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JP2018104418A - 鎮痒剤を含有するロチゴチン経皮吸収型貼付製剤 - Google Patents

鎮痒剤を含有するロチゴチン経皮吸収型貼付製剤 Download PDF

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JP2018104418A
JP2018104418A JP2017246432A JP2017246432A JP2018104418A JP 2018104418 A JP2018104418 A JP 2018104418A JP 2017246432 A JP2017246432 A JP 2017246432A JP 2017246432 A JP2017246432 A JP 2017246432A JP 2018104418 A JP2018104418 A JP 2018104418A
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Abstract

【課題】ロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤を貼付した際に発生する、貼付部位における貼付中及び剥離時の掻痒感を抑制することが可能な貼付製剤の提供。【解決手段】支持体、薬物含有粘着剤層及び剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、薬物含有粘着剤層が、有効成分としてロチゴチン又はその製薬上許容できる塩と、貼付部位における貼付中及び剥離時の掻痒感を抑制するための成分として鎮痒剤とを含有してなる経皮吸収型貼付製剤。薬物含有粘着剤層の基材成分がゴム系粘着成分である経皮吸収型貼付製材。鎮痒剤がモノテルペン類、クロタミトン、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、ステロイド剤から選ばれた1種以上であり、好ましくはモノテルペン類、クロタミトン、より好ましくはメントール及びクロタミトンである経皮吸収型貼付剤。【選択図】図3

Description

本発明は、支持体、薬物含有粘着剤層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤であり、薬物含有粘着剤層中に有効成分としてロチゴチンと、鎮痒剤を含有する経皮吸収型貼付製剤に関する。
ロチゴチン(Rotigotine)は、D3/D2/D1ドーパミンレセプターアゴニストであり、パーキンソン病、レストレスレッグス症候群(RLS)などに対して優れた治療効果を有する薬物である。これまでに、ロチゴチンを有効成分として含有する製剤が開発されてきており、例えば、ロチゴチンを含有する経皮吸収型貼付製剤(以下、「ロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤」という)である「Neupro(登録商標)」が欧州やその他の地域において市販されている。また、国内では「ニュープロ(登録商標)パッチ」の商品名で市販されている。
従来のロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤としては、例えば、特許文献1では基剤としてアクリレート系またはシリコーン系のポリマー接着剤を配合した経皮吸収型貼付製剤が開示されている。また、特許文献2、3および4には、基剤としてアクリレート系および/またはシリコーン系のポリマー接着剤を配合し、さらに可溶化剤としてポリビニルピロリドン、抗酸化剤としてトコフェロールおよびそのエステル誘導体、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ピロ亜硫酸ナトリウム等を配合した経皮吸収型貼付製剤が開示されている。
また、本発明者らも、特許文献5および6において、ロチゴチンの分解生成物の生成を抑制するため、あるいは、ロチゴチン由来の結晶成分の析出を抑制し、使用感の低下、皮膚接着力の減少等を抑制するために、ゴム系粘着剤を基剤成分とするロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤を開示している。
ロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤の市販品「ニュープロ(登録商標)パッチ」の副作用として、約半数の患者で紅斑、掻痒感などの適用部位反応が認められており、対処法として貼付部位を毎日変更すること、発症時には必要に応じてステロイド外用剤または抗ヒスタミン外用剤などで処置することが推奨されている(非特許文献1)。上記市販品で報告されている皮膚刺激の中では、特に貼付中および剥離直後の掻痒感を問題視する患者が多く、夜間に目が覚めてしまうケースや貼付部位を掻くことによる剥がれ捲れが生じるケースが報告されており、この掻痒感は貼付剤を敬遠する要因となっている可能性がある。上記市販品で認められる掻痒感の発症原因として、有効成分由来の掻痒感を含む化学的刺激、物理的刺激および閉塞効果などが考えられるが、何れが主要因であるかははっきりしない。
上述したように、ロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤に関する技術は多数報告されているが、貼付中および剥離時の掻痒感を抑制するための技術は報告されていない。
特表2002−509878号公報 特表2004−536054号公報 特表2005−535687号公報 特表2010−532390号公報 特開2013−79220号公報 特開2014−177428号公報
医薬品インタビューフォーム「ニュープロパッチ」2016年5月改定(第6版)
