JP3615781B2 - 3価クロム化合物ゾルの製造方法、並びに前記ゾルを含む金属材料用表面処理剤及び表面処理方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、3価クロム化合物ゾルの製造方法、並びに前記ゾルを含む金属材料用表面処理剤および表面処理方法に関するものである。
更に詳しく述べるなら、本発明は、金属、特に鋼板、亜鉛系めっき鋼板(亜鉛めっき鋼板、亜鉛・鉄合金めっき鋼板、亜鉛・ニッケル合金めっき鋼板等)、アルミニウム系めっき鋼板(アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板等)、アルミニウム系板材(アルミニウムおよびアルミニウム合金板材)の表面に、優れた裸耐食性、および塗装性(塗料密着性、塗装後耐食性、塗装後端面防錆性)を有し、かつ焼付け乾燥条件による影響を受け難い安定したクロム溶出性と、安定した自己補修性とを有する皮膜を形成するのに有用な3価クロム化合物ゾル、並びにこのゾルを含む金属材料用表面処理剤及び表面処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、亜鉛系めっき鋼板に、裸耐食性と塗装性とを付与するために、例えばりん酸亜鉛を主体とするりん酸塩処理液により化成処理を施して、該鋼板表面にりん酸塩皮膜を形成し、これを水洗、乾燥する方法、あるいはその耐食性を向上させるために、前記リン酸皮膜に、その乾燥前にクロメート水溶液で後処理を施し、その後に乾燥する方法などの表面処理法が適用されている。また、アルミニウムまたはアルミニウム合金板には、例えばクロム酸を主体とした水溶液による化成処理を施した後、これを水洗、乾燥してクロメート皮膜を形成させる表面処理が適用されている。
【0003】
近年、工程を簡略化しかつ生産性を向上させることを目的として、6価クロムイオンと3価クロムイオンとの混合物を主成分として含む水溶液を金属材料表面に塗布し、これを、水洗することなく乾燥することにより皮膜を完成させる塗布型クロメート処理が広く採用されつつある。しかしこのような塗布型クロメート処理法は、通常それにより形成される皮膜の、水分に対するクロム溶出性が、前記処理方法中の乾燥条件に影響されること、および塗布型クロメート皮膜と、その上に形成される塗膜との密着性(以下単に密着性と記す)が不十分であること等の問題点を有している。これらの問題を解決するために種々改良された塗布型クロメート処理液が提案されているが、これらの従来技術は後に説明するような欠点を有している。
【0004】
特公平3−68950号公報には、亜鉛系めっき鋼板の表面に無水クロム酸、フッ素イオンまたはフッ素錯イオン、珪酸化合物、およびシランカップリング剤を配合した処理液を塗布し乾燥することによりクロメート皮膜を形成し、塗装下地を形成する方法が開示されている。この方法により形成される皮膜は、比較的平滑であり、かつ均一性に優れているため耐食性は良好であるが、皮膜が平滑なために物理的投錨効果が得られず、従って塗膜密着性能は不十分であると云う欠点を有し、更に、処理液中に含まれるシランカップリング剤が一般的に無水クロム酸を還元する作用を有するので処理液の安定性が低く、塗布作業性が不十分と云う欠点を有している。
【0005】
また、特開昭60−218483号公報には、6価クロム化合物、シリカ、けい酸塩化合物およびりん酸塩からなる水性組成物を、金属材料上に塗布、乾燥することによりクロメート皮膜を形成し、耐食性向上効果と、クロメート皮膜中に含有するシリカによる投錨効果とを得ようとする方法が開示されている。しかしながら、この方法により形成される皮膜は、耐食性に優れているが、塗装密着性向上に有効な投錨効果、即ちシリカへの塗膜の投錨効果が不十分という欠点を有している。
【0006】
近年プレコートメタルと称される塗装鋼板の塗装下地として、従来より使用されているリン酸亜鉛皮膜に代えて、上記の塗布型クロメートを使用し、それによって製造工程の簡略化、および作業管理の簡便化等をはかる場合が増加しつつある。塗布型クロメートに共通する問題点として、クロメート皮膜が加熱されると、その加熱温度に応じてクロム溶出量が変化することが知られている。一般にプレコートメタル製造時に塗装される塗料の加熱硬化は、120℃を超える温度で行われており、このため、下地に使用されている塗布型クロメート皮膜も、当然、この温度に近い温度に曝される。このような温度環境下に塗布型クロメート皮膜が曝されると、クロメート皮膜からのクロム溶出が無くなるか、またはごく僅かになる。