JP3572265B2 - 太陽電池モジュール、太陽光発電システム及びその施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は配線工事を単純化できる太陽電池モジュール、太陽光発電システム及びその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、太陽光発電システムは住宅用を中心に急速に普及しているが、未だ国による補助金に依存した市場であり、なおかつ設備投資の回収には20〜30年を要する。従って、太陽光発電システムが本格的に普及するためには、既存電源と競合できる経済性を達成する必要がある。太陽光発電システムの主要構成機器は太陽電池モジュール、架台、パワーコンディショナであり、太陽電池モジュールについては量産性に優れた薄膜系太陽電池の市場投入によりコストダウンが期待でき、架台については建材一体化により省略することが可能となり、パワーコンディショナについては大量生産によりコストダウンが期待される。このように機器についてはコストダウンの努力が実を結びつつある。一方、施工費用は据付工事と電気工事があり、据付工事については建材一体化により太陽電池モジュールの据付工事が建材本体の据付工事に含まれることになりコストダウンが可能になる。但し、電気工事についてはこれまであまり検討がなされていない。特に住宅用として有望な屋根材一体型の場合、複雑な屋根形状を有効に活用するため小面積の太陽電池モジュールを隙間なく敷きつめることが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
先ず、図5、図6を参照して、有効発電面積が20cm×100cm、発電出力が25W、動作電圧が10Vの結晶シリコン型太陽電池モジュールを用いて3kW発電システムを構築する場合を例にあげて説明する。
図6に示すように、3kW発電システムは1枚25Wの太陽電池モジュール2を120枚用いる。パワーコンディショナ8の入力電圧は200V程度に設定されるので、120枚のモジュール2を6グループに等分し、各グループG1〜G6に属する20枚のモジュール2をそれぞれ直列に接続することにより出力電圧200Vを得るようにする。6つのグループG1〜G6からの出力端末を接続箱6のなかで並列に接続し、これらを一対の出力取り出しケーブル41,42に集約し、さらに出力取り出しケーブル41,42の端末をパワーコンディショナ8の正負端子に接続する。
【0004】
このようなシステムでは、図6に示すように1グループ20枚を単位として施工を行う必要があるため、屋根面1への太陽電池モジュール2の割り付け設計や配線設計、およびその工事が複雑になるという問題を生じる。すなわち図6中に二点鎖線で示すように、屋根面1にはあと10枚250W分のモジュールを施工できるスペースがあるにもかかわらず、1グループ20枚単位で構成する必要があるため施工できない部分9を生じたり、19枚しかモジュールを施工できない面積の小さな屋根面には1枚もモジュールを施工できなかったりするという不都合を生じる。
【0005】
次に、図7、図8、図10を参照して、有効発電面積が20cm×100cm、発電出力が15W、動作電圧が30Vの薄膜シリコン系太陽電池モジュールを用いて3kWシステムを構築する場合を例にあげて説明する。
【0006】
1枚15Wのモジュールを用いて3kW発電システムを構築する場合はモジュールの必要枚数は単純計算では200枚になる。しかし、1枚当たりの電圧が30Vなので、パワーコンディショナ入力電圧を210Vと設定した場合は、7モジュールを直列接続する必要が生じ、全モジュール枚数が7の倍数である必要がある。従って、全モジュール枚数は200以上の7の最小倍数にあたる203枚となる。この203枚を29グループに分け、1グループ7枚を直列接続して出力電圧210Vを得るようにする。
【0007】
図7は従来の薄膜系太陽電池モジュールの内部配線を示す配線図であるが、モジュール2は、正負両極21,22と、正負ケーブル51,52の端末に正負両極21,22をそれぞれ接続するためのモジュール内配線37,38と、端子箱内配線30,31を有する端子箱36とを備えている。正極側のモジュール内配線37と端子箱内配線30とはハンダ付け等された結線部39において接続され、負極側のモジュール内配線38と端子箱内配線31とはハンダ付け等された結線部39において接続される。
【0008】