本発明は、上記したような、ロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤の貼付部位における貼付中および剥離時の掻痒感を抑制するための技術を提供することを課題とした。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、ロチゴチンと鎮痒剤とを含有する新規経皮吸収型貼付製剤を開発した。具体的には、支持体、薬物含有粘着剤層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、治療有効量のロチゴチンと、貼付部位における貼付中および剥離時の掻痒感を抑制するための成分として鎮痒剤を配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、支持体、薬物含有粘着剤層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、薬物含有粘着剤層が、有効成分としてロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩と、鎮痒剤とを含有してなる経皮吸収型貼付製剤である。
本発明の経皮吸収型貼付製剤は、薬物含有粘着剤層中にロチゴチンとともに鎮痒剤を含有することにより、貼付部位における貼付中および剥離時の掻痒感を抑制した新規の貼付製剤である。この貼付製剤は、皮膚刺激への対処法が不要であり、患者の治療満足度の向上に寄与し、痒みを理由に貼付製剤を敬遠する患者も不満なく使用することが可能である。
図1は、ニュープロ(登録商標)パッチおよびブランク製剤(比較例1)貼付後の雄性ICRマウスにおける掻破行動回数[(A)貼付後1時間毎の掻破行動回数、(B)貼付後5時間毎の掻破行動回数、(C)貼付中および剥離後での掻破行動合計回数、*:p<0.05]を示す。 図2は、製剤(実施例1〜2および比較例2〜3)貼付後の雄性ICRマウスにおける掻破行動回数[(A)貼付後1時間毎の掻破行動回数、(B)貼付後2時間毎あるいは5時間毎の掻破行動回数、(C)貼付中および剥離後での掻破行動合計回数、**:p<0.05、*:p<0.1(比較例3と実施例1、あるいは比較例3と実施例2の有意差検定)]を示す。 図3は、製剤(実施例3〜10および比較例4)貼付後の雄性ICRマウスにおける掻破行動回数[(A)貼付後1時間毎の掻破行動回数、(B)貼付後1〜3時間および16〜17時間での掻破行動回数、(C)貼付後5時間での掻破行動合計回数、**:p<0.05、*:p<0.1(比較例4と実施例3〜10の有意差検定)]を示す。
本発明の経皮吸収型貼付製剤(以下、「本発明製剤」という)は、支持体、薬物含有粘着剤層および剥離ライナーからなる。本発明製剤において、支持体上に薬物含有粘着剤層を設け、薬物含有粘着剤層上には、使用時まで保護する目的で剥離ライナーを設ける。
本発明製剤に用いられる薬物含有粘着剤層は、有効成分としてロチゴチン((−)−5,6,7,8−テトラヒドロ−6−[プロピル−[2−(2−チエニル)エチル]−アミノ]1−ナフタレノール)またはその製薬上許容できる塩を含有する。ロチゴチンの製薬上許容できる塩としては、例えば、無機酸または有機酸との酸付加塩が挙げられ、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、桂皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシレート)、フタル酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、パモ酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシレート)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明製剤では、ロチゴチンのフリー体を用いることが好ましい。
本発明製剤は、治療有効量のロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩を含有していればよく、その状態は特に限定されないが、溶解状態、結晶状態が好ましく、溶解状態がより好ましい。なお、本発明製剤にロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩を溶解状態で含有させる場合、例えば、トルエン、アセトン、メタノール、ヘキサン、酢酸エチル等の有機溶媒またはそれらの混合溶媒に溶解させたロチゴチン溶液に基剤成分を攪拌混合することで均一な溶解物とし、これを本発明製剤に用いればよい。パーキンソン病またはRLSの治療に有効な量の有効成分を患者へ長時間持続的に経皮投与させるため、薬物含有粘着剤層に、ある一定量の有効成分を含有させることが重要である。本発明製剤の薬物含有粘着剤層におけるロチゴチンの含有量は、薬物含有粘着剤層全体に対して1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは7〜20質量%である。1質量%より少ないと治療効果が十分でないおそれがあり、また50質量%より多いと、薬物含有粘着剤層を構成する基剤成分の含有量が低くなり、十分な皮膚粘着性が得られない可能性があり、さらに経済的にも不利である。
本明細書において、経皮吸収型貼付製剤とは医療用粘着貼付製剤であり、皮膚上に貼付され、有効成分の治療有効量が皮膚を通して血流に到達されるものを意味する。
本発明製剤に用いられる薬物含有粘着剤層は、ロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤を皮膚に貼付した際に発生する貼付部位における貼付中および剥離時の掻痒感を抑制するための鎮痒剤を含有する。鎮痒剤としては、特にそれらに限定されるものではないが、モノテルペン類、クロタミトン、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、ステロイド剤等が挙げられる。これら鎮痒剤は一種以上を用いることができる。これら鎮痒剤の中でも、掻痒感に対する抑制効果が顕著であることから、モノテルペン類、クロタミトンが好ましい。モノテルペン類の中でもメントールが好ましく、l-メントールがより好ましい。