そのためクロメート皮膜が本来有している自己補修性、すなわち、クロメート皮膜表面にスクラッチ等によって形成された皮膜の損傷個所を、可溶性のクロムイオンが補修し、この部分に耐食性を新たに付与すると云うクロメート皮膜特有の特性、所謂、自己補修性能が発揮されず、また仮りに発揮されたとしてもその効果は大きく減少してしまうという問題が生じてくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術による塗布型クロメートの有する上記のような欠点を解消し、主に、金属材料、特に鋼板、亜鉛系めっき鋼板、アルミニウム系めっき鋼板、およびアルミニウム系板材などの表面に、優れた裸耐食性、および塗装性能(塗膜密着性、塗装後耐食性、塗装後端面防錆性)を付与するに好適であって、好適なクロム溶出性を有する3価クロム化合物ゾルの製造方法、上記ゾルを含有する金属材料用表面処理剤およびこの表面処理剤による金属材料表面処理方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来技術の持つ以上のような数々の課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、少なくとも3価クロムイオンを含有し、且つ、pHが2.5未満の酸性クロム化合物水溶液を容器中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を温度100〜200℃に加熱することにより、コロイド粒子として水中に分散している3価クロム化合物ゾル、または該ゾルを含有する金属材料用表面処理剤が上記課題を解決することを新たに見いだし、本発明を完成した。
【0009】
本発明の3価クロム化合物ゾルの製造方法は、3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の3価クロム化合物ゾルの他の製造方法は、3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、得られたゾル中に塩基性化合物を添加して、このゾルのpHを2.5〜12の範囲内に調整することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の3価クロム化合物ゾルの他の製造方法は、3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液と塩基性化合物とを、容器中に入れて混合し、この容器を密閉して、前記容器中の混合液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、かつそのpHを2.5〜12に調整することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の3価クロム化合物ゾルの他の製造方法は、3価クロムイオンと6価クロムイオンとを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の3価クロム化合物ゾルの他の製造方法は、3価クロムイオンと6価クロムイオンとを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、得られたゾルに更に塩基性化合物を添加し、そのpHを2.5〜12の範囲内に調整することを特徴とするものである。
【0014】
本発明の3価クロム化合物ゾルの他の製造方法は、3価クロムイオンと6価クロムイオンとを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液と塩基性化合物とを、容器中に入れて混合し、この容器を密閉し、前記容器中の混合液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、かつ得られるゾルのpHを2.5〜12に調整することを特徴とするものである。
【0015】
【作用】
本発明方法において、少なくとも3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液中には、好ましくはクロム酸、りん酸、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸、および錯フッ化物等の無機酸群、並びにギ酸、酢酸、蓚酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、安息香酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸等の有機カルボン酸群、クエン酸、酒石酸、およびリンゴ酸等のオキシカルボン酸群から選ばれた少なくとも1種以上の酸が含まれている。
【0016】
本発明の3価クロム化合物ゾルを含有する金属材料用表面処理剤を、金属材料、例えば亜鉛系めっき鋼板、またはアルミニウム系板材などの表面に塗布、乾燥することにより、それに続く工程における加熱の有無、加熱温度の高低、および時間の長短にかゝわらず、優れた裸耐食性および塗装性能(塗膜密着性、塗装後耐食性、塗装後端面防錆性)を有する皮膜を形成することができる。この皮膜は、焼付け条件に影響を受け難く、かつ安定したクロム溶出性を示すものである。