図8に示すように、G1〜G29の29グループからの出力端末を接続箱6のなかで並列に接続し、これらを一対の出力取り出しケーブル41,42に集約し、さらに出力取り出しケーブル41,42をパワーコンディショナ8に接続する。図10に示すように、各モジュール2は正負一対のケーブル4に接続される。このような従来の発電システムでは正負29対からなる全58本のケーブルを屋根面1に敷設し、これらを屋根面上で1ヶ所にまとめて屋内に引き込み、各ケーブル端末を接続箱6内にて並列接続することになる。このため引き込みケーブルのボリュームが大きくなり、また接続箱6のなかでの繋ぎ込み部7が多数にのぼるので、その結線作業が非常に煩雑になる。
【0009】
本発明は上記の課題を解決するものであって、屋根面への太陽電池モジュールの割り付け設計や配線設計、およびその工事を単純化し、屋根面を有効に活用でき、面積の小さな屋根面にも施工することが可能であり、さらにケーブルのボリュームを抑えて、接続箱内での結線作業を単純化することができる太陽電池モジュール、太陽光発電システム及びその施工方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る太陽電池モジュールは、複数枚の太陽電池モジュールを並列に接続して発電出力を集約する配線を含む太陽光発電システムに使用される太陽電池モジュールにおいて、複数枚の太陽電池モジュールを並列に接続して発電出力を集約する配線を含む太陽光発電システムに使用される太陽電池モジュールにおいて、矩形基板と、前記矩形基板の一方側に設けられた正極と、前記矩形基板の他方側に設けられた負極と、前記正極に接続された正極用モジュール内配線と、前記負極に接続された負極用モジュール内配線と、前記正負両極間に設けられた2つの端子箱と、前記2つの端子箱のうちの一方に設けられ、前記正極用モジュール内配線に接続され、2つに分岐する正極用端子箱内配線と、前記2つの端子箱のうちの他方に設けられ、前記負極用モジュール内配線に接続され、2つに分岐する負極用端子箱内配線と、正極2端子および負極2端子を取り出すために、前記正極用端子箱内配線および前記負極用端子箱内配線にそれぞれ接続された正負2対の出力取出しケーブルと、を具備することを特徴とする。
【0011】
本発明では、施工する太陽電池モジュールを、パワーコンディショナ入力電圧を太陽電池モジュール1枚当たりの電圧で除した数にグループ分けし、各グループ内の太陽電池モジュールを全て並列に接続し、実質的に同じ電流・電圧を発生する複数のグループを形成する。この複数のグループを直列に接続してパワーコンディショナ入力電圧を得るとともに発電出力を集約し、パワーコンディショナに接続する。さらには本発明者らが先の特願2000−293958号の出願明細書及び図面において開示した高電圧太陽電池モジュールを用いることによりグループ数の低減化をはかる。このような接続を実現する太陽電池モジュールとして、各グループ内での並列接続作業を単純化するため、並列接続部を含む回路を太陽電池モジュールの内部に設ける。
【0012】
具体的にはモジュール内の配線やモジュール付属の端子箱内の配線にて正極と負極をそれぞれ2つに分岐し、隣接するモジュールの正極同士、負極同士を接続することにより並列接続ができるようにする。
【0013】
この場合に、2つの端子箱の少なくとも一方に逆流防止ダイオードを取り付けることが好ましい。
【0014】
また、端子箱から導き出される正負1対の出力取り出しケーブルを、互いに絶縁した状態で一体化された正負1対の2芯ケーブルとしてもよい。
【0015】
また、隣接して配置される太陽電池モジュールとの接続のため、端子箱から導き出される正負1対の出力取り出しケーブルの先端に取り付けられる正負1対のコネクタを、互いに絶縁した状態で一体化された正負1対の2芯コネクタとしてもよい。
【0016】
また、端子箱から導き出される正負2対の出力取り出しケーブルを、互いに絶縁した状態で一体化された正負1対の2芯ケーブル2本で構成するようにしてもよい。
【0017】
さらに、隣接して配置される太陽電池モジュールとの接続のため、端子箱から導き出される2組の正負1対の出力取り出しケーブルの先端にそれぞれ取り付けられる正負1対のコネクタを、互いに絶縁した状態で一体化された正負1対の2芯コネクタとしてもよい。
【0018】
