JP2008052365A - 近似量子フーリエ変換を行う量子回路、近似量子フーリエ変換演算方法および装置 - Google Patents
近似量子フーリエ変換を行う量子回路、近似量子フーリエ変換演算方法および装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】自己相似的に分解構成された、近傍2量子ビット演算を用いた近似でない量子フーリエ変換の量子回路と、近傍2量子ビット演算を用いた近似でない量子フーリエ変換の従来的量子回路に基づいて、2nを法とする近似量子フーリエ変換を行う量子回路を構成する。この量子回路は、2m〔mは近似の閾値〕以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路から構成されるようになるまで自己相似的に分解して構成される。2m以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路は、近傍2量子ビット演算を用いた近似でない量子フーリエ変換を行う従来的な量子回路として構成される。
【選択図】図22
Description
なお、本明細書では、計算量の評価をO記法に従って記す。
量子フーリエ変換については例えば非特許文献1に詳しい。ここでは、量子フーリエ変換について概説する。
量子ビット〔quantum bit;以下、qビット(qubit)とも云う。〕の正規直交系をなす基底状態である正規直交基底|0〉,|1〉,…,|N−1〉上の量子フーリエ変換は、基底状態に式(1)の作用をする線形オペレータとして定義される。ここでqビットの状態は、複素ベクトル空間のベクトルであり、計算基底状態(computational basis state)である。式(1)においてiは虚数単位(imaginary unit)であり、eはネピア数(Napier's constant;自然対数の底)である。なお、本明細書では、ネピア数eのp乗をexp(p)の如く表す場合がある。
なお、非特許文献1では、図1に示される量子回路の最後の状態に対して交換操作を行ってqビットの状態を反転させたものを、量子フーリエ変換を行う量子回路として説明しているが、本明細書では、上記交換操作を行わない図1に示される量子回路をもって量子フーリエ変換の量子回路とする。これは、テンソル積で表される式(3)の表現の違いに基づくに過ぎない。
図1に示したQFT8の量子回路では、例えば最初の8個の計算ステップをみると、入力状態|b7b6…b1b0〉に対して、まず、最初の計算ステップで状態|b7〉にアダマール変換を作用させ、この作用で得られた中間状態(|0〉+exp(2πi0.b7)|1〉)/21/2|b6…b1b0〉に次の計算ステップで状態|b6〉に基づく制御フェイズシフトを作用させ、この作用で得られた中間状態(|0〉+exp(2πi0.b7b6)|1〉)/21/2|b6…b1b0〉に次の計算ステップで状態|b5〉に基づく制御フェイズシフトを作用させ、この作用で得られた中間状態(|0〉+exp(2πi0.b7b6b5)|1〉)/21/2|b6…b1b0〉に次の計算ステップで状態|b4〉に基づく制御フェイズシフトを作用させ、・・・中略・・・、この作用で得られた中間状態(|0〉+exp(2πi0.b7b6b5b4b3b2b1)|1〉)/21/2|b6…b1b0〉に次の計算ステップで状態|b0〉に基づく制御フェイズシフトを作用させる、といった処理が行われる。
近傍2量子ビット演算で構成された近似でない量子フーリエ変換の量子回路は、式(3)で表される効率的な量子フーリエ変換を行う量子回路に適宜にSWAP(swap operation; 交換演算)を施すことで得られる。n=8の場合を例として、図1に示したQFT8の量子回路を基にした、近傍2量子ビット演算で構成した近似でない量子フーリエ変換LNN−QFT8の量子回路を図5に示す。図5で使われているSWAPの量子回路を、図6に示す。SWAPの量子回路は、入力された2つのqビットの状態を交換する。図6に示したSWAPの量子回路には、3個のCNOTが使われている。CNOTの量子回路を、図7に示す。CNOTの量子回路は、最も基本的な2量子ビット演算を行ない、この意味でCNOTゲートと呼ばれる。CNOTゲートは、古典的XORゲートに対応しており、制御qビットの状態|x〉に応じて、標的qビットの状態|y〉に変更をもたらす。2準位系で簡潔に説明すれば、制御qビットの状態が|0〉であれば、標的qビットの状態|y〉に変更をもたらさず、制御qビットの状態が|1〉であれば、標的qビットの状態|y〉を反転させる。
INVの量子回路は、入力qビットの状態の並びを逆順で並び替えて出力するものであり、この意味でINVゲートと呼ぶことにする。なお、近傍2量子ビット間でのSWAPだけで構成しないものとすれば、O(n/2)程度のSWAP回数となるようにINVの量子回路を構成できるが、図8では、近傍2量子ビット間でのSWAPだけで構成したINVの量子回路を示している。出力状態の順序を図1に示す量子回路の出力状態と同じにするために、図5に示すLNN−QFT8の量子回路ではINVゲートを使っている。INVゲートを用いたLNN−QFT8の量子回路における計算ステップ数と基本演算の個数は、INVゲートを用いないQFT8の量子回路のそれらと比較して、同じ程度のオーダで済む。一般に、INVゲートを用いたことによっても、LNN−QFTの量子回路が、QFTの量子回路に比して非効率的になっているのではないことに注意しなければならない。
量子回路(3)へ入力されるn個のqビットの状態を|bn−1〉,…,|b0〉とし、それぞれのqビットを順に第1-qビット、…、第n-qビットと云うことにする。つまり、最上位の配線に相当するqビットを第1-qビットとし、最下位の配線に相当するqビットを第n-qビットとする。また、記載の便宜から、第(・)-qビットなどとも記載する。
[g=1の場合]
第1-qビットにアダマール変換を適用する。
[gが3以上の奇数の場合]
第1-qビットにアダマール変換を適用する。第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとにアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行う。
[gが偶数の場合]
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う。
《2》 g=n−1,…,1について、順に、次の演算を行う量子回路とする。
[g=1の場合]
第1-qビットにアダマール変換を適用する。
[gが3以上の奇数の場合]
第1-qビットにアダマール変換を適用する。第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとにアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行う。
[gが偶数の場合]
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う。
《3》 g=1,…,n−1について、順に、次の演算を行う量子回路とする。
[gが奇数の場合]
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する。ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う。
[gが偶数の場合]
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する。ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う。
《4》 g=n−2,…,1について、順に、次の演算を行う量子回路とする。
[gが奇数の場合]
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する。ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う。
[gが偶数の場合]
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する。ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う。