【0017】
本発明方法において、少なくとも3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、加熱加圧可能な容器(すなわち耐熱耐圧容器)中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それにより、3価クロム化合物が平均粒子径が0.005〜1.0μmのコロイド粒子として水中に安定に分散し、3価クロム化合物ゾルが得られる。上記加熱工程は、前記容器中の密閉系で行われるから、加熱温度100〜200℃において容器内の反応系は高圧下にある。温度が100℃未満では、3価クロム化合物ゾルの形成に長時間を要し、生産性が低く経済的でない。また200℃を超える温度に加熱しても、その効果は飽和に達するだけでなく、前記容器の安全性を確保するために必要な容器の単位容積当りの単価が高価となり経済的でない。尚、容器内の圧力は、容器内反応系中に発生する気体成分の飽和蒸気圧により一義的に定まるから、これを独立して制御する必要はない。
【0018】
本発明の方法により製造された3価クロム化合物ゾル、又はそれを含有する処理剤を金属材料の表面に塗布し、それに続く工程で乾燥することにより、乾燥板温の高低、および乾燥時間の長短に無関係に、一定のクロム溶出量を維持できる皮膜が形成されるため、クロムの有するインヒビター効果に基づき、この皮膜は自己補修性による防食機能を充分に発揮する。また3価クロム化合物ゾルのコロイド粒子は金属材料表面に強く吸着され、この表面上に微細な凹凸を形成するために、この凹凸表面層を下地層として、その上に塗装した場合、この凹凸層の投錨効果により優れた塗装性能を発揮する。
【0019】
本発明方法により得られる3価クロム化合物ゾルは、他の無機化合物、有機化合物、またはこれらの少なくとも2種の複合体を含有する水溶液と任意に配合することができる。特に、このゾルを他の成分に配合し、これを金属材料用表面処理剤として使用する場合には、この3価クロム化合物ゾルを、例えば、りん酸、無水クロム酸、フッ酸、および錯フッ酸等の無機酸類、ギ酸、酢酸、蓚酸、クエン酸、酒石酸等の有機酸類、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、マンガン、コバルト、鉄、マグネシウム、カルシウム、チタン、ジルコニウム、バリウム、鉛等の2価以上の水溶性金属化合物類、イミダゾール類、チアゾール類等の有機化合物の水溶液から選ばれた1種以上と配合することが好ましい。これの配合剤と3価クロム化合物ゾルとを含有する金属材料用表面処理剤から形成された皮膜は、より高度な裸耐食性を示す。
【0020】
又、通常知られている他の無機酸化物、水酸化物等の水分散液から選ばれた1種以上と、3価クロム化合物ゾルとを配合してなる金属材料用表面処理剤から形成された皮膜は優れた裸耐食性を示し、さらにこの皮膜を下地としてその上に塗装した場合、塗装後耐食性、塗膜密着性、耐スクラッチ性がさらに向上する。上記無機酸化物、水酸化物の水分散液には何の限定もないが、一般にアルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、又はコロイダルシリカ、フュームドシリカ等と称されるシリカゾル等、微粒子状の無機酸化物、水酸化物が好ましい。粒子径が1μm以上の比較的大きい粒子を使用した場合には、これらの粒子が金属材料用表面処理剤中で沈降し易いため処理液の均一性が損なわれることが多く、従って好ましくない。
【0021】
本発明の金属表面処理剤および処理方法において、3価クロム化合物ゾルと併用され得る重合体材料は、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の水溶性ポリカルボン酸類、水溶性ポリエーテル類、ポリビニルピロリドン類、水溶性セルロース類等の水溶性高分子、ビニル重合体、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、アミド系樹脂、又はポリエステル系樹脂等を水に乳化分散した水系樹脂等から選ばれる。これらの1種以上の重合体材料と、3価クロム化合物ゾルとを配合してなる金属材料用表面処理剤から形成された皮膜は、上記重合体材料(高分子樹脂)のバリヤー効果により金属材料表面を腐食環境から遮断し、さらに樹脂皮膜中に含される3価クロム化合物ゾルのインヒビター効果が長期間持続するため、より高度な裸耐食性を示すことができる。
【0022】
上述の各成分は各々単独で本発明の3価クロム化合物ゾルと配合してもよいが、2種以上の成分を複合して配合することも可能である。本発明方法による3価クロム化合物ゾルを使用することにより生ずる長所はこの点にある。本発明方法により得られる3価クロム化合物ゾルは複数の成分と配合することにより、個々の成分を特徴を活かし、要求される各種性能項目を高度に満足することができる金属材料用表面処理剤の提供を可能ならしめるものである。
