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JP2008010183A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池 Download PDF

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JP2008010183A
JP2008010183A JP2006176686A JP2006176686A JP2008010183A JP 2008010183 A JP2008010183 A JP 2008010183A JP 2006176686 A JP2006176686 A JP 2006176686A JP 2006176686 A JP2006176686 A JP 2006176686A JP 2008010183 A JP2008010183 A JP 2008010183A
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Osamu Hiruta
修 蛭田
Naruaki Okuda
匠昭 奥田
Yoji Takeuchi
要二 竹内
Yoshio Ukiyou
良雄 右京
Shoichi Tsujioka
辻岡  章一
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Central Glass Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
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Central Glass Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

【課題】高出力と優れた出力耐久性とを高レベルで兼ね備えたリチウムイオン二次電池を提供すること。
【解決手段】正極と、負極3と、非水溶媒に電解質を溶解してなる非水電解液とを少なくとも備えたリチウムイオン二次電池である。負極3は、金属を主成分とする集電体31と、この上に配置された負極活物質層35とを有する。負極活物質層35は、リチウムイオンを吸蔵又は放出可能な炭素材料からなる負極活物質32と、導電材36と、バインダー34とを含有する。負極活物質層35は、炭素材料としてハードカーボンを含有し、導電材36としてカーボンブラックを含有し、バインダー34として窒素原子又は酸素原子を含む高分子を含有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電解液として、有機溶媒等の非水溶媒に電解質を溶解してなる非水電解液を含有するリチウムイオン二次電池に関する。
一般に、リチウムイオン二次電池の負極は、集電体と、該集電体上に配置された負極活物質を含有する負極活物質層とからなる。従来、上記リチウムイオン二次電池の負極活物質としては、黒鉛系炭素材料が用いられていた。しかし、黒鉛系炭素材料は、高い体積エネルギー密度を有する一方で、次のような問題点を有していた。
即ち、まず、黒鉛系炭素材料は、その形態が積層構造を有する板状又は鱗片状であるため、積層面方向の導電性には優れるが、積層面に対して垂直な方向の導電性が悪いという問題があった。また、黒鉛系炭素材料は、充放電時における体積変化が大きく、約10%程度の体積変化が起こる。そのため、この体積変化によって、電極が破壊されてしまうおそれがあった。さらに、黒鉛系炭素材料は、リチウムイオン二次電池の電解液として広く用いられるプロピレンカーボネート等の有機溶媒と接触すると、その積層構造に層間剥離が起こり、電池性能を低下させてしまうおそれがあった。
そこで、リチウムイオン二次電池の負極活物質として、ハードカーボンを用いる技術が提案されている(特許文献1参照)。負極活物質としてハードカーボンを用いた場合には、黒鉛系炭素材料を用いることによって生じる上述のような問題点を解消することができる。したがって、負極活物質としてハードカーボンを用いることにより、黒鉛系炭素材料を用いた場合に比べて、リチウムイオン二次電池の充放電サイクル特性等の電池特性を向上させることができる。
ところで、近年、リチウムイオン二次電池は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)等の自動車用電源として期待されている。そのため、リチウムイオン二次電池には、さらなる高出力化が要求されている。また、自動車用電源としては、長期間使用可能であることが望まれており、充放電を繰り返し行っても出力が低下し難いという出力耐久性に優れたリチウム二次電池が要求されている。
そこで、ハードカーボンを用いた負極においても、電気抵抗の低減が検討されていた。具体的には、負極の負極活物質層に鱗片状黒鉛を添加させる技術が提案されている(特許文献2参照)。また、負極の負極活物質層にポリフッ化ビニリデン及びカーボンブラックを添加させる技術が提案されている(特許文献3)。
しかしながら、鱗片状黒鉛は、上述の黒鉛系炭素材料と同様の問題を有しており、鱗片状黒鉛を用いた場合には、リチウムイオン二次電池の出力を十分に向上させることができないおそれがあった。
また、上述のポリフッ化ビニリデン及びカーボンブラックを添加させる技術によれば、出力密度を向上させることができるが、負極活物質層の密着性が低下するため、十分な出力耐久性が得られないという問題があった。密着性を確保するために、ポリフッ化ビニリデンを増量する方法もあるが、この場合には、負極の電気抵抗が増大し、容量等の電池特性が低下してしまうおそれがある。
特開2001−126760号公報 国際公開第98/05083 特開2005−317469号公報
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、高出力と優れた出力耐久性とを高レベルで兼ね備えたリチウムイオン二次電池を提供しようとするものである。
本発明は、正極と、負極と、非水溶媒に電解質を溶解してなる非水電解液とを少なくとも備えたリチウムイオン二次電池において、
上記負極は、金属を主成分とする集電体と、該集電体上に配置された負極活物質層とを有し、