近似の閾値がmである近似量子フーリエ変換を行う量子回路は、2nを法とする近似でない量子フーリエ変換を行う量子回路において、t>mを満たす制御フェイズシフトを恒等変換とみなした量子回路である〔ここでtは、制御フェイズシフトゲートの数字に対応する。〕。なお、mはnよりも小さい正整数である。
近傍2量子ビット演算で構成された近似でない量子フーリエ変換の量子回路でも同様であり、近似の閾値より大きい数字tで表される制御フェイズシフトを恒等変換とみなす。これによって得られた量子回路が、1量子ビット演算および近傍2量子ビット演算だけで構成された近似量子フーリエ変換の量子回路である〔非特許文献3参照〕。n=8の場合を例として、図5に示したLNN−QFT8の量子回路を基にした、1量子ビット演算および近傍2量子ビット演算だけで構成された近似量子フーリエ変換LNN−AQFT8の量子回路を図9に示す。図9に示したLNN−AQFT8の量子回路は、近似の閾値mが5の場合を示している。量子フーリエ変換の近似の閾値は、下限がO(logn)とされる〔非特許文献3参照〕。なお、図9において出力状態|φk(b)〉は、|φk(b)〉=(|0〉+exp(2πiΣm=0 4(bk−m/2m+1))|1〉)/21/2〔但し、k=5,6,7〕、|φk(b)〉=(|0〉+exp(2πiΣm=0 k(bk−m/2m+1))|1〉)/21/2〔但し、k=0,1,2,3,4〕で表せる。
このような近似量子フーリエ変換を行う量子回路における計算ステップ数と基本演算の個数は、LNN−QFTの量子回路やQFTの量子回路におけるそれらと比較して、同じ程度のオーダとなっている。
M. A. Nielsen and I. L. Chuang, "Quantum Computation and Quantum Information", Cambridge University Press, 2000. A. G. Fowler, S. J. Devitt, and L. C. L. Hollenberg, "Implementation of Shor’s algorithm on a linear nearest neighbour qubit array", Quantum Information and Computation, Vol.4, No.4, pp.237-251, 2004. D. Coppersmith, "An approximate Fourier transform useful in quantum factoring", Technical Report RC19642, IBM, 1994.
《5》g=(n+1)/2,…,2について、順に、第((n+1)/2−g+2j)-qビットと第((n+1)/2−g+2j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、《6》第((n+1)/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2 (n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、(パターン2)《1》第1-qビットから第((n−1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、《2》g=2,…,(n+1)/2について、順に、第((n+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((n+1)/2−g+2j)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、《3》g=(n+1)/2+1,…,nについて、順に、第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j)ビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、《4》g=n,…,(n+1)/2+1について、順に、第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、《5》g=(n+1)/2,…,2について、順に、第((n+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((n+1)/2−g+2j)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、《6》第((n−1)/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2 (n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、n=1の場合、第1-qビットにアダマール変換を適用する量子回路を構成し、上記の手順で構成された量子回路において、2nより小さく2mより大きい数2Bを法とする量子フーリエ変換の量子回路については、このBを新たなnと看做して、上記の場合分けに従った手順で量子回路を構成し、2m以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路Aについては、量子回路Aへ入力されるN個のqビットである第1-qビット、…、第N-qビットに対して、《1》g=1,…,Nについて、順に、g=1の場合、第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、gが3以上の奇数の場合、第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとに第1-qビットに対するアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、gが偶数の場合、第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、《2》g=N−1,…,1について、順に、g=1の場合、第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、gが3以上の奇数の場合、第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとに第1-qビットに対するアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、gが偶数の場合、第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、《3》g=1,…,N−1について、順に、gが奇数の場合、第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、gが偶数の場合、第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、《4》g=N−2,…,1について、順に、gが奇数の場合、第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、gが偶数の場合、第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、これまでの手順で構成された量子回路において、角度2π/2t(t>m)の制御フェイズシフトを恒等変換に置換し、角度2π/2t(t=m)の制御フェイズシフトの直後のSWAPおよび恒等変換とされた制御フェイズシフトの直後のSWAPの各演算を行う量子回路Cと、上記SWAP量子回路において量子回路Cの鏡像対称の量子回路部分とを相殺して構成された近似量子フーリエ変換を行う量子回路とする。
まず、近似量子フーリエ変換を行う本発明の量子回路(1)を説明する。
近似量子フーリエ変換を行う量子回路(1)は、単一量子ビットに対する1量子ビット演算とCNOTを基本演算とするが、量子回路が複雑になるのを避けるため、これらの演算以外の演算も使って量子回路を構成するものとして説明する。本発明の量子回路に使われる全ての演算は、単一量子ビットに対する1量子ビット演算とCNOTに分解できることに注意しなければならない〔上記非特許文献1参照〕。
(参考文献) R. Cleve and J. Watrous, "Fast parallel circuits for the quantum Fourier transform", Proc. of the 4lst Annual Symposium on Foundations of Computer Science, pp.526-536, 2000.