【0023】
本発明における3価クロムイオンを含有する酸性クロム化合物水溶液は、任意の酸によりそのpHを2.5未満に調整することができる。特に本発明方法による3価クロム化合物ゾルを塗装下地として、金属表面処理に使用した場合には、りん酸、クロム酸、フッ酸、錯フッ酸、ポリアクリル酸等から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
【0024】
又、上記の酸性クロム化合物水溶液は必要に応じ、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、マンガン、コバルト、鉄、マグネシウム、カルシウム、チタン、ジルコニウム、バリウム、鉛等の金属イオンを含んでいてもよく、このような金属イオンは、当該金属の炭酸塩、水酸化物、酸化物等をりん酸、クロム酸、フッ酸、錯フッ酸に溶解することにより調製することができる。これらの金属イオンを酸性クロム化合物水溶液中に3価クロムイオンと同時に含有させることにより、3価クロムイオンと異種金属イオンとを複合させてゾルを形成することができる。同様にシリカゾル、チタニアゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル等の他の無機化合物の水分散液を酸性クロム化合物水溶液中に、3価クロム化合物とともに含有させることにより、3価クロムイオンと上記ゾルとを複合させて複合ゾルを形成することもできる。これらとの複合ゾルを形成させることにより、金属材料表面上に形成される皮膜はより優れた裸耐食性、塗装性能を発揮することが可能となる。
【0025】
更に、上記の3価クロム化合物ゾルを形成した後に、そのpHを2.5〜12の範囲内に調整するに使用される塩基性化合物としては、特に限定するものではないが、揮発性を有する塩基性化合物の使用がより好ましい。一方、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の不揮発性の塩基性化合物を使用した3価クロム化合物ゾルを含む金属材料用表面処理剤は、金属材料に塗布、乾燥を行った後も充分な耐水性が得られないことがあり、この場合、裸耐食性、塗装性、特に耐水二次密着性が劣った皮膜を形成することがあるので好ましくない。なお、揮発性を有する塩基性化合物を、当該塩基性化合物の前駆物質の加水分解により形成させてもよい。使用される塩基性化合物前駆物質については特に制限はないが、下記式(I)で示された化合物を使用することができる。
【化1】
〔但し、上式(I)中、R1 ,R2 ,R3 、R4 は、それぞれ他から独立に、水素原子、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、−CH2 OH基または−C2 H4 OH基を表す。〕
【0026】
上記式(I)で示される化合物の例を具体的に示すと、尿素およびその誘導体が挙げられる。尿素誘導体としてはモノ、又はジ−等のメチロール尿素、およびテトラメチロールアセチレンジ尿素等を用いることができる。これらの塩基性化合物前駆物質を使用することによる作用効果について、尿素を例に説明する。尿素は水溶液中で下記式(II) に従い加水分解を起こし塩基性化合物を生成する。この反応は水溶液系内で均一に起こることが知られており、水溶液系内の局部的なpHの上昇を防止し、系内のpHの均一性を高める働きがある。
【化2】
この反応は酸性水溶液、又は加熱により促進することが知られている。
【0027】
そこで、3価クロムイオン、または3価クロムイオンと6価クロムイオンとを含有し、且つ、pHが2.5未満の酸性クロム化合物水溶液と、上記塩基性化合物前駆物質とを加熱加圧可能な容器中に入れ、温度100〜200℃に加熱し、同一反応容器内において、前記前駆物質を加水分解して塩基性化合物を供給することにより、コロイド粒子を一層効率よく形成することができる。
【0028】
これらの方法により、3価クロム化合物がコロイド粒子として水に分散している3価クロム化合物ゾルは、水を媒体とする任意成分と配合することができる。しかし、金属材料用表面処理剤として、より一層高度な性能を発揮させるためには、好ましくは、本発明方法により得られた3価クロム化合物ゾルのpHを2.5〜12の範囲内、より好ましくは5〜10の範囲内とし、これに、ビニル重合体、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等を水に乳化分散した水系樹脂等から選ばれる少なくとも1種と配合することが好ましく、これにより更に優れた裸耐食性、塗装性を金属材料に付与することが可能な金属材料用表面処理剤を得ることができる。
【0029】
