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JP2006160792A - 型内被覆用組成物及び型内被覆成形品の製造方法 - Google Patents

型内被覆用組成物及び型内被覆成形品の製造方法 Download PDF

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JP2006160792A
JP2006160792A JP2004350118A JP2004350118A JP2006160792A JP 2006160792 A JP2006160792 A JP 2006160792A JP 2004350118 A JP2004350118 A JP 2004350118A JP 2004350118 A JP2004350118 A JP 2004350118A JP 2006160792 A JP2006160792 A JP 2006160792A
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Gakuji Tokutomi
学路 徳冨
Kenji Ota
賢治 大田
Kenji Yonemochi
建司 米持
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Dai Nippon Toryo Co Ltd
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Abstract

【課題】硬化性に優れ且つ断熱効果に優れた被膜を形成することができる型内被覆用組成物並びに該型内被覆用組成物を使用する型内被覆成形品の製造方法を提供すること。
【解決手段】(A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽和ポリエステル樹脂、(B)上記(A)成分と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー、(C)有機過酸化物重合開始剤、及び(D)マイクロバルーン、を含有する型内被覆用組成物であって、上記の(A)成分と(B)成分との質量比率A/Bが20/80〜80/20であり、(A)成分+(B)成分と(C)成分との質量比率(A+B)/Cが100/0.2〜100/10であり、(D)成分が全型内被覆用組成物の8〜80容量%を占めている型内被覆用組成物、及び該型内被覆用組成物を使用する型内被覆成形品の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は型内被覆用組成物及び該型内被覆用組成物を使用する型内被覆成形品の製造方法に関し、より詳しくは、硬化性に優れ且つ断熱効果に優れた被膜を形成することができる型内被覆用組成物及び該型内被覆用組成物を使用する型内被覆成形品の製造方法に関する。
型内で、特に金型内で、樹脂成形品の成形と同時に塗装する型内被覆方法(インモールドコーティング法)は、SMCやBMCといったガラス繊維強化熱硬化性成形材料を用いて作製される熱硬化成形品の表面品質の改良に使われている。近年、型内被覆方法を熱可塑性樹脂等の射出成形法に応用しようとする種々の試みがなされている(例えば、特許文献1〜8参照。)。また、型内被覆用組成物についても種々のものが提案されている(例えば、特許文献9〜11参照。)。
しかしながら、それらの型内被覆用組成物は硬化温度が高く、また、それら型内被覆用組成物から形成される硬化被膜は緻密で熱伝導性が良好である。従って、それらの型内被覆用組成物から形成された型内被覆成形品は断熱効果が乏しく、ユニットバス内面の床や天井に用いた場合には、付着した水滴がいつまでも乾かず、また、結露して天井から水滴が落ちてくる等、実用上問題となっていた。
これらの問題を解決する手段として、金型表面に凹凸を設けることにより型内被覆成形品の表面に凹凸を設けることが提案されている(例えば、特許文献12〜13参照。)。しかしこれらは金型表面に単に凹凸を設けるものであるので型内被覆成形品の表面意匠性が限定される。また、FRP成形品の表面に親水性の塗料を塗布して水はけ性を向上させることが提案されている(特許文献13参照。)。
米国特許第4076788号明細書 米国特許第4081578号明細書 米国特許第4331735号明細書 米国特許第4366109号明細書 米国特許第4668460号明細書 特開平5−301251号公報 特開平5−318527号公報 特開平8−142119号公報 特開平05−117425号公報 特開平05−331249号公報 特開平05−331250号公報 特開2003−213898号公報 特開2004−156268号公報
しかしながら、上記の方法で得られる型内被覆成形品はたとえ水はけ性が改善されたとしても、表面の冷たい触感が改善されないという欠点があった。
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点を解消し、硬化性に優れ且つ断熱効果に優れた被膜を形成することができる型内被覆用組成物並びに該型内被覆用組成物を使用する型内被覆成形品の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、特定組成の型内被覆用組成物を用いることによって上記の目的が達成できることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の型内被覆用組成物は、
(A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽和ポリエステル樹脂、
(B)上記(A)成分と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー、
(C)有機過酸化物重合開始剤、及び
(D)マイクロバルーン
を含有する型内被覆用組成物であって、
上記の(A)成分と(B)成分との質量比率A/Bが20/80〜80/20であり、(A)成分+(B)成分と(C)成分との質量比率(A+B)/Cが100/0.2〜100/10であり、(D)成分が全型内被覆用組成物の8〜80容量%を占めていることを特徴とする。
また、本発明の型内被覆成形品の製造方法は、