なお、量子回路(2)が行う近似でない量子フーリエ変換は、式(3)で表される量子フーリエ変換であるが、自己相似的に構成されることを考慮して、量子回路(2)が行う近似でない量子フーリエ変換をQFT−SSと表記する。
n2/4個の制御フェイズシフトと2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路2つから構成する。
より具体的には、2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う2つの量子回路は、上位〔線形な量子フーリエ変換を行う量子回路における上半分の配線に対応する。〕のn/2個のqビットに対する2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路と、下位〔線形な量子フーリエ変換を行う量子回路における下半分の配線に対応する。〕のn/2個のqビットに対する2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とであり、n2/4個の制御フェイズシフトを含む量子回路は、2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う2つの量子回路に挟まれた構成である。
(n−1)(n+1)/4個の制御フェイズシフトと2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路と2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とから構成する。
より具体的には、2つの構成が可能である。
1つ目〔パターン1〕は、2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を、上位〔線形な量子フーリエ変換を行う量子回路における上側の配線に対応する。〕の(n+1)/2個のqビットに対する2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とし、2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を、下位〔線形な量子フーリエ変換を行う量子回路における下側の配線に対応する。〕の(n−1)/2個のqビットに対する2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とし、(n−1)(n+1)/4個の制御フェイズシフトを含む量子回路は、2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路と2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とに挟まれた構成である。
2つ目〔パターン2〕は、2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を、下位〔線形な量子フーリエ変換を行う量子回路における下側の配線に対応する。〕の(n+1)/2個のqビットに対する2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とし、2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を、上位〔線形な量子フーリエ変換を行う量子回路における上側の配線に対応する。〕の(n−1)/2個のqビットに対する2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とし、(n−1)(n+1)/4個の制御フェイズシフトを含む量子回路は、2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路と2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路とに挟まれた構成である。
アダマールゲートのみで構成する。つまり、1量子ビット演算を行う量子回路として構成される。
図10に、n=8の場合であるQFT8−SSの量子回路(2)を示す。QFT8−SSの量子回路(2)は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、図10に示すように、28/2を法とする量子フーリエ変換QFT4−SSを行う量子回路2つと16個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。図10に示す量子回路(2)は、図1に示すQFT8の量子回路と実質的に同じであることに注意しなければならない。
28/2を法とする量子フーリエ変換QFT4−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、図11に示すように、24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路2つと4個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、図12に示すように、22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路2つと1個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路は、[n=1の場合]で説明した方法に従って、図13に示すように、アダマールゲート1個から構成される。
28/2を法とする量子フーリエ変換QFT4−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、図11に示すように、24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路2つと4個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
26/2を法とする量子フーリエ変換QFT3−SSを行う量子回路は、[nが奇数の場合]の〔パターン1〕で説明した方法に従って、図15に示すように、24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路と、22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路と、2個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、図12に示すように、22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路2つと1個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路は、[n=1の場合]で説明した方法に従って、図13に示すように、アダマールゲート1個から構成される。
28/2を法とする量子フーリエ変換QFT4−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、図11に示すように、24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路2つと4個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
26/2を法とする量子フーリエ変換QFT3−SSを行う量子回路は、[nが奇数の場合]の〔パターン2〕で説明した方法に従って、図17に示すように、22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路と、24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路と、2個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
24/2を法とする量子フーリエ変換QFT2−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、図12に示すように、22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路2つと1個の制御フェイズシフトゲートとから構成される。
22/2を法とする量子フーリエ変換QFT1−SSを行う量子回路は、[n=1の場合]で説明した方法に従って、図13に示すように、アダマールゲート1個から構成される。
1点目は、2m〔mは近似の閾値である。〕以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路から構成されるようになるまで自己相似的に分解して構成する。2m以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路については、さらなる自己相似的な分解をしない。2m以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路は、上述した近傍2量子ビット演算で構成された近似でない量子フーリエ変換LNN−QFTの量子回路(3)として構成される。
