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JP3636191B2 - スイッチング電源 - Google Patents

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  • Power Engineering (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源に関し、詳細には確実に起動でき、かつ、定常動作時における電力消費を低減することができるスイッチング電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のスイッチング電源801を示すブロック図である。スイッチング電源801は、外部から入力された交流電圧を、整流回路808および平滑コンデンサC801において直流電圧に変換し、スイッチング回路802において、入力交流電圧よりも高周波の交流電圧に変換する。そして、スイッチング回路802の出力は、1次コイル809および2次コイル810を有するトランス803を介して外部に出力される。さらに、トランス803において、3次コイル811から電圧が得られ、この電圧が制御回路813を駆動するために用いられる。すなわち、定電圧回路812は、3次コイル811からの電圧を受けて、制御回路813に定電圧を与える。制御回路813は、与えられる定電圧によって駆動され、スイッチング回路802をオンオフ制御する。起動回路805は、電源電圧V1を、抵抗R801を介して定電圧回路812に与えることにより、スイッチング電源の起動時に、制御回路813を駆動することができる。すなわち、スイッチング電源の起動時には、スイッチング回路802が動作しておらず、3次コイル811から制御回路813を駆動するための電圧が得られないので、スイッチング電源を起動できないからである。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−93918号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスイッチング電源801は、起動時だけではなく、定常動作時においても、電源電圧V1と3次コイル811からの電圧V2との差の電圧によって、抵抗R801に電圧が生じ、コンデンサC802に電流を流しつづけている。そのため、定常動作時において、抵抗R801に無駄な電力消費が生じるという問題がある。
【0005】
この問題を解決するために、図9に示す(簡単のため、起動回路905のみを示す)スイッチング電源901が提案されている。スイッチング電源901は、起動時において、外部電源が入力されると、過渡状態では、抵抗R901とコンデンサC903とを介してコンデンサC802に電流が流れ、所定の時定数でこの電流は減少する。そして、定常動作時には、抵抗R901とR902とで決定される電流がコンデンサC802に流れる。従って、抵抗R901を小さく設定することにより起動時の過渡電流を増加でき、抵抗R902を大きく設定することにより定常動作時に流れる電流を減少させることができ、無駄な電力消費を低減できる。さらに、コンデンサC903の値を設定することによって、過渡電流の流れる時間を制御することができる。
【0006】
しかし、スイッチング電源901では、電源投入時の電圧V1の残留電圧およびコンデンサC903に蓄積された残留電荷によって、コンデンサC802に流れる過渡電流が大きく変化するので、スイッチング電源901の起動が確実ではないという問題がある。
【0007】
さらに、特開平9−93918号には、電源制御回路11の断続動作の開始でトランス6の3次巻線63の出力に発生する振動電圧を検出すると、開閉部3をオフにするスイッチング電源が記載されている。しかし、このスイッチング電源は、抵抗42の電圧降下を利用して、MOSFET31をオフするので、抵抗42が必ず必要となる。そのため、起動後は、常に抵抗42を介して電源制御回路を駆動するので、無駄な電力消費が生じるという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、確実に起動でき、かつ、定常動作時における無駄な電力消費を低減できるスイッチング電源を提供することにある。
