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JP3995900B2 - ダイヤモンドライクカーボン多層膜 - Google Patents

ダイヤモンドライクカーボン多層膜 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は工具,金型などの耐摩耗性部材、自動車用部品,家電部品に代表される産業用もしくは一般家庭用の機械部材・摺動部材、カードやチケットの自動読み取り機やプリンターなどの書き込み/読み取りヘッドの保護膜などに用いられ、特に耐摩耗性と高い摺動特性とが要求される表面保護膜として好適なダイヤモンドライクカーボン多層膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
硬質炭素膜は、一般的にダイヤモンドライクカーボン(以下、DLCと略記する場合がある。)膜と呼ばれる。DLCは、硬質非晶質炭素、無定形炭素、硬質無定形炭素、i−カーボン、ダイヤモンド状炭素など様々な呼称が用いられているが、これらの用語に特に明確な区別はない。このようなさまざまな用語が使われるDLCの本質は、構造的にタイヤモンドとグラファイトが混ざり合った両者の中間の構造を有していることにあり、ダイヤモンドと同様に、硬度、耐摩耗性、固体潤滑性、熱伝導性、化学的安定性等に優れていることから、例えば摺動部材、金型、切削工具類、耐摩耗性機械部品、研磨材、磁気・光学部品等の各種部材の表面保護膜として利用されつつある。
【0003】
DLC膜の特質として、鉄、アルミ等の金属や、ガラス等のセラミックスなどのさまざまな相手材料との接触において摩擦係数(以下、μと記載する場合がある。)が小さいことが挙げられる。しかし、DLC膜の摩擦係数は測定環境や相手材により大きく変化することが知られており、一般的に、例えば鉄系の相手材の場合には大気中では0.15〜0.4、真空中や乾燥窒素雰囲気では0.1以下となる。
DLC膜の低μ化機構については数多くの研究がなされているが、一般的にはDLC膜より相手材に炭素原子が付着し、これがグラファイト化し、グラファイトのc面(π結合面)で滑り変形し、自己潤滑材として働くことによって低μ化するものと考えられている。
【0004】
DLC膜を硬質コーティング膜として実用に供する場合、鉄系相手材に対して0.1程度の低摩擦係数の実現、耐摩耗性を左右する薄膜硬度の確保、コーティングの信頼性に関わる基材との密着性の確保はそれぞれ必須の条件であり、これらの条件に関して多くの提案がなされている。
特に有力な手投としては、DLCへの合金元素の添加と、膜の積層構造化が挙げられる。合金元素の添加については、例えばSiを添加した場合、μは0.1〜0.15であり、硬度は30GPa程度であることが報告されている。DLCの積層構造化は内部応力の低減や密着度の改善、厚膜化による耐久性の向上、耐腐食性の向上に寄与し、また電気抵抗を制御する有力な手段として認識されており、例えば、以下の技術が知られている。
【0005】
(1) 特開平5−65625号公報には、基板上に硬質炭素膜と、硬質炭素膜との親和性の高い材料である、シリコン、ゲルマニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ガラス、アルミナから選ばれた1種類以上のバッファ層とを交互に積層し、最外層を硬質炭素膜とする積層体が記載されている。
(2) 特開平10−237827号公報には、硬質炭素膜もしくは少なくとも1種類以上の金属元素が添加された硬質炭素膜と、少なくとも1種類以上の金属または金属炭化物または金属窒化物または金属炭窒化物が繰り返し交互に積層された積層体、もしくは異なる種類の金属元素または異なる添加量の金属元素が添加された少なくとも2種類以上の硬質炭素膜が繰り返し交互に積層された積層体が記載されている。
