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JP3156082B2 - マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤ペプチド - Google Patents

マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤ペプチド

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Publication number
JP3156082B2
JP3156082B2 JP50552390A JP50552390A JP3156082B2 JP 3156082 B2 JP3156082 B2 JP 3156082B2 JP 50552390 A JP50552390 A JP 50552390A JP 50552390 A JP50552390 A JP 50552390A JP 3156082 B2 JP3156082 B2 JP 3156082B2
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JP
Japan
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metalloproteinase
inhibitor
protein
timp
csc
Prior art date
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JP50552390A
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JPH04504418A (ja
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ジー. ステットラー―スティーブンソン,ウイリアム
エー. リオッタ,ランス
クルッシュ,ヘンリー
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Government of the United States of America
Original Assignee
Government of the United States of America
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/81Protease inhibitors
    • C07K14/8107Endopeptidase (E.C. 3.4.21-99) inhibitors
    • C07K14/8146Metalloprotease (E.C. 3.4.24) inhibitors, e.g. tissue inhibitor of metallo proteinase, TIMP
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

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  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はマトリックスメタロプロテイナーゼの阻害の
ために有用な単離されたタンパク質またはペプチドに関
する。より詳細には、本発明は高い親和性でマトリック
スメタロプロテイナーゼ酵素およびその類似体に結合す
る培養ヒト腫瘍細胞の調整培地から単離された新規タン
パク質に関する。天然のタンパク質は特定部位のシステ
イン残基を含む新規アミノ酸配列により規定される。本
発明はさらに、メタロプロテイナーゼアフィニティーク
ロマトグラフィーを用いてマトリックスメタロプロテイ
ナーゼ阻害剤を精製する新規手段に関する。
発明の背景 酵素のコラーゲナーゼファミリーは、マトリックスメ
タロプロテイナーゼとしても知られる中性メタロプロテ
イナーゼの一群であり、酵素前駆体の形態で分泌され、
そして細胞外マトリックスのコラーゲン成分および非コ
ラーゲン成分の両方を分解する。全てが金属イオン(カ
ルシウムおよび/または亜鉛)を加水分解活性のために
必要とし、そして全てが潜在的プレ酵素の形態で分泌さ
れる。このコラーゲナーゼ遺伝子ファミリーのメンバー
は:コラーゲンI型、II型およびIII型を分解し、そし
て基質特異性および活性化のための必要条件に関して特
徴づけられてきた間質コラーゲナーゼ(Stricklin,G.
P.,Jeffrey,J.J.,Rosewit,W.T.およびEisen,A.Z.,1983,
Biochemistry 22,61−68;Goldberg,G.I.,Wilhelm,S.,Kr
onberger,A.,Bauer E.A.,Grant,G.A.およびEisen,A.Z.,
1986,J.Biol.Chem.261,6600−6605;Hasty,K.A.,Jeffre
y,J.J.,Hibbs,M.S.,およびWelgus,H.G.,1987,J.Biol.Ch
em.262,1048−1052;Fields,G.B.,Van Wart,H.E.およびB
irkedal−Hansen,H.,1987,J.Biol.Chem.262,6221−622
6;Grant,G.A.,Eisen,A.Z.,Marmer,B.L.,Rosweit,W.T.お
よびGoldberg,G.I.,1987,J.Biol.Chem.262,5886−588
9);プロテオグリカン、糖タンパク質およびコラーゲ
ン分子の非ヘリックス部分を分解するストロメリシン
(Wilhelm,S.M.,Collierm,I.E.,Kronberger,A.,Eisen,
A.Z.,Marmer,B.L.,Grant,G.A.,Bauer,E.A.およびGoldbe
rg,G.I.,1987,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84,6725−672
9;Whitman,S.E.,Murphy,G.,Angel,P.,Rahmsfort,H.−
J.,Smith,B.J.,Lyons,A.,Harris,T.J.T.,Reynolds,J.
J.,Herrlich,P.およびDocherty,A.J.P.,1986,Biochem.
J.240,913−916);およびペプシン耐性三重らせんIV型
コラーゲンおよび間質コラーゲン(ゼラチン)を分解す
るIV型コラーゲナーゼを包含する。IV型コラーゲナーゼ
はヒト腫瘍細胞(Liotta,L.A.,Kleinerman,J.,Gatanzar
o,P.およびRynbrandt,D.,1977,J.Natl.Cancer Inst.58,
1427−1439;Turpeenniemi−Hujanen,T.およびTryggvaso
n,K.,1982,Int,J.Cancer 30p,669−673;Liotta,L.A.,Ab
e,S.,Gehron−Robey,P.およびMartin,G.R.,1979,Proc.N
atl.Acad.Sci.U.S.A.76,2268−2272;Liotta,L.A.,Trygg
vason,K.,Garbisa,S.,Hart,I.,Foltz,C.M.およびShafi
e,S,1980,Nature(London)284,67−68;Collier,I.E.,W
ilhelm,S.M.,Eisen,A.Z.,Marmer,B.L.,Grant,G.A.,Selt
zer,J.L.,Kronberger,A.,He.,C.,Bauer E.A.およびGold
berg,G.I.,1988,J.biol.Chem.263,6579−6587)、内皮
細胞(Kalebic,T.,Barbisa,S.,Glaser,B.およびLiotta,
L.A.,Science 221,281−283)、骨(Murphy,G.,McAlpin
e,C.G.,Poll,C.T.およびReynolds,J.J,1985,Biochem.Bi
ophys.Acta.831,49−58)、繊維芽細胞(Collier,I.E.,
Wilhelm,S.M.,Eisen,A.Z.,Marmer,B.L.,Grant,G.A.,Sel
tzer,J.L.,Kronberger,A.,He.,C.,Bauer E.A.およびGol
dberg,G.I.,1988,J.Biol.Chem.263,6579−6587)、多形
核白血球(Uitto,V.J.,Schwartz D.およびVeis,A.,198
0,Eur.J.Biochem.105,409−417)およびマクロファージ