【0009】
本発明の実施形態によるスイッチング電源は、外部電源が与えられ、オンオフ動作することによりパルスを出力するスイッチング手段と、該スイッチング手段の出力が与えられることにより、外部に電圧を出力し、かつ、駆動用電圧を生成する出力手段と、トランジスタを有し、該外部電源が与えられて、駆動用電圧を生成する起動手段と、該出力手段が生成する駆動用電圧、または、該起動手段が生成する駆動用電圧により駆動され、該スイッチング手段をオンオフ制御する制御手段とを備え、該起動手段が生成する駆動用電圧が、該出力手段が生成する駆動用電圧より大きい場合に、該起動手段から該制御手段に駆動用電圧を与え、該起動手段が生成する駆動用電圧が、該出力手段が生成する駆動用電圧より小さい場合に、該トランジスタの制御電極に与えられる電圧と該出力手段が生成する駆動用電圧との電位差に基づいて、該トランジスタをオフ状態にすることにより、該起動手段から該制御手段に駆動用電圧を与えないようにする。
【0010】
起動手段が生成する駆動用電圧が、出力手段が生成する駆動用電圧より大きい場合に、起動手段から制御手段に駆動用電圧を与えるので、確実に起動することができる。さらに、起動手段が生成する駆動用電圧が、出力手段が生成する駆動用電圧より小さい場合に、起動手段において電流が流れる経路を断つことにより、起動手段から制御手段に駆動用電圧を与えないようにするので、定常動作時に、無駄な電力消費を低減することができる。さらに、定常動作時の電力消費を低減するために、図9のように時定数回路を使用していないので、きわめて確実に起動することができる。さらに、トランジスタの制御電極に与えられる電圧と出力手段が生成する駆動用電圧との電位差に基づいて、トランジスタをオフ状態にするので、出力手段と制御手段との間に抵抗素子を設ける必要がない。従って、無駄な電力消費をさらに低減することができる。
【0011】
好ましい実施形態においては、スイッチング電源は、上記起動手段が、上記外部電源が与えられることにより、上記トランジスタの制御電極に定電圧を与える定電圧発生部をさらに有する。
【0012】
起動手段が定電圧発生部を有するので、起動手段からの駆動用電圧を常に一定の電圧に保持することができる。従って、起動時には、起動手段からの駆動用電圧が、一定であり、制御手段を駆動可能な電圧を下回ることがないので、確実に起動することができる。さらに、定常動作時に、起動手段からの駆動用電圧が、出力手段からの駆動用電圧より大きくなることを防止することができ、無駄な電力消費を確実に防止することができる。
【0013】
好ましい実施形態においては、上記トランジスタはMOSFETであり、上記定電圧発生部は、カソードが該MOSFETのゲートに接続されているツェナーダイオードを有し、上記起動手段は、該MOSFETのドレインと外部電源ラインとの間に設けられている第1の抵抗R1と、該MOSFETのゲートと該外部電源ラインとの間に設けられている第2の抵抗R2とをさらに有する。
【0014】
トランジスタがMOSFETであるので、ゲートに電流を流す必要がなく、ゲート抵抗である第2の抵抗の抵抗値を大きく設定することができる。従って、定常動作時に、第2の抵抗に電流が流れるが、この電流をきわめて小さくすることができ、無駄な電力消費をきわめて良好に低減することができる。さらに、第1の抵抗を有するので、MOSFETに過電流が流れることを防止することができ、MOSFETの破損を防止することができる。
【0015】
本発明の別の実施形態によるスイッチング電源は、外部電源が与えられ、オンオフ動作することによりパルスを出力するスイッチング手段と、該スイッチング手段の出力が与えられることにより、外部に電圧を出力し、かつ、駆動用電圧を生成する出力手段と、トランジスタを有し、該外部電源が与えられて、駆動用電圧を生成する起動手段と、該出力手段が生成する駆動用電圧、または、該起動手段が生成する駆動用電圧により駆動され、該スイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、該出力手段が生成する駆動用電圧が、該制御手段を駆動可能な最低入力電圧より大きい電圧である場合に、該トランジスタの制御電極に与える電圧を、該制御手段を駆動可能な最低入力電圧より小さい電圧に切替える切替手段とを備え、該起動手段が生成する駆動用電圧が、該出力手段が生成する駆動用電圧より大きい場合に、該起動手段から該制御手段に駆動用電圧を与え、該起動手段が生成する駆動用電圧が、該出力手段が生成する駆動用電圧より小さい場合に、該トランジスタをオフ状態にすることにより、該起動手段から該制御手段に駆動用電圧を与えないようにする。