(1)割り型キャビティであって型内成形品の型内被覆する表面方向へのキャビティの拡張が可能なキャビティを有する金型を用い、該キャビティ内で圧縮成形、射出成形、射出圧縮成形、射出プレス、又は反応射出成形により樹脂成形品を成形する工程、
(2)上記の樹脂成形品が、請求項1〜5の何れかに記載の型内被覆用組成物の注入圧力及び流動圧力に耐え得る程度に硬化又は固化した後、該樹脂成形品の型内被覆する表面と金型の内壁との間に該型内被覆用組成物を注入し、該樹脂成形品の表面上に被膜として硬化させる工程、及び
(3)該硬化被膜を有する樹脂成形品を金型から取り出す工程、
を含むことを特徴とする。
本発明の型内被覆用組成物は硬化性に優れ且つ断熱効果に優れた被膜を形成することができる。また、本発明の型内被覆成形品の製造方法により作製される型内被覆成形品はその表面の触感として冷たさがなく、また、ユニットバス内面の床や天井に用いても、結露して天井から水滴が落ちてくる等の欠点がない。
以下に、本発明について具体的に説明する。
本発明の型内被覆用組成物は、上記した(A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽和ポリエステル樹脂、(B)上記(A)成分と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー、(C)有機過酸化物重合開始剤、及び(D)マイクロバルーンを必須成分として含有し、更に、必要に応じて、着色顔料、撥水化剤、親水化剤、体質顔料、離型剤、改質樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、硬化促進剤、各種分散剤、消泡剤等の成分を含有することができる。
(1)(A)成分
本発明の型内被覆用組成物に使用される(A)成分は、少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマーであるか、又は、不飽和ポリエステル樹脂である。
<(1−1)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー>
少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマーとして、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びシリコン(メタ)アクリレートのオリゴマー等を挙げることができる。
上記(メタ)アクリレート基を有するオリゴマーは、(メタ)アクリレート基を1分子中に少なくとも2個、好ましくは、2〜6個有することが適当である。これらのオリゴマーの質量平均分子量は、それぞれの種類により変動しうるが、一般的には、約300〜10,000、好ましくは、500〜5,000であることが適当である。
<(1−1−1)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー>
本発明の型内被覆用組成物において(A)成分として使用できるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、(イ)有機ジイソシアネート化合物と、(ロ)有機ポリオール化合物と、(ハ)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを、NCO/OH比が、例えば、0.8〜1.0、好ましくは、0.9〜1.0となるような量比で混合し、通常の方法で反応させることにより製造することができる。水酸基が過剰に存在する場合や、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを多量に使用した場合には水酸基を多く有するオリゴマーが得られる。
具体的には、(イ)有機ジイソシアネート化合物と、(ロ)有機ポリオール化合物等とを、例えば、ジブチル錫ジラウレート等のウレタン化触媒の存在下で反応させて、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーを得る。次いで、ほとんどの遊離イソシアネート基が反応するまで、(ハ)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと反応させることにより、上記のウレタン(メタ)アクリレートのオリゴマーを製造することができる。なお、(ロ)有機ポリオール化合物と、(ハ)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの割合は、後者1モルに対し、例えば、前者0.1〜0.5モル程度が適当である。
上記の反応に使用される(イ)有機ジイソシアネート化合物として、例えば、1,2−ジイソシアナトエタン、1,2−ジイソシアナトプロパン、1,3−ジイソシアナトプロパン、リジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトエチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン等を挙げることができる。これら有機ジイソシアネート化合物は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記の反応で使用できる(ロ)有機ポリオール化合物、好ましくは、有機ジオール化合物として、例えば、アルキルジオールや、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール等を挙げることができる。
上記のアルキルジオールとして、例えば、エチレングリコールや、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−エチルブタン−1,4−ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン等を代表的なものとして挙げることができる。
上記のポリエーテルジオールは、例えば、既知の方法により、アルデヒドやアルキレンオキサイド、グリコール等の重合により合成することができる。例えば、ホルムアルデヒドやエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトロメチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等を適当な条件下でアルキルジオールに付加重合させることによって、ポリエーテルジオールが得られる。
