JP2004161664A - プロポリス組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むアンジオテンシンII受容体拮抗用組成物、アドレナリンβ2受容体作動化用組成物、アドレナリンβ2受容体作動化組成物、女性ホルモン様組成物、エンドセリン拮抗組成物、セロトニン再吸収阻害組成物、セロトニン放出促進組成物、セロトニン容体拮抗組成物その他の用途。本発明の用途限定組成物は含有されている成分に由来するする生物活性を有し、食品、医薬、化粧料等に有用である。
【選択図】 なし
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、プロポリスを含有する組成物の用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロポリスとは、働き蜂が植物の若芽などの樹液を採取し、自らの唾液と混合して生産する物質であり、樹脂成分、芳香油、ミツロウ、揮発油、花粉、ミネラル等を含有する物質である。
このプロポリスは、蜂の巣への外敵の侵入を防ぐ防御柵としての機能を有し、巣の割れ目を塞ぐ際の補強剤としての機能を有すると共に、小動物や昆虫等の死骸を覆って腐敗を防止するために用いられていることが知られている(特許文献1)。
このように多様な機能を有するプロポリスは、ヒトにおいても抗炎症作用、抗潰瘍作用、抗菌作用、抗酸化作用等の広範な生理活性を有することが認められており、感染症、潰瘍、動脈硬化等の疾病の治療及び予防に役立つと考えられていることから、健康食品として広範に利用されている。しかしながら、プロポリスの生理活性については、必ずしも十分に検討されているとはいい難く、更なる解明とそれを利用した用途の開発が望まれていた。
【0003】
近年、多くの研究者により産地別プロポリスの成分に関する研究が進められている。例えば、ブラジル産プロポリスは主成分として、p−クマル酸をはじめ、プレニル基を持つアルテピリンC(artepillin C)やドルパニン(drupanin)、(E)−プレニル−4−(2,3−ジヒドロシナモイルオキシ)桂皮酸)、((E)−3−prenyl−4−(2,3−dihydrocinnamoyloxy)cinnamic acid)、(E)−3−(2,2−ジメチル−8−プレニル−2H−ベンゾピラン−6−イル)−2−プロペノン酸、((E)−3−(2,2−dimetyl−8−prenyl−2h−benzopyran−6−yl)−2−propenoic acid)などの桂皮酸誘導体が多く検出される。一方、中国産、日本産、オーストラリア産、ウルグアイ酸などのプロポリスは、地域(国)によって成分の含有量に違いがあるものの、主な成分や組成については類似したパターンを示し、主な成分としてクリシン(chrysin)やピノセンブリン(pinocembrin)、ガランギン(galangin)、ピノバンクシン−3−アセテート(pinobanksin−3−acetate)、ピノバンクシン(pinobanksin)などのフラボノイド類が多く検出される。これらの主な成分の違いから、ブラジル産プロポリスは「桂皮酸誘導体中心のタイプ」であり、中国産など他のプロポリスは「フラボノイド中心のタイプ」であることが定性的に示されている(非特許文献1)。
【0004】
このようにブラジル産プロポリスと中国産プロポリスの成分が全く異なるという状況にも関わらず、現在上市されているプロポリス関連商品のほとんどがブラジル産プロポリスであり、中国産プロポリスはほとんど上市されていない。現在、市場においてはブラジル産プロポリスの方が品質や生物活性の面から見て優れていると考えられているが、これに関する確かな根拠は全く無い。一方、熊澤らは、産地別プロポリスのポリフェノール含有量と抗酸化活性を測定し、総ポリフェノール量と抗酸化活性とは概ね相関があることを明らかにし、ブラジル産よりも中国産などの地域(国)のプロポリスの方が抗酸化活性が高いことを示している(非特許文献2、非特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−149765
【非特許文献1】
田澤茂実ら:生薬学雑誌、54(6),164−168,2000
【非特許文献2】
熊澤茂則、中山勉:ミツバチ科学、22(1),1−8,2001
【非特許文献3】
熊澤茂則:FOOD Style 21、5(10),54−58,2001
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、プロポリスの成分とその生理活性の関係を明らかにし、プロポリスの新たな用途を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意検討を行い、ブラジル産プロポリスと中国産プロポリスに含まれる成分の含有量及び生物活性に着目し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むアンジオテンシンII受容体拮抗用組成物、アドレナリンβ2受容体作動化用組成物、女性ホルモン様組成物、エンドセリン拮抗用組成物、セロトニン再吸収阻害用組成物、セロトニン放出促進用組成物、セロトニン容体拮抗用組成物、セロトニントランスポーター受容体結合阻害用組成物、ブラジキニン受容体拮抗用組成物、オキシトシン拮抗用組成物、ニコチン性アセチルコリン受容体作動化用組成物、ムスカリン性アセチルコリン受容体作動化用組成物、ドーパミン1受容体作動化用組成物、ベンゾジアゼピン受容体作動化用組成物、γ−アミノ酪酸受容体作動化用組成物、グルココルチコイド様作用組成物、メラトニン受容体作動化用組成物、メラトニン受容体拮抗用組成物、カルシウムチャンネル阻害用組成物、メラトニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物、アンジオテンシン変換酵素阻害用組成物、トロンボキサンA2合成酵素阻害用組成物、一酸化窒素合成酵素阻害用組成物及びヒト免疫不全ウイルスプロテアーゼ阻害用組成物である。また、本発明は、プロポリスが、ケルセチン当量が4.58mg/ml以上で、p−クマール酸を1.16mg/ml以上、アルテピリンCを6.73mg/ml以上、クリシンを0.84mg/ml以上、ガランギンを0.53mg/ml以上及びカフェイン酸フェネチルエステルを0.81mg/ml以上を含有するプロポリスであることを特徴とする前記いずれかの組成物、プロポリスが、産地の異なるプロポリス又はそれらの抽出物を少なくとも2種以上を含むプロポリスである前記いずれかのプロポリス組成物、前記のいずれかの組成物を含む経口用組成物又は非経口用組成物、食品である前記の経口用組成物、医薬である前記の経口用組成物又は非経口用組成物及び化粧料である前記の非経口用組成物である。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明におけるプロポリスは、ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有する。
【0010】
ケルセチンは、レタス、ブロッコリー、タマネギなどの植物性食品に広く存在している典型的なフラボノール型フラボノイドであり、種々の生理作用を示すことが明らかとなっている。ケルセチンはケルセチン当量で4.58mg/ml以上であることが好ましい。
【0011】
p−クマール酸は、3−(4−Hydroxyphenyl)−2−propenoic acid(3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピオン酸)のことであり、分子式 C9H8O3、分子量 164.16、融点 210−213℃、pKa値 9.45(25℃)である。スモモ(Prunus serotina)の果皮、ムラサキツメクサ(Trifolium pratense)等に多く含まれている。p−クマール酸の量は1.16mg/ml以上であることが好ましい。
【0012】
アルテピリンCは、4−Hydroxy−3,5−diprenylcinnamic acid(4−ヒドロキシ−3,5−ジプレニル桂皮酸)のことであり、分子式 C19H24O3、分子量 300.397、融点 95℃、150−152℃であり、ヨモギ属(Artemisia spp.)、バカリス属(Baccharis spp.)等に多く含まれているものである。アルテピリンCの量は6.73mg/ml以上であることが好ましい。
【0013】
クリシンは、5,7−Dihydroxyflavone(5,7−ジヒドロキシフラボン)のことであり、分子式 C15H10O4、分子量 254.242、融点 285−286℃、290℃(275℃)、pKa値9.05、7.42(20℃、50%エタノール)である。ニレ(Ulmus sieboldiana)、ソリザヤノキ(Oroxylum indicum)の蕾、マツ属(Pinus spp.)及びタツナミソウ属(Scutellaria spp.)に多く含まれている。クリシンの量は0.84mg/ml以上であることが好ましい。
【0014】
ガランギンは、3,5,7−Trihydroxyflavone(3,5,7−トリヒドロキシフラボン)のことであり、分子式 C15H10O5、分子量 270.241、融点 214−215℃、217−218℃である。カレーの香辛料の一つとして使用されているガランガル(Alpiniaofficinarum)の根茎に多く含まれている。ガランギンの量は0.53mg/ml以上であることが好ましい。
【0015】
カフェイン酸フェネチルエステルは、3−(3,4−dihydroxyphenyl)−caffeate(3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−カフェート)のことであり、分子式 C17H16O4、分子量 284.3である。カフェイン酸フェネチルエステルの量は0.81mg/ml以上であることが好ましい。
【0016】
本発明におけるプロポリスは、代表的には、産地の異なるプロポリス或いはその抽出物を2種以上混合して得られる。混合するプロポリスの産地は、所望の成分が得られるものであれば特に限定されず、例えば、ブラジル産プロポリス、中国産プロポリス、オーストラリア産プロポリス、ウルグアイ産プロポリス、日本産プロポリスなどが使用できるが、含有する成分や種々の生物活性、汎用性等の面から見てブラジル産及び中国産プロポリスを混合することが好ましい。異なる産地のプロポリス又はプロポリスエキスの混合比率は特に限定されるものではないが、例えば、中国産プロポリスエキスとブラジル産プロポリスエキスの場合、重量比で、0.1:99.9〜99.9:0.1、好ましくは、1:2〜2:1が適当である。
【0017】
プロポリスは、プロポリス自体を乾燥させた乾燥物、その粉砕物、超臨界抽出物、水あるいはアルコール、エーテル、アセトンなどの有機溶媒による粗抽出物、および粗抽出物を分配、カラムクロマトなどの各種クロマトグラフィーなどで段階的に精製して得られた抽出物画分など、全て使用することができる。これらは単独で用いても良く、また2種以上混合して用いても良い。例えば、ブラジル産プロポリス及び中国産プロポリスの原塊乾燥物それぞれ1Kgに、99.5%エタノール抽出液3Lを加え、室温で一晩浸漬することにより得た抽出液を、そのまま或いはそれらを混合して使用しても良いし、各種クロマトグラフィーを組み合わせて、精製したものを使用しても良い。
【0018】
抽出されたプロポリスの溶液中のプロポリス抽出物濃度は特に制限はないが、通常15〜70質量%、好ましくは20〜60質量%程度である。この濃度が15質量%未満では、乾燥時に多量のエタノールや水などの溶液を蒸発させる必要があり、70質量%を超えると溶液の粘度が高くなり過ぎ、加工適性が悪くなる恐れがある。
【0019】
本発明のプロポリス組成物はアンジオテンシンII受容体拮抗作用を有することから、血圧降下用とすることができる。アドレナリンβ2受容体作動化作用を有することから、平滑筋弛緩、グリコーゲン分解、グルカゴン分泌促進、血管拡張、気管支拡張、糖代謝・脂質代謝の改善、及び血圧降下、気管支喘息の改善用とすることができる。女性ホルモン様作用を有することから、抗骨粗鬆症、更年期障害の改善、前立腺癌、前立腺肥大症、乳癌・子宮癌の予防、思春期の後発症のざ瘡の改善用として用いることができる。エンドセリン拮抗作用を有することから、高血圧の治療、心疾患・脳循環疾患・腎疾患の治療、喘息、潰瘍、糖尿病の治療用として使用できる。
