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JP2006125645A - 調理器用トッププレート - Google Patents

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JP2006125645A
JP2006125645A JP2004310275A JP2004310275A JP2006125645A JP 2006125645 A JP2006125645 A JP 2006125645A JP 2004310275 A JP2004310275 A JP 2004310275A JP 2004310275 A JP2004310275 A JP 2004310275A JP 2006125645 A JP2006125645 A JP 2006125645A
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JP2004310275A
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Naoto Furuhira
直人 古平
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】LEDからなるインジケータの配設に対応する遮光膜の非形成領域から、LEDの配線等の調理器内部が見えることがなく、LEDで表示する数字を誤認することがない調理器用トッププレートを提供する。
【解決手段】調理器用トッププレート1は、透明ガラス板2の裏面に遮光膜の形成部と非形成部を有し、非形成部の下方に発光素子7が配置される調理器用トッププレートであって、透明ガラス板の裏面に、発光素子の光線を透過する着色板状体5を取り付ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、調理器用トッププレートに係り、特に結晶化ガラス等でなるガラス板の裏面側に着色したガラス板を貼り付けた調理器用トッププレートに関する。
近年においては、家庭用や業務用の調理器として、従来のガスコンロを用いたガス調理器等に代えて又はこれと共に、ラジアントヒータやハロゲンヒータを用いた赤外線加熱調理器、並びにIHと称される電磁加熱調理器が用いられるに至っている。
この赤外線加熱調理器や電磁加熱調理器に使用されるトッププレートとしては、可視光に対する遮光性を有する有色の低膨張結晶化ガラス(例えば、日本電気硝子社製のGC−190並びにショット社製のセラン)や、可視光に対する透光性に優れた無色の低膨張結晶化ガラス(日本電気硝子社製のN−0)からなるガラス板(基板)が使用される。
一方、これらの調理器に使用されるトッププレートに関しては、利用者が温度や火力を表面側から一目で把握できるようにするとの要請に応じて、液晶や発光ダイオードからなるインジケータを視認可能に配設したものが試作され或いはその使用が試みられている。
詳述すると、トッププレートとして、その表面側から裏面が明確に見えるように、透光性に優れた無色の低膨張結晶化ガラスからなるガラス板を基板として使用し、そのガラス板の裏面側に、上述の液晶や発光ダイオード(LED)からなるインジケータを配設することが行なわれている。
その場合に、ガラス板における液晶やインジケータの配設部を除く領域では、加熱装置や配線等の調理器の内部構造を隠蔽できるように、ガラス板の表裏面の少なくとも片面、例えば裏面に遮光膜を形成することが必要となるが、この遮光膜は、耐熱性が低く且つ熱が篭りやすい等の理由から、ガラス板における赤外線加熱部(ラジアントヒータ部)についても、遮光膜を形成しないことが有利となる。
ところで、この種のトッププレートにおいて、調理器の内部構造を隠蔽すべく透明な低膨張ガラスの表面に上記例示の所要領域を除外して遮光膜を形成する手法としては、印刷法やスパッタ法に代表される蒸着法が採用されているのが通例である。
