JP2009242372A - 均一な糖鎖構造を有するエリスロポエチン誘導体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エリスロポエチンのアミノ酸配列に1個または2個以上のシステインへの置換を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドに、構造が同一の1本または2本以上の糖鎖が結合基を介して結合しているエリスロポエチン誘導体、その製造方法、これを含む医薬組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明はさらに、糖鎖が6糖以上のものである上記エリスロポエチン誘導体に関する。
本発明はまた、結合基が、−NH−(CO)−CH2X、−NH−(CO)−(CH2)b−CH2X、イソチオシアネート基、−NH−(CO)a−(CH2)b−CO2Hおよび−NH−(CO)a−(CH2)b−CHO(式中、Xはハロゲン原子、aは0または1であり、bは1〜4の整数を示す)からなる群から選択される、上記エリスロポエチン誘導体に関する。
本発明はさらに、糖鎖が、少なくとも1つの非還元末端にシアル酸を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のエリスロポエチン誘導体に関する。
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、および
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAcからなる群から選択される、上記エリスロポエチン誘導体に関する。
(1)1個または2個以上の糖鎖結合部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)糖鎖結合部分のポリペプチド鎖のシステイン残基に結合基を介して同一構造の糖鎖を結合する工程、
(3)1個または2個以上の糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖を調製する工程、および
(4)糖鎖結合部分のポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結する工程
を含む方法に関する。
さらに、本発明は、上記エリスロポエチン誘導体の製造方法であって、以下の工程:
(1)1個または2個以上の結合基結合性アミノ酸保護部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)1個または2個以上の結合基結合性アミノ酸非保護部分のポリペプチド鎖を調製する工程、
(3)結合基結合性アミノ酸保護部分のポリペプチド鎖と結合基結合性アミノ酸非保護部分のポリペプチド鎖とを連結する工程、および
(4)連結されたポリペプチド鎖に結合基を介して同一構造の糖鎖を結合する工程、
(5)保護された結合基結合性アミノ酸を脱保護する工程
を含む方法に関する。
本発明はまた、互いに連結される2本のポリペプチド鎖のうち、N末端側のポリペプチド鎖がC末端にチオエステル基を有し、C末端側のポリペプチド鎖がN末端にシステイン残基を有する上記方法に関する。
本発明はさらに、糖鎖が、少なくとも1つの非還元末端にシアル酸を有する上記方法に関する。
本発明はさらにまた、結合基が、−NH−(CO)−CH2X、−NH−(CO)−(CH2)b−CH2X、イソチオシアネート基、−NH−(CO)a−(CH2)b−CO2Hおよび−NH−(CO)a−(CH2)b−CHO(式中、Xはハロゲン原子、aは0または1であり、bは1〜4の整数を示す)からなる群から選択される上記方法に関する。
また、本発明は、上記エリスロポエチン誘導体を含む医薬組成物に関する。
さらに、本発明は、エリスロポエチン欠乏性疾患の処置のための上記組成物に関する。
さらにまた、本発明は、エリスロポエチン過剰性疾患の処置のための上記組成物に関する。
(2)(1)で合成した糖鎖結合部分のポリペプチド鎖に結合基を介して第1の糖鎖を結合して、第1の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットを調製する工程、
(3)(1)で合成した糖鎖結合部分のポリペプチド鎖に結合基を介して第2の糖鎖を結合して、第2の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットを調製する工程、
(4)1個または2個以上の糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖を調製する工程、および
(5)(2)で調製した第1の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットのポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結して、第1のエリスロポエチン誘導体を調製する工程、
(6)(3)で調製した第2の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットのポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結して、第2のエリスロポエチン誘導体を調製する工程、
(7)(5)で得た第1のエリスロポエチン誘導体と、(6)で得た第2のエリスロポエチン誘導体とを、所望の活性について比較する工程
を含む、糖鎖構造のスクリーニング方法に関する。
また、本発明の製造方法は、任意のエリスロポエチン誘導体に適用することができるため、既存のエリスロポエチン製剤の活性をさらに高めることが可能となる。
エリスロポエチンの適用対象となる患者や患畜の多さや、疾患の致命率を考慮すれば、本発明がヒト医学および獣医学にもたらす貢献は計り知れない。
本発明におけるエリスロポエチンは、ヒト、サル、マウス、イヌ、ウシ、ウマなどの任意の動物に由来するものを包含する。各動物種に由来するエリスロポエチンのアミノ酸配列および核酸配列に関する情報は、種々のタンパク質および核酸データベース、例えば米国国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)のデータベースなどから容易に取得することができる。典型例としてヒトエリスロポエチンのアミノ酸配列および核酸配列を配列番号1および2として示す。
当然のことながら、生物個体間には、タンパク質の生理学的機能を損なわない遺伝子配列やアミノ酸配列の変異が生じる可能性があるため、本発明におけるエリスロポエチンは、上記配列番号で表される配列と同一の配列を有するタンパク質や核酸以外にも、同配列に対し1個または2個以上、典型的には1個または数個、例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個のアミノ酸または塩基が相違する配列を有するものを含む。
なお、上記糖鎖は、GlcNAcにフコースが結合していてもしていなくてもよい。
本発明の製造方法の一態様では、エリスロポエチン誘導体を、1つまたは2つ以上の糖鎖結合部分と1つまたは2つ以上の糖鎖非結合部分とに分けて、これらを別々に作製してから、各部分を連結する。本態様は、以下の工程を含んでもよい:
(1)1個または2個以上の糖鎖結合部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)糖鎖結合部分のポリペプチド鎖に結合基を介して同一構造の糖鎖を結合する工程、
