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JP2009261993A - 多糖類の微細化方法、多糖類の修飾方法、多糖類、樹脂強化剤および樹脂組成物 - Google Patents

多糖類の微細化方法、多糖類の修飾方法、多糖類、樹脂強化剤および樹脂組成物 Download PDF

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JP2009261993A
JP2009261993A JP2008110868A JP2008110868A JP2009261993A JP 2009261993 A JP2009261993 A JP 2009261993A JP 2008110868 A JP2008110868 A JP 2008110868A JP 2008110868 A JP2008110868 A JP 2008110868A JP 2009261993 A JP2009261993 A JP 2009261993A
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polysaccharide
organic solvent
cellulose
refined
resin
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JP2008110868A
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Tetsufumi Takamoto
哲文 高本
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Fujifilm Corp
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】 多糖類を微細化することを課題とする。
【解決手段】有機溶媒中で多糖類を微細化することを含む、多糖類の微細化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、多糖類の微細化方法および微細化された多糖類の修飾方法に関する。また本発明は、
多糖類の微細化と修飾を一度に行う方法に関する。さらに、これらの方法により微細化/修飾された多糖類ならびに該多糖類を用いた樹脂強化剤および樹脂組成物に関する。
近年、資源問題・環境問題の高まりから、バイオマスを利用した材料開発が活発化している。特に多糖類の代表であるセルロースは地球上に存在するバイオマスの中でも最大の埋蔵量があるため、有効活用の研究が盛んに行われている。
一方、セルロースは、その高弾性率、高強度、軽量という特徴を活かして、樹脂の強化剤として用いられている。このような強化剤は、微細化すると比表面積が大きくなるため、少量でも強化効果を発揮することが多い。また、樹脂中での分散性向上のために、表面修飾法が数多く検討されている。
セルロースは、水になじみやすい性質を有するため、セルロースを微細化する際は、水中で行われるのが常識である。例えば、特許文献1には、水中での対向衝突法が記載されている(特許文献1参照)。また、水中で酸加水分解してセルロースを微細化し、水分散液を得た後、ラテックスと混合することで複合材料を得る方法が開示されている(特許文献2参照)。
樹脂への分散性を向上するためにセルロース微粒子を表面修飾する方法が開示されている(特許文献3参照)。この方法もまず水中でセルロースを微細化した後、水を有機溶媒へ置換し、修飾剤とセルロースの水酸基を反応させることで修飾を行っている。
特開2005−270891号公報 特表平9−509694号公報 特表平11−513425号公報
このように、従来は、セルロースを微細化する際は、水中で行うのが常識であった。これは、セルロースが水になじみやすい性質であるため、避けられない技術であると考えられていた。しかしながら、セルロースを水中で微細化すると、セルロースを樹脂と複合化するために、水を乾燥させる必要があった。また、表面修飾する場合にも水を有機溶媒へと置換する必要があり、プロセスが煩雑となっていた。そこで、本願発明者らは、セルロースを微細化する際に水を用いるという根本的手段を採用せず多糖類を微細化できれば、製造プロセスの削減やコストの削減になると考えた。そこで、本発明では、セルロース等の多糖類を水中以外で微細化することを課題とすることとした。すなわち、本発明では、セルロースを微細化するに際し、水中で行うという極めて常識的な手段を排除して製造プロセスの削減等を試みるという課題を見出した点に高い創作的価値がある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒中でセルロースを微細化することを見出した。さらに、微細化に用いた有機溶媒と反応しない修飾剤を用いることにより、溶媒を置換することなく多糖類の修飾が可能であることを見出した。すなわち、課題を解決する手段として、以下の発明を提供するに至った。
(1)有機溶媒中で多糖類を微細化することを含む、多糖類の微細化方法。
(2)前記多糖類がセルロースである、(1)に記載の微細化方法。
(3)前記有機溶媒が炭化水素系、ハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくとも1種類の有機溶媒である、(1)または(2)に記載の微細化方法。
(4)前記有機溶媒がハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくとも1種類の有機溶媒である、(1)または(2)に記載の微細化方法。
(5)高圧ホモジナイザー法、グラインダー法およびビーズミル法のいずれかによって微細化する、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の微細化方法。
