JP3862640B2 - アルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる被溶接材を抵抗溶接するアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
抵抗スポット溶接は、鋼等の金属材の接合に広く使用されている方法である。抵抗スポット溶接においては、溶接装置に上下に対向して備えられた銅合金製等の電極で被溶接材を挟持し、この電極で被溶接材の被溶接箇所を加圧しながら瞬間的に大電流を流すことによって、被溶接材と電極との接触抵抗及び被溶接材自体の抵抗による局所的な加熱溶融を利用して被溶接材を溶融接合する。
【0003】
このような抵抗スポット溶接は、その原理から電気抵抗が小さく熱伝導率が高い銅、アルミニウム、マグネシウム及びこれらの合金等からなる金属材に適用することが難しい。特に、アルミニウム及びアルミニウム合金(以下、アルミニウム及びアルミニウム合金を総称してアルミニウム系材という)に抵抗スポット溶接を適用する場合においては、鋼の場合の約3倍の溶接電流値と約1.5倍の加圧力とが要求されるのが一般的である(例えば、非特許文献1参照。)。このため、アルミニウム系材の抵抗スポット溶接においては、短時間に大電流を通電することができる大容量の溶接装置が必要である。よって、鋼とアルミニウム系材とが混在した構造物等を製造する場合においては、鋼用の溶接設備に加えて、アルミニウム系材専用の溶接設備を導入する必要があり、このイニシャルコスト及びランニングコストが製造コストを高騰させる原因となる。よって、アルミニウム系材の抵抗スポット溶接においては、鋼と同様の設備によりアルミニウム系材を溶接するこができるような低電流化技術が求められている。
【0004】
そこで、例えば、アルミニウム合金材の被溶接部間にアルミニウム粉末と金属酸化物粉末との混合粉末をインサート材として介在させ、この混合粉末が通電時にテルミット反応する発熱を併用することによって、溶接電流を低電流化する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このようなインサート材を介在させた抵抗スポット溶接は、大量の接合を行うには効率が悪く不向きである。
【0005】
一方、電極の先端表面の複数箇所に電極母材とは電気伝導率の異なる材料を露出させることによって、通電時に電流密度が高くなる部分を分散させ、溶接電流を低電流化する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【非特許文献1】
中村孝,小林徳夫,森本一著,「溶接全書(第8巻)抵抗溶接」,初版,産報出版株式会社,平成8年6月25日,p.75
【特許文献1】
特開平7−16756号公報(第1−2頁,第2図)
【特許文献2】
特開平7−178568号公報(第1−2頁,第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように電極材を複合材料へ変更する方法は、電極の製造コストを増大させるばかりではなく、電極寿命の短縮によるランニングコスト増大の要因ともなる。このように、アルミニウム系材の抵抗スポット溶接においては、インサート材による被溶接箇所での反応制御及び電極開発等が実施されているにもかかわらず、鋼並の量産性を備えたスポット溶接性を得ることはできていない。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、低電流化及び鋼並の量産性を備えたスポット溶接性を得ることができる良好な溶融部(ナゲット)を形成することができるアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる被溶接材を1対の電極で抵抗スポット溶接する方法において、前記電極間に300乃至900Nの第1加圧力を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で40乃至140m秒間だけ溶接本通電を行い、前記溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から前記溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に1100乃至8000Nの第2加圧力の印加を開始すると共に、前記溶接本通電終了後、前記溶接本通電の電流値の20乃至70%の後熱電流を40m秒間以上通電することを特徴とする。
【0010】