該負極活物質層は、リチウムイオンを吸蔵又は放出可能な炭素材料からなる負極活物質と、導電材と、バインダーとを含有し、
上記負極活物質層は、上記炭素材料としてハードカーボンを含有し、上記導電材としてカーボンブラックを含有し、上記バインダーとして窒素原子又は酸素原子を含む高分子を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池にある(請求項1)。
本発明のリチウムイオン二次電池において、上記負極活物質層は、上記負極活物質として導電性に優れる上記ハードカーボンを含有し、上記導電材としてカーボンブラックを含有している。そのため、上記負極の抵抗を低下させ、上記負極における導電性を向上させることができる。それ故、上記リチウムイオン二次電池は、高い出力を示すことができる。
また、上記負極活物質層は、上記バインダーとして窒素原子又は酸素原子を含む上記高分子を含有する。そのため、上記負極活物質層の上記集電体に対する密着性を向上させることができ、優れた密着性で上記負極活物質層を上記集電体上に長期間保持させることができる。それ故、上記リチウムイオン二次電池は、長期間使用しても出力が劣化し難くなり、出力耐久性が向上する。
また、上記バインダーは、優れた密着性で上記負極活物質層を上記集電体に付着させることができるため、必要以上にバインダーを増量する必要がない。即ち、負極の導電性をほとんど損ねることなく、上記負極活物質層の上記集電体に対する密着性を向上させることができる。そのため、上記リチウムイオン二次電池は、高出力と優れた出力耐久性とを高レベルで兼ね備えることができる。
窒素原子及び/又は酸素原子上記高分子が上記負極活物質層を優れた密着性で上記集電体上に保持できる理由は、次のように考えられる。
即ち、上記集電体は、金属を主成分としているため、自然酸化により、その表面の少なくとも一部には金属酸化物が形成されていると考えられる。この金属酸化物と上記高分子中の窒素原子及び/又は酸素原子とが高い親和性を示すため、上記高分子は、上述のごとく優れた密着性を発揮できると考えられる。
このように、本発明によれば、高出力と優れた出力耐久性とを高レベルで兼ね備えたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
次に、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、非水溶媒に電解質を溶解してなる非水電解液とを有する。具体的には、上記リチウムイオン二次電池は、例えば上記正極及び上記負極と、これらの正極と負極との間に狭装されるセパレータと、正極と負極との間でリチウムを移動させる上記非水電解液等を主要構成要素として構成することができる。
まず、上記負極について説明する。
上記負極は、金属を主成分とする上記集電体と、その表面に形成された上記負極活物質層とによって構成することができる。上記負極活物質層は、例えば上記負極活物質に上記バインダー及び上記導電材を混合し、分散材として適当な溶媒を加えてスラリー状にした負極合材を、上記集電体の表面に塗布、乾燥し、その後に圧縮することにより形成することができる。上記負極としては、上記負極合材をプレス成形して得られるペレット電極等を用いることもできる。
上記負極活物質(炭素材料)としては、ハードカーボンを用いる。ハードカーボンは、2000℃以上の高温で熱処理してもほとんど積層秩序が変化しない炭素材料であり、難黒鉛化炭素ともよばれる。
ハードカーボンの平均粒子径は、0.1〜20μmが好ましい。ハードカーボンの平均粒子径が0.1μm未満の場合には、ハードカーボン粒子間の接触抵抗が増大し、これに伴って負極全体の抵抗が増大してしまうおそれがある。一方、20μmを越える場合には、負極表面において電解液側に露出するハードカーボン粒子の表面積が減少し、電解液とハードカーボン粒子との接触面積が小さくなるため、電極反応抵抗が増大するおそれがある。さらに、ハードカーボン粒子内部のリチウムイオン伝導パスが長くなり、粒子の内部に吸蔵されたリチウムイオンが脱離し難くなるため、反応効率が低下するおそれがある。より好ましくは、ハードカーボンの平均粒径は1〜15μmがよい。
また、上記導電材としては、カーボンブラックを用いる。カーボンブラックは、液体状又は気体状の炭化水素を熱分解することによって製造される炭素材料である。上記カーボンブラックとしては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等から選ばれる1種以上を用いることができる。
好ましくは、上記カーボンブラックとしてはアセチレンブラックを用いることがよい。一般に一次粒子が連結された構造を有するアセチレンブラックは、導電性に優れ、上記負極活物質層の導電性をより一層向上させることができる。そのため、上記リチウム二次電池の出力特性をより一層向上させることができる。
また、上記バインダーとしては、窒素原子及び/又は酸素原子を含む高分子を用いる。上記バインダーは、上記ハードカーボンの粒子間を連結し、上記負極活物質層を上記集電体に繋ぎ止める役割を果たす。また、上記バインダーとしては、上記非水電解液に用いられる上記非水溶媒に対する耐性、電池反応が進行する電位に対する安定性、及び耐熱性等を備える高分子が好ましい。
上記バインダーとして用いられる具体的な上記高分子としては、例えばポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂をカルボキシル基等の酸素原子を含む官能基で変性させた変性フッ素樹脂等がある。また、上記高分子としては、窒素原子を含有するポリアクリロニトリル及びポリアミド等、酸素原子を含有するポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂等を用いることもできる。これらの高分子は、1種を単独で用いることもできるが、2種以上を併用することもできる。
また、上記負極活物質、上記導電材、及び上記バインダーを分散させる溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
上記負極活物質層は、上記負極活物質を50〜95重量%、上記導電材を1〜20重量%、及び上記バインダーを4〜30重量%含有することが好ましい(請求項2)。