本発明製剤における鎮痒剤の含有量は、薬物含有粘着剤層に対して0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%の範囲である。0.1質量%未満では、十分な鎮痒効果が得られない場合があり、一方、50質量%を超える量では、貼付製剤の物性を良好に保つのが困難である可能性がある。
本発明製剤に用いられる鎮痒剤として、メントールを用いる場合、その含有量は薬物含有粘着剤層に対して0.5〜30質量%、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%である。また、クロタミトンを用いる場合、その含有量は薬物含有粘着剤層に対して0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。更に、メントールおよびクロタミトンを併用する場合は、上記含有量の範囲で、両者の質量配合比率を1:4〜4:1とすることが好ましい。
本発明製剤は、マトリックスタイプあるいはリザーバータイプのどちらでもよいが、製剤設計が容易であり、貼付製剤製造時のコストを低減することができるため、マトリックスタイプが好ましい。
マトリックスタイプの薬物含有粘着剤層は、有効成分であるロチゴチンと、基剤成分とを含有するものである。この薬物含有粘着剤層に用いられる基剤成分は、特に限定されないが、一般的に貼付製剤に使用されている粘着成分が好ましく、特にゴム系粘着成分が好ましい。このゴム系粘着成分は、他の非水系の粘着成分、例えば、アクリル系高分子およびシリコーン系高分子等の粘着成分と比較して安価であり、製造時のコストや、物性および品質等のコントロール、すなわち製剤設計が容易である。
薬物含有粘着剤層中における基剤成分の含有量は、薬物含有粘着剤層の形成および充分な薬物放出性を考慮して、薬物含有粘着剤層に対して1〜98質量%、好ましくは5〜70質量%、さらに好ましくは10〜60質量%である。1質量%未満では、投錨性などの貼付剤としての物理的特性が低下し、また、98質量%を超える量では、貼付剤を人体に貼付する際に皮膚に対する良好な粘着力が得られず、好ましくない。
ゴム系粘着成分は、特に限定されないが、例えば、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)(例えば、市販のクレイトンD-KX401CS、D-1161JP(JSRクレイトンエラストマー製)、カリフレックスTR-1107、TR-1111、TR-1112、TR-1117(シェル化学製)、JSR-5000、5002、SR-5100(日本合成ゴム製)、クインタック3530、3570C、3421(日本ゼオン製)等)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)(例えば、市販のカリフレックスTR-1101(シェル化学製)等)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)(例えば、市販のNipol IR2200(日本ゼオン製)、クラプレンLIR-50(クラレ製)等)、ポリイソブチレン(PIB)(例えば、市販のテトラックス3T(新日本石油化学製)、オパノールB10(BASFジャパン製)等)、ポリブテン(PB)(例えば、市販のHV300F(新日本石油化学製)等)、ブチルゴム(IIR)、天然ゴム(NR)等が挙げられる。これらゴム系粘着成分は一種以上を用いることができる。
薬物含有粘着剤層中におけるゴム系粘着成分の含有量は、薬物含有粘着剤層の形成および充分な薬物放出性を考慮して、薬物含有粘着剤層に対して1〜98質量%、好ましくは5〜70質量%、さらに好ましくは10〜60質量%である。1質量%未満では、投錨性などの貼付剤の物理的特性が低下し、また、98質量%を超える量では、貼付剤を人体に貼付する際に皮膚に対する良好な粘着力が得られず、好ましくない。
薬物含有粘着剤層には、必要に応じて、可塑剤、粘着付与剤、抗酸化剤、吸収促進剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収剤、香料などの追加の成分を含有させてもよい。
可塑剤としては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族プロセスオイルなどの石油系オイル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、リノール酸イソプロピルなどの液状脂肪酸エステル類、オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油などの植物系オイル、液状ポリイソブチレン、液状ポリブテン、液状ポリイソプレンなどの液状ゴム、グリセリン、クロロブタノール、酢酸ビニル樹脂、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、D−ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリアセチン、ピロリドン類、フィトステロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80、モノステアリン酸グリセリン等が挙げられる。これら可塑剤は一種以上を用いることができる。
粘着付与剤としては、ロジン系樹脂[ロジン、ロジンのグリセリンエステル、水添ロジン、水添ロジンのグリセリンエステルなどのロジン誘導体等(例えば、市販のパインクリスタルKE-311(荒川化学工業製)等)]、石油樹脂[脂肪族系、芳香族系、共重合系、水添系等(例えば、市販のアルコンP-100(荒川化学工業製)等)]、テルペン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ケトンホルムアミド樹脂、クレゾール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂またはこれらの変性物、ナルナウバロウ、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、キトサン、グリセリン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、軽質無水ケイ酸、酢酸ベンジル、タルク、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これら粘着付与剤は一種以上を用いることができる。