本発明による金属材料用表面処理剤を金属表面に塗布する方法には、特に限定はなく、通常の浸漬法、スプレー法、ロールコート法、浸漬後に余剰処理液をロール絞り、またはエアーナイフにより除去する方法等の任意の方法が選択できる。これらの方法により塗布された処理剤層を、次の工程で乾燥し、金属表面処理を完成することができる。更に、それに連続する工程においてこの処理面上に塗装を施すことも可能であり、又、所望により塗装せずに使用することも可能である。
【0030】
【実施例】
下記実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0031】
実施例1
無水クロム酸を溶解した水溶液から、部分還元法により、3価クロムイオン(Cr3-)を19.2g/リットル、6価クロムイオン(Cr6-)を28.8g/リットル含有し、pHが約1.5の酸性クロム化合物水溶液(250ミリリットル)を調製した。次にこの液を耐熱耐圧容器に入れ、これに更に水を加えて全量を1kgとした後、前記容器を密閉して、その内容物を150℃に2時間加熱し、その後、室温まで冷却した。これにより、3価クロム化合物ゾルが形成された。この水分散液中に含まれたコロイドの平均粒子径を測定したところ0.1μmであった。この水分散液は室温で1週間放置しても均一な液外観を保持した。
【0032】
実施例2
実施例1と同様の方法により、3価クロムイオンを10g/リットル、6価クロムイオンを10g/リットル、りん酸イオン(PO4 3- )を10g/リットル含有し、pHが約1.5の酸性クロム化合物水溶液(500ミリリットル)を調製した。次にこの液を耐熱耐圧容器に入れ、これに水を加えて全量を1kgとし、この容器を密閉して、その内容物を120℃で3時間加熱し、その後、室温まで冷却した。これにより、3価クロム化合物ゾルが形成された。この水分散液中に含まれたコロイドの平均粒子径を測定したところ0.05μmであった。この水分散液は室温で1週間放置しても均一な液外観を保持した。
【0033】
実施例3
実施例1と同様の方法により、3価クロムイオンを8g/リットル、6価クロムイオンを8g/リットル、金属イオンとして亜鉛イオンを0.4g/リットル、りん酸イオン(PO4 3- )を10g/リットル含有し、pHが約1.5の酸性クロム化合物水溶液(500ミリリットル)を調製した。この液を耐熱耐圧容器に入れ、更に尿素(9g)を添加し、これに水を加えて全量を1kgとし、この反応容器を密閉してその内容物を120℃で2時間加熱し、その後、室温まで冷却した。これにより3価クロム化合物ゾルが形成された。この水分散液のpHは約6.5であった。更にこの水性ゾルにアンモニア水を添加してそのpHを約9.0に調節した。この水分散液中に含まれたコロイドの平均粒子径を測定したところ0.05μmであった。この水分散液は室温で1週間放置しても均一な液外観を保持した。
【0034】
実施例4
実施例1と同様の方法により、3価クロムイオンを3.6g/リットル、6価クロムイオンを8.4g/リットル含有し、pHが約1.4の酸性クロム化合物水溶液(500ミリリットル)を調製した。この水溶液をビーカーに入れ、更に酸化物ゾルとしてシリカゾル(注1)24gを加え分散した。この液を耐熱耐圧容器に入れ、更に尿素(9g)を添加し、水を加えて全量を1kgとし、この反応容器を密閉してその内容物を120℃で2時間加熱し、その後、室温まで冷却した。これにより、3価クロム化合物ゾルが形成された。この水分散液のpHは約3.5であった。この水分散液中に含まれたコロイドの平均粒子径を測定したところ、0.3μmであった。この水分散液は室温で1週間放置しても均一な液外観を保持した。
【0035】
実施例5
実施例1と同様の方法により、3価クロムイオンを4.2g/リットル、6価クロムイオンを9.8g/リットル、金属イオンとしてバリウムイオンを2.1g/リットル、りん酸イオン(PO4 3- )を7g/リットル含有し、pHが約1.5の酸性クロム化合物水溶液(500ミリリットル)を調製した。この液を耐熱耐圧容器に入れ、更に尿素(16g)を添加し、水を加えて全量を1kgとし、この反応容器を密閉して、その内容物を110℃で4時間加熱し、その後、室温まで冷却した。これにより3価クロム化合物ゾルが形成された。この水分散液のpHは約9.0であった。この水分散液中に含まれたコロイドの平均粒子径を測定したところ0.06μmであった。更に、この水分散液にシリカゾル(注1)35gを分散した。この水分散液は室温で1週間放置しても均一な液外観を保持した。
【0036】
実施例6
りん酸イオン(PO4 3- )を10g/リットル含有する水溶液(500ミリリットル)に炭酸クロムを溶解し、1gの3価クロムイオンを含み、pHが約1.5の酸性クロム化合物水溶液を調製した。この液を耐熱耐圧容器に入れ、更に尿素(9g)を添加し、水を加えて全量を1kgとして、この反応容器を密閉してその内容物を110℃で3時間加熱し、その後、室温まで冷却した。これにより3価クロム化合物ゾルが形成された。この水分散液のpHは約6.5であった。この水分散液中に含まれたコロイドの平均粒子径を測定したところ0.03μmであった。この水分散液は室温で1週間放置しても均一な液外観を保持した。
