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JP2017066358A - ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法 Download PDF

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JP2017066358A
JP2017066358A JP2016046073A JP2016046073A JP2017066358A JP 2017066358 A JP2017066358 A JP 2017066358A JP 2016046073 A JP2016046073 A JP 2016046073A JP 2016046073 A JP2016046073 A JP 2016046073A JP 2017066358 A JP2017066358 A JP 2017066358A
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polyol
meth
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JP2016046073A
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山田 健史
Takeshi Yamada
健史 山田
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

【課題】不活性ガス存在下で製造可能で、且つ、硬度が高い塗膜を与えるポリウレタン樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】本発明は、少なくとも、ポリウレタン樹脂(A)と、ラジカル重合性化合物(B)とを含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
ポリウレタン樹脂(A)は、少なくとも式(1):
Figure 2017066358

[式中、Rは、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の有機基である。]
の繰り返し単位を含むポリエステルポリオール(a)と、
ポリイソシアネート(b)とを構成成分とする、ポリウレタン樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法に関する。
ポリカーボネートポリオールは、イソシアネート化合物との反応により、硬質フォーム、軟質フォーム、塗料、接着剤、合成皮革、インキバインダーなどに用いられるポリウレタン樹脂を製造するための原料となる有用な化合物である。また、ポリカーボネートポリオールを原料とした水性ポリウレタン樹脂分散体を塗布して得られる塗膜は、耐光性、耐熱性、耐加水分解性、耐油性に優れることが知られている(特許文献1)。
ラジカル重合性化合物は、加熱以外の活性エネルギー線照射においても硬化性に優れるため生産性、省エネルギーの観点からも特長を有するものとして一般に認識されている。また、ラジカル重合性化合物を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、かかる特性に照らし、金属用塗料、各種プラスチックフィルム用オーバーコート剤、木工用塗料、印刷インキなどの各種コーティングや接着剤などの有効成分として採用されている。このようなラジカル重合性化合物を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物としては、水系ウレタン樹脂と(メタ)アクリレート系化合物とを含有するエネルギー線硬化型水系樹脂組成物が知られており、密着性、耐薬品性、耐汚染性、耐屈曲性を改善することが知られている(特許文献2)。
また、ウレタン樹脂に、活性エネルギー線硬化性の官能基として(メタ)アクリロイル基を導入することが、行われている。例えば、イソシアネート基と反応する能力のある少なくとも2個の反応性基、及び少なくとも1個のエチレン性不飽和基を含有する少なくとも1種のエチレン性不飽和化合物とイソシアネート化合物とを反応させたウレタン樹脂組成物において、極めて貧弱な水分放出特性を有するフィルムを与えることが知られている(特許文献3)。
特開平10−120757号公報 特開2008−248014号公報 特表2014−501825号公報
しかしながら、特許文献2に記載のエネルギー線硬化型水系樹脂組成物を用いた際には、金属用塗料、各種プラスチックフィルム用オーバーコート剤、木工用塗料、印刷インキなどの各種コーティングや接着剤などの有効成分と使用した場合、塗膜の硬度が十分でないという問題があった。また、特許文献3に記載のウレタン樹脂組成物の製造は、可燃性ガス存在下で行う必要があり、製造時の危険性が高くなるという懸念があった。不活性ガス雰囲気で、記載のウレタン樹脂を製造した場合、ゲル化して製造できないという問題があった。
よって、本発明は、不活性ガス存在下で製造可能で、且つ、硬度が高い塗膜を与えるポリウレタン樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、種々検討を行った結果、少なくとも、ポリウレタン樹脂(A)と、ラジカル重合性化合物(B)とを含有するポリウレタン樹脂分組成物であって、ポリウレタン樹脂(A)は、少なくとも式(1)の繰り返し単位を含むポリエステルポリオール(a)と、
Figure 2017066358

[式中、Rは、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の炭化水素基である。]
ポリイソシアネート(b)とを構成成分とするポリウレタン樹脂組成物とすることで前記課題を解決できるとことを見出した。
本発明は、具体的には、以下のとおりである。
[1]少なくとも、ポリウレタン樹脂(A)と、ラジカル重合性化合物(B)とを含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
ポリウレタン樹脂(A)は、少なくとも式(1):
Figure 2017066358

[式中、Rは、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の炭化水素基である。]
の繰り返し単位を含むポリエステルポリオール(a)と、
ポリイソシアネート(b)とを構成成分とする、ポリウレタン樹脂組成物。
[2]式(1)におけるRがC〜C20のアルキレン基である、[1]のポリウレタン樹脂組成物。
[3]式(1)における−O−R−O−が、少なくとも一種の式(2):
Figure 2017066358

[式中、Rは、C〜C20の非環式アルキレン基である。]
の単位を含む、[1]又は[2]のポリウレタン樹脂組成物。
[4]式(1)における−O−R−O−が、少なくとも一種の式(3):
Figure 2017066358

[式中、Rは、C〜C20の環式アルキレン基である。]
の単位を含む、[1]〜[3]のいずれかのポリウレタン樹脂組成物。
[5]ポリウレタン樹脂(A)が、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(b)と、酸性基含有ポリオール(c)とを構成成分とする、[1]〜[4]のいずれかのポリウレタン樹脂組成物。
[6]更に、水系媒体(C)を含有する、[1]〜[5]のいずれかのポリウレタン樹脂組成物。
[7]更に、光重合開始剤を含有する、[1]〜[6]のいずれかのポリウレタン樹脂組成物である。
[8][1]〜[7]のいずれかのポリウレタン樹脂組成物及び着色剤を含有する塗料組成物。
[9][1]〜[7]のいずれかのポリウレタン樹脂組成物を含有し、着色剤を含まないコーティング組成物。
[10]少なくとも、式(1):
Figure 2017066358

[式中、Rは、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の炭化水素基である。]
の繰り返し単位を含むポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(d)とを反応させてポリウレタン樹脂(A)を得る工程(α)、及び
ポリウレタン樹脂(A)とラジカル重合性化合物(B)とを混合する工程(γ)を含む、[1]〜[6]のいずれかのポリウレタン樹脂組成物の製造方法。
本発明により不活性ガス存在下で製造可能で、且つ、硬度が高い塗膜を与えるポリウレタン樹脂組成物が提供できる。
(ポリウレタン樹脂(A))
ポリウレタン樹脂は、少なくとも式(1)の繰り返し単位を含むポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(b)とを構成成分とする。
<ポリエステルポリオール(a)>
ポリエステルポリオール(a)(以下、「(a)」ともいう。)は、少なくとも式(1)の繰り返し単位を含む。ポリエステルポリオールは、分子の末端にポリエステルポリオールの構成成分として水酸基を有する。
Figure 2017066358

