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JP2004352708A - γ−ニトロカルボニル化合物の製造方法 - Google Patents

γ−ニトロカルボニル化合物の製造方法 Download PDF

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JP2004352708A
JP2004352708A JP2004089863A JP2004089863A JP2004352708A JP 2004352708 A JP2004352708 A JP 2004352708A JP 2004089863 A JP2004089863 A JP 2004089863A JP 2004089863 A JP2004089863 A JP 2004089863A JP 2004352708 A JP2004352708 A JP 2004352708A
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optionally
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JP2004089863A
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Keiji Maruoka
啓二 丸岡
Takashi Oi
貴史 大井
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Nagase and Co Ltd
Original Assignee
Nagase and Co Ltd
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Publication date
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 シリルニトロネートとα,β−不飽和ケトン化合物との反応において、ジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的に制御されたγ−ニトロカルボニル化合物の生成を可能にする当該γ−ニトロカルボニル化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明のγ−ニトロカルボニル化合物の製造方法は、シリルニトロネートとα,β−不飽和ケトンとを以下の式(I):
【化1】
Figure 2004352708

で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物の存在下にて反応させて、光学活性なエノールシリルエーテルを得、当該エノールシリルエーテルを脱シリル化する工程を包含する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、γ−ニトロカルボニル化合物の製造方法に関し、より詳細には、ニトロ化合物のシリル化物であるシリルニトロネートとα,β−不飽和ケトンとの反応により生成するγ−ニトロカルボニル化合物を、立体配置が特異的に制御された状態で製造することのできる方法に関する。
光学活性なγ−ニトロカルボニル化合物は、医薬品、農薬、電子材料などの製造において使用される中間体として有用であることが知られている。当該γ−ニトロカルボニル化合物は、その分子内のニトロ基を還元することなどにより、立体的に制御された種々の化合物に容易に変換可能となる。この変換された化合物は上記中間体として利用することができる。
上記γ−ニトロカルボニル化合物を製造するためには、シリルニトロネートとα,β−不飽和ケトンとのマイケル付加反応が考えられる。このような反応として、例えば、ニトロアルカンのα,β−不飽和ケトンへの付加反応を、L−プロリンのルビジウム塩を用いて行う方法が知られている(非特許文献1)。しかし、この方法で得られるγ−ニトロカルボニル化合物の立体選択性は低く、かつその収率も工業生産レベルから見れば、必ずしも充分とはいえない。
そのため、当該分野においては、シリルニトロネートとα,β−不飽和ケトンとのマイケル付加反応を容易に達成し、光学活性なγ−ニトロカルボニル化合物を効率よく生成し得る手法を確立することが所望されている。
ヤマグチ,エム.(Yamaguchi,M.)ら、「テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron Letters)」,(英国),1994年,第35巻,p.8233−8236
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、シリルニトロネートとα,β不飽和−アルデヒド化合物との反応において、ジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的に制御されたγ−ニトロカルボニル化合物の生成を可能にする当該γ−ニトロカルボニル化合物の製造方法を提供することにある。
本発明は、γ−ニトロカルボニル化合物の製造方法を提供し、該方法は、
以下の式(I):
Figure 2004352708
(ここで、
は、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり;そして
、RおよびRはそれぞれ独立して、分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基である)で表される化合物と、
以下の式(II):
Figure 2004352708
(ここで、
は、
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であり、かつ
およびR8’は、それぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは
およびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;
およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;または
8およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表されるα,β−不飽和ケトンとを、
以下の式(III):
Figure 2004352708
(ここで、
およびRは、それぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
カルバモイル基;
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、
YおよびZは、それぞれ独立して水素原子または一価の有機基であるか、あるいは一緒になって、二価の有機基を表す)で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物の存在下にて反応させて、光学活性なエノールシリルエーテルを得る工程;ならびに
該光学活性なエノールシリルエーテルを脱シリル化する工程;
を包含する。
好適な実施態様では、上記四級アンモニウムビフルオリド化合物のYおよびZは一緒になって、以下の二価の有機基:
Figure 2004352708
(ここで、R1’、R1”、R2’、およびR2”はそれぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
カルバモイル基;
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)を表す。
より好適な実施態様では、上記四級アンモニウムビフルオリド化合物は、以下の式(IIIa):
Figure 2004352708
で表される化合物である。
さらに好適な実施態様では、上記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRはそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である。
より好適な実施態様では、上記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRはともに、3,5−ビス−tert−ブチルフェニルである。
さらに好適な実施態様では、上記式(IIIa)で表される化合物の立体配置は(S,S)または(R,R)である。
本発明はまた、光学活性なエノールシリルエーテルの製造方法を提供し、該方法は、
以下の式(I):
Figure 2004352708
(ここで、
は、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり;そして
、RおよびRはそれぞれ独立して、分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基である)で表される化合物と、
以下の式(II):
Figure 2004352708
