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JP2018179783A - 目的物質検出チップ、目的物質検出装置及び目的物質検出方法 - Google Patents

目的物質検出チップ、目的物質検出装置及び目的物質検出方法 Download PDF

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JP2018179783A JP2017080282A JP2017080282A JP2018179783A JP 2018179783 A JP2018179783 A JP 2018179783A JP 2017080282 A JP2017080282 A JP 2017080282A JP 2017080282 A JP2017080282 A JP 2017080282A JP 2018179783 A JP2018179783 A JP 2018179783A
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Tsudoi Tanabe
集 田邉
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Abstract

【課題】本発明は、磁性粒子を用いた目的物質の検出に用いることができ、前記目的物質の検出精度を向上させるとともに目的物質検出装置を小型でかつ低コストに製造可能な目的物質検出チップ、目的物質検出装置及び目的物質検出方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明の目的物質検出チップ1は、光透過性基板2上に複数の凸部を周期的に配して構成される凹凸構造を表面に有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、磁場の印加に伴う目的物質の移動を光学的に観察可能な目的物質検出チップ、目的物質検出装置及び目的物質検出方法に関する。
近年、溶液中に存在する微小物質、特にDNA、RNA、タンパク質、ウイルス、細菌等の生体関連物質を検出・定量する方法が開発されている。このような方法としては、例えば、全反射によるエバネッセント場を利用する方法、表面プラズモン共鳴を利用する方法、導波モード(光導波モード、導波路モード、光導波路モードなどとも呼ばれる)の励起を利用する方法が知られている。
前記全反射によるエバネッセント場を利用する方法としては、全反射照明蛍光顕微鏡が挙げられる。全反射照明蛍光顕微鏡は、試料とカバーガラス或いはスライドガラスとの界面で入射光を全反射させ、これによって生じるエバネッセント場を励起光として利用し、ノイズとなるバックグラウンド光が少ない蛍光観察を行う技術である(特許文献1参照)。該技術は、超解像を実現可能な技術であり、単分子観察を可能とする。
前記表面プラズモン共鳴を利用する方法としては、例えば、表面プラズモン共鳴励起増強蛍光分光法が知られている。
この方法は、クレッチマン配置と呼ばれる光学配置を用いて、プリズムに接したガラス表面の金薄膜層と液体試料との界面での入射光の全反射によって、前記金薄膜上に表面プラズモン共鳴を励起し、前記金薄膜表面に増強電場を形成することを特徴とする。前記表面プラズモン共鳴によって前記金薄膜表面近傍において増強された光を励起光として、前記増強電場内に存在する蛍光分子を励起し、強い蛍光を生じさせ、バックグラウンド光が少ない蛍光観察を行う技術である(特許文献2参照)。
また、前記導波モードの励起を利用する方法は、シリカガラス基板上にシリコン層(半導体層)とSiO層とをこの順で積層した検出チップを、シリカガラス製の台形プリズム上に設置して、前記検出チップの表面で全反射される条件で前記台形プリズム側から光を照射し、増強電場を得ることを特徴とする(非特許文献1参照)。この方法では、前記検出チップに対して裏面側(シリカガラス基板側)から前記全反射条件を満たしつつ特定の入射角で前記光を照射すると、特定波長の光が前記検出チップ内を伝搬する前記導波モードと結合し、前記導波モードが励起される。前記導波モードが励起されると、前記検出チップ表面近傍に前記増強電場が発生する。これにより、前記増強電場内に存在する蛍光分子が励起され、バックグラウンド光が少ない蛍光観察を行うことができる(非特許文献2参照)。なお、前記半導体層としては、金属層で形成することもでき、前記半導体層を前記金属層で構成する検出チップにおいて励起される前記導波モードは、リーキーモード、漏洩モードなど呼ばれることがある(非特許文献3参照)。
しかしながら、こうした前記検出チップ表面近傍に生ずる前記増強電場を利用した前記蛍光観察方法では、検出精度に課題を有し、前記検出精度の一層の向上が望まれている。
即ち、前記蛍光観察方法で検出される光信号には、前記蛍光分子からの蛍光のほか、前記検出チップ表面の汚れや傷による散乱光、前記検出チップの構成部材から生じる自家蛍光、試料中に含まれる夾雑物からの発光等に基づくノイズ信号が含まれることから、前記蛍光観察方法では、前記検出精度の低下要因となる前記ノイズ信号を排除することが求められる。
こうしたことから、本発明者らは、前記ノイズ信号を排除した目的物質検出方法として、目的物質に蛍光標識物質や光散乱物質のような標識物質及び磁性粒子を結合させ、その結合体の様子を磁場印加部(例えば、磁石)による磁場の印加前後で比較観察することで、前記磁場印加前における光信号に含まれるノイズ信号を排除した検出を行う方法を提案している。
この方法によれば、前記標識物質及び前記磁性粒子と結合した前記目的物質が前記磁場の印加により移動するのに対し、前記検出チップ表面のキズ等を原因とする前記ノイズ信号は、前記磁場の印加により移動しないことを利用して、前記ノイズ信号を排除した検出を行うことができる(非特許文献4,5参照)。
しかしながら、この提案においても、前記結合体が前記検出チップの表面と非特異的に吸着して前記磁場の印加前後で移動しないことがあり、移動しない前記結合体からの光信号は、前記ノイズ信号と同様に扱われるため、前記結合体と前記検出チップとの吸着状況によっては、前記検出精度の向上が見込めないことがある。一方、この問題を解決するため、強い磁場を印加して前記結合体を確実に移動させようとすると、装置が大掛かりになるとともに製造コストが嵩むこととなる。
特開2002−236258号公報 国際公開2015/194663号公報
M. Fujimaki et al. Optics Express, Vol. 23 (2015) pp.10925 - 10937 K. Nomura et al. J. Appl. Phys. Vol. 113, (2013) pp.143103-1-143103-6 R. P. Podgorsek, H. Franke, J. Woods, and S .Morrill, Sensor. Actuat. B51 pp.146-151 (1998年) 安浦 雅人、藤巻 真「微量検出のための導波モードイメージセンサの開発」電気学会研究会資料 センサ・マイクロマシン部門総合研究会(2016年6月29日,30日)、pp.45〜52、一般社団法人電気学会(2016年) M.Yasuura and M.Fujimaki, Sci. Rep. Vol. 6, pp. 39241-1-39241-7 (2016)
本発明は、従来技術における前記諸問題を解決し、磁性粒子を用いた目的物質の検出に用いることができ、前記目的物質の検出精度を向上させるとともに目的物質検出装置を小型でかつ低コストに製造可能な目的物質検出チップ、目的物質検出装置及び目的物質検出方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 光透過性基板上に、複数の凸部を周期的に配して構成される凹凸構造を有することを特徴とする目的物質検出チップ。