【0016】
従って、出力手段からの駆動用電圧がV2minより小さくならない限りは、起動手段の駆動用電圧が出力手段からの駆動用電圧より大きくなることはない。従って、定常動作時に、起動手段から駆動用電圧が与えられることを確実に防止することができ、無駄な電力消費を確実に低減することができる。
【0017】
好ましい実施形態においては、上記切替手段は、上記出力手段が生成する駆動用電圧に基づいてオンオフ動作することにより、上記トランジスタの制御電極に与える電圧を切替えるスイッチ素子を有する。
【0018】
切替手段がスイッチ素子を有するので、スイッチ素子をオン状態にすることによって、簡単な回路構成において、確実に、トランジスタの制御電極に与える電圧を切替えることができる。
【0019】
好ましい実施形態においては、上記起動手段は、所定の温度以上において抵抗値が増大する熱保護用素子をさらに有する。
【0020】
起動手段は熱保護用素子を有するので、MOSFETが所定温度以上になった場合に、熱保護用素子の抵抗値が急激に増大する。従って、MOSFETに流れる電流を制限し、MOSFETの温度を下げることにより、MOSFETが破損することを防止することができる。
【0021】
好ましい実施形態においては、上記起動手段は、所定の値以上の電流が流れる場合に、開放状態となるヒューズ素子をさらに有する。
【0022】
起動手段はヒューズ素子を有するので、MOSFETに所定値以上の電流が流れる場合に、ヒューズ素子が開放状態となる。従って、MOSFETに過大な電流が流れることを防止することができ、MOSFETの破損を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、本発明の好ましい実施形態によるスイッチング電源1を示すブロック図である。スイッチング電源1は、スイッチング手段2、出力手段3、制御手段4および起動手段5を備えている。スイッチング電源1は、整流平滑手段6をさらに備えている。なお、本実施形態において、起動時とは起動手段5からの駆動用電圧が出力手段3からの駆動用電圧より大きいときをいい、定常動作時とは起動手段5からの駆動用電圧が出力手段3からの駆動用電圧より小さいときをいう。
【0024】
整流平滑手段6は、外部から入力される交流の電源電圧を整流および平滑し、直流電圧V1を出力する。整流平滑手段6は、例えば、整流回路7および平滑コンデンサC1を有している。
【0025】
スイッチング手段2は、例えば、複数のスイッチ素子がハーフブリッジ型またはフルブリッジ型に接続されているスイッチング回路を有する。スイッチ素子は、代表的にはMOSFETが採用され得る。スイッチング手段2は、外部電源(整流平滑手段6において整流平滑された直流電圧V1)が与えられており(外部電源ラインが接続され)、制御手段4から与えられる制御信号によって、スイッチ素子がオンオフ動作し、パルスを出力する。スイッチング手段2の出力電圧は、第1のコイル部9に与えられる。
【0026】
出力手段3は、スイッチング電源1の外部に電圧を出力し、かつ、駆動用電圧を生成する。出力手段3は、例えば、コア部8、第1のコイル部9、第2のコイル部10および第3のコイル部11を有している。スイッチング手段2から電圧が与えられて、第1のコイル部9と第2のコイル部10との巻数比に基づいて、第2のコイル部10から外部に電圧を出力する。一方、第2のコイル部10と第3のコイル部11との巻数比に基づいて、第3のコイル部11から、制御手段4を駆動するための駆動用電圧を生成する。すなわち、第3のコイル部11からの電流が、ダイオードD1を介してコンデンサC2に充電されて、この充電電圧が制御手段4に与える駆動用電圧となる。
【0027】
制御手段4は、スイッチング手段2のスイッチ素子をオンオフ制御する。制御手段4は、定電圧回路12および制御回路13を有している。定電圧回路12は、出力手段3(第3のコイル部11)または起動手段5からの駆動用電圧を受けて、制御回路13に定電圧を与える。制御回路13は、定電圧回路12から定電圧が与えられて、スイッチング手段2のスイッチ素子をオンオフ制御する。すなわち、スイッチング手段2が有するMOSFETのゲートに制御電圧を与える。