(3)1個または2個以上の糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖を調製する工程、および
(4)糖鎖結合部分のポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結する工程。
発現系によるポリペプチド鎖の調製は当業者によく知られているが、典型的には、発現させるポリペプチド鎖をコードする核酸分子を調製する工程、調製した核酸分子を発現系の宿主細胞に導入する工程、導入により得た形質転換体を培養して増殖させ、所望のポリペプチド鎖を発現させる工程、および必要に応じて産生されたポリペプチド鎖を精製する工程を含む。
発現させるポリペプチド鎖をコードする核酸分子の調製手法としては、当該技術分野で既知の任意の手法を用いることができ、例えば、目的のポリペプチド鎖を発現する細胞のmRNAなどからRT−PCRなどによりcDNAを作製し、これを鋳型に適切なプライマーでPCRなどの核酸増幅法を行うこと等が挙げられる。得られた核酸分子は、種々のベクターにクローニングして保存することができる。所定の宿主に適合する具体的なベクターは当業者によく知られており、その多くは市販されている。
発現系による調製には任意の微生物や、酵母、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞等の細胞を用いることができるが、産生効率や取扱いの容易性から細菌、特に大腸菌が用いられる。本発明の製造方法の一態様においては、同一構造の糖鎖を合成的に結合させるため、ポリペプチド鎖に糖鎖が付加されない発現系、例えば、細菌発現系が好ましい。
培養している形質転換体は、自然にまたは誘導によりポリペプチドを発現し、培養物中に生成蓄積することができる。ポリペプチドの発現方法としては、直接発現以外に、分泌生産、融合タンパク質発現等を行うことができる。ポリペプチドの生産方法としては、宿主細胞内に生産させる方法、宿主細胞外に分泌させる方法、あるいは宿主細胞外膜上に生産させる方法があり、使用する宿主細胞や、生産させるポリペプチドの構造を変えることにより、該方法を選択することができる。
目的のポリペプチドを含む上記無細胞抽出液は、上記精製工程の前または後、好ましくは精製工程後に、生物由来物を不活性化または除去する工程に供することができる。かかる工程は、限定することなく、熱処理、ろ過、有機溶剤処理、カラム等を用いた精製、ソラレン誘導体等を用いた光処理、オゾン処理など、当業者に既知の任意の手法を含む。熱処理は、例えば、フィブリノゲン、アルブミン製剤等の処理に用いられている、60〜65℃、10〜144時間の温度・時間条件で行うことができる。
ポリペプチドが細胞外に分泌された場合には、培養上清に該ポリペプチドあるいはその誘導体を回収することができる。すなわち、該培養物を遠心分離等の手法により処理することにより可溶性画分を取得し、該可溶性画分から、上記と同様の単離精製法を用いることにより、ポリペプチドの精製標品を得ることができる。
また、ポリペプチドの回収を容易にするために、特定の物質との結合性を有するタグペプチドを予め発現させるポリペプチドに組み込んでおくこともできる。かかるタグペプチドとしては、限定することなく、Hisタグ、GSTタグ、Sタグ、T7タグなどを挙げることができる。したがって、宿主細胞に導入される核酸分子は、かかるタグペプチドをコードする核酸配列を含んでいてもよい。
したがって、工程(4)にNCLを用いる場合には、N末端側に位置するポリペプチドのC末端をチオエステル化する工程が、工程(4)に先立って必要となる。かかるチオエステル化は、例えば、C末端のカルボン酸をPyBOPおよびDIPEAを用いて活性化させ、過剰のアルキルチオールを加えることで達成することができる。この手法を用いる場合、フラグメント末端のアミノ酸のα炭素の立体配置を抑制するため、アルキルチオールの添加は低温にて行うのが好ましく、より好ましくは10℃〜−80℃、より好ましくは0℃〜−40℃の温度で行う。また、上記チオエステル化は、Yamamoto et al., J. Am. Chem. Soc. 2008, 130 (2), 501 -510に記載のFmoc法やBoc法などによっても行うことができる。
(1)1個または2個以上の結合基結合性アミノ酸保護部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)1個または2個以上の結合基結合性アミノ酸非保護部分のポリペプチド鎖を調製する工程、
(3)結合基結合性アミノ酸保護部分のポリペプチド鎖と結合基結合性アミノ酸非保護部分のポリペプチド鎖とを連結する工程、および
(4)連結されたポリペプチド鎖に結合基を介して糖鎖を結合する工程、
(5)保護された結合基結合性アミノ酸を脱保護する工程。
この態様において、結合基結合性アミノ酸保護部分は、糖鎖とポリペプチド鎖との結合を媒介する結合基が結合し得るアミノ酸であって、結合基の結合を所望しない、すなわち結合基を介した糖鎖の導入を所望しないアミノ酸が存在する部分を意味する。かかるアミノ酸は、結合基との反応から保護する必要があるため、保護されたアミノ酸を用いる。一方、結合基結合性アミノ酸非保護部分とは、糖鎖とポリペプチド鎖との結合を媒介する結合基が結合し得るアミノ酸であって、結合基の結合を所望する、すなわち結合基を介した糖鎖の導入を所望するアミノ酸が存在する部分を意味する。かかるアミノ酸には、結合基との反応から保護する必要がないため、保護されていないアミノ酸を用いる。
工程(1)のポリペプチド鎖の合成、工程(2)のポリペプチド鎖の調製、工程(3)のポリペプチド鎖の連結、工程(4)の糖鎖の結合、および工程(5)の脱保護は、既に他の態様について上記したものと同様の手法で行うことができる。この態様は、糖鎖導入部位が比較的広範囲に分散して存在する場合や、結合基からの保護を要するアミノ酸が比較的狭い範囲に集中して存在する場合などにとりわけ有用である。
ポリペプチドがフォールディングしたことは、ポリペプチドの立体構造を解析する任意の手法で確認することができ、これには、限定されることなく、ジスルフィドマッピング法、立体構造エピトープに特異的な抗体への結合性の評価、X線解析などが含まれる。
本発明の医薬組成物の一態様において、医薬組成物はエリスロポエチン欠乏性疾患の処置のためのものである。本態様において、組成物は天然のエリスロポエチンと同等かまたはこれを上回る生理活性を有するエリスロポエチン誘導体を含むことが好ましい。エリスロポエチン欠乏性疾患としては、エリスロポエチンの血中レベル等が正常状態に比べて低下していることに起因する任意の疾患、例えば、限定されることなく、腎性貧血、未熟児貧血、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群(MDS)、抗がん剤などの細胞増殖抑制剤による貧血などが挙げられる。また、この態様の組成物は、骨髄移植や自己輸血など、赤血球数の増加が必要な状況において有利に用いることができる。
本発明の医薬組成物の別の態様において、医薬組成物はエリスロポエチン過剰性疾患の処置のためのものである。本態様において、組成物は内因性エリスロポエチンの活性を阻害するエリスロポエチン誘導体を含むことが好ましい。エリスロポエチン欠乏性疾患としては、エリスロポエチンの血中レベル等が正常状態に比べて上昇していることに起因する任意の疾患、例えば、限定されることなく多血症などが挙げられる。