<2> 平滑面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記平滑面上に積層されるとともに前記光透過性基板側の面と反対の面が凹凸面とされる凹凸構造付与層とで構成され、前記凹凸面で凹凸構造が形成される前記<1>に記載の目的物質検出チップ。
<3> 光透過性基板上に、少なくとも一の面に全反射条件で光が照射されたとき他の面上に増強電場が形成される電場増強層が配され、前記光透過性基板側の面を裏面として前記裏面側から前記電場増強層の前記一の面に対し前記光が全反射条件で照射されたときに前記増強電場が表面近傍に存在可能とされる前記<1>から<2>のいずれかに記載の目的物質検出チップ。
<4> 平滑面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記平滑面上に積層される平滑な電場増強層と、前記電場増強層上に積層される凹凸構造付与層とで構成され、前記凹凸構造付与層の凹凸面で凹凸構造が形成される前記<3>に記載の目的物質検出チップ。
<5> 平滑面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記平滑面上に積層されるとともに前記光透過性基板側の面と反対の面が第1凹凸面とされる凹凸構造付与層と、前記凹凸構造付与層の前記第1凹凸面上に積層されるとともに前記凹凸構造付与層側の面と反対の面が前記第1凹凸面の凹凸パターンが転写された形状の第2凹凸面とされる電場増強層とで構成され、前記第2凹凸面で凹凸構造が形成される前記<3>に記載の目的物質検出チップ。
<6> 第1凹凸面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記第1凹凸面上に積層されるとともに前記光透過性基板側の面と反対の面が前記第1凹凸面の凹凸パターンが転写された形状の第2凹凸面とされる電場増強層とで構成され、前記第2凹凸面で凹凸構造が形成される前記<3>に記載の目的物質検出チップ。
<7> 凸部が2種類以上の形状で形成されるとともに、前記形状の少なくとも1種が2回回転対称形状及び線対称形状のいずれかとされる前記<1>から<6>のいずれかに記載の目的物質検出チップ。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の目的物質検出チップと、前記目的物質検出チップの凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から全反射条件で光を照射可能とされる光照射部と、前記目的物質検出チップの表面上に導入される液体試料に含まれる磁性粒子を前記表面に平行な方向又は前記表面から遠ざける方向に移動させる第1磁場を印加可能とされる第1磁場印加部及び前記目的物質検出チップの前記裏面側に配されるとともに前記表面上に導入された前記液体試料中の前記磁性粒子を前記表面上に引き寄せる第2磁場を印加可能とされる第2磁場印加部の少なくともいずれかで形成される磁場印加部と、を備えることを特徴とする目的物質検出装置。
<9> 第2の磁場印加部を有し、かつ、前記第2磁場印加部が第2磁場を印加した状態で目的物質検出チップ表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動可能とされる前記<8>に記載の目的物質検出装置。
<10> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の目的物質検出チップの凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から全反射条件で光を照射する光照射工程と、前記目的物質検出チップの表面上に導入される液体試料に含まれる目的物質と磁性粒子との結合体を第1磁場の印加により前記表面に平行な方向又は前記表面から遠ざける方向に移動させる第1結合体移動工程、及び、前記裏面側に配される磁場印加部からの第2磁場の印加により前記液体試料中の前記結合体を前記表面上に引き寄せる第2結合体移動工程の少なくともいずれかで実施される結合体移動工程と、を含むことを特徴とする目的物質検出方法。
<11> 第2結合体移動工程を含み、かつ、前記第2結合体移動工程が第2磁場を印加した状態で磁場印加部を目的物質検出チップ表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動させ、前記磁場印加部の移動に追従させて結合体を移動させる工程である前記<10>に記載の目的物質検出方法。
本発明によれば、従来技術における前記諸問題を解決することができ、磁性粒子を用いた目的物質の検出に用いることができ、前記目的物質の検出精度を向上させるとともに目的物質検出装置を小型でかつ低コストに製造可能な目的物質検出チップ、目的物質検出装置及び目的物質検出方法を提供することができる。
第1実施形態の概略構成を示す説明図である。 凹凸構造により結合体の吸着が抑制される様子を説明する説明図(1)である。 凹凸構造により結合体の吸着が抑制される様子を説明する説明図(2)である。 第2実施形態の概略構成を示す説明図である。 第3実施形態の概略構成を示す説明図である。 第4実施形態の概略構成を示す説明図である。 凹凸構造の形成例を示す斜視図である。 凹凸構造の形成例を示す上面図である。 1つの凸部を拡大して示す上面図である。 上面に加え、長手方向及び短手方向の各側面を付加した図である。 第5実施形態の概略構成を示す説明図である。 磁場の印加前における表面上の様子を示す図である。 磁場の印加後における表面上の様子を示す図である。 第6実施形態の概略構成を示す説明図である。 磁場の印加前における表面上の様子を示す図である。 磁場の印加後における表面上の様子を示す図である。 第7実施形態の概略構成を示す説明図である。 第2磁場印加部の移動前における表面上の様子を示す図である。 第2磁場印加部の移動後における表面上の様子を示す図である。
(目的物質検出チップ)
本発明の目的物質検出チップは、光透過性基板を有し、必要に応じて、電場増強層、凹凸構造付与層を有する。
<光透過性基板>
前記光透過性基板は、光を透過させる部材である。
前記光透過性基板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス基板やプラスチック基板等の公知の光透過性基板を用いることができる。
また、前記光透過性基板に凹凸面を形成する場合、前記凹凸面の形成方法としては、特に制限はなく、射出成型法、ナノインプリント法、エッチング法等の公知の方法を挙げることができる。
なお、本明細書において、「光透過性」とは、可視光透過率が0.5%以上であることを示す。
<電場増強層>
前記電場増強層は、一の面に全反射条件で光が照射されたとき他の面上に増強電場が形成される層である。
前記電場増強層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の表面プラズモン励起層及び導波モード励起層を適用することができる。
前記表面プラズモン励起層としては、例えば、金、銀、プラチナ及びアルミニウムの少なくともいずれかを含む金属層が挙げられる。
前記金属層では、前記一の面に照射される前記光によって前記他の面上に表面プラズモン共鳴が励起され、前記他の面上に前記増強電場が得られる。
前記金属層の厚みとしては、構成材料及び照射する光の波長によって最適値が決定されるが、この値は、フレネルの式を用いた計算から算出可能であることが知られている。一般に、近紫外から近赤外域で前記表面プラズモン共鳴を励起させる場合、前記金属層の厚みは、数nm〜数十nmとなる。
前記金属層の形成方法としては、特に制限はなく、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、スピンコート法等の公知の形成方法が挙げられるが、前記光透過性基板の形成材料がプラスチック材料やガラス材料である場合、前記金属層を直接、前記光透過性部材上に形成すると、密着性が低くなり、簡単にはがれてしまうことがある。