薬物含有粘着剤層における粘着付与剤の含有量は、充分な皮膚接着性を考慮して、薬物含有粘着剤層に対して0〜98質量%、好ましくは0〜70質量%、さらに好ましくは0〜60質量%である。
抗酸化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩、メルカプトベンズイミダゾール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピルなどのフェノール系抗酸化剤、L-アスコルビン酸、L-アスコルビン酸パルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸ナトリウムなどのアスコルビン酸およびそのエステル誘導体、エデト酸ナトリウム、クエン酸、ジクロイソシアヌール酸カリウム、大豆レシチン、チモール、トコフェロールおよびそのエステル誘導体、1,3−ブチレングリコール、ベンゾトリアゾール、モノチオグリセリン等が挙げられる。これら抗酸化剤は一種以上を用いることができる。その中でも、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸塩、メルカプトベンズイミダゾール、L-アスコルビン酸、L-アスコルビン酸パルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸ナトリウムなどのアスコルビン酸およびそのエステル誘導体が好ましい。
薬物含有粘着剤層における抗酸化剤の含有量は、薬物含有粘着剤層に対して0.005〜2.0質量%、好ましくは0.01〜2.0質量%である。0.005質量%未満では十分なロチゴチンの分解生成物の生成抑制効果が得られない場合があり、また2.0質量%を超える量では、配合量に相関した生成抑制効果の向上は認められず、好ましくない。
吸収促進剤としては、従来経皮投与での吸収促進作用が認められている化合物のいずれでも良いが、例えば、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアンカノールアミン、ラウリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、グリセリンオレイン酸モノエステル、イソステアリン酸ヘキシルデシルなどの脂肪酸およびそのエステル類、オレイルアルコール、プロピレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコールなどのアルコールおよびそのエステル類もしくはエーテル類、セスキオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンなどのソルビタンエステル類またはエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどのフェノールエーテル類、ヒマシ油または硬化ヒマシ油、オレオイルサルコシン、ラウリンジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリル硫酸ナトリウムなどのイオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ジメチルラウリルアミンオキサイドなどの非イオン性界面活性剤、ジメチルスルホキサイド、デシルメチルスルホキサイドなどのアルキルメチルスルホキサイド、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、1−ゲラニルアザシクロヘプタン−2−オンなどのアザシクロアルカン類等が挙げられる。これら吸収促進剤は一種以上を用いることができる。
架橋剤としては、アミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂、イソシアネート化合物、有機系架橋剤、金属または金属化合物などの無機系架橋剤等が挙げられる。これら架橋剤は一種以上を用いることができる。
着色剤としては、インジゴカルミン、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カーボンブラック、カラメル、感光素201号、クマザサエキス、黒酸化鉄、ケッケツ、酸化亜鉛、酸化チタン、三二酸化鉄、アマランス、水酸化ナトリウム、タルク、銅クロロフィリンナトリウム、ハダカムギ緑葉エキス末、d−ボルネオール、ミリスチン酸オクチルドデシル、メチルロザニリン塩化物、メチレンブルー、リン酸マンガンアンモニウム、ローズ油等が挙げられる。これら着色剤は一種以上を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、ウロカニン酸などのアミノ酸系化合物、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、シノキサート、p−メトキシ桂皮酸ジエタノールアミンなどの桂皮酸誘導体、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリレート誘導体、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸プロピルなどのp−アミノ安息香酸誘導体、アントラニル酸メンチルエステルなどのアントラニル酸誘導体、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどのサリチル酸誘導体、7−エチルアミノ−4−メチルクマリン、7,8−ジヒドロキシクマリンなどのクマリン誘導体等が挙げられる。これら紫外線吸収剤は一種以上を用いることができる。
本発明製剤に用いられる支持体は、特に限定されないが、例えば、薬物不透過性で伸縮性または非伸縮性の支持体を使用することができる。支持体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートなど)、ナイロン、ポリウレタンなどの合成樹脂フィルムまたはシートあるいはこれらの積層体、多孔質体、発泡体、紙、織布および不織布等が挙げられる。
