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JP2008169100A - 脱硫方法、脱硫装置、燃料電池用改質ガスの製造装置および燃料電池システム - Google Patents

脱硫方法、脱硫装置、燃料電池用改質ガスの製造装置および燃料電池システム Download PDF

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JP2008169100A JP2007006431A JP2007006431A JP2008169100A JP 2008169100 A JP2008169100 A JP 2008169100A JP 2007006431 A JP2007006431 A JP 2007006431A JP 2007006431 A JP2007006431 A JP 2007006431A JP 2008169100 A JP2008169100 A JP 2008169100A
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desulfurization
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material gas
fuel cell
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JP2007006431A
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Takashi Katsuno
尚 勝野
Takeji Takekoshi
岳二 竹越
Masahiro Goshima
正宏 五島
Yasuhiro Goto
康博 後藤
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

【課題】長期間安定して脱硫処理できる脱硫装置を備えた燃料電池システムを提供する。
【解決手段】原料タンクジョイント部を介して空気の流入を防止して着脱可能に接続した原料タンクから供給する原料ガスを、鉄粉粒物などの脱酸素剤を充填した脱酸素手段310を介して実質的に酸素が混入しない状態に脱酸素処理する。脱酸素処理した原料ガスを、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくともいずれか一種の金属を含む安定化脱硫剤をあらかじめ常温近くの温度で還元処理した後の脱硫器320へ供給し、50〜400℃で脱硫処理し、改質器410で改質処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部に充填された脱硫剤によって炭化水素原料を含む原料ガスを脱硫する脱硫方法、脱硫装置、燃料電池用改質ガスの製造装置および燃料電池システムに関する。
近年、環境問題から新エネルギ技術が脚光を浴びており、この新エネルギ技術の一つとして燃料電池が注目されている。この燃料電池は、水素と酸素とを電気化学的に反応させることにより、化学エネルギを電気エネルギに変換するもので、エネルギの利用効率が高いという特徴を有しており、民生用、産業用あるいは自動車用など、各種分野への実用化研究が積極的に実施されている。
そして、燃料電池には、使用する電解質の種類に応じて、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、固体高分子型などの各種タイプが知られている。一方、水素源としては、メタノール、メタンを主体とする液化天然ガス、この天然ガスを主成分とする都市ガス、天然ガスを原料とする合成液体燃料、さらには液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、ナフサ、灯油などの石油系炭化水素などの利用が研究されている。これらガス状または液状の炭化水素を用いて水素を製造する場合、一般的に、炭化水素を改質触媒の存在下で、部分酸化改質やオートサーマル改質または水蒸気改質などで改質処理する方法が実施されている。そして、LPG、都市ガス、灯油などの炭化水素を改質して燃料電池用の水素を製造する場合では、改質触媒の被毒を防止するために、炭化水素中の硫黄分を0.01ppm以下に低減させる必要がある。この硫黄分の除去として、脱硫処理を多段で実施する構成が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1に記載のものは、常温吸着脱硫器と加熱脱硫器とを組み合わせ、炭化水素を常温吸着脱硫器および加熱脱硫器を順次流通させ、硫化カルボニルなどの硫黄化合物を除去するものである。
そして、加熱脱硫器に充填される脱硫剤として、酸化亜鉛系触媒、銅系触媒、触媒活性金属を担持させた結晶性シリケートを用いる構成が採られている。
特許文献2に記載のものは、常温吸着脱硫器と加熱脱硫器とを組み合わせ、LPGを常温吸着脱硫器および加熱脱硫器に順次流通させ、硫黄化合物を除去するものである。
そして、加熱脱硫器に充填される脱硫剤として、ニッケル系脱硫剤、銅系脱硫剤を用いる構成が採られている。
特開2006−96623号公報 特開2006−111766号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に記載のような従来の構成でも、硫黄化合物の除去量が十分ではなく、脱硫剤の活性の低下による運転停止などの不都合が生じたり、必要以上に脱硫剤を利用することによる脱硫器の大型化を招いたりするおそれがある。したがって、より脱硫剤の長寿命化が望まれている。
本発明の目的は、このような点に鑑みて、長期安定した脱硫処理が容易に得られる脱硫方法、脱硫装置、燃料電池用改質ガスの製造装置、および、燃料電池システムを提供する。
本発明に記載の脱硫方法は、炭化水素原料を含む原料ガスを脱硫剤により脱硫処理する脱硫方法であって、前記脱硫処理した原料ガスを改質触媒下で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器における前記原料ガスが流入される上流側に接続され、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくともいずれか一種で一部が金属状態である安定化された前記脱硫剤が充填された脱硫器を用い、前記脱硫剤により酸素が実質的に混入しない前記原料ガスを脱硫処理することを特徴とする。
この発明では、脱硫処理した原料ガスを改質触媒下で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器における原料ガスが流入される上流側に位置して、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくともいずれか一種、特にニッケルで一部が金属状態である安定化された脱硫剤が充填された脱硫器を接続し、この脱硫器の脱硫剤により酸素が実質的に混入しない原料ガスを脱硫処理する。