(6)有機溶媒中に微細化された多糖類が分散した分散液に、前記有機溶媒とは反応しない修飾剤を加えることを含む、微細化された多糖類の修飾方法。
(7)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の方法で微細化された多糖類を含む液に、前記微細化に用いた有機溶媒とは反応しない修飾剤を加えることを含む、微細化された多糖類の修飾方法。
(8)前記修飾剤が、酸無水物、酸ハライド、イソシアネートおよびシランカップリング剤から選択される、(6)または(7)に記載の修飾方法。
(9)有機溶媒と、該有機溶媒と反応しない修飾剤とを含む分散媒中に多糖類を添加して微細化することを含む、多糖類の微細化および修飾方法。
(10)前記有機溶媒が炭化水素系、ハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくとも1種類の有機溶媒である、(9)に記載の多糖類の微細化および修飾方法。
(11)前記有機溶媒がハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくともひとつの有機溶媒である、(9)に記載の多糖類の微細化および修飾方法。
(12)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の方法で微細化された多糖類。
(13)(6)〜(11)のいずれか1項に記載の方法で修飾された多糖類。
(14)(12)または(13)に記載の多糖類であって、有機溶媒が乾燥されてなる多糖類。
(15)(12)〜(14)のいずれか1項に記載の多糖類を含む樹脂強化剤。
(16)(12)〜(14)のいずれか1項に記載の多糖類と樹脂とを含む樹脂組成物。
(17)前記樹脂組成物が射出成形、押出成形または圧縮成形に用いられる、(16)に記載の樹脂組成物。
本発明によれば、セルロースに代表される多糖類を微細化する際に水を使用する必要がなくなり、乾燥に伴うエネルギーおよびコストを削減することが可能になる。さらに、微細化された多糖類の修飾を連続または並行して行うことが可能になる。また、作製した微細化された多糖類の樹脂への複合化が容易となり、機械的強度が強化された樹脂組成物を簡便に製造することが可能となる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の多糖類の微細化方法は、有機溶媒中で多糖類を微細化することを特徴とする。このように有機溶媒中で行うことにより、微細化された多糖類を含む液(分散液)に、修飾剤を直接添加して、多糖類を修飾することが可能になる。また、有機溶媒と修飾剤とを含む分散媒中に、多糖類を添加して微細化することによって、多糖類の微細化と修飾を同時に行うことができる。ここでいう同時とは、必ずしも、同じタイミングであることを意味するものではなく、同じ工程中で多糖類の微細化と修飾が行われることをいう。例えば、微細化と修飾が同じタンク内で行われる態様も含まれる趣旨である。
[微細化方法]
微細化の手段としては、公知の微粒子作製方法を広く採用することができる。例えば、高圧ホモジナイザー法、グラインダー法、ビーズミル法が挙げられ、これらの中でも高圧ホモジナイザーが好ましい。高圧ホモジナイザー法の場合、対向衝突チャンバー、ボール衝突チャンバー、シングルノズルチャンバーを目的に応じて用いることができる。衝突の圧力は、50〜250MPaが好ましい。
[有機溶媒]
本発明で用いられる有機溶媒としては、本発明の趣旨を逸脱しない限り特に定めるものではないが、多糖類の水酸基と同様の反応性を有しないものが好ましい。多糖類の水酸基と同様の反応性を有しないものを用いることで、多糖類を微細化した後に、修飾剤を加えることで多糖類との反応を選択的に行うことができる。また、微細化しようとする多糖類を溶解しないものが好ましい。
例えば、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、アセトニトリルなどのシアノ系溶媒、ピリジン、トリエチルアミンなどの3級アミン系溶媒などが挙げられる。これらの中でも、ハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系の溶媒であることが好ましく、ハロゲン系、ケトン系、カルボン酸系、3級アミン系の溶媒であることがより好ましい。
多糖類との濡れ性を向上させるためには、極性の大きな有機溶媒が好ましい。また微細化過程での発熱による沸騰を防止するためには、沸点が高い有機溶媒(例えば、沸点が100〜250℃のもの)が好ましい。
上記に記した有機溶媒は、単独で使用しても良いし、複数種を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明の有機溶媒および多糖類を含む液には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、分散剤、酸化防止剤、ラジカルトラップ剤などの各種添加剤を使用してもよい。
[分散液]
本発明では、有機溶媒中の多糖類(分散液中の多糖類)の濃度は、各種微細化方法に適した範囲の粘度となるように調節される。例えば、0.1〜20重量%の範囲で添加することが挙げられる。
[多糖類原料]
本発明で用いられる微細化する多糖類としては、セルロース、キチン、キトサン、アミロースなどが挙げられ、特にセルロースが適している。セルロースを用いる場合、セルロースのみからなるものの他、セルロースを一成分として含有するものも好ましく採用できる。好ましくは、セルロースを主成分とする多糖類である。具体的には、パルプ、微結晶セルロース、バクテリアセルロース、紙粉、木材チップ、リンターなどを用いることができる。セルロースの純度を高めたい場合には、パルプ、微結晶セルロース、バクテリアセルロース、リンターが好ましい。また、微細化セルロースの結晶化度が高いものを調製したい場合には、微結晶セルロース、バクテリアセルロースが好ましい。