上記負極活物質が50重量%未満の場合には、容量等の電池性能が低下するおそれがある。また、上記導電材が1重量%未満の場合には、上記リチウム二次電池の出力性能を十分に向上させることが困難になるおそれがある。また、上記バインダーが4重量%未満の場合には、上記負極活物質層の上記集電体に対する密着性を十分に向上させることが困難になるおそれがある。また、上記負極活物質が95重量%を越える場合には、上記導電材又は上記バインダーの量が少なくなるため、上述の出力性能や密着性を向上させることが困難になるおそれがある。また、上記導電材が20重量%を越える場合には、上記負極活物質又は上記バインダーの量が少なくなるため、容量などの電池性能が低下したり、上述の密着性を向上させることが困難になるおそれがある。また、上記バインダーが30重量%を越える場合には、上記負極活物質又は上記導電材の量が少なくなるため、容量などの電池性能が低下したり、上述の出力性能を向上させることが困難になるおそれがある。より好ましくは、上記負極活物質層は、上記負極活物質を60〜90重量%、上記導電材を3〜20重量%、及び上記バインダーを7〜20重量%含有することがよい。
また、上記負極活物質層における活物質の密度は、0.6〜1.0g/cm3であることが好ましい。密度が0.6g/cm3未満の場合には、上記ハードカーボンの粒子の表面における接触抵抗が増大し、負極における電気抵抗が増大するおそれがある。一方、1.0g/cm3を越える場合には、ハードカーボンの粒子間に電解液が十分に浸透しなくなるおそれがあり、また、リチウムイオンの伝導抵抗が増大するおそれがある。その結果、負極における電気抵抗が増大するおそれがある。より好ましくは、活物質の密度は0.7〜0.9g/cm3がよい。なお、負極活物質層における活物質の密度は、負極活物質層の単位体積あたりに含まれる負極活物質(ハードカーボン)の重量である。負極活物質層における活物質の密度は、負極にプレス操作を行って負極活物質層の厚さを調整することにより、調整することができる。
また、上記負極活物質層の厚さは、5〜100μmであることが好ましい。
厚さが5μm未満の場合には、電池容量が不十分となるおおそれがある。一方、100μmを越える場合には、負極活物質層中のイオン伝導性が低下するおそれがあり、特に高出力下における充放電特性が不十分となるおそれがある。より好ましくは、上記負極活物質層の厚さは10〜70μmがよい。
また、上記負極における上記集電体は、金属を主成分とし、上記負極活物質層と外部の負荷との間の電子の移動を媒介する。上記集電体の主成分である金属としては、電池反応が進行する電位において、リチウムと合金を形成しない金属を用いることが好ましい。具体的には、例えば銅、ニッケル、チタン、ステンレス等を用いることができる。これらのうち1種を単独で用いてもよいが、2種以上を併用することもできる。より好ましくは、上記集電体は、銅又はニッケルからなることがよい。
上記集電体の厚みは、1〜50μmが好ましい。厚みが1μm未満の場合には、集電体表面に上記負極活物質層を形成する際の応力に上記集電体が耐えきれず、該集電体に切断や亀裂が生じるおそれがある。一方、厚みが50μmを越える場合には、製造コストが増大し、また、電池が大型化するおそれがある。より好ましくは、上記集電体の厚みは5〜20μmがよい。
次に、上記正極について説明する。
上記正極は、上記負極と同様に、例えば集電体と、その表面に形成された、正極活物質を含有する正極活物質層とによって構成することができる。上記正極活物質層は、正極活物質に必要に応じて導電材やバインダーを混合し、分散材として適当な溶媒を加えてスラリー状にした正極合材を、上記集電体の表面に塗布、乾燥し、その後に圧縮することにより形成することができる。また、上記正極としては、上記正極合材をプレス成形して得られるペレット電極等を用いることもできる。
上記正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵又は放出可能な化合物を用いることができる。具体的には、上記正極活物質としては、例えばリチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物、及びリチウム鉄リン酸等のリチウム遷移金属リン酸化合物等を用いることができる。上記正極活物質としては、これらの化合物のうち1種のみを用いても良いが、2種以上を併用することもできる。
上記正極に用いられる上記導電材は、正極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物であり、例えばカーボンブラック、グラファイト等のカーボン粉末を用いることができる。
また、上記正極に用いられる上記バインダーとしては、例えばポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、スチレン−ブタジエン系ゴム、ポリアクリロニトリル等の高分子材料を用いることができる。上記負極と同様のバインダーを用いることもできる。これらの高分子材料は、1種を単独で用いることもできるが、2種以上を併用することもできる。
上記正極の集電体としては、例えばアルミニウム、チタン等の金属又はその合金等を用いることができる。好ましくは、アルミニウム又はその合金を用いることがよい。アルミニウム又はアルミニウム合金は軽量であるため、この場合には、エネルギー密度を向上させることができる。
また、正極における正極活物質層中の正極活物質と導電材とバインダーとの配合割合、集電体の厚み、及び活物質の密度については、上述の負極と同様である。
また、正極と負極との間に狭装される上記セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シート、又は不織布等を用いることができる。
次に、上記非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解してなる。