【0037】
比較例1
実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン(Cr3−)3g/リットル、6価クロムイオン(Cr6−)7g/リットル含有するクロメート水溶液を調製した。この液のpHは約1.5であり、室温で1週間放置しても均一な溶液外観を保持し、コロイド液とはならなかった。
【0038】
比較例2
実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン6g/リットル、6価クロムイオンを14g/リットル含有する水溶液(500ミリリットル)を調製し、これをビーカーに入れ、これに酸化物ゾルとしてシリカゾル(注1)60gを分散し、これを水で希釈し全液量を1kgとして、クロメート水溶液を調製した。この液のpHは約1.4であり、室温で1週間放置しても均一な溶液外観を保持し、ゾル化しなかった。
【0039】
比較例3
実施例1と同様の方法により、3価クロムイオンを5g/リットル、6価クロムイオンを5g/リットル、りん酸イオンを5g/リットル含有し、pHが約1.5のクロメート水溶液(900ミリリットル)を調製した。これをビーカーに入れ、攪拌しながらこれにアンモニア水(アンモニア濃度=28重量%)を添加し、水溶液のpHを約9.0にした、更に水で希釈し全液量を1kgとして3価クロム化合物ゾル液を調製した。この液を室温で1日放置したところ沈澱物が発生し、不安定なものであった。
【0040】
比較例4
無水クロム酸(CrO3 )(38.4g)を水に溶解し、アンモニア水でpHを約9.0としたクロメート水溶液1kgを調製した。この水溶液は安定であって、ゾル化しなかった。
【0041】
実施例7
実施例1で得られた3価クロム化合物ゾル液833gに水を加え、全量を1リツトルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0042】
実施例8
実施例2で得られた3価クロム化合物ゾル液500gに水を加え、全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0043】
実施例9
実施例3で得られた3価クロム化合物ゾル液625gに水を加え全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0044】
実施例10
実施例4で得られた3価クロム化合物ゾル液833gに水を加え全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0045】
実施例11
実施例5で得られた3価クロム化合物ゾル液714gに水を加え全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0046】
実施例12
実施例3で得られた3価クロム化合物ゾル液250gと水系アクリル樹脂エマルジョン(注2)500gとを混合し、更に水を加え全量1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0047】
実施例13
実施例6で得られた3価クロム化合物ゾル液500gに、無水クロム酸2.5gを混合し、さらに水を加え、全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0048】
実施例14
実施例5で得られた3価クロム化合物ゾル液285gに、水系エポキシ樹脂エマルジョン(注3)333gを混合し、更に水を加え全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0049】
実施例15
実施例3で得られた3価クロム化合物ゾル液250gに、水系ウレタン樹脂エマルジョン(注4)500gを混合し、更に水を加え全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0050】
比較例5
比較例1で得られたクロメート水溶液500mlに水を加えて全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0051】
比較例6
比較例2で得られたクロメート水溶液250mlに水を加えて全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0052】
比較例7
比較例3で得られた3価クロム化合物ゾル液200mlに、水系アクリル樹脂エマルジョン(注2)500gを混合し、更に水を加え全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0053】
比較例8