(3) 特開平10−226874号公報には、電気抵抗率が少なくとも2桁相違する硬質炭素膜が交互に積層された積層体が記載されている。
(4) 特開平11−1013号公報には、サーマルヘッドの保護膜として、炭素を主成分とする炭素層と、Si、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWからなる群より選択される少なくとも1種以上または少なくとも2種以上からなる半金属または金属の合金を主成分とする金属層との積層膜が記載されている。
(5) 特開平10−72288号公報には、真空状態下で、炭素化合物ガスを含む成膜用原料ガスを電圧印加によりプラズマ化し、薄膜状炭素層および微粒子状炭素層からなる炭素層単位が1つあるいは2つ以上形成された炭素膜により応力を低減し、密着性の改善と厚膜化により耐久性を改善することが記載されている。
(6) 特開平9−298097号公報には、DLC積層膜において、導電性膜およびその導電性膜に比して硬度の高い膜を交互に、少なくとも3層以上積層し、最外層を導電性膜とする積層体が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
DLCに代表される硬質炭素膜の高い摺動特性は、それに含まれる、もしくは摺動中に摺動界面に形成されるグラファイト結晶のπ結合面のすべりによる自己潤滑に起因するものと考えられている。よって、グラファイト自体は変形しやすく、硬質炭素膜自体に微粒子状のグラファイトを含むような膜では、摩擦係数は低く摺動性は良好となるが、膜硬度自体が低いため、摺動による摩耗が激しい。すなわち、低摩擦係数を得ようとすると高硬度が得られない、もしくは低摩擦係数でも低硬度であれば耐摩耗性が不十分となり、いずれにしてもコーティング膜としては耐久性が不足するという問題が生じる。逆に、DLC膜中のグラファイト成分を少なくした場合には、膜硬度は増加して耐摩耗性を確保できるが、グラファイトの自己潤滑性による低摩擦係数化は十分に達成されない。このため、従来の単層構造のDLCや、積層構造のものでも、少なくとも実用上必要とされる0.1〜0.15程度の低摩擦係数が安定的に実現され、かつ高耐摩耗性を備えたDLC膜は得られていない。
【0007】
また、硬質コーティング膜材料として従来から使われているTiN、TiAlN、CrNなどの金属窒化物の場合には、成膜時に生じるマクロパーティクルと呼ばれる飛沫粉や、相手材との摩擦により相手材を攻撃して、あるいは相手材に攻撃されることで生じる摩耗粉を潤滑材として利用することで摩擦係数を低減させている。しかし、かかる硬質材料を用いる場合、摺動部材の消耗、摩擦係数の経時的な増加、摩耗粉による目詰まりなどのトラブルが生じる。
【0008】
本発明はかかる問題に鑑みなされたもので、耐摩耗性に優れ、かつ摩擦係数が低く、しかも相手材に対する攻撃性が低い、優れた摺動特性を有するダイヤモンドライクカーボン膜を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、DLCの微細構造によって摩擦係数や薄膜硬度の発現が大きく影響を受けることに注目し、微細構造の異なるDLC超薄膜を機能的に積層させ、微細構造と摺動特性との関係を調べた。その結果、DLC膜の膜密度を制御し、膜密度が異なる2種類のDLC膜を適当な膜厚、周期にて積層させることで優れた耐摩耗性と摺動特性が得られることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明によるダイヤモンドライクカーボン多層膜は、膜密度の低いダイヤモンドライクカーボンで形成された低密度炭素層と、膜密度の高いダイヤモンドライクカーボンで形成された高密度炭素層とが交互に積層され、前記低密度炭素層は平均の膜密度が2.2g/cm3以下であり、一方前記高密度炭素層は平均の膜密度が2.3〜3.2g/cm3であり、前記高密度炭素層は膜中に含まれる水素成分が5at%以下であり、前記低密度炭素層の層厚が0.4〜30nmであり、前記高密度炭素層の層厚が0.4〜10nmであり、前記低密度炭素層の層厚T1と高密度炭素層の層厚T2の比T1/T2が5〜0.2とされたものである。