[式中、Rは、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の炭化水素基である。]
<<式(1)の繰り返し単位>>
式(1)において、炭素−炭素二重結合に結合する2つのケト基の配置は、シスであってもよく、トランスであってもよい。
は、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の有機基である。このような二価の有機基は、場合により、酸素、窒素等のヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であるのが好ましい。二価の有機基は、主鎖がエステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されているのが好ましい。本明細書において、主鎖とは、基の両端を最小の原子数で結ぶ原子鎖をいう。
として、C〜C20アルキレン基が挙げられ、具体的には、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよく、C〜C20非環式アルキレン及びC〜C20環構造を有する二価の基からなる群より選択される1以上の基を含む二価の有機基が挙げられる。環構造を有するとは、主鎖の炭素鎖を構成する任意の−CH−が、環構造によって、置き換えられている構造である。環構造は、シクロヘキサンジイル等の脂肪環構造であっても、フェニレン等の芳香環構造であってもよい。
〜C20非環式アルキレン基は、直鎖又は分岐状である。直鎖状のC〜C20非環式アルキレン基は、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン等のC〜Cの直鎖状アルキレンが好ましい。分岐状のC〜C20非環式アルキレン基は、2−メチル−1,3−プロパンジイル、2−メチル−1,5−ペンタンジイル、3−メチル−1,5−ペンタンジイル、2−メチル−1,9−ノナンジイル等のC〜C10の分岐鎖状アルキレンが好ましい。
〜C20環構造を有する二価の有機基としては、C〜C20の脂肪族の環式基(環式アルキレン基)、C〜C20の芳香族の環式基(環式アリーレン基)、C〜C20の脂肪族の環式基及びC〜C20の芳香族の環式基からなる群より選択される1以上の環式基で中断されたアルキレンが挙げられる。
脂肪族の環式基は、単環又は多環であり、不飽和結合を有していてもよく、1以上のヘテロ環原子(酸素、窒素等)を有していてもよい、脂肪族の基である。このような環式基として、シクロヘキサンジイル、シクロペンタンジイル、1,4−ジオキサン−2,5−ジイル、ノルボルナン−2,7−ジイル、テトラヒドロフランジイル等が挙げられる。芳香族の環式基は、フェニレン、ナフタレン、チオフェン、ピリジル、ピロール、ピリミジル等が挙げられる。
環式アルキレン基で中断されたアルキレン基として、メチレン−シクロヘキサンジイル−メチレン、メチレン−シクロペンタンジイル−メチレン、メチレン−ノルボルナン−2,7−ジイル−メチレン、メチレン−1,4−ジオキサン−2,5−ジイル−メチレン等のアルキレン−シクロアルキレン−アルキレン等が挙げられる。環式アリーレン基で中断されたアルキレン基として、メチレン−フェンレン−メチレン等のアルキレン−アリーレン−アルキレン等が挙げられる。
は、C〜C20非環式アルキレンであるか、少なくともカーボネート結合で中断されている炭化水素基が好ましい。Rが、少なくともカーボネート結合で中断されている炭化水素基である場合、−O−R−O−としては、下記式(2)及び(3)からなる群より選択される1以上の単位を含む基が挙げられる。ここで、式(2)及び式(3)の単位において、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)を構成する酸素原子は、−O−R−O−におけるRに結合する酸素原子ではないのが好ましい。
Figure 2017066358