【0020】
また、本発明のプロポリス組成物はセロトニン再吸収阻害、セロトニン放出促進、セロトニン受容体拮抗、セロトニントランスポーター受容体結合阻害作用を有することから、鬱病などのセロトニンが関与した疾患の治療用とすることができる。ブラジキニン受容体拮抗作用を有することから、血管拡張抑制、血管透過性増大抑制、低血圧の治療、疼痛の治療、結合組織増大の抑制、髪の喪失の予防、止瀉、平滑筋弛緩、しゅさ性ざ瘡、末梢血管拡張、鼻瘤の治療、ケロイド形成の予防、及び消炎鎮痛、喘息、アレルギー性鼻炎の予防・治療用に用いることができる。オキシトシン拮抗作用を有することから、陣痛の抑制、早産の防止、月経困難症の予防・治療用に使用できる。ニコチン性アセチルコリン受容体作動化、ムスカリン性アセチルコリン受容体作動化、ドーパミン1受容体作動化、ベンゾジアゼピン受容体作動化及びγ−アミノ酪酸受容体作動化作用を有することから、精神分裂病、ツーレット症候群、注意欠如障害、不安などの中枢神経系疾患の治療、予防及び脳機能の改善、脳代謝賦活剤としての用途を有する。グルココルチコイド様作用を有することから、糖質代謝の改善、抗ストレス剤、抗炎症剤、アポトーシス誘導剤、免疫反応抑制剤として使用できる。メラトニン受容体作動化作用及び拮抗作用を有することから、メラトニンが関与する疾患、すなわち、概日リズム睡眠障害の予防、治療、炎症性腸障害、突発性便秘、過敏腸症候群に関連する消化運動性障害の予防、治療に有効である。
【0021】
さらに、本発明のプロポリス組成物は、カルシウムチャンネル阻害作用を有することから、脳梗塞性疾患、偏頭痛性疾患、てんかん性疾患、精神病疾患、疼痛性疾患、血圧の降下、狭心症、不整脈の治療に使用することができる。メラニン凝集ホルモン受容体拮抗作用を有することから、肥満の予防用とすることができる。アンジオテンシン変換酵素阻害作用を有することから、血圧の降下に有効である。トロンボキサンA2合成酵素阻害作用を有することから、アレルギー性疾患、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、血栓、心筋梗塞、脳梗塞及び狭心症の予防、治療用として使用できる。一酸化窒素合成酵素阻害作用を有することから、敗血症、エンドトキシンショック、心不全、ショック、低血圧、リウマチ性炎症、慢性関節リウマチ、変形性関節炎、潰瘍性大腸炎、ストレス性胃潰瘍、クローン病、自己免疫疾患、臓器移植後の組織障害、拒絶反応、虚血再灌流障害、急性冠微小血管塞栓、ショック性血管塞栓(汎発性血管内血液凝固症候群(DIC)等)、虚血性脳障害、動脈硬化、悪性貧血、ファンコニー貧血症、鎌形赤血球性貧血病、膵炎、ネフローゼ症候群、糸球体腎炎、インスリン依存性糖尿病、肝性ポルフィリン症、アルコール中毒、パーキンソン病、慢性白血病、急性白血病、腫瘍、骨髄腫、抗癌剤副作用軽減、幼児および成人性呼吸窮迫症候群、肺気腫、アルツハイマー症、多発性硬化症、ビタミンE欠乏症、老化、サンバーン、筋ジストロフィー、白内障、インフルエンザ感染症、マラリア、AIDS、放射線障害、火傷、体外受精効率化等の予防、治療に使用できる。ヒト免疫不全ウイルスプロテアーゼ阻害作用を有することから、ヒト免疫不全ウイルスの感染の予防、後天性免疫不全症候群の予防、治療として使用することができる。
【0022】
これら本発明におけるプロポリスを、例えば、チンキタイプのプロポリスとして製造することができる。例えば、ブラジル産及び中国産プロポリス原塊から、それぞれ、70%含水エタノールを用いて抽出を行い、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮することにより、固形分20%のエタノール抽出物を得る。得られたそれぞれのエタノール抽出物を、重量比で1:1と成るように混合、攪拌し、その後、慣用の手段を用いて、重曹及び大豆レシチンを添加して一晩攪拌しながら混合することにより、チンキタイプのプロポリス組成物を製造することができる。
【0023】
本発明の各種の用途が特定されたプロポリス組成物(以下、プロポリス組成物)は、経口用の食品、経口用あるいは非経口用の医薬としても製造することができる。
医薬としての適用方法は、経口投与又は非経口投与のいずれも採用することができる。投与に際しては、有効成分を経口投与、直腸内投与、注射などの投与方法に適した固体又は液体の医薬用無毒性担体と混合して、慣用の医薬製剤の形態で投与することができる。このような製剤としては、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤などの液剤、凍結乾燥製剤などが挙げられる。これらの製剤は製剤上の常套手段により調製することができる。上記の医薬用無毒性担体としては、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、澱粉、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングルコール、ヒドロキシエチルデンプン、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アミノ酸、ゼラチン、アルブミン、水、生理食塩水などが挙げられる。また、必要に応じて、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤、等張化剤などの慣用の添加剤を適宜添加することもできる。
【0024】
食品としては、本発明のプロポリス組成物をそのまま、又は種々の栄養成分を加えて、若しくは飲食品中に含有せしめて、抗炎症作用や抗酸化作用などを有する保健用食品又は食品素材として使用できる。例えば、澱粉、乳糖、麦芽糖、植物油脂粉末、カカオ脂末、ステアリン酸などの適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル、ペーストなどに成形して食用に供してもよい。また種々の食品、例えば、ハム、ソーセージなどの食肉加工食品、かまぼこ、ちくわなどの水産加工食品、パン、菓子、バター、粉乳、発酵乳製品に添加して使用したり、水、果汁、牛乳、清涼飲料などの飲料に添加して使用してもよい。本発明のプロポリス組成物の配合量は、当該食用組成物の種類や状態等により適宜設定される。
【0025】
すなわち、保健用食品等として使用する本発明のプロポリス組成物の粉末組成物を製造する場合、例えば、ブラジル産プロポリス及び中国産プロポリスのそれぞれの原塊から70%含水エタノールを用いて抽出したエタノール抽出液を、重量比で1:1に成るように混合し、この混合液1部に、まず、でんぷん0.1部〜0.5部、好ましくは0.3部を混合機にて攪拌した後、減圧濃縮して含水エタノールの約80%を回収する。攪拌速度は100〜500r.p.m.、好ましくは150〜300r.p.m.程度である。次に、この濃縮物にさらにでんぷん0.1〜0.5部、好ましくは0.3部と必要なら粉末セルロース0.05部〜0.5部、好ましくは0.2部を加え、高速混合機にて2〜7時間、好ましくは5時間、十分に混合する。これにより製造された粗塊状の混合物を、棚式乾燥機にて30〜70℃の温度にて減圧加熱乾燥した後、チョッパー型粉砕機等で粉砕し、シフターにより篩い分けすることにより、プロポリス抽出物の粉末を製造することができる。なお、プロポリス組成物の粉末の粒度は特に制限はないが、40メッシュパス程度が適当である。
【0026】
本発明のプロポリス組成物の有効投与量は、患者の年齢、体重、症状、患者の程度、投与経路、投与スケジュール、製剤形態、素材の阻害活性の強さなどにより、適宜選択・決定されるが、例えば、経口投与の場合、一般に乾燥重量として1日当たり10〜500mg/kg体重程度、好ましくは、1日当たり150〜350mg/kg体重程度とされ、1日に数回に分けて投与してもよい。
【0027】
さらに、上述のようにして得られたプロポリスの混合エタノール抽出物を、慣用の手段を用いて、化粧料を製造することができる。
本発明のプロポリス組成物を含有せしめて、化粧料又は化粧料素材として使用する場合、例えば、本発明のプロポリス組成物を小麦胚芽油或いはオリーブ油に添加して、抗炎症作用や抗酸化作用などを有する化粧料素材として使用することができる。プロポリス組成物の添加量は、特に限定されるものではないが、一例として挙げると、小麦胚芽油或いはオリーブ油の重量に対して0.1重量%以上60重量%以下、好ましくは、0.5重量%以上50重量%以下が適当である。
【0028】
また、本発明のプロポリス組成物を直接、化粧料成分として使用し、抗炎症作用や抗酸化作用などを有する化粧料を製造することができる。化粧料には、植物油のような油脂類、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、防腐剤、糖類、金属イオン封鎖剤、水溶性高分子のような高分子、増粘剤、液体成分、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、ヒアルロン酸のような保湿剤、香料、pH調整剤、乾燥剤等を含有させることができる。ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、常在菌コントロール剤、活性酸素消去剤、抗炎症剤、美白剤、殺菌剤等の他の薬効成分、生理活性成分を含有させることもできる。
【0029】
化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション、メイクアップクリーム、乳液状又はクリーム状或いは軟膏型のファンデーション、口紅、アイカラー、チークカラーといったメイクアップ化粧料、ハンドクリーム、レッグクリーム、ボディーローション等の身体用化粧料等、入浴剤、口腔化粧料、毛髪化粧料とすることができる。本発明の方法で得られるプロポリス組成物を含有せしめた化粧料としては、機能面からは、例えば、化粧水、乳液、フェイスクリーム、ハンドクリーム、ローション、エッセンス、シャンプー、リンス等が好ましい。
このような化粧料は、常法に従って製造することができる。化粧料における本発明のプロポリス組成物の添加量は、特に限定されるものではないが、一例として挙げると、化粧料全重量の0.01重量%以上20重量%以下程度が適当である。
【0030】
本発明のプロポリス組成物の毒性は低く、例えばブラジル産プロポリス及び中国産プロポリスの抽出物の混合物を毎日1000mg/kg、100日間という長期間に亘ってラットに経口投与しても、死亡例は認められず、体重変化も観察されなかった。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製造例1
[プロポリス抽出物の製造]
ブラジル産及び中国産プロポリスをそれぞれ凍結粉砕し、パウダー化したプロポリス粉末1kgに80%含水エタノール(和光純薬工業)3Lを加え、攪拌器で10時間混合攪拌した後、120時間静置して抽出した。これを2回繰り返して抽出したものを吸引ろ過器でろ過して、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮することにより、固形分20%のプロポリス抽出物を得た。
【0032】
実施例1
[各種成分の定量]
アルテピリンC、p−クマール酸、クリシン、ガランギン及びカフェイン酸フェネチルエステルの定量は、検量線を作成し、それに基づいて高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと略す)により定量した。
すなわち、製造例1で得られた各プロポリス抽出物を2mlとり、これにメタノールを適量加えて超音波処理し、さらにメタノールを加えて50mlにメスアップする。この溶液をそのまま又は適宜希釈した後、ミリポアを用いてろ過した後に、これをHPLC用試料とし、以下に示す条件にてそれぞれの成分を定量した結果を表2に示す。
ただし、標準物質としてのアルテピリンCは和光純薬工業製、p−クマール酸、クリシン、ガランギン及びカフェイン酸フェネチルエステルはシグマ社製のものを使用した。
【0033】
【0034】
(p−クマール酸)
機種:LC−2010A(株式会社 島津製作所)
検出器:紫外可視分光光度計 LC−2010A(株式会社 島津製作所)
カラム:YMC−Pack ODS−A 、A−312、Φ6mm×15cm(株式会社 ワイエムシィ)
移動相:2.5%酢酸、メタノール及びアセトニトリルの混液(50:8:5v/v/v)
測定波長:320nm
流速:1.0ml/min.
