H]TTPを5%リン酸二ナトリウム溶液で洗浄した。DE81濾紙を乾燥した後、取り込まれた[3H]TTPを液体シンチレーションカウンターで測定した。ユニットの定義は、74℃で30分間に10 nmolのdNTPを取り込む量を1ユニットとした。
その結果、表に示したように、Taqポリメラーゼが5.1 x 105 U/mg、TaqRRが1.3 x 105 U/mg、TaqERが1.4 x 105 U/mg、TaqARが1.1 x 105 U/mg、TaqAAが2.8 x 105 U/mg、TaqRAが2.3 x 105 U/mg、TaqRKが1.5 x 105 U/mg、TaqKRが1.1 x 105 U/mg、TaqKKが1.4 x 105 U/mg、TaqQYが4.7 x 105 U/mgであった。
また、精製した変異TaqポリメラーゼをSDS-PAGEに供した後、CBB(クマシーブリリアントブルー)染色した結果を図1に示す。
〔実施例3〕プライマー伸長活性測定による変異Taqポリメラーゼの評価
配列番号39の環状鋳型DNA(aacatccaataaatcatacaggcaaggcaaagaattagcaaaattaagcaataaagcctcagagcataaagctaaatcggttgtaccaaaaacattatgaccctgtaatacttttgcgggagaagcctttatttcaacgcaaggataaaaatttttagaaccctcatatattttaaatgcaatgcctgagtaatgtgtaggtaaagattcaaaagggtgagaaaggccggagacagtcaaatcaccatcaatatgatattcaaccgttctagctgataaattaatgccggagagggtagctatttttgagagatctacaaaggctatcaggtcattgcctgagagtctggagcaaacaagagaatcgatgaacggtaatcgtaaaactagcatgtcaatcatatgtaccccggttgataatcagaaaagccccaaaaacaggaagattgtataagcaaatatttaaattgtaaacgttaatattttgttaaaattcgcgttaaatttttgttaaatcagctcattttttaaccaataggaacgccatcaaaaataattcgcgtctggccttcctgtagccagctttcatcaacattaaatgtgagcgagtaacaacccgtcggattctccgtgggaacaaacggcggattgaccgtaatgggataggttacgttggtgtagatgggcgcatcgtaaccgtgcatctgccagtttgaggggacgacgaccgtatcggcctcaggaagatcgcactccagccagctttccggcaccgcttctggtgccggaaaccaggcaaagcgccattcgccattcaggctgcgcaactgttgggaagggcgatcggtgcgggcctcttcgctattacgccagctggcgaaagggggatgtgctgcaaggcgattaagttgggtaacgccagggttttcccagtcacgacgttgtaaaacgacggccagtgccaagcttgcatgcctgcaggtcgactctagaggatccccgggtaccgagctcgaattcgtaatcatggtcatagctgtttcctgtgtgaaattgttatccgctcacaattccacacaacatacgagccggaagcataaagtgtaaagcctggggtgcctaatgagtgagctaactcacattaattgcgttgcgctcactgcccgctttccagtcgggaaacctgtcgtgccagctgcattaatgaatcggccaacgcgcggggagaggcggtttgcgtattgggcgccagggtggtttttcttttcaccagcgagacgggcaacagctgattgcccttcaccgcctggccctgagagagttgcagcaagcggtccacgctggtttgccccagcaggcgaaaatcctgtttgatggtggttccgaaatcggcaaaatcccttataaatcaaaagaatagcccgagatagggttgagtgttgttccagtttggaacaagagtccactattaaagaacgtggactccaacgtcaaagggcgaaaaaccgtctatcagggcgatggcccactacgtgaaccatcacccaaatcaagttttttggggtcgaggtgccgtaaagcactaaatcggaaccctaaagggagcccccgatttagagcttgacggggaaagccggcgaacgtggcgagaaaggaagggaagaaagcgaaaggagcgggcgctagggcgctggcaagtgtagcggtcacgctgcgcgtaaccaccacacccgccgcgcttaatgcgccgctacagggcgcgtactatggttgctttgacgagcacgtataacgtgctttcctcgttggaatcagagcgggagctaaacaggaggccgattaaagggattttagacaggaacggtacgccagaatcttgagaagtgtttttataatcagtgaggccaccgagtaaaagagtctgtccatcacgcaaattaaccgttgtagcaatacttctttgattagtaataacatcacttgcctgagtagaagaactcaaactatcggccttgctggtaatatccagaacaatattaccgccagccattgcaacaggaaaaacgctcatggaaatacctacattttgacgctcaatcgtctgaaatggattatttacattggcagattcaccagtcacacgaccagtaataaaagggacattctggccaacagagatagaacccttctgacctgaaagcgtaagaatacgtggcacagacaatatttttgaatggctattagtctttaatgcgcgaactgatagccctaaaacatcgccattaaaaataccgaacgaaccaccagcagaagataaaacagaggtgaggcggtcagtattaacaccgcctgcaacagtgccacgctgagagccagcagcaaatgaaaaatctaaagcatcaccttgctgaacctcaaatatcaaaccctcaatcaatatctggtcagttggcaaatcaacagtagaaaggaattgaggaaggttatctaaaatatctttaggtgcactaacaactaatagattagagccgtcaatagataatacatttgaggatttagaagtattagactttacaaacaattcgacaactcgtattaaatcctttgcccgaacgttattaattttaaaagtttgagtaacattatcattttgcggaacaaagaaaccaccagaaggagcggaattatcatcatattcctgattatcagatgatggcaattcatcaatataatcctgattgtttggattatacttctgaattatggaaggaattgaaccaaccatatcaaaattattagcacgtaaaacagaaataaagaaattgcgtagattttcaggtttaacgtcagatgaatatacagtaacagtaccttttacatcgggagaaacaataacggattcgcctgattgctttgaataccaagttacaaaatcgcgcagaggcgaattattcatttcaattacctgagcaaaagaagatgatgaaacaaacatcaagaaaacaaaattaattacatttaacaatttcatttgaattaccttttttaatggaaacagtacataaatcaatatatgtgagtgaataaccttgcttctgtaaatcgtcgctattaattaattttcccttagaatccttgaaaacatagcgatagcttagattaagacgctgagaagagtcaatagtgaatttatcaaaatcataggtctgagagactacctttttaacctccggcttaggttgggttatataactatatgtaaatgctgatgcaaatccaatcgcaagacaaagaacgcgagaaaactttttcaaatatattttagttaatttcatcttctgacctaaatttaatggtttgaaataccgaccgtgtgataaataaggcgttaaataagaataaacaccggaatcataattactagaaaaagcctgtttagtatcatatgcgttatacaaattcttaccagtataaagccaacgctcaacagtagggcttaattgagaatcgccatatttaacaacgccaacatgtaatttaggcagaggcattttcgagccagtaataagagaatataaagtaccgacaaaaggtaaagtaattctgtccagacgacgacaataaacaacatgttcagctaatgcagaacgcgcctgtttatcaacaatagataagtcctgaacaagaaaaataatatcccatcctaatttacgagcatgtagaaaccaatcaataatcggctgtctttccttatcattccaagaacgggtattaaaccaagtaccgcactcatcgagaacaagcaagccgtttttattttcatcgtaggaatcattaccgcgcccaatagcaagcaaatcagatatagaaggcttatccggtattctaagaacgcgaggcgttttagcgaacctcccgacttgcgggaggttttgaagccttaaatcaagattagttgctattttgcacccagctacaattttatcctgaatcttaccaacgctaacgagcgtctttccagagcctaatttgccagttacaaaataaacagccatattatttatcccaatccaaataagaaacgattttttgtttaacgtcaaaaatgaaaatagcagcctttacagagagaataacataaaaacagggaagcgcattagacgggagaattaactgaacaccctgaacaaagtcagagggtaattgagcgctaatatcagagagataacccacaagaattgagttaagcccaataataagagcaagaaacaatgaaatagcaatagctatcttaccgaagccctttttaagaaaagtaagcagatagccgaacaaagttaccagaaggaaaccgaggaaacgcaataataacggaatacccaaaagaactggcatgattaagactccttattacgcagtatgttagcaaacgtagaaaatacatacataaaggtggcaacatataaaagaaacgcaaagacaccacggaataagtttattttgtcacaatcaatagaaaattcatatggtttaccagcgctaaagacaaaagggcgacattcaaccgattgagggagggaaggtaaatattgacggaaattattcattaaaggtgaattatcaccgtcaccgacttgagccatttgggaattagagccagcaaaatcaccagtagcaccattaccattagcaaggccggaaacgtcaccaatgaaaccatcgatagcagcaccgtaatcagtagcgacagaatcaagtttgcctttagcgtcagactgtagcgcgttttcatcggcattttcggtcatagcccccttattagcgtttgccatcttttcataatcaaaatcaccggaaccagagccaccaccggaaccgcctccctcagagccgccaccctcagaaccgccaccctcagagccaccaccctcagagccgccaccagaaccaccaccagagccgccgccagcattgacaggaggttgaggcaggtcagacgattggccttgatattcacaaacgaatggatcttcattaaagccagaatggaaagcgcagtctctgaatttaccgttccagtaagcgtcatacatggcttttgatgatacaggagtgtactggtaataagttttaacggggtcagtgccttgagtaacagtgcccgtataaacagttaatgccccctgcctatttcggaacctattattctgaaacatgaaagtattaagaggctgagactcctcaagagaaggattaggattagcggggttttgctcagtaccaggcggataagtgccgtcgagagggttgatataagtatagcccggaataggtgtatcaccgtactcaggaggtttagtaccgccaccctcagaaccgccaccctcagaaccgccaccctcagagccaccaccctcattttcagggatagcaagcccaataggaacccatgtaccgtaacactgagtttcgtcaccagtacaaactacaacgcctgtagcattccacagacaaccctcatagttagcgtaacgatctaaagttttgtcgtctttccagacgttagtaaatgaattttctgtatggggttttgctaaacaactttcaacagtttcagcggagtgagaatagaaaggaacaactaaaggaattgcgaataataattttttcacgttgaaaatctccaaaaaaaaaggctccaaaaggagcctttaattgtatcggtttatcagcttgctttcgaggtgaatttcttaaacagcttgataccgatagttgcgccgacaatgacaacaaccatcgcccacgcataaccgatatattcggtcgctgaggcttgcagggagttaaaggccgcttttgcgggatcgtcaccctcagcagcgaaagacagcatcggaacgagggtagcaacggctacagaggctttgaggactaaagactttttcatgaggaagtttccattaaacgggtaaaatacgtaatgccactacgaaggcaccaacctaaaacgaaagaggcgaaagaatacactaaaacactcatctttgacccccagcgattataccaagcgcgaaacaaagtacaacggagatttgtatcatcgcctgataaattgtgtcgaaatccgcgacctgctccatgttacttagccggaacgaggcgcagacggtcaatcataagggaaccgaactgaccaactttgaaagaggacagatgaacggtgtacagaccaggcgcataggctggctgaccttcatcaagagtaatcttgacaagaaccggatattcattacccaaatcaacgtaacaaagctgctcattcagtgaataaggcttgccctgacgagaacaccagaacgagtagtaaattgggcttgagatggtttaatttcaactttaatcattgtgaattaccttatgcgattttaagaactggctcattataccagtcaggacgttgggaagaaaaatctacgttaataaaacgaactaacggaacaacattattacaggtagaaagattcatcagttgagatttaggaataccacattcaactaatgcagatacataacgccaaaaggaattacgaggcatagtaagagcaacactatcataaccctcgtttaccagacgacgataaaaaccaaaatagcgagaggcttttgcaaaagaagttttgccagagggggtaatagtaaaatgtttagactggatagcgtccaatactgcggaatcgtcataaatattcattgaatccccctcaaatgctttaaacagttcagaaaacgagaatgaccataaatcaaaaatcaggtctttaccctgactattatagtcagaagcaaagcggattgcatcaaaaagattaagaggaagcccgaaagacttcaaatatcgcgttttaattcgagcttcaaagcgaaccagaccggaagcaaactccaacaggtcaggattagagagtacctttaattgctccttttgataagaggtcatttttgcggatggcttagagcttaattgctgaatctggtgctgtagctcaacatgttttaaatatgcaactaaagtacggtgtctggaagtttcattccatgtaacagttgattcccaattctgcgaacgagtagatttagtttgaccattagatacatttcgcaaatggtcaataacctgtttagctatattttcatttggggcgcgagctgaaaaggtggcatcaattctactaatagtagtagcatt)に配列番号40(tcgtaatcatggtcatagctgtttcctgtgtgaaattgttatccgctcacaattc)の5'末端を放射標識化したプライマーをアニールさせたプライムドDNA(0.05 pmol)を含む20 mM Tris-HCl, pH 8.8, 5 mM MgCl2, 14 mM 2-メルカプトエタノール反応溶液に変異Taqポリメラーゼを加え、74℃で5分間反応した。合成されたDNAを50 mM NaOH, 1 mM EDTAを含む1%アガロースゲルで泳動させ、ゲルを乾燥した後、オートラジオグラフィーにより検出した。
その結果、図2および表に示したように、742番目と743番目のアミノ酸の荷電が-1のTaqは、ユニット当たり5分間で0.7 kb伸長するのに対し、荷電が0であるTaqER(742E743R), TaqAA(742A743A), TaqQY(742Q743Y)は2〜3.5 kb伸長した。荷電が+1のTaqAR(742A743R), TaqRA(742R743A)は、3.7〜4.3 kb伸長した。荷電が+2であるTaqRR(742R743R), TaqRK(742R743K), TaqKR(742K743R), TaqKK(742K743K)は20 kb以上伸長した。この結果から、プラスの荷電が多いほど伸長性は増加することがわかった。
〔実施例4〕ゲルシフト法による変異TaqポリメラーゼとDNAとの結合の評価
配列番号41の鋳型DNA(TCGATGGTACGGACGTGCTTAATTCGTTAAGCATTAGTACCAGTATCGA)に配列番号42(AGCTATGACCATGATTACGAATTGCTT)の5'末端を放射標識化したプライマーをアニールさせたプライムドDNA(0.02 pmol)を含む20 mM Tris-HCl, pH 8.8, 10 mM NaCl, 5 mM MgCl2, 14 mM 2-メルカプトエタノール, 100 μg/ml BSA, 5% glycerolを含む反応溶液に変異Taqポリメラーゼを加え、37℃で5分間反応させた。これを0.1xTAE (40 mM Tris-acetate, 1 mM EDTA, pH 8.0)を含む1%アガロースゲルで分離し、オートラジオグラフィーにより検出した。
結果を図3及び4に示す。全ての変異Taqポリメラーゼで鋳型DNAとの結合が見られた。この図からDNAとの解離定数(Kd)値を求めた結果、野生型Taqが400 nMであったのに対し、変異型TaqのKd値は10 nMであった。また、742番目と743番目の荷電の総和が2である変異型Taq(TaqRR(742R743R), TaqRK(742R743K), TaqKR(742K743R), TaqKK(742K743K))は、さらに移動度の遅い位置にバンドが得られた。
変異Taqポリメラーゼの性質を下記の表にまとめる。
〔実施例5〕変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(1)
鋳型のラムダDNAはタカラバイオ社製を用いた。プライマーは、配列番号43のプライマーF02(gtcgtttctgcaagcttggc)と配列番号44のプライマーR03(ccgagataaaaacaaacccgc)を用いた。反応溶液の組成は、10 mM Tris-HCl, pH 8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.2 mM dNTP, 0.5 μM プライマー、100 ng/100μlの反応溶液、5 Units/100μlのポリメラーゼで、反応サイクルは、98℃5秒、55℃10秒、72℃10秒で30サイクルの反応を行った。
結果を図5に示す。野生型Taqポリメラーゼでは増幅されたDNAのバンドは見られなかったが、TaqRK(742R743K), TaqKR(742K743R), TaqKK(742K743K), TaqRR(742R743R)では、2 kbの位置に増幅バンドが検出された。
〔実施例6〕変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(2)
鋳型のラムダDNAはタカラバイオ社製を用いた。プライマーは、配列番号43のプライマーF02(gtcgtttctgcaagcttggc)と配列番号44のプライマーR03(ccgagataaaaacaaacccgc)を用いた。反応溶液の組成は、10 mM Tris-HCl, pH 8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.2 mM dNTP, 0.5 μM プライマー、100 ng/100μlの反応溶液、5 Units/100μlのポリメラーゼで、反応サイクルは、99℃5秒、66℃40秒で30サイクルの反応を行った。
結果を図6に示す。野生型Taqポリメラーゼでは増幅されたDNAのバンドは見られなかったが、TaqRR(742R743R), TaqQY(742Q743Y)では、2 kbの位置に増幅バンドが検出された。
〔実施例7〕変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(3)
鋳型のラムダDNAはタカラバイオ社製を用いた。プライマーは、配列番号45のプライマーF24(cgtcggggacattgtaaaggcg)と配列番号46のプライマーR14(ggcattcctacgagcagatgg)を用いた。反応溶液の組成は、10 mM Tris-HCl, pH 8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.2 mM dNTP, 0.5 μM プライマー、100 ng/100μlの反応溶液、5 Units/100μlのポリメラーゼで、反応サイクルは、98℃5秒、55℃10秒、72℃10秒で30サイクルの反応を行った。
結果を図7に示す。野生型Taqポリメラーゼでは増幅されたDNAのバンドは見られなかった。TaqRR(742R743R)では、500から10 kbの位置に増幅シグナルが現れた。TaqQY(742Q743Y)では、8 kbの位置に増幅バンドが検出された。
〔実施例8〕変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(4)