上記非水溶媒としては、非プロトン性有機溶媒を用いることができる。具体的には、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等の環状カーボネート類、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネート、γ-ブチルラクトン(GBL)、γ-バレロラクトン(GVL)等のラクトン類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸メチル、ギ酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類等を用いることができる。これらは単独で用いることもできるが、2種以上を混合して用いることもできる。
また、上記非水電解液は、下記の一般式(1)で表されるアニオン化合物を含有することが好ましい(請求項3)。
Figure 2008010183
{但し、Mは、遷移金属、周期律表のIII族、IV族、又はV族元素、bは1〜3、mは1〜4、nは0〜8、qは0又は1をそれぞれ表し、R1は、C1〜C10のアルキレン、C1〜C10のハロゲン化アルキレン、C6〜C20のアリーレン、又はC6〜C20のハロゲン化アリーレン(これらのアルキレン及びアリーレンはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またm個存在するR1はそれぞれが結合してもよい。)、R2は、ハロゲン、C1〜C10のアルキル、C1〜C10のハロゲン化アルキル、C6〜C20のアリール、C6〜C20のハロゲン化アリール、又はX33(これらのアルキル及びアリールはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またn個存在するR2はそれぞれが結合して環を形成してもよい。)、X1、X2、X3は、O、S、又はNR4、R3、R4は、それぞれが独立で、水素、C1〜C10のアルキル、C1〜C10のハロゲン化アルキル、C6〜C20のアリール、C6〜C20のハロゲン化アリールをそれぞれ示す(これらのアルキル及びアリールはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、また複数個存在するR3、R4はそれぞれが結合して環を形成してもよい。)。}
上記アニオン化合物を含有する場合には、充放電を繰り返し行ったときの上記リチウムイオン二次電池の出力の低下を抑制することができる。即ち、上記リチウムイオン二次電池の出力耐久性をより一層向上させることができる。
この理由は、次のように考えられる。
即ち、上記一般式(1)で表される上記アニオン化合物は、活物質表面に、電気化学的に安定な被膜等の被覆物を形成することができる。該被覆物の形成により、上記リチウムイオン二次電池においては、充放電を繰り返し行ってもリチウムイオンの挿入・脱離がスムーズに行われ、出力の低下を抑制することができると考えられる。
上記一般式(1)において、アニオンの価数bは1〜3である。bが3より大きい場合には、上記アニオン化合物の塩の結晶格子エネルギーが大きくなるため、上記アニオン化合物の塩を上記非水溶媒に溶解して上記アニオン化合物を形成することが困難になる。そのため、b=1が最も好ましい。
また、同様の理由により、上記アニオン化合物の塩を構成するカチオンの価数も1〜3がよく、最も好ましくはカチオンの価数は1がよい。このようなカチオンとしては、例えばリチウムイオン、ナトリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、カリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、プロトン等がある。
また、上記一般式(1)で表されるアニオン化合物は、イオン性金属錯体構造をとっており、その中心となるMは、遷移金属、周期律表のIII族、IV族、又はV族元素から選ばれる。
上記非水電解液においては、上記一般式(1)で表される上記アニオン化合物とカチオンとからなる電解質化合物が電離しており、上記一般式(1)におけるMは、Al、B、V、Ti、Si、Zr、Ge、Sn、Cu、Y、Zn、Ga、Nb、Ta、Bi、P、As、Sc、Hf、またはSbのいずれかであり、上記カチオンはLi+又はNa+の少なくとも一方であることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記電解質化合物、即ち上記アニオン化合物の塩を上記非水溶媒に溶解させることにより、上記アニオン化合物を含有する上記非水電解液を容易に作製することができる。またこの場合には、上記アニオン化合物又は上記電解質化合物の合成を容易に行うことができる。
より好ましくは、上記一般式(1)のMは、Al、B又は、Pがよい。この場合には、上記アニオン化合物又は上記電解質化合物の合成が容易になることに加えて、毒性を低くすることができ、また、製造コストを低減することができる。
また、上記非水電解液には、上記電解質として、上記一般式(1)で表される上記アニオン化合物とカチオンとからなる電解質化合物以外にも、他の電解質が添加されており、上記電解質化合物の添加量は、全電解質量中の2重量%〜80重量%であることが好ましい(請求項5)。
上記電解質化合物の添加量が2重量%未満の場合には、出力耐久性の向上効果が十分に得られないおそれがある。この理由としては、上記アニオン化合物によって活物質に表面に形成される被膜等の被覆物が充分に形成されないからであると考えられる。一方、上記電解質化合物の添加量が80重量%を越える場合には、抵抗が高くなり、上記リチウムイオン二次電池の容量が低下するおそれがある。この理由としては、活物質の表面に形成される被覆物の厚みが必要以上に大きくなるためであると考えられる。
また、上記非水電解液には、上記電解質化合物以外の他の電解質として、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、Li(C25SO2)2N、LiN(SO2CF3)2、Li(SO325)、リチウムビスオキサラトボレート(LiBOB)から選ばれる1種以上が添加されていることが好ましい(請求項6)。
これらの電解質は、比較的イオン伝導度が優れ、電気化学的に安定である。そのため、この場合には、上記リチウムイオン二次電池の充放電容量をより向上させることができる。