比較例4で得られたクロメート水溶液250gに、水系アクリル樹脂エマルジョン(注2)500gを混合し、更に水を加えて全量を1リットルとして金属材料用表面処理剤を調製した。
【0054】
(注1)シリカゾル:アエロジル♯200(日本アエロジル社商品名)
(注2)水系アクリル樹脂エマルジョン:メインコートHG54(ローム&ハース社商品名、固形分=41%)
(注3)水系エポキシ樹脂エマルジョン:エピコート1001(シェル社商品名)の75%キシレン溶液をノニオン系乳化剤を加えて水に分散(固形分60%)した。
(注4)水系ウレタン樹脂エマルジョン:ハイドランHW350(大日本インキ社商品名、固形分=30%)
【0055】
実施例16〜51、および比較例9〜24
(I)試験板作製
実施例16〜51、および比較例9〜24の各々において、表1に記載の供試板を予め日本パーカライジング(株)製のアルカリ脱脂剤(商品名:ファインクリーナー−4336、濃度=20g/リットル、脱脂剤温度=60℃、脱脂時間=10秒、脱脂方法=スプレー)で脱脂し、次いで水洗、水切りしたのち、前記、実施例7ないし15、比較例1ないし4で調製した各種液を用いて、表1に記載した実施例16ないし24、比較例5ないし8の金属材料用表面処理剤を、各々、電気亜鉛めっき鋼板(EG)、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA)、5%アルミ・亜鉛めっき鋼板(GF)、アルミニウムめっき鋼板(AlS)表面に、ロールコーターにてウエット塗布量が5ミリリットル/m2になるように塗布し、これを120℃(到達板温)で15秒間乾燥した。
供試板処理内容を表1、表2に示す。
【0056】
(II)性能試験法
(イ)裸耐食性試験
前記の条件で作製した各種処理鋼板を用い、JIS−Z−2731による塩水憤霧試験を、各々の素材に対し、電気亜鉛めっき鋼板については200時間、合金化溶融亜鉛めっき鋼板については120時間、5%アルミ・亜鉛めっき鋼板については300時間、アルミニウムめっき鋼板については400時間施し、腐食発生面積を目視にて判定した。
【0057】
(ロ)塗装性能試験
表1に記した条件で作製した各種処理鋼板に大日本塗料(株)製のメラミン・アルキッド塗料(商品名:デリコン♯700)を、塗膜厚が25μmになるようにバーコート法により塗布し、140℃で30分焼付け乾燥を施して塗装板を作製した。
上記のように作製した塗装板について下記の条件にて塗装性能試験を実施した。
【0058】
(ハ)一次密着性試験:
<碁盤目試験>
カッターナイフで塗膜面に1mm角で100個の碁盤目状の切込みを入れ、セロテープ剥離を行った後の塗膜の残存碁盤目個数で評価した。
【0059】
<デュポン衝撃試験>
撃針形状1/2インチφ、荷重500g、距離50cmの条件でデュポン衝撃を行った後、セロテープ剥離を行ない塗膜の残存状態を目視にて判定した。
【0060】
<碁盤目エリクセン試験>
カッターナイフで塗膜面に1mm角で100個の碁盤目状の切込みを入れたのち、碁盤目個所エリクセン試験器にて5mm押しだし、セロテープ剥離を行った後の塗膜の残存碁盤目個数で評価した。残存碁盤目個数が多い程皮膜密着性がすぐれていることを示す。
【0061】
(ニ)二次密着性試験:
塗装板を沸騰水中に4時間浸漬した後、下記の条件にて密着性試験を実施した。
<碁盤目試験>
カッターナイフで塗膜面に1mm角で100個の碁盤目状の切込みを入れ、セロテープ剥離を行った後の塗膜の残存碁盤目個数で評価した。
【0062】
<デュポン衝撃試験>
前記に同じ。
【0063】
<碁盤目エリクセン試験>
前記に同じ。
【0064】
(ホ)塗装後耐食性試験:
塗装面に金属素地にたっするまでのクロスカットをいれ塩水噴霧試験(JIS−Z2371)を500時間行った後、クロスカット部からの塗膜剥離幅をmm単位で測定した。つまり、mm後の少ないほど塗装後の耐食性が優れることを示す。
【0065】
(ヘ)クロム溶出安定性
表1の通り作製した試験板を、150℃で10分間加熱し、加熱前後の試験板を沸騰水に10分間浸漬し、各々の試験板のクロム付着量を蛍光X線分析法にて測定し、加熱処理に起因するクロム付着量の変化率を下式により算出した。
クロム付着量変化率(%)=(1−(A/B))×100
上式中、
A:初期の試験板の沸水浸漬後のクロム付着量(mg/m2)
B:150℃加熱後の試験板の沸水浸漬後のクロム付着量(mg/m2)
つまり、クロム付着量変化の値が0に近いほど、クロム溶出安定性に優れることを示している。
【0066】
処理薬剤安定性試験結果を表3に示し、上記塗装性能試験の結果を表4および表5にまとめて示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】