(Garbidsa,S.,Ballin,M,Daga−Giordini,D.,Fastelli,
G.,Naturale,M.,Negro,A.,Semenzato,G.およびLiotta,
L.A.,1986,J.Biol.Chem.261,2369−2375)において同定
された。この酵素は酵素前駆体の形態で分泌される68な
いし72キロダルトンの中性メタロプロテイナーゼである
(Liotta,L.A.,Abe,S.,Gehron−Robey,P.およびMartin,
G.R.,1979,Proc.Natl.Acad.sci.U.S.A.76,2268−2272;L
iotta,L.A.,Tryggvason,K.,Garbisa,S.,Gehron−Robey,
P.およびAbe,S.,1981,Biochemistry 20,100−104;Salo,
T.,Liotta,L.A.およびTryggvason,K.,1983,J.Biol.Che
m.258,3058−3063)。さらに、このコラーゲナーゼ遺伝
子ファミリーの種々のその他のメンバーとしては、最
近、ストロメリシンの第2の型(ストロメリシン−
2)、IV型コラーゲナーゼの92キロダルトン体およびプ
ュータティブ・ユーテリン・メタロプロテイナーゼ(PU
MP)−1、低分子量ユーテリンコラーゲナーゼ(Wilhel
m,S.M.,Collier,I.E.,Marmer,B.L.,Eisen,A.Z.,Grant,
G.A.およびGoldberg,G.I.,1989,J.Biol.Chem.264,17213
−17221;Woessner,J.F.およびTalpin,C.J.,1988,J.Bio
l.Chem.263,16918−16925)等が記載されている。
マトリックスメタロプロテイナーゼは細胞外マトリッ
クスの不適当な破壊により特徴づけられる疾病過程にお
いて重要な役割を果たしていると考えられている。疾病
は炎症の過程例えばリュウマチ性関節炎およびその他の
自己免疫異常、腫瘍細胞侵入および転移形成、心筋無酸
素症の局部後遺症および角膜潰瘍を包含する(Okada等,
1986,J.Biol.Chem.261,14245−14255;Harris等,1984,Co
llagen Relat.4,493−512;Werb等,1977,New Engl.J.Me
d.296,1017−1023;Liotta等,1980,Nature(London)28
4,67−68;Kalebic等,1983,Science 221,281−283)。多
くの組織はマトリックスメタロプロテイナーゼの中性阻
害剤を含む。いくつかの場合、この阻害活性は血漿中の
アンチプロテアーゼ、特にα−マクログロブリンおよ
びβ−アンチコラーゲナーゼから誘導される。α
マクログロブリンは血清中に存在する高分子量(725000
Da)阻害剤である。血清中に存在するコラーゲン分解阻
害活性の95%を説明すると考えられる。その巨大な大き
さのために、血管の透過障壁を通過することは通常不可
能である。高められた毛細管透過性が存在する極端な炎
症の状態において、α−マクログロブリンは組織区画
に入り、そしてマトリックスメタロプロテイナーゼの調
節において役割を果たす。α−マクログロブリンによ
るマトリックスメタロプロテイナーゼの阻害の機構は直
接研究されていない。しかしながら、α−マクログロ
ブリンがその他のプロテアーゼの阻害を引き起こす機構
に類似であると考えられる。従って、この機構はマトリ
ックスメタロプロテイナーゼに特有であると考えられな
い。
β−アンチコラーゲナーゼは約40000ダルトンの大
きさである。それは血清のメタロプロテイナーゼ阻害活
性の約5%を説明する。この阻害剤は血管の透過障壁を
通過し、そして組織区画中に広く分配されると考えられ
る。β−アンチコラーゲナーゼは、TIMP、すなわちメ
タロプロテイナーゼの組織阻害剤と呼ばれるメタロプロ
テイナーゼの天然阻害剤のもう1つの群と関係づけられ
得る。メタロプロテイナーゼコラーゲン分解およびタン
パク質分解の負の調節はTIMPを介して生じ得る。
原型TIMPであるTIMP−1は活性化された間質コラーゲ
ナーゼ、ストロメリシンおよび92kDaのIV型コターゲナ
ーゼと1:1化学量論の複合体を形成する明確な分子の大
きさ28.5kDaを有する糖タンパク質である(Welgusおよ
びStricklin,1983,J.Biol.Chem.253,12259−12264:Welg
us等,1985a,Collagen Rel.Res.5,167−179;Wilhelm等,1
989,J.Biol.Chem.264,17213−17221;欧州特許189784
号)。TIMP−1をコードする遺伝子はクローン化され、
配列決定され、そしてX染色体に対して地図作成された
(Carmichael等,1986,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83,24
07−2411;Docherty等,1985,Nature(London),318,66−
69;Mullins等,1988,Genomics 3,187−194;Mahtani等,19
88,Genomics 2,294−301)。分泌されたタンパク質は18
4個のアミノ酸を有し、そして6個の分子内ジスルフィ
ド結合を有する。TIMP−1の還元およびアルキル化は全
阻害活性を消失させる。間質コラーゲナーゼを産生する
同様の細胞はTIMP−1を合成し、そして分泌することが
できる(Welgus等,1985b,J.Clin.Invest.76,219−224;H
erron等,1986,J.biol.Chem.261,2814−2818)。従っ
て、これらの細胞型に対する真のコラーゲン分解活性は
活性化された酵素量とTIMP−1量との均衡の結果であ
る。研究により、TIMP−1量とネズミとヒトの腫瘍細胞
の侵入能力との間の逆の相関関係が示された。TIMP−1
アンチセンスRNAの使用によるTIMP−1mRNA量の負の制御
により、元々非腫瘍形成性で非侵入性のスイス3T3細胞
が試験管内での侵入特性および生体内での転移能力を有
する腫瘍形成性細胞に変換した(Khokha等,1989,Scienc
e 243,947−950)。
生物学的に活性なコラーゲナーゼ阻害剤のもう1つの
類は軟骨、大動脈および歯から単離された低分子量(>
10000ダルトン)陽イオン性タンパク質からなるが、し
かし十分に特徴づけられていない。
最近、様々な基質特異性を有するマトリックスメタロ
プロテイナーゼファミリーの種々の新しいメンバーが同
定されている。これらはストロメリシン(ラットトラン
シンの相同体)、IV型コラーゲナーゼ(70kDaゼラチナ
ーゼ)および92kDaゼラチナーゼを包含する。通常の細
胞型中において同定されているが、これらの酵素の過発
現は多くの系において悪性転換および転移表現型に関係
づけられている。従って、これらのメタロプロテイナー
ゼの調節の分子的基礎を理解すること、および診断や治
療目的に利用され得る阻害剤を見つけることに対する要
求がある。
発明の要約 メタロプロテイナーゼの天然阻害剤を精製する手段を
提供することが本発明の目的である。
マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤およびその
誘導体を提供することが本発明の別の目的である。該阻
害剤は天然の供給源から得ることができ、また、合成手
段例えばメリフィールドペプチド合成法または遺伝子操
作有機体もしくは細胞系により製造することができる。
本発明の上記阻害剤はマトリックスメタロプロテイナー
ゼの活性から生じる疾病状態を処理するために使用され
得る。さらに、メタロプロテイナーゼ活性は接合体の着
床に必須であるから、これらの阻害剤は避妊薬として有
用である。
本発明は上記従来の阻害剤と異なる新規メタロプロテ
イナーゼ阻害剤に関する。今ではTIMP−2と表記される
(そのアミノ末端アミノ酸配列およびゲル電気泳動に基
づく明確な分子量に対して命名され、最初はCSC−21Kと
呼ばれる)新規タンパク質の単離および配列決定が本明
細書に記載されている。CSC−21KはIV型プロコラーゲナ
ーゼとIV型コラーゲナーゼとの1:1複合体を形成し、そ
して活性化されたIV型コラーゲナーゼを阻害する。活性
化されたIV型コラーゲナーゼへのCSC−21Kの結合はその
コラーゲン分解活性の阻害を生じる。この阻害剤は固相
に付着した精製マトリックスメタロプロテイナーゼ上で
のアフィニティークロマトグラフィーを用いて単離され
得る。CSC−21Kのアミノ酸配列分析は、CSC−21KがTIMP
様タンパク質ファミリーの最初の新規な別のメンバーで
あることを示すTIMP−1との顕著な相同性を明らかにす
る。
従って、好ましい実施態様はマトリックスメタロプロ