印刷法の具体例として、下記の特許文献1や特許文献2には、透明な低膨張結晶化ガラスからなる基板の表面に、ガラスと無機顔料とからなる遮光膜を形成したトッププレートが開示されている。この遮光膜は、低膨張結晶化ガラスからなる基板よりも熱膨張係数が高いため、これを多孔質に形成するという対策を講じることによって、膜にクラックが発生することを抑制している。
また、印刷法の他の具体例として、下記の特許文献3には、透明な低膨張結晶化ガラスからなる基板の表面に、貴金属と卑金属とからなるラスター彩の皮膜を設けたトッププレートが開示されている。
また、蒸着法の具体例として、下記の特許文献4には、透明な低膨張結晶化ガラスからなる基板の表面に、金属、合金、金属の窒化物及び合金の窒化物の中から選ばれた1の成分を含む遮光膜が蒸着法によって形成されたトッププレートが開示されている。この遮光膜は、印刷法に比して、ガラス板との密着性が高いことから、ガラス板から剥がれ難いという利点がある。
特開平10−273342号公報 特開2003−168548号公報 特公平7−17409号公報 国際公開第03/098115号パンフレット
しかしながら、上記特許文献1〜4で示した遮光膜(着色した遮光膜)を形成する場合には、既述のLEDからなるインジケータの配設に対応する領域には、インジケータの表示が見やすいように、遮光膜が形成されない。従って、この場合、遮光膜の非形成領域を通して、LEDから発せられる光以外にも、LEDの配線等の調理器内部が見えてしまうという問題があった。また、温度やタイマー等の数字を表示するためのLEDの場合、LEDが光っている部分と光っていない部分の区別がつき難く、数字を誤認する虞があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、LEDからなるインジケータの配設に対応する遮光膜の非形成領域から、LEDの配線等の調理器内部が見えることがなく、LEDで表示する数字を誤認することがない調理器用トッププレートを提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明の調理器用トッププレートは、透明ガラス板の裏面に遮光膜の形成部と非形成部を有し、非形成部の下方に発光素子が配置される調理器用トッププレートであって、
透明ガラス板の裏面に、発光素子の光線を透過する着色板状体を取り付けてなることを特徴とする。
このような構成によれば、発光素子の光線を透過する着色板状体により、LEDからなるインジケータ(発光素子)の配設に対応する遮光膜の非形成領域から、発光素子の配線等の調理器内部が見えることがなく、LEDで表示する数字を誤認することがない。すなわち、ガラス板の裏面に、発光素子表示部を覆うように取り付けられた板状体は、発光素子の光線(例えば、赤色やオレンジ色の光線)が透過し、しかも着色しているため、発光素子から発せられる光線以外の可視光線はほとんど透過しないからである。また、温度やタイマー等の数字を表示するためのLEDの場合、トッププレートの上面からはLEDが光っている部分しか認識できないので、数字を誤認する虞がない。
この場合、「透明ガラス板」とは、無色又は有色ではあるが、可視光線がよく透過する、例えば波長400〜800nmの可視光線の平均透過率が50%以上となるガラス板を意味する。
上記構成において、着色板状体は、波長600〜800nmの可視光線の平均透過率が10%以上であり、波長400〜600nmの可視光線の平均透過率が8%以下であることが好ましい。また、波長600〜800nmの可視光線の平均透過率が15%以上であるとより好ましい。また、波長400〜600nmの可視光線の平均透過率が5%以下であるとより好ましい。
このようにすれば、板状体は、例えば、赤色やオレンジ色の発光素子の光線が透過し、それ以外の可視光線はほとんど透過しない。
上記構成において、着色板状体は、V25を0.01〜2質量%含有するLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガラスからなることが好ましい。