本発明の他のアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる被溶接材を1対の電極で抵抗スポット溶接する方法において、前記電極間に300乃至900Nの第1加圧力を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で40乃至140m秒間だけ溶接本通電を行い、前記溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から前記溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に1100乃至8000Nの第2加圧力の印加を開始すると共に、前記溶接本通電終了後、前記溶接本通電における電流値から40m秒間以上かけて前記溶接本通電における電流値の70%以下まで単調減少する後熱電流を印加することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法におけるタイミングチャートである。本実施形態においては、図1に示すように、アルミニウム又はアルミニウム合金等の被溶接材を1対の電極で挟持し、この電極間に300乃至900Nの第1加圧力として溶接加圧力P1を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で、40乃至140m秒間の本通電時間T1だけ溶接電流値I1である電流を流すことにより溶接本通電を行い、この溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に、第2加圧力として1100乃至8000Nの鍛造加圧力P2の印加を開始すると共に、溶接本通電終了後、この溶接本通電の電流値I1の20乃至70%の後熱電流I2を40m秒間以上T2の間、通電することにより後熱電流通電を実施する。
【0012】
本実施形態においては、上述のように、溶接加圧力P1を印加しながら溶接電流値I1で本通電時間T1の本通電を実施した後、鍛造加圧力P2を印加しながら後熱電流値I2で後熱電流通電時間T2の後熱電流通電を、遅れ時間Tdの範囲内で制御しながら付加することによって、溶接加圧力を極めて低く抑え、電極と被溶接材との接触面積及び被溶接材間の接触面積を低減することができる。このため、溶接電流値が低い場合においても、高い電流密度でアルミニウム系材を溶接することができる。
【0013】
次に、本発明の第2の実施形態に係るアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法について説明する。図2は、第2の実施形態のアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法におけるタイミングチャートである。本実施形態においては、第1の実施形態と同様に、アルミニウム又はアルミニウム合金等の被溶接材を1対の電極で挟持し、この電極間に300乃至900Nの第1加圧力として溶接加圧力P1を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で、40乃至140m秒間の本通電時間T1だけ溶接電流値I1である電流を流すことにより溶接本通電を行い、この溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に、第2加圧力として1100乃至8000Nの鍛造加圧力P2の印加を開始すると共に、溶接本通電終了後、この溶接本通電の電流値I1を40m秒間以上の時間T2をかけて前記溶接本通電における電流値I1の70%以下まで単調減少するようなダウンスロープ電流I2を通電することにより後熱電流通電を実施する。
【0014】
本実施形態においては、第1の実施形態と同様に、溶接加圧力P1を印加しながら溶接電流値I1で本通電時間T1の本通電を実施した後、鍛造加圧力P2を印加しながら、後熱電流通電時間T2に亘る後熱電流値I2のダウスロープによる後熱電流通電を、遅れ時間Tdの範囲内で制御しながら付加することによって、溶接加圧力を極めて低く抑え、電極と被溶接材との接触面積及び被溶接材間の接触面積を低減することができる。このため、溶接電流値が低い場合においても、高い電流密度でアルミニウム系材を溶接することができる。
【0015】
図3(a)乃至(e)は、第3乃至第7の実施形態に係るアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法におけるタイミングチャートである。図3(a)は第3の実施形態のタイミングチャートであり、図3(b)は第4の実施形態のタイミングチャートであり、図3(c)は第5の実施形態のタイミングチャートであり、図3(d)は第6の実施形態のタイミングチャートであり、図3(e)は第7の実施形態のタイミングチャートである。これらの実施形態においては、後熱電流値I2を印加する方法を変更している。
【0016】