例えば、経口投与に適した剤形としては、限定することなく、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤、ゲル剤、シロップ剤等が挙げられ、また非経口投与に適した剤形としては、溶液性注射剤、懸濁性注射剤、乳濁性注射剤、用時調製型注射剤等の注射剤が挙げられる。非経口投与用製剤は、水性または非水性の等張性無菌溶液または懸濁液の形態であることができる。具体的には、例えば、薬理学上許容される担体もしくは媒体、具体的には、滅菌水や生理食塩水、植物油、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、賦形剤、ビヒクル、防腐剤、結合剤等と適宜組み合わせて、適切な単位投与形態に製剤化することができる。これら製剤における有効成分量は、処置に有効な用量を想定された投与回数で対象に供給できるように適宜設定することができる。
油性液としてはゴマ油、大豆油等が挙げられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等と併用してもよい。また、緩衝剤、例えばリン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液、無痛化剤、例えば、塩酸プロカイン、安定剤、例えばベンジルアルコール、フェノール、酸化防止剤等と配合してもよい。調製された注射液は通常、適当なアンプル、バイアル、チューブ、ボトル、パック等の容器に充填する。
投与経路としては、経口および非経口の両方を包含する種々の経路、例えば、経口、静脈内、筋肉内、皮下、局所、直腸、動脈内、門脈内、心室内、経粘膜、鼻内、腹腔内、髄腔内、関節内、脳室内、肺内および子宮内等の経路が含まれる。
投与頻度は、用いる組成物の性状や、上記のような対象の条件によって異なるが、例えば、1日多数回(すなわち1日2、3、4回または5回以上)、1日1回、数日毎(すなわち2、3、4、5、6、7日毎等)、1週間毎、数週間毎(すなわち2、3、4週間毎等)であってもよい。
また、本発明の処置法においては、本発明の組成物のほか、上述のエリスロポエチン欠乏性疾患またはエリスロポエチン過剰性疾患の処置に有効な他の薬剤を併用することができる。
また、用語「処置」は、疾患の治癒、一時的寛解または予防などを目的とする医学的に許容される全ての種類の予防的および/または治療的介入を包含するものとする。例えば、「処置」の用語は、エリスロポエチン欠乏性疾患またはエリスロポエチン過剰性疾患の進行の遅延または停止、病変の退縮または消失、エリスロポエチン欠乏性疾患またはエリスロポエチン過剰性疾患発症の予防または再発の防止などを含む、種々の目的の医学的に許容される介入を包含する。
(1)1個または2個以上の糖鎖結合部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)(1)で合成した糖鎖結合部分のポリペプチド鎖に結合基を介して第1の糖鎖を結合して、第1の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットを調製する工程、
(3)(1)で合成した糖鎖結合部分のポリペプチド鎖に結合基を介して第2の糖鎖を結合して、第2の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットを調製する工程、
(4)1個または2個以上の糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖を調製する工程、および
(5)(2)で調製した第1の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットのポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結して、第1のエリスロポエチン誘導体を調製する工程、
(6)(3)で調製した第2の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットのポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結して、第2のエリスロポエチン誘導体を調製する工程、
(7)(5)で得た第1のエリスロポエチン誘導体と、(6)で得た第2のエリスロポエチン誘導体とを、所望の活性について比較する工程。
実施例1 糖鎖結合部分の合成
本発明の均一な糖鎖を有するエリスロポエチン誘導体(配列番号5)は、糖鎖が結合した糖鎖糖鎖結合部分と、糖鎖を有しない糖鎖非結合部分とに分けて別々に作製した後で、両部分を連結して製造した。具体的には、ヒトエリスロポエチンの1〜32番目のアミノ酸に相当する糖鎖糖鎖結合部分(5)は、ヒトエリスロポエチンのアミノ酸配列において、24番目のアスパラギンおよび30番目のアラニンをそれぞれ糖鎖を結合するためにシステインに置換したもの(2)を化学合成して、C末端をチオエステル化したペプチドチオエステル体(4)に、還元末端をブロモアセトアミド化したN型シアリル糖鎖(1)を縮合させて作製し、一方、ヒトエリスロポエチンの33〜166番目のアミノ酸に相当する糖鎖非結合部分(6)は、ヒトエリスロポエチンのアミノ酸配列において、54番目のメチオニンをロイシンに、83番目のアスパラギンと126番目のセリンをそれぞれリシンに置換したポリペプチドを大腸菌発現系を用いて産生し、これら両部分をネイティブケミカルライゲーションにより連結した(図1参照)。
ペプチドの伸張は一般的なFmoc法による固相合成法を用いた。概要を図2に示す。
固相としては、固相合成チューブにトリチルクロライド樹脂132mg(200mmol)を入れ、蒸留DMFおよび蒸留DCMで十分に洗浄後に乾燥させたものを用いた。縮合に用いるアミノ酸のアミノ基はFmoc基によって保護されているものを用いた。また、反応は特に記載が無い限り固相合成チューブ内で行った。
Fmoc−His(trt)−OH 2等量(248mg、400mmol)およびDIPEA 8等量(272ml、1.6mmol)をDCM(0.8ml)に溶解し、前記で調製した樹脂が充填された固相合成用チューブに入れ、室温で2時間攪拌した。攪拌後、樹脂をDCM:MeOH:DIPEA=17:2:1で数回洗い、続いてDCM、DMFでよく洗浄し中間体12を得た。その後、20%ピペリジン/DMF溶液(1.0ml)を樹脂に加え30分撹拌することによりFmoc基を脱保護し、DMFで樹脂を洗浄後に中間体13を得た。
縮合2回(double coupling):12E、18Y、20E、21L、22V、24S、25D、26C、27I、29R、30P、31P
縮合3回(triple coupling):13K、23R
なお、無表記のアミノ酸についてはsingle couplingであった。
23Rおよび29Rについては縮合剤にHOBt・H2O、DIPCDIを用いるのではなく、HOBt、HBTU、DIPEAを用いた。また、糖鎖を結合する3Cおよび9CはTrtで保護されたものを、糖鎖を結合させない4Cおよび26CはAcmで保護されたものをそれぞれ用いた。
ESI−MS:m/z C159H262N46O51S4についての計算値:[M+3H]3+ 1254.2, [M+4H]4+ 940.9、実測値:1254.4 , 941.1