2点目は、量子回路(2)は近傍2量子ビット演算を使う量子回路ではないため、近傍2量子ビット演算を使う量子回路とする。
なお、量子回路(1p)が行う近似でない量子フーリエ変換は、式(3)で表される量子フーリエ変換であるが、自己相似的に構成されることと近傍2量子ビット演算を使うことを考慮して、量子回路(1p)が行う近似でない量子フーリエ変換をLNN−QFT−SSと表記する。
量子回路(1p)へ入力されるn個のqビットの状態を|bn−1〉,…,|b0〉とし、それぞれのqビットを順に第1-qビット、…、第n-qビットと云うことにする。つまり、最上位の配線に相当するqビットを第1-qビットとし、最下位の配線に相当するqビットを第n-qビットとする。また、記載の便宜から、第(・)-qビットなどとも記載する。
《1》 第1-qビットから第(n/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を適用する。
なお、g=nの場合の最後のSWAPは、下記《4》の最初のSWAPと相殺されることになる。
具体的には、2つの構成が可能である。
《1》 第1-qビットから第((n+1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を適用する。
なお、g=nの場合の最後のSWAPは、下記《4》の最初のSWAPと相殺されることに注意する。
《1》 第1-qビットから第((n−1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を適用する。
なお、g=nの場合の最後のSWAPは、下記《4》の最初のSWAPと相殺されることに注意する。
第1-qビットにアダマール変換を適用する。
図19に、n=8の場合であるLNN−QFT8−SSの量子回路(1p)を示す。LNN−QFT8−SSの量子回路(1p)は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って、次のように構成される。
《1》 第1-qビットから第(8/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した28/2を法とする量子フーリエ変換LNN−QFT4−SSを行う量子回路を構成する〔図19において符号α1で指示する量子回路〕。LNN−QFT4−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って構成される。
《2》 g=2,…,8/2+1について、次の演算を行う量子回路を構成する。第(8/2−g+2j)-qビットと第(8/2−g+2j+1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する〔図19において符号α2で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成である。つまり、図19において、例えば実線で囲んだ部分は、1計算ステップで並列に演算可能であり、その他も同様である。
《3》 g=8/2+2,…,8について、次の演算を行う量子回路を構成する。第(g−8/2+2j−2)-qビットと第(g−8/2+2j−1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する〔図19において符号α3で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,8+1−gとし、gごとに全てのjについての演算は並列に行う構成である。g=8の場合の最後のSWAPは、次の《4》の最初のSWAPと相殺されることになるが図19では、説明の便宜で敢えて残している。
《4》 g=8,…,8/2+2について、次の演算を行う量子回路を構成する。第(g−8/2+2j−2)-qビットと第(g−8/2+2j−1)-qビットにSWAPを適用する〔図19において符号α4で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,8+1−gとし、gごとに全てのjについての演算は並列に行う構成である。
《5》 g=8/2+1,…,2について、次の演算を行う量子回路を構成する。第(8/2−g+2j)-qビットと第(8/2−g+2j+1)-qビットにSWAPを適用する〔図19において符号α5で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算は並列に行う構成である。
《6》 第(8/2+1)-qビットから第8-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した28/2を法とする量子フーリエ変換LNN−QFT4−SSを行う量子回路を構成する〔図19において符号α6で指示する量子回路〕。LNN−QFT4−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って構成される。
《1》 第1-qビットから第((7+1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算を用いて2(7+1)/2を法とする量子フーリエ変換LNN−QFT4−SSを行う量子回路を構成する〔図20において符号β1で指示する量子回路〕。LNN−QFT4−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って構成される。
《2》 g=2,…,(7+1)/2について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第((7+1)/2−g+2j)-qビットと第((7+1)/2−g+2j+1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する〔図20において符号β2で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成である。
《3》 g=(7+1)/2+1,…,7について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第(g−(7+1)/2+2j−2)-qビットと第(g−(7+1)/2+2j−1)ビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する〔図20において符号β3で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成である。g=7の場合の最後のSWAPは、次の《4》の最初のSWAPと相殺されることになるが図20では、説明の便宜で敢えて残している。
《4》 g=7,…,(7+1)/2+1について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第(g−(7+1)/2+2j−2)-qビットと第(g−(7+1)/2+2j−1)-qビットにSWAPを適用する〔図20において符号β4で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成である。
《5》 g=(7+1)/2,…,2について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第((7+1)/2−g+2j)-qビットと第((7+1)/2−g+2j+1)-qビットにSWAPを適用する〔図20において符号β5で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについてのて演算を並列に行う構成である。
《6》 第((7+1)/2+1)-qビットから第7-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算を用いて2 (7−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路LNN−QFT3−SSを構成する〔図20において符号β6で指示する量子回路〕。LNN−QFT3−SSを行う量子回路は、[nが奇数の場合]で説明した方法に従って構成される。
《1》 第1-qビットから第((7−1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算を用いて2(7−1)/2を法とする量子フーリエ変換LNN−QFT3−SSを行う量子回路を構成する〔図21において符号γ1で指示する量子回路〕。LNN−QFT3−SSを行う量子回路は、[nが奇数の場合]で説明した方法に従って構成される。
《2》 g=2,…,(7+1)/2について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第((7+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((7+1)/2−g+2j)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する〔図21において符号γ2で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成とする。