[式中、Rは、C〜C20の非環式アルキレン基である。]
Figure 2017066358

[式中、Rは、C〜C20の環式アルキレン基である。]
におけるC〜C20の非環式アルキレン基は、好ましいものを含み、前記したとおりである。RにおけるC〜C20の環式アルキレン基は、好ましいものを含み、前記したとおりである。
また、−O−R−O−が、式(2)の単位及び式(3)の単位からなる群より選択される1以上の単位を含む場合、更なる単位として、式:−R−O−C(=O)−O−の単位、及び、式:−R−O−C(=O)−O−の単位、式:−R−O−、及び、式:−R−O−の単位からなる群より選択される1以上の更なる単位を含んでいてもよい。前記式において、各Rは、同一であっても、互いに異なっていてもよい。また、前記式において、各Rは、同一であっても、互いに異なっていてもよい。式(2)の単位、式(3)の単位及び更なる単位の結合順番は、任意であるが、ただし酸素−酸素結合(−O−O−)は形成されないものとする。
よって、−O−R−O−は、式(2)の単位及び式(3)の単位からなる群より選択される1以上の単位を含むのがより好ましく、式(2)の単位及び式(3)の単位からなる群より選択される1以上の単位と式:−R−O−C(=O)−O−の単位、及び、式:−R−O−C(=O)−O−の単位、式:−R−O−の単位、及び、式:−R−O−の単位からなる群より選択される1以上の更なる単位とを含むのが更に好ましく、式(2)の単位と、式:−R−O−C(=O)−O−の単位とからなるか、式(2)の単位と、式:−R−O−C(=O)−O−の単位と、式:−R−O−の単位とからなるか、式(3)の単位と、式:−R−O−C(=O)−O−の単位とからなるか、式(3)の単位と、式:−R−O−C(=O)−O−の単位と、式:−R−O−の単位とからなるのが特に好ましく、式(2)の単位と、式:−R−O−C(=O)−O−の単位と、式:−R−O−の単位と、式(3)の単位と、式:−R−O−C(=O)−O−の単位と、式:−R−O−の単位とからなるのがより特に好ましい。
(a)の数平均分子量は、特に制限されないが、400〜8,000であることが好ましい。(a)の数平均分子量が400以上であると、ソフトセグメントとしての性能が向上し、得られたポリウレタン樹脂組成物を用いて塗膜を形成した場合に割れが発生し難い傾向がある。(a)の数平均分子量が8,000以下であると、(a)と後述するイソシアネート(b)との反応性が向上し、ウレタン樹脂の製造工程の時間が短くなり、反応が充分に進行し、ポリエステルポリオール(a)の粘度が低くなり、取り扱いが容易になる傾向がある。(a)の数平均分子量は、400〜4,000であることがより好ましい。
本明細書において、ポリエステルポリオールの数平均分子量は、JIS K 1577に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量である。
このようなRを有するポリエステルポリオール(a)の構成成分は、1種以上のポリオールと、無水マレイン酸;マレイン酸エステル及びフマル酸エステルからなる群より選択される1種以上の不飽和結合含有ジカルボン酸とである。製造が容易な点から、ポリエステルポリオール(a)の構成成分は、1種以上のポリオール(但し、後述する「酸性基含有ポリオール化合物(c)」及び「その他のポリオール」ではないものとする。)と、無水マレイン酸とであるのが好ましい。前記不飽和結合含有ジカルボン酸と前記1種以上のポリオールとの反応量比は、特に限定されず、1:1.1〜1:10とすることができる。
前記1種以上のポリオール(但し、後述する「酸性基含有ポリオール(c)」及び「その他のポリオール(d)」ではないものとする。)としては、特に制限されないが、脂肪族ポリオール、脂環構造を有するポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリエステルポリオール等が挙げられる。
脂肪族ポリオールとしては、特に制限されないが、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の直鎖状脂肪族ジオール;2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール等の分岐鎖状脂肪族ジオール等が挙げられる。
脂環構造を有するポリオールとしては、特に制限されないが、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘプタンジオール、2,5‐ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサン、2,7−ノルボルナンジオール、テトラヒドロフランジメタノール、1,4‐ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン等の主鎖に脂環式構造を有するジオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、ポリカーボネートジオールが好ましい。ポリカーボネートジオールとしては、特に制限されないが、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリペンタメチレンカーボネートジオール、ポリへキサメチレンカーボネートジオール等の脂肪族ポリカーボネートジオール;ポリ1,4−キシリレンカーボネートジオール等の芳香族ポリカーボネートジオール;複数種の脂肪族モノマージオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオール;脂肪族モノマージオールと芳香族モノマージオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオール;脂肪族モノマージオールと脂環族モノマージオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオール;及び、脂肪族モノマージオールとダイマージオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオール等の共重合ポリカーボネートジオール等が挙げられる。
脂肪族モノマージオールとしては、特に制限されないが、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
脂環族モノマージオールとしては、特に制限されないが、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘプタンジオール、2,5‐ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサン、2,7−ノルボルナンジオール、テトラヒドロフランジメタノール、1,4‐ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン等の主鎖に脂環式構造を有するジオール等が挙げられる。
芳香族モノマージオールとしては、特に制限されないが、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,4−ジヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
ポリエステルモノマージオールとしては、特に制限されないが、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリへキサメチレンイソフタレートアジペートジオール、ポリエチレンサクシネートジオール、ポリブチレンサクシネートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)ジオール、1,6−へキサンジオールとダイマー酸の重縮合物等が挙げられる。
ポリエーテルモノマージオールとしては、特に制限されないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシド、エチレンオキシドとブチレンオキシドとのランダム共重合体やブロック共重合体等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、特に制限されないが、6−ヒドロキシカプロン酸とヘキサンジオールとのポリエステルポリオール等のヒドロキシカルボン酸とジオールとのポリエステルポリオール、アジピン酸とヘキサンジオールとのポリエステルポリオール等のジカルボン酸とジオールとのポリエステルポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、特に制限されないが、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールやポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールは、特開2014−210921号公報に記載のポリカーボネートジオールであってもよい。
基材との密着性が上がる点で、ポリカーボネートポリオールが好ましく、ポリカーボネートジオールがより好ましい。ウレタン樹脂の粘度が低く、ハンドリングが容易になる点で、脂肪族モノマージオールを含有するモノマージオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオールが好ましい。得られる塗膜の硬度がより高くなる点で、脂肪族モノマージオールと脂環族モノマージオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオールが好ましい。
<(b)ポリイソシアネート>
(b)ポリイソシアネートは、1分子当たりイソシアナト基を2個有する化合物である。(b)ポリイソシアネートは、(A)ポリウレタン樹脂がゲル化をしない範囲であれば、1分子当たりイソシアナト基を3個以上有していてもよい。(b)ポリイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、特に制限されないが、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、特に制限されないが、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、特に制限されないが、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
得られる塗膜の耐久性が上がる点、塗膜作製の際に増粘性が高い点から、脂環式ポリイソシアネートが好ましい。反応の制御が行いやすいという点から、イソホロンジイソシアネート(IPDI)及び4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)が特に好ましい。
ポリイソシアネートは、単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
<ポリウレタン樹脂(A)を構成する更なる成分>
ポリウレタン樹脂(A)は、ポリエステルポリオール(a)とポリイソシアネート(b)以外に、更なる成分を構成成分としてもよい。このような更なる成分を構成成分とするポリウレタン樹脂(A)として、ポリウレタンプレポリマー(A1)と鎖延長剤(D)とを構成成分とするポリウレタン樹脂が挙げられる。ここで、ポリウレタンプレポリマー(A1)としては、ポリエステルポリオール(a)とポリイソシアネート(b)とを構成成分とするポリウレタンプレポリマー;ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)と、ポリイソシアネート(b)とを構成成分とするポリウレタンプレポリマー;ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)と、ポリイソシアネート(b)と、その他のポリオール(d)とを構成成分とするポリウレタンプレポリマーが挙げられる。なお、酸性基含有ポリオール化合物(c)は、その他のポリオール(d)ではない。また、その他のポリオール(d)は、酸性基含有ポリオール化合物(c)ではない。
<<酸性基含有ポリオール化合物(c)>>