カラム温度:40℃
【0035】
グラジエント条件は表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
測定波長:330nm
流速:1.0ml/min.
カラム温度:40℃
(クリシン及びガランギン)
機種:LC−2010A(株式会社 島津製作所)
検出器:紫外可視分光光度計 LC−2010A(株式会社 島津製作所)
カラム:YMC−Pack ODS−A 、A−312、Φ6mm×15cm(株式会社 ワイエムシィ)
移動相:5% ギ酸、アセトニトリル及びメタノールの混液(25:10:10v/v/v)
測定波長:360nm
流速:1.0ml/min.
カラム温度:40℃
【0038】
表2からもわかるように、ブラジル産プロポリスにはアルテピリンCやp−クマール酸が多く含有されており、一方、中国産プロポリスにはカフェイン酸フェネチルエステルやクリシン、ガランギンが多く含有されており、ブラジル産及び中国産プロポリスの含有成分が大きく異なることがわかる。
【0039】
【表2】
【0040】
実施例2
アンジオテンシンII1型受容体結合試験
ヒトアンジオテンシンII1型受容体への結合試験評価は、Derk J.Bergsmaらの方法(BIOCHEMICAL AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS,183(3) 989−995,1992)を一部改変して行った。
[CHO細胞へのヒトアンジオテンシンII1型受容体の発現]
ヒトアンジオテンシンII1型受容体プラスミド(phAT1−3)を挿入した2250ベースペア(bp)のエンドヌクレアーゼ(Eco RI)を、pCJB3−8クローンを産生させるために、ベクターとしてpCJB11b(ラウス肉腫ウイルスプロモーターに対してヒトシトマガロウイルスプロモーターを置換させたpRJB誘導体)を発現したチャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO細胞と略す)へ再クローニングした。
次に、このCHO細胞を24時間以内に60〜80%にまで集密するまで、10−mmプレート上で培養した。その後、野生型T抗原をコードするSV40の起源欠損型突然変異体DNA25μgを用いて形質転換させ、37℃で一晩インキュベーションさせた後に細胞をトリプシン−EDTAを用いてプレート上から剥離し、そして、新鮮な完全培地を用いて6ウェルプレート(33−mm組織培養プレート)へ移した。そして、この細胞を受容体結合試験を行う2日前より、37℃でインキュベーションした。
【0041】
[ヒトアンジオテンシンII1型受容体への結合試験評価]
上述の細胞を3日間、形質転換させた後、本細胞を10mMの塩化マグネシウム、0.1%グルコース及び0.2%ウシ胎児血清を含むダルベコのリン酸塩緩衝液(以下、DPBS++と略す)を用いて十分に洗浄する。その後、基質として40〜50pMの[125I]標識した[sar1,Ile8]アンジオテンシンII(以下、SIAと略す)(New England Nuclear社製、比活性:2200Ci/mmol)を、製造例1で得られた500μg/mlの濃度のプロポリス組成物の存在化、非存在化で、DPBS++1.0ml中で25℃で60分間反応させた。反応後、溶媒を除去し、迅速に細胞を氷冷しておいたDPBS++で3回洗浄し、細胞に結合した放射活性を1.0Nの水酸化ナトリウムを用いて溶解させた後に、γ−カウンター(80%効力)(アロカ(株)社製)を用いて測定した。
また、SIAと10μMの非放射標識アンジオテンシンIIを用いて測定した値を、ブランク(非特異的結合)とし、データは、検量線を作成し、コンピューターソフトシステム(Lundon−2 software program;Lundo Software社製)を用いて算出した。なお、本測定系におけるヒトアンジオテンシンII1型受容体拮抗剤であるsaralasinのIC50値は、1.9nM(1.73×10−3μg/ml)であった。
阻害率は、80%であった。この結果から、強力にSIAを阻害する、本発明のプロポリス組成物に強いアンジオテンシンII1型受容体拮抗作用を有することがわかる。
【0042】
実施例3
アドレナリンβ2受容体作動化作用試験
モルモット肺由来アドレナリンβ2受容体への結合試験は、TOMMY ABRAHAMSSONらの方法(Biochem.Pharmac.,37(2)203−208(1988))を、一部改変して行った。
350−500g体重のモルモット(日本クレア(株))から、肺を摘出し、膜画分を調製した。膜画分の調製は、V.Nermeらの方法(Biochem. Pharmac.,34,2917(1985))に従って行った。
すなわち、摘出した肺をホモジナイズし、遠心分離を行い、得た沈殿部分の膜画分を、氷冷しておいたトリス緩衝液(154mM 塩化ナトリウム、2mM 塩化マグネシウムを含む20mM トリス−塩酸(pH7.5)から成る)を用いて、タンパク質濃度が0.2−0.6mg/mlとなるように希釈し、そして、トリチウム化した放射リガンドが実験反応系中の懸濁液中に1−4mg/mlとなるように上述のトリス緩衝液を用いて希釈した。ただし、タンパク質濃度の定量は、Lowryらの方法(J.Biol.Chem.,193,265(1951))に従って、タンパク質標準物として牛血清アルブミンを用いて測定した。
放射リガンド結合試験は、同様に、V.Nermeらの方法(Biochem. Pharmac.,34,2917(1985))に従って行った。
【0043】
すなわち、上述にして得られた膜画分懸濁液100μlに100μMのGTP(guanosine5’−triphosphate)存在化、最終容量0.25ml中で放射リガンドと反応させた。本実験では、放射リガンドとして0.4nMの[3H]標識した(−)CGP12177(Amersham,開発コードNo.)(+10nM CGP20712A(Amersham,開発コードNo.)を含む)を用い、反応は22℃で20分間行った。また、非特異的結合は50μM のアロプレノロール(alprenolol)を用い、総結合の80−90%から成ると定義し、その非特異的結合は常に放射リガンドを加えた総量の10%以下であった。
その後、ガラスフィルター(Model 701、Skatron Inc.製)を用いて、[3H]標識した(−)CGP12177と結合した膜標品を分離するために瀘過を行ない、2回、上述のトリス緩衝液5mlにて洗浄した。このガラスフィルターをバイアルに入れ、アクアゾール(液体シンチレーション用カクテル)と混合し、液体シンチレーションカウンターにて結合[3H]標識(−)CGP12177量を測定し、阻害率(%)を次式より算出した。
【0044】
阻害率(%)=100−〔(C1−B)/(C0 −B)〕×100
(式中、C1 は、既知量の供試化合物と[3H]標識(−)CGP12177が共存している状態での[3H]標識(−)CGP12177の膜に対する結合量を表わし、C0 は、供試化合物を除いた時の[3H]標識(−)CGP12177の膜に対する結合量を表わし、Bは、過剰(50×10−6M)のalprenolol存在下での[3H]標識(−)CGP12177の膜に対する結合量を表わす。)
なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしてのアドレナリンβ2受容体遮断薬であるICI118551(レファランスコンパウンド)のIC50値は、1.9nMであった。
供試化合物として、製造例1で得られたプロポリス組成物を使用した結果(濃度:500μg/ml)、阻害率は48%であった。この結果から、本発明のプロポリス組成物に強いアドレナリンβ2受容体作動化作用を有することがわかる。
【0045】
実施例4
女性ホルモン様作用試験
ラット子宮エストロゲン受容体への結合試験評価は、B. KOFFMANらの方法(J.Steroid Biochem. Molec. Biol.,38(2)135−139,1991)を一部改変して行った。
[cytosol(サイトゾル)画分の調製]
特に記述しない限り、以下に示す全ての操作は、4℃の温度で行った。
まず、粉砕した凍結子宮組織に4倍量のリン酸緩衝液(pH8.0)を加え、ポリトロンPT−10プローブ(Brinkman Instrument Co. Inc.製)を用いて、フル調節条件で、5秒間破砕し、次の破砕まで60秒間氷中で冷却し、その後、5秒間破砕する操作を二回繰り返し行うことによりホモジナイズした。このホモジネートを105000×gで、30分間、遠心分離し、得られた上清をデカンテーションし、これをサイトゾル画分として使用した。サイトゾル画分のタンパク質含量は、タンパク質標準試料として牛血清アルブミンを用いて、Lowry et. al.の方法(J. Biol. Chem. 193 265−275 1951)により測定した。
【0046】
[ラット子宮エストロゲン受容体への結合試験評価]
タンパク質濃度が1.2〜7.2mg/mlになるように調製したサイトゾル画分をリン酸緩衝液(pH 8.0)に溶解し、1nMの[3H]で標識した17−β−エストラジオールと製造例1で得られたプロポリス組成物500μg/mlとなるように加え、40℃で20時間反応させた。また、非特異的結合試験(ブランク)は、200倍過剰量のジスチルベステロールの存在下で行った。
次に、遊離したステロイドや試料サンプルを、デキストラン処理した活性炭懸濁液(0.5%ノーリット A、0.005%デキストランを含むリン酸緩衝液(pH 7.4);以下、DCCと略す)を用いて、4℃で10分間インキュベーションすることにより除去した。その後、5000×gで10分間遠心分離することにより、DCCを沈殿させ、得られたタンパク質結合ステロイドを含む上清100μlに、シンチレーションカクテル溶液(Packard Instrument Co.製、Downer Grove、III)4mlを加え、シンチレーションカウンター(Packard Model 2425、30−40% efficiency)により測定した。抑制率は、下記式により算出した。
【0047】
阻害率(%)=100−〔(C1−B)/(C0 −B)〕×100
(式中、C1 は、既知量の供試化合物と[3H]標識17−β−エストラジオールが共存している状態での[3H]標識17−β−エストラジオールのラット子宮エストロゲン受容体に対する結合量を表わし、C0 は、供試化合物を除いた時の[3H]標識17−β−エストラジオールのラット子宮エストロゲン受容体に対する結合量を表わし、Bは、過剰の17−β−エストラジオール(3×10−6M)存在下での[3H]標識17−β−エストラジオールのラット子宮エストロゲン受容体に対する結合量を表わす。)
結果は、阻害率87%であった。なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしての17−β−エストラジオールのIC50値は、0.84nM(2.29×10−4ng/ml)であった。この結果からわかるように、本発明のプロポリス組成物は、17−β−エストラジオールのエストロゲン受容体結合阻害作用を拮抗的に抑制し、強い女性ホルモン(エストロゲン)様作用を有することがわかる。
【0048】
実施例5
エンドセリン受容体結合試験
ヒトエンドセリン受容体を発現したチャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO細胞と略す)のエンドセリン受容体への結合試験評価は、BUCHAN,K.W.らの方法(Br. J. Pharmacol.,112,1251−1257,1994)を一部改変し、CHO細胞エンドセリン受容体へのエンドセリン−1の結合の阻害を測定することにより行った。
[CHO細胞の培養]
CHO細胞を、10%牛胎児血清、2mM L−グルタミン、100units/mlのペニシリン及び100μg/mlのストレプトマイシンを含むα−MEM培地(GIBCO製)を用いて37℃、5%CO2の条件下で培養した。細胞は、トリプシン−EDTAを用いて1週間に2回、継代した。