また、微細化する多糖類は、例えば、平均粒子サイズが5〜100μm程度のものを用いることが好ましい。多糖類の微細化と修飾を同時に行う場合に、より修飾反応が進行しやすく好ましい。
[微細化された多糖類]
本発明の微細化方法では、例えば、短軸5〜100nm、長軸100〜100000nmに微細化することが可能になる。
[修飾剤]
本発明で用いる修飾剤としては、有機溶媒とは反応しない修飾剤であって、多糖類の水酸基と反応性を有するものが用いられる。ここで、有機溶媒とは反応しないとは、有機溶媒と化学結合を形成しないことを意味する。例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの酸無水物、酢酸クロライド、プロピオン酸クロライド、酪酸クロライド、ベンゾイルクロライド、2エチルヘキシルクロライドなどの酸ハライド、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネートなどのイソシアネート、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、ジメチルイソプロピルクロロシランなどのシランカップリング剤が好ましく用いられる。
上記に記した修飾剤は、単独で使用しても良いし、複数種を組み合わせて使用してもよい。修飾剤は、多糖類の水酸基に対し0.1〜20モル等量の割合で添加される。また、分散媒(有機溶媒)中に1〜90重量%の範囲で添加することが好ましい。修飾反応は、例えば、修飾剤を、25〜15℃で、0.5〜24時間反応させることにより行うことができる。
[樹脂強化剤および樹脂組成物]
本発明の多糖類は、樹脂を強化する樹脂強化剤として用いることができる。本発明の樹脂強化剤は、通常、樹脂に添加し、樹脂組成物として用いられる。このような樹脂組成物は、機械的強度が高いため、強度が要求される成形品(例えば、電子機器の筐体、自動車の車内部品、事務機器の筐体)に好ましく用いられる。また、本発明の樹脂組成物には、着色防止剤、UV吸収剤、抗菌剤、ラジカルトラップ剤、染料、顔料、光劣化防止剤、耐衝撃性改良剤等の他の成分が含まれていてもよい。
また、本発明の樹脂強化剤または樹脂組成物に用いる多糖類は、樹脂との混合性、分散性、補強効果を高める観点から、修飾されたものの方が好ましい。また、微細化された多糖類のうち、力学物性が高いものが、補強効果が大きいことから好ましく、具体的には、セルロース、キチン、キトサンが挙げられ、特にセルロースが好ましい。
本発明の樹脂強化剤の樹脂との混合方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り特に定めるものではないが、例えば、微細化された多糖類の分散液へ樹脂を溶解した後、乾燥・再沈殿・析出などで固化させる方法、微細化された多糖類の分散液を乾燥させた後、微細化された多糖類の粉体を樹脂と混合させる方法等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物に用いられる樹脂としては、特に定めるものではないが、熱可塑性樹脂、溶剤可溶性樹脂が好ましい例として挙げられる。熱可塑性樹脂との溶融混練をする場合、微細化された多糖類の熱分解温度よりも低い温度で混練できるものが好ましい。具体的には、250℃以下で溶融混練可能なものが好ましく、240℃以下がさらに好ましい。
溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤としては、特に限定されるものではないが、先述した本発明で用いられる有機溶媒が好ましい。
以下に製造例、実施例、比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[測定法]
製造例、実施例、比較例で用いた測定法を以下に記載する。
(微細化された多糖類の大きさの測定)
原料および微細化多糖類の大きさは、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡にて観察し、視野内で無作為に選んだ100個の粒子の幅(短軸長)および長さ(長軸長)を集計し、その平均値を算出することにより求めた。
(修飾後の反応の確認)
修飾剤が多糖類へ修飾されたか否かの確認は、修飾反応を行った後、乾燥させた多糖類をKBrと混合し錠剤化したものをIR(赤外分光法)にて行った。1700カイザー付近のカルボニル由来のピークの観測にて修飾の有無を確認した。
(結晶性)
X線回折装置(リガク製、RINT2500)にて、結晶性を測定した。
(射出成形体の引張物性)
テンシロン(東洋ボールドウィン(株)製、テンシロンRTM−25)を用いて引張弾性率を測定した。測定は5サンプルについて行い、その平均値を求めることにより評価した。
[分散液の調製]
<実施例1>
微結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製、セオラスPH−102、平均粒子サイズ20μm)を氷酢酸中に2重量%で分散させた。これを、高圧ホモジナイザー((株)スギノマシン製、スターバーストラボ、HJP−25005)にて、200MPaで30回対向衝突させることで、微細化セルロース分散液 S−1を得た。微細化された粒子は短軸20nm、長軸500nmであった。凍結乾燥により微細化セルロースを乾燥させ、X線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例2>
実施例1と同様の方法にて、有機溶媒にアセトニトリルを用いることで、微細化セルロース 分散液S−2を得た。微細化された粒子は短軸30nm、長軸600nmであった。凍結乾燥により微細化セルロースを乾燥させ、X線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例3>