酸性基含有ポリオール化合物(c)(以下、「(c)」ということもある。)は、一分子中に2個以上の水酸基と、1個以上の酸性基を含有する。酸性基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基等が挙げられる。(c)としては、一分子中に2個の水酸基と1個のカルボキシ基を有する化合物を含有するものが好ましい。(c)は、一種類を単独で用いてもよいし、複数種類を併用してもよい。
(c)としては、具体的には、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸等のジメチロールアルカン酸;N,N−ビスヒドロキシエチルグリシン、N,N−ビスヒドロキシエチルアラニン、3,4−ジヒドロキシブタンスルホン酸、3,6−ジヒドロキシ−2−トルエンスルホン酸等が挙げられる。中でも入手の容易さの観点から、2個のメチロール基を含む炭素数4〜12のアルカン酸(ジメチルロールアルカン酸)が好ましく、2,2−ジメチロールプロピオン酸が特に好ましい。
ポリエステルポリオール(a)と酸性基含有ポリオール化合物(c)とその他のポリオール(d)との合計の水酸基当量数は150〜600であることが好ましい。ポリエステルポリオール(a)と酸性基含有ポリオール化合物(c)とその他のポリオール(d)の合計の水酸基当量数が、150以上であるとポリウレタン樹脂組成物を水系媒体に分散し易くなる。ポリエステルポリオール(a)と酸性基含有ポリオール化合物(c)とその他のポリオール(d)との合計の水酸基当量数が、600以下であると得られる塗膜の硬度が高くなる場合がある。ポリエステルポリオール(a)と酸性基含有ポリオール化合物(c)とその他のポリオール(d)との合計の水酸基当量数は、得られるポリウレタン樹脂組成物の水系媒体への分散性と塗布して得られる塗膜の硬度の点から、好ましくは150〜600、より好ましくは200〜500、特に好ましくは220〜400である。
水酸基当量数は、以下の式(1)及び(2)で算出することができる。
各ポリオールの水酸基当量数=各ポリオールの分子量/各ポリオールの水酸基の数
・・・(1)
ポリオールの合計の水酸基当量数=M/ポリオールの合計モル数・・・(2)
上記式(2)において、Mは、[〔ポリエステルポリオール(a)の水酸基当量数×ポリエステルポリオール(a)のモル数〕+〔酸性基含有ポリオール化合物(c)の水酸基当量数×酸性基含有ポリオール化合物(c)のモル数〕+〔その他のポリオール(d)の水酸基当量数×その他のポリオール(d)のモル数〕]を示す。
<<その他のポリオール(d)>>
その他ポリオール(d)(以下、「(d)」ということもある。)としては、例えば、高分子量ポリオールや低分子量ポリオールが挙げられる。その他のポリオールとしては、ポリウレタン樹脂組成物を用いて得られる塗膜の硬度が高くなるという点から、低分子量ジオールが好ましい。
高分子量ポリオールとしては、特に制限はないが、数平均分子量が400〜4,000であり、ポリカーボネートジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール等が挙げられる。ポリカーボネートジオールとしては、特に制限されないが、具体的にはポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリペンタメチレンカーボネートジオール、ポリへキサメチレンカーボネートジオール等の脂肪族ポリカーボネートジオール;ポリ1,4−キシリレンカーボネートジオール等の芳香族ポリカーボネートジオール;2種以上の脂肪族ジオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオールや;脂肪族ジオールと芳香族ジオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオール、脂肪族ジオールとダイマージオールと炭酸エステルとを構成成分とするポリカーボネートジオール等の共重合ポリカーボネートジオール;等が挙げられる。脂肪族ジオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。芳香族ジオールとしては、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,4−ジヒドロキシベンゼン等が挙げられる。ポリエステルジオールとしては、特に制限されないが、具体的にはポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリへキサメチレンイソフタレートアジペートジオール、ポリエチレンサクシネートジオール、ポリブチレンサクシネートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)ジオール、1,6−へキサンジオールとダイマー酸の重縮合物等が挙げられる。ポリエーテルジオールとしては、特に制限されないが、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシド、エチレンオキシドとブチレンオキシドとのランダム共重合体やブロック共重合体等が挙げられる。更に、エーテル結合とエステル結合とを有するポリエーテルポリエステルポリオール等を用いてもよい。
低分子量ジオールとしては、特に制限はないが、数平均分子量が60以上400未満であり、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等の炭素数2〜9の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、2,7−ノルボルナンジオール、テトラヒドロフランジメタノール、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサン等の炭素数6〜12の脂環式構造を有するジオール等を挙げることができる。更に、低分子量ジオールとして、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの低分子量多価アルコールを用いてもよい。
その他のポリオール(d)は、一種類を単独で用いてもよいし、複数種類を併用してもよい。
<<鎖延長剤(D)>>
鎖延長剤(D)は、ポリウレタンプレポリマー(A1)のイソシアナト基と反応性を有する。鎖延長剤(D)としては、エチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,4−ヘキサメチレンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、キシリレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアミン化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオール化合物;ポリエチレングリコールに代表されるポリアルキレングリコール類;水等が挙げられ、アミン化合物が好ましく、ジアミン化合物がより好ましく、1分子中に第1級アミノ基を2つ有するジアミン化合物が特に好ましい。すなわち、ポリウレタン樹脂組成物が水系媒体(C)として水を含む場合、水系媒体(C)としての水が鎖延長剤を兼ねる。
鎖延長剤(D)は単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
<ポリウレタン樹脂(A)を得るための条件等>
ポリオール成分として、ポリエステルポリオール(a)、酸性基含有ポリオール化合物(c)、及び場合によりその他のポリオール(d)からなる場合、ポリエステルポリオール(a)と酸性基含有ポリオール化合物(c)とその他のポリオール(d)との全量を100重量部とした場合に、ポリエステルポリオール(a)の割合は好ましくは20〜80重量部、より好ましくは30〜70重量部、特に好ましくは40〜60重量部である。酸性基含有ポリオール化合物(c)の割合は好ましくは1〜30重量部、より好ましくは3〜20重量部、特に好ましくは5〜15重量部である。その他のポリオール(d)の割合は好ましくは0〜20重量部であり、より好ましくは0〜10重量部であり、特に好ましくは0〜5重量部である。
ポリエステルポリオール(a)の割合が前記した範囲であれば、硬度の硬度が上がる傾向にある。酸性基含有ポリオール化合物(c)の割合が前記範囲の上限以下であれば、ポリウレタン樹脂を塗布して得た塗膜の耐水性が高くなる傾向がある。(c)の割合が前記範囲の下限以上であれば、ポリウレタン樹脂組成物が更に水系媒体(C)を含むとき、ポリウレタン樹脂の水系媒体中への分散性が良好になる。その他のポリオール(d)の割合が前記範囲の上限以下であれば、ポリウレタン樹脂組成物が更に水系媒体(C)を含むとき、ポリウレタン樹脂の水性媒体中への分散性が良好になる。
ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)とからなるポリオール成分、又は、ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)とその他のポリオール(d)からなるポリオール成分の全水酸基のモル数に対する、ポリイソシアネート(b)のイソシアナト基のモル数の比は、1.1〜2.5が好ましい。ポリオール成分の水酸基のモル比を1.1以上とすることで、分子末端にイソシアナト基を有しないポリウレタンプレポリマー(A1)が多くなり、鎖延長剤(D)と反応しない分子が多くなり、本発明の水性ポリウレタン樹脂分散体を塗布して得られる塗膜の強度が低下するという問題を避けやすい。また、ポリオール成分の水酸基のモル比を2.5以下とすることで、未反応のポリイソシアネート(b)が多量に反応系内に残り、鎖延長剤(D)と反応したり、水と反応して分子伸長を起こすため、本発明のポリウレタン樹脂組成物の製造が困難になったり、貯蔵安定性が低下するという問題を避けやすい。ポリオール成分の全水酸基のモル数に対する、ポリイソシアネート(b)のイソシアナト基のモル数の比は、好ましくは1.15〜2.2、特に好ましくは1.2〜2.0である。
ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)と、ポリイソシアネート(b)とを反応させて、ポリウレタンプレポリマー(A1)を得る場合には、(a),(b)を順不同で(c)と反応させてもよく、(a)と(c)とを混合した後に(b)と反応させてもよい。また、ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)と、ポリイソシアネート(b)と、その他のポリオール(d)とを反応させて、ポリウレタンプレポリマー(A1)を得る場合には、(a)、(c)及び(d)を順不同で(b)と反応させてもよく、(a)と(c)と(d)とを混合した後に(b)と反応させてもよい。
ポリウレタン樹脂(A)及びポリウレタンプレポリマー(A1)を得る反応の際には、触媒を用いることもできる。触媒としては、特に制限はされないが、スズ(錫)系触媒(トリメチル錫ラウレート、ジブチル錫ジラウレート等)や鉛系触媒(オクチル酸鉛など)等の金属と有機及び無機酸の塩、並びに有機金属誘導体、アミン系触媒(トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等)、ジアザビシクロウンデセン系触媒等が挙げられる。触媒としては、反応性の観点から、ジブチル錫ジラウレートが好ましい。