このようにすれば、着色板状体は、少量のV25量で効率的に着色することができ、しかも、波長600〜800nmの可視光線の平均透過率が10%以上になり、波長400〜600nmの可視光線の平均透過率が8%以下になりやすい。V25の含有量が0.01質量%よりも少ないと、波長400〜600nmの可視光線の平均透過率が高くなって、調理器内部を隠蔽することができない。また、V25の含有量が2質量%よりも多いと、波長600〜800nmの可視光線の平均透過率が低くなって、発光素子の光線(例えば、赤色やオレンジ色の光線)を透過しにくくなる。
また、上記構成において、着色板状体は、30〜500℃における平均熱膨張係数が−10〜+50×10-7/℃であることが好ましい。
このようにすれば、トッププレートとの熱膨張特性が合致しやすいため、トッププレートと着色板状体とを耐熱樹脂等で接着した場合、その接着部にストレスが発生し難く、着色板状体が剥離しにくい。
また、着色板状体は、肉厚が1〜5mmであることが好ましい。肉厚が1mmよりも薄いと、小さな外力が加わっても割れやすく、また、着色させるために多量の着色剤(例えばV25)を添加しなければならないため好ましくない。また、肉厚が5mmよりも厚いと、発光素子とトッププレートとの距離が大きくなり、特に、発光素子からの光が見難くなるため好ましくない。
また、上記構成において、発光素子の光線が、オレンジ色又は赤色であることが好ましい。
このようにすれば、発光素子の光線が、着色板状体を充分に透過できる。
また、上記構成において、発光素子表示部以外の前記非形成部は、IH部、赤外線加熱部、及び液晶表示部の中から選択した一または二以上の領域であることが好ましい。
このようにすれば、遮光膜が熱に左程強いものでなくても、例えば赤外線加熱部(ラジアントヒータ部)を非形成部とすることにより、遮光膜の熱による特性悪化や変色等が生じ難くなると共に、熱の篭りも生じ難くなる。また、遮光膜が形成されているか否かに応じて、上記列挙した各部の位置を正確に把握できるため、赤外線加熱部に被加温体を載置する際に、載置ズレが生じなくなると共に、液晶表示部を非形成部とすることにより、遮光膜により邪魔されることなく液晶表示部が示す情報をガラス板の表面側から明確に知得することができる。
上記構成において、遮光膜は、印刷膜又は蒸着膜からなることが好ましい。
印刷膜は、無機顔料とガラスからなり、結晶化ガラス板との膨張差によるクラック発生を防止するために多孔質であることが望ましい。印刷膜を多孔質にするためには、無機顔料粉末とガラス粉末の割合が質量比で5:5〜9:1、好ましくは5:5〜8:2の範囲にある形成材料を使用するとよい。ガラス粉末の割合が1割以上であれば、無機顔料粉末を結晶化ガラス板に強固に固定することができ、また5割以下であれば、ガラス粉末が緻密に焼結することがなく、容易に多孔質膜を得ることができる。
無機顔料粉末としては、TiO2、ZrO2、ZrSiO4の他、Co−Al−Zn系、Co−Al−Si系、Co−Al−Ti系、Co−Al−Cr系、Co−Ni−Ti−Zn系、Ti−Sb−Cr系、Ti−Ni系、Co−Si系、Ti−Fe−Zn系、Fe−Zn系、Fe−Ni−Cr系、Zn−Fe−Cr−Al系、Co−Cr−Fe系、Cu−Cr系、Cu−Cr−Fe系、Cu−Cr−Mn系の酸化物顔料等を単独又は混合して用いることができる。ガラス粉末としては、B23−SiO2系、Na2O−CaO−SiO2系、Li2O−Al23−SiO2系、ZnO−Al23−P25系等のガラスが使用できる。
遮光膜が印刷膜からなる場合、遮光膜の厚みは、平均0.1〜50μm、特に0.2〜40μmであることが好ましい。厚みが0.1μm以上であれば加熱装置や配線等の調理器の内部構造を隠すための可視光遮蔽が可能となり、また50μm以下であれば、印刷回数の増加や材料コストの増加による製膜コストの上昇を抑制することができる。さらに、トッププレートは再溶融してリサイクルされるが、被膜に含まれる無機顔料はガラスにとって不純物となり、ガラスの着色の原因となる。しかし膜厚が薄ければ着色が生じ難くなる。