上記のポリエステルジオールとして、例えば、飽和又は不飽和のジカルボン酸及び/又はそれらの酸無水物と、過剰のアルキルジオールとを反応させて得られるエステル化反応生成物、及び、アルキルジオールにヒドロキシカルボン酸及び/又はその分子内エステルであるラクトン及び/又は分子間エステルであるラクチドを重合させて得られるエステル化反応生成物を用いることができる。
有機ジオール化合物は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記の反応で使用できる(ハ)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとして、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
その他、本発明で使用できるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、1分子中に(メタ)アクリレート基及び水酸基を有する化合物と有機ジイソシアネートとを、NCO/OHの比が、例えば、0.9〜1.0となる割合で配合し、例えば、ジブチル錫ジラウレート等のウレタン化触媒の存在下で反応させても製造することができる。
<(1−1−2)ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー>
本発明の型内被覆用組成物において(A)成分として使用できるポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、水酸基を末端に有するポリエステルポリオールと、不飽和カルボン酸との反応によって製造することができる。
このようなポリエステルポリオールは、代表的には、飽和又は不飽和のジカルボン酸又はその酸無水物と、過剰量のアルキレンジオールとをエステル化反応させることによって製造することができる。使用できるジカルボン酸として、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、マレイン酸等を代表的なものとして挙げらることができる。また、使用できるアルキレンジオールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール等を代表的なものとして挙げることができる。
不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸等を代表的なものとして挙げることができる。
<(1−1−3)ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー>
本発明の型内被覆用組成物において(A)成分として使用できるポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオールと、上記の不飽和カルボン酸との反応によって製造することができる。
<(1−1−4)エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー>
本発明の型内被覆用組成物において(A)成分として使用できるエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、エポキシ化合物と上記のような不飽和カルボン酸とを、エポキシ基1当量当たり、例えばカルボキシル基0.5〜1.5当量となるような割合で用い、通常のエポキシ基への酸の開環付加反応によって製造することができる。
上記のエポキシ化合物として、ビスフェノールA型エポキシ、フェノール性ノボラック型エポキシ等を好適に挙げることができる。
<(1−1−5)シリコン(メタ)アクリレートオリゴマー>
本発明の型内被覆用組成物において(A)成分として使用できるシリコン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、アルコール性シロキサン化合物のヒドロキシル基と(メタ)アクリル酸とのエステル反応によって製造することができる。シリコン(メタ)アクリレートオリゴマーを用いて得られる型内被覆成形品は特に光安定性又は耐候性に優れており、長期間屋外で使用される型内被覆成形品として有効である。
<(1−2)不飽和ポリエステル樹脂>
本発明の型内被覆用組成物において(A)成分として使用できる不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、有機ポリオールと不飽和ポリカルボン酸とを公知の方法により反応させ、更に必要に応じて、飽和ポリカルボン酸を反応させて製造することができる。使用できる有機ポリオールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ビスフェノールA等を代表的なものとして挙げることができる。また、使用できる不飽和ポリカルボン酸として、(無水)マレイン酸、(無水)フマル酸、(無水)イタコン酸等を代表的なものとして挙げることができる。
本発明の型内被覆用組成物においては、(A)成分として、上記の少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマーと、上記の不飽和ポリエステル樹脂とを併用してもよい。
(2)(B)成分
本発明の型内被覆用組成物に使用される(B)成分は、上記の(A)成分と共重合することができるエチレン性不飽和モノマーである。
そのようなエチレン性不飽和モノマーとして、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート等を代表的なものとして挙げることができる。
本発明の型内被覆用組成物においては、(B)成分としてエチレン性不飽和モノマーを1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。また、エチレン性不飽和モノマーとして、上記のように、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーを用いることもできる。