【0049】
[CHO細胞へのヒトエンドセリン受容体の発現]
形質転換する前に、1×105個のCHO細胞を10cmシャーレに蒔き、接着させるために一晩37℃、5%CO2の条件下で培養した。その後、DNAは、リン酸カルシウム法により形質転換させた。すなわち、0.25M 塩酸カルシウム0.75mlにエンドセリン受容体発現プラスミド40μgとpRSV−neo(構造的にネオマイシン耐性遺伝子を発現しているベクター)10μgを添加し、このDNA/塩化カルシウム混合物を等容量の2倍濃縮したHEPESリン酸塩緩衝液((リン酸塩緩衝液(以下、PBSと略す):0.28M 塩化ナトリウム、50mM HEPES及び2.25mM リン酸水素二ナトリウム・2水和物から成る)(pH7.12)とを、プラスティック攪拌棒を用いて滴下し、10cmシャーレ中のCHO細胞中へ沈殿物の形で加えた。その沈殿物を細胞上で一晩放置し、その後、PBSを用いて十分に洗浄した。そして、形質転換した細胞を、ネオマイシンのアナローグであるG418 1mg/mlを用いてネオマイシン耐性発現細胞を選択する前に、標準成長培地中で48時間培養した。
【0050】
G418耐性細胞のコロニーを、選択した後2〜3週間観察し、クローンリングを用いて96ウエルプレートのウエル中へ移した。耐性細胞の選択は完全に行ったけれども、その後、細胞を0.25mg/mlの濃度のG418で維持した。G418耐性クローンを増殖させ、結合試験によりエンドセリン受容体発現の有無を確認した。
継代回数の増加による不安定な受容体発現の問題を解決するために、ヒトエンドセリン受容体を形質転換した細胞を、リミッティングダイリューションクローニングを行った。すなわち、理論的密度として1ウエルあたり1細胞になるように96ウエルプレートに移した。そして、約2週間後、単コロニー、すなわち、性質的に同じな純粋な細胞をサブクローンし、結合分析により受容体の発現を測定した。
【0051】
[CHO細胞からの膜の調製]
それぞれの培養フラスコから培地を除去し、CHO細胞が密になった単層を、25mlのカルシウム及びマグネシウムを含まないPBSで2回、十分に洗浄し、次いで、5mM EDTAを含むPBS10mlを加えた。その後、37℃で10分間インキュベートし、細胞懸濁液を170×g、20℃で5分間遠心分離し、得られた沈殿を氷冷した溶解緩衝液(0.3mM EDTAを含む15mM トリス−塩酸緩衝液)(pH7.4)で再溶解させた。この細胞溶解液を、氷上で10分間、ホモジナイズし、これを170×g、4℃で10分間遠心分離し、得られた上清を再び40000×g、4℃で10分間遠心分離した。それぞれに、得られた沈殿物を、分析用緩衝液(50mM トリス、バチトラシン 100μg/ml、1mM 塩化カルシウム及び0.1% 牛血清アルブミンから成る)に再懸濁し、分析に用いるまで凍結保存したか、あるいは、タンパク質濃度が30〜100μg/mlとなるように分析緩衝液に溶解し、直ぐに使用した。
【0052】
[結合試験評価]
競合阻害試験は、上述にして得られたCHO細胞膜(タンパク量として、30−100μg/ml)を、[125I]で放射標識したET−1(15−25pM)と製造例1で得られたプロポリス組成物500μg/mlとともに、分析用緩衝液中で25℃で3時間、インキュベーションした。その後、3mlの氷冷したKrebs緩衝液で3回洗浄し、細胞を剥離し、それをガラスフィルター(Model 7019、Skatron Inc.製)を用いて迅速にろ過し、フィルター上に結合した放射活性を、γ―カウンター(80% efficiency)(アロカ(株)製)を用いて測定した。
また、非特異的結合(ブランク)は、飽和濃度(0.03nM)のエンドセリン−1の存在化での膜結合放射能として定義した。非特異的結合を全結合から差し引き、そしてその差を特異的結合と定義した。全結合は常に添加した全放射能の15%未満であった。
結果は、阻害率96%であった。なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしてのエンドセリン−1のIC50値は、0.27nM(0.675×10−3μg/ml)であった。この結果からわかるように、本発明のプロポリス組成物に強いエンドセリン拮抗作用を有することがわかる。
【0053】
実施例6
セロトニン受容体結合阻害試験
セロトニン受容体結合阻害試験は、Janet G.Mulheronらの方法(The Jornal of biological chemistry,269,17,1994)を参考に行った。バキュロウィルスSF9細胞にヒトセロトニン受容体を発現させ、これを実験に用いた。既存の方法に従って調製した膜は、湿重量に対して40倍量の 50mM Tris−HCl (pH7.4) を加え、氷浴中にて Teflon−glass homogenizer を用いてホモジナイズ (3分、1 stroke/ 分) し、その後遠心分離(37,000 × g、20分、4℃)した。得られた沈渣を氷冷緩衝液[ 50 mM Tris−HCl (pH7.4)]で再懸濁し、ポジティブコントロールである[3H]8−OH−DPAT(8−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン臭化水素酸塩)と製造例1で得られたプロポリス組成物500μg/mlの濃度で添加した。室温で60分間反応させた後、ガラス繊維濾紙上に速やかに低圧吸引濾過した。それから、濾紙上に残存した受容体結合放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。
結果は、阻害率90%であった。ここで示す阻害率とは、8−OH−DPATの作用を抑制する割合である。なお、8−OH−DPATのIC50値(セロトニン受容体結合を50%阻害する濃度)は、0.47 nMであった。このように、本発明のプロポリス組成物に、セロトニン1A受容体結合阻害作用を有することがわかる。
【0054】
実施例7
セロトニントランスポーター受容体結合阻害試験
セロトニントランスポーター受容体結合阻害試験は、Tatsumiらの方法を参考に行った(European Journal of Pharmacology 340,249−258,1997)。ヒトセロトニントランスポーターcDNAをpRc/CMVベクターに発現させ、HEK239細胞にトランスフェクションした。それから既存の方法に従って細胞膜を調製し、50 mM トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、120 mM塩化ナトリウム、5 mM 塩化カリウム、を含む緩衝液(pH7.4)で懸濁した。これに製造例1で得られたプロポリス組成物を500μg/mlの濃度で添加し、セロトニントランスポーター阻害剤である[3H]イミプラミンを添加し、22℃で30分間インキュベートした。それから、0.2%のポリエチレンイミン浸漬のGF/Bフィルターで濾過し、反応を停止した。フィルター上の放射活性は、液体シンチレーションカウンターによって測定した。
結果は、抑制率が93%であった。ここで示す抑制率とは、イミプラミンのセロトニントランスポーター受容体結合阻害作用を抑制する割合である。なお、イミプラミンのIC50値(セロトニントランスポーター受容体結合を50%阻害する濃度)は、5.8 nMであった。このように、本発明のプロポリス組成物は、イミプラミンのセロトニントランスポーター受容体結合阻害作用を競合的に抑制すること、すなわち、セロトニントランスポーター受容体結合阻害作用を有することがわかる。
【0055】
実施例8
セロトニンの再吸収阻害試験
セロトニンの再吸収阻害試験は、S.Perovicらの方法(Arzneim.−Forsch./DrugRes. 45 (II),11,1995)を参考に行った。断頭により殺した220−250 gのラットの脳から、シナプトソームを調製した。氷浴中にて脳皮質を湿重量に対して20倍量の0.32 Mのショ糖液で、ホモジナイズし、遠心(1000 × g、10分、4℃)を行った。得られたシナプトソーム画分をリン酸緩衝液で懸濁して、製造例1で得られたプロポリス組成物を500μg/mlの濃度で加え、30℃で5分間プレインキュベートした。リン酸緩衝液の組成は、1.2 mMリン酸二水素ナトリウム、25 mM 炭酸水素ナトリウム、118 mM 塩化ナトリウム、5 mM 塩化カリウム、2.5 mM 硫酸マグネシウム、50 μM アスコルビン酸、10 μM EGTA[エチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)四酢酸]、11 mM グルコースである。その後、5μMの[3H]−セロトニンを加え、全量1 mlとし、37℃で20分間インキュベートを行った。反応は冷リン酸緩衝液を加え停止し、直ちにGF/Bフィルターで濾過した。フィルター上の放射活性は、液体シンチレーションカウンターによって測定した。
結果は、阻害率が81%であった。ここで示す阻害率とは、[100−(サンプルを添加した時の[3H]−セロトニン取り込み量)/(緩衝液のみのコントロールの[3H]−セロトニン取り込み量)×100]である。なお、本実験系でのポジティブコントロールであるイミプラミンのIC50値(セロトニン再吸収を50%阻害する濃度)は、0.024 μMであった。このように本発明のプロポリスは、セロトニン再吸収阻害作用を有することがわかる。
【0056】
実施例9
セロトニンの放出作用試験
セロトニンの放出作用をみる実験系は、Giambattistaらの方法を参考に行った(Jornal of Neurochemistry, 63 (3),1163−1166,1994)。ラット大脳皮質より、既存の方法に従って粗シナプトソーム画分を調製し、以下の緩衝液で懸濁した。緩衝液の組成は、1.2 mM 塩化カルシウム、1.2 mM 塩化マグネシウム、1 mMリン酸二水素ナトリウム、25 mM 炭酸水素ナトリウム、125 mM 塩化ナトリウム、3mM 塩化カリウム、22 mM炭酸水素ナトリウム、10 mMグルコースである。得られたシナプトソームに、0.08 μM[3H]―セロトニンを添加し、37℃で15分間インキュベートした。その後、製造例1で得られたプロポリス組成物を最終濃度が500μg/mlに成るように加え、37℃で95%O2、5%CO2条件下において潅流を行い、最後にシナプトソームの放射活性を測定した。
結果は、誘発率74%であった。誘発率とは、[100−(緩衝液のみのコントロールの[3H]−セロトニン放出量)/(サンプルを添加した時の[3H]−セロトニン放出量)×100]である。なお、本実験系でのポジティブコントロールであるフェンフルラミンのEC50値(セロトニン放出を50%促進する有効濃度)は、0.028 μΜであった。このように、本発明のプロポリス組成物は、セロトニン放出促進作用を有することがわかる。
【0057】
実施例10
ブラジキニンII型受容体結合試験
モルモット回腸由来ブラジキニンII型受容体への結合試験評価は、Y.−J.I.JONGらの方法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90,10994−10998(1993))を一部改変して行った。
すなわち、75−cm2の培養フラスコにてコンフルエント(8−12×106細胞)になった細胞(WI−38繊維芽細胞;ATCC CCL 75)を、4℃で、ダルベコのリン酸塩緩衝液(以下、PBSと略す)も用いて3回洗浄し、次ぎに、1mM トリス緩衝液(pH7.5)用いて1回洗浄し、そして、1mM トリス緩衝液(pH7.5)3ml中で10分間、膨潤させた。その後、緩衝液H(10mM 塩化ナトリウム、2mM EGTA、2mM 塩化マグネシウム及びプロテアーゼ阻害剤(100μM フェニルメタンスルホニルフルオライド、16.8μM ロイペプチン、4μg/ml キモステイン、5.8μM ペプステイン、6.6μM アンチパイン、トリプシンインヒビター 0.08units アプロチニン/ml、10mM ベンズアミジン、0.25mg/ml 大豆トリプシンインヒビター及び5mM ε−アミノカプロン酸)から成る)10mM HEPES緩衝液)(pH7.5)9mlを添加した。そして、細胞を直接に剥離し、B Dounceホモジナイザーを用いてホモジナイズした。このホモジネートを50×gで5分間遠心分離し、得られた上清をさらに、47000×gで30分間、遠心分離した。そして得られた膜画分を、上述の緩衝液 Hを用いて再懸濁させた。