次に、上記アニオン化合物の配位子の部分について説明する。
以下、本明細書においては上記一般式(1)において、Mに結合している有機又は無機の部分を配位子とよぶ。
一般式(1)中のR1は、C1〜C10のアルキレン、C1〜C10のハロゲン化アルキレン、C6〜C20のアリーレン、又はC6〜C20のハロゲン化アリーレンから選ばれるものよりなる。これらのアルキレン及びアリーレンはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよい。具体的には、アルキレン及びアリーレン上の水素の代わりに、ハロゲン、鎖状又は環状のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、アシル基、アミド基、水酸基、また、アルキレン及びアリーレン上の炭素の代わりに、窒素、硫黄、酸素が導入された構造を挙げることができる。
さらには、R1が複数存在する場合(q=1、m=2〜4の場合)には、それぞれが結合してもよく、例えばエチレンジアミン四酢酸のような配位子を挙げることもできる。
2は、ハロゲン、C1〜C10のアルキル、C1〜C10のハロゲン化アルキル、C6〜C20のアリール、C6〜C20のハロゲン化アリール、又はX33から選ばれるものよりなる。これらもR1と同様に、アルキル又はアリールはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またR2が複数個存在する場合(n=2〜8の場合)R2はそれぞれが結合して環を形成してもよい。
好ましくは、R2としては、電子吸引性の基がよく、特にフッ素がよい。この場合には、上記アニオン化合物の塩の溶解度や解離度が向上し、これに伴ってイオン伝導性が向上するという効果を得ることができる。さらにこの場合には、耐酸化性が向上し、これにより副反応の発生を防止することができる。
1、X2、X3はそれぞれ独立で、O、S、又はNR4であり、これらのヘテロ原子を介して配位子がMに結合する。ここで、O、S、N以外で結合することが不可能でないが、合成上非常に煩雑なものとなる。上記一般式(1)で表される化合物の特徴として、同一の配位子内におけるX1とX2によるMとの結合があり、これらの配位子はMとキレート構造を形成している。この配位子中の定数qは、0又は1である。q=0の場合には、キレートリングが五員環となり、上記アニオン化合物の錯体構造が安定化する。そのため、この場合には、上記アニオン化合物が上記被覆物の形成以外の副反応を起こすことを防ぐことができる。
3、R4は、それぞれが独立で、水素、C1〜C10のアルキル、C1〜C10のハロゲン化アルキル、C6〜C20のアリール、C6〜C20のハロゲン化アリールであり、これらのアルキル及びアリールはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またR3、R4が複数個存在する場合には、それぞれが結合して環を形成してもよい。
また、上述した配位子の数に関係する定数m及びnは、中心のMの種類によって決まってくるものであるが、mは1〜4、nは0〜8である。
また、上述のR1、R2、R3、R4において、C1〜C10は炭素数が1〜10であることを示し、C6〜C20は炭素数が6〜20であることを示す。
上記一般式(1)で表される上記アニオン化合物としては、例えば下記の式(2)〜(5)で表される1種以上を用いることができる。
この場合には、上記アニオン化合物の塩の溶解度や解離度が向上し、上記非水電解液のイオン伝導度を向上させることができる。さらにこの場合には、耐酸化性を向上させることができる。
Figure 2008010183
Figure 2008010183
Figure 2008010183
Figure 2008010183
好ましくは、上記アニオン化合物としては、上記式(4)で表される化合物(LiPF2(C24)2)を用いることがよい。
上記式(4)で表される化合物においては、構造中のキレートリングが対象に配置されているため、錯体構造が安定化する。そのためこの場合には、上記リチウムイオン二次電池の出力耐久性をより向上させることができる。
また、上記リチウムイオン二次電池の形状としては、例えばシート状の電極(正極及び負極)及びセパレータをスパイラル状にした円筒型、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造の円筒型、ペレット電極及びセパレータを積層したコイン型等がある。
(実施例1)
次に、本発明の実施例につき、図1及び図2を用いて説明する。
本例においては、負極中のバインダーの種類及び配合割合が異なる6種類のリチウムイオン二次電池(試料E1〜試料E4、試料C1、及び試料C2)を作製し、これらの出力特性を比較する。
まず、試料E1のリチウムイオン二次電池について説明する。
図1に示すごとく、試料E1は、円筒型のリチウム二次電池1である。このリチウムイオン二次電池1は、正極2、負極3、セパレータ4、ガスケット59、及び電池ケース6等よりなっている。電池ケース6は、18650型の円筒形状の電池ケースであり、キャップ63及び外装缶65よりなる。電池ケース6内には、シート状の正極2及び負極3が、該正極2及び負極3の間に挟んだセパレータ4と共に捲回した状態で配置されている。
また、電池ケース6のキャップ63の内側には、ガスケット59が配置されており、電池ケース6の内部には、非水電解液が注入されている。
正極2は、アルミニウム箔からなる集電体と、この集電体上に配置された正極活物質層とを有する。正極活物質層は、正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO2)を85wt%、導電材としてカーボンブラックを10wt%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを5wt%含有する。
また、図2に示すごとく、負極3は、銅箔からなる集電体31と、この集電体31上に配置された負極活物質層35とを有する。負極活物質層35は、負極活物質32としてハードカーボンを85wt%、導電材36としてアセチレンブラックを10wt%、バインダー34としてポリアクリロニトリルを5wt%含有する。なお、ポリアクリロニトリルは、窒素原子を有する高分子である。