鋳型のラムダDNAはタカラバイオ社製を用いた。プライマーは、配列番号45のプライマーF24(cgtcggggacattgtaaaggcg)と配列番号46のプライマーR14(ggcattcctacgagcagatgg)を用いた。反応溶液の組成は、10 mM Tris-HCl, pH 8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.2 mM dNTP, 0.5 μM プライマー、100 ng/100μlの反応溶液、5 Units/100μlのポリメラーゼで、反応サイクルは、99℃5秒、66℃160秒で30サイクルの反応を行った。
結果を図8に示す。野生型Taqポリメラーゼでは8 kbの位置に薄いバンドが検出された。TaqRR(742R743R)では、2から10 kbの位置に増幅シグナルが現れた。TaqQY(742Q743Y)では、8 kbの位置に濃い増幅バンドが検出された。
〔実施例9〕変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(5)
鋳型のラムダDNAはタカラバイオ社製を用いた。8 kbのDNA増幅に用いたプライマーは、配列番号47のプライマーF1(gagttcgtgtccgtacaactggcgtaatcatggcc)と配列番号48のプライマーR6(gagaaaacaggatgccggtcataccaccggcccc)を用いた。15 kbのDNA増幅に用いたプライマーは、配列番号47のプライマーF1(gagttcgtgtccgtacaactggcgtaatcatggcc)と配列番号49のプライマーR9(gaatatctggcggtgcaatatcggtactgtttgc)を用いた。反応溶液の組成は、10 mM Tris-HCl, pH 8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.2 mM dNTP, 0.5 μM プライマー、100 ng/100μlの反応溶液、5 Units/100μlのポリメラーゼである。反応サイクルは、99℃5秒、66℃5分で30サイクルの反応を行った。
結果を図9に示す。8 kbの増幅では、野生型Taqポリメラーゼ、TaqRR、TaqQYで増幅バンドが検出された。
15 kbの増幅では、野生型Taqポリメラーゼでは増幅バンドは見られなかった。TaqRR(742R743R)では、増幅バンドは見られたが、15 kbではなかった。TaqQY(742Q743Y)では、15 kbの位置に増幅バンドが検出された。
〔実施例10〕変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(6)
鋳型のラムダDNAはタカラバイオ社製を用いた。プライマーは、配列番号47のプライマーF1(gagttcgtgtccgtacaactggcgtaatcatggcc)と配列番号48のプライマーR6(gagaaaacaggatgccggtcataccaccggcccc)を用いた。反応溶液の組成は、10 mM Tris-HCl, pH 8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.2 mM dNTP, 0.5 μM プライマー、100 ng/100μlの反応溶液、5 Units/100μlのポリメラーゼである。反応サイクルは、99℃5秒、66℃5分で30サイクルの反応を行った。
結果を図10に示す。野生型Taqポリメラーゼ、TaqRR(742R743R)、TaqQY(742Q743Y), TaqER(742E743R), TaqAA(742A743A)で8 kbの位置に増幅バンドが検出された。
〔実施例11〕変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(7)
鋳型のラムダDNAはタカラバイオ社製を用いた。プライマーは、配列番号47のプライマーF1(gagttcgtgtccgtacaactggcgtaatcatggcc)と配列番号49のプライマーR9(gaatatctggcggtgcaatatcggtactgtttgc)を用いた。反応溶液の組成は、10 mM Tris-HCl, pH 8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 0.2 mM dNTP, 0.5 μM プライマー、100 ng/100μlの反応溶液、5 Units/100μlのポリメラーゼである。反応サイクルは、99℃5秒、66℃5分で30サイクルの反応を行った。
結果を図11に示す。野生型Taqポリメラーゼでは増幅されたDNAのバンドは見られなかった。TaqAA(742A743A)は、15 kbの位置に濃い増幅バンドが検出された。
[実施例12]変異TaqポリメラーゼのF667Y変異体を用いた塩基配列解析の可能性
変異TaqポリメラーゼのF667Y変異体の作成は、[実施例1]に示したように、変異Taqポリメラーゼを産生するプラスミドを鋳型に下記のプライマーを用いてF667Y変異プラスミドを作成した。変異Taqポリメラーゼの作成は[実施例1]にしたがって行った。
F667Y-5 ggccaagaccatcaactAcggggtcctctacggc(配列番号50)
F667Y-3 gccgtagaggaccccgTagttgatggtcttggcc(配列番号51)
反応溶液(10 μl )の組成は、20 mM Tris-HCl, pH 8.8, 5 mM MgCl2, 5 mM DTT, 0.1 mM dNTP, 0.01 mM ddNTP, 0.1 pmol プライムドDNA(5'末端を放射標識化した配列番号40と配列番号39をアニールさせたもの)である。この溶液に変異TaqポリメラーゼのF667Y変異体(TaqRR(F667Y)およびTaqQY(F667Y))を1.4 ng加え、70℃で5分反応させた。これを7 M尿素を含む12%アクリルアミドゲルで分離し、ゲルを乾燥させた後、オートラジオグラフィーによりDNAを検出した。
結果を図12に示す。TaqRR(F667Y)およびTaqQY(F667Y)はシークエンスラダーが検出され、塩基配列解析に使用できることが明らかになった。
本発明の改変Taqポリメラーゼは、DNA増幅に利用することができる。
本発明の改変TaqポリメラーゼをSDS−PAGEに供した後、CBB(クマシーブリリアントブルー)染色した結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742R743A, 742A743A, 742E743R, 742A743R, 742R743K, 742K743R, 742K743K, 742Q743Y)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))のプライマー伸長活性の測定結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742E743R, 742A743R, 742A743A, 742R743A)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))の二本鎖DNAに対する結合能の測定結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742E743K, 742K743R, 742K743K, 742Q743Y)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))の二本鎖DNAに対する結合能の測定結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743K, 742K743R, 742K743K, 