1.で得た保護ペプチド2をベンゼンを用いて共沸後、デシケーターで乾燥させた。この保護ペプチド2のうち、42mg(7mmol)をDMF 0.95ml(7.4mM)に溶解させ、乾燥させたモレキュラーシーブス4Å(6mg)およびエチルチオール30等量(19ml、210mmol)を加え、−20℃で1時間攪拌し、PyBOP 5等量(18mg、35mmol)、DIPEA 5等量(6ml、35mmol)を加え2時間反応させてチオエステル化を行った。反応終了後、ジエチルエーテル6ml中に反応溶液を滴下し、白色沈殿物を遠心分離法により回収した。数回ジエチルエーテルで沈殿物を洗浄し、乾燥させ白色固形物を得た。この固形物に対し、TFA:H2O:TIS:EDT=90:5:2.5:2.5のカクテル1mlを加え3時間攪拌させ、ペプチド側鎖の保護基を除去した。室温で減圧濃縮後サンプルをHPLC(カラム:Synmetory300(TM) C4、3.5μm、4.6×150mm、流速:1.0ml/分、18%〜54%CH3CNを含む0.09%TFAの15分のリニアグラジエント)で分析し、保持時間9.5分(図4(A)参照)にEPO(1−32)チオエステル体4を得たことを質量分析の結果より確認した。
EPO(1−32)チオエステル体4;ESI−MS:m/z C161H266N46O50S5についての計算値:[M+3H]3+ 1268.9, [M+4H]4+951.9, [M+5H]5+ 761.7、実測値:1268.7, 952.1, 761.9
このペプチドチオエステル4をHPLCを用いて精製し、分取した溶液を凍結乾燥し次の反応に用いた。
ジシアリル糖鎖−Asn−Fmoc(大塚化学株式会社、製品コード1S2S−11NC)から、スキーム1に記載の手順でジシアリル糖鎖ブロモアセトアミド体(1)を製造した。
ジシアリル糖鎖−Asn−Fmoc 16(30mg、12.1μmol)を55%ヒドラジン水溶液(3ml)に溶かし、100℃で加熱し、10時間反応させた。TLC(イソプロパノール:1M酢酸アンモニウム水溶液=1:1)で原料消失確認後、硫酸共存下のデシケーターで減圧濃縮し乾固させた(16にヒドラジンを添加すると、直ちにFmoc基が脱保護される為、TLCで反応を追跡する際の原料は、Fmoc基が脱保護されたジシアリル糖鎖−アスパラギンとなる)。残渣を水(1.5ml)に溶かし、炭酸水素ナトリウムを飽和するまで加え、そして無水酢酸(200μl)を加えた。TLC(イソプロパノール:1M酢酸アンモニウム水溶液=1.5:1)で反応を追跡し、原料消失確認後、炭酸水素ナトリウムを加えpH7〜8とした。反応溶液をゲルろ過カラムクロマトグラフィー(カラム担体:Sephadex G-25、カラムサイズ:20×900mm、流速:0.6ml/分、展開溶媒:水)で精製し、目的とする化合物17(収量26.2mg、11.5μmol、収率94.8%)を得た。
δ5.17(s, 1H, Man4-H1), 4.98 (s, 1H, Man4’-H1), 4.77 (s, 1H, Man3-H1), 4.64 (bd, 3H, GlcNAc2,5,5’-H1), 4.48 (d, 2H, J = 7.89 Hz, Gal6,6’-H1), 4.29 (bd, 1H, Man3-H2), 5.00 (d, 1H, J = 9.8 Hz, GlcNAc1-H1), 4.23 (bd, 1H, Man4-H2), 4.15 (bd, 1H, Man4’-H2), 2.70 (dd, 2H, J = 4.6 Hz, J = 12.6 Hz, NeuAc7,7’-H3eq), 2.11 (s, 3H, Ac), 2.10 (s, 6H, Ac×2),2.06 (s, 6H, Ac×2) ,2.05(s, 3H, Ac), 1.75 (dd, 2H, J = 12.7 Hz, J = 12.6 Hz, NeuAc7,7’-H3ax)
ESI-MS
m/z C86H142N8O62 [M−2H]2−についての計算値:1138.4、実測値:1138.5
糖鎖ヒドラジド体17(78.6mg、34.5μmol)に37%酢酸水溶液(5ml)を加え、室温で3時間反応させた。TLC(イソプロパノール:1M 酢酸アンモニウム水溶液=1.5:1)で反応終了確認後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH7〜8とした。反応溶液をゲルろ過カラムクロマトグラフィー(カラム担体:Sephadex G−25、カラムサイズ:20×900mm、流速:0.6ml/分、展開溶媒:水)で精製し、目的とする化合物18(収量73.0mg、32.9μmol、収率95.4%)を得た。
1H-NMR(400MHz,D2O)
δ5.19 (bd, 1H, J =2.1 Hz, GlcNAc1α-H1), 5.14(s, 1H, Man4-H1), 4.95 (s, 1H, Man4’-H1), 4.78 (s, 1H, Man3-H1), 4.66(bd, 1H, J =7.7 Hz, GlcNAc1β-H1), 4.61 (bd, 3H GlcNAc2,5,5’-H1), 4.45 (d, 2H, J = 7.7 Hz, Gal6,6’-H1), 4.26 (bd, 1H, Man3-H2), 4.20 (bd, 1H, Man4-H2), 4.12 (bd, 1H, Man4’-H2), 2.67 (dd, 2H, J = 3.7 Hz, J = 12.6 Hz NeuAc7,7’-H3eq), 2.09 (s, 3H, Ac), 2.07 (s, 6H, Ac×2), 2.03 (s, 9H, Ac×3) , 1.75 (dd, 2H, J = 12.2 Hz, 12.6 Hz, NeuAc7,7’-H3ax)
ESI-MS
m/z C84H138N6O62 [M−2H]2−についての計算値:1110.2、実測値:1110.7
ジシアリル糖鎖−1−OH体(18)(30.0mg、13.5μmol)を水(3ml)に溶かし、炭酸水素アンモニウムを飽和するまで加え、37℃で72時間反応させた。反応終了確認後、反応溶液をろ過し、凍結乾燥により脱塩をし、ジシアリル糖鎖−1−NH2体19を定量的に得た。
1H-NMR(400MHz,D2O)
δ5.09(s, 1H, Man4-H1), 4.91 (s, 1H, Man4’-H1), 4.73 (s, 1H, Man3-H1), 4.56 (bd, 3H, GlcNAc2,5,5’-H1), 4.40 (d, 2H, J = 7.98 Hz, Gal6,6’-H1), 4.22 (bd, 1H, Man3-H2), 4.15 (bd, 1H, Man4-H2), 4.09 (bd, 1H, J =9.66Hz, GlcNAc1-H1), 4.08 (bd, 1H, Man4’-H2), 2.62 (dd, 2H, J = 3.99 Hz, 12.4 Hz, NeuAc7,7’-H3eq), 2.04 (s, 3H, Ac), 2.02 (s, 6H, Ac×2), 1.99 (s, 9H, Ac×3) , 1.68 (dd, 2H, J = 12.2 Hz, J = 12.4 Hz, NeuAc7,7’-H3ax)
ESI-MS
m/z C84H139N7O61 [M−2H]2−についての計算値:1109.9、実測値:1110.1
ブロモ酢酸(78.0mg、566μmol)をDMF(4.5ml)に溶かし、DCC(105mg、502μmol)を加え、アルゴン気流下0℃で1時間撹拌し、ブロモ酢酸の活性エステルを調製した。