【0028】
起動手段5は、外部電源(電圧V1)が与えられており(外部電源ラインに接続され)、スイッチング電源の起動時において、制御手段4に駆動用電圧を与える。すなわち、起動手段5からの駆動用電圧が、第3のコイル部11からの駆動用電圧より大きい場合に、制御手段4に駆動用電圧を与える。一方、起動手段5からの駆動用電圧が、第3のコイル部11からの駆動用電圧より小さい場合に、電流が流れる経路を断つことにより、制御手段4に駆動用電圧を与えないようにする。例えば、起動手段5は、トランジスタ14を有している。トランジスタ14をオフ状態とすることにより、電流を流れる経路を断つことができる。
【0029】
トランジスタ14は、任意の適切なものが採用され得るが、好ましくはMOSFETが採用され得る。MOSFETはゲートに電流を流す必要がないので、ゲート抵抗R2の抵抗値を大きく設定することができ、従って、定常動作時における無駄な電力消費を低減できるからである。MOSFET14は、ドレインが抵抗R1を介して、外部電源ラインV1に、ゲートが抵抗R2を介して外部電源ラインV1に、ソースがコンデンサC2(すなわち、定電圧回路12の入力)に各々接続されている。すなわち、外部電源ラインから、MOSFET14を介してコンデンサC2に電流が流れることにより、コンデンサC2が充電されて駆動用電圧となる。抵抗R1を有することにより、MOSFET14に過大電流が流れることを防止でき、MOSFET14を保護することができる。
【0030】
起動手段5は、MOSFET14の制御電極(ゲート)に定電圧Vzを与える定電圧発生部15をさらに有する。定電圧発生部15は、代表的にはツェナーダイオードを含む。ツェナーダイオード15を有することにより、起動手段5からの駆動用電圧を一定にすることができる。従って、起動時には、起動手段5からの駆動用電圧が一定であり、制御手段4を駆動可能な電圧を下回ることがないので、確実にスイッチング電源1を起動することができる。ツェナーダイオード15は、カソードがMOSFET14のゲートに、アノードが0Vの外部電源に接続されている。従って、起動手段5からの駆動用電圧(コンデンサC2の充電電圧)は、Vz−Vthとなる。但し、VthはMOSFET14の導通開始電圧である。また、ツェナーダイオード15と並列に、コンデンサC3が設けられている。コンデンサC3を有することにより、コンデンサC2に対して過大な電流がMOSFET14に流れないように、徐々にMOSFET14のゲートを立ち上がらせることができる。
【0031】
ここで、定電圧回路12に与えられる電圧(コンデンサC2の電圧)をV2、制御手段4を駆動することができる最低入力電圧をV2min、定常動作時に第3のコイル部11から得られる駆動用電圧をV3とすると、下記式1を満足するよう各値が設定されている。従って、起動時には、起動手段5からの駆動用電圧によって制御手段4を駆動することができ、かつ、定常動作時には、起動手段5から駆動用電圧を与えないようにすることができる。
【0032】
【数1】
Figure 0003636191
【0033】
以上の構成を有するスイッチング電源1の動作について、図2および図3を参照して説明する。図2は、電圧V1、V2およびVzを示す波形図であり、図3は、MOSFET14を流れる電流A1および第3のコイル部11からの電流A3を示す波形図である。
【0034】
スイッチング開始前(期間T1)において、外部から電源電圧が入力されると、ツェナーダイオード15に電圧V1が与えられ、ツェナーダイオード15のカソードには定電圧Vzが生じる(図2)。それに伴い、MOSFET14のゲートに定電圧Vzが与えられることにより、外部電源ラインV1から抵抗R1およびMOSFET14を介してコンデンサC2に電流A1が流れ(図3)、コンデンサC2を充電する。そのため、コンデンサC2の電圧(MOSFET14のソース電圧)は、Vz−Vthとなる。従って、定電圧回路12に与えられる電圧V2はV2=Vz−Vthとなる(図2)。一方、第3のコイル部11からは、期間T1には、スイッチング手段2がスイッチング動作を行っていないので、電流A3が流れない(図3)。ここで、式1に基づいて、Vz−Vth>V2minであるので、制御手段4が確実に起動され、スイッチング手段2がスイッチング動作を開始することができる。