そのため、密着性を向上させる観点から、前記光透過性基板の面上にニッケルやクロムを形成材料とする接着層を形成し、この接着層上に前記金属層を形成することが好ましい。
目的物質又は前記目的物質を標識化する標識物質からの発光を観察する場合、前記目的物質及び前記標識物質が、前記金属層に近接すると、前記目的物質及び前記蛍光物質等が励起光から得たエネルギーが前記金属層に移行し、発光効率が低下するクエンチングと呼ばれる現象が生ずる場合がある。
この場合、前記目的物質及び前記標識物質を前記金属層の表面から離間させる目的で、前記金属層の表面上に被覆層を形成すると、前記クエンチングが抑制され、発光効率の低下を抑制することができる。
前記被覆層としては、特に制限はなく、シリカガラス等のガラス材料、有機高分子材料等で形成される厚みが数nm〜数十nmの透明な層により形成することができる。
前記導波モード励起層としては、特に制限はなく、金属材料又は半導体材料で形成される薄膜層と、光透過性誘電材料で形成される誘電体層との積層体が挙げられる。
前記導波モード励起層では、前記一の面に照射される前記光によって前記誘電体層内に前記導波モードが励起され、前記他の面上に前記増強電場が得られる。
なお、前記導波モード励起層では、前記薄膜層が前記一の面側の層を構成し、前記誘電体層が前記他の面側を構成する。
前記金属材料としては、特に制限はなく、例えば、金、銀、銅、プラチナ、アルミニウム等が挙げられる。
また、前記半導体材料としては、特に制限はなく、例えば、シリコン、ゲルマニウム等の半導体材料又は既知の化合物半導体材料が挙げられるが、中でも、安価で加工が容易なシリコンが好ましい。
前記薄膜層の厚みとしては、前記表面プラズモン励起層と同様で、構成材料及び照射する光の波長によって最適値が決定されるとともに、この値は、フレネルの式を用いた計算から算出可能であることが知られている。一般に、近紫外から近赤外域の波長帯の光を使用する場合、前記薄膜層の厚みは、数nm〜数百nmとなる。
前記光透過性誘電材料としては、特に制限はなく、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、アクリル樹脂等の樹脂材料、酸化チタン等の金属酸化物、窒化アルミニウム等の金属窒化物が挙げられるが、作製が容易で、化学的安定性が高い酸化シリコンが好ましい。
なお、前記薄膜層及び前記誘電体層の形成方法としては、材料に応じて公知の形成方法から適宜選択することができる。
<凹凸構造付与層>
前記凹凸構造付与層は、前記光透過性を有するとともに一の面が凹凸面とされる層である。
前記凹凸構造付与層の形成材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチック、合成高分子樹脂、天然樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の公知の光透過性材料を用いることができる。
また、前記凹凸面の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エッチング法、電子線描画法、レーザー描画法、レーザー干渉法、切削法、自己組織化法等の公知の形成方法が挙げられる。加えて、前記形成方法で賦形したものを型、版として使用し、型、版に溶融した各種材料を流し込み、硬化した後に剥離することで型、版の凹凸を転写する方法等を挙げることができる。
<層構成>
前記目的物質検出チップとしては、前記光透過性基板自身で構成されるか、前記光透過性基板上に前記凹凸構造付与層が積層されるか、前記光透過性基板上に前記電場増強層が積層されるか、前記光透過性基板上に前記電場増強層及び前記凹凸構造付与層が積層されて構成される。
前記目的物質検出チップにおいて前記電場増強層が形成されない場合には、前記凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から光が全反射条件で照射されたときにエバネッセント場が表面上に存在可能とされる。
また、前記目的物質検出チップにおいて前記電場増強層が形成される場合には、前記裏面側から前記光が全反射条件で照射されたときに前記増強電場が表面上に存在可能とされる。
なお、具体的な層構成の例については、図面とともに後述する。
<凹凸構造>
前記目的物質検出チップは、前記目的物質に少なくとも磁性粒子が結合して形成された結合体の吸着を抑制することを目的として、複数の凸部を周期的に配して構成される凹凸構造を前記表面に有するように形成される。
前記凹凸構造は、前記光透過性基板及び前記凹凸構造付与層のいずれかに形成される凹凸面に基づいて形成される。
前記凸部の形状としては、特に制限はなく、短軸方向の断面視で角柱状、台形状、半円状、半楕円状等の任意の形状とすることができる。
前記凹凸構造としては、特に制限はないが、例えば、前記結合体が直径1μm程度であると見積もられる場合には、全体又は一部が、凸部の高さが1μm〜1.55μmとされるとともに隣接する前記凸部間のピッチ間隔が0.45μm〜0.55μmの小間隔及び1.45μm〜1.55μmの大間隔のいずれかとされる周期構造とされることが好ましい。
なお、前記凹凸構造の具体的な例については、図面とともに後述する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態は、本発明の目的物質検出チップに係る実施形態である。
図1に示すように、目的物質検出チップ1は、光透過性基板2と、凹凸構造付与層3とを有する。なお、図1は、第1実施形態の概略構成を示す説明図である。
光透過性基板2は、平滑面を有し、前記平滑面上に凹凸構造付与層3が積層される。
なお、光透過性基板2は、前記平滑面を底とする函状体を形成するように側壁部が形成され、前記函状体内を液体貯留部として目的物質の存在を検証する液体試料を貯留させるように構成されてもよい。
また、本明細書において、平滑とは、光学的に平滑であることを意味し、平滑とされる面の面精度がλ/2以下であることを意味する。
凹凸構造付与層3は、光透過性基板2上に積層されるとともに光透過性基板2側の面と反対の面が凹凸面とされる。なお、凹凸構造付与層3としては、特に制限はないが、粘着、接着、融着又は貼合等により光透過性基板2上に固定される。
目的物質検出チップ1では、凹凸構造付与層3の前記凹凸面により凹凸構造が表面に形成される。
また、目的物質検出チップ1では、光透過性基板2上に凹凸構造付与層3が積層された構造とされ、前記凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から凹凸構造付与層3に対し前記光が全反射条件で照射されたときに前記エバネッセント場が表面近傍に存在可能とされる。
前記凹凸構造は、前記表面上に導入される前記液体試料中の前記結合体が前記表面に吸着することを抑制する役割を有し、複数の凸部が周期的に配されて構成される。この凹凸構造により前記結合体の吸着が抑制される様子を図2(a),(b)を参照しつつ説明する。なお、図2(a),(b)は、前記凹凸構造により前記結合体の吸着が抑制される様子を説明する説明図である。
図2(a)に示すように、前記凹凸構造は、隣接する前記凸部間のピッチ間隔Pが、結合体Mの粒子径Rに対して、9/20R〜11/20Rの長さ、即ち、結合体Mの粒子径Rよりも小間隔で設定される。また、前記凸部の高さHが、結合体Mの粒子径Rに対して、1R〜2μmの長さに設定され、前記凸部の幅Wが、結合体Mの粒子径Rに対して、9/20R〜3/2Rの長さに設定される。
このような凹凸構造を有すると、接触面積を減らし,付着仕事量を小さくすることにより、目的物質検出チップ1の前記表面(凹凸構造付与層3の前記凹凸面)に結合体Mが吸着することを抑制することができる。