ジシアリル糖鎖−1−NH2体19(20mg、9.0μmol)を氷冷下で蒸留水(2ml)に溶かし、炭酸水素ナトリウム(7.6mg)を加えた。氷冷下撹拌しながら別途調製したブロモ酢酸の活性エステル(100μl)を加え、質量分析で反応を追跡し、反応終了までブロモ酢酸の活性エステルを加えた。反応終了確認後、ゲルろ過カラムクロマトグラフィーで精製し、1の混合物を得た(カラム担体:Sephadex G-25、カラムサイズ:20×900mm、流速:0.6ml/分、展開溶媒:水)。そして、1の混合物をHPLCにより精製し(測定波長215nm、カラムデータ:WATERS X-Bridge(TM) ShieldRP-18、5μm、250×10mm、展開溶媒50mM NH4OAcaq:CH3CN=98:2、流速3.5ml/分)、1を含む溶液をゲルろ過カラムクロマトグラフィー(カラム担体:Sephadex G-25、カラムサイズ:30×900mm、流速:0.8ml/分、展開溶媒:水)で脱塩し、目的とする化合物1(収量4mg、1.71μmol、収率19%)を得た。
δ5.10(s, 1H, Man4-H1), 5.04 (d, 1H, J = 9.7Hz, GlcNAc1-H1), 4.92 (s, 1H, Man4’-H1), 4.75 (s, 1H, Man3-H1), 4.58 (m, 3H, GlcNAc2,5,5’-H1), 4.41 (d, 2H, J = 7.6 Hz, Gal6,6’-H1), 4.23 (bd, 1H, Man3-H2), 4.16 (bd, 1H, Man4-H2), 4.09 (bd, 1H, Man4’-H2), 2.63 (m, 2H, NeuAc7,7’-H3eq), 2.05 (s, 3H, Ac), 2.03 (s, 6H, Ac×2), 1.97 (s, 9H, Ac×3) , 1.69 (dd, 2H, J = 12.1 Hz, J = 12.27 Hz, NeuAc7,7’-H3ax)
ESI−MS
m/z C86H140BrN7O62 [M−2H]2−についての計算値:1170.5,、実測値:1170.5
ペプチドチオエステル体4(3.5mg、920μmol)、ジシアリル糖鎖ブロモアセトアミド体1(6.32mg、2.76μmol)とをpH7.5の100mM リン酸バッファー中で混ぜ、反応をHPLCで分析し(図4(A)〜(C)参照)、保持時間7.9分に糖鎖ペプチドチオエステル体5を得たことを質量分析の結果より確認した(図4右側参照)。
糖鎖ペプチドチオエステル体5:ESI−MS:m/z C333H544N60O174S5についての計算値:[M+4H]4+ 2082.5, [M+5H]5+1666.4, [M+6H]6+ 1388.9、実測値:2083.5, 1667.0, 1389.3
糖鎖非結合部分(33〜166番目のアミノ酸)は、大腸菌発現系を用いてまたは固相合成法により作製した。
1.糖鎖非結合部分をコードする核酸分子の大腸菌への導入
(1)LB培地A(H2O 1l中、バクトトリプトン 10g、酵母エキス 5g、NaCl 10g、寒天 15gを含む)を5ml入れた試験管に、大腸菌(BL21)懸濁液を100ml加え、ボルテックス処理後一晩37℃でインキュベートした。
(2)LB培地Aが5ml入った試験管に、(1)の培養液を200ml加えたものを2本作製し、37℃でインキュベートした。濁度(OD600)を測定し、50分後にOD600=0.4になった時点で試験管を氷中に入れた。
(3)(2)の試験管内容物をコニカルチューブに移し、0℃、2,000rpmで20分遠心した。
(4)デカントで上清を捨て沈殿物を砕き、0.1M CaCl2を3ml加え、氷中で20分放置した。
(5)(4)のチューブを0℃、2,000rpmで20分遠心した。
(6)デカントで上清を捨て沈殿物を砕き、0.1M CaCl2を0.5ml加え、ボルテックス処理後、別途用意したチューブに移した。
(8)(7)のサンプルを42℃の水浴に3分浮かべ、(ヒートショック法)続いて氷中で1分間冷却した。
(9)(8)に、LB培地Aを5ml加え、37℃で45分インキュベートした後、室温、3,000rpmで10分遠心した。
(10)上清(濾液)を捨て、沈殿物を砕いた後、沈殿物に対しLB培地Aを1ml加え、ボルテックス処理後全量を100μl、900μlの2つに分けてそれぞれをLB培地B(H2O 1l中、バクトトリプトン 10g、酵母エキス 5g、NaCl 5gおよびブドウ糖 5gを混合し、これに1.5%の寒天(15g/l)を加え、20分間オートクレーブ処理し、50〜60℃に放冷して100mgのアンピシリンを加えたもの)を30mlプレーティングしたシャーレーにコンラージを用いて散布した。
(11)(10)のシャーレーを37℃で10時間静置した。
(12)(11)によって形成されたコロニーを、試験管(LB培地Aに10%アンピシリンを1000:1の比で含むLBamp培地を3ml入れたもの)に滅菌済みの爪楊枝を用いてピックアップし、ボルテックス処理後37℃で一晩インキュベートした。
I)プラスミドDNA取り出し
(1)上記1.(12)のサンプルの1.5mlをエッペンドルフチューブに移した。
(2)室温にて7,000rpmで3分遠心後、上清を除去し沈殿物を砕いた。
(3)沈殿物に対し、100mlのGTE(50mM ブドウ糖、25mM Tris・HCl、10mM EDTA)を加え、ボルテックス処理後、シェーカーを使用して5分懸濁し、さらにアルカリSDS溶液(0.2N NaOH、1%SDS)を200ml加えて転倒混和した後、氷中で5分冷却した。
(4)5M酢酸カリウム溶液を150ml加え転倒混和した後、氷中で5分冷却した。
(5)クロロホルムを15ml加えてボルテックス処理し、4℃、13,000rpmで15分遠心した後、上清を別のエッペンドルフチューブに移し、この上清に対して10mg/ml RNaseを3ml加え、37℃で1時間放置した。
(7)上清を別のエッペンドルフチューブに移し、3M NaOAc 40ml、EtOH 1mlを加えて転倒混和し、ボルテックス処理後−80℃で30分静置した。
(8)(7)のエッペンドルフチューブを4℃、13,000rpmで30分遠心した。
(9)上清を除去し、沈殿物に対して70%EtOH 1mlを加えてボルテックス処理後、室温、13,000rpmで5分遠心した。
(10)上清を除去し、デシケーターで乾燥させた。
(11)オートクレーブ処理した純水(aH2O)を15ml加え、シェーカーで10分攪拌した。
(1)上記I)(11)のサンプルの5mlをとり、BamHIおよびNdeIを含む制限酵素処理液A(10×Highバッファー(Tris・HCl pH7.5 500mM、MgCl2 100mM、DTT 10mM、NaCl 1M)2.25ml、0.1%BSA 2.25ml、NdeI 0.85ml、BamHI 0.85ml、aH2O 10.76ml)を15ml添加混合し、37℃で2時間放置した。
(2)室温に戻し、反応停止液(H2O中の、50%グリセロール、0.5%SDS、2mM EDTA、0.25%キシレンシアノール、0.25%ブロモフェノールブルー)を5ml加えた。
(3)4%ポリアクリルアミドゲル(30%アクリル溶液1.995ml、10×TBE(H2O1l中、Trisma base 108g、ホウ酸55g、0.25M EDTA 80ml)1.5ml、10%APS(H2O1l中、過硫酸アンモニウム0.1g)75ml、TEMED 10ml、aH2O 15ml)に(2)のサンプルをロードし、50V(定電圧)で泳動した。(ランニングバッファーは、1×TBE(10×TBEを10倍希釈したもの)を、分子量マーカーはΦ×174を用いた。)
(4)エチジウムブロマイドで15分染色し、300nmで試料を評価したところ、465bp程度のバンドを認めた(図6)。発現させるタンパク質は155アミノ酸長であるため、これに相当する長さのDNAが切り出されたことが確認された。