《3》 g=(7+1)/2+1,…,7について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第(g−(7+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(7+1)/2+2j)ビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する〔図21において符号γ3で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成とする。g=7の場合の最後のSWAPは、次の《4》の最初のSWAPと相殺されることになるが図21では、説明の便宜で敢えて残している。
《4》 g=7,…,(7+1)/2+1について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第(g−(7+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(7+1)/2+2j)-qビットにSWAPを適用する〔図21において符号γ4で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成とする。
《5》 g=(7+1)/2,…,2について、順に、次の演算を行う量子回路とする。第((7+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((7+1)/2−g+2j)-qビットにSWAPを適用する〔図21において符号γ5で指示する量子回路〕。ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う構成とする。
《6》 第((7−1)/2+1)-qビットから第7-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算を用いて2 (7+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路LNN−QFT4−SSを構成する〔図21において符号γ6で指示する量子回路〕。LNN−QFT4−SSを行う量子回路は、[nが偶数の場合]で説明した方法に従って構成される。
この処理で得られた量子回路が、LNN−AQFT−SSを行う量子回路(1)である。
この量子回路(1)は、近似の閾値の下限をO(logn)とし、近傍2量子ビット演算を使って、O(n)個の計算ステップ数とO(nlogn)個の基本演算で近似量子フーリエ変換を行うものとなっている。
ここでは、図9との比較を容易にする観点から、近似の閾値mを5の場合として例示する。
t=6,7,8に対応する制御フェイズシフトを恒等変換とみなすことから、符号α2で示した量子回路の最後(最右側)の4つのSWAPおよび符号α3で示した量子回路の6つのSWAPが、符号α4で示した量子回路の10つのSWAPと相殺される。図9と比較して明らかなように、SWAPが相殺されて低減することで、基本演算数が従来に比して低減した量子回路となる。
図22では、より小さい数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路として、具体的にはLNN−AQFT4−SSと表記しているが、近似の閾値mを5としているから、正確には、LNN−QFT4を行う量子回路となる。このLNN−QFT4を行う量子回路は、従来と同様に構成されたものであり、近傍2量子ビット演算で構成された近似でない量子フーリエ変換の量子回路(3)である。
仮に、mが3であれば、LNN−AQFT4−SSを行う量子回路をさらに自己相似的に構成すればよく、このとき、LNN−AQFT2−SSを行う量子回路が現われるが、2<3であるから、LNN−QFT2を行う量子回路とすればよい。つまり、LNN−AQFT8−SSを行う量子回路(1)は、LNN−QFT2を行う4つの量子回路と、3つのLNN controlled phase shift circuit とで構成される。
図23では、より小さい数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路として、具体的にはLNN−AQFT4−SSおよびLNN−AQFT3−SSと表記しているが、近似の閾値mを5としているから、正確には、それぞれLNN−QFT4を行う量子回路とLNN−QFT3を行う量子回路となる。これらのLNN−QFT4を行う量子回路とLNN−QFT3を行う量子回路は、従来と同様に構成されたものであり、近傍2量子ビット演算で構成された近似でない量子フーリエ変換の量子回路(3)である。
仮に、mが3であれば、LNN−AQFT4−SSを行う量子回路をさらに自己相似的に構成すればよく、このとき、LNN−AQFT2−SSを行う量子回路が現われるが、2<3であるから、LNN−QFT2を行う量子回路とすればよい。つまり、LNN−AQFT7−SSを行う量子回路(1)は、LNN−QFT2を行う2つの量子回路と、LNN−QFT3を行う量子回路と、2つのLNN controlled phase shift circuit とで構成される。
図24では、より小さい数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路として、具体的にはLNN−AQFT3−SSおよびLNN−AQFT4−SSと表記しているが、近似の閾値mを5としているから、正確には、それぞれLNN−QFT3を行う量子回路とLNN−QFT4を行う量子回路となる。これらのLNN−QFT3を行う量子回路とLNN−QFT4を行う量子回路は、従来と同様に構成されたものであり、近傍2量子ビット演算で構成された近似でない量子フーリエ変換の量子回路(3)である。
仮に、mが3であれば、LNN−AQFT4−SSを行う量子回路をさらに自己相似的に構成すればよく、このとき、LNN−AQFT2−SSを行う量子回路が現われるが、2<3であるから、LNN−QFT2を行う量子回路とすればよい。つまり、LNN−AQFT7−SSを行う量子回路(1)は、LNN−QFT2を行う2つの量子回路と、LNN−QFT3を行う量子回路と、2つのLNN controlled phase shift circuit とで構成される。
次に、本発明の量子回路(1)における量子演算方法について説明する。
量子回路(1)の構成方法から明らかなとおり、一般的には、分解の過程で奇数個のqビットに対する量子フーリエ変換を行う量子回路が生じるから、n個のqビットに対する本発明の量子回路を一意に決定することができない。
そこで、ここでは一例として、図22に示したLNN−AQFT8−SSを行う量子回路(1)における量子演算方法について説明する。入力状態は|b7b6…b1b0〉である。|b7〉は第1-qビットの状態であり、|b6〉は第2-qビットの状態であり、中略、|b1〉は第7-qビットの状態であり、|b0〉は第8-qビットの状態である。
一般的に、量子回路に従った演算は、入力側から出力側に向かって時系列に行われ、並列演算可能な演算は1計算ステップで全て演算される。
第1-qビットにアダマール変換を適用する。
第1-qビットと第2-qビットに角度2π/22の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。
第1-qビットにアダマール変換を適用する。第2-qビットと第3-qビットに角度2π/23の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第1-qビットと第2-qビットに角度2π/22の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。第3-qビットと第4-qビットに角度2π/24の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第1-qビットにアダマール変換を適用する。第2-qビットと第3-qビットに角度2π/23の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第1-qビットと第2-qビットに角度2π/22の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。
第1-qビットにアダマール変換を適用する。
第1-qビットと第2-qビットにSWAPを適用する。
第2-qビットと第3-qビットにSWAPを適用する。
第1-qビットと第2-qビットにSWAPを適用する。第3-qビットと第4-qビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第2-qビットと第3-qビットにSWAPを適用する。
第1-qビットと第2-qビットにSWAPを適用する。
第4-qビットと第5-qビットに角度2π/22の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。