テイナーゼに結合し、そして固相の精製メタロプロテイ
ナーゼ上のアフィニティークロマトグラフィーを用いて
単離され得る約21600ダルトンのタンパク質である。こ
の単離されたタンパク質のアミノ酸配列は、該タンパク
質がこれまで発見されていない新しい遺伝子産物であ
り、そしてメタロプロテイナーゼの公知天然組織阻害剤
(TIMP−1)との配列相同性の領域を有することを示
す。この阻害剤の好ましい実施態様のタンパク質は下の
図5に示されるアミノ酸配列により特徴づけられる。
図面の簡単な説明 図1 ヒト黒色腫細胞(A2058)調整培地から単離さ
れ、そしてゼラチンアフィニティークロマトグラフィー
から溶離させた阻害剤とIV型コラーゲナーゼとの複合体
の陰イオン交換クロマトグラフィー。ゼラチンアフィニ
ティー精製材料15μgを陰イオン交換樹脂に注入した。
カラムをNaClの直線勾配(−)で溶離させた。0.18M N
aClで溶離する単一主要ピークからの物質は逆相カラム
上で再びクロマトグラフィーを行った(図中に挿入して
示す)。ピークAおよびBからの物質を直接配列決定し
た(図2B参照)。
図2 A.CSC−21KおよびCSC−21K IV型コラーゲナー
ゼ複合体の15%ポリアクリルアミド−SDSゲル電気泳
動。列A:逆相HPLC精製に続くCSC−21K2μg(ピーク
A)。列B:ゼラチン−セファロースアフィニティークロ
マトグラフィーにより単離されたCSC−21K IV型コラー
ゲナーゼ複合体2μg。ゲルはラエムリ試料緩衝液系お
よびβ−メルカプトエタノール含有試料緩衝液を用いて
25ミリアンペアの一定電流で操作された。電気泳動前に
試料を95℃で2分間加熱した。B.逆相HPLCピークのアミ
ノ末端アミノ酸配列。ゼラチン−アフィニティーおよび
陰イオン交換クロマトグラフィーにより得られた複合体
をさらに逆相HPLCにより各成分に精製した。ピークAお
よびB(図1中に挿入)中に得られた物質を直接配列決
定した。
図3 活性化IV型コラーゲナーゼ/ゼラチナーゼ活性
のCSC−21K阻害。A.精製されたpAPMA活性化IV型コラー
ゲナーゼの精製CSC−21阻害の投与量関係(上側の曲
線:還元およびアルキル化あり,下側の曲線:還元およ
びアルキル化なし)。CSC−21KはTIMP−2と命名され、
そしてモル/モルに基づいて示される。基質は天然IV型
コラーゲンである。B.精製されたpAPMA活性化IV型コラ
ーゲナーゼの精製CSC−21K(TIMP−2と命名)阻害の投
与量関係。基質はゼラチンである。
図4 アミノ末端から、およびエンドプロテイナーゼ
Lys−C、Arg−CおよびAsp−Nでの消化に続いて得ら
れたCSC−21Kタンパク質配列データ。消化に続いて得ら
れたペプチド配列は示されるように重複(下線領域)に
より並べられている。CSC−21Kの全配列はこれらの重複
するペプチドにより網羅されている。各ペプチドの起源
は図面の下半分に示されている。
図5 直接アミノ酸配列決定から誘導されるCSC−21K
(TIMP−2)の完全配列およびヒトTIMP−1に対する相
同性。バイオネット(BIONET)システムを用いる電算処
理された相同性検索がエンドプロテイナーゼLys−C、A
rg−CおよびAsp−Nでの消化に続いて得られた配列に
対して行われた。これらの相同性検索の結果が示されて
いる。
図6 CSC−21Kの一部をコード化するクローンpSS15
およびpSS18のcDNA配列および予測タンパク質配列。
図7 完全ヒトTIMP−2cDNAのヌクレオチド配列およ
び予想アミノ酸配列。クローンpSS38のcDNA挿入物がジ
デオキシ方法論を用いて両方向に配列決定された。予測
アミノ酸配列はDNA配列の下に示されている。予想ポリ
アデニル化シグナルには下線を付してある。
図8 TIMP−2推定アミノ酸配列とCSC−21Kタンパク
質の直接アミノ酸配列決定(上記図5参照)の比較。CS
C−21K一次構造はポートン・インストルメンツ2020気相
タンパク質シーケネーターおよび0.46×25cmベックマン
ODSカラムを備えたベックマン・システム・ゴールドHPL
Cユニット上でのフェニルヒダントイン誘導体の同定を
用いて直接決定された。比較はこれらの配列の96%同一
性を示す。星印は完全TIMP−2cDNAのDNA配列決定により
同定された配列における変化を示す。
図9 TIMP−2とTIMP−1とのアミノ酸レベル(A)
およびヌクレオチドレベル(B)での相同性比較。A.TI
MP−2およびTIMP−1の推定アミノ酸配列はプステル・
スコアリング・マトリックスを用いて比較された。分析
は66%相同性のカットオフ値および8アミノ酸重複を用
いて行われた。線は、相同性がこれらの2種のタンパク
質の間で66%相同性の平均値を越える領域を示す。B.TI
MP−2とTIMP−1とのヌクレオチド配列の比較。分析は
プステル・スコアリング・マトリックスを用い、4のハ
ッシュ値および30のウィンドーで行われた。線は同一の
領域を示す。TIMP−1対TIMP−1またはTIMP−2対TIMP
−2が行われる場合、分析は対角線の実線が得られ、そ
れは完全な同一を示す。これは、TIMP−2がTIMP−1と
異なる特有の遺伝子産物であることを示す。
図10 培養細胞系におけるTIMP−2mRNA発現のノーザ
ンブロット分析。テキストの記載と同様に細胞から単離
されたような全体の細胞質RNAおよびオリゴ−dT選択さ
れたRNA。ナイトランフィルターへの移送の後にRNAをTI
MP−2に特異的な32P標識プローブとハイブリッド形成
させた。得られるオートラジオグラフが示されている。
A)A2058ヒト黒色腫細胞からのオリゴ−dT選択されたR
NA(1μg)。B)WI−38ヒト胚誘導繊維芽細胞(列
1)およびHT−1080ヒト繊維肉腫細胞(列2)からの全
体の細胞質RNA(5μg)。
図11 12−テトラデカノイルホルボル13−アセテート
(10ng/ml,列B)または形質転換性成長因子β1(5ng/
ml,列C)での48時間処理に続いてA2058ヒト黒色腫細胞
から単離された全体の細胞質RNAのノーザンブロット分
析。これらは未処理A2058細胞(列A)における基本的
レベルと比較される。等量のRNA(5μg)が注入さ
れ、そして臭化エチジウム染色ゲルが対照として示され
ている(図中の挿入部)。
図12 ヒト肛門腫瘍および隣接する正常粘膜のノーザ
ンブロット分析。各試料のRNA(5μg)をテキストに
記載のとおりに電気泳動し、そして移送した。列T1、T2
およびT3は侵入性肛門腫瘍からのRNAを含有する。列
N1、N2およびN3は相当する隣接正常粘膜からのRNAを含
有する。
発明の詳細な説明 本発明は、完全一次構造の決定によりこのタンパク質
がTIMPファミリーの第2のメンバー、最近報告されたよ
うな(Statler−Stevenson等,1989,J.Biol.Chem.264,17
374−17378)TIMP−2であることが示されるマトリック
スメタロプロテイナーゼの阻害剤に関する。TIMP−2は
72kDa IV型コラーゲナーゼの潜在的プロ酵素体と選択的
に複合体を形成する21kDaタンパク質である(Stetler−
stevenson等,1989,J.Biol.Chem.264,17374−17378;Gold
berg等,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86,8207−821
1)。分泌されたタンパク質は192個のアミノ酸残基を有
し、そしてグリコシル化されていない。TIMP−2はアミ
ノ酸配列レベルでTIMP−1に対して全体で71%の相同性
を示す。12個のシステイン残基の位置がTIMP−1に存在
する位置に関して保存されており、4個のトリプトファ
ン残基のうち3個が保存されている。TIMP−2は72kDa
の酵素と結合してIV型コラーゲン分解活性およびゼラチ
ン活性を阻害する。阻害研究は完全な酵素阻害がTIMP−
2:活性化72kDa IV型コラーゲナーゼ酵素の1:1モル比で
生じることを示した(Stetler−Stevenson等,1989,J.Bi
ol.Chem.264,17374−17378)。従って、TIMP−1と異な
りTIMP−2はIV型コラーゲナーゼの潜在的形態および活
性化形態の両方に結合し得る。種々のコラーゲナーゼフ
ァミリー酵素を産生する細胞系、ならびにTIMP−1およ
びTIMP−2の両方を用いた細胞培養研究はTIMP−2が72
kDa IV型コラーゲナーゼと優先的に相互作用することを
示唆する(Stetler−Stevenson等,1989,J.Biol.Chem.26
4,17374−17378;Goldberg等,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.