ここで、所定の金属は、常温以上の温度で化学吸着により、極めて低濃度に硫黄を吸着除去できる。そして、例えば金属酸化物の一部が金属状態である脱硫剤は、常温でも容易に金属酸化物を金属に水素還元できる。このことにより、所定の金属に還元処理した脱硫剤で、酸素が実質的に混入しない原料ガスを接触させることにより、高度に原料ガス中の硫黄分を効率よく吸着除去でき、高度な脱硫処理が長期間安定して得られ、効率的な運転が得られる。さらに、必要最小限の脱硫剤を用いることで、小型化も容易に図れる。
そして、酸素が実質的に混入しない原料ガスとしては、例えば、脱硫器の上流側に酸素を除去する構成や、脱硫器へ原料ガスを供給する経路への空気の流入などを防止する構成を設けるなどすればよい。
なお、脱硫器の安定化された脱硫剤として、改質器で生成した改質ガスを原料として発電する燃料電池における発電量1kW当たり、現在流通している都市ガス、LPGを原料ガスとして用いた場合、100ml以上500ml以下で充填する構成とすることが好ましい。
このことにより、長期間安定して高度に脱硫処理できる必要量の脱硫剤でよく、装置の小型化、加熱手段の簡素化、熱ロスの低減などが容易に図れる。
ここで、発電量1kW当たり100mlより少なくなると、高度な脱硫処理が長期間得られなくなるおそれがある。一方、発電量1kW当たり500mlより多くなると、充填スペースが拡大し、装置の大型化を招くとともに、十分な脱硫性能が残っているにもかかわらず、例えば改質触媒など他の部位が寿命となり、経済的でないおそれがある。このため、安定化された脱硫剤を、燃料電池における発電量1kW当たり、100ml以上500ml以下に設定することが好ましい。
そして、本発明では、請求項1に記載の脱硫方法であって、前記脱硫剤による脱硫処理を50℃以上400℃以下で実施する構成とすることが好ましい。
この発明では、脱硫剤により50℃以上400℃以下で脱硫処理する。
このことにより、より高度に原料ガス中の硫黄分を効率よく吸着除去でき、高度な脱硫処理が長期間安定して得られ、効率的な運転が得られる。さらに、必要最小限の脱硫剤を用いることで、小型化も容易に図れる。
ここで、脱硫時の温度が50℃より低くなると、脱硫剤による吸着容量が減少し、必要とされる脱硫剤の量が増大してしまい、高度で効率的な脱硫処理が得られなくなる。一方、400℃より高くなると、炭化水素のコーキングが生じ、脱硫機能が低下したり、配管閉塞したりするなどの不都合を生じるおそれがある。このことにより、脱硫処理では、50℃以上400℃以下、特に100℃以上300℃以下で実施することが好ましい。
また、本発明では、請求項1または請求項2に記載の脱硫方法であって、前記安定化された脱硫剤は、表面が酸化物に酸化された金属と、炭酸ガスで処理された金属とのうち、少なくともいずれか一方である構成とすることが好ましい。
この発明では、安定化された脱硫剤として、表面が酸化物に酸化された金属と、炭酸ガスで処理された金属とのうち、少なくともいずれか一方を用いる。
このことにより、取り扱い、および脱硫処理の前の還元処理も容易で、効率的な容易な脱硫処理が得られる。
さらに、本発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の脱硫方法であって、前記安定化された脱硫剤を、前記原料ガスの脱硫処理の前に常温以上300℃以下の温度範囲で還元処理する構成とすることが好ましい。
この発明では、原料ガスを脱硫処理する前に、安定化された脱硫剤を常温以上300℃以下の温度範囲で還元処理する。なお、比較的に高い温度で還元処理する方が好ましいが、常温で還元処理を実施しても十分である。
このことにより、例えば水素を流入させて水素還元するなど、単に水素などの還元のためのガスを供給するのみで、高度に脱硫できる金属触媒が得られ、効率よく高度な脱硫処理が容易に得られる。特に、常温で還元処理することにより、加熱する必要がないので省エネルギ化が図れるとともに、加熱手段を設ける必要がなく、構成が簡略化し、装置構成の小型化も容易に得られる。
そして、本発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の脱硫方法であって、前記脱硫器は、前記原料ガスが流通する流通経路における上流側に配設され前記流通経路内の酸素を除去する脱酸素手段を流通した後の前記原料ガスを脱硫処理する構成とすることが好ましい。
この発明では、原料ガスが流通する流通経路における上流側に配設した脱酸素手段により、流通経路内の酸素を除去した後の原料ガスを脱硫器で脱硫処理する。
このことにより、例えば原料ガスのボンベ交換などにより空気などが原料ガス流通経路中に混入してしまっても、脱酸素手段により酸素が除去されるので、脱硫器における所定の金属に還元処理した脱硫剤が、混入する酸素により酸化されて脱硫活性が低下することを防止できる。
さらに、本発明では、請求項6に記載の脱硫方法であって、前記脱酸素手段は、前記原料ガスの流通経路中に着脱可能に配設される構成とすることが好ましい。
この発明では、脱酸素手段を原料ガスの流通経路中に着脱可能とする。
このことにより、例えば酸素を吸着により除去する鉄粉粒物などの脱酸素剤を用いる簡単な構成を適用しても脱酸素剤の交換が容易で、長期間安定した脱硫処理が容易に得られる。
そして、脱酸素手段の着脱可能な構成として、自動閉止機能を有するジョイント部を備えた構成とすることが好ましい。
この発明では、脱酸素手段を原料ガスの流通経路中に自動閉止機能を有するジョイント部にて着脱可能に配設する。
このことにより、脱酸素手段の取り外し時に空気が原料ガスの流通経路や脱硫器に流入することによる不都合を簡単な構成で容易に防止でき、良好な脱硫処理が容易に得られる。
また、本発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の脱硫方法であって、前記脱硫器は、原料ガスを充填する原料タンクが自動閉止機能を有したジョイント部を介して着脱可能に接続されて供給される前記酸素が実質的に混入しない原料ガスを脱硫処理する構成とすることが好ましい。
この発明では、自動閉止機能を有したジョイント部を介して着脱可能に接続された原料ガスを充填する原料タンクからの原料ガスの供給により、酸素が実質的に混入しない原料ガスが脱硫器に供給され、この供給される原料ガスを脱硫処理する。
このことにより、例えば原料タンクの交換のための取り外しの際に原料ガスが流通する流通経路中に、酸素すなわち空気が進入して供給する原料ガスにより空気が脱硫器に流入することにより還元された脱硫剤が酸化されて脱硫活性が低下する不都合を、簡単な構成で容易に防止でき、良好な脱硫処理が容易に得られる。
本発明に記載の脱硫装置は、炭化水素原料を含む原料ガスを脱硫する脱硫剤が内部に充填された脱硫装置であって、収容空間を内部に有し、実質的に酸素が混入しない前記原料ガスが流入する流入口および前記収容空間内の前記原料ガスを流出する流出口を備え、前記脱硫処理した原料ガスを改質触媒下で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器における前記原料ガスが流入される上流側に接続される容器と、この容器の前記収容空間内に充填される、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくとも一種の金属を含む安定化された脱硫剤と、を具備したことを特徴とする。