本発明に係る太陽光発電システムは、上記の複数の太陽電池モジュールを用いて構成される太陽光発電システムであって、前記複数の太陽電池モジュールが並列回路を形成するように前記出力取出しケーブルにそれぞれ接続され、発電出力を集約する配線と、前記配線が接続される繋ぎ込み部を有する接続箱と、前記接続箱に接続され、発電出力を負荷に給電するパワーコンディショナーと、を具備することを特徴とする。
【0019】
本発明に係る太陽光発電システムの施工方法は、上記の太陽電池モジュールを用いて上記の太陽光発電システムを構成するための施工方法であって、前記各グループの一方端の正負1対の出力取り出しケーブルには延長ケーブルを接続して、前記各グループ同士の並列接続、または前記各グループ同士の直列接続、または前記各グループ同士の並列および直列の接続を行い、他方端の正負1対の出力取り出しケーブルには防水および絶縁の少なくとも一方の端末処理を行うことを特徴とする。
【0020】
本発明では並列接続される配線部分を太陽電池モジュールの内部に設けているので、屋根面への太陽電池モジュールの割り付け設計や配線設計、およびその工事が単純化され、屋根面を有効に活用できるようになる。特に、面積が小さな屋根面にも太陽電池モジュールを施工することが可能になるので、一般家庭への太陽光発電システムの普及に大いに貢献する。また、本発明では、屋内の接続箱へ引き込まれるケーブルのボリュームが抑えられるので、接続箱内での結線作業が単純化され、作業工数が大幅に削減される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1、図2を参照して、本発明の第1の実施形態の太陽光発電システムとして、有効発電面積が20cm×100cm、発電出力が15W、動作電圧が30Vの太陽電池モジュールを用いて3kW発電システムを構築する場合を例にあげて説明する。
【0023】
図1の(a)に示すように、太陽電池モジュール2Aは、正極21が矩形基板20の一方側の短辺寄りに配置され、負極22が矩形基板20の他方側の短辺寄りに配置され、第1及び第2の端子箱23,24は正負両極21,22の間に配置されている。第1の端子箱23のほうは正極21の近傍に設けられ、第2の端子箱24のほうは負極22の近傍に設けられている。
【0024】
正極21と負極22は、銅箔等からなるモジュール内配線25,29,32と端子箱内配線27,28,30,31,33により、それぞれ2つに分岐されている。
【0025】
第1及び第2の端子箱23,24は、それぞれ2つに分岐された正極と負極の端子を2組の正負1対の出力取り出しケーブル51,52としてそれぞれ外部に導き出すために備えられている。
【0026】
第1の端子箱23の一端側において正負一対の出力取り出しケーブル51,52が端子箱内配線28,33にそれぞれ接続され、同様に第2の端子箱24の一端側にも反対側に延び出す他の正負一対の出力取り出しケーブル51,52が端子箱内配線30,31にそれぞれ接続されている。正負2対の出力取り出しケーブル51,52はモジュール2Aの本体から所定長だけそれぞれ延び出し、各々の先端には正負のコネクタ53,54がそれぞれ取り付けられる。
【0027】
該モジュール2Aの正極コネクタ53を隣接するモジュール2Aの正極コネクタ53に差し込み、該モジュール2Aの負極コネクタ54を隣接するモジュール2Aの負極コネクタ54に差し込むことによりモジュール2A同士が次々に並列接続されるようになっている。この場合に、正極用のコネクタ53の形状と負極用のコネクタ54の形状を変えることにより、間違った挿し込みが不可能なようにすることが好ましい。
【0028】
なお、モジュール内配線25,29,32と端子箱内配線27,28,30,31,33との各接線部39はそれぞれハンダ付け又はカシメ圧着されている。
【0029】
第1の端子箱23のなかには逆流防止ダイオード26が設けられ、モジュール2Aの発電電流に対する逆流電流が流れるのを防止している。この逆流防止ダイオード26は、第1端子箱内配線27に挿入され、一方がモジュール内配線25を経由して正極21に接続され、他方がモジュール内配線29および第1端子箱内配線28、第2端子箱内配線30を経由して出力取り出しケーブルとしての正極ケーブル51に接続されている。
【0030】