【0035】
期間T2において、制御回路13からの制御信号によってスイッチング手段2がスイッチング動作を開始する。スイッチング手段2がスイッチング動作を行うことにより、第3のコイル部11からの駆動用電圧が、起動手段5からの駆動用電圧(Vz−Vth)より大きくなると、第3のコイル部11から電流A3(図3参照)がダイオードD1を介して流れ、コンデンサC2を充電する。
【0036】
期間T3において、第3のコイル部11からの電流により、コンデンサC2の充電電圧が、Vz−Vthより大きくなり、最終的に電圧V3となる。従って、定電圧回路12に与えられる電圧V2は、V2=V3となり(図2)、定常動作に移る。この期間には、第3のコイル部11から電流A3が流れ、コンデンサC2への充電を続ける。すなわち、第3のコイル部11からの駆動用電圧V3が定電圧回路12に与えられることになる。一方、MOSFET14のソース電圧がV3となり、式1に基づいて、V3>Vz−Vthであるので、MOSFET14のゲート−ソース間電圧は導通開始電圧未満となり、MOSFET14はオフ状態となる。従って、外部電源ラインV1から抵抗R1およびMOSFET14を介してコンデンサC2に電流A1が流れなくなる(図3)。すなわち、起動手段5から定電圧回路12に駆動用電圧を与えないことになる。電流A1が流れないので、抵抗R1およびMOSFET14における無駄な電力消費を防止することができる。
【0037】
また、期間T3には、外部電源ラインV1から抵抗R2およびツェナーダイオード15に電流が流れるが、前述の通り抵抗R2を大きく設定することができるので、抵抗R2における無駄な電力消費をきわめて良好に低減することができる。
【0038】
以上のように、起動手段5から制御手段4に駆動用電圧を与えることにより、確実に起動することができる。定常動作時には、出力手段3からの駆動用電圧が制御手段4に与えられ、かつ、MOSFET14をオフ状態にすることにより、起動手段5での無駄な電力消費をきわめて良好に低減することができる。
【0039】
次に、本発明の別の好ましい実施形態について図4(a)〜(c)を参照して説明する。なお、図4(a)〜(c)は、簡単のため起動手段についてのみ記載することとし、全体構成は図1と同一であるので省略する。図4(a)および(b)に示す起動手段45および47は、所定の温度以上において抵抗値が急激に増大する熱保護用素子46をさらに有している。熱保護用素子46は、例えば、正温度係数抵抗器(PTC)が採用され得る。正温度係数抵抗器46は、任意の適切な素子が採用され得るが、代表的にはポジスタ、ポリスイッチ等が採用され得る。図4(a)に示す起動手段45においては、ポジスタ46が、MOSFET14と熱結合している。従って、例えば、スイッチング電源の起動に時間がかかり、MOSFET14に長時間電流が流れ、温度が上昇した場合に、ポジスタの抵抗値が急激に増大し、MOSFET14に流れる電流を減少させることができる。従って、MOSFET14の温度を下げることができ、MOSFET14の熱による破損を防止することができる。同様にして、図4(b)の起動手段47においては、ポジスタ46が、抵抗R1およびMOSFET14と熱結合しており、抵抗R1およびMOSFET14を過熱による破損から防止することができる。
【0040】
図4(c)に示す起動手段48は、所定電流値以上の電流が流れる場合に、開放状態となるヒューズ素子49をさらに有している。ヒューズ素子49は、代表的には、ヒューズ抵抗が採用され得る。従って、MOSFET14に過大な電流が流れる場合、ヒューズ抵抗49が開放状態となることによって、MOSFET14が過大な電流により破損することを防止することができる。
【0041】
次に、本発明のさらに別の好ましい実施形態について図5を参照して説明する。図5は、本実施形態のスイッチング電源51を示すブロック図であり、図1と同一部分については説明を省略する。スイッチング電源51は、切替手段52をさらに備えている。
【0042】