この発明は、請求項1に記載の脱硫方法を装置構成に展開したもので、脱硫処理した原料ガスを改質触媒下で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器における原料ガスが流入される上流側に位置して、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくともいずれか一種、特にニッケルで一部が金属状態である安定化された脱硫剤が充填された容器を接続し、脱硫剤により原料ガスを脱硫処理する。
そして、本発明では、請求項1に記載の脱硫方法と同様の作用効果を奏する。
また、請求項9に従属する請求項10ないし請求項15に記載の脱硫装置は、請求項1に従属する請求項2ないし請求項8に記載の脱硫方法をそれぞれ装置構成に展開したもので、それぞれ請求項2ないし請求項8に記載の脱硫方法と同様の作用効果を奏する。
本発明に記載の燃料電池用改質ガスの製造装置は、炭化水素原料を含む原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、この原料ガス供給手段から供給される原料ガスを脱硫処理する請求項9ないし請求項15のいずれかに記載の脱硫装置と、この脱硫装置で脱硫処理した前記原料ガスを加熱して水素ガスを含有する改質ガスに改質処理する改質触媒が充填された改質器と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、原料ガス供給手段から供給される炭化水素原料を含む原料ガスを、高度に原料ガス中の硫黄分を効率よく吸着除去でき、高度な脱硫処理が長期間安定して得られ、効率的な運転が得られるとともに小型化が容易な請求項9ないし請求項15のいずれかに記載の脱硫装置で脱硫処理する。そして、脱硫処理した原料ガスを、改質器で加熱して改質触媒により水素ガスを含有する改質ガスに改質処理する。
このことにより、長期間安定した改質ガスの製造が小型の装置で得られる。
そして、本発明では、請求項16に記載の燃料電池用改質ガスの製造装置であって、前記原料ガス供給手段は、原料ガスを貯留する原料タンクが着脱可能に接続される自動封止機能を有するジョイント部を備えた構成とすることが好ましい。
この発明では、原料ガス供給手段の自動封止機能を有するジョイント部により、原料ガスを貯留する原料ガスタンクを着脱可能に接続させて原料ガスを供給する。
このことにより、原料ガスの補充などが容易で広く利用されている原料タンクを用いるので、例えば家庭用の燃料電池における原料ガスの供給としても利用でき、利用の拡大が容易に図れ、原料ガスの補充や供給なども容易にでき、安定した改質ガスの供給が容易に得られるとともに、原料タンクを取り外した際に空気が流通経路や脱硫器に流入することによる不都合を簡単な構成で容易に防止でき、良好な脱硫処理が容易に得られる。
本発明に記載の燃料電池システムは、請求項16または請求項17に記載の燃料電池用改質ガスの製造装置と、酸素含有気体を供給する酸素含有気体供給手段と、前記燃料電池用改質ガスの製造装置の前記改質器で改質された前記改質ガスおよび前記酸素含有気体供給手段により供給される前記酸素含有気体を利用して発電する燃料電池と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、長期間安定した改質ガスの製造が小型の請求項16または請求項17に記載の燃料電池用改質ガスの製造装置からの改質ガスと、酸素含有気体供給手段から供給される酸素含有気体とを利用して、燃料電池で発電させる。
このことにより、長期間安定した発電が小型の装置で得られる。
以下、本発明の燃料電池システムに係る一実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態では、本発明の脱硫器を備えた炭化水素原料を利用する燃料電池システムの構成を例示するが、燃料電池システムに利用する構成に限らず、例えば改質ガスの製造装置や精製装置、供給装置など、炭化水素原料を含む原料ガスを脱硫する各種構成に適用できる。さらに、例えば家庭用の小型のシステム構成に限らず、集合住宅用や各種店舗などに利用される比較的に大型のシステム構成にも適用できる。
図1は、本実施の一形態における燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態における燃料電池システムの原料ガス供給手段の概略構成を示すブロック図である。
〔燃料電池システムの構成〕
(全体構成)
図1において、100は、燃料電池システムで、この燃料電池システム100は、炭化水素原料を含む原料ガスを原料として、水素を主成分とする改質ガスである燃料ガスに改質し、燃料電池200により発電させるシステムである。
ここで、原料ガスとしては、例えば、メタノール、メタンを主体とする液化天然ガス、この天然ガスを主成分とする都市ガス、天然ガスを原料とする合成液体燃料、さらには液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、ナフサ、灯油などの石油系炭化水素をガス状にしたものを利用できる。
燃料電池システム100は、原料ガスを供給する配管である流通経路を構成する原料ガス供給手段110を有している。
この原料ガス供給手段110は、例えば図2に示すように、LPGなどの原料ガス10を貯留すなわち充填する気化装置としても機能する原料タンク11が着脱可能に接続され、原料ガス10を供給する。この原料ガス供給手段110は、流量計111を備えた原料供給管112の上流側に、多方弁、例えば三方弁113が設けられて分岐されている。そして、分岐する原料供給管112の上流側端部は、可撓性を有する連結管112Aとして機能し、この連結管112Aの先端部には、自動閉止機能弁を備えた原料タンクジョイント部114が設けられ、原料タンク11が着脱可能となっている。
この原料タンクジョイント部114としては、互いに着脱可能な対をなす鎖状部を備え、互いに接続することにより互いに連通する状態となり、非接続状態では少なくともいずれか一方のボール弁などの弁体が付勢部材の付勢力で流路を自動的に閉塞する各種構成が利用できる。
なお、三方弁113は、手動により分岐する原料供給管112の上流側の連通状態を適宜切り替える構成の他、接続される原料タンク11から供給される原料ガス10の供給圧に応じて自動的に切り替わる構成など、各種切替弁が利用できる。さらに、原料ガス供給手段110は、三方弁113を用いる構成に限らず、3つ以上の原料タンク11が接続されて適宜切り替える多方弁や複数の三方弁113を組み合わせて3分岐以上に分岐された構成としてもよい。また、本発明における原料ガス供給手段としては、例えば設置させるボンベやタンクからガス状の原料ガス10を供給させる気化装置を備えた構成など、炭化水素原料を含む原料ガス10を供給するいずれの構成が適用できる。
そして、この原料ガス供給手段110には、脱硫装置300が接続されている。
脱硫装置300は、原料ガス供給手段110から供給される原料ガス10中の硫黄分を、例えば0.01ppm以下まで除去する。
この脱硫装置300は、脱酸素手段310と、脱硫器320と、を備えている。