【0058】
50μl中にタンパク質量が150−200μgに調整した膜画分と0.03nMのトリチウム標識したブラジキニン(DuPont社製;70−107Ci/mmol;1Ci=37GBq、以下、[3H]BKと略す)、製造例1で得られたプロポリス組成物500μg/mlと結合緩衝液100μlに100μMグアノシン 5’−[γ−チオ]トリリン酸(Boehringer Mannheim社製、以下、GTP[γ−S]と略す)の存在化で22℃で90分間インキュベーションさせた。その後、氷冷した50mM トリス緩衝液(pH7.1)3mlを添加して反応を停止し、0.3% ポリエチレンイミン水溶液を用いて予め処理しておいたガラスファイバーフィルター(Schleicher & Schuell社製 No.31)を用いてろ過し、同緩衝液3mlを用いて洗浄した後、シンチレーションカウンター(Packard Model 2425、30−40% efficiency)により測定し、下記式により阻害率(%)を算出した。
なお、1μM 非放射標識ブラジキニンの存在化での[3H]BK非特異的結合は、常に全結合の25%以下であった。
【0059】
阻害率(%)=100−〔(C1−B)/(C0 −B)〕×100
(式中、C1 は、既知量の供試化合物と[3H]標識ブラジキニンが共存している状態での[3H]標識ブラジキニンの膜に対する結合量を表わし、C0 は、供試化合物を除いた時の[3H]標識ブラジキニンの膜に対する結合量を表わし、Bは、過剰のブラジキニン(1×10−6M)存在下での[3H]標識ブラジキニンの膜に対する結合量を表わす。)
また、本反応系におけるブラジキニン受容体拮抗剤であるD−Arg−[Hyp.3,D−Phe7]−ブラジキニン(NPC567)(シグマ社)のIC50値(結合を50%阻害する濃度)は、5.8nMであった。
結果は、阻害率89%であった。本発明のプロポリス組成物は、ブラジキニン受容体拮抗作用を有することがわかる。
【0060】
実施例11
オキシトシン受容体結合試験
オキシトシン受容体への結合試験評価は、Douglas J. Pettiboneらの方法(European Journal of Pharmacology−Molecular Pharmacology Section ,188 , 235−242,1990)を一部改変して行った。
すなわち、屠殺する18〜24時間前に0.3mg/kgの合成発情ホルモン剤、ジプロピオン酸ジエチルベスチルベステロールを静脈注射することにより処理したラットから摘出した子宮組織を、1mM EDTA、0.5mMジチオスレイトールを含む10mMトリス緩衝液(pH7.4)を用いて、ホモジナイズし、48000×g、4℃で30分間、遠心分離し、得られた沈殿物を、5mM塩化マグネシウム、0.1%牛血清アルブミンを含む50mMトリス緩衝液(pH7.4)(以下、緩衝液Aとする)で再溶解させ、48000×g、4℃で30分間、遠心分離し、沈殿物を得た。この得られた沈殿物を、緩衝液Aを用いて溶解させ、分析するまで氷冷した。
【0061】
次に、競合試験は、10nMの[3H]標識したオキシトシン(New England Nuclear製、比活性;30−60Ci/mmol)と、製造例1で得られたプロポリス組成物500μg/mlを、緩衝液A中で、22℃、60分間反応させた。
その後、ガラスフィルター(Model 7019、Skatron Inc.製)を用いて、[3H]標識したオキシトシンと結合した膜標品を分離するために瀘過を行ない、2回、緩衝液A 5mlにて洗浄した。このガラスフィルターをバイアルに入れ、アクアゾール(液体シンチレーション用カクテル)と混合し、液体シンチレーションカウンターにて結合[3H]標識オキシトシン量を測定した。
【0062】
阻害率(%)=100−〔(C1−B)/(C0 −B)〕×100
(式中、C1 は、既知量の供試化合物と[3H]標識オキシトシンが共存している状態での[3H]標識オキシトシンの膜に対する結合量を表わし、C0 は、供試化合物を除いた時の[3H]標識オキシトシンの膜に対する結合量を表わし、Bは、過剰のオキシトシン(5×10−6M)存在下での[3H]標識オキシトシンの膜に対する結合量を表わす。)
なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしてのオキシトシンのIC50値は、3.1nM(0.32μg/ml)であった。
製造例1のプロポリス組成物(最終濃度:500μg/ml)を用いた結果は、阻害率101%であった。本発明のプロポリス組成物に強いオキシトシン拮抗作用を有することがわかる。
【0063】
実施例12
ニコチン性アセチルコリン受容体結合阻害試験
ニコチン性アセチルコリン受容体結合阻害試験は、Laurie A. Pabrezaらの方法(Molecular Pharmacology,39,9−12,1991)を参考に行った。ラット大脳皮質を50 mM トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、120 mM塩化ナトリウム、5 mM 塩化カリウム、1 mM 塩化マグネシウム、2.5 mM 塩化カルシウムを含む緩衝液(pH7.0)でホモジナイズし、懸濁した。その後、40,000 ×gで10分間(4℃)遠心分離した後、ペレットを再度、前記緩衝液でホモジナイズした。再び同条件で遠心分離を行った後、2回分の上清を40,000 ×gで10分間(4℃)遠心分離した。それから、沈渣を前記緩衝液で懸濁して、大脳皮質の膜標品とした。この膜標品(400−600μgの蛋白質含む)に、[3H]シチシン(最終濃度1.5 nM)、製造例1で得られたプロポリス組成物(最終濃度:500μg/ml)をそれぞれ加え(最終液量250μl)、4℃で75分間インキュベーションした。反応は、すばやくブランデール社セルハーベスタを用いて、ワットマンGF/Bフィルター(0.1%ウシ血清アルブミン含有の0.5%ポリエチレンイミン水溶液に最低3時間前処理する)上に吸引濾過し、冷却した緩衝液で3回洗浄した。フィルターをバイアル瓶に入れ、液体シンチレータを加えた後、フィルターに結合した放射能(トリチウム)を液体シンチレーションカウンターで測定を行った。また、非特異的結合は、10μM(−)−ニコチンの存在下で測定した。
結果は、阻害率53%であった。ここで示す阻害率(%)は、次式により算出した。
【0064】
阻害率(%)=100−〔(C1−B0)/(C0 −B0)〕×100
(式中、C1 は、既知量のサンプルと[3H]シチシンが共存している状態での[3H]シチシンの膜画分に対する結合量を表わし、C0 は、サンプルを除いた時の[3H]シチシンの膜画分に対する結合量を表わし、B0は、過剰のニコチン(10μM)存在下での[3H]シチシンの膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのニコチン性アセチルコリン受容体の作動化剤であるニコチンのIC50値(ニコチン性アセチルコリン受容体結合を50%阻害する濃度)は8.0 nMであった。
本発明のプロポリス組成物は、ニコチン性アセチルコリン受容体に対するシチシン結合を競合的に阻害し、ニコチン性アセチルコリン受容体作動化作用を有することがわかる。
【0065】
実施例13
ムスカリン性アセチルコリン受容体結合試験
ムスカリン受容体に対する結合試験評価は、FRANK DORJEらの方法(J. Pharmaco. Exp. Ther.,256(2),727−733,1990)を、一部改変して行った。
[細胞の培養]
チャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO細胞と略す)を、ATCC(American Type Culture Collection)より購入した。導入操作を行うまでは、細胞を5%CO2下で、10%牛胎児血清、100 units/ml ペニシリンG、100 units/mlストレプトマイシン及び4 mM グルタミン(M.A. Bioproducts社製)を含むDMEM培地(Gibco社製)中で単層培養した。
【0066】
[導入操作]
ChenとOkayamaの方法(Chen, C. AND Okayama, H.:Mol. Cell. Biol. 7,2745−2752,1987)を参考に、選択マーカーとしてpcD neoを用いる改良型カルシウムリン酸法を用いた。CHO細胞は、ヒトムスカリンM1受容体の遺伝子配列を含むpcD発現ベクターが挿入されたプラスミドを用いて形質転換した。抗生物質の一種ネオマイシンのアナローグであるG−418(Gibco社製)600μg/mlを用いた選択操作は、導入後72時間目より開始し、2〜3週間、継続して行った。培地は、3日おきに交換した。クローナル細胞株は、リミッティングダイリューションクローニングを行うことにより得た。すなわち、理論的密度として1ウエルあたり1細胞になるように96ウエルプレートに移し、約2週間後、単コロニー、すなわち、性質的に同じな純粋な細胞をサブクローンし、[3H]ピレンゼピン結合能を測定することにより得た。
【0067】
[膜画分の調製]
細胞を約80%のコンフルエントにまで培養し、洗浄後、氷冷した5mM 塩化マグネシウムを含む25 mM リン酸ナトリウムから成る結合緩衝液(pH7.4)(以下、結合緩衝液と略す)中で剥離し、Brinkmann Homogenizer(調節位置5)を用いて30秒間、ホモジナイズした。膜を16,000×gで15分間遠心分離して沈殿させ、この沈殿物を同条件でもう一度ホモジナイズした。タンパク質濃度は、Bradfordの方法(Bradford, M. M.:Anal. Biochem. 72,248−254,1976)に従って、Bio−Rad protein assay kit(Bio−Rad社製)を用いて測定した。膜画分は、使用するまで−80℃で凍結保存した。
【0068】
[結合阻害試験評価]
結合緩衝液を用いて、分析は総容量1ml中で行い、膜画分は、タンパク質濃度が6μg/mlとなるように調整した。[3H]ピレンゼピンの飽和結合試験は、放射性リガンドの濃度(2〜1400 pM)を8〜10段階の濃度に分けて行った。結合阻害試験においては、[3H]ピレンゼピン(最終濃度2 nM)と製造例1で得られたプロポリス組成物(最終濃度:500μg/ml)とを同時に加えることにより行った。非特異的結合は、1μMのアトロピンの存在化中で結合する[3H]ピレンゼピンの差として定義した。インキュベーションは、22℃で60分間行い、ガラスフィルター(Model 7019、Skatron Inc.製)を用いて迅速にろ過することにより反応を停止させた。フィルター上に結合した膜画分を、氷冷した結合緩衝液5 mlを用いて3回洗浄し、乾燥させ、シンチレーションカクテル(New England Nuclear Aquasol)10ml中に移し、LKB β−カウンターを用いて放射活性を測定した。その結果、阻害率は、69%であった。阻害率(%)は、次式により算出した。
【0069】
阻害率(%)=100−〔(C3−B1)/(C2 −B1)〕×100
(式中、C3は、既知量のサンプルと[3H]ピレンゼピンが共存している状態での[3H]ピレンゼピンの膜画分に対する結合量を表わし、C2は、サンプルを除いた時の[3H]ピレンゼピンの膜画分に対する結合量を表わし、B1は、過剰のアトロピン(1μM)存在下での[3H]ピレンゼピンの膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのムスカリン1受容体の拮抗剤であるピレンゼピンのIC50値は、13 nM(4.57×10−3μg/ml)であった。
本発明のプロポリス組成物は、ムスカリン1受容体に対するピレンゼピン結合を競合的に阻害し、強いムスカリン性受容体作動化作用を有することがわかる。
【0070】
実施例14
ドーパミン1受容体結合阻害試験
ドーパミン1受容体結合阻害試験は、Zhouらの方法を参考に行った(Nature,347,76−80,1990)。
すなわち、3.0 kbのEcoRl−Sacl断片をpBC12BlベクターのHind lllの Bam H lサイト間にインサートし、カルシウムリン酸法によってCOS−7細胞に導入した。それから膜標品の調製は、既存の方法に従って行い、最終的にTEM緩衝液[25 mM トリス緩衝液pH7.4、6 mM 塩化マグネシウム、1 mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)]に懸濁し、受容体膜標品とした。各試験管に、製造例1で得られた各プロポリス組成物(最終濃度:500μg/ml)を加え、ドーパミン1受容体拮抗薬である[3H]SCH 23390(アマシャム社製、最終濃度0.3 nM)、受容体膜標品(20〜30μgの蛋白質を含む)および上記緩衝液を加えて反応液(総量500 μl)とし、反応の開始は膜標品の添加により行った。30℃、60分間のインキュベーションの後、受容体に結合した標識リガンドをセルハーベスター(ブランデル社製)を用いてワットマンGF/Bグラスファイバーフィルター上に吸引濾過して反応を停止し、直ちに、氷冷50 mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.7)5 mlで3回洗浄した。次いで、フィルター上の放射能活性を液体シンチレーションカウンターにより測定し、全結合量を求めた。また、同時に測定した1 μM SCH 23390存在下における結合量を非特異的結合量とし、これを全結合量から差し引くことにより特異的結合量を求めた。
結果は、阻害率70%であった。ここで示す阻害率(%)は、次式により算出した。
【0071】
阻害率(%)=100−〔(C5−B2)/(C4 −B2)〕×100
(式中、C5は、既知量のサンプルと[3H]SCH 23390が共存している状態での[3H]SCH 23390の膜画分に対する結合量を表わし、C4は、サンプルを除いた時の[3H]SCH 23390の膜画分に対する結合量を表わし、B2は、過剰のSCH 23390(1μM)存在下での[3H]SCH 23390の膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのドーパミン1受容体の拮抗剤であるSCH 23390のIC50値(ドーパミン1受容体結合を50%阻害する濃度)は、1.2 nMであった。
本発明のプロポリス組成物に、ドーパミン1受容体作動化作用を有することがわかる。
【0072】
実施例15
ベンゾジアゼピン受容体結合阻害試験
ベンゾジアゼピン受容体結合阻害試験は、Robert C. Spethらの方法を参考に行った(Life Sciences,24,351−358,1979)。
すなわち、7〜8週令のウイスター系ラットの脳より調製した粗シナプトゾーム膜分画を118 mM塩化ナトリウム,4.8 mM塩化カリウム,1.28 mM塩化カルシウムおよび1.2 mM硫酸マグネシウムを含む15 mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)に懸濁(1g脳湿重量/ 20ml)し、受容体膜標品とした。また、標識リガンドとしては[3H]フルニトラゼパムを用いた。各試験管に製造例1で得られたプロポリス組成物(最終濃度:500μg/ml)を加え、[3H]フルニトラゼパム(最終濃度0.4 nM)、受容体膜標品および上記緩衝液を加えて反応液(総量1ml)とし、反応の開始は膜標品の添加により行った。0℃、20分間のインキュベーションの後、受容体に結合した標識リガンドをセルハーベスター(ブランデル社製)を用いてワットマンGF/Bグラスファイバーフィルター上に吸引濾過して反応を停止し、直ちに、氷冷50 mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.7)5mlで3回洗浄した。次いで、フィルター上の放射能活性を液体シンチレーションカウンターにより測定し、全結合量を求めた。
また、同時に測定した1 μMジアゼパム存在下における結合量を非特異的結合量とし、これを全結合量から差し引くことにより特異的結合量を求めた。
結果は、阻害率78%であった。ここで示す阻害率(%)は、次式により算出した。
【0073】
阻害率(%)=100−〔(C7−B3)/(C6 −B3)〕×100
(式中、C7は、既知量のサンプルと[3H]フルニトラゼパムが共存している状態での[3H]フルニトラゼパムの膜画分に対する結合量を表わし、C6は、サンプルを除いた時の[3H]フルニトラゼパムの膜画分に対する結合量を表わし、B3は、過剰のジアゼパム(1μM)存在下での[3H]フルニトラゼパムの膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのベンゾジアゼピン受容体の作動化剤であるジアゼパムのIC50値(ベンゾジアゼピン受容体結合を50%阻害する濃度)は、10 nMであった。
本発明のプロポリス組成物は、ベンゾジアゼピン受容体に対するフルニトラゼパム結合を競合的に阻害し、ベンゾジアゼピン受容体作動化作用を有することがわかる。
【0074】
実施例16
γ−アミノ酪酸(GABA)受容体結合阻害試験
プロポリス組成物の[3H]GABAのラット由来大脳皮質GABA受容体への結合阻害試験は、AKIRA TSUJIらの方法(ANTIMICROB. AGENTS CHEMOTHER.,32(2)190−194,1988)を、一部改変して行った。
すなわち、230−270kg体重のSD系ラット(日本クレア(株))の大脳皮質を摘出し、ポリトロンホモジナイザー(Brinkman Instrument Co. Inc.製)を用いて、速度5にて30秒間、50倍容量の1mM アスコルビン酸、1 mM テトラ酢酸ジナトリウムエチレンジアミンを含む50 mM トリス緩衝液(pH7.4)(以下、緩衝液Aと略す)中にてホモジナイズした。すべての操作において、組織を0℃に維持した。その後、ホモジネートを40,000×gにて15分間遠心分離し、得られた沈殿物を50倍容量(原重量)の緩衝液Aに再懸濁し、上述の条件と同条件で、ポリトロンにてホモジナイズした。遠心分離及び再懸濁を、3回繰り返して行った。次いで、37℃にて10分間、インキュベーションを行った。このホモジネートを、40,000×gで15分間、遠心分離し、10倍容量(原重量)の緩衝液Aに再懸濁させ(以下、膜画分と略す)、測定まで、−20℃以下で保存した。
【0075】
ラット由来大脳皮質GABA受容体への結合試験を行うにあたり、上述の膜画分を37℃にまで解氷した後、136 mM 塩化ナトリウム、5 mM 塩化カリウム、2 mM 硫酸マグネシウム、2 mM リン酸二水素カリウム、2 mM 塩化カルシウム及び1 mM アスコルビン酸、1 mM テトラ酢酸ジナトリウムエチレンジアミンを含む20 mM トリス緩衝液(pH7.4)から成る20 mM トリス−クレブス緩衝液(以下、緩衝液Bと略す)で20容量(原重量)にまでメスアップした。この膜画分を、ポリトロンホモジナイザーを用いて、速度5にて30秒間ホモジナイズし、37℃にて15分間インキュベーションし、20,000×gで10分間、遠心分離した。これにより得られた沈殿物に、洗浄、再懸濁を2回以上繰り返し、最終的に得られた沈殿物を、100倍容量(原重量)の緩衝液Bに再懸濁し、これを以下の試験に用いた。
【0076】
次ぎに、製造例1で得られたプロポリス組成物50μl(最終濃度:500μg/ml)と、[3H]GABA(最終濃度10 nM)を50μl加え、これに上述の膜画分900μlを加えることにより反応を開始させた。22℃で20分間インキュベーションした後、ブランデル・セル・ハーベスター(Brandell Cell Harvester)を用い、減圧下、2×7.5mlのろ過洗液を用い、ホワットマン(Whatman)GF/Bフィルターを介するろ過により、反応を停止させた。ろ過後フィルター上に保持された放射能を、液体シンチレーションカウンター(Packard Model 2425、30−40% efficiency)により測定した。
また、同時に測定した100μM非放射標識GABA存在下における結合量を非特異的結合量とし、これを全結合量から差し引くことにより特異的結合量を求めた。結果は、阻害率90%であった。ここで示す阻害率(%)は、次式により算出した。
【0077】
阻害率(%)=100−〔(C9−B4)/(C8 −B4)〕×100
(式中、C9は、既知量のサンプルと[3H]GABAが共存している状態での[3H]GABAの膜画分に対する結合量を表わし、C8は、サンプルを除いた時の[3H]GABAの膜画分に対する結合量を表わし、B4は、過剰のGABA(100μM)存在下での[3H]GABAの膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしてのGABAのIC50値(GABA受容体結合を50%阻害する濃度)は、11 nM(1.13×10−3μg/ml)であった。
本発明のプロポリス組成物が、強いGABA受容体作動化作用を有することがわかる。
【0078】
実施例17
ヒトコルチコイド受容体リガンド結合試験
ヒトコルチコイド受容体リガンド結合活性の測定は、Abbot F. Clarkらの方法(Invest. Ophthalmol. Vis. Sci.,35,805−813,1996)を一部改変して行った。
すなわち、ヒトリンパ芽球腫細胞IM9(ATCC、Bethesda、MD)を、可溶性グルココルチコイド受容体(以下、GRと略す)として用いた。
上述の細胞を10%牛胎児血清(HyClone、Logan、UT)、100U/ml ペミシリン、100μg/ml ストレプトマイシン及び2mM L−グルタミン(Gibco)を含むRPMI 1640培地(Gibco、Grand Island、NY)を用いて、37℃、7% CO2 の条件下で10×105細胞/mlになるまで培養した。その後、この細胞を、1500gで10分間遠心分離することにより、培地から剥離した。剥離した細胞を12倍量のダルベコのリン酸塩緩衝液(以下、PBSと略す:Gibco)を用いて洗浄した後、再び1500gで10分間遠心分離して沈殿を得、これをPBSにて洗浄した。
【0079】
洗浄した細胞に、10mM TES、10mM モリブデン酸ナトリウム、1mM EDTA、20mM 2−メルカプトエタノール及び10% グリセロールから成るホモジネーション緩衝液(pH 7.4)(以下、HBと略す)を5〜6倍量加え懸濁させ、細胞をN2キャビテーター(Parr Instrument、Moline、IL)を用いて、0℃で、15分間、600〜750psiの窒素圧で2回、キャビテーションすることにより破砕し、この細胞破砕物を、ニコンダイアフォトを用いたHoffman対比型顕微鏡(Garden City、NY)を用いて明確化した。
その後、細胞破砕調製物を、27000gで15分間遠心分離し、結果得られた上清を、103000g、4℃で60分間遠心分離した。この得られた上清画分中のタンパク質量は、BCA assay kit(Pierce Chemical、Rockford、IL)を用い、標準物質として牛血清アルブミンを用いて定量し、上清画分の標品は、ドライアイス−アセトンバス中で急冷し、−70℃で凍結保存した。
【0080】
競合結合試験は、IM9細胞サイトゾル1mg、1.5nMの[3H]標識したトリアムシノロン(0.025μCi:Amersham、Arlington、Heights、IL)と製造例1で得たプロポリス組成物を最終濃度が500μg/mlに成るように調製したものを、HB(総容量200μl)中に加え、0℃で18時間、インキュベーションさせた。木炭−デキストラン混合物(2% 活性炭、0.5% デキストラン、1% EDTAを含む10mM トリス緩衝液(pH 7.4))100μlを添加することにより反応を停止させ、この混合物をさらに0℃で10分間、インキュベーションし、8200gで5分間、遠心分離した。結果として得られた上清100μlを、液体シンチレーションスペクトロメトリーを用いて以下の式にて放射活性を測定した。