(ここで、
は、
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であり、かつ
およびR8’は、それぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
からなる群より選択される基であるか、あるいは
およびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;
およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;または
8およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表されるα,β−不飽和ケトンとを、
以下の式(III):
Figure 2004352708
(ここで、
およびRは、それぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
カルバモイル基;
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、
YおよびZは、それぞれ独立して水素原子または一価の有機基であるか、あるいは一緒になって、二価の有機基を表す)で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物の存在下にて反応させる工程;
を包含する。
好適な実施態様では、上記四級アンモニウムビフルオリド化合物のYおよびZは一緒になって、以下の二価の有機基:
Figure 2004352708
(ここで、R1’、R1”、R2’、およびR2”はそれぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
カルバモイル基;
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)を表す。
より好適な実施態様では、上記四級アンモニウムビフルオリド化合物は、以下の式(IIIa):
Figure 2004352708
で表される化合物である。
さらに好適な実施態様では、上記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRはそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である。
より好適な実施態様では、上記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRはともに、3,5−ビス−tert−ブチルフェニルである。
さらに好適な実施態様では、上記式(IIIa)で表される化合物の立体配置は(S,S)または(R,R)である。
本発明はさらに、以下の式(IV):
Figure 2004352708
(ここで、
は、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり、
は、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であり、かつ
は、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であるか、あるいはRおよびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表される、エノールシリルエーテルを提供する。
本発明によれば、極めて高いジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性で、立体選択的に特異化されたγ−ニトロカルボニル化合物を高純度で製造することができる。本発明の方法を用いて製造されたγ−ニトロカルボニル化合物は、例えば、医薬品、農薬などの中間物質として特に有用である。
まず、本明細書中に用いられる用語を定義する。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基」は、任意の炭素数1〜6を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルキル基を包含していい、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシルおよびシクロへキシルなどが挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基」は、任意の炭素数1〜8を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルキル基を包含していい、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロへキシル、ヘプチルおよびオクチルなどが挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基」は、任意の炭素数2〜6を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルケニル基を包含していい、例えば、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、シクロブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニルおよびシクロヘキセニルなどが挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜C8のアルケニル基」は、任意の炭素数2〜8を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルケニル基を包含していい、例えば、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、シクロブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、ヘプテニルおよびオクテニルなどが挙げられる。
用語「分岐または環構造を含んでいてもよいC〜Cのアルキニル基」は、任意の炭素数2〜6を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルキニル基を包含していい、例えば、エチニル、プロピニル、シクロプロピルエチニル、ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、ペンチニル、シクロブチルエチニル、およびヘキシニルなどが挙げられる。
用語「分岐または環構造を含んでいてもよいC〜Cのアルキニル基」は、任意の炭素数2〜8を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルキニル基を包含していい、例えば、エチニル、プロピニル、シクロプロピルエチニル、ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、ペンチニル、シクロブチルエチニル、ヘキシニル、ヘプチニルおよびオクチニルなどが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「アラルキル基」の例としては、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「アラルキルオキシ基」の例としては、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、およびナフチルメチルオキシが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「ヘテロアラルキル基」の例としては、ピリジルメチル、インドリルメチル、フリルメチル、チエニルメチルおよびピロリルメチルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「アリール基」の例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。また、本明細書中に用いられる用語「ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基」の例としては、フェニル、ナフチル、3,5−ジフェニルフェニル、3,5−ジ(3,5−ジt−ブチルフェニル)フェニル、および3,5−ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)フェニルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「ヘテロアリール基」の例としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、フリル、インドリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、およびテトラゾリルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「ハロゲン原子」の例としては、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素が挙げられる。