本発明の型内被覆用組成物においては、(A)成分及び(B)成分として使用される化合物等の種類にもよるが、(A)成分と(B)成分との質量比率A/Bは、通常は20/80〜80/20であり、好ましくは30/70〜70/30である。この範囲内であれば、適度な硬化特性と粘性を有する型内被覆用組成物が得られる。即ち、(A)成分と(B)成分との合計量に基づいて(B)成分の量が20質量%以上であれば、型内被覆用組成物の粘度が高くなり過ぎたり、型内での流動性が劣ったりすることもなく、均一な被覆が得られるので好ましい。一方、(B)成分の量が80質量%以下であれば、型内被覆用組成物の粘度が低くなり過ぎたり、型内流動時にマイクロバルーンが分離したり、型内流動時に型内被覆用組成物中に気泡が取り込まれたりすることもなく、堅牢な硬化被膜が得られるので好ましい。
(3)(C)成分
本発明の型内被覆用組成物に使用される(C)成分は有機過酸化物重合開始剤であり、この有機過酸化物重合開始剤が所定の1分間半減期温度を有することが好ましい。
<1分間半減期温度>
ここで、1分間半減期温度とは、有機過酸化物重合開始剤の濃度が1分間で初期の濃度の半分に減ずる場合の周囲温度を意味し、温度に対する有機過酸化物重合開始剤の分解速度を示す指標であり、1分間半減期温度が低いほど、分解しやすいことになる。
1分間半減期温度は次のように定義される。
温度T(絶対温度)における半減期τ1/2は次式で求めることができる。
lnτ1/2=C−E/RT (1)
(式中、Cは定数であり、Eは活性化エネルギーであり、Rは気体定数である)。
測定方法としては、まずラジカルに対して不活性なベンゼンを使用して0.1〜0.2モル/リットルの濃度の有機過酸化物溶液を調製し、窒素置換を行ったガラス管中に密閉する。次いで、所定温度にセットした恒温槽に浸し、熱分解させる。
ここで、分解有機過酸化物の量を濃度換算でx、分解速度定数をk、時間をt、有機過酸化物の初期濃度aとすると、
lna/(a−x)=kt (2)
であり、半減期は、分解により有機過酸化物濃度が初期の濃度の半分に減ずるまでの時間であるから、半減期をτ1/2で示し、(2)式のxにa/2を代入すると、
kτ1/2=ln2 (3)
となる。
従って、ある一定温度(T)で熱分解させ、時間(t)とlna/(a−x)との関係をプロットし、得られた直線の傾きからkを求め、(3)式からその温度(T)における半減期(τ1/2)を知ることができる。
一方、不活性溶媒中の有機過酸化物の分解については、lnτ1/2及び1 /Tは一次関数であり、直線関係が成り立つので、任意の数点の温度における半減期をプロットし、1分間での半減期温度を求めることができる。
本発明の型内被覆用組成物によって被覆される樹脂成形品の荷重たわみ温度(1.82MPa)をTd(℃)とした場合に、本発明の型内被覆用組成物に使用される有機過酸化物重合開始剤はその1分間半減期温度が1.5×Td(℃)以下であることが好ましく、1.3×Td(℃)以下であることがより好ましく、1.0×Td(℃)以下であることが最も好ましい。1分間半減期温度が1.5×Td(℃)以下であれば、樹脂成形品が変形しない金型温度以下における型内被覆用組成物の硬化時間が短縮できるので、生産性の面からも好ましい。
本発明の型内被覆用組成物に使用される有機過酸化物重合開始剤の種類は、本発明の型内被覆用組成物によって被覆される樹脂成形品の荷重たわみ温度によって変更する必要があるが、該有機過酸化物重合開始剤として、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−オクチルパーオキシオクトエート、t−アミルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−オクチルパーオキシベンゾエート、ジベンゾイルパーオキシド、1,1―ジ―t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,2―ジ―t−ブチルパーオキシブタン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−アミルパーオキシベンゾエート等を好適なものとして挙げることができる。
本発明の型内被覆用組成物においては、(A)成分+(B)成分と(C)成分との質量比率(A+B)/Cが100/0.2〜100/10であり、好ましくは100/0.5〜100/5であることが適当である。(C)成分の配合量が(A)成分と(B)成分との合計量に基づいて0.2質量%以上であれば、長時間を要することなしで十分な硬化反応を行えるので実用的である。一方、(C)成分の配合量が(A)成分と(B)成分との合計量に基づいて10質量%以下であれば、型内で急激な反応を開始することがなく、流動途中でゲル化することもなく、且つ樹脂成形品との良好な付着性を達成し得る。
(4)(D)マイクロバルーン
本発明の型内被覆用組成物においては、硬化被膜に良好な断熱効果を与えるためにマイクロバルーンを配合する。マイクロバルーン(微小中空球体)とは、通常5〜300μm程度の微細な中空球体につけられた名称で、無機系と有機系のものがあり、代表的なものとして、ガラスバルーン、シリカバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン等の無機系、及び、フェノールバルーン、塩化ビニリデンバルーン等の有機系を挙げることができる。本発明の型内被覆用組成物においてはいずれのバルーンも使用することができるが、好ましくは、ガラスバルーン、シリカバルーン、アルミナバルーンを用いる。これらは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明の型内被覆用組成物で使用するマイクロバルーンとしては、最小径が5μm、最大径が150μmで、平均粒子径が10〜100μmの範囲のものが好ましい。マイクロバルーンの平均粒子径が10μm未満であったり、最小径が5μm未満であったりする場合には、硬化被膜の断熱効果が低下するので好ましくない。また、平均粒子径が100μmを超えたり、最大径が150μmを超えたりする場合には、型内被覆用組成物中に該マイクロバルーンを均一に分散させることが難しくなり、型内均一流動も困難となり、塗膜強度も低下するので好ましくない。