ここで、前記磁場の印加に伴う前記目的物質の移動観察を行う観点から、結合体Mとして、例えば直径1μm程度の球状と見なせる場合において好適に用いることができる。このような例としては、大きさが数nmのタンパク質を前記目的物質とし、前記標識物質として大きさ数nmの蛍光色素を用い、前記磁気微粒子として粒子径1μmの磁性粒子を用いた場合が挙げられる。この例では、前記目的物質や前記標的物質は、前記磁気微粒子の100分の1以下の大きさであり、よって、結合体Mは粒子径1μmの球と見なすことができ、前記凹凸構造が形成されることで、目的物質検出チップ1の利便性を向上させることができる。
このような例の場合、ピッチ間隔Pとしては、0.45μm〜0.55μmが好ましく、高さHとしては、1μm〜1.55μmが好ましく、幅Wとしては、としては、0.45μm〜1.5μmが好ましい。
図2(a)に示す例では、ピッチ間隔Pを結合体Mの粒子径Rよりも小間隔としたが、図2(b)に示すように、ピッチ間隔Pを結合体Mの粒子径Rに対して、29/20R〜31/20Rの長さ、即ち、結合体Mの粒子径Rよりも大間隔で設定してもよい。また、ピッチ間隔Pとしては、直径1μm程度の結合体を検出することを想定して、1.45μm〜1.55μmが好ましい。
このような凹凸構造を有すると、結合体1つが付着し安定する可能性があるが、複数個が付着して安定、凝集するための付着仕事量を小さくすることにより、前記目的物質検出チップ1の前記表面(凹凸構造付与層3’の前記凹凸面)に結合体Mが吸着することを抑制することができる。
なお、高さH及び幅Wについては、図2(a)を用いた説明と同様である。
また、図2(a),(b)では、前記凸部の形状を断面四角柱状として説明したが、前記凸部の形状としては、断面台形状、半円状、半楕円状等の任意の形状とすることができ、これらの形状におけるピッチ間隔P、高さH及び幅Wについては、それぞれ最大となる長さで、前記設定を適用することができる。
以上のように第1実施形態に係る目的物質検出チップ1では、前記凹凸構造により、前記結合体の吸着を抑制することができる。
また、第1実施形態に係る目的物質検出チップ1では、前記表面上への前記磁場の印加を規制することがなく、前記結合体の移動が可能であることから、前記磁性粒子を用いた目的物質の検出に用いることができ、適用される目的物質検出装置を小型でかつ低コストに製造することが可能とされる。
なお、第1実施形態に係る目的物質検出チップ1では、光透過性基板2上に凹凸構造付与層3が積層された構造とされるが、光透過性基板2自身に凹凸構造付与層3における前記凹凸面と同様の凹凸面を形成することで、光透過性基板自身により目的物質検出チップを構成することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、第2実施形態は、本発明の目的物質検出チップに係る実施形態である。
図3に示すように、目的物質検出チップ10は、光透過性基板12と、凹凸構造付与層13と、電場増強層14とを有する。なお、図3は、第2実施形態の概略構成を示す説明図である。
光透過性基板12は、平滑面を有し、前記平滑面上に電場増強層14が積層される。また、光透過性基板12は、前記平滑面を底とする函状体を形成するように側壁部が形成され、前記函状体内を液体貯留部15として目的物質の存在を検証する液体試料を貯留させるように構成される。
電場増強層14は、一の面から全反射条件で光が照射されたときに他の面上に増強電場が形成される層であり、光透過性基板12の前記平滑面上に積層される平滑な層とされる。なお、電場増強層14は、公知の表面プラズモン励起層及び導波モード励起層に準じて構成される。
凹凸構造付与層13は、電場増強層14上に積層されるとともに電場増強層14側の面と反対の面が凹凸面とされる。なお、凹凸構造付与層13としては、特に制限はないが、粘着、接着、融着又は貼合等により電場増強層14上に固定される。なお、電場増強層14として公知の表面プラズモン励起層を用いる場合、前記増強電場が目的物質検出チップ10の表面近傍に存在可能とされるには、凹凸構造付与層13は前記増強電場が前記表面に到達する程度に薄い必要がある。従って、この場合には、凹凸構造付与層13の最も薄い部分、つまり凸部が形成されていない部分の厚さは、200nm以下であることが好ましい。このような薄い凹凸構造付与層13を形成するには、電場増強層14上にレジストを塗布し、レジストを露光後現像して凹凸構造を付与する手法が好ましい。一方、電場増強層14として公知の導波モード励起層を用いる場合、凹凸構造付与層13が電場増強層14における前記誘電体層と一体となって導波路層を形成するため、凹凸構造付与層13の厚さには特に制限はなく、前記増強電場を目的物質検出チップ10の表面近傍に存在可能とされる。
目的物質検出チップ10では、最表層を構成する凹凸層付与層13の前記凹凸面により凹凸構造が前記表面に形成される。
また、目的物質検出チップ10では、光透過性基板12上に電場増強層14と凹凸構造付与層13とがこの順で積層された構造とされ、前記凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から電場増強層の前記一の面に対し前記光が全反射条件で照射されたときに前記増強電場が表面近傍に存在可能とされる。なお、上述のように、電場増強層14として公知の導波モード励起層を用いる場合、凹凸構造付与層13が電場増強層14における前記誘電体層と一体となって導波路層を形成するため、前記光が全反射される面は、凹凸構造付与層13の表面となる。
以上のように第2実施形態に係る目的物質検出チップ10では、前記凹凸構造により、前記結合体の吸着を抑制することができる。
また、第2実施形態に係る目的物質検出チップ10では、前記表面上への前記磁場の印加を規制することがなく、前記結合体の移動が可能であることから、前記磁性粒子を用いた目的物質の蛍光観察に用いることができ、適用される目的物質検出装置を小型でかつ低コストに製造することが可能とされる。
なお、これ以外の事項は、目的物質検出チップ1と同様であるため、重複した説明を省略する。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、第3実施形態は、本発明の目的物質検出チップに係る実施形態である。
図4に示すように、目的物質検出チップ20は、光透過性基板22と、凹凸構造付与層23と、電場増強層24とを有し、光透過性基板22には、任意の構成として液体貯留部25が形成される。なお、図4は、第3実施形態の概略構成を示す説明図である。
目的物質検出チップ20では、目的物質検出チップ10と異なり、光透過性基板22上に凹凸構造付与層23が形成されるとともに凹凸構造付与層23上に電場増強層24が形成される。
即ち、目的物質検出チップ20では、平滑面を有する光透過性基板22と、光透過性基板22の前記平滑面上に積層されるとともに光透過性基板22側の面と反対の面が第1凹凸面とされる凹凸構造付与層23と、凹凸構造付与層23の前記第1凹凸面上に積層されるとともに凹凸構造付与層23側の面と反対の面が前記第1凹凸面の凹凸パターンが転写された形状の第2凹凸面とされる電場増強層24とで構成され、前記第2凹凸面で凹凸構造が形成される。
なお、凹凸構造付与層23としては、特に制限はないが、粘着、接着、融着又は貼合等より光透過性基板22上に固定される。
凹凸構造付与層23における前記第1凹凸面は、凹凸構造付与層3(及び3’)における前記凹凸面と同様に形成される。
凹凸構造付与層23の前記第1凹凸面上に均一な厚みで電場増強層24を形成すると、前記第1凹凸面の凹凸パターンが転写された形状の前記第2凹凸面を電場増強層24に形成することができ、最表層を構成する電場増強層24の前記第2凹凸面により凹凸構造が表面に形成される。