742R743R)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いたPCR反応の結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742Q743Y)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いたPCR反応の結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742Q743Y)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いたPCR反応の結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742Q743Y)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いたPCR反応の結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742Q743Y)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いたPCR反応の結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742Q743Y, 742E743R, 742A743R, 742A743A, 742R743A)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いたPCR反応の結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R, 742Q743Y, 742E743R, 742A743R, 742A743A, 742R743A)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いたPCR反応の結果を示す図である。 本発明の改変Taqポリメラーゼ(742R743R667Y, 742Q743Y667Y)及び野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))を用いた塩基配列解析の結果を示す図である。
<配列番号1>
配列番号1は、野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号2>
配列番号2は、野生型Taqポリメラーゼ(Taq(742E743A))のアミノ酸配列を示す。
<配列番号3>
配列番号3は、変異Taqポリメラーゼ(742R743R)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号4>
配列番号4は、変異Taqポリメラーゼ(742R743R)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号5>
配列番号5は、変異Taqポリメラーゼ(742E743R)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号6>
配列番号6は、変異Taqポリメラーゼ(742E743R)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号7>
配列番号7は、変異Taqポリメラーゼ(742A743R)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号8>
配列番号8は、変異Taqポリメラーゼ(742A743R)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号9>
配列番号9は、変異Taqポリメラーゼ(742A743A)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号10>
配列番号10は、変異Taqポリメラーゼ(742A743A)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号11>
配列番号11は、変異Taqポリメラーゼ(742R743A)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号12>
配列番号12は、変異Taqポリメラーゼ(742R743A)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号13>
配列番号13は、変異Taqポリメラーゼ(742R743K)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号14>
配列番号14は、変異Taqポリメラーゼ(742R743K)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号15>
配列番号15は、変異Taqポリメラーゼ(742K743R)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号16>
配列番号16は、変異Taqポリメラーゼ(742K743R)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号17>
配列番号17は、変異Taqポリメラーゼ(742K743K)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号18>
配列番号18は、変異Taqポリメラーゼ(742K743K)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号19>
配列番号19は、変異Taqポリメラーゼ(742Q743Y)をコードするDNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号20>
配列番号20は、変異Taqポリメラーゼ(742Q743Y)のアミノ酸配列を示す。
<配列番号21>
配列番号21は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーRR5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号22>
配列番号22は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーRR3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号23>
配列番号23は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーER5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号24>
配列番号24は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーER3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号25>
配列番号25は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーAR5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号26>
配列番号26は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーAR3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号27>
配列番号27は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーAA5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号28>