実施例1と同様の方法にて、有機溶媒にN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)を用いることで、微細化セルロース 分散液S−3を得た。微細化された粒子は短軸20nm、長軸500nmであった。凍結乾燥により微細化セルロースを乾燥させ、X線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<比較例1>
実施例1と同様の方法にて、有機溶媒の代わりに水を用いることで、微細化セルロース 水分散液W−1を得た。微細化された粒子は短軸15nm、長軸500nmであった。凍結乾燥により微細化セルロースを乾燥させ、X線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
Figure 2009261993
[微細化多糖類の表面修飾]
<実施例4>
実施例1で作製した分散液S−1 1.0Kg(分散液中のセルロース 20g)に無水酢酸30mLを加えて、100℃にて12時間反応させた。反応後の分散液を遠心分離機にて分離し、メタノールで洗浄を3回行い、乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−1を得た。IRにてカルボニル基由来のピークが観察されたことから、アセチル基がセルロースに導入されたことが確認された。またX線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例5>
実施例2で作製した分散液S−2 1.0Kg(分散液中のセルロース 20g)に無水酪酸60mLを加えて、80℃にて12時間反応させた。反応後の分散液を遠心分離機にて分離し、メタノールで洗浄を3回行い、乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−2を得た。IRにてカルボニル基由来のピークが観察されたことから、ブチリル基がセルロースに導入されたことが確認された。またX線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例6>
実施例3で作製した分散液S−3 1.0Kg(分散液中のセルロース 20g)に無水酢酸30mLを加えて、120℃にて12時間反応させた。反応後の分散液を遠心分離機にて分離し、メタノールで洗浄を3回行い、乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−3を得た。IRにてカルボニル基由来のピークが観察されたことから、ブチリル基がセルロースに導入されたことが確認された。またX線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例7>
実施例2で作製した分散液S−2 1.0Kg(分散液中のセルロース 20g)に酪酸クロライド60mLおよびピリジン90mLを加えて、30℃にて3時間反応させた。メタノール50mLを加えることで反応を停止し、反応後の分散液を遠心分離機にて分離し、メタノールで洗浄を3回行い、乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−4を得た。IRにてカルボニル基由来のピークが観察されたことから、ブチリル基がセルロースに導入されたことが確認された。またX線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例8>
微結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製、セオラスPH−102)を氷酢酸および無水酢酸の混合物(重量比、9:1)に2重量%の濃度となるように添加して、高圧ホモジナイザー((株)スギノマシン製、スターバーストラボ HJP−25005)にて、200MPaで30回対向衝突させた。分散液の内温は、80℃を超えないように調整した。このようにして、微細化セルロース分散液 S−4を得た。微細化された粒子は短軸20nm、長軸500nmであった。分散液を遠心分離により、微細化セルロースを沈殿させ、メタノールで洗浄を3回行い、乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−5を得た。IRにてカルボニル基由来のピークが観察されたことから、アセチル基がセルロースに導入されたことが確認された。またX線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例9>
微結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製、セオラスPH−102)をアセトニトリルおよび無水酢酸の混合物(重量比、9:1)に2重量%の濃度となるように添加して、高圧ホモジナイザー((株)スギノマシン製、スターバーストラボ HJP−25005)にて、200MPaで30回対向衝突させた。分散液の内温は、80℃を超えないように調整した。微細化セルロース分散液 S−5を得た。微細化された粒子は短軸20nm、長軸450nmであった。分散液を遠心分離により、微細化セルロースを沈殿させ、メタノールで洗浄を3回行い、乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−6を得た。IRにてカルボニル基由来のピークが観察されたことから、アセチル基がセルロースに導入されたことが確認された。また、X線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<実施例10>