本発明のγ−ニトロカルボニル化合物の製造方法においては、シリルニトロネートとα,β−不飽和ケトンとが、不斉触媒である四級アンモニウムビフルオリド化合物の存在下にて反応させることにより、光学活性なエノールシリルエーテルが生成される。
本発明に用いられるシリルニトロネートは、ニトロアルカンのシリル化物である。当該シリルニトロネートは、ニトロアルカンおよびシリル化剤を当業者に公知の方法で反応させることにより、容易に誘導させて得ることができる。
本発明に用いられるシリルニトロネートのより具体的な例としては、以下の式(I):
Figure 2004352708
(ここで、Rは、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり;そしてR、RおよびRはそれぞれ独立して、分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基である)で表される化合物が挙げられる。
上記式(I)のシリルニトロネートを得るために、使用可能なニトロアルカンは、例えば、1−ニトロエタン、1−ニトロプロパン、1−ニトロブタン、3−メチル−1−ニトロプロパン、2−メトキシ−1−ニトロエタン、3−ベンジルオキシ−1−ニトロプロパン、および2−フェニル−1−ニトロエタンが挙げられる。
また、上記式(I)のシリルニトロネートを得るために、使用可能なシリル化剤は、例えば、トリアルキルハロゲノシランが挙げられる。トリアルキルハロゲノシランのより具体的な例としては、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、およびt−ブチルジメチルクロロシランが挙げられる。特に、トリメチルクロロシランまたはトリエチルクロロシランを使用して得られるシリルニトロネートを本発明に用いれば、得られる生成物はさらに立体選択性が高められた状態で生成する。
本発明に用いられる式(I)のシリルニトロネートは、上述したようなニトロアルカンとシリル化剤とを用い、例えば以下の反応を経て得ることができる:すなわち、上記ニトロアルカンを、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどの溶媒に溶解させたニトロアルカン溶液に、別途、ペンタン、ヘキサン、へプタンなどの脂肪族炭化水素に溶解されたブチルリチウムとテトラヒドロフランなどに溶解させたアルキルジアミンとから調製されたリチウムアルキルジアミンを加え、さらに、例えば、−80℃付近の冷却状態で、シリル化剤(トリアルキルシリルハライド)が添加される。その後、反応性生成物を分別蒸留することにより、本発明に用いられる式(I)のシリルニトロネートを得ることができる。
本発明に用いられるα,β−不飽和ケトンは、以下の式(II):
Figure 2004352708
(ここで、Rは、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であり、かつRおよびR8’は、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であるか、あるいはRおよびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;RおよびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;またはR8およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表される化合物である。
本発明においては、上記式(II)で表されるα,β−不飽和ケトンのうち、R8’が水素原子である場合(α,β−不飽和アルデヒドである場合)、式(II)を構成するRおよびRの好ましい組み合わせとしては、Rが分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基であり、かつRが水素原子である組み合わせ;Rがハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基であり、かつRが分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基である組み合わせ;ならびにRおよびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数であり、好ましくは4である)を形成している組み合わせ;が挙げられる。
一方、上記式(II)で表されるα,β−不飽和ケトンのうち、R8’が水素原子以外の基で構成される場合、RとR8’とが一緒になって環を形成している(すなわち、RおよびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)か;またはRとR8’とが一緒になって環を形成している(すなわち、RおよびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)ことが好ましい。このような構造を有するα,β−不飽和ケトンを使用した場合、得られる反応物(例えば、エノールシリルエーテル)の立体選択性が向上する。さらに、本発明においては、RとR8’とが一緒になって環を形成している(すなわち、RおよびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)α,β−不飽和ケトンを使用すると得られる反応物の立体選択性がさらに向上する。
式(II)で表されるα,β−不飽和ケトンの具体的な例としては、2−ブテナール、シンナムアルデヒド、2−ヘキセナール、3−フェニル−2−メチル−2−プロペナール、2−ペンテナール、
Figure 2004352708
2−シクロペンテノン、2−シクロへキセノン、2−シクロへプテノンなどが挙げられる。特に、シンナムアルデヒド、2−ヘキセナール、3−フェニル−2−メチル−2−プロペナール、
Figure 2004352708
および2−シクロヘキセノンが好ましい。
本発明においては、上記式(I)で表されるシリルニトロネート1モルに対し、好ましくは0.5モル〜2モル、より好ましくは0.7〜1.5モルの式(II)のα,β−不飽和ケトンが使用される。
本発明に用いられる光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物は、本発明において不斉触媒として機能する。本発明に用いられ得る四級アンモニウムビフルオリド化合物(III)の一つの例としては、式(IIIa):
Figure 2004352708
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cのアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)で表される四級アンモニウムビフルオリド化合物が挙げられる。
上記式(III)で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物は、ジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的に制御された光学活性なエノールシリルエーテルの生成を可能にする相関移動触媒として有用である。光学活性なエノールシリルエーテルをより効率的に生成し得る当該触媒としての有用性を考慮すれば、本発明に用いられる四級アンモニウムビフルオリド化合物は、上記式(III)で表される化合物のうち、RおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基であることが好ましく、RおよびRが同一であることがより好ましい。さらにより好ましい当該四級アンモニウムビフルオリド化合物は、上記式(III)で表される化合物のRおよびRがともに、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル、または3,5−ビス−tert−ブチルフェニルである。
上記式(III)で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物のうち、YおよびZがそれぞれ独立して一価の有機基である場合、このような塩を構成し得る一価の有機基の例としては、分岐または環を形成していてもよい、C〜C12のアルキル基が挙げられる。当該一価の有機基のより具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−デシル基、およびシクロヘキシル基が挙げられる。あるいは、上記式(III)で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物のうち、YおよびZが一緒になって二価の有機基を構成する場合、このような塩を構成し得る二価の有機基の他の例としては、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である)が挙げられる。