本発明の型内被覆用組成物においては、マイクロバルーンが全型内被覆用組成物の8〜80容量%、好ましくは10〜60容量%を占めることが適当である。マイクロバルーンの配合量が8容量%以上であれば、硬化被膜は十分な断熱効果を発揮するので実用的である。一方、マイクロバルーンの配合量が80容量%以下であれば、硬化被膜は十分な強度と密着性を発揮することができる。
(5)着色顔料
本発明の型内被覆用組成物は、必要に応じて、着色顔料として従来から塗料用、プラスチック用として一般的に使用されている各種着色顔料を含有することができる。着色顔料は、型内被覆成形品を着色し、美観を持たせ、成形品表面の外観を改良する目的で配合する。例えば、白色系の二酸化チタン、黄色系のベンジジンエロー、チタンエロー、ハンザエロー、橙系のモリブデートオレンジ、ベンジジンオレンジ、赤系のキナクリドン、緑系のフタロシアニングリーン、クロムグリーン、青系のフタロシアニンブルー、コバルトブルー、群青、黒系のカーボンブラック、酸化鉄等の顔料を使用することができる。また、着色顔料は、粉末状やフレーク状の酸化鉄、ニッケル、アルミニウム、グラファイト、酸化チタン等で処理した雲母等の鱗片状顔料であっても良い。
(6)撥水化剤
本発明の型内被覆用組成物は、必要に応じて、撥水化剤を含有することができる。撥水化剤としては、各種シリコーン化合物やフッ素化合物を使用することができるが、シリコーン(メタ)アクリレートやフルオロ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート基を有する化合物が特に好ましい。
本発明の型内被覆用組成物においては、撥水化剤が全型内被覆用組成物の好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%を占めることが適当である。撥水化剤の配合量が0.5質量%以上であれば、硬化被膜の表面は十分な撥水効果を発揮するので実用的である。一方、撥水化剤の配合量が10質量%以下であれば硬化被膜は十分な強度と密着性を発揮することができる。
(7)その他
本発明の型内被覆用組成物は、必要に応じて、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、クレー等の体質顔料を含有することができる。また、硬化被膜を金型からスムーズに離型させるために、必要に応じて、離型剤を含有することができる。離型剤としては、例えば、成形時の金型温度以下の融点を持つものが適当である。離型剤の融点が成形時の金型温度以下であれば、所望の離型効果が十分に得られる。このような離型剤として、例えば、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸塩、大豆油レシチン、シリコーン油、脂肪酸エステル、脂肪酸アルコール二塩基酸エステル類を挙げることができる。
更に、本発明の型内被覆用組成物は、必要に応じて、ポリメチルメタクリレート樹脂、飽和ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、イソシアネートプレポリマー、粒子径が0.1〜30μmの樹脂粒子等の改質樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、硬化促進剤、顔料分散剤、消泡剤等の各種添加剤等を含有していてもよい。
(8)樹脂成形品
本発明の型内被覆用組成物によって被覆される樹脂成形品の材料として、従来より公知の各種熱硬化性樹脂成形材料、各種熱可塑性樹脂成形材料を使用することができる。
熱硬化性樹脂成形材料として、例えば、ジシクロペンタジエンを主成分とするRIM成形(反応射出成形)材料、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、フェノール樹脂をマトリックスとするSMC、BMCと呼ばれるガラス繊維強化プラスチック成形材料、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂をマトリックスとするRTM成形材料等を挙げることができる。
また、熱可塑性樹脂成形材料として、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ASA樹脂、ABS樹脂、AES樹脂またはこれら樹脂の各種アロイ材を挙げることができる。アロイ材とは、上記のような熱可塑性樹脂と、他の1種以上のポリマーとが物理的に混合された複合材料であって、総合的な実用性能について相乗効果を有する材料と一般に理解されている。
このような熱可塑性樹脂成形材料は、用途に応じた特性を満足するように、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、帯電防止剤、着色剤、難燃剤、可塑剤、ガラス繊維等の繊維強化材、無機充填材等を含有することができる。
本発明の型内被覆用組成物によって被覆される樹脂成形品の材料、即ち、熱可塑性樹脂成形材料、熱硬化性樹脂成形材料に、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を持つ化合物が含まれていることが好ましい。樹脂成形品がこのような官能基含有化合物を含むことにより、樹脂成形品と型内被覆用組成物との被覆界面での付着力が更に強固になる。官能基含有化合物のこのような官能基は最初から樹脂成形品の材料中に存在していたものであっても、即ち、ヒドロキシル基、カルボキシル基等を含有する樹脂の官能基であっても、あるいは樹脂成形品の材料の溶融混練の際の反応によって生じたものであってもよい。
ヒドロキシル基又はカルボキシル基を持つ化合物として、例えば、ヒドロキシル基を含有するビスフェノールA型のビニルエステル樹脂であって数平均分子量が例えば500〜3000である熱硬化性樹脂、ヒドロキシル基を含有するエチレン−ビニルアルコール共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体であって無水マレイン酸の一部がエステル化して生じたカルボキシル基を含有しており、スチレンと無水マレイン酸との共重合比が例えば当量比で1:1〜3:1であり、数平均分子量が例えば1000〜2500であるスチレン/無水マレイン酸共重合体をアルキルアルコールで35〜75%の比率でエステル化して得た熱可塑性樹脂、メタクリル酸含有量が例えば1〜30質量%であるエチレン/メタクリル酸共重合体、くし型構造を持つグラフトポリマーである酸変性アクリル/ポリスチレン共重合体、ポリスチレンをグラフト化したエチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、分子内に1〜2個程度の水酸基を導入した数平均分子量が例えば500〜600である水素化石油樹脂等を好適なものとして挙げることができる。