配列番号28は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーAA3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号29>
配列番号29は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーRA5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号30>
配列番号30は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーRA3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号31>
配列番号31は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーRK5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号32>
配列番号32は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーRK3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号33>
配列番号33は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーKR5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号34>
配列番号34は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーKR3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号35>
配列番号35は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーKK5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号36>
配列番号36は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーKK3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号37>
配列番号37は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーQY5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号38>
配列番号38は、実施例1の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーQY3のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号39>
配列番号39は、実施例3の変異Taqポリメラーゼのプライマー伸長活性測定に用いた鋳型のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号40>
配列番号40は、実施例3のプライマー伸長活性測定に用いたプライマーのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号41>
配列番号41は、実施例4のゲルシフト法による変異TaqポリメラーゼとDNAとの結合の測定に用いた鋳型DNAのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号42>
配列番号42は、実施例4のゲルシフト法による変異TaqポリメラーゼとDNAとの結合の測定に用いた標識プライマーのヌクレオチド配列を示す。
<配列番号43>
配列番号43は、実施例5および6の変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(1)および(2)に用いたプライマーF02のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号44>
配列番号44は、実施例5および6の変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(1)および(2)に用いたプライマーR03のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号45>
配列番号45は、実施例7および8の変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(3)および(4)に用いたプライマーF24のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号46>
配列番号46は、実施例7および8の変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(3)および(4)に用いたプライマーR14のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号47>
配列番号47は、実施例9の変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(5)、(6)および(7)に用いたプライマーF1のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号48>
配列番号48は、実施例9および10の変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(5)および(6)に用いたプライマーR6のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号49>
配列番号49は、実施例11の変異Taqポリメラーゼを用いたPCR反応(5)および(7)に用いたプライマーR9のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号50>
配列番号50は、実施例12の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーF667Y-5のヌクレオチド配列を示す。
<配列番号51>
配列番号51は、実施例12の変異Taqポリメラーゼの作製に用いたプライマーF667Y-3のヌクレオチド配列を示す。

Claims (12)

  1. 配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの742位のグルタミン酸と743位のアラニンの電荷の総和を増加する変異が導入された改変Taqポリメラーゼであって、以下の(i)及び/又は(ii)の変異が導入された改変Taqポリメラーゼ。
    (i) 配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの742位のグルタミン酸がアラニン、グルタミン、アルギニン、リシン又はヒスチジンのいずれかに置換
    (ii) 配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの 743位のアラニンがチロシン、アルギニン、リシン又はヒスチジンのいずれかに置換
  2. 以下の(a)〜(c)のいずれかのタンパク質である請求項1記載の改変Taqポリメラーゼ。
    (a)配列番号4、6、8、10、12、14、16、18、20のいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号4、6、8、10、12、14、16、18、20のいずれかのアミノ酸配列において、742位と743位のアミノ酸以外の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つが配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高いタンパク質