上記構成において、低膨張透明結晶化ガラス板の表面に無機顔料とガラスからなる多孔質の印刷膜が形成され、前記印刷膜の少なくとも電磁加熱部分上に耐熱樹脂層が形成されてなることが好ましい。
トッププレートに形成される印刷膜は、充填密度が低く、多数の微小な隙間があり、光沢がない。このため温度センサーの接着に用いる接着剤が印刷膜の隙間に流れ込んで固化する。その結果、その部分だけ光沢を有して周囲とは異質に見えてしまう。
そこで本発明では、予め耐熱樹脂層を印刷膜上に形成しておくことにより、温度センサーの接着剤が印刷膜の隙間に流れ込むのを防止するものである。
また電磁加熱装置だけでなく、赤外線加熱装置も備えた調理器に用いられる場合、赤外線加熱部分の印刷膜の印刷密度を電磁加熱部分のそれより低くしたり、電磁加熱部分よりも印刷膜の膜厚を薄くすることが望ましい。また無機顔料とガラスからなる印刷膜に代えて、ラスター膜(金属光沢膜)を形成してもよい。つまり、印刷膜からなる遮光膜は赤外線を透過しにくいため、赤外線加熱部分の印刷膜の印刷密度を低くしたり、膜厚を薄くしたり、或いはラスター膜にすることにより、赤外線加熱に必要な量の赤外線を透過させることが可能になるためである。なお、「印刷密度」とは、単位面積当たりの膜形成(印刷)面積を意味している。例えばトッププレートの或る領域1cm2当たりの膜形成部分の総面積が0.5cm2である場合、印刷密度は50%である。また「赤外線加熱部分の印刷密度」とは、調理器の赤外線加熱装置と対応する領域全体の平均印刷密度であり、「電磁加熱部分の印刷密度」とは、電磁加熱装置と対応する領域全体の平均印刷密度を意味している。
印刷密度を低くする場合、電磁加熱部分の印刷密度の30〜80%、特に40
〜80%となるようにすることが好ましい。赤外線加熱部分の印刷密度が電磁加
熱部分の30%以上であれば、加熱装置を完全に隠すための可視光遮蔽が可能と
なり、また印刷密度が80%以下であれば、赤外線透過量が十分となり、高い調
理性能が得られる。
印刷膜の印刷密度を低くし、十分な赤外線透過量を確保する方法としては、例えば多数の開孔を設ける方法がある。開孔を形成する場合、赤外線加熱部分全体に均一に分布させることが望ましい。各開孔の大きさは、直径0.05〜5mm程度、特に0.1〜3mm程度であることが好ましい。また1cm2当たり5〜500個程度、特に10〜500個程度の開孔を形成することが好ましい。
印刷膜の厚みを薄くする場合、電磁加熱部分の遮光被膜の10〜50%程度、特に10〜40%程度の厚みとすることが好適である。10%以上であれば周囲とのコントラストが大きくならず、目立ちにくくなる。また50%以下であれば赤外線透過量が多くなり、十分な調理性能が得られる。
ラスター膜にする場合、Au、Pt、Pd、Rh、Ru、Bi、Sn、Ni、Fe、Cr、Ti、Ca、Si、Mgなどの金属元素、及びそれらの複合体を含むものが使用可能である。特にAu、Pd、Bi、Sn、Fe、Ti等を含むものが好適に使用できる。ラスター膜の厚みは平均0.1〜10μm、特に0.1〜5μmであることが好ましい。
耐熱樹脂層には、約200℃以上の耐熱性が必要とされる。耐熱性を有する樹脂としては、ポリイミド系樹脂、(芳香族)ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂又はこれらの複合体を主成分として用いることができる。また耐熱樹脂層は無色有色を問わない。
耐熱樹脂層の膜厚は0.01〜50μmが適当である。0.01μm以上であれば接着剤の浸透を防ぐことが可能である。また50μm以下であれば、コストアップの問題や、ガラスの再溶融の際に還元が起こる、といった問題が生じにくい。
またこの層には、遮光膜の外観を調整するために、耐熱有機顔料や無機顔料を含有させてもよい。