U.S.A.86,8207−8211)。従って、活性化酵素とTIMP−
1との均衡である間質コラーゲナーゼ活性と同様に、真
の72kDa IV型コラーゲナーゼ活性は活性化酵素とTIMP−
2の量の間の均衡に依存し得る。
本発明の天然阻害剤の類似体は、該天然阻害剤のシス
テインと同様の間隔でシステインを有するペプチドおよ
びタンパク質を製造することにより作成し得る。その他
のアミノ酸は、上記システインが適当な間隔で位置する
限り天然阻害剤のパターンと変化していてもよい。少な
くとも2個の適当に配置されたシステインが、ジスルフ
ィド架橋形成による阻害活性を確実にするために、ペプ
チド中に存在しなければならない。
好ましいタンパク質は図5の配列を含むけれども、少
なくとも50%の配列位置において図5の配列と同一なア
ミノ酸を有するペプチドは、所望の相対位置にシステイ
ンが保持されていれば、メタロプロテイナーゼ活性の有
用な阻害性を有する本発明の範囲内である。
天然CSC−21分子から誘導されたペプチド断片は免疫
原として使用された。CSC−21Kに特異的な抗体のための
免疫原または抗原として使用されるべきタンパク質の合
成ペプチド断片の場合において、当業者は、抗体結合部
位による認識に関するユニークアミノ酸配列が抗体が使
用されるべき環境(例えばヒト生物学的標本)において
別のタンパク質中に存在することが知られていない4な
いし6個のアミノ酸の配列からなるということを理解す
る。さらに、本明細書においてユニークヌクレオチド配
列は上で定義されたようなユニークアミノ酸配列をコー
ド化するヌクレオチド配列を意味し、そしてそれ故に4
ないし6個のアミノ酸をコード化するのに必要な4ない
し6コドン(12ないし18ヌクレオチド)からなる。その
ようなユニークタンパク質断片に対する抗体は天然阻害
剤を血清、組織およびその他の天然供給源中に検出する
ために使用され得る。
特に好ましいペプチドは少なくとも2個のシステイン
を有するものである。上記分子のアミノ末端から誘導さ
れる配列CSCSPVHPQQAFCNAを含むアミノ酸配列およびア
ミノ酸配列SLNHRYQQGCECKITRCPおよびMIPCYISSPDECLWTD
を含む断片が特に活性であると考えられる。CSC−21Kか
ら誘導されるペプチドの免疫原的および機能的応用はこ
れらのペプチドに限定されず、天然または合成で誘導さ
れた全体のタンパク質を包含し得る。
本発明のポリペプチドである“ヒトより誘導されたポ
リペプチド”には、ヒトから単離されたポリペプチドだ
けでなく、ヒトから単離されたポリペプチドと同様な特
徴を有する、合成、遺伝子組換え等により得られたポリ
ペプチド、例えば、ヒトTIMP−2遺伝子を持つ組換えバ
クテリアから得られたポリペプチドをも含む。
実施例 1 CSC−21K(TIMP−2)の精製 ヒトA2058黒色腫細胞を10%ウシ胎児血清含有のダル
ベッコ変形イーグル培地中に80%集密まで増殖させた。
培地を次に無血清ダルベッコ変形イーグル培地に置き換
え、そして培養をさらに24時間継続した。ヒト黒色腫細
胞(A2058)無血清調整培地約60をアミコンYM30限外
ろ過膜により300mlまで濃縮した。この濃縮調整培地
を、0.05MトリスHCl、0.5M NaCl、0.005M CaCl2、0.0
2%Brij35、pH7.6緩衝液で平衡化させた連続した2本の
1.0×10cmゼラチン−セファロース(シグマ・ケミカル
社)アフィニティーカラムに注入した。カラムを次に平
衡化緩衝液中の10.0%DMSOで溶離する前に平衡化緩衝液
で洗浄する。アミコンYM30膜を用いて溶離液を濃縮し、
そして0.05MトリスHCl、0.15M NaCl、0.005M CaCl2
0.02%Brij35、pH7.6に交換する。試料を−80℃で貯蔵
する。陰イオン交換クロマトグラフィー用の試料を20%
エチレングリコール含有の0.01MトリスHCl、pH7.5中で
透析した。試料15μgを0.4×5.0cmディオネックス・プ
ロパック陰イオン交換カラムを備えたディオネックスAI
400HPLCシステム中に注入した。このカラムをゼロから
0.4M NaClの線状勾配で溶離した。単一の主要ピークの
物質を集め、そして一部を0.46×10cmPR300カラム(ピ
アース・ケミカル社)に注入した。このカラムを以前記
載されたように溶離した(Liotta等により1989年3月1
日出願された米国特許出願第07/317407号)。また、ゼ
ラチン−セファロースクロマトグラフィーから得られ、
そして−80℃で貯蔵した複合体もPR300カラムシステム
に直接注入し得る。
CSC−21Kがヒト黒色腫細胞(A2058)調整培地のゼラ
チンアフィニティークロマトグラフィーによりヒトIV型
コラーゲナーゼとの複合体として単離された。ゼラチン
アフィニティークロマトグラフィーから得られた材料の
陰イオン交換クロマトグラフィーは約0.18M NaClで溶
離する単一種を生じた(図1)。このイオン交換クロマ
トグラフィーから溶離した材料の逆相HPLC分析は、この
材料が2成分を含有することを示した(図1,挿入部)。
従って、ゼラチンアフィニティークロマトグラフィー段
階から得られた材料は陰イオン交換クロマトグラフィー
で見られるように分子間複合体であり、そしてゼラチン
アフィニティークロマトグラフィーでの2種の単純な共
精製物ではない。ゼラチンアフィニティークロマトグラ
フィーから得られた複合体のNaDodSO4−PAGEはまた2成
分を示した(図2A)。より大きい分子量の物質はMr7000
0を有する。それはイムノブロッティングおよびアミノ
末端配列決定(下記参照)によりIV型プロコラーゲナー
ゼと同定された。より小さい分子量の物質は、還元でMr
21000に高められるみかけのMr18000を有する。ゼラチン
アフィニティークロマトグラフィーから得られた複合体
の直接逆相HPLC分析は図1に挿入したチャートと同一の
2つのピークの分離を生じた。これらのピーク(ピーク
A:より短い保持時間の物質,ピークB:より長い保持時間
の物質)の各々から得られた物質をアミノ酸分析および
直接アミノ酸配列決定に供した。ピークAの物質は図2B
に示されるようなユニークアミノ末端アミノ酸配列を与
えた。ピークBの物質は潜在的IV型コラーゲナーゼ(す
なわちIV型プロコラーゲナーゼ)と同一なアミノ末端ア
ミノ酸配列を与えた(図2B)。
実施例 2 酵素消化、アミノ酸配列決定およびアミノ酸組成分析 HPLC精製CSC−21Kを上記のようにして還元し、そして
アルキル化した。還元およびアルキル化CSC−21K15μg
をエンドプロテイナーゼLys−C5μg、エンドプロテイ
ナーゼArg−C5μgまたはエンドプロテイナーゼAsp−N2
μgと0.1M NH4HCO3緩衝液中37℃で一晩保温する。次
に、消化物のPR300カラム上での逆相HPLCにより、各々
が集められて個々に配列決定される各成分ピークに分離
した。アミノ酸配列分析は、HPLC精製画分に関し、ポー
トン・インストルメンツ2020気相タンパク質シーケネー
ターにより標準プログラム39を用いて行われた。PTHア
ミノ酸同定は0.46×25cmベックマンODSカラムを備え、
そして酢酸ナトリウム/THF/アセトニトリル変形分離法
を用いて溶離されるベックマン・システム・ゴールドHP
LCユニット上で行われた。
アミノ酸組成分析は6N NCl、0.1%フェノールを用い
る120℃で18時間蒸気相加水分解に続いて行われた。加
水分解物はPITC法(ピコタグ・システム,ウォーター
ズ)を用いて誘導され、そしてトリエチルアミン/酢酸
アンモニウムアセトニトリル変形溶離法を用いて上記の
ように同様のHPLCユニット中で分析された。
ゼラチンアフィニティークロマトグラフィーから溶離
された複合体およびCSC−21Kのアミノ酸組成分析は表1
において比較されている。CSC−21Kのアミノ酸組成その
他のコラーゲナーゼ阻害剤と著しく異なり、そして異常
なLeu/Ile比により区別される。この特徴はゼラチンア
フィニティークロマトグラフィーにより単離された際の
複合体の化学量論を評価するために使用された。CSC−2
1(7Leu,18Ile;表1,図4の重複ペプチドからの直接アミ
ノ酸配列と一致する)の実験的に決定されたモルアミノ
酸組成およびIV型プロコラーゲナーゼの予測組成(39Le
u/25Ile)に基づいて、1:1モル複合体の理論的Leu/Ile
比が46Leu/42Ileまたは1.10であろうと計算された。こ
のことは、CSC−21K−IV型プロコラーゲナーゼ複合体の
アミノ酸組成分析から決定された1.03の比率とよく一致
する。このように、種々のメタロプロテイナーゼを分泌
することが知られているヒト黒色種細胞はまた、IV型コ
ラーゲナーゼの潜在型に特異的に結合しそして1:1のモ
ル化学量論で複合体を形成するタンパク質CSC−21Kを分
泌する。
エンドプロテイナーゼLys−C、エンドプロテイナー
ゼArg−CおよびエンドプロテイナーゼAsp−N消化によ
り得られた重複ペプチドの配列分析により決定されたヒ
トCSC−21Kの完全一次構造は図4に示されている。この
配列データから決定されたCSC−21Kのアミノ酸組成は精
製CSC−21Kの直接分析により得られたもの(表1)と一
致する。一次配列から計算されるCSC−21Kの分子量は21
600ダルトンであり、ゲル電気泳動データとよく一致す
る。相同性に対するコンピューター検索はバイオネット
タンパク質データベース(NBRF−PIRおよびSWISS−PTOT
タンパク質配列データバンクをアクセスする)で行われ
た。電算処理された相同性検索は全体のペプチド配列に
対して行われた。これにより、CSC−21K構造とヒトTIMP
との並列(図5)に対する基礎が得られた。191個のア
ミノ酸重複中に41.0%のアミノ酸同一性および29%の保
存置換がある。12個のシステイン残基の位置が保存さ
れ、そして4個のトリプトファン残基のうち3個の位置
もまた保存されている。これらの残基の相対位置の保存
は両方のタンパク質における機能的または構造的役割を
支持する。
実施例 3 コラーゲン分解およびゼラチン分解阻害 IV型コラーゲナーゼアッセイは以前記載されたように
行われた(Liotta等により1989年3月1日出願された米
国特許出願第07/317407号)。ゼラチナーゼアッセイは
熱変性ラット皮膚コラーゲン(NEN/デュポン)を利用し
て上記方法の適用により行われた。CSC−21−IV型コラ
ーゲナーゼプロ酵素複合体は1mM p−アミノフェニル
水銀アセテート(p−APMA)と1時間の予備保温により
活性化された。続いて、IV型コラーゲナーゼ活性のアッ
セイの前に精製CSC−21Kを添加した。
ゼラチン−アフィニティークロマトグラフィーにより
単離されたとき、CSC−21KとIV型プロコラーゲナーゼと
の間の複合体にはコラーゲン分解活性がなかった。有機
水銀化合物p−アミノフェニル水銀アセテート(p−AP
MA)での活性化に続いて、得られた達成可能な最大IV型
コラーゲン分解活性は分解IV型コラーゲン7.12μg/時間
/酵素複合体μgだった。有機水銀活性化に続いて、得
られた最大ゼラチン分解活性は26.4μg/時間/酵素複合
体μgだった。ジスルフィド結合の還元はTIMPと間質コ
ラーゲナーゼとの間に形成された複合体を破壊し、そし
てCSC−21KとIV型プロコラーゲナーゼとの間の複合体を
破壊する(図3A)。精製された天然CSC−21Kであって、
還元およびアルキル化されていないCSC−21Kのこのp−
APMA活性化複合体への添加はコラーゲン分解活性および
ゼラチン分解活性の両方の部分的阻害を生じた(図3Aお
よびB)。このデータから推論すると、CSC−21Kの活性
化酵素への結合がゼラチン−セファロースクロマトグラ
フィーにより単離された複合体に対して決定された1:1
モル比に一致する化学量論的様式で起こることが示され
た。これらの結果は、有機水銀化合物に晒されなかった
CSC−21Kが活性化IV型コラーゲナーゼに結合し、そして
阻害し得るが、しかしIV型コラーゲナーゼのp−APMA活
性化がCSC−21Kの有機水銀介在不活性化に伴って起こる
ことを示唆する。
これらのデータは、CSC−21KがTIMP−1、特にシステ
イン残基の保存部位に関して分散された相同性を共有す
るけれども、CSC−21Kペプチドの全てが公知のTIMP−1
の配列と明らかに異なることを示す。従って、本発明の
ペプチドはTIMPをコード化するものとは異なる遺伝子に
よりコード化される。このことはCSC−21Kが別の遺伝子
産物であることを示す。
合成ペプチドはCSC−21K分子のアミノ末端部分からの
配列を用いて製造された。これらは、標準法により抗ペ
プチド抗体生成において使用するためにウシ血清アルブ
ミンに結合された。抗体は以前記載されたように固相ペ
プチドアフィニティークロマトグラフィーを用いてアフ
ィニティー精製された(Stetler−Stevenson等,1989,J.
Biol.Chem.264,1353−1356)。これらの抗体は標準的な
ウエスタンおよびイムノブロット上で反応性である。
単離精製されたCSC−21K、組換えCSC−21Kおよび類似
体はマトリックスメタロプロテイナーゼの非調節活性を
特徴とする疾病の治療に使用され得る。そのような疾病
には関節炎、糖尿病、ガン、粘膜および上皮組織の潰
瘍、自己免疫仲介炎症、肺障害、肉芽腫症が含まれる。
特に有用な適用は、心筋基底膜の破壊等のマトリックス
タンパク質分解は苦痛における有害な過程であるから心
筋梗塞の治療においてであろう。その他の治療効果はま
た、基底膜破壊を伴う疾病例えば狼瘡、自己免疫神経系
異常、筋肉異常例えば筋ジストロフィー、心筋梗塞およ
び糸球体症において得られる。CSC−21Kはまた、胚の胎
盤付着または着床を妨げることにより出産調節剤として
使用され得る。
実施例 4 ヒトCSC−21Kのクローニング ヒトA2058黒色腫細胞を集密まで増殖させ、オリゴdT
カラムに流し、メッセンジャーRNA種を選択的に単離し
た。このmRNA調製物は次にLambdaGem−4ベクターおよ
び標準的方法論を用いてcDNAライブラリーを調製するた
めに使用された。精製mRNA1μgが市販のcDNA合成キッ
ト(アマルシャム)を用いて二本鎖cDNAを調製するため
に使用された。このcDNAはEco R Iメチラーゼ(プロメ
ガ)を用いてメチル化され、Eco R Iリンカー(プロメ
ガ)に連結され、Eco R Iで制限され、そしてEco R I消
化LambdaGem−4ベクター(プロメガ)に連結された。
結合物を包装し(ギガパック・ゴールド,ストラタジー
ン)、そして最適反応物を1.5×106組換え体を得るよう
に貯蔵した。7.5×105組換え体がオリゴヌクレオチド27
−40を用いてスクリーニングされた。オリゴヌクレオチ
ド27−40は45merで配列:5′−GAGAAGGAGGTGGACTCTGGCAA
TGACATCTATGGCAACAACATC−3′を有し、既に配列決定さ
れたTIMP−2タンパク質の残基27ないし40の逆翻訳に相
当する。オリゴヌクレオチド27−40はバイオサーチ8700
DNAシンセサイザーでβ−シアノエチルホスホルアミジ
ット化学により合成され、そしてγ−〔32P〕−ATP(ア
マルシャム)およびT4キナーゼ(ベセスダ・リサーチ・
ラボラトリーズ)を用いて標識された。スクリーニング
された全体で750000種のプラークから、239種の陽性の
ものが同定された。これらの陽性物の中で、最初に8種
のクローンが、親のLambdaGem−4クローンのSpe I消
化、Spe I消化物の結合および形質転換体のアンピシリ
ン耐性選択に続いて、さらに特徴づけられた。これらの
8種のクローンが、CSC−21Kに対するタンパク質配列デ
ータに基づいた4種の付加的な合成オリゴヌクレオチド
とのサザンブロットハイブリダイゼーションに続いて交
差スクリーニングされた。2種のクローンだけが4種全
ての付加的合成オリゴヌクレオチドプローブと陽性に反
応した。これらのクローンはpSS15およびpSS18と表記さ
れる。これらの2種のクローンのより大きいものが2.1k
b挿入物含有pGEM−1ベクターであるpSS15である。この
クローンはその5′末端からおよそ1.2kbに位置する内
部Hind III制限部位を含む。この挿入物はEco R Iおよ
びXba Iでの二重エンドヌクレアーゼ制限によりpGEM−
1ベクターから遊離され得る。
pSS15およびpSS18の両方のクローンをM13中にサブク
ローン化し、そしてジデオキシ法を用いて配列決定し
た。pSS15クローンを2つのHind III断片を用いてサブ
クローン化した。得られた部分的cDNA配列および予測さ
れたアミノ酸配列は図6に示されている。得られたアミ
ノ酸配列は、図5に示されたCSC−21Kの部分に対して得
られたものと実験誤差の範囲内で同一である。これらの
結果は、pSS15およびpSS18と表記されるこれらのクロー
ンがタンパク質CSC−21Kをコード化することを示す。種
間のコドン優位性における相違により、その他の種から
のクローンが機能的CSC−21Kタンパク質をコード化する
が、しかし異なるヌクレオチド配列を有することは明瞭
である。従って、CSC−21KcDNAのコドンあたり1個の塩
基変化は全体のヌクレオチド配列において33%の変化を
生じ、機能的CSC−21Kタンパク質をコード化するであろ
うcDNAを依然として生じ得る。従って、ヒトCSC−21Kに
対するこのクローンの存在により、その他の種からこの
タンパク質をコード化するcDNAを単離する操作を省略で
きる。
CSC−21KcDNA(pSS15)の寄託は、アメリカ合衆国,20
852メリーランド,ロックヴィレ,パークロウン・ドラ
イブ12301のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレク
ション(ATCC)に1989年8月11日に行い、寄託番号は40
644である。寄託物は寄託日から30年間または寄託試料
の最後の請求日から5年のい長い方の間生存したまま保