    (c)配列番号3、5、7、9、11、13、15、17、19のいずれかのヌクレオチド配列からなるDNAに相補的なDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされるタンパク質であって、前記ヌクレオチド配列中の2224〜2226番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸及び2227〜2229番目のヌクレオチドからなるコドンがコードするアミノ酸は保存されており、かつプライマー伸長活性、鋳型DNAにアニーリングしたプライマーに対する結合活性及びPCR性能の少なくとも1つが配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼよりも高いタンパク質
  3. さらに、配列番号2のアミノ酸配列からなるTaqポリメラーゼの667位のフェニルアラニンがチロシンに置換される変異が導入された請求項1又は2に記載の改変Taqポリメラーゼ。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の改変TaqポリメラーゼのN末端から280位までのアミノ酸を除くアミノ酸配列からなる改変Taqポリメラーゼ断片
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は請求項記載の改変Taqポリメラーゼ断片をコードするDNA。
  6. 請求項記載のDNAを含む組換えベクター。
  7. 請求項記載の組換えベクターを含む形質転換体。
  8. 請求項記載の形質転換体を培養することを含む請求項1〜のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は請求項記載の改変Taqポリメラーゼ断片を製造する方法。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は請求項記載の改変Taqポリメラーゼ断片を用いて、DNAを増幅する方法。
  10. さらに、ファミリーB型DNAポリメラーゼを用いる請求項記載の方法。
  11. 請求項1〜のいずれかに記載の改変Taqポリメラーゼ又は請求項記載の改変Taqポリメラーゼ断片を含むDNA増幅用キット。
  12. さらに、ファミリーB型DNAポリメラーゼを含む請求項11記載のキット。
JP2007314385A 2007-12-05 2007-12-05 新規dnaポリメラーゼ Expired - Fee Related JP4193997B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007314385A JP4193997B1 (ja) 2007-12-05 2007-12-05 新規dnaポリメラーゼ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007314385A JP4193997B1 (ja) 2007-12-05 2007-12-05 新規dnaポリメラーゼ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4193997B1 true JP4193997B1 (ja) 2008-12-10
JP2009136188A JP2009136188A (ja) 2009-06-25

Family

ID=40174707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007314385A Expired - Fee Related JP4193997B1 (ja) 2007-12-05 2007-12-05 新規dnaポリメラーゼ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4193997B1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110318748A1 (en) * 2010-02-26 2011-12-29 Life Technologies Corporation Modified Proteins and Methods of Making and Using Same
JP2012507987A (ja) * 2008-11-03 2012-04-05 カパバイオシステムズ 改変a型dnaポリメラーゼ
US8702954B2 (en) 2007-12-21 2014-04-22 Kansai Paint Co., Ltd. Manufacturing method for surface-treated metallic substrate and surface-treated metallic substrate obtained by said manufacturing method, and metallic substrate treatment method and metallic substrate treated by said method
US9447388B2 (en) 2011-07-12 2016-09-20 Kyushu University, National University Corporation DNA polymerases
US9714915B2 (en) 2010-02-26 2017-07-25 Life Technologies Corporation Modified proteins and methods of making and using same
CN108265039A (zh) * 2016-12-30 2018-07-10 天津强微特生物科技有限公司 一种突变TaqDNA聚合酶及其纯化方法
US10975361B2 (en) 2011-01-14 2021-04-13 Kapa Biosystems, Inc. Modified DNA polymerases for improved amplification
CN113621585A (zh) * 2021-08-18 2021-11-09 华南理工大学 一种Taq DNA聚合酶与核酸内切酶嵌合体及其制备方法与应用

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2909319B1 (en) 2012-10-16 2018-05-23 DNA Polymerase Technology, Inc. Inhibition-resistant polymerases
JP2016507221A (ja) * 2012-12-20 2016-03-10 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft 熱安定性dnaポリメラーゼの特徴づけ
WO2016183294A1 (en) 2015-05-12 2016-11-17 Dna Polymerase Technology, Inc. Mutant polymerases and uses thereof
US11046939B2 (en) 2015-11-27 2021-06-29 Kyushu University, National University Corporation DNA polymerase variant
JP6969089B2 (ja) * 2015-12-11 2021-11-24 東洋紡株式会社 核酸増幅用組成物及び核酸増幅法
CN107828755B (zh) * 2017-11-29 2021-01-12 东北制药集团辽宁生物医药有限公司 热启动TaqDNA聚合酶及其制备方法与应用