本発明製剤に用いられる剥離ライナーは、特に限定されないが、例えば、薬物不透過性の剥離ライナーを使用することができる。剥離ライナーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の高分子材料で作られたフィルムや、フィルムにアルミニウムを蒸着させたもの、紙の上にシリコーンオイル等を塗布したものなどが挙げられる。なかでも、有効成分の透過がなく、加工性や低コストなどの点でポリエステルフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが特に好ましい。さらに、剥離ライナーは、複数の材料を貼り合せたラミネートフィルム等を使用しても良い。
本発明製剤には、更に必要に応じ、有効成分の経皮吸収をコントロールするために、薬物含有粘着剤層の皮膚貼付側に放出制御膜や、皮膚へ貼付させるために粘着層を追加してもよい。
以上説明した本発明製剤は、支持体、薬物含有粘着剤層および剥離ライナーからなるものであり、各層の厚さは特に限定されないが、例えば、支持体は1〜1000μm、好ましくは10〜100μm、薬物含有粘着剤層は10〜200μm、好ましくは20〜100μm、剥離ライナーは1〜500μm、好ましくは10〜100μmの厚さである。
本発明製剤は、公知の貼付剤の製造方法に従って製造することができる。本発明製剤の好ましい製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
<方法1>
有効成分であるロチゴチン、基剤成分、鎮痒剤、さらに必要に応じて抗酸化剤、経皮吸収促進剤等を、例えば、トルエン、アセトン、メタノール、ヘキサン、酢酸エチル等の有機溶媒またはそれらの混合溶媒に溶解させた溶解物を剥離ライナーまたは支持体上に展延し、溶解物中の有機溶媒を蒸発させ薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体または剥離ライナーを貼り合わせることによって経皮吸収型貼付製剤を得る。
<方法2>
有効成分であるロチゴチン、基剤成分、鎮痒剤、さらに必要に応じて抗酸化剤、経皮吸収促進剤等を加熱溶解させ、この溶融物を剥離ライナーまたは支持体上に展延し、薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体または剥離ライナーを貼り合わせることによって経皮吸収型貼付製剤を得る。
以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。なお、以下の実施例及び比較例において、剥離フィルムとしてはシリコーン処理を施したPETフィルム(SC-01、日本バイリーン製)を用い、支持体としてはPET/PET不織布ラミネートフィルム(EH-0712、日本バイリーン製)を用いた。
実施例1
表1に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(クレイトンD-KX401CS、JSRクレイトンエラストマー製)、流動パラフィン(ハイコールM-352、カネダ製)および水素添加ロジングリセリンエステル(パインクリスタルKE-311、荒川化学工業製)をトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにl-メントールのトルエン溶液を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例2
表1に記載の配合比に従って、l-メントールのトルエン溶液において、l-メントールの代わりにクロタミトンを用いたことを除き、実施例1と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例3
表1に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン(Nipol IR2200、日本ゼオン製)、水素添加ロジングリセリンエステル、液状ポリイソプレンゴム(クラプレンLIR-50、クラレ製)およびポリイソブチレン(オパノールB10、BASFジャパン製)をトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにl-メントールのトルエン溶液を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例4
表1に記載の配合比に従って、実施例3と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例5
表1に記載の配合比に従って、実施例3と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例6
表1に記載の配合比に従って、実施例3と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例7
表1に記載の配合比に従って、実施例3と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例8
表1に記載の配合比に従って、l-メントールのトルエン溶液において、l-メントールの代わりにクロタミトンを用いたことを除き、実施例3と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例9
表1に記載の配合比に従って、実施例8と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例10
表1に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、液状ポリイソプレンゴムおよびポリイソブチレンをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにl-メントールのトルエン溶液およびクロタミトンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