耐熱樹脂層は、電磁加熱部分のみに施してもよいが、その他の部分に施してもよい。例えば調理器本体へのトッププレートの取り付けに接着剤を用いる場合、電磁加熱部分と同様にその接着痕が現れることがあるが、その部分にも耐熱樹脂層を形成しておくことにより、良好な外観を得ることができる。印刷膜全体の色調を均一にするためにも、耐熱樹脂層は、赤外線加熱部分を除いた印刷膜全面に施すことが望ましい。なお耐熱樹脂の耐熱性が高く、赤外線加熱時の高温に耐えられる場合は、赤外線加熱部分にも耐熱樹脂層を付与すると、さらに良好な外観を得ることができる。
本発明の調理器用トッププレートは、遮光膜及び/又は耐熱樹脂層が調理器本体側、即ち電磁加熱装置(及び赤外線加熱装置)と対向するように調理器に取り付けて使用される。調理器への取り付けは、調理器本体に設けられたトッププレート支持枠に、シリコン樹脂等を用いて接着、固定することにより行われる。
なお調理器の上面となる面にも、意匠性向上やヒーター位置の表示等のために、必要に応じて装飾被膜を印刷形成することができる。装飾被膜も無機顔料粉末とガラス粉末からなる材料を用いて形成できるが、擦れても剥がれないように、また汚れが付着しにくいように、強固で平滑な膜にすることが必要である。それゆえ装飾被膜用材料には、遮光被膜用材料よりもガラス含有率の高いものを選択することが重要である。具体的には、装飾被膜材料中のガラス含有率は、質量基準で5割以上であることが好ましい。またガラス粉末や無機顔料粉末には、印刷膜に用いるものと同様の材料を使用することができる。
また調理器の上面となる面には、フッ素コート等の防汚処理を施してもよい。
また、遮光膜が蒸着膜(例えば、スパッタ膜等)からなる場合、蒸着膜が、平滑且つ緻密な構造を有しているのみならず、ガラスの裏面及び/又は表面に高い密着性で強固に形成されることになるため、その基本的特性として、遮光膜が剥がれ難くなるという利点を有する。
この場合、蒸着膜が、Si、Ti、Al、Nb、W、Mo、Sn、Cr、Pt及びAuからなる群より選択された一種の金属、または、ステンレス、ハステロイ、インコネル及びニクロムからなる群より選択された一種の合金、もしくは、ステンレス、ハステロイ、インコネル及びニクロムからなる群より選択された一種の合金の窒化物、または、Ti、Nb、W及びMoからなる群より選択された一種或いは二種以上の金属の窒化物を含むと、着色がなされ且つ優れた遮光能力が得られるため、加熱装置や配線等の調理器の内部構造を適切に隠蔽することができる。しかも、このような蒸着膜は、正反射率が高く、且つ金属光沢を有するため、外観上、調理器周囲に存するステンレス等の金属製の調理台や壁と良好に調和するという利点を享受できる。
更に、遮光膜が、蒸着膜(着色された膜)と酸化防止膜とからなり、且つ、蒸着膜の上、または低膨張ガラスからなるガラス板の面と蒸着膜との間に、酸化防止膜を形成すれば、蒸着膜が酸化され難くなると共に、熱による蒸着膜の変質を抑制できる。すなわち、酸化防止膜が蒸着膜の上に空気と接触して形成されている場合には、空気中の酸素による蒸着膜の酸化が阻止される一方において、酸化防止膜が低膨張ガラスからなるガラス板と蒸着膜との間に形成されている場合には、酸化防止膜の特質によって、低膨張ガラス中の酸素による蒸着膜の酸化が阻止されるからである。特に、トッププレートの裏面(非使用面)に酸化防止膜が形成され、且つその上に蒸着膜が形成されていると、膜材質や膜厚を調整することによって、光の干渉を利用した種々の色調を得ることができる。
この場合、酸化防止膜が、Si、Ti、Al、Nb、W、Mo、Ta及びSnからなる群より選択された一種もしくは二種以上の金属の酸化物、またはSi、AlもしくはTiの酸化物を含んでいれば、蒸着膜の酸化防止能力が高いため好ましい。
また、蒸着膜や酸化防止膜が、結晶化ガラス中に含まれる成分、具体的には、Ti、Si或いはAlの金属、またはそれらの窒化物、もしくはそれらの酸化物からなる場合には、ガラス材料を原料として再溶融する際に、ガラスを着色させたり、或いはブツ等のガラス欠陥を発生させたりすることがないため好ましい。