切替手段52は、第3のコイル部11からの駆動用電圧(すなわち、第3のコイル部11からの電流によるコンデンサC2の充電電圧)が、制御手段4を駆動することができる最低入力電圧V2minより大きい場合に、MOSFET14のゲート電圧を、V2minより小さい電圧に切替えるものである。すなわち、切替手段52はスイッチ素子53を有しており、第3のコイル部11からの電流によるコンデンサC2の充電電圧がV2minより大きい場合に、スイッチ素子53をオン状態とすることにより、MOSFET14のゲート電圧をV2minより小さい電圧に切替える。
【0043】
切替手段52は、スイッチ素子53(例えば、バイポーラトランジスタ)、抵抗R3〜R5、ダイオードD2を有している。ダイオードD2を有することにより、MOSFET14を流れる電流によって、トランジスタ53がオン状態となることを防止できる。さらに、下記式2を満足するように各値が設定されているので、第3のコイル部11からの駆動用電圧(第3のコイル部11からの電流によるコンデンサC2の充電電圧)がV2minより大きい(すなわち、コンデンサC4の充電電圧がV2min+VDより大きい)場合に、トランジスタ53をオンすることができる。さらに、下記式3を満足するように各値が設定されているので、トランジスタ53をオンすることにより、MOSFET14のゲート電圧をV2minより小さくすることができる。但し、VDは、ダイオードD2の順方向電圧降下、VBEは、トランジスタ53の導通開始電圧である。
【0044】
【数2】
Figure 0003636191
【0045】
【数3】
Figure 0003636191
【0046】
以上の構成を有するスイッチング電源51の動作を、図6および図7を参照して説明する。図6は、電圧V1、V2、MOSFET14のゲート電圧を示す波形図である。図7は、MOSFET14を流れる電流A1および第3のコイル部11からの電流A3を示す波形図である。スイッチング電源が定常動作に移るまで(期間T1〜T2)は、図2と同一であるので説明を省略する。スイッチング電源51が定常動作に移った後(期間T3においては)、第3のコイル部11からの駆動用電圧(コンデンサC2の充電電圧)がV2minより大きく、すなわち、コンデンサC4の充電電圧がV2min+VDより大きい。そのため、式2に基づいて、トランジスタ53のベースエミッタ間に導通開始電圧VBEが生じ、トランジスタ53がオン状態となる。そのため、MOSFET14のゲート電圧が、ツェナーダイオード15から与えられる電圧Vzから、V1×R5/(R2+R5)になる(図6)。ここで、式3に基づいて、MOSFET14のゲート電圧は、V2minより小さくなる。従って、第3のコイル部11からの駆動用電圧(コンデンサC2の充電電圧)がV2minより小さくならない限り、MOSFET14は必ず逆バイアスとなり、MOSFET14を確実にオフ状態とすることができる。
【0047】
従って、外部電源V1の変動等によって、第3のコイル部11からの駆動用電圧が小さくなった場合にも、V2minより小さくならない限りは、確実にMOSFET14をオフ状態とすることができ、無駄な電力消費を確実に防止できる。なお、第3のコイル部11からの駆動用電圧が、V2minより小さくなった場合には、、トランジスタ53がオフ状態となり、MOSFET14のゲート電圧が定電圧Vzとなる。従って、外部電源ラインV1からMOSFET14を介してコンデンサC2に電流が流れることにより、起動手段5から駆動用電圧を与えることができる。このように、第3のコイル部11からの駆動用電圧では制御手段4を駆動できない場合には、起動手段5からの駆動用電圧によって制御手段4を駆動できる。
【0048】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したがこれらの実施形態には限定されない。例えば、図5において、抵抗R4と並列にコンデンサを接続することにより、第3のコイル部11からの駆動用電圧が十分に安定した後で、トランジスタ53をオンすることができる。さらに、図5において、熱保護用素子および/またはヒューズ素子を設けてもよい。
【0049】
本発明のスイッチング電源は、例えば、オーディオアンプ用の電源回路として好適に採用され得る。
【0050】
【発明の効果】