このように構成される目的物質検出チップ20では、電場増強層24が最表層とされるため、目的物質検出チップ10における、電場増強層14から凹凸構造付与層13を介して前記表面上に形成される前記増強電場よりも、前記増強電場を前記表面上に広範囲で存在させることができ、前記増強電場における前記目的物質等の光信号観察を行い易い。
即ち、前記増強電場が及ぶ範囲は、電場増強層14及び電場増強層24のいずれにおいても400nm〜1,200nm程度離れた範囲までであり、これ以上離れると電場が急激に減衰することから、電場増強層24を最表層として前記増強電場を前記表面上に広範囲で存在させる目的物質検出チップ20では、前記増強電場による前記目的物質等の検出範囲を目的物質検出チップ10と比べて広く設定することができる。
なお、これ以外の事項は、目的物質検出チップ10と同様であるため、重複した説明を省略する。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、第4実施形態は、本発明の目的物質検出チップに係る実施形態である。
図5に示すように、目的物質検出チップ30は、光透過性基板32と、電場増強層34とを有し、光透過性基板32には、液体貯留部35が形成される。なお、図5は、第4実施形態の概略構成を示す説明図である。
目的物質検出チップ30では、目的物質検出チップ20と同様に電場増強層34が最表層とされるが、目的物質検出チップ20と異なり、光透過性基板32上に電場増強層34を積層させて構成される。
即ち、目的物質検出チップ30では、光透過性基板32自体に凹凸構造付与層3(及び3’)における前記凹凸面と同様の第1凹凸面を形成し、この前記第1凹凸面上に均一な厚みで電場増強層34を形成することで、前記第1凹凸面の凹凸パターンが転写された形状の前記第2凹凸面を電場増強層34に形成し、最表層を構成する電場増強層34の前記第2凹凸面により凹凸構造が表面に形成される。
なお、前記第1凹凸面を有する光透過性基板32は、凹凸構造付与層3(及び3’)の形成方法と同様の方法により形成することができる。
このように構成される目的物質検出チップ30では、前記増強電場を前記表面上に広範囲で存在させることができ、前記増強電場における前記目的物質等の光信号観察を行い易いことに加え、凹凸構造付与層を配さない分、部品点数を減らしてより低コストに製造することができる。
[凹凸構造の形成例]
第1実施形態〜第4実施形態における前記凹凸構造について、更に好適な形成例を図面を参照しつつ説明する。
図6(a),(b)に示すように、凹凸構造形成例50は、複数の凸部51が平滑部52上に形成される。なお、図6(a)は、前記凹凸構造の形成例を示す斜視図であり、図6(b)は、前記凹凸構造の形成例を示す上面図である。
凹凸構造形成例50では、複数の凸部51が2種類以上の形状で形成される。即ち、凹凸構造形成例では、凸部51が長手方向(図中の「Y」方向)の長さが異なる複数の形状で形成される。
また、複数の凸部51は、図7(a),(b)に一例を拡大して示すように、それぞれが2回回転対称形状及び線対称形状のいずれかとされる。なお、図7(a)は、1つの凸部を拡大して示す上面図であり、図7(b)は、上面に加え、長手方向及び短手方向の各側面を付加した図である。
複数の凸部51は、長手方向の長さが最も長いものが中央に配され、これを対称軸とみたてたときに、短手方向(図中の「X」方向)で隣接するものの長手方向の長さを前記中央に配されたものから離れる順に短くして3つずつ配された、上面視で菱形状の単位周期構造を有する。
また、複数の凸部51は、前記単位周期構造の長手方向の端部における長手方向の長さが最も短いものを、短手方向で隣接する他の前記単位周期構造と共有するように配されるとともに、一の前記単位周期構造における前記長手方向の長さが最も長いものが、長手方向で隣接する他の前記単位周期構造における前記長手方向の長さが最も短いものと対向するように配され、全体が複数の前記単位周期構造を周期的に配置させた周期構造を有する。
このように構成される凹凸構造形成例50では、個々の前記単位周期構造が自然界の魚類が有する鱗片とよく似た構造とされ、全体が鱗肌状とされることから、前記複数の凸部51が形成された表面上に前記結合体を含む異物の吸着を抑制することができる。
なお、本例では、前記単位周期構造を菱形状としたが、二等辺三角形状としてもよいし、平行四辺形状としてもよい。
また、凹凸構造形成例50により前記目的物質検出チップの前記凹凸構造を形成する場合には、前記凹凸面、前記第2凹凸面の下地となる前記第1凹凸面に凹凸構造形成例50の凹凸形状を適用すればよい。
また、凹凸構造形成例50における短手方向の長さは、図2(a),(b)を用いて説明した「幅W」に相当する。
また、凹凸構造形成例50の形成方法としては、特開2015−160342号公報に記載の事項を適用することができる。
(目的物質検出装置)
本発明の目的物質検出装置は、本発明の前記目的物質検出チップと光照射部と磁場印加部とを備え、必要に応じて光検出部を有する。
前記目的物質検出装置では、前記目的物質と結合する前記磁性粒子を用いて前記目的物質を検出する。前記目的物質が前記エバネッセント場又は前記増強電場によって、蛍光や散乱光を生じにくい物質である場合に前記目的物質を標識化させるための標識物質が用いられる。
前記標識物質としては、特に制限はなく、前記目的物質と特異的に吸着ないし結合して前記目的物質を標識化する蛍光標識物質や光散乱物質が挙げられる。
前記蛍光標識物質としては、例えば、蛍光色素、量子ドット、蛍光染色剤等の公知の蛍光物質を用いることができる。
また、前記光散乱物質としては、例えば、ナノ粒子、例えばポリスチレンビーズや金ナノ粒子などの公知の光散乱物質を用いることができる。
なお、前記目的物質と前記標識物質との結合方法としては、特に制限はなく、物理吸着、抗原−抗体反応、DNAハイブリダイゼーション、ビオチン−アビジン結合、キレート結合、アミノ結合などの公知の結合方法を適用することができる。
<光照射部>
前記光照射部は、前記目的物質検出チップの前記凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から全反射条件で光を照射可能とされる。
前記光照射部の光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知のランプ、LED、レーザー等が挙げられる。本発明では、前記目的物質検出チップの前記裏面側から全反射条件で光を照射することで前記表面にエバネッセント場又は増強電場を形成し、前記エバネッセント場又は前記増強電場を励起光とした前記目的物質及び前記磁性粒子を含む結合体から光信号を発生させる。そのため前記光照射部に求められる役割としては、前記目的物質検出チップの前記裏面側から全反射条件で光を照射することのみであり、このような役割を担うものであれば光源の選択に制限がない。
ランプ、LED等の放射光源を用いる場合には、前記目的物質検出チップの前記表面側からの照射光の漏れ出しを避けるため、放射される光のうち前記目的物質検出チップの前記裏面側に照射される全ての方位における光が全反射条件を満たす必要がある。こうしたことから、放射光源を用いる場合には、照射光の照射方向を特定の方位に規制するコリメートレンズ等の案内部を用いてもよい。
また、光信号として蛍光を用いる場合、蛍光を励起可能な波長を持つ単色光源を用いるか、または、ランプ、LED等の広い波長帯域を持つ光源からの光をバンドパスフィルタ等の光学フィルタを透過させて単色化し、蛍光を励起可能な波長のみを取り出した後に前記目的物質検出チップの前記裏面側から照射することが好ましい。