管され、もし生存していない場合は再寄託するであろ
う。そして法律に特に制限のない場合一般に分譲され
る。特許および商標庁の長官は請求に応じて寄託物を利
用するであろう。
次の実験において、2つの付加的クローンが単離さ
れ、そして最長のクローンpSS38におけるcDNA挿入物の
ヌクレオチド配列が図7に示されている。この挿入物は
730bpからなり、ポリ(AT)尾部がなく、そして194個の
アミノ酸の成熟TIMP−2タンパク質をコード化する。13
0ヌクレオチド長の3′非翻訳領域はRNAの3′末端から
下流に推定上のポリアデニル化シグナル30塩基を含む。
cDNAクローンから予測されたTIMP−2のアミノ酸配列
と重複性エンドプロテイナーゼ誘導化ペプチド断片の直
接アミノ酸配列決定により決定されたアミノ酸配列との
比較は優れた一致を示す。元の配列は192個だけのアミ
ノ酸を含有していた。これまで同定されていない残基は
92位のグリシル残基およびカルボキシル末端のプロリル
残基に相当する。その他の変化は図8に記載されてい
る。TIMP−2とTIMP−2との予測されたアミノ酸配列レ
ベルでの相同性は37.6%の同一性であり、そして65.6%
の全体の相同性である。66%相同性のカットオフ値およ
び8アミノ酸重複を用いたこれらの2つの予測されたタ
ンパク質配列間の相同性分配のプステル・マトリックス
分析は、相同性がこの平均値より下回る2つの領域があ
ることを示す。TIMP−2はその他の潜在的なメタロプロ
テイナーゼおよびTIMP−1の両方の存在下で72kDa IV型
コラーゲナーゼの潜在型に結合する明らかな傾向を示す
(Stetler−Stevenson等,1989,J.Biol.Chem.264,17374
−17378;Goldberg等,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.8
6,8207−8211)。しかしながら、TIMPの両形態は活性化
IV型コラーゲナーゼを阻害するであろう。従って、これ
らのタンパク質の間に高度に保存されているアミノ酸の
領域、例えば66%の全体の相同性値を越える領域はこれ
らのタンパク質の公知の共有機能、すなわち個々のTIMP
分子に特有の活性化コラーゲナーゼファミリー酵素の阻
害に関連するであろう。従って、残基20ないし45の間の
低い相同性の領域およびTIMP−2のカルボキシル末端は
72kDa IV型コラーゲナーゼの潜在型へのTIMP−2の結合
に関連するであろう。
実施例 5 TIMP−2cDNAの適用 ヒトTIMP−2とヒトTIMP−1とのcDNA配列の比較は、
アミノ酸レベルで見られたものに匹敵する相同性をほと
んど示さない(図9b)。この結果は、これらの遺伝子が
この遺伝子ファミリーの進化において初期に分化したこ
とを意味する。cDNAレベルでの相同性の欠如はまた、TI
MP−2mRNA転写物がTIMP−1プローブを用いたノーザン
ブロット分析で検出されなかったこと、およびTIMP−1
プローブでのcDNAライブラリィのスクリーニングにより
TIMP−2クローンが得られなかったことを説明する。
種々の細胞から単離されたオリゴdT選択mRNAのノーザ
ンブロット分析はTIMP−2cDNAを用いて行われた。HT−1
080ヒト繊維肉腫細胞、WI−38ヒト胚誘導肺繊維芽細
胞、およびA2058ヒト黒色腫細胞をダルベッコ変形イー
グル培地(DMEM,ギブコ)中80%集密まで増殖させた。
培地を次に0.5%ITS+(コラボラティブ・リサーチ社)
および25μg/mlゲンタマイシン補足DMEMに置き換えた。
培地を4時間後に換え、そして10ng/ml TPA(シグマ・
ケミカル社)または5ng/ml TGF−β1(アール・アン
ド・ディ・システムズ)の添加前に20時間培養を続け
た。
全体の細胞質RNAを記載のように細胞系から単離した
(Gough,1988,Anal.Biochem.173,93−95)。mRNAはFAST
−TRACK mRNA単離キット(インビトロゲン)を用いて
単離された。組織mRNAは凍結組織断片から単離された。
組織断片はワシントンにあるワシントン・ホスピタル・
センターのBarry Schmuckler博士からの手術の際の3種
の部分的結腸切除標本から得られた。3種全例の病理学
的診断は侵入性アデノカルシノーマだった。組織試料は
また隣接する正常粘膜からも得られた。凍結組織を液体
窒素中乳鉢と乳棒で粉々にした。次いで組織粉末を4Mグ
アニジンイソチオシアネート、3M酢酸ナトリウム、0.84
%β−メルカプトエタノール、pH6.0に溶解させた。全
体の細胞質RNAを5.7M塩化セシウム、3M酢酸ナトリウ
ム、pH6.0を介してペレット化することにより単離し
た。RNAの一部をホルムアルデヒド/1%w/vアガロースゲ
ルに注入し、そして電気泳動しナイトランフィルター
(シュライヒャー・アンド・シューエル)に移した。RN
Aをフィルターに紫外線架橋させ、そしてクローンpSS38
からの挿入物にハイブリッド形成させた。pSS38cDNAプ
ローブをα−〔32P〕−dCTPでランダムプライマーラベ
リングキット(ベセスダ・リサーチ・ラボラトリーズ)
により標識した。
A2058ヒト黒色腫細胞系のノーザンブロット分析は3.5
および0.9kbのおおよその大きさを有する2種の特異的m
RNA種を表した(図10a)。これらのmRNA種はまた、ヒト
WI−38繊維芽細胞から単離されたRNA中に、TH−1080繊
維肉腫細胞からの等量のRNA中に検出可能な0.9kb種の非
常に低いレベルで検出された(図10b)。これらの2種
の特異的転写物の起源は決定されないままであるが、し
かし、大きさの相違はあまりにも大きく、3′ポリアデ
ニル化における相違によっては容易に説明できない。イ
ンシュリン様成長因子II mRNAに対して説明されたよう
に、別の5′非翻訳領域が異なる転写物の大きさを説明
することは可能である。
A2058細胞の12−O−テトラデカノイルホルボル13−
アセテート(TPA)(10ng/ml)での処理はTIMP−2転写
レベルを著しく変えなかった(図11)。これは、TPAに
応答して負の制御された72kDa IV型コラーゲナーゼに対
するmRNAとは対照的である。間質コラーゲナーゼmRNAは
A2058黒色腫細胞および繊維芽細胞系のTPA処理に続いて
急速に誘導される(Chin等,1985,J.Biol.Chem.260,1236
7−12376;Werb等,1986,J.Cell Biol.102,697−702;Fris
ch等,1987,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84,2600−260
4)、これはTIMP−1の場合と同様である(Edwards等,1
985,Mol.Cell.Biol.5,3280−3288;Murphy等,1985,J.Bio
l.Chem.260,3079−3083;Welgus等,1985b,J.Clin.Inves
t.76,219−224)。A2058黒色腫細胞の形質転換性成長因
子−ベータ1(TGF−β1)との48時間の処理はTIMP−2
mRNAレベルにおける明らかに検出可能な低下を生じた
(図11)。3.5および0.9kb転写物は安定状態レベルでの
同様の低下を示し、そして異なる発現の指示はなかっ
た。TGF−β1はヒト歯肉繊維芽細胞におけるTIMP−1mR
NAレベルの増加を示した(Overall等,1989,J.Biol.Che
m.264,1860−1869)。TGF−β1が72kDa IV型コラーゲ
ナーゼmRNAおよびタンパク質レベル、ならびに酵素活性
を誘導することは以前示された。その他の成長因子の存
在下、TGF−β1はまた、間質コラーゲナーゼおよびTIM
P−1発現に選択的な逆の作用を有する(Edwards等,198
7,EMBO.J.6,1899−1904)。TGF−β1は間質コラーゲナ
ーゼの誘導を選択的に抑制するが、TIMP−1を超誘導す
るように相乗的に相互作用する。これらのデータは、TI
MP−1とTIMP−2がTPA処理に異なって応答し、そしてT
GF−β1処理に逆に応答することを示す。さらに、TGF
−β1はヒト黒色腫細胞において、TIMP−2および72kD
a IV型コラーゲナーゼ転写レベルへの逆の作用を有す
る。従って、TIMP−2の転写調節がTIMP−1と無関係で
あることが明らかである。
最後に、3種の原発性のヒト肛門腫瘍および隣接した
正常粘膜からの組織のノーザンブロット分析はpSS38TIM
P−2プローブを用いて行われ、そして図12に示されて
いる。組合せた試料は、結腸腫瘍試料と隣接した通常の
粘膜との間のTIMP−2mRNA転写レベルに検出可能な変化
が見られなかった。従来の研究は、実際のヒト結腸腫瘍
組織が高められたIV型コラーゲナーゼmRNA転写物を含有
することを示した。これらのデータは、原発性腫瘍細胞
数におけるTIMP−2と72kDa IV型コラーゲナーゼの比率
が異なる転写による酵素種のために変更されることを示