上記の実施形態では2本で正負一対の出力取り出しケーブル51,52をモジュール2Aから2方向にそれぞれ導き出すようにしたが、図1の(b)に示す正負極2芯ケーブル55を用いてモジュール2Bから2方向にそれぞれ導き出すようにしてもよい。すなわち、正負極2芯ケーブル55の正極芯線28b,30bを端子箱内配線としてモジュール内配線29にそれぞれ接続し、また正負極2芯ケーブル55の負極芯線31b,33bを端子箱内配線としてモジュール内配線32bにそれぞれ接続する。この場合に、正極用のコネクタ53の形状と負極用のコネクタ54の形状を変えることにより、間違った挿し込みが不可能なようにすることが好ましい。
【0031】
次に、図2を参照して本実施形態の太陽光発電システムについて説明する。
上記の太陽電池モジュール2Aを住宅の屋根面1に用いた場合に、3kW発電システム10Aの構築に必要とされるモジュール枚数は単純計算で200枚となる。しかし、1枚当たりの電圧が30Vなのでパワーコンディショナ入力電圧を210Vと設定した場合は、必要直列数が7になり、全モジュール枚数は200以上の7の最小倍数にあたる203枚となる。
【0032】
この203枚を7つのグループに分け、1グループ29枚の太陽電池モジュール2Aを隣接するモジュールの正極同士、負極同士をそれぞれ接続することにより並列接続する。これにより29枚のモジュール2Aが並列接続された7つのグループ3a〜3gが形成される。
【0033】
各グループ3a〜3gの一方端の正負1対の端子は、延長ケーブル4a〜4gによって接続箱6まで導かれ、接続箱6のなかでグループ3a〜3gが直列に接続されるよう他グループの端子と接続される。すなわち、集約配線としての延長ケーブル4a〜4gを屋根面1から屋内に引き込み、接続箱6に集めて、各ケーブル端末を接続箱の内部回路の端子にそれぞれ繋ぎ込む。接続箱6の内部ではグループ3a〜3gからのケーブル4a〜4gを出力取り出しケーブル41,42に繋ぎ込むための結線部7a〜7nが直列に並んでいる。このように結線部7a〜7nを接続箱6内に整然と並べているので、接続箱側とケーブル側との繋ぎ込みの間違いが発生し難くなる。
【0034】
一方、各グループ3a〜3gの他方端の正負1対の端末のコネクタには防水性の絶縁キャップ59を被せて養生する。
【0035】
接続箱6の出力側からは正負一対の出力取り出しケーブル41,42が取り出され、パワーコンディショナ8の入力側に接続されている。さらにパワーコンディショナ8の出力側は家庭用交流系統や商用交流系統に連系されている。
【0036】
本実施形態の発電システム10Aによれば、従来の結晶型モジュールでは1グループ20枚での屋根面への割り付けが必要であったのに対して、全モジュール枚数を7の倍数とするだけの設計配慮を行うだけでよく、設計および施工が簡素化されるという利点がある。
【0037】
また、従来の薄膜系モジュールでは図8に示すように1グループ7枚の直列接続を29グループ構成し、その29グループから導かれる正負29対、全58本のケーブルを屋根面に敷設し、1ヶ所にまとめて屋内に導き入れ、接続箱内で並列接続するため、ケーブルのボリュームが大きくなり、接続箱での結線作業が煩雑になるのに対して、本実施形態によれば7グループで正負7対、全14本の延長ケーブル敷設でよく、接続箱での接続作業も正負7対の直列接続になり、設計および施工が簡素化される。すなわち、接続箱6のなかに持ち込まれるケーブルの数が従来に比べてかなり少なくなるので、接続箱6における結線作業が大幅に軽減される。
【0038】
なお、本実施形態では太陽電池モジュールそのもの自体に並列接続される部分を内部回路として含ませているので、太陽電池モジュールに付属の端子箱内等に逆流防止ダイオードを組み込むようにすることが好ましい。
【0039】
また、本発明による太陽光発電システムには太陽電池モジュール同士の直列接続が含まれないので、隣接するモジュールとの接続には正負1対を一体化した2芯コネクタを用いることが可能となり、接続工数を正負2回から正負1対1回に削減できる。
【0040】
また、隣接するモジュールとの接続に用いるコネクタは正負の差し込み間違いを防止するため、正負で色を異ならせるか、正負の記号を表示することが好ましい。さらには、正極用コネクタと負極用コネクタとを異なった形状とすることにより、正負両極間での差し込み間違いの発生が不可能になるようにすることが好ましい。
【0041】
(第2の実施形態)
図3を参照して、本発明の第2の実施形態の太陽光発電システムとして、有効発電面積が20cm×100cm、発電出力が15W、動作電圧が100Vの太陽電池モジュールを用いて3kW発電システムを構築する場合を例にあげて説明する。