本発明の型内被覆用組成物を採用することにより、熱硬化性成形材料又は熱可塑性樹脂成形材料と型内被覆用組成物との界面での付着力が向上するので、従来問題となっていた付着性の点や、金型温度の問題で適用できなかった樹脂成形材料に対しても適用可能な上塗り塗料としての機能も有する型内被覆が可能となる。
(9)型内被覆成形品の製造方法
本発明の型内被覆成形品の製造方法は、
(1)割り型キャビティであって型内成形品の型内被覆する表面方向へのキャビティの拡張が可能なキャビティを有する金型を用い、該キャビティ内で圧縮成形、射出成形、射出圧縮成形、射出プレス、又は反応射出成形により樹脂成形品を成形する工程、
(2)上記の樹脂成形品が、請求項1〜5の何れかに記載の型内被覆用組成物の注入圧力及び流動圧力に耐え得る程度に硬化又は固化した後、該樹脂成形品の型内被覆する表面と金型の内壁との間に該型内被覆用組成物を注入し、該樹脂成形品の表面上に被膜として硬化させる工程、及び
(3)該硬化被膜を有する樹脂成形品を金型から取り出す工程、
を含む。
本発明の型内被覆成形品の製造方法は、例えば、SMCやBMCといったガラス繊維強化熱硬化性成形材料の圧縮成形、ジシクロペンタジエンを主成分とする反応射出成形、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びこれらのアロイ材等の熱可塑性樹脂の射出成形、射出圧縮成形及び射出プレス成形に適用できる。
以下に、本発明の型内被覆成形品の製造方法を実施するための成形機の構成、成形金型及び型内被覆用組成物注入装置を図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明の範囲はこのような具体的な成形機等によって何ら限定されるものではない。
図1は、例えば、SMC(シートモールディングコンパウンド)と呼ばれるガラス繊維強化熱硬化性成形材料を用いた圧縮成形法を実施する装置を示す。その成形方法としては金型内で成形する従来の方法が特に制限なく利用できるが、好適には特公昭55−9291号公報、特開昭61−273921号公報等に記載の方法を用いることができる。
図1に示す装置において、割り型の上型1及び下型2はそれぞれ互いに対向する成形用型部材である。上型1及び下型2はそれぞれ型締め装置の可動盤3及び固定盤4に固定されており、可動盤3は型締めシリンダ5によって進退動作する構成になっている。上型1及び下型2により所要形状の割り型キャビティ6を形成できるようになっており、上型1の移動で型内成形品の型内被覆する表面方向へのキャビティの拡張が可能である。この型内被覆する表面が1面であっても、2面以上であってもよく、従って、この型内被覆する表面方向へのキャビティの拡張は1方向であっても、2方向以上であってもよい。上型1と下型2との間に上記のガラス繊維強化プラスチック成形材料を入れ、型締めシリンダ5を動作させ、上型1と下型2とを接近させて該成形材料をキャビティの形状に成形し、型締め圧を付加して硬化させる。
また、図1に示す装置においては、型内被覆用組成物の注入手段であるシャットオフピン7Aを備えたインジェクタ7、インジェクタ7に所定量の型内被覆用組成物を供給する計量シリンダ8及び型内被覆用組成物をその貯蔵部10から計量シリンダ8に供給するための供給ポンプ9が装備されている。なお、計量シリンダ8には型内被覆用組成物注入用のプランジャーレギュレータ8Aが備えられている。
成形に際しては、まず型締めシリンダ5を動作させて上型1を下型2から離し、下型2の上に上記のガラス繊維強化プラスチック成形材料を乗せ、その後、型締めシリンダ5を動作させ、上型1と下型2とを接近させて該成形材料をキャビティの形状に成形し、型締め圧を付加する。この型締め圧は通常2〜15MPa(20〜150Kgf/cm2)である。成形温度は、成形時間、成形材料の種類等に応じて任意に決定されるが通常120〜180℃が適当であり、成形材料を入れる前に金型を予め上記の温度にセットし、後記する硬化被膜が得られるまで該温度を維持するようにしておくのが望ましい。
次いで、上記のキャビティ内の成形品が型内被覆用組成物の注入圧力、流動圧力に耐え得る程度に硬化又は固化した段階で、上記の型締め圧をそのまま維持しながら、又は上記の型締め圧を減圧した後、又は下記の所望の硬化被膜厚よりも大きいが、上型1と下型2との嵌合を離脱させることがない距離だけ、好ましくは0.2〜20mmだけ上型1を成形品の表面から離した後、所望の膜厚、好ましくは50〜2000μmの硬化被膜が得られるだけの量の型内被覆用組成物をインジェクタ7から上型1の内壁と成形品の型内被覆する表面との間に注入する。
型内被覆用組成物を注入した後、シャットオフピン7Aで注入口を閉じ、必要に応じて型締めシリンダ5を動作させ、型締め操作を行い、キャビティ6内の成形品の表面上で型内被覆用組成物を硬化させる。型内被覆用組成物が成形品表面を均一に覆うように、通常約1〜15MPa(10〜150Kgf/cm2)に(再)加圧し、その圧力を硬化被膜が形成されるまで、通常約30〜300秒程度維持する。このようにして成形品表面に硬化被膜が形成された後、型締めシリンダ5を動作させ、上型1及び下型2を離間して、硬化被膜を有する成形品を金型から取り出す。
図2は熱可塑性樹脂成形材料の射出成形法の場合の態様を示すものである。図2において、符号11は射出成形機の型締め装置の固定盤、12は可動盤であり、それぞれ互いに対向する成形型部材である固定金型部13及び可動金型部14を備えており、可動盤12が型締めシリンダ15によって進退動作する構成になっている。固定金型部13及び可動金型部14の嵌合個所には、所要形状のキャビティ16が形成されるようになっていて、このキャビティ16中に溶融もしくは軟化状態の樹脂成形材料を射出して充填し、固化させるのである。溶融樹脂成形材料を射出して充填する場合には、樹脂成形材料をスクリューを有する射出シリンダ17からノズル18及びスプルー19を介してキャビティ16中に射出する。なお、図2中、符号20はリブ(ボス部)、21は離型時のエジェクタピンである。また、固定金型13及び可動金型14の嵌合個所にシェアエッジ構造部分が形成されている。