第3の実施形態においては、図3(a)に示すように、第1の実施形態と同様に、アルミニウム又はアルミニウム合金等の被溶接材を1対の電極で挟持し、この電極間に300乃至900Nの第1加圧力として溶接加圧力P1を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で、40乃至140m秒間の本通電時間T1だけ溶接電流値I1である電流を流すことにより溶接本通電を行い、この溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に、第2加圧力として1100乃至8000Nの鍛造加圧力P2の印加を開始すると共に、溶接本通電終了後、この溶接本通電の電流値I1の20乃至70%の後熱電流I2を40m秒間以上T2の間通電した後、ゼロまで単調減少するようなダウンスロープ電流を通電することにより後熱電流通電を実施する。
【0017】
第4の実施形態においては、図3(b)に示すように、第3の実施形態と同様に、アルミニウム又はアルミニウム合金等の被溶接材を1対の電極で挟持し、この電極間に300乃至900Nの第1加圧力として溶接加圧力P1を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で、40乃至140m秒間の本通電時間T1だけ溶接電流値I1である電流を流すことにより溶接本通電を行い、この溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に、第2加圧力として1100乃至8000Nの鍛造加圧力P2の印加を開始すると共に、溶接本通電終了後、この溶接本通電の電流値I1の20乃至70%の後熱電流I2を40m秒間以上T2の間通電した後、更に単調減少するようなダウンスロープ電流を通電することにより、後熱電流通電を実施する。
【0018】
第5の実施形態においては、図3(c)に示すように、第4の実施形態と同様にして溶接本通電を終了した後、この溶接本通電の電流値I1の70%に電流値を急減させてから40m秒間以上T2の間に単調減少して溶接本通電の電流値I1の20%に到り、その後、ゼロまで単調減少するようなダウンスロープ電流I2を通電することにより、後熱電流通電を実施する。
【0019】
第6の実施形態においては、図3(d)に示すように、第5の実施形態と同様にして溶接本通電を終了した後、この溶接本通電の電流値I1の70%以下の電流値Xに40m秒間以上T2をかけて単調減少して到った後、更に単調減少するようなダウンスロープ電流I2を通電することにより、後熱電流通電を実施する。
【0020】
第7の実施形態においては、図3(e)に示すように、第6の実施形態と同様にして溶接本通電を終了した後、この溶接本通電の電流値I1の70%以下の電流値Xに40m秒間以上T2をかけて単調減少して到った後にゼロに急減するようなダウンスロープ電流I2を通電することにより、後熱電流通電を実施する。
【0021】
本発明においては、上述した第1乃至第7の実施形態のように、溶接加圧力を極めて低くすることによって、電極と被溶接材との接触面積及び被溶接材間の接触面積を低減することができる。このため、溶接電流値が低い場合においても、高い電流密度でアルミニウム系材を溶接することができる。アルミニウム系材の抵抗スポット溶接においては、本通電時に被溶接材が熱膨張する。よって、良好な溶接結果を得るためには、被溶接材の熱膨張に追随して溶接加圧力を調整し、この熱膨張量を溶接欠陥が発生しない範囲内、即ち、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態に抑制すことが必須である。本発明においては、アルミニウム系材の抵抗スポット溶接における重要パラメータである電流値、加圧力及び通電時間を最適化し、本通電時における被溶接材の熱膨張量を限定すると共に、後熱電流の通電及び鍛造加圧を行うことによって、アルミニウム系材の抵抗スポット溶接を低電流化し、且つ、溶接品質を鋼における抵抗スポット溶接と同等レベルにまで向上させることができる。
【0022】
以下に、上述したアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法における諸元の限定理由を説明する。
【0023】
「第1加圧力:300乃至900N」
アルミニウム系材の抵抗スポット溶接においては、本通電時における被溶接材の熱膨張量を溶接欠陥が発生しない範囲内に抑制しなければならないが、第1加圧力としての溶接加圧力P1が300N未満の場合には、被溶接部の膨張を抑えきれないため、この被溶接部が爆飛してしまう。一方、溶接加圧力P1が900Nを超えるような場合においては、被溶接材に過剰な応力が印加されるため、被溶接材同士の接触面積が増大してしまう。このため、溶融部が充分に成長せず、品質が低下する。従って、溶接加圧力P1は、300乃至900Nとする。
【0024】
「溶接本通電時間:40乃至140m秒間」
本通電時間T1が40m秒間未満の場合には、ナゲット径が飽和するに到らずシェア破断する。また、本通電時間T1が140m秒間以上の場合には、接合強度が劣化してしまう。従って、本通電時間T1は、40乃至140m秒間とする。
【0025】