このトッププレートにおける蒸着膜の膜構成の具体的な第1の例として、低膨張ガラス(無色透明)でなるガラス板の片面(裏面)から順に、10〜1000nm、好ましくは15〜700nmの幾何学的厚みを有する蒸着膜(着色膜)からなる第1の層と、10〜1000nm、好ましくは15〜700nmの幾何学的厚みを有する酸化防止膜からなる第2の層とを形成することが挙げられる。
また、第2の例として、低膨張ガラス(無色透明)でなるガラス板の片面(裏面)から順に、10〜1000nm、好ましくは20〜700nmの幾何学的厚みを有する酸化防止膜からなる第1の層と、10〜1000nm、好ましくは15〜700nmの幾何学的厚みを有する蒸着膜(着色膜)からなる第2の層と、10〜1000nm、好ましくは20〜700nmの幾何学的厚みを有する酸化防止膜からなる第3の層とを形成することが挙げられる。
上記の第1及び第2の例において、特に、蒸着膜(着色膜)が、TiN、Si、Ti、AlTiN、W或いはWNを含むと、耐熱性に優れた特性を有する観点から好ましい。また、酸化防止膜が、SiN、AlN、SiO2、Al23、もしくはTiO2を含むと、蒸着膜の酸化防止効果に優れた特性を有する観点から好ましい。
上記の透明ガラス板としては、600℃からの急冷に耐えることが可能な所謂耐熱衝撃性の高い材料を使用することができ、具体的には50×10-7/℃以下の熱膨張係数を有する材料が好適であり、低膨張の硼珪酸ガラス、石英ガラス或いはβ―石英固溶体を主結晶とする低膨張結晶化ガラスが使用可能である。特に、30〜500℃における平均熱膨張係数が、−10〜+30×10-7/℃、更に好ましくは−10〜+20×10-7/℃のガラスは、耐熱衝撃性が更に高く、燃焼時に、低膨張ガラスからなるガラス板内で温度分布が大きくなっても、ストレスが発生し難く割れ難いという観点から好ましい。
本発明に係る調理器用トッププレートによれば、発光素子の光線を透過する着色板状体により、LEDからなるインジケータ(発光素子)の配設に対応する遮光膜の非形成領域から、発光素子の配線等の調理器内部が見えることがなく、LEDで表示する数字を誤認することがない。
以下、本発明の実施形態に係る調理器用トッププレート(以下、単にトッププレートともいう)を図面に基づいて説明する。図1(a)は、本発明の実施形態に係るトッププレートを表面側より見た上面図、図1(b)は、その裏面側より見た底面図、図2は、図1(b)のa−a線の一部拡大した断面図、図3(a)は、LED装置の上面図、図3(b)は、図1(a)の発光素子表示部の一部拡大図である。
図1(a)に示すように、この実施形態に係るトッププレート1は、透明結晶化ガラス(日本電気硝子株式会社製N−0、30〜500℃における平均線熱膨張係数が−5×10-7/℃)からなる厚み4mmのガラス板2を基板とし、このガラス板2に、赤外線加熱部としての単一のラジアントヒータ部Aと、一対のIH部B、Bと、発光素子表示部Cとが平面的に配設されている。また、ラジアントヒータ部AとIH部Bには、装飾膜3が形成されている。
図1(b)に示すように、このガラス板2の非使用面である裏面には、発光素子表示部Cを除外した領域に、遮光膜となる印刷膜3が形成されている。更に、この印刷膜3の上層において、ラジアントヒータ部Aと発光素子表示部Bを除外した領域には、厚みが約5μmの耐熱樹脂層4が形成されている。尚、ラジアントヒータ部Aにおける印刷膜3は、ラジアントヒータからの熱線が透過しやすいように円形の非形成部が多数形成されている。また、この印刷膜3は、70質量%の市販のCu−Cr−Mn系黒色無機顔料粉末と30質量%のB23−SiO2系ガラス(日本電気硝子株式会社製BHW)からなる。印刷膜3の膜厚は、膜厚計で測定したところ5μmであった。
図2に示すように、発光素子表示部Cを覆うように、それより数mm大きく、2.3mmの厚みを有する着色板状体5が、シリコーン樹脂接着剤6を用いてガラス板2に固定してある。この着色板状体5は、V25を0.1質量%含有する着色結晶化ガラス(日本電気硝子株式会社製GC−190、30〜500℃における平均線熱膨張係数が1×10-7/℃)からなり、400〜600nmでの平均透過率は、2.3%、600〜800nmでの平均透過率は、29.9%であった。尚、可視光の透過率は、分光光度計(島津製作所製、UV−3100)によって測定した。