【0042】
本実施形態の太陽電池モジュール2Aには、本発明者らが先に特願2000−293958号の出願明細書及び図面において開示した高電圧太陽電池モジュールを用いる。本実施形態のモジュール2Aは、上記第1実施形態と同様にモジュール内の銅箔等による配線により正極と負極をそれぞれ2つに分岐させ、正負1対の端子を導き出す端子箱を2つ設けた、並列接続回路内蔵のものとする。
【0043】
このようなモジュール2Aを住宅の屋根面1に用いた場合に、3kW発電システム10Bの構築に必要とされるモジュール枚数は単純計算で200枚となる。パワーコンディショナ入力電圧を200Vとした場合に、モジュール動作電圧が100Vであるので、必要直列数は2となる。従って、全モジュールを偶数(=2,4,6,8……2n)のグループに分ければよいが、本実施形態では最小数の2つのグループに分割した。
【0044】
1グループ100枚のモジュール2Aを隣接するモジュールの正極同士、負極同士を接続することにより並列接続する。隣接するモジュール2Aの接続部5においては、図11の(a)に示すように正極コネクタ53同士を差し込み、負極コネクタ54同士を差し込む。これらのコネクタ53,54は、例えばピンをソケットに差し込む構造としているので、現場で容易に接続することができる。これにより100枚のモジュール2Aが並列接続された2つのグループ3a,3bが形成される。
【0045】
2つのグループ3a,3bの一方端の正負1対の端末は、延長ケーブル4a,4b、4c、4dによって接続箱6まで導かれ、接続箱6のなかで直列に接続される。すなわち、第1のグループ3aの正極側ケーブル4aの端末を結線部7aに、負極側ケーブル4bの端末を結線部7bに繋ぎ込むとともに、第2のグループ3bの正極側ケーブル4cの端末を結線部7cに、負極側ケーブル4dの端末を結線部7dに繋ぎ込むことにより、2つのグループ3a,3bは直列に接続される。一方、2つのグループ3a,3bの他方端の正負1対の端末のコネクタには、それぞれ防水性の絶縁キャップ59を被せて養生する。
【0046】
本実施形態によれば、上記第1の実施形態では全モジュール枚数を7の倍数とする必要があったが、全モジュール枚数は偶数であればよく、さらに発電システムの設計および施工が簡素化される。
【0047】
さらに、本実施形態によれば、上記第1の実施形態では7グループで正負7対、全14本の延長ケーブルを敷設し、接続箱で正負7対の直列接続を行う必要があったが、2グループで正負2対、全4本の延長ケーブルを敷設し、接続箱で正負2対の直列接続を行うだけでよく、より一層さらに設計および施工が簡素化される。
【0048】
なお、本実施形態においても太陽電池モジュールが並列接続される部分を含むので、太陽電池モジュールに付属の端子箱内等に逆流防止ダイオードを組み込むことが好ましい。
【0049】
また、本発明による太陽光発電システムには太陽電池モジュール同士の直列接続が含まれないので、隣接するモジュールとの接続には正負1対を一体化した2芯コネクタを用いることが可能となり、接続工数を正負2回から正負1対1回に削減できる。
【0050】
また、隣接するモジュールとの接続に用いるコネクタは正負の挿し間違いを防止するため、正負で色を変えるか、正負の記号を表示することが好ましい。さらには、正極用のコネクタの形状と負極用のコネクタの形状を変えることにより、間違った挿し込みが不可能なようにすることが好ましい。
【0051】
(第3の実施形態)
図4の(a),(b)を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態の太陽電池モジュール2は、正極配線と負極配線との接続間違いを防止するために、図4の(a)に示すように一方側の正極コネクタ56aおよび負極コネクタ56bにピン56c,56dをそれぞれ設けるとともに、他方側の正極コネクタ57aおよび負極コネクタ57bにソケット57c,57dをそれぞれ設けている。正極ピン56cは負極ピン56dよりも太くて短く、また正極ソケット57cは負極ソケット57dよりも浅くて大径の凹所となっている。正極ピン56cは正極ソケット57cのみに差し込み接続できる形状であり、負極ソケット57dには差し込めない形状である。また、負極ピン56dは負極ソケット57dのみに差し込み接続できる形状であり、正極ソケット57cには差し込めない形状である。
【0052】