第3-qビットと第4-qビットに角度2π/23の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。第5-qビットと第6-qビットに角度2π/23の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第2-qビットと第3-qビットに角度2π/24の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。第4-qビットと第5-qビットに角度2π/24の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。第6-qビットと第7-qビットに角度2π/24の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第1-qビットと第2-qビットに角度2π/25の制御フェイズシフトを適用する。第3-qビットと第4-qビットに角度2π/25の制御フェイズシフトを適用する。第5-qビットと第6-qビットに角度2π/25の制御フェイズシフトを適用する。第7-qビットと第8-qビットに角度2π/25の制御フェイズシフトを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第2-qビットと第3-qビットにSWAPを適用する。第4-qビットと第5-qビットにSWAPを適用する。第6-qビットと第7-qビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第3-qビットと第4-qビットにSWAPを適用する。第5-qビットと第6-qビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第4-qビットと第5-qビットにSWAPを適用する。
第5-qビットにアダマール変換を適用する。
第5-qビットと第6-qビットに角度2π/22の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。
第5-qビットにアダマール変換を適用する。第6-qビットと第7-qビットに角度2π/23の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第5-qビットと第6-qビットに角度2π/22の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。第7-qビットと第8-qビットに角度2π/24の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第5-qビットにアダマール変換を適用する。第6-qビットと第7-qビットに角度2π/23の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第5-qビットと第6-qビットに角度2π/22の制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する。
第5-qビットにアダマール変換を適用する。
第5-qビットと第6-qビットにSWAPを適用する。
第6-qビットと第7-qビットにSWAPを適用する。
第5-qビットと第6-qビットにSWAPを適用する。第7-qビットと第8-qビットにSWAPを適用する。ただし、これらの演算を並列に行う。
第6-qビットと第7-qビットにSWAPを適用する。
第5-qビットと第6-qビットにSWAPを適用する。
次に、本発明の量子回路に則って近似量子フーリエ変換を行う量子演算装置について説明する。本発明の量子演算装置は、本発明の量子回路から明らかなように、nより小さな数を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部、SWAP演算を行う量子演算部、あるいは従来的な量子回路(3)で量子フーリエ変換を行う量子演算部で構成される。さらに、これらの量子演算部は、1量子ビット演算を行う量子演算部および近傍2量子ビット演算を行う量子演算部からなる。つまり、本発明の量子回路に示した量子ゲートが、量子演算装置の量子演算部に相当する。
イオントラップ量子コンピュータでは、例えば、イオンの基底状態と励起状態を利用して量子ビットを実現する。また、核スピンを量子ビットとして用いる場合には、例えば、「T. D. Ladd, et al., "All-Silicon quantum computer," Phys. Rev. Lett., vol. 89, no. 1, 017901-1‐017901-4, July 1, 2002.」に記載されているようにSi(111)基板等に各量子ビットを生成する。なお、量子ビットの初期量子状態は、例えば、他の演算の量子回路による操作によって得られたものを用いてもよいし、各量子ビットが生成された基板をmK(ミリケルビン)オーダー以下に冷却してスピンの向きを揃えた後、所定の電磁波パルスを印加して生成してもよい。また、量子ビットとして光子の偏光を用いる場合には、例えば、パラメトリックダウンコンバージョン(PDC:parametric down conversion)(例えば、「P. G. Kwiat, K. Mattle, H. Weinfurter, A. Zeilinger, A. V. Sergienko, and Y. Shih, “New high-intensity source of polarization-entangled photon pairs,” Phys. Rev. Lett. ,75:4337-4341, 1995.」「P. G. Kwiat, E. Waks, A. G. White, I. Appelbaum, and P. H. Eberhard, “Ultrabright source of polarization-entangled photons,” Phys. Rev. A, 60:R773-R776, 1999.」等参照。)によって生成された複数個の単一光子を用いる。この場合、各量子ビットの初期量子状態は、例えば、他の演算の量子回路による操作によって得られたものを用いる。また、パラメトリックダウンコンバージョン等によって生成された単一光子に、ビームスプリッタや偏光回転素子等によって実現されるウォルシューアダマール変換、CNOT、回転等の操作を行い、上述の初期量子状態を生成することとしてもよい。
その他、上記の文献に記載された方法で量子ビットを用意することとしてもよい。
イオントラップ量子コンピュータでは、例えば、イオンを直線上に並べ、各イオンに狙いを定めたレーザービーム照射によってCNOT演算を実現する。また、量子ビットとして光子の偏光を用いる場合には、例えば、偏光ビームスプリッタ等を用い、「T.B. Pittman, M.J. Fitch, B.C. Jacobs, J.D. Franson: “Experimental Controlled-NOT Logic Gate for Single Photons in the Coincidence Basis,” quant-ph/0303095, http://arxiv.org/abs/quant-ph/0303095」記載のPittman et al. 方式によってCNOT演算を実現する。また、核スピンを量子ビットとして用いる場合には、例えば、所定の電磁波パルスを量子ビットに印加することによってCNOT演算を実現できる。
その他、上記の文献に記載された方法でCNOT演算を実現してもよい。
イオントラップ量子コンピュータでは、例えば、イオンを直線上に並べ、各イオンに狙いを定めたレーザービーム照射によって量子ビット単体の操作を実現する。核スピンを量子ビットとして用いる場合には、電磁波パルスやレーザービーム照射によって各処理を実現する。また、量子ビットとして光子の偏光を用いる場合には、例えば、偏光回転素子等によって実現する。
つまり、本発明の量子回路に則って量子演算を行う手順は、本発明の量子回路を入力側から出力側に向かって順に行う各計算ステップであるから、本発明の量子回路を構成した後、この量子回路の入力側から出力側に向かって順に行う各計算ステップを、量子演算を行う手順として決定できる。
換言すれば、この古典コンピュータは、図27から図32に示したステップS1〜ステップS31の手順を決定して出力するものといえる。
この場合、例えば図19の例で符号α1〜α6の各量子回路における量子演算を行う手順をそれぞれ決定するための各プログラム、角度2π/2t(t>m)の制御フェイズシフトを恒等変換に置換して、相殺されるSWAPの演算手順を除外するためのプログラム、各量子回路で決定された量子演算を行う手順を完成した量子回路(この例では図22に相当する。)の入力側から出力側に向かって順に手順を並べるためのプログラム記憶装置に記憶しておき、必要に応じて演算処理装置がプログラムを読み込んで解釈実行することで、符号α1〜α6の各量子回路における量子演算を行う手順をそれぞれ決定する各機能、角度2π/2t(t>m)の制御フェイズシフトを恒等変換に置換して、相殺されるSWAPの演算手順を除外する機能、各量子回路で決定された量子演算を行う手順を完成した量子回路の入力側から出力側に向かって順に手順を並べる機能を実現する。また各プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えばCD−R、DVD−RAM、MO)に記録することもできる。