(1)試験管2本にそれぞれ2×YTamp(aH2O 1l中、バクトトリプトン16g、バクト酵母エキス10g、NaCl 5g、アンピシリン100mg)を5ml入れ、そこに上記1.(12)の液(4℃で2週間保存していたサンプル)の30mlをそれぞれ加えた後、37℃で一晩インキュベートした。
(2)2×YTamp 1lに(1)で作製した溶液10mlを加え、37℃でインキュベーションを開始した。
(3)濁度(OD600)を測定して、2時間後にOD=0.6になったところで1M イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)を1ml加え、3時間誘導を行った。
(4)(3)のサンプルを氷につけ、4℃、3,500rpmで10分遠心した。
(5)上清を捨て、集菌した。
(6)−20℃で保存した。
I−1)発現したタンパクの精製
(1)3−(6)のサンプルを室温で解凍後、100mlのバッファーA(100mM NaH2PO4、10mM Tris・HCl、6M 塩酸グアニジン、5mM イミダゾール、pH8.0)に溶かし、氷中でソニケーションし、細胞壁を破砕した。
(2)Ni−NTAアガロース(50%EtOH)を10mlとり、固相合成チューブ(カラム)に充填した後バッファーAで置換し、(1)のサンプルをロードしてNi−NTAアガロースと十分混和した後に溶出した。
(3)溶出液を回収し、再度カラムにロードした。この操作を10回繰り返し、最終的な溶出液を回収した。(透過液(1))
(4)(3)のNi−NTAアガロースを、バッファーB(100mM NaH2PO4、10mM Tris・HCl、6M 塩酸グアニジン、50mM イミダゾール、pH8.0)100mlで洗浄し、洗液を回収した。(透過液(2))
(5)バッファーC(100mM NaH2PO4、10mM Tris・HCl、6M 塩酸グアニジン、400mM イミダゾール、pH8.0)10mlを用いて溶出した(溶出液)。CBBG液(Coomassie Brilliant Blue G250)を用いて、タンパクの溶出を確認した。
(6)透析チューブに(5)の溶出液を入れ、純水が入った5lビーカーに透析チューブを浮かべ、4℃で一晩攪拌し、透析を行った。
(7)透析チューブの内容物を遠沈管に回収し、4℃、3,500rpmで10分遠心後、上清を捨て、10×Hisタグ融合タンパク質を得た。
別の実験では、生物由来物を不活性化するために、精製した発現タンパク質を熱処理した。具体的には、まず、(1)で37℃で一晩インキュベートする代わりに15℃で72時間懸濁培養した以外は上記3.と同様にして、大腸菌に糖鎖非結合部分を発現させ、集菌した。得られた菌体は、100mlの前記バッファーAに再懸濁後、氷中でソニケーションし、細胞壁を破砕した。得られた細胞破砕液を、あらかじめバッファーAで平衡化したNi−NTAアガロース(QIAGEN社)5mlと十分混和し、サンプルをNi−NTAアガロース上に吸着させた後、カラムにパッキングし、Ni−NTAアガロースカラムを作製した。吸着後の細胞破砕液はろ過することにより不溶性成分を除去した。回収した細胞破砕液ろ液は、Ni−NTAアガロースカラムにアプライし、素通り画分を同カラムに再度アプライするという操作を10回繰り返すことにより、サンプルをNi−NTAアガロース上に吸着させた。
次いで、サンプルが吸着したNi−NTAアガロースカラムを、10カラム容積に相当する前記バッファーBで洗浄した。最後に2カラム容積の前記バッファーCを用いて目的とするタンパク質フラグメントを溶出させた。溶出画分中のタンパク質の検出は、CBBG液を用いて確認した。
この溶出液を、透析チューブに入れ、純水が入った5lビーカーに透析チューブを浮かべ、4℃で透析を行った。透析チューブの内容物を遠沈管に回収し、4℃、3,500rpmで10分遠心後、上清を捨て、得られた沈殿物を凍結乾燥し、白色パウダー状の目的とするEPO非糖鎖結合部分を含む10×Hisタグ融合タンパク質を得た。
得られた融合タンパク質を、以下のようにして熱処理した。
まず、凍結乾燥したパウダー状のタンパク質フラグメント(1.1mg)を6Mグアニジン緩衝液(220μl)に溶解させた。その溶液(40μl)をエッペンドルフチューブに取り、6Mグアニジン緩衝液(160μl)で希釈し、これを熱処理用サンプル溶液とした。
次いで、サンプル溶液をオイルバス(60℃)上にて24時間加熱した。サンプル溶液を室温まで冷却し、チオフェノール(0.5μl)を加えた。10分後、この混合液(全量)をHPLC分析に使用した。保持時間11.2分の画分を分取し、ESI−MSで分析した結果、目的とするEPOの非糖鎖結合部分を含む10×Hisタグ融合タンパク質が確認できた(図7および8)。この熱処理されたタンパク質をHPLCにより精製した後、下記の合成反応に使用した。
(1)I)の各段階のサンプル(透過液(1)、透過液(2)、溶出液)から20mlずつエッペンドルフチューブに取り、それぞれアセトン:メタノール=1:1を200ml加え、氷中で30分放置してタンパク質を沈殿させた。
(2)上清を捨て、アセトン:メタノール=1:1 200mlを再度加え、沈殿物を洗浄した。これを3回繰り返した後、沈殿物を乾燥させた。
(3)(2)の乾燥沈殿物に1×SB(0.5M Tris−HCl(pH6.8)1ml、10%SDS 2ml、βメルカプトエタノール0.6ml、グリセロール1ml、H2O 5.4ml、1%BTB(液が紺色になるまで数滴添加))20mlを加え、ボルテックス処理後、100℃で5分放置した。
(4)12.5%アクリルアミドゲル(アッパーゲル:aH2O 5ml、アッパーゲルバッファー(Tris 6.06g、SDS 0.4g、H2Oで100mlにメスアップ、pH6.8)3.75ml、30%アクリルアミド(モノアクリルアミド58g、ビスアクリルアミド2g、200ml H2O)6.25ml、10%APS75ml、TEMED10ml、ロワーゲル:aH2O 3ml、ローワーゲルバッファー(Tris 36.34g、SDS 0.8g、H2Oで200mlにメスアップ、pH8.8)1.25ml、30%アクリルアミド 0.75ml、10%APS 17.5ml、TEMED 5ml)を用意し、20mA(定電流)で泳動した。(ランニングバッファーは、1×SDS−PAGEバッファー(aH2O 500ml中、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン1.51g、グリシン7.2g、SDS 500mg)を用いた。)
(5)CBB(Coomasie Brilliant Blue)で30分染色後、脱色液(MeOH 25%、AcOH 10%、H2O 65%)で一晩脱色した。図9に示すとおり、レーン4の溶出液中に目的とするタンパク質の17kDa程度のバンドを確認した。
(1)4.I)(7)のサンプルをHPLCで精製した後凍結乾燥したサンプル0.6mgに対し、アルゴン下にて1mlの80%ギ酸溶液を加え、さらに5mgのCNBrを加え遮光して一晩攪拌した。この処理により、Hisタグと糖鎖非結合部分との間のメチオニンのC末端側のアミド結合が加水分解され、糖鎖非結合部分6を単離することができる。
(2)HPLCを用いて分析し、保持時間12分に所望の糖鎖非結合部分(33〜166番目のアミノ酸)を得たことを質量分析により確認した(図10)。