また、正負極2芯ケーブル55を有するモジュールにおいても同様に、図4の(b)に示すように、一方側のコネクタ56Aに正負一対のピン56c,56dをそれぞれ設けるとともに、他方側のコネクタ57Aに正負一つのソケット57c,57dをそれぞれ設けている。正極ピン56cは負極ピン56dよりも太くて短く、また正極ソケット57cは負極ソケット57dよりも浅くて大径の凹所となっている。正極ピン56cは正極ソケット57cのみに差し込み接続できる形状であり、負極ソケット57dには差し込めない形状である。また、負極ピン56dは負極ソケット57dのみに差し込み接続できる形状であり、正極ソケット57cには差し込めない形状である。
【0053】
本実施形態によれば、正極側ピン/ソケットと負極側ピン/ソケットとをまったく異なる形状としたので、正負極の間での差し込み接続の間違いを完全に防止することができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、屋根面への太陽電池モジュールの割り付け設計や配線設計、およびその工事が単純化され、屋根面を有効に活用できるようになる。特に、面積が小さな屋根面にも太陽電池モジュールを施工することが可能になるので、一般家庭への太陽光発電システムの普及に大いに貢献できる。
また、本発明によれば、屋内の接続箱へ引き込まれるケーブルのボリュームが抑えられるので、接続箱内での結線作業が単純化されて容易に作業することができ、作業工数が大幅に削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの内部配線(単芯ケーブル使用)を示す配線図、(b)は本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの内部配線(正負2芯ケーブル使用した変形例)を示す配線図。
【図2】本発明の実施形態に係る太陽光発電システムを示すブロック平面図。
【図3】本発明の実施形態に係る太陽光発電システムを示すブロック平面図。
【図4】(a)は本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールのコネクタ部(単芯ケーブル使用)を説明する図、(b)は本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールのコネクタ部(正負2芯ケーブル使用した変形例)を説明する図。
【図5】従来の太陽電池モジュールの内部配線(単芯ケーブル使用)を示す配線図。
【図6】従来の太陽光発電システム(1グループ20枚単位の結晶型太陽電池モジュール使用)を示すブロック平面図。
【図7】従来の太陽電池モジュールの内部配線(単芯ケーブル使用)を示す配線図。
【図8】従来の太陽光発電システム(1グループ7枚単位の薄膜系太陽電池モジュール使用)を示すブロック平面図。
【図9】(a)は本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールのモジュール同士の接続、端末処理を説明する図(単芯ケーブル使用)、(b)は本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールのモジュール同士の接続、端末処理を説明する図(正負2芯ケーブル使用した変形例)。
【図10】従来の太陽電池モジュールのモジュール同士の接続、端末処理を説明する図。
【符号の説明】
2,2A,2B…太陽電池モジュール、
20…基板、
21…正極、
22…負極、
23,24,36…端子箱、
25,29,32,37,38,32b,29c,32c…モジュール内配線、
26…逆流防止ダイオード、
39…結線部
27,28,30,31,33,28b,30b,31b,33b…端子箱内配線、
3a〜3g,G1〜G6,G1〜G29…電池グループ、
4,4a〜4g…集約配線(延長ケーブル)、
41,42…出力取り出しケーブル(延長ケーブル)、
5…接続部、
51…出力取り出しケーブル(正極ケーブル)、
52…出力取り出しケーブル(負極ケーブル)、
53,54,56a,56b,56A,57a,57b,57A…コネクタ、
55…正負極2芯ケーブル、
56c,56d…ピン、
57c,57d…ソケット、
59…絶縁キャップ、
6…接続箱、
7,7a〜7n…繋ぎ込み部(結線部)、
8…パワーコンディショナ、
9…屋根面の有効利用が制限される部分、
10A,10B…太陽光発電システム。
Claims (10)