前記多層膜において、好ましくは最外層を前記低密度炭素層で形成し、その層厚を2〜200nmとするのがよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態にかかるDLC多層膜は、図1に示すように、基材1の表面に中間層2を介して積層形成された多層膜3であって、膜密度の低いDLCによって形成された低密度炭素層4と、膜密度の高いDLCによって形成された高密度炭素層5とが交互に積層された積層部7を有し、さらにその上に前記層4と同様の低密度炭素層で形成された最上層6が形成されている。
【0012】
ここで、多層膜3においてDLCで形成された炭素層の密度を変えて積層する技術的意義について詳しく説明する。
DLC膜において、耐摩耗性の向上を図るには、摩擦面における膜の塑性変形を避けることが必要である。すなわち、塑性指数を小さくすることが望しく、この塑性指数は材料表面の形状とともに材料の性質である弾性定数E、膜硬度Hおよびこれらの比E/Hに強く依存するものであり、材料的にはE,Hが大きく、E/Hの小さな材料が良いとされる(『薄膜トライポロジー』、榎本,三宅著、東京大学出版会発行、p58)。金属材料の場合、E/Hは種類によらずほぼ一定であるが、金属に比してE/Hの小さなセラミックスでは耐摩耗性が高く、硬質コーティング膜として好適な所以である。また、材料の摩耗率はHに反比例する。
一方、摩擦係数は摩擦面でのせん断応力に対する抵抗力に依存し、これはコーティング膜表面の硬度と密接な相関を持つ。例えば、固体潤滑膜として用いられるグラファイト、ニ硫化モリブデン、銀、インジウムなどは硬度が低く、せん断カに対する抵抗力が小さいため、摩擦係数は低い値をとる。
【0013】
上記説明より、DLC膜であっても、単一の材質である限り、耐摩耗性と低摩擦係数とを同時に実現することは本質的に不可能である。一方、本発明者は、DLC膜の機械的特性およびそれに相関した耐摩耗性や摺摺動特性について鋭意研究した結果、これらの特性はDLC膜の膜密度と密接な関係を持ち、膜密度というマクロ的なパラメータにより制御が可能であることを知見した。そこで、炭素層を形成する過程で、膜密度に所定差を付けて、摩擦係数の低減による摺動性に寄与する低密度炭素層と、耐摩耗性が高いことで摩擦耐久性の向上に寄与する高密度炭素層とを所定条件の下で連続的に交互に多層化して形成させることによって、両特性を満足するDLC膜を得ることに成功した。以下、必要とされる膜密度についてさらに説明する。
【0014】
前記低密度炭素層4のDLCの平均の膜密度は、2.2g/cm3以下とし、好ましくは2.0g/cm3以下とするのがよい。平均膜密度を2.2g/cm3以下とすることで、弾性定数が200GPaより小さく、さらに膜硬度も30GPaより小さくなり、摩擦面でのせん断応力に対して変形し易く、摩擦係数を小さくすることができる。
一方、前記高密度炭素層の平均の膜密度は2.3g/cm3以上、好ましくは2.5g/cm3以上とするのがよい。平均膜密度を2.3g/cm3以上とすることにより、弾性定数が300GPaより大きく、さらに膜硬度も50GPaより大きくなり、十分な耐摩耗性を備えるようになる。もっとも、膜密度が高くなり過ぎると、膜の固有応力も過大となり、使用時の負荷応力による変形能が低下し、剥離や膜破壊などの問題が生じるようになるので、3.2g/cm3以下、好ましくは3.0g/cm3以下、より好ましくは2.7g/cm3以下に止めるのがよい。
【0015】
前記膜密度は炭素層における平均値を意味するものであり、炭素層の厚さ方向における密度分布の形態を問わない。例えば、図2に示すように、各炭素層における膜密度が一定の形態(A)に限らず、膜密度が層内で厚さ方向に傾斜状に変化する形態(B)または(C)をとってもよい。なお、膜密度は、ラザフォードバックスキャッタリング(RBS)法やX線反射率法、もしくはSink-Float法(ASTMD729)やDensity Gradient Column法(ASTMD1505)などによって測定することができる。
【0016】
前記高密度炭素層5における水素含有量は少ない程良く、5at%以下に止めることが望ましい。不純物である水素を5at%以下に抑制することによって、高膜密度下における膜硬度、弾性定数を容易に高めることができ、耐摩耗性をより向上させることができる。炭素層の膜密度とその中に含まれる水素との関係については、Scheibeらが報告(IEEE Tran. On Plasma Sci., vol 25(1997),p685)しているように、DLCの膜密度は弾性定数Eおよび膜硬度Hに密接に相関することが知られている。すなわち、膜密度が高いとEおよびHがともに大きくなり、膜密度が低いとEおよびHがともに低くなる。これはDLCに含まれる不純物元素によって増減率が異なるが、特に水素が5at%より少なく含まれる場合、その相関度が大きくなり、高膜密度の下ではEおよびHがともに大きな値をとるため、塑性指数が小さくなって耐摩耗性をより向上させることができる。
【0017】
前記低密度炭素層4の層厚は、0.4nm以上、30nm以下とすることが好ましく、前記高密度炭素層5の層厚は0.4nm以上、10nm以下とすることが好ましい。低密度炭素層4、高密度炭素層5が各々0.4nm未満では各層がその特性を維持することが困難になる。また、低密度炭素層4が30nm超では、この層はせん断応力に対する抵抗が低いため、摩擦による消耗量が増大し、トラブルの原因となる。一方、高密度炭素層5が10nm超では、摩擦面や摺動面に露出した部分において、この層での摩擦が全体の摺動特性に影響するようになり、またこの層はせん断応力に対する抵抗性が大きいために、摩擦係数が増大するようになる。
【0018】
また、前記低密度炭素層4の層厚をT1、前記高密度炭素層5の層厚をT2としたとき、層厚比T1/T2を5〜0.2とすることが望ましい。層厚比の決定に際しては、低密度炭素層4は厚すぎず、高密度炭素層5は薄すぎず、コーティング膜全体の摩擦のせん断応力に対する抵抗力がバランスするようにすることが必要である。層厚比T1/T2が5超となり、低密度炭素層4が高密度炭素層5に比して著しく厚くなると、低密度炭素層4は摩擦に対する抵抗力が小さいために変形量が大きくなり、また高密度炭素層5が相対的に薄くなることと相まって、耐摩耗性の低下を招く。一方、比T1/T2が0.2未満となり、高密度炭素層5が低密度炭素層4に比して著しく厚くなると、摩擦に対する変形量が小さくなり、摩擦係数の上昇をまねく。
【0019】
また、前記最外層6は必ずしも必要とされるものではないが、最外層6として低密度炭素層を設けることにより、摺動初期における表面の変形が容易になり、さらに相手材への炭素原子の付着を促進することができ、特に摺動試験初期において摩擦係数の低減を実現することができる。もっとも、最外層6の厚さが2nm未満では前記作用が過少であり、一方200nmを超えると摩擦による消耗量が増大し、摺動部分での摩耗粉の発生により、摩擦が滑らかに起こらないようになり、すなわち摩擦係数が不安定になり、さらに摩擦量が増加するなどのトラブルの原因となるので、最外層6の厚さは2〜200nmとするのがよい。
【0020】
また、低密度炭素層4と高密度炭素層5との1組の層さ方向の繰り返し周期は30nm以下、好ましくは10nm以下にすることが望ましい。積層膜を30nm以下の超薄膜とすることにより、両層の特性が効率的に摺動面での摩擦現象に対して発揮され、優れた耐摩耗性と低い摩擦係数を安定的に実現することができる。また、最外層6を設ける場合、最外層6より内側の積層部7の厚さを最外層6より少なくとも500nm以上とすることが好ましい。なお、最外層6を積層部7における低密度炭素層4の層厚よりも厚く形成する場合、前記T1、T2、T1/T2、繰り返し周期の数値については積層部7における低密度炭素層4、高密度炭素層5についての推奨値を意味する。