「第1加圧力の印加から第2加圧力の印加への移行と溶接本通電から後熱電流通電への移行との時間差:−20乃至+20m秒間」
本発明においては、溶接電流値I1による本通電を終了する20m秒前と、溶接本通電を終了して後熱電流I2を通電し始めて20m秒後との間の時間に、第1加圧力である溶接加圧力P1の印加から第2加圧力である鍛造加圧力P2の印加へと移行して加圧力を変更する。この溶接本通電から後熱電流の通電への移行時間と、溶接加圧力から鍛造加圧力への移行時間との時間差Tdが、溶接本通電を終了する20m秒前より以前である場合、即ち、Tdが−20m秒より以前である場合には、被溶接部における割れ及びブローホール(気孔)等の発生並びに表面溶融等を抑制することができない。また、溶接本通電から後熱電流の通電への移行時間と、溶接加圧力から鍛造加圧力への移行時間との時間差Tdが、溶接本通電を終了し後熱電流を通電し始めて20m秒後より以降である場合、即ち、Tdが+20m秒より以降である場合においても、被溶接部における割れ及びブローホール等の発生並びに表面溶融等を抑制することができない。従って、溶接加圧力の印加から鍛造加圧力の印加への移行と溶接本通電から後熱電流通電への移行との時間差Tdは、−20乃至+20m秒間とする。
【0026】
「第2加圧力:1100乃至8000N」
第2加圧力としての鍛造加圧力P2が1100N未満の場合には、被溶接部における割れ及びブローホール等の発生並びに表面溶融等を抑制することができない。一方、鍛造加圧力P2が8000N以上の場合においては、被溶接材への圧痕が著しく増大するため、被溶接材が圧縮され肉厚が減少してしまう。よって、接合後の強度が低下する。従って、鍛造加圧力P2は、1100乃至8000Nとする。
【0027】
「後熱電流値:溶接電流値の20乃至70%」、且つ、
「後熱電流通電時間:40m秒間以上」、又は、
「後熱電流通電:40m秒間以上かけて溶接本通電における電流値の70%以下まで単調減少するダウンスロープの後熱電流を印加」
後熱電流通電時間T2が40m秒間未満の場合には、被溶接部における割れ及びブローホール等の発生並びに表面溶融等を抑制することができない。また、被溶接部を徐冷させることにより溶接後の欠陥発生を抑制するために通電する後熱電流は、溶接電流値の20%未満では電流量が少なすぎて発熱量が足りない。このため、後熱による徐冷効果を得ることができず、急冷却状態となるため、溶接欠陥が発生してしまう。また、後熱電流はが溶接電流値の70%より大きい場合には、電流値が高すぎて発熱量が大きくなりすぎる。このため、後熱による徐冷効果を得ることができず、溶接欠陥を抑制することができない。従って、後熱電流通電時間T2は40m秒間以上とし、且つ、後熱電流値は溶接電流値の20乃至60%か、又は溶接電流値の20乃至70%の後熱電流通電と同じ徐冷効果を有する40m秒間以上かけて溶接本通電における電流値の70%以下まで単調減少するダウンスロープダウンスロープの後熱電流を印加することとする。
【0028】
「溶接本通電における被溶接材の熱膨張量:0.5mm以下」
溶接本通電における被溶接材の熱膨張量が0.5mmを超える場合とは、即ち、溶接部の膨張を抑えきれない場合であり、被溶接部は爆飛する。従って、溶接本通電における被溶接材の熱膨張量は0.5mm以下とする。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の実施例の効果について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。下記表1乃至7に、板厚が1.0mmである2枚のアルミニウム合金板(JIS−A5182−0)を重ね合わせて抵抗スポット溶接した各種条件を示す。また、下記表8乃至14に、これらの溶接条件で接合した試験片における熱膨張量、引張剪断接着強度(Tensile Shear Strength:TSS)を測定した結果、TSS試験により破断した試験片における被溶接部の破断径及び破断形態を、各試験片における総合評価結果と共に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】
【表9】
【0039】
【表10】
【0040】
【表11】
【0041】
【表12】
【0042】
【表13】
【0043】
【表14】
【0044】
上記表1は溶接本通電における被溶接材の電極軸方向での熱膨張量の条件を変更した実施例及び比較例の実施条件であり、上記表8はその結果である。上記表2は溶接加圧力P1の条件を変更した実施例及び比較例の実施条件であり、上記表9はその結果である。上記表3は鍛造加圧力P2の条件を変更した実施例及び比較例の実施条件であり、上記表10はその結果である。上記表4は後熱電流値I2の条件を変更した実施例及び比較例の実施条件であり、上記表11はその結果である。上記表5は本通電時間T1の条件を変更した実施例及び比較例の実施条件であり、上記表12はその結果である。上記表6は後熱通電時間T2の条件を変更した実施例及び比較例の実施条件であり、上記表13はその結果である。そして、上記表7は後熱通電の条件をダウンスロープとした実施例及び比較例の実施条件であり、上記表14はその結果である。