ポリオール成分とポリイソシアネートとを反応させる際の反応温度としては、特に制限はされないが、40〜150℃が好ましい。反応温度が低すぎると、原料が溶解しない場合があり、得られたポリウレタンプレポリマー(A1)の粘度が高くて充分に撹拌できない場合がある。反応温度が高すぎると、副反応が起こる等の不具合が発生する場合がある。反応温度として更に好ましくは60〜120℃である。ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)と、ポリイソシアネート化合物(b)と任意のその他のポリオール(d)との反応は、無溶媒でも有機溶媒を加えて行ってもよい。有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、酢酸エチル等が挙げられる。中でも、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルは、ポリウレタンプレポリマーから減圧により除去できるので好ましい。また、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンは、得られた水性ポリウレタン樹脂分散体から塗膜を作製する際に造膜助剤として働くため好ましい。有機溶媒の添加量は、ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)とその他のポリオール(d)との全量に対して重量基準で、好ましくは0.1〜2.0倍であり、より好ましくは0.15〜0.8倍である。
ポリウレタン樹脂組成物が、更に、水系媒体(C)を含む場合、ポリウレタンプレポリマー(A1)の酸価は、10〜55mgKOH/gが好ましく、より好ましくは、15〜50mgKOH/gであり、特に好ましくは20〜40mgKOH/gである。酸価が前記範囲の下限以上であれば、水系媒体への分散性が良好となりやすく、酸価が前記範囲の下限以上であれば、得られるポリウレタン樹脂の塗膜の耐水性が上がりやすい。
なお、本明細書において、「ポリウレタンプレポリマー(A1)の酸価」とは、ポリウレタンプレポリマー(A1)を製造するにあたって用いられる溶媒及びポリウレタンプレポリマー(A1)を水系媒体中に分散させるための中和剤を除いたいわゆる固形分中の酸基の含有量である。
具体的には、ポリウレタンプレポリマー(A1)の酸価は、下記式(3)によって導き出すことができる。
〔ポリウレタンプレポリマー(A1)の酸価〕=〔酸性基含有ポリオール化合物(c)のモル数〕×56.11/〔ポリエステルポリオール(a)、酸性基含有ポリオール化合物(c)、その他のポリオール(d)及びポリイソシアネート(b)の合計の重量〕・・・(3)
鎖延長剤(D)の反応量は、得られるウレタンプレポリマー中の鎖延長起点となるイソシアナト基の当量以下であることが好ましく、イソシアナト基の0.70〜0.98当量であることがより好ましい。イソシアナト基の当量以下で鎖延長剤(D)を反応させた場合、鎖延長されたポリウレタン樹脂の分子量が低下しすぎず、得られる塗膜の強度が向上する。鎖延長剤(D)は、ポリウレタンプレポリマーを水へ分散後及び分散中のいずれか一方に反応させてよい。ポリウレタンプレポリマー(A1)と鎖延長剤(D)とを反応させてポリウレタン樹脂を得る場合、ポリウレタンプレポリマー(A1)と鎖延長剤(D)との反応の温度は、例えば0〜80℃、好ましくは0〜60℃である。
(ラジカル重合性化合物(B))
ラジカル重合性化合物(B)は、ラジカル重合性を有する化合物であれば特に限定されないが、ビニル基を有する化合物が挙げられ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましい。「(メタ)アクリロイル化合物」とは、アクリロイル基を有する化合物及びメタクリロイル基を有する化合物の少なくとも一方を包含する。(メタ)アクリロイル化合物としては、モノマー類の(メタ)アクリレート化合物、分子内にウレタン結合を有するウレタン系(メタ)アクリロイル化合物(ポリウレタン(メタ)アクリレート化合物)、分子内にエステル結合を有するエステル系(メタ)アクリロイル化合物(ポリエステル(メタ)アクリレート系化合物)、アルカン等の炭化水素の水素原子を(メタ)アクリロイル基で置換したアルキレン系(メタ)アクリロイル化合物(ポリアルキレン(メタ)アクリレート系化合物)等が挙げられる。
モノマー類の(メタ)アクリレート化合物としては、モノ(メタ)アクリレート;ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサ(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
モノ(メタ)アクリレートとしては、アクリロイルモルホリン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコールーテトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ジ(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコールーテトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
トリ(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(6モル)変性トリメチロールプロパントリアクリレート(BASF社製Laromer(登録商標) LR8863)等のアルキレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(BASF社製Laromer(登録商標) PO33F)等が挙げられる。
テトラ(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(4モル)変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(ダイセル・サイテック社、Ebecryl 40)等のアルキレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ペンタ(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ヘキサ(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリマー類の(メタ)アクリレート化合物としては、公知のものを用いることができる。ポリマー類の(メタ)アクリレート化合物としては、モノ(メタ)アクリレートの他、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を有する化合物以外のビニル基を有する化合物としては、スチレン、N−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。
ラジカル重合性化合物(B)は、単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
ラジカル重合性化合物(B)としては、得られる塗膜の硬度がより高まる点から、ポリ(メタ)アクリレートが好ましく、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート、ペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサ(メタ)アクリレートがより好ましい。
また、ラジカル重合性化合物(B)としては、塗膜の硬度がより高まる点、プラスチックへの密着性が高くなる点から、ジ(メタ)アクリレートとトリ(メタ)アクリレートの混合物を用いることが好ましい。ジ(メタ)アクリレートとしては、入手容易性の点から、トリプロピレングリコールジアクリレート及び/又はジプロピレングリコールジアクリレートが好ましい。トリ(メタ)アクリレートとしては、入手容易性の点からトリメチロールプロパントリアクリレート及び/又はトリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物において、ラジカル重合性化合物(B)の含有量は、ポリウレタン樹脂(A)とラジカル重合性化合物(B)と総樹脂固形分を100重量部とした場合、5〜80重量部が好ましく、より好ましくは、20〜60重量部であり、さらに好ましくは、30〜50重量部である。ラジカル重合性化合物(B)の添加量を5重量部以上とすることで、塗膜の硬度がより上がる傾向があり、80重量部以下とすることで、塗膜の伸度や強度が上がる傾向がある。
(更なる成分)
ポリウレタン樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、更なる成分を含むことができる。このような成分として、水系媒体(C)、光重合開始剤及びその他の添加剤が挙げられる。
<水系媒体(C)>
ポリウレタン樹脂組成物は、水系媒体(C)を含むことができる。ポリウレタン樹脂組成物は、水系媒体(C)を含むことで粘度が低下して、塗工性が上がるため好ましい。この場合、ポリウレタン樹脂(A)は水系媒体(C)中に分散されている水性ポリウレタン樹脂分散体であることが好ましい。
水系媒体としては、水や、水と親水性有機溶媒との混合媒体などが挙げられる。水としては、上水、イオン交換水、蒸留水、超純水等が挙げられる。中でも入手の容易さや塩の影響で粒子が不安定になること等を考慮して、イオン交換水を用いることが好ましい。親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級1価アルコール;エチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;N−メチルモルホリン、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等の非プロトン性の親水性有機溶媒等が挙げられる。水系媒体中の親水性有機溶媒の量としては、0〜20重量%が好ましい。
<光重合開始剤>
ポリウレタン樹脂組成物は、光重合開始剤を含むことができる。
光重合開始剤としては、一般に使用されるものが使用でき、例えば、紫外線照射によって、容易に開裂して2個のラジカルができる光開裂型、水素引き抜き型、及び光開裂型及び水素引き抜き型の混合物が挙げられる。光重合開始剤としては、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインジメチルケタール、チオキサントン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6,−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタノン等が挙げられ、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物において、光重合開始剤の含有量としては、ポリウレタン樹脂組成物の固形分に対して0.5重量%から10重量%が好ましく、1重量%から5重量%がより好ましい。
<その他の添加剤>
ポリウレタン樹脂組成物は、必要に応じて、増粘剤、光増感剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、可塑剤、表面調整剤、沈降防止剤等のその他の添加剤を含むことができる。添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(ポリウレタン樹脂組成物の製造方法)
ポリウレタン樹脂組成物の製造方法は、少なくとも、ポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(b)とを反応させてポリウレタン樹脂(A)を得る工程(α)、及びポリウレタン樹脂(A)とラジカル重合性化合物(B)とを混合する工程(γ)を含む。
工程(α)は、ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)と、その他のポリオール(d)と、ポリイソシアネート(b)とを反応させてポリウレタンプレポリマー(A1)を得る工程(α1)、又は、ポリエステルポリオール(a)と、酸性基含有ポリオール化合物(c)と、その他のポリオール(d)と、ポリイソシアネート(b)とを反応させてポリウレタンプレポリマー(A1)を得る工程(α2)であってもよい。
工程(α)、工程(α1)及び工程(α2)において、ポリウレタン樹脂(A)は、ポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(b)と、任意成分である酸性基含有ポリオール(c)、その他のポリオール(d)及び鎖延長剤(D)からなる群より選択される1以上とを一度に反応させる「ワンショット法」により得てもよく、ポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(b)と、任意成分である酸性基含有ポリオール(c)と、その他のポリオール(d)とを反応させてポリウレタンプレポリマー(A1)を製造し、ポリウレタンプレポリマー(A1)と鎖延長剤(D)とを反応させる「プレポリマー法」により得てもよい。