脱酸素手段310は、原料ガス供給手段110から脱硫器320までの原料ガス10の流通経路中に混入する酸素を除去するものである。この脱酸素手段310は、図示しない脱酸素容器を備えている。この脱酸素容器は、例えば、軸方向の一端部に図示しない原料流入口が開口形成され、軸方向の他端部に図示しない原料流出口が開口形成された略円筒状に形成されている。
そして、脱酸素手段310は、原料ガス供給手段110に、原料タンクジョイント部114と同様の自動閉止機能弁を備えたジョイント部120を介して原料流入口側が着脱可能に接続される。
また、脱酸素容器内には、脱酸素剤が充填されている。この脱酸素剤としては、例えば、鉄粉粒物や多価アルコール化合物、フェノール化合物、不飽和油脂、銅粉粒物、ニッケル粉粒物などの酸素を吸着する酸素吸着剤などが用いられ、脱酸素容器内に交換可能に充填される。
脱硫器320は、図示しない脱硫容器、加熱手段と、を備えている。この脱硫容器は、例えば、軸方向の一端部に図示しない流入口が開口形成され、軸方向の他端部に図示しない流出孔が開口形成され、内部に脱硫剤が充填される内部空間を有した略円筒状に形成されている。
そして、脱硫器320は、脱酸素手段310に、ジョイント部120を介して直列状に接続される。具体的には、脱酸素手段310の原料排出口に、ジョイント部120を介して流入口が連通する状態に接続される。
また、脱硫容器内には、脱硫剤が充填されている。この脱硫剤は、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくとも一種の金属を含む安定化された安定化脱硫剤である。特に、ニッケルが最も好ましい。
ここで、上記金属を含む安定化された安定化脱硫剤としては、表面が酸化物に酸化された金属、またはその金属を担体に担持したもの、あるいは担体の表面に担持され表面が酸化物に酸化された金属である。そして、安定化脱硫剤は、例えば金属酸化物を水素などの還元ガスを流通させながら加熱して還元し、室温〜100℃程度まで窒素などの不活性ガスを流通させた後、徐々に酸素濃度を上げて酸化処理を実施するか、室温〜100℃程度で炭酸ガス気流中に晒すことにより得られる。
また、担体として、多孔質担体が好ましく、特に多孔質の無機酸化物が好ましい。多孔質無機酸化物としては、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化亜鉛、白土、粘土、珪藻土などが挙げられる。これらは、単独でも二種以上を組み合わせて使用してもよい。そして、担体に金属を担持する方法としては、特に制限はなく、含浸法、共沈法、混練法など、公知の任意の方法を採用することができる。
そして、好ましい脱硫剤であるニッケル系安定化脱硫剤としては、例えば以下に示すような方法で製造することができる。まず、ニッケル源を含む酸性溶液と、珪素源を含む塩基性水溶液とを調製する。ここで、ニッケル源としては、例えば、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、およびこれらの水和物が挙げられる。一方、珪素源としては、アルカリ水溶液に可溶であって、焼成によりシリカになるものであればよく、例えば、オルト珪酸、メタ珪酸、およびこれらのナトリウム塩やカリウム塩、水ガラスなどが挙げられる。そして、調製した酸性溶液と塩基性水溶液とを、それぞれ40℃〜80℃程度に加温して混合し、さらに40℃〜80℃程度の温度に保持して反応を完結させる。この後、固形物を十分に洗浄した後に固形分離するか、生成した固形物を固液分離した後に十分洗浄し、固形物を公知の方法により80℃〜150℃程度で乾燥する。そして、得られた乾燥物を、好ましくは200℃〜400℃の範囲の温度で焼成し、ニッケル担持脱硫剤を得る。さらに、得られたニッケル担持脱硫剤に成型助剤を添加し、押出成型、転動造粒、圧縮成型などの公知の方法で所望の大きさに造粒し、必要に応じて焼成する。そして、得られたニッケル系脱硫剤を反応器に充填し、水素などの還元性ガス流中で200℃〜500℃に昇温し、所定時間保持した後に室温〜100℃程度の温度に冷却する。さらに、還元性ガスから、窒素などの不活性ガスに切り替え、徐々に空気を導入して酸素濃度を上げ、所定時間保持して酸化処理、あるいは炭酸ガスに切り替えて処理することでニッケル系安定化脱硫剤を得る。
このようにして得られた安定化脱硫剤は、金属の割合が全金属量の50質量%以上が好ましい。ここで、金属の割合が50質量%より少なくなると、脱硫性能が十分に発揮されないおそれがある。なお、金属の割合は、脱硫性能の観点から高い方が好ましいが、割合を高くする過程で、金属の凝集を生じるおそれがあり、所望の脱硫剤を得ることが困難となるおそれがあるので、凝集および製造性を考慮して適宜設定すればよい。
また、金属の担持量は、30質量%以上80質量%未満が好ましい。ここで、金属の担持量が30質量%より少なくなると、脱硫性能が十分に発揮されないおそれがある。一方、金属担持量が80質量%以上では、担体の割合が少なくなり、脱硫剤の機械的強度や脱硫性能の低下を生じるおそれがある。このため、金属の担持量は、30質量%以上80質量%未満、好ましくは、50質量%以上80質量%未満に設定する。
そして、安定化脱硫剤は、後述する燃料電池200における発電量1kW当たり、現在流通している都市ガス、LPGを原料ガスとして用いた場合、100ml以上500ml以下、すなわち家庭用の燃料電池システムでは、通常の発電量として1kW程度あれば十分であることから、100ml以上500ml以下で脱硫容器内に充填する。
ここで、発電量1kW当たり100mlより少なくなると、高度な脱硫処理が長期間得られなくなるおそれがある。一方、発電量1kW当たり500mlより多くなると、充填スペースが拡大し、装置の大型化を招くとともに、十分な脱硫性能が残っているにもかかわらず、例えば改質触媒など他の部位が寿命となり、経済的でないおそれがある。このため、安定化脱硫剤を、燃料電池200における発電量1kW当たり100ml以上500ml以下に設定する。
また、脱硫器320の加熱手段は、例えば、脱硫容器の外周面に螺旋状に配設されたシーズヒータなどの電気ヒータを備え、脱硫容器の外面側から内部を流通する原料ガス10を、例えば50℃以上400℃以下、好ましくは100℃以上300℃以下で加熱して脱硫処理を促進させる。なお、脱硫器320の外面には、電気ヒータとともに脱硫容器の外面を被覆して断熱する断熱材が設けられる。また、電気ヒータは、螺旋状に配設する構成に限らず、例えば脱硫容器の長手方向に沿って折り返すように配設するなどしてもよい。さらに、脱硫容器内に配設した構成などとしてもよい。その他、後述する改質器410、CO変成器420、CO選択酸化器430の排熱を利用、具体的には熱交換装置160のように排ガスを流通する管を配設したり、改質器410、CO変成器420、CO選択酸化器430の保温材の中に原料ガス10が流通するように脱硫器320を配設したりするなどしてもよい。