【0045】
上記表1乃至14より明らかなように、比較例による試験片においては、破断径が小さく、接合が不十分であった。このため、引張剪断試験による破断形態がアルミニウム合金板の被溶接界面における剥離破断となり、接合強度が小さかった。一方、全ての条件が本発明により限定された範囲にある実施例においては、全ての実施例において、充分な接合強度を備えることができる大きさの溶融部が形成されており、接合部の強度が大きく、アルミニウム合金板の母材で破断した。
【0046】
図4は、経過時間を横軸に取り、加圧力、電流値及び熱膨張量を縦軸に取り、実施例31の被溶接材の熱膨張量を示したグラフである。なお、実施例31の溶接条件は、溶接電流値I1が14kA、後熱電流値I2が8kA、本通電時間T1が45m秒、後熱電流通電時間T2が80m秒、溶接加圧力P1が500N、鍛造加圧力P2が1450Nである。このグラフから明らかなように、本実施例においては、加圧応答性が極めて高い加圧機構を備えた溶接機を用いることによって、溶接本通電時における被溶接材の熱膨張量を0.5mm未満に抑制することができた。よって、被溶接材への溶接加圧力を極めて低く押さえることができたため、電極と被溶接材との接触面積及び被溶接材間の接触面積を著しく低減することができ、低い溶接電流値においても高い電流密度での抵抗スポット溶接が可能となった。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、溶接電流値、後熱電流値、溶接加圧力、鍛造加圧力、及び通電時間を最適化し、特に、溶接加圧力を極めて低く抑えることによって、電極と被溶接材との接触面積及び被溶接材間の接触面積を著しく低減することができるため、低い溶接電流値においても高い電流密度での抵抗スポット溶接が可能となる。よって、電気抵抗が小さく熱伝導率が高いために抵抗スポット溶接法を適用することが困難であったアルミニウム系材において、充分な接合強度を備えた溶接部を低電流で形成することができる。従って、鋼等のような低電流で抵抗スポット溶接をすることができる他の金属材のための溶接設備を併用することができるため、イニシャルコスト及びランニングコストを大きく抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示すタイミングチャートである。
【図2】第2の実施形態を示すタイミングチャートである。
【図3】第3乃至第7の実施形態を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の実施例における被溶接材の熱膨張量測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
P1;溶接加圧力
P2;鍛造加圧力
I1;溶接電流値
I2;後熱電流値
T1;本通電時間
T2;後熱電流通電時間
Td;遅れ時間
Claims (2)
- アルミニウム又はアルミニウム合金からなる被溶接材を1対の電極で抵抗スポット溶接する方法において、前記電極間に300乃至900Nの第1加圧力を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で40乃至140m秒間だけ溶接本通電を行い、前記溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から前記溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に1100乃至8000Nの第2加圧力の印加を開始すると共に、前記溶接本通電終了後、前記溶接本通電の電流値の20乃至70%の後熱電流を40m秒間以上通電することを特徴とするアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法。
- アルミニウム又はアルミニウム合金からなる被溶接材を1対の電極で抵抗スポット溶接する方法において、前記電極間に300乃至900Nの第1加圧力を印加した後、前記電極の軸方向における前記被溶接材の熱膨張量を0.5mm以下に制御した状態で40乃至140m秒間だけ溶接本通電を行い、前記溶接本通電終了時点より20m秒間前の時点から前記溶接本通電終了時点より20m秒後の時点までの期間に1100乃至8000Nの第2加圧力の印加を開始すると共に、前記溶接本通電終了後、前記溶接本通電における電流値から40m秒間以上かけて前記溶接本通電における電流値の70%以下まで単調減少する後熱電流を印加することを特徴とするアルミニウム系材の抵抗スポット溶接方法。
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