- 複数枚の太陽電池モジュールを並列に接続して発電出力を集約する配線を含む太陽光発電システムに使用される太陽電池モジュールにおいて、
矩形基板と、
前記矩形基板の一方側に設けられた正極と、
前記矩形基板の他方側に設けられた負極と、
前記正極に接続された正極用モジュール内配線と、
前記負極に接続された負極用モジュール内配線と、
前記正負両極間に設けられた2つの端子箱と、
前記2つの端子箱のうちの一方に設けられ、前記正極用モジュール内配線に接続され、2つに分岐する正極用端子箱内配線と、
前記2つの端子箱のうちの他方に設けられ、前記負極用モジュール内配線に接続され、2つに分岐する負極用端子箱内配線と、
正極2端子および負極2端子を取り出すために、前記正極用端子箱内配線および前記負極用端子箱内配線にそれぞれ接続された正負2対の出力取出しケーブルと、
を具備することを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記2つの端子箱の少なくとも一方に逆流防止ダイオードを具備することを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール。
- 端子箱から導き出される正負1対の出力取り出しケーブルが、互いに絶縁した状態で一体化された正負1対の2芯ケーブルであることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール。
- 隣接して配置される太陽電池モジュールとの接続のため、端子箱から導き出される正負1対の出力取り出しケーブルの先端に取り付けられる正負1対のコネクタが、互いに絶縁した状態で一体化された正負1対の2芯コネクタであることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール。
- 太陽電池モジュール同士の接続のため、端子箱から導き出される出力取り出しケーブルの先端に取り付けられるコネクタが、正負の接続間違いを防止するため、正極用と負極用の互換性がないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の太陽電池モジュール。
- 太陽電池モジュール同士の接続のため、端子箱から導き出される出力取り出しケーブルの先端に取り付けられるコネクタが、ピンをソケットに挿し込む方式により電気的な接続を行うものであって、正負の接続間違いを防止するため、正極用のピンおよびソケットと負極用のピンおよびソケットが互換性のないものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の太陽電池モジュール。
- 請求項1乃至6のいずれか1項記載の複数の太陽電池モジュールを用いて構成される太陽光発電システムであって、
前記複数の太陽電池モジュールが並列回路を形成するように前記出力取出しケーブルにそれぞれ接続され、発電出力を集約する配線と、
前記配線が接続される繋ぎ込み部を有する接続箱と、
前記接続箱に接続され、発電出力を負荷に給電するパワーコンディショナーと、
を具備することを特徴とする太陽光発電システム。 - 太陽電池モジュールを複数枚並列に接続したグループを複数形成し、各グループ同士を並列に接続するか、または各グループ同士を直列に接続するか、または各グループ同士を並列および直列に接続することにより、各グループに属する太陽電池モジュールの発電出力を集約するとともに、所定の出力電圧および出力電流を得ることを特徴とする請求項7記載の太陽光発電システム。
- 前記各グループ同士の並列接続、または前記各グループ同士の直列接続、または前記各グループ同士の並列および直列の接続を接続箱内で行うことを特徴とする請求項7記載の太陽光発電システム。
- 請求項1乃至6のいずれか1項記載の太陽電池モジュールを用いて、請求項7乃至9のいずれか1項記載の太陽光発電システムを構成するための施工方法であって、前記各グループの一方端の正負1対の出力取り出しケーブルには延長ケーブルを接続して、前記各グループ同士の並列接続、または前記各グループ同士の直列接続、または前記各グループ同士の並列および直列の接続を行い、他方端の正負1対の出力取り出しケーブルには防水および絶縁の少なくとも一方の端末処理を行うことを特徴とする太陽光発電システムの施工方法。
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