【0021】
前記多層膜3を積層形成する基材1としては、超硬合金、鉄系合金、チタン系合金、アルミ系合金、銅系合金、ガラス,アルミナなどのセラミックス、Si、樹脂材料等の適宜の金属材、非金属材を用いることができる。また、前記基材1と多層膜3との間に設けられる中間層2は、基材1と多層膜3との密着性を確保する役目をなすものであり、かかる作用を有するタングステン等の金属や、例えば特開平10−29718号公報に記載された金属と炭素の混合物、あるいは基材の保護等のための金属もしくは半金属の炭化物、または金属もしくは半金属の窒化物、または金属もしくは半金属の炭窒化物を用いることができる。なお、中間層2は単層に限らず、複層とすることもできる。
【0022】
本発明の多層膜の形成方法には特に制限はないが、固体炭素を蒸発源(ターゲット)として、スバッタリングにより形成する方法は、ナノメートル(nm)オーダーでの層厚や膜密度の制御を容易に行うことができるので好ましい。また、炭素膜中の水素を低減させるという観点からも、成膜原料ガスとしてメタン等の炭化水素ガスを用いて炭素膜を成膜する手法は不適当であり、固体炭素をターゲットとするスパッタリングが好ましい。
【0023】
低密度炭素層4を形成する場合は特に基板に負のバイアス電圧を印加する必要はないが、高密度炭素層5を形成する場合は負のバイアス電圧を印加することが好ましい。すなわち、基板に負の直流電圧、直流パルス電圧もしくは高周波バイアス電圧を印加し、その印加電圧により成膜時に膜の堆積と同時にイオンを照射するようにして、イオン打ち込み効果で膜密度を上げるように制御することが好ましい。一般に通常のスパッタリングでは、バイアス電圧の印加による手法では膜密度が2.6g/cm3を超える硬質炭素膜を形成することは難しいが、誘導結合プラズマ(IPC)法や高周波プラズマ(rf)法をスバッタリングに付加したり、もしくはアークイオンプレーティングやレーザーアプレーション等を付加することによって、炭素のイオン化率を高めることでスパッタリングによっても2.6g/cm3を超える硬質炭素膜を容易に形成することができる。
【0024】
ところで、既述の通り、前記特開平10−226874号公報には電気抵抗率が少なくとも2桁相違する2種類の硬質炭素膜が交互に積層されたDLC膜が記載されているが、本質的に電気抵抗率と膜密度とは関係がない。また、同公報に記載された実施例1,2および4のように炭化水素ガスを原料ガスとして成膜すると、例え密度が高くなっても、水素を多量に含み、弾性率Eや硬度Hが高くならず、耐摩耗性を向上させることができない。また、実施例3のようにカソードアークイオンプレーティング法では基板電圧を600Vから60Vに変化させても2.1g/cm3以下の低密度膜を成膜することはできないものと推測される。
また、前記特開平10−72288号公報には薄膜状炭素層と微粒子状炭素層とを交互に積層されたDLC膜が記載されているが、本発明では粒子状炭素層は必須ではなく、またこれらの炭素層は炭化水素ガスを成膜用原料ガスとして用いることが記載されており、前記と同様、かかる炭化水素ガスを原料ガスとして成膜する限り、本発明にかかる耐摩耗性の良好な高密度炭素層を形成することは困難である。
また、特開平9−298097号公報には導電性膜とそれより硬度の高い絶縁性膜とを交互に積層したDLC膜が記載されているが、前記絶縁性膜はソースガスとしてメタンガスを用いて成膜するものであり、上記の通り、かかる炭化水素ガスをソースガスとして用いる限り、本発明にかかる耐摩耗性の良好な高密度炭素層を形成することは困難である。
【0025】