配列番号4のアミノ酸配列を有するポリペプチドを、実施例1と同様のFmoc法による固相合成法を用いて合成した。得られたポリペプチド鎖をHPLCを用いて分析し、所望の糖鎖非結合部分(33〜166番目のアミノ酸)を得たことを質量分析により確認した。
糖鎖結合部分と糖鎖非結合部分とをネイティブケミカルライゲーション(NCL)により連結した。すなわち、実施例1で得たチオエステル化した糖鎖結合部分(1mg、120nmol)と、実施例2で得た糖鎖非結合部分(1.78mg、120nmol)とを、緩衝溶液(6M 塩酸グアニジン、0.2M PBS、40mM TCEP(トリス(2−カルボシキシエチル)ホスフィン)、0.2M MPAA(4−メルカプトフェニル酢酸)、pH7.6)220μlに加え、室温で15時間反応させた。15時間後、反応混合物をSDS−PAGEで分析したところ(図11)、29kDa付近にバンドが観察された(レーンe)。これは、糖鎖結合部分の分子量約8kDaと糖鎖非結合部分の分子量約15kDaとの合計に相当し、糖鎖結合部分と糖鎖非結合部分とのライゲーションが進行していることを示すものである。なお、目的化合物7は糖タンパク質であり、SDSとの結合度合いが純粋なタンパク質のみのものと異なるため、SDS−PAGEでは目的分子量(23KDa)よりもやや高分子量側(29KDa)にバンドが確認された。反応生成物をゲルろ過(superdex75 10/300)により精製し(図12)、HPLC分析(図13)によって14分に目的化合物7を得たことを質量分析により確認した(図14)。また、同時にSDS−PAGEによっても7のバンドのみ得たことを確認した。(図11 レーンf)。
化合物7:ESI−MS:m/z C998H1619N249O364S6についての計算値:[M+15H]15+ 1542.49, [M+16H]16+ 1446.15, [M+17H]17+ 1361.14, [M+18H]18+ 1285.58, [M+19H]19+ 1217.97, [M+20H]20+ 1157.12, [M+21H]21+ 1102.07, [M+22H]22+ 1052.02, [M+23H]23+ 1006.32, [M+24H]24+ 964.43, [M+25H]25+ 925.89、実測値:1544.2, 1447.3, 1361.2, 1285.7, 1218.1, 1157.2, 1102.2, 1052.2, 1006.5, 964.6, 926.1
実施例3で得たライゲーション生成物7を未精製のまま用いた。実施例3において、ライゲーション反応開始15時間後に反応溶液を一部(20μl)、アセトン:メタノール=1:1の溶液1ml中に滴下し、沈殿物を得た。この沈殿物を遠心分離処理によって、溶液と分離し、沈殿物をアセトン:メタノール=1:1の溶液によって、数回洗浄した。得られた沈殿物を乾燥させた後、酢酸銀(3.3mg、19.7μmol)を90%酢酸(2ml)に溶かした溶液を別途に調製し、この酢酸水銀溶50μlを沈殿物に加え、Acm保護基の脱保護反応を開始した。反応開始から6時間後、DTT(ジチオスレイトール)を1mg反応系中に加え、10分間攪拌した。これをゲルろ過にて精製し(図15)、HPLC分析によって14分に目的化合物8を得たことを(図16)質量分析を測定することによって確認した。(図17)
化合物8:ESI−MS:m/z C992H1609N247O362S6についての計算値:[M+15H]15+ 1533.01, [M+16H]16+ 1437.26, [M+17H]17+ 1352.78, [M+18H]18+ 1277.68, [M+19H]19+ 1210.49, [M+20H]20+ 1150.01, [M+21H]21+ 1095.30, [M+22H]22+ 1045.56, [M+23H]23+ 1001.14, [M+24H]24+ 958.51, [M+25H]25+ 920.21, [M+26H]26+ 884.85, [M+27H]27+ 852.12, [M+28H]28+ 821.72、実測値:1534.7, 1437.3, 1352.6, 1277.6, 1212.1, 1150, 1095.3, 1045.7, 1000.3, 958.6, 920.2, 884.9, 852.2, 821.6
実施例4で得た化合物8を未精製のまま用いた。実施例4において、脱Acm化を行い、ジチオスレイトールを添加した後、生じた沈殿物を遠心操作によって分離し、上澄(50μl弱)を透析チューブ(Spectra Por(R) Biotech Regenerated Cellulose Dialysis Membranes MWCO; 3,500)に移した。この透析チューブを、フォールディングバッファー1(6Mグアニジン塩酸塩、100mM Tris・HCl pH8.5)500ml中で一晩透析を行った。続いて、透析チューブをフォールディングバッファー1から取り出し、フォールディングバッファー2(3Mグアニジン塩酸塩、100mM Tris・HCl 、4μMシステイン、0.5μMシスチン、pH8.5)500ml中で、一晩透析を行った。その後、透析チューブをフォールディングバッファー2から取り出し、フォールディングバッファー3(1Mグアニジン塩酸塩、100mM Tris・HCl、pH8.0)500ml中で8時間透析を行い、最後にフォールディングバッファー4(10mM Tris・HCl、PH7.0)500ml中で一晩透析を行った。
化合物9:ESI−MS:m/z C992H1605N247O362S6についての計算値:[M+10H]10+ 2298.62, [M+11H]11+ 2089.74, [M+12H]12+ 1915.68, [M+13H]13+ 1768.40, [M+14H]14+ 1642.16, [M+15H]15+ 1532.75, [M+16H]16+ 1437.01, [M+17H]17+ 1352.54, [M+18H]18+ 1277.45、実測値:2299.0, 2089.8, 1915.9, 1768.5, 1642.4, 1532.9, 1437.2, 1352.6, 1277.5
実施例5で得た本発明のEPO誘導体と、市販EPO製剤(エポジン(R)(中外製薬株式会社)または、rhEPO(Calbiochem社、カタログ番号:329871))とをポリアクリルアミドゲル電気泳動分析に供した。EPO誘導体または市販EPO製剤をサンプルバッファー(株式会社第一化学)と混合し、95℃で5分間加熱処理し氷上で冷却した。処理サンプルを5〜20%ポリアクリルアミドゲル(和光純薬工業株式会社)に添加し常法に従って25mA、200Vの条件で65分間泳動した。泳動後のゲルはSypro(R)オレンジ(Molecular Probes社)で染色し、各サンプルの泳動像をLAS1000(富士フイルム株式会社)で解析した。結果を図22および23に示す。市販EPO製剤であるエポジン(R)およびrhEPOは修飾される糖鎖構造の多様性から移動度の異なる複数の分子種の混合物として37〜45KDaに泳動された。これに対し、EPO誘導体は28KDaに単一のバンドとして泳動されており、均質な糖鎖修飾を受けていることが明らかとなった。
(1)EPO誘導体の抗EPO抗体反応性
実施例5で得た本発明のEPO誘導体の抗ヒトEPO抗体に対する反応性を、EPO ELISA kit(Roche社)を用いて検討した。試料としてEPO誘導体を100または200倍に希釈したもの(希釈率0.01または0.005)を用い、製造者のマニュアルに従って分析した。結果を図24に示す。反応系に含まれるEPO誘導体の量と、これに結合した抗ヒトEPO抗体の量が比例していることから、抗ヒトEPO抗体が本発明のEPO誘導体に結合することが明らかとなった。