図1に示すごとく、正極2及び負極3には、それぞれ正極集電リード23及び負極集電リード33が熔接により設けられている。正極集電リード23は、キャップ63側に配置された正極集電タブ235に熔接により接続されている。また、負極集電リード33は、外装缶65の底に配置された負極集電タブ335に熔接により接続されている。
また、非水電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とをそれぞれ30:70(体積比)で含有する非水溶媒に、LiPF6を1M溶解してなる。この非水電解液が、電池ケース6内に注入されている。
以下、本例のリチウムイオン二次電池(試料E1)の製造方法につき、説明する。
まず、以下のようにして、上記非水電解液を準備した。
即ち、まずエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを30:70の体積比で混合し、非水溶媒を作製した。次いで、電解質として、LiPF6を濃度1Mとなるように非水溶媒に溶解し非水電解液を作製した。
次に、以下のようにして、正極2及び負極3を作製した。
正極2の作製にあたっては、まず正極活物質として、放電容量190mAh/gのLiNiO2(ニッケル酸リチウム)を準備した。この正極活物質と、導電材としてのカーボンブラックと、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデンとを混合し、分散材としてのN−メチル−2−ピロリドンを適量添加し、分散させてスラリー状の正極合材を作製した。正極活物質と導電材とバインダーの混合比は、重量比で、正極活物質:導電材:バインダー=85:10:5とした。
次いで、上記のようにして得られた正極合材を、厚さ20μmのアルミニウム箔集電体の両面にコーターにより塗布し、乾燥させた。その後、ロールプレスで高密度化し、52mm幅×450mm長の形状に切り出し、シート状の正極2を作製した。なお、正極活物質の付着量は、片面当り7.0mg/cm2程度とした。
一方、負極3の作製にあたっては、まず、負極活物質32として、放電容量340mAh/gのハードカーボンを準備した。この負極活物質32と、導電材36としてのアセチレンブラックと、バインダー34としてのポリアクリロニトリルとを混合し、分散材としてN−メチル−2−ピロリドンを適量添加し、分散させてスラリー状の負極合材を得た。負極活物質と導電材とバインダーとの混合比は、重量比で、負極活物質:導電材:バインダー=85:10:5とした。また、分散材の量は、スラリーの粘度を調整しながら負極活物質、導電材、及びバインダーが十分に分散するよう調整した。
次いで、上記のようにして得られた負極合材を、厚さ10μmの銅箔集電体31の両面にコーターにより塗布し、乾燥させた。その後、ロールプレスで高密度化し、54mm幅×500mm長の形状に切り出した。これにより、負極活物質層35が集電体31上に配置されたシート状の負極3を作製した。なお、負極活物質32の付着量は、片面当り4.4mg/cm2程度とした。
次に、図1に示すごとく、上記のようにして得られたシート状の正極2及び負極3に、それぞれ正極集電リード23及び負極集電リード33を熔接した。これらの正極2及び負極3を、これらの間に幅56mm、厚さ25μmのポリエチレン製のセパレータ4を挟んだ状態で捲回し、ロール状の電極体を作製した。
続いて、このロール状の電極体を、外装缶65及びキャップ63よりなる18650型の円筒状の電池ケース6に挿入した。このとき、電池ケース6のキャップ63側に配置した正極集電タブ235に、正極集電リード23を熔接により接続すると共に、外装缶65の底に配置した負極集電タブ335に負極集電リード33を熔接により接続した。
次に、電池ケース6内に上記のようにして準備した非水電解液を含浸させた。そしてキャップ63の内側にガスケット59を配置すると共に、このキャップ63を外装缶65の開口部に配置した。続いて、キャップ63にかしめ加工を施すことにより電池ケース6を密閉し、リチウムイオン二次電池1を作製した。これを試料E1とした。
また、本例において、上記試料E1とは上記負極中のバインダーの種類及び配合割合が異なるさらに5種類のリチウムイオン二次電池(試料E2〜試料E4、試料C1、及び試料C2)を作製した。
試料E2は、上記負極のバインダーとして、アクリル樹脂を用いた点を除いては、上記試料E1と同様にして作製した。アクリル樹脂は、酸素原子を有する高分子である。
試料E3は、上記負極のバインダーとして、変性ポリフッ化ビニリデンを用いた点を除いては、上記試料E1と同様にして作製した。本例において用いた変性ポリフッ化ビニリデンは、ポリフッ化ビニリデンにカルボキシル基を付加させた高分子であり、酸素原子を有する。
試料E4は、負極合材の作製時に、負極活物質と導電材とバインダーとの混合比を、重量比で、負極活物質:導電材:バインダー=81:9.5:9.5とした点を除いては、上記試料E1と同様にして作製した。
また、試料C1は、上記負極のバインダーとして、無変性のポリフッ化ビニリデンを用いた点を除いては、上記試料E1と同様にして作製した。
試料C2は、上記負極のバインダーとして変性ポリフッ化ビニリデンを用い、さらに負極合材の作製時における負極活物質と導電材とバインダーとの混合比を、重量比で、負極活物質:導電材:バインダー=81:9.5:9.5とした点を除いては、上記試料E1と同様にして作製した。
次に、上記のようにして作製した6種類のリチウムイオン二次電池(試料E1〜試料E4、試料C1、及び試料C2)について、下記の出力試験を行い、各電池の出力(初期出力)を測定した。
「出力試験」
まず、各試料を電池容量の50%(SOC=50%)に調整した。次いで、0.25〜10mA/cm2の範囲の任意の5〜6点で出力電流を10秒間流して、放電を行った。そして、各出力電流値で10秒間放電を行ったときの電圧を測定した。測定は、温度20℃でおこなった。得られた電圧値と出力電流値とから、電池の下限電圧2.0Vのときの電流値を算出した。この下限電圧2.0Vのときの電流値から出力(初期出力;W)を算出した。その結果を表1に示す。なお、表1においては、各試料の初期出力を試料E1の初期出力を100としたときの相対値で示してある。