結果は、阻害率88%であった。なお、10μM 非放射標識デキサメタソンの存在化での[3H]トリアムシノロンの非特異的結合は、常に全結合の15%以下であった。
【0081】
阻害率(%)=100−〔(C1−B)/(C0 −B)〕×100
(式中、C1は、既知量の供試化合物と[3H]標識トリアムシノロンが共存している状態での[3H]標識トリアムシノロンの膜に対する結合量を表わし、C0は、供試化合物を除いた時の[3H]標識トリアムシノロンの膜に対する結合量を表わし、Bは、過剰のデキサメタソン(10×10−6M)存在下での[3H]標識トリアムシノロンの膜に対する結合量を表わす。)
なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしてのデキサメタソンのIC50値(結合を50%阻害する濃度)は、2.7nMであった。本発明のプロポリス組成物が強いGC様作用を有することがわかる。
【0082】
実施例18
メラトニン受容体結合阻害
メラトニン受容体結合阻害試験は、Darryl S.らの方法(European Journal ofPharmacology,175,71−77,1990)を参考に行った。
すなわち、シリアンハムスター(2〜4ヶ月齢、雄)を16時間明期、8時間暗期という条件下で飼育し、既存の方法に従って脳からラジオレセプターアッセイ用の粗膜画分を調製した。なお懸濁には、氷冷緩衝液[50 mM トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(pH7.4)]を用いた。この膜標品(50−100μgの蛋白質含む)に、[125I]ヨードメラトニン(最終濃度0.1 nM)、製造例1で得られたプロポリス組成物(最終濃度:100μg/ml)を加え(最終液量200μl)、4℃で30分間インキュベーションさせた後、ガラス繊維濾紙上に速やかに低圧吸引濾過した。それから、濾紙上に残存した受容体結合放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。また、非特異的結合は、30μMメラトニンの存在下で測定した。
結果は、阻害率89%であった。ここで示す阻害率(%)は、次式により算出した。
【0083】
阻害率(%)=100−〔(C1−B0)/(C0 −B0)〕×100
(式中、C1 は、既知量のサンプルと[125I]ヨードメラトニンが共存している状態での[125I]ヨードメラトニンの膜画分に対する結合量を表わし、C0 は、サンプルを除いた時の[125I]ヨードメラトニンの膜画分に対する結合量を表わし、B0は、過剰のメラトニン(30μM)存在下での[125I]ヨードメラトニンの膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのメラトニン受容体の作動化剤であるヨードメラトニンのIC50値(メラトニン受容体結合を50%阻害する濃度)は188 nMであった。
本発明のプロポリス組成物は、メラトニン受容体に対するヨードメラトニン結合を競合的に阻害し、メラトニン受容体と高い親和性を有することが分かる。
【0084】
実施例19
カルシウムチャンネル阻害試験
カルシウムチャンネル阻害試験は、Howard R. Leeらの方法(Life Sciences,35(7),721−732,1984)を一部改変して行った。
すなわち、体重250−350gの雄性SDラットを断頭して殺した後、脳を速やかに取り出した。そして、大脳皮質を氷冷したベトリ皿上で脳の残屑から解剖した。その後、得た大脳皮質を19倍容量のKrebsのリン酸緩衝液(120mM NaCl、4.8mMKCl、2.1mM MgSO4、1.3mM CaCl2、20.3mM Na2HPO4、3.2mM HCl、10mM D−glucose、pH 7.4)を遠心管に加え、ポリトロン(Brinkman社製)を用いて10秒間、3回(調節速度;40%)、ホモジナイズした。その後、このホモジナイズした大脳皮質を2回、48000×gで10分間、遠心分離することにより洗浄し、上述のKrebsのリン酸緩衝液にて再懸濁させた。
【0085】
このようにして得られた新鮮な大脳皮質ホモジネートを湿重量で1−5mg/組織になるように調整し、その後、Krebsのリン酸緩衝液を含むチューブ中に総容量が2mlとなるように0.04nM[3H]標識したイソプロピル 4−(2,1,3−ベンゾキサジアゾル−4−イル)−1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−ピリジン−3,5−ジカルボキシル酸メチル 1−メチルエチルエステル(isopropyl 4−(2,1,3−benzoxadiazol−4−yl)−1,4−dihydro−2,6−dimethyl−pyridine−3,5−dicarboxylic acid methyl 1−methylethylester、以下[3H](+)PN 200−100と略す)(89Ci/mmol、New England Nuclear,Boston,Mass.社製)及び製造例1で得られた最終濃度が500μg/mlの濃度になるように調整したプロポリス組成物を加え、ナトリウムランプを用いた暗室で、22℃、90分間、インキュベーションした。
【0086】
その後、膜に結合した放射活性をグラスファイバーフィルター(Whatman社製、GF/B)を用いて吸引濾過してトラップし、次いで、0.9%食塩水5mlを用いて3回洗浄した。そして、フィルターを乾燥させ、シンチレーション溶液中で一晩浸漬することにより、フィルター中の放射活性を溶出させた後、この溶出物中の放射活性を液体シンチレーションスペクトロメトリー(43% efficiency)を用いて測定し、以下に示す式を用いてカルシウムチャンネル阻害活性を算出した。
また、特異的結合は、1μMのニフェジピン(nifedipine)と置換される結合と定義し、タンパク質量は、Lowryらの方法(O.H.Lowry, N.J.Rosenbrough, A.L.Farr and R.J.Randall;J. Biol. Chem. 193, 265−275 (1951))により測定した。
【0087】
阻害率(%)=100−〔(C1−B)/(C0 −B)〕×100
(式中、C1 は、既知量の供試化合物と[3H](+)PN 200−100が共存している状態での[3H](+)PN 200−100の膜画分に対する結合量を表わし、C0 は、供試化合物を除いた時の[3H](+)PN 200−100の膜画分に対する結合量を表わし、Bは、過剰のnifedipine(1×10−6M)存在下での[3H](+)PN 200−100の膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのカルシウムチャンネル阻害剤であるニトレンジピン(nitrendipine、ファイザー製薬社製)のIC50値は、1.7nMであった。
用いたプロポリス組成物では、阻害率が74%であった。本発明のプロポリス組成物は、カルシウムチャンネルに対するニトレンジピンの結合を競合的に阻害し、強いカルシウムチャンネル阻害作用を有することがわかる。
【0088】
実施例20
メラトニン凝集ホルモン(MCH)受容体結合阻害試験
MCH受容体結合阻害試験は、Jon Chambersらの方法(Nature, 400, 261−265, 1999)を参考にして行った。
すなわち、ヒトMCH受容体であるSLC1を発現させたチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)(2〜4μg/タンパク質となるように調整)、0.1nMの[125I]標識した[Phe13,Tyr19]−MCH(比活性;2200Ci/mmol、New England Nuclear製)及び最終濃度が500μl/mlになるように調整した製造例1で得られたプロポリス組成物とを、22℃で60分間、インキュベートした。その後、グラスファイバーフィルター(Whatman社製、GF/C)を用いて吸引濾過して放射活性をトラップし、次いで、0.3%脱脂粉乳5mlを用いて3回洗浄した。そして、フィルターを乾燥させ、シンチレーション溶液中で一晩浸漬することにより、フィルター中の放射活性を溶出させた後、この溶出物中の放射活性を液体シンチレーションスペクトロメトリー(43% efficiency)を用いて測定し、以下に示す式を用いてMCH受容体阻害活性を算出した。
結果は、阻害率が56%であった。また、特異的結合は、0.1μMのMCHと置換される結合と定義し、タンパク質量は、Lowryらの方法(O.H.Lowry, N.J.Rosenbrough, A.L.Farr and R.J.Randall;J. Biol. Chem. 193, 265−275 (1951))により測定した。
【0089】
阻害率(%)=100−〔(C1−B)/(C0 −B)〕×100
(式中、C1 は、既知量の供試化合物と[125I]標識した[Phe13,Tyr19]−MCHが共存している状態での[125I]標識した[Phe13,Tyr19]−MCHの膜画分に対する結合量を表わし、C0 は、供試化合物を除いた時の[125I]標識した[Phe13,Tyr19]−MCHの膜画分に対する結合量を表わし、Bは、過剰のMCH(1×10−5M)存在下での[125I]標識した[Phe13,Tyr19]−MCHの膜画分に対する結合量を表わす。)
なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのMCH受容体作動化薬であるMCHのIC50値は、0.25nMであった。
本発明のプロポリスは、MCH受容体に対するMCHの結合を競合的に阻害し、MCH受容体と高い親和性を有することが分かる。
【0090】
実施例21
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害活性試験
ACE阻害活性試験は、Hoorn,C.M.とRoth,R.A.の方法(Brit.J.Pharmacol.,110,597−602,1993)を一部改変して行った。
すなわち、ガラス試験管中に、製造例1で得られたプロポリス組成物を最終濃度が500μg/mlとなるように10%ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略す)に溶解したものを0.06ml加え、次いで、100mU/mlのACE(シグマ社製)0.03mlを添加し、37℃で5分間、プレインキュベーションした後、100mM ホウ酸緩衝液 pH 8.3、500mM NaCl、6.5mM [3H]標識したヒプリルグリシルグリシン(hyppurylglycylglycine、以下、[3H]HGGと略す)0.3mlを加え、37℃で5時間、インキュベーションし、1N 塩酸0.5mlを加えて反応を停止させた。その後、酢酸エチル1.5mlを加えて1分間攪拌し、ACEにより遊離した[3H]したヒプリル酸(hippuric acid)を抽出し、この酢酸エチル層1.0mlを分取して乾固させた後、液体シンチレーションを加え、放射活性を測定し、次式にて阻害率(%)を算出した。
【0091】
阻害率(%)=(A−B)/A×100
(ここで、Aは阻害剤を含まない場合の放射活性値を表わし、Bは阻害剤を添加した場合の放射活性値を表わす。)
結果は、阻害率60%であった。なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのACE阻害剤であるカプトプリル(captopril、和光純薬製)のIC50値は、0.0011μMであった。 本発明のプロポリス組成物は強いACE阻害作用を有することがわかる。