上記EPO誘導体の生物活性を、EPO感受性細胞株を用いた細胞増殖能を指標に評価した。ヒト細胞株TF−1(ATCC、カタログ番号:CRL−2003)またはマウス細胞株DA−1(理化学研究所バイオリソースセンター、カタログ番号:RCB1143)を、10%FCS含有RPMI1640培地に2.5×105個/mlの密度となるよう懸濁した。細胞懸濁液を80μlずつU底96穴プレート(Falcon社)に播種し、種々の希釈率のEPO誘導体または市販EPO製剤(エポジン(R)、中外製薬株式会社)を20μl/ウェルずつ添加した。細胞は、CO2インキュベーター中、37℃にて2日間培養した。各ウェルにCell counting kit-8溶液(株式会社同仁化学研究所)を10μl/ウェルずつ添加し、さらに120分培養を継続した。細胞内還元酵素活性により発色基質WST−8から生成された水溶性ホルマザン量を測定波長450nm(参照波長630nm)におけるOD値として測定し、細胞増殖能の指標とした。結果を図25(TF−1)および図26(DA−1)に示す。
いずれの細胞においても、本発明のEPO誘導体は、生物活性が十分に確認されている市販EPO製剤と同様の濃度作用曲線を示しており、同誘導体が生物活性を有することが確認された。
Claims (15)
- エリスロポエチンのアミノ酸配列に1個または2個以上のシステインへの置換を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドに、構造が同一の1本または2本以上の糖鎖が結合基を介して結合しているエリスロポエチン誘導体。
- 糖鎖が6糖以上のものである、請求項1に記載のエリスロポエチン誘導体。
- 結合基が、−NH−(CO)−CH2X、−NH−(CO)−(CH2)b−CH2X、イソチオシアネート基、−NH−(CO)a−(CH2)b−CO2Hおよび−NH−(CO)a−(CH2)b−CHO(式中、Xはハロゲン原子、aは0または1であり、bは1〜4の整数を示す)からなる群から選択される、請求項1または2に記載のエリスロポエチン誘導体。
- 糖鎖が、少なくとも1つの非還元末端にシアル酸を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のエリスロポエチン誘導体。
- 糖鎖が、(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、
(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAc、および
(NeuAcα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6)(NeuAcα2→6Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4GlcNAcからなる群から選択される、請求項4に記載のエリスロポエチン誘導体。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のエリスロポエチン誘導体の製造方法であって、以下の工程:
(1)1個または2個以上の糖鎖結合部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)糖鎖結合部分のポリペプチド鎖のシステイン残基に結合基を介して同一構造の糖鎖を結合する工程、
(3)1個または2個以上の糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖を調製する工程、および
(4)糖鎖結合部分のポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結する工程
を含む、前記方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のエリスロポエチン誘導体の製造方法であって、以下の工程:
(1)1個または2個以上の結合基結合性アミノ酸保護部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)1個または2個以上の結合基結合性アミノ酸非保護部分のポリペプチド鎖を調製する工程、
(3)結合基結合性アミノ酸保護部分のポリペプチド鎖と結合基結合性アミノ酸非保護部分のポリペプチド鎖とを連結する工程、および
(4)連結されたポリペプチド鎖に結合基を介して同一構造の糖鎖を結合する工程、
(5)保護された結合基結合性アミノ酸を脱保護する工程
を含む、前記方法。 - 糖鎖が結合した連結されたポリペプチドをフォールディングする工程をさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
- 互いに連結される2本のポリペプチド鎖のうち、N末端側のポリペプチド鎖がC末端にチオエステル基を有し、C末端側のポリペプチド鎖がN末端にシステイン残基を有する、請求項6〜8のいずれかに記載の方法。
- 糖鎖が、少なくとも1つの非還元末端にシアル酸を有する、請求項6〜9のいずれかに記載の方法。
- 結合基が、−NH−(CO)−CH2X、−NH−(CO)−(CH2)b−CH2X、イソチオシアネート基、−NH−(CO)a−(CH2)b−CO2Hおよび−NH−(CO)a−(CH2)b−CHO(式中、Xはハロゲン原子、aは0または1であり、bは1〜4の整数を示す)からなる群から選択される、請求項5〜9のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエリスロポエチン誘導体を含む、医薬組成物。
- エリスロポエチン欠乏性疾患の処置のための、請求項12に記載の組成物。
- エリスロポエチン過剰性疾患の処置のための、請求項12に記載の組成物。
- (1)1個または2個以上の糖鎖結合部分のポリペプチド鎖を合成する工程、
(2)(1)で合成した糖鎖結合部分のポリペプチド鎖に結合基を介して第1の糖鎖を結合して、第1の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットを調製する工程、
(3)(1)で合成した糖鎖結合部分のポリペプチド鎖に結合基を介して第2の糖鎖を結合して、第2の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットを調製する工程、
(4)1個または2個以上の糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖を調製する工程、および
(5)(2)で調製した第1の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットのポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結して、第1のエリスロポエチン誘導体を調製する工程、
(6)(3)で調製した第2の糖鎖結合部分または糖鎖結合部分のセットのポリペプチド鎖と糖鎖非結合部分のポリペプチド鎖とを連結して、第2のエリスロポエチン誘導体を調製する工程、
(7)(5)で得た第1のエリスロポエチン誘導体と、(6)で得た第2のエリスロポエチン誘導体とを、所望の活性について比較する工程
を含む、糖鎖構造のスクリーニング方法。
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