ここで、脱硫処理時の温度が50℃より低くなると、脱硫剤による吸着容量が減少し、必要とされる脱硫剤の量が増大してしまい、脱硫剤の使用量の増加によるコストの上昇や脱硫器320の大型化を招くなどの不都合が生じ、高度で効率的な脱硫処理が得られなくなるおそれがある。一方、400℃より高くなると、炭化水素のコーキングが生じ、脱硫機能が低下したり、配管閉塞したりするなどの不都合を生じるおそれがある。このことにより、脱硫処理では、50℃以上400℃以下、特に100℃以上300℃以下で実施することが好ましい。なお、加熱せずに、室温でそのまま脱硫処理してもよい。このことにより、加熱のためのエネルギが不要で、より効率的な脱硫処理が得られる。
そして、脱硫装置300の脱硫器320には、水蒸気混合器140を介して改質手段400が接続されている。
水蒸気混合器140は、脱硫器320における脱硫容器の流出口から流出する脱硫処理後の原料ガス10に水蒸気を混合する。この水蒸気混合器140には熱交換装置160が接続され、熱交換装置160から供給される水蒸気を脱硫器320から流出する脱硫処理後の原料ガス10と混合させる。
改質手段400は、水蒸気が混合された原料ガス10を水素リッチな改質ガスとしての燃料ガスに改質する。
この改質手段400は、改質器410と、CO変成器420と、CO選択酸化器430と、を備えている。
改質器410は、内部に図示しないニッケル触媒などの改質触媒が充填され、加熱装置としてのバーナ411を備えている。
バーナ411は、脱硫装置300の上流側で分岐する原料ガス供給手段110から原料ガス10が供給されるとともに、後述する燃料電池200から排出される燃料ガスが供給される。そして、バーナ411は、送気ブロワ170から供給される空気により、原料ガス10および燃料ガスを燃焼させ、脱硫され水蒸気が混合された原料ガス10を水素リッチの燃料ガスに水蒸気改質する。
このバーナ411の燃焼による高温の排ガスは、熱交換装置160に供給され、水との熱交換により冷やされて外気中に排気される。
熱交換装置160には、純水181を貯留する純水タンク180が搬送ポンプ182を有した給水経路183を介して接続され、純水タンク180から純水181が供給される。そして、熱交換装置160は、供給される純水181により改質器410から排気される排ガスを冷却させるとともに水蒸気を生成させ、生成した水蒸気を水蒸気混合器140へ供給させる。なお、純水タンク180は、蒸留水などの不純物を含まない純水181を貯留し、例えば水道水などが浄化されて適宜給水される構成が設けられていてもよい。
CO変成器420は、改質器410に直列状に接続され、改質器410から流出する水素リッチの燃料ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を変成する。
CO選択酸化器430は、CO変成器420に直列状に接続され、CO変成器420でCOを二酸化炭素(CO2)に酸化させ、燃料ガス中のCOを除去する。
なお、CO変成器420およびCO選択酸化器430は、改質器410と一体構成としてもよい。さらには、水蒸気混合器140および熱交換装置160をも一体構成としてもよい。また、CO変成器420およびCO選択酸化器430の他、COを吸着除去するなどの装置を設けるなどしてもよい。
これら原料ガス供給手段110から改質手段400までの構成が、本発明における燃料電池用改質ガスの製造装置である燃料ガス製造装置500として構成される。
改質手段400には燃料電池200が接続され、改質手段400で得られた燃料ガスを燃料電池200へ供給する。
燃料電池200は、水素と酸素とを反応させて直流電力を発生させる。この燃料電池200は、例えば固体高分子型燃料電池で、正極201と、負極202と、正極201および負極202間に配設された図示しない高分子電解質膜と、を備えている。そして、正極201側には、例えば図示しない加湿器で加湿された空気が供給され、負極202側には、例えば図示しない加湿器を介して加湿された水素リッチの燃料ガスが供給される。そして、燃料ガスの水素と空気中の酸素とが反応して水(純水181)が生成されるとともに、正極201および負極202間に直流電力が発生する。
そして、負極202側は、上述したように改質器410のバーナ411に接続され、余った水素分をバーナ411の燃料として供給する。また、正極201側には、分離器185が接続されている。この分離器185には、正極201側から反応に利用された空気が供給され、気相分の空気と液相分の水(純水181)とに分離する。なお、分離した空気は、外気に排気される。そして、分離器185には、純水タンク180が接続され、分離した水(純水181)を純水タンク180へ供給する。
また、燃料電池200には、冷却装置187が設けられている。この冷却装置187は、燃料電池200に付設された熱回収装置187Aが設けられている。この熱回収装置187Aには、ポンプ187Bおよび熱交換器187Cを備えた循環経路187Dを介して純水タンク180が接続されている。
この循環経路187Dは、ポンプ187Bの駆動により、熱回収装置187Aと純水タンク180との間で純水181を循環させ、発電に伴って発熱する燃料電池200を冷却させるとともに熱を回収する。
熱交換器187Cは、循環され熱回収装置187Aで熱を回収した純水181と、例えば水道水などと熱交換させる。この熱交換により温められた水道水は、例えばお風呂などの他の設備に直接供給されて有効利用される。なお、水道水との熱交換の他、熱交換により得られる熱から発電させるなど、他の設備などに有効利用してもよい。
そして、燃料電池システム100は、システム全体の動作を制御する図示しない制御装置を備えている。
この制御装置は、原料ガス10の流量制御、脱硫器320の加熱手段の加熱条件である電気ヒータへ供給する電力制御、改質器410のバーナ411の燃焼制御、熱交換装置160で水蒸気を生成させるための純水181の供給量制御や温度管理、発電量の管理などを実施する。
〔燃料電池システムの動作〕
次に、上述した燃料電池システム100における発電動作について説明する。
まず、脱酸素手段310の上流側のジョイント部120から、例えば水素ガスなどの還元ガスを、室温以上300℃以下で脱硫器320に流通させ、安定化脱硫剤を還元処理しておく。ここで、比較的に高い温度で還元処理する方が好ましいが、常温で還元処理を実施しても十分である。すなわち、常温で還元処理することにより、省エネルギ化が図れる。
なお、この安定化脱硫剤を還元処理する際の還元ガスの流通としては、例えば脱酸素手段310を接続する前に、ジョイント部120に還元ガスボンベなどを接続して流通させたり、ジョイント部120を三方弁のような脱酸素手段310が接続する状態で還元ガスボンベが接続可能な構成としたりするなどが例示できる。すなわち、還元ガスボンベの接続時に空気が流入しても、脱硫器320内には表面が酸化物に酸化された安定化脱硫剤が充填されているので、影響がないことから、還元処理後に脱酸素手段310を接続してもよい。
そして、制御装置が発電要求に関する信号を取得すると、発電処理が実施される。すなわち、バーナ411に原料ガス10および空気を供給して改質器410を、例えば700℃程度まで加熱させる。さらに、制御装置は、搬送ポンプ182を駆動させて純水タンク180に貯留する純水181を給水経路183を介して熱交換装置160に供給して水蒸気を生成し、水蒸気混合器140へ水蒸気を供給させる。この後、制御装置は、脱硫器320の加熱手段の電気ヒータを、50℃以上400℃以下、好ましくは100℃以上300℃以下に加熱させるとともに、原料ガス供給手段110から原料ガス10を脱硫装置300の脱酸素手段310へ供給する。