また、図2に示す装置においては、型内被覆用組成物の注入手段としてはシャットオフピン22Aを備えたインジェクタ22、インジェクタ22に所定量の型内被覆用組成物を供給する計量シリンダ23及び型内被覆用組成物をその貯蔵部24から計量シリンダ23に供給するための供給ポンプ25が装備されている。なお、上記計量シリンダ23には型内被覆用組成物注入用のプランジャーレギュレータ23Aが備えられている。
成形に際しては、先ず、型締めシリンダ15を動作させて金型(固定金型部13と可動金型部14)を閉じ、型締め圧を付加する。この型締め圧は樹脂成形材料の射出圧力に対抗できる必要がある。通常この射出圧力はノズル18の部分で40〜250MPa(400〜2,500Kgf/cm2)の高圧である。この過程で、供給ポンプ25が作動し、計量シリンダ23に必要な量の型内被覆用組成物を供給しておく。
次いで、溶融もしくは軟化状態の樹脂成形材料を射出シリンダ17からノズル18及びスプルー19を介してキャビティ16中に射出する。キャビティ内の樹脂成形材料(成形品)が型内被覆用組成物の注入圧力、流動圧力に耐え得る程度に固化した段階で、上記の型締め圧を減圧するか、又は下記の所望の硬化被膜厚よりも大きいが、固定金型部13と可動金型部14との嵌合を離脱させることがない距離だけ、好ましくは0.2〜20mmだけ可動金型部14を後退させる。次いで、シャットオフピン22Aを動作させてインジェクタ22の注入口を開放する。次いで、計量シリンダ23の型内被覆用組成物注入用のプランジャーレギュレータ23Aを動作させ、キャビティ16、即ち固定金型部13の内壁と樹脂成形品の型内被覆する表面との間に所望の膜厚、好ましくは50〜2000μmの硬化被膜が得られるだけの量の型内被覆用組成物を注入する。
型内被覆用組成物を注入した後、シャットオフピン22Aで注入口を閉じ、必要に応じて型締めシリンダ15を動作させ、型締め操作を行い、型内で型内被覆用組成物を拡散させ成形品表面への被覆を行い、キャビティ16内の成形品の表面上で型内被覆用組成物を硬化させる。次いで、型締めシリンダ15を動作させ、固定金型部13と可動金型部14を離間して、硬化被膜を有する成形品を金型から取り出す。
以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例及び比較例により何ら限定されるものではない。
実施例1〜4及び比較例1〜3
長さ1000mm、幅500mm、高さ30mmの箱形状の樹脂成形品を得るためのキャビティを有する金型を用い、図1に示す態様に従って成形品に対する型内被覆を実施した。金型温度を上型150℃、下型140℃に設定し、まずSMC成形材料を下型の上に置き、500トンの型締め圧力で型締めし、90秒間保持し、得られたSMC成形品の表面が型内被覆用組成物の注入、流動圧力に耐え得る程度に硬化させた。次いで、上型を約5mm離間した後、第1表に記載した組成の各々の型内被覆用組成物160cm3を金型表面と成形品の表面との間に約5秒間かけて注入した。注入完了後、型締め圧力を2秒かけて150トンまで加圧し、5秒間保持した。次いで型締め圧力を90トンに減圧し、1秒間保持し、次いで型締め圧力を120トンに昇圧し、84秒間保持して型内被覆用組成物を硬化させた。得られた成形品の外観及び型内被覆用組成物の付着性、耐温水性を下記の評価方法に従って評価した。それらの結果を第1表に示す。また、得られた成形品を30℃の室内に1時間静置後直ちに10℃の室内に移し、成形品を5度傾けた状態で10℃の水10mlを滴下し、そのまま静置し、10分後の表面の水滴の有無を観察した。それらの結果を第1表に示す。
<成形品の外観>
成形品表面を被覆している塗膜の硬化状態、気泡の巻き込み、塗膜フクレ、塗膜剥がれ等を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○:全てに良好なもの、
△:一部不具合のあるもの、
×:不具合の著しいもの。
<初期付着性>
JIS K 5600−5−6:付着性(クロスカット法)に従って初期の塗膜付着性試験を実施した。塗膜の付着性はJIS K 5600−5−6に記載の試験結果の分類に基づき下記の0〜5の6段階で評価した。
<6段階評価>
0…カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にも剥がれがない。
1…カットの交差点における塗膜の小さな剥がれ。
クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に5%を上回ることはない。
2…塗膜がカットの縁に沿って、及び/又は交差点において剥がれている。
クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に5%を超えるが15%を上回ること はない。
3…塗膜がカットの縁に沿って、部分的または全面的に大剥がれを生じており、及び/
又は目のいろいろな部分が、部分的または全面的に剥がれている。
クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に15%を超えるが35%を上回るこ
とはない。
4…塗膜がカットの縁に沿って、部分的または全面的に大剥がれを生じており、及び/
又は数カ所の目が部分的または全面的に剥がれている。
クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に35%を上回ることはない。
5…分類4でも分類できない剥がれの程度。
<耐温水テスト後の付着性>
JIS K 5600−6−2:耐液体性(水浸せき法)に従って、試験片を40±1℃の温水中に240時間浸せきした。規定の試験期間終了後、試験片を取り出し、室温で24時間置き、塗膜の付着性をJIS K 5600−5−6に記載の試験結果の分類に基づき下記の0〜5の6段階で評価した。












Figure 2006160792

第1表中において、
EAC−1はエポキシ化合物(「エピコート828」(油化シェルエポキシ社製))とメタクリル酸とのオリゴマー(メタクリロイル基は1分子中に2個)であり、(A)成分に相当する。