ポリウレタン樹脂(A)を得る工程(α)、並びにポリウレタンプレポリマー(A1)を得る工程(α1)及び(α2)は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとして、窒素、アルゴン等が挙げられる。
工程(α)が工程(α2)である場合、ポリウレタン樹脂組成物の製造方法は、更に、ポリウレタン樹脂(A1)の酸性基を中和する工程(β)を含んでいてもよい。工程(β)において使用できる中和剤としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン等の有機アミン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ塩類、アンモニア等が挙げられる。中和剤としては、有機アミン類が好ましく、第3級アミンがより好ましく、トリエチルアミンが特に好ましい。ここで、ポリウレタンプレポリマー(A1)の酸性基とは、カルボン酸基、スルホン酸基等をいう。
ポリウレタン樹脂組成物の製造方法は、ポリウレタンプレポリマー(A1)のイソシアネート基と反応性を有する鎖延長剤(D)とを反応させる工程(δ)を含んでいてもよい。
工程(γ)において、ポリウレタンプレポリマー(A1)とラジカル重合性化合物(B)とを混合する方法としては、特に限定されない。
工程(γ)は、ポリウレタン樹脂(A)とラジカル重合性化合物(B)とを水系媒体中に分散させる工程(γ1)を含んでもよい。工程(γ1)において、ポリウレタンプレポリマー(A1)とラジカル重合性化合物(B)とを水系媒体中に分散させる方法としては、特に限定されない。よって、工程(γ)としては、例えば、ポリウレタンプレポリマー(A1)にラジカル重合性化合物(B)と水系媒体とを一度に混合して分散させる方法、ポリウレタンプレポリマー(A1)を水系媒体中に分散させた後にラジカル重合性化合物(B)を添加する方法、ポリウレタンプレポリマー(A1)とラジカル重合性化合物(B)を混合した後に水系媒体と混合する方法、水系媒体中に分散させたポリウレタンプレポリマー(A1)に水系媒体中に分散させたラジカル重合性化合物(B)を混合する方法等がある。ラジカル重合性化合物(B)は、必要に応じて、溶媒を加えた溶液として、ポリウレタンプレポリマー(A1)に添加することができる。
工程(γ)は、ラジカル重合性化合物(B)の二重結合の不必要な消費を避けるため、酸素存在下で行うのが好ましい。また、必要に応じて重合禁止剤を添加してもよい。
工程(γ1)において、水系媒体中にポリウレタンプレポリマーを分散させる方法としては、特に限定されないが、ホモミキサーやホモジナイザー等によって攪拌されている水系媒体中に、ポリウレタンプレポリマー(A1)とラジカル重合性化合物(B)を添加する方法、ホモミキサーやホモジナイザー等によって攪拌されているポリウレタンプレポリマー(A1)とラジカル重合性化合物(B)に水系媒体を添加する方法等がある。
工程(γ)は冷却下でゆっくりと行ってもよく、また場合によっては60℃以下の加熱条件下で反応を促進して行ってもよい。冷却下における反応時間は、0.5〜24時間であり、60℃以下の加熱条件下における反応時間は、0.1〜6時間である。
ポリウレタン樹脂組成物の製造方法において、工程(β)と、工程(γ)とは、どちらを先に行ってもよいし、同時に行うこともできる。また、工程(β)と、工程(γ)と、工程(δ)は同時に行ってもよい。水性ポリウレタン樹脂分散体中のポリウレタン樹脂の割合は、5〜60重量%が好ましく、15〜50重量%がより好ましい。
(塗料組成物)
塗料組成物は、ポリウレタン樹脂組成物及び着色剤を含有する。着色剤としては、着色顔料、体質顔料及び光輝性顔料からなる群より選択される1以上の着色剤が挙げられる。
着色顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、モリブデンレッド、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、スレン系顔料、ペリレン顔料等が挙げられる。これらは単独でまたは二種以上を併用して使用できる。特に、着色顔料として、酸化チタンおよび/またはカーボンブラックを使用することが好ましい。体質顔料としては、クレー、カオリン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、アルミナホワイト等が挙げられる。これらは単独でまたは二種以上を併用して使用できる。特に、体質顔料として、硫酸バリウムおよび/またはタルクを使用することが好ましく、硫酸バリウムを使用することがより好ましい。光輝性顔料は、アルミニウム、銅、亜鉛、真ちゅう、ニッケル、酸化アルミニウム、雲母、酸化チタンや酸化鉄で被覆された酸化アルミニウム、酸化チタンや酸化鉄で被覆された雲母等を使用することができる。
着色剤の含有量は、所望の発色の程度に応じて、適宜選択することができる。
塗料組成物は、ポリウレタン樹脂(A)以外の、他の樹脂を含むことができる。他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂等からなる群より選ばれる一種以上の樹脂が挙げられ、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂からなる群より選ばれる一種以上の樹脂であることが好ましい。
他の樹脂は、一種以上の親水性基を有することが好ましい。親水性基としては、水酸基、カルボキシ基、スルホン酸基、ポリエチレンオキシド基等が挙げられる。
ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂が水酸基を有する場合には、樹脂中の一部又は全部の水酸基とポリイソシアネート化合物とをウレタン反応させることにより、これらの樹脂を伸長させ高分子量化した、いわゆるウレタン変性ポリエステル樹脂またはウレタン変性アクリル樹脂を併用してもよい。
ポリエステル樹脂は、通常、酸成分とアルコ−ル成分とのエステル化反応またはエステル交換反応によって製造することができる。酸成分としては、ポリエステル樹脂の製造に際して酸成分として通常使用される化合物を使用することができる。酸成分としては、脂肪族多塩基酸、脂環族多塩基酸、芳香族多塩基酸等を使用することができる。
ポリエステル樹脂の水酸基価は、10〜300mgKOH/gが好ましく、50〜250mgKOH/gがより好ましく、80〜180mgKOH/gがさらに好ましい。ポリエステル樹脂の酸価は、1〜200mgKOH/gが好ましく、15〜100mgKOH/gがより好ましく、25〜60mgKOH/gがさらに好ましい。ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、500〜50,000が好ましく、1,000〜30,000がより好ましく、1,500〜20,000がさらに好ましい。
アクリル樹脂としては、水酸基含有アクリル樹脂が好ましい。水酸基含有アクリル樹脂は、水酸基含有重合性不飽和モノマーおよび該水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーとを、有機溶媒中での溶液重合法、水中でのエマルション重合法等の既知の方法によって共重合させることにより製造できる。
水酸基含有重合性不飽和モノマーは、1分子中に、1個以上の水酸基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する化合物である。水酸基含有重合性不飽和モノマーは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の二価アルコールとのモノエステル化物;これらのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコール;分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基含有アクリル樹脂は、カチオン性官能基を有することが好ましい。カチオン性官能基を有する水酸基含有アクリル樹脂は、例えば、重合性不飽和モノマーとして、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等のカチオン性官能基を有する重合性不飽和モノマーを用いることにより製造できる。
水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価は、貯蔵安定性や得られる塗膜の耐水性等の観点から、1〜200mgKOH/gが好ましく、2〜100mgKOH/gがより好ましく、3〜60mgKOH/gがさらに好ましい。水酸基含有アクリル樹脂がカルボキシル基等の酸基を有する場合、該水酸基含有アクリル樹脂の酸価は、得られる塗膜の耐水性等の観点から、1〜200mgKOH/gが好ましく、2〜150mgKOH/gがより好ましく、5〜100mgKOH/gがさらに好ましい。水酸基含有アクリル樹脂の重量平均分子量は、1,000〜200,000が好ましく、2,000〜100,000がより好ましく、3,000〜50,000がさらに好ましい。
ポリエーテル樹脂としては、エーテル結合を有する重合体または共重合体が挙げられ、具体的には、ポリオキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン系ポリエーテル、ポリオキシブチレン系ポリエーテル、ビスフェノールA又はビスフェノールF等の芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導されるポリエーテル等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂としては、ビスフェノール化合物から製造された重合体が挙げられ、具体的には、ビスフェノールA・ポリカーボネート等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂としては、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物との反応によって得られるウレタン結合を有する樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノール化合物とエピクロルヒドリンの反応によって得られる樹脂等が挙げられる。ビスフェノールとしては、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられる。
アルキド樹脂としては、フタル酸、テレフタル酸、コハク酸等の多塩基酸と多価アルコールに、さらに油脂・油脂脂肪酸(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて得られたアルキド樹脂が挙げられる。
塗料組成物には、硬化剤を含有させることにより、塗料組成物を用いた塗膜又は複層塗膜の耐水性等を向上させることができる。
硬化剤としては、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、カルボジイミド等を用いることできる。硬化剤は、一種のみを用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
アミノ樹脂としては、アミノ成分とアルデヒド成分との反応によって得られる部分もしくは完全メチロール化アミノ樹脂等が挙げられる。アミノ成分としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等が挙げられる。アルデヒド成分としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が挙げられ、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