この脱酸素手段310への原料ガス10の供給の際、例えば原料タンク11の接続時に原料供給管112内に空気が進入してしまった場合、この空気中の酸素は、脱酸素剤により吸着除去される。そして、酸素が除去された原料ガス10は、さらに脱硫器320へ流入され、50℃以上400℃以下、好ましくは100℃以上300℃以下の温度で脱硫剤により、硫黄分の濃度が0.01ppm以下に脱硫処理される。そして、脱硫装置300で脱硫された原料ガス10は、水蒸気混合器140で熱交換装置160から供給される水蒸気と混合されて、改質手段400の改質器410へ供給される。そして、水蒸気が混合された原料ガス10は、改質器410で水素リッチな燃料ガスに改質される。さらに、CO変成器420およびCO選択酸化器430により、燃料ガス中のCOが変成・除去され、加湿器などで適宜加湿された後、燃料電池200の負極202側に供給される。
そして、負極202側に供給された燃料ガスの水素は、加湿器などで適宜加湿されて燃料電池200の正極201側に供給された空気中の酸素と反応して水を生成するとともに、正極201および負極202間に直流電力を発生させる。
なお、負極202側の余った水素分を含む燃料ガスは、改質器410のバーナ411に供給されて燃焼される。
〔燃料電池システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態の脱硫装置300の脱硫器320では、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくともいずれか一種の金属は、50℃以上の温度で化学吸着により、極めて低濃度に硫黄を吸着除去できる。そして、例えばこれらの金属の酸化物の一部が金属状態である安定化脱硫剤は、常温でも容易に金属酸化物を金属に水素還元できる。このため、上述の金属を含む安定化脱硫剤を還元処理した脱硫剤に、必要に応じて50℃以上400℃以下で加熱して、酸素が実質的に混入しない原料ガス10を接触させることにより、原料ガス10中の硫黄分を高度に効率よく吸着除去でき、硫黄濃度が0.01ppm以下の高度な脱硫処理が長期間安定して得られ、効率的な運転が得られる。さらに、必要最小限の脱硫剤を用いればよく、装置も容易に小型化できる。
特に、50℃以上400℃以下で加熱して脱硫処理することにより、より効率よく高度な脱硫が得られる。
そして、安定化脱硫剤として、表面が酸化物に酸化された金属、またはCO2で覆われた金属を担体に担持したものを用いている。
このため、取り扱いや製造が容易で、さらに脱硫処理の前の還元処理も容易にでき、効率的で容易な脱硫処理が得られる。
そして、脱硫器320の安定化脱硫剤として、改質手段400で生成した改質ガスを原料として発電する燃料電池200における発電量1kW当たり、現在流通している都市ガス、LPGを原料ガスとして用いた場合、100ml以上500ml以下で用いている。
このため、長期間安定して高度に脱硫処理できる必要量の脱硫剤でよく、装置の小型化が容易に得られる。
また、原料ガス10を脱硫処理する前に、安定化脱硫剤を常温近くの温度で還元処理している。
このため、例えば水素を流入させて水素還元するなど、単に水素などの還元のための還元性ガスを供給するのみで、高度に脱硫できる金属触媒が得られ、効率よく高度な脱硫処理が容易に得られる。また、燃料電池200で発電に利用する改質ガスを生成させるための脱硫処理であることから、安定化脱硫剤の還元のために水素ガスを供給しても特段の処理が必要なく、還元として水素を主成分とする還元性ガスを供給することで、効率よく高度な脱硫処理がより容易に得られる。特に、常温で還元処理することにより、加熱する必要がないので省エネルギ化が図れる。なお、加熱する場合でも、脱硫処理の際に利用する加熱手段を用いればよく、別途還元処理のための加熱手段を設ける必要がなく、加熱手段の共用化により構成の簡略化も得られる。
さらに、脱硫器320の上流側に脱酸素手段310を直列状に設け、脱酸素手段310により、供給される原料ガス10を脱酸素処理した後に、脱硫器320で加熱脱硫処理している。
このため、脱酸素手段310で原料ガス10に混入する酸素分を除去した後に、高度に脱硫できる脱硫器320の脱硫剤による脱硫処理を実施するので、混入する酸素による脱硫剤の酸化で脱硫活性が低下することを防止でき、高度な脱硫処理が長期間安定して得られる。
そして、脱酸素手段310の脱酸素剤として、例えば鉄粉粒物などの広く利用されているものを用いることにより、取り扱いが比較的に容易で安価に製造でき入手が容易で、高度な脱硫処理のより効率化が容易に得られる。
さらに、脱酸素手段310を着脱可能に設けている。
このため、例えば酸素を吸着により除去する鉄粉粒物などの脱酸素剤を用いる簡単な構成を適用しても脱酸素剤の交換が容易で、長期間安定した脱硫処理が容易に得られる。
特に、自動閉止機能を有するジョイント部120により着脱可能な構成としているので、取り外し時に空気が原料ガス10の流路や脱硫器320に流入することによる不都合を防止でき、高度な脱硫処理がより長期間安定して得られる。
また、原料ガス10を供給する原料ガス供給手段110として、原料ガス10を貯留する原料タンク11が着脱可能に接続される自動閉止機能弁を備えた原料タンクジョイント部114を備えている。
このため、原料ガス10の補充などが容易で広く利用されている原料タンク11を用いるので、例えば家庭用の燃料電池における原料ガス10の供給としても利用でき、利用の拡大が容易に図れ、原料ガス10の補充や供給なども容易にでき、安定した改質ガスの供給が容易に得られるとともに、原料タンク11を取り外した際に空気が流通経路や脱硫器320に流入することによる不都合を簡単な構成で容易に防止でき、良好な脱硫処理が容易に得られる。
さらに、燃料電池200で発電に利用する原料である燃料ガスを製造するための原料ガス10の脱硫に適用している。
このため、特に家庭用などの小型化や保守管理の容易性などの要請が高い構成にも、大型化することなく安定して燃料ガスを製造でき、安定して発電できることから、特に有用である。
〔実施の形態の変形例〕
なお、以上に説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造および形状などは、本発明の目的および効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状などとしても問題はない。
すなわち、本発明の脱硫装置としては、上述したように、燃料電池システム100を構成する形態で説明したが、例えば燃料電池200に水素リッチな燃料ガスを供給するための燃料ガス製造装置500に適用するなどしてもよい。さらには、脱硫装置300として、脱酸素手段310と脱硫器320とにて構成したが、一体構成の脱硫器320として利用できる。
また、直列状の脱酸素手段310および脱硫器320の構成を複数設けたり、脱硫器320の上流側に脱酸素手段310を複数設けたりしてもよい。さらに、複数の脱酸素手段310を設ける場合には、脱硫器320に対して直列状であればよく、脱酸素手段310同士が並列接続していてもよい。