唆する。しかしながら、原発性腫瘍細胞異形および侵入
性腫瘍試料中の正常細胞の可能な混入のために、侵入性
転移細胞数を正確に反映しないかもしれない。転移領域
の試験は腫瘍細胞侵入においてこれらのタンパク質の役
割のよりよい理解を可能にする。
CSC−21KcDNAクローンの利用 メタロプロテイナーゼ阻害剤タンパク質TIMP−2をコ
ード化する単離されたヒトcDNAクローンは治療において
広い用途を有する。腫瘍、炎症性疾病、心臓血管病、中
枢神経系失調症、糖尿病ならびに成長および発育の異常
症を包含する疾病状態は、本発明の対象であるメタロプ
ロテイナーゼ阻害剤タンパク質の異常レベルに随伴する
か、またはそれが原因となっている。これらの疾病の経
過の全てが細胞外マトリックスタンパク質の異常な蓄積
または欠如を包含し得る。特に、これらの疾病状態の多
くは異常な基底膜を提示する。基底膜破壊の調節はメタ
ロプロテイナーゼ作用の阻害により制御され得るから、
本発明の対象である阻害剤タンパク質は基底膜の安定状
態レベルを決定する重要な役割を演じ得る。阻害剤タン
パク質CSC−21Kをコード化する本発明のcDNAクローン
は、実施例5(上記)に記載されたように、組織試料ま
たは培養細胞から単離されたRNA試料中の阻害剤のmRNA
レベルを測定するためのノーザンブロッティング分析に
使用され得る。いくつかの場合において、この方式で検
出された高められたCSC−21KmRNAレベルは高められた基
底膜蓄積を導く疾病状態、例えば真性糖尿病を反映し得
る。その他の場合において、例えば腫瘍および神経を取
り囲む基底膜を含む中枢神経系失調症において、阻害剤
タンパク質の欠如が重要であり得る。単離されたcDNAク
ローン(全体または一部)と単離されたRNAまたはDNAの
ハイブリダイゼーションの他に、組織または細胞試料を
用いるその場での(in situ)ハイブリダイゼーション
がこの分野で十分に公知の方法を用いて容易に操作され
得る。この目的およびその他の目的のために、クローン
は検出のために放射性マーカーで適当な酵素および放射
性前駆体を用いて標識され得る。
阻害剤タンパク質CSC−21Kは腫瘍侵入の抑制剤であ
り、そしてそのようなものとして腫瘍抑制遺伝子であ
る。それ故に、ホモ接合の損失、対立遺伝子の損失また
は遺伝子調節領域の突然変異不活性化は阻害剤の発現を
抑制し、ガンの進展を助長する。これらの遺伝子欠陥の
全てが、この分野で十分に公知の方法および適当な制限
酵素を用い、所望により予め試料DNA配列のポリメラー
ゼ鎖反応増幅を行い、標準サザンブロッティング分析に
おいて、単離されたcDNAクローンにより検出され得る。
DNAの抽出およびそのような遺伝子欠陥の測定はガンの
診断およびガンを進展しやすくする遺伝欠陥を有する個
人の検出において有用であろう。
単離されたcDNAクローンは遺伝子治療に有用であろ
う。本発明の阻害剤タンパク質の発現の損失または負の
制御に関連した疾病は、CSC−21Kタンパク質の増大した
合成を可能にする、適当な発現ベクター中のcDNAクロー
ンで処置され得るであろう。適当なプロモーターを有す
る発現ベクターにおけるCSC−21KのためのcDNAクローン
をCSC−21K産生を欠く細胞中にトランスフェクションす
ると、CSC−21Kの高められた産生および異常表現型の訂
正を生じる。また、同様の発現ベクターを用いるが、し
かし逆配向のCSC−21KcDNA挿入物を含むアンチセンス構
築物はメタロプロテイナーゼ阻害剤タンパク質の過産生
を抑制するために使用され得る。これは異常調節の障害
やCSC−21K阻害剤タンパク質の不適当に高い産生におい
て有用であり得る。そのような遺伝子試薬の系および調
製方法はこの分野で公知であるが、しかし本発明の特定
の単離されたヌクレオチド配列を必要とする。本発明の
cDNAクローンがあらゆるその他のタンパク質をコード化
する遺伝子の隣にスプライシングされ、そしてハイブリ
ッドタンパク質を生じる。この方法論は高められた阻害
活性または腫瘍探索作用を有するハイブリッドタンパク
質を産生するために使用され得る。
TIMP−2タンパク質のアミノ酸配列をコード化する本
発明のcDNAクローンまたはあらゆるその他のDNA断片
(普遍的遺伝コードに準拠)は阻害剤タンパク質CSC−2
1K(TIMP−2)の組換え産生に必要であり、そして正常
に有用である。組換えCSC−21Kはあらゆる適当な発現系
において原核細胞または真核細胞のいずれかにおいて作
成され得る。本発明の製造における顕著な利点は、タン
パク質がグリコシル化されておらず、そして機能的活性
のために翻訳後の修飾を必要としないことである。従っ
て、バクテリア発現系において作成された組換えタンパ
ク質は培養培地から得られた際にそのまま機能的に活性
であり得る。組換え阻害剤タンパク質は適当な担体タン
パク質、マーカータンパク質またはその活性を安定化す
るかまたは高めるその他の化合物に連結されてもよい。
全体または部分的な組換えタンパク質はメタロプロテイ
ナーゼ活性を阻害するための抗原または処置剤として使
用され得る。
本発明のcDNAクローンは新規なメタロプロテイナーゼ
阻害剤CSC−21Kをコード化する。遺伝子それ自体は新規
であり、そして新規なメタロプロテイナーゼ阻害剤CSC
−21Kをコード化することが明確である。遺伝子それ自
体は新規であり、そしてプロテイナーゼ阻害剤をコード
化するcDNAクローンを報告する全ての従来技術とは異な
る。実際、従来技術として存在するプロテイナーゼ阻害
剤のためのcDNAクローンのいずれかの、または全てのハ
イブリダイゼーションは、緊縮条件または減じられた緊
縮性の条件のいずれかの下で、本発明の遺伝子の検出が
全体的か、または部分的にできない。そのために、本発
明の遺伝子はけっしてこれまで検出されなかった。本発
明の遺伝子の単離を導く本発明のタンパク質のアフィニ
ティー精製、および本発明の新規アミノ酸配列の同定は
全体的に独創的なアプローチであり、従来の文献には記
載されていなかった。
あるタンパク質の機能的特性がそのタンパク質を構成
するアミノ酸残基の100%の同一性に依存するものでは
ないことはタンパク質化学の分野ではよく知られてい
る。同一の電荷または疎水性を有し、そして同一の機能
を達成する個々のアミノ酸残基が置換され得る。さら
に、タンパク質の構造を決定するように特異的に作用す
るタンパク質分子内のその他のアミノ酸は、親タンパク
質分子の全体の生物学的活性が消失しなければ、電荷ま
たは疎水性の異なる残基で置換されてもよい。さらに一
般的には、構造的および機能的に関連する2つのポリペ
プチドのアミノ酸配列の進化的類似度がピアソンおよび
リップマンにより記載された配列並列および比較アルゴ
リズムにより規定された定量分析方法により決定される
(Pearson,W.R.& Lipman,D.J.,1988,Proc.Natl.Acad.S
ci.U.S.A.85,2444−48)。この定量比較により、アミノ
酸配列の正確な相同性だけでなく、保存機能を共有する
進化的に関連するタンパク質のフィミリー内に頻繁に起
こることが知られている1残基の別の残基への置換を推
察される。従って、この場合、本発明はまた、マトリッ
クスメタロプロテイナーゼを阻害し、そして図7に示さ
れた配列と少なくとも1つの部位が異なるアミノ酸配列
を有し、そして図7のアミノ酸配列またはそのユニーク
部分に対して、あらゆるその他のポリペプチドのアミノ
酸配列に対するより、より高い類似性を依然として有す
る単離されたポリペプチドに関する。
本発明のマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤が
不適当な血管形成、関節炎、腫瘍増殖、侵入および転
移、および肉芽腫性炎症状態例えばサルコイドーシスお
よびその他の疾病状態の処置に使用される場合、産生さ
れた酵素の量および90%以上の活性酵素を阻害すること
が要求されるペプチド阻害剤の量を評価することが可能
である。あらゆる疾病状態の処置に使用するために、阻
害剤ペプチドの治療的投与量は1−250mg/kg/dの許容で
きる薬学的範囲であり、より好ましくは25−100mg/kg/d
の範囲である。投薬される患者の投与量は該患者におい
て産生される酵素の量、該患者の状態および体格に依存
するであろう。阻害剤は注射として、または血流中に速
やかに移行するあらゆる手段により投与され得る。凍結
乾燥粉末は「飲み込まれ」てもよい。経頬または舌下投
与のための調剤も与えられ得る。呼吸器に欠陥を有する
患者のために、ペプチドは吸入により投与され得る。エ
アロゾルがこの目的のために特に有用である。目の異常
に対して、ペプチドは点眼薬として投与されてもよい。
単離されたCSC−21タンパク質、天然もしくは組換
え、またはそれから誘導された活性ペプチドは静脈注射
で、経口で、経子宮で、吸入または局部適用により投与
され得る。例えば、局部適用は基底細胞ガンもしくは皮
膚の黒色腫、または角膜潰瘍の処置のための適当な担体
を用いて製造され得る。
完全CSC−21タンパク質またはCSC−21ペプチドは天然