ブロック化ポリイソシアネート化合物としては、前述のポリイソシアネート化合物のポリイソシアネート基にブロック剤を付加することによって得られるものが挙げられ、ブロック剤としては、フェノール、クレゾール等のフェノール系、メタノール、エタノール等の脂肪族アルコール系等のブロック剤が挙げられる。
メラミン樹脂としては、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン等のメチロールメラミン;これらのメチロールメラミンのアルキルエーテル化物又は縮合物;メチロールメラミンのアルキルエーテル化物の縮合物等が挙げられる。
塗料組成物には、必要に応じて、増粘剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、可塑剤、表面調整剤、沈降防止剤等の通常の塗料用添加剤を単独でもしくは2種以上組み合わせて含有することができる。
塗料組成物の製造方法は、公知の製造方法を用いることができる。例えば、塗料組成物は、水性ポリウレタン樹脂組成物及び着色剤と、場合により光重合開始剤、添加剤及びその他の樹脂からなる群より選択される1以上の成分とを混合した後、水系媒体(C)を添加し、塗装方法に応じた粘度に調製することにより製造できる。塗料組成物の被塗装材質としては、金属、プラスチック、無機物、木材等が挙げられる。塗料組成物の塗装方法としては、ベル塗装、スプレー塗装、ロール塗装、シャワー塗装、浸漬塗装等が挙げられる。
(コーティング組成物)
コーティング組成物は、ポリウレタン樹脂を含有し、着色剤を含まない。コーティング組成物に含まれる成分は、着色剤を除き、塗料組成物において前記したとおりである。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
[合成例1]
攪拌機および加熱器を備えた反応装置で、UM90(UBE Corporation Europe, S.A.製;数平均分子量907;水酸基価124mgKOH/g;1,4−シクロヘキサンジメタノールと1,6−ヘキサンジオールのポリオール混合物と炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール、755g)と、1,6−ヘキサンジオール(202g)と、1,4−シクロヘキサンジメタノール(492g)と、無水マレイン酸(417g)を150℃で混合した。その後、窒素気流下、190℃まで温度を上げた。反応の間、蒸留によって、反応混合物から水を除去した。10時間後、減圧して、残量の反応水を除去した。その結果、水酸基価105mgKOH/g、酸価0.79mgKOH/gを有する生成物(ポリエステルポリオール)を得た。
[合成例2]
攪拌機および加熱器を備えた反応装置で、UH200N(UBE Corporation Europe, S.A.製;数平均分子量1,920;水酸基価58.5mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール、477g)と、1,6−ヘキサンジオール(480g)と、無水マレイン酸(301g)とを150℃で混合した。その後、窒素気流下、190℃まで温度を上げた。反応の間、蒸留によって、反応混合物から水を除去した。10時間後、減圧して、残量の反応水を除去した。その結果、水酸基価118mgKOH/g、酸価0.29mgKOH/gを有する生成物(ポリエステルポリオール)を得た。
[合成例3]
攪拌機および加熱器を備えた反応装置で、1,6−ヘキサンジオール(687g)と無水マレイン酸(472g)を150℃で混合した。その後、窒素気流下、190℃まで温度を上げた。反応の間、蒸留によって、反応混合物から水を除去した。10時間後、減圧して、残量の反応水を除去した。その結果、水酸基価99mgKOH/g、酸価0.55mgKOH/gを有する生成物(ポリエステルポリオール)を得た。
[実施例1]
攪拌機および加熱器を備えた反応装置で、合成例1で得たポリエステルポリオール(99.9g)と、2,2−ジメチロールプロピオン酸(13.4g)と、イソホロンジイソシアネート(77.9g)とを、N−エチルピロリドン(79.9g)中、ジブチル錫ジラウリレート(0.1g)存在下、窒素雰囲気下で、80〜90℃で3.5時間加熱した。ウレタン化反応終了時のNCO基含量は、4.38重量%であった。反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン(10.1g)を添加・混合した。反応混合物(252g)を冷却した後、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)とトリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)の混合溶液(重量比1:1、73.8g)を混合し、強攪拌下のもと水(495g)の中に加えた。ついで、35重量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液(37.2g)を加えて、水性ポリウレタン樹脂分散体を得た。
[実施例2]
攪拌機および加熱器を備えた反応装置で、合成例2で得たポリエステルポリオール(71.7g)と、2,2−ジメチロールプロピオン酸(9.8g)と、イソホロンジイソシアネート(56.6g)とを、N−エチルピロリドン(55.5g)中、ジブチル錫ジラウリレート(0.1g)存在下、窒素雰囲気下で、80〜90℃で3.5時間加熱した。ウレタン化反応終了時のNCO基含量は、4.69重量%であった。反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン(7.2g)を添加・混合した。反応混合物(172g)を冷却した後、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)とトリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)の混合溶液(重量比1:1、51.9g)を混合し、強攪拌下のもと水(342g)の中に加えた。ついで、35重量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液(27.7g)を加えて、水性ポリウレタン樹脂分散体を得た。
[実施例3]
攪拌機および加熱器を備えた反応装置で、合成例3で得たポリエステルポリオール(71.9g)と、2,2−ジメチロールプロピオン酸(9.8g)と、イソホロンジイソシアネート(57.2g)とを、N−エチルピロリドン(55.2g)中、ジブチル錫ジラウリレート(0.1g)存在下、窒素雰囲気下で、80〜90℃で3.5時間加熱した。ウレタン化反応終了時のNCO基含量は、5.01重量%であった。反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン(7.1g)を添加・混合した。反応混合物(179g)を冷却した後、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)とトリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)の混合溶液(重量比1:1、54.7g)を混合し、強攪拌下のもと水(381g)の中に加えた。ついで、35重量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液(30.3g)を加えて、水性ポリウレタン樹脂分散体を得た。
[比較例1]
攪拌機および加熱器を備えた反応装置で、ETERNACOLL UH100(宇部興産製;数平均分子量1,004;水酸基価112mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール、60.1g)と、2,2−ジメチロールプロピオン酸(8.1g)と、イソホロンジイソシアネート(57.7g)とを、N−エチルピロリドン(53.5g)中、ジブチル錫ジラウリレート(0.1g)存在下、窒素雰囲気下で、80℃で4時間加熱した。ウレタン化反応終了時のNCO基含量は、4.94重量%であった。反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン(8.1g)を添加・混合した。反応混合物(174g)とトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)とトリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)の混合溶液(重量比1:1、51.8g)を混合し、強攪拌下のもと水(349g)の中に加えた。ついで、35重量%の2−メチル−1,5−ペンタンジアミン水溶液(28.6g)を加えて、水性ポリウレタン樹脂分散体を得た。
[比較例2]
攪拌機及び加熱器を備えた反応装置で、ETERNACOLL(登録商標) UH100(宇部興産製;数平均分子量1,004;水酸基価112mgKOH/g;1,6−ヘキサンジオールと炭酸エステルとを反応させて得られたポリカーボネートジオール、30.4g)と、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA、8.6g)と、イソホロンジイソシアネート(IPDI、50.9g)とを、N−エチルピロリドン(43.2g)中、ジブチル錫ジラウリレート(0.1g)存在下、窒素雰囲気下で、80−90℃で2時間加熱した。さらに、2分子のアクリル酸と1分子の1,6−ヘキサンジオールジグリシジルとの反応生成物(1,6−HDL−EP−A、12.5g)を入れ、90℃で、加熱したところ、ゲル化が起こり、ポリウレタン樹脂組成物を得ることができなかった。
[水酸基価、及び、酸価の測定]
合成例1〜3で得られた不飽和結合を有するポリエステルジオールの水酸基価、及び、酸価は、JIS K 1557に基づいて測定した。
[鉛筆硬度と密着性の試料作成]
実施例1〜3、比較例1の各ポリウレタン樹脂組成物に、重合開始剤(IRGACURE500、チバスペシャリティケミカル社製)を3重量%/固形分を添加し、よく撹拌してコーティング剤を得た。これをアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)樹脂上に乾燥後の膜厚が約20μmになるように均一にそれぞれ塗布した。次いで、60℃にて30分乾燥することで、塗膜(紫外線照射前)を得た。得られた塗膜を、高圧水銀ランプの下に通過させた(1回照射、紫外線照射量1,000mJ/cm)。得られたポリウレタン樹脂塗膜を、鉛筆硬度測定、及び、密着性の評価に供した。
[鉛筆硬度の測定]
「鉛筆硬度と密着性の試料作成」で得られたアクリル樹脂上のポリウレタン樹脂塗膜において、樹脂塗膜の鉛筆硬度をJIS K 5600−5−4に準拠した方法で測定した。
[密着性の評価]
「鉛筆硬度と密着性の試料作成」で得られたABS樹脂、アクリル樹脂、PC樹脂上のポリウレタン樹脂塗膜において、碁盤目剥離法により評価した。すなわち試験片にカッターで4mmの桝目を25個作製し、セロハンテープにより剥離性を調べた。セロハンテープを剥離した後、塗膜の剥離が見られなかった場合は、同じ箇所で試験を10回まで繰り返した。
結果を表1にまとめる。
Figure 2017066358
表中の鉛筆硬度は、例えば、「H」とは、Hの鉛筆で全く傷がつかないことを示す。「「H−2H」とは、Hの鉛筆で、傷がついたり、つかなかったりし、2Hでは、全く傷がつかないことを示す。表中の密着性は、剥離試験を3箇所で実施した結果を示す。「24/25」とは、試験後、25マス中、24マス密着していることを示す。カッコ内の数字は、同じ箇所で試験を繰り返した回数を示す。
表より、実施例1〜3のポリウレタン樹脂塗膜は、鉛筆硬度がHB以上であり、硬い塗膜であった。比較例1は、ポリオールが不飽和結合を有さないため、硬度が劣っていた。実施例1及び2は、ポリエステルポリオールがポリカーボネートポリオールを含むため、ABS及びPCの密着性に優れた。特に、実施例1は、ポリエステルポリオールが非環式のアルキレン基及び環式アルキレン基の両方を含むため、ABS、PC及びPMMAの密着性に優れた。