そして、脱酸素手段310を着脱可能な構成ではなく、据付型としてもよい。そして、着脱可能とする構成としては、上述した自動閉止機能を有したジョイント部120を用いる構成に限らず、各種連結させる構成を用いることができる。
また、原料ガス供給手段110に原料タンクジョイント部114を設けて説明したが、原料タンクジョイント部114を設ける場合には、脱酸素手段310を設けなくてもよい。この逆に、脱酸素手段310を設ける場合には、原料タンクジョイント部114を設けなくてもよい。
さらに、原料タンク11が着脱可能に接続される連結管112Aの端部に自動閉止機能弁を備えた原料タンクジョイント部114を設けて説明したが、例えば、原料タンク11が着脱可能に接続される連結管112Aの端部は通常のねじ込みなどによる接続構成とし、連結管112Aの中間部、好ましくは先端部側に自動封止機能弁を設けた構成としてもよい。
そして、脱硫器320の脱硫容器の形状としては、円筒形に限らない。例えば、断面楕円形、断面多角形など、筒状形状であればよい。特に、システムをケース内に収容するユニット構成とする場合、三角筒形状とすることでケースの隅に配置でき、ユニット全体の小型化も図れる。
さらには、他の機器や部品などの配置関係により、軸方向が多少蛇行するように屈曲する構成としてもよい。
同様に、脱酸素手段310や改質器410などの他の構成についても、容器形状を適宜設計できる。
また、脱硫器320の加熱手段としては、上述したように、脱硫容器の外部から電気ヒータにより加熱する構成に限らず、例えば脱硫容器内に配設するなどしてもよい。また、シーズヒータなどの電気ヒータに限らず、各種ヒータを利用することができる。さらには、バーナなどの燃焼ガスの熱を利用したり、改質手段400の排熱を利用したりしてもよい。
そして、電気ヒータを脱硫容器の外部に螺旋状に配設して説明したが、例えば脱硫容器の長手方向に沿って折り返すように配設するなどしてもよい。さらには、加熱手段を設けずに室温で脱硫処理してもよい。
そして、脱硫器320の安定化脱硫剤として、原料ガス10の脱硫処理の前に還元処理して説明したが、還元処理しなくてもよい。
その他、本発明の実施における具体的な構造および形状などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などとしてもよい。
次に、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
なお、本発明は実施例などの内容に何ら限定されるものではない。
(脱硫剤の調製)
硫酸ニッケル・6水和物(和光純薬株式会社製、特級)730.2gと、硫酸銅・5水和物(和光純薬株式会社製、特級)151.3gとを、80℃に加温した水8Lに溶解し、ニッケル系水溶液を調製する。このニッケル系水溶液と、擬ベーマイト(触媒化成工業株式会社製、商品名;C−AP(Al23として67質量%含有))16.0gとを混合し、0.5mol/L濃度の硫酸(和光純薬株式会社製、特級)水溶液300mlを加え、pH2として調製液Aを調製した。
また、80℃に加温した水8Lに炭酸ナトリウム(和光純薬株式会社製、特級)600.0gを溶解し、水ガラス(日本化学工業株式会社製、商品名;J−1(Si濃度29質量%))180.2gを加えて調製液Bを調製した。
そして、調製液Aと調製液Bとを、それぞれ80℃に保ちながら混合し、1時間攪拌した。この後、沈殿ケーキを水60Lで洗浄した後に濾取し、送風乾燥機(エスペック株式会社製、商品名;SSPH−200)にて120℃で12時間乾燥した。さらに、乾燥物を焼成炉(アドバンテック東洋株式会社製、商品名;FUW234PA)を用いて350℃で3時間焼成処理し、Ni65質量%、Cu15質量%を含むNi−Cu触媒を得た。このNi−Cu触媒を圧縮成型し、16−32メッシュに粒度を揃え、非安定化脱硫剤を得た。
この非安定化脱硫剤15mlを反応器に充填し、水素を1L/分で供給しつつ、室温から350℃まで徐々に昇温し、350℃に到達した後、3時間保持した。この後、水素の供給を停止し、窒素ガスを1L/分で供給しながら室温まで自然放冷により冷却した。さらに、酸素濃度2%となるように、空気を供給し、50時間保持し、安定化脱硫剤を調製した。
(脱硫評価実験;水素還元なしの場合)
実施例1として、上記調製した安定化脱硫剤を1ml採取し、内径10mmの反応管に充填した。そして、脱硫プロパン(高千穂化学工業製)にジメチルサルファイド(1000容量ppm)/ターシャリーブチルメルカプタン(1000容量ppm)/窒素バランスボンベ(高千穂化学工業製)と、硫化カルボニル(300容量ppm)/窒素バランスボンベ(高千穂化学工業製)とを、全硫黄量が17容量ppm((ジメチルサルファイド/ターシャリーブチルメルカプタン/COS)の容量比で(2/2/1))となるように混合し、ガス供給量166ml/分となる状態で、常圧、180℃で、反応管に供給した。
そして、反応管の出口のガスを化学発光硫黄検出器付のガスクロマトグラフィで適時分析した。
なお、比較例1として、安定化脱硫剤に代えて、反応管に上記安定化脱硫剤の調製時に調製した非安定化脱硫剤1mlを用いた。
その結果、比較例1である非安定化脱硫剤を用いた場合では、反応管から流出するガスの硫黄濃度が1容量ppmに達するまでの時間は、27時間であった。一方、実施例1である安定化脱硫剤を用いた場合では、52時間であった。このため、安定化脱硫剤を用いて加熱脱硫処理することにより、略倍の時間まで高度な脱硫処理が得られることがわかった。
(脱硫評価実験;水素還元ありの場合)
実施例2として、上記調製した安定化脱硫剤を1ml採取し、内径10mmの反応管に充填した。そして、水素ガスを常圧下、20℃、100ml/分の供給速度で3分間流通させて水素還元処理した。この後、上述した脱硫評価実験と同様に、反応管にガスを供給した。
なお、比較例2として、安定化脱硫剤に代えて、反応管に上記安定化脱硫剤の調製時に調製した非安定化脱硫剤1mlを用いた。
その結果、比較例2である非安定化脱硫剤を用いた場合では、反応管から流出するガスの硫黄濃度が1容量ppmに達するまでの時間は、30時間で、水素還元により約1割程度の寿命延長が認められた。一方、実施例2である安定化脱硫剤を用いた場合では、85時間で、約1.6倍の寿命延長が認められた。
(高温還元)
上記調製した安定化脱硫剤を1ml採取し、内径10mmの反応管に充填した。
そして、水素ガスを、常圧下で100ml/分の供給速度で反応管に流通させつつ、室温から200℃まで徐々に反応管を昇温し、200℃に到達した後に2時間保持させ、水素還元処理を実施した。この後、上述した脱硫評価実験と同様に、反応管にガスを供給した。そして、反応管の出口のガスを化学発光硫黄検出器付のガスクロマトグラフィで適時分析した。
その結果、反応管から流出するガスの硫黄濃度が1容量ppmに達するまでの時間は、140時間で、さらに長寿命化した。
これら各実験で示されたように、安定化脱硫剤を還元した後に脱硫処理を実施することで、さらに長期間の高度な脱硫処理が得られることが分かった。