ここで、前記目的物質検出チップの前記表面と前記裏面とが平行な板である場合、前記裏面側から照射された光は、前記表面上に液体が存在すると全反射されない。よって、このような場合には、前記目的物質検出チップの前記裏面部分に回折格子を形成することにより、前記回折格子に特定の角度で光を照射したときに、光が前記回折格子で回折されて前記目的物質検出チップ内に導入されるとともに、前記目的物質検出チップ内に導入された光が全反射条件で表面に照射されて前記表面上に前記エバネッセント場又は前記増強電場が形成されるように、前記目的物質検出チップを構成してもよい。または、前記表面と前記裏面とが平行にならないように形成してもよい。或いは、前記光源から照射される光を公知のプリズムを介して前記目的物質検出チップの前記裏面に照射することとしてもよい。前記プリズムとしては、前記目的物質検出チップの前記裏面に屈折率調整オイル又は光学用接着剤等により光学的に貼り合せて用いることができる。また、前記プリズムの形成材料として、前記光透過性基板の形成材料と同じ形成材料が選択される場合には、前記光透過性基板と前記プリズムとが一体成型されたものを用いることもできる。
<磁場印加部>
前記磁場印加部は、第1の磁場印加部及び第2の磁場印加部の少なくともいずれかで形成される。
<第1の磁場印加部>
第1の磁場印加部は、前記目的物質検出チップの前記表面上に導入される前記液体試料に含まれる前記磁性粒子を前記表面に平行な方向又は前記表面から遠ざける方向に移動させる第1磁場を印加可能とされる部であり、前記目的物質検出チップの前記表面から前記磁性粒子を遠ざける遠ざけ磁場、又は、前記目的物質検出チップの前記表面上で前記表面に平行に移動させる方向に磁力を作用させる平行移動用磁場を印加可能とされる。
前記磁性粒子とともに前記結合体を構成する前記目的物質及び標識物質は、前記エバネッセント場又は前記増強電場内においてのみ、光信号を発生する。また、前記エバネッセント場及び前記増強電場の電場強度は、前記目的物質検出チップの前記表面から遠ざかるにつれて減衰する。その為、遠ざけ磁場の印加によって前記結合体が前記表面から遠ざけられると光信号が減衰し、更に、前記結合体が、前記エバネッセント場又は前記増強電場の電場強度がゼロとみなせる程度までの距離以上に前記表面から遠ざけられると、前記結合体の光信号が消滅することとなる。また、前記光検出部に撮像デバイスを用い、2次元画像情報を取得できる場合には、前記第1の磁場の印加によって表面上で変動した前記結合体の発する光信号は、前記光信号の変動として経時的に計測することが可能となる。前記目的物質検出装置では、このような光信号の減衰(消滅を含む)又は変動(減衰、消滅を伴い得る)を検知して、前記目的物質を検知する。
前記第1の磁場印加部としては、磁場の印加により前記結合体を移動させることが可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の電磁石及び永久磁石のいずれか1つ以上を用いることができる。
<第2の磁場印加部>
前記第2の磁場印加部は、前記目的物質検出チップの前記裏面側に配されるとともに前記表面上に導入された前記液体試料中の前記磁性粒子を前記表面上に引き寄せる第2磁場を印加可能とされる部である。
前記第2の磁場印加部としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の電磁石及び永久磁石を用いて構成することができる。
このような前記第2の磁場印加部を有すると、前記液体試料中を浮遊する前記結合体を前記目的物質検出チップの前記表面に引き寄せることができ、短時間で前記目的物質の検出を行うことができる。
また、前記第2の磁場印加部としては、前記第2磁場を印加させた状態で前記磁性粒子を前記表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動可能とされる部であることが好ましい。
このような前記第2の磁場印加部としては、例えば、スライド部材上に前記電磁石又は前記永久磁石を保持し、前記目的物質検出チップの前記裏面側における前記光照射部からの前記光が照射される領域(検出領域)の近傍に前記電磁石又は前記永久磁石を位置させる初期状態と、前記目的物質検出チップの前記表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に向けて前記電磁石又は前記永久磁石を移動させた状態との間で移動制御させることで構成することができる。なお、前記電磁石を用いる場合、前記移動制御中、連続的或いは断続的に励磁させた状態とする。また、前記移動制御中に励磁の強度を変化させてもよい。
また、複数の前記電磁石又は永久磁石を配置し、各部材における前記磁場の印加状態を制御することによっても、前記スライド部材上に前記電磁石又は前記永久磁石を保持して前記移動制御を行う構成と同等の効果を得ることができる。
また、前記第2の磁場印加部としては、特に制限はないが、貫通孔が形成されている、或いはU字型などの不完全な環状、或いは複数の部材が環状乃至不完全な環状に配置された構成であってもよい。
前記第2の磁場印加部が前記第2磁場を印加させた状態で前記磁性粒子を前記表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動可能とされる部であると、ノイズ信号を排除することができる。
即ち、記磁性粒子と結合した前記目的物質が前記第2の磁場印加部の移動に追従して移動するのに対し、前記目的物質検出チップ表面のキズ等により生ずるノイズが前記第2の磁場印加部の移動に追従して移動しないことから、移動する光信号に着目した検出を行うことで、前記ノイズ信号を排除することができる。
<光検出部>
前記光検出部は、前記目的物質検出チップの前記表面側に配され、前記結合体から発せられる光信号を検出可能とされる。
前記光検出部としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知のフォトダイオード、光電子増倍管等の光検出器を用いることができる。
光信号の情報を2次元画像情報として取得することができると、光点として現れる2次元画像情報における光信号の位置情報や、2次元上で観察されるサイズ情報、光点における光信号強度の増減情報を時系列で観察することにより、その光点が、目的物質によるものであるか、目的物質に関与する情報を示すものであるか、又は、夾雑物、光源出力の揺らぎ、検出板表面のキズ等の目的物質に関与しない情報を示すものであるかを区別することが可能となる。このような2次元画像情報の取得を可能とするには、前記光検出部として撮像デバイスを選択すればよい。前記撮像デバイスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知のCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等のイメージセンサを用いることができる。
(目的物質検出方法)
本発明の目的物質検出方法は、少なくとも光照射工程と結合体移動工程とを含む。
<光照射工程>
前記光照射工程は、本発明の前記目的物質検出チップの前記凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から全反射条件で光を照射する工程である。
前記光照射工程は、本発明の前記目的物質検出装置における前記光照射部により実施することができる。
<結合体移動工程>
前記結合体移動工程は、前記目的物質検出チップの表面上に導入される液体試料に含まれる目的物質と磁性粒子との結合体を第1磁場の印加により前記表面に平行な方向又は前記表面から遠ざける方向に移動させる第1結合体移動工程、及び、前記裏面側に配される磁場印加部からの第2磁場の印加により前記液体試料中の前記結合体を前記表面上に引き寄せる第2結合体移動工程のいずれかで実施される工程である。
前記第2結合体移動工程としては、更に、前記第2磁場を印加した状態で前記磁場印加部を前記表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動させ、前記磁場印加部の移動に追従させて前記結合体を移動させる工程であることが好ましい。