Claims (10)

  1. 少なくとも、ポリウレタン樹脂(A)と、ラジカル重合性化合物(B)とを含有するポリウレタン樹脂組成物であって、
    ポリウレタン樹脂(A)は、少なくとも式(1):
    Figure 2017066358

    [式中、Rは、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の有機基である。]
    の繰り返し単位を含むポリエステルポリオール(a)と、
    ポリイソシアネート(b)とを構成成分とする、ポリウレタン樹脂組成物。
  2. 式(1)におけるRがC〜C20のアルキレン基である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
  3. 式(1)における−O−R−O−が、少なくとも一種の式(2):
    Figure 2017066358

    [式中、Rは、C〜C20の非環式アルキレン基である。]
    の単位を含む、請求項1又は2に記載のポリウレタン樹脂組成物。
  4. 式(1)における−O−R−O−が、少なくとも一種の式(3):
    Figure 2017066358

    [式中、Rは、C〜C20の環式アルキレン基である。]
    の単位を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載に記載のポリウレタン樹脂組成物。
  5. ポリウレタン樹脂(A)が、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(b)と、酸性基含有ポリオール(c)とを構成成分とする、請求項1〜4のいずれか一項記載のポリウレタン樹脂組成物。
  6. 更に、水系媒体(C)を含有する、請求項1〜5のいずれか一項記載のポリウレタン樹脂組成物。
  7. 更に、光重合開始剤を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物及び着色剤を含有する塗料組成物。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物を含有し、着色剤を含まないコーティング組成物。
  10. 少なくとも、少なくとも式(1):
    Figure 2017066358

    [式中、Rは、エステル結合、エーテル結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる1以上で中断されていてもよい二価の炭化水素基である。]
    の繰り返し単位を含むポリエステルポリオール(a)と、ポリイソシアネート(d)とを反応させてポリウレタン樹脂(A)を得る工程(α)、及び
    ポリウレタン樹脂(A)とラジカル重合性化合物(B)とを混合する工程(γ)を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂組成物の製造方法。
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