本発明のスイッチング電源は、起動手段から出力される電圧が、出力手段が生成する駆動用電圧より大きい場合に、起動手段から制御手段に電圧を与えるので、確実に起動することができる。さらに、起動手段から出力される電圧が、出力手段が生成する駆動用電圧より小さい場合に、起動手段において電流が流れる経路を断つことにより、起動手段から制御手段に電圧を与えないようにするので、定常動作時に電力消費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるスイッチング電源を示すブロック図である。
【図2】本発明のスイッチング電源の動作を示す波形図である。
【図3】本発明のスイッチング電源の動作を示す波形図である。
【図4】本発明の別の実施形態によるスイッチング電源を示すブロック図である。
【図5】本発明の別の実施形態によるスイッチング電源を示すブロック図である。
【図6】本発明の別の実施形態によるスイッチング電源の動作を示す波形図である。
【図7】本発明の別の実施形態によるスイッチング電源の動作を示す波形図である。
【図8】従来のスイッチング電源を示すブロック図である。
【図9】従来の別のスイッチング電源を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 スイッチング電源
2 スイッチング手段
3 出力手段
4 制御手段
5 起動手段
14 トランジスタ
15 定電圧手段

Claims (5)

  1. 外部電源が与えられ、オンオフ動作することによりパルスを出力するスイッチング手段と、
    該スイッチング手段の出力が与えられることにより、外部に電圧を出力し、かつ、駆動用電圧を生成する出力手段と、
    トランジスタを有し、該外部電源が与えられて、駆動用電圧を生成する起動手段と、
    該出力手段が生成する駆動用電圧、または、該起動手段が生成する駆動用電圧により駆動され、該スイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、
    該出力手段が生成する駆動用電圧が、該制御手段を駆動可能な最低入力電圧以上の電圧であるか否かを検出して、最低入力電圧以上の電圧であるときに、該トランジスタの制御電極に与える電圧を、該制御手段を駆動可能な最低入力電圧より小さい電圧に切替える切替手段とを備え、
    該出力手段が生成する駆動用電圧が、該制御手段を駆動可能な最低入力電圧より小さい電圧である場合に、該起動手段から該制御手段に駆動用電圧を与え、
    該出力手段が生成する駆動用電圧が、該制御手段を駆動可能な最低入力電圧以上の電圧である場合に、該トランジスタの制御電極に与えられる電圧と該出力手段が生成する駆動用電圧との電位差に基づいて、該トランジスタをオフ状態にすることにより、該起動手段から該制御手段に駆動用電圧を与えないようにする、スイッチング電源。
  2. 前記切替手段が、前記出力手段が生成する駆動用電圧に基づいてオンオフ動作することにより、前記トランジスタの制御電極に与える電圧を切替えるスイッチ素子を有する請求項1に記載のスイッチング電源。
  3. 前記トランジスタがMOSFETであり、
    前記起動手段が、カソードが該MOSFETのゲートに接続されているツェナーダイオードと、該MOSFETのドレインと外部電源ラインとの間に設けられている第1の抵抗と、該MOSFETのゲートと該外部電源ラインとの間に設けられている第2の抵抗とを有し、
    前記切替手段が、第2のトランジスタ、第3の抵抗、第4の抵抗および第5の抵抗を有し、
    該第3の抵抗の一端が、該第2の抵抗と該ツェナーダイオードとの間に接続され、該第3の抵抗の他端が、該第2のトランジスタのコレクタに接続されており、該第4の抵抗の一端が前記出力手段に接続され、該第2のトランジスタのベースが該第4の抵抗の他端と該第5の抵抗とに接続されている、請求項1に記載のスイッチング電源。
  4. 前記起動手段が、所定の温度以上において抵抗値が増大する熱保護用素子をさらに有する、請求項1〜3のいずれかに記載のスイッチング電源。
  5. 前記起動手段が、所定の値以上の電流が流れる場合に、開放状態となるヒューズ素子をさらに有する、請求項1〜3のいずれかに記載のスイッチング電源。
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