【0092】
実施例22
トロンボキサンA2(TXA2)合成酵素阻害活性試験
TXA2合成酵素阻害活性試験は、WADE, M. L.とFITZPATRICK, F. A.の方法(Arch. Biochem. Biophys., 347, 174−180, 1997)を一部改変して、ヒト血小板ミクロソームのトロンボキサン合成酵素阻害活性を調べた。
すなわち、10mM リン酸緩衝液(pH 7.4)中に、血小板ミクロソーム(0.5mg タンパク質)、10μM プロスタグランジンH2(以下、PGH2と略す)、5mM エピネフリン、2μM ヘミン、及び前記製造例1で調製したプロポリス組成物(最終濃度:500μg/ml)を含む反応液(全量 0.2ml)を用いた。プロポリス組成物と血小板ミクロソームを22℃で3分間プレインキュベーションした後、基質として10μM PGH2を添加して22℃で2分間反応させた。その後、塩化スズ溶液を添加して反応を停止し、生成したトロンボキサンB2(以下、TXB2と略す)の量を、TXB2 EIA(Enzyme Immuno Assay)キット(アマシャム ファルマシア バイオテク社製)を用いて測定した。
結果は、阻害率93%であった。なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのTXA2合成酵素阻害剤であるfuregrelateのIC50値(酵素活性を50%阻害する濃度)は0.21μMであった。本発明のプロポリス組成物は、強力なTXA2合成酵素阻害活性を有することが分かる。
【0093】
実施例23
一酸化窒素合成酵素阻害活性試験
プロポリス抽出物のNOS阻害活性試験は、Estradaらの方法(Biochem.Biophys.Res.Commun.,186,475−482(1992))を、一部改変して行った。
マウス由来のマクロファージ様細胞RAW264−7を5×105/wellで培養プレートに播種し、37℃で24時間インキュベーションした。この培養プレートに、LPS(リポポリサッカライド;10ng/ml)および製造例1で得られたプロポリス組成物を500μg/mlの濃度になるように調整して添加し、37℃で18時間インキュベーションした。得られた培養液(100μl)とGriess試薬(100μl)を反応させ、540nmの吸光度を測定した。そして、プロポリス抽出物の非存在下での吸光度を100%とし、プロポリス抽出物存在下での百分率(%)を求め、阻害率を算出した。
その結果は、阻害率92%であった。なお、本反応系におけるポジティブコントロールとしてのNOS阻害剤であるL−NMMAのIC50値(酵素活性を50%阻害する濃度)は、69μMであった。本発明のプロポリス組成物に、強いNOS阻害作用を有することがわかる。
【0094】
実施例24
ヒト免疫不全ウイルス−1プロテアーゼ阻害活性試験
HIV−1プロテアーゼ阻害活性の測定は、TOTH, M. V.とMARSHALL, G. R.の方法(Int. J. Peptide. Protein Res.,36,544−550,1990)を一部改変して行った。
すなわち、HIV−1プロテアーゼ(遺伝子組み換えにより大腸菌に発現させたもの、バケム社製)を、200mM 塩化ナトリウム、5mM ジチオトレイトール、10%(v/v)グリセロールを含む100mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.9)(以下、緩衝液Aとする)し、0.02mg/mlの酵素溶液とした。また、1mg/mlのHis−Lys−Ala−Arg−Val−Leu−p−nitro−Phe−Glu−Ala−Nle−Ser−NH2(バケム社製)を蒸留水に溶解し、基質溶液とした。
0.5ml容量のプラスチックチューブに、緩衝液A100μl、基質溶液10μl及び製造例1で得られたプロポリス組成物10μl(最終濃度:500μg/ml)を加え、37℃で5分間、プレインキュベートした後、上記酵素溶液25μlを加え十分に攪拌した後、37℃で40分間、反応を行った。その後、10%トリフルオロ酢酸15μlを添加して反応を停止させた。
反応停止後、酵素反応により遊離してくるp−nitro−Phe−Glu−Ala−Nle−Ser−NH2量を、下記条件下でHPLCにより定量した。
【0095】
<HPLC条件>
カラム:YMC−Pack C8(A−202、150×4.6mmI.D.、(株)ワイエムシィ製)
溶出溶媒:0.1%トリフルオロ酢酸を含む0〜63%のアセトニトリルの直線濃度勾配(20分)
流速:1ml/min.
検出波長:300nm
また、阻害率(%)は、次式により算出した。
阻害率(%)=(B−C)/B×100
〔式中、B:阻害剤を含まない場合のp−nitro−Phe−Glu−Ala−Nle−Ser−NH2のピーク面積、C:阻害剤を添加した場合のp−nitro−Phe−Glu−Ala−Nle−Ser−NH2のピーク面積を表す。〕
上述して得た結果、阻害率は、94%であった。なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしてのペプステイン(pepstain)AのIC50値は、5.2μM(3.57μg/ml)であった。本発明のプロポリス組成物に強いHIV−1プロテアーゼ阻害作用を有することがわかる。
【0096】
以下に処方例を示す。
処方例1
[錠剤の製造]
製造例1で得られたブラジル産プロポリス及び中国産プロポリスのエタノール抽出物を重量比で1:1に混合したブレンドプロポリスエキスを用いて、常法に従って、下記の組成の錠剤を製造した。
(組 成) (配合:質量%)
ブレンドプロポリスエキス 24
乳糖 63
コーンスターチ 12
グァーガム 1
【0097】
処方例2
[ジュースの製造]
製造例1で得られたブラジル産プロポリス及び中国産プロポリスのエタノール抽出物を重量比で1:1に混合したブレンドプロポリスエキスを用いて、常法に従って、下記の組成のジュースを製造した。
(組 成) (配合:質量%)
冷凍濃縮温州みかん果汁 5.0
果糖ブドウ糖液糖 11.0
クエン酸 0.2
L−アスコルビン酸 0.02
香料 0.2
色素 0.1
ブレンドプロポリスエキス 0.2
水 83.28
【0098】
処方例3
[フェイスクリームの製造]
製造例1で得られたブラジル産プロポリス及び中国産プロポリスのエタノール抽出物を重量比で1:1に混合したブレンドプロポリスエキスを用いて、常法に従って、下記の組成のフェイスクリームを製造した。
(組 成) (配合:重量%)
イソステアリン酸イソプロピル 8.0
ホホバ油 6.0
セタノール 8.0
ステアリルアルコール 2.0
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 1.5
プロピレングリコール 6.0
ソルビトール 1.0
パラベン 0.4
ブレンドプロポリスエキス 0.5
ビタミンE 0.5
香料 0.1
精製水 66.0
【0099】
【発明の効果】
本発明で特定する成分を有するプロポリス組成物は、上記各実施例で示すような生物活性を有し、前記用途に有用である。これらの生物活性は含有されている成分に由来すると考えられる。また、このような組成物は、長期間服用しても安全である。
Claims (30)
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むアンジオテンシンII受容体拮抗用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むアドレナリンβ2受容体作動化用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含む女性ホルモン様組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むエンドセリン拮抗用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むセロトニン再吸収阻害用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むセロトニン放出促進用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むセロトニン容体拮抗用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むセロトニントランスポーター受容体結合阻害用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むブラジキニン受容体拮抗用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むオキシトシン拮抗用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むニコチン性アセチルコリン受容体作動化用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むムスカリン性アセチルコリン受容体作動化用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むドーパミン1受容体作動化用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むベンゾジアゼピン受容体作動化用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むγ−アミノ酪酸受容体作動化用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むグルココルチコイド様作用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むメラトニン受容体作動化用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むメラトニン受容体拮抗用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むカルシウムチャンネル阻害用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むメラトニン凝集ホルモン受容体拮抗用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むアンジオテンシン変換酵素阻害用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むトロンボキサンA2合成酵素阻害用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含む一酸化窒素合成酵素阻害用組成物。
- ケルセチン、p−クマール酸及びアルテピリンCを含有し、さらにクリシン、ガランギン若しくはカフェイン酸フェネチルエステルを含有することを特徴とするプロポリスを含むヒト免疫不全ウイルスプロテアーゼ阻害用組成物。
- プロポリスが、ケルセチン当量が4.58mg/ml以上で、p−クマール酸を1.16mg/ml以上、アルテピリンCを6.73mg/ml以上、クリシンを0.84mg/ml以上、ガランギンを0.53mg/ml以上及びカフェイン酸フェネチルエステルを0.81mg/ml以上を含有するプロポリスであることを特徴とする請求項1〜24のいずれか1項記載の組成物。
- プロポリスが、産地の異なるプロポリス又はそれらの抽出物を少なくとも2種以上を含むプロポリスであることを特徴とする請求項1〜25のいずれか1項記載のプロポリス組成物。
- 請求項1〜26のいずれか1項記載の組成物を含む経口用組成物又は非経口用組成物。
- 食品である請求項27記載の経口用組成物。
- 医薬である請求項27記載の経口用組成物又は非経口用組成物。
- 化粧料である請求項27記載の非経口用組成物。
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