さらに、上記式(III)で表される化合物は(S,S)または(R,R)のいずれの立体配置を有していてもよい。
本発明においては、好ましくは上記シリルニトロネート1モルに対し、0.01モル%〜10モル%、より好ましくは0.1モル%〜5モル%の式(III)の四級アンモニウムビフルオリド化合物が使用される。
上記式(III)で表される本発明に用いられる四級アンモニウムビフルオリド化合物は、例えば、以下のようにして製造することができる。
上記四級アンモニウムビフルオリド化合物の製造においては、まず、以下の式(V):
Figure 2004352708
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cのアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素、臭素、またはヨウ素である)で表される化合物がイオン交換樹脂と接触させられ、第一の中間体が生成される。
上記式(V)で表される化合物のより具体的な例としては:
Figure 2004352708
(ここで、Arは、tert−ブチルである)
が挙げられる。上記式(V)で表される化合物は特にこれらに限定されない。上記式(V)で表される化合物はまた、(S,S)または(R,R)のいずれの立体配置を有していてもよい。
なお、上記式(V)で表される化合物は、例えば、特開2001−48866号公報に記載の方法に準じて、当業者によって容易に製造され得る。
本発明に用いられるイオン交換樹脂は、当業者によって任意のものが選択可能である。使用可能なイオン交換樹脂の具体的な例としては、アンバーリスト A26(OH)(オルガノ社製)が挙げられる。
上記式(V)で表される化合物とイオン交換樹脂との接触は、例えば、上記式(V)で表される化合物を適切な溶媒に溶解し、この溶液を当該イオン交換樹脂を充填したカラムに通すことにより行われる。このような接触を行う際に使用され得る溶媒はアルコール溶媒が好ましい。アルコール溶媒の具体的な例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、およびノルマルプロピルアルコールが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
この接触において使用される上記式(V)で表される化合物および溶媒の量は、特に限定されず、当業者によって適切に設定され得る。
このようにして、第一の中間体が生成される。
次いで、得られた第一の中間体は、好ましくは上記溶媒を除去することなく、フッ化水素水溶液と中和させられる。
本発明に用いられるフッ化水素水溶液の使用量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、好ましくは、上記で使用した式(V)で表される化合物に対して等量以上のフッ化水素が反応するように選択される。これにより、第一の中間体が中和され、溶液中に本発明に用いられる四級アンモニウムビフルオリド化合物が沈殿する。
その後、当業者に周知の手法を用いて溶媒を除去することにより、本発明に用いられる式(V)の四級アンモニウムビフルオリドを製造することができる。
本発明においては、上記シリルニトロネート1モルに対し、例えば、1モル%〜2モル%の式(III)の四級アンモニウムビフルオリド化合物が使用される。好ましくは上記シリルニトロネート1モルに対し、0.01モル%〜10モル%、より好ましく0.1モル%〜5モル%の式(III)の四級アンモニウムビフルオリド化合物が使用される。
あるいは、本発明に用いられ得る四級アンモニウムビフルオリド化合物の他の例としては、式(III’):
Figure 2004352708
(ここで、R1’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基であり、R2’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いアリール基で置換されたヘテロアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基で置換された、ヘテロアリール基であり、そしてRおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cのアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)で表される化合物である。
式(III’)で表される四級アンモニウムビフルオリド化合物は、上記式(III)で表される本発明に用いられる化合物と同様に、ジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的に制御された光学活性なエノールシリルエーテルの生成を可能にする不斉触媒として有用である。上記式(III’)で表される化合物は(S,S)または(R,R)のいずれの立体配置をも有していてもよい。
本発明においては、上記シリルニトロネート1モルに対し、例えば、1モル%〜2モル%の式(III)の四級アンモニウムビフルオリド化合物が使用される。好ましくは上記シリルニトロネート1モルに対し、0.01モル%〜10モル%、より好ましくは0.1モル%〜5モル%の式(III)の四級アンモニウムビフルオリド化合物が使用される。
上記式(III’)で表される四級アンモニウムビフルオリド化合物は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、以下の式(V’):
Figure 2004352708
(ここで、R1’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基であり、R2’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良いアリール基で置換されたヘテロアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていても良いヘテロアリール基で置換された、ヘテロアリール基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cのアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは塩素、臭素、またはヨウ素である)で表される化合物がイオン交換樹脂と接触させられ、第二の中間体が生成される。
上記式(V’)で表される化合物のより具体的な例としては:
Figure 2004352708
Figure 2004352708
が挙げられる。上記式(V’)で表される化合物は特にこれらに限定されない。上記式(VI’)で表される化合物はまた、(S,S)または(R,R)のいずれの立体配置を有していてもよい。
なお、上記式(V’)で表される化合物は、例えば、特開2002−326992号公報に記載の方法に準じて、当業者によって容易に製造され得る。
上記式(III’)の四級アンモニウムビフルオリド化合物を製造するために用いられるイオン交換樹脂は、上記式(III)の四級アンモニウムビフルオリド化合物を製造する際に使用されるものと同様である。さらに、上記式(V’)で表される化合物と当該イオン交換樹脂との接触もまた、上記式(V)の四級アンモニウムビフルオリド化合物を製造する際と同様にして行われる。
このようにして、第二の中間体が生成される。
次いで、得られた第二の中間体は、好ましくは上記溶媒を除去することなく、フッ化水素水溶液と中和させられる。
本発明に用いられるフッ化水素水溶液の使用量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、好ましくは、上記で使用した式(V’)で表される化合物に対して等量以上のフッ化水素が反応するように選択される。これにより、第二の中間体が中和され、溶液中に本発明に用いられる他の例としての四級アンモニウムビフルオリド化合物が生成する。
その後、当業者に周知の手法を用いて溶媒を除去することにより、本発明に用いられる式(III’)の四級アンモニウムビフルオリドを製造することができる。
なお、本発明においては、上記式(III)で表される四級アンモニウムビフルオリド化合物と、上記式(III’)で表される四級アンモニウムビフルオリド化合物とを組合わせて使用してもよい。
本発明においては、上記式(I)のシリルニトロネート、上記式(II)のα,β−不飽和ケトンおよび上記式(III)または式(III’)で表される四級アンモニウムビフルオリド化合物を、適切な有機溶媒中に仕込み、この撹拌混合において設定される温度は、例えば、−90℃〜−30℃である。また、この撹拌混合において設定される時間は、例えば、0.5時間〜2時間である。上記温度および反応時間は、他の反応条件により変動し得るので、必ずしもこれらに限定されない。使用され得る有機溶媒の例としては、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ベンゼンおよびトルエンが挙げられる。本発明により得られるγ−ニトロカルボニル化合物および/またはシリルニトロエーテルの収率および光学純度をともに向上させることができる点から、テトラヒドロフランおよびトルエンが好ましく、トルエンが最も好ましい。
上記のようにして光学活性なエノールシリルエーテルを生成することができる。
得られた光学活性なエノールシリルエーテルは、以下の式(IV):
Figure 2004352708
(ここで、Rは、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり、Rは、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であり、かつRは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であるか、あるいはRおよびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表される。
このようにして、ジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的に制御された、立体選択的に特異化された光学活性なエノールシリルエーテルを高純度で製造することができる。上記反応によって得ることのできる光学活性なエノールシリルエーテルは、好ましくは80%ee以上(好ましくは80%ee以上100%ee以下)、より好ましくは85%ee以上(より好ましくは85%ee以上100%ee以下)の光学純度を有する。
次いで、本発明においては、上記にて得られた光学活性なエノールシリルエーテルが脱シリル化される。
上記光学活性なエノールシリルエーテルの脱シリル化は、例えば、当該エノールシリルエーテルに、酸を作用させるか、あるいはフッ化物を作用させることなどにより達成され得る。
上記脱シリル化に使用され得る酸には、例えば、無機酸または有機酸が挙げられる。無機酸の例としては、塩酸、硫酸、および硝酸が挙げられる。他方、有機酸の例としては、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸などのスルホン酸;ならびにクエン酸が挙げられる。
上記脱シリル化に使用され得るフッ化物は、上記光学活性なエノールシリルエーテルを脱シリル化し得る物質であれば、特に限定されない。このような脱シリル化を達成するフッ化物の具体例としては、テトラブチルアンモニウムフルオライドおよびフッ化カリウムが挙げられる。上記脱シリル化に使用される酸またはフッ化物の使用量は、上記で得られるエノールシリルエーテルの種類および/または当該脱シリル化の反応条件により当業者によって適切に選択され得るので特に限定されない。
脱シリル化に行なった後、得られる粗組成物は、必要に応じて、当業者に周知の手段で精製され得る。
このようにして、γ−ニトロカルボニル化合物を効率よく製造することができる。本発明の方法を用いて製造されたγ−ニトロカルボニル化合物は、例えば、医薬品、農薬等の中間物質として特に有用である。
以下、本発明の実施例を記載する。しかし、これによって本発明は特に限定されない。
<参考例1:ニトロエタンを用いたシリルニトロネートの合成>
アルゴン雰囲気中、0℃で、テトラヒドロフラン100mLにジイソプロピルアミン7.1mL(51mmol)を添加した溶液に、ブチルリチウムの1.5Mヘキサン溶液33mL(50mmol)を加えた。この溶液を30分間撹拌した後、ニトロエタン3.75g(50mmol)を、テトラヒドロフラン30mLに溶解させかつ冷却浴で−78℃まで冷却した溶液に、すばやく添加した。同温度を15分間維持し、得られたゼリー状物にトリメチルシリルクロリド6.2mL(50mmol)を添加した。さらに同温度で15分撹拌した後、冷却浴を除き、2時間撹拌を継続した。反応混合物から溶媒を溜去し、固溶状態の残渣をペンタン200mLに懸濁し、セライトパッドを使って濾過し、ペンタン(20mL×2)で洗浄し、残渣を分別蒸留し、ニトロエタンのシリルニトロネートを収率80%で得た。得られたシリルニトロネートについては、さらなる精製を施すことなく、後述する実施例に使用した。
<参考例2:3−ベンジルオキシ−1−ニトロプロパンを用いたシリルニトロネートの合成>
参考例1におけるニトロエタンの代わりに、3−ベンジルオキシ−1−ニトロプロパンを用いたこと以外は、参考例1と同様にして、同化合物のシリルニトロネートを得た。
得られたシリルニトロネートのNMRスペクトルを表1に示す。
Figure 2004352708
また、得られたシリルニトロネートの沸点は、112℃/0.003mmHgであった。
<参考例3;四級アンモニウムビフルオリド化合物を合成するための準備(a)>
Figure 2004352708
300mLの反応容器に、化合物(1)(9.2g、30mmol)、化合物(2)(18.2g、70mmol)、PPh(866mg、3.3mmol)、およびKPO・nHO(25g、90mmol)を秤りとり、DMF(100mL、0.3M)を加えた後、減圧下にて脱気し、反応容器内をアルゴン雰囲気にした。
次いで、この反応容器に、Pd(OCOCH(336mg、1.5mmol)を添加し、再び容器内をアルゴン雰囲気とした後、混合液を100℃まで昇温し、一昼夜、加熱下にて撹拌した。TLCで反応の終結を確認した後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液中に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。これをエーテルで2回抽出し、集めた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。エバポレーターで溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサンのみ)で精製して、化合物(3)を70%の単離収率で得た。
得られた化合物(3)のNMRスペクトルを表2に示す。
Figure 2004352708
<参考例4;四級アンモニウムビフルオリド化合物を合成するための準備(b)>
Figure 2004352708
200mLの反応容器に、参考例3で得られた化合物(3)(1.7g、30mmol)のCHCl(10mL)溶液を添加し、さらに酢酸(60mL、0.5M)を添加した後、NCS(8.0g、60mmol)およびNaI(8.9g、60mmol)を順次添加した。反応混合物を撹拌しながら100℃で9時間加熱した後、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を、反応溶液の色が薄い黄色になるまで加え、エーテルで2回抽出し、集めた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて中和した。再びエーテルで抽出された有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、その後溶媒を除去し、ヘキサンから再結晶することにより、化合物(4)を77%の収率で得た。
得られた化合物(4)のNMRスペクトルを表3に示す。
Figure 2004352708
<参考例5;四級アンモニウムビフルオリド化合物を合成するための準備(c)>
Figure 2004352708
よく乾燥した100mLの枝付き反応容器に、参考例4で得られた化合物(4)(14.6g、23mmol)のTHF(30mL)溶液を加え、−78℃に冷却した後、i−PrMgBr(0.83M THF溶液、33mL、27.6mmol)を加え、0℃まで昇温し、0.5時間撹拌した。
他方、別のよく乾燥した200mLの三つ口反応容器に、B(OH(4.0mL、35mmol)とTHF(45mL)とを加え、これを−78℃に冷却し、よく撹拌しながら、同じく−78℃まで冷却した上記化合物(4)とi−PrMgBrとのTHF溶液をカニュラを用いて移し入れた。その後、徐々に反応溶液の温度を昇温させ、室温で一晩撹拌した後、1NのHClを加え、さらに6時間激しく撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで2回抽出し、集めた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン =1/2(容量比))で精製することにより、化合物(5)を82%の収率で得た(モノマーとトリマーとの比は、1:0.3であった)。
得られた化合物(5)のNMRスペクトルを表4に示す。
Figure 2004352708
<参考例6;四級アンモニウムビフルオリド化合物を合成するための準備(d)>
Figure 2004352708
20mLの反応容器に、参考例5で得られた化合物(5)(541mg、1mmol)と、化合物(6)(市販(住金エア・ウォーター・ケミカル社製)の(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールを用いて、当業者に周知の手法により製造した)(263mg、0.45mmol)、PPh(13mg、0.05mmol)、およびKPO・nHO(387mg、1.3mmol)を秤りとり、ジオキサン(5mL、0.2M) を加えた後、減圧下にて脱気して反応容器内をアルゴン雰囲気にした。次いで、この反応容器に、Pd(OCOCH(5mg、0.02mmol)を加え、再び容器内をアルゴン雰囲気とした後、混合液の温度を80℃まで昇温し、一昼夜かけて加熱撹拌した。TLCで反応の終結を確認した後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液中に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。これをエーテルで2回抽出し、集めた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサンのみ)で精製することにより、化合物(7)を有効収率で得た。
得られた化合物(7)のNMRスペクトルを表5に示す。
Figure 2004352708
<参考例7;四級アンモニウムビフルオリド化合物を合成するための準備(e)>
Figure 2004352708
20mLの反応容器に、参考例6で得られた化合物(7)(654mg、0.51mmol)、NBS(236mg、1.3mmol)、AIBN(8mg、0.05mmol)、およびベンゼン(5mL)を加え、還流温度まで加熱してアルゴン雰囲気下で1時間反応させた。反応が完結していることを確認した後、反応溶液を飽和亜硫酸水溶液中に加え、0.5時間撹拌し、反応混合溶液をエーテルで2回抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(溶出液:エーテル/ヘキサン =1/10(容量比))を用いて精製することにより、化合物(8)を有効収率で得た。
得られた化合物(8)のNMRスペクトルを表6に示す。
Figure 2004352708
<参考例8;四級アンモニウムビフルオリド化合物を合成するための準備(f)>
Figure 2004352708
20mLの反応容器に、化合物(9)(市販(住金エア・ウォーター・ケミカル社製)の(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールを用いて、当業者に周知の手法により製造した)(131mg、0.44mmol)、炭酸カリウム(92mg、0.66mmol)、およびアセトニトリル(5mL、0.1M)を加え、室温で0.5時間撹拌した。その後、この反応容器に、参考例7で得られた化合物(8)(672mg、0.47mmol)を加え、溶媒が還流する温度まで昇温し、撹拌しながら4時間加熱した。TLCで化合物(9)の消失を確認した後、蒸留水を加えCHClで2回抽出し、集めた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィで精製することにより化合物(10)を有効収率で得た。
得られた化合物(10)のNMRスペクトルを表7に示す。
Figure 2004352708
<参考例9>
参考例8で得られた化合物(10)((R,R)体)1.0gをメチルアルコール20mLに溶解させ、アンバーリスト A−26(OH)(オルガノ社製イオン交換樹脂)を充填したカラムに通した。得られた溶液に、1Nのフッ化水素酸水溶液を2当量相当加えた後、減圧下にて溶媒を除き、さらに、ジクロロメタン:ヘキサン(1:1(容量比))混合溶媒を加えて、共沸除去を行い、以下の式:
Figure 2004352708
で表される非晶質のC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)を定量的に得た。
本実施例で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)の分析結果を以下の表8に示す。
Figure 2004352708
<参考例10>
参考例6において、化合物(5)の代わりに3,5−ジ−tert−ブチルフェニルホウ酸を用いたこと以外は、参考例6と同様にして反応を行い、そしてこれにより得られた化合物を用いて、参考例7〜8までの一連の反応を行って、以下の式:
Figure 2004352708
で表される、C軸不斉四級アンモニウムブロミド(11)を得た。
<参考例11>
参考例10で得られた化合物(11)((R,R)体)1.0gをメチルアルコール20mLに溶解させ、アンバーリスト A−26(OH)(オルガノ社製イオン交換樹脂)を充填したカラムに通した。得られた溶液に、1Nのフッ化水素酸水溶液を2当量相当加えた後、減圧下にて溶媒を除き、さらに、ジクロロメタン:ヘキサン(1:1(容量比))混合溶媒を加えて、共沸除去を行い、以下の式:
Figure 2004352708
で表される非晶質のC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(11’)を定量的に得た。
本参考例で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(11’)の分析結果を表9に示す。
Figure 2004352708
<実施例1:γ−ニトロカルボニル化合物の合成>
アルゴン気流下において、テトラヒドロフラン3mLに、参考例9で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)9.7mg(0.006mmol)、およびトランス−シンナムアルデヒド38μL(0.3mmol)を、室温でこの順に加え、混合物を−78℃に冷却した。
参考例1で得られた、ニトロエタンから調製したシリルニトロネート60μL(0.36mmol)を混合物に加え、−78℃で、0.5時間撹拌し反応混合物を得た。次いで、この反応混合物を同温度のまま1規定の塩酸2.0mLとテトラヒドロフラン6mLを加えた後、0℃まで暖め、激しく撹拌し、その後、混合物をエチルエーテルで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:エーテル/ヘキサン=1/3(容量比))にかけて精製し、γ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)を得た。得られたγ−ニトロカルボニル化合物は、収率68%(アンチ/シン=85:15)であり、アンチ体の光学純度は4%eeおよびシン体の光学純度は25%eeであった。
<実施例2:γ−ニトロカルボニル化合物の合成>
参考例9で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)の代わりに、参考例11で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(11’)5.6mg(0.006mmol)を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてγ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)を得た。得られたγ−ニトロカルボニル化合物は、収率95%(アンチ/シン=78:22)であり、アンチ体の光学純度は85%eeおよびシン体の光学純度は81%eeであった。
<比較例1:γ−ニトロカルボニル化合物の合成>
参考例9で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)の代わりに、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)3.9mg(0.015mmol)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてγ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)を得た。得られたγ−ニトロカルボニル化合物は、収率40%(アンチ/シン=61:39)であった。
<実施例3:γ−ニトロカルボニル化合物の合成>
テトラヒドロフランの代わりにトルエン3mLを用い、参考例9で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)の代わりに、参考例11で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(11’)5.6mg(0.006mmol)を使用し反応混合物を得たこと以外は、実施例1と同様にして、γ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)を得た。得られたγ−ニトロカルボニル化合物は、収率96%(アンチ/シン=81:19)であり、アンチ体の光学純度は97%eeおよびシン体の光学純度は79%eeであった。
本実施例で得られたγ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)の分析結果を表10に示す。
Figure 2004352708
<実施例4:γ−ニトロカルボニル化合物の合成>
テトラヒドロフランの代わりにトルエン1mLを用い、かつ参考例9で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)の代わりに、参考例11で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(11’)2.8mg(0.003mmol)を使用し、混合物の撹拌時間を1時間として反応混合物を得たこと以外は、実施例1と同様にして、γ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)を得た。得られたγ−ニトロカルボニル化合物は、収率96%(アンチ/シン=82:18)であり、アンチ体の光学純度は97%eeおよびシン体の光学純度は78%eeであった。
実施例1〜4および比較例1で得られたγ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)の製造条件と収率および光学純度との関係を表11に示す。
Figure 2004352708
表11に示されるように、本発明の方法を用いて製造されたγ−ニトロカルボニル化合物は、TBAFのような従来の触媒を使用した系(比較例1)と比べて、いずれも高い収率で製造可能であることがわかる。また、触媒として使用するC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物のうち、参考例11で得られた化合物(11’)は、特に著しく高い光学純度でγ−ニトロカルボニル化合物を製造することができる。さらに、使用する溶媒にトルエンを選択することにより、γ−ニトロカルボニル化合物の収率はさらに向上し、同時にジアステレオ選択性とエナンチオ選択性とに優れた光学活性なγ−ニトロカルボニル化合物を高純度で製造することができることがわかる。
<実施例5:エノールシリルエーテルの合成>
アルゴン気流下において、トルエン3mLに、参考例11で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(11’)5.6mg(0.006mmol)、およびトランス−シンナムアルデヒド38μL(0.3mmol)を、室温でこの順に加え、混合物を−78℃に冷却した。
参考例1で得られた、ニトロエタンから調製したシリルニトロネート60μL(0.36mmol)を混合物に加え、−78℃で、1時間撹拌し、反応混合物を、そのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:エーテル/ヘキサン)にかけて精製し、エノールシリルエーテル(4−ニトロ−3−フェニル−1−トリメチルシロキシ−1−ペンテン)を得た。得られたエノールシリルエーテルは、収率83%(アンチ/シン=83:17)であり、アンチ体の光学純度は97%eeであった(以下の表20参照)。
本実施例で得られたエノールシリルエーテルの分析結果を表12に示す。
Figure 2004352708
<実施例6〜10>
上記式(I)で表されるシリルニトロネートのうち、R、RおよびRがメチル基でありかつRがそれぞれ表12に示されるような置換基で表される化合物(12)(0.36mmol)と、式(II)で表されるα,β−不飽和ケトンのうちR8’が水素原子でありそしてRおよびRが表13に示されるような化合物(13)(0.3mmol)とをそれぞれ原料として用い、かつ表14に示される反応時間および反応温度に設定したこと以外は、実施例5と同様にして反応を行い、化合物(14)を得た。
Figure 2004352708
Figure 2004352708
実施例6で得られたエノールシリルエーテル(4−ニトロ−3−プロピル−1−トリメチルシロキシ−1−ペンテン)の分析結果を表15に示す。
Figure 2004352708
実施例7で得られたエノールシリルエーテル((3S,4S)−2−メチル−4−ニトロ−3−フェニル−1−トリメチルシロキシ−1−ペンテン)の分析結果を表16に示す。
Figure 2004352708
実施例8で得られたエノールシリルエーテル(1−(トリメチルシロキシメチリデン)−2−(1’−ニトロエチル)シクロヘキサン)の分析結果を表17に示す。
Figure 2004352708
実施例9で得られたエノールシリルエーテル(4−ニトロ−3−フェニル−1−トリメチルシロキシ−1−ヘキセン)の分析結果を表18に示す。
Figure 2004352708
実施例10で得られたエノールシリルエーテル(4−ニトロ−3−プロピル−1−トリメチルシロキシ−1−ヘキセン)の分析結果を表19に示す。
Figure 2004352708
実施例5〜10で得られたエノールシリルエーテルの、収率およびアンチ体の光学純度を表20に示す。
Figure 2004352708
表20に示されるように、本発明の方法を用いて製造されたエノールシリルエーテルは、いずれも高い収率で製造可能であることがわかる。また、実施例5〜10のいずれにおいても、著しく高い光学純度を有していることもわかる。このことから本発明のエノールシリルエーテルの製造方法は、高いジアステレオ選択性とエナンチオ選択性とで、立体選択的に特異化された光学活性なエノールシリルエーテルを高純度で製造することができることがわかる。
<実施例11>
実施例6で得られたエノールシリルエーテル0.3mmolをテトラヒドロフラン3mLに溶解かつ撹拌し、この溶液に、0℃で1規定の塩酸1mLを加えて反応混合物を得た。
この反応混合物を、0℃で0.5時間激しく攪拌し、その後、反応混合物をエーテルで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:エーテル/ヘキサン)にかけて精製し、γ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−プロピルペンタナール)を得た。
本実施例で得られたγ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−プロピルペンタナール)の分析結果を表21に示す。
Figure 2004352708
<実施例12>
実施例6で得られたエノールシリルエーテルの代わりに、実施例7で得られたエノールシリルエーテルを用いたこと以外は、実施例11と同様にして、γ−ニトロカルボニル化合物(2−メチル−4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)を得た。
本実施例で得られたγ−ニトロカルボニル化合物(2−メチル−4−ニトロ−3−フェニルペンタナール)の分析結果を表22に示す。
Figure 2004352708
<実施例13>
実施例6で得られたエノールシリルエーテルの代わりに、実施例9で得られたエノールシリルエーテルを用いたこと以外は、実施例11と同様にして、γ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルヘキサナール)を得た。
本実施例で得られたγ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−フェニルヘキサナール)の分析結果を表23に示す。
Figure 2004352708
<実施例14>
実施例6で得られたエノールシリルエーテルの代わりに、実施例10で得られたエノールシリルエーテルを用いたこと以外は、実施例11と同様にして、γ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−プロピルヘキサナール)を得た。
本実施例で得られたγ−ニトロカルボニル化合物(4−ニトロ−3−プロピルヘキサナール)の分析結果を表24に示す。
Figure 2004352708
<実施例15〜22:エノールシリルエーテルの合成>
アルゴン気流下において、トルエン3mLに、参考例9で得られたC軸不斉四級アンモニウムビフルオリド化合物(10’)5.6mg(0.006mmol)、および式(II)で表されるα,β−不飽和ケトンのうちRが水素原子でありそしてRおよびR8’が一緒になった化合物(15)(0.3mmol)を、室温でこの順に加え、混合物を−78℃に冷却した。
上記式(I)で表されるシリルニトロネートのうち、R、RおよびRがメチル基でありかつRがそれぞれ表25に示されるような置換基で表される化合物(12)を混合物に加え、以下の表25に記載の条件で攪拌した。反応混合物を、そのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:エーテル/ヘキサン)にかけて精製し、それぞれの化合物(16)を得た。得られたそれぞれのエノールシリルエーテルの収率およびアンチ体の光学純度を以下の表25に併せて示す。
Figure 2004352708
本発明の方法を用いて製造されたエノールシリルエーテルは、いずれも高い収率で製造可能であり、いずれも高い光学純度を有していた。また、こうして得られたエノールシリルエーテルを原料にして、光学活性なγ−ニトロカルボニル化合物を高純度で製造することができる。