本発明による3価クロム化合物ゾル水分散液を用いてなる金属材料用表面処理剤は、実施例7〜15に示した如く、安定性に優れ、又、一般の水系樹脂エマルジョンに配合しても、クロム酸による酸化、pH変化によるゲル化を起こさず配合安定性が優れることは明かである。更に、本発明による実施例7〜15の表面処理剤を用いて形成した皮膜の性能は、実施例16〜51に示されているように、安定したクロム溶出性を有し、裸耐食性、塗装密着性、及び塗装後耐食性の何れにおいても優れた性能を示している。ところが従来技術の範疇である比較例7は水系樹脂との配合安定性に劣り、比較例5〜8を用いて形成した皮膜の性能は、比較例9〜24に示したように、比較例9〜12、および17〜20においてはクロム溶出安定性、裸耐食性、塗装密着性、及び塗装後耐食性の何れにおいても劣悪であり、比較例13〜16は塗装密着性、塗装後耐食性は比較的良好であるも、裸耐食性に劣り、比較例21〜24は裸耐食性、塗装後耐食性は比較的良好であるも、クロム溶出安定性、塗装密着性は劣悪である。
【0073】
【発明の効果】
本発明による3価クロム化合物ゾル水分散液による金属材料用表面処理剤は、金属、特に鋼板、亜鉛系めっき鋼板、アルミニウム系めっき鋼板、アルミニウム系板材の表面に塗布し、乾燥固化することにより焼付け乾燥条件による影響を受け難い安定したクロム溶出性と、優れた裸耐食性、および塗装性(塗料密着性、塗装後耐食性、塗装後端面防錆性)等、多様な機能を同時に満足し得る金属表面処理皮膜を形成することを可能とするものである。
Claims (11)
- 3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、前記容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させることを特徴とする3価クロム化合物ゾルの製造方法。
- 3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、前記容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、得られたゾル中に更に塩基性化合物を添加して、このゾルのpHを2.5〜12の範囲内に調整することを特徴とする3価クロム化合物ゾルの製造方法。
- 3価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液と、塩基性化合物とを、容器中に入れて混合し、この容器を密閉して、前記容器中の混合液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、かつそのpHを2.5〜12に調整することを特徴とする3価クロム化合物ゾルの製造方法。
- 3価クロムイオンと6価クロムイオンとを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させることを特徴とする3価クロム化合物ゾルの製造方法。
- 3価クロムイオンと6価クロムイオンとを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液を、容器中に入れ、この容器を密閉して、前記水溶液を100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、得られたゾルに更に塩基性化合物を添加してそのpHを2.5〜12の範囲内に調整することを特徴とする3価クロム化合物ゾルの製造方法。
- 3価クロムイオンと6価クロムイオンを含有し、且つ、2.5未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液と、塩基性化合物とを、容器中に入れて混合し、この容器を密閉し、前記容器中の混合液を温度100〜200℃の温度に加熱し、それによって、3価クロム化合物をコロイド粒子として水中に分散させ、かつ得られるゾルのpHを2.5〜12に調整することを特徴とする3価クロム化合物ゾルの製造方法。
- 前記塩基性化合物が、揮発性を有する塩基性化合物である請求項2,3,5、および6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記揮発性を有する塩基性化合物が、塩基性化合物前駆物質の加水分解により形成されたものである請求項7に記載の方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法で製造された3価クロム化合物ゾルを金属材料の表面に塗布する工程と、この塗布層を乾燥固化する工程とを含む金属材料の表面処理方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法で製造された3価クロム化合物ゾルを含有する金属材料用表面処理剤。
- 請求項10に記載の3価クロム化合物ゾルを配合した金属材料用表面処理剤を金属材料の表面に塗布する工程と、この塗布層を乾燥固化する工程とを含む金属材料の表面処理方法。
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