CN113383086A (zh) * 2019-03-10 2021-09-10 武汉爱博泰克生物科技有限公司 用于在提高的盐浓度或体液中扩增的突变型Taq聚合酶
EP4269592A4 (en) * 2020-12-25 2025-01-01 Nippon Gene Co., Ltd MODIFIED DNA POLYMERASE

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8702954B2 (en) 2007-12-21 2014-04-22 Kansai Paint Co., Ltd. Manufacturing method for surface-treated metallic substrate and surface-treated metallic substrate obtained by said manufacturing method, and metallic substrate treatment method and metallic substrate treated by said method
US10961555B2 (en) 2008-11-03 2021-03-30 Kapa Biosystems, Inc. Modified type A DNA polymerases
JP2012507987A (ja) * 2008-11-03 2012-04-05 カパバイオシステムズ 改変a型dnaポリメラーゼ
JP2015171384A (ja) * 2008-11-03 2015-10-01 カパ バイオシステムズ, インコーポレイテッド 改変a型dnaポリメラーゼ
US11603547B2 (en) 2008-11-03 2023-03-14 Kapa Biosystems, Inc. Modified type A DNA polymerases
EP2352819A4 (en) * 2008-11-03 2013-01-09 Kapabiosystems DNA TYPE A MODIFIED POLYMERASES
US10457968B2 (en) 2008-11-03 2019-10-29 Kapa Biosystems, Inc. Modified type A DNA polymerases
US20110318748A1 (en) * 2010-02-26 2011-12-29 Life Technologies Corporation Modified Proteins and Methods of Making and Using Same
US9714915B2 (en) 2010-02-26 2017-07-25 Life Technologies Corporation Modified proteins and methods of making and using same
US10059987B2 (en) 2010-02-26 2018-08-28 Life Technologies Corporation Modified proteins and methods of making and using same
US11746339B2 (en) 2011-01-14 2023-09-05 Kapa Biosystems, Inc. Modified DNA polymerases for improved amplification
US10975361B2 (en) 2011-01-14 2021-04-13 Kapa Biosystems, Inc. Modified DNA polymerases for improved amplification
US10533162B2 (en) 2011-07-12 2020-01-14 Kyushi University, National University Corporation DNA polymerase
US9447388B2 (en) 2011-07-12 2016-09-20 Kyushu University, National University Corporation DNA polymerases
CN108265039B (zh) * 2016-12-30 2020-07-14 天津强微特生物科技有限公司 一种突变TaqDNA聚合酶及其纯化方法
CN108265039A (zh) * 2016-12-30 2018-07-10 天津强微特生物科技有限公司 一种突变TaqDNA聚合酶及其纯化方法
CN113621585A (zh) * 2021-08-18 2021-11-09 华南理工大学 一种Taq DNA聚合酶与核酸内切酶嵌合体及其制备方法与应用
CN113621585B (zh) * 2021-08-18 2024-03-08 华南理工大学 一种Taq DNA聚合酶与核酸内切酶嵌合体及其制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009136188A (ja) 2009-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4193997B1 (ja) 新規dnaポリメラーゼ
JP6249400B2 (ja) 新規dnaポリメラーゼ
US9540670B2 (en) Mutated T7 RNA Polymerases
US20040058362A1 (en) Polymerase chimeras
KR20190091499A (ko) 내열성의 역전사 효소 돌연변이체
JP7067737B2 (ja) Dnaポリメラーゼ変異体
US11046939B2 (en) DNA polymerase variant
EP1918370B1 (en) Mutant pcna
CN111684064A (zh) 突变dna聚合酶
CN114507690A (zh) 源自鲎属的重组蛋白及编码该重组蛋白的dna
JP6720632B2 (ja) 融合タンパク質
JPWO2020009215A1 (ja) ルシフェラーゼ変異体
US20070264660A1 (en) Dna replication factors
CN108588047B (zh) 同型半胱氨酸甲基转移酶突变体及其应用、以及核酸、表达载体、宿主细胞、试剂
JP4633488B2 (ja) 熱安定性又は熱活性dnaポリメラーゼ及びそれをコードするdna
JP4568571B2 (ja) 熱安定性又は熱活性dnaポリメラーゼ及びそれをコードするdna
CN119923465A (zh) 工程化dna聚合酶变体
WO2024138419A1 (zh) 具有dna聚合酶活性的多肽及其应用
JP2024538098A (ja) 組換え逆転写酵素バリアント
WO2024138074A1 (en) Engineered rnase inhibitor variants
JP2024539636A (ja) 操作されたdnaポリメラーゼバリアント
JP2010183842A (ja) 新規耐熱性dnaポリメラーゼ

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20071227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071227

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20080411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080826

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4193997

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees