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JP2004330078A - 食品の微粉砕方法および飲食物 - Google Patents

食品の微粉砕方法および飲食物 Download PDF

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Toyohiko Doi
豊彦 土井
Hideki Morita
英樹 森田
希人 ▲濱▼谷
Mareto Hamaya
Tatsuya Saeki
達也 佐伯
Takashi Suzuki
隆 鈴木
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SANMARU KIKAI KOGYO KK
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】製品の品質に影響なく食品を微粉末に粉砕できる食品の微粉砕方法およびこの微粉砕方法を利用した飲食物を提供する。
【解決手段】粉砕されるべき粗大粒子を分散媒に分散させた分散液を湿式粉砕機に通液して前記粗大粒子を微粉末に粉砕し、前記粗大粒子が食品である食品の微粉砕方法において、前記分散媒に不溶もしくは難溶であり、かつ食品添加物である粉体を前記分散液に添加して前記湿式粉砕機に通液する。この微粉砕方法によれば、食品の粗大粒子を効果的に微粉末とすることができる。また、粉砕工程中に粉体が摩耗、破砕したとしても、粉体が食品添加物であるので、製品中に混入しても食品の品質に直接悪影響がない。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品である粗大粒子を湿式にて微粉末に粉砕する食品の微粉砕方法および食品微粉末を含有する飲食物に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品の分野においては、食品を粉砕して微粉末に加工することが広く行われている。食品微粉末は、原料の一つとして食料品、飲料品などに配合する場合でも利用しやすい形態である。例えば、ココアや抹茶などの飲料品の用途で液体に分散させたときには、微粉末は沈降しにくく、分散液の安定性が増す(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、植物体や、酵母などの菌体などに由来する食品の場合、粉砕により細胞壁が破砕されるので、消化吸収性が改善され、細胞質中のタンパク質やビタミン、ミネラル等を利用しやすくなることから、栄養学的見地からも粉砕処理の重要性は高い(例えば、特許文献4参照)。
【0003】
食品の微粉末の製造は、材料を粗粉砕して粒状、粉状、破片状の粗大粒子とし、さらに粗大粒子を微粉末に粉砕することによって行われている。粗大粒子の粉砕方法としては、粗大粒子を水などの液中に分散させて行う湿式粉砕法と、液体を介在させず、粗大粒子を乾燥状態で粉砕する乾式粉砕法とがあるが、食品微粉末を製造する際には、粉砕時の摩擦熱等による食品の劣損を避けるため、湿式粉砕法が一般的に用いられている。
湿式粉砕法を実施するための湿式粉砕機としては、粉砕されるべき粗大粒子を、粉砕用の媒体とともに水などの分散媒に分散させて撹拌する媒体撹拌ミルが一般的に使用されている。粉砕用の媒体としては、セラミックス、ガラス、鋼などからなるビーズ(ボール、メディアなどということもあるが、本明細書中ではビーズという)が使用される(例えば、特許文献5〜8参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−018744号公報
【特許文献2】
特開平11−169079号公報
【特許文献3】
特開平11−318340号公報
【特許文献4】
特開昭63−273468号公報
【特許文献5】
特開平07−088391号公報
【特許文献6】
特開平11−033377号公報
【特許文献7】
特開2000−143707号公報
【特許文献8】
特開2000−237563号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらビースを用いた湿式粉砕機の場合、粉砕工程中に摩耗したり、クラックなどで損傷したりして、摩耗粉や損傷による剥離片が製品中に混入するおそれがある。食品分野では、異物の混入は、特に製品の品質に直接悪影響を与えることから、製品の品質に影響なく食品を微粉砕できる微粉砕方法の開発が望まれている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、製品の品質に影響なく食品を微粉末に粉砕できる食品の微粉砕方法およびこの微粉砕方法を利用した飲食物を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、粉砕されるべき粗大粒子を分散媒に分散させた分散液を湿式粉砕機に通液して前記粗大粒子を微粉末に粉砕し、前記粗大粒子が食品である食品の微粉砕方法において、前記分散媒に不溶もしくは難溶であり、かつ食品添加物である粉体を前記分散液に添加して前記湿式粉砕機に通液することを特徴とする食品の微粉砕方法を提供する。
本発明の微粉砕方法によれば、食品の粗大粒子を効果的に微粉末とすることができる。また、粉砕工程中に前記粉体が摩耗、破砕したとしても、該粉体が食品添加物であるので製品中に混入しても品質に直接悪影響がなく、粉砕工程を安定的に実施することができる。
前記湿式粉砕機としては、ホモジナイザーが例示できる。
【0008】
前記粉体の添加量は、前記粗大粒子に対する質量として、0.5倍〜2倍の範囲内であることが好ましい。これにより、粗大粒子を効率的に微粉砕できる。
前記粉体としては、無機質のもの、有機質のもの等、いずれも選択できるが、粉砕効率の点からみて、無機質粉体が好ましい。前記無機質粉体は、カルシウム塩および/またはマグネシウム塩であることが好ましい。この場合、粗大粒子の粉砕工程により、食品中にカルシウム塩やマグネシウム塩を添加できることになり、無機質が強化された食品微粉末を得ることができる。
【0009】
さらに本発明は、上述の食品の微粉砕方法により得られた食品微粉末を含有する飲食物を提供する。このような飲食物によれば、微粉砕により食品が微粉末とされているので、消化吸収性、形態安定性などを改善できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づいて、本発明を詳しく説明する。
本発明の食品の微粉砕方法は、粉砕されるべき食品の粗大粒子と、分散媒に不溶もしくは難溶の粉体とを、分散媒に分散させて分散液を調製し、得られた分散液を湿式粉砕機に通液して前記粗大粒子を微粉末に粉砕する微粉砕方法である。
【0011】
本発明において、湿式粉砕機によって処理される分散液としては、粉砕されるべき粗大粒子と、食品添加物である粉体とを、前記液状分散液に分散させた分散液を用いる。
分散媒としては、いかなる液体であってもよいが、得られた微粉末を食料品や飲料品などの飲食物に応用することを考慮すれば、水が最も望ましい。ここで「水」とは、温度によって限定されるものではなく、湯であってもよいことはいうまでもない。また、純粋なもの以外に、種々の溶質が溶解された溶解液であってもよく、例えば、水に種々の溶質が溶解された水溶液であってもよい。
【0012】
本発明が適用できる食品としては、動物、植物、菌類に由来する種々の食品があるが、例えば、ココア、抹茶、小豆(あんこ)、黄粉、栗、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、緑茶、麦茶、大豆、パン酵母、ビール酵母、清酒酵母、ブドウ酒酵母などが例示できる。
原料となる食品は、分散媒に分散させて湿式粉砕機に通液できる程度の粗大粒子とする必要がある。このため、必要に応じて、粉砕、摩砕などにより、粒子化あるいは粉末化しておくことが好ましい。
【0013】
粉体は、前記分散媒に不溶もしくは難溶であり、かつ食品添加物であるものが用いられる。ここで、不溶もしくは難溶であるとは、粉砕工程に先立って粉体を液状分散液に分散させる際に溶解してしまうことのないことをいう。粉砕工程中、粉体が摩耗もしくは粉砕されたり、損傷したりすることによって、粉体の一部あるいは全部が、分散媒に分散もしくは溶解された状態となることは差し支えない。
本発明において、粉体は、食品添加物として認可されたものが用いられる。食品添加物であるから、セラミックスなどのように極めて高硬度のものは得がたいが、粉砕工程中に摩耗もしくは粉砕したり、損傷したりして、摩耗粉などが製品中に混入したとしても、製品の品質に直接悪影響を与えるおそれがない。
【0014】
上記粉体の具体例としては、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウムなどのカルシウム塩、炭酸マグネシウムなどのマグネシウム塩、ドロマイト(炭酸カルシウムマグネシウム)などのカルシウムとマグネシウムとを含有する塩類などが例示できる。もちろん、ミルクカルシウム、牛骨カルシウム、卵殻カルシウム、真珠貝、真珠末、牡蛎殻、ホタテ貝殻、サンゴ末、魚骨粉など、上記カルシウム塩を主成分とする動物由来の材料を用いることも好ましい。
粉体の添加量としては、特に限定されるものではないが、好ましくは食品の粗大粒子に対する質量として、0.5倍〜2倍の範囲内とするのが好ましい。この範囲であると、粉体と食品の粗大粒子とがほどよく混合し、粉体による食品の粉砕効率が高いものとなる。
【0015】
食品の粗大粒子と粉体とを分散媒中に分散させる工程は、特に限定はなく、連続式でもバッチ式でもよい。例えばバッチ式であれば、まず、所定量の分散媒と食品の粗大粒子と粉体とをタンクに投入して十分に撹拌し、その後、後述の湿式粉砕機に通液する様態が例示できる。また、連続式であれば、所定の流量にて分散媒を流路に流しながら、所定量の食品の粗大粒子と粉体とを連続的に分散媒に混入し、そのまま連続的に湿式粉砕機に通液する様態が例示できる。食品の粗大粒子と粉体との混入および分散の順序は、特に限定はなく、両者を一緒に分散媒に混入して分散させてもよいし、食品の粗大粒子を分散させてから粉体を混入して分散させてもよい。また、粉体を分散させてから食品の粗大粒子を混入して分散させてもよい。要は、食品の粗大粒子と粉体とが分散媒に分散されて、湿式粉砕機に通液できる状態になっていればよい。
【0016】
湿式粉砕機としては、公知の湿式粉砕方法により、上記分散液を処理して分散液中の粗大粒子を粉砕でできるものではあればよく、ホモジナイザーや媒体分散機、媒体撹拌ミルなどが例示される。
分散液を湿式粉砕機に通液して粉砕処理を行う方法としては、後述するように、それぞれの湿式粉砕機に応じた周知の方法を用いればよい。
【0017】
例えば、ホモジナイザー(均質機ともいう)の場合(例えば、酪農技術普及学会発行、乳業機械工学便覧 上巻(1974年)を参照)、高圧ポンプによって液状物に高圧をかけた状態で均質バルブに通し、低圧部に流れる際に、せん断や衝撃、あるいはキャビテーションや爆発的作用によって液状物中の粒子が粉砕されるものである。処理圧力としては、100〜170kgf/cm程度が普通である。
【0018】
媒体分散機は、例えば本発明の出願人による特開平11−18744号公報に記載された公知の装置である。この媒体分散機は、一端に供給口を有し、他端に排出口を有する処理槽と、該処理槽の内壁に近接して処理槽内に収容され、供給口側から排出口側に延在して配置された筒状の回転体とを備えている。処理槽の内壁と回転体の外周面との間に、供給口から排出口に至る分散液の流路が設けられている。回転体の外周面には、処理槽の内壁と回転体の外周面との間隔をなるべく狭くするように、食品の流れを案内するための案内面を有する凹凸が形成されている。
供給口から処理槽内に通液された分散液は、処理層内で、供給口側と排出口側とを結ぶ軸を回転軸として回転する回転体により、流れを撹乱されながら衝撃力や運動力を与えられ、粉砕されて排出口から排出される。
【0019】
上述のようにして、食品の粗大粒子と粉体を含む分散液を湿式粉砕機食品に通液することにより、食品を微粉末に粉砕することができる。
微粉末の平均粒径は、食品の種類や目的によっても異なるが、例えば、ココアの場合、好ましくは平均粒径が15μm以下、より好ましくは平均粒径が10μm以下である。また、抹茶の場合、好ましくは平均粒径が10μm以下、より好ましくは平均粒径が5μm以下である。
一回の通液処理で食品粒子の平均粒径が望ましい範囲に達しない場合、十分に細かく粉砕されるまで、湿式粉砕機への通液処理を繰り返してよい。本発明の場合、湿式粉砕機に通液される分散液に、上述の粉体が混入されているので、個々の通液処理を繰り返す場合にも、繰り返し回数を従来よりも少なくすることができ、粉砕処理に要する時間や費用を低減させることができるのである。
【0020】
上述の食品の微粉砕方法により得られた食品微粉末は、飲食物に配合することができる。本発明でいう飲食物とは、人または家畜などの動物が経口摂取する加工製品を意味し、飲料品、食料品のほか、医薬品、ペットフード、飼料なども、本発明の飲食物の範囲に包含される。
具体的には、例えば、ビスケット、クッキー、チョコレート、キャラメル、アイスクリーム、キャンディー、ハンバーグ、ハム、ソーセージ、スープ、ソース、マスタード、豆腐などの食料品、乳飲料、小豆飲料、黄粉飲料、栗飲料、ココア飲料、緑茶飲料などの飲料品、錠剤、散剤、ゼリー剤等の形態で経口投与される医薬品が例示される。