その着色板状体5の下部には、基板8上に固定された3個のLED装置7が配設されている。基板8上には、LED装置7以外にも、LED装置7の配線(図示せず)等が取り付けられている。
LED装置7は、図3(a)に示すように、数字を表示するための装置であり、各LED装置7において、7個の赤色発光するLED7aの上部には、それらに対応する7個の孔部が形成された上板7bが設置されている。LED装置7を上部から見ると、LED7aが発光した場合には、それに対応する孔部からは赤色の光が見えるが、LED7aが発光しない場合には、それに対応する孔部は白く見える。
従って、このLED装置7の上部に、着色板状体5を設置しないと、図3(a)に示すように、発光したLED7aからの光以外にも、発光していないLED7aに対応する孔部が白くみえるため、見る角度によっては数字を誤認しやすい。更に、3個のLED装置7の間からは、基板8やその上にある配線(図示せず)も見えてしまう。
しかし、図3(b)に示すように、本発明の実施例においては、LED装置7の上部に着色板状体5を設置するため、発光したLED7aからの光のみが視認でき、発光していないLED7aに対応する孔部が白く見えることもなく、また3個のLED装置7の間から、基板8上にある配線(図示せず)や基板8が見えることもない。
図1(a)は、本発明の実施形態に係るトッププレートを表面側より見た上面図、図1(b)は、その裏面側より見た底面図である。 図2は、図1(b)のa−a線の一部拡大した断面図である。 図3(a)は、LED装置の上面図、図3(b)は、図1(a)の発光素子表示部の一部拡大図である。
符号の説明
1 調理器用トッププレート
2 ガラス板
3 装飾膜
4 耐熱樹脂層
5 着色板状体
6 シリコーン樹脂接着剤
7 LED装置
7a LED
7b 上板
8 基板

Claims (6)

  1. 透明ガラス板の裏面に遮光膜の形成部と非形成部を有し、非形成部の下方に発光素子が配置される調理器用トッププレートであって、
    透明ガラス板の裏面に、発光素子の光線を透過する着色板状体を取り付けてなることを特徴とする調理器用トッププレート。
  2. 前記着色板状体は、波長600〜800nmの可視光線の平均透過率が10%以上であり、波長400〜600nmの可視光線の平均透過率が8%以下であることを特徴とする請求項1に記載の調理器用トッププレート。
  3. 前記着色板状体は、V25を0.01〜2質量%含有するLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガラスからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の調理器用トッププレート。
  4. 前記着色板状体は、30〜500℃における平均熱膨張係数が−10〜+50×10-7/℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の調理器用トッププレート。
  5. 前記発光素子の光線が、オレンジ色又は赤色である請求項1又は2に記載の調理器用トッププレート。
  6. 発光素子表示部以外の前記非形成部は、IH部、赤外線加熱部、及び液晶表示部の中から選択した一または二以上の領域であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の調理器用トッププレート。
JP2004310275A 2004-10-26 2004-10-26 調理器用トッププレート Withdrawn JP2006125645A (ja)

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