Claims (3)
- 近似の閾値を正整数nよりも小さい正整数mとし、2nを法とする近似量子フーリエ変換を行う量子回路であって、
n個のqビットである第1-qビット、…、第n-qビットに対して、
nが偶数の場合、
《1》第1-qビットから第(n/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、
《2》g=2,…,n/2+1について、順に、第(n/2−g+2j)-qビットと第(n/2−g+2j+1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《3》g=n/2+2,…,nについて、順に、第(g−n/2+2j−2)-qビットと第(g−n/2+2j−1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《4》g=n,…,n/2+2について、順に、第(g−n/2+2j−2)-qビットと第(g−n/2+2j−1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《5》g=n/2+1,…,2について、順に、第(n/2−g+2j)-qビットと第(n/2−g+2j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《6》第(n/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、
nが奇数の場合、
パターン1またはパターン2のいずれかで、
(パターン1)
《1》第1-qビットから第((n+1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、
《2》g=2,…,(n+1)/2について、順に、第((n+1)/2−g+2j)-qビットと第((n+1)/2−g+2j+1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《3》g=(n+1)/2+1,…,nについて、順に、第(g−(n+1)/2+2j−2)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j−1)ビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《4》g=n,…,(n+1)/2+1について、順に、第(g−(n+1)/2+2j−2)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《5》g=(n+1)/2,…,2について、順に、第((n+1)/2−g+2j)-qビットと第((n+1)/2−g+2j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《6》第((n+1)/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2 (n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、
(パターン2)
《1》第1-qビットから第((n−1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、
《2》g=2,…,(n+1)/2について、順に、第((n+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((n+1)/2−g+2j)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《3》g=(n+1)/2+1,…,nについて、順に、第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j)ビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《4》g=n,…,(n+1)/2+1について、順に、第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《5》g=(n+1)/2,…,2について、順に、第((n+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((n+1)/2−g+2j)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP量子回路を構成し〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《6》第((n−1)/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2 (n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路を構成し、
n=1の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する量子回路を構成し、
上記の手順で構成された量子回路において、2nより小さく2mより大きい数2Bを法とする量子フーリエ変換の量子回路については、このBを新たなnと看做して、上記の場合分けに従った手順で量子回路を構成し、
2m以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子回路Aについては、
量子回路Aへ入力されるN個のqビットである第1-qビット、…、第N-qビットに対して、
《1》g=1,…,Nについて、順に、
g=1の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、
gが3以上の奇数の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとに第1-qビットに対するアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
gが偶数の場合、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《2》g=N−1,…,1について、順に、
g=1の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、
gが3以上の奇数の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子回路を構成し、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとに第1-qビットに対するアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
gが偶数の場合、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行う量子回路とする。〕、
《3》g=1,…,N−1について、順に、
gが奇数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、
gが偶数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、
《4》g=N−2,…,1について、順に、
gが奇数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、
gが偶数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行う量子回路を構成し〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行う量子回路とする。〕、
これまでの手順で構成された量子回路において、角度2π/2t(t>m)の制御フェイズシフトを恒等変換に置換し、
角度2π/2t(t=m)の制御フェイズシフトの直後のSWAPおよび恒等変換とされた制御フェイズシフトの直後のSWAPの各演算を行う量子回路Cと、上記SWAP量子回路において量子回路Cの鏡像対称の量子回路部分とを相殺して構成された
ことを特徴とする近似量子フーリエ変換を行う量子回路。 - 請求項1に記載の近似量子フーリエ変換を行う量子回路に則り、
入力された第1-qビットの状態|bn−1〉,…,第n-qビットの状態|b0〉に対して近似量子フーリエ変換を行う
ことを特徴とする近似量子フーリエ変換演算方法。 - 近似の閾値を正整数nよりも小さい正整数mとし、2nを法とする近似量子フーリエ変換を行う近似量子フーリエ変換演算装置が演算対象とするn個のqビットである第1-qビット、…、第n-qビットに対して、
nが偶数の場合、