本発明は、メタノール、メタンを主体とする液化天然ガス、この天然ガスを主成分とする都市ガス、天然ガスを原料とする合成液体燃料、さらには液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、ナフサ、灯油などの石油系炭化水素を含む原料ガスの脱硫処理に利用できる。特に、燃料電池システムにおける脱硫装置に利用できる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムにおける原料ガス供給手段の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
10……原料ガス
11……原料タンク
100……燃料電池システム
110……原料ガス供給手段
114……ジョイント部である原料タンクジョイント部
120……ジョイント部
200……燃料電池
300……脱硫装置
310……脱酸素手段
320……脱硫器
410……改質器
500……燃料電池用改質ガスの製造装置としての燃料ガス製造装置

Claims (18)

  1. 炭化水素原料を含む原料ガスを脱硫剤により脱硫処理する脱硫方法であって、
    前記脱硫処理した原料ガスを改質触媒下で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器における前記原料ガスが流入される上流側に接続され、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくともいずれか一種で一部が金属状態である安定化された前記脱硫剤が充填された脱硫器を用い、
    前記脱硫剤により酸素が実質的に混入しない前記原料ガスを脱硫処理する
    ことを特徴とする脱硫方法。
  2. 請求項1に記載の脱硫方法であって、
    前記脱硫剤による脱硫処理を50℃以上400℃以下で実施する
    ことを特徴とする脱硫方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の脱硫方法であって、
    前記安定化された脱硫剤は、表面が酸化物に酸化された金属と、炭酸ガスで処理された金属とのうち、少なくともいずれか一方である
    ことを特徴とする脱硫方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の脱硫方法であって、
    前記安定化された脱硫剤を、前記原料ガスの脱硫処理の前に常温以上300℃以下の温度範囲で還元処理する
    ことを特徴とする脱硫方法。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の脱硫方法であって、
    前記安定化された脱硫剤を、前記原料ガスの脱硫処理の前に常温で還元処理する
    ことを特徴とする脱硫方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の脱硫方法であって、
    前記脱硫器は、前記原料ガスが流通する流通経路における上流側に配設され前記流通経路内の酸素を除去する脱酸素手段を流通した後の前記原料ガスを脱硫処理する
    ことを特徴とする脱硫方法。
  7. 請求項6に記載の脱硫方法であって、
    前記脱酸素手段は、前記原料ガスの流通経路中に着脱可能に配設される
    ことを特徴とする脱硫方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の脱硫方法であって、
    前記脱硫器は、原料ガスを充填する原料タンクが自動閉止機能を有したジョイント部を介して着脱可能に接続されて供給される前記酸素が実質的に混入しない原料ガスを脱硫処理する
    ことを特徴とする脱硫方法。
  9. 炭化水素原料を含む原料ガスを脱硫する脱硫剤が内部に充填された脱硫装置であって、
    収容空間を内部に有し、実質的に酸素が混入しない前記原料ガスが流入する流入口および前記収容空間内の前記原料ガスを流出する流出口を備え、前記脱硫処理した原料ガスを改質触媒下で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器における前記原料ガスが流入される上流側に接続される容器と、
    この容器の前記収容空間内に充填される、鉄、ニッケル、銅、コバルト、マンガンから選ばれる少なくとも一種の金属を含む安定化された脱硫剤と、
    を具備したことを特徴とした脱硫装置。
  10. 請求項9に記載の脱硫装置であって、
    前記流入される原料ガスを50℃以上400℃以下に加熱して前記脱硫剤により脱硫させる加熱手段を具備した
    ことを特徴とした脱硫装置。
  11. 請求項9または請求項10に記載の脱硫装置であって、
    前記安定化された脱硫剤は、表面が酸化物に酸化された金属である
    ことを特徴とした脱硫装置。
  12. 請求項9ないし請求項11のいずれかに記載の脱硫装置であって、
    前記容器内に前記還元ガスを供給して前記脱硫剤を常温以上300℃以下の温度範囲で還元させる還元手段を具備した
    ことを特徴とした脱硫装置。
  13. 請求項9ないし請求項12のいずれかに記載の脱硫装置であって、
    前記脱硫器における前記原料ガスが流通する上流側に前記脱硫器に対して直列状に接続され、前記原料ガスが流通する流通経路中の酸素を除去する脱酸素手段を具備した
    ことを特徴とした脱硫装置。
  14. 請求項13に記載の脱硫装置であって、
    前記脱酸素手段は、前記原料ガスの流通経路中に着脱可能に配設される自動閉止機能を有するジョイント部を備えた
    ことを特徴とした脱硫装置。
  15. 請求項9ないし請求項14のいずれかに記載の脱硫装置であって、
    前記脱硫容器は、自動閉止機能を有したジョイント部により着脱可能に接続された原料タンクに充填されて供給される前記実質的に酸素が混入しない前記原料ガスが流入される
    ことを特徴とした脱硫装置。
  16. 炭化水素原料を含む原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    この原料ガス供給手段から供給される原料ガスを脱硫処理する請求項9ないし請求項15のいずれかに記載の脱硫装置と、
    この脱硫装置で脱硫処理した前記原料ガスを加熱して水素ガスを含有する改質ガスに改質処理する改質触媒が充填された改質器と、
    を具備したことを特徴とした燃料電池用改質ガスの製造装置。
  17. 請求項16に記載の燃料電池用改質ガスの製造装置であって、
    前記原料ガス供給手段は、原料ガスを貯留する原料タンクが着脱可能に接続される自動封止機能を有するジョイント部を備えた
    ことを特徴とした燃料電池用改質ガスの製造装置。
  18. 請求項16または請求項17に記載の燃料電池用改質ガスの製造装置と、
    酸素含有気体を供給する酸素含有気体供給手段と、
    前記燃料電池用改質ガスの製造装置の前記改質器で改質された前記改質ガスおよび前記酸素含有気体供給手段により供給される前記酸素含有気体を利用して発電する燃料電池と、
    を具備したことを特徴とした燃料電池システム。
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