前記結合体移動工程は、本発明の前記目的物質検出装置における前記磁場印加部により実施することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、第5実施形態は、本発明の目的物質検出装置に係る実施形態である。
図8に示すように目的物質検出装置100は、公知の全反射照明蛍光顕微鏡の構成に準じて光学系が構成され、目的物質検出チップ1と、光源110及び光学プリズム120で構成される光照射部と、第1磁場印加部130と、光検出部140(撮像デバイス)とで構成される。なお、前記撮像デバイスは、例えば、公知のCCDイメージセンサ等で構成され、2次元画像の取得が可能とされる。なお、図8は、第5実施形態の概略構成を示す説明図である。
目的物質検出チップ1は、裏面側からの光Lの照射を受け、表面(凹凸構造付与層3が形成される側の面)上に前記エバネッセント場を存在可能とされる。また、目的物質検出チップ1は、前記表面上に導入された液体試料AをカバーガラスGで保持することとしている。
前記光照射部は、光源110から照射される光Lが光学プリズム120を介して光透過性基板2に入射し、光透過性基板2を透過して、凹凸構造付与層3の表面で全反射される条件で照射可能とされる。
また、第1磁場印加部130は、目的物質検出チップ1の前記表面上の検出領域(前記光照射部による光Lの照射を受け、前記表面上に前記エバネッセント場が形成される領域)に対して斜め上方に配され、前記表面上に導入された液体試料A中の結合体を磁場の印加により第1磁場印加部130の方向に引き寄せつつ、目的物質検出チップ1の前記表面から遠ざける方向に移動させるように構成される。本例における第1磁場印加部130は、電磁石により構成される。
このように構成される目的物質検出装置100では、先ず、目的物質検出チップ1の前記表面上に液体試料Aを導入させる。
次に、液体試料Aの液中を浮遊する前記結合体が目的物質検出チップ1の前記表面上に重力沈降した後、光学プリズム120を介して凹凸構造付与層3の表面で全反射される条件で光源110から光Lを照射し、光検出部140で目的物質検出チップ1の前記表面上に形成される前記エバネッセント場に基づく光信号Sを取得する。
次に、第1磁場印加部130としての前記電磁石を励磁して液体試料A中の前記結合体を磁場の印加により第1磁場印加部130に向けて引き寄せ、目的物質検出チップ1の前記表面から遠ざける方向に移動させる。
ここで、目的物質検出装置100では、目的物質検出チップ1の前記表面に形成される前記凹凸構造により、前記結合体と目的物質検出チップ1の前記表面との吸着が抑制され、前記磁場の印加前後で前記結合体を容易に移動させることができる。
次に、観察視野を維持したまま前記結合体を移動させた後の目的物質検出チップ1の前記表面上の光信号を光信号検出部140で取得する。
このように構成される目的物質検出装置100では、前記磁場の印加前後(前記結合体の移動前後)における光信号が、図9(a),(b)のように得られ、前記目的物質に基づく光信号a,cを、目的物質検出チップ1の前記表面上のキズ、前記表面に吸着ないし前記表面上に存在する夾雑物、光源出力の揺らぎなどのノイズ信号bと明確に区別して検出される。なお、図9(a)が前記磁場の印加前における前記表面上の様子を示す図であり、図9(b)が前記磁場の印加後における前記表面上の様子を示す図である。また、図示しないが、観察視野外からの移動に基づく、光信号の出現も検出対象とすることができる。
以上のように目的物質検出装置100によれば、目的物質検出チップ1の前記凹凸構造により前記結合体を容易に移動させることができ、前記結合体を構成する前記目的物質を高精度に検出することができる。また、目的物質検出チップ1の前記表面上に前記夾雑物が吸着している場合でも、その存在を無視した検出を行うことができるため、必ずしも検出ごとに前記表面を洗浄処理する必要がなく、効率的な検出を行うことができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、第6実施形態は、本発明の目的物質検出装置に係る実施形態である。
図10に示すように目的物質検出装置200は、公知の表面プラズモン共鳴センサ及び導波モードセンサに準じて光学系が構成され、目的物質検出チップ10と、光源210及び光学プリズム220で構成される光照射部と、第1磁場印加部230と、光検出部240(前記撮像デバイス)とで構成される。なお、図10は、第6実施形態の概略構成を示す説明図である。
目的物質検出チップ10は、裏面側からの光Lの照射を受け、表面(凹凸構造付与層13が形成される側の面)上に前記増強電場を存在可能とされる。また、目的物質検出チップ10では、液体貯留部15に液体試料Aが導入される。
前記光照射部は、光源210から照射される光Lを光学プリズム220及び光透過性基板12を介して電場増強層14に全反射条件で照射可能とされる。
また、第1磁場印加部230は、目的物質検出チップ10の前記表面上の検出領域(前記光照射部による光Lの照射を受け、前記表面上に前記増強電場が形成される領域)に対して斜め上方に配され、液体貯留部15に導入された液体試料A中の結合体を磁場の印加により第1磁場印加部230の方向に引き寄せつつ、目的物質検出チップ10の前記表面から遠ざける方向に移動させるように構成される。本例における第1磁場印加部230は、電磁石により構成される。
このように構成される目的物質検出装置200では、先ず、液体貯留部15に液体試料Aを導入させる。
次に、液体試料Aの液中を浮遊する前記結合体が目的物質検出チップ10の前記表面上に重力沈降した後、光源210から照射される光Lを光学プリズム220及び光透過性基板12を介して電場増強層14の一の面に対して全反射条件で照射し、光検出部240で目的物質検出チップ10の前記表面上に形成される前記増強電場に基づく光信号Sを取得する。
次に、第1磁場印加部230としての前記電磁石を励磁して液体貯留部15における液体試料A中の前記結合体を磁場の印加により第1磁場印加部に向けて引き寄せ、目的物質検出チップ10の前記表面から遠ざける方向に移動させる。
ここで、目的物質検出装置200は、目的物質検出チップ10の前記表面に形成される前記凹凸構造により、前記結合体と目的物質検出チップ10の前記表面との吸着が抑制され、前記磁場の印加前後で前記結合体を容易に移動させることができる。
次に、観察視野を維持したまま前記結合体を移動させた後の目的物質検出チップ10の前記表面上の光信号を光信号検出部240で取得する。
このように構成される目的物質検出装置200では、前記磁場の印加前後(前記結合体の移動前後)における光信号が、図11(a),(b)のように得られ、前記目的物質に基づく光信号d,fを、目的物質検出チップ10の前記表面上のキズ、前記表面に吸着ないし前記表面上に存在する夾雑物、光源出力の揺らぎなどのノイズ信号eと明確に区別して検出される。なお、図11(a)が前記磁場の印加前における前記表面上の様子を示す図であり、図11(b)が前記磁場の印加後における前記表面上の様子を示す図である。
図11(a),(b)に示すように光信号は、前記増強電場の減衰によりバックグランドが暗視野とされ、目的物質検出装置200では、光点の光信号に基づき、前記目的物質を検出する。また、図示しないが、観察視野外からの移動に基づく、光信号の出現も検出対象とすることができる。
目的物質検出装置200によれば、目的物質検出チップ10の前記凹凸構造により前記結合体を容易に移動させることができ、前記結合体を構成する前記目的物質を高精度に検出することができる。また、目的物質検出チップ10の前記表面上に前記夾雑物が吸着している場合でも、その存在を無視した検出を行うことができるため、必ずしも検出ごとに液体貯留部15を洗浄処理する必要がなく、効率的な検出を行うことができる。
[第7の実施形態]
次に、本発明の第7実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、第7実施形態は、本発明の目的物質検出装置に係る実施形態である。
図12に示すように、第7実施形態に係る目的物質検出装置300は、公知の表面プラズモン共鳴センサ及び導波モードセンサに準じて光学系が構成され、目的物質検出チップ10と、光源310及び光学プリズム320で構成される光照射部と、第2磁場印加部330と、光検出部340(前記撮像デバイス)とで構成される。なお、図12は、第7実施形態の概略構成を示す説明図である。
前記光照射部及び光検出部340は、第6の実施形態に係る目的物質検出装置200における前記光照射部及び光信号検出部240と同様に構成することができ、第7の実施形態に係る目的物質検出装置300は、第1磁場印加部230に代えて第2磁場印加部330を配する点で第7の実施形態に係る目的物質検出装置200と相違する。以下、相違点について説明する。
第2磁場印加部330は、目的物質検出チップ10の前記裏面側に配されるとともに液体貯留部15に導入された液体試料A中の前記結合体を磁場の印加により目的物質検出チップ10の前記表面上に引き寄せ可能とされるとともに前記磁場を印加した状態で目的物質検出チップ10の前記表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動可能とされる。ここで、第2磁場印加部330は、永久磁石と前記永久磁石をX又はXの方向にスライド移動させるスライド移動部材(不図示)とで形成される。
前記結合体の移動は、第2磁場印加部330からの前記磁場の印加により、一旦、目的物質検出チップ10の液体試料A中の前記結合体を目的物質検出チップ10の前記表面上に引き寄せた後、前記磁場を印加した状態で第2磁場印加部330を目的物質検出チップ10の前記表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向(X又はXの方向)に移動させ、この第2磁場印加部330の移動に追従させて行う。
この第2磁場印加部330を用いる場合、前記磁場の印加により液体試料A中の前記結合体を目的物質検出チップ10の前記表面上に引き寄せるため、液体試料Aの液中を浮遊する前記結合体が目的物質検出チップ10の前記表面上に重力沈降することを待つ必要がない。
また、このように構成される目的物質検出装置300では、第2磁場印加部の移動前後における光信号が、図13(a),(b)のように得られ、前記目的物質に基づく光信号hを、目的物質検出チップ10の前記表面上のキズ、前記表面に吸着ないし前記表面上に存在する夾雑物、光源出力の揺らぎなどのノイズ信号iと明確に区別して検出することができる。なお、図13(a)が第2磁場印加部の移動前における前記表面上の様子を示す図であり、図13(b)が第2磁場印加部の移動後における前記表面上の様子を示す図である。
1,10,20,30 目的物質検出チップ
2,12,22 光透過性基板
3,3’13,23 凹凸構造付与層
14,24,34 電場増強層
15,25,35 液体貯留部
50 凹凸構造形成例
51 凸部
52 平滑面
100,200,300 目的物質検出装置
110,210,310 光源
120,220,320 光学プリズム
130,230 第1磁場印加部
140,240,340 光検出部
330 第2磁場印加部

Claims (11)

  1. 光透過性基板上に、複数の凸部を周期的に配して構成される凹凸構造を有することを特徴とする目的物質検出チップ。
  2. 平滑面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記平滑面上に積層されるとともに前記光透過性基板側の面と反対の面が凹凸面とされる凹凸構造付与層とで構成され、前記凹凸面で凹凸構造が形成される請求項1に記載の目的物質検出チップ。
  3. 光透過性基板上に、少なくとも一の面に全反射条件で光が照射されたとき他の面上に増強電場が形成される電場増強層が配され、前記光透過性基板側の面を裏面として前記裏面側から前記電場増強層の前記一の面に対し前記光が全反射条件で照射されたときに前記増強電場が表面近傍に存在可能とされる請求項1から2のいずれかに記載の目的物質検出チップ。
  4. 平滑面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記平滑面上に積層される平滑な電場増強層と、前記電場増強層上に積層される凹凸構造付与層とで構成され、前記凹凸構造付与層の凹凸面で凹凸構造が形成される請求項3に記載の目的物質検出チップ。
  5. 平滑面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記平滑面上に積層されるとともに前記光透過性基板側の面と反対の面が第1凹凸面とされる凹凸構造付与層と、前記凹凸構造付与層の前記第1凹凸面上に積層されるとともに前記凹凸構造付与層側の面と反対の面が前記第1凹凸面の凹凸パターンが転写された形状の第2凹凸面とされる電場増強層とで構成され、前記第2凹凸面で凹凸構造が形成される請求項3に記載の目的物質検出チップ。
  6. 第1凹凸面を有する光透過性基板と、前記光透過性基板の前記第1凹凸面上に積層されるとともに前記光透過性基板側の面と反対の面が前記第1凹凸面の凹凸パターンが転写された形状の第2凹凸面とされる電場増強層とで構成され、前記第2凹凸面で凹凸構造が形成される請求項3に記載の目的物質検出チップ。
  7. 凸部が2種類以上の形状で形成されるとともに、前記形状の少なくとも1種が2回回転対称形状及び線対称形状のいずれかとされる請求項1から6のいずれかに記載の目的物質検出チップ。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の目的物質検出チップと、
    前記目的物質検出チップの凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から全反射条件で光を照射可能とされる光照射部と、
    前記目的物質検出チップの表面上に導入される液体試料に含まれる磁性粒子を前記表面に平行な方向又は前記表面から遠ざける方向に移動させる第1磁場を印加可能とされる第1磁場印加部及び前記目的物質検出チップの前記裏面側に配されるとともに前記表面上に導入された前記液体試料中の前記磁性粒子を前記表面上に引き寄せる第2磁場を印加可能とされる第2磁場印加部の少なくともいずれかで形成される磁場印加部と、
    を備えることを特徴とする目的物質検出装置。
  9. 第2の磁場印加部を有し、かつ、前記第2磁場印加部が第2磁場を印加した状態で目的物質検出チップ表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動可能とされる請求項8に記載の目的物質検出装置。
  10. 請求項1から7のいずれかに記載の目的物質検出チップの凹凸構造が形成される面と反対の面を裏面として前記裏面側から全反射条件で光を照射する光照射工程と、
    前記目的物質検出チップの表面上に導入される液体試料に含まれる目的物質と磁性粒子との結合体を第1磁場の印加により前記表面に平行な方向又は前記表面から遠ざける方向に移動させる第1結合体移動工程、及び、前記裏面側に配される磁場印加部からの第2磁場の印加により前記液体試料中の前記結合体を前記表面上に引き寄せる第2結合体移動工程の少なくともいずれかで実施される結合体移動工程と、
    を含むことを特徴とする目的物質検出方法。
  11. 第2結合体移動工程を含み、かつ、前記第2結合体移動工程が第2磁場を印加した状態で磁場印加部を目的物質検出チップ表面の面内方向と平行な方向のベクトル成分を持つ方向に移動させ、前記磁場印加部の移動に追従させて結合体を移動させる工程である請求項10に記載の目的物質検出方法。

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