《1》第1-qビットから第(n/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部を備え、
《2》g=2,…,n/2+1について、順に、第(n/2−g+2j)-qビットと第(n/2−g+2j+1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《3》g=n/2+2,…,nについて、順に、第(g−n/2+2j−2)-qビットと第(g−n/2+2j−1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《4》g=n,…,n/2+2について、順に、第(g−n/2+2j−2)-qビットと第(g−n/2+2j−1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《5》g=n/2+1,…,2について、順に、第(n/2−g+2j)-qビットと第(n/2−g+2j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《6》第(n/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2n/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部を備え、
nが奇数の場合、
パターン1またはパターン2のいずれかで、
(パターン1)
《1》第1-qビットから第((n+1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2(n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部を備え、
《2》g=2,…,(n+1)/2について、順に、第((n+1)/2−g+2j)-qビットと第((n+1)/2−g+2j+1)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《3》g=(n+1)/2+1,…,nについて、順に、第(g−(n+1)/2+2j−2)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j−1)ビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《4》g=n,…,(n+1)/2+1について、順に、第(g−(n+1)/2+2j−2)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《5》g=(n+1)/2,…,2について、順に、第((n+1)/2−g+2j)-qビットと第((n+1)/2−g+2j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《6》第((n+1)/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2 (n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部を備え、
(パターン2)
《1》第1-qビットから第((n−1)/2)-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2(n−1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部を備え、
《2》g=2,…,(n+1)/2について、順に、第((n+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((n+1)/2−g+2j)-qビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《3》g=(n+1)/2+1,…,nについて、順に、第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j)ビットに角度2π/2gの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《4》g=n,…,(n+1)/2+1について、順に、第(g−(n+1)/2+2j−1)-qビットと第(g−(n+1)/2+2j)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、j=1,…,n+1−gとし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《5》g=(n+1)/2,…,2について、順に、第((n+1)/2−g+2j−1)-qビットと第((n+1)/2−g+2j)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、j=1,…,g−1とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《6》第((n−1)/2+1)-qビットから第n-qビットまでについて、近傍2量子ビット演算で構成した2 (n+1)/2を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部を備え、
n=1の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する量子演算部を備え、
上記の手順で構成された量子演算装置において、2nより小さく2mより大きい数2Bを法とする量子フーリエ変換の量子演算部については、このBを新たなnと看做して、上記の場合分けに従った手順で量子演算部を構成し、
2m以下の数を法とする量子フーリエ変換を行う量子演算部Dについては、
量子演算部Dへ入力されるN個のqビットである第1-qビット、…、第N-qビットに対して、
《1》g=1,…,Nについて、順に、
g=1の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子演算部を備え、
gが3以上の奇数の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子演算部を備え、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとに第1-qビットに対するアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
gが偶数の場合、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《2》g=N−1,…,1について、順に、
g=1の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子演算部を備え、
gが3以上の奇数の場合、
第1-qビットにアダマール変換を適用する演算を行う量子演算部を備え、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、jは3からgまでの奇数とし、gごとに第1-qビットに対するアダマール変換および全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
gが偶数の場合、
第(j−1)-qビットと第j-qビットに角度2π/2jの制御フェイズシフトを適用し、さらにこれらのqビットにSWAPを適用する演算を行う量子演算部を備え〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについての演算を並列に行うものとする。〕、
《3》g=1,…,N−1について、順に、
gが奇数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行うものとする。〕、
gが偶数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行うものとする。〕、
《4》g=N−2,…,1について、順に、
gが奇数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、jは1からgまでの奇数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行うものとする。〕、
gが偶数の場合、
第j-qビットと第(j+1)-qビットにSWAPを適用する演算を行うSWAP演算部を備え〔ただし、jは2からgまでの偶数とし、gごとに全てのjについてのSWAPを並列に行うものとする。〕、
以上に従って構成された近似量子フーリエ変換演算装置において、角度2π/2t(t>m)の制御フェイズシフトを行う量子演算部を、恒等変換を行う量子演算部に置換し、
角度2π/2t(t=m)の制御フェイズシフトの直後のSWAPおよび恒等変換とされた制御フェイズシフトの直後のSWAPの各演算を行う量子演算部Eと、上記SWAP演算部において量子演算部Eの鏡像対称の量子演算部とを備えずに構成された
ことを特徴とする近似量子フーリエ変換演算装置。
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