のものからの精製、合成ペプチド化学方法または組換え
DNA法により製造され得る。後者の場合において、適当
な発現ベクター内のCSC−21のための適当なcDNAクロー
ンはCSC−21活性を有するペプチドを製造するために使
用され得る。
CSC−21ペプチドおよびCSC−21に対する抗体はまた、
マトリックスメタロプロテイナーゼと結合阻害剤の異常
な均衡により特徴づけられる疾病の診断に有用である。
精製CSC−21は、メタロプロテイナーゼを結合する性質
により、あらゆる天然の供給源からメタロプロテイナー
ゼを精製および/または検出する手段として使用され得
る。CSC−21のための適当なイムノアッセイは抗CSC−21
抗体、参照CSC−21抗原および固相または液相反応体を
包含し得る。精製CSC−21またはCSC−21のペプチドドメ
インは適当な酵素、蛍光または放射性ラベルで当分野で
よく知られた方法により印を付してもよい。
システインを欠くか、またはシステインを1個だけ有
するペプチドはメタロプロテイナーゼを検出するための
アッセイにおいて、およびメタロプロテイナーゼを精製
する手段として有用であることが見出され、そしてこれ
は本発明の一部でもある。3種のそのような構造は以下
のアミノ酸配列: を有するペプチドだった。
本発明のペプチドは動物もしくはヒト組織またはメタ
ロプロテイナーゼに対する抗体を有するかもしれない体
液中のメタロプロテイナーゼを検定する試験に使用され
てもよい。ペプチドはまた、メタロプロテイナーゼの検
出に使用するための抗体を誘導するために使用され得
る。
本明細書においてアミノ酸は以下のように認められる
通常の1文字表示で示される: A=アラニン C=システイン D=アスパラギン酸 E=グルタミン酸 F=フェニルアラニン H=ヒスチジン I=イソロイシン K=リジン L=ロイシン M=メチオニン N=アスパラギン P=プロリン Q=グルタミン R=アルギニン S=セリン T=トレオニン V=バリン W=トリプトファン X=チロシン Y=ピログルタミン酸 *** 背景の記載および発明の開示を完全にするために、本
明細書にこれまで示された刊行物、特許および特許出願
は本明細書内への参照により本明細書に編入される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/53 G01N 33/573 Z 33/573 C12N 15/00 A (31)優先権主張番号 395,453 (32)優先日 平成1年8月18日(1989.8.18) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 494,796 (32)優先日 平成2年3月13日(1990.3.13) (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 リオッタ,ランス エー. アメリカ合衆国,メリーランド 20854, ポトマック,ミストウッド ドライブ 9027 (72)発明者 クルッシュ,ヘンリー アメリカ合衆国,メリーランド 20817, ベセスダ,デポール ドライブ 9704 (56)参考文献 特開 昭61−282095(JP,A) Journal of Biolog ical Chemistry Vo l.261,no.9,P.4154−4159 Journal of Biolog ical Chemistry Vo l.263,no.3,P.1439−1443 Journal of Biolog ical Chemistry Vo l.272,no.47,P.29975−29983 Journal of Biolog ical Chemistry Vo l.264,no.29,p.17213−17221 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA Vol.86,p.8207− 8211 FEBS Letters Vol. 382,p.285−288

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マトリックスメタロプロテイナーゼを阻害
    し、そしてIV型コラーゲナーゼとIV型プロコラーゲナー
    ゼの両方に1:1の化学量論比で結合する、ヒトより誘導
    されたポリペプチドであって、以下のアミノ酸配列: からなるポリペプチド、または、該アミノ酸配列におい
    て1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換または追加され
    たアミノ酸配列からなりかつ該ポリペプチドと同等の活
    性を示す該ポリペプチドの変異体。
  2. 【請求項2】以下のアミノ酸配列: からなる請求項1記載のポリペプチド。
  3. 【請求項3】ヒトTIMP−2である、請求項1記載のポリ
    ペプチド。
  4. 【請求項4】ゼラチン分解活性またはコラーゲン分解活
    性を有するメタロプロテイナーゼのタンパク質阻害剤を
    精製する方法であって、 (1)上記メタロプロテイナーゼの基質を固相に付着さ
    せ、 (2)上記阻害剤および上記メタロプロテイナーゼを含
    むタンパク質混合物を上記固定化基質に、上記阻害剤お
    よび上記メタロプロテイナーゼの複合体が上記基質に結
    合するような条件下で暴露し、そして (3)請求項1記載のポリペプチドを単離するための適
    当な手段で上記複合体を溶離する、 段階からなる上記方法。
  5. 【請求項5】ゼラチン分解活性またはコラーゲン分解活
    性を有するメタロプロテイナーゼのタンパク質阻害剤を
    精製する方法であって、 (1)上記メタロプロテイナーゼを固相に付着させ、 (2)上記阻害剤を含むタンパク質混合物を上記固定化
    メタロプロテイナーゼに、上記阻害剤が上記メタロプロ
    テイナーゼと複合体を形成するような条件下で暴露し、
    そして (3)請求項1記載のポリペプチドを単離するための適
    当な手段で上記阻害剤を溶離する、 段階からなる上記方法。
  6. 【請求項6】請求項1ないし3に記載のポリペプチド
    を、マトリックスメタロプロテイナーゼと上記ポリペプ
    チドとの間の結合親和性によりマトリックスメタロプロ
    テイナーゼを捕獲または検出する手段として含有する、
    動物もしくはヒト組織または体液中のマトリックスメタ
    ロプロテイナーゼを検定するためのキット。
  7. 【請求項7】ゼラチン分解活性またはコラーゲン分解活
    性を有するメタロプロテイナーゼのプロ酵素の阻害剤で
    ある請求項1記載のポリペプチドを精製する方法であっ
    て、 (1)上記メタロプロテイナーゼのプロ酵素の基質を固
    相に付着させ、 (2)上記阻害剤および上記メタロプロテイナーゼのプ
    ロ酵素体を含むタンパク質混合物を上記固定化基質に、
    上記阻害剤および上記プロ酵素の複合体が上記基質に結
    合するような条件下で暴露し、そして (3)適当な手段で上記複合体を溶離する、 段階からなる上記方法。
  8. 【請求項8】以下のアミノ酸配列: からなるペプチドをコード化するDNA断片。
  9. 【請求項9】以下のヌクレオチド配列: またはその相同体を有する請求項8記載のDNA断片。
  10. 【請求項10】請求項8記載のDNA断片およびベクター
    からなる組換えDNA分子。
  11. 【請求項11】請求項10記載の組換えDNA分子で形質転
    換された細胞の培養体。
  12. 【請求項12】以下の段階: (1)細胞または組織からRNAまたはDNAを遊離させ、 (2)段階1の調製物中のRNAまたはDNAを請求項9記載
    のDNA断片に、該DNA断片が上記細胞または組織からのRN
    AまたはDNAとハイブリッド二本鎖を形成するような条件
    下で暴露し、そして (3)段階2から生じたハイブリッド二本鎖の量を測定
    する、 からなるマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤活性
    を測定する方法。
  13. 【請求項13】DNA断片が標識され、それにより該DNAの
    検出が促進される請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】RNAまたはDNAの暴露が組織の調製物上で
    直接行われる請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】組織阻害剤メタロプロテイナーゼ1より
    も72kDa IV型コラーゲナーゼと優先的に相互作用する請
    求項1記載の単離されたペプチド。
  16. 【請求項16】形質転換性成長因子−ベータ1(TGF−
    β1)の存在下で減少する請求項1記載の単離されたペ
    プチド。
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