次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限的に解釈されるものではない。
【0026】
【実施例】
まず、摩擦係数・耐摩耗性測定用として直径50mm、厚さ約8mmのSKH(高速度鋼)基材、膜密度・膜中水素量測定用として2インチ径、厚さ約200μm のSiウエハー基材を準備した。これら基材を成膜前処理としてアセトンにて脱脂し、20分間超音波洗浄した後、圧縮空気を噴射して十分に乾燥させた。こうした処理を施した基材を、スパッタチャンバー内にセットして、3×10-6torr以下に真空引きした。その後、動作ガスとしてArガスを3 mtorr圧までチャンバー内に導入し、高周波電源を印加してArプラズマを生成させ、Arイオンによる基材表面のスバッタエッチングをrfパワー200Wにて5分間実施した。
【0027】
摩擦係数・耐摩耗性測定用試料として、前記SKH基材の表面に下記の要領にて図1に示す多層膜あるいは単層膜をコーティングした。多層膜の場合、最外層6を低密度炭素層で形成するようにした。最外層を除く積層部7を構成する低密度炭素層4の層厚T1、高密度炭素層5の層厚T2、層厚比T1/T2、積層数および最外層6の層厚を表1に示す。表1には層4と層5とを一組とする積層周期、積層数も併記した。
(1) 試料No. 23以外
SKH基材に対して、まず第1中間層としてWメタル層を厚さ約50nmで形成し、さらに回転成膜により第2中間層としてW−炭素混合非晶質層を厚さ約200nm形成した。さらにその上に低密度炭素層4および高密度炭素層5を交互に形成し、最後に最外層6を成膜した。
(2) 試料No. 23
SKH基材の上に、まずアークイオンプレーティング成膜装置にて下地中間層としてTiAlN層を1μm 形成し、その上にスバッタリング法にて第1中間層のTiメタル層を厚さ約50nm形成し、さらに回転成膜により第2中間層であるTi−炭素混合非晶質層を厚さ約200nmで形成した。さらにその上に低密度炭素層4および高密度炭素層5を交互に形成し、最後に最外層6を成膜した。
【0028】
前記中間層、低密度炭素層、高密度炭素層および最外層はいずれも島津製作所製HSM−752スパッタリングシステムによるdcマグネトロンスパッタリングにより行った。
共通する成膜条件として、ターゲット/基材間距離は55mm、基材温度は室温、金属ターゲットに対しては通常のカソード構造(以下CMと略す。)を用い、カーボンターゲットにはUBM(アンバランスドマグネトロン)カソード構造を用いて成膜した。
成膜パワーは第1中間層が500W、第2中間層では金属ターゲットについてパワーを500Wから0Wに滑らかに減少させた。また、カーボンターゲットにおいてはパワーを0Wから1kWに滑らかに増加させて、組成が連続的に変化する傾斜層を設けた。
低密度炭素層4(最外層6を含む。)の形成においては基材にはバイアス電圧を印加することなく、一方高密度炭素層5の形成においては所定のdcバイアス電圧を印加した。さらに、No. 16〜18および34では高密度炭素層の成膜時に結合誘導プラズマを付加して積層部の成膜を実施した。また、No. 20〜22では、低密度炭素層4について水素化の悪影響がないことを確かめるため、低密度炭素層4の成膜時のみメタンガスをチャンバー内に導入し、Arガスに対するメタンガスの分圧を5〜20%として低密度炭素層4を水素化した。
【0029】
一方、膜密度・膜中水素量測定用試料として、Siウエハー基材に中間層を形成することなく、前記多層膜の各層を成膜する際と同条件により、単層の低密度炭素層あるいは高密度炭素層を成膜した。
【0030】
【表1】
Figure 0003995900
【0031】
作製された試料について、下記の方法によって、摩擦係数、耐摩耗性並びに膜密度および水素含有量を測定評価した。
(1) 摩擦係数