スチレンは(B)成分に相当する。
t−ブチルパーオキシベンゾエートは(C)成分に相当し、1分間半減期温度は169℃である。
CEL−STAR SX−39は平均粒子径40μmの中空球体の硼珪酸ガラス(東海工業株式会社製)であり、(D)成分に相当する。
ライトアクリレートFA−108はパーフロロオクチルエチルアクリレートであり、撥水剤に相当する。
Ebecryl EB350はシリコンジアクリレート(ダイセルユーシービー株式会社製)であり、撥水化剤に相当する。
実施例5〜8及び比較例4〜6
長さ300mm、幅200mm、高さ30mmの箱形状の樹脂成形品を得るためのキャビティを有する金型を用い、図2に示す態様に従って成形品に対する型内被覆を実施した。金型温度を95℃に設定し、バレル温度を200℃に加熱し、まずABS樹脂を射出シリンダ内で加熱溶解させ、350トンの型締め圧力で型締めされた金型内に約1秒かけて射出し、40秒間冷却し、得られた成形品の表面が型内被覆用組成物の注入、流動圧力に耐え得る程度に固化させた。次いで、可動型を約2mm離間した後、第2表に記載した組成の各々の型内被覆用組成物18cm3を金型表面と成形品の表面との間に約1秒間かけて注入した。注入完了後、型締め圧力を1秒かけて5トンまで加圧し、5秒間保持した。次いで型締め圧力を10トンに昇圧し、55秒間保持し、型内被覆用組成物を硬化させた。得られた成形品の外観及び型内被覆用組成物の付着性、耐温水性を実施例1〜4と同様にして評価した。それらの結果を第2表に示す。また、得られた成形品を30℃の室内に1時間静置後直ちに10℃の室内に移し、成形品を5度傾けた状態で10℃の水10mlを滴下し、そのまま静置し、10分後の表面の水滴の有無を観察した。それらの結果を第2表に示す。



















Figure 2006160792
第2表中において、
UAC−1はイソホロンジイソシアネートと1分子中にメタクリレート基及び水酸基を1個有する化合物(「プラクセルFM−3」(ダイセル化学株式会社製))とのオリゴマー(メタクリロイル基は1分子中に2個)であり、(A)成分に相当する。
1,6-HDODAは1,6−ヘキサンジオールジアクリレートであり、(B)成分に相当する。
ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートは(C)成分に相当し、1分間半減期温度は92℃である。
CEL−STAR SX−39は平均粒子径40μmの中空球体の硼珪酸ガラス(東海工業株式会社製)であり、(D)成分に相当する。
ZELEC−UNは非中和性リン酸塩アルコール(デュポン社製)であり、離型剤成分に相当する。
ライトアクリレートFA−108はパーフロロオクチルエチルアクリレートであり、撥水剤に相当する。
Ebecryl EB350はシリコンジアクリレート(ダイセルユーシービー株式会社製)であり、撥水化剤に相当する。
本発明の型内被覆用組成物を使用して被覆成形品を形成するのに好適な圧縮成形装置の構成を示す概略断面図。 本発明の型内被覆用組成物を使用して被覆成形品を形成するのに好適な射出成形装置の構成を示す概略断面図。
符号の説明
1 割り型の上型
2 割り型の下型
3 型締め装置の可動盤
4 型締め装置の固定盤
5 型締めシリンダ
6 割り型キャビティ
7 インジェクタ
7A シャットオフピン
8 計量シリンダ
9 供給ポンプ
10 貯蔵部
11 型締め装置の固定盤
12 型締め装置の可動盤
13 固定金型部
14 可動金型部
15 型締めシリンダ
16 キャビティ
17 射出シリンダ
18 ノズル
19 スプルー
20 リブ
21 離型時のエジェクタピン
22 インジェクタ
22A シャットオフピン
23 計量シリンダ
23A プランジャーレギュレータ
24 貯蔵部
25 供給ポンプ

Claims (7)

  1. (A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽和ポリエステル樹脂、
    (B)上記(A)成分と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー、
    (C)有機過酸化物重合開始剤、及び
    (D)マイクロバルーン
    を含有する型内被覆用組成物であって、
    上記の(A)成分と(B)成分との質量比率A/Bが20/80〜80/20であり、(A)成分+(B)成分と(C)成分との質量比率(A+B)/Cが100/0.2〜100/10であり、(D)成分が全型内被覆用組成物の8〜80容量%を占めていることを特徴とする型内被覆用組成物。
  2. 上記の(C)有機過酸化物重合開始剤の1分間半減期温度が、上記の型内被覆用組成物によって被覆される樹脂成形品の荷重たわみ温度(1.82MPa)をTd(℃)としたときに、1.5×Td(℃)以下である請求項1記載の型内被覆用組成物。
  3. 平均粒子径が10〜100μmであるマイクロバルーンを含有する請求項1又は2記載の型内被覆用組成物。
  4. 着色顔料を追加含有する請求項1、2又は3記載の型内被覆用組成物。
  5. 撥水化剤を追加含有する請求項1〜4の何れかに記載の型内被覆用組成物。
  6. (1)割り型キャビティであって型内成形品の型内被覆する表面方向へのキャビティの拡張が可能なキャビティを有する金型を用い、該キャビティ内で圧縮成形、射出成形、射出圧縮成形、射出プレス、又は反応射出成形により樹脂成形品を成形する工程、
    (2)上記の樹脂成形品が、請求項1〜5の何れかに記載の型内被覆用組成物の注入圧力及び流動圧力に耐え得る程度に硬化又は固化した後、該樹脂成形品の型内被覆する表面と金型の内壁との間に該型内被覆用組成物を注入し、該樹脂成形品の表面上に被膜として硬化させる工程、及び
    (3)該硬化被膜を有する樹脂成形品を金型から取り出す工程、
    を含むことを特徴とする型内被覆成形品の製造方法。
  7. キャビティ内で樹脂成形品が硬化又は固化した後、該キャビティを該樹脂成形品の型内被覆する表面方向へ0.2〜20mm拡張させ、その拡張したキャビティ内に型内被覆用組成物を注入し、再度金型をプレスする工程を含む請求項6記載の型内被覆成形品の製造方法。

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