【0021】
上記粉砕方法によって得られた食品微粉末を飲食物に配合する際、液状分散媒に分散させたまま添加してもよい。また、ふるいや遠心分離機などを用いて分散液から食品の微粉末を分離し、得られたパウダーを飲食物に添加するようにしてもよい。
このような飲食物によれば、微粉砕により食品が微粉末とされているので、消化吸収性、形態安定性などを改善できる。
【0022】
【実施例】
市販のパン酵母と、ミルクカルシウムとを水道水と混合して、分散液を調製した。ミルクカルシウムとしては、ニュージーランド国デイリーボード社製、商品名「アラミン」を用いた。
それぞれの分散液について、粉砕されるべき食品の粗大粒子であるパン酵母は0.5kg、分散媒である水道水は10リットル用いた。
粉体であるミルクカルシウムの添加量は、0kg(比較例),0.25kg,0.5kg,0.75kg,1.0kgの5とおりとした。
【0023】
各分散液を通常のホモジナイザー(三丸機械工業製)に均質化処理させることにより、パン酵母の微粉砕を行った。このホモジナイザーは、ホッパーから供給された分散液を、均質バルブに流入させる装置であり、ホモジナイザーから流出した処理液は、該処理液の温度が上昇しないように冷水により冷却されている蛇管を通って、再度ホッパーに戻され、ホモジナイザーを複数回循環できるようになっている。
ホモジナイザーの処理圧力は50MPaとし、処理流量は200リットル/時間とした。粉砕処理の一回の処理時間は約3分間である。
【0024】
粉砕の効率を測定するため、粉砕処理後の処理液の一部をサンプリングした。サンプリングされた処理液は、サンプリング後、直ちに氷水で冷却した。
粉砕効率は、サンプリングした処理液を市販のペトリフィルム(3M社製)上で、温度を20〜30℃に保って3日間培養した後、発生したコロニーの個数をカウントすることで算出した。すなわち、発生したコロニー数を生酵母菌体数とみなして酵母の生存率を得た。
【0025】
図1に、処理圧力50MPaにおけるホモジナイザーの処理回数と、酵母の生存率との関係の一例を示す。図1において、(A−1)は、ミルクカルシウムの添加量が0の場合である。(A−2)は、ミルクカルシウムの添加量が0.25kgの場合である。(A−3)は、ミルクカルシウムの添加量が0.5kgの場合である。(A−4)は、ミルクカルシウムの添加量が0.75kgの場合である。(A−5)は、ミルクカルシウムの添加量が1kgの場合である。
図1に示す結果から、ミルクカルシウムを添加しない場合に比べ、ミルクカルシウムを添加した場合では、より少ない処理回数で酵母を破砕し、生存率を大幅に減少させることができたことが分かる。この結果は、ミルクカルシウムを添加したことによる摩砕の効果が加わったためと考えられる。
【0026】
ミルクカルシウムの添加量ごとに、図1に示す処理回数に対する生存率の関係を直線に当てはめ、生存率の減少を示す直線の傾き(生存率の傾き)を算出した。図2に、ミルクカルシウムの添加量と生存率の傾きとの関係の一例を示すグラフを示す。図2に示すように、ミルクカルシウムの添加量が0.5kgの場合に、傾きの絶対値が最大となり、生存率の減少率が最も高いことが分かる。
また、ミルクカルシウムの添加量が0.25〜0.75kgである範囲であれば、より好適であるといえるが、この範囲は、酵母に対する質量としては0.5〜2倍の範囲内に相当し、水道水に対する質量比としては2.5〜7.5質量%に相当し、分散液全体に占める割合としては、2.3〜6.7質量%の範囲に相当することになる。
【0027】
ミルクカルシウムの添加量をx、生存率の傾きをyとすると、下記式(1)が成り立つ。式(1)において、m=0.168であり、l=−0.179である。また、exp()は、eを自然対数の底とするとき、exp(t)≡eを表す。
【0028】
y = 4.46×10−4 exp(x/m)+0.222 exp(x/l)−0.325 ………(1)
【0029】
次に、市販のパン酵母と、ミルクカルシウム(上記「アラミン」)とを水道水と混合してなる分散液を、パン酵母およびミルクカルシウムの添加量を変えて4種類調製し、上記ホモジナイザーを用いて粉砕処理を行い、ホモジナイザー処理を行うごとに、得られた処理液(懸濁液)の濃度(個/ml)、処理液の粘度(mPa・s)、および粉砕後の食品の微粉末の平均粒径(μm)を測定した。
ここで、「処理液の濃度」とは、処理液中の粒子の単位体積あたりの個数であり、粒子の粒度分布から算出した。