比較例1
表1に記載の配合比に従って、トルエン/アセトン混液に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、流動パラフィンおよび水素添加ロジングリセリンエステルをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
比較例2
表1に記載の配合比に従って、トルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合し、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、流動パラフィンおよび水素添加ロジングリセリンエステルをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
比較例3
表1に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、流動パラフィンおよび水素添加ロジングリセリンエステルをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
比較例4
表1に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、液状ポリイソプレンゴムおよびポリイソブチレンをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
試験例1
実施例1〜10および比較例1〜4にて得られた各製剤および市販品ニュープロ(登録商標)パッチをマウスへ貼付した場合の掻破行動を計測し、鎮痒剤配合による掻破行動への影響について検討した(各製剤n=4)。方法は以下に示す。
試験を実施する6日前に、7週齢の雄性ICR系マウスの吻側背部をバリカンおよびシェーバーで除毛した。試験開始1時間前には、予め記録・観察環境下に順応させるために、マウスを観察用ケージへ移動させた(無人環境下で馴化)。除毛部位を水で湿らせたプロワイプで軽く清拭し、プロワイプで軽く押さえ水気を除き、除毛した部位が傷ついていないことを目視確認した。各製剤[1枚当たりのロチゴチン含量1.01 mg(ロチゴチン投与量約25.3 mg/kg、比較例1〜2はロチゴチン不含)、製剤面積2.25 cm2]を除毛部位へ貼付した。全ての個体について、試験製剤の上にテープ固定を施した。
試験製剤を貼付したマウスを観察用ケージに1匹ずつ入れ、無人環境下でマウスの行動を24時間ビデオカメラで記録した。なお、何れの群も貼付20時間後に製剤を剥離し、回収した。記録後、動画を再生し、後肢による掻破行動の回数を手動カウント法で計測した(市販品ニュープロ(登録商標)パッチおよび比較例1:投与後24時間についてカウントを実施。実施例1〜2および比較例2〜3:投与後5時間、10〜11時間、16〜17時間および21〜22時間についてカウントを実施。実施例3〜10および比較例4:投与後3時間および16〜17時間についてカウントを実施。その他の時間帯は行動観察のみ実施)。各製剤貼付群それぞれについて、貼付後1時間毎の掻破行動を計測し、各群の群間差について統計学的有意差検定(t検定)を実施した。結果を図1〜3に示す。
比較例1(ブランク製剤)と市販品ニュープロ(登録商標)パッチの貼付後1時間毎の掻破行動回数を比較すると、いずれの計測ポイントでもニュープロ(登録商標)パッチ貼付群の方で掻破行動回数が多く、特に貼付1〜6時間後、9時間後、13〜15時間後および剥離1時間後のポイントではニュープロ(登録商標)パッチ貼付群の方が有意に掻破行動回数が多かった。また、貼付後5時間毎の掻破行動回数を比較すると、貼付16〜20時間後を除く何れの計測ポイントにおいてもニュープロ(登録商標)パッチ貼付群の方が有意に掻破行動回数が多かった。更に、貼付中または剥離後における掻破行動回数をそれぞれ合計すると、何れもニュープロ(登録商標)パッチ貼付群の方が有意に多かった。
比較例2(ブランク製剤)と比較例3(鎮痒剤無配合)の掻破行動回数を比較すると、貼付中の何れの計測ポイントにおいても比較例2の方で明らかに掻破行動回数が少なかった。また、貼付中における掻破行動回数をそれぞれ合計すると(貼付後5時間、10〜11時間および16〜17時間目の掻破行動回数を合計)、比較例2が62.3±62.4回、比較例3が365.8±217.9回であり、比較例2の方が明らかに少なかった。一方、両者で製剤剥離後(貼付後21〜22時間)の掻破行動合計回数を比較すると、比較例2は比較例3と同程度の値を示したが、この製剤剥離後のブランク製剤(比較例2)貼付群における掻破行動回数の増加は、剥離時の物理刺激によるものと推定した。以上の結果より、実薬製剤(比較例3)貼付群で検出された掻破行動回数の増加はロチゴチン由来の痒みによるものと考えられる。
次に、実施例1〜10(鎮痒剤配合)および比較例3〜4(鎮痒剤無配合)の掻破行動回数を比較すると、何れの計測ポイントにおいても鎮痒剤無配合の比較例3および4と比較して鎮痒剤であるl−メントールおよび/またはクロタミトンを配合する実施例1〜10の方で少なく、中でも0.7〜1.0%l−メントール配合製剤(実施例4〜5)、クロタミトン配合製剤(実施例2および実施例8〜9)および両鎮痒剤併用配合製剤(実施例10)については貼付中の何れの計測ポイントにおいても鎮痒剤無配合製剤(比較例3または4)よりも有意に少なかった。また、l-メントール配合率が1.5%以上の製剤(実施例1および3)については、いくつかの計測ポイントで有意差は認められなかったが、掻破行動合計回数を比較すると鎮痒剤無配合製剤(比較例3または4)と比較して有意に少なかった。一方で、l-メントール配合率が0.5%未満の製剤(実施例6〜7)については、掻破行動合計回数を比較すると一部鎮痒剤無配合製剤(比較例4)と比較して有意差が認められたが、他の鎮痒剤配合製剤と比較すると痒み抑制効果が低い可能性があり、効果の持続性などを考慮するとl-メントール0.5%未満の単独配合では効果がやや弱いと考えられた。以上の結果より、鎮痒剤であるl-メントールやクロタミトンについては、ロチゴチン含有経皮吸収型貼付製剤を貼付した際に生じる痒みに対して強い抑制効果を示すと予想された。