本発明によれば、極めて高いジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性で、立体選択的に特異化されたγ−ニトロカルボニル化合物を高純度で製造することができる。本発明の方法を用いて製造されたγ−ニトロカルボニル化合物は、例えば、医薬品、農薬などの中間物質として特に有用である。

Claims (13)

  1. γ−ニトロカルボニル化合物の製造方法であって、
    以下の式(I):
    Figure 2004352708
    (ここで、
    は、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり;そして
    、RおよびRはそれぞれ独立して、分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基である)で表される化合物と、
    以下の式(II):
    Figure 2004352708
    (ここで、
    は、
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
    からなる群より選択される基であり、かつ
    およびR8’は、それぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
    からなる群より選択される基であるか、あるいは
    およびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;
    およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;または
    8およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表されるα,β−不飽和ケトンとを、
    以下の式(III):
    Figure 2004352708
    (ここで、
    およびRは、それぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    カルバモイル基;
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、
    YおよびZは、それぞれ独立して水素原子または一価の有機基であるか、あるいは一緒になって、二価の有機基を表す)で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物の存在下にて反応させて、光学活性なエノールシリルエーテルを得る工程;ならびに
    該光学活性なエノールシリルエーテルを脱シリル化する工程;
    を包含する、方法。
  2. 前記四級アンモニウムビフルオリド化合物のYおよびZが一緒になって、以下の二価の有機基:
    Figure 2004352708
    (ここで、R1’、R1”、R2’、およびR2”はそれぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    カルバモイル基;
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)を表す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記四級アンモニウムビフルオリド化合物が、以下の式(IIIa):
    Figure 2004352708
    で表される化合物である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRがともに、3,5−ビス−tert−ブチルフェニルである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記式(IIIa)で表される化合物の立体配置が(S,S)または(R,R)である、請求項3から5のいずれかに記載の方法。
  7. 光学活性なエノールシリルエーテルの製造方法であって、
    以下の式(I):
    Figure 2004352708
    (ここで、
    は、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり;そして
    、RおよびRはそれぞれ独立して、分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基である)で表される化合物と、
    以下の式(II):
    Figure 2004352708
    (ここで、
    は、
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
    からなる群より選択される基であり、かつ
    およびR8’は、それぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびに
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;
    からなる群より選択される基であるか、あるいは
    およびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;
    およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成しているか;または
    8およびR8’は一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表されるα,β−不飽和ケトンとを、
    以下の式(III):
    Figure 2004352708
    (ここで、
    およびRは、それぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    カルバモイル基;
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、
    YおよびZは、それぞれ独立して水素原子または一価の有機基であるか、あるいは一緒になって、二価の有機基を表す)で表される光学活性な四級アンモニウムビフルオリド化合物の存在下にて反応させる工程;
    を包含する、方法。
  8. 前記四級アンモニウムビフルオリド化合物のYおよびZが一緒になって、以下の二価の有機基:
    Figure 2004352708
    (ここで、R1’、R1”、R2’、およびR2”はそれぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、分岐または環を形成していてもよいC〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基か、あるいはC〜Cを有する環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    カルバモイル基;
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)を表す、請求項7に記載の方法。
  9. 前記四級アンモニウムビフルオリド化合物が、以下の式(IIIa):
    Figure 2004352708
    で表される化合物である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記式(IIIa)で表される化合物のRおよびRがともに、3,5−ビス−tert−ブチルフェニルである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記式(IIIa)で表される化合物の立体配置が(S,S)または(R,R)である、請求項9から11のいずれかに記載の方法。
  13. 以下の式(IV):
    Figure 2004352708
    (ここで、
    は、C〜Cのアルコキシ基か、アラルキルオキシ基か、アリール基かで置換されていてもよくかつ分岐していてもよい、C〜Cのアルキル基であり、
    は、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であり、かつ
    は、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C8のアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;ならびにハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基;からなる群より選択される基であるか、あるいはRおよびRは一緒になって、−(CH−(ここでnは1〜6の整数である)を形成している)で表される、エノールシリルエーテル。
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