【0030】
測定結果を図3および図4に示す。図3,図4において、(B−1)は、パン酵母の添加量を0.5kg,ミルクカルシウムの添加量を0とした場合を示す。(B−2)は、パン酵母の添加量を1kg,ミルクカルシウムの添加量を0.5kgとした場合を示す。(B−3)は、パン酵母の添加量を0.5kg,ミルクカルシウムの添加量を0.25kgとした場合を示す。(B−4)は、パン酵母の添加量を1kg,ミルクカルシウムの添加量を1kgとした場合を示す。
【0031】
図3に示すように、処理液の濃度と、粉砕後の食品の微粉末の平均粒径の逆数とは、ほぼ良好な直線関係を示した。このことから、処理液の濃度が上昇するほど、平均粒径の逆数が増加し、平均粒径が小さくなっていることが分かる。
また、図4に示すように、処理液の濃度と、処理液の粘度とは、ほぼ良好な直線関係を示した。このことから、処理液の濃度が上昇するほど、処理液の粘度が増加していることが分かる。
【0032】
図3に示す処理液の濃度と平均粒径の逆数との関係を直線に当てはめ、この傾きTとする。また、図4に示す処理液の濃度と処理液の粘度との関係を直線に当てはめ、この傾きをTηとする。
このとき、図1に示す生存率の傾きをyとすると、aを定数として、下記式(2)が成立する。また、式(2)において、m,lは、式(1)で用いたものに等しい定数である。
【0033】
y = a×T /Tη ………… (2)
【0034】
このように、粉砕処理を行うにあたっては、事前実験を行って粉砕処理による処理液の物性を測定し、粉体自体の粉砕による処理液の粘度の上昇による粉砕効果の減少を評価しておくことが好ましい。これにより、粉体の適切な添加量を決定することができる。
なお、本実施例で説明した評価方法は、粉砕すべき粗大粒子が酵母である場合に限定されるものではなく、また、粉体がミルクカルシウムである場合に限定されるものではない。他の種類の食品の粗大粒子や、粉体を用いた場合にも、同様の方法が適用可能であることはいうまでもない。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の食品の微粉砕方法によれば、食品の粗大粒子を効果的に微粉末とすることができる。また、粉砕工程中に粉体が摩耗、破砕したとしても、粉体が食品添加物であるので、製品中に混入しても食品の品質に直接悪影響がない。
特に、粉体がカルシウム塩および/またはマグネシウム塩である場合、粉砕工程により、食品中にカルシウム塩やマグネシウム塩を効率的に添加することができることになり、無機質が強化された食品微粉末を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉砕処理の処理回数と、酵母の生存率(生存率)との関係の一例を示すグラフである。
【図2】粉体の添加量を横軸におき、図1の処理回数と生存率との関係を直線に当てはめた傾きを縦軸においたグラフである。
【図3】粉砕処理による処理液の濃度と、粉砕後の食品の微粉末の平均粒径との関係の一例を示すグラフである。
【図4】粉砕処理による処理液の濃度と、処理液の粘度との関係の一例を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 粉砕されるべき粗大粒子を分散媒に分散させた分散液を湿式粉砕機に通液して前記粗大粒子を微粉末に粉砕し、前記粗大粒子が食品である食品の微粉砕方法において、
    前記分散媒に不溶もしくは難溶であり、かつ食品添加物である粉体を前記分散液に添加して前記湿式粉砕機に通液することを特徴とする食品の微粉砕方法。
  2. 前記湿式粉砕機が、ホモジナイザーであることを特徴とする請求項1に記載の食品の微粉砕方法。
  3. 前記粉体の添加量が、前記粗大粒子に対する質量として、0.5倍〜2倍の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の食品の微粉砕方法。
  4. 前記粉体が、カルシウム塩および/またはマグネシウム塩であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の食品の微粉砕方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の食品の微粉砕方法により得られた食品微粉末を含有することを特徴とする飲食物。
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