HEIDON式往復摺動試験機を用いて摩擦係数を測定した。このとき試料はステージに固定し、直径約8mmのSUJ2製鋼球を用いて試料表面に負荷4.9N、摺動速度20mm/sec 、摺動幅10mmで摺動試験をおこない、積算摺動距離0〜5m、50〜150m、150〜200mでの平均摩擦係数と、積層摺動距離が1kmに達した時の摩擦係数を測定した。試験環境は大気中で、気温20〜26℃、湿度40〜80%に制御した。
(2) 耐摩耗性
上記HEIDON式往復摺動試験の後、摺動痕の部分の深さを触針式の表面粗さ計にて測定し、摩耗した体積を測定し、摺動距離と荷重に対する比摩耗量を計算し、耐摩耗性を評価した。
(3) 膜密度および水素含有量
Siウエハー基材に成膜した単層の低密度炭素層あるいは高密度炭素層に対してラザフォードバックスキャッタリング(RBS)法によって膜密度および層中の水素含有量を測定した。
上記測定結果を表2に示す。同表には水素含有量については示されていないが、低密度炭素層の水素含有量はNo. 20が6at%、No. 21および22が各々10at%、他の試料は1at%未満であった。高密度炭素層についても1at%未満であった。
【0032】
【表2】
Figure 0003995900
【0033】
表2より、発明例のDLC硬質多層膜(No. 1〜26)によれば、摺動初期の摩擦係数はやや高いものの、その後は安定的に0.15以下の摩擦係数が得られ、耐摩耗性にも優れており、相手材への攻撃性も非常に小さいことがわかる。もっとも、No. 26のように、最外層が300nmと厚過ぎると、摩耗量が増大し、摩擦係数が不安定になる。
【0034】
一方、高密度炭素層のみの単層膜(No. 31)あるいは低密度単層膜のみの単層膜(No. 32)では、摺動初期の摩擦係数が0.2を越えたり、摺動距離が増えるに伴い摩擦係数が上昇するなどの問題があり、また比摩耗量が大きく、耐久性に問題が生じることがわかる。また、DLC多層膜であっても、No. 33〜40のように各硬質炭素層の平均膜密度、層厚、層厚比、最外層の層厚が発明条件外となると、安定的に0.15以下の良好な摩擦係数が得られなかったり、耐摩耗性が不足し、高耐摩耗性と高摺動性の両立に欠ける多層膜となることがわかる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のDLC硬質多層膜は、0.1〜0.15程度の低摩擦係数が安定的に得られ、かつ耐摩耗性に優れ、しかも相手材への攻撃性も小さいため、各種摺動部材、特に自動車部品、工具、機械部品等の保護膜や、カードやチケットの自動読取機やプリンターなどの磁気ヘッドの保護膜などに好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるDLC多層膜を備えた部材の要部断面を示す模式図である。
【図2】平均膜密度の意味を明らかにするための厚さ方向の密度分布形態を示す図である。
【符号の説明】
1 基材
2 中間層
3 多層膜
4 低密度炭素層
5 高密度炭素層
6 最外層
7 積層部

Claims (2)

  1. 膜密度の低いダイヤモンドライクカーボンで形成された低密度炭素層と、膜密度の高いダイヤモンドライクカーボンで形成された高密度炭素層とが交互に積層されたダイヤモンドライクカーボン多層膜であって、
    前記低密度炭素層は平均の膜密度が2.2g/cm3以下であり、一方前記高密度炭素層は平均の膜密度が2.3〜3.2g/cm3であり、前記高密度炭素層は膜中に含まれる水素成分が5at%以下であり、前記低密度炭素層の層厚が0.4〜30nmであり、前記高密度炭素層の層厚が0.4〜10nmであり、前記低密度炭素層の層厚T1と高密度炭素層の層厚T2の比T1/T2が5〜0.2である、ダイヤモンドライクカーボン多層膜。
  2. 最外層が前記低密度炭素層で形成され、その層厚が2〜200nmである請求項1に記載のダイヤモンドライクカーボン多層膜。
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