実施例11
表2に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、液状ポリイソプレンゴムおよびポリイソブチレンをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにミリスチン酸イソプロピルおよびl-メントールのトルエン溶液を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例12
表2に記載の配合比に従って、l-メントールのトルエン溶液において、l-メントールの代わりにクロタミトンを用いたことを除き、実施例11と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
比較例5
表2に記載の配合比に従って、トルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合し、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、液状ポリイソプレンゴムおよびポリイソブチレンをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにミリスチン酸イソプロピルおよびl-メントールのトルエン溶液を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
比較例6
表2に記載の配合比に従って、l-メントールのトルエン溶液において、l-メントールの代わりにクロタミトンを用いたことを除き、比較例5と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例13
表2に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂(アルコンP-100、荒川化学工業製)、液状ポリイソプレンゴムおよびポリイソブチレンをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにミリスチン酸イソプロピル、l-メントールのトルエン溶液およびクロタミトンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例14
表2に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂、液状ポリイソプレンゴムおよびポリイソブチレンをトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにミリスチン酸イソプロピルおよびl-メントールのトルエン溶液を加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例15
表2に記載の配合比に従って、実施例13と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例16
表2に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂、液状ポリイソプレンゴムおよびアスコルビン酸パルミチン酸エステルのエタノール溶液をトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにl-メントールのトルエン溶液およびクロタミトンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例17
表2に記載の配合比に従って、実施例16と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例18
表2に記載の配合比に従って、実施例16と同様として経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例19
表2に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂およびアスコルビン酸パルミチン酸エステルのエタノール溶液をトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにl-メントールのトルエン溶液およびクロタミトンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
実施例20
表2に記載の配合比に従って、ロチゴチンのトルエン/アセトン混液にピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を混合したロチゴチン溶液に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、水素添加ロジングリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂およびアスコルビン酸パルミチン酸エステルのエタノール溶液をトルエン中で攪拌混合した粘着成分を加え攪拌混合し、さらにl-メントールのトルエン溶液およびクロタミトンを加え攪拌混合し、均一な溶解物を得た。次にこの溶解物を、ドクターナイフ塗工機を用いて、溶媒留去後の厚さが50μmになるように剥離フィルムに展延し、溶媒留去して薬物含有粘着剤層を形成した後、支持体を貼り合せた。それから、所望の大きさに裁断して経皮吸収型貼付製剤を得た。
上述したように、本発明製剤は、薬物含有粘着剤層中にロチゴチンとともに鎮痒剤を含有することにより、貼付部位における貼付中および剥離時の掻痒感を抑制した新規の貼付製剤である。この貼付製剤は、皮膚刺激への対処法が不要であり、患者の治療満足度の向上に寄与し、痒みを理由に貼付製剤を敬遠する患者も不満なく使用することが可能である。また、貼付中の痒みが抑制されることで、貼付部位を掻くことによる剥がれ捲れを防止でき、ロチゴチンの薬理効果をより持続することが可能になる。
よって、本発明の経皮吸収型貼付製剤は、パーキンソン病またはRLSの治療に有効な製剤である。

Claims (25)