また、各試料について、下記の充放電サイクル試験を行った。
「充放電サイクル試験」
電池の実使用温度範囲の上限と目される60℃の温度条件下で,各試料のリチウムイオン二次電池を,電流密度2.0mA/cm2の定電流で充電上限電圧4.1Vまで充電し,次いで電流密度2.0mA/cm2の定電流で放電下限電圧2.5Vまで放電を行う充放電を1サイクルとし,このサイクルを合計500サイクル行った。
次いで、充放電サイクル試験後の各試料について、上記出力試験を行った。これにより、充放電サイクル試験後の出力を算出した。そして、充放電サイクル試験前の出力(初期出力)を出力A、充放電サイクル試験後の出力を出力Bとしたとき、出力維持率(%)を次式(a)により算出した。その結果を表1に示す。
出力維持率=出力B/出力A×100 ・・・(a)
Figure 2008010183
表1において、試料E1〜試料E3と試料C1及び試料E4と試料C2とを比較して知られるごとく、負極活物質としてハードカーボンを含有し、導電材としてカーボンブラックを含有する負極においては、バインダーとして、ポリアクリロニトリル、アクリル樹脂、変性ポリフッ化ビニリデン等のように、窒素原子及び/又は酸素原子を有する高分子を用いることにより、高い出力と出力維持率を発揮できることがわかる。
この理由は、次のように考えられる。
ハードカーボンを負極活物質として用いた負極活物質層に、導電材としてカーボンブラックを加えると導電性が向上し、出力を向上させることができるが、負極活物質層と集電体の密着性が低下し易く、十分な出力維持率(出力耐久性)を示すことができない(表1の試料C1及び試料C2参照)。即ち、カーボンブラックは、粒径が小さく表面積が大きいため、カーボンブラックを含有するスラリー状の上記負極合材を作製する際に、比較的多量の溶剤が必要となる。そのため、上記負極合材を集電体に塗布し、乾燥させる際に、蒸発する溶剤量が大きくなり、集電体上での負極合材の収縮が大きくなる。その結果、負極活物質層の集電体に対する密着性を十分に確保することが困難になり、出力維持率が不十分になると考えられている。
これに対し、上記試料E1〜試料E4においては、集電体31の表面の少なくとも一部に自然酸化等により形成される金属酸化物と、バインダー34として用いたポリアクリロニトリル等の高分子中の窒素原子及び/又は酸素原子とが高い親和性を示す(図2参照)。そのため、バインダー34が、負極集電体層35を集電体31に優れた密着性でつなぎとめることができる。その結果、出力維持率、即ち出力耐久性を向上できると考えられる。
(実施例2)
本例は、実施例1において作製したリチウムイオン二次電池(試料E1)の非水電解液中に、式(4)で表されるアニオン化合物とLi+とからなる電解質化合物(LiPF2(C24)2)を添加し、その出力維持率に対する影響を調べる例である。
Figure 2008010183
具体的には、本例のリチウムイオン二次電池は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とをそれぞれ30:70(体積比)で含有する非水溶媒に、LiPF6と電解質化合物(LiPF2(C24)2)とを合計で1M溶解してなる非水電解液を有する。非水電解液中においては、電解質化合物の少なくとも一部が上記式(4)で表されるアニオン化合物とLi+に電離するため、非水電解液は、アニオン化合物を含有する。本例のリチウムイオン二次電池は、アニオン化合物を含有する非水電解液を有する点を除いては、実施例1の上記試料E1と同様の電池である。
本例においては、異なる濃度で非水電解液中にLiPF2(C24)2を含有する5種類のリチウムイオン二次電池(試料E5〜試料E9)を作製した。
試料E5の作製にあたっては、まず、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とをそれぞれ30:70(体積比)で含有する非水溶媒を作製した。次いで、電解質として、LiPF6とLiPF2(C24)2とを98:2の重量比で混合した混合支持塩を準備した。この混合支持塩を濃度1Mとなるように非水溶媒に溶解し非水電解液を作製した。この非水電解液を用い、その他は実施例1の上記試料E1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。これを試料E5とする。
また、試料E6の作製にあたっては、まず、LiPF6とLiPF2(C24)2とを80:20の重量比で混合した混合支持塩を用いた点を除いては、上記試料E5と同様にして非水電解液を作製した。次いで、この非水電解液を用いて、実施例1の上記試料E1と同様にしてリチウムイオン二次電池(試料E6)を作製した。
試料E7の作製にあたっては、まず、LiPF6とLiPF2(C24)2とを20:80の重量比で混合した混合支持塩を用いた点を除いては、上記試料E5と同様にして非水電解液を作製した。次いで、この非水電解液を用いて、実施例1の上記試料E1と同様にしてリチウムイオン二次電池(試料E7)を作製した。
また、試料E8の作製にあたっては、まず、LiPF6とLiPF2(C24)2とを99:1の重量比で混合した混合支持塩を用いた点を除いては、上記試料E5と同様にして非水電解液を作製した。次いで、この非水電解液を用いて、実施例1の上記試料E1と同様にしてリチウムイオン二次電池(試料E8)を作製した。
試料E9の作製にあたっては、まず、LiPF6とLiPF2(C24)2とを15:85の重量比で混合した混合支持塩を用いた点を除いては、上記試料E5と同様にして非水電解液を作製した。次いで、この非水電解液を用いて、実施例1の上記試料E1と同様にしてリチウムイオン二次電池(試料E9)を作製した。
各試料(試料E5〜試料E9)は、いずれも負極の負極活物質層に、バインダーとしてポリアクリロニトリルを5wt%含有する。
各試料中に含まれる全電解質中の電解質化合物(LiPF2(C24)2)の濃度(重量%)を後述の表2に示す。
また、各試料について、実施例1と同様に出力試験及び充放電サイクル試験を行い、出力(初期出力)及び出力維持率を測定した。その結果を後述の表2に示す。なお、表2においては、比較用として試料E1の結果を併記し、各試料の出力は、実施例1の試料E1の出力を100としたときの相対値として表記してある。