微結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製、セオラスPH−102)をDMACおよび無水酢酸の混合物(重量比、9:1)に2重量%の濃度となるように添加して、高圧ホモジナイザー((株)スギノマシン製、スターバーストラボ HJP−25005)にて、200MPaで30回対向衝突させた。分散液の内温は、80℃を超えないように調整した。微細化セルロース分散液 S−6を得た。微細化された粒子は短軸15nm、長軸500nmであった。分散液を遠心分離により、微細化セルロースを沈殿させ、メタノールで洗浄を3回行い、乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−7を得た。IRにてカルボニル基由来のピークが観察されたことから、アセチル基がセルロースに導入されたことが確認された。またX線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
<比較例2>
比較例1で調製した微細化セルロースの水分散液を用いて、実施例4と同様の方法にて反応させた。遠心分離にて微細化セルロースを回収し、メタノールで3回洗浄後、水分散液とし、凍結乾燥させることで、微細化セルロース粉体P−6を得た。IRの測定でカルボニルに由来するピークは観測されなかった。またX線回折を測定したところ、原料と同じセルロースI型の結晶を有していた。
Figure 2009261993
[混練および試験片の作成]
<実施例11>
実施例4で作製したアセチル化された微細化セルロース粉体P−1 20gとセルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル製、CAP 482−20)80gを2軸混練機(テクノベル社製、ULT Nano 15TW)を用いて、220℃、回転数50rpmで溶融混練した。作成したストランドをカットすることで、複合ペレットを作成した。ペレットを射出成形機にて、220℃、1.5MPa、金型温度室温の条件で試験片TP−1を作製した。
<実施例12>
実施例11と同様の条件にて、微細化セルロース粉体P−2〜P−7を用いて、複合ペレットおよび射出成形体の試験片TP−2〜TP−7を作製した。
<比較例3>
実施例11と同様の条件にて、微細化セルロース粉体P−8を用いて、複合ペレットおよび射出成形体の試験片TP−8を作製した。
<比較例4>
実施例11と同様の条件にて、微細化セルロース粉体を加えずに、ペレットおよび射出成形体の試験片TP−9を作製した。
実施例11、12、比較例3、4で作製した試験片の引張試験および外観(目視)の結果を下記表にまとめた。
Figure 2009261993
本発明の微細化されたセルロース粉体を添加することで、樹脂のみの場合と比較して、弾性率および強度が向上した。一方、水中で微細化したセルロース粉体を用いた比較例3(TP−8)では外観が不均一で分散が良好でないため、弾性率の向上は見られず、強度は低下した。
本発明によれば、有機溶媒中で多糖類を微細化することができ、連続して表面修飾をすることが可能である。また修飾された微細化多糖類を用いて、機械的強度が強化された樹脂組成物とすることが可能である。したがって、本発明は産業上の利用可能性が高い。

Claims (17)

  1. 有機溶媒中で多糖類を微細化することを含む、多糖類の微細化方法。
  2. 前記多糖類がセルロースである、請求項1に記載の微細化方法。
  3. 前記有機溶媒が炭化水素系、ハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくとも1種類の有機溶媒である、請求項1または2に記載の微細化方法。
  4. 前記有機溶媒がハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくとも1種類の有機溶媒である、請求項1または2に記載の微細化方法。
  5. 高圧ホモジナイザー法、グラインダー法およびビーズミル法のいずれかによって微細化する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の微細化方法。
  6. 有機溶媒中に微細化された多糖類が分散した分散液に、前記有機溶媒とは反応しない修飾剤を加えることを含む、微細化された多糖類の修飾方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法で微細化された多糖類を含む液に、前記微細化に用いた有機溶媒とは反応しない修飾剤を加えることを含む、微細化された多糖類の修飾方法。
  8. 前記修飾剤が、酸無水物、酸ハライド、イソシアネートおよびシランカップリング剤から選択される、請求項6または7に記載の修飾方法。
  9. 有機溶媒と、該有機溶媒と反応しない修飾剤とを含む分散媒中に多糖類を添加して微細化することを含む、多糖類の微細化および修飾方法。
  10. 前記有機溶媒が炭化水素系、ハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくとも1種類の有機溶媒である、請求項9に記載の多糖類の微細化および修飾方法。
  11. 前記有機溶媒がハロゲン系、ケトン系、アミド系、カルボン酸系、エーテル系、シアノ系および3級アミン系からなる群より選ばれる少なくともひとつの有機溶媒である、請求項9に記載の多糖類の微細化および修飾方法。
  12. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法で微細化された多糖類。
  13. 請求項6〜11のいずれか1項に記載の方法で修飾された多糖類。
  14. 請求項12または13に記載の多糖類であって、有機溶媒が乾燥されてなる多糖類。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の多糖類を含む樹脂強化剤。
  16. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の多糖類と樹脂とを含む樹脂組成物。
  17. 前記樹脂組成物が射出成形、押出成形または圧縮成形に用いられる、請求項16に記載の樹脂組成物。
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