  1. 支持体、薬物含有粘着剤層および剥離ライナーからなる経皮吸収型貼付製剤において、薬物含有粘着剤層が、有効成分としてロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩と、鎮痒剤とを含有してなる経皮吸収型貼付製剤。
  2. 薬物含有粘着剤層の基剤成分が、ゴム系粘着成分である請求項1記載の経皮吸収型貼付製剤。
  3. 鎮痒剤が、モノテルペン類、クロタミトン、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、ステロイド剤より選ばれた少なくとも一種以上である請求項1〜2のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  4. 鎮痒剤が、モノテルペン類、クロタミトンより選ばれた一種以上である請求項1〜2のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  5. 鎮痒剤が、メントール、クロタミトンより選ばれた一種以上である請求項1〜2のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  6. 鎮痒剤が、メントールおよびクロタミトンである請求項1〜2のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  7. メントールが、l-メントールである請求項5〜6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  8. 鎮痒剤の含有量が、薬物含有粘着剤層に対して0.1〜50質量%である請求項1〜2のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  9. 鎮痒剤の含有量が、薬物含有粘着剤層に対して0.5〜20質量%である請求項1〜2のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  10. 鎮痒剤の含有量が、薬物含有粘着剤層に対して1〜10質量%である請求項1〜2のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  11. メントールの含有量が、薬物含有粘着剤層に対して0.5〜30質量%である請求項5または6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  12. メントールの含有量が、薬物含有粘着剤層に対して0.5〜20質量%である請求項5または6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  13. メントールの含有量が、薬物含有粘着剤層に対して1〜10質量%である請求項5または6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  14. クロタミトンの含有量が、薬物含有粘着剤層に対して0.1〜20質量%である請求項3〜6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  15. クロタミトンの含有量が、薬物含有粘着剤層に対して0.5〜10質量%である請求項3〜6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  16. クロタミトンの含有量が、薬物含有粘着剤層に対して0.5〜5質量%である請求項3〜6のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  17. メントールおよびクロタミトンの質量配合比率が1:4〜4:1である請求項6記載の経皮吸収型貼付製剤。
  18. 薬物含有粘着剤層中にロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩を溶解状態で含有する請求項1〜17のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  19. ロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩の含有量が、薬物含有粘着剤層全体に対して1〜50質量%である請求項1〜18のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  20. ロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩の含有量が、薬物含有粘着剤層全体に対して5〜30質量%である請求項1〜18のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  21. ロチゴチンまたはその製薬上許容できる塩の含有量が、薬物含有粘着剤層全体に対して7〜20質量%である請求項1〜18のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  22. ゴム系粘着成分が、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリブテン、ブチルゴムおよび天然ゴムから選ばれた一種以上である請求項2記載の経皮吸収型貼付製剤。
  23. ゴム系粘着成分の含有量が、薬物含有粘着剤層全体に対して1〜98質量%である請求項2または22のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  24. ゴム系粘着成分の含有量が、薬物含有粘着剤層全体に対して5〜70質量%である請求項2または22のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。
  25. ゴム系粘着成分の含有量が、薬物含有粘着剤層全体に対して10〜60質量%である請求項2または22のいずれかに記載の経皮吸収型貼付製剤。

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