Figure 2008010183
表2より知らるごとく、電解質化合物を電解液中に含有する試料E5〜試料E9は、電解質化合物を含有していない試料E1に比べて、出力維持率がさらに向上していた。よって、負極活物質としてハードカーボンを、導電材としてカーボンブラックを、バインダーとして窒素原子及び/又は酸素原子を含む高分子を含有する負極を備えたリチウムイオン二次電池の電解液中に、電解質化合物を添加することにより、出力維持率をさらに向上できることがわかる。
また、電解質化合物が1重量%である試料E8においては、出力維持率が試料E1に比べて1%未満程度しか上昇していない。これに対し、電解質化合物が2重量%である試料E5においては、試料E1に比べて維持率が約7%も向上していた。よって、全電解質量中の電解質化合物量は2重量%以上が好ましいことがわかる。
また、電解質化合物が85重量%である試料E9においては、試料E1に比べて初期出力が低下していた。これに対し、電解質化合物が80重量%である試料E7においては、試料E1とほぼ同等の初期出力を示した。よって、全電解質量中の電解質合物は80重量%以下が好ましいことがわかる。
このように、本例によれば、本例のリチウムイオン二次電池は、アニオン化合物を含有することが好ましく、これにより出力維持率、即ち出力耐久性をより一層向上できることがわかる。また、上記電解質化合物の添加量は、全電解質量中の2重量%〜80重量%であることが好ましいことがわかる。
実施例1にかかる、リチウムイオン二次電池の構成を示す説明図。 実施例1にかかる、リチウムイオン二次電池の負極の構成を示す説明図。
符号の説明
1 リチウムイオン二次電池
2 正極
3 負極
31 集電体
32 負極活物質
33 導電材
34 バインダー
35 負極活物質層
4 セパレータ
6 電池ケース

Claims (6)

  1. 正極と、負極と、非水溶媒に電解質を溶解してなる非水電解液とを少なくとも備えたリチウムイオン二次電池において、
    上記負極は、金属を主成分とする集電体と、該集電体上に配置された負極活物質層とを有し、
    該負極活物質層は、リチウムイオンを吸蔵又は放出可能な炭素材料からなる負極活物質と、導電材と、バインダーとを含有し、
    上記負極活物質層は、上記炭素材料としてハードカーボンを含有し、上記導電材としてカーボンブラックを含有し、上記バインダーとして窒素原子及び/又は酸素原子を含む高分子を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 請求項1において、上記負極活物質層は、上記負極活物質を50〜95重量%、上記導電材を1〜20重量%、及び上記バインダーを4〜30重量%含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1又は2において、上記非水電解液は、下記の一般式(1)で表されるアニオン化合物を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
    Figure 2008010183
    {但し、Mは、遷移金属、周期律表のIII族、IV族、又はV族元素、bは1〜3、mは1〜4、nは0〜8、qは0又は1をそれぞれ表し、R1は、C1〜C10のアルキレン、C1〜C10のハロゲン化アルキレン、C6〜C20のアリーレン、又はC6〜C20のハロゲン化アリーレン(これらのアルキレン及びアリーレンはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またm個存在するR1はそれぞれが結合してもよい。)、R2は、ハロゲン、C1〜C10のアルキル、C1〜C10のハロゲン化アルキル、C6〜C20のアリール、C6〜C20のハロゲン化アリール、又はX33(これらのアルキル及びアリールはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またn個存在するR2はそれぞれが結合して環を形成してもよい。)、X1、X2、X3は、O、S、又はNR4、R3、R4は、それぞれが独立で、水素、C1〜C10のアルキル、C1〜C10のハロゲン化アルキル、C6〜C20のアリール、C6〜C20のハロゲン化アリールをそれぞれ示す(これらのアルキル及びアリールはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、また複数個存在するR3、R4はそれぞれが結合して環を形成してもよい。)。}
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記非水電解液においては、上記一般式(1)で表される上記アニオン化合物とカチオンとからなる電解質化合物が電離しており、上記一般式(1)におけるMは、Al、B、V、Ti、Si、Zr、Ge、Sn、Cu、Y、Zn、Ga、Nb、Ta、Bi、P、As、Sc、Hf、またはSbのいずれかであり、上記カチオンはLi+又はNa+の少なくとも一方であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記非水電解液には、上記電解質として、上記一般式(1)で表される上記アニオン化合物とカチオンとからなる電解質化合物以外にも、他の電解質が添加されており、上記電解質化合物の添加量は、全電解質量中の2重量%〜80重量%であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  6. 請求項5において、上記非水電解液には、上記電解質化合物以外の他の電解質として、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、Li(C25SO2)2N、LiN(SO2CF3)2、Li(SO325)、リチウムビスオキサラトボレート(LiBOB)から選ばれる1種以上が添加されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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